JP2007270115A - 防錆塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】人々の健康や自然環境に対する影響が少なく、且つ酸性雨等にも高い防錆効果を発揮し得る防錆塗料を提供すること。
【解決手段】水分散型のエポキシエステル樹脂、及び酸化防錆顔料を含む防錆塗料。
【選択図】なし

Description

本発明は、水道配管やガス配管等に塗付する防錆塗料に関する。
一般的に、水道配管やガス配管等(これらの配管のネジ接合部を含む)の防錆効果を高めるためには、その表面に防錆塗装が施される。
そのような防錆塗装に使用される従来の防錆塗料としては、例えば、金属亜鉛を多量に含有しているジンクリッチ塗料が挙げられる。
ジンクリッチ塗料の主成分は金属亜鉛(90重量%以上)であり、その他の成分として樹脂や有機溶剤等を含む。このジンクリッチ塗料は、塗装後、金属亜鉛の表面が酸化されて連続した酸化亜鉛の被膜を形成し、その被膜と金属亜鉛とによって防錆効果を発揮する。
尚、この様な従来技術に関しては、当業者の間で広く知られているものであり、詳しく言及した特許文献などが無いため、先行技術文献を開示できない。
ジンクリッチ塗料に含まれる有機溶剤の中には、シックハウス症候群の原因となるVOC(トルエンやキシレン等の揮発性有機化合物)が含まれており、使用量や使用場所等については、人々の健康や自然環境への影響を十分に配慮して使用する必要がある。
また、近年、排ガスなどによって雨が酸性化する酸性雨が問題となっている。酸性雨は、ジンクリッチ塗料の主成分である金属亜鉛を溶かし得る。そのため、酸性雨は、ジンクリッチ塗料により形成された塗膜の劣化を進行させ、その防錆効果を大きく低減させる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、人々の健康や自然環境に対する影響が少なく、且つ酸性雨等にも高い防錆効果を発揮し得る防錆塗料を提供するものである。
本発明の第1特徴構成は、水分散型のエポキシエステル樹脂、及び酸化防錆顔料を含む防錆塗料である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明の防錆塗料は、水分散型のエポキシエステル樹脂を使用するため、溶剤として有機溶剤を使用する必要がない。そのため、塗装後にシックハウス症候群の原因となるVOC(トルエンやキシレン等の揮発性有機化合物)が発生することもなく、人々の健康や自然環境に対する影響が少ない。
さらに、本発明の防錆塗料は、エポキシエステル樹脂を含有している。エポキシエステル樹脂によって形成された塗膜は、優れた耐蝕性(雨、風、日光等の自然環境に曝されても、劣化し難い性質)と防蝕性(下地を腐食する物質(水や空気等)が透過し難い性質)とを有し得る。そのため、その塗膜は、例え酸性雨に曝された場合においても、劣化し難く、且つ酸性雨の透過を抑制し得るので、高い防錆効果を発揮し得る。
またさらに、本発明の防錆塗料は、下地に対する密着性が良く(エポキシエステル樹脂が、その分子骨格に水酸基を有することに起因する)、優れた接着安定性を有し得、短期間で剥がれ落ちることもなく、長期にわたって高い防錆効果を発揮し得る。
尚、本発明の防錆塗料は、水(防錆塗料はエポキシエステル樹脂を分散させるために使用される)を含むので、本発明の防錆塗料を下地に塗装すると、その水が下地を腐食してしまう虞がある。しかしながら、本発明の防錆塗料は、酸化防錆顔料を含有しており、この酸化防錆顔料の働きによって、本発明の防錆塗料中に含まれる水による下地の腐食を防止することができる。
本発明の第2特徴構成は、前記エポキシエステル樹脂の前記酸化防錆顔料に対する重量比が1.1〜3.5である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明の防錆塗料に含まれるエポキシエステル樹脂と酸化防錆顔料との配合割合を、エポキシエステル樹脂の酸化防錆顔料に対する重量比で1.1〜3.5となるように配合することによって、より確実に上述の高い防錆効果を発揮し得る。
すなわち、重量比が1.1よりも小さければ、エポキシエステル樹脂の含有量が低すぎて、上述の優れた耐蝕性、防蝕性、接着安定性を発揮し難くなる。また、重量比が3.5よりも高くなると、酸化防錆顔料の含有量が低すぎて、本発明の防錆塗料中に含まれる水による下地の腐食を防止し難くなる。
本発明の第3特徴構成は、100Ku以上、150Ku以下の粘度を有する点にある。
〔作用及び効果〕
粘本発明の防錆塗料の粘度を100Ku以上、150Ku以下とすることによって、均一に塗布し易くなる。
すなわち、粘度が100Kuよりも小さい場合には、粘度が低すぎて液垂れが生じ易くなる。そのため、特に配管のネジ接合部におけるねじ山部分の塗膜が薄くなり、錆び易くなる。
一方、粘度が150Kuよりも大きい場合は、粘度が高すぎて塗装時にムラが生じ易く、均一で見た目のきれいな塗膜が得られ難くなる。
本発明の防錆塗料は、以下に記載される水分散型のエポキシエステル樹脂、及び酸化防錆顔料を主材として所定の割合で配合し、必要に応じて種々の添加剤を加え、公知の攪拌技術で混合して製造することができる。また、本発明の防錆塗料は、公知の塗装方法によって所定の下地に塗布することが可能であり、塗布した後、水分が気化し、固化して塗膜が形成されることによって、下地を被覆防錆することができる。
(水分散型のエポキシエステル樹脂)
本発明における水分散型のエポキシエステル樹脂とは、水中にエポキシエステル樹脂が分散した状態で存在する、ディスパージョン(分散粒子径0.001μm〜0.1μm)や、エマルジョン(分散粒子径0.1μm以上)を意味する。
本発明におけるエポキシエステル樹脂とは、エポキシ樹脂(1分子中にエポキシ基を2個以上持つ樹脂状物質)と各種脂肪酸との反応物、又はエポキシ樹脂とポリアクリル酸との反応物の少なくともいずれか一方を意味しており、その分子骨格に少なくとも1つの水酸基を有する。
本発明において使用可能なエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(分子骨格にビスフェノール−A構造を有するエポキシ樹脂)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフルオレン型エポキシ樹脂、ビスクレゾールフルオレン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などが挙げられるが、好ましくは、優れた耐蝕性と防蝕性とを有するビスフェノールA型エポキシ樹脂である。
尚、エポキシエステル樹脂は、構成するエポキシ樹脂又は有機酸(脂肪酸若しくはポリアクリル酸)の種類と、それらの組み合わせによって、種々のエポキシエステル樹脂が存在し得、且つそれぞれのエポキシエステル樹脂が異なる物性を有し得る。即ち、状況に応じてそのような種々のエポキシエステル樹脂を使い分けて使用することによって、下地に形成される塗膜の性質を容易に調節することができる。
例えば、下地に形成される塗膜の強度をもう少し強くしたいというような場合においては、塗膜強度を強化させ得るエポキシエステル樹脂(例えば、より大きな分子量を有するエポキシエステル樹脂を選択する)を使用することによって、塗膜の強度を容易に強化することができる。
(酸化防錆顔料)
本発明における酸化防錆顔料とは、下地を構成する金属元素の有するイオン化傾向よりも大きいイオン化傾向を有する金属元素を含む顔料を意味しており、例えば、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、酸化亜鉛等を含むものが挙げられる。
(配合割合)
本発明の防錆塗料に含まれるエポキシエステル樹脂と酸化防錆顔料との配合割合は、エポキシエステル樹脂の酸化防錆顔料に対する重量比で1.1〜3.5となるように配合することが望ましい。
(その他の添加剤)
本発明の防錆塗料には、必要に応じて、以下に記載されるような添加剤を加えることができる。使用可能な添加剤としては、例えば、水と相溶し且つ人体や環境に対する影響の少ない有機溶剤(例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール等)、水溶性の消泡剤、無機系体質顔料(炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク等)、粘度調整剤、硬化促進剤、着色剤等が挙げられる。
(粘度)
本発明の防錆塗料の粘度は、好ましくは、100Ku以上、150Ku以下である。尚、粘度の測定方法については、ストーマー粘度計法(日本工業規格(JIS)K5600−2−2 塗料一般試験方法 第2部:塗料の性状・安定性 第2節:粘度 p153〜155参照)を採用する。
(下地)
本発明の防錆塗料を適用し得る下地としては、例えば、水道配管やガス配管等(これらの配管のネジ接合部を含む)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、下地の材質については、例えば、鉄板、亜鉛鋼板等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に、本発明について、実施例を示してさらに説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル EFD−5501(大日本インキ化学工業社製 不揮発分35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 5.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製)))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 適量
合計 87.4g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を120Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、55.75gの塗料であった。
〔実施例2〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル EFD−5501(大日本インキ化学工業社製 不揮発分35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 9.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 適量
合計 91.4g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を140Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、59.75gの塗料であった。
〔実施例3〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル BM−1000(大日本インキ化学工業社製 不揮発分35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 5.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 適量
合計 87.4g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を130Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、55.75gの塗料であった。
〔実施例4〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル BM−1000(大日本インキ化学工業社製 不揮発分35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 9.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 適量
合計 91.4g
上記各成分を、ペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を130Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、59.75gの塗料であった。
〔実施例5〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(フタルキッド W790(日立化成工業社製) 不揮発分35%) 51.2g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 2.6g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
2.6g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 20.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 10.0g
着色剤(カーボンMA−100(三菱カーボン社製)) 1.9g
3−メチル−3−メトキシブタノール 4.0g
増粘剤(モビニールLMD7010(ニチゴー・モビニール社製)) 1.9g
消泡剤(サーフィノール104(日信化学工業社製)) 1.0g
消泡剤(BYK022(BYKケミー社製)) 0.1g
硬化促進剤(Dicnate3111(大日本インキ化学工業社製)) 0.4g
粘度調整剤 適量
水 適量
合計 95.7g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度110Kuの塗料を得た。
〔実施例6〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(フタルキッド W2342(日立化成工業社製) 不揮発分35%) 51.2g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 2.6g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
2.6g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 20.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 10.0g
着色剤(カーボンMA−100(三菱カーボン社製)) 1.9g
3−メチル−3−メトキシブタノール 4.0g
増粘剤(モビニールLMD7010(ニチゴー・モビニール社製)) 1.9g
消泡剤(サーフィノール104(日信化学工業社製)) 1.0g
消泡剤(BYK022(BYKケミー社製)) 0.1g
硬化促進剤(Dicnate3111(大日本インキ化学工業社製)) 0.4g
粘度調整剤 適量
水 適量
合計 95.7g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度120Kuの塗料を得た。
〔実施例7〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(フタルキッド W2350E(日立化成工業社製) 不揮発分35%) 51.2g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 2.6g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
2.6g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 20.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 10.0g
着色剤(カーボンMA−100(三菱カーボン社製)) 1.9g
3−メチル−3−メトキシブタノール 4.0g
増粘剤(モビニールLMD7010(ニチゴー・モビニール社製)) 1.9g
消泡剤(サーフィノール104(日信化学工業社製)) 1.0g
消泡剤(BYK022(BYKケミー社製)) 0.1g
硬化促進剤(Dicnate3111(大日本インキ化学工業社製)) 0.4g
粘度調整剤 適量
水 適量
合計 95.7g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度130Kuの塗料を得た。
〔実施例8〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(フタルキッド W796(日立化成工業社製)不揮発分35%) 51.2g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 2.6g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
2.6g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 20.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 10.0g
着色剤(カーボンMA−100(三菱カーボン社製)) 1.9g
3−メチル−3−メトキシブタノール 4.0g
増粘剤(モビニールLMD7010(ニチゴー・モビニール社製)) 1.9g
消泡剤(サーフィノール104(日信化学工業社製)) 1.0g
消泡剤(BYK022(BYKケミー社製))) 0.1g
硬化促進剤(Dicnate3111(大日本インキ化学工業社製)) 0.4g
粘度調整剤 適量
水 適量
合計 95.7g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度140Kuの塗料を得た。
〔実施例9〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(フタルキッド W2343(日立化成工業社製)不揮発分35%) 51.2g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 2.6g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
2.6g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 20.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 10.0g
着色剤(カーボンMA−100(三菱カーボン社製)) 1.9g
3−メチル−3−メトキシブタノール 4.0g
増粘剤(モビニールLMD7010(ニチゴー・モビニール社製)) 1.9g
消泡剤(サーフィノール104(日信化学工業社製)) 1.0g
消泡剤(BYK022(BYKケミー社製)) 0.1g
硬化促進剤(Dicnate3111(大日本インキ化学工業社製)) 0.4g
粘度調整剤 適量
水 適量
合計 95.7g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度135Kuの塗料を得た。
〔比較例1〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル EFD−5501(大日本インキ化学工業社製 不揮発分35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 15.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 適量
合計 91.4g
上記各成分を、ペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を130Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、65.75gの塗料であった。
〔比較例2〕
<配合割合>
水分散型エポキシエステル樹脂(ウォーターゾル EFD−5501(大日本インキ化学工業社製 不揮発分 35%)) 45.0g
酸化防錆顔料(酸化亜鉛:酸化亜鉛1種(堺化学工業社製)) 5.0g
酸化防錆顔料(塩基性リン酸亜鉛:LFボウセイPW2(キクチカラー社製))
5.0g
タルク(LMS−200(富士タルク工業社製)) 15.0g
着色剤(酸化チタン(R―650(堺化学工業社製)) 15.0g
3−メチル−3−メトキシブタノール 2.0g
粘度調整剤 0.4g
水 20.0g
合計 87.4g
上記各成分をペイントシェイカーに投入し、90分攪拌して、粘度を50Kuになるように調製した塗料を得た。固形分として、55.75gの塗料であった。
〔比較例3〕
金属亜鉛を含有する既存のジンクリッチ防錆塗料である「アメルジンク」(大伸化学社製)を使用した。
〔実施例10〕<耐酸性試験(耐蝕性試験)及び防錆効果試験(防蝕性試験)>
上記で製造した12種類の防錆塗料(実施例1〜9、比較例1〜3)を、それぞれ研磨した亜鉛鋼板上に、膜厚20μmの厚さで塗装し、室温にて放置後(2週間)、以下に記載される耐酸性試験(耐蝕性試験)を行った。
また、上記で製造した12種類の防錆塗料(実施例1〜9、比較例1〜3)を、それぞれ鉄板の平板試験片に塗装し、以下に記載される防錆効果試験(防蝕性試験)を行った。
またさらに、上記で製造した7種類の防錆塗料(実施例1〜4、比較例1〜3)を、それぞれガス配管のネジ接合部に塗装し、以下に記載される防錆効果試験(防蝕性試験)を行った。
<耐酸性試験>
塗装した板の上に、2cm角の枠を粘土で作り、その中に0.1規定の硫酸水溶液を0.2cc添加し、水が揮発しないように、シャーレなどでフタをし、55℃にて、24時間放置して、表面状態を目視にて確認した。
<防錆効果試験>
防錆効果は、塩水噴霧試験を行って評価した。評価条件は、35℃で、5%塩水の噴霧を120時間行って、目視にて評価した。
試験結果を以下の表1に示す。
Figure 2007270115
表1の結果より明らかなように、本発明の防錆塗料(実施例1〜9)は、優れた耐酸性(耐蝕性)と防錆効果(防蝕性)とを有していることがわかる。

Claims (3)

  1. 水分散型のエポキシエステル樹脂、及び酸化防錆顔料を含む防錆塗料。
  2. 前記エポキシエステル樹脂の前記酸化防錆顔料に対する重量比が1.1〜3.5である請求項1に記載の防錆塗料。
  3. 100Ku以上、150Ku以下の粘度を有する請求項1又は2のいずれか1項に記載の防錆塗料。
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