JP2676019B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

塗料用組成物

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は塗料用組成物に係り、さらに詳しくは金属製
大型物体や大型鋼構造物要の自然乾燥型、特に冬期に気
温が氷点以下になるような寒冷地での適用に好適な自然
乾燥型塗料用組成物に関するものである。
従来の技術 冬期、気温が氷点下になる地方では、エポキシ−アミ
ン系硬化塗料は、ほとんど反応せず、硬化が遅いため、
被塗物のハンドリングおよび後作業に支障がある。この
為、エポキシ樹脂の代わりにエポキシアクリレート樹脂
を使用し、アミン系硬化剤で硬化させる手法が提案され
ている(特開昭56−76465)。すなわち、エポキシアク
リレート樹脂の活性化された不飽和結合とアミン系樹脂
の活性水素基との反応、すなわち、ミカエル反応を利用
するものであり、低温(0℃〜−20℃)でも反応するた
め、寒冷地での塗装施工に適しており、このような樹脂
を主要ビヒクルとする塗料はエポキシ樹脂本来の低い水
蒸気透過率・イオン透過率を保持しつつ、低温乾燥性を
兼ね備えたものであるといえる。しかし、本反応によっ
て得られた塗膜は、塗膜弾性率(ヤング率)が大きいた
め、可撓性が乏しく、剛直であるので、被塗物の温度変
化によって発生する塗膜熱応力が大きい。
このため、被塗物の温度変化をくり返し経験するにつ
れて、すなわち塗装施工後、数年を経過するうち塗膜の
ハガレ現象がよく見かけられる。
特に、塗替塗装施工の様に下地である旧塗膜の素地へ
の付着力が低下している場合や、凝集力の小さい錆層を
含む低研掃面に塗装した場合は旧塗膜を抱いて剥離した
り、下地の残存錆層を破壊して、塗膜が離脱することが
塗装施工後短期間で起こる。また、長期防食効果保持を
意図した無機ジンクリッチ塗料−エポキシ塗料の様な重
防食塗装仕様の場合でも、無機ジンクリッチ塗料は多量
の亜鉛粉末を含む凝集力の弱い塗膜であるため、従来の
エポキシアクリレート−アミン系塗料を塗り重ねた場
合、数年以内で無機シンクリッチ塗膜層内からの剥離現
象や、著しい付着低下を発生することが多い。
このように従来のエポキシアクリレート樹脂系の硬化
塗膜は可撓性に乏しく、剛直であるため、被塗物条件に
よっては経時でワレ・ハガレが発生するため、現実には
ほとんど仕様されていない。
なお、塗膜のハガレ(剥離)現象や、ワレ現象の発生
は、保護膜としての塗料本来の機能である外部環境と被
塗物の遮断機能を失う事であり、被塗物は著しい腐食を
発生することになる。
この場合、再塗装が必要であるが、大型鋼構造物の場
合、足場代、人件費等の施工費用は多大なものであり、
またプラント橋梁等の稼働構造物の再塗装は、施工期間
中の稼働停止が必要であり、社会的影響度も大きい。
発明が解決しようとする問題点 そこでエポキシアクリレート樹脂系塗膜の特徴である
低温乾燥性を保持しつつ、塗膜弾性率(ヤング率)を一
定の範囲内に留める工夫を見出し、それにより、その塗
膜が十分な可撓性を有し、ワレ・ハガレを生ぜしめない
塗料組成物を提供することが本発明の目的である。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば上記目的が、樹脂ビヒクルとして、 (A)1分子中に2個以上のエポキシ基を含み、エポキ
シ当量が100〜2000のエポキシ樹脂とアクリル酸との付
加反応生成物、 (B)可撓性エポキシ樹脂 および (C)芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、脂環式ポ
リアミンおよびこれらの変性物からなる群より選ばれる
アミン系樹脂 を固形分重量比で(A):(B)=3〜75:97〜25であ
り、当量数で(A)+(B):(C)=100:70〜120
(ただし、(A)および(B)はエポキシ当量数、
(C)は活性水素当量数を表す)の割合で含有すること
を特徴とする塗料用組成物により達成せられる。
本発明の組成物を構成する(A)の成分としてのエポ
キシ樹脂とアクリル酸との付加反応生成物(以下「エポ
キシアクリレート樹脂」と略称する)は、そのエポキシ
樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を含
み、且つエポキシ当量が100〜2000の範囲内のものが使
用可能であり、具体的にはビスフェノールA、ハロゲン
化ビスフェノールA、ビスフェノールFのジグリシジル
エーテル型エポキシ、ノボラック型多価フェノールエポ
キシ、クレゾール型多価フェノールエポキシおよび脂環
状エポキシ樹脂等が例示され、このようなエポキシ樹脂
の少なくとも1種またはそれ以上のものとアクリル酸と
の付加反応生成物によって与えられる。なお、エポキシ
アクリレートの合成方法や具体例等は例えば特開昭49−
28692号、特開昭48−66182号、特開昭48−60787号、特
公昭49−12091号等に示されている。
次に本発明の組成物を構成する(B)成分としてのエ
ポキシ樹脂は、一般に可撓性エポキシ樹脂と称されるも
のが使用可能である。
具体的には、アクリロニトリルゴム変性エポキシ樹
脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ダイマー酸変性エポキ
シ樹脂を始め、非環状脂肪族系のポリグリコールエーテ
ル型(ポリアルキレンオキサイドエポキシ)、グリコー
ルエーテル型および脂肪族不飽和化合物のエポキシ型
(ポリブタジエン変性エポキシ樹脂)等のエポキシ樹脂
が好適なものとして例示される。
次に本発明の組成物を構成する(C)成分としてアミ
ン系樹脂、すなわち硬化剤としては芳香族ポリアミン、
脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミンおよびこれらの変
性物等広範なものが使用可能である。
上記の(A)(B)(C)各成分の配合量比は固形分
重量比で(A):(B)=3〜75:97〜25であり、好ま
しくは5〜70:95〜30であるとともに、AおよびBなら
びにCについては当量数で(A)+(B):(C)=10
0:70〜120(ただし、(A)および(B)はエポキシ当
量数、(C)は活性水素当量数を表す)の割合であるこ
とが必要である。これは(A):(B)(重量比)およ
び(A)+(B):(C)(当量比)等の量比が塗膜弾
性率の好適範囲ならびに低温硬化性と密接に関連してい
ることによる。
すなわち、塗膜の弾性率の好適範囲は塗膜を硬化乾燥
後(温度60℃で3日間放置)20℃における値が5×102
〜3.5×104Kg/cm2であり、3.5×104Kg/cm2以上では塗
膜の応力が過大で、塗膜のハガレを起こし易く、また、
5×102Kg/cm2以下では塗膜の耐水性低下や塗膜粘着等
の欠陥が生じる。
而して、(A)+(B)=100とした場合の(A)の
量が75を超える塗膜弾性率が3.5×104Kg/cm2を超え、
本発明による所定の効果が得られないし、一方(A)の
量が3未満では、塗膜弾性率は好適範囲内にあるもの
の、低温硬化性が失われ不十分となる。
また、(C)の配合割合に関連して、(A)+(B)
のエポキシ当量数を100とした場合、(C)の活性水素
当量数が70>、120<の場合には、エポキシ樹脂とアミ
ン系樹脂の架橋反応が不十分となり、硬化性や耐水性に
欠陥を生じる。
このように(A):(B)の重量比ならびに(A)
(B)(C)を主要成分とする系のエポキシ当量、アミ
ン活性水素当量比を制御することにより十分な低温硬化
性を保持するとともに塗膜弾性率も好適範囲内に調整さ
れる。
また、本発明の組成物には、上記のとおり十分な低温
硬化性を保持して塗膜弾性率が好適範囲から逸脱しない
限り、その種類と量とを選択して(A)(B)(C)以
外の樹脂ビヒクル成分が併用可能であり、それらは例え
ばビニル系樹脂、石油系C5〜C9溜分重合樹脂やタールピ
ッチ等であってよい。
さらにまた、本発明の組成物には上記のとおり十分な
低温硬化性を保持し、塗膜の防食性、塗装作業性に支障
を与えず、塗膜弾性率が好適範囲から逸脱しない限り、
その種類と量とを選択して一般に塗料組成物として広く
用いられている。その他の成分を併用することができ
る。例えば、顔料は一般に塗料用として用いられる顔料
を使用することができる。代表的なものとしては、沈降
性硫酸バリウム、クレー、タルク等の体質顔料、酸化チ
タン、カーボン、酸化鉄等の着色無機顔料、フタロシア
ニンブルー、ベンジジニエローメート等の着色有機顔
料、リン酸亜鉛、シアナミド鉛、クロム酸ストロンチウ
ム、ジンククロメート等の防錆顔料、亜鉛粉、アルミニ
ウム粉、雲母粉等の金属粉、ガラスフレーク、繊維状組
成物等が挙げられる。
また、顔料以外のその他の成分としては、分散剤、表
面調整剤、増粘剤、沈降防止剤等塗料用添加剤として知
られているものが使用可能である。
本発明の組成物に用いられる溶媒は、エポキシ樹脂系
塗料に用いられる溶媒ならばいかなるものでも使用でき
る。例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系
溶剤、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン系溶剤、ブタノール、イソプロピルアルコール等
のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶剤、セロソルブ類溶剤、脂肪族系溶剤が使用可
能であり、それらの単独または2種以上の混合有機溶剤
が使用可能である。
本発明の組成物の調製に当たっては特別の方法を必要
とせず、従来のエポキシ塗料について通常用いられてい
る方法によって調製することができる。
例えば、硬化剤である(C)を除く樹脂ビヒクル成
分、すなわち(A)、(B)その他の樹脂ビヒクル(予
めワニスの形にしたもの)に顔料、さらに必要に応じて
その他の成分、すなわち添加剤等を混入し、溶剤にて適
宜うすめ、ボールミル、S.G.ミル、ロールミル等の分散
機で分散し、塗料主液を調製する。顔料の分散粒度は好
ましくは5〜80μであるが、塗布膜厚が大であれば80〜
200μ程度でも可である。また、この塗料主液の粘度
は、後述の硬化液と混合時の粘度を考慮し、さらには塗
装手段に応じて溶媒を用いて50センチポイズ〜400ポイ
ズに調整するものが望ましい。例えば、エアレス塗装機
を用いて塗装する場合には、100センチポイズ〜60ポイ
ズの範囲が好適であり、コテ塗り塗装の場合には60〜40
0ポイズが好適である。
一方、硬化剤である(C)については(C)を所望に
より適宜溶剤によりうすめて硬化液として調製すればよ
い。
上記の如く調製された塗料主液と硬化液とは、使用に
際して混合し、エアレス塗装機、ハケ、コテ、ローラ等
の塗装機具を用いて被塗物に通常の方法で塗装すること
ができる。
上記のように、本発明の塗料用組成物は、塗装した場
合、エポキシアクリレート樹脂系塗膜の特長である低温
乾燥性を保持しつつ、その塗膜は十分な可撓性を有し、
特に寒冷地の鋼構造物表面のように温度変化が著しい箇
所でも塗膜に発生する応力が小さいため、塗装後、経時
で発生する塗膜のワレ、ハガレ現象を抑制し、長期にわ
たって本来の目的である塗膜による防錆効果等の保護機
能を発揮せしめることが可能であり、極めて有用であ
る。
以下実施例により本発明を説明する。なお、下記に於
て特にことわりなき限り、部および%は重量による。
実施例1 第1表に示した塗料No.1の配合により防食塗料を調製
した。すなわち、塗料No.1の塗料主液の配合に従い、エ
ポキシアクリレート樹脂、エポキシ樹脂(I)、防錆顔
料、タルク、沈降性硫酸バリウム、酸化チタンおよび有
機溶剤Dを容器に入れて混合したものをS.G.ミルにて分
散し塗料主液を調製した。顔料の分散粒度は60μであ
り、塗料主液の粘度は50〜120ポイズであった。
一方、硬化液は塗料No.1の硬化液の配合に従い、アミ
ン系樹脂を有機溶剤Eでうすめて調製した。
このようにして得た塗料主液と硬化液を塗装に際して
均一に混合し、塗料No.1として使用に供した。
実施例2〜8 実施例1と同様の方法によって、それぞれ第1表の塗
料No.2〜塗料No.8の配合により7種類の防食塗料を調製
した。
(注6)有機溶剤Dとしては、下記のものを使用した。
(注7)ポリアミド樹脂 サンマイド315 三和化学工業社製 アミン価145±10、活性水素当量 125、常温液状の樹脂で不揮発分 100% (注8)有機溶剤Eは下記のもの使用した。
比較例1〜4 実施例1と同様の方法によってそれぞれ第2表の塗料
No.9〜塗料No.14の配合により6種類の比較用の防食塗
料を調製した。
試験体の作成: 溶融亜鉛メッキ鋼板使用、付着低下塗膜試験体:(以
下この場合の下地を被塗物と略称する)を溶融亜鉛メ
ッキ鋼板(日本テストパネル工業(株)社製 JIS G 310
1(SS−41))を脱脂後JIS K S625 2種規格品塗料
(日本ペイント(株)社製、速乾シアナミドヘルゴン下
塗)を塗布(50M×2回)し、乾燥後6ケ月間海浜曝露
させて、下地との付着低下塗膜を得る。(付着力測定値
16〜20Kg/cm2)この塗膜上に上記塗料No.1〜No.14をそ
れぞれエアレス塗装法にて80μ(乾燥膜厚)2回計160M
塗装し、数日間常温で放置後各々の試験塗板を得た。
なお、塗膜弾性率(ヤング率)の測定は、60℃恒温室に
て乾燥硬化させた後フリーフィルムをテンシロン(ボー
ルドウィン社製;形式HTM−100)にて測定を実施した。
発錆・腐食アングル鋼板試験体:(以下この場合の下
地を被塗物と略称する) 予め6ケ月間海浜曝露させて発錆・腐食したアングル鋼
板(日本テストパネル(株)製、参考図参照)をパワー
ブラシにて処理し、表面の浮き錆だけを除去し、下地処
理等級をスウェーデン規格DSt−2程度に調整した。
この錆鋼板に上記塗料No.1〜No14をそれぞれハケ塗りに
て1.5mm(乾燥膜厚)2回計3mm塗装し、数日間常温で放
置後、各々の塗板を得た。
サンドブラスト処理鋼板使用、無機ジンクリッチ塗膜
試験体:(以下この場合の下地を被塗物と略称する) サンドブラスト処理鋼板(スウェーデン規格Sa−3.0)
に無機ジンクリッチ塗料(日本ペイント(株)製塗料、
ニッペジンキー1000M1)を5℃、35%RH条件下で、エア
レス塗装にて乾燥塗膜厚100M1回塗装、同条件(5℃、
35%RH)にて16時間放置後同条件(5℃、35%RH)下に
て、上記塗料No.1〜No.14をそれぞれエアレス塗装に
て、乾燥塗膜厚150μ、2回塗装、常温で数日間放置後
それぞれの塗板を得た。
試験方法および評価方法: 上記の如く作成した各試験体につき、冷熱サイクル試
験、天然曝露試験を実施した。その試験方法および評価
方法は下記のとおりである。また上記No.1〜No.14の塗
料それぞれについては別途、塗料の低温硬化性試験およ
び塗膜弾性率(ヤング率)を測定した。
I.冷熱サイクル試験: 冷熱サイクル試験機(富山産業(株)製)にて下記条
件の冷熱サイクルを40サイクル実施した。
60℃×4時間−降温(2時間)−−20℃×4時間−昇温
(2時間) II.天然曝露試験 日本ペイント(株)穂高曝露場にて塗板を架台上に水
平に設置して、ただしアングル部材の場合塗面が南に面
するようになるようにアングル部材の平面部を架台上に
水平に固定し設置して屋外天然曝露試験を実施した。
III.上記IおよびIIについての評価方法と評価基準 上記IおよびIIの試験実施後次の評価方法と評価基準
によって試験結果を判定した。
(1)われ・はがれ 被塗物〜の系についてわれ、はがれの状態を目視
判定した。ただし、判定基準としては日本塗料検査協会
「塗膜の評価基準」(1970)に準じ、次の通りとした。
(2)塗膜の付着力 被塗物およびの系については、アドヒージョンテ
スター(エルコメーター社製)にて塗膜の付着力を測定
した。
IV.塗料の低温(0℃)硬化乾燥性試験: No.1〜No.14の各塗料につき、JIS K 5400 5,8,の乾燥性
試験に準じて以下の様に実施した。すなわち、各塗料
(塗料No.1〜No.14)をガラス板(200×100×2mm)の片
面に刷毛にて5g塗布。
塗布後、塗面を上向きにして、あらかじめ0℃に設定し
た恒温槽(三洋電気(株)製 SANYO INCUBATOR MIR−55
1)にて乾燥させた。塗布後16時間後に以下の判定を実
施した。
V.上記IVについての評価方法と評価基準: JIS K 5400 5,8,(2,3)に準じて以下の様に実施した。
すなわち、試験片を、親指と人指し指とで強くはさんで
みる。さらには、塗面を指先で急速に繰り返しこすって
みる。
VI.塗膜弾性率の測定: 塗料No.1〜No.14を、それぞれエアレス塗装し、20℃に
て3日間放置乾燥後さらに60℃恒温室にて、3日間乾燥
硬化させた後、フリーフィルムをテンシロン(ボールド
ウィン社製、型式HTM−100)を使用して、引っ張りスピ
ード5mm/分、測定時の温度20℃において測定を実施し
た。
試験結果: 上記結果から明らかな如く、本発明の塗料(塗料No.1
〜8、すなわち実施例1〜8に該当)は、試験Iおよび
II実施後も塗膜にワレ・ハガレの発生なく、また付着測
定値も被塗物系で10Kg/cm2以上、被塗物で20Kg/cm2
以上であり、良好である。また、低温乾燥性も良好であ
る。
他方、可撓性エポキシを採用せず、塗膜弾性率(ヤン
グ率)が、本発明記載範囲を越えているもの(塗料No.
9、No.10、すなわち比較例1〜2に該当)や、可撓性エ
ポキシ樹脂の使用割合が本発明記載範囲より小さいもの
(塗料No.12、すなわち比較例4)は、試験IおよびII
実施後塗膜にワレ・ハガレが発生(被塗物、)、ま
た付着力測定結果においても、本発明塗料系(実施例1
〜8)に比較して、明らかに測定値が低く、下地系の付
着を低下させている。
また、比較例3に記載の塗料No.11の場合には塗膜ヤ
ング率が好適範囲内であり、試験IおよびII実施後、塗
膜にワレ・ハガレがないが、エポキシアクリレートの使
用量が少なく(2%)、低温乾燥性に効果が認められな
いことを示している。
また比較例5、6に記載の塗料No.13、14の場合に
は、エポキシ当量数とアミン活性水素塗料数比が、好適
範囲外であり低温効果性に効果が認められないことを示
している。
【図面の簡単な説明】
第1図はアングル鋼板の側面図および正面図、第2図は
斜視図を例示し、何れも試験のための塗装がなされてい
る状態を示す。 a…塗装された塗膜 b…アングル鋼板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂ビヒクルとして (A)1分子中に2個以上のエポキシ基を含み、エポキ
    シ当量が100〜2000のエポキシ樹脂とアクリル酸との付
    加反応生成物、 (B)可撓性エポキシ樹脂 および (C)芳香族ポリアミン、脂肪族ポリアミン、脂環式ポ
    リアミンおよびこれらの変性物からなる群より選ばれる
    アミン系樹脂 を固形分重量比で(A):(B)=3〜75:97〜25であ
    り、当量数で(A)+(B):(C)=100:70〜120
    (ただし、(A)および(B)はエポキシ当量数、
    (C)は活性水素当量数を表す)の割合で含有すること
    を特徴とする塗料用組成物。
  2. 【請求項2】可撓性エポキシ樹脂が、アクリロニトリル
    ゴム変性エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ダ
    イマー酸変性エポキシ樹脂、非環状脂肪族系のポリグリ
    コールエーテル型エポキシ樹脂、脂肪族不飽和化合物の
    エポキシ型エポキシ樹脂よりなる群から選ばれる少なく
    とも1種以上のエポキシ樹脂である請求項第1項記載の
    塗料用組成物。
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