JP4572032B2 - 周波数変換回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器や放送受信機器等において受信高周波信号を中間周波数信号に変換する周波数変換回路に係わり、特にその歪み特性を向上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2は、デュアルゲート構造の電界効果トランジスタ24(以下、FET24とする)を使用した従来の周波数変換回路の一例を示す回路図である。この種の周波数変換回路は、半導体微細加工技術を使用して、使用素子すべてまたは一部を外部素子として集積回路化される。図2の回路例では、集積回路23’が内部回路として構成され、その他は外部素子を使用する構成である。
【0003】
この周波数変換回路では、受信高周波信号(以下、RF信号とする)がRF入力端子からRF入力整合回路5及びカップリングコンデンサ6を介してFET24の第1ゲートG1に入力され、局部発振信号(以下、LO信号とする)がLO入力端子からLO入力整合回路14及びカップリングコンデンサ15を介してソース接地型増幅回路を構成するデュアルゲート構造の電界効果トランジスタ3(以下、FET3とする)の第1ゲートG1に入力され、このFET3により増幅されたLO信号がFET3のドレインDより出力され、カップリングコンデンサ19を介してFET24の第2ゲートG2に入力される。
【0004】
このようにRF信号及びLO信号がFET24に入力されると、FET24の非線形動作によリFET24のドレインDからRF信号とLO信号の和または差の周波数成分が得られる。これを中間周波数信号(以下、IF信号とする)とし、希望の中間周波数に整合したIF出力整合回路11を介してIF出力端子にIF信号が出力されることにより周波数変換される。
【0005】
周波数変換用のFET24の第1、2ゲートG1,G2にはそれぞれバイアス電圧を与える抵抗7,8が接続され、自己バイアス抵抗9とともに無信号時のFET24のドレイン電流を決めている。抵抗9に並列接続されたバイパスコンデンサ10は接続された点のRF信号、LO信号、IF信号に対する対接地インピーダンスを低くしている。FET24のドレインDにはチョークコイル12を介して直流電源Vd1が接続されている。13はIF信号に対する接地インピーダンスを低くするためのバイパスコンデンサである。
【0006】
LO信号増幅用のFET3の第1ゲートG1にはバイアス電圧を与える抵抗16が接続され、第2ゲートG2はFET3のソースに接続され、自己バイアス抵抗17とともにFET3のドレイン電流を決めている。抵抗17に並列接続されたバイパスコンデンサ18は、FET3のソースSのLO信号に対する対接地インピーダンスを低くしている。FET3のドレインDにはインダクタンス21及び安定化抵抗20を介して直流電源Vd2が接続されている。22はLO信号に対する接地インピーダンスを低くするためのバイパスコンデンサである。
【0007】
なお、デュアルゲート構造のFET24の代わりに、シングルゲート構造の電界効果トランジスタを2つカスコード接続したものを使用しても前記と同様に動作する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2に示される従来の周波数変換回路では、周波数変換部のFET24がデュアルゲート構造であるため、FET24の第1ゲートG1と第2ゲートG2の間のアイソレーション特性が劣化している。これについては、シングルゲート構造の電界効果トランジスタを2つカスコード接続したものを使用した場合も同様である。
【0009】
また、FET24のソースSに接続されたインダクタンス素子4により、FET24のソースSの電位が高くなるため、FET3で増幅されFET24の第2ゲートG2に入力されたLO信号が、FET24の第1ゲートG1とソースSの間に接続された付加コンデンサ25を介してRF入力端子に漏洩するため、LO入力端子からRF入力端子へ漏洩するLO信号の電力レベルが高くなる。
【0010】
以上のような2種類の原因によリ、FET24の第2ゲートG2に入力されたLO信号の損失が発生し、移動体通信機器で重要な特性の1つである3次相互変調歪み値のレベルが高いという問題がある。
【0011】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は発生する歪み、例えば、移動体通信機器で特に重要な特性である3次相互変調歪みを小さくし、低歪み特性を有する周波数変換回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために第1の発明は、第1及び第2の電界効果トランジスタと、該第1の電界効果トランジスタのドレインと該第2の電界効果トランジスタのソースとの間に接続された局部発振信号減衰用のインダクタンス素子と、を具備し、前記第1の電界効果トランジスタは局部発振信号が入力するゲートと高周波的に接地されるソースを有し、前記第2の電界効果トランジスタは受信高周波信号が入力するゲートと直流電源が印加するとともに中間周波数信号が出力するドレインを有する構成とした。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、前記第1及び第2の電界効果トランジスタのゲート幅が互いに異なる構成とした。
【0014】
第3の発明は、第1の発明において、前記第1及び第2の電界効果トランジスタのゲート長が互いに異なる構成とした。
【0015】
第4の発明は、第1の発明において、前記第1の電界効果トランジスタのゲート幅とゲート長を前記第2の電界効果トランジスタのそれらと異ならせた構成とした。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の周波数変換回路の1つの実施形態を示す回路図である。この周波数変換回路では、電界効果トランジスタ1(以下、FET1とする)と、電界効果トランジスタ2(以下、FET2とする)と、FET1のドレインDとFET2のソースSとの間に接続されたインダクタンス素子4とから周波数変換部の主要部が構成されている。FET1,2のゲートGにはそれぞれバイアス電圧を与える抵抗7,8が接続され、FET1のソースSに接続された自己バイアス抵抗9とともに無信号時のFET1,2のドレイン電流を決めている。抵抗9に並列接続のバイパスコンデンサ10はFET1のソースSのRF信号、LO信号、IF信号に対する対接地インピーダンスを低くしている。FET2のドレインDにはチョークコイル12を介して直流電源Vd1が接続されている。13はIF信号に対する接地インピーダンスを低くするためのバイパスコンデンサである。
【0017】
LO信号増幅用のソース接地型増幅回路を構成するFET3の第1ゲートG1にはバイアス電圧を与える抵抗16が接続され、第2ゲートG2はFET3のソースSに接続され、自己バイアス抵抗17とともにFET3のドレイン電流を決めている。抵抗17に並列接続のバイパスコンデンサ18は、FET3のソースSのLO信号に対する対接地インピータンスを低くしている。FET3のドレインDにはインダクタンス21及び安定化抵抗20を介して直流電源Vd2が接続されている。22はLO信号に対する接地インピーダンスを低くするためのバイパスコンデンサである。
【0018】
RF信号はRF入力端子からRF入力整合回路5及びカップリングコンデンサ6を介してFET2のゲートGに入力され、LO信号はLO入力整合回路14及びカップリングコンデンサ15を介してFET3の第1ゲートG1に入力され、このFET3により増幅されたLO信号はFET3のドレインDより出力され、カップリングコンデンサ19を介してFET1のゲートGに入力され、IF信号はFET2のドレインDからIF出力整合回路11を介してIF出力端子に出力される。
【0019】
以上のように、周波数変換部をFET1、2と、FET1のドレインDとFET2のソースSとの間に接続したインダクタンス素子4からなる回路構成にすることによリ、LO入力端子からRF入力端子へ漏洩するLO信号の電力レベルが抑制され、3次相互変調歪みの劣化が抑制される。また、このインダクタンス素子4はFET2に対して負帰還回路として動作し、3次相互変調歪み特性が向上する。
【0020】
実際に図1に示す周波数変換回路において、FET1,2,3としてGaAsMESFETを使用して集積回路23を半導体集積回路化し、その他の素子を外部素子として構成し、RF信号周波数881MHz、LO信号周波数1064.6MHz、IF信号周波数183.6MHz、LO信号電力レベル−12dBmの条件で測定をすると、出力3次インターセプトポイント値が、図2に示した従来の周波数変換回路では15dBmであったものが、図1に示す周波数変換回路では17.5dBmになって2.5dBm増加し、3次相互変調歪み特性が改善されていることが確認できた。
【0021】
なお、前記実施形態ではFET1のゲート幅及びゲート長はFET2のそれと等しく構成しているがこれに限られない。例えば、FET1のゲート幅をFET2のそれに対して1.5〜2倍に設定すると、出力3次インターセプトポイント値が0.2〜1.4dBm改善される。また、逆にFET2のゲート幅をFET1のそれに対して1.5〜8倍に設定しても、出力3次インターセプトポイント値が0.8〜4.2dBm改善される。さらに、FET2のゲート長を1μmとしFET1のそれを0.5μmに設定すると、出力3次インターセプトポイント値が2.3dBm改善される。さらに、FET1のゲート幅とゲート長のそれぞれがFET2のそれぞれと異なる構成として3次相互変調歪み特性を改善することも可能である。インダクタンス素子4については、これを0.1〜2nHの範囲から選択すると3次相互変調歪み特性の改善に効果的である。
【0022】
また、前記回路構成において、直流電源Vd1はチョークコイル12を介してFET2のドレインDに供給しているが、このチョークコイル12を使用せずにIF出力整合回路11内に存在するインダクタンス素子をチョークコイルとして兼用させ、これを介してFET2のドレインDに電源電圧を供給することも可能である。
【0023】
さらに、図1の周波数変換回路はその使用素子すべてを集積回路化すること、または一部の素子を外部素子として集積回路化することが可能である。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、受信高周波信号を入力する第2のFETと局部発振信号を入力する第1のFETの間にインダクタンス素子を接続することで、周波数変換回路の3次相互変調歪み特性の向上が図られ、集積回路化が容易な周波数変換回路が実現できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の周波数変換回路の1つの実施形態の回路図である。
【図2】 従来の周波数変換器の回路図である。
【符号の説明】
1,2:FET、3:デュアルゲート構造FET、4:インダクタンス素子、5:RF入力整合回路、6:カップリングコンデンサ、7,8:ゲートバイアス抵抗、9:自己バイアス抵抗、10:バイパスコンデンサ、11:IF出力整合回路、12:チョークコイル、13:バイパスコンデンサ、14:LO入力整合回路、15:カップリングコンデンサ、16:ゲートバイアス抵抗、17:自己バイアス抵抗、18:バイパスコンデンサ、19:カップリングコンデンサ、20:安定化抵抗、21:インダクタンス、22:バイパスコンデンサ、23,23’:集積回路、24:デュアルゲート構造FET、25:ゲート・ソース間付加コンデンサ、RF:RF入力端子、LO:LO入力端子、IF:IF出力端子、Vd1,Vd2:直流電源
Claims (4)
- 第1及び第2の電界効果トランジスタと、該第1の電界効果トランジスタのドレインと該第2の電界効果トランジスタのソースとの間に接続された局部発振信号減衰用のインダクタンス素子と、を具備し、
前記第1の電界効果トランジスタは局部発振信号が入力するゲートと高周波的に接地されるソースを有し、前記第2の電界効果トランジスタは受信高周波信号が入力するゲートと直流電源が印加するとともに中間周波数信号が出力するドレインを有することを特徴とする周波数変換回路。 - 請求項1記載の周波数変換回路において、前記第1及び第2の電界効果トランジスタのゲート幅が互いに異なることを特徴とする周波数変換回路。
- 請求項1記載の周波数変換回路において、前記第1及び第2の電界効果トランジスタのゲート長が互いに異なることを特徴とする周波数変換回路。
- 請求項1記載の周波数変換回路において、前記第1の電界効果トランジスタのゲート幅とゲート長を前記第2の電界効果トランジスタのそれらと異ならせたことを特徴とする周波数変換回路。
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