JPH09294026A - 半導体回路 - Google Patents

半導体回路

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JPH09294026A
JPH09294026A JP10751896A JP10751896A JPH09294026A JP H09294026 A JPH09294026 A JP H09294026A JP 10751896 A JP10751896 A JP 10751896A JP 10751896 A JP10751896 A JP 10751896A JP H09294026 A JPH09294026 A JP H09294026A
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JP
Japan
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fet
gate
source
drain
semiconductor circuit
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JP10751896A
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Inventor
Junji Ito
順治 伊藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歪み特性を悪化させることなく、電源電圧の
低い増幅器や周波数変換回路を提供する。 【解決手段】 電源と接地との間に、接地側から順に、
しきい値が相対的に浅いFETで構成される第1FET
11と、しきい値が相対的に深いFETで構成される第
2FET12とを直列に配設し、増幅器を構成する。ま
た、第1FET11のゲート−入力端子16間に入力整
合回路14を設け、第2FET12のドレイン−出力端
子17間に出力整合回路15を設ける。増幅器の動作電
流がしきい値の浅い第1FETの0バイアス点でのドレ
イン電流によって設定されることを利用して、電源電圧
を低電圧化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波信号を受け
る受信回路、特に低電圧動作通信用無線機に適した受信
回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話無線機等の通信機機の小
型,軽量,低価格化が進んでいる。携帯機器の小型化を
進めるためには、部品の消費電力を下げ、搭載する電池
を出来るだけ小さくする方法が効果的であり、これを実
現するために低消費電流で優れた高周波特性を有するガ
リウムひ素(以下GaAsと呼ぶ)ショトキィーゲート
電界効果型トランジスタ(以下MESFETと呼ぶ)を
用いた半導体回路が広く用いられている。
【0003】特に、低消費電流で優れた高周波特性を有
するGaAsMESFETを利用した回路では、一般に
負のゲートバイアス電圧により電流を制御する方式が採
られており、ソース電圧をゲート電圧よりも高い電圧に
することによって単一電源回路でゲート−ソース間にこ
の負電圧を供給するようにしている。
【0004】以下、図面を参照しながら、GaAsME
SFETを搭載した従来の受信回路の一例について説明
する。
【0005】図9は、受信回路に内蔵される従来のGa
AsMESFETを用いた増幅器の構成を示す電気回路
図である。同図において、符号101はデプレッション
型FETで構成され、かつ2つの第1,第2ゲートG
1,G2を備えたデュアルゲート型のFETを示す。符
号102はバイアス抵抗体を示し、符号103は高周波
信号を接地に逃すためのバイパスコンデンサを示し、符
号104は入力整合回路を示し、符号105は出力整合
回路を示す。また、符号106は数キロオームの抵抗値
を有する抵抗体を示し、この抵抗体106を介してFE
T101の第1ゲートG1が接地されている。また、F
ET101の第2ゲートG2はソースに接続されてお
り、出力側から入力への分離度を向上させている。
【0006】以下、以上のように構成された増幅回路の
動作について説明する。
【0007】FET101の動作電流はFET101の
しきい値とバイアス抵抗体102によるバイアス抵抗に
よって設定される。図10は、FET101の動作点を
図式的に表したもので、横軸はゲート(第1ゲートG
1)−ソース間電圧VGSを、縦軸はドレイン電流ID を
それぞれ示す。同図において、バイアス負荷直線とFE
T101のID −VGS特性線との交点における電圧VGS
がゲートバイアスであり、この点におけるドレイン電流
ID が動作電流となる。実際には第1ゲートG1の電位
は接地の電位0Vであることから、FET101のソー
ス電圧が正の電圧になることによって、負のゲートバイ
アス電圧が印加される。このように構成されたFET1
01により、第1ゲートG1に入力整合回路104を介
して入力された入力信号(高周波信号)が増幅されてド
レインに出力され、さらに、出力整合回路105を経
て、外部に出力される。
【0008】一方、図11は、受信回路に内蔵される従
来のGaAsMESFETを用いた周波数変換器を示す
電気回路図である。
【0009】図11において、符号111は、デプレッ
ション型FETにより構成され、第1ゲートG1及び第
2ゲートG2を有するデュアルゲート型のFETを示
す。符号112はバイアス抵抗体を示し、符号113は
高周波信号を接地に逃すためのバイパスコンデンサを示
し、符号114は被周波数変換信号入力整合回路を示
し、符号115は局部発振信号入力整合回路を示し、符
号116は出力整合回路を示す。また、符号117a,
117bはいずれも数キロオームの抵抗値を有する抵抗
体であり、各抵抗体117a,117bを介して第1ゲ
ートG1および第2ゲートG2がそれぞれ接地されてい
る。
【0010】以下、以上のように構成された周波数変換
回路の動作について説明する。
【0011】FET111の動作電流は、図9に示す増
幅器で説明した動作と同じ作用によって決定される。被
周波数変換信号は被周波数変換信号入力整合回路114
を介して第1ゲートG1に入力され、局部発振信号は局
部発振信号入力整合回路115を介して第2ゲートG2
に入力される。被周波数変換信号は、デュアルゲートF
ET111において局部発振信号により周波数変換さ
れ、この周波数変換された出力信号が、出力整合回路1
16を介してドレインより出力される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような回路構成では、円滑な動作を確保し得る動作点を
設定する場合、ゲートに負のバイアスを供給する必要が
あり、これを実現するためにゲート電圧を0Vにし、F
ETのソース電圧を正にしている。一方、FETの入力
信号−出力信号間の歪みを小さくするには、しきい値は
それほど浅くできない。つまり、FETの円滑な動作を
確保するためには、ドレイン電圧はある程度の余裕をも
ってソース電圧よりも高く設定しておく必要がある。し
たがって、ソース電圧が正となる分だけFETのドレイ
ン電圧も高くしないと、FETが円滑に動作しない虞れ
がある。
【0013】すなわち、上記従来のような構造を有する
デュアルゲート型のFETを配置した高周波増幅回路
や、周波数変換回路では、電源電圧の低電圧化を図る上
で、一定の限界があった。
【0014】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、FETの良好な歪み特性を維持しな
がら、かつ電源電圧を低電圧化し得る増幅器や周波数変
換回路として機能する半導体回路を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では請求項1〜8に記載される増幅器として
機能する半導体回路に関する手段と、請求項9〜16に
記載される周波数変換回路として機能する半導体回路に
関する手段とを講じている。
【0016】請求項1に係る半導体回路は、接地と電源
との間に第1FET及び第2FETを上記接地側から順
に直列に配置して構成される半導体回路であって、上記
第1FETは、入力信号を受けるゲートと上記接地に接
続されるソースとドレインとを有し、かつしきい値が相
対的に浅く設定され、上記第2FETは、上記第2FE
Tのソースに接続されるゲートとソースと上記電源に接
続され信号出力部となるドレインとを有し、かつ上記第
1FETよりもしきい値が深く設定されていて、上記第
1FETのゲートから入力された信号を増幅して上記第
2FETのドレインから出力する増幅器として機能す
る。
【0017】請求項2に記載されるように、請求項1に
おいて、上記第1FETと第2FETとが半導体基板内
に不純物を導入して形成された共通のソース及びドレイ
ンを有し、かつ上記半導体基板上で上記共通のソースと
ドレインとの間に上記第1FETのゲートと上記第2F
ETのゲートとが上記ソース側から順に設けられてデュ
アルゲート型FETを構成していて、該デュアルゲート
型FETの上記共通のソースが上記接地に接続され、上
記共通のドレインが上記電源に接続されている構成を採
ることができる。
【0018】請求項3に記載されるように、請求項1に
おいて、上記第1FETと第2FETとが半導体基板内
に不純物を導入して形成されたソース及びドレインを個
別に有し、上記第1FETのドレインと上記第2FET
のソースとが互いに接続されている構成を採ることがで
きる。
【0019】請求項1,2又は3の構成により、第2F
ETがしきい値が相対的に深い型FETで構成されてい
るので、その抵抗値は極めて小さい。したがって、第2
FETのドレインと第1FETのソースとの間に電源電
圧が印加された場合、第2FETを経た後の電圧降下は
小さく、電源電圧はほとんどそのまましきい値の浅い第
1FETにかかる。したがって、第1FETを動作させ
るのに必要な電源電圧を低くすることが可能になり、か
つ入力信号に対する出力信号の増幅率を高く維持するこ
とができる。
【0020】請求項4に記載されるように、請求項1,
2又は3において、上記第1FETのソースが上記接地
に直接接続されている構成を採ることができる。
【0021】この構成により、第1FETのソース電位
が「0」になるので、電源電圧を極めて小さくしても、
第1FETを円滑に作動させるのに必要な電圧が確保で
きる。また、第1FETのソースが直接接地に接続され
ているので、出力側から第2FETのドレインを介して
不要な信号が第1FETのゲートに流れようとしても、
このような不要な信号は第2FETのゲートから接地側
に逃される。したがって、出力から入力への分離度特性
が良好に維持される。
【0022】請求項5に記載されるように、請求項4に
おいて、上記第1FETのしきい値がほぼ「0」であ
り、上記第2FETがしきい値が相対的に深いデプレッ
ション型FETである構成を採ることができる。
【0023】この構成により、第1FETのしきい値が
ほぼ「0」であり、かつ第1FETのソースが直接接地
に接続されているので、第1FETの動作電流は、この
0バイアス点でのドレイン電流によって設定される。し
たがって、電源電圧がそのまま第2FETのドレインと
第1FETのソースとの間の電圧になり、電源電圧のい
っそうの低電圧化が可能となる。
【0024】請求項6に記載されるように、請求項1,
2,3,4又は5において、上記第1FETのゲートが
抵抗を介して上記接地に接続されている構成を採ること
ができる。
【0025】この構成により、第1FETのゲートに入
力される高周波信号はほとんど抵抗を介して接地に流れ
ることがないので、第1FETのゲート電位はほぼ
「0」に保持される。したがって、電源電圧を低く維持
できる。また、抵抗を介して接続されていることで、高
周波信号が接地側に漏れるのを有効に防止できる。
【0026】請求項7に記載されるように、請求項1,
2,3,4,5又は6において、上記第1FETのゲー
トの前段側に配設され入力信号を整合させるための入力
整合回路と、上記第2FETのドレインの後段側に配設
され出力信号を整合させるための出力整合回路とをさら
に備えている構成を採ることができる。
【0027】この構成により、半導体回路内で高周波信
号が整合されるので、半導体回路の外部に整合回路を設
けることなく、高周波信号の整合が行なわれる。
【0028】請求項8に記載されるように、請求項1,
2,3,4,5,6又は7において、上記第1,第2F
ETが化合物半導体基板上に形成されたMESFETで
ある構成を採ることができる。
【0029】この構成により、高周波特性が特に優れた
半導体回路を構成することができる。
【0030】請求項9に記載されるように、請求項1,
2,3,4,5,6又は7において、上記第1,第2F
ETがシリコン基板上に形成されたMOSFETである
構成を採ることができる。
【0031】この構成により、コストの低減が可能とな
る。
【0032】請求項10に係る半導体回路は、接地と電
源との間に第1FET及び第2FETを直列に配置して
構成される半導体回路であって、上記第1FETは、被
周波数変換信号を受けるゲートとソースとドレインとを
有し、かつしきい値が相対的に浅く設定されており、上
記第2FETは、局部発振信号を受けるゲートとソース
とドレインとを有し、かつデプレッション型FETによ
り構成され上記第1FETよりも深いしきい値を有する
とともに、上記第1FET及び上記第2FETのうち少
なくとも上記接地側に配置される一方のFETのソース
が上記接地に接続され、上記第1FET及び上記第2F
ETのうち少なくとも上記電源側に配置される他方のF
ETのドレインが上記電源に接続されていて、上記第1
FETで受けた上記被周波数変換信号を、上記第2FE
Tで受けた局部発振信号により周波数変換して出力する
周波数変換回路として機能する。
【0033】請求項11に記載されるように、請求項1
0において、上記第1FETと第2FETとが半導体基
板内に不純物を導入して形成された共通のソース及びド
レインを有し、かつ上記半導体基板上で上記共通のソー
スとドレインとの間に上記第1FETのゲートと上記第
2FETのゲートとが上記ソース側から順に設けられて
デュアルゲート型FETを構成し、該デュアルゲート型
FETの上記共通のソースが上記接地に接続され、上記
共通のドレインが上記電源に接続されている構成を採る
ことができる。
【0034】請求項12に記載されるように、請求項1
0において、上記第1FETと第2FETとが半導体基
板内に不純物を導入して形成されたソース及びドレイン
を個別に有し、上記一方のFETのドレインと上記他方
のFETのソースとが互いに接続されている構成を採る
ことができる。
【0035】請求項10,11又は12の構成により、
しきい値が相対的に深い第2FETの作動状態における
抵抗値は、しきい値が相対的に浅い第1FETの抵抗値
よりも小さい。したがって、第2FETのドレインと第
1FETのソースとの間に電圧が印加された場合、直列
に接続された抵抗の異なる2つのFETに対して電源電
圧が印加されることになるので、両者の配置関係の如何
に拘らず、しきい値の浅い第1FETには電源電圧にほ
とんど等しい電圧が加わる。したがって、被周波数変換
信号を受ける第1FETを動作させるために必要な電源
電圧を低くすることが可能となる。また、信号の変換利
得や3次相互変調歪み特性も高く維持される。
【0036】請求項13に記載されるように、請求項1
0,11又は12において、上記一方のFETのソース
が上記接地に直接接続されている構成を採ることができ
る。
【0037】この構成により、さらに電源電圧を低電圧
化することができる。
【0038】請求項14に記載されるように、請求項1
3において、上記第1FETのしきい値がほぼ「0」で
あり、上記第2FETがしきい値が相対的に深いデプレ
ッション型FETである構成を採ることができる。
【0039】この構成により、しきい値の深い第2FE
Tの抵抗は小さいので、第1FETが電源側に配置され
ていても第1FETのソース電位は接地電位にほぼ等し
くなる。そして、しきい値の浅い第1FETのしきい値
がほぼ「0」であるので、第1FETの動作電流は、こ
の0バイアス点でのドレイン電流によって設定される。
したがって、電源電圧がそのまま電源側のFETのドレ
インと接地側のFETのソースとの間の電圧になり、電
源電圧のいっそうの低電圧化が可能となる。
【0040】請求項15に記載されるように、請求項1
0,11,12,13又は14において、上記第1FE
Tのゲートの前段側に配設され、被周波数変換信号を整
合させるための第1の力整合回路と、上記第2FETの
ゲートの前段側に配設され、局部発振信号を整合させる
ための第2入力整合回路と、上記第1FET及び第2F
ETのうち上記電源側に配置されるFETのドレインの
後段側に配設され、出力信号を整合させるための出力整
合回路とをさらに備えている構成を採ることができる。
【0041】この構成により、半導体回路内で高周波信
号が整合されるので、半導体回路の外部に整合回路を設
けることなく、高周波信号の整合が行なわれる。
【0042】請求項16に記載されるように、請求項1
0,11,12,13,14又は15において、上記第
1,第2FETが、化合物半導体基板上に形成されたM
ESFETである構成を採ることができる。
【0043】この構成により、高周波特性の優れた半導
体回路を構成することができる。
【0044】請求項17に記載されるように、請求項1
0,11,12,13,14又は15において、上記第
1,第2FETを、シリコン基板上に形成されたMOS
FETで構成したものである構成を採ることができる。
【0045】この構成により、半導体回路のコストを低
減することができる。
【0046】請求項18に記載されるように、請求項1
0,11,12,13,14,15,16又は17にお
いて、上記第1FETのゲートの前段側に設けられ、上
記被周波数変換信号を増幅するための第1増幅器と、上
記第1増幅器と上記第1FETのゲートとの間の信号を
整合させるための第1段間整合回路と、上記第2FET
のゲートの前段側に設けられ、上記局部発振信号を増幅
するための第2増幅器と、上記第2増幅器と上記第2F
ETのゲートとの間の信号を整合させるための第2段間
整合回路とをさらに備えている。そして、上記第1増幅
器は、上記被周波数変換信号を受けるゲートと接地に接
続されるソースとドレインとを有ししきい値が相対的に
浅く設定された第3FETと、上記第3FETのソース
に接続されるゲートとソースと上記電源及び上記第1F
ETのゲートに接続されるドレインとを有ししきい値が
上記第3FETよりも深く設定された第4FETとによ
り構成されている。また、上記第2増幅器は、上記局部
発振信号を受けるゲートと接地に接続されるソースとド
レインとを有ししきい値が相対的に浅く設定された第5
FETと、上記第5FETのソースに接続されるゲート
とソースと上記電源及び上記第2FETのゲートに接続
されるドレインとを有ししきい値が上記第5FETより
も深く設定された第6FETとにより構成されている。
【0047】この構成により、増幅器と周波数変換回路
とが組み合わせられて、フロントエンド回路等の電源電
圧の低電圧化が可能となる。また、この回路内には、従
来のものに比べ、抵抗体の数も少なく、かつ占有面積の
大きいキャパシタが不要となる。したがって、かかる受
動素子が不要な分、チップの小型化が可能となる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0049】(第1の実施形態)まず、第1の実施形態
について説明する。図1は、第1の実施形態に係る受信
回路内に内蔵される増幅器の電気回路図である。図1に
おいて、符号11はしきい値が相対的に浅い(本実施形
態では、−0.1V)デプレッション型FETで構成さ
れる第1FETを示し、符号12はしきい値が相対的に
深い(本実施形態では、−0.8V)デプレッション型
FETで構成される第2FETを示し、第1FET11
のドレインと第2FET12のソースとは互いに接続さ
れ、第1FET11のゲートは抵抗体13を介して接地
に接続されている。この抵抗体13の抵抗値は第1FE
T11の入力インピーダンスより十分に大きいものであ
る(例えば第1FET11の入力インピーダンスの2倍
程度である)。
【0050】また、第2FET12のゲートと第1FE
T11のソースとは互いに接続されている。さらに、符
号16は高周波信号を入力するための入力端子を示し、
符号17は高周波信号を出力するための出力端子を示
す。また、符号14は、入力端子16と第1FET11
のゲートとの間における高周波信号を整合させるための
入力整合回路を示し、符号15は第2FET12のドレ
インと出力端子17との間における高周波信号を整合さ
せるための出力整合回路を示す。
【0051】以上のように構成された増幅器では、第1
FET11のゲートに入力整合回路14を介して入力さ
れた入力信号が増幅され、増幅された信号が第2FET
12のドレインから出力され、さらに出力整合回路15
を経て出力端子17から出力される。
【0052】次に、そのときのFETの動作点を図2
a,図2bを参照しながら説明する。図2a,図2bに
おいて、横軸がソース−ゲート電圧VGSを示し、縦軸が
ドレイン電流ID を示す。図2aに示すように、本実施
形態の第1FET11の動作点は、0バイアス点で設定
される。一方、図2bにおいては、図中の曲線L1が第
1FET11のID −VGS特性を示し、曲線L2が第2
FET12のID −VGS特性を示す。本実施形態では、
第2FET12はしきい値の深いデプレッション型FE
Tにより構成されているので、不純物濃度が濃くゲート
直下の空乏層が浅くなり、ソース・ドレイン間の抵抗値
は極めて小さい。したがって、第2FET12のドレイ
ンと第1FET11のソースとの間に電源電圧VDDが印
加された場合、第2FET12を経た後の電圧降下は小
さく、電源電圧VDDはほとんどしきい値の浅い第1FE
T11にかかる。したがって、第1FET11を作動さ
せるのに必要な電源電圧VDDを低くすることが可能とな
り、かつ第1FET11の入力信号の増幅率も高く維持
される。
【0053】特に、本実施形態では、第1FET11の
しきい値がほぼ「0」であり、第1FET11のゲート
及びソースは接地されているので、第1FET11の動
作電流は、第1FET11の0バイアス点でのドレイン
電流ID によって設定される。したがって、電源電圧が
そのまま第2FET12のドレインと第1FET11の
ソースとの間の電圧になることから、従来のデプレッシ
ョン型FETを使用した場合よりも低電圧化が図れる。
【0054】また、第2FET12のゲートが直接接地
されているので、不要な信号が第2FET12を介して
第1FET11のゲートに入力しようとしても、第2F
ET12のゲートから接地側に逃され、出力から入力へ
の分離度特性も従来と同様に良好に維持される。
【0055】次に、本発明の効果について説明する。図
3は、従来のデプレッション型FETで構成したデュア
ルゲート型FETを用いた増幅器と、図1に示す構成を
有する本発明の増幅器とについて、増幅率の電源電圧依
存性と3次相互変調歪み特性とを示す図である。ただ
し、3次相互変調歪み特性については、いわゆる3次イ
ンタセプトポイントIP3の値を示し、この値が大きい
ほど歪みが小さく良好な特性を有することを示す。図3
に示されるように、電源電圧が1.5V付近よりも大き
い範囲では、本発明品よりも従来品の方が増幅率,3次
相互変調歪特性共にやや良好な特性を有する。しかし、
電源電圧が1.5Vよりも低くなると、従来品では、増
幅率,3次相互歪み特性共に急激に低下し、特性が悪化
していることがわかる。それに対し、本発明品では、従
来品に比べ、電源電圧を1.0V程度低くしても高い増
幅率を維持できることがわかる。すなわち、本発明の増
幅器によれば、約1.0Vの低電圧化が可能となってい
る。
【0056】最後に、第1,第2FET11,12のし
きい値の設定について説明する。本実施形態では、第1
FET11のしきい値を「−0.1V」としているが、
しきい値の深いデプレッション型FETである第2FE
T12のしきい値の絶対値は、電源電圧の70〜90%
程度が好ましい。例えば、電源電圧が1.0Vのときに
は、第2FET12のしきい値は−0.7〜−0.9V
程度であることが好ましい。このような観点から、本実
施形態では、第2FET12のしきい値を−0.8Vと
している。また、第1FET11のしきい値は、この増
幅回路の動作電流と第1FET11の動作電流とがほぼ
等しくなる点に設定することが好ましい。つまり、増幅
回路の動作電流をIDDとし、第1FET11の動作電流
をIDSS(VGS=0)とすると、IDD=IDGS になるよ
うに設定することが好ましい。
【0057】ただし、本発明は斯かる実施形態に限定さ
れるものではなく、第1,第2FETをエンハンスメン
ト型FETで構成してもよい。各FETをエンハンスメ
ント型FETで構成する場合には、しきい値電圧が高い
方のFETをしきい値が浅いFETといい、しきい値電
圧が低い方のFETをしきい値が深いFETという。し
たがって、第1,第2FET共にエンハンスメント型F
ETで構成する場合には、例えば第1FETのしきい値
を1.0Vに、第2FETのしきい値を0.1Vにすれ
ば、低電圧で駆動可能な高周波用増幅回路を形成するこ
とができる。
【0058】また、本実施形態の回路中で、第1FET
をしきい値が0.1V程度のエンハンスメント型FET
で、第2FETをしきい値が−0.9V程度のデプレッ
ション型FETでそれぞれ構成してもよい。
【0059】本実施形態において、本発明の効果を有効
に発揮するためには、第1FET11のしきい値が−
0.3〜+0.2Vの範囲にあり、第2FET12のし
きい値が−3.0〜−0.5Vの範囲であることが好ま
しい。
【0060】また、本発明の第1,第2FETは必ずし
も個別に形成されている必要はない。図12は、共通化
されたソース及びドレインを有する第1FET及び第2
FETからなるいわゆるデュアルゲート型FETの構造
を示す断面図である。図12に示すように、半導体基板
1の表面領域に、高濃度のn型不純物を導入して形成さ
れた各FETに共通のソース・ドレイン領域となる2つ
のn+ 層2a,2bが形成されており、各n+ 層2a,
2b間には、低濃度のn型不純物を導入して形成された
第1n層3aと第2n層3bとが設けられている。そし
て、各n+ 2a,2bの上には、それぞれソース電極4
aとドレイン電極4bとが設けられ、第1n層3aの上
には第1FETの第1ゲート電極5aが、第2n層3b
の上には第2FETの第2ゲート電極5bがそれぞれ設
けられている。ただし、このデュアルゲート型FETの
構造を本実施形態に適用した場合には、ソース電極4a
と第2ゲート電極5bとが互いに接続されている。ここ
で、第1n層3a内の不純物濃度は第2n層内の不純物
濃度よりもやや薄い。すなわち、第1FETのしきい値
は浅く、第2FETのしきい値は深く設定されている。
【0061】図12に示すデュアルゲート型FETで
も、図1に示すごとく各FETが個別のソース・ドレイ
ンを有する第1,第2FETを設けた場合でも、両者の
特性はほぼ同じである。したがって、第1,第2FET
によりデュアルゲート型FETを構成した場合にも、第
1FETのソースが第2FETのゲートに接続されてい
るなど回路の構成が同じであり、かつ各FETのしきい
値が第1の実施形態に係る各FETと同じである限り、
第1の実施形態と同じ効果を発揮することができる。
【0062】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
について説明する。図4は、第2の実施形態に係る受信
回路内の周波数変換回路の構成を示す電気回路図であ
る。
【0063】図4において、符号21はしきい値の浅い
デプレッション型FETで構成される第1FETを示
し、符号22はしきい値の深いデプレッション型FET
で構成される第2FETを示し、各FET21、22の
ゲートはそれぞれ抵抗体23a,23bを介して接地さ
れている。さらに、符号27,28は、それぞれ被周波
数変換信号,局部発振信号を入力するための第1,第2
入力端子を示し、符号29は高周波信号を出力するため
の出力端子を示す。また、符号24は、第1入力端子2
7と第1FET21のゲートとの間における被周波数変
換信号を整合させるための被周波数変換信号入力整合回
路を示し、符号25は、第2入力端子28と第2FET
22のゲートとの間における局部発振信号を整合させる
ための局部発振信号入力整合回路を示し、符号26は第
1FET21のドレインと出力端子29との間における
高周波信号を整合させるための出力整合回路を示す。
【0064】以下、以上のように構成された周波数変換
回路の動作を説明する。第1入力端子27から入力され
た被周波数変換信号は、被周波数変換信号入力整合回路
24を経て第1FET21に入力される。一方、第2入
力端子28から入力された局部発振信号は、局部発振信
号入力整合回路25を経て第2FET22に入力され
る。そして、周波数変換回路において、被周波数変換信
号が局部発振信号によって周波数変換を受け、この周波
数変換された信号が第1FET21のドレインから出力
され、さらに出力整合回路26を経て出力端子29から
出力される。その際、周波数変換の過程を理解するに
は、第2FET22が第1FET21のソースと接地と
の間に接続された可変抵抗体と考えればよい。つまり、
局部発振信号により第2FET22(可変抵抗体)の抵
抗値を可変に制御すると考えるのである。例えば、可変
抵抗体の抵抗値が大きいときには第1FET21に電流
は流れず出力端子29まで信号が出力されない。一方、
可変抵抗体の抵抗値が小さければ第1FET21に電流
が流れて、出力端子29に信号が出力される。このよう
にして、周波数が変換されると考えると理解が容易にな
る。ここで、周波数変換回路における増幅率は、可変抵
抗体である第2FET22の抵抗値により制御され、こ
の可変抵抗体の抵抗値は局部発振信号の振幅により制御
される。すなわち、局部発振信号の振幅が大きいほど第
2FETのゲート直下の空乏層の拡大・縮小の幅も大き
くなるので、ソース・ドレイン間の電流が流れやすくな
り抵抗値が小さくなる。
【0065】上記周波数変換回路の動作において、動作
点は、上記第1の実施形態と同様に、しきい値の浅いデ
プレッション型FETつまり第1FET21の0バイア
ス点での電流によって設定される。従って、電源電圧が
そのまま第1FET21のドレインと第2FET22の
ソースとの間の電圧になり、電源電圧の低電圧化を図る
ことができるのである。
【0066】次に、図5は従来のしきい値の深いデプレ
ッション型FETで構成したデュアルゲート型FETを
用いた周波数変換回路と図4に示す構成を有する本発明
の周波数変換回路の変換利得、3次相互変調歪み特性の
電源電圧依存性を示す。ただし、第1の実施形態におけ
るデータと同様に、3次相互変調歪み特性は、3次イン
タセプト点IP3の値である。図5に示されるように、
本発明の周波数変換回路では、従来に比べ、約1.0V
だけ電源電圧を低下させても、変換利得や歪み特性を良
好に維持できることがわかる。すなわち、本発明の周波
数変換回路によると、約1.0Vの低電圧化が可能とな
っている。
【0067】本実施形態において、本発明の効果を有効
に発揮するためには、第1FET21のしきい値が−
0.3〜+0.2Vの範囲にあり、第2FET22のし
きい値が−3.0〜−0.5Vの範囲であることが好ま
しい。
【0068】なお、本実施形態においても、各FETを
図12に示すデュアルゲート型FET構造としてもよ
く、さらに、本実施形態における第1FETをエンハン
スメント型FETで構成してもよい。
【0069】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について説明する。図6は、第3の実施形態に係る受信
回路内の周波数変換回路の構成を示す電気回路図であ
る。
【0070】図6に示す周波数変換回路の構成は、上記
第2の実施形態における各FETの配置を置き換えたも
のである。すなわち、しきい値の浅いデプレッション型
FETで構成される第1FET31のドレインと、しき
い値の深いデプレッション型FETで構成される第2F
ET32のソースとを互いに接続し、第1FETのソー
スを接地に直接接続したものである。そして、第2FE
T32のドレインと出力端子39との間に出力整合回路
39が設けられている。その他の構成は、上記第2の実
施例と同様である。
【0071】以上のように構成された周波数変換回路の
動作は、基本的に上記第2の実施形態で説明した動作と
同じである。すなわち、第1入力端子37から入力され
た被周波数変換信号が、第2入力端子38から入力され
た局部発振信号によって周波数変換を受けて、この周波
数変換された信号がドレインから出力され、さらに出力
整合回路36を経て出力端子39から外部に出力され
る。
【0072】本実施形態においても、動作点は、第1の
実施形態と同様にしきい値の浅いデプレッション型FE
Tである第1FET31の0バイアス点での電流によっ
て設定される。その際、周波数変換の過程を理解するに
は、第2FET32が第1FET31のドレインと出力
端子39との間に接続された可変抵抗体と考えればよ
い。つまり、局部発振信号により第2FET32(可変
抵抗体)の抵抗値を可変に制御すると考えるのである。
例えば、可変抵抗体の抵抗値が大きいときには第1FE
T31に電流は流れず出力端子39まで信号が出力され
ず、可変抵抗体の抵抗値が小さければ第1FET31に
電流が流れて、出力端子39に信号が出力される。この
ようにして、周波数が変換されると考えると理解が容易
になる。ここで、周波数変換回路における増幅率は、可
変抵抗体である第2FET32により制御され、この可
変抵抗体の抵抗値は局部発振信号の振幅により制御され
る。
【0073】したがって、本実施形態でも、上記第2の
実施形態と同様に、変換利得や歪み特性を良好に維持し
ながら、電源電圧の低電圧化を図ることができる。
【0074】本実施形態において、本発明の効果を有効
に発揮するためには、第1FET31のしきい値が−
0.3〜+0.2Vの範囲にあり、第2FET32のし
きい値が−3.0〜−0.5Vの範囲であることが好ま
しい。
【0075】なお、本実施形態でも、各FETをデュア
ルゲート型FETで構成してもよく、また、本実施形態
における第1FETをエンハンスメント型FETで構成
してもよい。
【0076】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
について説明する。図7は、第4の実施形態に係る受信
回路内のフロントエンド回路の構成を示す電気回路図で
ある。
【0077】図7において、符号41、43はそれぞれ
第1の実施形態と同様の構成を有する第1,第2増幅回
路を示し、符号42は第2の実施形態と同様の構成を有
する周波数変換回路を示す。また、符号44,45はそ
れぞれ第1,第2段間整合回路を示し、符号46は出力
整合回路を示す。
【0078】上記周波数変換回路42は、上記第2の実
施形態と同様に、しきい値の浅いデプレッション型の第
1FET51のソースと、しきい値の深いデプレッショ
ン型の第2FET52のドレインとを互いに接続して構
成されている。そして、第1FET51のゲートは第1
増幅回路41を介して被周波数変換信号入力端子に接続
され、第1FET51のドレインは出力整合回路46を
介して出力端子に接続されている。また、第2FET5
2のゲートは第2増幅回路43を介して局部発振信号入
力端子に接続され、第2FETのソースは直接接地に接
続されている。
【0079】第1増幅回路41は、上記第1の実施形態
と同様に、しきい値の浅いデプレッション型の第3FE
T53のドレインと、しきい値の深いデプレッション型
の第4FET54のソースとを互いに接続して構成され
ている。第2増幅回路42も、上記第1の実施形態と同
様に、しきい値の浅いデプレッション型の第5FET5
5のドレインと、しきい値の深いデプレッション型の第
6FET56のソースとを互いに接続して構成されてい
る。そして、第1増幅回路41内の第3FET53のド
レインは、第1段間整合回路44を介して周波数変換回
路42内の第1FET51のゲート及び電源に接続され
ている。第2増幅回路42内の第5FETのドレイン
は、第2段間整合回路45を介して周波数変換回路42
内の第2FET52のゲート及び電源に接続されてい
る。
【0080】以下、上記フロントエンド回路の動作につ
いて説明する。被周波数変換信号入力端子から入力され
た信号は、第1増幅回路41,第1段間整合回路44を
経て周波数変換回路42内の第1FET51のゲートに
入力される、一方、局部発振信号入力端子から入力され
た信号は、第2増幅回路42,第2段間整合回路45を
経て周波数変換回路42内の第2FET52のゲートに
入力される。そして、周波数変換回路42において、被
周波数変換信号は局部発振信号によって周波数変換を受
け、この周波数変換された信号が、出力整合回路46を
経て出力端子から出力される。
【0081】図8は、従来のしきい値の深いデプレッシ
ョン型FETで構成されるデュアルゲート型FETを搭
載したフロントエンド回路と図7に示す構成を有する本
発明のフロントエンド回路との変換利得、3次相互変調
歪み特性の電源電圧依存性を示す。第2の実施形態と同
様に、3次相互変調歪み特性については、いわゆる3次
インタセプトポイントIP3の値を示す。本発明のフロ
ントエンド回路では、従来に比べて約1.0Vの低電圧
化が可能となっている。
【0082】また、この回路内には、従来のものに比
べ、抵抗体の数も少なく、かつ占有面積の大きいキャパ
シタが不要となっている。例えば図7に示す第1増幅回
路41内の第4FET54のソース,第2増幅回路43
内の第6FET56のソース、周波数変換回路42内の
第2FET52のソースは、いずれも直接接地に接続さ
れており、図11に示す従来の回路における抵抗体11
2やキャパシタ113は不要となっている。したがっ
て、かかる受動素子が不要な分、チップの小型化が可能
となる。
【0083】なお、上記第1〜第4の実施形態におい
て、素子をGaAsMESFETで構成したが、シリコ
ンMOSFETで構成してもよい。その場合にも、ゲー
ト−ソース間に高周波信号を通過させることは可能だか
らである。
【0084】
【発明の効果】請求項1〜9によれば、電源と接地との
間に接地側から順にしきい値が相対的に浅い第1FET
としきい値が相対的に深い第2FETとを直列に配設し
かつ第1FETのソースと第21FETのゲートとを互
いに接続して増幅器を構成したので、高い増幅率と歪み
特性とを維持しながら、電源電圧の低電圧化を図ること
ができる。
【0085】請求項10〜16によれば、電源と接地と
の間にしきい値が相対的に浅い第1FETとしきい値が
相対的に深いデプレッション型FETとを直列に配設し
て周波数変換回路を構成したので、高い変換利得と歪み
特性とを維持しながら、電源電圧の低電圧化を図ること
ができる。
【0086】請求項17によれば、上述の増幅器と周波
数変換回路との組み合わせにより、フロントエンド回路
等の電源電圧の低電圧化とチップの小型化とを図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る受信回路内の増幅器の構
成を示す電気回路図である。
【図2】第1の実施形態における各FETのID −VGS
特性を示す特性図である。
【図3】従来の増幅器と本発明による増幅器の増幅率の
電源電圧依存性を示す図である。
【図4】第2の実施形態における受信回路内の周波数変
換器回路の電気回路図である。
【図5】従来の周波数変換回路と本発明による周波数変
換回路の変換利得、歪み特性の電源電圧依存性を示す図
である。
【図6】第3の実施形態に係る受信回路内の周波数変換
回路の電気回路図である。
【図7】第3の実施形態に係る受信回路のフロントエン
ド回路の電気回路図である。
【図8】従来のフロントエンド回路と本発明によるフロ
ントエンド回路の変換利得、歪み特性の電源電圧依存性
を示した特性図である。
【図9】従来のGaAsMESFETを用いた受信回路
内の周波数変換器の電気回路図である。
【図10】従来の周波数変換回路における動作点を図式
的に表した特性図である。
【図11】従来のGaAsMESFETを用いた受信回
路の周波数変換器の電気回路図である。
【図12】各実施形態における第1,第2FETをデュ
アルゲート型FETで構成した変形例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11 第1FET 12 第2FET 13 抵抗体 14 入力整合回路 15 出力整合回路 21,31 第1FET 22,32 第2FET 23,33 抵抗体 24,34 被周波数変換信号入力整合回路 25,35 局部発振信号入力整合回路 26,36 出力整合回路 27,37 被周波数変換信号入力端子 28,38 局部発振信号入力端子 29、39 出力端子 41 第1増幅回路 42 周波数変換回路 43 第2増幅回路 44 第1段間整合回路 45 第2段間整合回路 46 出力整合回路 51 第1FET 52 第2FET 53 第3FET 54 第4FET 55 第5FET 56 第6FET

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接地と電源との間に第1FET及び第2
    FETを上記接地側から順に直列に配置して構成される
    半導体回路において、 上記第1FETは、 入力信号を受けるゲートと,上記接地に接続されるソー
    スと,ドレインとを有し、かつしきい値が相対的に浅く
    設定されており、 上記第2FETは、 上記第2FETのソースに接続されるゲートと,ソース
    と,上記電源に接続され信号出力部となるドレインとを
    有し、かつ上記第1FETよりもしきい値が深く設定さ
    れていて、 上記第1FETのゲートから入力された信号を増幅して
    上記第2FETのドレインから出力する増幅器として機
    能することを特徴とする半導体回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体回路において、 上記第1FETと第2FETとは、 半導体基板内に不純物を導入して形成された共通のソー
    ス及びドレインを有し、かつ上記半導体基板上で上記共
    通のソースとドレインとの間に上記第1FETのゲート
    と上記第2FETのゲートとが上記ソース側から順に設
    けられてなるデュアルゲート型FETを構成していて、 該デュアルゲート型FETの上記共通のソースが上記接
    地に接続され、上記共通のドレインが上記電源に接続さ
    れていることを特徴とする半導体回路。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体回路において、 上記第1FETと第2FETとは、半導体基板内に不純
    物を導入して形成されたソース及びドレインを個別に有
    し、 上記第1FETのドレインと上記第2FETのソースと
    が互いに接続されていることを特徴とする半導体回路。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の半導体回路に
    おいて、 上記第1FETのソースは上記接地に直接接続されてい
    ることを特徴とする半導体回路。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体回路において、 上記第1FETのしきい値はほぼ「0」であり、 上記第2FETはしきい値が相対的に深いデプレッショ
    ン型FETであることを特徴とする半導体回路。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5記載の半導
    体回路において、 上記第1FETのゲートは、抵抗を介して上記接地に接
    続されていることを特徴とする半導体回路。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6記載の
    半導体回路において、 上記第1FETのゲートの前段側に配設され、入力信号
    を整合させるための入力整合回路と、 上記第2FETのドレインの後段側に配設され、出力信
    号を整合させるための出力整合回路とをさらに備えてい
    ることを特徴とする半導体回路。
  8. 【請求項8】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の半導体回路において、 上記第1,第2FETは、化合物半導体基板上に形成さ
    れたMESFETであることを特徴とする半導体回路。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6又は7記
    載の半導体回路において、 上記第1,第2FETは、シリコン基板上に形成された
    MOSFETであることを特徴とする半導体回路。
  10. 【請求項10】 接地と電源との間に第1FET及び第
    2FETを直列に配置して構成される半導体回路におい
    て、 上記第1FETは、 被周波数変換信号を受けるゲートと,ソースと,ドレイ
    ンとを有し、かつしきい値が相対的に浅く設定されてお
    り、 上記第2FETは、 局部発振信号を受けるゲートと,ソースと,ドレインと
    を有し、かつデプレッション型FETにより構成され上
    記第1FETよりも深いしきい値を有するとともに、 上記第1FET及び上記第2FETのうち少なくとも上
    記接地側に配置される一方のFETのソースが上記接地
    に接続され、 上記第1FET及び上記第2FETのうち少なくとも上
    記電源側に配置される他方のFETのドレインが上記電
    源に接続されていて、 上記第1FETで受けた上記被周波数変換信号を、上記
    第2FETで受けた局部発振信号により周波数変換して
    出力する周波数変換回路として機能することを特徴とす
    る半導体回路。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の半導体回路におい
    て、 上記第1FETと第2FETとは、 半導体基板内に不純物を導入して形成された共通のソー
    ス及びドレインを有し、かつ上記半導体基板上で上記共
    通のソースとドレインとの間に上記第1FETのゲート
    と上記第2FETのゲートとが上記ソース側から順に設
    けられてなるデュアルゲート型FETを構成していて、 該デュアルゲート型FETの上記共通のソースが上記接
    地に接続され、上記共通のドレインが上記電源に接続さ
    れていることを特徴とする半導体回路。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の半導体回路におい
    て、 上記第1FETと第2FETとは、半導体基板内に不純
    物を導入して形成されたソース及びドレインを個別に有
    し、 上記一方のFETのドレインと上記他方のFETのソー
    スとが互いに接続されていることを特徴とする半導体回
    路。
  13. 【請求項13】 請求項10,11又は12記載の半導
    体回路において、 上記一方のFETのソースは、上記接地に直接接続され
    ていることを特徴とする半導体回路。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体回路におい
    て、 上記第1FETのしきい値は、ほぼ「0」であり、 上記第2FETは、しきい値が相対的に深いデプレッシ
    ョン型FETで構成されていることを特徴とする半導体
    回路。
  15. 【請求項15】 請求項10,11,12,13又は1
    4記載の半導体回路において、 上記第1FETのゲートの前段側に配設され、被周波数
    変換信号を整合させるための第1の力整合回路と、 上記第2FETのゲートの前段側に配設され、局部発振
    信号を整合させるための第2入力整合回路と、 上記第1FET及び第2FETのうち上記電源側に配置
    されるFETのドレインの後段側に配設され、出力信号
    を整合させるための出力整合回路とをさらに備えている
    ことを特徴とする半導体回路。
  16. 【請求項16】 請求項10,11,12,13,14
    又は15記載の半導体回路において、 上記第1,第2FETは、化合物半導体基板上に形成さ
    れたMESFETであることを特徴とする半導体回路。
  17. 【請求項17】 請求項10,11,12,13,14
    又は15記載の半導体回路において、 上記第1,第2FETは、シリコン基板上に形成された
    MOSFETであることを特徴とする半導体回路。
  18. 【請求項18】 請求項10,11,12,13,1
    4,15,16又は17記載の半導体回路において、 上記第1FETのゲートの前段側に設けられ、上記被周
    波数変換信号を増幅するための第1増幅器と、 上記第1増幅器と上記第1FETのゲートとの間の信号
    を整合させるための第1段間整合回路と、 上記第2FETのゲートの前段側に設けられ、上記局部
    発振信号を増幅するための第2増幅器と、 上記第2増幅器と上記第2FETのゲートとの間の信号
    を整合させるための第2段間整合回路とをさらに備えて
    いて、 上記第1増幅器は、 上記被周波数変換信号を受けるゲートと,接地に接続さ
    れるソースと、ドレインとを有し、しきい値が相対的に
    浅く設定された第3FETと、 上記第3FETのソースに接続されるゲートと、ソース
    と、上記電源及び上記第1FETのゲートに接続される
    ドレインとを有し、しきい値が上記第3FETよりも深
    く設定された第4FETとにより構成され、 上記第2増幅器は、 上記局部発振信号を受けるゲートと、接地に接続される
    ソースと、ドレインとを有し、しきい値が相対的に浅く
    設定された第5FETと、 上記第5FETのソースに接続されるゲートと,ソース
    と,上記電源及び上記第2FETのゲートに接続される
    ドレインとを有し、しきい値が上記第5FETよりも深
    く設定された第6FETとにより構成されていることを
    特徴とする半導体回路。
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