JP4570210B2 - 電荷発生基板用バンプ形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば圧電基板のように温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生基板上にバンプを形成するためのバンプ形成装置、該バンプ形成装置にて実行される上記電荷発生基板の除電方法、上記バンプ形成装置に備わる上記電荷発生基板用除電装置、及び電荷発生基板に関する。尚、以下に記載する「電荷発生半導体基板」は「電荷発生基板」と読み替える。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば携帯電話のように電子部品が取り付けられる機器が非常に小型化するのに伴い上記電子部品も小型化している。よって、半導体ウエハ上に形成された個々の回路形成部分を上記半導体ウエハから切り出すことなく上記半導体ウエハ上のそれぞれの上記回路形成部分における電極部分にバンプを形成するバンプ形成装置が存在する。このようなバンプ形成装置には、バンプ形成前の半導体ウエハを収納する第1収納容器から上記バンプ形成前ウエハを取り出す搬入装置と、上記バンプが形成されたバンプ形成後ウエハを収納する第2収納容器と、上記バンプ形成前ウエハを載置して上記電極部分とバンプとの接合のために上記半導体ウエハを通常250℃から270℃程度まで加熱するボンディングステージと、上記バンプ形成後ウエハを上記第2収納容器へ収納する搬出装置と、上記搬入装置から上記ボンディングステージへ、及び上記ボンディングステージから上記搬出装置へ上記ウエハの移載を行う移載装置とが備わる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
又、上記携帯電話等に使用されるSAW(Surface Acoustic Wave)フィルタが形成される圧電基板や、基板が従来のシリコンではなく、水晶からなる場合や、リチウムタンタルや、リチウムニオブや、ガリウムヒ素等からなるいわゆる化合物半導体ウエハがある。このような化合物半導体ウエハ等においても、上記バンプを形成するときには、通常150℃程度で最大200℃程度まで加熱されるが、従来のシリコンウエハに比べて加熱及び冷却の速度を遅くする必要がある。
【0004】
例えば、図71に示すようなSAWフィルタ10は、圧電基板11上に、入力側回路12と出力側回路13とが対をなして形成されている。尚、図74に示すようにSAWフィルタ10の電極部分18にバンプ19が上記バンプ形成装置に備わるバンプ形成ヘッドにて形成される。入力側回路12及び出力側回路13は、共に、微細なくし歯状の形態にてなり、供給された入力電気信号にて入力側回路12が発振し、該振動が圧電基板11の表面11aを伝播して出力側回路13を振動させ、該振動に基づき出力側回路13にて電子信号が生成され、出力される。このような動作によりSAWフィルタ10は、特定周波数の信号のみを通過させる。尚、図71に示すSAWフィルタ10は、ウエハ状の圧電基板11上に格子状に形成した多数のSAWフィルタ10の1個を図示しており、各SAWフィルタ10における回路部分に対する例えばバンプ形成動作等は、ウエハ状の圧電基板11に対して行われ、最終的に上記ウエハ状の圧電基板11から各SAWフィルタ10に切り分けられる。このようなウエハ状の圧電基板11は、帯電し難いが、一旦帯電するとこれを除去するのが困難であるという特質がある。
【0005】
このように圧電基板11を用いていることから、室温と上記約150℃との間の昇温、降温によるウエハ状の圧電基板11の変形等により電荷が発生し、ウエハ状の圧電基板11の表面及び裏面に帯電が生じる。該帯電量としては最高約9千Vにも達する。
又、上記ウエハ状の圧電基板11そのものも薄いため、上記表面11aに発生させた振動に起因して裏面側も振動してしまう可能性がある。裏面側も振動すると、表面側の振動に悪影響を及ぼすことから、上記裏面側における振動発生を防止するため、ウエハ状の圧電基板11の裏面側には、図73に示すように微細な溝14が形成されている。よって、溝14内に存在する電荷を除電するのは困難である。尚、図73では溝14を誇張して図示しており、実際には溝14は、上記SAWフィルタにて処理される周波数に対応した寸法にて形成されるもので、数μm〜数百Å程度のピッチにて配列されている。
【0006】
従って、このように帯電したウエハ状の圧電基板11を例えば上記ボンディングステージ上に載置するときに、該ボンディングステージと圧電基板11との間、又はウエハ状の圧電基板11の表、裏面の間でスパークが発生する場合がある。該スパークが生じると、図72に符号15〜17にて示すように、上記くし歯部分が溶融してしまい、回路を破壊してしまう。又、ウエハ状の圧電基板11が例えば上記ボンディングステージの上方に位置したとき、上記帯電によりウエハ状の圧電基板11がボンディングステージ側に引き寄せられ、該引力によりウエハ状の圧電基板11が割れてしまうという現象や、ボンディングステージに載置後、再び圧電基板11を移載しようとしたとき、ボンディングステージへの接着力が強く無理に離そうとすることで割れてしまうという現象が生じる。
このように、ウエハ状の圧電基板11や、上記水晶基板のウエハや、上記化合物半導体ウエハのように、昇温、降温による温度変化に基づいて電荷が発生する基板にバンプを形成するバンプ形成装置では、シリコンウエハにバンプを形成する従来のバンプ形成装置では重大な問題とならなかった、バンプ形成のために行うウエハの昇温、降温により発生する電荷を除電することが重要な課題となってくる。
【0007】
尚、例えば特開昭55−87434号公報に開示されるように、ウエハの表面に施されたダイシングラインに沿ってアルミニウム膜を形成して上記表面側の帯電を上記ダイシングラインにてウエハ周囲に逃がして該ウエハ周囲から除電したり、ウエハ裏面全面にアルミニウム膜を形成し上記裏面の除電を容易にしたウエハが提案されている。このような方法によりウエハの除電は行われると思われるが、ウエハから各チップに切り離された後、例えばバンプを介して上記チップを基板にフリップチップ実装するようなときには上記裏面に押圧部材を接触させながら押圧及び超音波振動を作用させる。このとき、上記押圧部材の上記超音波振動により上記裏面のアルミニウム膜が剥離し不具合発生の要因となる可能性がある。よって、除電のために施した上記アルミニウム膜を実装前には除去する必要があり、工程及びコストの増加という問題がある。
【0008】
一方、上述したように、ウエハ状の圧電基板11や、上記水晶基板のウエハや、上記化合物半導体ウエハでは、昇温、降温による温度変化に起因して電荷が発生するので、従来のシリコンウエハに対する昇温、降温の速度に比べて低速にする必要がある。よって、上記圧電基板11等では、従来のシリコンウエハのような帯電を生じないウエハにおけるタクトに比べてタクトが長くなってしまうという問題も生じる。
【0009】
さらに又、ウエハ状の圧電基板11や、上記水晶基板のウエハや、上記化合物半導体ウエハでは、例えば、上記昇温後上記ボンディングステージ上に載置したときのように温度変化が生じたときに、例えば上記ウエハ状の圧電基板11においては、上記昇温時における温度と上記ボンディングステージとの温度差により、反りが生じる。該反りが生じたままバンプ形成を行うとウエハ状の圧電基板11が割れたり欠けたり、破損してしまうことから、上記反りを矯正する必要がある。
【0010】
本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたもので、電荷発生半導体基板のバンプ形成前後における当該基板の昇温、降温により発生する電荷の除電を有効に行い、かつ温度差が生じても帯電を生じない基板におけるタクトと遜色のないタクトにて動作し、さらに電荷発生半導体基板の破損を生じない、即ち、電荷発生半導体基板に対して焦電破壊及び物理的破損を防止可能な、バンプ形成装置、該バンプ形成装置にて実行される電荷発生半導体基板の除電方法、上記バンプ形成装置に備わる上記電荷発生半導体基板用除電装置、及び電荷発生半導体基板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1態様のバンプ形成装置は、温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生基板がバンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度に加熱された状態にて、上記電荷発生基板上の回路に形成されている電極上に上記バンプを形成するバンプ形成ヘッドを備えた電荷発生基板用バンプ形成装置であって、
上記電荷発生基板を上記バンプボンディング用温度に加熱する前に上記バンプボンディング用温度付近まで上記電荷発生基板のプリヒート動作を行い、かつ上記プリヒート動作による温度上昇にて上記電荷発生基板に生じた電荷を上記電荷発生基板の回路形成面である表面に対向する裏面に接触して除去する加熱冷却装置と、
上記プリヒート動作を行うための温度上昇制御を上記加熱冷却装置に対して行い、上記ボンディング後に上記電荷発生基板を冷却するための温度降下制御を上記加熱冷却装置に対して行う制御装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記加熱冷却装置は、上記バンプボンディング用温度に上記電荷発生基板を加熱するバンプボンディングステージと、上記制御装置による上記温度上昇制御に従い上記電荷発生基板の上記プリヒート動作を行うプリヒート装置と、を備えるように構成してもよい。
【0016】
上記プリヒート装置は、上記電荷発生基板の上記裏面に接触する熱拡散部材と、上記熱拡散部材に接触し上記熱拡散部材を昇温する加熱部と、上記熱拡散部材と上記加熱部とを分離させ上記熱拡散部材の冷却を促進させる分離装置と、を有するように構成してもよい。
【0020】
また、本発明の他の態様によるバンプ形成装置は、温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生基板がバンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度に加熱された状態にて、上記電荷発生基板上の回路に形成されている電極上に上記バンプを形成するバンプ形成ヘッドを備えた電荷発生基板用バンプ形成装置であって、
上記加熱された上記電荷発生基板へのバンプのボンディングの後、上記電荷発生基板を冷却する加熱冷却装置と、
上記ボンディング後に上記電荷発生基板を冷却するための温度降下制御を上記加熱冷却装置に対して行う制御装置と、を備え、
上記電荷発生基板に蓄積された電荷を中和するイオンを発生するイオン発生装置と、
上記電荷発生基板を保持する保持爪を有し該保持爪にて上記電荷発生基板を保持するとともに上記電荷発生基板の上記加熱冷却装置への搬送を行うウエハ保持部とをさらに備え、
上記ウエハ保持部及び上記保持爪において、上記イオン発生装置から発生した上記イオンが作用する箇所には絶縁材料にてコーティングを施している、ことを特徴とする
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態であるバンプ形成装置、該バンプ形成装置にて実行される電荷発生半導体基板の除電方法、及び上記バンプ形成装置に備わる上記電荷発生半導体基板用除電装置、並びに電荷発生半導体基板について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
又、図1及び図2に示す、本実施形態のバンプ形成装置101は、上記SAWフィルタを形成するウエハ状の圧電基板(以下、「圧電基板ウエハ」と記す)を処理するのに適しており、以下の説明でも上記圧電基板ウエハにバンプを形成する場合を例に採るが、処理対象を上記圧電基板ウエハに限定するものではない。即ち、温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生半導体基板に相当する、例えばLiTaO3やLiNbO3等の化合物半導体ウエハや、水晶を基板とする水晶半導体ウエハ等に対しても本実施形態のバンプ形成装置101は適用可能である。又、Siを基板とするSi半導体ウエハにも適用可能である。尚、その場合、バンプを形成するときのウエハの温度を上述のように約250℃〜約270℃まで加熱することになる。
【0029】
又、上記バンプ形成装置101は、バンプ形成前の圧電基板ウエハ201を層状に収納した第1収納容器205と、バンプ形成後の圧電基板ウエハ202を層状に収納する第2収納容器206との両方を備えた、いわゆる両マガジンタイプであるが、該タイプに限定されるものではなく、上記バンプ形成前圧電基板ウエハ201及び上記バンプ形成後圧電基板ウエハ202を一つの収納容器に収納するいわゆる片マガジンタイプを構成することもできる。
又、以下に説明する、ボンディングステージ110、プリヒート装置160、及びポストヒート装置170が加熱冷却装置に相当し、ポストヒート装置170は冷却装置の機能を果たす一例である。
又、上記加熱冷却装置、及び以下に説明する制御装置180にて除電装置を構成する。
【0030】
上記バンプ形成装置101の基本的な構成は従来のバンプ形成装置の構成に類似する。即ち、該バンプ形成装置101は、大別して、一つのボンディングステージ110と、一つのバンプ形成ヘッド120と、搬送装置130と、搬入側と搬出側にそれぞれ設けた移載装置140と、上記収納容器205,206についてそれぞれ設けられそれぞれの収納容器205,206を昇降させる昇降装置150と、プリヒート装置160と、ポストヒート装置170と、制御装置180とを備える。しかしながら、当該バンプ形成装置101では、以下の構造説明及び動作説明に示すように、バンプ形成のために必要となるバンプボンディング用温度と室温との間の温度変化によりバンプ形成前の圧電基板ウエハ201及びバンプ形成後の圧電基板ウエハ202の表裏面に生じる帯電を除去するための構造及び動作、並びに、バンプ形成前の圧電基板ウエハ201における、プリヒート装置160への載置動作及びプリヒート装置160からボンディングステージ110への移載動作、バンプ形成後の圧電基板ウエハ202におけるボンディングステージ110からポストヒート装置170への移載動作にて、圧電基板ウエハ201,202に損傷を生じさせない構造及び動作が、従来のバンプ形成装置とは大きく相違する。又、バンプ形成装置101は、バンプを形成する装置であるから、最も基本的な構成部分は、上記ボンディングステージ110及びバンプ形成ヘッド120である。
【0031】
尚、本出願人は、圧電基板ウエハにおける帯電を除去、低減するための方法として、プリヒート装置及びポストヒート装置に非接触な状態に圧電基板ウエハを配置し、該圧電基板ウエハにおける帯電を除去、低減するための昇、降温制御動作を既に提案している。これに対し本出願では、プリヒート装置及びポストヒート装置に接触した状態に圧電基板ウエハを配置して該圧電基板ウエハにおける帯電を除去、低減するものである。
以下に、上述の各構成部分について説明する。
【0032】
上記ボンディングステージ110は、上記バンプ形成前の圧電基板ウエハ(以下、単に「バンプ形成前ウエハ」と記す)201を載置するとともに、該バンプ形成前ウエハ201上に形成されている回路における電極上にバンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度までバンプ形成前ウエハ201を加熱する。尚、上述の、バンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度とは、上記電極とバンプとを設計上の強度にて接合するために必要な温度であり、バンプが形成されるウエハや基板の材質や上記設計上の強度に応じて設定される温度である。本実施形態の場合、約210℃である。
ボンディングステージ110では、バンプ形成前ウエハ201が載置されるウエハ載置台111に、図11に示すように、バンプ形成前ウエハ201を吸着するための、及び気体を噴出するための出入孔113を開口させており、該出入孔113には、制御装置180にて動作制御される吸引装置114、及び気体供給装置として機能する一例であるブロー装置115が接続されている。尚、本実施形態では、上記気体は空気である。又、ボンディングステージ110のウエハ載置台111は、ヒータ112側に接触している加熱位置と電荷発生半導体基板を移載するための移載位置との間を、昇降装置にて昇降可能である。又、ウエハ載置台111におけるバンプ形成前ウエハ201との接触面には、図68に示すように金属メッキ、本実施形態では銀メッキ261を施している。銀メッキを施すことで、ウエハ載置台111とバンプ形成前ウエハ201との間の熱伝導率が良くなり、又、バンプ形成前ウエハ201の除電効果も高くなる。
【0033】
上記バンプ形成ヘッド120は、上記ボンディングステージ110に載置され上記バンプボンディング用温度に加熱されたバンプ形成前ウエハ201の上記電極にバンプを形成するための公知の装置であり、バンプの材料となる金線を供給するワイヤ供給部121の他、上記金線を溶融してボールを形成し該溶融ボールを上記電極に押圧するバンプ作製部、上記押圧時にバンプに超音波を作用させる超音波発生部等を備える。又、このように構成されるバンプ形成ヘッド120は、例えばボールねじ構造を有し平面上で互いに直交するX,Y方向に移動可能なX,Yテーブル122上に設置されており、固定されている上記バンプ形成前ウエハ201の各上記電極にバンプを形成可能なように上記X,Yテーブル122によって上記X,Y方向に移動される。
【0034】
当該バンプ形成装置101では、上記搬送装置130として2種類設けられている。その一つである搬入装置131は、上記第1収納容器205から上記バンプ形成前ウエハ201を取り出す装置であり、他の一つである搬出装置132は、バンプ形成後の圧電基板ウエハ(以下、単に「バンプ形成後ウエハ」と記す)202を上記第2収納容器206へ搬送し収納する装置である。図3に示すように、搬入装置131には、バンプ形成前ウエハ201を吸着動作にて保持する保持台1311と、該保持台1311をX方向に沿って移動させる搬入装置用移動装置1312とが備わる。搬入装置用移動装置1312に含まれる駆動部1313は、制御装置180に接続され動作制御される。よって、上記駆動部1313が動作することで保持台1311がX方向に沿って移動し、第1収納容器205からバンプ形成前ウエハ201を取り出してくる。
【0035】
搬出装置132も搬入装置131と同様の構造を有し、同様に動作することから、略説する。つまり搬出装置132は、図56に示すように、バンプ形成後ウエハ202を本実施形態では吸着動作により保持する保持台1321と、該保持台1321をX方向に沿って移動させ、第2収納容器206へ上記バンプ形成後ウエハ202を収納させる搬出装置用移動装置1322と、バンプ形成後ウエハ202の裏面202bに吸着しバンプ形成後ウエハ202を保持する保持部1323と、上記保持台1321の下方に配置され保持台1321に保持されているバンプ形成後ウエハ202の厚み方向へ保持部1323を移動させる駆動部1324とを備える。上記搬出装置用移動装置1322及び駆動部1324は、制御装置180にて動作制御される。
【0036】
又、搬入装置131の設置箇所には、第1収納容器205から搬入装置131にて取り出したバンプ形成前ウエハ201のオリエンテーションフラットを所定方向に配向させる、オリフラ合わせ装置133が設けられている。該オリフラ合わせ装置133には、図4に示すように、駆動部1332にてY方向に移動してバンプ形成前ウエハ201を挟持する挟持板1331と、バンプ形成前ウエハ201の厚み方向に移動可能であり、かつバンプ形成前ウエハ201を保持可能であり、かつ保持したバンプ形成前ウエハ201のオリエンテーションフラットの配向を行うためにバンプ形成前ウエハ201の周方向に回転可能な保持部1333と、該保持部1333の駆動部1334とが備わる。上記駆動部1332、1334は、制御装置180にて動作制御される。
【0037】
移載装置140は、当該バンプ形成装置101では、搬入側移載装置141と搬出側移載装置142とを備える。搬入側移載装置141は、上記搬入装置131の保持台1311に保持された上記バンプ形成前ウエハ201を挟持し、プリヒート装置160への搬送と、プリヒート装置160からボンディングステージ110への搬送を行う。一方、搬出側移載装置142は、ボンディングステージ110上に保持されている上記バンプ形成後ウエハ202を挟持し、ポストヒート装置170への搬送と、ポストヒート装置170から上記搬出装置132の保持台1321への搬送とを行う。このような搬入側移載装置141は、図2に示すように、バンプ形成前ウエハ201を挟持しかつバンプ形成前ウエハ201の表面及び裏面の帯電を除去するウエハ保持部1411と、上記挟持動作のためにウエハ保持部1411を駆動する、本実施形態ではエアーシリンダを有する駆動部1412と、これらウエハ保持部1411及び駆動部1412の全体をX方向に移動させる、本実施形態ではボールねじ機構にて構成される移動装置1413とを備える。上記駆動部1412及び移動装置1413は、制御装置180に接続され、動作制御される。
搬出側移載装置142も、上記搬入側移載装置141と同様に、ウエハ保持部1421と、駆動部1422と、移動装置1423とを備え、駆動部1422及び移動装置1423は制御装置180にて動作制御される。
【0038】
上記ウエハ保持部1411、1421について説明する。ウエハ保持部1411は、図5に示すように、上記駆動部1412にてX方向に可動な、第1保持部材1414及び第2保持部材1415と、これらに挟まれて配置される除電用部材1416とが互いに平行に配列されている。これら第1保持部材1414、第2保持部材1415、及び除電用部材1416は、ともに鉄又はその他の導電性材料から作製されている。ウエハ保持部1421も、ウエハ保持部1411と同様に、第1保持部材1424及び第2保持部材1425と、これらに挟まれて配置される除電用部材1426とが互いに平行に配列されている。これら第1保持部材1424、第2保持部材1425、及び除電用部材1426は、ともに鉄又はその他の導電性材料から作製されている。尚、ウエハ保持部1411、1421は同じ構造にてなるので、以下には代表してウエハ保持部1411を例に説明する。
【0039】
第1保持部材1414及び第2保持部材1415には、図示するようにバンプ形成前ウエハ201を保持するためのL字形の保持爪1417がそれぞれ2個ずつ設けられている。該保持爪1417は、第1保持部材1414及び第2保持部材1415と同じ材料である鉄や、導電性樹脂にて作製され、バンプ形成前ウエハ201と直接に接触する部分には、図6に示すように、緩衝材として導電性樹脂膜14171を取り付けるのが好ましい。尚、第1保持部材1414及び第2保持部材1415並びに保持爪1417を鉄又は導電性材料にて作製するのは、保持するバンプ形成前ウエハ201の裏面201bの帯電をアース可能にするためである。
【0040】
一方、図66に示すように、上記保持爪1417に対応する保持爪14172を例えばデュポン社製の商品名ベスペルのような断熱部材にて作製することで、ウエハ保持部1411、1421における温度変化を小さくすることができ、バンプ形成前ウエハ201及び後述のバンプ形成後ウエハ202に対して温度変化を生じさせにくくなる。よってバンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202における割れ等の損傷防止を図ることができる。尚、図55に示す構造の場合、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202と、保持爪14172との接触部分には、導電性材料14173を設け、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202における電荷の第1保持部材1414及び第2保持部材1415へのアースを行う。又、ウエハ保持部1411、1421における第1保持部材1414及び第2保持部材1415等の外面には、以下に記すように、絶縁材料14174にてコーティングを施す。
【0041】
バンプ形成前ウエハ201及び後述のバンプ形成後ウエハ202から、より効率的に除電を行うため、後述するように、イオン発生装置190を設けるのが好ましい。該イオン発生装置190を設けたとき、イオン発生装置190から発生したイオンが、鉄又は導電性材料にて作製されている第1保持部材1414及び第2保持部材1415並びに保持爪1417にアースされてしまい、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202に効果的に作用しなくなる場合も考えられる。よって、上記イオンのアースを防ぎ上記イオンをバンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202に効果的に作用させるため、少なくとも、イオン発生装置190から発生したイオンが作用する箇所に、好ましくは第1保持部材1414及び第2保持部材1415並びに保持爪1417の外面全面に、図66に示すように絶縁材料にてコーティングを施すのが好ましい。
【0042】
除電用部材1416には、当該ウエハ保持部1411にて保持されるバンプ形成前ウエハ201の表面201aにおける周縁部分201cに接触可能なように、本実施形態ではウエハ201の直径方向に沿った2箇所にてウエハ201の厚み方向に突出して除電用接触部材14161が設けられている。除電用接触部材14161は、図7に示すように除電用部材1416に対して摺動可能に貫通して取り付けられ、除電用接触部材14161の軸方向にスプリング14162にて付勢されている。又、除電用接触部材14161におけるウエハ接触端部には、緩衝材として導電性樹脂14163が設けられている。
このような除電用接触部材14161は、上記導電性樹脂14163がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触することで、該表面201aにおける帯電をアースする。又、保持爪1417にてバンプ形成前ウエハ201が保持される前の状態では、除電用接触部材14161は、バンプ形成前ウエハ201の厚み方向において、保持爪1417と同レベルもしくは保持爪1417を超えて突出している。該構成により、当該ウエハ保持部1411がバンプ形成前ウエハ201を保持しようとするとき、保持爪1417がバンプ形成前ウエハ201に接触する前に除電用接触部材14161がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触可能となる。よって、まず、上記表面201aの除電を行うことができる。
【0043】
又、除電用接触部材14161に直接、アース線を接続する構成を採ることもできる。又、除電用部材1416に除電用接触部材14161を取り付ける構造に限定されるものではなく、例えば図8に示すように、保持爪1417が設けられる第1保持部材1414及び第2保持部材1415に、金属の又は導電性の材料にてなり上記表面201aに接触可能な板バネ14164を取り付ける構成を採ることもできる。
【0044】
一方、ウエハ201、202において、除電用接触部材14161が接触する、ウエハ201、202の表面201aの周縁部分201cには、表面201aの帯電を効率的に除去可能なように、図9に示すようにアルミニウム膜203が全周にわたり形成されたウエハも存在する。このようなウエハの場合には、除電用接触部材14161がアルミニウム膜203に接触することで効果的に表面201aの除電を行うことができる。又、図10に示すように、上記周縁部分201cにて、3箇所以上の箇所に除電用接触部材14161を配置するように構成することもできる。さらに、ウエハの中央部分からも除電が行えるように、図10に示すように、ウエハの中央部分に除電用接触部材14161が接触しても支障の生じないダミーセル14165を形成しておき、該ダミーセル14165に対応する位置に除電用接触部材14161を配置し、ダミーセル14165に収集される電荷を効率的に取り除くこともできる。尚、上述のような除電用接触部材14161の数を増加させ、又はその接触面積を大きくすることにより、除電性能を向上させることもできる。
【0045】
さらに又、図69に示すように、例えば上記SAWフィルタを形成した回路形成部分211をウエハから切り出すためのダイシングライン212に、電荷除去用領域に相当し導体にてなる上記ダミーセル14165を接続するように構成することもできる。ここで上記ダイシングライン212は、上記アルミニウム膜203にまで延在している。発生する電荷はウエハの上記表面201aに蓄積されるので、上記構成を採ることで、上述のように除電用接触部材14161がアルミニウム膜203に接触することで、ダミーセル14165上の電荷もダイシングライン212及びアルミニウム膜203を通して除電され、効果的に表面201aの除電を行うことができる。勿論、上述のように除電用接触部材14161をダミーセル14165に直接接触させることで、表面201aの除電を行ってもよい。
【0046】
図10及び図69に示すいずれの構造においても、上記ダミーセル14165のウエハ上での形成位置は、上述のように除電用接触部材14161に対応して決定することができるが、これに限定されるものではない。例えば焦電破壊等により損傷が生じ易い、ウエハ上の損傷発生場所にダミーセル14165を形成してもよく、このような構造は除電効果及び歩留りの点から効果的である。尚、この場合、上記損傷発生場所に形成したダミーセル14165に対応するように、除電用接触部材14161は配置される。
【0047】
又、図69に示す構造では、ダミーセル14165は、ほぼ一つの回路形成部分211を占めるような大きさの四角形状にて形成したが、ダミーセル14165の面積はこれに限定されるものではない。さらに、ダミーセル14165の形状も上記四角形状に限定されるものではなく、例えば図70に示すダミーセル14165−1のように、例えば一つの回路形成部分211を取り囲んだ枠形状であってもよい。
又、上記表面201aの除電方法も上述の除電用接触部材14161の接触による方法に限定されず、例えば上記イオン発生装置190を除電用接触部材14161に代えて、又は除電用接触部材14161と併用しても良い。
【0048】
又、図69の構成では、ダミーセル14165を設け該ダミーセル14165をダイシングライン212に接続しているが、ダミーセル14165を設けず、単に、アルミニウム膜203にまで延在しているダイシングライン212を設けた構造でもよい。上述のダミーセル14165を設けた構造に比べると除電効率、除電効果は劣るが、該構造であっても、ダイシングライン212を通してアルミニウム膜203から電荷を除去でき、上記表面201aの除電を行うことができる。
【0049】
後述の動作説明にて述べるが、例えばLiTaO3やLiNbO3等の化合物半導体ウエハの場合のように、処理する電荷発生半導体基板によっては、図12に示すように、該基板に生じる温度差により該基板に反りが生じる場合がある。尚、上記反り量として、図12に示す寸法Iは、厚み0.35mm、直径76mmの、LiTaO3ウエハの場合で1〜1.5mm、LiNbO3の場合で1.5〜2mmとなる。
一方、除電用接触部材14161は、電荷発生半導体基板において上記反り量が大きくなる周縁部分に対応するように配置されている。又、上述したような、除電用部材1416への除電用接触部材14161の取り付け構造では、図7に示すように、除電用接触部材14161は、除電用接触部材14161の軸方向にのみ移動可能であるので、電荷発生半導体基板の上記反りに対応して揺動する、つまり反った面に対してほぼ直交して除電用接触部材が延在するように除電用接触部材自体が傾くことはできない。よって、反りが生じた電荷発生半導体基板に対して除電用接触部材14161が接触したとき、反っていない状態の電荷発生半導体基板の厚み方向に沿って延在しかつ移動可能な除電用接触部材14161から上記電荷発生半導体基板へ不要な力が作用し、電荷発生半導体基板が割れたり欠けたりして損傷する場合も考えられる。したがって、除電用部材1416への除電用接触部材14161の取り付け構造及びその関連部分は、図13〜図21、図65に示す以下のような構造等が好ましい。尚、取り付け構造及びその関連部分の変更に伴い除電用部材1416にも構造変更が生じるので、厳格には除電用部材の符号変更が必要であるが、説明の便宜上、「1416」をそのまま付すこととする。
【0050】
図13に示す除電用接触部材の取り付け構造の一変形例では、除電用部材1416にすり鉢状の穴14166を設け、該穴14166に線径1.5〜2mm程度の導電性の、例えば金属の棒材にてなる除電用接触部材14100を挿通し、スプリング14162にて除電用接触部材14100の軸方向に除電用接触部材14100を付勢している。該付勢力は、本実施形態では、一つの除電用接触部材14100当たり約49〜98×10-3Nとしている。又、電荷発生半導体基板に接触する除電用接触部材14100の一端における角部14101は、上記反りを生じた電荷発生半導体基板の曲率に応じて除電用接触部材14100が矢印14110方向に揺動しやすいように、例えば面取りや円弧状に整形してもよいし、除電用接触部材14100の一端に、図14に示すように例えば直径5mm程度の導電性の、例えば金属の球14105や、図21に示すような円筒14106を取り付けても良いし、又、上記一端を図65に示すように半球状に整形してもよい。尚、揺動する除電用接触部材14100の軌跡を含む平面と電荷発生半導体基板の直径方向とが平行になるように、除電用接触部材14100は上記矢印14110方向に揺動する。上記円筒14106を取り付ける場合には、該円筒14106の軸方向が電荷発生半導体基板の直径方向及び厚み方向に直交する方向に沿うように円筒14106を配置する。又、本実施形態では、除電用接触部材14100の他端に、直接、アース線14109を接続する構成を採っている。
このような構造を採ることで、除電用接触部材14100は、すり鉢状の穴14166の小径部分を支点として首を振ることができるので、反りを生じた電荷発生半導体基板の曲率に応じて、除電用接触部材14100は矢印14110方向に揺動可能であり、電荷発生半導体基板の損傷を防止することができる。
【0051】
他の変形例として、図14に示す構造を採ることもできる。該構造では、図15に示すように、除電用部材1416に形成した取付穴14102内に、2つのローラ14103を適宜な間隔にて配置して、ピン14104にて回転可能に除電用部材1416へ取り付け、上記2つのローラ14103にて矢印14110方向に揺動可能なように除電用接触部材14107が設けられる。除電用接触部材14107の他端部には、図16に示すように、回転可能に支持されたローラ14108を有し、除電用接触部材14107の一端には上記球14105が取り付けられる。このような除電用接触部材14107は、スプリング14162にて軸方向に付勢されて除電用部材1416に取り付けられる。よって、除電用接触部材14107のローラ14108は、除電用部材1416の2つのローラ14103にて両側から回転可能に支持されるので、除電用接触部材14107は矢印14110方向に揺動可能であり、電荷発生半導体基板の損傷を防止することができる。
【0052】
さらに他の変形例として、図17に示す構造を採ることもできる。該構造は、図14に示す構造を発展させたもので、除電用部材1416に十字状にて4つのローラ14111を回転可能に設け、一方、他端に球14112を設けた除電用接触部材14113を、上記球14112が上記4つのローラ14111の中央部に位置するようにして除電用部材1416に取り付ける。尚、球14112はスプリング14162により4つのローラ14111に付勢されている。又、アース線は、図20に示すような形態にて上記球14112に取り付けてもよいし、除電用部材1416に取り付けるようにしてもよい。このような構造をとることで、除電用接触部材14113は、上記矢印14110方向のみならず、該矢印14110方向に直交する矢印14114方向にも滑らかに回転可能となり、電荷発生半導体基板の損傷を防止することができる。
【0053】
さらに他の変形例として、図18〜図20に示す構造を採ることもできる。該構造では、除電用部材1416にはすり鉢状の穴14166を設け、一方、他端に球14115を設けた除電用接触部材14116が、上記球14115を上記穴14166に回転可能な状態にて支持させて、除電用部材1416に取り付けられる。球14115は、スプリング14162にて穴14166の壁面に付勢されている。又、球14115には、除電用部材1416との間にアース線14119を接続した集電部材14117がスプリング14118にて押圧されている。よって、電荷発生半導体基板の電荷は、除電用接触部材14116、集電部材14117、アース線14119を通り、除電用部材1416に取り付けたアース線14109へ流れる。このような構造をとることで、除電用接触部材14116は、図18に示す取付状態に対していずれの方向にも回転することができ、電荷発生半導体基板の損傷を防止することができる。
【0054】
又、図18に示す取付け構造の変形例として、図19に示すようにスプリング14162を除いた、除電用接触部材14120を用いた構造とすることもできる。この場合、図18に示す構造に比べてコスト低減、組み立て容易の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。つまり、球14105の重量により、例えば19.6×10-3N程度の微小な力にて電荷発生半導体基板に接触可能となる。よって、例えば0.1mm程度の厚みにてなる薄い電荷発生半導体基板に対しても割れ等の損傷を与えないようにすることができる。
又、図20に示すように、集電部材14117及びスプリング14118を削除し、球14115に直接、アース線14109を取り付けた、除電用接触部材14121を用いた構造を採ることもできる。この場合、図18に示す構造に比べて部品点数を削減でき構造を単純化できるので、コスト削減を図ることができる。
【0055】
さらに他の変形例として、図65に示す構造を採ることもできる。上述の図13から図20に示す構造では、除電用接触部材が揺動可能なように構成したが、図65に示す除電用接触部材14122では、除電用部材1416における除電用接触部材14122の支持部分にリニアガイドベアリング14123を設けている。よって、図65に示す構造では、除電用接触部材14122の軸方向への移動は、図7に示す構造における除電用接触部材14161の軸方向への移動に比べて非常に滑らかになる。したがって、図65に示す構造では、除電用接触部材14122が揺動しない構造ではあるが、上述のような反りを生じる電荷発生半導体基板に対して除電用接触部材14122の半球状の一端が接触したとき、除電用接触部材14122はその軸方向に移動するので、反りを生じる電荷発生半導体基板に対しても割れ等の損傷を与えないようにすることができる。
【0056】
上記除電用接触部材14122において、リニアガイドベアリング14123を嵌合している支持部材14124は鉄製でも良いが、上記ベスペルのような断熱材料にて作製するのがより好ましい。例えば上記ベスペルにて作製した支持部材14124は、鉄にて作製した場合に比べて、熱伝導率にて約1/84となる。よって、断熱材料にてなる支持部材14124を設けることで、除電用接触部材14122が電荷発生半導体基板に接触して電荷発生半導体基板を急激に冷却するのを防止でき、電荷発生半導体基板への熱ダメージを防止することができる。
【0057】
又、上記除電用接触部材14122の変形例として、図67に示すように、スプリング14162に代えて重り14126を設けた除電用接触部材14125を構成することもできる。スプリング14162を使用した場合、スプリング14162の縮み量、つまり除電用接触部材の軸方向への移動量により電荷発生半導体基板への除電用接触部材の押圧力が変化するが、重り14126を使用することで、除電用接触部材の上記移動量に関係なく一定の押圧力を電荷発生半導体基板へ作用させることができるという効果がある。
尚、上述の、図13、図14、図17、図18、図20に示す各除電用接触部材においても、スプリング14162に代えて重り14126を設ける構造とすることができ、又、図19に示す除電用接触部材14120においても、重り14126を設ける構造とすることができる。
【0058】
上記プリヒート装置160は、図22〜図24に示すように、搬入装置131からウエハ保持部1411にて保持したバンプ形成前ウエハ201を載置して、室温から、ボンディングステージ110にてバンプ形成を行うときの上記バンプボンディング用温度である約210℃付近まで昇温する装置であり、加熱部としてのパネルヒータ161を有するパネルヒータ枠162上に熱拡散部材としての、本実施形態では6mm厚のアルミニウム板163を載置している。アルミニウム板163のウエハ載置面163aには、図68に示すように金属メッキ、本実施形態では銀メッキ261を施している。銀メッキを施すことで、アルミニウム板163とバンプ形成前ウエハ201との間の熱伝導率が良くなり、又、バンプ形成前ウエハ201の除電効果も高くなる。パネルヒータ161による昇温動作は、アルミニウム板163の温度を測定する例えば熱電対のような温度センサ166からの温度情報を参照しながら制御装置180にて制御される。尚、上記熱拡散部材163の材質は、上述のアルミニウムに限定されるものではなく、熱伝導率が良好な材質でバンプ形成前ウエハ201と化学的反応を起こさない材質、例えばジュラルミン等でもよい。
【0059】
本実施形態では、上記搬入側移載装置141及び搬出側移載装置142は、いずれもウエハ保持部1411及びウエハ保持部1421を、これらが保持しているバンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202の厚み方向へ移動させる機構を設けていない。よって、プリヒート装置160は、バンプ形成前ウエハ201を上記アルミニウム板163上に載置するため、パネルヒータ161を有するパネルヒータ枠162及びアルミニウム板163を上記厚み方向へ図23に示す下降位置167と図24に示す上昇位置168との間にて昇降させる昇降機構を備える。該昇降機構は、上記厚み方向への昇降動作をするための駆動源としてのエアーシリンダ1601と、該エアーシリンダ1601にて昇降されるT字形の支持部材1602と、該支持部材1602に立設されパネルヒータ枠162及びアルミニウム板163を支持する2本の支持棒1603とを備える。尚、上記エアーシリンダ1601は、制御装置180にて動作制御されるシリンダ駆動装置1604にて動作される。又、本実施形態では、後述するようにエアーシリンダ1601による昇降動作により、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは分離しアルミニウム板163の冷却を促進させることから、上記シリンダ駆動装置1604及び上記エアーシリンダ1601は分離装置としての機能を有する。
【0060】
本実施形態では、図示するように支持棒1603はパネルヒータ枠162を貫通し、その先端部がアルミニウム板163に挿入されている。支持棒1603が貫通された状態においてパネルヒータ枠162は支持棒1603の軸方向に滑動可能であり、支持棒1603の先端部にてアルミニウム板163は支持棒1603に固定される。さらに、パネルヒータ枠162は付勢手段の一例であるスプリング1605にてアルミニウム板163へ押圧されている。よって、エアーシリンダ1601が動作することで、図23に示すように下降位置167からパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは一体的に昇降するが、上昇時、接触位置に設けられているストッパー1606にパネルヒータ枠162が当接した後は、図24に示すようにストッパー1606にてパネルヒータ枠162の上昇が停止されるので、アルミニウム板163のみが上昇し、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163との分離が行われる。そしてアルミニウム板163が上昇位置168まで上昇する。本実施形態では、分離完了時におけるパネルヒータ枠162とアルミニウム板163との隙間は、約2〜4mmである。該分離後における降下時には、上記上昇位置168から上記ストッパー1606を設けている上記接触位置まではアルミニウム板163のみが下降し、上記接触位置からはパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とが一体的に上記下降位置167まで下降する。
【0061】
プリヒート後、次の新たなバンプ形成前ウエハ201を載置するに当たりアルミニウム板163の温度を約40℃まで下げる必要があるが、上述のように、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを分離可能な構造にすることで、従来に比べてアルミニウム板163の冷却速度を向上させることができ、タクトの短縮を図ることができる。又、量産前に行う試作段階のときや、同種類のウエハについて1,2枚程度しかバンプ形成を行わないときに、上記分離構造を採ることで上記冷却速度の向上を図れるのでタクト上、特に有効となる。
さらに、アルミニウム板163の温度が下がった時点でパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを合体させればよく、パネルヒータ枠162が上記約40℃まで下がるのを待つ必要はないことから、パネルヒータ枠162における温度差は従来に比べて小さくなる。したがって、パネルヒーター161の負荷を低減できることから、従来に比べてパネルヒーター161の寿命を長くすることもできる。
【0062】
尚、上述のように本実施形態ではパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは分離可能な構造としたが、簡易型としてパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは分離せず常に一体にて昇降するように構成することもできる。
【0063】
又、上述のように2本の支持棒1603にてパネルヒータ枠162及びアルミニウム板163を支持しているので、パネルヒータ枠162からの熱が支持部材1602やエアーシリンダ1601等へ伝わりにくい。よって、パネルヒータ枠162からの熱は、ほとんどアルミニウム板163へ伝導させることができるので、アルミニウム板163における温度分布をほぼ均一にすることができ、バンプ形成前ウエハ201の全体を均一に加熱することができる。さらに又、連続運転しても、支持部材1602等が熱を帯びることもない。
【0064】
アルミニウム板163のウエハ載置面163aには、バンプ形成前ウエハ201の移載時に上記ウエハ保持部1411に備わる保持爪1417が進入するための逃がし溝1607、及び空気出入孔1608が形成されている。空気出入孔1608は、図25に示すように、アルミニウム板163内に形成されたブロー吸引用通路1609に連通しており、後述の動作説明でも述べるが、バンプ形成前ウエハ201を搬送するときにバンプ形成前ウエハ201とウエハ載置面163aとを分離させたり、バンプ形成前ウエハ201の裏面の帯電を除去したりするときに空気を噴出するための孔であり、又は本実施形態では基本的には行わないがバンプ形成前ウエハ201をウエハ載置面163aに吸着保持させるときの空気吸引用の孔である。尚、上記ブロー吸引用通路1609は、図22に示すように、制御装置180にて動作制御されるブロー吸引装置1611に連結管1610を介して接続される。又、本実施形態では、噴出する気体として上述のように空気を用いているが、他の気体を用いても良い。又、上記ブロー吸引装置1611は、後述の反り矯正動作及び除電動作の際にて気体を供給する気体供給装置としての機能を果たす一例に相当する。
【0065】
さらにアルミニウム板163内には、アルミニウム板163を冷却するための冷媒用通路1612が形成されている。本実施形態では、冷媒として常温の空気を使用するが、他の気体や水等を使用してもよい。冷媒用通路1612は、図22に示すように、制御装置180にて動作制御される冷却空気供給装置1613に連結管1614を介して接続されている。尚、冷媒用通路1612に供給された冷却用空気は、図示する矢印に従って該冷媒用通路1612を流れ、連結管1615を通って排気される。
本実施形態では図25に示すように、ブロー吸引用通路1609及び冷媒用通路1612は、ドリル等にてアルミニウム板163内に穴をあけて、斜線にて図示するように止め栓を施して形成したが、ブロー吸引用通路1609及び冷媒用通路1612の形成方法は、公知の手法を採ることができ、例えば図26に示すように、アルミニウム板163の裏面に溝を掘って形成することもできる。但しこの場合には、アルミニウム板163とパネルヒータ枠162との間に冷媒の漏れを防止するためのシール板を設ける必要がある。
【0066】
上記ポストヒート装置170は、バンプ形成後、ボンディングステージ110からウエハ保持部1421にて保持したバンプ形成後ウエハ202を載置して、上記バンプボンディング用温度の約210℃付近から室温付近まで徐々に降温するための装置であり、構造的には上述のプリヒート装置160と同様の構造を有し、本実施形態ではパネルヒータ枠とアルミニウム板とは分離する構造である。つまり、上述したプリヒート装置160の各構成部分に対応して、ポストヒート装置170においても、パネルヒータ171、パネルヒータ枠172、アルミニウム板173、温度センサ176、エアーシリンダ1701、支持部材1702、支持棒1703、シリンダ駆動装置1704、スプリング1705、ストッパー1706、逃がし溝1707、空気出入孔1708、ブロー吸引用通路1709、連結管1710、ブロー吸引装置1711、冷媒用通路1712、冷却空気供給装置1713、連結管1714、1715を有する。よって、図22〜図26には、プリヒート装置160及びポストヒート装置170の両者における符号を記している。但し、パネルヒータ171は、バンプ形成後ウエハ202の降温を制御するために制御装置180にて動作制御される。尚、アルミニウム板173のウエハ載置面173aには、アルミニウム板163の場合と同様に、図68に示すように金属メッキ、本実施形態では銀メッキ261を施している。銀メッキを施すことで、アルミニウム板173とバンプ形成後ウエハ202との間の熱伝導率が良くなり、又、バンプ形成後ウエハ202の除電効果も高くなる。
又、ポストヒート装置170における動作は、上述したプリヒート装置160における動作に類似し、プリヒート装置160におけるプリヒートに関する動作説明をポストヒートの動作説明に読み替えることで理解可能である。よってここでの詳しい説明は省略する。
【0067】
上記昇降装置150は、上記第1収納容器205を載置する第1昇降装置151と、上記第2収納容器206を載置する第2昇降装置152とを備える。第1昇降装置151は、上記バンプ形成前ウエハ201が上記搬入装置131によって取り出し可能な位置に配置されるように、上記第1収納容器205を昇降する。第2昇降装置152は、上記搬出装置132にて保持されているバンプ形成後ウエハ202を第2収納容器206内の所定位置へ収納可能なように、第2収納容器206を昇降する。
【0068】
以上説明したような構成を有する本実施形態のバンプ形成装置101における動作について以下に説明する。上述した各構成部分は制御装置180にて動作制御がなされることで、バンプ形成前ウエハ201にバンプが形成され、そしてバンプ形成後ウエハ202が第2収納容器206へ収納される、という一連の動作が実行される。又、制御装置180は、バンプ形成後ウエハ202をポストヒート装置170のアルミニウム板173に接触させた状態にてポストヒート動作を制御し、さらには、ポストヒート装置170にて実行可能なバンプ形成後ウエハ202に対する除電用ブロー動作や反り矯正用ブロー動作を制御することもできる。さらに又、バンプ形成前ウエハ201をプリヒート装置160のアルミニウム板163に接触させた状態にてプリヒート動作を制御し、プリヒート装置160にて実行可能なバンプ形成前ウエハ201に対する除電用ブロー動作や反り矯正用ブロー動作を制御することもできる。又、ボンディングステージ110にて実行するバンプ形成前ウエハ201の反り矯正用ブロー動作を制御する。
これらの各動作については以下に詳しく説明する。尚、以下の説明において、ウエハ保持部1411、1421に備わる除電用接触部材は、上述した反りを生じる電荷発生半導体基板等、いずれのウエハ、基板に対しても適用可能な、図13に示す除電用接触部材14100を例に採る。該除電用接触部材14100に代えて、上述の除電用接触部材14107、14113、14116、14120、14121を使用することもできる。
【0069】
本実施形態のバンプ形成装置101では、図27に示すステップ(図内では「S」にて示す)1からステップ10までの各工程により、バンプ形成前ウエハ201にバンプが形成され、バンプ形成後ウエハ202が第2収納容器206へ収納される。即ち、ステップ1では、第1収納容器205からバンプ形成前ウエハ201が搬入装置131によって取り出し可能な位置に配置されるように、第1昇降装置151により第1収納容器205が昇降し、その後、バンプ形成前ウエハ201が搬入装置131によって第1収納容器205から取り出される。さらに、搬入装置131にて保持されたバンプ形成前ウエハ201は、オリフラ合わせ装置133にてオリエンテーションフラットの配向が行われる。
【0070】
オリエンテーションフラットの配向終了後、ステップ2では、搬入装置131の保持台1311に保持されているバンプ形成前ウエハ201が搬入側移載装置141にて挟持される。該動作について図28〜図31を参照して詳しく説明する。
図28に示すように、上記配向後、オリフラ合わせ装置133の保持部1333が上昇し保持台1311からバンプ形成前ウエハ201を吸着保持し上昇する。一方、ウエハ保持部1411がバンプ形成前ウエハ201の上方に配置され、かつ駆動部1412にて第1保持部材1414及び第2保持部材1415がX方向に沿って開く方向に移動する。次に、図29に示すように、保持部1333が上昇し、それによりまず、ウエハ保持部1411の除電用接触部材14100の先端がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触する。よって、除電用接触部材14100の接触直前において上記表面201aが帯電していたとしても、除電用接触部材14100の接触により除電が行われる。
尚、本実施形態で使用しているバンプ形成前ウエハ201、バンプ形成後ウエハ202は、上述のように、帯電し難いが、一旦帯電すると除電し難いという特質を持っている。よって、除電用接触部材14100の接触によっても表面201aの完全な除電は困難であり、表面201aには約+10V〜約+25V程度の初期電荷が存在する。ここで、+は正の電荷であることを示す。
そして、図30に示すように、駆動部1412にて第1保持部材1414及び第2保持部材1415がX方向に沿って閉じる方向に移動する。
【0071】
次に、図31に示すように、上記保持台1311が下降し、バンプ形成前ウエハ201はウエハ保持部1411の保持爪1417にて保持される。このとき、除電用接触部材14100部分に設けたスプリング14162による付勢力によりバンプ形成前ウエハ201は保持爪1417へ押圧される。尚、該押圧力は、ウエハ保持部1411によるバンプ形成前ウエハ201の搬送時に落下等の不具合を生じさせない程度であり、バンプ形成前ウエハ201に変形を生じさせるものではない。
又、バンプ形成前ウエハ201の裏面201bと保持爪1417とが接触することで、上記裏面201bにおける電荷の一部はアースされる。しかしながら、上述のように上記裏面201bに形成されている溝14内の電荷を除電するのは、当該バンプ形成装置101の構成では困難であり、上述の表面201aの場合と同様に、裏面201bにも約−20V〜約−30V程度の初期電荷が存在する。ここで−は、負の電荷であることを示す。尚、後述の変形例にて説明するように、さらにイオン発生装置を用いて除電することでより効率的に除電が可能となる。
【0072】
次のステップ3では、図2に示すように、バンプ形成前ウエハ201を保持した状態にてウエハ保持部1411が移動装置1413にてプリヒート装置160の上方に搬送され配置される。
一方、図22に示すように本実施形態では、プリヒート装置160はパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは分離可能な構造である。よって、アルミニウム板163が常温以上の温度にあるときには、バンプ形成前ウエハ201がプリヒート装置160の上方に搬送されてくる前に、図32に示すステップ510〜515が実行されアルミニウム板163の冷却が行われる。これらステップ510〜515については、図40を参照して後述する。
【0073】
アルミニウム板163が所定温度、本実施形態では約40℃まで冷却された時点でアルミニウム板163は上記下降位置167まで下がる。そして、次のステップ303にて、図33に示すように、バンプ形成前ウエハ201を保持した状態にてウエハ保持部1411が移動装置1413にてプリヒート装置160の上方に搬送され配置される。
次のステップ304にて、再度、アルミニウム板163を上昇位置168まで上昇させる。このとき、ウエハ保持部1411に備わる保持爪1417は、図34に示すように、アルミニウム板163に形成されている上記逃がし溝1607内に進入する。よって、ウエハ保持部1411に保持されているバンプ形成前ウエハ201は、アルミニウム板163上に載置される。尚、上述したように本実施形態では搬入側移載装置141及び搬出側移載装置142には昇降機構を設けていないので、プリヒート装置160へのバンプ形成前ウエハ201の搬入動作及びアルミニウム板163への載置動作を行うために、アルミニウム板163の昇降を行う必要がある。
次のステップ305では、図35に示すように、搬入側移載装置141の第1保持部材1414及び第2保持部材1415を開き、次のステップ306にて、図36に示すように、アルミニウム板163を上記下降位置167まで下げる。そして、ステップ4へ移行してプリヒート動作を開始する。
【0074】
又、上述したようにプリヒート装置160の変形例として、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とは分離せず常に一体として昇降する構成を採ったときには、プリヒート装置160へのバンプ形成前ウエハ201の搬入動作は図37に示すステップ311〜316の動作となる。該動作について説明する。尚、該説明において、分離不可能なパネルヒータ枠162及びアルミニウム板163を総称してプリヒートステージと記す。
ステップ311では、ウエハ保持部1411に保持されているバンプ形成前ウエハ201が上記プリヒートステージの上方に搬入される。次のステップ312では、バンプ形成前ウエハ201の温度を安定させるため、上記プリヒートステージの上方にて、例えば30秒から2分の間、搬入状態が維持される。次のステップ313にて、上記プリヒートステージを上記上昇位置168まで上昇させる。次のステップ314では、搬入側移載装置141の第1保持部材1414及び第2保持部材1415を開く。次のステップ315では、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とが分離しない構造に起因する、当該変形例特有の動作が行われる。即ち、後述のプリヒート動作終了後、搬入側移載装置141にてバンプ形成前ウエハ201を上記プリヒートステージからボンディングステージ110上へ移載するが、その際、上記保持爪1417とプリヒートされたバンプ形成前ウエハ201との温度差が大きいとバンプ形成前ウエハ201は局所的に冷やされ不具合を生じることも考えられる。よってステップ315にて保持爪1417を加熱するか否かを判断し、加熱する場合には、上昇位置168にプリヒートステージを上昇させた状態にてプリヒート動作を開始する。該動作により、保持爪1417は、逃がし溝1607に進入した状態であり上記プリヒートステージの加熱により保持爪1417も加熱することができ、上記不具合の発生を防止可能である。一方、加熱しない場合には、次のステップ316にてプリヒートステージを下降位置167まで下げてプリヒート動作を開始する。
【0075】
次のステップ4では、プリヒート装置160によって室温から約210℃付近までバンプ形成前ウエハ201はプリヒートされる。該プリヒート動作によるバンプ形成前ウエハ201の温度変化により、バンプ形成前ウエハ201には電荷が発生するが、バンプ形成前ウエハ201はアルミニウム板163に載置されているので、電荷が蓄積しやすい裏面201b側の電荷はアルミニウム板163を介してアースされているので効率的に除電可能である。よって、バンプ形成前ウエハ201をプリヒートするための温度上昇速度は、急激な温度変化にてバンプ形成前ウエハ201が破損する温度上昇速度内、つまり約50℃/分程度の温度上昇速度内であれば、温度変化により電荷が発生する電荷発生半導体基板においても図38に示すように、例えば5〜10℃/分程度の緩やかな温度上昇速度や、例えば20〜40℃/分程度の急速な温度上昇速度等、種々の温度上昇速度を採ることができる。よってプリヒート動作を行う場合でも従来と同程度のタクトを維持することができる。
【0076】
又、上述した、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを分離させず常に一体として昇降する構成を採ったときには、図39に示すような温度上昇制御を行うことができる。即ち、上記ステップ312の動作が時刻t1から時刻t2まで実行されバンプ形成前ウエハ201は約40℃から約60〜120℃まで昇温される。その後、上述のように緩やかな、又は急な温度上昇速度にて約210℃までの昇温制御が行われる。
【0077】
バンプ形成前ウエハ201が上記約210℃まで昇温された時点で、次のステップ5へ移行する。ステップ5では、まず図40に示すように、プリヒート装置160からボンディングステージ110へバンプ形成前ウエハ201の移載動作が行われる。尚、上記210℃前後の温度においては例えば100℃程度における場合に比べてバンプ形成前ウエハ201の帯電量は少なく、プリヒート装置160からボンディングステージ110への移載動作のときにバンプ形成前ウエハ201にスパークが発生する可能性は低い。又、図40は、プリヒート装置160におけるパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とが分離可能な構造の場合の動作を示している。
図40のステップ501では、搬入側移載装置141の駆動部1412の動作により第1保持部材1414及び第2保持部材1415が開く方向に移動する。次のステップ502ではプリヒート装置160のアルミニウム板163を下降位置167から上昇位置168まで移動させる。このとき第1保持部材1414及び第2保持部材1415に備わる各保持爪1417はアルミニウム板163の各逃がし溝1607に進入する。そして次のステップ503にて第1保持部材1414及び第2保持部材1415を閉じる。次のステップ504では、ブロー吸引装置1611を動作させてアルミニウム板163の空気出入孔1608から空気を噴出し、アルミニウム板163とバンプ形成前ウエハ201とを分離させる。
尚、噴出させる空気の温度は、プリヒートされたバンプ形成前ウエハ201の温度低下を極力防止可能な程度の温度、例えば約160℃前後である。そしてこのようなブロー動作中に、ステップ505にてアルミニウム板163を下降させ、バンプ形成前ウエハ201を第1保持部材1414及び第2保持部材1415を有するウエハ保持部1411に保持させる。次のステップ506では上記ブロー吸引装置1611の動作を停止しブロー動作を終了し、ステップ507にて、昇温されたバンプ形成前ウエハ201を保持している上記ウエハ保持部1411をボンディングステージ110の上方へ移動させる。以後、後述する、ボンディングステージ110への載置動作に移行する。
【0078】
一方、約210℃まで昇温されたプリヒート装置160のアルミニウム板163は、室温にある次のバンプ形成前ウエハ201を載置する前に再び室温程度まで降温させる必要がある。そこで、図40に示すステップ510において、冷却空気供給装置1613を動作させアルミニウム板163内の冷媒用通路1612に冷却用空気を供給する。さらに次のステップ511及びステップ512では、プリヒート装置160のエアーシリンダ1601を動作させて上記下降位置167から上記上昇位置168までアルミニウム板163を上昇させ、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを分離させてアルミニウム板163の温度を約30℃まで冷やす。尚、本実施形態ではアルミニウム板163の冷却温度を上記約30℃に設定しているが、該温度に限定するものではない。つまり常温にあるバンプ形成前ウエハ201との温度差により、バンプ形成前ウエハ201の帯電量が許容量を超えず、又、反りが生じない程度のアルミニウム板163の冷却温度に設定することができる。上述のようにパネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを分離させることでアルミニウム板163を効率的に冷却することができる。アルミニウム板163の温度が約30℃まで冷えた後、ステップ513にて冷却空気供給装置1613の動作を停止し冷却用空気の供給を終了する。そしてステップ514にてアルミニウム板163を下降させ、ステップ515にて搬入側移載装置141のウエハ保持部1411を搬送装置130の上方に戻す。
【0079】
一方、上述した、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とを分離させず常に一体として昇降する構成を採ったときには、図41に示す動作を行う。尚、図41に示す動作において図40を参照して説明した動作と同様の動作については図40の場合と同符号を付しその説明を省略する。図41に示すステップ521、522は、図40に示すステップ502、505にそれぞれ対応する動作であり、パネルヒータ枠162とアルミニウム板163とが一体的に構成されたプリヒートステージが上昇、下降する動作を行う。
【0080】
次に、プリヒート装置160からボンディングステージ110へのバンプ形成前ウエハ201の移載動作について説明する。
上述したようにバンプ形成前ウエハ201はプリヒート動作により約210℃まで昇温されるが、ボンディングステージ110上へ載置されるまでの時間にて若干その温度は下がる。このように温度が若干下がったバンプ形成前ウエハ201を約210℃に加熱されているボンディングステージ110に載置したとき、バンプ形成前ウエハ201の温度とボンディングステージ110の温度との差に起因して、バンプ形成前ウエハ201の材質によっては図12に示すように反りが生じる場合がある。該反りを生じるバンプ形成前ウエハ201としては、例えばLiTaO3ウエハや、LiNbO3ウエハがある。そこで本実施形態では、ボンディングステージ110のバンプ形成前ウエハ201に対して、反りを矯正する動作を施している。本実施形態では、LiNbO3ウエハの場合にはボンディングステージ110に載置後に熱風を吹き付けることで上記反りを矯正し、一方、LiTaO3ウエハの場合には載置後の熱風吹き付け動作ではLiNbO3ウエハの場合に比べて反り矯正に要する時間が長くなってしまうので、熱風の吹き付けは行わない。このような差異が生じるのは、LiTaO3ウエハは、LiNbO3ウエハに比べて熱伝導率が悪く、熱風の吹き付けは逆効果であり載置後における加熱動作のみの方がLiTaO3ウエハの温度が均一になりやすいためと考えられる。以下に、図42を参照して上記熱風吹き付けによる反り矯正動作を、図43を参照して熱風吹き付け無しの反り矯正動作について説明する。
【0081】
図42に示すステップ507では、図45に示すように、搬入側移載装置141のウエハ保持部1411に保持されているバンプ形成前ウエハ201がボンディングステージ110上に搬入される。次のステップ531では、ボンディングステージ110へのバンプ形成前ウエハ201の搬入角度調整のためボンディングステージ110の回転が行われる。次のステップ532では、図46に示すようにウエハ載置台111がバンプ形成前ウエハ201の厚み方向に上昇して、バンプ形成前ウエハ201の裏面201bに接触し、さらに若干ウエハ201を押し上げる。尚、ウエハ載置台111が上昇したとき、上記ウエハ保持部1411の各保持爪1417はウエハ載置台111に形成されている逃がし溝116に進入する。
【0082】
該押し上げのとき、バンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触している除電用接触部材14100は、スプリング14162の付勢力に逆らいながら上記表面201aに接触した状態を維持したまま押し上げられる。上述したように、210℃付近の温度ではバンプ形成前ウエハ201の帯電量は減り、さらに又、上記表面201aに除電用接触部材14100を接触させている。よって、表面201aにおけるスパークの発生を防止することができる。
次のステップ533では、図47に示すように、搬入側移載装置141の駆動部1412の動作により第1保持部材1414及び第2保持部材1415が開く方向に移動し、ウエハ保持部1411によるバンプ形成前ウエハ201の保持が解除される。
この状態にて、次のステップ534にて、ブロー装置115を動作させて、ウエハ載置台111に開口されている空気出入孔113から約160℃程度の上記反り矯正用熱風をバンプ形成前ウエハ201へ吹き付ける。該ブロー動作により、約0.5mm程、バンプ形成前ウエハ201はウエハ載置台111より浮き上がるが、バンプ形成前ウエハ201の周囲には第1保持部材1414及び第2保持部材1415の保持爪1417が存在するので、浮き上がったバンプ形成前ウエハ201がウエハ載置台111上から脱落することはない。本実施形態では、上記LiNbO3ウエハに対して上記反り矯正が達成される約2〜4分間、上記反り矯正用熱風の吹き付けを行うが、該熱風の吹き付け時間、及び温度は、反り矯正動作の対象となる電荷発生半導体基板の材質によって設定されるものであり、上述の値に限定されるものではない。
【0083】
上記熱風吹き付け時間の経過後、ステップ535にてブロー装置115の動作を停止し反り矯正用熱風の吹き付けを終了する。そしてステップ536では、吸引装置114を動作させて上記空気出入孔113から吸引を開始しバンプ形成前ウエハ201をウエハ載置台111上へ吸着する。ステップ537にて上記吸着が行われたことを検出し、ステップ538にて、図48に示すようにウエハ載置台111がバンプ形成前ウエハ201を保持した状態のまま、元の位置まで下降する。
以上の動作にて上記反り矯正動作は終了する。その後、搬入側移載装置141のウエハ保持部1411が上記搬送装置130の上方へ移動する。
【0084】
次に、熱風吹き付け無しの反り矯正動作について説明する。尚、図43に示す動作の内、ステップ507、531、532、536、537の各動作については、図42を参照して上述した動作に同じであるので、ここでの説明は省略する。ステップ532にてウエハ載置台111が上昇し、ステップ541ではウエハ載置台111上にバンプ形成前ウエハ201が載置される。このとき、ウエハ載置台111は、バンプ形成前ウエハ201を吸着しない。これは、バンプ形成前ウエハ201に上記反りが生じたとき、吸着しているとバンプ形成前ウエハ201の変形動作が制限されてしまい、バンプ形成前ウエハ201に割れ等の損傷が発生する可能性があるからである。次のステップ542ではウエハ載置台111を元の位置まで下降させる。
ウエハ載置台111が降下したことで、ウエハ載置台111はヒータ112にて約210℃程度に再び加熱され、ステップ543では、ウエハ載置台111上にバンプ形成前ウエハ201が載置された状態で、上述した反り矯正用熱風の吹き付けを行うことなく、本実施形態では、上記LiTaO3ウエハに対して上記反り矯正が達成される約2分間、経過させる。よってこの間に、LiTaO3ウエハは、ウエハ載置台111にて加熱され、反りが矯正される。尚、上記反り矯正用の放置時間、及び温度は、反り矯正動作の対象となる電荷発生半導体基板の材質によって設定されるものであり、上述の値に限定されるものではない。
上述した、熱風吹き付け有り及び熱風吹き付け無しのいずれかの反り矯正動作を行うことで、バンプ形成前ウエハ201の反りを矯正でき、従って、バンプ形成前ウエハ201の割れ等の損傷を防止することができる。
【0085】
以上説明したような反り矯正用動作後、バンプ形成前ウエハ201上の回路における電極部分へバンプ形成ヘッド120にてバンプが形成される。尚、バンプ形成の間、バンプ形成前ウエハ201は上記バンプボンディング用温度に維持され温度変化はほとんどないので、バンプ形成前ウエハ201に電荷が発生することはほとんどない。
【0086】
上記バンプ形成後、ステップ6では、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425にてバンプ形成後ウエハ202を保持し、搬出側移載装置142の移動装置1423の駆動にてウエハ保持部1421がX方向に移動し、図2に示すように、ポストヒート装置170の上方にバンプ形成後ウエハ202が配置され、その後、ポストヒート装置170に載置される。これらのさらに詳しい動作を図50及び図51を参照して以下に説明する。
図50に示すステップ601ではポストヒート装置170のアルミニウム板173を約210℃に加熱する。次のステップ602では、ウエハ保持部1421に保持されているバンプ形成後ウエハ202をポストヒート装置170の上方に搬入する。次のステップ603では、上記加熱されたアルミニウム板173を下降位置167から上昇位置168へ上昇させる。該上昇動作により、上記バンプ形成後ウエハ202はアルミニウム板173に接触し載置される。尚、このとき、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425に備わる各保持爪1417は、アルミニウム板173に形成されている逃がし溝1707に進入する。そして次のステップ604にて、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425を開き、バンプ形成後ウエハ202の保持を解除する。この後のステップ7におけるポストヒート動作は、ポストヒート装置170が本実施形態のようにパネルヒータ枠172とアルミニウム板173とが分離可能な構造である場合と、上述した変形例のように分離しない一体型の場合とで動作が若干異なる。
【0087】
上記一体型の場合には、上記ステップ601とステップ602との間に、下記のステップ641〜ステップ647の動作を実行することができる。
つまり、図51に示すステップ641では、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421の特に保持爪1417の加熱が必要か否かを判断する。つまり、上述のようにボンディングステージ110にて約210℃に加熱されたバンプ形成後ウエハ202を搬出側移載装置142のウエハ保持部1421にて保持しポストヒート装置170へ搬送するが、上記保持する際に、ウエハ保持部1421の特に保持爪1417の温度とバンプ形成後ウエハ202の温度との差がバンプ形成後ウエハ202に損傷を与える程度、例えば40℃前後であるときには、バンプ形成後ウエハ202に損傷を与える可能性がある。上記温度差や損傷を生じるか否かは、取り扱う電荷発生半導体基板の材質等により異なるので、ステップ641にてウエハ保持部1421の加熱の有無を判断する。該加熱を行うときにはステップ642へ移行し、行わないときにはステップ646へ移行する。
【0088】
上記加熱をする場合、上記ステップ642では、搬出側移載装置142の移動装置1423を動作させ、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421をポストヒート装置170の上方へ移動させる。次のステップ643では、ポストヒート装置170に備わるパネルヒータ枠172及びアルミニウム板173にて一体的に構成されるポストヒートステージを下降位置167から上昇位置168まで上昇させる。該上昇動作により、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425に備わる各保持爪1417は、アルミニウム板173に形成されている逃がし溝1707に進入する。次のステップ644では、上記ポストヒートステージを約210℃まで昇温し、次のステップ645にて、逃がし溝1707に存在する上記保持爪1417、さらにはウエハ保持部1421の加熱を行う。加熱後、ステップ646にて上記ポストヒートステージを下降位置167まで下降させる。
次のステップ647では、加熱された上記ウエハ保持部1421をボンディングステージ110の上方まで移動させ、ステップ648にてボンディングステージ110のウエハ載置台111を上昇させてウエハ載置台111上のバンプ形成後ウエハ202をウエハ保持部1421にて保持する。そして上述のステップ602へ移行し、ステップ603、ステップ604を経て、上記ステップ7へ移行する。
【0089】
ステップ7では、ポストヒート装置170にてバンプ形成後ウエハ202を加熱することで該ウエハ202の降温を制御しながら、約210℃の上記バンプボンディング用温度から、室温を10℃程上回る温度までバンプ形成後ウエハ202のポストヒートを行う。
電荷発生半導体基板であるバンプ形成後ウエハ202は、降温時における温度変化に起因して帯電するが、上述したように、バンプ形成後ウエハ202は、ポストヒート装置170のアルミニウム板173に直接接触して載置されているので、特に帯電しやすい裏面側の電荷はアルミニウム板173を介して効率的にアースすることができる。よって、上述したプリヒート動作の場合と同様に、電荷発生半導体基板を取り扱うにもかかわらず図52に示すように種々の降温制御を行うことが可能である。即ち、パネルヒータ171の温度制御により降温制御を行う場合はもちろん、ポストヒート装置170に備わるパネルヒータ枠172とアルミニウム板173とが本実施形態のように分離可能な構造である場合には、さらに、上記パネルヒータ枠172と上記アルミニウム板173とを分離する場合、分離しない場合、冷却用空気を供給する場合、供給しない場合の各種の動作制御によっても降温制御が可能である。
図52において、符号1101にて示す降温曲線は、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173とを分離し、かつアルミニウム板173への冷却用空気の供給を行った場合の曲線であり、符号1102にて示す降温曲線は、上記分離は行わず上記冷却用空気の供給のみを行った場合の曲線であり、符号1103にて示す降温曲線は、上記分離を行い、上記冷却用空気の供給は行わない場合の曲線であり、符号1104にて示す降温曲線は、上記分離動作及び上記冷却用空気の供給動作をともに行わない場合の曲線である。以下に、上述の各降温制御動作について説明する。
【0090】
図53に示す動作は、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173とを分離して、アルミニウム板173、つまり該アルミニウム板173に載置されているバンプ形成後ウエハ202の降温制御を行う場合を示している。図53のステップ611では、パネルヒータ171の温度制御により、又は自然冷却によりパネルヒータ171の温度を約210℃から約100℃まで下げるとともに、アルミニウム板173を上記上昇位置168まで上昇させて、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173とを分離する。該降温動作により、ステップ612ではポストヒート装置170のアルミニウム板173の温度が、本実施形態では約150℃に達したか否かが判断される。尚、上記150℃は、上記約210℃から冷却を始めた場合、上記約210℃から上記150℃程度までにおける降温速度に比べて上記150℃後における降温速度が遅くなる、つまり降温速度に変化が生じる温度であり、出願人の実験から得られた値である。このように、上記150℃の値は、電荷発生半導体基板の材質や、ボンディング用温度等に基づいて設定する値であり、上記150℃の値に限定されるものではない。アルミニウム板173が上記約150℃になった後、さらにステップ613にて冷却空気供給装置1713を動作させて冷却用空気をアルミニウム板173に供給する。ステップ614にてアルミニウム板173の温度が約40℃まで下がったか否かを判断し、下がったときには上記冷却空気供給装置1713の動作を停止しアルミニウム板173への冷却用空気の供給を停止する。尚、上記40℃は、電荷発生半導体基板の材質等により設定する値であり、該値に限定されるものではない。
このような、ステップ611からステップ615までの動作によって、図52に示す符号1101にてしめす降温制御が実行される。この場合、アルミニウム板173を約210℃から約40℃まで約10分で降温させることができる。
又、上記ステップ613〜ステップ615の動作を実行しない場合、図52に符号1103にて示す降温制御が実行される。この場合、アルミニウム板173は約210℃から約40℃まで約25〜30分で降温される。
【0091】
又、図54に示す動作は、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173とを分離せずに、アルミニウム板173、つまり該アルミニウム板173に載置されているバンプ形成後ウエハ202の降温制御を行う場合を示している。上記図53に示す降温制御動作と図54に示す降温制御動作との違いは、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173との分離の有無のみであるので、ここでの詳しい説明は省略する。尚、図54に示すステップ621〜ステップ625の各動作は、図53に示すステップ611〜ステップ615の各動作に対応している。
このような、ステップ621からステップ625までの動作によって、図52に符号1102にて示す降温制御が実行される。この場合、アルミニウム板173を約210℃から約40℃まで約20分で降温させることができる。
又、上記ステップ623〜ステップ625の動作を実行しない場合、図52に符号1104にて示す降温制御が実行される。この場合、アルミニウム板173は約210℃から約40℃まで約50分で降温される。
【0092】
以上説明したポストヒート動作の終了後、ステップ8へ移行し以下の動作が実行される。搬出側移載装置142のウエハ保持部1421にてバンプ形成後ウエハ202を保持し、移動装置1423の駆動によりX方向に沿って搬出装置132の上方へ移動する。移動後の状態を図56に示している。図55を参照して以下にポストヒート装置170から搬出装置132へのバンプ形成後ウエハ202の搬出動作を説明する。尚、該搬出動作においても、ポストヒート装置170のパネルヒータ枠172とアルミニウム板173との分離動作の有無に応じて若干動作に差異がある。図55に示すステップ801、802は、パネルヒータ枠172とアルミニウム板173との分離動作を行う場合に実行され、一方、ステップ803〜806の動作は上記分離動作を行わない場合に実行される。又、ステップ807〜810は、両者に共通する動作である。
上記分離動作が行われる場合、上述したようにポストヒート動作における冷却動作のため既にパネルヒータ枠172とアルミニウム板173とは分離しておりアルミニウム板173は上記上昇位置168に位置するので、上記ステップ801では、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425を閉じて、アルミニウム板173上の、冷却されたバンプ形成後ウエハ202を保持する。そしてステップ802にて、ブロー吸引装置1711を動作させてアルミニウム板173の空気出入孔1708からブロー用空気を噴出させて、上記バンプ形成後ウエハ202をアルミニウム板173から浮上させる。そして後述のステップ807へ移行する。
【0093】
一方、上記分離動作を行わない場合、ステップ803では、ポストヒート装置170の上方に配置された搬出側移載装置142のウエハ保持部1421における第1保持部材1424及び第2保持部材1425を開く。次のステップ804では、パネルヒータ枠172及びアルミニウム板173が一体的に構成されたポストヒートステージを上記上昇位置168まで上昇させる。そしてステップ805にて上記第1保持部材1424及び第2保持部材1425を閉じ、冷却されたバンプ形成後ウエハ202を保持する。次のステップ806では、ブロー吸引装置1711を動作させてアルミニウム板173の空気出入孔1708からブロー用空気を噴出し、上記バンプ形成後ウエハ202をアルミニウム板173から浮上させる。
【0094】
ステップ807では、上記分離動作を行った場合にはアルミニウム板173のみを、上記分離動作がない場合には上記ポストヒートステージを、上記下降位置167へ下げる。したがって上記ウエハ保持部1421にて保持されているバンプ形成後ウエハ202はポストヒート装置170の上方に位置することになる。次のステップ808では、ブロー吸引装置1711の動作を停止し上記ブロー用空気の噴出を停止する。次のステップ809では、搬出側移載装置142の移動装置1423の駆動によりX方向に沿って搬出装置132の上方へ移動する。
ステップ810では、ポストヒート装置170が、さらに次のバンプ形成後ウエハ202を受け入れる場合には、アルミニウム板173を約40℃から再び約210℃まで昇温させる。
【0095】
上記移動後、搬出装置132の駆動部1324が動作し、図57に示すように、保持部1323がバンプ形成後ウエハ202の裏面202bに接触し、かつバンプ形成後ウエハ202がウエハ保持部1421の保持爪1417から約1mm程浮き上がるように上昇する。保持部1323が上記裏面202bに接触することで、裏面202bの帯電が保持部1323を通じてアースされることから裏面202bの帯電量は減少する。又、上記上昇のときにも、除電用接触部材14100はバンプ形成後ウエハ202の表面202aに接触した状態を維持している。よって、搬入装置131及びボンディングステージ110におけるウエハ201、202の受け渡しの場合と同様に、保持部1323がバンプ形成後ウエハ202の裏面202bの接触することで、裏面202bの帯電量が変化することに伴い表面202aの電荷に変化が生じたときでも、該変化分の電荷を除去することができる。
又、上記上昇後、保持部1323は吸着動作によりバンプ形成後ウエハ202を保持する。
【0096】
保持部1323がバンプ形成後ウエハ202を保持した後、図58に示すように、ウエハ保持部1421の第1保持部材1424及び第2保持部材1425が駆動部1422により開き、バンプ形成後ウエハ202の保持を解除する。
上記保持解除後、図59及び図60に示すように、上記保持部1323が下降しバンプ形成後ウエハ202を保持台1321上に載置する。該載置後、保持台1321は、本実施形態では吸着動作によりバンプ形成後ウエハ202を保持する。
【0097】
次のステップ9では、バンプ形成後ウエハ202を保持した上記保持台1321が搬出装置用移動装置1322の動作によりX方向に移動しバンプ形成後ウエハ202を第2収納容器206側へ搬送する。
そして、次のステップ10では、保持台1321はバンプ形成後ウエハ202を第2収納容器206へ収納する。
【0098】
以上説明したように、本実施形態のバンプ形成装置101によれば、電荷発生半導体基板、例えば圧電基板ウエハのように温度変化に伴い電荷を発生するウエハに対して、プリヒート動作及びポストヒート動作の温度変化するときには、電荷発生半導体基板を直接、プリヒート装置160及びポストヒート装置170を構成しているアルミニウム板163、173上に接触させ、アースしている。したがって、例えばウエハのダイシングラインに沿ってアルミニウム膜を形成したり、ウエハ裏面全面にアルミニウム膜を形成したりすることなく、上記温度変化により生じる電荷を、当該ウエハに形成されている回路に損傷を与えない程度、及び例えばステージへの接着力が低下することにより当該ウエハ自体に割れ等が生じない程度にまで低減することができる。
特に、ウエハの厚みが0.2mm以下である場合や、ウエハ上に形成されている回路の線間距離が1μmより小さく特に隣接する線の線幅の差が大きい場合には、上述したプリヒート動作及びポストヒート動作における温度上昇制御及び温度降下制御を行うことにより、大きな除電効果を得ることができる。
【0099】
又、バンプを形成するウエハの種類毎、つまりその材質、大きさ等毎に、上記プリヒート動作における昇温速度、及び上記ポストヒート動作における降温速度を設定し、制御装置180に備わる記憶装置181に予め記憶させておき、処理するウエハの種類に応じて制御を変更するように構成することもできる。
【0100】
又、本実施形態では上述したように、バンプ形成前ウエハ201に対する昇温時及びバンプ形成後ウエハ202に対する降温時の両方において温度制御を行ったが、最低限、上記バンプボンディング用温度から室温までの降温時のみに上記温度降下制御を行えばよい。なぜならば、上述したようにウエハ201,202は一旦帯電するとなかなか除電されないという特質を有し、上記バンプボンディング用温度から室温までの降温後、ウエハ202は第2収納容器206に収納されることから帯電状態ままでは不具合発生の要因にも成りかねないことから、除電を十分に行っておく必要があるからである。
【0101】
上述のように、第2収納容器206への収納前にはバンプ形成後ウエハ202の帯電量を減少させておく必要があることから、図61に示すように、搬出側移載装置142のウエハ保持部1421から搬出装置132へのバンプ形成後ウエハ202の受け渡し動作の間、バンプ形成後ウエハ202の少なくとも裏面202b側、好ましくはさらに表面202a側をも加えた両面側に、イオン発生装置190を設けるのが好ましい。上記受け渡しのとき、バンプ形成後ウエハ202の裏面202bには負電荷が、表面202aには正電荷がそれぞれ帯電しているので、各電荷を中和するため、裏面202b側に配置されたイオン発生装置190−1は正イオンを、表面202a側に配置されたイオン発生装置190−2は負イオンを発生する。各イオン発生装置190−1、190−2は、制御装置180に接続され動作制御される。尚、図61は、バンプ形成後ウエハ202を保持したウエハ保持部1421が搬出装置132の上方に配置されたときに、イオン発生装置190−1、190−2からイオンをバンプ形成後ウエハ202に作用させている状態を図示しているが、上述のように受け渡し動作の間、つまり図57から図60に至るまでの各動作の間、バンプ形成後ウエハ202にイオンを作用させる。
【0102】
このようにイオン発生装置190を設けることで、設けない場合に比べて、以下のように帯電量をより低減させることができる。尚、下記の帯電量値は一例である。本実施形態における上述の温度上昇制御や温度降下制御を行わない場合において、ウエハ保持部1421が搬出装置132の上方に配置されたとき、バンプ形成後ウエハ202の表面202aの帯電量は約+18Vであり、裏面202bは上述のように約−1000Vである。このようなバンプ形成後ウエハ202の表裏両面にイオン発生装置190にてイオンを4分間作用させることで、表面202aの帯電量は約+22Vになり、裏面202bは約+22Vにすることができる。よって、本実施形態における上述の温度上昇制御や温度降下制御を行い、さらにイオン発生装置190にて少なくとも上記裏面202bにイオンを作用させることで、裏面202bの帯電量をより低減することができる。
【0103】
さらに又、イオン発生装置190−1、190−2から発生したイオンを、より効率的に少なくとも上記裏面202bに作用させるため、図61に示すように、少なくとも裏面202b側には、発生したイオンを裏面202bへより効率的に移動させるための送風装置191を設けてもよい。尚、送風装置191は制御装置180にて動作制御される。
又、図61に示すように、静電センサ251を設け、少なくとも裏面202b、好ましくはさらに表面202aをも加えた両面の帯電量を静電センサ251にて測定しながら、測定された帯電量に基づき制御装置180にて上記イオン発生装置190のイオン発生量や、送風装置191の送風量を制御するようにしてもよい。
【0104】
さらに、ウエハ保持部1421から搬出装置132へのバンプ形成後ウエハ202の受け渡し動作前の、上記ポストヒート動作においてもより効率的に除電を行うため、上記イオン発生装置190によるイオンを作用させるように構成してもよい。
さらには、上記プリヒート動作においても上記イオン発生装置190によるイオンを作用させるように構成しても良い。
【0105】
又、上述の実施形態では、ボンディングステージ110にバンプ形成前ウエハ201を載置したときに、上記反り矯正動作を行ったが、これに加えてさらに、プリヒート装置160にバンプ形成前ウエハ201を載置したとき、及びポストヒート装置170にバンプ形成後ウエハ202に載置したときにも、上記ブロー吸引装置1611、1711を動作させて気体を噴出させて上記反り矯正動作を実行してもよい。
【0106】
又、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202は、昇温に伴い正電荷が発生し、降温に伴い負電荷が発生する。この現象を利用し、プリヒート動作では、バンプ形成前ウエハ201を室温から上記バンプボンディング用温度まで一気に昇温するのではなく、例えば図44に示すように、昇温、降温を交互に繰り返す温度上昇制御を行い、上記バンプボンディング温度まで徐々に昇温する。このようなプリヒート動作を行うことで、昇温により生じた正電荷を、降温により生じる負電荷にて中和することができる。つまり、増加した帯電分をその都度逆帯電により除電することで、バンプボンディング温度まで昇温された時点においてもバンプ形成前ウエハ201の初期電荷分の帯電量にするという考え方である。同様に、図49に示すように、ポストヒート動作においてもバンプボンディング用温度から室温までバンプ形成後ウエハ202を一気に降温せずに降温、昇温を交互に繰り返して徐々に降温する温度降下制御を行うことができる。
このようなジグザグの温度上昇制御及び温度降下制御を、プリヒート装置160及びポストヒート装置170における上述したプリヒート動作及びポストヒート動作に採り入れても良い。
【0107】
又、上述の実施形態では、プリヒート装置160及びポストヒート装置170において、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202は、その裏面のほぼ全面をアルミニウム板163、173に接触させているが、除電を行う動作のみを考えた場合には、必ずしも上記ほぼ全面が接触する必要はなく、バンプ形成前ウエハ201及びバンプ形成後ウエハ202の外周から中心へ向かって、半径の約1/3程度が円環状に導電性部材に接触していればよい。
【0108】
又、上述の実施形態では、上記プリヒート装置160及びポストヒート装置170を設け、ポストヒート装置170を用いて上述した温度降下制御を行い、さらにはプリヒート装置160を用いて上述した温度上昇制御を行った。このようにそれぞれ独立した動作を行うことで、ウエハ搬入からウエハ搬出までの工程をより効率的に処理でき、タクト短縮を図ることができる。しかしながら、例えば工程に時間的余裕がある場合等には、図62に示すようなバンプ形成装置102のように、プリヒート装置160及びポストヒート装置170の設置を省略し、上記ボンディングステージ110にて、上記バンプボンディング用温度へのウエハ201の保温、上記ポストヒート動作における上記温度降下制御、及び上記プリヒート動作における上記温度上昇制御を、制御装置180にて制御して実行するように構成することもできる。
又、このような構成を採ったときには、上記搬入側移載装置141又は上記搬出側移載装置142のいずれか一方のみを設ければよく、プリヒート装置160及びポストヒート装置170の設置の省略と相まって、バンプ形成装置全体の構成をコンパクト化することができる。
【0109】
図63には、上述のバンプ形成装置102の構造、つまりプリヒート装置160及びポストヒート装置170の設置を省略し、ボンディングステージ110のウエハ載置台111に、上記バンプ形成前ウエハ201のような電荷発生半導体基板を載置して、プリヒート動作、ボンディング動作、ポストヒート動作を行う場合の動作を示している。図63のステップ1001では、例えば上記搬入側移載装置141のような移載装置143を使用して、電荷発生半導体基板としてのバンプ形成前ウエハ201を搬送装置130からボンディングステージ110のウエハ載置台111上へ載置する。尚、このときウエハ載置台111は約40℃程度の温度である。そして、次のステップ1002では、後述するサブプレート195を使用している場合には、ボンディングステージ110の吸引装置114を動作させて載置したサブプレート195をウエハ載置台111上に吸着する。しかしながら、上記バンプ形成前ウエハ201を直接ウエハ載置台111に載置する場合には、上記吸着動作は行わない。この理由は、次のステップ1003では、上記約40℃から約210℃までバンプ形成前ウエハ201は昇温されるが、このときの温度変化によりバンプ形成前ウエハ201には、上述した反り等の変形が生じる。よって吸着動作により上記変形を制限してしまうことでバンプ形成前ウエハ201に損傷が生じる場合が考えられることから、このような損傷の発生を防止するためである。
【0110】
ステップ1003では、例えば10℃/分の昇温速度にて、上述のようにバンプ形成前ウエハ201の昇温が行われる。尚、バンプ形成前ウエハ201は、ウエハ載置台111に直接接触しているので、上記昇温の際における温度変化によりバンプ形成前ウエハ201に発生する電荷はウエハ載置台111から効率的に除去することができる。よって、上記昇温速度は、上述したように種々の速度を設定することができる。
【0111】
次のステップ1004では、例えば搬入側移載装置141のウエハ保持部1411の保持爪1417にて、ウエハ載置台111上でのバンプ形成前ウエハ201の動きを制限し、次のステップ1005にてブロー装置115を動作させてウエハ載置台111の空気出入孔113から熱風をバンプ形成前ウエハ201へ吹き付け、バンプ形成前ウエハ201に帯電している電荷を空中へ放電させることで除電を行う。その後、ステップ1006にて、吸引装置114を動作させてバンプ形成前ウエハ201をウエハ載置台111上に吸着する。尚、本実施形態では、上記ステップ1005及び上記ステップ1006を行った後、再度ステップ1005及びステップ1006を実行している。つまり2回、上述した除電用のブロー動作を行っている。尚、上記除電用ブロー動作の回数及びブロー動作を行う時間は、バンプ形成前ウエハ201の帯電量に応じて設定すればよい。例えば上記帯電量が約−50V以下のときには上記除電用ブロー動作は1回で設定した時間だけ行うようにし、上記帯電量が約−800V程度のときには上記除電用ブロー動作は1回で連続的に行い、上記帯電量が約−1000V程度のときには上述のように上記除電用ブロー動作を複数回でかつ連続的に行うようにすることができる。
【0112】
次のステップ1007では、バンプ形成前ウエハ201へバンプボンディングを行い、次のステップ1008では、吸引装置114の動作を停止し上記吸着を停止する。この時点で、吸着動作を停止する理由は、上記ステップ1002にて吸着を行わない趣旨に同様であり、温度変化によるバンプ形成後ウエハ202の変形を制限しないことで、損傷の発生を防止するためである。
【0113】
次のステップ1009では、ウエハ載置台111の温度を約210℃から約40℃まで、例えば10℃/分の降温速度にて降下させる。尚、バンプ形成後ウエハ202は、ウエハ載置台111に直接接触しているので、上記降温の際における温度変化によりバンプ形成後ウエハ202に発生する電荷はウエハ載置台111から効率的に除去することができる。よって、上記降温速度は、上述したように種々の速度を設定することができる。そして、ステップ1010では、バンプ形成後ウエハ202に対してブローを行いウエハ載置台111から浮かせ、上記移載装置にてウエハ載置台111から搬出装置132へバンプ形成後ウエハ202を移載する。
【0114】
上述した除電用ブロー動作は、プリヒート装置160及びポストヒート装置170を備えたバンプ形成装置101におけるプリヒート動作及びポストヒート動作においても、上記ブロー吸引装置1611、1711を動作させて気体を噴出させて実行してもよい。
【0115】
又、上述の説明では、バンプ形成前ウエハ201の裏面201b側には、いわゆるサブプレートと呼ばれる、ウエハの割れを保護するための保護部材を設けていない場合を例に採ったが、例えば図64に示すサブプレート195を裏面201b側に取り付けることもできる。該サブプレート195は例えばアルミニウムのような金属材料にて作製されており、バンプ形成前ウエハ201は、上記裏面201bをサブプレート195に接触させ、当該サブプレート195に設けた板バネ196にてサブプレート195に保持される。
サブプレート195を設けることで、ウエハ201,202の割れを防止することができるとともに、上記裏面201bは常にサブプレート195に接触しており、かつ板バネ196を介して表面201aに導通しているので、表裏面間での帯電量の差を小さくすることができ、バンプ形成前ウエハ201に形成されている回路の帯電に起因する損傷発生を低減することができる。
又、サブプレート195を設けたとき、上記プリヒート動作及びポストヒート動作における上記パネルヒータ161,171の熱が有効にウエハ201,202に作用するように、さらには上記イオン発生装置190にて生じたイオンがウエハ201,202の裏面201b、202bに有効に作用するように、サブプレート195には、当該サブプレート195の厚み方向に貫通する複数の貫通穴197が設けられている。
【0116】
以上説明した、バンプ形成装置101及びバンプ形成装置102にて上記電荷発生半導体基板に対して実行される除電動作により、帯電量が平均ほぼ±200Vに低減された電荷発生半導体基板を作製することができ、さらに上記イオン発生装置190を使用することで上述のように約±20〜30Vの帯電量に低減された電荷発生半導体基板を作製することができる。したがって、帯電が原因となる上記電荷発生半導体基板に形成されている回路の焦電破壊や当該電荷発生半導体基板自体の割れ等の損傷の発生を防止することができる。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の第1態様のバンプ形成装置によれば、加熱冷却装置及び制御装置を備え、少なくとも電荷発生基板へのバンプボンディングが行われた後に電荷発生基板を冷却するときに、該冷却により上記電荷発生基板に蓄積する電荷を、上記電荷発生基板を上記加熱冷却装置に直接接触させることで除電するようにした。よって、上記電荷発生基板の帯電量を従来に比べて低減することができる。したがって、上記電荷発生基板に除電用の手段を施すことなく、上記帯電が原因となる上記電荷発生基板に形成されている回路の焦電破壊や当該電荷発生基板自体の割れ等の損傷の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるバンプ形成装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すバンプ形成装置の主要部分の詳細な構造を示す斜視図である。
【図3】 図1及び図2に示す搬入装置の構成の詳細を示す斜視図である。
【図4】 図1及び図2に示すオリフラ合わせ装置の構成の詳細を示す斜視図である。
【図5】 図1及び図2に示す移載装置の構成の詳細を示す斜視図である。
【図6】 図5に示すウエハ保持部の保持爪部分の詳細を示す図である。
【図7】 図5に示すウエハ保持部の除電用接触部材の構成の詳細を示す図である。
【図8】 図5に示すウエハ保持部の除電用接触部材の他の例における構成を示す図である。
【図9】 ウエハの周縁部分に設けたアルミニウム膜と上記除電用接触部材の接触位置との関係を示す図である。
【図10】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図11】 図1に示すバンプボンディング装置の構造を示す図である。
【図12】 ウエハの反りを説明するための図である。
【図13】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図14】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図15】 図14に示す除電用部材の構造を説明するための斜視図である。
【図16】 図14に示す除電用部材の構造を説明するための斜視図である。
【図17】 上記除電用接触部材の変形例を示す斜視図である。
【図18】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図19】 図18に示す除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図20】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図21】 上記除電用接触部材の一端に取り付ける部材の変形例を示す斜視図である。
【図22】 プリヒート装置及びポストヒート装置の斜視図である。
【図23】 図22に示すプリヒート装置及びポストヒート装置の動作説明用の図である。
【図24】 図22に示すプリヒート装置及びポストヒート装置の動作説明用の図である。
【図25】 図22に示すプリヒート装置及びポストヒート装置のアルミニウム板及びヒータープレート枠の斜視図である。
【図26】 図22に示すプリヒート装置及びポストヒート装置のアルミニウム板及びパネルヒータ枠の斜視図である。
【図27】 図1に示すバンプ形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図28】 図27に示すステップ2における動作を説明するための図であり、搬入装置にてウエハを上昇させている状態を示す図である。
【図29】 図27に示すステップ2における動作を説明するための図であり、搬入側移載装置にてウエハを保持する直前の状態を示す図である。
【図30】 図27に示すステップ2における動作を説明するための図であり、搬入側移載装置にてウエハを保持した直後の状態を示す図である。
【図31】 図27に示すステップ2における動作を説明するための図であり、搬入側移載装置にてウエハを保持した状態を示す図である。
【図32】 図27に示すステップ3における動作を説明するためのフローチャートであって、パネルヒータ枠及びアルミニウム板を分離する場合の動作を示すフローチャートである。
【図33】 図27に示すステップ3における動作を説明するための図であって、プリヒート装置の上方へバンプ形成前ウエハを搬送させた状態を示す図である。
【図34】 図27に示すステップ3における動作を説明するための図であって、バンプ形成前ウエハをアルミニウム板上へ載置した状態を示す図である。
【図35】 図27に示すステップ3における動作を説明するための図であって、ウエハ保持部によるバンプ形成前ウエハの保持を解除した状態を示す図である。
【図36】 図27に示すステップ3における動作を説明するための図であって、バンプ形成前ウエハを載置したアルミニウム板を下降させた状態を示す図である。
【図37】 図27に示すステップ3における動作を説明するためのフローチャートであって、パネルヒータ枠及びアルミニウム板を分離しない場合の動作を示すフローチャートである。
【図38】 図27に示すステップ4における動作を説明するための図であって、プリヒート動作における昇温制御を示す図である。
【図39】 プリヒート動作における昇温制御の変形例を示す図である。
【図40】 図27に示すステップ5における、プリヒート装置からバンプボンディング装置への移載動作を説明するためのフローチャートであって、パネルヒータ枠及びアルミニウム板を分離する場合の動作を示すフローチャートである。
【図41】 図27に示すステップ5における、プリヒート装置からバンプボンディング装置への移載動作を説明するためのフローチャートであって、パネルヒータ枠及びアルミニウム板を分離しない場合の動作を示すフローチャートである。
【図42】 図27に示すステップ5における、バンプボンディングステージへのバンプ形成前ウエハの移載の際に実行される、熱風吹き付けを行う場合の反り矯正動作を説明するためのフローチャートである。
【図43】 図27に示すステップ5における、バンプボンディングステージへのバンプ形成前ウエハの移載の際に実行される、熱風吹き付けを行なわない場合の反り矯正動作を説明するためのフローチャートである。
【図44】 プリヒート動作における温度上昇制御動作による温度上昇を示すグラフである。
【図45】 図27に示すステップ5における動作を説明するための図であり、バンプ形成前ウエハをボンディングステージの上方に配置した状態を示す図である。
【図46】 図27に示すステップ5における動作を説明するための図であり、ボンディングステージにてウエハを保持する直前の状態を示す図である。
【図47】 図27に示すステップ5における動作を説明するための図であり、ボンディングステージにてウエハを保持し搬入側移載装置がウエハの保持を解除した状態を示す図である。
【図48】 図27に示すステップ5における動作を説明するための図であり、ボンディングステージにてウエハを保持した状態を示す図である。
【図49】 ポストヒート動作における温度降下制御動作による温度降下を示すグラフである。
【図50】 上記ポストヒート動作を説明するためのフローチャートである。
【図51】 上記ポストヒート動作を開始する際に、ウエハ保持部の加熱を行う場合の動作を示すフローチャートである。
【図52】 上記ポストヒート動作における温度降下パターンを示すグラフでる。
【図53】 上記ポストヒート動作を説明するためのフローチャートである。
【図54】 上記ポストヒート動作を説明するためのフローチャートである。
【図55】 上記ポストヒート動作後、バンプ形成後ウエハをポストヒート装置から搬出する動作を示すフローチャートである。
【図56】 図27に示すステップ8における動作を説明するための図であり、搬出側移載装置にて保持されたバンプ形成後ウエハを搬出装置の上方に配置した状態を示す図である。
【図57】 図27に示すステップ8における動作を説明するための図であり、搬出装置の保持部をバンプ形成後ウエハに接触させた状態を示す図である。
【図58】 図27に示すステップ8における動作を説明するための図であり、搬出側移載装置によるウエハの保持を解除した直後の状態を示す図である。
【図59】 図27に示すステップ8における動作を説明するための図であり、搬出装置の保持部に保持されたバンプ形成後ウエハを保持台に載置する直前の状態を示す図である。
【図60】 図27に示すステップ8における動作を説明するための図であり、上記バンプ形成後ウエハを保持台に載置した状態を示す図である。
【図61】 図1に示す搬出側移載装置から搬出装置へバンプ形成後ウエハを移載するときに、イオン発生装置にてイオンをウエハに作用させる状態を示す図である。
【図62】 図1に示すバンプ形成装置の変形例における斜視図である。
【図63】 図62に示すバンプ形成装置にて実行される除電用ブロー動作を説明するためのフローチャートである。
【図64】 上記バンプ形成前ウエハに取り付けるサブプレートの平面図である。
【図65】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図66】 図1及び図2に示す搬入側移載装置及び搬出側移載装置の変形例を示す図である。
【図67】 上記除電用接触部材の変形例を示す図である。
【図68】 図1及び図2に示すプリヒート装置、ポストヒート装置、及びボンディングステージにおいて、電荷発生半導体基板との接触面に銀メッキを施した状態の図である。
【図69】 電荷除去用領域を形成した電荷発生半導体基板の平面図である。
【図70】 図69に示す電荷除去用領域の変形例を示す図である。
【図71】 SAWフィルタの構造を示す斜視図である。
【図72】 上記SAWフィルタにおけるくし歯回路部分における損傷を示す図である。
【図73】 圧電基板ウエハの表裏における帯電状態を説明するための図である。
【図74】 回路の電極部分にバンプを形成した状態を示す平面図である。
【符号の説明】
101、102…バンプ形成装置、110…ボンディングステージ、
115…ブロー装置、120…バンプ形成ヘッド、160…プリヒート装置、
161…パネルヒータ、163…アルミニウム板、
170…ポストヒート装置、171…パネルヒータ、
173…アルミニウム板、180…制御装置、
190…イオン発生装置、
201…バンプ形成前ウエハ、201a…表面、201b…裏面、
202…バンプ形成後ウエハ、202a…表面、202b…裏面、
211…回路形成部分、212…ダイシングライン、
1601…エアーシリンダ、1611…ブロー吸引装置、
1701…エアーシリンダ、1711…ブロー吸引装置、
14100、14161…除電用接触部材、
14165…電荷除去用領域。

Claims (4)

  1. 温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生基板(201、202)がバンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度に加熱された状態にて、上記電荷発生基板上の回路に形成されている電極上に上記バンプを形成するバンプ形成ヘッド(120)を備えた電荷発生基板用バンプ形成装置であって、
    上記電荷発生基板を上記バンプボンディング用温度に加熱する前に上記バンプボンディング用温度付近まで上記電荷発生基板のプリヒート動作を行い、かつ上記プリヒート動作による温度上昇にて上記電荷発生基板に生じた電荷を上記電荷発生基板の回路形成面である表面(202a)に対向する裏面(202b)に接触して除去する加熱冷却装置と、
    上記プリヒート動作を行うための温度上昇制御を上記加熱冷却装置に対して行い、上記ボンディング後に上記電荷発生基板を冷却するための温度降下制御を上記加熱冷却装置に対して行う制御装置(180)と、
    を備えたことを特徴とする電荷発生基板用バンプ形成装置。
  2. 上記加熱冷却装置は、上記バンプボンディング用温度に上記電荷発生基板を加熱するバンプボンディングステージ(110)と、上記制御装置による上記温度上昇制御に従い上記電荷発生基板の上記プリヒート動作を行うプリヒート装置(160)と、を備えた、請求項1記載の電荷発生基板用バンプ形成装置。
  3. 上記プリヒート装置は、上記電荷発生基板の上記裏面に接触する熱拡散部材(163、173)と、上記熱拡散部材に接触し上記熱拡散部材を昇温する加熱部(161、171)と、上記熱拡散部材と上記加熱部とを分離させ上記熱拡散部材の冷却を促進させる分離装置(1601、1701)と、を有する請求項2記載の電荷発生基板用バンプ形成装置。
  4. 温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生基板(201、202)がバンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度に加熱された状態にて、上記電荷発生基板上の回路に形成されている電極上に上記バンプを形成するバンプ形成ヘッド(120)を備えた電荷発生基板用バンプ形成装置であって、
    上記加熱された上記電荷発生基板へのバンプのボンディングの後、上記電荷発生基板を冷却する加熱冷却装置(110,160,170)と、
    上記ボンディング後に上記電荷発生基板を冷却するための温度降下制御を上記加熱冷却装置に対して行う制御装置(180)と、を備え、
    上記電荷発生基板に蓄積された電荷を中和するイオンを発生するイオン発生装置(190)と、
    上記電荷発生基板を保持する保持爪(1417)を有し該保持爪にて上記電荷発生基板を保持するとともに上記電荷発生基板の上記加熱冷却装置への搬送を行うウエハ保持部(1411、1421)とをさらに備え、
    上記ウエハ保持部及び上記保持爪において、上記イオン発生装置から発生した上記イオンが作用する箇所には絶縁材料にてコーティング(14172、14174)を施している、
    ことを特徴とする電荷発生基板用バンプ形成装置。
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