JP4088628B2 - バンプ形成装置 - Google Patents
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Description
又、上記ウエハ状の圧電基板11そのものも薄いため、上記表面11aに発生させた振動に起因して裏面側も振動してしまう可能性がある。裏面側も振動すると、表面側の振動に悪影響を及ぼすことから、上記裏面側における振動発生を防止するため、ウエハ状の圧電基板11の裏面側には、図59に示すように微細な溝14が形成されている。よって、ウエハ状の圧電基板11の裏面全面を金属体上に接触させても上記溝14内における電荷は除電できず残留してしまう。尚、図59では溝14を誇張して図示しており、実際には溝14は、上記SAWフィルタにて処理される周波数に対応した寸法にて形成されるもので、数μm〜数百Å程度のピッチにて配列されている。
このように、ウエハ状の圧電基板11や、上記水晶基板のウエハや、上記化合物半導体ウエハのように、昇温、降温による温度変化に基づいて電荷が発生する基板にバンプを形成するバンプ形成装置では、シリコンウエハにバンプを形成する従来のバンプ形成装置では重大な問題とならなかった、バンプ形成のために行うウエハの昇温、降温により発生する電荷を除電することが重要な課題となってくる。
上記バンプ形成ヘッドで上記電極上にバンプを形成する前に、バンプ形成に必要な温度であるバンプボンディング用温度程度まで上記電荷発生基板を加熱可能なヒータを備えた一つの加熱装置であって、当該加熱装置と上記電荷発生圧電基板ウエハとの間に物体を介在させることなくかつ上記電荷発生圧電基板ウエハを当該加熱装置に対して非接触に配置した状態にて、電荷発生圧電基板ウエハが破壊しない単位時間当たりの昇温傾き値にて、上記バンプボンディング用温度程度まで上記電荷発生圧電基板ウエハを加熱するために必要な昇温目標温度まで加熱される加熱装置と、
バンプを形成した後に、上記電荷発生圧電基板ウエハが破壊しない単位時間当たりの降温傾き値にて降温目標温度まで、上記電荷発生圧電基板ウエハとの間に物体を介在させることなくかつ上記電荷発生電荷発生圧電基板ウエハに対して非接触な状態にて上記電荷発生圧電基板ウエハを加熱・冷却可能とする、ヒータ及び冷却材通過用通路とを備えた一つの冷却装置と、
上記加熱装置を上記昇温傾き値にて加熱制御し、かつ上記冷却装置を上記降温傾き値にて加熱冷却制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とする。
又、図1及び図2に示す、本実施形態のバンプ形成装置101は、上記SAWフィルタを形成するウエハ状の圧電基板(以下、「圧電基板ウエハ」と記す)を処理するのに適しており、以下の説明でも上記圧電基板ウエハにバンプを形成する場合を例に採るが、処理対象を上記圧電基板ウエハに限定するものではない。即ち、温度変化に伴い電荷を発生する電荷発生半導体基板に相当する、例えばLiTaO3やLiNbO3等の化合物半導体ウエハや、水晶を基板とする水晶半導体ウエハ等に対しても本実施形態のバンプ形成装置101は適用可能である。又、Siを基板とするSi半導体ウエハにも適用可能である。尚、その場合、バンプを形成するときのウエハの温度を上述のように約250℃〜約270℃まで加熱することになる。
又、以下に説明する、ボンディングステージ110、プリヒート装置160、及びポストヒート装置170が加熱冷却装置の機能を果たす一例に相当し、又、冷却装置の機能を果たす一例がポストヒート装置170に相当し、反り矯正装置及び気体供給装置の機能を果たす一例がブロー装置115に相当する。
又、上記加熱冷却装置、及び以下に説明する制御装置180にて除電装置を構成する。
以下に、上述の各構成部分について説明する。
尚、上述の、バンプを形成するに必要なバンプボンディング用温度とは、上記電極とバンプとを設計上の強度にて接合するために必要な温度であり、バンプが形成されるウエハや基板の材質や上記設計上の強度に応じて設定される温度である。本実施形態の場合、約150℃である。
ボンディングステージ110では、バンプ形成前ウエハ201が載置されるウエハ載置台111に、図39に示すように、バンプ形成前ウエハ201を吸着するための、及び気体を噴出するための出入孔113を開口させており、該出入孔113には、制御装置180にて動作制御される吸引装置114、及び気体供給装置として機能する一例であるブロー装置115が接続されている。尚、本実施形態では、上記気体は空気である。又、ボンディングステージ110のウエハ載置台111は、ヒータ112側に接触している加熱位置と電荷発生半導体基板を移載するための移載位置との間を、昇降装置にて昇降可能である。
搬出側移載装置142も、上記搬入側移載装置141と同様に、ウエハ保持部1421と、駆動部1422と、移動装置1423とを備え、駆動部1422及び移動装置1423は制御装置180にて動作制御される。
このような除電用接触部材14161は、上記導電性樹脂14163がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触することで、該表面201aにおける帯電をアースする。又、保持爪1417にてバンプ形成前ウエハ201が保持される前の状態では、除電用接触部材14161は、バンプ形成前ウエハ201の厚み方向において、保持爪1417と同レベルもしくは保持爪1417を超えて突出している。該構成により、当該ウエハ保持部1411がバンプ形成前ウエハ201を保持しようとするとき、保持爪1417がバンプ形成前ウエハ201に接触する前に除電用接触部材14161がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触可能となる。よって、まず、上記表面201aの除電を行うことができる。
一方、除電用接触部材14161は、電荷発生半導体基板において上記反り量が大きくなる周縁部分に対応するように配置されている。又、上述したような、除電用部材1416への除電用接触部材14161の取り付け構造では、図7に示すように、除電用接触部材14161は、除電用接触部材14161の軸方向にのみ移動可能であるので、電荷発生半導体基板の上記反りに対応して揺動する、つまり反った面に対してほぼ直交して除電用接触部材が延在するように除電用接触部材自体が傾くことはできない。よって、反りが生じた電荷発生半導体基板に対して除電用接触部材14161が接触したとき、反っていない状態の電荷発生半導体基板の厚み方向に沿って延在しかつ移動可能な除電用接触部材14161から上記電荷発生半導体基板へ不要な力が作用し、電荷発生半導体基板が割れたり欠けたりして損傷する場合も考えられる。したがって、除電用部材1416への除電用接触部材14161の取り付け構造及びその関連部分は、図41〜図50及び図56に示す以下のような構造等が好ましい。尚、取り付け構造及びその関連部分の変更に伴い除電用部材1416にも構造変更が生じるので、厳格には除電用部材の符号変更が必要であるが、説明の便宜上、「1416」をそのまま付すこととする。
このような構造を採ることで、除電用接触部材14100は、すり鉢状の穴14166の小径部分を支点として首を振ることができるので、反りを生じた電荷発生半導体基板の曲率に応じて、除電用接触部材14100は矢印14110方向に揺動可能であり、電荷発生半導体基板の損傷を防止することができる。
又、図48に示すように、集電部材14117及びスプリング14118を削除し、球14115に直接、アース線14109を取り付けた、除電用接触部材14121を用いた構造を採ることもできる。この場合、図46に示す構造に比べて部品点数を削減でき構造を単純化できるので、コスト削減を図ることができる。
尚、上述の、図41、図42、図45、図46、図48に示す各除電用接触部材においても、スプリング14162に代えて重り14126を設ける構造とすることができ、又、図47に示す除電用接触部材14120においても、重り14126を設ける構造とすることができる。
パネルヒータ161による昇温動作は、アルミニウム板163の温度を測定する例えば熱電対のような温度センサ166からの温度情報を参照しながら制御装置180にて制御される。該昇温動作は、本実施形態のバンプ形成装置101における特徴的動作の一つであり、詳細については後述する。又、この特徴的な昇温制御を可能とするため、アルミニウム板163には、冷却材通過用の通路164がジグザグ状に形成されている。本実施形態では、上記冷却材として室温の空気を使用し、制御装置180にて動作制御される空気供給装置165にて空気が冷却材用通路164へ供給される。又、上記冷却材として水を使用することもできる。但し、水を使用する場合、昇降温の応答が遅いため昇降温制御がし難く、水と比べたときには上記空気を使用する方が好ましい。
又、バンプ形成前ウエハ201は、本実施形態では、プリヒート装置160のアルミニウム板163との隙間を約1mmとして、ウエハ保持部1411にて保持された状態でアルミニウム板163上に配置される。よって、アルミニウム板163のウエハ対向面には、ウエハ保持部1411の保持爪1417との干渉を避けるための溝167がウエハ保持部1411の進行方向に沿って形成されている。
これらの各動作については以下に詳しく説明する。尚、以下の説明において、ウエハ保持部1411、1421に備わる除電用接触部材は、上述した反りを生じる電荷発生半導体基板等、いずれのウエハ、基板に対しても適用可能な、図41に示す除電用接触部材14100を例に採る。該除電用接触部材14100に代えて、上述の除電用接触部材14107、14113、14116、14120、14121、14122を使用することもできる。
図14に示すように、上記配向後、オリフラ合わせ装置133の保持部1333が上昇し保持台1311からバンプ形成前ウエハ201を吸着保持し上昇する。一方、ウエハ保持部1411がバンプ形成前ウエハ201の上方に配置され、かつ駆動部1412にて第1保持部材1414及び第2保持部材1415がX方向に沿って開く方向に移動する。次に、図15に示すように、保持部1333が上昇し、それによりまず、ウエハ保持部1411の除電用接触部材14100の先端がバンプ形成前ウエハ201の表面201aに接触する。よって、除電用接触部材14100の接触直前において上記表面201aが帯電していたとしても、除電用接触部材14100の接触により除電が行われる。
尚、本実施形態で使用しているバンプ形成前ウエハ201、バンプ形成後ウエハ202は、上述のように、帯電し難いが、一旦帯電すると除電し難いという特質を持っている。よって、除電用接触部材14100の接触によっても表面201aの完全な除電は困難であり、表面201aには約+10V〜約+25V程度の初期電荷が存在する。ここで、+は正の電荷であることを示す。
そして、図16に示すように、駆動部1412にて第1保持部材1414及び第2保持部材1415がX方向に沿って閉じる方向に移動する。
又、バンプ形成前ウエハ201の裏面201bと保持爪1417とが接触することで、上記裏面201bにおける電荷の一部はアースされる。しかしながら、上述のように上記裏面201bに形成されている溝14内の電荷を除電するのは、当該バンプ形成装置101の構成では困難であり、上述の表面201aの場合と同様に、裏面201bにも約−20V〜約−30V程度の初期電荷が存在する。ここで−は、負の電荷であることを示す。尚、後述の変形例にて説明するように、さらにイオン発生装置を用いて除電することでより効率的に除電が可能となる。
しかしながら、該プリヒート動作によりバンプ形成前ウエハ201に生じる温度変化に伴い、バンプ形成前ウエハ201には電荷が発生し、その表面201a及び裏面201bは帯電を起こす。該帯電量は、温度変化の緩急に対応して変化するので、極力温度変化を抑えながらプリヒートを行うことで帯電量を少なくすることはできる。しかしながら、該方法は、処理時間が長くなり現実的ではないので、本実施形態では、以下のようなプリヒート動作を行い帯電量の低減を図っている。尚、上述したように、バンプ形成前ウエハ201の表面201aには、除電用接触部材14100が接触しており、かつ上記溝14が存在しないことから、表面201aの帯電量は裏面201bの帯電量に比べて問題になり難い。
ステップ103では、昇温傾きを制御して、アルミニウム板163、つまりバンプ形成前ウエハ201の昇温が開始され、ステップ104では昇温目標温度にアルミニウム板163が到達したか否かが判断される。尚、本実施形態では、上述のようにバンプ形成前ウエハ201の上記バンプボンディング用温度は約150℃であるので、これに対応してアルミニウム板163における上記昇温目標温度は約200℃である。アルミニウム板163が上記昇温目標温度に達していないときには、図20に示すステップ121〜ステップ124が実行される。
これらステップ103、104、及びステップ121〜124にて実行される温度上昇制御動作にて、本実施形態にて特徴的な動作の一つである、上述した、昇温、降温を交互に繰り返しながら上記バンプボンディング温度までの昇温動作が実行されることになる。尚、該動作については以下に詳述する。
ステップ103では、予め設定された上記昇温傾きに従いアルミニウム板163を昇温する。尚、本実施形態では20℃/分に設定している。ステップ104にて、アルミニウム板163が上記昇温目標温度に達していないときには、ステップ121へ移行し、降温開始条件を満たしているか否かが判断される。ここで、上記降温開始条件となる物理量としては、アルミニウム板163の温度、昇温開始からの時間、又はバンプ形成前ウエハ201の裏面201bの帯電量等が考えられ、本実施形態ではアルミニウム板163の温度を使用している。
本実施形態では、上記温度幅271は30℃に設定している。尚、上記降温開始条件の物理量として「時間」を選択したときには、「時間」の場合には符号273の方がより適切な対応部分と思われるが、符号271は時間に相当し、昇温開始時刻から降温開始時刻までの時間を例えば2分に設定可能であり、「帯電量」を選択したときには符号271は帯電量差に相当し、例えば300V±10%に設定可能である。
次のステップ123では、降温目標条件を満たしているか否かが判断される。ここで、上記降温目標条件となる物理量としては、本実施形態における「温度」の他、上述のように「時間」や「帯電量」等がある。本実施形態では、ステップ123にて、図21に符号272にて示す、降温開始時と現在とのアルミニウム板163の各温度から温度幅を求め該温度幅272が所定値に達しているか否かが判断される。そして上記所定値に達しているときには、次のステップ124に移行し、達していないときにはステップ122に戻る。上記温度幅272は、上記温度幅271未満の値であり温度幅271の約1/2から約1/3程度の値であり、本実施形態では15℃に設定している。尚、上記降温目標条件の物理量として「時間」を選択したときには符号272は時間に相当し、例えば1分と設定可能であり、「帯電量」を選択したときには符号272は帯電量差に相当し、例えば100V±10%と設定可能である。
このように上記ステップ103、104、及びステップ121〜124の温度上昇制御動作により、アルミニウム板163、つまりバンプ形成前ウエハ201の昇温、降温を交互に繰り返しながら上記バンプボンディング温度までの昇温動作が実行されることになる。このように昇、降温を交互に繰り返すことで、バンプ形成前ウエハ201の主に裏面201bにおける電荷は、昇温により正電荷が増えるが降温により負電荷が生じるので電荷の中和が行われる。実際には、上述のように昇温幅よりも降温幅の方が小さいので、図18に示すように上記プリヒート動作によりバンプ形成前ウエハ201の裏面201bには正電荷が蓄積されていくが、帯電量は、昇、降温を交互に繰り返さずに一様に昇温する場合に比べて、大幅に低減することができる。例えば一例として、上記一様に昇温した場合には+2000Vを超え、約+3000V程度まで帯電するが、昇、降温を交互に繰り返すことで約+100V程度に抑えることができる。
上述したようにバンプ形成前ウエハ201はプリヒート動作により約150℃まで昇温されるが、ボンディングステージ110上へ載置されるまでの時間にて若干その温度は下がる。このように温度が若干下がったバンプ形成前ウエハ201を約150℃に加熱されているボンディングステージ110に載置したとき、バンプ形成前ウエハ201の温度とボンディングステージ110の温度との差に起因して、バンプ形成前ウエハ201の材質によっては図40に示すように反りが生じる場合がある。該反りを生じるバンプ形成前ウエハ201としては、例えばLiTaO3ウエハや、LiNbO3ウエハがある。そこで本実施形態では、ボンディングステージ110のバンプ形成前ウエハ201に対して、反りを矯正する動作を施している。本実施形態では、LiNbO3ウエハの場合にはボンディングステージ110に載置後に熱風を吹き付けることで上記反りを矯正し、一方、LiTaO3ウエハの場合には載置後の熱風吹き付け動作ではLiNbO3ウエハの場合に比べて反り矯正に要する時間が長くなってしまうので、熱風の吹き付けは行わない。このような差異が生じるのは、LiTaO3ウエハは、LiNbO3ウエハに比べて熱伝導率が悪く、熱風の吹き付けは逆効果であり載置後における加熱動作のみの方がLiTaO3ウエハの温度が均一になりやすいためと考えられる。以下に、図51を参照して上記熱風吹き付けによる反り矯正動作を、図52を参照して熱風吹き付け無しの反り矯正動作について説明する。
このようにバンプ形成前ウエハ201の裏面201bが金属材料にてなるウエハ載置台111に接触するとき、裏面201bに蓄積された電荷の一部がウエハ載置台111へアースされ、又、裏面201bに蓄積された電荷の一部は上記表面201a側に移動することもある、しかしながら本実施形態では、プリヒート動作のとき上述した温度上昇制御を行っているので、表面201a及び裏面201b、特に裏面201bにおける帯電量は、上記温度上昇制御を行っていない従来に比べて低減されている。さらに又、上記表面201aに除電用接触部材14100を接触させている。よって、表面201aにおけるスパークの発生を防止することができる。尚、上記裏面201bの帯電量は、上記ウエハ載置台111へのアース、及びプリヒート装置160から外れることでバンプ形成前ウエハ201が若干、温度低下することによる負電荷の増加により、図18に符号302にて示すように低下する。
この状態にて、次のステップ534にて、ブロー装置115を動作させて、ウエハ載置台111に開口されている空気出入孔113から130〜140℃程度の上記反り矯正用熱風をバンプ形成前ウエハ201へ吹き付ける。該ブロー動作により、約0.5mm程、バンプ形成前ウエハ201はウエハ載置台111より浮き上がるが、バンプ形成前ウエハ201の周囲には第1保持部材1414及び第2保持部材1415の保持爪1417が存在するので、浮き上がったバンプ形成前ウエハ201がウエハ載置台111上から脱落することはない。本実施形態では、上記LiNbO3ウエハに対して上記反り矯正が達成される約2〜4分間、上記反り矯正用熱風の吹き付けを行うが、該熱風の吹き付け時間、及び温度は、反り矯正動作の対象となる電荷発生半導体基板の材質によって設定されるものであり、上述の値に限定されるものではない。
以上の動作にて上記反り矯正動作は終了する。その後、搬入側移載装置141のウエハ保持部1411が上記搬送装置130の上方へ移動する。
ウエハ載置台111が降下したことで、ウエハ載置台111はヒータ112にて約150℃程度に再び加熱され、ステップ543では、ウエハ載置台111上にバンプ形成前ウエハ201が載置された状態で、上述した反り矯正用熱風の吹き付けを行うことなく、本実施形態では、上記LiTaO3ウエハに対して上記反り矯正が達成される約2分間、経過させる。よってこの間に、LiTaO3ウエハは、ウエハ載置台111にて加熱され、反りが矯正される。尚、上記反り矯正用の放置時間、及び温度は、反り矯正動作の対象となる電荷発生半導体基板の材質によって設定されるものであり、上述の値に限定されるものではない。
上述した、熱風吹き付け有り及び熱風吹き付け無しのいずれかの反り矯正動作を行うことで、バンプ形成前ウエハ201の反りを矯正でき、従って、バンプ形成前ウエハ201の割れ等の損傷を防止することができる。
ウエハ保持部1421にて保持されたバンプ形成後ウエハ202は、搬出側移載装置142の移動装置1423の駆動にてウエハ保持部1421がX方向に移動することで、図2に示すように、ポストヒート装置170の上方に配置される。
しかしながら、上述のプリヒート動作と同様に、降温動作によるバンプ形成後ウエハ202に生じる温度変化に伴い、バンプ形成後ウエハ202には電荷が発生し、図18に符号303、304にて示すように、その表面202a及び裏面202bは帯電を起こす。
そこで、上記ポストヒート動作においても、上述したプリヒート動作の場合と同様に、降温、昇温を交互に繰り返す、温度降下制御を行うことで、特に裏面202bの帯電量を抑える。尚、表面202aには、除電用接触部材14100が接触しており、表面202aの帯電はアースされる。
ステップ133では、降温傾きを制御して、上記空気供給装置175による空気供給によりアルミニウム板173、つまりバンプ形成後ウエハ202の降温が開始され、ステップ134では降温目標温度にアルミニウム板173が到達したか否かが判断される。尚、本実施形態では、アルミニウム板173における上記降温目標温度は、40℃である。アルミニウム板173が上記降温目標温度に達していないときには、図28に示すステップ151〜ステップ154が実行される。
これらステップ133、134、及びステップ151〜154にて実行される動作にて、本実施形態にて特徴的な動作の一つである、上述した、降温、昇温を交互に繰り返しながら上記降温目標温度までの降温動作が実行されることになる。尚、該温度降下制御動作については以下に詳述する。
ステップ133では、予め設定された上記降温傾きに従いアルミニウム板173を降温する。尚、上記降温傾きは、本実施形態では−20℃/分に設定している。ステップ134にて、アルミニウム板173が上記降温目標温度に達していないときには、ステップ151へ移行し、昇温開始条件を満たしているか否かが判断される。ここで、上記昇温開始条件となる物理量としては、上述のプリヒート動作制御の場合と同様に、アルミニウム板173の温度や、降温開始からの時間や、又はバンプ形成後ウエハ202の裏面202bの帯電量等が考えられ、本実施形態ではアルミニウム板173の温度を使用している。
本実施形態では、上記温度幅275は30℃に設定している。尚、上記昇温開始条件の物理量として「時間」を選択したときには符号275は時間に相当し、例えば2分に設定可能であり、「帯電量」を選択したときには符号275は帯電量差に相当し、例えば300V±10%に設定可能である。
次のステップ153では、昇温目標条件を満たしているか否かが判断される。ここで、上記昇温目標条件となる物理量としては、本実施形態における「温度」の他、上述のように「時間」や「帯電量」等がある。本実施形態では、ステップ153にて、図29に符号276にて示す、昇温開始時と現在とのアルミニウム板173の各温度から温度幅を求め該温度幅276が所定値に達しているか否かが判断される。そして上記所定値に達しているときには、ステップ154に移行し、達していないときにはステップ152に戻る。上記温度幅276は、上記温度幅275未満の、温度幅275の約1/2から約1/3程度の値であり、本実施形態では15℃に設定している。尚、上記昇温目標条件の物理量として「時間」を選択したときには符号276は時間に相当し、例えば1分間に設定可能であり、「帯電量」を選択したときには符号276は帯電量差に相当し、例えば100V±10%に設定可能である。
このように上記ステップ133、134、及びステップ151〜154の温度降下制御動作により、アルミニウム板173、つまりバンプ形成後ウエハ202の降温、昇温を交互に繰り返しながら上記降温目標温度までの降温動作が実行されることになる。このように降、昇温を交互に繰り返すことで、バンプ形成後ウエハ202の主に裏面202bにおける電荷は、降温により負電荷が増えるが昇温により正電荷が生じるので電荷の中和が行われる。実際には、上述のように降温幅よりも昇温幅の方が小さいので、図18に符号303にて示すように、上記ポストヒート動作によりバンプ形成後ウエハ202の裏面202bには負電荷が蓄積されていくが、帯電量は、降、昇温を交互に繰り返さずに一様に降温する場合に比べて、大幅に低減することができる。例えば一例として、上記一様に降温した場合には約−2000V〜約−3000V程度まで帯電するが、降、昇温を交互に繰り返すことで約−100V程度に抑えることができる。
上記移動後、搬出装置132の駆動部1324が動作し、図31に示すように、保持部1323がバンプ形成後ウエハ202の裏面202bに接触し、かつバンプ形成後ウエハ202がウエハ保持部1421の保持爪1417から約1mm程浮き上がるように上昇する。保持部1323が上記裏面202bに接触することで、裏面202bの帯電が保持部1323を通じてアースされることから、図18に符号305にて示すように裏面202bの帯電量は減少する。又、上記上昇のときにも、除電用接触部材14100はバンプ形成後ウエハ202の表面202aに接触した状態を維持している。よって、搬入装置131及びボンディングステージ110におけるウエハ201、202の受け渡しの場合と同様に、保持部1323がバンプ形成後ウエハ202の裏面202bの接触することで、裏面202bの帯電量が変化することに伴い表面202aの電荷に変化が生じたときでも、該変化分の電荷を除去することができる。
又、上記上昇後、保持部1323は吸着動作によりバンプ形成後ウエハ202を保持する。
上記保持解除後、図33及び図34に示すように、上記保持部1323が下降しバンプ形成後ウエハ202を保持台1321上に載置する。該載置後、保持台1321は、本実施形態では吸着動作によりバンプ形成後ウエハ202を保持する。
そして、次のステップ10では、保持台1321はバンプ形成後ウエハ202を第2収納容器206へ収納する。
特に、ウエハの厚みが0.2mm以下である場合や、ウエハ上に形成されている回路の線間距離が1μmより小さく特に隣接する線の線幅の差が大きい場合には、上述したプリヒート動作及びポストヒート動作における温度上昇制御及び温度降下制御を行うことにより、大きな除電効果を得ることができる。
又、図35に示すように、静電センサ251を設け、少なくとも裏面202b、好ましくはさらに表面202aをも加えた両面の帯電量を静電センサ251にて測定しながら、測定された帯電量に基づき制御装置180にて上記イオン発生装置190のイオン発生量や、送風装置191の送風量を制御するようにしてもよい。
尚、裏面202bへ上記イオンを作用させるためには、上記ポストヒート装置170の上記パネルヒータ171の下方にイオン発生装置190を配置するため、図36に示すように、図22を参照し上述した貫通穴252を設ける必要がある。
又、このような構成を採ったときには、上記搬入側移載装置141又は上記搬出側移載装置142のいずれか一方のみを設ければよく、プリヒート装置160及びポストヒート装置170の設置の省略と相まって、バンプ形成装置全体の構成をコンパクト化することができる。
次のステップ1005にてブロー装置115を動作させてウエハ載置台111の空気出入孔113から熱風をバンプ形成前ウエハ201へ吹き付け、バンプ形成前ウエハ201に帯電している電荷を空中へ放電させることで除電を行う。該除電用ブロー動作後、ステップ1006にて、バンプ形成前ウエハ201をウエハ載置台111上に移載し、吸引装置114を動作させてバンプ形成前ウエハ201をウエハ載置台111上に吸着する。
次のステップ1009では、ウエハ載置台111を上昇させて上記電荷発生半導体基板を移載装置143に保持させ、電荷発生半導体基板とウエハ載置台111との隙間が約1〜数mmとなるようにウエハ載置台111を下降させる。そして、ウエハ載置台111の温度を約150℃から約40℃まで、例えば上記20℃/分の降温速度にて、降温と昇温とを繰り返しながら降下させる。又、このとき、ステップ1005にて行った除電用ブロー動作を並行して行うこともできる。
このように除電用ブロー動作を行うことで、上記電荷発生半導体基板の除電を行うことができ、特に、上記電荷発生半導体基板の裏面に溝14が形成されているときには、該溝14内の電荷を効率的に空中に放電させることができる。よって、上記電荷発生半導体基板に対する、昇、降温によるジグザグの温度制御と並行して、さらには上記イオンブロー動作と並行して上記除電用ブロー動作を実行することで、より効率的に上記電荷発生半導体基板の除電を行うことができる。
サブプレート195を設けることで、ウエハ201,202の割れを防止することができるとともに、上記裏面201bは常にサブプレート195に接触しており、かつ板バネ196を介して表面201aに導通しているので、表裏面間での帯電量の差を小さくすることができ、バンプ形成前ウエハ201に形成されている回路の帯電に起因する損傷発生を低減することができる。
又、サブプレート195を設けたとき、上記プリヒート動作及びポストヒート動作における上記パネルヒータ161,171の熱が有効にウエハ201,202に作用するように、さらには上記イオン発生装置190にて生じたイオンがウエハ201,202の裏面201b、202bに有効に作用するように、サブプレート195には、当該サブプレート195の厚み方向に貫通する複数の貫通穴197が設けられている。
120…バンプ形成ヘッド、160…プリヒート装置、
170…ポストヒート装置、180…制御装置、
190…イオン発生装置、
201…バンプ形成前ウエハ、201a…表面、201b…裏面、
202…バンプ形成後ウエハ、202a…表面、202b…裏面、
14100、14161…除電用接触部材。
Claims (1)
- 温度変化に伴い電荷発生する電荷発生圧電基板ウエハ上の回路に形成された電極上にバンプを形成するバンプ形成ヘッドと、
上記バンプ形成ヘッドで上記電極上にバンプを形成する前に、バンプ形成に必要な温度であるバンプボンディング用温度程度まで上記電荷発生基板を加熱可能なヒータを備えた一つの加熱装置であって、当該加熱装置と上記電荷発生圧電基板ウエハとの間に物体を介在させることなくかつ上記電荷発生圧電基板ウエハを当該加熱装置に対して非接触に配置した状態にて、電荷発生圧電基板ウエハが破壊しない単位時間当たりの昇温傾き値にて、上記バンプボンディング用温度程度まで上記電荷発生圧電基板ウエハを加熱するために必要な昇温目標温度まで加熱される加熱装置と、
バンプを形成した後に、上記電荷発生圧電基板ウエハが破壊しない単位時間当たりの降温傾き値にて降温目標温度まで、上記電荷発生圧電基板ウエハとの間に物体を介在させることなくかつ上記電荷発生電荷発生圧電基板ウエハに対して非接触な状態にて上記電荷発生圧電基板ウエハを加熱・冷却可能とする、ヒータ及び冷却材通過用通路とを備えた一つの冷却装置と、
上記加熱装置を上記昇温傾き値にて加熱制御し、かつ上記冷却装置を上記降温傾き値にて加熱冷却制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とするバンプ形成装置。
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