JP4567310B2 - アミン含有電解液及びそれを用いるリチウム二次電池 - Google Patents
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好適な電解液溶剤の組み合わせとしては、プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジエチルカーボネート20〜90重量%;プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジメチルカーボネート20〜90重量%;プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とメチルエチルカーボネート20〜90重量%;プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とエチレングリコールジメチルエーテル20〜90重量%;プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジエチレングリコールジメチルエーテル20〜90重量%;エチレングリコールジメチルエーテル0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジエチルカーボネート20〜90重量%が挙げられる。特に好適な電解液溶剤の組み合わせとしてはプロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジエチルカーボネート20〜90重量%;プロピレンカーボネート0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とエチレングリコールジメチルエーテル20〜90重量%;エチレングリコールジメチルエーテル0〜40重量%とエチレンカーボネート10〜40重量%とジエチルカーボネート20〜90重量%が挙げられる。
さらに、ビニレンカーボネートをこれらの電解液に添加して使用しても良いが、その場合電解液溶剤に対して0.5〜10重量%の範囲で添加するの好適であり、特に好適には1〜5重量%である。
熱重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル又は過酸化ラウロイルのようなジアシルパーオキシド類;t−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート又はt−ブチルパーオキシピバレートのようなパーオキシエステル類;過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤;クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド又はジーt−ブチルパーオキシド等の高温重合開始剤;あるいはレドックス剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシー2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルケトン、1―ヒドロキシー2−シクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン又は4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のケトン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;あるいはビス(2,4、6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド又はビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等のビスアシルホスフィンオキシド類が挙げられる。上記重合開始剤は、単独若しくは2種以上混合して使用することができる。
重合反応の条件は特に限定されるものではないが、重合反応は装置の簡便性、コスト面から考えて、熱重合又は紫外線照射による光重合が好ましい。
一般式(4)及び/又は一般式(5)を有する重合成分を上記電解液に添加する場合、これら重合成分の添加量は、合計で0.5〜15重量%の範囲にあることが好ましく、特に0.5〜10重量%の範囲にあることが好ましい。
また、上記重合開始剤の添加量は、合計で0.01重量%〜10重量%の範囲にあることが好ましく、特に0.1重量%〜1重量%の範囲にあることが好ましい。
無機化合物から成る正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiyNiZCo1-zO2(但し、y及びzは電池の充放電状態によって異なり、通常、0<y<1、0.7<z≦1である。)等のリチウムを含有するリチウム複合酸化物あるいはリチウム複合硫化物等のリチウム含有化合物;TiS2、MoS2、FeS、NbSe3、TiO2、MnO、V6O13またはV2O5などの金属硫化物または酸化物が挙げられる。
有機化合物から成る正極活物質としては、例えば、ポリアニリン、ポリ−o−トルイジン、ポリ−m−トルイジン、ポリ−o−アニシジン、ポリ−m−アニシジン、ポリアセン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合物、N−フルオロピリジニウム塩などが挙げられる。
正極活物質は、上記の無機化合物と有機化合物の混合物であっても良い。これらの正極活物質のうち、LiCoO2、LiMn2O4、LiNiO2、LiyNiZCo1-zO2(但し、y及びzは電池の充放電状態によって異なり、通常、0<y<1、0.7<z≦1である。)等のリチウム複合酸化物が好ましく、より好ましくはLiCoO2またはLiMn2O4である。
導電剤としては、構成された電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に限定はないが、通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人工黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、炭素繊維、各種金属粉(銅、ニッケル、アルミニウム、銀等)、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導体等の導電性材料を単独または2種以上の混合物として使用することができる。
フィラーは、構成された電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であれば特に限定されないが、通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維を単独または2種以上の混合物として使用することができる。
正極の集電体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルまたはチタン等の金属の他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀で処理したものが挙げられ、好適にはアルミニウム若しくはアルミニウム合金が挙げられる。
負極の集電体としては、例えば、銅、ステンレス鋼、ニッケル若しくはチタンまたはこれらの合金が挙げられ、好適には銅または銅合金が挙げられる。
集電体の形状は、通常フィルムシート状のものが使用されるが、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体なども用いることができる。
リチウム塩及び非水性性有機溶剤及び般式(1)、一般式(2)及びまたは一般式(3)を有するアミンを混合し、必要に応じて一般式(4)及びまたは一般式(5)を加え、均一な混合溶液を作製する。次いで、必要に応じて重合開始剤を添加し、その混合液を正極シート及び負極シートにそれぞれ塗布し、直ちにそれぞれについて紫外線などの照射若しくは加熱することにより重合操作を行う。必要に応じて、室温まで冷却した後、正極シート及び負極シートの塗布した面を互いに対向させ、セパレーターを介して張り合わせプレスすることにより製造される。
更に、一般式(4)及びまたは一般式(5)を含まない混合液の場合、正極シート及び負極シートにそれぞれ塗布するのではなく、セパレーターを介して積層した電池に電解液を滴下し、プレスして製造しても良い。
本発明のリチウム二次電池は、扁平型、角型、コイン型、円筒型等の種々の形態をとることができる。
略号は、EC:エチレンカーボネート、PC:プロピレンカーボネート、VC:ビニレンカーボネート、DMG:エチレングリコールジメチルエーテル、DEC:ジエチルカーボネート、MPG−130MA(日本乳化剤株式会社製):メトキシポリエチレングリコール#400モノメタクリレート(一般式(5)の化合物において、w=0、x=9)、N−3240DMA(日本乳化剤株式会社製):ポリオキシエチレン・ポリプロピレングリコールジメタアクリレート(一般式(4)の化合物において、l+n=27、m=31)、HMDS:ヘキサメチルジシラザン、DIPA:ジイソプロピルアミン、TMPMA:2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、PMPMA:1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート、PEDMA:1-(2-メタクリロイルオキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレートであり、電解液の調製はドライボックス中で行った。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DMG49.4重量%と電解質塩としてLiPF615.2重量%を試験管中混合した。次いで、この混合液に下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DEC49.4重量%と電解質塩としてLiPF615.2重量%を試験管中混合した。次いで、この混合液に下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DMG49.4重量%と電解質塩としてLiN(C2F5SO2)215.2重量%を試験管中混合した。次いで、この混合液に下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DMG49.4重量%、MPG−130MA5.0重量%、N−3240DMA0.5重量%と電解質塩としてLiPF615.2重量%を試験管中混合した。次いで、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.5重量%を添加し、密栓した。この混合液を70―80℃のオイルバスにて1時間重合した。混合液を室温にもどし、再びドライボックス中で、下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DEC46.9重量%,VC2.5重量%と電解質塩としてLiPF615.2重量%を試験管中混合した。次いで、この混合液に下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
溶媒としてEC30.8重量%、PC4.6重量%、DEC24.7重量%,DMG24.7重量%と電解質塩としてLiPF615.2重量%を試験管中混合した。次いで、この混合液に下記表に示すアミンを添加し、電解液とした。
得られた電解液を直径0.9cmの円盤状のホールに滴下し、これを一対のステンレス電極に挟みこんだのち、各温度での複素インピーダンス法によりイオン導電率を求めた。実施例1〜6の電解液のイオン導電率を表1〜6に示す。
表1.実施例1の化合物の各温度におけるイオン導電率logσ(Scm-1)
Claims (11)
- LiPF6又はLiN(C2F5SO2)2である電解質塩と、
エチレンカーボネートと、プロピレンカーボネートと、ジエチルカーボネート及び/又はエチレングリコールジメチルエーテルとを含む少なくとも3成分以上の溶剤とを含有する電解液であって、ヘキサメチルジシラザン、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート及びジイソプロピルアミンからなる群から選択されるアミンを100〜1000ppm含有する電解液。 - 電解質塩がLiPF6である請求項1記載の電解液。
- 電解質塩がLiN(C2F5SO2)2である請求項1記載の電解液。
- ヘキサメチルジシラザンを含有する請求項2記載の電解液。
- 2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレートを含有する請求項2記載の電解液。
- ジイソプロピルアミンを含有する請求項2記載の電解液。
- 溶剤がエチレンカーボネートと、プロピレンカーボネートと、ジエチルカーボネートと、ビニレンカーボネートの4成分溶剤である請求項5記載の電解液。
- 溶剤がエチレンカーボネートと、プロピレンカーボネートと、エチレングリコールジメチルエーテルと、メトキシポリエチレングリコール#400モノメタクリレートと、ポリオキシエチレン・ポリプロピレングリコールジメタアクリレートの5成分溶剤である請求項4記載の電解液。
- 一般式(3)で示されるアミン誘導体がジイソプロピルアミン及びジシクロヘキシルアミンからなる群から選ばれる請求項9記載の電解液。
- 請求項1から10のいずれか1項記載の電解液を用いるリチウム二次電池。
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