JP4562872B2 - 制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 - Google Patents

制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物に関し、さらに詳細には、ポリエステルエラストマーの柔軟性を損うことなく、電気伝導物質がブリードアウトし難く、電気抵抗値が低く、成形性が良好で、低硬度の製品においても使用可能であるが、特に高い硬度が要求される用途に好適な制電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、制電性樹脂組成物は、産業界において広く普及し、さまざまな用途に利用されている。制電性樹脂組成物としては、例えば、各樹脂に対してカーボンブラックなどの導電性フィラーを高充填した組成物があり、経済性に優れることもあって、産業界を中心として広く利用されている。また、例えば、グリコール系界面活性剤などを添加してなる制電性樹脂組成物も広く普及しており、さまざまな用途に応用されている。
【0003】
ところで、近年、制電性高分子材料は、IC関連分野における包装資材を始めとして、IC周辺機器、クリーンルーム関連、医療機器、計器パネルなど広範囲に普及し、特に誤動作防止や保護を目的として精密機器やこれらをとりまく周辺機器の制電対策がますます重要になっており、より高性能な制電性レベルが要求されるようになってきている。材料のバリエーションも、汎用プラスチックスからエンジニアリングプラスチックスに至るまで多様化しており、用いられる導電性充填材も、カーボンブラック以外に、炭素繊維、黒鉛、金属コートフィラー、金属繊維などが目的および機能に応じて広く使い分けられている。しかしながら、従来の導電性充填材は、高分子の機械特性を低減化させたり、成形性が困難であったりする問題を内在している。特に、柔軟性を有するいわゆる熱可塑性エラストマーにおいては、導電性充填材を添加すると、材料特性であるフレキシビリティー(ゴム弾性)が損われる問題があり、場合によっては経時変化によって非常に脆くなり、伸びが極端に低下し、簡単に破断したりすることがある。
【0004】
ポリエステルエラストマーは、高強度、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性など優れた特性を有しており、熱可塑性エラストマーの代表といえる。ポリエステルエラストマーは、柔軟性を有するが、一般的に他のエラストマーに比較して高硬度であり、工業部材を始め自動車、家電関係を初めとして日曜雑貨まで広く用いられ、特に硬度の高い用途を中心に使用されている。ポリエステルエラストマーに添加する導電性フィラーとしては、一般的にカーボンブラックが用いられているが、添加したカーボンブラックが特定の相に偏在することによってゴム弾性が失活し材料的に脆くなるという問題があったり、加工条件によって導電性が変動するという問題が内在していた。また、カーボンブラックの添加は、摩耗性の低下からくる導電性能の低下、黒色に限定されるなど意匠性にも乏しいなどの問題もあった。
【0005】
導電性フィラーを用いないで制電性を得る方法としては、いわゆる低分子型親水性界面活性剤の添加による方法がある。また、アルキレングリコール共重合体樹脂とイオン系電解質との混合体などのグリコール系高分子材料とイオンによる改質方法が、特開平2−284967号公報などに見られる。しかし、低分子型親水性界面活性剤は、効果の持続性、耐熱性、ブリードアウト、抵抗値が高いなどの問題がある。また、アルキレングリコール共重合体樹脂とイオン系電解質との混合体は、アルキレングリコール共重合体樹脂の末端がヒドロキシル基を有するため、温度、湿度の関与によってブリードアウトが生じ易い問題がある。また、ポリエステルエラストマーのハードセグメント結晶成分の存在により添加量が限られるため、組成物の抵抗値が満足のいくレベルに到達しない問題などがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の技術的課題を背景になされたものであり、ポリエステルエラストマーの優れた柔軟特性、機械特性を損うことなく、低硬度の製品においても使用可能であるが、特に高い硬度が要求される用途に好適な、電気抵抗値の低い、かつ電気伝導物質のブリードアウトが少なく成形性が良好な制電性熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂組成物を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を行った結果、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂に対し、金属塩類、および必要とあればアルキレンエーテルエステル化合物を配合することにより、本発明を完成するに至った。
本発明は、(a)熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂、ならびに
(b)アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオンおよびイオン解離可能なアニオンとによって構成されている金属塩類
を配合したことを特徴とする制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物に関する。
上記制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物は、さらに、(c)下記一般式(I)式で表される化合物(以下「化合物(I)」ともいう)を含むことが好ましい。
Figure 0004562872
(式中Xは、炭素数2〜8からなるアルキレン基、芳香族基または脂環式の炭化水素基、Rは炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数である。)
また、本発明は、溶融混練りして得られるペレット状の上記制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、ドライブレンドして得られる直接成形可能な上記制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の(a)熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂とは、分子内のハードセグメントとしてポリエステルを、ソフトセグメントとしてガラス転移温度(Tg)の低いポリエーテルまたはポリエステルを用いた、マルチブロックコポリマーである。(a)成分としては、ハードセグメントとして、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系結晶性ポリエステルを、ソフトセグメントとしてポリエーテルを用いたポリエステル/ポリエーテル型、ハードセグメントとして、芳香族系結晶性ポリエステルを、ソフトセグメントとして脂肪族系ポリエステルを用いたポリエステル/ポリエステル型などが挙げられる。
ポリエステル/ポリエーテル型は、例えばテレフタル酸ジメチルと1、4ブタンジオールおよびポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを出発原料としてエステル交換反応、重縮合反応によって合成されるものである。また、ポリエステル/ポリエーテル型は、テレフタル酸ジメチルと1、4ブタンジオールおよびε−カプロラクトンなどを出発原料として、エステル交換反応、開環反応によっても合成することができる。
本発明の(a)成分として、通常の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂が全て使用でき、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
【0009】
次に、本発明に用いられる(b)金属塩類は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオン、およびイオン解離可能なアニオンとによって構成されている化合物である。
(b)金属塩類のカチオンであるアルカリ金属またはアルカリ土類金属としては、例えば、Li,Na ,K,Mg,Caなどが挙げられる。カチオンとしては、イオン半径の小さいLi,Na,Kが好ましい。
また、本発明の金属塩類の構成要素であるイオン解離可能なアニオンとしては、例えば、Cl,Br,F,I,NO3 ,SCN,ClO4 ,CF3 SO3 ,BF4 ,(CF3 SO2 2 N,(CF 3 SO2 3 Cなどが挙げられる。好ましくは、ClO4 ,CF3 SO3 ,(CF3 SO2 2 N,(CF3 SO2 3 Cであり、さらに好ましくは(CF3 SO2 2 N,(CF3 SO2 3 Cである。
【0010】
上記カチオンおよびアニオンによって構成されている金属塩類は数多くあるが、中でも、LiClO4 ,Na ClO4 ,Mg(ClO4 2 ,KClO4 ,(CF3 SO3 )Li,(CF3 SO2 2 NLi,(CF3 SO2 2 NNa,(CF3 SO2 3 CLi,(CF3 SO2 3 CNaが好ましい。本発明の組成物は、これらの金属塩類を少なくとも1種以上含有することを特徴とするものである。
【0011】
(b)金属塩類の配合量は、熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂100重量部に対し、通常0.001〜3.0重量部、好ましくは0.3〜2.4重量部である。0.001重量部未満であると、導電性が不充分である。一方、3.0重量部を超えると、導電性は変わらず、物性、熱安定性が低下する。
下記(c)化合物(1)を使用する場合、(b)成分の配合量は、(c)成分100重量部に対し、通常、0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部である。0.1重量部未満では、充分な制電性が得られない。一方、30重量部を超えても、制電効果は向上せず、逆に結晶化の進行や材料劣化などを招き、制電効果は低下する。
【0012】
次に、本発明に用いられる(c)化合物(1)は、本発明の組成物において、金属塩の溶解性、解離安定性の上昇に効果がある。
ここで、上記化合物(1)としては、好ましくはアジピン酸ジブトキシエトキシエチルなどが挙げられる。
【0013】
本発明に用いられる(c)成分は、例えば、炭素数1〜8の直鎖、または分岐脂肪族アルコールに、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1〜7モル付加して得られるアルコールと、二塩基酸とを原料として、一般的なエステル化合物の製造方法によって製造することができる。
ここで、上記アルコールの例としては、プロパノールにエチレンオキシド1〜7モル、プロピレンオキシド1〜4モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ブタノールにエチレンオキシド1〜6モルまたはプロピレンオキシド1〜3モル、ヘキサノールにエチレンオキシド1〜2モル、ペンタノールにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜2モル、オクタノールにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ノナノールにエチレンオキシド1〜4モル、プロピレンオキシド1〜2モル、またはブチレンオキシド1〜2モルを、それぞれ、付加させたヒドロキシル化合物が挙げられる。
なお、これらの化合物の中で、ブタノール1モルにエチレンオキシド2モルを付加させた2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、ブタノール1モルにエチレンオキシド1モルを付加させた2−ブトキシエタノールが、加工性とのバランスに良い。
【0014】
また、上記二塩基酸としては、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、コハク酸などのカルボン酸、およびこれらのカルボン酸無水物などが挙げられる。
化合物(I)は、樹脂との相溶性を考慮して、あらかじめフタル酸エステルなどの芳香族酸エステル、脂肪族酸エステルなどと混合しておいても構わない。
【0015】
(c)化合物(1)の添加量は、(a)熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂100重量部に対し、通常、0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜8重量部の範囲である。0.1重量部未満では、充分な導電性を得ることが難しく、一方、10重量部を超えると、得られる組成物の粘度が著しく低下し、ドローダウンなどの成形加工性が低下し、成形品の寸法安定性が悪くなるほか、物理的特性の低下を招く。
【0016】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物の硬度としては、通常、ASTM D2240準拠硬度Dで、40〜70度、好ましくは50〜60度である。例えば、本発明の組成物に、第3成分としてポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステルを添加した場合、硬度70度以上の高硬度のものが得られる。
【0017】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物には、本発明の目的を損なわないかぎり、安定剤、着色剤、可塑剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、安定剤、補強剤、滑剤、発泡剤、耐候(光)剤、無機系充填材、金属粉などの添加剤を配合することができる。
【0018】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物を、ペレット状コンパウンドに加工する際用いられる混合機としては、予備分散、分配、拡散混合を目的とするブレンダーが予備混合機として用いられる。ブレンダーの代表例としては、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー(スーパーミキサー)、タンブラーミキサー、タンブルミキサー、エアーブレンダーなどが挙げられる。これらの予備混合機は、充填される可塑剤や副資材の形態や拡散レベルに応じて選定される。これらの予備混合機は配合物をペレット状にする予備混合機として使用されるだけでなく、ドライブレンドして直接成形可能な組成物として供給することも可能である
【0019】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物は、通常の熱可塑性樹脂の混合、混練に用いられる通常の装置、設備を用いて問題なく製造できる。押し出し機としては、ベント付きの単軸、二軸異方向、二軸同方向押し出し機が望ましい。また、押し出し機に代えて、スーパーミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、タンブラー、Bussコニーダーなどの混練機を用いても良い。
【0020】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物は、その優れた機械特性を利用して、OA機器、家電分野、電気・電子分野、車両分野、その他の各種パーツ、ハウジング、パッケージ、チューブ、被覆関係、雑貨関係などの低硬度の硬度の製品においても使用可能であるが、特に高い硬度が要求される用途に好適に使用することができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例中における部および%は、特に断らない限り、重量基準である。
【0022】
実施例および比較例に用いた各種成分は、以下のとおりである。
(a)成分;
(a−1):東洋紡績(株)製、ポリエーテル/ポリエステル系熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂(商品名ペルプレンP−40B、硬度D=31)
(a−2):東洋紡績(株)製、ポリエーテル/ポリエステル系熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂(商品名ペルプレンP−280B 硬度D=68)
(a′−1):比較例として、大日本インキ化学工業(株)製、ポリウレタン樹脂(商品名パンデックスT−1180 硬度D=20)を使用した。
(b)成分(金属塩);
ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウム〔(CF3 SO2 2 NLi〕
(b)+(c)成分;
(c)アジピン酸ジブトキシエトキシエチルに、(b)ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウムを20%溶解した、三光化学工業(株)製、商品名「サンコノール0862−20R」を用いた。
【0023】
なお、比較例として、(d−1)アルキレンオキシド化合物〔CH3 (OCH2 CH2 2 OH〕を使用し、金属塩(NaClO4 )を36%含有させたものとして、昭島化学(株)製商品名「MP100」を用いた。
また、比較例として、(d−2)低分子型親水性界面活性剤グリセリンモノステアレート(理研ビタミン(株)製商品名「リケマールS−100」)を用いた。導電性充填材(カーボンブラック)として、(d−3)ファーネスブラック(新日鉄化学(株)製商品名「ニテロン#10」)を用いた。
【0024】
試験片の調製
型締め圧力80ton/cm2 の射出成形機により、サンプルペレットから試験片を成形した。成形条件は、シリンダー温度220℃、金型温度40℃であった。
物性測定
試験片を、室温23±2℃、相対湿度50%中で24時間調整後、下記物性の測定を行った。
表面硬度はASTM D2240に従ってD硬度で求めた。引張り強度、伸びはASTM D638、メルトフローレートはASTM D1238、230℃、2,160gにて測定を行った。
【0025】
体積固有抵抗値(導電性)
SRIS 2301に準じて下記のように測定した。
幅6×長さ6×厚み0.3(cm)の射出成形試験片を用い、電極としてプレートの両端に導電性塗料を幅1cm塗布したのち、両電極間における体積抵抗値を求めた。下記表中の単位は、Ωcmである。
ブリード評価
温度40℃、湿度90%で7日間放置し、その間の状態を、下記評価基準に従い、評価した。
◎;ブリードが全く認められない状態
○;ブリードがごく僅かに認められるが使用上問題ないレベルの状態
△;ブリードがやや認められ、使用上やや問題がある状態
×;ブリードがかなり認められ、使用できない状態
着色性
有機顔料、無機顔料などを用いて基本色(赤、緑、黄、白、青)の着色が可能なものを可とした。
【0026】
実施例1〜10、比較例1〜16
表1〜5の配合処方に基づき、制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物を調製し、評価した。なお、溶融混練りして得られるペレット状の組成物(コンパウンド)は、上記(a)〜(c)成分およびその他の成分を、47mm同方向2軸押し出し機により220℃で溶融混合し、ダイスから出る紐状の溶融組成物を水槽にて冷却処理し、カッターに通して作製した。上記比較例に用いた導電性物質についても、同様にコンパウンドを作製した。また、ドライブレンドして得られる直接成形可能な組成物は、(a)〜(c)成分およびその他の成分を、タンブラーミキサー内で配合・混合・予備ドライブレンドして、作製した。上記比較例に用いた導電性物質についても、同様に作製した。結果を表1〜5に示す。なお、実施例1〜4は参考例である。
【0027】
【表1】
Figure 0004562872
【0028】
【表2】
Figure 0004562872
【0029】
【表3】
Figure 0004562872
【0030】
【表4】
Figure 0004562872
【0031】
【表5】
Figure 0004562872
【0032】
*1)(b)+(c)は、上記商品名「サンコノール0862−20R」を示す。
*2)(b)は、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウムを示し、かっこは、商品名「サンコノール0862−20R」に含まれる(b)量を示す。
【0033】
【発明の効果】
本発明の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物は、その優れた機械特性を損うことなく、電気伝導物質のブリードアウトが少なく、体積固有抵抗値が低く、成形性が良好であり、OA機器、家電分野、電気・電子分野、車両分野、その他の各種パーツ、チューブなどの他、病院、クリーンルームなどで使用されるキャスターの被覆など低硬度の製品においても使用可能であるが、特に高い硬度が要求され、高度に制電処理を必要とされる用途に好適であり、広範囲で使用することができる。

Claims (3)

  1. (a)熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂100重量部に対し、(b)アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオンおよびイオン解離可能なアニオンとによって構成されている金属塩類を0.001〜3.0重量部配合し
    さらに、(c)下記一般式(I)式で表される化合物を0.1〜10重量部配合してなることを特徴とする制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物。
    Figure 0004562872
    (式中Xは、炭素数2〜8からなるアルキレン基、芳香族基または脂環式の炭化水素基、Rは炭素数1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数である。)
  2. (a)〜(c)成分を溶融混練りして得られるペレット状の組成物である請求項記載の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物。
  3. (a)〜(c)成分をドライブレンドして得られる直接成形可能な組成物である請求項記載の制電性ポリエステルエラストマー樹脂組成物。
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