JP2002226704A - 制電性組成物 - Google Patents

制電性組成物

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JP2002226704A
JP2002226704A JP2001029868A JP2001029868A JP2002226704A JP 2002226704 A JP2002226704 A JP 2002226704A JP 2001029868 A JP2001029868 A JP 2001029868A JP 2001029868 A JP2001029868 A JP 2001029868A JP 2002226704 A JP2002226704 A JP 2002226704A
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Masaki Enomoto
正樹 榎本
Ikuo Ogoshi
郁夫 大越
Norimasa Fujihana
典正 藤花
Yoshiharu Tategami
義治 立上
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Sanko Kagaku Kogyo KK
Sanko Chemical Industry Co Ltd
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Riken Technos Corp
Sanko Kagaku Kogyo KK
Sanko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気伝導物質のブリードアウトが少なく、体
積固有抵抗値、成形性が良好な制電性組成物を得るこ
と。 【解決手段】 (a)ポリアミドおよび/またはポリア
ミドエラストマー、(b)アルカリ金属またはアルカリ
土類金属であるカチオン、およびイオン解離可能なアニ
オンとによって構成されている金属塩類、さらに(c)
下記一般式(1)で表される化合物を配合した制電性組
成物。 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖もしくは分岐のアルキ
レン基、芳香族を含む2価の炭化水素基、または2価の
脂環式炭化水素基、Aは同一または異なり、炭素数2〜
4のアルキレン基、Rは同一または異なり、炭素数1〜
9の直鎖または分岐のアルキル基を示し、nは同一また
は異なり、1〜7の整数である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制電性組成物に関
し、さらに詳細には、電気伝導物質がブリードアウトし
難く、電気抵抗値、成形性が良好な制電性ポリアミド組
成物および/または制電性ポリアミドエラストマー組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】制電性樹脂組成物は、産業界において広
く普及し、さまざまな用途に利用されている。この制電
性樹脂組成物としては、例えば各樹脂に対してカーボン
ブラックなどの導電性フィラーを高充填した組成物があ
り、経済性に優れることもあって、産業界を中心として
広く利用されている。また、界面活性剤や親水性セグメ
ントを構造中に有する帯電防止型制電性樹脂をポリマー
アロイ化してなる帯電防止型制電性樹脂組成物も広く普
及しており、さまざまな用途に応用されている。
【0003】近年、制電性高分子材料は、ICチップの
包装関係に普及し、材料のバリエーションも、汎用プラ
スチックスからエンジニアリングプラスチックスに至る
まで多様化している。また、精密機器やこれらをとりま
く周辺機器の制電対策がますます重要になっている。用
いられる導電性充填材も、カーボンブラック以外に、炭
素繊維、黒鉛、金属コートフィラー、金属繊維などが、
目的および機能に応じて広く使い分けられている。しか
しながら、導電性充填材は、高分子の機械特性を低減化
させたり、成形性が困難であったりするなどの問題が内
在している。
【0004】ところで、ポリアミド系樹脂は、耐磨耗
性、耐薬品性、耐熱性に優れ、広く利用されているが、
電気絶縁性が高く、導電性に優れたポリアミド系樹脂組
成物の開発が期待されている。また、ポリアミドエラス
トマーは、優れた耐摩耗性、機械強度を有し、広く応用
されており、導電性充填材を含む導電性ポリアミドエラ
ストマーも広く普及している。近年、精密機器の普及と
ともに、より高い制電機能が要求されており、従来の帯
電防止水準では充分ではなくなっている。熱可塑性ポリ
アミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂にカーボンブ
ラックに代表される導電性充填材を複合化したものは、
導電性は優れるが、柔軟性、加工性の低下を招くほか、
摩耗性の低下からくる導電性物質の脱落などの問題があ
り、また黒色に限定されるなど意匠性が乏しい問題があ
る。一方、導電性物質として、いわゆる親水性活性剤を
用いたものや、アルキレングリコール共重合体系とイオ
ン系電解質との混合体(特開平2−284967号公
報)などが提案されているが、末端がヒドロキシル基を
有するため、温度・湿度の関与によって、ブリードアウ
トが生じ易く、表面汚染や、効果の持続性が問題であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な従来の技術的課題を背景になされたものであり、電気
伝導物質のブリードアウトが少なく、体積固有抵抗値、
成形性が良好な制電性組成物を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)ポリア
ミドおよび/またはポリアミドエラストマー、ならびに
(b)アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチ
オン、およびイオン解離可能なアニオンとによって構成
されている金属塩類を配合したことを特徴とする制電性
組成物に関する。上記制電性組成物には、さらに(c)
下記一般式(1)で表される化合物(以下「化合物
(c)」ともいう)を配合されることが好ましい。 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖もしくは分岐のアルキ
レン基、芳香族を含む2価の炭化水素基、または2価の
脂環式炭化水素基、Aは同一または異なり、炭素数2〜
4のアルキレン基、Rは同一または異なり、炭素数1〜
9の直鎖または分岐のアルキル基を示し、nは同一また
は異なり、1〜7の整数である。) 本発明の組成物としては、上記(a)および(b)成分
または(a)〜(c)成分を溶融混練りして得られるペ
レット状の組成物か、あるいは、上記(a)および
(b)成分または(a)〜(c)成分をドライブレンド
して得られる直接成形可能な組成物が挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の(a)ポリアミドとは、
アミド結合をその繰り返し単位中に有するアミド系樹脂
を総称するものであり、例えば、ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン12などや、ポリアミドポリエステル
共重合体、ポリアミドポリエーテル共重合体などが挙げ
られる。本発明の(a)ポリアミドエラストマーとは、
ハードセグメントであるポリアミド拘束相と、ソフトセ
グメントとしてポリエーテル、ポリエステル構造を有す
る熱可塑性エラストマーの総称である。例えば、ポリア
ミド(PA)拘束相としてPA12成分を用いたポリア
ミドエラストマーは、ラウロラクタム、ジカルボン酸、
およびポリエーテルジオールを、ラクタム開環触媒とし
ての水を加えて加圧加熱下の反応で、カルボキシルテレ
ケリックナイロン12オリゴマーを得て、次にポリエー
テルジオールとの縮合反応によって熱可塑性エラストマ
ーを得る方法が挙げられる。ポリアミド拘束相として
は、この他、PA6なども用いられる。
【0008】ポリアミドエラストマーは、上記合成方法
により、基本構造的には、ポリエーテルブロックポリア
ミドエラストマー、ポリエーテルエステルブロックポリ
アミドエラストマーの形態のものとなる。ここで、上記
合成方法に使用されるジオールの種類などによって様々
な特性を持ったポリアミドエラストマーが得られる。ポ
リアミドエラストマーは、高い高温特性と機械特性、耐
油性、低温特性などに優れているため、機械部品、自動
車部品などの他、スポーツ用品関係など広範囲に使用さ
れている。
【0009】本発明の(a)成分のガラス転移温度(T
g)は、好ましくは60℃以下、さらに好ましくは50
℃以下、特に好ましくは40℃以下である。60℃を超
えると十分な制電性が得られない。また、加工性、特性
を改質する目的として、ポリアミド、ポリアミドエラス
トマーは、他の樹脂とポリマーアロイ、ポリマーブレン
ドとしての形態で使用することも可能である。
【0010】次に、本発明に用いられる(b)金属塩類
は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であるカチオ
ン、およびイオン解離可能なアニオンとによって構成さ
れている化合物である。 (b)金属塩類のカチオンとなるアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属としては、イオン半径の小さいLi+
Na+,K+が好ましく、特に好ましくは、リチウムLi
+である。また、本発明の金属塩類の構成要素であるイ
オン解離可能なアニオンとしては、例えば、Cl-,B
-,F-,I-,NO3 -,SCN-,ClO4 -,CF3
3 -,BF4 -,(CF3SO22-,(CF3SO23
-などが挙げられる。好ましくは、ClO4 -,CF3
3 -,(CF3SO22-,(CF3SO23-であ
り、さらに好ましくはCF3SO3 -,(CF3SO22
-,(CF3SO23-である。
【0011】上記カチオンおよびアニオンによって構成
されている金属塩類は数多くあるが、中でも、過塩素酸
リチウムLiClO4,過塩素酸ナトリウムNaCl
4,過塩素酸マグネシウムMg(ClO42,過塩素
酸カリウムKClO4,トリフルオロメタンスルホン酸
リチウムLi(CF3SO3),ビス(トリフルオロメタ
ンスルホニル)イミドリチウムLi・N(CF3SO2
2,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドカリ
ウムK・N(CF3SO22,ビス(トリフルオロメタ
ンスルホニル)イミドナトリウムNa・N(CF3
22,トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタ
ンリチウムLi・C(CF3SO23,トリス(トリフ
ルオロメタンスルホニル)メタンナトリウムNa・C
(CF3SO23が好ましい。中でも、過塩素酸リチウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、ビス(ト
リフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムおよびト
リス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンリチウム
がさらに好ましい。特に、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イ
ミドリチウム、トリス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)メタンリチウムが好ましく、これを少量添加するだ
けで固有抵抗が低くなるので、上記効果が一層発揮され
ることになる。本発明の組成物は、これらの金属塩類を
少なくとも1種含有する。
【0012】(b)金属塩類の配合量は、それ単独でも
使用可能であるが、金属塩類の解離状態が不充分で必要
以上の添加量を要する場合が多いほか、金属塩によって
は危険性の高いものもあることから、好ましくは化合物
(c)に予め溶解したものを使用した方が良い。すなわ
ち、(b)金属塩類の配合量は、(a)成分100重量
部に対し、好ましくは0.001〜3.0重量部、さら
に好ましくは0.3〜2.4重量部である。0.001
重量部未満であると導電性が不十分である。一方、3.
0重量部を超えると導電性は変わらず、物性、熱安定性
が低下する。また、(b)成分の配合量は、下記化合物
(c)100重量部に対し、通常、0.1〜50重量
部、好ましくは1〜40重量部である。0.1重量部未
満では、充分な制電性が得られない。一方、50重量部
を超えても、制電効果は充分向上せず、逆に結晶化の進
行や材料劣化などを招き、制電効果は低下する。
【0013】次に、本発明に用いられる化合物(c)
は、本発明の組成物において、金属塩の溶解性、解離安
定性の上昇に効果がある。本発明に用いられる(c)成
分は、例えば、炭素数1〜9の直鎖、または分岐脂肪族
アルコールに、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1
〜7モル付加して得られるアルコールと、二塩基酸とを
原料として、一般的なエステル化合物の製造方法によっ
て製造することができる。
【0014】ここで、上記アルコールの例としては、プ
ロパノールにエチレンオキシド1〜7モル、プロピレン
オキシド1〜4モル、またはブチレンオキシド1〜3モ
ル、ブタノールにエチレンオキシド1〜6モルまたはプ
ロピレンオキシド1〜3モル、ヘキサノールにエチレン
オキシド1〜2モル、ペンタノールにエチレンオキシド
1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブ
チレンオキシド1〜2モル、オクタノールにエチレンオ
キシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、ま
たはブチレンオキシド1〜3モル、ノナノールにエチレ
ンオキシド1〜4モル、プロピレンオキシド1〜2モ
ル、またはブチレンオキシド1〜2モルを、それぞれ、
付加させたヒドロキシル化合物が挙げられる。なお、こ
れらの化合物の中で、ブタノール1モルにエチレンオキ
シド2モルを付加させた2−(2−ブトキシエトキシ)
エタノール、ブタノール1モルにエチレンオキシド1モ
ルを付加させた2−ブトキシエタノールが、加工性との
バランスに良い。
【0015】また、上記二塩基酸としては、アジピン
酸、セバシン酸、フタル酸、コハク酸などのカルボン
酸、およびこれらのカルボン酸無水物などが挙げられ
る。上記原料を使用して製造される(c)成分として、
好ましくは、上記一般式(1)において、Rが末端にヒ
ドロキシル基を有さないアルキル基であるものである。
特に好ましくは、下記化学式(2)に示されるビス〔2
−(2ブトキシエトキシ)エチル〕アジペート〔上記一
般式(1)において、Xは炭素数4のアルキレン基、R
は炭素数4の直鎖のアルキル基、Aは炭素数2のアルキ
レン基、nは2をそれぞれ示す化合物。〕、または下記
化学式(3)に示されるビス(2−ブトキシエチル)フ
タレート〔上記一般式(1)において、Xはフェニル
基、Rは炭素数4の直鎖のアルキル基、Aは炭素数2の
アルキレン基、nは1をそれぞれ示す化合物。〕であ
る。
【0016】
【0017】
【0018】化合物(c)の添加量は、(a)成分10
0重量部に対し、通常、0.1〜10重量部、好ましく
は0.3〜8重量部の範囲である。0.1重量部未満で
は、充分な導電性を得ることが難しく、一方、10重量
部を超えると、得られる組成物の粘度が著しく低下し、
ドローダウンなどの成形加工性が低下し、成形品の寸法
安定性が悪くなるほか、物理的特性の低下を招く。
【0019】本発明の制電性組成物には、本発明の目的
を損なわないかぎり、安定剤、着色剤、可塑剤、分散
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、安定剤、補強
剤、滑剤、発泡剤、耐候(光)剤、金属粉などの添加剤
を配合することができる。
【0020】本発明の組成物は、予備混合し、溶融混練
して、通常の2次加工原料形態であるペレット状コンパ
ウンドとして使用することができる。ペレット加工する
ことによって、各種成分を均一に予備分散ならしめ、高
分子特性としての安定性を得ることができる。ペレット
状コンパウンドの加工において用いられる予備混合機と
しては、予備分散、分配、拡散混合を目的とするブレン
ダーが用いられる。ブレンダーの代表例としては、リボ
ンブレンダー、ヘンシェルミキサー(スーパーミキサ
ー)、タンブラーミキサー、タンブルミキサー、エアー
ブレンダーなどが挙げられる。これらの予備混合機は、
充填される可塑剤や副資材の形態や拡散レベルに応じて
選定される。また、予備混合機を用いず、各配合物をそ
れぞれ異なるブラベンダーなどの定量切出機や定量液体
添加装置を用いて、溶融混練機に投入してもよい。溶融
混練機としては、一般的には単軸、二軸押出機、バンバ
リー式、ロール式などが挙げられる。これらも、組成物
の形態や目的、生産性に応じて選定し、溶融混練するこ
とにより、ペレット状の原料を製造することが可能であ
る。また、本発明の組成物は、配合物をドライブレンド
して得られるパウダー状としても使用できる。上記ペレ
ット状コンパウンドの加工において用いられる予備混合
機を用いて、ドライブレンドしてパウダー状の混合物の
原料を製造することも可能である。
【0021】本発明の制電性組成物は、通常の熱可塑性
樹脂の混合、混練に用いられる通常の装置、設備を用い
て問題なく製造できる。押し出し機としては、ベント付
きの単軸、二軸異方向、二軸同方向押し出し機が望まし
い。また、押し出し機に代えて、スーパーミキサー、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、タンブラー、Bussコ
ニーダーなどの混練機を用いても良い。
【0022】本発明の制電性組成物は、その優れた特性
を生かし、先述の機械部品、自動車部品、スポーツ用品
関係、OA機器、家電分野、電気・電子分野、その他の
各種パーツ、パッケージ、チューブ、被覆関係などの静
電気対策関係に好適に使用することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。なお、実施例中における部および%は、特
に断らない限り、重量基準である。
【0024】実施例および比較例に用いた各種成分は、
以下のとおりである。 (a)成分;エルフアトケム社製、商品名ペバックス2
533を(a−1)ポリアミドエラストマーとして用い
た。 (b)金属塩類;ビス(トリフルオロメタンスルホニ
ル)イミドリチウムLi・N(CF3SO22を金属塩
(b−1)として単独で用いた。
【0025】(b)金属塩類+化合物(c)溶液;ビス
〔2−(2ブトキシエトキシ)エチル〕アジペートに、
金属塩として過塩素酸リチウム(LiClO4)を18
%溶解した、三光化学工業(株)製の商品名「サンコノ
ール0862−18」を、溶液〔(b−2)+(c)〕
として用いた。また、アルキレンオキサイド化合物CH
3OCH2CH2OCH2CH2OHに、金属塩(NaCl
4)を36%含有させた、昭島化学(株)製、MP1
00を、溶液〔(b−3)+(d)〕として用いた。さ
らに、比較例の添加剤として、(e)低分子型親水性界
面活性剤グリセリンモノステアレート(理研ビタミン株
式会社製、商品名「リケマールS−100」)を用い
た。
【0026】試験片の調製;サンプルペレットを型締め
圧力80ton/cm2の射出成形機により、試験片を
成形した。成形条件は、シリンダー温度=220℃、金
型温度=30℃であった。物性測定は、試験片を室温2
3±2℃、相対湿度50%中で24時間調整後、下記物
性の測定を行った。
【0027】引張強度、伸び;JIS K7311に準
じて測定を行った。 体積固有抵抗値(導電性);SRIS 2301に準じ
て、下記のように測定した。幅6×長さ6×厚み0.3
(cm)の射出成形試験片を用い、電極としてプレート
の両端に導電性塗料を幅1cm塗布したのち、両電極間
における体積抵抗値を求めた。下記表中の単位は、Ωc
mである。
【0028】ブリードの評価;温度40℃、湿度90%
に7日間放置し、その間の状態を、下記の評価基準によ
り評価した。 ◎;ブリードが全く認められない場合 ○;ブリードがごく僅かに認められるが、使用上問題な
いレベルの場合 △;ブリードがやや認められ、使用上やや問題がある場
合 ×;ブリードがかなり認められ、使用できない場合
【0029】実施例1〜9、比較例1 表1または表3の配合処方に基づき、予備混合機で配合
した配合物をペレット状にして制電性ポリアミドエラス
トマー組成物を調製し、評価した。混錬したペレット状
組成物の作製方法は、該制電性ポリウレタン樹脂組成物
を、47mm同方向2軸押し出し機により190℃で溶
融混合し、ダイスから出た紐状の溶融混合物を水槽にて
冷却処理し、カッターに通して制電性ポリアミドエラス
トマ−組成物のペレットを作製した。結果を表1、表3
に示す。
【0030】実施例10〜18、比較例2 表2または表3の配合処方に基づき、ドライブレンドし
て直接成形可能な制電性ポリアミドエラストマー組成物
を調製し、評価した。なお、ドライブレンドした直接成
形可能な組成物は、(a)〜(d)成分を、タンブラー
ミキサー内で配合・混合・予備ドライブレンドして、直
接成形可能な制電性ポリアミドエラストマー組成物を作
製した。結果を表2〜3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】表1〜2の実施例より、本発明の組成物
は、いずれも引張強度、伸びなどの物理的性質を損なわ
ず、電気伝導物質がブリードアウトし難く、電気抵抗
値、成形性が良好なものであった。一方、表3の比較例
1〜2は電気伝導物質がブリードアウトし易く、電気抵
抗値も高いので本発明の目的には不向きであであった。
【0035】
【発明の効果】本発明の制電性組成物は、電気伝導物質
のブリードアウトが少なく、体積固有抵抗値、成形性が
良好であり、機械部品、自動車部品、スポーツ用品関
係、OA機器、家電分野、電気・電子分野、その他の各
種パーツ、チューブ、被覆関係などの高度な静電気対策
関係に好適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大越 郁夫 東京都中央区日本橋本町3丁目11番5号 理研ビニル工業株式会社内 (72)発明者 藤花 典正 大阪府泉北郡忠岡町忠岡北3丁目10番6号 三光化学工業株式会社内 (72)発明者 立上 義治 大阪府泉北郡忠岡町忠岡北3丁目10番6号 三光化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 CL011 CL031 CL071 DD056 DD066 DF036 DG036 EH087 EH137 EV236 EV296 FD116 GC00 GM00 GN00 GQ05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアミドおよび/またはポリア
    ミドエラストマー、ならびに(b)アルカリ金属または
    アルカリ土類金属であるカチオン、およびイオン解離可
    能なアニオンとによって構成されている金属塩類を配合
    したことを特徴とする制電性組成物。
  2. 【請求項2】 さらに、(c)下記一般式(1)で表さ
    れる化合物を配合した請求項1記載の制電性組成物。 (式中、Xは炭素数1〜9の直鎖もしくは分岐のアルキ
    レン基、芳香族を含む2価の炭化水素基、または2価の
    脂環式炭化水素基、Aは同一または異なり、炭素数2〜
    4のアルキレン基、Rは同一または異なり、炭素数1〜
    9の直鎖または分岐のアルキル基を示し、nは同一また
    は異なり、1〜7の整数である。)
  3. 【請求項3】 (a)および(b)成分、または(a)
    〜(c)成分を溶融混練りして得られるペレット状の組
    成物である請求項1または2記載の制電性組成物。
  4. 【請求項4】 (a)および(b)成分、または(a)
    〜(c)成分をドライブレンドして得られる直接成形可
    能な組成物である請求項1または2記載の制電性組成
    物。
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