JP4561407B2 - ベルト式無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

この発明は、ベルト式無段変速機の変速比を制御する変速制御装置に関し、特に、その変速制御をフィードバック制御とフィードフォワード制御とによって実行するように構成された変速制御装置に関するものである。
車両用の無段変速機は、変速比を連続的に変化させることができるので、車速やエンジン回転数、アクセルペダルの踏み込み量に代表される駆動要求量などの車両の状態に基づいて目標入力回転数もしくは目標変速比などの目標値を求め、実際の入力回転数あるいは実際の変速比などの実際値がその目標値に一致するように変速比が制御される。このような変速比制御は、目標値と実際値との偏差に基づくフィードバック制御によって通常実行される。フィードバック制御は、偏差に所定のゲインを掛けて、変速制御用のアクチュエータの制御量を求める制御であるから、偏差が生じることによって実行され、偏差の発生を前提とするので、不可避的な制御の遅れがある。これを是正するためにゲインを大きくすると、ハンチングが生じたり、あるいは収束性が悪くなるなどの不都合が生じる。そこで、従来では、フィードフォワード制御を併用することがおこなわれている。フィードフォワード制御は、目標値に基づいて、変速制御用のアクチュエータの制御量を算出する制御であるから、偏差の検出を待つことなく制御を実行でき、応答性の点ではフィードバック制御よりも優れている。
例えば、特許文献1においては、エンジンの出力側にベルト式無段変速機が設けられているとともに、ベルト式無段変速機のプライマリ油圧室およびセカンダリ油圧室の油圧を油圧機構により制御するように構成されている。そして、プライマリ油圧室に作用する油圧を制御して変速制御を実行するにあたり、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを選択的に切り替えるように構成されている。具体的には、実プライマリ回転数と定常目標回転数との偏差の絶対値が求められ、その絶対値が所定値以上であるか否かが比較・判定される。そして、その絶対値が所定値未満であると判定された場合は、プライマリ回転数のフィードバック制御がおこなわれる。これに対して、その絶対値が所定値以上であると判定された場合は、基本的にはフィードフォワード制御がおこなわれる。なお、フィードバック制御を含む無段変速機の変速制御装置は、特許文献2ないし特許文献4にも記載されている。
特開平6−109113号公報 特許第3048577号公報 特許第2970917号公報 特開平10−252880号公報
ところで、上記のフィードフォワード制御において、一方のプーリの溝幅を制御する油圧室へのオイルの流入・流出量と変速比との関係に基づいて、目標入力回転数に対応する制御量を算出し、その制御量に基づいてアクチュエータを制御することで、実入力回転数を制御することが考えられる。一方、エンジンの運転状態に応じて基本目標入力回転数を算出し、その基本目標入力回転数をなましてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を設定することも可能であり、この場合は、エンジンの目標出力に応じて目標入力回転数が制御されるため、実出力回転数が変動した場合でも、実出力回転数の変動が目標入力回転数に影響を及ぼすことはない。しかしながら、ベルト式無段変速機の構造上の理由などにより、目標入力回転数が最低入力回転数および最高入力回転数によりガードされている場合は、実出力回転数が変動すると基本目標入力回転数がガード値により制限されて、結果的に、実出力回転数の変動が、フィードフォワード制御用の目標入力回転数に影響を及ぼすこととなり、実入力回転数が急激に変化してショックが発生する恐れがあった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ベルト式無段変速機の最低入力回転数および最高入力回転数が制限されており、かつ、実出力回転数が変動した場合に、フィードフォワード制御により実入力回転数が急激に変化してショックが生じることを抑制することの可能なベルト式無段変速機の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、動力源の出力側に、入力側プーリおよび出力側プーリに無端状のベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機が設けられており、前記入力側プーリまたは前記出力側プーリのうち、いずれか一方のプーリの溝幅を調整することにより、入力回転数と出力回転数との間の変速比を制御することが可能であり、前記変速比の制御を制御するための基本目標入力回転数を算出し、この基本目標入力回転数に基づいて求めたフィードバック制御用の目標入力回転数と、実入力回転数との偏差に基づいて前記変速比を制御するフィードバック制御と、前記一方のプーリの溝幅を制御する油圧室へのオイルの流入・流出量と前記変速比との対応関係に基づいて前記変速比を制御するにあたり、前記基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、そのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて、前記油圧室に対するオイルの給排を制御する制御量を算出するフィードフォワード制御とを選択可能なベルト式無段変速機の変速制御装置において、前記動力源の出力に応じて前記基本目標入力回転数を設定する目標入力回転数設定手段と、この目標入力回転数設定手段により設定される基本目標入力回転数を、実出力回転数との関係により設定される最高入力回転数または最低入力回転数に基づいて制限する目標入力回転数制限手段と、この目標入力回転数制限手段により制限された基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、かつ、そのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて前記制御量を算出する場合は、前記目標入力回転数設定手段により設定された基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、かつ、そのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて前記制御量を算出する場合に比べて、前記実入力回転数の変化量が少なくなる特性に低減された制御量を算出する制御量設定手段とを有していることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記動力源の出力に応じて目標入力回転数を設定する制御をおこなわない場合は、前記フィードフォワード制御を禁止し、かつ、フィードバック制御を実行する実行手段を、更に備えていることを特徴とするものである
請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記油圧室へのオイルの給排がソレノイドバルブのデューティ比の制御によりおこなわれるように構成されており、前記制御量は前記ソレノイドバルブのデューティ比であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、入力回転数と出力回転数との間の変速比を制御する場合に、フィードバック制御およびフィードフォワード制御を実行可能である。具体的には、フィードバック制御では、フィードバック制御用の目標入力回転数と実入力回転数との偏差に基づいて変速比が制御される。また、フィードフォワード制御では、一方のプーリの溝幅を制御する油圧室へのオイルの流入・流出量と入力回転数との対応関係に基づいて、フィードフォワード制御用の目標入力回転数を達成するための制御量が求められ、その制御量により変速比が制御される。また、動力源の出力に応じて基本目標入力回転数を設定する場合において、この基本目標入力回転数を、実出力回転数との関係により設定される最高入力回転数または最低入力回転数に基づいて制限することが可能である。ここで、制限された基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を求め、その目標入力回転数に基づいて制御量を設定する場合は、基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を求め、その目標入力回転数に基づいて制御量を設定する場合に比べて、目標入力回転数の変化量が少なくなる特性で低減された制御量が設定される。したがって、フィードフォワード制御により制御される実入力回転数の急激な変動を抑制でき、ショックを回避できる。
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他、動力源の出力に応じて目標入力回転数を設定する制御をおこなわない場合は、フィードフォワード制御を禁止し、かつ、フィードバック制御を実行する。したがって、フィードフォワード制御に比べて、実入力回転数の急激な変動を抑制でき、ショックを回避できる
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得られる他に、実入力回転数や実変速比が目標値に一致するように、ソレノイドバルブのデューティ比が制御される。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。まず、この発明を適用できる車両の構成例を、図2に基づいて説明する。この図2には、ベルト式無段変速機1を搭載した車両Veが示されているとともに、車両Veの制御系統が示されている。ベルト式無段変速機1においては、駆動プーリ(プライマリプーリ)2と従動プーリ(セカンダリプーリ)3とが、それぞれの中心軸線を互いに平行にして所定の間隔を空けて配置されている。その駆動プーリ2は、無端状のベルト4を巻き掛けるいわゆるV溝の幅を変更できるようになっており、駆動プーリ2は、プライマリシャフト30と一体回転し、かつ、軸線方向には固定された固定プーリ片5と、プライマリシャフト30と一体回転し、かつ、軸線方向に動作可能に構成された可動プーリ片6とを有している。その可動プーリ片6の背面側に、可動プーリ片6を軸線方向に動作させるための油圧アクチュエータ7が設けられている。油圧アクチュエータ7は、可動プーリ片6に軸線方向の推力を与える油圧室31を有している。そして、これら固定プーリ片5と可動プーリ片6との対向面が、テーパ角の一定なテーパ面となっていて、これらのテーパ面によって前記V溝が形成されている。
前記従動プーリ3は、セカンダリシャフト32と一体回転し、かつ、軸線方向には固定された固定プーリ片8と、セカンダリシャフト32と一体回転し、かつ、軸線方向に動作可能な可動プーリ片9とを有している。そして、これら固定プーリ片8と可動プーリ片9との対向面が、テーパ角の一定なテーパ面となっていて、これらのテーパ面によってV溝が形成されている。さらに、可動プーリ片9の背面側に、可動プーリ片9を軸線方向に動作させるための油圧アクチュエータ10が設けられている。油圧アクチュエータ10は、可動プーリ片9に軸線方向の推力を与える油圧室33を有している。
このベルト式無段変速機1の駆動プーリ2が、発進クラッチやトルクコンバータなどを介して、エンジンやモータ・ジェネレータなどの動力源11に連結されている。ここで、エンジンとしては、内燃機関および外燃機関が挙げられるが、この実施例では、内燃機関、具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用いられている場合について説明する。以下、動力源11に代えてエンジン11と記す。また、セカンダリシャフト32が、デファレンシャル(図示せず)あるいはプロペラシャフト(図示せず)などを介して駆動輪36に連結されている。
上記のベルト4は、各プーリ2,3のV溝に挟み込まれる形状の多数の金属片を環状に配列し、それらの金属片をフープと称される環状の金属バンドによって結束して構成されている。したがって、ベルト4の全長はフープによって制限されるから、各プーリ2,3によってベルト4を挟み付けると、V溝の傾斜面(テーパ面)によってベルト4を半径方向で外側に押し出す向きの力が作用し、その結果、ベルト4に張力が加えられるとともに、ベルト4と各プーリ2,3との接触圧力が発生し、その接触圧力と摩擦係数とで決まる摩擦力によって、ベルト4と各プーリ2,3との間でトルクが伝達される。このようにベルト4を挟み付ける圧力が挟圧力であって、例えば、従動プーリ3側の油圧アクチュエータ10の油圧室33の油圧に応じて挟圧力が制御される。
これに対していずれか一方のプーリにおいてベルト4を挟み付ける圧力が相対的に増大し、あるいは低下すると、ベルト4の張力に抗してベルト4が当該一方のプーリで半径方向で外側に押し出され、あるいは反対に半径方向で内側に入り込み、同時に他方のプーリではベルト4が半径方向で内側に入り込み、あるいは半径方向で外側に押し出される。このような巻き掛け半径の変更が変速の実行であり、例えば、駆動プーリ2側の油圧アクチュエータ7の油圧室31に供給される圧油の流量を制御することにより、変速比が制御される。
上記のベルト式無段変速機1における変速は、駆動プーリ2の溝幅を変化させて、ベルト4の各プーリ2,3に対する巻き掛け半径を変更することにより実行するように構成されている。そのための油圧制御回路34について説明すると、駆動プーリ2側の油圧アクチュエータ7の油圧室31には、油路35を介在させて、アップシフト制御弁12およびダウンシフト制御弁13が並列に接続されている。
そのアップシフト制御弁12は、駆動プーリ2側の油圧アクチュエータ7の油圧室31に対する圧油の供給を制御するバルブであって、ソレノイドバルブ14から出力される信号圧によって動作するように構成されている。具体的に説明すると、アップシフト制御弁12は、装置の全体の元圧であるライン圧PL、もしくは、ライン圧PLの補正圧が供給される入力ポート15と、前記油路35に接続され、かつ、入力ポート15に選択的に連通される出力ポート16と、デューティ比に応じた信号圧がソレノイドバルブ14から加えられることにより、図示しない弁体を動作させる信号圧ポート17とを備えている。なお、符号18はスプリングであって、信号圧に対抗する方向に弾性力を、弁体に対して付与するように配置されている。したがって、ソレノイドバルブ14におけるデューティ比に応じて、油圧アクチュエータ7の油圧室31に圧油が供給されるようになっている。
また、ダウンシフト制御弁13は、油圧アクチュエータ7の油圧室31から圧油を排出する制御を実行するためのバルブであって、ソレノイドバルブ19から出力される信号圧によって動作するように構成されている。具体的に説明すると、ダウンシフト制御弁13は、油路35に接続された入力ポート20と、その入力ポート20に選択的に連通されるドレインポート21と、デューティ比に応じた信号圧がソレノイドバルブ19から加えられることにより、図示しない弁体を動作させる信号圧ポート22とを備えている。なお、符号23はスプリングであって、信号圧に対抗する方向の弾性力を弁体に対して付与するように配置されている。したがって、ソレノイドバルブ19におけるデューティ比に応じて、油圧アクチュエータ7の油圧室31から圧油が排出されるようになっている。なお、油圧制御回路34は、油圧室33の油圧を制御する油路(図示せず)およびソレノイドバルブ(図示せず)などを有している。
そして、変速を制御する機能を有する電子制御装置(ECU)24が設けられている。この電子制御装置24は、マイクロコンピュータを主体として構成されたものであって、電子制御装置24には、アクセル開度、車速、ベルト式無段変速機1の入力回転数および出力回転数、エンジン回転数、変速制御選択装置の操作状態などの信号が入力される。変速制御選択装置により選択可能な変速制御モードとしては、自動変速モードおよび手動変速モードがある。自動変速モードは、基本的には、車両Veの乗員が変速比を切り替える操作をおこなうことなく、ベルト式無段変速機1の変速比を自動的に制御するモードである。手動変速モードは、基本的には、車両の乗員の操作に基づいて、変速比を選択するモードである。そして、自動変速モードが選択された場合は、アクセル開度や車速、エンジン回転数などの入力データと、予め記憶しているデータなどとに基づいて演算を行って変速を判断するとともに、その変速判断に基づいて、ソレノイドバルブ14,19の通電状態を制御するためのデューティ比などを演算し、そのデューティ比に応じた制御信号を出力するように構成されている。また、この電子制御装置24は、油圧室33の油圧を制御するソレノイドバルブなどを制御することにより、前記従動プーリ3がベルト4を挟み付けてベルト式無段変速機1における伝達トルク容量を設定する挟圧力を制御するように構成されている。
したがって、自動変速モードが選択されている場合は、上記のベルト式無段変速機1は、アクセル開度や車速などの車両の走行状態に基づいて目標変速比あるいは目標入力回転数(エンジン11もしくは駆動プーリ2の目標回転数)が設定され、実変速比や実入力回転数がその目標値に一致するように、電子制御装置24が制御信号をいずれかのソレノイドバルブ14,19に出力するように構成されている。そして、いずれかのソレノイドバルブ14,19からは、デューティ比に応じた信号圧(信号油圧)が出力され、信号圧に応じてアップシフト制御弁12およびダウンシフト制御弁13の開度がそれぞれ制御される。このような制御により、駆動プーリ2側の油圧アクチュエータ7に供給される圧油の流量が増加すると、変速比が小さくなるアップシフトが実行され、油圧アクチュエータ7から排出される圧油の流量が増加すると、変速比が大きくなるダウンシフトが実行される。
一方、自動変速モードが選択されている場合は、エンジン11の燃費を向上させるために、ベルト式無段変速機1の変速比を制御する協調制御と、車両Veの走行性能を優先させるためベルト式無段変速機1の変速比を制御する走行性能優先制御とを選択的に切り替え可能である。協調制御と走行性能優先制御との切替は、例えば、選択されるシフトポジションの切替により実行される。具体的には、ドライブポジションが選択された場合は、協調制御が実行される。これに対して、エンジンブレーキ力を強め、かつ、目標入力回転数をなるべく高く制御することを目的とするブレーキポジションなどが選択された場合は、協調制御は実行されず、走行性能優先制御が実行される。なお、手動変速モードが選択された場合は、変速比の切り替え操作に基づいて、目標変速比もしくは目標入力回転数が判断され、実入力回転数や実変速比がその目標値に一致するように、いずれかのソレノイドバルブ14,19のデューティ比が制御される。このように、手動変速モードが選択された場合も、協調制御が実行されないことは勿論である。
上記の自動変速モードが選択され、かつ、協調制御が選択された場合において、アップシフトおよびダウンシフトの変速制御では、フィードバック制御およびフィードフォワード制御を組み合わせて実行可能である。フィードバック制御は、目標入力回転数や目標変速比などの目標値と、実際の入力回転数や変速比などの実際値との偏差を求め、その偏差を小さく(少なく)するように、実際の入力回転数や変速比などの実際値を制御することである。これに対して、フィードフォワード制御は、油圧室31におけるオイルの供給量・排出量と、入力回転数や変速比との対応関係をモデルベースに基づいてデータ化しておき、そのモデルベース化されたオイル量と、変速比もしくは入力回転数との関係に基づいて、実入力回転数や実変速比が、目標入力回転数や目標変速比となるように、油圧室31におけるオイルの供給・排出量を制御することである。これに対して、手動変速モードが選択された場合、または、自動変速モードが選択され、かつ走行性能優先制御が選択された場合は、フィードフォワード制御が禁止され、かつ、フィードバック制御が実行される。
このようなフィードフォワード制御およびフィードバック制御に用いる制御量は、目標とする変速を達成するための制御指令信号であって、具体的には前記いずれかのソレノイドバルブ14,19に出力するデューティ比(%)である。このデューティ比は0%ないし100%の範囲で制御可能である。この実施例においては、ソレノイドバルブ14を制御するデューティ比が高くなるほど、油圧室31に供給される圧油の流量が増加するように構成されている場合を例として説明する。また、ソレノイドバルブ19を制御するデューティ比が高くなるほど、油圧室31から排出される圧油の流量が増加するように構成されている場合を例として説明する。
図3は、その変速制御の基本的な内容を説明するためのフローチャートであって、先ず、基本目標入力回転数NINCおよびフィードフォワード(FF)制御用の目標入力回転数NINTSTAが算出される(ステップS100)。この基本目標入力回転数NINCは、エンジン11とベルト式無段変速機1とを協調制御する際に、アクセル開度と車速とに基づいて算出することが可能である。より具体的には、アクセル開度とその時点の車速とに基づいて要求駆動力が求められる。これは、例えば予め用意したマップから求められる。その要求駆動力と車速とからエンジン11の要求出力が算出され、その要求出力を最小の燃費で出力するエンジン回転数が、マップを使用して求められる。こうして求められたエンジン回転数に対応するベルト式無段変速機1の入力回転数が、基本目標入力回転数NINCである。
なお、基本目標入力回転数NINCが、上限ガード回転数よりも高い場合は、上限ガード回転数を基本目標入力回転数NINCに代入する処理がおこなわれる。また、基本目標入力回転数NINCが、下限ガード回転数よりも低い場合は、下限ガード回転数を基本目標入力回転数NINCに代入する処理がおこなわれる。上限ガード回転数および下限ガード回転数は、ベルト式無段変速機1の構造またはエンジン11の特性などに基づいて設定される。そして、基本目標入力回転数NINCを1次なまし処理することにより、目標入力回転数NINTSTAが算出される。なお、エンジン11の負荷は、上記の目標出力とエンジン回転数とに基づいて算出され、その目標出力を達成するようにエンジン11のスロットル開度が制御される。
このステップS100についで、フィードバック(FB)制御用の目標入力回転数NINTを算出する(ステップS101)。ここで、目標入力回転数NINTとして、前述の目標入力回転数NINTSTAまたは、目標入力回転数NINTSTAに対する応答遅れを考慮した目標入力回転数NINTNFFのいずれかが選択される。ここで、目標入力回転数NINTNFFは、例えば、次式により算出される。
NINTNFF(i)=NINTNFF(i−1)+{NINTSTA(i−K1)−
NINTNFF(i−1)}×K2
上記の式において、「(i)」は、制御ルーチンの実行周期における(i)番目の周期、つまり「今回」を意味し、「(i−1)」は前回を意味する。また、「K1」は、無駄時間に相当する係数もしくは補正値であり、「K2」は、なまし量を決定する時定数もしくは補正値である。さらに、上記の目標入力回転数NINTSTAまたは目標入力回転数NINTNFFのいずれかを選択する場合の判断は、フィードフォワード制御が禁止されているか否かによりおこなわれる。具体的には、フィードフォワード制御が禁止されている場合は、目標入力回転数NINTSTAが選択され、フィードフォワード制御が許可されている場合は、目標入力回転数NINTNFFが選択される。なお、フィードフォワード制御が禁止される条件としては、前述した条件の他に、急激な加速要求により、ベルト式無段変速機1でダウンシフトが生じる場合、車両Veが低摩擦係数路を走行して駆動輪36がスリップする場合などが挙げられる。この場合も、フィードフォワード制御は禁止されるが、フィードバック制御は実行される。
上記のステップS101についで、実出力回転数NOUTのなまし補正回転数(遅れ補正なまし値)NOUTHOが算出される(ステップS102)。実出力回転数NOUTは、適宜のセンサによって検出されており、これをフィルタ処理することによりなまし補正回転数NOUTHOが求められる。なお、このなまし処理(フィルタ処理)は、検出信号に含まれるノイズ(外乱成分)を除去するための処理であるが、そのノイズの要因や程度は必ずしも一律ではないので、なまし係数(フィルタ処理の係数)はノイズあるいは外乱の要因や程度に応じて変更することが好ましい。
ついで、そのなまし補正回転数NOUTHOを利用して目標変速比RATIOTが算出される(ステップS103)。すなわち、変速比は駆動プーリ2の回転数と従動プーリ3の回転数との比であるから、目標変速比RATIOTが、上述した目標入力回転数NINTと実出力回転数NOUTのなまし補正回転数NOUTHOとの比として算出される。
図2に示すベルト式無段変速機1は、各プーリ2,3に対するベルト4の巻き掛け半径に応じて変速比が設定されるから、目標変速比RATIOTを達成するための可動プーリ片6の位置WDXが算出される(ステップS104)。ここで、位置WDXとは軸線方向における位置を意味する。すなわち変速比と可動プーリ片6の位置WDXとは、プーリの形状に基づいて幾何学的に定まるので、目標変速比RATIOTと可動プーリ片6の位置WDXとの関係を予めマップとして用意しておき、そのマップと目標変速比RATIOTとから可動プーリ片6の位置WDXが求められる。
前述した目標入力回転数NINTは、最終的に到達するべき回転数として設定されるのではなく、時々刻々の目標値として設定されるから、それに基づく前記目標変速比RATIOTも時々刻々変化する値として算出される。したがって可動プーリ片6の位置WDXは時間毎の位置として求められる。したがって次のステップS105では、所定時間の可動プーリ片6の移動量DXTが算出される。これは、可動プーリ片6の位置WDXの移動平均として求めることができる。
次に、目標変速比RATIOTの変化量を達成するための上記の所定時間の可動プーリ片6の移動量DXTを実現するのに要する駆動プーリ2の油圧アクチュエータ7に対する圧油の流量値QINが算出される(ステップS106)。要は、その油圧アクチュエータ7におけるピストン(図示せず)の受圧面積と可動プーリ片6の移動量DXTとの積である。
駆動プーリ2側の油圧アクチュエータ7の油圧室31に対する圧油の給排の制御は、図2に示すソレノイドバルブ14,19をデューティ制御することによって行われるが、そのデューティ比に応じた圧油の流量は、その流入口と流出口との差圧に関係するので、先ず、その差圧(駆動プーリ2におけるオイルの流入出差圧)SAATUが算出される(ステップS107)。これは、所定のモデルに基づく制御で得られたデータを用いればよい。そして、この差圧SAATUと前記流量値QINとの関係を示すマップに基づいて、フィードフォワード制御用の制御量(FF制御量)DQSCFFTが算出される(ステップS108)。
なお、目標入力回転数NINTと実入力回転数NINとの偏差、言い換えれば、軸線方向における駆動プーリ2の目標位置と、実際の位置との偏差を解消するためのフィードバック制御を、フィードフォワード制御に併せて実行するか、または単独で実行するために、前記偏差とフィードバックゲインとに基づくフィードバック制御量(FB制御量)DQSCFBが算出される(ステップS109)。そして、これらの算出された制御量DQSCFFTおよび制御量DQSCFBに基づいて、最終的な変速出力制御量(具体的には前記ソレノイドバルブ14,19のデューティ比)が算出される(ステップS110)。このように、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせ、かつ、並行して実行することが可能であるとともに、フィードフォワード制御が禁止されている場合も、フィードバック制御は実行可能である。
つぎに、ステップS108に付加可能な制御、より具体的には、制御量DQSCFFTを補正する制御の一例を、図1のフローチャートに基づいて説明する。まず、前述した「協調制御」が実施中であるか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1で肯定的に判断された場合は、ステップS2において、式(1)および式(2)の処理がおこなわれる。
NINCD=NINC−NIN ・・・(1)
NINCDD=NINCD(I)−NINCD(I−1) ・・・(2)
つまり、式(1)により、基本目標入力回転数NINCと実入力回転数NINとの偏差NINCDが求められる。また、NINCDDは、偏差の変化量であり、「(I)」は、図1の制御ルーチンの実行周期における(I)番目の周期、つまり「今回」を意味し、「(I−1)」は前回を意味する。
このステップS2についで、偏差の変化量NINCDDの絶対値が所定値未満であるか否かが判断される(ステップS3)。このステップS3で用いられる所定値は、「要求されている変速比の変化程度」を判断するためのものである。すなわち、ステップS3で肯定的に判断された場合は、「要求されている変速比の変化程度が小さい」と考えられるため、偏差の変化量NINCDに応じたゲインを設定し(ステップS4)、ステップS5に進む。ステップS4で設定されるゲインは、“1”未満の値である。これに対して、ステップS3で否定的に判断された場合は、「要求されている変速比の変化程度が大きい」と考えられるため、ゲインを“1”に設定し(ステップS6)、ステップS5に進む。このステップS3の判断結果に応じてステップS4,S6で設定されるゲインは、要求されている変速比の変化程度に応じて、フィードフォワード制御用の制御量を設定するためのものである。
図1に示すステップS5においては、アクセル開度が増加してダウンシフト要求が発生し、かつ、基本目標入力回転数NINCが、元々は上限ガード回転数を越えており、その上限ガード回転数を代入したものであるか否かが判断される。ステップS5で肯定的に判断された場合は、上限ガード抵触用のゲインが設定され(ステップS7)、ステップS8に進む。このステップS7で設定されるゲインも、“1”未満の値である。これに対して、ステップS5で否定的に判断された場合は、そのままステップS8に進む。このステップS8においては、アクセル開度が減少してアップシフト要求が生じ、かつ、基本目標入力回転数NINCが、元々下限ガード回転数未満のものであったため、下限ガード回転数を代入したものであるか否かが判断される。
このステップS8で肯定的に判断された場合は、偏差NINCDが所定値以上であるか否かが判断される(ステップS9)。ステップS9で用いられる所定値は、アップシフト要求の程度を判断するためのものである。ステップS9で肯定的に判断されるということは、アップシフトの要求程度が小さい(少ない)として取り扱われ、下限ガード抵触用のゲインが設定され(ステップS10)、ステップS11に進む。これに対して、ステップS9で否定的に判断されるということは、アップシフト要求が大きい(多い)ため、目標入力回転数に対する実入力回転数の追従性の低下を抑制するため、そのままステップS11に進む。なお、ステップS10で設定されるゲインも、“1”未満の値であり、ステップS7で設定されるゲインと、ステップS10で設定されるゲインとの大小関係は問われない。このようにして、ステップS11に進むと、フィードフォワード制御での制御量DQSCFFTを、いずれかのゲインにより補正して最終的な制御量、つまり、ソレノイドバルブ14,19のデューティ比(%)を決定し、この制御ルーチンを終了する。この実施例では、ゲインが大きければ、デューティ比が高く設定され、ゲインが小さければデューティ比が低く設定される。
また、前述したステップS5で否定的に判断され、かつ、ステップS8またはステップS9で否定的に判断されて、ステップS11に進んだ場合は、フィードフォワード制御での制御量DQSCFFTを、ステップS4またはステップS6で設定されたゲインにより補正して、最終的な制御量を決定する。この場合、ステップS4で設定された“1”未満のゲインを用いて補正する場合に比べて、ステップS6で設定されたゲイン“1”を用いる方が、補正後の制御量、つまり、デューティ比(%)は高くなり、ベルト式無段変速機1の変速比が変化し易くなる。なお、ステップS1で否定的に判断された場合は、フィードフォワード制御が禁止され、かつ、フィードバック制御が許可され(ステップS12)、この制御ルーチンを終了する。
ここで、図1の制御例により、フィードフォワード制御用での制御量DQSCFFTを補正する場合に対応するタイムチャートの一例を、図4に基づいて説明する。まず、時刻t1以前においては、各回転数が略一定となっており、実入力回転数NINを目標入力回転数NINTSTAに近づけるために設定されるフィードフォワード制御用の制御量DQSCFFT(FF出力)も、零%に制御されている。そして、時刻t1でアクセル開度が増加してダウンシフト要求が生じると、基本目標入力回転数NINCが急激に上昇する。ここで、破線で示す基本目標入力回転数NINCが、上限ガードを施す前の回転数であり、実線で示す基本目標入力回転数NINCが、上限ガードを施した後の回転数である。時刻t1以降、破線で示す基本目標入力回転数NINCは略一定であるのに対して、上限ガードを施したガード済み基本入力回転数NINCは高低に変化している。
このように、ガード済み基本入力回転数NINCが高低に変化する理由は、ベルト式無段変速機1の最高回転数のガード値が、車速のマップに基づいて設定されており、実出力回転数NOUTの変動の影響を受けるからである。そして、ガード済み基本目標入力回転数NINCに対応して設定された目標入力回転数NINTSTAが一点鎖線で示されている。また、時刻t1から所定時間遅れた時刻t2から、二点鎖線で示す目標入力回転数NINTNFFが上昇を開始している。この目標入力回転数NINTSTAおよび目標入力回転数NINTNFFは、時間的な差はあるが、ほぼ同じ傾向で高低に変化する。
上記の時刻t1以降、目標入力回転数NINTSTAに基づいて設定されるフィードフォワード制御用の制御量を説明すると、ゲインによる補正をおこなわない場合、またはゲインとして“1”を設定した場合に相当する第1の制御量は、時刻t1以降は破線で示すように正(+)側、つまり、ダウンシフト側で増減する傾向となる。これに対して、“1”未満のゲインにより補正をおこなった第2の制御量は、実線で示す特性となる。つまり、第1の制御量よりも第2の制御量の方が低デューティ比であり、かつ、経時的な変化量(変化幅)も小さい(少ない)。
そして、時刻t3において、アクセル開度が減少してアップシフト要求が生じると、破線で示す基本目標入力回転数NINCが急激に低下し、時刻t3以降、略一定となっている。また、下限ガードを施したガード済み基本入力回転数NINCは、実線で示すように急激に低下し、その後、高低に変化する。時刻t3以降、実線で示すガード済み基本目標入力回転数NINCは、破線で示す基本目標入力回転数NINCよりも高回転数となっている。このようにして、ガード済み基本目標入力回転数NINCが変化することにともない、目標入力回転数NINTSTAおよび目標入力回転数NINTNFFも変化することとなる。なお、時刻t3以降、目標入力回転数NINTSTAは、目標入力回転数NINTNFFよりも低回転数となる。
図4のタイムチャートにおいて、時刻t3から時刻t4の間における各パラメータの経時変化は、ステップS9で否定的に判断された場合を表している。すなわち、時刻t3で生じたアップシフト要求が大きいため、ゲインとして“1”が設定されており、第2の制御量および第1の制御量が共に時刻t3以降は、正側から負側に変化し、かつ、略同じ値に制御されている。ついで、時刻t4において、図1のフローチャートの制御ステップS3で肯定的に判断されると、第2の制御量の方が第1の制御量よりも零%に近い値に設定されている。この図4において、フィードフォワード制御用の制御量が正側にあるということは、ベルト式無段変速機1でダウンシフトが生じるように、ソレノイドバルブ14,19のデューティ比が制御されることを意味する。一方、フィードフォワード制御用の制御量が負側にあるということは、ベルト式無段変速機1でアップシフトが生じるように、ソレノイドバルブ14,19のデューティ比が制御されることを意味する。
このように、図1のステップS1で肯定的に判断されて協調制御を実行するとともに、ガード値により基本目標入力回転数NINCが制約または規制される場合は、目標入力回転数NINTSTAにゲインを加えてフィードフォワード制御用の制御量DQSCFFTを求める(補正する)制御を実行する。したがって、フィードフォワード制御の実行により、ベルト式無段変速機1の実入力回転数が急激に変化することを抑制でき、ショックとして体感されることを回避できる。なお、具体的な制御のフローチャートは示さないが、目標入力回転数以外のパラメータ、例えば、可動プーリの移動量、目標変速比、オイルの流量などにゲインを加えることにより、最終的に算出されるフィードフォワード制御用の制御量を補正する制御を実行しても、「実入力回転数の変化量が少なくなる特性で低減された制御量を設定した。」ということと同等の技術的意義になる。なお、ステップS1の判断時点で、自動変速モードが選択され、かつ、動力性能優先制御を実行する場合は、ステップS1で否定的に判断されて、ステップS12に進み、フィードフォワード制御が禁止され、かつ、フィードバック制御が実行される。このフィードバック制御においては、フィードフォワード制御に比べて実入力回転数が急激に変化することが抑制され、ショックを回避できる。
なお、従動プーリ3の油圧室33に供給・排出されるオイル量を制御するアップシフト制御弁およびダウンシフト制御弁が設けられ、かつ、各制御弁の開度を制御するソレノイドバルブが設けられており、そのソレノイドバルブのデューティ比を制御することにより、ベルト式無段変速機1の変速比を制御することが可能に構成されている車両においては、油圧室33のオイル量を制御するソレノイドバルブの制御量、つまり、デューティ比を、図1および図3の制御例によって制御すれば、上記と同様の効果を得られる。また、前述したソレノイドバルブの形式が、ノーマルクローズ形式またはノーマルオープン形式のいずれであるか、あるいは、フィードフォワード制御の制御量の算出式などの条件は任意に変更可能であり、これらの条件に合わせて、ゲインの大小関係などを逆に設定することも可能である。
ここで、図1のフローチャートに示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すると、図3のステップS100が、この発明における目標入力回転数設定手段および目標入力回転数制限手段に相当し、図1のステップS5,S7,S8,S10,S11が、この発明の制御量設定手段に相当する。また、エンジンおよびモータ・ジェネレータが、この発明の動力源に相当し、駆動プーリ2が、この発明の入力側プーリに相当し、従動プーリ3が、この発明の出力側プーリに相当し、油圧室31,33が、この発明の油圧室に相当し、ソレノイドバルブのデューティ比が、この発明の制御量に相当し、図4のタイムチャートにおいて、実線で示された第2の制御量が、この発明の「低減された制御量」に相当する。また、「エンジン11の燃費が最適燃費曲線に沿ったものとなるように、目標入力回転数を設定する」が、この発明における「動力源の出力に応じて前記目標入力回転数を設定する」に相当する。さらに、各種の上限ガード回転数が、この発明の最高入力回転数に相当し、各種の下限ガード回転数が、この発明の最低入力回転数に相当する。
この発明のベルト式無段変速機の変速制御装置で実行可能な制御の要部を説明するためのフローチャートである。 この発明で対象とするベルト式無段変速機を有する車両の概念図である。 図2のベルト式無段変速機でフィードバック制御とフィードフォワード制御とを実行するためのフローチャートである。 図1の制御例に対応するタイムチャートの一例である。
符号の説明
2…駆動プーリ、 3…従動プーリ、 4…ベルト、 1…ベルト式無段変速機、 31,33…油圧室。

Claims (3)

  1. 動力源の出力側に、入力側プーリおよび出力側プーリに無端状のベルトを巻き掛けたベルト式無段変速機が設けられており、前記入力側プーリまたは前記出力側プーリのうち、いずれか一方のプーリの溝幅を調整することにより、入力回転数と出力回転数との間の変速比を制御することが可能であり、前記変速比の制御を制御するための基本目標入力回転数を算出し、
    この基本目標入力回転数に基づいて求めたフィードバック制御用の目標入力回転数と、実入力回転数との偏差に基づいて前記変速比を制御するフィードバック制御と、
    前記一方のプーリの溝幅を制御する油圧室へのオイルの流入・流出量と前記変速比との対応関係に基づいて前記変速比を制御するにあたり、前記基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、そのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて、前記油圧室に対するオイルの給排を制御する制御量を算出するフィードフォワード制御とを選択可能なベルト式無段変速機の変速制御装置において、
    前記動力源の出力に応じて前記基本目標入力回転数を設定する目標入力回転数設定手段と、
    この目標入力回転数設定手段により設定される基本目標入力回転数を、実出力回転数との関係により設定される最高入力回転数または最低入力回転数に基づいて制限する目標入力回転数制限手段と
    この目標入力回転数制限手段により制限された基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、かつ、そのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて前記制御量を算出する場合は、前記目標入力回転数設定手段により設定された基本目標入力回転数に基づいてフィードフォワード制御用の目標入力回転数を算出し、かつそのフィードフォワード制御用の目標入力回転数に基づいて前記制御量を算出する場合に比べて、前記実入力回転数の変化量が少なくなる特性に低減された制御量を算出する制御量設定手段と
    を有していることを特徴とするベルト式無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記動力源の出力に応じて目標入力回転数を設定する制御をおこなわない場合は、前記フィードフォワード制御を禁止し、かつ、フィードバック制御を実行する実行手段を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記油圧室へのオイルの給排がソレノイドバルブのデューティ比の制御によりおこなわれるように構成されており、前記制御量は前記ソレノイドバルブのデューティ比であることを特徴とする請求項1または2に記載のベルト式無段変速機の変速制御装置。
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