JP4559685B2 - 液晶整列層 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は液晶整列層の製造方法およびそれを用いて得られうる液晶整列層に関する。
発明の背景
液晶ディスプレイ類(LCD)は典型的には各々がそれらの内表面にパターン化された電気伝導性層および液晶整列層を担持する2つのサンドイッチ状に挟まれた基質よりなるディスプレイセルを含有する。これらの基質はいわゆるスペーサーにより離されそしてこのようにして得られた体積に液晶組成物が充填される。液晶分子のその中での配向は異方的に配向された重合体分子を含有してもよい液晶整列層との相互作用により決定される。電場の適用で、液晶分子の配向を1つの配向から他の配向に切換えすることができ、そして交差偏光子を通る光出力の調整がそれにより得られる。
【0002】
一般的には、LCDにおける基質はガラスよりなる。現在では、プラスチック箔を基質として使用できる柔軟なディスプレイを製造するために数種の重要なディスプレイ技術が当産業において開発されている。無機組成物の脆さがディスプレイを曲げる際に欠陥の生成を引き起こすため、真に柔軟なディスプレイはプラスチック基質上に無機層を含有すべきでない。最も一般的に使用されている電気伝導性組成物である酸化錫インジウム(ITO)の代替品として、例えばポリチオフェンの如き伝導性重合体を使用することができる。有機均等物による無機層のそのような置換は平坦パネルディスプレイを製造するためのより安く、より容易に構成できるロール−ツー−ロール(roll-to-roll)コーテイング方法を可能にする。
【0003】
現在のLCDのほとんどにおける液晶整列層は配向されたポリイミド(PI)層である。LCD技術の全く初期から既知であるように、これらのPI層は25年間にわたり本質的に未変化のままである。PI整列層の製造方法は複雑であり且つディスプレイの最終品質に影響し得る多くのパラメーターの注意深い調節を必要とする。典型的には、PI整列層を得るために下記の段階が必要である:(1)例えば水溶液中での超音波洗浄、すすぎ、純水中での超音波洗浄、すすぎ、有機溶媒中での超音波洗浄、窒素の吹き込み、乾燥、および最終的には紫外線光クリーニングの如き幾つかの細分段階の順序により行われる基質のクリーニング、(2)PI前駆体(PI単量体の有機溶媒中溶液)の回転コーテイングおよびコーテイングされた層を、典型的には200〜350℃の間の温度において、焼成することによるコーテイングされた層の硬化、並びに(3)延伸もしくはせん断技術による、またはより好ましくは、レーヨン、木綿もしくはベルベット布を用いる摩擦による、PI分子の配向。焼成段階は一般的には真空中で行われ、そうでない場合にはPI整列層は基質に良好に付着せずそして摩擦中に、特にITO層がエッチングにより除去されたパターン化された電気伝導性層の領域では、粉砕されるかもしれない。
【0004】
焼成段階で要求される高温並びに種々の有機溶媒の使用が、これらの先行技術方法を多くのプラスチック基質と両立しないものとする。別の問題は、PI前駆体の低い安定性(低温で貯蔵しなければならない)並びにこれらの従来方法で必要な有機溶媒および他の化学物質の廃棄に関係する。例えば摩擦中の、PI層における静電荷の増加は、それにより塵粒子が吸引され、それがディスプレイセル中で捕獲されると劣悪な整列、基質の大きな分離または塵粒子を横切る短絡により電気絶縁破壊を引き起こし得るため、特に重大な問題である。
【0005】
これらの問題を解決するために、LCD整列層を得るための代替方法が記載された。光−整列方法、例えば線状に偏光した紫外線への露出によるポリ(桂皮酸ビニル)およびPIフィルムの異方交差結合、が記載されている(Applied Physics Letters, volume 73, p. 3372, published in 1998)。そのような方法はポリチオフェン層を整列させるのにも適するが、それらの熱不安定性のために従来のPI層の適切な代替品ではない。ITO上の粘張なリオトロピックポリアニリン溶液のコーテイングを開示しているUS5,639,398に記載されている通りにして電気伝導性整列層を製造しそして次にナイフの刃またはガラス板を用いてせん断することによっても静電荷発生の問題を解決することができる。乾燥中も、液晶ポリアニリン分子はそれらの配向を維持する。しかしながら、US5,639,398に報告されたポリアニリン層の伝導値は低いため、ITOは電極層として依然として必要である。
【0006】
US5,465,169は各々がその上に電極を有する一対の基質および基質の間に配置された液晶を含んでなる液晶装置を開示しており、そこでは基質の少なくとも1つに電気伝導性保護フィルム並びに整列材料と高分子電気伝導性化合物とを含んでなる整列フィルムが付与される。この高分子電気伝導性化合物は好ましくは塩基性重合体であってよく、その適切な例は式(1)および(2)により表されるポリピロール、ポリアニリンおよびそれらの誘導体を包含する。US5,465,169の発明によると、整列材料と高分子電気伝導性化合物との間に改良された電気伝導性を有する重合体錯体を生成させるためには整列フィルムを構成する整列材料が酸性官能基を有する化合物を含んでなることが好ましく、そのような整列材料の適切な例はポリイミド類、ポリアミドイミド類およびそれらの前駆体を包含する。
【0007】
EP−A 449 047は一対の向かい合う基質およびこれらの一対の基質間に配置された、キラルなスメクチック相を生ずる液晶を含んでなる液晶装置を開示しており、そこでは基質の少なくとも1つにアセチレン、フェニレン、フェニレンビニレン、フェニレンキシリデン、ベンジル、硫化フェニレン、硫化ジメチルパラフェニレン、チエニレン、フラン、セレノフェン、ビニルピリジン、ビニルナフタレン、ビニルフェロセン、ビニルカルバゾール、酸化フェニレン、セレン化フェニレン、ヘプタジイン、ベンゾチオフェン、チオフェン、ピロール、アニリンおよびナフチレンよりなる群から選択される骨格を含有する重合体を含んでなる整列フィルムが付与される。しかしながら、実験的証明はp−キシリレンおよび種々のポリパラフェニレン前駆体を用いて製造された重合体に関してのみ与えられている。
【0008】
D-E. Seo, S. Kobayashi, M. Nishikawa および Y. Yabe は Journal of the Japanese Journal of Applied Physics, volume 35, pages 3531-3532, published in 1996 に摩擦されたポリ(3−アルキル−チオフェン)表面上のネマチック液晶中のプレチルト(pre-tilt)角を得る際のアルキル鎖長に対する依存性を開示しておりそしてプレチルト角は炭素数1〜8のアルキル連鎖に関しては2°より小さく、炭素数9のアルキル連鎖に関しては摩擦強度によるが5°までであり、炭素数10のアルキル連鎖に関しては摩擦強度によるが38°までであり、そして炭素数11または12のアルキル連鎖に関しては摩擦強度によるが70−80°までである。
【0009】
現在使用されている液晶整列層は高温の使用および/または有機溶媒もしくは他の有害化学物質の使用を必要としそして一般的には電気伝導性化合物と共に使用しなければならない。このことが液晶装置における多くの高分子基質材料の使用を排除している。
【0010】
発明の目的
本発明の目的は、低温で操作されそして有機溶媒または他の有害な化学物質の使用を必要としない単純で簡便な方法により得ることができる液晶整列層を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、液晶装置において広範囲の重合体状基質材料の使用を可能にすることである。
【0012】
本発明の他の目的は、摩擦による整列が静電荷の増加を生じないような電気伝導性液晶整列層を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的および利点は以下の記述から明らかになるであろう。
【0014】
発明の要旨
D-E. Seo 他は the Journal of the Japanese Journal of Applied Physics, volume 35, pages 3531-3532, published in 1996 に炭素数1〜8のアルキル連鎖に関しては2°より小さいプレチルト角が得られ、炭素数9もしくはそれ以上のアルキル連鎖に関してのみ有意なプレチルト角が観察されるることを報告したが、驚くべきことに、3−および4−位置が短鎖アルコキシ基で置換されるかまたは3−および4−位置が場合により置換されていてもよいオキシ−アルキレン−オキシ基で架橋結合されたポリチオフェン類が液晶を整列させうることを見いだした。3−および4−位置が短鎖アルコキシ基で置換されるかまたは3−および4−位置が場合により置換されたオキシ−アルキレン−オキシ基で架橋結合されたポリチオフェン類のコーテイングおよび液晶整列性質を誘発させるためのそれらの摩擦は、既知のポリイミド(PI)液晶整列層で要求される高温および有機溶媒の使用なしで、起きうる。
【0015】
上記の目的は、本発明により、
(i)式(I):
【0016】
【化3】
Figure 0004559685
【0017】
[式中、R1およびR2は各々独立して水素もしくはC1−C4アルキル基を表すかまたは一緒になって場合により置換されていてもよいC1−C4アルキレン基もしくはシクロアルキレン基を表す]
に従うポリチオフェンを含んでなる層を基質に付与し、そして
(ii)該層を機械的に液晶整列させる
段階を含んでなる液晶整列層の製造方法により実現される。
【0018】
上記の目的は、本発明によると、上記の方法により得られうる液晶整列層によっても実現される。
【0019】
上記の目的は、本発明によると、各々がその上に電極を有する一対の基質および基質間に配置された液晶を含んでなる液晶装置であって、該基質の少なくとも1つに上記の液晶整列層を含んでなる層系が付与されている装置によっても実現される。
【0020】
上記の目的は、本発明によると、液晶を整列させるための式(I):
【0021】
【化4】
Figure 0004559685
【0022】
[式中、R1およびR2は各々独立して水素もしくはC1−C4アルキル基を表すかまたは一緒になって場合により置換されていてもよいC1−C4アルキレン基もしくはシクロアルキレン基を表す]
に従うポリチオフェンの使用によっても実現される。
【0023】
本発明の好ましい態様に関する具体的な特徴は従属請求項で定義される。本発明の別の利点および態様は以下の記述から明らかになるであろう。
本発明の詳細な記述
本発明によると、式(I)に従うポリチオフェンを含有する層は既知のポリイミド(PI)液晶整列層と全く同じように液晶分子を整列させることができる。PIとは対照的に、ポリチオフェンを含有する層は水溶液からコーテイングすることにより得ることができそして高温における焼成を必要としない。PI−前駆体とは異なり、(水性)ポリチオフェン分散液は良好な長期安定性を示しそしてポリチオフェン層は広範囲の有機溶媒、例えばプロパノール、アセトン、酢酸ブチル、1−メトキシ−2−プロパノール、およびシクロ−ペンタノン、に対して耐性がある。ポリチオフェンを下記のようなポリアニオンでドープすることにより、高い電気伝導性を有する層が得られるため塵粒子が層により吸引されない。本発明の特別な利点は、式(I)に従うポリチオフェンを含んでなるそのような液晶整列の電気伝導性が充分高いこと、すなわちそれをLCDの液晶相を切り換えるための電極としても使用できることである。電極および液晶整列層の両方としての本発明に従う層の組み合せた使用はLCDの製造価格を著しく低下させそして全てが有機性である柔軟なディスプレイの開発を可能にする。
【0024】
定義
用語「液晶整列層」は、液晶を整列可能でありそして重合体および場合により他の成分を含んでなる層と定義する。そのような可能性は特定方向における機械的摩擦により実現でき、それにより重合体分子の一部または全てが異方的に配向され得る。
【0025】
用語「基質」は「自己支持性材料」の意味で使用され、それは基質上にコーテイングできるが自己−支持性でない「層」と区別される。支持体および基質という用語は記述中では相互交換可能に使用される。
【0026】
用語「電気伝導性」は材料の電気抵抗率に関連する。層の電気抵抗率は一般的には表面抵抗率Rs(単位Ω、しばしばΩ/□として示される)により表示される。または、電気伝導性は体積抵抗率RV=Rs・d(dは層の厚さである)により、またはコンダクタンスki=1/Ri(i=s、v;単位=S(イエメンズ(iemens))=1/Ω)の単位で表示してもよい。105Ω/□は典型的には電気伝導性材料を抗静電材料から区別する表面抵抗率の値とみなされる。ここで使用される用語「電気伝導性」は従って「105Ω/□より下の表面抵抗率を有する」と解釈すべきである。抗静電材料は典型的には106〜1011Ω/□の範囲内の表面抵抗率を有しそして電極として使用することはできない。
【0027】
ここに提示された電気抵抗率の全ての値は下記の方法に従い測定される。電気伝導性層でコーテイングされた基質を切断して27.5cmの長さおよび35mmの幅を有する片を得る。片の幅にわたり、電極が10cmの距離で適用される。電極はエマーソン・アンド・カミング・スペシャリティ・ポリマーズ(Emerson & Cumming Speciality polymers)から入手可能なECCOCOAT CC−2である伝導性重合体からなっている。電極上に一定の電位がかけられそして回路中を流れる電流がピコ−電流計であるKEITHLEY485で測定される。電位および電流から、電極間の領域の幾何学的形状を考慮に入れて、表面抵抗率がΩ/□で計算される。
【0028】
本発明に従う層を液晶整列させる方法
式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる層を基質上に付与し、そして該層を機械的に液晶整列させる段階を含んでなる液晶整列層の製造方法が本発明により提供される。
【0029】
基質に溶液または分散液を当技術で既知であるいずれかの手段によりコーテイングすることにより層を与えることができ、それは走行するウェブまたはシート上に溶液をコーテイングするために使用される連続的コーテイング技術のいずれかにより回転コーテイング、噴霧またはコーテイングすることができる。
【0030】
式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる層はPI液晶整列層を製造するために使用されるものと同様な技術により液晶整列させることができる。好ましい方法では、ベルベット表面が付与された回転スクリーン印刷ローラーが式(I)に従うポリチオフェンを含有する層に転写されて回転摩擦を層の表面に与える。結果(例えば液晶分子のいわゆるプレチルト)に影響するパラメーターは摩擦サイクル数、接触長さ、ローラーと層表面との間の距離を調節することにより設定できる付加圧力(いわゆる圧力−深さ)、ローラーの半径、ローラーの回転速度および層表面に対するローラーの転写速度である。これらのパラメーターはスクリーン印刷装置を用いて摩擦布および装置の供給業者による仕様に従い調節することができる。他の方法、例えば炭素繊維ブラシまたはベルベットもしくは木綿布が付与されたドクターブレードを層の上に動かす方法、も適する。
【0031】
式(I)に従うポリチオフェン
式(I):
【0032】
【化5】
Figure 0004559685
【0033】
[式中、R1およびR2は各々独立して水素もしくはC1−C4アルキル基を表すかまたは一緒になって場合により置換されていてもよいC1−C4アルキレン基もしくはシクロアルキレン基を表す]
に従うポリチオフェンにおいて、メチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレンおよび1,2−シクロヘキセン基が好ましくそして1,2−エチレン基が特に好ましい。
【0034】
用語C1−C4アルキレン基はメチレン、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン、1,4−ブチレン、1,3−ブチレンおよび1,4−ブチレン基を包含する。用語シクロアルキレン基は1,2−シクロヘキセン、1,2−シクロペンテン基を包含する。
【0035】
1およびR2が一緒になって表すC1−C4アルキレン基またはシクロアルキレン基はC1−C8アルキル基、C1−C8アルコキシ基またはフェニル基により置換されていてもよく、C1−C8アルキル−置換されたメチレン、C1−C8アルキル基もしくはフェニル基で置換された1,2−エチレンが好ましい。
【0036】
式(I)に従う好ましいポリチオフェン類は、ポリ(3,4−ジメトキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−ジエトキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−ジ−n−プロポキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−ジ−イソプロポキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−ジ−n−ブトキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−ジ−sec−ブトキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−メチレンジオキシ−チオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)、ポリ[3,4−(1′−メチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−エチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−プロピル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−ブチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−ペンチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−ヘキシル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−ヘプチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−n−オクチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−フェニル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(1′−ヒドロキシメチル)−エチレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−プロピレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(2′−メチル,2′−ヒドロキシメチル)−プロピレンジオキシ−チオフェン]、ポリ[3,4−(2′−メチル)プロピレンジオキシチオフェン]およびポリ[3,4−(1,2−シクロヘキシレン)ジオキシ−チオフェン]である。式(I)に従う特に好ましいポリチオフェンはポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)である。
【0037】
式(I)に従うポリチオフェン類の製造
式(I)に従うポリチオフェンおよびそのようなポリチオフェンを含有する水性分散液の製造はEP−A 440 957および対応する米国特許第5,300,575に記載されている。ポリ(3,4−ジアルコキシチオフェン)類はUS4,931,568に開示されている通りにして製造することができる。場合により置換されていてもよいオキシアルキレン−オキシ架橋を3−および4−位置の間に有するポリチオフェン類の合成はUS5,111,327に開示されており、そして Chevrot 他により Synthesis, volume 93, page 33, published in 1998, Journal of Electroanalytical Chemistry, volume 443, page 217, publishes in 1998, Journal Chim. Phys., volume 95, page 1168, published in 1998 および Journal Chim. Phys., volume 95, page 1258, published in 1998 に開示されている。
【0038】
基本的には、上記のポリチオフェン類の製造は下記式:
【0039】
【化6】
Figure 0004559685
【0040】
[式中、R1およびR2は以上で定義された通りである]
に従う3,4−ジアルコキシチオフェン類または3,4−アルキレン−ジオキシチオフェン類の酸化重合により進行する。
【0041】
高い電気伝導性を得るためには、EP−A−440 957に記載されているように、ポリアニオン化合物またはポリアニオンを形成し得るポリ酸もしくはその塩の存在下で重合を行うことにより、ポリチオフェンを好ましくはドープする。ポリアニオンの存在により、ポリチオフェンは正にドープされ、正電荷の位置および数は確実には測定されず、従ってポリチオフェン重合体の繰り返し単位は上記の式には挙げられていない。
【0042】
好ましいポリ酸類またはそれらの塩類は高分子炭酸(carbonic acid)類、例えばポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)およびポリ(マレイン酸)または高分子スルホン酸類、例えばポリ(スチレンスルホン酸)もしくはポリ(ビニルスルホン酸)である。或いは、そのような炭酸および/またはスルホン酸と他の重合可能な単量体、例えばスチレンまたはアクリル酸エステル類、との共重合体を使用することもできる。ポリ(スチレンスルホン酸)が特に好ましい。これらのポリアニオン−生成ポリ酸類の分子量は好ましくは1000〜2×106、より好ましくは2000〜5×105、の間である。これらのポリ酸類またはそれらのアルカリ塩類は市販されておりそして既知の方法に従い、例えば Houben-Weyl, Methoden der Organische Chemie, Bd. E20 Makromolekulare Stoffe, Teil 2, (1987), pp. 1141 に記載されている通りにして、製造することができる。
【0043】
0.05〜55重量%そして好ましくは0.1〜10重量%の固体含有量を有する安定な水性ポリチオフェン分散液は、上記式に相当するチオフェン、ポリ酸またはその塩および酸化剤を有機溶媒中にまたは好ましくは場合によりある量の有機溶媒を含有していてもよい水中に溶解し、そして次に得られた溶液または乳化液を0〜100℃において重合反応が完了するまで撹拌することにより、得ることができる。酸化剤は、例えば Journal of the American Chemical Society, Vol. 85, p. 454, published in 1963 に記載されているようなピロールの酸化重合に典型的に使用されるものである。好ましい安価で且つ取り扱いが容易な酸化剤は鉄(III)塩類、例えばFeCl3、Fe(ClO43並びに有機酸類および有機基を含有する無機酸類の鉄(III)塩類である。他の適する酸化剤はH22、K2Cr27、過硫酸アルカリまたはアンモニウム類、過ホウ酸アルカリ類、過マンガン酸カリウムおよび銅塩類、例えばテトラフルオロホウ酸銅である。空気または酸素を酸化剤として使用することもできる。理論的には、1モルのチオフェン当たり2.25当量の酸化剤がその酸化重合のために必要である(Journal of Polymer Science Part A, Polymer Chemistry, Vol. 26, p.1287, published in 1988)。しかしながら、実際には、酸化剤は好ましくは過剰で、例えば1モルのチオフェン当たり0.1〜2当量過剰で、使用される。
【0044】
上記の方法に従い得られたポリチオフェン分散液を次に基質上にコーテイングできる溶液の基本的(basic)成分として使用することができる。コーテイング溶液は追加成分、例えば1種もしくはそれ以上の結合剤、1種もしくはそれ以上の界面活性剤、スペーシング粒子、紫外線フィルターまたは赤外線吸収剤、を含んでなることもできる。適する重合体結合剤はEP−A 564 911に記載されている。そのような結合剤は硬化剤、例えばEP−A 564 911に記載されているエポキシシラン、を用いて処理することができ、それはガラス基質上にコーティングする場合には特に適する。
【0045】
コーテイング工程
コーテイング溶液は当該技術で既知であるいずれかの手段により基質に適用することができ、それは走行するウェブまたはシート上で溶液をコーテイングするために使用される連続的なコーテイング技術のいずれか、例えば浸漬コーテイング、ロッドコーテイング、ブレードコーテイング、エアナイフコーテイング、グラビアコーテイング、反転ロールコーテイング、押し出しコーテイング、スライドコーテイングおよびカーテンコーテイング、により回転コーテイング、噴霧またはコーテイングすることができる。これらのコーテイング技術の概観は書籍
"Modern Coating and Drying Technology", Edward Cohen and Edgar B. Gutoff Editors, VCH publishers, Inc, New York, NY, published in 1992 に見られる。コーテイング技術、例えばスライドコーテイングおよびカーテンコーテイング、により複数の層を同時にコーテイングすることも可能である。印刷技術、例えばジェット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、またはオフセット印刷、によりコーテイング溶液を基質にコーテイングすることも可能である。
【0046】
2つもしくはそれ以上のヒドロキシおよび/もしくはカルボキシ基のいずれかまたは少なくとも1つのアミドもしくはラクタム基を含有する有機化合物をコーテイング溶液に加えることにより、高い電気伝導性を有するポリチオフェン層を得ることができる。典型的な有用な化合物は例えばN−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、N,N,N′,N′−テトラメチルウレア、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、およびN,N−ジメチルアセトアミドである。非常に好ましい例は、糖または糖誘導体、例えばアラビノース、サッカロース、グルコース、フラクトースおよびラクトース、またはジ−もしくはポリアルコール類、例えばソルビトール、キシリトール、マンニトール、マンノース、ガラクトース、ソルボース、グルコン酸、エチレングリコール、ジ−もしくはトリ(エチレングリコール)、1,1,1−トリメチロール−プロパン、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2,3−プロパントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、または芳香族ジ−もしくはポリアルコール類、例えばレソルシノール、である。コーテイングされた層におけるこれらの化合物の量は10〜5000mg/m2の間、好ましくは50〜1000mg/m2の間、である。
【0047】
コーテイング溶液は基質に好ましくは、コーテイングされた層が1m2当たり10〜5000mgのポリチオフェン、より好ましくは1m2当たり100〜500mgのポリチオフェン、を含有するような量で適用される。好ましくは、コーテイングされた層は105Ω/□未満の、より好ましくは104Ω/□未満の、そしてさらにより好ましくは103Ω/□未満の、表面抵抗率を有する。103Ω/□より下の表面抵抗率を有するポリチオフェン層を得るための非常に好ましい方法はEP−A 1 003 179に記載されている。
【0048】
基質
本発明の材料中で使用される基質は無機性または有機性でありうる。適する高分子フィルムは例えば、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、ポリ(スチレン)、ポリ(エーテルスルホン)(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリイミド類、三酢酸セルロース、ポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、シクロ−オレフィン共重合体、例えばポリジシクロペンタジエン(PDCP)である。PET、PEN、PES、PCおよびPDCPが非常に好ましい。無機基質としては、シリコン、セラミック類、オキシド類、高分子フィルム強化ガラス、またはより好ましくは、ガラスもしくはガラス/プラスチックラミネート、例えばWO99/21707およびWO99/21708に記載されたラミネート、を使用することができる。
【0049】
ポリチオフェン層は基質に直接適用してもよいが、好ましくは、1つもしくはそれ以上の中間層が基質とポリチオフェン層との間に存在する。
【0050】
液晶整列層
本発明の好ましい態様では、液晶整列層は105Ω/□より低い表面抵抗率を有する。
【0051】
本発明の別の好ましい態様では、液晶整列層はポリアニオンをさらに含んでなる。
【0052】
本発明の別の好ましい態様では、液晶整列層は伝導性および非伝導性領域よりなるパターン化された層である。
【0053】
本発明の別の好ましい態様では、液晶整列層は非伝導性領域において除去されない。
【0054】
固定層
基質には好ましくは付着性を改良するいわゆる固定層が付与され、その上に上記のコーテイング溶液を適用することができる。そのような固定層は基質のいずれかの面に存在できる。固定層は不動態化層として作用することもでき、すなわち基質、例えばプラスチック基質の場合における未反応単量体、から液晶整列層または基質上に付与された別の層の中に拡散し得る化合物に関して障壁性質を有する。そのような不動態化固定層は例えば硬化したポリイミドまたはポリアクリレートを含んでなる。好ましい不動態化固定層はポリビニルアルコールおよびシリカ分散液、例えば西ドイツ、レーベルクーセンのバイエル(Bayer)AGにより商品名KIESELSOLで供給されるもの、を含んでなる。ポリビニルアルコール/シリカ層を好ましくは、例えばテトラ−アルコキシシラン、例えばオルト珪酸テトラメチルおよびオルト珪酸テトラエチル、を加えることにより、硬化させる。本発明の液晶装置の好ましい態様では、不動態化固定層は該基質の少なくとも1つと該液晶整列層との間に付与される。
【0055】
基質上の層系の別の層
式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる層と基質との間に存在してもよい別の層は、紫外線フィルター層、カラーフィルター層および透明な電気伝導性層、例えばITO、を包含する。紫外線フィルター層は好ましくは本発明の材料の裏側に、すなわちポリチオフェン層と反対側に、適用される。
【0056】
電気伝導性層
特に本発明の式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる液晶整列層が全くまたは充分に電気伝導性でない場合には、電気伝導性層を基質と本発明に従う液晶整列層との間に包含することが必要となるかもしれない。いかなる透明な有機または無機性の電気伝導性材料、例えば五酸化バナジウム、ヨウ化第一銅、透明なポリチオフェン類、例えばポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)なども使用できるが、酸化錫インジウムを含んでなる電気伝導性層が好ましい。
【0057】
障壁層
本発明に従う基質には、酸素および/または水蒸気の基質中での拡散を防止する障壁層を付与することができる。このための使用に好ましい障壁層は既知の真空蒸着された金属または金属酸化物層、例えばSiOx層、または Coating, no. 9/1998, p.314 および 10/1997, p.358 に記載されているようないわゆる有機的に変性されたセラミック層、並びに Macromolecules, vol.31, p.8281, published in 1998 に記載されているようなポリ(ヒドロキシアミドエーテル類)を包含する。SiOx層と有機的に変性されたセラミック層との組み合わせが特に好ましい。
【0058】
選択自由な層配置
以上の全てを考慮に入れると、本発明に従う基質上の層配置の具体例は下記の層を(示された順序で)含んでなる:
−式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる液晶整列層
−透明な電気伝導性層[例えば酸化錫インジウム(ITO)]
−不動態化固定層
−基質
−固定層
−SiOx障壁層
−第二障壁層としての有機的に変性されたセラミック
パターン化
LCDは一般的にはパターン化された(列/欄)電気伝導性層により駆動されて、各々の列−欄の重複部で画素を規定する。本発明の好ましい態様によると、式(I)に従うポリチオフェンを含んでなる液晶整列は104Ω/□より小さい、または103Ω/□より小さい、表面抵抗率により特徴づけられ、この層はほとんどのLCD用途のための電極層としても使用することができ、そしてその結果として、別個のITO層の使用は必要ない。そこで、好ましい態様では、本発明の重合体層はパターン化された不連続的電極層であり、それは同時に液晶整列層として作用する。
【0059】
パターン化されたポリチオフェン層を得るための幾つかの技術が当該技術で既知である。第一の技術は、例えばWO99/34371に開示されているようなスクリーン印刷電極経路による、ポリチオフェンペーストの像通りの適用を包含する。WO97/18944は、正または負のホトレジストを有機電気伝導性重合体、例えばポリチオフェン、の層の上部に塗布し、そしてホトレジストを紫外線に選択的に露出する段階後に、ホトレジストを現像し、電気伝導性重合体層を酸化剤、例えばClO-を用いてエッチングしそして最後に現像されていないホトレジストをストリッピングしてパターン化された層を得るような別の適する方法を開示している。同様な技術は全てが有機性の薄膜トランジスターの設計に関して Synthetic Metals, volume 22, p. 265-271, published in 1988 に記載されている。Research Disclosure No. 1473 (1998) は有機電気伝導性重合体層をパターン化するのに適する方法として光−切除を記載しており、そこでは選択された領域が基質からレーザー照射により除去される。
【0060】
上記のパターン化方法に伴う問題は、層が非伝導性領域に存在しない(エッチングもしくは切除により除去されたかまたは最初から塗布されていない)ため、液晶が伝導性領域でのみ整列されうることである。従って、非伝導性領域は除去されないが「不活性化される」、すなわち例えば式(I)に従うポリチオフェンの酸化により非伝導性にされる、パターン化方法が好ましい。伝導性並びに非伝導性領域で同様な層厚さを有することも、層を非常に薄い層でオーバーコーテイングする必要がある(伝導性および非伝導性領域の間の境界生成段階が実質的にない)場合には、有利である。ポリチオフェンが非伝導性領域で除去されない好ましいパターン化方法は1999年8月23日に出願された未公開ヨーロッパ特許出願番号99202705に記載されているものを包含し、そこではポリチオフェン、ポリアニオンおよびジ−またはポリヒドロキシ有機化合物を含有する層は104Ω/□より高い表面抵抗率を有し、それは選択された領域を加熱することにより重合体層を実質的に切除または破壊せずに10〜105倍ほどの値に低下させることができる。最後に、別の適する方法は例えば1999年5月20日に出願された未公開ヨーロッパ特許出願倍99201645に記載されているように、例えばClO-を含有するペーストをスクリーン印刷することによる電気伝導性ポリチオフェン層に対する酸化組成物の像通り(image wise)の塗布を包含する。層厚さは酸化処理によりわずかに減少することができるが、伝導性および非伝導性領域はほぼ近い層厚さを有する。
【0061】
工業的用途
本発明は不動態−マトリックスLCD並びに活性−マトリックスLCD、例えば薄膜トランジスター(TFT)ディスプレイ、の製造用に使用することができる。個別例は、捩れネマチック(TN)、超捩れネマチック(STN)、二重超捩れネマチック(DSTN)、遅延フィルム超捩れネマチック(RFSTN)、強誘電(FLC)、ゲスト−ホスト(GH)、重合体分散(PF)、重合体ネットワーク(PN)液晶ディスプレイなどである。
【0062】
実施例
ポリチオフェン分散液(以下では「PT」と称する)の製造
31.5gの数平均分子量(Mn)40000を有するポリ(スチレンスルホン酸)(171ミリモルのSO3H基)の水溶液3000mLの中に、25.7gのペルオキソ二硫酸ナトリウム(Na228)、0.225gのFe2(SO43.9H2Oおよび12.78gの3,4−エチレンジオキシ−チオフェンを導入した。このようにして得られた反応混合物を7時間にわたり30℃において激しく撹拌した。さらに4.3gのペルオキソ二硫酸ナトリウム(Na228)を加えた後に、混合物を14時間にわたり30℃において激しく撹拌した。反応混合物を次に2時間にわたり室温において粒状の弱塩基性イオン交換樹脂であるLEWATIT H 600および強酸性イオン交換体であるLEWATIT S 100(両者ともドイツ、レーベルクーセンのバイエルAGの商品名)の存在下で撹拌した。イオン交換樹脂を次に濾別しそして、最後に、混合物を95℃において2時間にわたり後加熱した。得られた濃青色分散液は1.15重量%の固体含有量を有していた。
ポリチオフェン層のコーテイング
417mLの上記分散液PTを結合剤(300g/Lの88%塩化ビニリデン、10%のアクリル酸メチルおよび2%のイタコン酸の共重合体の水性分散液 8.5mL)並びに50gのN−メチルピロリドンと混合した。次に、界面活性剤(0.5mLのFLUORAD FC430、3Mの商品名)を加えそして最後に蒸留水を加え1リットルとした。このようにして得られた溶液を100μmのポリエーテルスルホンのフィルム上に40μmの湿潤厚さでコーテイングしそして次に35℃において乾燥した。コーテイングされた層はポリ(スルホン酸スチレン)がドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシ−チオフェン)200mg/m2を含んでなっていた。層の厚さおよび表面抵抗率はそれぞれ0.2μmおよび600Ω/□であり、すなわちコンダクタンスkvは1/(600Ω)/(0.2×10-4cm)=83S/cmであった。
ポリチオフェン層のパターン化
上記の材料を高圧水流噴射でクリーニングした。次に1.4μm厚さの慣用のホトレジスト層をポリチオフェン層上に回転コーテイングしそして120℃において10分間にわたりソフトベークした。ホトレジストを次に異なる寸法の5区分の像を含有するマスクフィルムを通して露光し、現像しそしてそして120℃において10分間にわたりハードベークした。材料を1分間にわたりNaOClの12重量%溶液の中に浸漬してホトレジスト層により被覆されていないポリチオフェン領域を酸化した。酸化された領域はこの処理により除去されないが、「不活性化される」(非伝導性にされる)。水ですすいだ後に、ホトレジストをアセトン/イソプロピルアルコール1:1(容量)混合物を用いて10分間にわたりストリッピングし、引き続きイソプロピルアルコールを用いる別の処理を10分間にわたり行った。材料を次に高圧水流噴射によりクリーニングした。
パターン化されたポリチオフェン層の摩擦
パターン化されたポリチオフェン層をホルネル−オートメーション(Hornell-Automation)(スウェーデン)により供給される装置であるタイプMELP RM−RR 400摩擦/乾燥クリーナーを用いて液晶整列させた。800rpmで回転する120mmの直径を有するベルベットローラーをポリチオフェン層の上に600mm/分の並進速度および100μmの摩擦圧力深さで1回並進させた。
不動態TN LCDセルの組み立て
接着剤枠を区分し、5μmスペーサーパールを回転させ、基質を加圧して接触させそして接着剤枠を紫外線硬化させることにより、上記の基質2つを組み立てて液晶ディスプレイセルを形成した。次にセルに従来の捩りネマチックLC材料を充填しそしてそ封印した。最後に、交差偏光子シートをセルにラミネートした。
【0063】
駆動電圧を上記のセルに背景光の前部でかけることにより、区分間の混乱なしに(鋭利に)5区分を切り換えることができたことが示された。TN材料の良好な通常は白色の配向が酸化されなかったポリチオフェン領域で得られた。

Claims (5)

  1. i)式(I):
    Figure 0004559685
    [式中、R1およびR2は各々独立して水素もしくはC1−C4アルキル基を表すかまたは一緒になって場合により置換されていてもよいC1−C4アルキレン基もしくはシクロアルキレン基を表す]
    に従うポリチオフェンを含んでなる層を基質に付与し、そして
    (ii)該層を機械的に液晶整列させる
    段階を含んでなる液晶整列層の製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法により得られうる液晶整列層。
  3. 各々が上部に電極を有する一対の基質および該基質の間に配置された液晶を含んでなる液晶装置であって、該基質の少なくとも1つに請求項2に記載の液晶整列層を含んでなる層系が付与されている装置。
  4. 請求項2に記載の液晶整列層または請求項3に記載の液晶装置を含んでなる液晶ディスプレイ。
  5. 液晶を整列させるための、式(I):
    Figure 0004559685
    [式中、R1およびR2は各々独立して水素もしくはC1−C4アルキル基を表すかまたは一緒になって場合により置換されていてもよいC1−C4アルキレン基もしくはシクロアルキレン基を表す]
    に従うポリチオフェンの使用方法。
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