JPH02153321A - 液晶素子および導電性有機化合物膜用組成物 - Google Patents

液晶素子および導電性有機化合物膜用組成物

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JPH02153321A
JPH02153321A JP24127588A JP24127588A JPH02153321A JP H02153321 A JPH02153321 A JP H02153321A JP 24127588 A JP24127588 A JP 24127588A JP 24127588 A JP24127588 A JP 24127588A JP H02153321 A JPH02153321 A JP H02153321A
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JP
Japan
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liquid crystal
film
organic compound
conductive organic
crystal element
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JP24127588A
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English (en)
Inventor
Kenji Nakatani
賢司 中谷
Shunsuke Kobayashi
駿介 小林
Hitoshi Suenaga
仁士 末永
Makoto Ebisawa
海老沢 誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Carlit Co Ltd
TDK Corp
Teikoku Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Japan Carlit Co Ltd
TDK Corp
Teikoku Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、強誘電性液晶を用いた液晶素子の改良および
この液晶素子に用いる導電性有機化合物膜用組成物に関
する。 〔従来の技術] 液晶の実効的な光学的性質は電場によって変化させるこ
とができ、このような液晶の電気光学効果を利用した非
発光型素子が現在法(用いられている。 そのなかでも、液晶として例えばスメクチックC0層で
強誘電性を示すような強誘電性液晶が、高速応答性とメ
モリ性を有するために注目されている。 この強誘電性液晶のメモリ性は液晶分子配向の双安定性
により出現する。 このメモリ性を発現させる方法としては、■ラビング法
、■シェアリング法、■磁界印加、■セル側面に適当な
配向特性を付与する方法、■温度勾配法、■斜方蒸着法
等が検討されているが、■〜■は実用的な面積では適用
が難しく、また、■は最適蒸着角度の許容幅が狭く、生
産性、量産性に乏しいことから、TN型などの通常の液
晶素子に生産的な配向方法として適用されているラビン
グ法を応用した方法が多(試みられている。 ラビング法を応用した方法では、セル厚を1μm程度に
する必要があり、この様な薄いセル厚で大面積の素子を
形成することは生産プロセス上極めて難しい。 また、
電界印加時のコントラストに比べ、電界をオフしたとき
(メモリ時)のコントラストは低くなってしまい、しか
も、セル厚を厚(するメモリ性はさらに劣化してしまう
。 そこで、ACスタビライズ法(J、P、 LePesa
nt et al、、 Parts Liquid C
rystal Conf、。 1984、 p21?、 J、M、 Geary、 S
ID’85  Digest。 p1211)が考案されているが、この場合、良好なメ
モリ性は得られるものの、液晶素子は等測的に容量Cと
抵抗Rの並列回路と表わされるため大きなパワーを必要
とし、低電圧駆動・低消費電力という液晶素子の利点を
損なってしまう。 さらに、通常の液晶素子駆動用ICの駆動電圧範囲をこ
えてしまう場合もあり、新たに専用ICを開発する必要
があり、コスト高になってしまう。 これらの問題を解決するため、本発明者等は、ラングミ
ュア・ブロジェット法(以下、LB法と略称する)によ
り形成された有機高分子化合物の単分子膜または累積膜
の配向膜を有する液晶素子を提案している(特願昭63
−58005号)。 〔発明が解決しようとする課題〕 特願昭63−58005号に記載されている液晶素子は
、上記のような配向膜を有するためメモリ性が高く、実
用的な厚いセル厚であってもメモリ性が得られるもので
ある。 しかし、液晶素子のメモリ性に対する要求は高(、また
、コントラストの高さも要求されている。 さらに、特
願昭63−58005号に記載されている液晶素子にお
いて、実際に得られる応答速度は、理論的に予測される
値とは一致せず、十分なものとはいえない。 ところで、強誘電性液晶素子においては、他の液晶素子
とは異なり、強誘電性液晶分子が有する自発分極の空間
的発散、すなわち、空間電荷のつ(る分極場が、液晶分
子の分子配向などに影響を及ぼすと考えられている( 
M、Nakagawaand T、Akahane、J
、Phys、Soc、Jpn、、55(1986)。 p、 1516) このことを強誘電性液晶素子におけるスイッチング(反
転)に関して考察すると、下記のような問題が発生する
ことがわかる。 強誘電性液晶に電界が印加されると自発分極が反転する
が、このとき反転した自発分極がつくる分極電荷が液晶
と配向膜との界面に生じる。 この分極電荷は自発分極
の反転を阻害するため、液晶素子の応答速度を遅延させ
、さらに、電界印加時のコントラストも低下させてしま
う。 また、電界がオフされると、電界印加時に液晶と配向膜
との界面に生じた電荷が放電される。 電界印加時に反
転した自発分極は、この放電により元の分極方向に戻ろ
うとするため、メモリ時のコントラストが低くなってし
まい、高いメモリ性も得ることができない。 上記したように、強誘電性液晶は、その自発分極に起因
するメモリ性およびコントラストの低下を必然的に有す
るものであり、また、応答速度の理論値からのズレも、
この自発分極によるものと考えられる。 なお、強誘電性液晶の自発分極に起因するこれらの問題
は、LB法により形成された配向膜に限らず、塗布、そ
の他の方法により形成された配向膜においても同様に生
じるものである。 本発明は、上記のような問題を解決し、完全なメモリ性
が得られ、しかも、コントラストが高く、応答速度が速
い液晶素子およびこのような液晶素子を実現する導電性
有機化合物膜用組成物を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 上記目的は、下記の本発明により達成される。 すなわち、本発明は、下記(1)〜(11)である。 (1)対向して配設された一対の基板の対向面に電極を
有し、前記基板間に液晶が封入された液晶素子において
、 前記液晶が強誘電性液晶であり、少な(とも一方の基板
上に、導電性有機化合物を含有するか、あるいは導電性
有機化合物からなる導電性有機化合物膜を有することを
特徴とする液晶素子。 (2)前記導電性有機化合物が、電荷移動錯体である前
記(1)に記載の液晶素子。 (3)前記導電性有機化合物膜がラングミュア・ブロジ
ェット法により形成されたものである前記(1)または
(2)に記載の液晶素子。 (4)前記導電性有機化合物膜が塗布により形成された
ものである前記(1)に記載の液晶素子。 (5)前記導電性有機化合物膜が気相重合により形成さ
れたものである前記(1)に記載の液晶素子。 (6)前記導電性有機化合物膜が電解重合により形成さ
れたものである前記(1)に記載の液晶素子。 (7)前記導電性有機化合物膜が配向剤を含有する前記
(1)ないしく6)のいずれかに記載の液晶素子。 (8)前記(1)ないしく7)のいずれかに記載の液晶
素子において、前記基板と前記導電性有機化合物膜との
間に、配向剤を含有する配向膜を有することを特徴とす
る液晶素子。 (9)前記配向剤が、ポリイミド化合物、ポリアミド化
合物またはポリアミドイミド化合物である前記(7)ま
たは(8)に記載の液晶素子。 (lO)電荷移動錯体と配向剤または配向剤の前駆体と
を含有することを特徴とする導電性有機化合物膜用組成
物。 (11)前記配向剤または配向剤の前駆体が、ポリイミ
ドまたはポリアミック酸である前記(10)に記載の導
電性有機化合物膜用組成物。 なお、特開昭63−121020号公報には、導電率(
抵抗率)ρ=lXlo”Ω”cm以下である配向膜を有
する強誘電性液晶素子が開示されている。 この強誘電性液晶素子は、上記の分極電荷による内部電
界によって生じる液晶層内の不均一なイオン分布を解消
し、液晶分子のバラツキや経時的変化を防止するという
ものである。 このものは、導電性を付与するために配向膜形成用の有
機材料に導電性材料を含有させているが、具体的に例示
されている導電性材料は、導電性カーボン、金、銀、銅
等の金属粉末あるいはそれらの金属繊維やウィスカー等
、Sn、In、Ni、Ti等の遷移金属酸化物およびそ
れらに原子価の異なる酸化物を固溶させたもの、例えば
、SnO* −3tz Os系等の無機化合物である。 配向膜形成材料としては、成膜の容易性、均一性、配向
性の高さ、液晶分子との適合性、閾特性の急峻性、マル
チブレクス駆動との適合性等の点から、有機化合物、特
にポリイミド化合物が好ましいが、導電性材料として上
記公報に示されるような無機化合物を用いた場合、有機
化合物の配向膜形成材料との相溶性の点で問題が生じる
。 また、上記のような無機導電性粒子は、電気的に2次粒
子を形成し易く、配向膜形成用塗工液中への均一な分散
が困難である。 したがって、光透過性に悪影響を与え
、表示特性が不良となる。 さらに、導電性カーボン、金属粉末や繊維、ウィスカー
等の無機導電性材料は透明性に欠けるため、これらを含
有する配向膜は光透過率が低く、透過型、反射型等の液
晶素子として良好な特性を得ることができない。 また、同公報には、透明な導電性無機粒子として、粒径
が0.4μm以下、好ましくは0.2μm以下のものが
記載されているが、このような微粒子を実際に製造する
のはきわめて困難である。 そして、同公報にはその具
体的な作製方法は明示されていない。 以下、本発明の具体的構成を詳細に説明する。 本発明の液晶素子に用いる液晶は、強誘電性液晶である
。 ここで、強誘電性とは永久双極子モーメントが同一方向
で一定の向きにそろい、自発分極が存在していることを
意味する。 強誘電性液晶としては、カイラルスメクチック相を有す
るものを用いる。 このカイラルスメクチック相を有する強誘電性液晶の具
体例を以下に示す。 (FLC−1) (FLC−2) (FLC−3) (FLC−4) (FLC−5) (FLC−6) (FLC−12) (FLC−7) (FLC−13) (FLC−8) (FLC−14) (FLC−9) (FLC−15) (ELC−10) (FLC−16) (FLC−11) 上記において、nは4〜20、また、mは1〜6である
ことが好ましい。 また、本発明においては、スメクチック相、好ましくは
スメクチックC相を示す温度範囲が広く粘性が低い液晶
にCoを有するカイラルドーパントを10wt%程度添
加し、カイラルスメクチック相を誘起させたものを強誘
電性液晶として用いてもよい。 上記のスメクチック相を示す温度範囲が広(粘性が低い
液晶としては以下のものが挙げられる。 (L−1) (L−2) (L−3) (L−4) (L−5) (L−6) (L−7) (L−8) (D−3> (L (D−4) (L−10) (D−6) また、カイラルドーパントの具体例としては以下のもの
が挙げられる。 (D (D−1) (D−8) (D−2) (D−9) 上記の具体例も含めて、 ドーパント として は、 以下に示すような光学活性基を有する化合物が挙げられ
る。 H3 (I)−10) (D−11) (D−12) (β : Ol 2. 3. 4. 5. −〇−占HC,H,□1 * 上記において、前記同様mは1〜6である。 このような強誘電性液晶は、商品名 ZLI−3488、ZLI−3489、ZLI−365
4[いずれもE −Merck社製]、商品名C3−1
011,C5−1013、C3−1014、C5−10
15〔いずれもチッソ■製] 、TKF−8616、T
KF−8617、TKF−8618[いずれも帝国化学
産業■製lとして市販されているものである。 本発明では、このような強誘電性液晶が封入される一対
の基板の少なくとも一方の表面に、導電性有機化合物膜
が形成される。 本発明における導電性有機化合物膜は、導電性有機化合
物を含有する有機化合物膜であるか、あるいは、導電性
有機化合物からなる有機化合物膜である。 本発明では、導電性材料として有機化合物を用いるため
、導電性有機化合物膜の成膜が容易で、液晶との適合性
が優れ、基板表面に均一な被膜を設けることができる。 本発明で用いる導電性有機化合物に特に制限はな(、導
電性を有する種々の有機化合物を用いることができるが
、特に、下記の導電性有機化合物を用いることが好まし
い。 (1)電荷移動錯体 電荷移動錯体は、電子供与体(ドナー:以下、Dで表わ
す)と電子受容体(アクセプタ:以下、Aで表わす)と
から構成される。 DとAとの間には電子移動が起こり
、電荷移動相互作用と、その結果生じるクーロン引力お
よびファン・デル・ワールス力により安定な錯体が形成
される。 このような電荷移動錯体は、比較的自由に電
子が移動できるため、通常、高い導電性を示す。 本発明において用いるDおよびA、あるいはこれらを組
み合わせて構成される電荷移動錯体に特に制限はな(、
公知のいずれを用いてもよいが、特に、下記のり、Aお
よび電荷移動錯体を選択することが好ましい。 [D] ■キノリン、N−イソアミルキノリン、N−メタリルイ
ソキノリン等のキノリン類;■N−C,□H4S−ピリ
ジン、 N−CH5(CHa)、−,0ON=NO(CH2)、
。 −ピリジン(m=8.12.16、n=2.4)、 N−CH,(CH2)、−,0N=NOO(CHz)n
ピリジン(m=5.8.12、n=6.8゜10.12
)等のピリジン類: ■テトラメチルテトラチアフルバレン(TMTTF)、
テトラメチルテトラセレナフルバレン(TXTSF)、
ビスエチレンジチオテトラチアフルバレン(BEDT−
TTF)、テトラチアフルバレン(TTF)、テトラセ
レナフルバレン(TSeF)、ビスジチオテトラチアフ
ルバレン(BDT−TTF)、ヘキサメチレンテトラチ
アフルバレン(HMTTF)、ヘキサメチレンテトラセ
レナフルバレン(HMTSF)、ヘキサメチレンテトラ
テルラフルバレン(HMTTeF)、テトラチオテトラ
チアフルバレン(TT−TTF)、ビスビニルジチオテ
トラチアフルバレン(BBDT−TTF)、ビスエチレ
ンジセレノテトラチアフルバレン(BEDS−TTF)
、テトラチオアルキルテトラチアフルバレン(TTA−
TTF) 、テトラセレノアルキルテトラチアフルバレ
ン(TSeATTF) 、テトラテルロアルキルテトラ
チアフルバレン(TTeA−TTF)、ジチオヘプチル
エチレンジチオテトラチアフルバレン、ジチオオクタデ
シルエチレンジチオテトラチアフルバレン、ジメチルプ
ロピレンテトラセレナフルバレン、ジメチルエチレンジ
チオジセレナジチアフルバレン、エチレンジチオジアゾ
テトラチアフルバレン等のフルバレン類; テトラチオテトラセン(TTT)、テトラセレノテトラ
セン(TSeT)、2−フルオロテトラセレノテトラセ
ン(FTSeT)等のテトラセン類; ■1,1°−ジオクタデシルー2.2゛−チアカルボシ
アニン等のシアニン類; ■ジアルキルジメチルアンモニウム(アルキル基の炭素
数がl0112.14.16.18のもの)等のジアル
キルアンモニウム(DAA)類; ■1.6−シチオビレン(1,6−DTP)等のチアピ
レン類; [A] ■テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、オクタデシ
ルテトラシアノキノジメタン(ODTCNQ)、メチル
テトラシアノキノジメタン(MTCNQ)、テトラデシ
ルテトラシアノキノジメタン(TDTCNQ)、  ト
コシルテトラシアノキノジメタン(DCTCNQ)、テ
トラフルオロテトラシアノキノジメタン(F、TCNQ
)  フルオロテトラシアノキノジメタン(FTCNQ
)、l、3−ジメチルテトラシアノキノジメタン(DM
TCNQ)、ジチオフェンテトラシアノキノジメタン、
ビス=1,2゜5−チアジアゾテトラシアノキノジメタ
ン等のTCNQ類; ■p−ジシアノキノジイミン(DCNQI)等のキノジ
イミン類; ■ヘキシルシアノブタジェン(HCBD);■p−クロ
ラニル、p−イオダニル等のキノン類; 0M−1,3−ジチオールー2−チオン−4,5−ジチ
オレート(M=Ni、Au)等のMetal−(dmi
t)を類; ■Ni−シマレオニトリルジチオレート等のMetal
−(mnt)s類; 上記したよりなりおよびAから構成される電荷移動錯体
として好ましいものを、下記に示す。 [CTC−1] (N−イソアミルキノリン) (TCNQ)* [CTC−2] (N−メタリルイソキノリン) (TCNQ)2 [CTC−3] (TMTTF)   (ODTCNQ)[CTC−4] (キノリン) ・ (T CN Q) *[CTC−5
] (N−イソアミルキノリン) (MTCNQ)* [CTC−61 (TMTTF)   (MTCNQ) [CTC−7] (N−C,、H4,−ピリジン) (TCNQ) [CTC−8] (N  C*zH4−−ピリジン) (TCNQ)  。 [CTC−91 (1,l’ −ジオクタデシル− チアカルボシアニン>   (TCNQ)![CTC−
101 (TTF)   (ODTCNQ) [CTC−11] (TMTTF)、 ・ (TDTCNQ)。 [CTC−12] (TMTTF)  ・ (DCTCNQ)z[CTC−
13] (TTF)   (TCNQ) [CTC−141 [N−CH,(CH,)、、0ON=NO(CH,)、
−ピリジン】 ・ (T CN Q) *[CTC−1
5] [N −CHs(CH*)−−+  ON = N0O
(CHt)。−ピリジン)   (TCN(1)。 [CTC−161 (DAA)  ・ (M −(dmi  t)−]なお
、[CTC−1]、[CTC−21[CTC−3]  
、 [CTC−4]  、 [CTC−5]および[C
TC−61は、それぞれ5OC−■、5oc−n、LO
C−1,LOC−11、LOC−Ill−1およびLO
G−111−2として、日本カーリット株式会社から入
手することができる。 (n)共役系高分子化合物 本発明で用いる共役系高分子化合物に特に制限はないが
、好適に用いられる共役系高分子化合物としては、ポリ
アセチレン、ポリ−1−アルキン、ポリシアノアセチレ
ン、ポリフェニルアセチレン、ポリクロロフェニルアセ
チレン、ポリメチルアゾメチン、ジフルオルアセチレン
、ポリパラフェニレン、ポリパラフェニレンサルファイ
ド、ポリパラフェニレンセレニド、ポリパラフェニレン
オキサイド、ポリパラフェニレンビニレン、ポリパラフ
ェニレンアゾメチン、ポリパラアゾフェニレン、ポリジ
フェニレンビニレン、ポリアニリン、ポリピロールおよ
びその3−置換体やポリ−N−メチルビロールなどの誘
導体、ポリチオフェンおよびポリ−3−メチルチオフェ
ンなどのポリ−3−アルキルチオフェンやポリ−3−チ
オフェン−アルケンスルホネートなどの3−置換誘導体
、ポリチオフェンビニレン、ポリフラン、ポリセレノフ
ェン、ポリテルロフェン、ポリインチオナフテン、ポリ
イソナフトチオフェン、ポリアズレン、ポリナフチレン
、ポリビフェニレン、ボリアセン、ポリベンゾチオフィ
ン、ポリナフチリジン(ポリビリジノビリジン)、ポリ
シアノジエン(ポリピラジノピラジン)、ポリアレンメ
タノイド、ポリベリナフタレン、ポリベリアントラセン
等が挙げられる。 (III )金属錯体 本発明で用いる金属錯体に特に制限はないが、好適に用
いられる金属錯体としては、金属フタロシアニンおよび
その誘導体等のポルフィリン錯体などが挙げられる。 (+V )主鎖または側鎖に金属錯体を有する高分子化
合物 上記(III )において挙げたような金属錯体を側鎖
または主鎖に有する高分子化合物を、好適に用いること
ができる。 このような化合物としては、例えば、特開昭59−54
104号公報に記載されている金属フタロシアニン残基
を側鎖に有するポリマーが好ましい。 導電性有様化合物膜中の上記のような導電性有機化合物
の含有量は、好ましくは0.01〜30wt%、より好
ましくは0.01〜25wt%、さらに好ましくは0.
1〜20wt%である。 また、導電性有機化合物膜は
、上記のような導電性有機化合物のみから構成されてい
てもよい。 本発明において、導電性有機化合物膜の形成方法に特に
制限はないが、下記のLB法、塗布法、気相重合法およ
び電解重合法のいずれかにより成膜することが好ましい
。 (LB法による導電性有機化合物膜の成膜)LB法によ
り形成される導電性有機化合物膜は、導電性有機化合物
の単分子膜または累積膜(以下、LB膜と略称する)、
あるいは導電性有機化合物と他の有機化合物との混合L
B膜、さらには、他の有様化合物のLB膜が導電性有様
化合物を含有するものである。 この場合に好適に用いられる導電性有機化合物は、L 
B法により成膜することができ、かつLB膜として導電
性を有する化合物、あるいはLB腹膜中含有させること
のできる化合物であれば特に制限はな(、上記の導電性
有機化合物を好適に用いることができる。 上記(I)に示されるような電荷移動錯体を用いる場合
、導電性有機化合物膜は、電荷移動錯体の単分子膜ある
いは累積膜であるLB膜であってもよ(、電荷移動錯体
と他の有機化合物との混合LB膜であってもよい。 ま
た、他の有機化合物のLB膜が電荷移動錯体を含何する
ものであってもよい。 導電性有機化合物膜が電荷移動錯体のLB膜あるいは電
荷移動錯体と他の有機化合物との混合LB膜である場合
、電荷移動錯体としては、ドナーおよびアクセプタのい
ずれか一方が両親媒性の化合物である必要がある。 このような電荷移動鏡体としては、例えば、上記のCT
C−3、CTC−7〜12、CTC−14〜16が挙げ
られろ。 混合LB膜の形成に用いる他の有機化合物は両親媒性の
化合物であれば特に制限はないが、後述するポリイミド
化合物、ポリアミド化合物またはポリアミドイミド化合
物であることが好ましい。 また、混合LB脱膜中電荷移動錯体の含有量は、好まし
くは0.01〜30wt%、より好ましくは0.01〜
25wt%、さらに好ましくは0.1〜20wt%程度
である。 電荷移動錯体の含有量がこの範囲であると、
導電性有機化合物膜は良好な配向性を有する。 ただし
、電荷移動錯体だけから構成される導電性LB膜も、配
向性を有する。 上記(U )に示されるような共役系高分子化合物ある
いは上記(1v)に示されるような金属錯体を有する高
分子化合物のうちの両親媒性な有する化合物を用いても
、LB法により導電性有機化合物膜を成膜することがで
きる。 このような化合物としては、例えば、ポリピロール[T
、Iyoda et al、、Tet、Lett、、2
7,5633(1986)] 、クフィンケチオフエン
S、Ta5aka etal、 、 5ynth、Me
t、 、 16.17 (1986)]   ポリ (
p−フェニレンビニレン)
【西片ら1日本化学会第56
春期年会2 II H47)  ポリアニリン〔安藤ら
2日本化学会第56春期年会311H31]、ポルフィ
リンを組み込んだポリアミドイミド(捕水ら、昭和63
年3月2日付は日本工業新聞第11面)等が挙げられる
。 また、この他、上記(III )に示されるような金属
錯体を含有するLB膜も本発明における導電性有機化合
物膜に含まれる。 このよりなLB膜としては、例えば、ヨウ素をドープし
たNiフタロシアニンLB膜〔周端ら、化学、42巻、
1号、46 (1987))である。 また1例えば、特開昭62−59286号公報に記載さ
れている下記式(I)または(II)で表わされる化合
物から形成されるLB膜である。 式(I) Pc(−COOR,)。 [ただし、上記式(1)において、Pcはフタロシアニ
ン残基を、R1はアルキル基を表わし、nは1〜16の
整数である。〕 式(II) tppa−(−R2)。 〔ただし、上記式(II)において、tppaはテトラ
ピリジノポルフィラジン残基を、R1はアルキル基を表
わし、mは1〜4の整数である。] 上記のLB法は以下に示す工程に従う。 上記したような導電性有機化合物、あるいは導電性有様
化合物と他の有機化合物とを、溶媒に溶解して展開溶液
を調製する。 溶媒は、用いる化合物に合わせて、水溶性または揮発性
の溶媒(例えば、アセトニトリル、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N、N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン等
)を適当に選択すればよい。 次いで、展開溶液を水面上にゆっくり滴下する。 その
後仕切り板を移動し、区画された水面の面積を減少させ
ていくと、1分子当たりの占有面積が減少し表面圧の上
昇が見られ、やがて規則正しく並んだ凝縮膜が形成され
、安定な単分子膜として存在する。 この単分子膜は、通常lO〜40 dyn/cmの一定
圧に保持した状態で液晶素子の基板を上下することによ
り、水面上より一層ずつ移しとることができる。 この場合、用いる導電性有機化合物や表面圧、あるいは
基板表面状態等によって、単分子膜あるいは累積膜はX
膜、Y膜あるいはZ膜とすることができ、本発明におい
てはいずれであってもよい。 上記のように、基板を水面に入れる垂直浸漬法のみなら
ず、本発明においては基板を水平にして単分子膜を吸着
する水平付着法を適用してもよいが、垂直浸漬法が望ま
しく、なかでも引上げ法とするのがよい。 また、基板は前処理を施して用いでもよい。 本発明において、単分子膜は一層としてもよ(、また何
層か移し取って累積膜としてもよい。 累積膜とする場
合の累積数は2〜200層、好ましくは3〜IO層とす
ればよい。 このように、LB法によって形成された導電性有機化合
物膜は、基板の移動方向に対して主鎖が配向した一軸配
向性を有しており、導電性を有する他、液晶分子を水平
(ホモジニアス)に配向させる機能も有する。 なお、導電性有機化合物が放射線感応不飽和結合等を有
する重合可能な化合物である場合、上記のように導電性
有機化合物をLB膜化した後に、導電性有機化合物を重
合してもよい。 また、単分子膜を展開水面上において重合する界面重合
を行ない、得られた重合膜を基板表面に移し取ってもよ
い。 (塗布による導電性有機化合物膜の成膜)塗布により導
電性有機化合物膜を成膜する場合、スピンナ塗布、ロー
ル塗布、スプレー塗布、浸漬塗布、グラビア塗布等の公
知の方法を用いればよい。 また、キャスティング法を
用いてもよい。 なお、溶媒は、用いる化合物に合わせ適当なものを選択
すればよい。 塗布法により好適に成膜される導電性有機化合物は、上
記したような電荷移動錯体、ポリ(3−アルキルチオフ
ェン)  [(M、5ato etal、、J、Che
m、Soc、、Chem、Commun、、1986,
873  。 S、Hotta  et  al、、Macromol
ecules、20,212(1987)] 、アルキ
ルチオフェンランダム共重合体(K、Y、Jen et
 al、、J、Chem、Soc、、Chew。 Commun、 、 1986.1346)、ポリ(3
−置換チオフェン)およびポリ(3−置換ビロール) 
 (M、R。 Bryce et al、、J、Che+++、Soc
、、Chem、Commun、。 1987、466)などの可溶性共役系高分子化合物等
の1種以上である。 また、特開昭62−59286号
公報に記載されている上記式(I)または(II)で表
わされる可溶性ポルフィリン錯体化合物も好適に使用す
ることができる。 また、これらの導電性有機化合物と他の有機化合物との
混合物の塗布膜を、導電性有機化合物膜としてもよい。  この場合の他の化合物に特に制限はないが、ラビング
等により良好な配向性を発現する化合物を用いることが
好ましい、 このような化合物としては、後述するよう
な公知の配向剤から適当に選択することが好ましいが、
導電性有機化合物として電荷移動錯体を用いる場合、他
の有機化合物としてポリイミド化合物、ポリアミド化合
物またはポリアミドイミド化合物を用いることが好まし
い。 なお、この場合、導電性有機化合物膜中の電荷移動錯体
の含有量は、好ましくは0.01〜30wt%、より好
ましくは0.01〜25wt%、さらに好ましくは0.
1〜20wt%である。 塗布法により成膜された導電性有機化合物膜に配向性を
付与するため、導電性有機化合物膜の表面をラビングす
ることが好ましい。 この際、ラビングの方向は、1方
向のみでもよいが、用いる強誘電性液晶のチルト角(θ
)の2倍の角度で交差する2方向でもよく、あるいはこ
れらに加え、層の法欅方向を加えた3方向であってもよ
い。 ラビングは常法に従って行なえばよい。 (気相重合による導電性有機化合物膜の成膜)気相重合
法としては、CVD法、蒸着法等の気相成膜法において
、必要に応じ、プラズマ重合法、電子線重合法、紫外線
重合法等の公知の方法を用いればよい。 気相重合法により好適に成膜される導電性有機化合物膜
を構成する導電性有機化合物としては、ポリベリナフタ
レン[M、L、Kaplan et al、。 Appl、Phys、  Lett、、36,869(
1980)) 、ポリピロール[木本ら、第35回高分
子学会年次大会予稿集、11−9−05,3玉、570
(1986))、銅フタロシアニン(0sada。 Y、、et al、、J、Appl、Phys、、59
.1776(1986)] 、金属フタロシアニン(鶴
田ら、第35回高分子学会年次大会予稿集、ll−9−
08,3二、p。 573 (1986)) 、テトラアルコキシフクロシ
アニン〔鶴田ら、第35回高分子学会年次大会予稿集、
ll−9−09,35,574(1986))等が挙げ
られる。 なお、気相重合法により成膜された導電性有機化合物膜
に配向性を付与するため、上記したようなラビングを施
すことが好ましい。 (電解重合による導電性有機化合物膜の成膜)電解重合
法は、適当な溶媒中に、電解質と重合しようとするモノ
マーを各々0.1〜1mol#程度溶解して電解液を調
製し、この電解液中に挿入した電極間に電圧を印加する
ことにより陽極板上に重合膜を形成する方法である。 溶媒としては、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジメ
チルフォルムアミド、ニトロベンゼン、硫酸ジメチル、
硫酸ジエチル、テトラハイドロフラン、プロピレンカー
ボネート、塩化メチレンなどが挙げられる。 支持電解質としては、BF4−、PF、−5A3PFa
−1p −B r C5−1H,SO,−1p−MeC
a  H45O3−1F S O5−1CF s  C
Oa−などのルイス酸イオンを対イオンとしたm個金属
イオン(Li” 、K”  Na” 、Rb” 、Ag
”など)あるいはテトラアルキルアンモニウムイオン(
R,Nlの塩〔各種過塩素酸塩(M−C尼0.)など)
 、HI So、、HF、HF/SbF、%H(12/
AβCβ3等の強酸性溶液などが挙げられる。 電極としては、Hg、Pt、Aj2、In/S now
 、I n/ S no2−N i 、グラッシーカー
ボンなどが挙げられる。 これらの中から用いる化合物に合わせ、適当なものを選
択すれば良い。 電解重合法により好適に成膜される導電性有機化合物膜
を構成する導電性有機化合物としては、ポリピロール[
A、F、Diaz et al、、J、Chem。 Sac、 、 Chem、 (:oo+mun、 、 
p、 635 (1979)など]、ポリチオフェン[
K、Kaneto et al、、J、Chem、So
c、。 Chem、Commun、、p、382(1983)な
ど】、ポリ (3−メチルチオフェン)  [M、5a
to et al、、J、Chem。 Soc、 、 Chew、 Commun、 、 p、
 713 (1985)などJ ポリバラフェニレン[
M、5atoh et al、、J、Chem。 Sac、 、 Chem、 Com1+un、 、 p
、 l 629 (1985)など〕、ポリアニリン[
A、F、Diaz et al、、J、Electro
anal。 Chew、 、 Ill、 111 (1980)など
】等が挙げられる。 なお、電解重合法により成膜された導電性有機化合物膜
に配向性を付与するため、上記のようなラビングを施す
ことが好ましい。 また、−軸延伸配向処理により、導電性有機化合物膜に
配向性を付与してもよい。 この場合、導電性有機化合
物膜を成膜して一軸延伸配向処理を施し、この膜を液晶
素子の基板に接着すればよい。 上記したような種々の方法で成膜される導電性有機化合
物膜の膜厚は、好ましくは5000Å以下、より好まし
くは50〜1000人である。 また、導電性有機化合
物膜がLB膜である場合、より好ましくは12〜200
人である。 また、導電性有機化合物膜が、後述する配向膜上に成膜
される場合、導電性有機化合物膜の好ましい膜厚は、4
000Å以下、より好ましい膜厚は、50〜800人で
ある。 また、この場合に、導電性有機化合物膜がLB
膜である場合、好ましい膜厚は上記と同様である。 以上に説明したような導電性有機化合物膜の導電率は、
l x 10−” S/cm以上であることが好ましい
。 また、導電率の上限は、同一基板内に存在する電極
同士がショートしないように定められる。 なお、より
好ましい導電率は、1 x 10−”〜I X I O
−’S/cmである。 本発明には、上記のような導電性有機化合物膜と基板と
の間に、液晶分子を配向させる。配向膜を有する液晶素
子も含まれる。 配向膜の成膜方法に特に制限はな(、上記したようなL
B法あるいは塗布法等を目的に応じて適当に選択すれば
よい。 配向膜を構成する配向剤は、成膜後に配向性を有するか
、あるいは成膜後にラビングを行なうことにより配向性
を有する化合物であれば特に制限はなく、用いる成膜法
に合わせ公知の適当な配向剤を選択すればよい。 このような配向剤としては、例えば、ポリイミド、ポリ
アミド、ポリアミドイミド、ポリビニルアルコール、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール
、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、セ
ルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アクリル樹
脂等の樹脂類、各種界面活性剤、シランカップリング剤
、クロム錯体等である。 これらの配向剤は、特開昭6
3−60422号公報等に記載されている。 本発明では、これらの配向剤のうち、ポリイミド化合物
、ポリアミド化合物またはポリアミドイミド化合物を用
いることが好ましい。 以下、これらの化合物を用いてLB法により配向膜を成
膜する方法を説明する。 ポリイミド化合物はテトラカルボン酸二無水物とジアミ
ンを出発原料とし、ポリアミック酸を前駆体として合成
されるものである。 ポリアミック酸としては、商品名サンエバーRN−71
0、サンエバーRN−305、サンエバー130〔日産
化学工業■製〕PIX−5400[日立化成■製]など
が挙げられる。 LB法を適用するに際し、ポリアミック酸は、アルキル
アミン塩とする。 例えば、 のスキームに従って合成されたポリアミック酸に以下に
示す長鎖アルキルアミンを0.5〜2当皿反応させたポ
リアミック酸アルキルアミン塩が挙げられる。 長鎖アルキルアミンとしては、N、N−ジメ2.3−5
−4−リカルボキシ 4.4′−ジアミノジフェニルメタン シクロペンチル酢酸 二無水物 ポリアミック酸 デシルアミン(82N−C,。H,、)、テトラデシル
アミン(82N C14829)等が好ましく挙げられ
る。 ポリアミック酸は一般にテトラカルボン酸二無水物とジ
アミンとから合成されるが、本発明で用いることのでき
るテトラカルボン酸二無水物として、好ましくは、ピロ
メリット酸二無水物、3,4.3’ 、4’ −ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカル
ボキシフェニル)エーテルニ無水物、3.4゜3′、4
′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(
3,4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタンニ無水物等
が挙げられる。 また、ジアミンとして、好ましくはp−フェニレンジア
ミン、4.4′−ジアミノビフェニル、4,4′−オキ
シジアニリン、4.4′メチレンジアニリン、4.4′
−スルホニルジアニリン等が挙げられる。 ポリイミド化合物は、上記のポリアミド化合物であるポ
リアミック酸アルキルアミン塩を公知の方法に準じて熱
または酸無水物により変換させたものであることが好ま
しい。 熱による場合は170〜400℃、好ましくは170〜
250℃とすればよい。 また酸無水物による場合は、酸無水物として無水酢酸等
を用いればよい。 このポリイミド化合物は、ポリアミック酸アルキルアミ
ン塩の単分子膜を基板に移し取った後、基板を酸無水物
中に浸漬するか、加熱するかして変換するが、酸無水物
中に浸漬する方が好ましい。 本発明において用いるポリアミドイミド化合物は、例え
ば 4−(クロロポルミル) フタル酸無水物 4.4′ −オキシジアニリン ポリアミドアミック酸 のスキームに従って合成されたポリアミドアミック酸を
ポリイミド化合物の場合と同様にアルキルアミン塩とし
、その後熱あるいは酸無水物により変換させたものであ
り、具体的には、で示されるものなどである。 上記において、ポリアミドアミック酸の合成には、4.
4′−オキシジアニリンの他にポリアミック酸を合成す
る際に用いた前記の芳香族ジアミンを用いることもでき
る。 このような配向剤を含有する配向膜用組成物の具体例と
しては、例えば以下のものである。 ■ポリイミドをN−メチルピロリドン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、γ−ブチルラクトンな
どに溶解したもの例えば、セミコファインSP、LP 
(東し製)オプトマーAL(日本合成ゴム製)等■ポリ
アミック酸をN−メチルピロリドン等に溶解したもの(
例えば濃度的6wt%)例えば、サンエバーRN−30
5、同RN−710、同130、(日雇化学工業製)、
prX−5400(日立化成製)等のポリイミド前駆体
としてのポリアミック酸溶液 その他最終的にポリイミドとなるものとしては、PIQ
(日立化成製)、JR−100、JR−190など(日
東電気工業製)などのN−メチルピロリドン溶液がある
。 ■ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66、など)を、
クレゾールあるいはクレゾールと低級アルコールの混合
液に溶解したもの(例えば濃度的lO%) ■ポリビニールアルコールを水に溶解したもの(例えば
濃度的5%) 上記のような配向膜用組成物を展開溶液とし、導電性有
機化合物膜の説明において前述したようなLB法により
配向膜を成膜する。 展開溶液中の配向剤の濃度は0.
1〜20wt%程度が好適である。 LB法によって成膜された配向膜は、LB法により成膜
された導電性有機化合物膜と同様に配向性を有するもの
であるが、さらに、ラビング処理等の配向処理を施して
もよい。 なお、上記の導電性有機化合物膜をLB法により成膜す
る場合において、導電性有機化合物膜が電荷移動錯体と
他の有機化合物との混合LB膜である場合、あるいは他
の有機化合物のLB膜が電荷移動錯体を含有するもので
ある場合、展開溶液として用いる導電性有機化合物膜用
組成物は、上記の配向膜用組成物に電荷移動錯体を添加
したものであることが好ましい。 この場合、導電性有機化合物膜用組成物中の配向剤およ
び電荷移動錯体の合計の濃度は、好ましくは0.01〜
30wt%、より好ましくは0.01〜25wt%、さ
らに好ましくは0.1〜20wt%程度である。 また、電荷移動錯体を含有する導電性有機化合物膜を塗
布法により成膜する場合、塗布溶液としては上記の導電
性有機化合物膜用組成物を用いることが好ましい。 配向膜の成膜に塗布法を用いる場合、配向剤を適当な濃
度の溶液とし、この溶液を電極が所定のパターンに形成
された基板上に塗布する。 用いる溶液としては、例えば、上記の配向膜用組成物を
用いればよい。 また、塗布法に用いる配向剤は、LB法の説明において
挙げたものが好適に用いられる。 塗布は、スピンナ塗布、ロール塗布、スプレー塗布、浸
漬塗布、グラビア塗布等の公知の方法により行なえばよ
い。 また、溶媒は、用いる化合物に合わせて適当なも
のを選択すればよい。 配向膜を塗布法により成膜する場合、成膜後の膜表面を
ラビングし、配向性を付与することが好ましい。 ラビ
ングは、導電性有機化合物膜の説明において前述したよ
うな方法で行なえばよい。 配向膜の厚さは、成膜方法あるいは用いる化合物の種類
によっ、て異なり、また、配向膜上に形成される導電性
有機化合物膜の構成化合物およびその成膜方法によって
も異なるが、i oooÅ以下、好ましくは12〜2o
o人とするのがよい。 このような膜厚とすることによ
り、良好な配向性を得ることができる。 上記の配向膜が形成される基板材質に特に制限はな(、
フロートガラス、ソーダライムガラス、プラスチックフ
ィルム等の公知のものを目的にあわせて選択すればよい
。 電極は、ITO等の公知の透明電極を用いればよい
。 上記の導電性有機化合物膜、あるいは導電性有機化合物
膜と配向膜とを形成した基板を対向させて素子を形成し
、両基板間に強誘電性液晶を封入する。 ついで、強誘
電性を発現する相(例えば、SmC” )になるまで徐
冷し、本発明の液晶素子を得る。 なお、徐冷する際には、電圧を印加してもよい。 印加
する電圧としては、直流、交流(矩形波)、パルス状等
のいずれであってもよいが、好ましくは、双極性のパル
ス電圧が好ましい。 このようなパルス電圧において、
好ましいパルス幅は1μsec 〜10m5ec、より
好ましくは10μsec〜1m5eCであり、好ましい
波高値は5〜100V、より好ましくは10〜50Vで
あり、好ましいパルス間隔はパルス幅の1〜100倍、
より好ましくは2〜50倍である。 このような電圧を印加することによっても、良好な配向
性が得られる。 [実施例] 以下、本発明の実施例を挙げ、さらに詳細に説明する。 [実施例1] 下記のようにして塗布法により導電性有機化合物膜を成
膜した。 ITO透明電極を電子ビーム蒸着法により基板上に形成
した後、バターニングした。 ポリアミック酸[商品名サンエバーRN−305(日雇
化学工業社製)]の6wt%NMP溶液に電荷移動錯体
[商品名LOG−I (日本カーリット社製)]を0.
6wt%添加し、超音波洗浄器にて均一な溶液とした。 この溶液を上記基板上にスピンナー塗布した後、170
℃にて1時間熱処理し、電荷移動錯体を含有するポリイ
ミド膜を得た。 この膜をナイロン織布によりラビングして配向性を有す
る導電性有機化合物膜とし、この導電性有機化合物膜を
有する2枚の基板をラビング方向が平行となるようにア
ルミナスペーサを用いて貼り合わせた。 ついで両基板
間の空隙に強誘電性液晶[商品名ZLI−3488(E
 −Mercに製)]を封入し、アイソトロピック相か
ら徐冷して液晶素子を得た。 徐冷に際しては、双極性
パルスを印加した。 双極性パルスのパルス幅は1m5
ec、波高値は20■、パルス間隔はパルス幅の40倍
とした。 また、電荷移動錯体の添加量を変えた液晶素子を、上記
と同様にして作製した。 なお、比較のために、電荷移
動錯体を含有しない液晶素子も作製した。 さらに、比較のために、特開昭63−121020号公
報に記載されている実施例に従って、導電性カーボンブ
ラックを7wt%含有するポリイミド膜を有する液晶素
子も作製した。 これらの液晶素子に対し双極性パルス電圧を印加し、下
記の方法によりコントラスト、メモリ性および応答時間
を評価した。 双極性パルスのパルス幅は1m5ec、
波高値は20V、パルス間隔はパルス幅の40倍とした
。 なお、液晶素子は正電圧印加時に透光性であり、負
電圧印加時に遮光性であった。 (コントラストおよびメモリ性) 正電界印加時の光透過率をT1、正電界オフ後(メモリ
時)の光透過率をT2、負電界印加時の光透過率をT3
、負電界オフ後(メモリ時)の光透過率をT、とし、下
記式により電界印加時のコントラスト(MCR,)およ
びメモリ時のコントラスト(MCR工)と、透光時のメ
モリ性(M、)および遮光時のメモリ性(MD )とを
算出した。 T+  +Ts T*  +T。 そして、(M、+Ml、)/2を液晶素子のメモリ性と
した。 第1図に、電荷移動錯体の含有量と、コントラストおよ
びメモリ性との関係を示す。 なお、導電性カーボンブラックを含有するサンプルは光
透過性が低く、MCR,およびMCRMのいずれもが0
.5以下であった。 (応答速度) 20Hzの矩形波を印加し、光透過率が10〜90%ま
で変化する時間を応答速度とした。 第2図に、上記電荷移動錯体を0.6wt%添加した場
合における印加電界強度と応答速度の関係を示す。 ま
た、比較として、この液晶素子が電荷移動錯体を含有し
ないときの応答速度も第2図に示す。 [実施例2] 下記の配向膜用組成物と実施例1で用いた電荷移動錯体
とを混合して導電性有機化合物膜用組成物を作製し、そ
の他は実施例1と同様にして電荷移動錯体を有する液晶
素子を作製した。 (配向膜用組成物) 商品名サンエバーRN−710 商品名サンエバーRN−130 (以上、日雇化学工業社製) PIX5400 LIIIO (以上、日立化成社製) 6−ナイロン溶液 6.6−ナイロン溶液 ポリビニルアルコール溶液 これらの液晶素子に対し、実施例1と同様な評価を行な
ったところ、実施例1とほぼ同様な結果が得られた。 [実施例3] 電荷移動錯体を含有する種々の導電性有機化合物膜を、
LB法により基板上に形成した。 導電性有機化合物膜を構成する有機化合物、電荷移動錯
体および導電性有機化合物膜中の電荷移動錯体の含有量
を、表1に示す。 なお、電荷移動錯体は、前述のCT
C−3およびCTC−11を用いた。 基板は、実施例1と同様のものを用いた。 表1で、ポリアミドあるいはポリイミドとして示す化合
物は、以下のものである。 ポリアミド ポリアミック酸[商品名サンエバーRN−710、RN
−305]を用いてアルキルアミン塩とし、LB化した
。 ポリイミド 後述のようにして上記のポリアミドを変換したものであ
る。 LB法により導電性有機化合物膜を形成する場合は以下
のようにした。 上記のポリアミック酸および電荷移動錯体をN、N−ジ
メチルアセトアミド−ベンゼン(1:1)混合溶媒を用
いて溶解し、1mmo℃/β程度の溶液とし、これにア
ルキルアーまンを添加してポリアミック酸アルキルアミ
ン塩の溶液を調製した。 この溶液を25℃の水に滴下して展開した。 水はイオン交換樹脂により2回精製したものを用いた。 次に、仕切り板により表面圧を上昇時 25 dyne/cm 、下降時10または19 dy
ne/cmと一定にして、水面に垂直に基板を上下させ
基板上に表1に示すような累積膜を形成した。 この場合の基板の速度は5〜lOII1ml10ll1
程度とした。 その後真空乾燥して電荷移動錯体を含有するポリアミド
の導電性有機化合物膜として用いた。 また、ポリイミドの場合は上記のポリアミドの導電性有
機化合物膜を酸無水物に浸漬処理してポリイミド導電性
有機化合物膜とした。 上記の種々の導電性有機化合物膜を有する基板と種々の
アルミナスペーサを用いて、基板の引き上げ方向あるい
はラビング方向に対してパラレルもしくはアンチパラレ
ルとなるように貼り合わせ、基板間空隙に実施例1と同
じ強誘電性液晶を封入し、アイソトロピック相より徐冷
して表1に示す液晶素子を作製した。 徐冷に際しては
、実施例1と同じ双極性パルスを印加した。 なお、導電性有機化合物膜は、対向する基板の両面に形
成した。 また、電荷移動錯体の含有量を変えた液晶素子を、上記
と同様にして作製した。 なお、比較のために、電荷移
動錯体な含有しない液晶素子も作製した。 これらの液晶素子に対し、実施例1と同様にしてコント
ラスト、メモリ性および応答時間を評価した。 表1に、各液晶素子のコントラストおよびメモリ性を示
す。 第3図に、液晶素子No、1−1における印加電界強度
と応答速度の関係を示す。 また、比較として、上記液
晶素子が電荷移動錯体を含有しないとき(液晶素子No
、1−6)の応答速度も第3図に示す。 [実施例4] 実施例1で用いた基板上に、導電性有機化合物膜を成膜
した。 導電性有機化合物膜の構成化合物および成膜方法を替え
、種々の液晶素子サンプルを作製した。 構成化合物お
よび成膜方法を表2に示す。 なお、表2に示される構成化合物および成膜方法の詳細
は、下記のとおりである。 〔電荷移動錯体(CTC−3)LB膜〕アセトニトリル
−ベンゼン混合溶媒 (1: 1)にCTC−3を溶解して展開溶液を作製し
た。 この展開溶液を25℃の水に滴下して展開した。 水は
イオン交換樹脂により2回精製したものを用いた。 次に、仕切り板により表面圧を25 dyne/cmと
一定にして、水面に垂直に基板を上下させ、基板上にY
型の累積膜を形成した。 この場合の基板の速度は5〜
10 mm/win程度とした。 その後乾燥して導電性有機化合物膜とした。 なお、導電性有機化合物膜は、対向する基板の両面に形
成した。 (金属フタロシアニン塗布膜) Makromol、 Chew、 、 180. p、
 2073 (1979)に従い合成した下記式で表わ
される金属フタロシアニンを主鎖中に有するポリイミド
(数平均分子量10.000)をスピンナーコートで基
板上に塗布し、導電性有機化合物膜とした。 [式1 %式% (ただし、上記式において、PcはGoフタロシアニン
、Aはベンゼン環であり、Bは、である。) (ポリピロール気相重合膜) Polya+er Preprints、Jpn、、v
ol、35.No、3゜p、 570. (1986)
に記載されている木本らの方法に従ってポリピロール気
相重合膜を成膜した。 すなわち、クロスタイプの反応器を用い、13.56M
Hzの高周波電源によりプラズマを発生させ、ピロール
のプラズマ重合およびヨウ累のドープ(プラズマ同時ド
ーピング)を行なった。 なお、圧力は0.3Torr
、出力50W、反応時間は10分間とした。 (ポリチオフェン電解重合膜) 酸素を十分脱気したアルゴンガス雰囲気のドライボック
ス内にて、ベンゾニトリル−L i B F J系電解
溶液を用い、チオフェンモノマーをI n / S n
 Oを電極上で電解重合させた。 重合電圧は約20V(重合電流的10mA/cm” )
とした。 得られた液晶素子サンプルに対し、下記の条件にてコン
トラスト、メモリ性および応答時間を評価した。 (コントラストおよびメモリ性) 単極性のパルス電圧を印加し、その他は上記と同様にし
、て測定した。 パルス幅は1m5ec、波高値は20
〜30v、1サイクルはパルス幅の40倍とした。 (応答時間) パルス幅20m5ecのパルス電圧を印加し、光透過率
が10〜90%まで変化する時間を応答時間とした。 表2に、上記の各種導電性有機化合物膜のコントラスト
およびメモリ性を示す。 第4図に、液晶素子No、101における印加電界強度
と応答速度の関係を示す。 CTC−3 金属フタロシアニン ポリピロール ポリチオフェン 表   2 LB法 塗布法 気相重合法 電解重合法 0.72 0.61 O162 0,61 0,69 0,59 0,60 0,60 [実施例5] 実施例1で用いた基板上に配向膜を成膜し、この上に導
電性有機化合物膜を成膜した。 配向膜と導電性有機化合物膜の構成化合物および各膜の
成膜方法を替え、種々の液晶素子サンプルを作製した。  各膜の構成化合物および成膜方法を表3に示す。 なお、配向膜の構成化合物および成膜方法は、電荷移動
錯体を含有しない他は実施例1および実施例3の導電性
有機化合物膜と同様とし、導電性有機化合物膜の構成化
合物および成膜方法は、実施例1、実施例3および実施
例4と同様とした。 得られた液晶素子サンプルに対し、下記の条件にてコン
トラスト、メモリ性および応答時間を評価した。 (コントラストおよびメモリ性) 単極性のパルス電圧を印加し、その他は上記と同様にし
て測定した。 パルス幅は1m5ec、波高値は20〜
30V、1サイクルはパルス幅の40倍とした。 (応答時間) パルス幅20m5ecのパルス電圧を印加し、光透過率
が10〜90%まで変化する時間を応答時間とした。 表3に、各サンプルが有する配向膜および導電性有機化
合物膜と、各サンプルのコントラストおよびメモリ性を
示す。 また、第5図に、液晶素子No、201における印加電
界強度と応答速度の関係を示す。 また、比較として、電荷移動錯体を含有しない他は液晶
素子No、201と同様な液晶素子No、206の応答
速度も第5図に示す。 上記各実施例から明らかなように、本発明の液晶素子は
メモリ性およびコントラストが高く、応答速度が速い。 【発明の作用効果J 本発明の液晶素子は、強誘電性液晶と対向する基板表面
に導電性有機化合物膜を有する。 このため、強誘電性液晶の自発分極に起因する分極電荷
が、強誘電性液晶と基板との間に溜りにくい。 したがって、本発明の液晶素子は、完全なメモリ性が得
られ、しかも、コントラストが高く、応答速度が速い。 また、液晶と配向膜との界面に電荷が溜りに(いため、
液晶の寿命が向上する。 本発明において、導電性有機化合物膜を有機化合物の配
向剤と導電性材料とから構成する場合、本発明では導電
性材料として有機化合物を用いるため、導電性材料と配
向剤との相溶性が良好である。 このため、均一な分散
が実現でき、均一な膜を形成することができる。 さら
に、導電性の無機粒子を用いる場合と異なり、導電性有
機化合物は電気的に2次粒子を形成することがないため
、膜の均一性はきわめて高く、表示特性が良好である。 また、導電性無機粒子は一般に不透明であるため導電膜
中の含有量に制限があるが、導電性有機化合物は導電性
無機粒子に比べて透明性が高いため、含有量を任意に変
化させることができ、導電率の制御が容易である。 さらに、透明な導電性無機粒子の種類は限られるが、透
明な導電性有機化合物は種類が豊富であるため選択の幅
が広く、その結果、好適に組み合わせることができる強
誘電性液晶の選択幅も広がり、目的・用途に合わせて比
較的自由に液晶素子の設計を行なうことができる。 特に、導電性材料として電荷移動錯体を含有する導電性
有機化合物膜は、直流や低周波に対しては導電率が比較
的低(、すなわち、抵抗が比較的太き(、高周波に対し
ては導電率が高い。 従って、低周波成分に対する電力
損失が少なく、かつ、高周波成分に対する導電性が良好
であるので、パルス電圧駆動を行なう強誘電性液晶素子
に適用した場合、駆動特性に優れる。 なお、電荷移動
錯体を含有する膜の低周波での電力損失が小さいのは、
導電機構として通常考えられているホッピング伝導の他
に、高周波分極が関与しているためと考えられる。 このような本発明の液晶素子において、導電性有機化合
物膜がLB法により形成される場合、きわめて薄い膜を
形成することができるため、光透過性が良好であり、コ
ントラストがきわめて高くなる。 塗布法により形成される場合、応答速度がきわめて速い
。 また、生産性および量産性に優れる。 気相重合法により形成される場合、配向性が高いものが
容易に得られる。 また、モノマーの選択範囲が広(、
膜の設計の自由度が高い。 電解重合法により形成される場合、電極面積と通電時間
によって容易に膜の大きさと厚さを制御することができ
る。 また、反応が一過程なので、操作が簡単であり、
大規模化も容易である。 導電性有機化合物膜と基板との間に配向膜を有する場合
、配向性の低い導電性有機化合物を用いても良好な配向
性を得ることができる。 また、導電率の上限が高(なり、選択幅が広がる。 配向膜がLB法により形成される場合、配向膜をきわめ
て薄く成膜することができるので、光透過性が良好とな
る。 配向膜が塗布法により形成される場合、生産性および量
産性が高い。 上記のような導電性有機化合物膜のうち好ましいものは
、電荷移動錯体を含有するポリイミド化合物、ポリアミ
ド化合物またはポリアミドイミド化合物のLB膜または
塗布膜を導電性有機化合物膜として用いる場合であり、
導電性有機化合物膜と配向膜とを共に用いる場合は、ポ
リイミド化合物、ポリアミド化合物またはポリアミドイ
ミド化合物のLB膜または塗布膜を配向膜として用い、
導電性有様化合物膜として電荷移動錯体のLB膜または
塗布膜を用いる場合であり、これらのうち特に好ましい
ものは、ポリイミド化合物と電荷移動錯体との組み合わ
せである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、液晶素子の配向膜が含有する電荷移動錯体の
量とコントラストおよびメモリ性との関係を示すグラフ
である。 第2図、第3図、第4図および第5図は、印加電界強度
と液晶素子の応答速度の関係を示すグラフである。 ティーデイ−ケイ株式会社 小    林    駿    介 帝国化学産業株式会社 日本カーリット株式会社 FiG、1 F I G、2 O本尭萌 Δ 比、 較 ◇メ七り十1 電荷)多動鉛イ本の倉肩t  (wtシ。)L 界 (Mv/m) FIG、3 0:No、1−1 △:N0.1−6 電 堺(MV/m) FIG、4 0: No、 101 界 (MV/m)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)対向して配設された一対の基板の対向面に電極を
    有し、前記基板間に液晶が封入された液晶素子において
    、 前記液晶が強誘電性液晶であり、少なくとも一方の基板
    上に、導電性有機化合物を含有するか、あるいは導電性
    有機化合物からなる導電性有機化合物膜を有することを
    特徴とする液晶素子。
  2. (2)前記導電性有機化合物が、電荷移動錯体である請
    求項1に記載の液晶素子。
  3. (3)前記導電性有機化合物膜がラングミュア・ブロジ
    ェット法により形成されたものである請求項1または2
    に記載の液晶素子。
  4. (4)前記導電性有機化合物膜が塗布により形成された
    ものである請求項1に記載の液晶素子。
  5. (5)前記導電性有機化合物膜が気相重合により形成さ
    れたものである請求項1に記載の液晶素子。
  6. (6)前記導電性有機化合物膜が電解重合により形成さ
    れたものである請求項1に記載の液晶素子。
  7. (7)前記導電性有機化合物膜が配向剤を含有する請求
    項1ないし6のいずれかに記載の液晶素子。
  8. (8)請求項1ないし7のいずれかに記載の液晶素子に
    おいて、前記基板と前記導電性有機化合物膜との間に、
    配向剤を含有する配向膜を有することを特徴とする液晶
    素子。
  9. (9)前記配向剤が、ポリイミド化合物、ポリアミド化
    合物またはポリアミドイミド化合物である請求項7また
    は8に記載の液晶素子。
  10. (10)電荷移動錯体と配向剤または配向剤の前駆体と
    を含有することを特徴とする導電性有機化合物膜用組成
    物。
  11. (11)前記配向剤または配向剤の前駆体が、ポリイミ
    ドまたはポリアミック酸である請求項10に記載の導電
    性有機化合物膜用組成物。
JP24127588A 1988-08-03 1988-09-27 液晶素子および導電性有機化合物膜用組成物 Pending JPH02153321A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06123888A (ja) * 1992-10-09 1994-05-06 Canon Inc 液晶素子
EP0695965A2 (en) 1994-08-04 1996-02-07 Canon Kabushiki Kaisha Liquid crystal device
JP2013527975A (ja) * 2010-03-12 2013-07-04 テールズ 導電性分子材料の溶液、およびこれらの溶液から製造された電磁波吸収材料

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