JPH06331991A - 液晶パネルとその製造法 - Google Patents

液晶パネルとその製造法

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JPH06331991A
JPH06331991A JP11840293A JP11840293A JPH06331991A JP H06331991 A JPH06331991 A JP H06331991A JP 11840293 A JP11840293 A JP 11840293A JP 11840293 A JP11840293 A JP 11840293A JP H06331991 A JPH06331991 A JP H06331991A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配向膜の抵抗値を簡易な方法で下げて、特性
・コストの優れた液晶パネルを得る。 【構成】 高分子前駆体の溶液に金属塩を溶かし、前記
溶液を平板上に塗布してから焼成して高分子膜を形成
し、前記高分子膜表面上に液晶を配向させて、膜抵抗を
下げている。さらに、ポリイミドの前駆体とコロイド状
の金属酸化物を溶かした溶液を透明電極上に塗布した膜
を焼成して配向膜とし、ラビングして液晶を配向させ
る。また、高分子前駆体の溶液に金属塩を溶かし、前記
溶液を平板上に塗布してから焼成して高分子膜を形成し
た後、前記高分子膜を平板から延伸しながら剥がした高
分子膜を基板とし、2枚の前記高分子膜の平板から剥が
した面の間に液晶を挟んで配向させることにより、低コ
スト化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示素子やシャッター
に用いる液晶パネルとその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は通常の液晶パネルの構成を示す断
面図であり、これはガラス基板1,2上に酸化インジウ
ム錫からなる透明電極3,4をスパッタ法や蒸着法によ
り成膜し、その上にポリイミドの前駆体溶液を印刷し、
摂氏200〜300度で焼成してポリイミド配向膜5を形成す
る。ポリイミド配向膜5と透明電極3,4の間に二酸化
珪素を主成分とする絶縁膜を設ける場合も多い。
【0003】そして、ポリイミド配向膜5をレーヨン等
の布で擦るラビング処理を施してから、2枚のガラス基
板1,2を貼り合わせ、その間に液晶6を注入する。ポ
リイミド配向膜5はラビングにより延伸され、液晶分子
はラビング方向に配向する。
【0004】一方、通常、ガラスが用いられる液晶パネ
ルの基板をプラスチックフィルムとすることにより薄型
化が図られている(例えば、特開昭56−155920号公報,
特開昭64−33524号公報)。ポリエーテルサルフォン,ポ
リカーボネート,ポリエチレンテレフタレート等の透明
なプラスチック樹脂フィルム上に酸化インジウム錫等の
透明電極を設け、その上に配向膜を塗布し、ラビング処
理を施すことにより液晶を配向させることができる。
【0005】また、パネル中の液晶材料としては、TN
液晶で広く用いられているネマチック液晶と、高速でメ
モリー性のある強誘電性液晶等があるが、基本的なパネ
ル構成や製造法は同じである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ポリイ
ミドに代表される有機高分子の配向膜は、抵抗値が極め
て高く、誘電率も小さいので容量によるインピーダンス
も大きい。このため、印加電圧が配向膜の存在により減
衰して伝わり、閾値電圧の上昇や表示むらを誘発する。
【0007】特に、液晶が強誘電性液晶の場合には、液
晶分子がスイッチングするときに自発分極の向きが反転
し、反転電流が流れなければならない。実効値応答する
ネマチック液晶と異なり、スイッチングは数十マイクロ
秒のパルスで完了しなければならないので、配向膜の抵
抗値が高いと反転電流が電極から供給されず、メモリー
状態が切り換わらず、表示ができない。
【0008】また、液晶パネルの部材のうち、透明電極
3,4は真空中の成膜が必要なためコストが高いという
課題がある。さらに、液晶パネルはパネル間の距離が数
ミクロンのため無塵室で製造されるが、ラビング処理は
布で擦るという、ほこりの出る工程であり、歩留まりを
下げる要因となっている。
【0009】本発明は上記のような従来の問題点を解決
し、配向膜の抵抗値を下げ、液晶パネルの特性向上を図
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決し、目的を達成するため、高分子前駆体の溶液に金属
塩を溶かし、前記溶液を平板上に塗布してから焼成して
高分子膜を形成し、前記高分子膜表面上に液晶を配向さ
せて、膜抵抗を下げている。さらに、ポリイミドの前駆
体とコロイド状の金属酸化物を溶かした溶液を透明電極
上に塗布した膜を焼成して配向膜とし、ラビングして液
晶を配向させたことを特徴とする。
【0011】また、高分子前駆体の溶液に金属塩を溶か
し、前記溶液を平板上に塗布してから焼成して高分子膜
を形成した後、前記高分子膜を平板から延伸しながら剥
がした高分子膜を基板とし、2枚の前記高分子膜の平板
から剥がした面の間に液晶を挟んで配向させることによ
り、低コスト化が図れる。
【0012】
【作用】本発明によれば、ポリイミドの膜抵抗は1015Ω
・cm前後と極めて高いが、金属酸化物の抵抗値は1010Ω
・cm程度の半導体的なものが多く、あるいは酸化錫や酸
化亜鉛のように金属に近い良導体のものもある。金属塩
化物や金属硝酸塩は水分の存在下で加熱すると、金属酸
化物になるものがある。
【0013】また、これらの塩は有機溶媒に溶けるもの
が多く、例えば、塩化第1錫をポリイミドの前駆体のN
−メチル−ピロリドン(NMP)溶液に溶かし高温で焼成
すれば、ポリイミド中に酸化錫が分布した膜ができる。
ただし、分布が偏って、ポリイミドの層と分かれてしま
うと抵抗値は下がらないばかりでなく、表面にポリイミ
ドが分布していないと配向が悪くなる。なるべく、均一
にポリイミド中に金属酸化物の微粒子が分散しているこ
とが望ましい。
【0014】金属塩を酸化する以外に、超微粒子のコロ
イド状の金属酸化物または金属水酸化物の溶液をポリイ
ミド前駆体溶液に混ぜて、高温焼成すると均一に金属酸
化物が均一に分散した高分子膜ができる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)図1の構成の液晶パネルで、ポリイミドとし
て日立化成(株)製のF−100の5重量%NMP溶液に、
以下の金属塩を5重量%溶かし、酸化インジウム錫の透
明電極上にスピンナーで塗布し、遠赤外線ホットプレー
トで摂氏250度で10分焼成した。そして、焼成が終わっ
た膜の抵抗値(膜厚方向)を、膜上に乗せたコロナ放電電
荷の減衰時間を見る方法により測定した。
【0016】(表1)が各種金属塩化物(SnCl2,InCl
3,ZnCl2)を溶かした場合の抵抗値であって、塩化イ
ンジウム以外の3種の金属塩でポリイミド単独の場合よ
り抵抗値が下がった。それぞれの膜をオージェ電子分光
分析で組成分析したところ、塩化インジウムはほとんど
昇華して残っておらず、錫は金属が最も多く配向膜中に
分散しており、亜鉛は量的にやや少なく、かつ亜鉛は膜
表面側に多く分布していた。また、塩化錫添加膜では塩
素は殆ど残っていないが、塩化亜鉛添加では多量の塩素
が残っていた。
【0017】これらの配向膜を平行方向にラビングして
セルを組立て、ピリミジン系の強誘電性を挟んで、その
配向とメモリー状態のスイッチング特性を観察した結果
を (表1)に示す。添加物の残っていない膜ではユニフ
ォーム配向を示すが、全くスイッチングしない。(表1)
の△印で示すように、塩化亜鉛では配向はやや乱れてい
るが、部分的にスイッチングした。また(表1)の○印で
示すように、塩化錫では配向,スイッチングとも良好で
あった。
【0018】組成分析の結果から、塩化亜鉛での配向乱
れは、膜中の塩素の溶け出しが問題と思われたので、膜
を焼成前または後に摂氏60度の温純水で洗浄し、摂氏15
0度で1時間乾燥した。膜抵抗は2×1012Ω・cmに上昇
したが、配向乱れはなくなった。
【0019】
【表1】
【0020】(実施例2)ポリイミド溶液F−100の6重
量%NMP溶液に、触媒化成(株)製のコロイド状超微粒
子金属酸化物RTZ−6(酸化チタン,酸化珪素含有)を
NMP溶媒に溶媒置換した6%溶液を混合し、実施例1
と同様に透明電極上にスピンコートして摂氏270度で焼
成し、抵抗値測定をし、セルを組んで強誘電性液晶およ
びネマチック液晶を注入した。高分子膜の厚み方向の抵
抗値は、2×1013Ω・cmとポリイミド単体のときより下
がり、強誘電性液晶もネマチック液晶も配向の均一性は
ポリイミド単体のときと遜色なく、プレチルトもやや下
がる程度であった。強誘電性液晶では、スイッチングが
可能となり高いコントラストが得られた。なお、高分子
膜の厚み方向の抵抗値は、1014Ω・cm以下でも上記と同
様な性能が得られた。
【0021】RTZ−6以外にもキレート状態のチタン
水酸化物をポリイミドに加えても同様の効果があった。
【0022】(実施例3)ポリイミド溶液F−100の6重
量%NMP溶液にSnCl2を6%混合し、研磨した平板
ガラス上にロールコーターで厚さ50ミクロンに印刷し
た。これを、遠赤外線ホットプレートで摂氏250度で10
分焼成した。このときの膜表面のシート抵抗は50kΩ/
□であった。これを紫外線硬化炉中でオゾンに5分間触
れさせると、シート抵抗は100Ω/□となった。表面の
錫の酸化が進行したためと思われる。このとき、膜厚方
向の抵抗値は5×1012Ω・cmであり、膜厚方向にも金属
原子は分布しているためと考えられる。
【0023】この高分子膜を基板から斜め45度方向へ引
っ張りながら平板から剥がし、延伸方向を直交させて2
枚の膜の剥離面にネマチック液晶を挟むと、90度捻れた
TN配向が実現できた。ねじれの向きが1方向に揃って
いることから、プレチルトが生じていることは確かであ
り、ラビングなしで配向させることができた。
【0024】また、このセルを直交偏光板に挟んで、2
枚の膜の表面から電圧をかけると液晶分子のスイッチン
グが起こった。この結果、スパッター法等による酸化イ
ンジウム錫の形成プロセスを省いても、ポリイミドの焼
成だけで電極が形成できた。
【0025】高分子膜は必ずしもポリイミドでなくと
も、ポリエチレンテレフタレート等の高分子でも液晶は
配向する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶パネ
ルとその製造法は、配向膜となる有機高分子前駆体の溶
液に、金属塩やコロイド状の金属酸化物を混ぜて焼成す
ることにより、膜の抵抗値を下げることができ、液晶パ
ネルの特性を向上できる。また、平板にキャストした前
記膜を延伸しながら剥がすことにより、ラビングなしに
液晶を配向させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電性液晶パネルの構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,2…ガラス基板、 3,4透明電極、 5…ポリイ
ミド配向膜、 6…液晶。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子前駆体の溶液に金属塩を溶かし、
    前記溶液を平板上に塗布してから焼成して高分子膜を形
    成し、前記高分子膜表面上に液晶を配向させたことを特
    徴とする液晶パネルの製造法。
  2. 【請求項2】 前記金属塩が塩化第1錫,塩化亜鉛のい
    ずれかを含むことを特徴とする請求項1記載の液晶パネ
    ルの製造法。
  3. 【請求項3】 前記高分子膜を焼成前または後に純水で
    洗浄することを特徴とする請求項1記載の液晶パネルの
    製造法。
  4. 【請求項4】 前記平板が透明電極膜を形成した基板で
    あり、高分子膜がポリイミドからなり、高分子膜を焼成
    後、ラビング処理を施してから強誘電性液晶を配向させ
    ることを特徴とする請求項1,2または3記載の液晶パ
    ネルの製造法。
  5. 【請求項5】 高分子前駆体の溶液に金属塩を溶かし、
    前記溶液を平板上に塗布してから焼成して高分子膜を形
    成した後、前記高分子膜を平板から延伸しながら剥がし
    た高分子膜を基板とし、2枚の前記高分子膜の平板から
    剥がした面の間に液晶を挟んで配向させたことを特徴と
    する液晶パネルの製造法。
  6. 【請求項6】 前記高分子膜を平板から剥がす前にオゾ
    ン雰囲気にさらすことを特徴とする請求項5記載の液晶
    パネルの製造法。
  7. 【請求項7】 前記請求項5記載の液晶パネルの製造法
    により作成し、高分子膜の厚み方向の抵抗値が1013Ω・
    cm以下であることを特徴とする液晶パネル。
  8. 【請求項8】 ポリイミドの前駆体とコロイド状の金属
    酸化物または金属水酸化物を溶かした溶液を透明電極上
    に塗布した膜を焼成して配向膜とし、ラビングして液晶
    を配向させたことを特徴とする液晶パネルの製造法。
  9. 【請求項9】 前記請求項8記載の液晶パネルの製造法
    により作成し、配向膜の抵抗値が1014Ω・cm以下である
    ことを特徴とする液晶パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003505720A (ja) * 1999-07-20 2003-02-12 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 導電性の透明な材料を含有する層、該層の製造方法およびその使用
JP2020052263A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜、光学フィルム、液晶素子及び重合体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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