JP4559306B2 - 光ディスクの製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスクの製造装置、特に高密度記録を可能にする光ディスクの製造装置及び製造方法に関する。
近年、DVD(Digital Versatile Disc)の発展は目覚しく、広く普及しつつあり、量産規模で生産が行われている。現在普及しているDVDの製造方法の一例は、概略、情報信号を形成する溝を有するスタンパを射出成形金型に取り付け、射出成形によって、厚さが0.6mmのディスク基板を形成し、前記記録溝の存在する面に反射膜を成膜した後に、淡色又は透明(以下、透明という)な接着剤により2枚のディスク基板を貼り合せて完成品を得ている。このように、2枚のディスク基板を貼り合せてDVDを製造する装置については、種々の生産ラインの機構がすでに提案されている(例えば、特許文献1参照)。
他方では、次世代の高密度記録を可能にする情報記録媒体として高密度記録対応の光ディスクの開発が進んでいる。この高密度記録対応の光ディスクでは、波長が405nmと短いレーザ光によってディスク基板と反対側から情報の記録再生を行うため、ディスク基板の記録面に100μm(0.1mm)の膜厚の透明な光透過層を形成する必要がある。更に、信号層が2層の高密度記録対応の光ディスクでは、前記透明な光透過層の上に信号層を有する別の光透過層と半透明の反射膜、更には透明なカバー層を形成する必要があり、これら光透過層とカバー層とを含めてほぼ100μmの膜厚にしなければならない。しかも、これら光透過層とカバー層の厚みの均一性は情報の記録再生に大きな影響を与えるので、非常に高い均一性が要求される。
このため、出来るだけディスク基板の中心部に近い位置に放射線硬化性の液状材料を供給し、スピンコーティングにより均一性の高い光透過層を形成する方法及び装置がすでに開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。また、透明な光透過層と光透過層またはカバー層との間に気泡が入り込むと、情報の記録再生に大きな影響を与えるので、真空中において、信号層を有するディスク基板と別の信号層を有する光透過層の形成された転写用ディスク基板とを貼り合せる方法及び装置もすでに開示されている(例えば、特許文献4参照)。更にまた、ディスク基板から転写用ディスク基板を確実かつ簡単に剥離する方法及び装置もすでに開示されている(例えば、特許文献5参照)。
特開2002−245692公報 特許第3557863号公報 特開2004−220750公報 特許第3302630号公報 特開2002−197731公報
しかし、前記特許文献の発明には、膜厚が均一で高品質の光透過転写層を製造し、貼り合せる技術について開示しておらず、信号層が2層の高密度記録対応の高品質光ディスクを合理的に製造する点ついては開示していない。
本発明は、信号層が2層の高密度記録対応の光ディスクを高い品質で製造できる光ディスク製造装置を提供することを課題としている。
第1の発明は、前記課題を解決するために、 ディスク基板に形成されている第1の信号層とその上に形成された第1の反射膜とその上に形成された第1の光透過層とを有する前記ディスク基板の前記第1の光透過層と、転写される第2の信号層を有する転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上に形成された光透過転写層とを貼り合せ、前記ディスク基板に転写された第2の信号層の上に第2の反射膜を形成し、該第2の反射膜の上に第2の光透過層を形成する光ディスクの製造装置であって、前記ディスク基板の前記第1の反射膜の上に第1の液状物質を供給する第1の液状物質供給装置と、前記ディスク基板を高速回転させ、遠心力を与えて前記ディスク基板の前記第1の反射膜の上の前記第1の液状物質を展延して透明な前記第1の光透過層を形成する第1の回転処理装置と、前記転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上に第2の液状物質を供給する第2の液状物質供給装置と、前記転写用ディスク基板を高速回転させ、遠心力を与えて前記転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上の前記第2の液状物質を展延して透明な前記光透過転写層を形成する第2の回転処理装置と、硬化光を実質的に透過しない光遮蔽材料からなり、かつ前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板の外周部に相当する面域を覆うことができる環状のマスク部材と、前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板に前記硬化光を照射する硬化光照射装置であって、前記マスク部材の内径に囲まれる内径空部を通して前記硬化光を照射し、前記内径空部に位置する前記第1の光透過層又は前記光透過転写層を半硬化又は硬化させ前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の前記内径空部よりも外側の前記外周部を硬化させない第1の硬化光照射装置と、前記内径空部よりも外側の前記外周部が硬化していない前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを向き合わせて、前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板とを重ね合せる前記貼り合せ機構と、貼り合された前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板との両面側から又は片面側から前記第1の光透過層と前記光透過転写層との全域硬化させる第2の硬化光照射装置と、前記ディスク基板から前記転写用ディスク基板を剥離して前記ディスク基板に前記光透過転写層を転写し、前記第2の信号層を前記ディスク基板に形成する剥離装置とを備えることを特徴とする光ディスク製造装置を提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板とを交互に載置する複数の載置部を有するターンテーブル機構を備え、これら載置部は硬化光を透過する材料からなり、前記載置部には前記マスク部材が備えられ、前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板の外周部が前記マスク部材に支承されていることを特徴とする光ディスク製造装置を提供する。
の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層との貼り合せは、真空中において前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを重ね合わせて行われることを特徴とする光ディスク製造装置を提供する。
の発明は、前記第1の発明ないし前記第の発明のいずれかにおいて、前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層とを設定距離隔てて対向保持する保持機構を備え、前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層とを重ね合わせ、貼り合せることを特徴とする光ディスク製造装置を提供する。
の発明は、第1の信号層を有するディスク基板を形成する工程と、前記第1の信号層の上に第1の反射膜を形成する工程と、前記第1の反射膜の上に前記第1の液状物質を供給し、前記ディスク基板を高速回転させることにより前記第1の液状物質を展延して透明な第1の光透過層を形成する工程と、前記ディスク基板に転写される第2の信号層を有する転写用ディスク基板を形成する工程と、前記第2の信号層の上に第2の液状物質を供給し、前記転写用ディスク基板を高速回転させることにより前記第2の液状物質を展延して透明な光透過転写層を前記転写用ディスク基板に形成する工程と、前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の外周部を除いて硬化光を前記光透過転写層に照射し、前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の前記外周部を除いて半硬化又は硬化させる工程と、前記外周部が硬化していない前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを向き合わせて重ね合せ、前記ディスク基板に前記転写用ディスク基板を貼り合わせる工程と、貼り合された前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板との両面側から又は片面側から硬化光を照射して前記第1の光透過層と前記光透過転写層の全域を硬化させる工程と、前記転写用ディスク基板を前記ディスク基板から剥離して、前記光透過転写層を前記ディスク基板に転写し、前記ディスク基板に前記第2の信号層を形成する工程と、前記第2の信号層の上に第2の反射膜を形成する工程と、前記第2の反射膜の上に第2の光透過層を形成する工程とを備えることを特徴とする光ディスクの製造方法を提供する。
前記第1の発明及び前記第5の発明によれば、均一な膜厚の転写用光透過膜を効率的に形成でき、品質の高い記録書き込み、再生が可能な品質の高い光ディスクを製造できる光ディスク製造装置を提供できる。
前記第の発明によれば、マスク部材がターンテーブル機構の載置部に備えられているので、構造を簡単化でき経済性に優れた製造装置でもって品質の高い光ディスクを製造できる。
前記第の発明によれば、気泡を含まない光ディスクを得ることができ、より一層品質の高い光ディスクを得ることができる装置を提供できる。
前記第の発明によれば、外周部の盛り上がりの無いより平坦な光透過層を形成できるので、より一層品質の高い光ディスクを得ることができる装置を提供できる。
先ず、本発明を実施するための最良の形態である実施形態1の光ディスク製造装置200について図1〜図5を用いて説明する。図1は光ディスク製造装置200の全体を示し、図2及び図3は光ディスク製造装置200の一部分を示す図であり、図4−1〜図4−4は光ディスクの製造工程を説明するための図であり、図5は光ディスク製造装置200の一部分を示す図である。
[実施形態1]
この光ディスク製造装置200は、図1に示すように、一点鎖線で分けられる二つの機構部200Aと機構部200Bとからなる。信号層が1層の光ディスクを製造するときには、機構部200Aのみを動作させ、機構部200Bは動作させない。そして、信号層が2層の光ディスクを製造するときには、二つの機構部200Aと機構部200Bとを動作させる。信号層が2層の高密度記録対応の光ディスクを製造するときの機構部200Aと200Bとについて説明する。なお、信号層が1層の光ディスクの製造については説明を省略する。したがって、図面の各部材を示す記号の説明が順不同となることがある。
図1において、射出成形機1は、図示しない射出成形金型に所望の記録溝を有するスタンパが取り付けられており、図4−1(A)に示すような第1の信号層a1を有するディスク基板Dを射出成形する。ディスク基板Dは、厚みが1.1mm、直径が120mm、中心孔径が15mmのポリカーボネイト樹脂円板からなるが、これに限られるものではない。第1の信号層a1は、情報信号が凹凸のピットとして形成されたものであり、説明を分かり易くするために、ディスク基板Dの厚みに比べて、凹凸のピットを大幅に拡大して示している。ディスク基板Dは、ディスク基板取り出し機構3によって、射出成形機1の近傍に設置されている冷却機構5に移載され、回転冷却される。
冷却機構5については本件出願人が既に提案(例えば、特開2002−358695号公報)しているので詳細に図示しないが、ディスク基板Dが射出成形機1から天地に対してほぼ垂直に取り出されるので、冷却機構5はディスク基板Dを垂直方向に保持しながら回転冷却を行う。射出成形機1から取り出されたばかりのディスク基板Dは未だ柔らかいので、冷却機構5が数千回転以上、好ましくは3000rpm以上の回転数で高速回転させることによって、大きな遠心力をディスク基板Dに与えながら高速で冷却することができ、反りの小さなディスク基板Dを得ることができる。冷却機構5は、射出成形機1の性能と有効な冷却時間との兼ね合いで、図示しないが、3台の回転冷却装置を備えており、3台の回転冷却装置はディスク基板取り出し機構3に対して等距離に配置される。射出成形機1からのディスク基板Dは、ディスク基板取り出し機構3によって順番に3台の回転冷却装置に移載される。
回転冷却装置はそれぞれ所定時間回転すると、停止し、移載機構7は回転冷却装置からディスク基板Dを鉛直方向に保持したまま順にエージング機構9に移載する。エージング機構9は、一般的な構造のものであり、複数のディスク基板Dをほぼ一定間隔で鉛直に保持しながら一定速度で前進し、ディスク基板Dをほぼ室温まで冷却する。エージング機構9の終端で、ディスク基板Dは順に間欠回転機構11に水平方向に向けて引き渡され、間欠回転機構11の回転に伴い、次のポジションにある表裏反転機構13まで搬送される。表裏反転機構13は、ディスク基板Dに形成された信号層a1を上面又は下面にするために反転するもので、射出成形機1から取り出されたディスク基板Dの信号層a1の存在する面を、上面又は下面のどちらにして後述する成膜装置19に供給するかで、選択的に動作する。この例では、表裏反転機構13によって180度反転され、信号層a1が上を向くように水平状態にされる。そして、ディスク基板Dは更に間欠回転機構11が回転するのに伴い、その次のポジションで、第1の移載機構15によって第1の搬送ライン17に移載される。
第1の搬送機構の搬送ライン17は、図面の上下方向に長いエンドレス(無端)のものであり、丸印で示される複数のディスク載置部17aを備え、そのディスク載置部17aに移載されたディスク基板Dは、搬送ライン17が間欠的に動作するのに伴い、スパッタリング装置のような成膜装置19によって、図4−1(B)に示すように信号層a1の上に反射膜b1が形成される。反射膜b1はアルミニウム又は銀などからなる1μm以下の厚さを有する薄膜である。反射膜b1の形成されたディスクをDaとする。後述するが、この成膜装置19は、ディスクDaが種々の工程で処理され、光透過転写層などが付加されて再び搬送されてきたときに、半透明の第2の反射膜を形成する。
搬送ライン17に沿ってディスク蓄積部20が備えられ、ディスク蓄積部20はディスク積載用回転テーブル21と移載機構23とスペーサ供給機構25とからなる。これら機構は装置が正常に動作しているときには使用されないが、トラブルなどが生じて後述する後段の機構が停止した場合に次のように動作して、ディスクDaをディスク積載用回転テーブル21に蓄える。ディスク積載用回転テーブル21は、複数枚、例えば200枚のディスクDaを積載するスタックポールのような積載部21Aを4箇所有し、スペーサ供給機構25はディスクDaが積載されるときにディスクDa間の隙間を確保するための不図示のスペーサを1個ずつ供給する。移載機構23は、一方の移載アーム23Aで第1の搬送ライン17からディスクDaを1枚ずつディスク積載用回転テーブル21に移載して積載し、その上に、他方の移載アーム23Bでスペーサ供給機構25から取り出した不図示のスペーサを1個ずつ与える。なお、バッファ部20については後述する。
次にディスクDaは、信号層が1層の光ディスクを製造するときには、移載機構27によって第2の搬送機構の第1の搬送ラインとなる搬送ライン29に移載されるが、信号層が2層の光ディスクを製造するときには、搬送ライン29に移載されることなく、図2の実線矢印で示すように、そのまま搬送ライン17を搬送される。搬送ライン29に沿って配置されている各機構については後述する。図1、図2に示すように、ディスクDaは、同時移載機構97によって搬送ライン17の移載ポジションYから機構部200Bにおける第3の搬送機構の搬送ライン137の移載ポジションZに移載される。搬送ライン137のポジションZに移載されたディスクDaは、次のポジションで液状物質供給機構139によって液状物質が順次供給される。液状物質供給機構139は液状物質を吐出しながらほぼ1回転するノズル部139Aを有し、搬送ライン137上を順次搬送されてくるディスクDaの内周側の所定位置に円環状に液状物質を供給する。この液状物質は、透明で接着性に優れた材料、代表的には接着剤である。
液状物質の供給されたディスクDaは、回転処理部141で高速回転処理され、図4−1(C)に示すように、反射膜b1上に液状物質が展延されて薄い接着剤層c1を形成する。ディスクDaに接着剤層c1の形成されたディスクをDbとする。回転処理部141は、同一構成の3台の同時移載機構143と一般的なスピンナのような3台の回転処理装置145とからなる。同時移載機構143は、搬送ライン137上のディスクDaを同時にそれぞれの回転処理装置145に移載すると同時に、それぞれの回転処理装置145で回転処理されたディスクを搬送ライン137上に移載する。ディスクDbの反射膜b1上に形成された接着剤層c1は硬化処理がなされないまま、移載機構147の一方の移載アーム147Aにより吸着保持されてターンテーブル機構135に移載される。ターンテーブル機構135は時計回りに間欠的に回転する。なお、3台の同時移載機構143の移載動作は、搬送ライン137の間欠的な3回の搬送動作毎に行われ、その間、各回転処理装置145は回転処理動作を行っている。
他方、機構部200Bにおける射出成形機101は、図示しない射出成形金型に所望の信号層を有するスタンパが取り付けられており、図4−1(D)に示すような第2の信号層a2を有する転写用ディスク基板Tを射出成形する。転写用ディスク基板Tは、直径が120mm、中心孔径が15mmの樹脂円板からなるが、これに限られるものではない。第2の信号層a2は、情報信号が凹凸のピットとして形成されたものであり、説明を分かり易くするために、転写用ディスク基板Tの厚みに比べて、凹凸のピットを大幅に拡大して示している。転写用ディスク基板Tは、ディスク取り出し機構103によって、射出成形機101の近傍に設置されている冷却機構105に移載され、回転冷却される。
ディスク取り出し機構103、冷却機構105については、前述したディスク基板取り出し機構3、冷却機構5と同様なものであり、動作も同様であるので詳述しない。各冷却機構105の冷却機はそれぞれ所定時間回転すると、停止し、移載機構107は転写用ディスク基板Tを縦方向に保持したまま順にエージング機構109に移載する。移載機構107及エージング機構109は、前述した移載機構7及エージング機構9とほぼ同様な構造であって、動作も同様であるので、説明を省略する。エージング機構109でほぼ室温まで冷却された転写用ディスク基板Tは、エージング機構109の終端で、順に間欠回転機構111に引き渡され、間欠回転機構111の回転に伴い、次のポジションで、表裏反転機構113によって180度反転され、信号層a2が上を向くように水平状態にされる。そして、転写用ディスク基板Tは更に間欠回転機構111が回転するのに伴い、その次のポジションで、移載機構115によって転写用搬送機構の搬送ライン117に移載される。
転写用搬送機構の搬送ライン117に沿って、光透過転写層d1を形成する光透過転写層形成部119が備えられている。光透過転写層d1の形成された転写用ディスク基板Tを図4−1(E)に示す。光透過転写層形成部119は、同時移載機構121と転写用ディスク基板Tの信号層a1の上に液状物質を供給する液体供給機構123と高速回転処理を行って前記液状物質を転写用ディスク基板Tの信号層a1の上に展延する回転処理装置125と移載機構127とキャップ蓄積機構129とキャップ洗浄機構131とを一組とする機構を3組備える。これら3組の機構は同一であり、同時に動作する。3台の同時移載機構121は、それぞれの回転処理装置125内の3枚の転写用ディスク基板Tを搬送ライン117上に載置する。3台の同時移載機構121は、搬送ライン117が搬送動作を3回行う毎に転写用ディスク基板Tの移載動作を行うので、回転処理装置125における回転処理時間を1台の回転処理装置125の場合に比べてほぼ3倍長く採ることができる。
キャップ蓄積機構129は、詳しく述べないが、間欠的に回転するテーブル上に複数のキャップ部材Caを保持している。転写用ディスク基板Tが回転処理装置125内に移載される度に、移載機構127は、キャップ蓄積機構129からキャップ部材Caを転写用ディスク基板Tの中央孔を覆うように載置する。キャップ部材Caは、転写用ディスク基板Tの中央孔とその中央孔に挿入されている回転処理装置125の不図示のセンターピンを覆うような特定の構造になっている。前述したように、ディスク基板Dは、中央孔が直径15mmで、記録領域の内径が43〜46mmであり、ディスク基板Dに適した光透過転写層d1形成しなければならない。したがって、キャップ部材Caの外径は18〜23mm程度であり、しかしこれに限定されるものではない。
キャップ部材Caが転写用ディスク基板Tに被せられると、液体供給機構123がキャップCaの中心点又は中心点近傍に前記液状物質を供給する。この液状物質は、透明な材料、例えばアクリル樹脂であり、スピンコート方法によって数十μmの厚みをもつ光透過層を形成できるよう、粘度の調整されたものである。キャップ部材Caの中心点に前記液状物質が供給されるときには、液状物質は点状に与えられるが、キャップ部材Caの中心点の近傍に前記液状物質が供給されるときには、液状物質は中心を囲む円環状に供給される。前記液状物質がキャップ部材Ca上に供給されると、回転処理装置125は高速回転を行って、遠心力により前記液状物質を転写用ディスク基板T上に展延する。光透過転写層d1の形成された転写用ディスク基板Tを転写用ディスクTaという。転写用ディスクTaは、同時移載機構121によって転写用搬送機構の搬送ライン117に移載される。
回転処理装置125が回転を停止し、光透過転写層d1用の前記液状物質の展延が終了すると、移載機構127が動作して、回転処理装置125からキャップ部材Caをキャップ蓄積機構129に戻す。この戻されたキャップ部材Caには前記液状物質が塗布されているので、戻されたキャップ部材Caは洗浄ポジションでキャップ洗浄機構131によって洗浄され、前記液状物質が除去される。この洗浄工程は、洗浄液のシャワー、又は洗浄液への浸漬など種々の方法で行われ、前記液状物質は硬化光が照射されていないので、液状の状態にあるために容易に除去される。このような工程が他の二組の機構によっても同時に行われ、これら三組の機構によりそれぞれ光透過転写層d1の形成された転写用ディスクTaが搬送ライン117上に移載される。このとき、光透過転写層d1はまだ硬化されていない。搬送ライン117に移載された転写用ディスクTaは移載機構133によってターンテーブル機構135に移載される。なお、光透過転写層d1の形成については前述のような方法に限られることはなく、スピンコート方法によるものならばよい。
ターンテーブル機構135は、ほぼ90°間隔で四つの載置台135Aを有する。載置台135Aは石英のような透明な耐熱性の光透過材料からなり、図3の実線矢印で示すように、ディスクDbは四つの載置台135Aの内の向き合う二つに載置される。ディスクDbが載置されていない空の二つの載置台135Aに前述の転写用ディスクTaが搬送ライン117から移載される。図5に示すように、各載置台135Aの上面には、その中心部にセンタリング部Pが設けられ、またその外周部にマスク部材Maが設けられている。センタリング部Pは小円板部Paとピン部Pbとからなる。ディスクDb及び転写用ディスクTaの外周部分はマスク部材Maによって支承され、また内周部分が小円板部Paによって支承される。センタリング部Pは載置台135Aと同一の材料からなるのが好ましい。
ターンテーブル機構135の間欠的な回転に伴い、転写用ディスクTaが搬送ライン137から移載されるポジションの次のポジションにおいて、図4−1(F)、図4−2(G)に示すように、その下側に設けられている硬化光照射装置149から紫外線のような硬化光が、マスク部材Maにより遮光されない転写用ディスクTaの光透過転写層d1とディスクDbの接着剤層c1との面域に交互に照射される1次硬化工程が行われる。この1次硬化工程は載置台135Aを通して行われ、硬化光は、載置台135Aに載置されたディスクDbを透過して接着剤層c1に、又は載置台135Aに載置された転写用ディスクTaを透過して光透過転写層d1に間接的に照射される。硬化光が照射されたディスクDbの接着剤層c1、転写用ディスクTaの光透過転写層d1は半硬化又は硬化され、マスク部材Maで遮光されたそれらの外周部分は硬化されないまま次のポジションに搬送される。その次のポジションで、移載機構151がディスクDbを、その接着剤層c1の形成されていない内周部を吸着保持して表裏反転機構153の載置台153Aへ、また、転写用ディスクTaを、光透過転写層d1の形成されていない内周部を吸着保持して載置台155へ交互に順次移載する。なお、硬化光をターンテーブル機構135の下側から照射せずに、上側から照射してもかまわない。この場合には、マスク部材MaをディスクDbの接着剤層c1、転写用ディスクTaの光透過転写層d1に接触しないように、これらから若干距離を隔てて上方に設置すればよい。
ここで、直径が120mmのディスク基板Dで行った種々の実験結果から、図4−2(G)に示すように、マスク部材Maの内径をwとし、ディスク基板Dの外径をWとするとき、内径wはディスク基板Dの外径Wの90%以上であって、ディスク基板Dの外径Wよりも小さい範囲(W>w≧0.9W)にあらねばならないことが分かった。一般に、回転処理装置125で高速回転処理したときには、接着剤層c1又は光透過転写層d1の内周部に比べて外周部の膜厚が厚くなって盛り上がる傾向があり、その状態で貼り合わせると、膜厚分布が不均一になる。このようにマスク部材Maによって外周部を半硬化又は未硬化の状態にしておくことで、貼り合わせるときに内周部と外周部との膜厚分布を均一にすることができる。また、マスク部材Maの内径wがディスク基板Dの外径Wの90%よりも小さい場合には、外周領域の比較的膜厚が均一で平坦な部分まで半硬化又は未硬化の状態になるので、ディスクDbの接着剤層c1と転写用ディスクTaの光透過転写層d1とを貼り合わせたときに、その領域が薄くなることがあり、接着剤層c1と光透過転写層d1とで形成される層の平坦性に悪影響を及ぼす。また、マスク部材Maの外径がディスク基板D又は転写用ディスク基板Tの外径以下であると、1次硬化工程において、接着剤層c1又は光透過転写層d1の外周部に硬化光が直接又は間接的に照射されて、接着剤層c1又は光透過転写層d1の外周部が硬化し、1次硬化工程の効果が半減され、接着剤層c1と光透過転写層d1とで形成される層の平坦化が十分に行えないことがある。したがって、マスク部材Maの外径はディスク基板D又は転写用ディスク基板Tの外径よりも大きい方が好ましい。なお、ディスク基板D又は転写用ディスク基板Tの直径が120mmよりも小さいディスク、あるいは大きなディスクであっても、マスク部材Maの内径wは範囲(W>w≧0.9W)にあれば同様な効果が得られる。
表裏反転機構153の載置台153A上のディスクDbは、上面と下面とが反転されて載置台153Bに載置される。この反転操作によって、ディスクDb上に形成されている接着剤層c1が下側になる。前述したように、その接着剤層c1は少なくとも外周部が硬化していないので、載置台153A、載置台153BはディスクDbにおける接着剤層c1の形成されていない内周部分を支承する大きさのものが好ましい。表裏反転機構153の反転動作は、載置台153AがディスクDbを吸着保持した状態で180度反転動作を行って、ディスクDbを表裏反転させて載置台153Bに載置する構造、あるいは載置されている位置でディスクDbの外周端を把持して180度回転して表裏反転する構造など、本件出願人が既に提案している構造のものを採用することができる(例えば、特開平5−277427号公報又は特開平8−131928号公報)。
移載機構157が載置台155に載置されている転写用ディスクTaの光透過転写層d1の形成されていない内周部を吸着保持して、最初に転写用ディスクTaをターンテーブル機構159のポジションaに移載する。次に、移載機構157は載置台153B上のディスクDbを転写用ディスクTaの上に移載する。ターンテーブル機構159は複数の移載ポジションを備えており、図示しないが、それら移載ポジションにはディスクDbを転写用ディスクTaからある小さな距離を隔てて保持する簡単な保持部材が備えられている。この保持部材によって転写用ディスクTaの光透過転写層とディスクDbの接着剤層c1とはある小さな距離を隔てた状態で真空貼り合せ機構161へ搬送される。ここで大切なことは、転写用ディスク基板Taの光透過転写層d1は上向きになっており、光透過転写層の盛り上がりが生じている外周部の未硬化部分は次の工程で貼り合せが行われるまで、重力を受けて平坦化されるという点にある。そして、ディスクDbの接着剤層c1と転写用ディスクTaの光透過転写層d1の外周部を、半硬化又は未硬化の状態にしておくことで、真空中で貼り合わせる際に、外周部の膜厚が調整され、内周と外周の全体の膜厚が均一化される。
真空貼り合せ機構161は、二つのポジションbとcとが収まるようになっており、ディスク基板の外形サイズよりも少し大きい図示しない二つの円筒チャンバをポジションbとc上にそれぞれ有している。二つの円筒チャンバは、ターンテーブル機構159が間欠的に回転動作を行うときにはポジションbとcとの上方に待機しており、ターンテーブル機構159が停止すると、二つのチャンバが降下して、ターンテーブル機構159との小さな密閉空間を作り、図示していない真空ポンプ装置が動作して、その二つの密閉空間を真空にする。ターンテーブル機構159のポジションaで、ある一定の間隔で対向した状態に保たれた転写用ディスクTaとディスクDbとが2組形成され、それらがポジションbとcとに搬送されると、図示しない二つのチャンバが下降して二つのポジションbとcとが真空雰囲気になり、転写用ディスクTaにディスクDbが重ね合わされ、加圧力がかけられるようになっている。このようにして、転写用ディスクTaの光透過転写層d1とディスクDbの接着剤層c1との間に気泡の存在しない2枚のディスクの貼り合せが行われる。なお、必ずしも真空中で貼り合せを行う必要はなく、本件出願人が既に提案(例えば、特開平9−63127号公報)しているように、接着剤層c1を光透過転写層d1に軽く接触させた状態で、相対的に回転差をもって回転させながら貼り合わせるような方法でもよい。この場合には、接着剤層c1は1次硬化を行わない方が望ましい。また、真空貼り合せ時には、転写用ディスク基板Taの光透過転写層d1の盛り上がりが生じている外周部の未硬化部分は重力によって既に平坦化されているので、貼り合せ前に反転させて転写用ディスクTaを上側、ディスクDbを下側にして貼り合せても勿論よい。
図6を用いて真空貼り合わせの一例を参考までに説明する。図6(B)では、転写用ディスクTaを上側、ディスクDbを下側にして貼り合されている。転写用ディスク基板Tは除去されるものであるので、必ずしも外径、中心孔の内径の直径などがディスク基板Dと同じでなくても良い。したがって、例えば、ディスク基板Dの中心孔の内径が15mmの場合に、転写用ディスク基板Tの中心孔の内径を10mmと小さくし、転写用ディスクTaを上側、ディスクDbを下側にして貼り合せることができる。図6(A)は図1におけるターンテーブル機構159のポジションaを示し、ターンテーブル機構159上におけるディスク受台159Aの中心から図面上方向に延びるセンター部材159Bは、大径部159B1と小径部159B2とを備え、それらの間に段差部159B3が存在する。大径部159B1は、ディスク基板Dの中心孔の内径である15mmよりも幾分小さな直径を有し、また、小径部159B2の直径は転写用ディスク基板Tの中心孔の内径である10mmよりも幾分小さい。また、センター部材159Bは、図面上方から加圧を受けるときに下方に動き、加圧力が無くなると、不図示のコイルバネなどの弾性力によって元の位置まで上方に動くようになっている。
図6(A)に示すように、ディスク受台159A上には接着剤層c1を上向きにしてディスクDbが載置され、転写用ディスクTaは光透過転写層d1を下向きにしてセンター部材159Bの段差部159B3に支承される。この状態では、接着剤層c1と光透過転写層d1とが接触しないように、センター部材159Bは上昇位置にあり、転写用ディスクTaはディスクDbから所定距離だけ離れた位置に保持されている。この状態で、図1におけるターンテーブル機構159のポジションb又はcに搬送されると、加圧部材161Aが矢印で示すように下降し、転写用ディスクTaを図面下方向に押し下げる。このとき一緒にセンター部材159Bも下降する。これに伴い、図6(B)に示すように、転写用ディスクTaの光透過転写層d1はディスクDbの接着剤層c1に押し付けられ、接着剤層c1と光透過転写層d1との接着が行われる。加圧部材161Aは、重石となるような平坦なガラス板、又は平坦な金属板又は合成樹脂板とこれを上下動させるシリンダ装置などであっても良い。
説明を元に戻すと、図4−2(H)に示すような転写用ディスクTaとディスクDbとを貼り合せてなるディスクDcは、鎖線矢印で示すように、ターンテーブル機構159のポジションdにおいて移載機構163によってターンテーブル機構165に移載される。ターンテーブル機構165はターンテーブル機構135と同様な構造のものであるので、説明を省略する。ターンテーブル機構165の丸印で示す透明な材料からなる載置台165Aに載置されているディスクDcは、図4−2(I)に示すように、硬化光照射装置167によって上方向から紫外線のような硬化光が照射され、2次硬化が行われる。この2次硬化工程では、上方向からの硬化光が接着剤層c1と光透過転写層d1との全面に照射されることによって、接着剤層c1と光透過転写層d1との未硬化部分が完全に硬化される。
2次硬化工程の行われたディスクDcは移載機構147の移載アーム147Bによって、第3の搬送機構の搬送ライン137に移載される。このディスクDcをターンテーブル機構165から搬送ライン137に移載する動作と、前述した搬送ライン137からターンテーブル機構135にディスクDbを移載する動作とは、移載機構147の移載アーム147Bと移載アーム147Aとによって同時に行われる。搬送ライン137によって搬送されるディスクDcは、図4−3(J)に示すように、表裏反転機構169によって表裏が反転され、転写用ディスク基板Tが上側、ディスク基板Dが下側になる。そして、図4−3(K)に示すように、次に剥離機構171によって転写用ディスク基板Tが光透過転写層d1から剥離され、光透過転写層d1には第2の信号層a2が転写される。剥離機構171は、2台の同時移載機構173と175、剥離装置177と179、転写用ディスク除去機構181と183から概略構成される。
剥離装置177、179は、同時移載機構173、175それぞれからディスクDcが移載されると、次のポジションで剥離動作を行う。この剥離は、本件出願人がすでに提案(例えば、特開2002-197731公報)しているように、ディスクDcの中央孔側から機械的な力を転写用ディスク基板Tと転写用の光透過転写層d1との間に加えて、それらの間を部分的に剥離して開き、その間に圧搾空気を与えることにより、光透過転写層d1に悪影響を与えることなく確実かつ容易に剥離を行うことができる。別の一例について図7を用いて説明する。剥離機構171における剥離装置177と179とは同一構成であるので、剥離装置177について述べると、剥離装置177のディスク受台177Aは、図示していない吸引装置に接続されている複数の吸引孔を有し、載置されるディスクDcを所定以上の吸引力で吸引できるようになっている。また、ディスク受台177Aの中心には図面上方向に延びるセンター部材177Bが備えられており、図6に示したものと同様に大径部177B1と小径部177B2とを有し、それらの間に段差部177B3が存在する。センター部材177Bは、図示していない駆動装置によって上下に動作できるようになっている。図6を用いて説明したセンター部材159Bと同様に、大径部177B1は、ディスク基板Dの中心孔の内径である15mmよりも幾分小さな直径を有し、また、小径部177B2の直径は転写用ディスク基板Tの中心孔の内径である10mmよりも幾分小さい。
図7(A)に示すように、接着剤層c1を上向きにしたディスクDbと光透過転写層d1を下向きにした転写用ディスクTaとが貼り合されたディスクがディスク受台177A上に載置されると、不図示の駆動装置が動作してセンター部材177Bを上昇させる。センター部材177Bが上昇すると、その段差部177B3が転写用ディスクTaを上に持ち上げる力が働く。しかし、前述したように、ディスクDbはディスク受台177Aに吸着されているので、図7(B)に示すように、最も接着力の小さな転写用ディスク基板Tと光透過転写層d1との間で剥離が生じる。この剥離は転写用ディスクTaの中央孔周辺から行われ、一気に剥離されるが、幾分剥離し難い場合には、前掲の特開平9−63127号公報に開示されている発明のように、センター部材177Bから転写用ディスク基板Tと光透過転写層d1との剥離箇所に圧搾空気を噴出し、その圧搾空気の力も借りて一気に剥離しても良い。
なお、剥離機構171については前述のような剥離機構に限定されるものではない。そして、剥離された転写用ディスク基板Tは次のポジションで転写用ディスク除去機構181、183によってそれぞれ除去される。転写用ディスク基板Tが除去され、転写用の光透過転写層d1の転写されたディスクDcをディスクDdという。ディスクDdは、図2の鎖線矢印で示すように、同時移載機構173、175によって搬送ライン137に移載される。このとき、搬送ライン137からディスクDcが剥離装置177、179に同時に移載されるのは勿論である。
次に、同時移載機構97によって、ディスクDdは第3の搬送機構の搬送ライン137のポジションZから第1の搬送機構の搬送ライン17のポジションYのディスク載置部17a上に移載される。ここで、ディスク載置部17aは丸印で示されているように一定間隔で複数設けられており、ディスクDdは1個おきでディスク載置部17aに載置される。ディスクDdが載置されていないディスク載置部17aには、射出成形機1によって射出成形されたディスク基板Dが移載機構15によって移載される。したがって、ディスク基板Dも1個おきでディスク載置部17aに載置される。ここで、搬送ライン17の搬送速度を可変することで、信号層が1層又は2層の光ディスクの製造に対応することができる。信号層が1層の光ディスクの製造に比べて、信号層が2層の光ディスクの製造の場合には、搬送ライン17の搬送速度を2倍にすることで、第1の信号層が形成されたディスク基板と第2の信号層が形成されたディスクDgとを交互にディスク載置部17a上に載置して搬送することができる。
成膜装置19は、交互に、図4−1(B)で示したディスク基板Dの第1の信号層a1の上に反射膜b1を形成する他に、図4−3(L)で示すように、ディスクDdにおける第2の信号層a2を有する光透過転写層d1の上にAu、Ag、Si、Al、Ag合金などからなる半透明の第2の反射膜b2を成膜する。したがって、成膜装置19は、信号層が2層の光ディスクを製造する場合にも、別途、成膜装置を備える必要がないので、経済性に優れている。第2の反射膜b2が形成されたディスクDdをディスクDeという。成膜装置19以降の第1の搬送機構の搬送ライン17では、ディスク基板Dの第1の信号層a1に反射膜b1の形成されたディスクDaとディスクDeとが交互に順に搬送される。ディスク蓄積部20は、前述したように、トラブルなどが発生したときにディスクDaとディスクDeとを、移載機構23の移載アーム23Aによってディスク積載用回転テーブル21の積載部21Aに積載する。また、トラブルなどが回復したときには、ディスクDaとディスクDeとを交互にディスク積載用回転テーブル21の積載部21Aから搬送ライン17に移載する。
そして、第1の搬送機構の搬送ライン17の移載ポジションXで、移載機構27によってディスクDeのみが第2の搬送機構の搬送ライン29に移載される。ディスクDaは搬送ライン17をそのまま搬送され、前述のような光透過転写層が転写される各種の処理が行われる。具体的には示さないが、搬送ライン29はほぼ一定間隔で透明な石英の円板、又は金属などからなる載置台29aを有し、それら載置台に順次ディスクDeが載置される。搬送ライン29に沿って先ず、カバー層となる光透過層d2を形成する光透過層形成部31が備えられている。光透過層d2は信号層が1層のときに比べて薄く、接着剤層c1、光透過転写層d1と光透過層d2との和の厚みがほぼ100μmになるように設定される。光透過層形成部31は、同時移載機構33とディスク基板Deの第2の反射膜b2の上に液状物質を供給する液体供給機構35と高速回転処理を行って前記液状物質をディスクDeに展延する回転処理装置37と移載機構39とキャップ蓄積機構41とキャップ洗浄機構42とを一組とする機構を3組備える。これら3組の機構は同一であり、同時に動作する。これら組数については3組に限定されるものではなく、1組以上備えれば、生産は可能である。なお、信号層が1層の光ディスクを製造するときには、第1の搬送機構の搬送ライン17上を搬送されるのはディスクDaだけであり、すべてのディスクDaが第2の搬送機構の搬送ライン29に移載され、光透過層形成部31はディスクDaの反射膜b1の上にカバー層となる光透過層を形成する。
3台の同時移載機構33は、それぞれ図示しない一対の180度方向の違う移載アームを備え、その一方の移載アームで搬送ライン29上のディスクDeを吸着保持すると同時に、他方の移載アームで回転処理装置37内で回転処理の行われたディスクDeを吸着保持し、しかる後に180°水平方向に旋回して、搬送ライン29上の3枚のディスクDeを回転処理装置37内に載置し、かつそれぞれの回転処理装置37内の3枚のディスクDeを搬送ライン29上に載置する。つまり、3台の同時移載機構33は、搬送ライン29が搬送動作を3回行う毎にディスクDeの前記移載動作を行うので、回転処理装置37における回転処理時間を1台の回転処理装置37の場合に比べて3倍長く採ることができる。
キャップ蓄積機構41は、詳細は図示しないが、キャップ蓄積機構129と同様なものであり、間欠的に回転するテーブル上に複数のキャップ部材Caを保持している。移載機構39は、搬送ライン29上のディスクDeが回転処理装置37内に移載されると、キャップ蓄積機構41からキャップ部材CaをディスクDeの不図示の中央孔を覆うように載置する。キャップ部材Caは、ディスクDeの中央孔とその中央孔に挿入されている回転処理装置37の不図示のセンターピンを覆うような特定の構造になっている。通常、ディスク基板Dは、中央孔が直径15mmで、記録領域の内径が43〜46mmであるので、キャップ部材Caの外径は18〜23mm程度である。しかし、これに限定されるものではない。
キャップ部材CaがディスクDeに被せられると、液体供給機構35はキャップ部材Caの中心点又は中心点近傍に前記液状物質を供給する。この液状物質は、透明な材料、例えばアクリル樹脂であり、スピンコート方法によって設定された厚みをもつ光透過層を形成できるよう、粘度の調整されたものである。キャップ部材Caの中心点に前記液状物質が供給されるときには、液状物質は点状に与えられるが、キャップ部材Caの中心点の近傍に前記液状物質が供給されるときには、液状物質は中心を囲む円環状に供給される。前記液状物質がキャップ部材Ca上に供給されると、回転処理装置37は高速回転を行って、遠心力により前記液状物質をディスクDe上に展延する。ディスクDe上にカバー層となる光透過層d2の形成されたディスクDfを図4−3(M)に示す。
光透過層形成部31において光透過層d2を形成する前記工程は、光透過層が比較的厚いことから、液状物質の供給と高速回転による液状物質の展延は2回以上行ってもよい。例えば、液状物質の供給と高速回転による液状物質の展延とを2回に分けて行うことによって、所定の厚みの光透過層d2を精確に、かつ短時間で形成することができる。2度の回転処理を行う場合、前記液状物質は粘度を含めて同一のものが用いられるが、必ずしもこれに限ることは無く、1度目に塗布される前記液状物質の粘度は低く、2度目に塗布される前記液状物質の粘度を高くしても良い。回転処理装置37が回転を停止し、光透過層d2の展延が終了すると、移載機構39が動作して、回転処理装置37からキャップ部材Caをキャップ蓄積機構41に戻す。この戻されたキャップ部材Caには前記液状物質が塗布されているので、戻されたキャップ部材Caは洗浄ポジションでキャップ洗浄機構42によって洗浄され、前記液状物質が除去される。この洗浄工程は、洗浄液のシャワー、又は洗浄液への浸漬など種々の方法で行われ、前記液状物質は硬化光が照射されていないので、液状の状態にあるために容易に除去される。このような工程が他の二組の機構によっても同時に行われ、これら三組の機構によりそれぞれ光透過層d2の形成されたディスクDfが搬送ライン29上に移載される。このとき、光透過層d2はまだ硬化されていない。
前にも述べたが、特に高密度記録の高密度記録対応の光ディスクにあっては、光透過層d2の平坦性がレーザ光による情報信号の書き込み、又は再生に大きな影響を与える。したがって、光透過層d2はどの箇所も均一の厚みであることが大切である。しかしながら、スピンコート方法によって膜厚の厚い光透過層d2を均一に形成するのは極めて難しく、光透過層d2の外周部がそれよりも内側の部分に比べて厚くなってしまう傾向がある。したがって、これを防ぐ有効な対応策として、次に下記のような硬化光の照射による1次硬化工程を行う。
この1次硬化工程では、主としてディスクDfの光透過層d2の外周部を除く、他の部分に硬化光を照射して半硬化又は硬化状態にすることによりその部分の膜厚を固定化し、光透過層d2の外周部は未硬化の状態のままにしばらくしておくことにより、重力又は重力と遠心力によって、その外周部も薄くなって、光透過層d2の全面で膜厚が均一化される。この1次硬化工程は、互いに同一構造の同時移載機構43と45、互いに同一構造の回転処理装置47と49、互いに同一構造のマスク機構51と53、共通のフラッシュランプ装置のような硬化光照射機構55とによって行われる。同時移載機構43と45とは同時に動作する。同時移載機構43、45は、第2の搬送ライン29上のディスクDfを回転処理装置47、49に移載すると同時に、図4−4(N)に示すように回転処理装置47、49において、マスク部材Maを通して硬化光照射機構55により紫外線のような硬化光が照射されたディスクDfを搬送ライン29上に移載する。したがって、同時移載機構43、45は搬送ライン29の間欠的な搬送動作に同期して一回おきに移載動作を行い、回転処理装置47、49の回転処理時間は搬送ライン29の間欠的な2回の搬送動作に要する時間を採ることができる。
同時移載機構43、45がディスクDfを回転処理装置47、49に移載すると、マスク機構51、53が動作して、図4−4(N)に示されるようなマスク部材Maを水平方向にスライドさせ、マスク部材Maを回転処理装置47、49に載置されているディスクDfの上面から僅か上方に離れて停止させる。マスク部材Maは、光透過転写層d1の1次硬化に用いたものと同じであって、図4−2(G)に示したマスク部材Maと同じ構成のものである。また、マスク部材Maの下の光透過層d2に硬化光ができるだけ侵入しないように、マスク部材MaとディスクDfの上面との間の間隔は僅かであるので、回転処理装置47、49が回転処理動作を行う前に、マスク部材Maを所定位置に設定させるのが好ましい。回転処理装置47,49が回転処理動作を行っているときにマスク部材Maを所定位置まで搬送すると、気流の乱れが生じ、光透過層d2の平坦性に悪影響を与えるからである。マスク部材Maの下面と光透過層d2の表面との間隔は、数ミリメートル以下に設定されているが、この間隔は、マスク部材Maの高さを可変することによって調節することができる。
他方では、同時移載機構43、45が搬送ライン29上のディスク基板Dfを回転処理装置47、49に移載すると、回転処理装置47と49とから同一の位置にある共通の硬化光照射機構55は、先ず回転処理装置47の上方の設定位置まで移動する。したがって、回転処理装置47は、マスク部材Maが所定位置に設定されると、直ぐに回転動作を行うが、この回転動作は光透過層d2の膜厚を微調整することと、光透過層d2への硬化光を均一に照射するものであるので、光透過層形成部31における回転処理装置37の回転速度よりも低い回転速度で回転を行い、その回転処理の最終段階又はその直後において、フラッシュランプ装置のような硬化光照射装置55が硬化光を短時間、例えば、200ms程度均一に照射する。この硬化光の照射によって、マスク部材Maで遮光された以外の部分の光透過層d2は硬化又は半硬化される。しかし、マスク部材Maで遮光された光透過層d2の外周部は半硬化もされずに柔らかい状態のままにある。
硬化光照射装置55は、紫外線のような硬化光の照射を終了すると、原位置を通って回転処理装置49へ向かい、回転処理装置49の上方の設定位置に停止すると同時に、又はその直前に、回転処理装置49が回転動作を開始し、その回転処理の最終段階又はその直後において、硬化光照射装置55が硬化光を短時間均一に照射する。しかる後、硬化光照射装置55は原位置に戻ると共に、マスク機構51、53はそれぞれのマスク部材Maを回転処理装置47、49から外れている原位置まで移動させ、次の周期の動作に備える。光透過層d2の外周部だけが柔らかい状態で第2の搬送機構の搬送ライン29上に戻されたディスクDgは、次の2次硬化工程で光透過層d2の全面が硬化される。前記1次硬化工程から2次硬化工程の行われるまでの時間は、光透過層d2の柔らかい外周部が重力によって厚みが低減されて平坦化される長さであり、搬送時間の長さで調整している。なお、硬化光照射装置55の照射時間は、回転処理に要する時間に比べて大幅に短い時間、例えば数百ms以下(例えば、200ms程度)の時間であるので、回転処理装置47、49に対して1台の硬化光照射装置55で対応することができ、経済的に有利である。また、装置の発熱によるディスクの品質への悪影響を小さくできる。なお、回転処理装置47、49において硬化光を照射した後もディスクDbを回転した場合には、マスク部材Maによって遮光された光透過膜c1の柔らかい外周部だけが遠心力を受けて更に展延され、薄くなるので、その回転時間を調節することによってより一層平坦化が促進され、高品質の光ディスクを得ることができる。
この2次硬化工程では、図4−4(O)に示すように、ディスクDfの上側から硬化光を照射するために、搬送ライン29の硬化ポジションの上方にフラッシュランプ装置のような硬化光照射装置57が設けられている。ディスクDfは上面から硬化光を受け、光透過層d2は全面が硬化される。そして、2次硬化工程の行われたディスクDfは搬送ライン29の終端部に搬送される。搬送ライン29の終端部には、ディスク蓄積部20と同様なディスク蓄積部59が備えられていると同時に、第2の搬送機構の第2の搬送ライン61の開始端と移載機構63とが備えられている。ディスク蓄積部59は、ディスク積載用回転テーブル59Aとスペーサ蓄積機構59Bとからなり、ディスク積載用回転テーブル59Aは複数枚のディスクDfを積載する積載部を4箇所有し、スペーサ蓄積機構59BはディスクDbが積載されるときにディスクDf間の隙間を確保するための不図示のスペーサを多数蓄積している。硬化光照射装置57は、搬送ライン29に硬化光が照射されないように、遮光板を備えているため、搬送ライン29の温度上昇を防ぐことができる。
ディスク積載用回転テーブル59Aとスペーサ蓄積機構59Bとは、前述のディスク積載用回転テーブル21とスペーサ蓄積機構23と同様なものであるので、説明を省く。ディスク蓄積部59は、製造ラインの後段でトラブルが生じたときに、搬送ライン29上の仕掛かり中のディスクを無駄にすることがないように蓄積したり、製造途中のディスクのサンプルを抽出するためのものである。したがって、通常の動作時には、移載機構63は、搬送ライン29の終端部のディスクDfをすべて搬送ライン61に移載する。なお、移載機構63は故障発生信号を受けるときに自動的に搬送ライン29のディスクDfをディスク蓄積部59に移載し、また、故障回復信号を受けるときにディスク蓄積部59からディスクDfを搬送ライン61に移載する。さらに、不図示のサンプル採取用ボタンを押すことによって、予め決められた枚数のディスクDfをサンプルとしてディスク蓄積部59に取り出すことができる。
搬送ライン61に移載されたディスクDfは、先ず、搬送ライン61上においてハードコート用の液状物質が液状物質供給機構65によって供給される。液状物質供給機構65は液状物質を吐出しながらほぼ1回転するノズル部65Aを有し、搬送ライン61上を順次搬送されてくるディスクDfの内周側の所定位置に円環状に液状物質を供給する。この液状物質は前記光透過層用の液状物質に比べて低粘度であり、耐擦傷性に優れた特性を呈するハードコート層を形成するのに適した材料が用いられる。ディスクDfに円環状に供給された液状物質は、回転処理部67において展延され、図4−4(P)で示すような、例えば1〜4μm程度の厚みのハードコート層eが形成される。ディスクDfにハードコート層eの形成されたディスクをDhという。回転処理部67は、同一構成の3台の同時移載機構69と3台の高速回転処理を行う回転処理装置71とからなり、3台の同時移載機構69は同時に動作して搬送ライン61上のディスクDfを対応する回転処理装置71に移載すると同時に、ディスクDhを搬送ライン61上に移載する。以後、後の工程で処理を受けたディスクDhについてもディスクDhという。液状物質供給機構65は、搬送ライン61の近傍に配置され、ノズル部65Aが搬送ライン61上に待機しているために、処理時間を短縮することができる。
次の工程で、ハードコート層eは硬化光照射装置73の上方からの紫外線のような硬化光により硬化される。硬化光照射装置73は硬化光照射装置57と同様な構成のものであるので、説明を省略するが、搬送ライン61の上方だけに設けられている。ディスクDhは、二つの移載アーム75aと75bとを有する移載機構75の移載アーム75aによって、搬送ライン61からターンテーブル機構77に移載される。ターンテーブル機構77は、ディスクDhを載置する箇所を90°間隔で例えば4ポジション有し、90°ずつ間欠的に回転する。表裏反転機構79が、搬送ライン61からディスクDhを受け取るポジションの次のポジション近傍に配置されており、ディスクDhを表裏反転する。その表裏反転によって、ディスク基板Dの裏面が上になり、次のポジションでスパッタリング装置のような成膜装置81により、ディスク基板Dの裏面上に不図示の吸水防止用膜が形成される。この吸水防止用膜は、ディスク基板Dそのものの材質が吸水することによって、反ってしまうのを防止する共に、金属反射膜の腐食を防止ためのものである。この吸水防止用膜の形成は必要に応じて行われる。
ターンテーブル機構77が最初のポジションに戻ると、移載機構75の他方の移載アーム75bがディスクDhを中継台83に載置する。このとき、移載機構75の移載アーム75aが搬送ライン61からディスクDhをターンテーブル機構77に移載する動作と、移載機構75の移載アーム75bがターンテーブル機構77からディスクDhを中継台83に移載する動作とは同時に行われる。中継台83に載置されているディスクDhは移載機構85の移載アーム85aによって検査部87に移載されると共に、検査部87で検査されたディスクDhは、移載機構85の移載アーム85bによって別の中継台89に移載される。検査部87では、下方向から検査光を照射して、あるいはCCDカメラなどを利用して予め決められた検査項目に従ってディスクの検査を行う。検査結果に従って、移載機構91の一方の移載アームは良品を良品用積載機構93へ、また不良品は不良品用積載機構95へ移載され、順次積載される。
移載機構91のこの選別動作は、検査部87での検査結果による良品と不良品とを示す信号を受けて、自動的に行われる。良品用積載機構93は一般的な構造のものであって、詳細については図示しないが、ターンテーブルとその上に配置され、順次多数枚ディスクを積載できる複数のスタックポールなどからなる光ディスク積載部とからなる。なお、移載機構91の他方の移載アームは、スペーサ蓄積部96からスペーサを良品用積載機構93のディスクの上に1個宛て移載する。スペーサは積載されるディスク間の隙間を確保し、光ディスク同士が密着するのを防ぐ役割を果たす。なお、図示していないが、良品の光ディスクには必要に応じてレーベル印刷が施され、信号層が2層の高密度記録対応の光ディスクが完成する。
なお、以上述べた実施形態において、冷却機構、光透過層形成部、硬化光照射装置、接着剤層を形成するための回転処理部、貼り合せ機構、剥離機構など個々の機構や装置については別のものを用いても勿論よい。また、ディスク蓄積部20又は29、1次硬化を行う硬化光照射装置、吸水防止膜形成機構などについては、必ずしも必要でなく、必要に応じて別の構造のものを用いても構わない。
本発明に係る最良の実施形態の光ディスク製造装置200全体の概略構成を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200の一部分を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200の他の一部分を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200を用いて2層の信号層を有するブルーレイ対応の光ディスクを製造する工程(A)〜(F)を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200を用いて2層の信号層を有するブルーレイ対応の光ディスクを製造する工程(G)〜(I)を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200を用いて2層の信号層を有するブルーレイ対応の光ディスクを製造する工程(J)〜(M)を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200を用いて2層の信号層を有するブルーレイ対応の光ディスクを製造する工程(N)〜(P)を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200に用いられる載置台の一例を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200に用いられるディスク貼り合せの一例を示す図である。 本発明に係る光ディスク製造装置200に用いられる転写用ディスクの剥離の一例を示す図である。
符号の説明
1・・・射出成形機
3・・・ディスク基板取り出し機構
5・・・冷却機構
7・・・移載機構
9・・・エージング機構
11・・・間欠回転機構
13・・・表裏反転手段
15・・・移載機構
17・・・第1の搬送機構の搬送ライン
19・・・成膜装置
20・・・ディスク蓄積部
21・・・ディスク積載用回転テーブル
23・・・移載機構
25・・・スペーサ供給機構
27・・・移載機構
29・・・第2の搬送機構の第1の搬送ライン
31・・・光透過層形成部
33・・・同時移載機構
35・・・液体供給機構
37・・・回転処理装置
39・・・移載機構
41・・・キャップ蓄積機構
42・・・キャップ洗浄機構
43、45・・・同時移載機構
47、49・・・回転処理装置
51、53・・・マスク機構
53・・・共通固定部材
55・・・硬化光照射装置
57・・・硬化光照射装置
59・・・ディスク蓄積部
61・・・第2の搬送機構の第2の搬送ライン
63・・・移載機構
65・・・液状物質供給機構
67・・・回転処理部
69・・・同時移載機構
71・・・回転処理装置
73・・・硬化光照射装置
75・・・移載機構
77・・・ターンテーブル機構
79・・・表裏反転機構
81・・・成膜装置
83・・・中継台
85・・・移載機構
87・・・検査部
89・・・中継台
91・・・移載機構
93・・・良品用積載機構
95・・・不良品用積載機構
96・・・スペーサ蓄積部
97・・・同時移載機構
101・・・射出成形機
103・・・ディスク取り出し機構
105・・・冷却機構
107・・・移載機構
109・・・エージング機構
111・・・間欠回転機構
113・・・表裏反転機構
115・・・移載機構
117・・・転写用搬送機構の搬送ライン
119・・・光透過転写層形成部
121・・・同時移載機構
123・・・移載機構
125・・・液体供給機構
127・・・移載機構
129・・・キャップ蓄積機構
131・・・キャップ洗浄機構
133・・・移載機構
135・・・ターンテーブル機構
137・・・第3の搬送機構の搬送ライン
139・・・液状物質供給機構
141・・・回転処理部
143・・・同時移載機構
145・・・回転処理装置
147・・・移載機構
149・・・硬化光照射装置
151・・・移載機構
153・・・表裏反転機構
155・・・載置台
157・・・移載機構
159・・・ターンテーブル機構
161・・・真空貼り合せ装置
163・・・移載機構
165・・・ターンテーブル機構
167・・・硬化光照射装置
169・・・表裏反転機構
171・・・剥離機構
173、175・・・同時移載機構
177、179・・・剥離装置
181、183・・・転写用ディスク除去機構
Ma・・・マスク部材
D・・・ディスク基板
T・・・転写用ディスク基板

Claims (5)

  1. ディスク基板に形成されている第1の信号層とその上に形成された第1の反射膜とその上に形成された第1の光透過層とを有する前記ディスク基板の前記第1の光透過層と、転写される第2の信号層を有する転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上に形成された光透過転写層とを貼り合せ、前記ディスク基板に転写された第2の信号層の上に第2の反射膜を形成し、該第2の反射膜の上に第2の光透過層を形成する光ディスクの製造装置であって、
    前記ディスク基板の前記第1の反射膜の上に第1の液状物質を供給する第1の液状物質供給装置と、
    前記ディスク基板を高速回転させ、遠心力を与えて前記ディスク基板の前記第1の反射膜の上の前記第1の液状物質を展延して透明な前記第1の光透過層を形成する第1の回転処理装置と、
    前記転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上に第2の液状物質を供給する第2の液状物質供給装置と、
    前記転写用ディスク基板を高速回転させ、遠心力を与えて前記転写用ディスク基板の前記第2の信号層の上の前記第2の液状物質を展延して透明な前記光透過転写層を形成する第2の回転処理装置と、
    硬化光を実質的に透過しない光遮蔽材料からなり、かつ前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板の外周部に相当する面域を覆うことができる環状のマスク部材と、
    前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板に前記硬化光を照射する硬化光照射装置であって、前記マスク部材の内径に囲まれる内径空部を通して前記硬化光を照射し、前記内径空部に位置する前記第1の光透過層又は前記光透過転写層を半硬化又は硬化させ前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の前記内径空部よりも外側の前記外周部を硬化させない第1の硬化光照射装置と、
    前記内径空部よりも外側の前記外周部が硬化していない前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを向き合わせて、前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板とを重ね合せる前記貼り合せ機構と、
    貼り合された前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板との両面側から又は片面側から前記第1の光透過層と前記光透過転写層との全域硬化させる第2の硬化光照射装置と、
    前記ディスク基板から前記転写用ディスク基板を剥離して前記ディスク基板に前記光透過転写層を転写し、前記第2の信号層を前記ディスク基板に形成する剥離装置と、
    を備えることを特徴とする光ディスク製造装置。
  2. 請求項1において、
    前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板とを交互に載置する複数の載置部を有するターンテーブル機構を備え、これら載置部は硬化光を透過する材料からなり、前記載置部には前記マスク部材が備えられ、前記ディスク基板又は前記転写用ディスク基板の外周部が前記マスク部材に支承されていることを特徴とする光ディスク製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層との貼り合せは、真空中において前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを重ね合わせて行われることを特徴とする光ディスク製造装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかにおいて、
    前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層とを設定距離隔てて対向保持する保持機構を備え、前記ディスク基板の前記第1の光透過層と前記転写用ディスク基板の前記光透過転写層とを重ね合わせ、貼り合せることを特徴とする光ディスク製造装置。
  5. 第1の信号層を有するディスク基板を形成する工程と、
    前記第1の信号層の上に第1の反射膜を形成する工程と、
    前記第1の反射膜の上に前記第1の液状物質を供給し、前記ディスク基板を高速回転させることにより前記第1の液状物質を展延して透明な第1の光透過層を形成する工程と、
    前記ディスク基板に転写される第2の信号層を有する転写用ディスク基板を形成する工程と、
    前記第2の信号層の上に第2の液状物質を供給し、前記転写用ディスク基板を高速回転させることにより前記第2の液状物質を展延して透明な光透過転写層を前記転写用ディスク基板に形成する工程と、
    前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の外周部を除いて硬化光を前記光透過転写層に照射し、前記第1の光透過層又は前記光透過転写層の前記外周部を除いて半硬化又は硬化させる工程と、
    前記外周部が硬化していない前記第1の光透過層と前記光透過転写層とを向き合わせて重ね合せ、前記ディスク基板に前記転写用ディスク基板を貼り合わせる工程と、
    貼り合された前記ディスク基板と前記転写用ディスク基板との両面側から又は片面側から硬化光を照射して前記第1の光透過層と前記光透過転写層の全域を硬化させる工程と、
    前記転写用ディスク基板を前記ディスク基板から剥離して、前記光透過転写層を前記ディスク基板に転写し、前記ディスク基板に前記第2の信号層を形成する工程と、
    前記第2の信号層の上に第2の反射膜を形成する工程と、
    前記第2の反射膜の上に第2の光透過層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする光ディスクの製造方法。
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