JP2002025125A - 接着方法、ディスク製造方法およびディスク製造装置 - Google Patents

接着方法、ディスク製造方法およびディスク製造装置

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JP2002025125A
JP2002025125A JP2000202854A JP2000202854A JP2002025125A JP 2002025125 A JP2002025125 A JP 2002025125A JP 2000202854 A JP2000202854 A JP 2000202854A JP 2000202854 A JP2000202854 A JP 2000202854A JP 2002025125 A JP2002025125 A JP 2002025125A
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disk
curable composition
ultraviolet
substrates
bonding
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JP2000202854A
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Kiyoshi Oshima
清志 大嶋
Katsuhide Ebisawa
勝英 蛯沢
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク基板間の接着層における気泡の発生
を防止し、ディスクの耐久性ならびに信号読み取り特性
の向上を図るとともにディスクの外観を高品位に保つ。 【解決手段】 2枚のディスク基板1a,1bをカチオ
ン型紫外線硬化性組成物を接着剤として貼り合わせて1
枚のディスクとするディスク製造装置において、向かい
合うディスク基板1a,1bとカチオン型紫外線硬化性
組成物とに囲まれて画成される空間と大気とを連通させ
る排気孔24を設ける。これにより、上記空間が密閉さ
れた状態とはならず、両ディスク基板1a,1bの重ね
合わせが進行すれば空間内部の空気が排気孔24を通じ
て大気中に逃れるので、ディスク基板1a,1b間にお
いて紫外線硬化性組成物を押し退けるような空気の挙動
が現れたりせず、気泡の発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001 】 【発明の属する技術分野】本発明は、2つの対象物を紫
外線硬化性組成物を接着剤として貼り合わせる接着方法
に関し、特に2枚のディスク基板を紫外線硬化性組成物
を接着剤として貼り合わせて1枚のディスクとするディ
スク製造方法およびディスク製造装置に関する。 【0002 】 【従来の技術】周知のように、デジタル・ビデオ/バー
サタイル・ディスク、いわゆるDVDを製造する際に
は、2枚のディスク基板を、紫外線硬化性組成物等を接
着剤として貼り合わせる手法が採用されている。ここで
いう紫外線硬化性組成物には、少なくともカチオン型紫
外線硬化性組成物とラジカル重合型紫外線硬化性組成物
とが含まれる。 【0003 】2枚のディスク基板を貼り合わせるに
は、まず、ディスク基板の少なくとも一方に紫外線硬化
性組成物を円環状に塗布し、これを挟んで2枚のディス
ク基板を重ねあわせるようにする。 【0004 】 【発明が解決しようとする課題】ところで、2枚のディ
スク基板を重ね合わせると、向かい合うディスク基板と
該ディスク基板間に挟まれた紫外線硬化性組成物とによ
って密閉された空間が画成される場合がある。こうなる
と、空間内に閉じこめられた空気が重ね合わせの進行に
伴って加圧され、逃げ場を失った空気が紫外線硬化性組
成物を押し退けるようにしてディスク基板の外周方向に
進行する挙動が現れる。 【0005 】ディスク基板の外周方向に進行した空気
が気泡となり接着層に残ったままで硬化すると、そのデ
ィスクを長時間高温下に放置した場合、気泡内の空気が
膨張してディスク表面がわずかながら盛り上がり、ディ
スクの変形を招く等して耐久性を低下させる可能性があ
る。また、接着層を介して記録信号の読み取りを行う形
式のDVDディスク(DVD−9)の場合には、接着層
に存在する気泡が原因となってディスクに記録された信
号の安定的な読み取りができなくなるといった問題もあ
る。 【0006 】さらに、ディスク基板に光透過性の高い
材質を使用した場合、基板を通して接着層に存在する気
泡が視認されるため、外観上の品位が大きく損なわれる
といった問題もある。 【0007 】本発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、ディスク基板間の接着層における気泡の発生
を防止し、ディスクの耐久性ならびに信号読み取り特性
の向上を図るとともに、ディスクの外観を高品位に保つ
ことを目的としている。 【0008 】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段として、本発明者は次のような構成の接着方
法、ディスク製造方法およびディスク製造装置を採用す
ることとした。すなわち、本発明に係る接着方法は、2
つの対象物を紫外線硬化性組成物を接着剤として貼り合
わせる接着方法であって、前記対象物の少なくとも一方
に前記紫外線硬化性組成物を環状に塗布し、環状に塗布
された前記紫外線硬化性組成物を挟んで前記2つの対象
物を貼り合わせるに際し、向かい合う前記2つの対象物
と該対象物間に挟まれた前記紫外線硬化性組成物とに囲
まれて画成される空間内の空気を外部に排出することを
特徴とする。 【0009 】また、本発明に係るディスク製造方法
は、2枚のディスク基板を紫外線硬化性組成物を接着剤
として貼り合わせて1枚のディスクとするディスク製造
方法であって、前記ディスク基板の少なくとも一方に前
記紫外線硬化性組成物を環状に塗布し、環状に塗布され
た前記紫外線硬化性組成物を挟んで前記2枚のディスク
基板を貼り合わせるに際し、向かい合う前記2枚のディ
スク基板と該ディスク基板間に挟まれた前記紫外線硬化
性組成物とに囲まれて画成される空間内の空気を外部に
排出することを特徴とする。 【0010 】本発明によれば、2つの対象物(例え
ば、2枚のディスク基板)の重ね合わせが進行すれば、
向かい合う2つの対象物と紫外線硬化性組成物とに囲ま
れて画成される空間内部の空気が外部に排出されてしま
い、空間内部に残留しなくなるので、対象物間において
紫外線硬化性組成物を押し退けるような空気の挙動が現
れたりせず、気泡の発生が防止される。これにより、接
着層に気泡のない製品(ディスク)を製造することが可
能となり、製品の耐久性ならびに信号読み取り特性を向
上させるとともに、外観上の品位を向上させることがで
きる。 【0011 】上記のディスク製造方法は、次のような
構成のディスク製造装置により実施可能である。すなわ
ち、本発明に係るディスク製造装置は、2枚のディスク
基板を紫外線硬化性組成物を接着剤として貼り合わせて
1枚のディスクとするディスク製造装置であって、前記
ディスク基板の少なくとも一方に前記紫外線硬化性組成
物を環状に塗布する塗布手段と、前記2枚のディスク基
板を前記紫外線硬化性組成物を挟んで貼り合わせる貼り
合わせ手段と、向かい合う前記2枚のディスク基板と該
ディスク基板間に挟まれた前記紫外線硬化性組成物とに
囲まれて画成される空間に連通し該空間内の空気を外部
に排出する通路とを備えることを特徴とする。 【0012 】本発明によれば、向かい合う2枚のディ
スク基板と紫外線硬化性組成物とに囲まれて画成される
空間に連通し該空間内の空気を外部に排出する通路を設
けることにより、上記空間が密閉された状態とはなら
ず、両ディスク基板の重ね合わせが進行すれば空間内部
の空気が通路を通じて外部に排出されるので、ディスク
基板間において紫外線硬化性組成物を押し退けるような
空気の挙動が現れたりせず、気泡の発生が防止される。
これにより、接着層に気泡のないディスクを製造するこ
とが可能となり、ディスクの耐久性ならびに信号読み取
り特性を向上させるとともに、外観上の品位を向上させ
ることができる。 【0013 】本発明に係るディスク製造装置において
は、向かい合う前記2枚のディスク基板の中央孔に挿通
されて両ディスク基板の軸心合わせを行うセンターボス
を備え、該センターボスに前記通路の一部が設けられる
ことが望ましい。ディスク基板には中央孔が設けられて
おり、この中央孔を通じて空間内部の空気を逃がすこと
になるので、中央孔に挿通されるセンターボスに通路の
一部を設けておけば、効果的に空気を逃がすことができ
る。 【0014 】また、本発明に係るディスク製造装置に
おいては、前記空間内の空気を前記通路を通じて吸引す
る吸引手段を備えることが望ましい。通路が大気開放さ
れている場合、空間が狭くなればそれに乗じて空気は外
部に排出されるが、空間内部の空気を通路を通じて吸引
することにより、空気の除去が積極的に行われて気泡の
発生が防止される。 【0015 】 【発明の実施の形態】本発明に係る第1の実施形態をD
VDの製造を例にして説明する。図1にはDVD製造装
置の概略構成を示す。図において符号R1はディスク基
板取出部、R2はディスク作成部、R3はディスク検査
部、R4はディスク払出部であり、いずれも図示しない
ケースの内部に収納されている。 【0016 】ディスク基板取出部R1は、貼り合わさ
れて1枚のディスク(DVD)をなす2枚のディスク基
板1a,1bをディスク保持器2に別々に積層した状態
にストックしておくストックエリアA1と、各ディスク
保持器2に保持されたディスク基板1a,1bを1枚ず
つ取り出す取出エリアA2とに分かれて構成されてい
る。 【0017 】ディスク作成部R2は、ディスク基板1
aの貼り合わせ面にカチオン型紫外線硬化性組成物を落
下させて塗布する落下照射装置(塗布手段)3と、カチ
オン型紫外線硬化性組成物を塗布されたディスク基板1
aとディスク基板1bとを貼り合わせて1枚のディスク
1とする貼り合わせ装置(貼り合わせ手段)4と、貼り
合わせを終えたディスク1を搬送する搬送装置5と、貼
り合わされたディスク基板1a,1b間のカチオン型紫
外線硬化性組成物を展延したのちディスク1の端面硬化
処理を行うディスク積層・端面処理装置6と、端面処理
を終えたディスク1をディスク積層・端面処理装置6か
らディスク検査部R3、ディスク払出部R4へと移載す
る移載装置7とによって構成されている。 【0018 】ディスク検査部R3は、ディスク1を検
査し良・不良を判定するディスク検査装置8によって構
成され、ディスク払出部R4は、良品と判定されたディ
スク10を払い出す良品払出部9と、不良品と判定され
たディスク1を払い出す不良品払出部10とによって構
成されている。 【0019 】次に、上記のように構成されたDVD製
造装置によるディスク1の製造工程について説明する。
まず、ストックエリアA1に積み重ねられた一方のディ
スク基板1aがディスク作成部R2に供給される。スト
ックエリアA1には複数のディスク基板1aがディスク
保持器2上に積層されており、ディスク保持器2をスト
ックエリアA1から取出エリアA2に移動させると、デ
ィスク保持器2上に積層されたディスク基板1aのうち
最も上にある1枚が、図示しない搬送手段により塗布ス
テージBの基板供給位置B1に移される。 【0020 】ディスク基板1aは、塗布ステージBへ
の搬送に際して反転装置11により反転される。これ
は、前工程で貼り合わせ面に異物等が付着するのを防止
するために、ストックエリアA1においてはディスク基
板1aが貼り合わせ面を下にしてストックされるためで
ある。これは他方のディスク基板1bについても同様で
あり、貼り合わせステージCへの搬送に際して反転装置
11により反転される。 【0021 】基板供給位置B1に移載されたディスク
基板1aは、塗布ステージBが図中矢印方向に回転する
ことにより接着剤塗布位置B2に移される。接着剤塗布
位置B2に移されたディスク基板1aの貼り合わせ面に
は、紫外線を照射されたカチオン型紫外線硬化性組成物
Sが落下照射装置3から落下し、リング状に塗布され
る。 【0022 】カチオン型紫外線硬化性組成物を塗布さ
れたディスク基板1aは、塗布ステージBが図中矢印方
向にさらに回転することにより基板移載位置B3に移さ
れる。基板移載位置B3に移されたディスク基板1a
は、図示しない搬送手段によって貼り合わせステージC
の貼り合わせ装置4に搬送される。 【0023 】貼り合わせステージCには、取出エリア
A2から図示しない搬送手段によって搬送されたディス
ク基板1bが反転を終えて待機しており、ディスク基板
1a,1bが貼り合わせ装置4によって貼り合わせ面ど
うしを対向させて重ね合わされ、カチオン型紫外線硬化
性組成物を介して貼り合わされて1枚のディスク1とな
る。 【0024 】ディスク1は、押圧装置12によって厚
さ方向に押圧されて一次展延処理が行われた後、搬送装
置5によってディスク積層・端面処理ステージDのディ
スク積層・端面処理装置6に搬送される。ディスク1は
中央の孔(図示略)を利用して搬送装置5に把持される
が、このときディスク基板1a,1bの中央孔を一致さ
せることで軸心合わせが行われる。 【0025 】ディスク積層・端面処理ステージDに
は、周方向に等間隔に離間してディスク保持器2が配置
されており、ディスク1は、まず積層位置D1に位置す
るディスク保持器2上に搬送される。このディスク保持
器2には、搬送装置5によって次々に搬送されるディス
ク1が剛体ディスクGと交互に積層される。 【0026 】複数のディスク1を積層状態に保持した
ディスク保持器2は、ディスク積層・端面処理ステージ
Dの回転に伴い展延位置D2に移される。展延位置D2
においては、複数枚のディスク1がディスク保持器2に
積層された状態で所定の時間放置され、カチオン型紫外
線硬化性組成物の二次展延処理が行われる。 【0027 】二次展延処理を終えたディスク1は、デ
ィスク積層・端面処理ステージDの回転に伴いディスク
保持器2ごと移し替え位置D3に移される。移し替え位
置D3においては、ディスク保持器2上に積層されたデ
ィスク1が、移し替えアーム13によって上にあるもの
から1枚ずつ端面処理位置D4に位置するディスク保持
器2に移し替えられる。端面処理位置D4においては、
ディスク1が移し替えられてくる度に端面からはみ出し
たカチオン型紫外線硬化性組成物が拭き取られる。 【0028 】拭き取りに際しては、帯状の吸収体Tを
ロール保持部14、ガイド部15および巻取部16の間
で巻取可能に保持しておき、移し替えアーム13に掴ま
れたままのディスク1をガイド部15に沿わせた吸収体
Tに押し当てて1回転させると、端面からはみ出したカ
チオン型紫外線硬化性組成物が吸収体Tに吸収、捕捉さ
れる。続いて、拭き取りを終えたディスク1は端面処理
位置D4に位置するディスク保持器2に順次積層され
る。ディスク保持器2に新たにディスク1が載置される
と、その端面に向けてスポット光源17から紫外線が照
射されるとともにディスク保持器2が1回転し、端面全
周にわたって紫外線が照射されてディスク基板1a,1
b間の端面近傍のカチオン型紫外線硬化性組成物の硬化
が促される。 【0029 】移し替え位置D3から端面処理位置D4
にすべてのディスク1が移し替えられ、さらにすべての
ディスク1について拭き取りが終わると、これらのディ
スク1は、ディスク積層・端面処理ステージDの回転に
伴いディスク保持器2ごと端面加温位置D5に移され
る。端面加温位置D5においては、ヒータ18によって
端面近傍のカチオン型紫外線硬化性組成物が加温されて
硬化が促される。 【0030 】端面硬化処理を終えたディスク1は、デ
ィスク積層・端面処理ステージDの回転に伴いディスク
保持器2ごと分離位置D6に移される。移載装置7に
は、同期して駆動する3本のアーム7a,7b,7cが
設けられており、分離位置D6のディスク保持器2に保
持されたディスク1がアーム7bによってディスク検査
装置8に搬送されると同時に、検査を終えたディスク1
がアーム7cによって良品払出部9または不良品払出部
10に搬送される。また、アーム7b,7cの回帰動作
の際には、分離位置D6のディスク保持器2に保持され
た剛体ディスクGがアーム7aによって積層位置D1に
搬送され、貼り合わせステージCから次々に搬送される
ディスク1と交互に積層される。 【0031 】ディスク検査装置7において不良品と判
定されたものは正規のラインから外され、良品と判定さ
れたもののみが良品払出部9に用意されたディスク保持
器2上に積層され、ディスク保持器2ごと後工程に搬送
される。 【0032 】概ね上記のように構成されるDVD製造
装置において、カチオン型紫外線硬化性組成物を塗布さ
れたディスク基板1aとディスク基板1bとを貼り合わ
せる貼り合わせ装置4の構造を図2に示す。図に示すよ
うに、貼り合わせ装置4は、一対のディスク基板保持テ
ーブル20,21と、両テーブル20,21を繋ぐヒン
ジ部22、両テーブル20,21の基板保持面20a,
21aに開通する吸着孔23とを備えて構成されてい
る。 【0033 】ディスク基板保持テーブル20,21
は、一方のディスク基板保持テーブル20を固定され、
他方のディスク基板保持テーブル21をディスク基板保
持テーブル20に対しヒンジ部22を中心として図示し
ない駆動手段により旋回可能に支持されている。両テー
ブル20,21には、開いた状態で上方に向く側面が平
坦に形成されてそれぞれ基板保持面20a,21aとな
っている。 【0034 】吸着孔23は両テーブル20,21にそ
れぞれ設けられており、その一端は基板保持面20a,
21aにディスク基板1a,1bが載置されたとき各デ
ィスク基板1a,1bに隠れる位置に、周方向に離間し
て複数開口している。また、吸着孔23の他端は図示し
ない真空ポンプに接続されている。 【0035 】吸着孔23とは別に、ディスク基板保持
テーブル20には、排気孔(通路)24が設けられてい
る。排気孔24の一端は、基板保持面20aに載置され
たディスク基板1aの中央孔CHに連通する位置に開口
しており、他端は大気開放されている。 【0036 】上記のように構成されたDVD製造装置
においては、カチオン型紫外線硬化性組成物をリング状
に塗布されたディスク基板1aがディスク基板保持テー
ブル20上に、ディスク基板1bがディスク基板保持テ
ーブル21上にそれぞれ載置される。その後、真空ポン
プにより吸引路23内の空気が吸引され、各基板保持面
20a,21bにディスク基板1a,1bがそれぞれ吸
着される。 【0037 】続いて、ディスク基板保持テーブル20
が旋回駆動され、ディスク基板1a,1bが貼り合わさ
れる。このとき、ディスク基板保持テーブル20は旋回
開始からディスク基板1a,1bが向かい合うまでの間
は高速で旋回し、それ以降は減速してディスク基板1
a,1bが1秒間にミクロン単位の速度で接近するよう
に制御される。そして、ディスク基板1a,1bの間隔
が接着層により形成される所定の隙間に等しい値となっ
た時点で停止し、真空ポンプの駆動も停止する。 【0038 】上記のようにしてディスク基板1a,1
bを貼り合わせると、従来では、ディスク基板1aに塗
布されたカチオン型紫外線硬化性組成物がディスク基板
1bに接触した時点で、基板保持面20a,21a上の
ディスク基板1a,1bとこれらの間に挟まれたカチオ
ン型紫外線硬化性組成物とによって密閉された空間が画
成されてしまい、接着層に気泡を作る原因となってい
た。 【0039 】そこで、本実施形態においては、ディス
ク基板保持テーブル20に大気開放された排気孔24を
設けたことにより、上記空間が密閉された状態とはなら
ず、ディスク基板1a,1bの重ね合わせが進行すれば
内部の空気が排気孔24を通じて排出されるので、基板
間においてカチオン型紫外線硬化性組成物を押し退ける
ような空気の挙動が現れたりせず、気泡の発生が防止さ
れる。 【0040 】したがって、本実施形態によれば、接着
層に気泡のないディスク1を製造することが可能とな
り、これによってディスク1の耐久性ならびに信号読み
取り特性を向上させるとともに、外観上の品位を向上さ
せることができる。 【0041 】ところで、本実施形態においては、排気
孔24をディスク基板保持テーブル20を貫通させて形
成したが、本発明に係る排気のための通路は、例えば図
3に示すように、基板保持面20aの中央から側縁に向
けて形成した溝状のものであっても構わない。この排気
溝25についても、一端は基板保持面20a上のディス
ク基板1aの中央孔CHに連通し、他端はディスク基板
1aの外周より外に位置して大気開放する位置に設けら
れる。 【0042 】本実施形態においては、排気孔24や排
気溝25を複数設けても構わないし、ディスク基板保持
テーブル21側に設けても構わない。また、排気孔24
の他端に真空ポンプ等の吸引手段を設け、貼り合わせの
際にディスク基板1a,1b間の空気を強制的に吸引す
るようにしても構わない。 【0043 】次に、本発明に係る第2の実施形態につ
いて説明する。なお、上記第1の実施形態において既に
説明した構成要素には同一符号を付して説明は省略す
る。図4には貼り合わせ装置4の構造を示す。本実施形
態における貼り合わせ装置4には、重ね合わせたディス
ク基板1a,1bの中央孔CHを利用して両基板の軸心
を合わせるセンターボス26が設けられている。 【0044 】ディスク基板保持テーブル20には、基
板保持面20aの中央にボス穴20bが形成されてお
り、センターボス26はこのボス穴20bに基端を挿入
されて設置されている。センターボス26の直径は中央
孔CHの内径にほぼ等しく、先端は基板保持面20aか
ら突出してテーパ状に面取りされており、他方のディス
ク基板保持テーブル21には、センターボス26の先端
が重ね合わせの際に邪魔にならないよう、逃げのための
凹所21bが設けられている。 【0045 】ディスク基板保持テーブル20には、ボ
ス穴20bに連通して貫通孔27が形成され、センター
ボス26の側面には、長さ方向に溝28が形成されてい
る。センターボス26は、溝28が貫通孔27に連続す
るようにしてボス穴20bに挿入されており、連続する
溝28と貫通孔27とで排気のための通路が構成されて
いる。 【0046 】ディスク基板1aは、ディスク基板保持
テーブル20に載置される際、中央孔CHにセンターボ
ス26を挿入されることで基板保持面20a上の所定位
置に正しく載置される。続いて、ディスク基板1bは、
ディスク基板1aと重ね合わされる際、同様に中央孔C
Hにセンターボス26を挿入されることでディスク基板
1aと軸心合わせされる。 【0047 】本実施形態においては、連続する溝28
と貫通孔27とで排気のための通路が構成されているの
で、第1の実施形態と同様に空間が密閉された状態とな
らず、ディスク基板1a,1bの重ね合わせが進行すれ
ば内部の空気が溝28、貫通孔27を通じて排出される
ので、基板間においてカチオン型紫外線硬化性組成物を
押し退けるような空気の挙動が現れたりせず、気泡の発
生が防止される。 【0048 】したがって、本実施形態によれば、接着
層に気泡のないディスク1を製造することが可能とな
り、これによってディスク1の耐久性ならびに信号読み
取り特性を向上させるとともに、外観上の品位を向上さ
せることができる。 【0049 】ところで、本実施形態においては、セン
ターボス26をディスク基板保持テーブル20側に設け
たが、ディスク基板保持テーブル21側に設けても構わ
ない。例えば図5に示すように、基板保持面21aの中
央にボス穴21cを形成し、センターボス26をこのボ
ス穴21cに設置する。なお、ボス穴21cはセンター
ボス26の長さよりも深く形成し、センターボス26は
基板保持面21aから図示しない駆動手段に駆動されて
出没するように構成する。 【0050 】この場合、センターボス26はディスク
基板1a,1bを重ね合わせた後に基板保持面21aか
ら突出して両基板の軸心合わせを行い、ディスク基板1
a,1b間の空気は溝28、貫通孔27を通じて排出さ
れる。 【0051 】さらに、上記の実施形態において、セン
ターボス26をディスク保持テーブル20,21の両方
に設けてもよい。この場合の好ましい実施形態として
は、例えば、下側ボスを固定とし、上側ボスを可動とす
ることが挙げられる。ここで、上側ボスは、重ね合わせ
旋回動作前はディスク基板保持テーブルから突出した位
置にあり、旋回中に下側ボスと干渉する直前の位置にお
いて同テーブル内部に深く引き込まれるような機構とす
ることが望ましい。これにより、上下のディスク基板の
軸心をより確実に一致させることが可能となる。 【0052 】上記第1、第2の各実施形態において
は、接着剤としてカチオン型紫外線硬化性組成物を用い
た例を示したが、例えば、ラジカル重合型紫外線硬化性
組成物を採用してもよい。なお、ラジカル重合型紫外線
硬化性組成物に対する紫外線照射は、ディスク基板1a
にラジカル重合型紫外線硬化性組成物を塗布した後、も
しくはディスク基板1a,1bを重ね合わせて展延した
後となる。 【0053 】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
向かい合う2枚のディスク基板と紫外線硬化性組成物と
に囲まれて画成される空間が密閉された状態とはなら
ず、両ディスク基板の重ね合わせが進行すれば空間内部
の空気が通路を通じて外部に排出されるので、ディスク
基板間において紫外線硬化性組成物を押し退けるような
空気の挙動が現れたりせず、気泡の発生が防止される。
これにより、接着層に気泡のないディスクを製造するこ
とが可能となり、ディスクの耐久性ならびに信号読み取
り特性を向上させるとともに、外観上の品位を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明に係る第1の実施形態を示す図であっ
て、ディスク製造装置の構成を概略的に示す平面図であ
る。 【図2】 ディスク製造装置に具備される貼り合わせ装
置の構造を示す平面図である。 【図3】 貼り合わせ装置のその他の形態を示す平面図
である。 【図4】 本発明に係る第2の実施形態を示す図であっ
て、貼り合わせ装置の構造を示す平面図である。 【図5】 貼り合わせ装置のその他の形態を示す平面図
である。 【符号の説明】 1a,1b ディスク基板 1 ディスク 3 落下照射装置(塗布手段) 4 貼り合わせ装置(貼り合わせ手段) 20,21 ディスク基板保持テーブル 20a,21a 基板保持面 23 吸着孔 24 排気孔(通路) CH 中央孔

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 2つの対象物を紫外線硬化性組成物を
    接着剤として貼り合わせる接着方法であって、 前記対象物の少なくとも一方に前記紫外線硬化性組成物
    を環状に塗布し、環状に塗布された前記紫外線硬化性組
    成物を挟んで前記2つの対象物を貼り合わせるに際し、 向かい合う前記2つの対象物と該対象物間に挟まれた前
    記紫外線硬化性組成物とに囲まれて画成される空間内の
    空気を外部に排出することを特徴とする接着方法。 【請求項2 】 2枚のディスク基板を紫外線硬化性組
    成物を接着剤として貼り合わせて1枚のディスクとする
    ディスク製造方法であって、 前記ディスク基板の少なくとも一方に前記紫外線硬化性
    組成物を環状に塗布し、環状に塗布された前記紫外線硬
    化性組成物を挟んで前記2枚のディスク基板を貼り合わ
    せるに際し、 向かい合う前記2枚のディスク基板と該ディスク基板間
    に挟まれた前記紫外線硬化性組成物とに囲まれて画成さ
    れる空間内の空気を外部に排出することを特徴とするデ
    ィスク製造方法。 【請求項3 】 2枚のディスク基板を紫外線硬化性組
    成物を接着剤として貼り合わせて1枚のディスクとする
    ディスク製造装置であって、 前記ディスク基板の少なくとも一方に前記紫外線硬化性
    組成物を環状に塗布する塗布手段と、 前記2枚のディスク基板を前記紫外線硬化性組成物を挟
    んで貼り合わせる貼り合わせ手段と、 向かい合う前記2枚のディスク基板と該ディスク基板間
    に挟まれた前記紫外線硬化性組成物とに囲まれて画成さ
    れる空間に連通し該空間内の空気を外部に排出する通路
    とを備えることを特徴とするディスク製造装置。 【請求項4 】 向かい合う前記2枚のディスク基板の
    中央孔に挿通されて両ディスク基板の軸心合わせを行う
    センターボスを備え、 該センターボスに前記通路の一部が設けられていること
    を特徴とする請求項3記載のディスク製造装置。 【請求項5 】 前記空間内の空気を前記通路を通じて
    吸引する吸引手段を備えることを特徴とする請求項3ま
    たは4記載のディスク製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7013944B2 (en) * 2003-03-11 2006-03-21 Automation Design & Manufacturing Technology Co., Ltd. Compact disk manufacturing machine

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US7013944B2 (en) * 2003-03-11 2006-03-21 Automation Design & Manufacturing Technology Co., Ltd. Compact disk manufacturing machine

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