JP2002042383A - 光ディスク貼合方法及び貼合装置 - Google Patents

光ディスク貼合方法及び貼合装置

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JP2002042383A
JP2002042383A JP2000226004A JP2000226004A JP2002042383A JP 2002042383 A JP2002042383 A JP 2002042383A JP 2000226004 A JP2000226004 A JP 2000226004A JP 2000226004 A JP2000226004 A JP 2000226004A JP 2002042383 A JP2002042383 A JP 2002042383A
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adhesive
adhesive layer
disk
substrate
disk substrate
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Noboru Murayama
昇 村山
Shinji Kobayashi
慎司 小林
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大容量リムーバブル記録メディアの一種である
貼り合せ型光ディスクの製造工程における貼り合せ方法
であって、接着剤を片側ディスク基板もしくは両方のデ
ィスク基板に塗布し、そのディスク基板を重ね合せ、デ
ィスク基板中心を回転中心として高速回転させて均一な
所定の膜厚の接着層を得る振切り回転装置を用いた光デ
ィスク貼合方法について、ディスク基板の重ね合せ時に
接着層に気泡が混入するのを可及的に回避するととも
に、もし混入した気泡があったとしても、結果的に、気
泡混入の無い接着層を形成し、高品質の貼合型光ディス
クを得ることができ、かつタクトのハイスピード化にも
対応した貼合方法および貼合装置を工夫すること。 【解決手段】光ディスク貼合方法を前提として、ディス
ク基板の貼り合せ面に接着剤を塗布し、振切り装置にて
高速回転し、貼り合せ面全面に均一な第1接着層を形成
させ、再度接着剤を重ねて塗布して第2接着層を形成
し、第2接着層を形成したディスク基板と、当該ディス
ク基板と対となる他のディスク基板を重ね合せて、スピ
ナーで余剰接着剤を振切ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】DVD−5、DVD−9などの片
面が光透過性のある基板で構成された貼合型光ディスク
の製造工程における貼合方法及び貼合装置に関するもの
であり、振切り回転装置を用いた薄膜形成工程に適用す
ることで、接着層の気泡を迅速かつ完全に排除すること
ができ、さらに、接着工程のスピードアップを図ること
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大情報量リムーバブルメディアの
需要の増大に伴い、従来のCD(コンパクトディスク)
の6〜8倍程度の記憶容量を有するDVD(デジタルビ
デオディスク)の市場要求が高まりつつある。このDV
Dは、片面に情報記録層を設けた0.6mm厚の薄型基
板を光透過性のあるもう一枚の薄型基板と貼り合せて、
一枚の貼合型光ディスクとして構成される。またDVD
にはその情報記録層の構成によって、大別すると数種類
あり、情報記録層を片面だけに設けたものをDVD−
5、情報記録層を2層に設けたものをDVD−9、1層
情報基板を両面に対向させてリバーシブルに記録出来る
DVD−10などがある。これらの貼合型光ディスクの
作製は以下のような手順でなされる。まず、片方もしく
は対向させ貼り合せる両方の薄型基板に接着剤を塗布
し、基板を重ね合せて、それを例えば回転装置等で高速
回転させ、余分な接着剤を振切りながら貼合面に均一な
厚さを持つ接着層をつくる。次に回転を停止させ、接着
剤を介して密着した2枚の薄型基板の接着層を硬化させ
る装置(例えば紫外線硬化型接着剤なら紫外線照射装
置)へ送り、接着剤を硬化させ1枚の貼合型光ディスク
を完成させる。まとめると従来の貼合方法の流れは、接
着剤塗布、重ね合せ、振切り、接着剤硬化のステップ順
である。以上のようなものの従来技術として次のものが
ある。
【0003】特開平11−66645号公報に記載され
た光ディスク貼り合せ方法及び装置 2枚の単版ディスクを液体上の接着剤を使用して貼り合
せ、1枚の貼合ディスクを作る光ディスク貼り合せ方法
において、上記2枚の単板ディスクのうち、下側単板デ
ィスクの面上に接着剤を円環状に吐出しておき、かつ上
側単板ディスクはその外周近傍部を保持された状態で、
これら2枚の単板ディスクを近接させて行き、上記上側
単板ディスクが上記下側単板ディスク面上の円環状の接
着剤に接触する前に、該上側単板ディスク面と上記下側
単板ディスク面および円環状の接着剤で囲まれる内側空
間の圧力を外側空間の圧力よりも低くし、この状態にて
上記上側単板ディスクと上記下側単板ディスク上の円環
状の接着剤を接触させる光ディスク貼り合せ方法および
装置。
【0004】特開平9−63127号公報に記載された
光ディスクの製造方法および装置 第1のディスクと第2のディスクとを貼り合せて光ディ
スクを製作する方法において、接着面を上に向けた状態
にて第1のディスクを回転ステージ上に保持する工程
と、前記第1のディスクの中心穴の周囲に液体状の接着
剤を供給する工程と、前記第1及び第2のディスクが同
心で、かつ前記第2のディスクが前記第1のディスク上
の前記接着剤には接触するが前記第1のディスクには接
触しない位置に保持する工程と、前記後第1及び第2の
ディスクの間に回転速度差が生じるように、前記第2の
ディスクを前述位置に保持しながら、前記第1及び第2
のディスクの両方または一方を所定の時間だけ回転させ
る工程とを備えることにより、前記第1と第2のディス
クの間に気泡を含まない均一膜厚の接着層を形成する光
ディスクの製造方法及び装置。
【0005】特開平9−293292号公報に記載され
たディスク貼り合せ方法及び装置 第1のディスクと、第2のディスクとを貼り合せて1枚
のディスクを製造する方法において、上記第1のディス
クの中央の周りに輪状に液状の接着剤を供給する工程で
あって、上記輪状の接着剤の中央部に比べて外側が高く
なるように供給する接着剤供給工程と、上記第2のディ
スクを上記液状の接着剤を介して上記第1のディスクに
重ねる工程と、上記液状の接着剤を遠心力によって上記
第1と第2のディスク間で拡げる回転工程とからなるデ
ィスク貼り合せ方法及びこの方法を実現する装置。
【0006】特開平10−11819号公報に記載され
たディスクの貼り合せ方法 接着剤6,12をディスク7,8,13,14の貼り合
せ面に、例えば任意の円周上にリング状に一周塗布する
ことで、必要量の接着剤使用で済み、しかもディスクと
接着剤がディスクの角度あるいは接着剤の傾斜に沿って
連続的に接触するため、気泡の混入の無い安定した貼り
合せが行える。
【0007】特開平10−312591号公報に記載さ
れた貼り合せ型光ディスク及びその製造方法 基板1についてリング状に塗布された接着剤50の円周
に対応する、もう1つの基板1の円周上の1点(あるい
は数点)に濡れ性を向上させる処理(少量の接着剤60
を塗布する)を施して、これらの接着剤50,60相互
の接触から貼り合せまでを行う。以上の他にも気泡混入
を防止するための特許は多々あるが、重ね合せるディス
ク基板の反りやうねりによる基板形状のばらつきや、塗
布する接着剤の粘度・形状変化が様々であるので、気泡
の混入は拭い切れていない。上記の従来技術は気泡が入
り難くすることに重点がおかれており、混入してしまっ
た気泡を接着剤が硬化するまでに取り除くことを勘案し
たものではない。
【0008】
【解決しようとする課題】以上の従来方法において、接
着剤に紫外線硬化樹脂型接着剤(ラジカル重合、カチオ
ン重合によるもの)を用いることが大半である。そのた
めその接着剤を貼り合せるディスク基板の片側もしくは
両側に塗布し、重ね合せ、振切り回転装置等を用いて所
定の膜厚にしてから紫外線を照射して貼合型光ディスク
を製造しているが、単板ディスク基板に接着剤を塗布
し、対となる単板ディスク基板を貼り合せる工程におい
て、接着層に気泡が混入してしまい易い。そして気泡を
混入した接着層は、次工程にある接着剤を硬化させる工
程において、その接着剤にもよるが、多くは光・熱エネ
ルギーを照射して硬化させられる。このとき気泡は膨張
して、ディスク基板の情報状態を悪化させる変形を起こ
したり、接着力の低下を招来したり、また、気泡内に含
まれる水分により情報領域が腐蝕したりする。この不具
合を防止するためにさまざまな特許が開示されている
が、接着剤を特殊な形状に塗布したり、重ね合せる速度
を非常に低速にしたり、非常に微妙な工程設定を行う
か、マシンスピードを低下させるかなどの大量生産では
弱点になるようなことをしなければならない。また、こ
のほかにも重ね合せる基板の姿勢を変化させたり、基板
自体を変形させたりする方法もあるが、そのためにディ
スク搬送のハンドリング部に複雑な機構を加えなければ
ならない。また、上記のような従来技術において、一番
の課題は、以上のようなことを取り入れても、気泡混入
の発生率は低下するが、ゼロには出来ないことである。
他方、接着層に混入した気泡が、なぜ回転振切り動作を
行ってもディスク基板接着層内部に残留するのかという
ことに着目して予備実験を行った結果、以下のことが判
明した。
【0009】すなわち、重ね合せ時に発生混入する気泡
は、ディスク基板接着層面と接着剤の間に形成されるこ
とが大半である(図1参照)。次に回転振切り動作時の
接着剤の動きは2平面間に挟まれた粘性流体の動きと同
一となり、ディスク基板の表面の接着剤は、移動効果が
なかなか得られない(図2参照)。また、気泡自体は質
量がほとんど無いので回転振切りによる遠心力をほとん
ど得られないので、その移動はもっぱら気泡の周りの接
着剤の移動によってなされることになる。このため、気
泡を除去するには振切り回転速度を高速にして遠心力を
増大させ、接着剤移動の効果を上げるしかないが、そう
すると、接着剤の膜厚が減少することが避けられないの
で、所望の膜厚の接着層が得られなくなる。殊に、往々
にして、内周部の接着層をも吹き飛ばしてしまうため、
良好な品質の貼合ディスク基板を得ることができないこ
とになる。そこで、本発明は、簡単な構成にて、重ね合
せ時に接着層に気泡が混入するのを可及的に回避すると
ともに、もし混入した気泡があったとしても、結果的
に、気泡混入の無い接着層を形成し、高品質の貼り合せ
型光ディスクを得ることができ、かつタクトのハイスピ
ード化にも対応した貼合方法および貼合装置を工夫する
ことをその課題とするものである。
【0010】さらに、この発明の具体的な目的は次のと
おりである。 1.具体的目的1(請求項1に係る発明の目的) まず、具体的目的1は、接着層の形成を2回に分け、重
ね合せ動作の前に、第1接着層を形成させておき、ディ
スク基板の重ね合せ動作時に混入する気泡が、ディスク
基板表面に直接触れないようにしておく。次に第2接着
層を重ね合せて形成することで、ここで混入する気泡は
すべて第1接着層の上に形成されるようにして、気泡を
接着層の中ほどに浮いた状態にすることで、振切り速度
を過剰に高めることなしに、すべての混入気泡を余剰接
着剤ととともに外部に排出できるようにすることであ
る。
【0011】2.具体的目的2(請求項2に係る発明の
目的) 具体的目的2は、請求項2に係る発明は、第1接着層が
持つべき機能を保ちつつ、必要最小限の膜厚で第1接着
層を形成することで、使用する接着剤の量を少なくでき
るようにして、請求項1に係る発明を円滑に効率良く実
施できるようにすることである。
【0012】3.具体的目的3(請求項3に係る発明の
目的) 具体的目的3は、接着剤を円環状に塗布することで、振
切り回転動作時に、第2接着層の展開形成と、余剰接着
剤の振切りを同時に行うことができ、機構の簡略化およ
び、タクトのハイスピード化に対応できるようにして、
請求項1に係る発明を円滑に効率良く実施できるように
することである。
【0013】4.具体的目的4(請求項4に係る発明の
目的) 具体的目的4は、第1接着層を構成する接着剤の粘度を
低粘度化することにより、より混入気泡を排出し易くな
るようにして、請求項1に係る発明を円滑に効率良く実
施できるようにすることである。
【0014】5.具体的目的5(請求項5に係る発明の
目的) 以上で説明した気泡残留原因をさらに調査した結果、ま
ず、貼り合せ型光ディスクにおいて上下ディスク基板の
単板時の層構成が違うため、同じ接着剤を用いても、デ
ィスク貼合面に対する粘性や濡れ性は違ってくる。次に
残留気泡を詳細に観察してみると、ディスク面に対し粘
性が強いと思われる片側の貼合面に集中して付着残留す
ることは判明した。このことを考慮して、上記の片側デ
ィスクの貼り合せ面にのみ第1接着層を形成して、次に
第2接着剤を粘性が低くなるもう片方のディスクに塗布
し、貼り合せてみると、両面に第1接着層を形成したと
きと同じ効果が得られた。具体的目的5は、以上の知見
に基づくもので、上記請求項1に係る発明を応用して、
第1接着層を形成するディスク基板と、第2接着層を形
成するための接着剤を塗布するディスク基板を別々に
し、それぞれの工程・動作ステージを分離することで、
工程の分散によるタクトのハイスピード化を図るように
することである。
【0015】6.具体的目的6(請求項7に係る発明の
目的) 具体的目的6は、上記請求項1に係る発明を実施する具
体的な装置について、基本的には、従来の貼合型光ディ
スクの作成に用いられる最小限の機構に、2種類の接着
層を形成できるようにした接着剤吐出手段を付加するだ
けで、所望の膜厚の接着層を形成し、かつ、すべての余
剰接着剤と混入気泡を外部に排出した貼合型光ディスク
が得られるようにすることである。
【0016】7.具体的目的7(請求項8に係る発明の
目的) 具体的目的7は、上記請求項4乃至は請求項5に係る発
明を実施するための具現的な装置について、第1接着層
を形成する塗布・振切り手段を2系統もたせ、さらに第
2接着層形成工程を細分化して、タクトのハイスピード
化にも対応できようにすることである。
【0017】8.具体的目的8(請求項6に係る発明及
び請求項9に係る発明の目的) 具体的目的8は、上記接着層形成剤に紫外線硬化接着剤
を用いる場合に適用される装置について、請求項7に係
る発明又は請求項8に係る発明の装置に紫外線照射手段
を付加することで、高品質の貼合型光ディスクを得るこ
とができ、かつタクトのハイスピード化にも対応できる
ようにすることである。
【0018】
【課題解決のために講じた手段】1.解決手段1(請求
項1に対応するもの) 上記課題解決のために講じた手段1は、大容量リムーバ
ブル記録メディアの一種である貼り合せ型光ディスクの
製造工程における貼り合せ方法であって、接着剤を片側
ディスク基板もしくは両方のディスク基板に塗布し、そ
のディスク基板を重ね合せ、ディスク基板中心を回転中
心として高速回転させて均一な所定の膜厚の接着層を得
る振切り回転装置を用いた光ディスク貼合方法を前提と
し、次の(イ)(ロ)(ハ)によって構成されるもので
ある。 (イ)ディスク基板の貼合面に接着剤を塗布し、振切り
装置にて高速回転し、貼合面全面に均一な第1接着層を
形成させること、(ロ)再度接着剤を重ねて塗布して第
2接着層を形成すること、(ハ)第2接着層を形成した
ディスク基板と、当該ディスク基板と対となる他のディ
スク基板を重ね合せて、スピナーで余剰接着剤を振切る
こと。
【0019】
【作用】塗布された接着剤とディスク基板との間に気泡
が残留することはなく、塗布された接着剤の山の頂点と
他のディスク基板との表面との間、あるいは互いに合わ
された接着剤と接着剤との境に気泡が残留する可能性が
あるが、後者の場合において気泡が残留する可能性は前
者の場合に比して小さい。そして、第1接着層に重ねて
第2接着層を塗布するときの両接着剤の間に気泡が残留
する可能性はさらに小さい。また、一方の第2接着層を
重ねて塗布した一方のディスク基盤に第1接着層を塗布
したディスクを重ね合せて、上記第2接着層と第1接着
層を合せたときに、この合せ面に気泡が残留する可能性
は小さい。したがって、上記のように重ね合された、第
1接着層、第2接着層による接着層に気泡が残留する可
能性は小さい。気泡が残留するときは、第1接着層と第
2接着層との境に残留することになる。他方、スピナー
での接着剤振り切り操作において、第1接着層と第2接
着層との境界部は、遠心力で比較的スムーズに半径方向
外方に流れて振り切られるから、これにともなって上記
境界部に残留する気泡がスムーズに半径方向外方に流さ
れて、完全に排除される。したがって、上下ディスク基
板間に残留気泡の全くない薄い接着層が形成される。
【0020】
【実施態様】〔実施態様1〕(請求項2に対応するも
の) 実施態様1は、解決手段1における第1接着層の厚さを
第2接着層よりも薄く形成するようにしたことである。 〔作用〕第1接着層は、第2接着層との境界部に残留す
る気泡を接着剤の内部に浮いた状態にするためのもので
あるから、第1接着層が持つべき機能を保ちつつ、必要
最小限の膜厚で第1接着層を形成することで、使用する
接着剤の量を必要最小限にし、接着剤の消費量を低減す
ることができる。
【0021】〔実施態様2〕(請求項3に対応するも
の) 実施態様2は、解決手段1における第2接着層を形成す
るときの接着剤の塗布を、任意の円周上に1周だけ塗布
するようにしたことである。 〔作用〕第2接着層を形成する接着剤をディスク基板中
心を中心として円環状に一周だけ塗布することで、上基
板を重ね合せたときの上基板自重による第2接着剤の自
然展開が、均一に広がっていくので、振切り回転動作時
に、第2接着層の展開形成と、余剰接着剤の振切りを同
時に行うことができ、機構の簡略化および、タクトのハ
イスピード化が図られる。
【0022】〔実施態様3〕(請求項4に対応するも
の) 実施態様3は、解決手段1における第1接着層の接着剤
に第2接着層に用いる接着剤よりも粘度の低いものを用
いることである。 〔作用〕ディスク基板を重ね合せたとき、ディスク基板
表面と第2接着層との間に介在する第1接着層の粘度が
第2接着層よりも小さいので、その流動性が高い。した
がって、遠心力による振り切り動作時に第1接着層の流
れがスムーズであり、第1接着層と第2接着層との境界
部に介在する気泡の排除がより迅速に、かつ確実になさ
れる。
【0023】2.解決手段2(請求項5に対応するも
の) 上記課題解決のために講じた手段2は、大容量リムーバ
ブル記録メディアの一種である貼り合せ型光ディスクの
製造工程における貼り合せ方法であって、接着剤を片側
ディスク基板もしくは両方のディスク基板に塗布し、そ
のディスク基板を重ね合せ、ディスク基板中心を回転中
心として高速回転させて均一な所定の膜厚の接着層を得
る振切り回転装置を用いた光ディスク貼合方法を前提と
して、一方のディスク基板に第1接着層を形成し、他方
のディスク基板に、第2接着層を形成する接着剤を環状
に塗布してから、両ディスク基板を重ね合せることであ
る。
【0024】〔作用〕貼合型光ディスクにおいて上下デ
ィスク基板の単板時の層構成が違うため、同じ接着剤を
用いても、ディスク貼合面に対する粘性や濡れ性は違っ
てくるという事情があり、他方、ディスク面に対し粘性
が強いと思われる片側の貼合面に集中して付着残留する
傾向が強い。このことから、上記の片側ディスクの貼合
面にのみ第1接着層を形成して、次に第2接着剤を粘性
が低くなるもう片方のディスクに塗布し、貼り合せるこ
とで、両面共に第1接着層を形成した解決手段1による
場合とほぼ同様の効果が得られる。第1接着層を形成す
るディスク基板と、第2接着層を形成するための接着剤
を塗布するディスク基板を完全に別々にし、それぞれの
工程・動作ステージを分離することができるので、工程
の分散によるタクトのハイスピード化が図られる。
【0025】〔実施態様4〕(請求項6に対応するも
の) 実施態様4は、上記解決手段1または解決手段2におけ
る接着層を形成する接着剤が、紫外線硬化型接着剤であ
り、第2接着層が所定の領域まで広がり、かつ適正な膜
厚を形成した後に、紫外線を照射して硬化させることで
ある。 3.解決手段3(請求項7に対応するもの) 解決手段3は、解決手段1の実施態様3を実施するため
の光ディスク基板貼合装置について、ディスク基板を保
持・回転させるディスクテーブル、貼り合せるディスク
基板を搬送する搬送機構、ディスク基板上の任意の位置
に接着剤を吐出することのできる接着剤塗布手段を2つ
有し、かつその2つの接着剤吐出手段の吐出制御は独立
して制御できるようにしたことである。
【0026】4.解決手段4(請求項8に対応するも
の) 解決手段1の実施態様3または解決手段2を実施するた
めの光ディスク基板貼合装置について、それぞれのディ
スク基板に第1接着層を形成するための保持・回転手段
と接着剤吐出手段をそれぞれに備え、第2接着層を形成
するための接着剤吐出手段、重ね合せテーブル、回転振
切り手段を有し、かつ、ディスク基板を反転・搬送する
搬送手段にて構成したことである。
【0027】5.解決手段5(請求項9に対応するも
の) 解決手段5は、上記実施態様4を実施するための光ディ
スク基板貼合装置に関するものであり、上記解決手段3
又は解決手段4において、接着層を形成する接着剤が紫
外線硬化型接着剤であり、余剰接着剤と気泡を吹き飛ば
し、所定の領域および厚さを形成した後、紫外線を照射
して硬化させるUV照射装置を備えたことである。
【0028】
【実施の形態】以下、図面を参照しつつ実施の態様を説
明する。図4を参照しつつ請求項1乃至請求項4の範囲
の実施の形態を説明すると、まず単板ディスク基板(仮
に下基板と称する)の貼合面側の接着すべき領域全面に
接着剤が行き渡るように、第1接着剤を塗布する。一般
にはスピンコート法と呼ばれる膜形成法を用いる。これ
は、ワーク(この場合、ディスク基板)を、スピンドル
上に設置された回転テーブルの上に保持して固定させ、
膜を形成する領域の最内周部近傍に円環状もしくは渦巻
上に膜形成剤(この場合、接着剤)を吐出して塗布し、
スピンドルを高速回転させて所望膜厚の膜をワーク表面
に形成させる方法である。同様に、もう片方のディスク
基板(仮に上基板と称する)も第1接着層を形成してお
く。このとき、形成する第1接着層には気泡が残留して
いないことが前提である。次に、第1接着層を形成した
下基板に、第2接着層を形成する第2接着剤を塗布す
る。このとき、ディスク基板中心を中心とした円環のよ
うに第2接着剤を塗布することで、上基板を重ね合せた
ときの上基板自重による第2接着剤の自然展開が、均一
に半径方向外方に広がっていくので、接着領域外への浸
み出しなどの塗布異常を防止し易くなる。次に第2接着
剤を円環状に塗布された上記下基板に、第1接着層を形
成した上基板の接着面を、対向させるようにして重ね合
せる。このとき上基板を下基板に平行に重ね合せるよう
にすると、上記の接着領域外への接着剤の浸み出しなど
の塗布異常をさらに防止し易くなる。ここで重ね合せ時
に発生した気泡は、すべて上下ディスク基板の第1接着
層と第2接着層の境界面の間と第2接着層内部に存在す
ることになる(図4(b)のA部拡大図参照)。次に重
ね合さった基板を、ディスク中心を回転中心として回転
させることにより、所望膜厚に必要な接着剤の量を残
し、余剰分を振切ってしまう。このとき、第2接着層に
混入している気泡も余剰接着剤とともに外部に振切られ
るように回転させる。ここで、まず第1接着層の厚さを
第2接着層の厚さよりも薄くしておく(例えば第2接着
層の厚さ0.02〜0.04mmに対して第1接着層の
厚さ0.005〜0.02mm)ことで、振切り動作で
流動する第2接着剤の量が増える。流動接着剤量が増え
ると、それに含まれる気泡も流動し易くなり、結果的に
外部への気泡の排出が容易になるまた、第1接着層を形
成する接着剤の粘度を、第2接着剤の粘度より低くさせ
ること(例えば第2接着剤の粘度100〜400CPで
あるのに対して第1接着層の粘度400〜900CP)
で、ディスク表面近傍でおきる接着剤の速度低下現象
(図2参照)を低減させることができ、境界面上に混入
している気泡を第2接着層内部の混入気泡と同等の振切
り速度で外部に排出することができる。なお、第1接着
剤と第2接着剤とは、接着時の硬化性質が近似している
ことが望ましく、また、同一の接着剤を用いる場合は、
第1接着剤の温度を第2接着剤の温度より高くする(例
えば第2接着剤の温度30〜60℃に対して第1接着層
の温度を10〜30℃)などして、第1接着剤の粘性を
簡便に必要な程度に低下させることができる。以上の動
作を行うことで気泡の無い貼合型光ディスク基板が、さ
らには、重ね合せ時に混入した気泡をすべて外部に排出
した状態で貼合型光ディスク基板を形成することができ
る。
【0029】次に本発明の方法を実施するための装置の
構成と動作を図5を参照しつつ説明する。本発明に基づ
く装置において、基本構成を大別すると、第1接着剤、
第2接着剤を吐出するための塗布ユニット、余剰接着剤
を振切るための振切りスピナーユニット、振切った後に
接着剤を硬化させるための硬化ユニット(実施例ではU
V照射ランプ)、またディスク基板を投入・排出するた
めの各テーブル、および各ユニット・テーブル間のディ
スクを移載するための搬送手段が付属している。次にデ
ィスク基板を貼り合せる動作の順に機構の詳細と、ディ
スク基板の状態を示す。まず貼り合せる下基板を、接着
層を形成する面を上に向けて下基板投入ステージに配置
する。同様に上基板投入ステージには、既に第1接着層
をスピナーで形成した上基板を、第2接着層を形成する
面を下に向けて配置する。それぞれのステージの中央部
には位置決めピンが突出しており、この位置決めピンに
ディスク基板をセットすることにより位置決めされる。
上基板投入ステージはディスク基板内周部の接着剤が塗
布されていない領域のみをステージに接触させて配置・
位置決めできるように、中央部近傍を周辺部より高くし
てある。
【0030】次に搬送アームAを動作させ、投入テーブ
ルにセットされた下基板を振切りスピナーユニットに移
載する。搬送アームAは、任意の位置への回転(揺動)
動作および昇降動作が可能で、かつ、先端にディスクを
チャックするための真空吸着機構が付いている。また後
述する搬送アームB、搬送アームCも同様の動作機能と
チャック機能を備えている。搬送アームAで振切りスピ
ナーユニット内部の回転テーブル上に移載された下基板
は、回転テーブル上の位置決めピンによりディスク中心
と回転中心が一致するように位置決め固定される。次に
塗布ユニットを駆動させてノズルBの先端をディスク基
板の塗布開始位置まで移動させ、回転テーブルを低速で
回転させ(30〜120rpm)ながらバルブBを開い
て第1接着剤を円環状に塗布する(例えば、0.7g/
秒)。なお、接着剤塗布動作時の低速回転に関し、円環
状に気泡無く塗布できる速度であれば、その速度の如何
は基本的には問わないが、この実施態様では接着剤のノ
ズルからの単位時間当たり抽出量との兼ね合いで上記の
範囲で適宜選択すればよい。次に塗布が終了したら、塗
布ユニットを待避させ、回転テーブルを高速で回転させ
ることで、第1接着剤をディスク面に展開させるととも
に、余剰接着剤を振切り、所定膜厚をもつ第1接着層を
形成する。そして再度塗布ユニットを移動させ、ノズル
Aの先端を塗布開始位置まで移動させ、同様に回転テー
ブルを低速で回転させながらバルブAを開いて第2接着
剤を円環状に塗布する。ここで、図示してはいないが、
それぞれのノズルに供給される接着剤は、それぞれ専用
の圧空タンク貯蔵されている。また第1接着剤を貯蔵し
ている圧空タンクには温度調整機能つきヒータが付随し
ており、第1接着剤を常に一定の温度に保温すること
で、第2接着剤の粘度よりも低粘度に保つようにしてい
る。また、第2接着剤を塗布する位置は、重ね合せたと
き、上基板の自重による接着剤の自然展開が起きても、
接着剤が接着領域(この実施の形態ではディスク内周
部)から浸出しない位置が望ましい。
【0031】次に搬送アームAを駆動させ、上基板投入
ステージ上の上基板をチャックし、回転テーブル上の第
2接着剤を塗布した下基板に重ね合せる。このとき、な
るべく上基板を下基板に平行の姿勢を維持したまま重ね
合せると、前述の内周部への浸み出しが無く、至極美麗
に重ね合わすことができる。しかし、本発明には影響が
ないので、チャック姿勢は特に規制しなくても良い。次
に、搬送アームA及び塗布ユニットを待避させ、再度回
転テーブルを任意の速度にて高速回転させ(通常は15
00〜6000rpm)、余剰接着剤と混入した気泡を
ディスク基板外部へ振切ってしまう。この動作により、
所定の膜厚をもった接着層を形成でき、また、振切られ
た余剰接着剤はハウジングケース内にて下部に集められ
て外部へ排出される。次に、残留気泡が無く、所定の膜
厚の接着層を形成した重ね合せディスク基板を、搬送ア
ームBを駆動させてチャックし、UV照射テーブルへ移
載する。UV照射テーブルにも位置決めピンが中央に設
置されており、ディスク基板はその位置決めピンを基準
に位置決めされる。本実施形態の搬送手段として、それ
ぞれ回転・昇降動作および真空チャックできる搬送アー
ムA、搬送アームB、搬送アームCを使用しているが、
本発明ではこれに限定せず単板ディスク基板や貼合ディ
スク基板を、他機構部に干渉せずにテーブルとユニット
間の搬送動作が可能な搬送機構なら、動作自体の種別は
問わない。重ね合せディスク基板をUV照射テーブルに
移載したら紫外線ランプを照射して、接着層を硬化させ
る。接着剤が硬化して貼り合された貼合ディスク基板
は、搬送アームCによって排出ステージへと移載され
る。この実施形態では、搬送アームBと搬送アームCは
同一搬送機構(図示なし)に接続されていて、ディスク
基板の振切りスピナーからの取出しとUV照射テーブル
からの取出しが同時に行われるようになっている。以上
は、一連の動作と構成による請求項7に係る発明の実施
形態である。
【0032】次に請求項8および請求項9に係る発明の
実施形態の構成と動作を図6を参照しつつ簡略に説明す
る。本発明に基づく装置において、基本構成を大別する
と、上基板、下基板をそれぞれ別々に積層収納したもの
(一般にはスタックポールを呼称しているもの)を投入
するインデックステーブルA、インデックステーブル
B、第1接着層を塗布して形成するスピナーユニット
A、スピナーユニットB、第2接着剤を円環状に塗布す
るためのディスクテーブルおよび塗布ユニット、上基板
を反転するための反転ユニット、単板ディスクを重ね合
せるステージを持ったインデックステーブルC、余剰接
着剤を振切るスピナーユニットC、接着層が形成された
重ね合せディスク基板を硬化させるステージをもつイン
デックステーブルD、そして、接着層を硬化させるUV
照射ランプユニットの各ユニットにて構成している。ま
た、上記構成に各テーブルとユニット間のディスク移載
を行う搬送アームA〜搬送アームHが付設されている。
これらの各搬送アームは、任意の位置への回転(揺動)
動作および昇降動作が可能で、かつ先端にディスクをチ
ャックするための真空吸着機構が備えられている。ま
ず、上基板、下基板をそれぞれスタック(積層収納)し
た各スタックポールをそれぞれに対応したインデックス
テーブルにセットする。実施例では、セットできる数が
それぞれ3個づつであるが、スペースが取れるならばそ
の数に制約はない。次にインデックステーブルA、イン
デックステーブルBを回転させ、投入ステージに設置し
たスタックポールを配置する。この実施形態ではディス
ク基板の流れが2系統あるので、最初に下基板(情報側
基板)側から説明する。配置されたスタックポールから
搬送アームAを駆動させ下基板を真空吸着して取出して
スピナーAに移載する。ここで、スピナーAは、ディス
クを保持し、回転させる回転テーブルと第1接着剤を塗
布する塗布ノズルとを備えている。スピナーAの回転テ
ーブル上に移載された下基板に対して、塗布ノズルを駆
動させて第1接着剤を塗布し、その回転振切りを行って
第1接着層を形成する。形成動作は上記実施形態と違い
はない。
【0033】次に搬送アームBを駆動させ、塗布ユニッ
ト上のディスクテーブルに移載する。図6では搬送アー
ムEが塗布ユニット側にあるが、この動作時は干渉しな
い位置に待避している。塗布ユニットでは、第1接着層
を形成した上基板に対し、第2接着剤を円環状に塗布す
ることのみ行う。従ってディスクテーブルは低速回転が
できるようになっている。次に第2接着剤を円環状に塗
布した下基板を、搬送アームCを駆動させてインデック
ステーブルCのポジションAの重ね合せステージ上に移
載する。この重ね合せステージには、ステージ上に微細
な真空吸着孔が空いており、真空源(図示なし)を駆動
させることにより、下基板をステージに密着保持させる
ことができる。この機構を動作させることで、フラット
なステージに下基板を位置決めして固定する。次に、イ
ンデックステーブルCを回転させて、位置決め固定した
下基板をステージごとポジションBに移動しておいて上
基板を待つ。
【0034】次いで、上基板(カバー側基板)の流れを
説明する。下基板同様にスタックポールをインデックス
テーブルBにセットしてから、スピナーBにて第1接着
層を形成するまでは上記と同じであり、使用するユニッ
トおよび搬送アームは図に示すとおりである。次に搬送
アームDを駆動させ、第1接着層を形成した上基板を反
転ユニットに移載する。反転ユニットは移載されたディ
スク基板を外周チャックにて把持し、搬送アームDが干
渉しない位置まで待避してからディスクを反転させる。
ここで、外周チャックはまだ硬化していない上基板の第
1接着層になるべく触れないようにディスク基板の端部
を把持することが、均一膜厚を維持してディスク品質の
向上、またチャックのメンテナンスなどの観点からは望
ましい。次に反転して接着層を下面に向けた上基板を、
搬送アームFを駆動させてチャックし、インデックステ
ーブルCのポジションB上に搬送する。ここでは既に第
2接着剤を塗布した下基板が待機しているので、ポジシ
ョンBに下基板があることを確認したら、搬送アームF
を再度駆動させて、下基板に上基板を重ね合せる。重ね
合せ工程が終わったらインデックステーブルを回転さ
せ、ポジションBの重ね合せ基板を有するステージをポ
ジションCに移動させる。このときには既にステージの
真空吸着を解除しておく。次に、搬送アームGにて、重
ね合せたディスク基板をスピナーC内のディスクテーブ
ルに移載する。スピナーCは、内部にディスクを保持
し、位置決めした状態で回転するディスクテーブル、余
剰接着剤を外部に飛び散らさないためのハウジングケー
スによって構成されている。ディスクテーブルに移載さ
れ、保持された重ね合せディスク基板を高速回転させ
て、余剰接着剤とともに混入気泡を振切り飛ばし、ディ
スク基板外部に排出する。これにより混入気泡が無く、
所望膜厚の接着層をもつ貼合ディスク基板が形成され
る。
【0035】次に搬送アームHを駆動させ、貼合ディス
ク基板をインデックステーブルD上のステージに移載す
る。本実施形態のインデックステーブルには、4つのス
テージが設置されている。各ステージには上基板と下基
板が、ずれたままで硬化することがないようにディスク
基板中央部の内孔を嵌合して同心状に確実に保持する位
置決めピンが備えられている。貼合ディスク基板がステ
ージ上に位置決めされたら、インデックステーブルDを
回転させ、ステージをUV照射ランプ下の照射ポジショ
ンに移動させ、UVを照射して接着層を硬化させる。照
射が終わったら再度インデックステーブルを回転させて
ステージを取出しステージへ移動させ、次いで硬化した
貼合型光ディスクを取出す。以上の一連の動作を順次連
続させて行うことにより本発明のディスク貼り合せ方法
が極めて能率的、効率的に実施される。また,上基板と
下基板の投入位置すなわちインデックステーブルを逆に
して、スピナーAにおける第1接着層の形成を省くこと
で、請求項5に係る発明の方法をもこの装置を使用して
実施することができる。ただしそのときには、インデッ
クステーブルDのディスクステージを耐熱性のある光透
過性のある部材にて作成して(例えばガラスプレー
ト)、UV照射を下面から行うように改造するのがよ
い。
【0036】
【発明の効果】本発明の効果を発明毎に整理すると次の
とおりである。請求項1に係る発明は、接着層を2層に
することにより重ね合せ時に発生し混入する気泡をすべ
て外部に排出し、結果的に気泡混入の無い貼合型光ディ
スクを得ることができ、また、請求項2、請求項3、請
求項4に係る発明により、気泡の排出を一層円滑かつ効
率良く行うことができる。また、請求項5に係る発明
は、上記請求項1に係る発明を基礎としつつ、接着層を
それぞれ別々のディスク基板に塗布することで、混入気
泡の無い貼合型光ディスクを得ることができ、また、工
程や動作ステージを分離することでタクトのハイスピー
ド化を図ることができる。また、請求項6に係る発明乃
至請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項5に係る
発明を実施するための装置の発明であるが、これによ
り、混入気泡の無い貼合型光ディスクを能率的に製造す
ることができ、また、ハイスピードのタクトにも対応す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は混入気泡を示す概略的な断面図である。
【図2】は振切り動作時の接着剤の移動状態を模式的に
示す断面図である。
【図3】(a)は振切り動作初期の接着層形成状態を模
式的に示す断面図であり、(b)は振切り動作中の接着
層形成状態を模式的に示す断面図である。
【図4】(a)は請求項1乃至請求項4に係る発明の実
施形態の作業定順を示す断面図であり、(b)は図4に
おけるA部拡大図である。
【図5】は請求項7に係る発明の実施例の貼合装置の平
面図である。
【図6】は請求項9に係る発明の実施例の貼合装置の平
面図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 AC64 AC71 AC79 BB42Z BB46Z DA08 DC21 EA21 EA35 4F042 AA08 DB41 EB09 4J040 EL051 JB08 MB03 NA17 NA21 PA26 PA29 PA32 PB01 PB04 PB24 5D121 AA07 EE22 FF03 FF04 FF18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大容量リムーバブル記録メディアの一種で
    ある貼り合せ型光ディスクの製造工程における貼り合せ
    方法であって、接着剤を片側ディスク基板もしくは両方
    のディスク基板に塗布し、そのディスク基板を重ね合
    せ、ディスク基板中心を回転中心として高速回転させて
    均一な所定の膜厚の接着層を得る振切り回転装置を用い
    た光ディスク貼合方法において、 ディスク基板の貼合面に接着剤を塗布し、振切り装置に
    て高速回転し、貼合面全面に均一な第1接着層を形成さ
    せ、さらに、再度接着剤を重ねて塗布して第2接着層を
    形成してから、第2接着層を形成したディスク基板と、
    当該ディスク基板と対となる他のディスク基板を重ね合
    せて、スピナーで余剰接着剤を振切ることを特徴とする
    光ディスク基板貼合方法。
  2. 【請求項2】上記の第1接着層の厚さを第2接着層より
    も薄く形成することを特徴とする請求項1の光ディスク
    基板貼合方法。
  3. 【請求項3】上記の第2接着層を形成するときの接着剤
    の塗布は、任意の円周上に1周だけ塗布するようにした
    請求項1又は請求項2の光ディスク基板貼合方法。
  4. 【請求項4】上記の第1接着層の接着剤に第2接着層に
    用いる接着剤よりも粘度の低いものを用いることを特徴
    とする請求項3の光ディスク基板貼合方法。
  5. 【請求項5】大容量リムーバブル記録メディアの一種で
    ある貼り合せ型光ディスクの製造工程における貼り合せ
    方法であって、接着剤を片側ディスク基板もしくは両方
    のディスク基板に塗布し、そのディスク基板を重ね合
    せ、ディスク基板中心を回転中心として高速回転させて
    均一な所定の膜厚の接着層を得る振切り回転装置を用い
    た光ディスク貼合方法において、 一方のディスク基板に第1接着層を形成し、他方のディ
    スク基板に、第2接着層を形成する接着剤を環状に塗布
    してから、両ディスク基板を重ね合せることを特徴とし
    た光ディスク基板貼合方法。
  6. 【請求項6】上記接着層を形成する接着剤が、紫外線硬
    化型接着剤であり、第2接着層が所定の領域まで広が
    り、かつ適正な膜厚を形成した後に、紫外線を照射して
    硬化させることを特徴とする請求項1乃至請求項5の光
    ディスク基板貼合方法。
  7. 【請求項7】ディスク基板を保持・回転させるディスク
    テーブル、貼り合せるディスク基板を搬送する搬送機
    構、ディスク基板上の任意の位置に接着剤を吐出するこ
    とのできる接着剤塗布手段を2つ有し、かつその2つの
    接着剤吐出手段の吐出制御は独立して制御できるように
    したことを特徴とする、請求項4に係る発明を実施する
    ための光ディスク基板貼合装置。
  8. 【請求項8】それぞれのディスク基板に第1接着層を形
    成するための保持・回転手段と接着剤吐出手段をそれぞ
    れに備え、第2接着層を形成するための接着剤吐出手
    段、重ね合せテーブル、回転振切り手段を有し、かつ、
    ディスク基板を反転・搬送する搬送手段にて構成されて
    いることを特徴とする、上記請求項4又は請求項5に係
    る発明を実施するための光ディスク基板貼合装置。
  9. 【請求項9】上記請求項6に係り、接着層を形成する接
    着剤が紫外線硬化型接着剤であり、余剰接着剤と気泡を
    吹き飛ばし所定の領域および厚さを形成した後、紫外線
    を照射して硬化させるUV照射装置を備えたことを特徴
    とする請求項7又は請求項8の光ディスク基板貼合装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6632476B2 (en) * 2000-03-15 2003-10-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Substrate processing method and substrate processing apparatus
JP2009028662A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Mazda Motor Corp ワークの接合方法
JP2019126795A (ja) * 2018-01-26 2019-08-01 株式会社Screenホールディングス 塗布方法

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