JP2002056579A - 薄型基板の貼合方法と貼合装置及び光ディスク - Google Patents

薄型基板の貼合方法と貼合装置及び光ディスク

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JP2002056579A
JP2002056579A JP2000240623A JP2000240623A JP2002056579A JP 2002056579 A JP2002056579 A JP 2002056579A JP 2000240623 A JP2000240623 A JP 2000240623A JP 2000240623 A JP2000240623 A JP 2000240623A JP 2002056579 A JP2002056579 A JP 2002056579A
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adhesive
substrate
thin
substrates
bonding
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JP2000240623A
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Noboru Murayama
昇 村山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接着層に気泡が入ることを防止するとともに接
着剤のはみ出しの均一な接着層で薄型基板を効率良く貼
り合わせる。 【解決手段】下基板2に外側塗布ノズル28から接着剤
32を供給し、内側塗布ノズル29から下基板2の内周
溝8に粘性が比較的大きい接着剤33を微量だけ供給し
て円環状に塗布する。この下基板2に上基板3を重ね合
せ、下基板2の円環状に塗布された外側と内側の接着剤
の間の部分を変形させる。この下基板2の変形により、
外側の接着剤32が内部側へ自然展延する。この外側の
接着剤32が内部側へ自然展延するときに、下基板2の
内周溝8に塗布した接着剤33と上基板3の間隙から自
然展延している接着剤32と上基板3の間にある空気を
押し出し、自然展延している接着剤32に気泡が混入す
ることを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば光ディス
ク基板やシート・フィルムなどの薄型基板の貼合方法と
貼合装置及びそれにより貼り合わされた光ディスク、特
に貼り合わした接合部に対する気泡の混入の防止と、接
着剤のはみ出しの防止に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大情報量リムーバブルメディアの
需要の増大に伴い、従来のCD(コンパクトディスク)
の6〜8倍程度の記憶容量を有するDVD(デジタルビ
デオディスク)の市場要求が高まりつつある。このDV
Dは片面に情報記録層を設けた0.6mm厚の薄型基板を
光透過性のあるもう1枚の薄型基板と貼り合わせて1枚
の貼合型光ディスクとしている。また、DVDにはその
情報記録層の構成によって大別すると数種類あり、情報
記録層を片面だけに設けたDVD−5と、情報記録層を
2層に設けたDVD−9及び1層情報基板を両面に対向
させてリバーシブルに記録できるDVD−10などがあ
る。
【0003】これらの貼合型光ディスクを作製するとき
は、まず、片方の薄型基板あるいは対向させて貼り合わ
す両方の薄型基板に接着剤を塗布し、2枚の薄型基板を
重ね合せて例えば回転装置等で高速回転させ、余分な接
着剤を振切りながら貼合面に均一な厚さを持つ接着層を
形成する。次に回転を停止させ、接着剤を介して密着し
た2枚の薄型基板の接着剤層を硬化させる装置、例えば
接着剤として紫外線硬化型接着剤を使用した場合は紫外
線照射装置へ送り接着剤を硬化させて1枚の貼合型光デ
ィスクを完成させる。
【0004】この2枚の薄型基板を重ね合せて貼り合わ
せるとき、接着剤に紫外線硬化樹脂型接着剤(ラジカル
重合,カチオン重合をとわず)を用いることが大半であ
る。この接着剤を貼り合わすディスク基板の片側もしく
は両側に塗布して重ね合せ、振切り回転装置等を用いて
所定の膜厚にしてから紫外線を照射して貼合型光ディス
クを製造しているが、ディスク基板を貼り合わせる工程
において、重ね合せたディスク基板間の接着層の展延領
域は情報記録領域のすぐ内側にある直径で約36mm近傍
に存在する溝を基準にし、その溝を接着層の展延領域の
最内周としている。このため、図21に示すように、下
基板2と上基板3の間の接着層5の展延領域の最内周の
基準となる内周溝8から中央部に存在する内孔部7まで
の非情報記録領域には接着層は形成されず、内周溝8と
内孔部7の間には0.6mmの基板に挟まれた間隙部が生
じる。
【0005】通常、貼合型光ディスクをドライブなどの
書込・読取装置にかけると、そのディスククランプ方式
によっては、図22に示すように、クランプ部材53が
前述の間隙部に食い込み、取り出しにくくなったり、引
っ掛かって貼合型光ディスクを破損したり変形させてし
まう。このため現行の貼合型光ディスク特にDVDで
は、接着層の形成されていない非貼合領域を極力少なく
し、基板の内周部の剛性をあげ、かつ間隙部のクランプ
にも耐えられるように、内孔部の近傍である例えば直径
で約20mmの位置まで貼合領域としている。このため接
着剤を塗布する工程において、塗布量を増加させるか塗
布位置を内周部へシフトさせるなどの手法を用いて対応
しているが、その塗布した接着剤の展延した後の位置の
制御が難しく、図23の(a)に示すように、所定の接
着層の領域54に接着剤32が展延しきっていない領域
が発生したり、(b)に示すように、接着剤32が内孔
部7にまではみ出したりする。
【0006】また、通常ディスク基板上に存在する内周
近傍の溝により、上記のような不均一な接着剤の展延を
行うと、振切り工程時に溝に残留する空気が情報記録領
域に振り飛ばされてきて残留気泡となる。気泡を混入し
た接着層は、次工程にある接着剤を硬化させる工程にお
いて、接着剤の種類にもよるが、多くは光や熱エネルギ
ーを照射して硬化さる。このとき気泡は膨張してディス
ク基板の情報状態を悪化させる変形を起こしたり、接着
力の低下を招来したり、あるいは気泡内に含まれる水分
により情報領域が腐蝕したりしてディスク品質を著しく
低下させる。
【0007】この薄型基板を重ね合せて貼り合わせると
きの接着剤層に気泡が混入することを防止するため、例
えば特開平11−283285号公報に示された光ディ
スクの製造方法は、基板上に記録膜が形成されたディス
ク基板を2枚貼り合わせて形成する際に、接着剤が塗布
形成された2枚の基板間を吸着プレートで基板のうねり
を矯正した状態で基板に対して水平方向から紫外線を照
射し接着剤を硬化させるるようにしている。また、特開
平11−213460号公報に示された光ディスクの製
造方法は、回転基台に載置された第1の基板上に塗布さ
れた接着剤と把持装置により把持された第2の基板が接
触する際に、第2の基板が第1の基板に対して1度以上
5度以下の範囲の角度を有すように第2の基板を把持す
るようにしている。
【0008】さらに、特開2000−36134号公報
に示された光ディスクの製造方法は、下側基板の接着面
に接着剤を円環状に吐出して円環状の液膜を形成し、上
側基板の接着面には接着剤を点状に付着させて点状の液
膜を形成し、2枚の基板の接着面を対向させた状態で近
接させて、下側基板の円環状の液膜と上側基板の点状の
液膜をそれぞれの中心からずれた位置で接触させて2枚
の基板を重ね、円環状の液膜と点状の液膜の接触部が徐
々に増加して接触部に気泡が生じないようにしている。
また、特開平10−312591号公報に示された光デ
ィスクの製造方法は、1枚の基板にリング状に接着剤を
塗布し、このリング状に接着剤の円周に対応する他の基
板の円周上の1点あるいは数点に少量の接着剤を塗布し
て濡れ性を向上させ、これらの接着剤の接触から貼り合
わせを実行するようにしている。
【0009】また、このようにして2枚の薄型基板を重
ね合せて貼り合わせたときに、貼り合わせた接着剤がは
み出すことを防ぐために、例えば特開平8−32108
2号公報に示された光ディスク基板の貼合わせ方法は、
ディスク基板の環状凹部より内周側の非記録エリアの内
周端部及び環状凹部より外周側の記録エリアの内周端部
に接着剤をそれぞれ環状に滴下し、ディスク基板を回転
させてその全面にほぼ均一に接着剤の塗布膜を形成する
ようにしている。また、特開平9−198713号公報
に示された光ディスクの貼合わせ方法は、中心孔から接
着剤がはみ出すことを防ぐために、片面に記録担持面を
有する基板の記録担持面の最内周部に溝又は凹状の段差
を設け、25℃での粘度が150〜800センチポイズの紫外線
硬化樹脂により全面を貼り合わせるようにしている。
【0010】また、特開平9−231626号公報に示
された光ディスクの製造方法は、貼合せ部の接着剤層か
ら気泡等を除去するとともに接着剤層の厚さムラを許容
値以下に抑え込むために、基板と同心状に所定厚(50
μm)のスペーサを配置し、スペーサが配置された側の
基板の面上に接着剤を塗布し、接着剤が塗布された基板
の面に他の基板を載置してスペーサを中心に両基板を高
速回転させ、この回転により生じる遠心力を利用して基
板間に挟まれた接着剤の余分な部分を気泡等とともに外
部にはじき飛ばし、両基板間にスペーサの厚さで決まる
厚みの接着剤層を残すようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】2枚の薄型基板を重ね
合せて貼り合わせるときの接着剤層に気泡が混入するこ
とを防止するため、特開平11−283285号公報に
示すように、基板をフラットに姿勢矯正して両方の基板
を平行に重ね合せると、円環状に塗布された接着剤の上
面の全てが一斉に重ね合わされる基板面に接触する。こ
のため接着剤と基板面に挟まれた空気は逃げ場を失い、
その結果、気泡がリング状に混入してしまう。これは特
に粘性が低い接着剤や、塗布から時間が経ち、接着剤の
塗布形状が自然展延してだれてしまったときに顕著に発
生する。また、特開平11−213460号公報に示す
ように、重ね合わす基板に傾斜を持たすことにより、接
着剤が基板面に一斉に接触することを防止し、気泡が混
入しても、まだ接触していない部分に移動させて排出す
るようにしても、接着剤の状態によって接触状態がばら
つくため、安定した重ね合せを実現するには接着剤の状
態、すなわち粘度や塗布量及び塗布後の経過時間などを
精密、かつ安定させなければならないので、装置が大掛
かりになったり、厳しい接着剤の管理を行わなければな
らない。
【0012】特開2000−36134号公報や特開平
10−312591号公報に示された光ディスクの製造
方法は、一方の基板に円環状に塗布した接着剤に対して
他方の基板に点付けした接着剤を部分的に接触して、気
泡を接触していない部分から押し出すようにしている
が、双方の基板に接着剤を別々の形状で塗布する必要が
あり、塗布手段を別々に持たなくてはならず、装置の構
成が複雑になる。また、接着剤を双方の基板に塗布する
ため、塗布量が多くなり、接着剤のコストが高くなって
しまう。
【0013】また、貼り合わせた接着剤がはみ出すこと
を防ぐために、特開平8−321082号公報や特開平
9−198713号公報に示すように、接着剤の粘性や
塗布パターンを調整しても、基板の自重を用いて展延後
の塗布液の位置を決定していて、所定の位置までの展延
を精度よく制御していないため、塗布液の粘度や基板の
反りやうねりの影響を受け易く、塗布ムラや内孔部から
のはみ出しなどの欠陥を除去しきれない。
【0014】また、特開平9−231626号公報に示
すように、薄膜のスペーサを付加すると構成要素が増え
て装置が複雑化する。また、最内周部にスペーサを貼り
付けてから接着剤を塗布するが、接着剤とスペーサ間に
挟まれた空気は重ね合せたときに逃げ場がなく、残留気
泡の要因になるという不具合が潜在的に残る。
【0015】この発明はかかる短所を改善し、接着層に
気泡が入ることを防止するとともに接着剤のはみ出しの
均一な接着層で薄型基板を効率良く貼り合わせることが
できる薄型基板の貼合方法と貼合装置及びそれにより作
製した光ディスクを提供することを目的とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る薄型基板
の貼合方法は、2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる
薄型基板の貼合方法において、貼り合わせる2枚の基板
のいずれか一方の基板に接着剤を円環状に塗布し、円環
状に塗布した接着剤に他方の基板を接触させたときに、
いずれか一方又は両方の基板を素材の弾性変形領域内で
順次変形させながら接着剤を展延させることを特徴とす
る。
【0017】この発明に係る薄型基板の第2の貼合方法
は、2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる薄型基板の
貼合方法において、貼り合わせる2枚の基板のいずれか
一方の基板に接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布し
た接着剤に他方の基板を接触させたときに、いずれか一
方又は両方の基板を接着剤の内周側の領域で素材の弾性
変形領域内で順次変形させながら接着剤を展延させるこ
とを特徴とする。
【0018】上記薄型基板の貼合方法において、いずれ
か一方の基板又は両方の基板を変形させるときに、真空
吸引による吸着力により基板を変形させたり、静電吸着
による吸着力により基板を変形させると良い。
【0019】また、いずれか一方の基板又は両方の基板
を変形させるときに、基板に押圧力を与えて変形させて
も良い。
【0020】この発明に係る薄型基板の第3の貼合方法
は、2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる薄型基板の
貼合方法において、貼り合わせる2枚の基板のいずれか
一方の基板に接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布し
た接着剤に他方の基板を接触させるときに、他方の基板
を素材の弾性変形領域内で変形させた状態で接着剤に接
触させて接着剤を展延させることを特徴とする。
【0021】上記円環状に塗布した接着剤に他方の基板
を接触させるときに、他方の基板を素材の弾性変形領域
内でうねらせるように変形させると良い。
【0022】また、変形させた基板を円環状に塗布した
接着剤に接触させるときに、変形させた基板を接着剤の
粘性等の特性に応じて定められた低速の移動速度で移動
して接着剤に接触させることが望ましい。
【0023】この発明に係る薄型基板の貼合装置は、上
下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる薄型基板の貼
合装置において、回転機構を有する基板保持テーブルと
接着剤塗布ユニットを有し、基板保持テーブルには保持
した下基板を変形させる複数の基板変形用吸着孔を有
し、接着剤塗布ユニットは基板保持テーブルに沿って移
動する送り機構部と、送り機構部により移動する外側塗
布ノズルと内側塗布ノズルを有し、基板保持テーブルに
保持した下基板を低速で回転させながら接着剤塗布ユニ
ットの外側塗布ノズルから粘性が小さい接着剤を塗布
し、内側塗布ノズルから下基板の内周側に粘性が大きい
接着剤を微量塗布して、下基板の外周側と内周側に接着
剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤に上基板
を接触させて外周側の接着剤が展延し始めたとき、下基
板の円環状に塗布された外周側の接着剤と内周側の接着
剤の間の部分を基板保持テーブルの基板変形用吸着孔か
ら下基板を真空吸着して変形させながら、外周側の接着
剤を展延させることを特徴とする。
【0024】また、下基板の円環状に塗布された外周側
の接着剤と内周側の接着剤の間の部分を変形させるとき
に、基板保持テーブルで静電吸着して変形させても良
い。
【0025】この発明に係る薄型基板の第2の貼合装置
は、上下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる薄型基
板の貼合装置において、回転機構を有する基板保持テー
ブルと接着剤塗布ユニットを有し、接着剤塗布ユニット
は基板保持テーブルに沿って移動する送り機構部と、送
り機構部により移動する塗布ノズルと押圧ユニットを有
し、基板保持テーブルに保持した下基板を低速で回転さ
せながら接着剤塗布ユニットの塗布ノズルから接着剤を
塗布して接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接
着剤に上基板を接触させて接着剤が展延し始めたとき、
基板保持テーブルを低速回転しながら展延が始まってい
る接着剤の内周部がある上基板の位置を押圧ユニットで
押圧して変形させて接着剤を強制的に展延することを特
徴とする。
【0026】また、基板保持テーブルを低速回転しなが
ら展延が始まっている接着剤の内周部がある上基板の位
置を押圧ユニットで押圧して変形して接着剤を強制的に
展延するときに、上基板を押圧している押圧ユニットを
内周側に移動すると良い。
【0027】さらに、上基板を押圧する押圧ユニット
に、弾性部材により付勢され上基板と接触する回転体を
設け、回転体を回転しながら押圧ユニットと上基板を相
対的に移動すると良い。
【0028】また、押圧ユニットに加圧空気流を噴出す
るノズルを設け、ノズルから噴出する空気圧により上基
板を変形させることにより押圧ユニットを上基板に対し
て非接触にすることが望ましい。
【0029】さらに、接着剤の展延状況を撮像装置から
の画像データを処理して判断し、上基板の変形量を接着
剤の展延状況に応じて可変すると良い。
【0030】この発明に係る薄型基板の第3の貼合装置
は、上下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる薄型基
板の貼合装置において、回転機構を有する基板保持テー
ブルと接着剤塗布ユニットと基板変形保持ユニットを有
し、基板保持テーブルに保持した基板を低速で回転させ
ながら接着剤塗布ユニットの塗布ノズルから接着剤を塗
布して接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着
剤の上に、基板変形保持ユニットにより素材の弾性変形
領域内で変形させた基板を接触させて接着剤を展延させ
ることを特徴とする。
【0031】この発明に係る光ディスクは、上記いずれ
かの薄型基板の貼合装置により2枚の光ディスク基板を
貼り合わせて形成したことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】この発明のディスク基板を貼り合
わせる貼合装置は、下基板を投入するための下基板投入
ステージと、上基板を投入するための上基板投入ステー
ジと、振切りスピナーユニットと接着剤塗布ユニットと
硬化ユニットと排出ステージ及び複数の搬送アームを有
する。振切りスピナーユニットは、複数の基板変形用吸
着孔が設けられた回転テーブルを有する。接着剤塗布ユ
ニットは振切りスピナーユニットに沿って移動する送り
機構部と、送り機構部により移動する外側塗布ノズルと
内側塗布ノズルを有する。
【0033】この貼合装置で下基板と上基板を貼り合わ
せるときは、下基板投入ステージにセットされた下基板
を振切りスピナーユニットの回転テーブルに移載する。
次に、接着剤塗布ユニットの送り機構部により外側塗布
ノズルと内側塗布ノズルを移動し、回転テーブルを低速
で回転させながら、下基板に外側塗布ノズルから粘性が
比較的小さい接着剤を供給し、内側塗布ノズルから下基
板の内周溝に粘性が比較的大きい接着剤を微量だけ供給
して、それぞれ円環状に塗布する。その後、回転テーブ
ルの回転を停止し、上基板投入ステージから上基板を移
載して上面に接着剤を塗布した下基板に重ね合せる。こ
の上基板を重ね合せる高さは、下基板上に塗布されてい
る外側塗布ノズルで塗布された接着剤に触れる程度の位
置で良い。上基板が外側接着剤に乗せられるとその自重
により外側接着剤は自然展延し始める。この状態で回転
テーブルの基板変形用吸引孔から下基板の円環状に塗布
された外側と内側の接着剤の間の部分を真空吸引して下
基板を変形させる。この下基板の変形により、その変形
した領域だけ上基板との間隙は広がり、外側の接着剤が
内部側へ自然展延する。この外側の接着剤が内部側へ自
然展延するときに、下基板の内周溝に円環状に塗布され
た接着剤は微量であるから、上基板の内周溝とは接触し
ていなく、接着剤と上基板の間にある空気を押し出し、
自然展延している接着剤に気泡が混入することを防ぐ。
【0034】接着剤が変形した凹み部分に自然展延した
ら、基板変形用吸引孔による真空吸引を解除して下基板
を本来の形に復元する。このとき凹み部分には必要以上
の接着剤が滞留しているため、下基板が本来の形に復元
するにしたがって滞留している接着剤が押し出されて再
度展延し始める。この接着剤が再度展延しているとき
に、接着剤より内周部にある空気は下基板の内周溝に塗
布された接着剤と上基板の隙間から排出される。そして
再度展延している接着剤が下基板の内周溝に塗布された
接着剤の位置まで展延すると、内周溝に塗布された粘性
の大きい接着剤により非貼合領域まで浸出することが阻
止される。この状態で回転テーブルを高速回転して、下
基板と上基板の間に展延した接着剤のなかで余剰の接着
剤を外部へ振り切って除去し、下基板と上基板の間に所
定の膜厚の接着層を形成する。その後、振切りスピナー
ユニットで所定の膜厚の接着層により重ね合わされた下
基板と上基板を硬化ユニットに搬送し、接着層を硬化さ
せてから排出ステージへ移載する。
【0035】
【実施例】〔実施例1〕 図1はこの発明の一実施例の
構成を示す平面図である。図に示すように、貼合型光デ
ィスクのディスク基板を貼り合わせる貼合装置1は、図
2の部分断面図に示すように、下側になるディスク基板
(以下、下基板という)2と上側になるディスク基板
(以下、上基板という)3を貼り合わせて貼合型光ディ
スク4を形成するとき、下基板2と上基板3の接着層5
が形成されていない非貼合領域6を極力少なくし、下基
板2と上基板3の内周部の剛性をあげ、かつ間隙部のク
ランプにも耐えられるように、内孔部7の近傍である例
えば直径で約20mmの位置に接着層形成領域の最内周側
を定める内周溝8を設け、この内周溝8まで貼合領域と
して貼り合わせるものであり、下基板2を投入するため
の下基板投入ステージ9と、上基板4を投入するための
上基板投入ステージ10と、振切りスピナーユニット1
1と接着剤塗布ユニット12と硬化ユニット13と排出
ステージ14及び搬送アーム15,16,17を有す
る。
【0036】下基板投入ステージ9と上基板投入ステー
ジ10にはそれぞれ中央部に位置決めピン18が突出し
て設けられ、下基板投入ステージ9には貼合面を上に向
けて下基板2が位置決めしてセットされる。上基板投入
ステージ10は上基板3の情報記録領域である貼合面を
下側に向けてセットするため、上基板3の貼合面がステ
ージ上面が接触しないように中央部近傍を周辺部より高
くして、貼合面にゴミや傷が付くことを防いでいる。振
切りスピナーユニット11は、中央部に位置決めピン1
9が設けられた回転テーブル20を有する。回転テーブ
ル20は、図3の部分断面図に示すように、スピンドル
シャフト21に取り付けられたディスクテーブル22を
有する。ディスクテーブル22にはスピンドルシャフト
21に設けられた外側吸引孔23に連通した複数の基板
位置決め用穴24と、同じくスピンドルシャフト22に
設けられた内側吸引穴25に連通した複数の基板変形用
吸着孔26を有する。基板変形用吸着孔26は下基板2
の接着層形成領域の最内周側を定めるために下基板2の
内孔部7の近くに設けられた内周溝8に対応する位置よ
り若干外側に設けられ、基板位置決め用穴24は基板変
形用吸着孔26から一定距離離れた外側に設けられてい
る。
【0037】接着剤塗布ユニット12は振切りスピナー
ユニット11に沿って移動する送り機構部27と、送り
機構部27により移動する外側塗布ノズル28と内側塗
布ノズル29を有する。硬化ユニット13は基板保持ス
テージ30と例えば紫外線照射ランプを有し、下基板2
と上基板3の間に形成された接着層5を硬化する。排出
ステージ14は接着層5を硬化して貼り合わされた光デ
ィスク4を排出するために保持する。搬送アーム15,
16,17はそれぞれ独立して回転(揺動)動作及び昇
降動作が可能であり、かつ先端に基板を吸着,分離する
ための真空吸着機構を有する。そして搬送アーム15は
下基板投入ステージ9と上基板投入ステージ10にそれ
ぞれセットされた下基板2と上基板3を振切りスピナー
ユニット11に移載し位置決めしてセットする。搬送ア
ーム16は接着剤を振り切った下基板2と上基板3を振
切りスピナーユニット11から硬化ユニット13に移載
する。搬送アーム17は接着層5を硬化して形成された
光ディスク4を排出ステージ14に移載する。
【0038】この貼合装置1で下基板2と上基板3を貼
り合わせるときは、まず、下基板2を、接着層5を形成
する面を上に向けて下基板投入ステージ9に位置決めし
て配置し、上基板3を、接着層5を形成する面を下に向
けて上基板投入ステージ10に位置決めして配置する。
次に、搬送アーム15により下基板投入ステージ9セッ
トされた下基板2を保持して振切りスピナーユニット1
1に移載し、図3に示すように、下基板2の内孔部7を
ディスクテーブル22にセットして回転テーブル20と
回転中心が一致するように位置決めし、基板位置決め用
孔24から真空吸引して固定する。次ぎに、接着剤塗布
ユニット12の送り機構部27により外側塗布ノズル2
8と内側塗布ノズル29を移動し、外側塗布ノズル28
をディスクテーブル22の基板変形用吸着孔26より外
側の所定の位置に配置し、内側塗布ノズル29を下基板
2の内周溝8の位置に配置する。この状態で回転テーブ
ル20を低速で回転させながら外側塗布ノズル28と内
側塗布ノズル29に接続されているバルブ31を開き、
下基板2に外側塗布ノズル28から粘性が比較的小さい
接着剤32を塗布し、内側塗布ノズル29から下基板2
の内周溝8に粘性が比較的大きい接着剤33を微量だけ
塗布する。このように回転テーブル20により下基板2
を回転しながら接着剤32と接着剤33を塗布するか
ら、図4の斜視図に示すように、下基板2の表面に接着
剤32と接着剤33が円環状に塗布される。この接着剤
32と接着剤33を塗布するときの回転テーブル20の
回転速度は塗布する接着剤32と接着剤33に気泡が生
じないように低速回転する。
【0039】接着剤32と接着剤33を下基板2に塗布
した後、回転テーブル20の回転を停止し、搬送アーム
15を駆動して上基板投入ステージ10上の上基板3を
保持して振切りスピナーユニット11に移動して、上面
に接着剤32,33を塗布した下基板2に重ね合せる。
この上基板3を重ね合せる高さは、下基板2上に塗布さ
れている外側塗布ノズル28で塗布された接着剤32に
触れる程度の位置で良く、上基板3の貼合面が下基板2
上の接着剤32に触れる程度に重ね合わせたら搬送アー
ム15による上基板3の保持を解除する。上基板3が搬
送アーム15から開放されると、その自重により接着剤
32を展延し始める(以下、この展延を自然展延とい
う)。この自然展延状態のままでは下基板2と上基板3
の貼り合わせる面が平面状態で規制がないため、下基板
2と上基板3の貼合面の状態や使用する接着剤の状態を
厳しく規定して維持しなければ、一定の展延形状や展延
状態にすることは困難である。そこでディスクテーブル
22の基板変形用吸引孔26から下基板2の円環状に塗
布された接着剤32と接着剤33の間の部分を真空吸引
する。この真空吸引により、下基板2は、図5の部分断
面図に示すように、円環状に凹んで変形する。この下基
板2の変形により、その変形した領域だけ上基板3との
間隙は広がり、接着剤32が内部側への自然展延がし易
くなる。また凹み部分34を作ることにより、接着層5
の形成領域と非形成領域との境界が明確になる。ここで
真空吸引による下基板2の変形量は形成する接着層5の
膜厚よりも大きくになる程度、例えば接着層5の設定膜
厚が20μmの場合、40〜80μm程度になるようにする。
ただし、この変形量をあまり大きくすると、接着剤32
を硬化するときに、残留応力による歪みなど生じるので
過度の吸引は好ましくない。
【0040】この吸引により変形した凹み部分34に接
着剤32が自然展延するときに、下基板2の内周溝8に
円環状に塗布された接着剤33は微量であるから、上基
板3の内周溝8とは接触していなく、接着剤32より内
周部にある空気が接着剤33と上基板3の隙間から自然
展延している接着剤32により押し出され、上基板3と
ディスクテーブル22の基板保持面との間隙を通り外部
に排出され、自然展延している接着剤32に気泡が混入
することを防ぐ。
【0041】接着剤32が変形した凹み部分34に自然
展延したら、基板変形用吸引孔26による真空吸引を解
除して下基板2を本来の形に復元する。このとき凹み部
分34には必要以上の接着剤32が滞留しているため、
図6の部分断面図に示すように、下基板2が本来の形に
復元するにしたがって滞留している接着剤32が押し出
されて再度展延し始める。この接着剤32が再度展延し
ているときに、接着剤32より内周部にある空気は下基
板2の内周溝8に塗布された接着剤33と上基板3の隙
間から排出される。そして再度展延している接着剤32
が下基板2の内周溝8に塗布された接着剤33の位置ま
で展延すると、内周溝8に塗布された粘性の大きい接着
剤33により非貼合領域6まで浸出することが阻止され
る。この状態で回転テーブル20を任意の速度で高速回
転して、下基板2と上基板3の間に展延した接着剤32
のなかで余剰の接着剤を下基板2と上基板3の外周部か
ら外部へ振り切って除去し、下基板2と上基板3の間に
所定の膜厚の接着層を形成する。また、振り切られた余
剰の接着剤はハウジングケース内にて下部に集められて
外部へ排出される。
【0042】その後、搬送アーム16を駆動して振切り
スピナーユニット11で所定の膜厚の接着層5により重
ね合わされた下基板2と上基板3を保持し硬化ユニット
13に搬送し、基板保持ステージ30に移載し位置決め
して固定する。この下基板2と上基板3に紫外線照射ラ
ンプにより紫外線を照射して接着層5を硬化させる。接
着層5が硬化して下基板2と上基板3が貼り合わさって
形成された光ディスク4は搬送アーム17により排出ス
テージ14へ移載する。このように搬送アーム16と搬
送アーム17は同一搬送機構に接続されており、搬送ア
ーム16で所定の膜厚の接着層5により重ね合わされた
下基板2と上基板3を振切りスピナーユニット11から
硬化ユニット13に移載することと、搬送アーム17で
接着層5が硬化して下基板2と上基板3を貼り合わせ形
成された光ディスク4を排出ステージ14へ移載するこ
とを同時に行うことができ、作業時間を短縮することが
できる。
【0043】上記実施例1は下基板2に塗布した接着剤
32を展延するときに、下基板2の内周部を真空吸引し
て凹状に変形させる場合について説明したが、下基板2
の内周部を均一に吸引して変形できる手段であればいず
れの方法でも良く、例えば静電吸着手段で吸引して変形
させるようしても良い。
【0044】また、上記実施例1は内側塗布ノズル29
から下基板2の内周溝8に粘性が比較的大きい接着剤3
3を微量だけ塗布して、外側塗布ノズル28から塗布し
た接着剤32を展延するときに、展延している接着剤3
2が非貼合領域6まで浸出することを阻止する場合につ
いて説明したが、接着剤塗布ユニット12に外側塗布ノ
ズル28だけを設け、下基板2の内周部を凹状に変形し
た後、真空吸引を解除して下基板2を本来の形に復元す
るときに、回転テーブル20を低速回転させて滞留して
いる接着剤32に遠心力を与えながら、接着剤32を徐
々に展延しても、展延している接着剤32が非貼合領域
6まで浸出することを阻止することができる。
【0045】〔実施例2〕 上記実施例は下基板2に塗
布した接着剤32を展延するときに、下基板2の内周部
を凹状に変形させる場合について説明したが、下基板2
に塗布した接着剤32を展延するときに、上基板3を軽
く押して変形させて接着剤32の展延状況を制御するよ
うにしても良い。この実施例の場合、貼合装置1の接着
剤塗布ユニット12には、図7の平面図に示すように、
送り機構部27により移動する塗布ノズル35及び押圧
ユニット36を有する。押圧ユニット36は押圧ヘッド
37と、押圧ヘッド37を上下方向に移動する上下動シ
リンダ38を有する。
【0046】上記のように構成した貼合装置1で下基板
2と上基板3を貼り合わせるときは、まず、下基板2
を、接着層5を形成する面を上に向けて下基板投入ステ
ージ9に位置決めして配置し、上基板3を、接着層5を
形成する面を下に向けて上基板投入ステージ10に位置
決めして配置する。次に、搬送アーム15により下基板
投入ステージ9セットされた下基板2を保持して振切り
スピナーユニット11に移載し、位置決めして固定す
る。次に、接着剤塗布ユニット12の送り機構部27に
より塗布ノズル35と押圧ヘッド36を移動し、塗布ノ
ズル35を所定の接着剤塗布開始位置に配置する。この
状態で回転テーブル20を低速で回転させながら塗布ノ
ズル35に接続されているバルブ31を開き、塗布ノズ
ル35から接着剤32を供給して下基板2に接着剤32
を円環状に塗布する。この接着剤32を塗布するときの
回転テーブル20の回転速度は塗布する接着剤32に気
泡が生じないように低速回転する。
【0047】接着剤32を下基板2に塗布した後、回転
テーブル20の回転を停止し、搬送アーム15を駆動し
て上基板投入ステージ10上の上基板3を保持して振切
りスピナーユニット11に移動して、上面に接着剤32
を塗布した下基板2に重ね合せる。この上基板3を重ね
合せる高さは、下基板2上に塗布されている接着剤32
に触れる程度の位置で良く、上基板3の貼合面が下基板
2上の接着剤32に触れる程度に重ね合わせたら搬送ア
ーム15による上基板3の保持を解除する。上基板3が
搬送アーム15から開放されると、その自重により接着
剤32を自然展延始める。この接着剤32が自然展延し
ている状態で、図8の(a)の部分断面図に示すよう
に、押圧ユニット36を自然展延が始まっている接着剤
32の内周部がある上基板3の位置に移動し、上下動シ
リンダ38を下降させて押圧ヘッド37で上基板3を上
面から押し付けて変形させる。この押圧ヘッド37によ
り上基板3を押し付ける押付け量は、形成する接着層5
の膜厚よりも大きくになる程度、例えば接着層5の設定
膜厚が20μmの場合、40〜80μm程度になるようにす
る。この押圧ヘッド37を押付けた部分の接着剤32は
押付け量に応じた分だけ強制展延する。そして押圧ヘッ
ド37を押付けた状態で押圧ユニット37を固定し、回
転テーブル20により下基板2と上基板3を低速で回転
させると、図8(b)の斜視図に示すように、円環状の
接着剤32が内周側に順次強制展延する。この押圧ヘッ
ド37を押付けて接着剤32を強制展延するときと、押
圧ヘッド37を押付けないで自然展延するときの接着剤
32の状態と比較すると、自然展延のときは、図9
(a)に示すように、接着剤32は内周部方向へ展延し
ていこうとする力が発生し、この力が常に拡大しようと
しているが、強制展延のときは、図9(b)に示すよう
に、押圧ヘッド37によって局地的に上基板3が変形す
ると、その直下の接着剤32はつぶされて展延領域は拡
大するが、回転テーブル20の回転によりその変形を取
り去ると、その部分に展延した接着剤32がある程度戻
り始める。したがって接着剤32が内周方向へ向かおう
とする力を一定の間弱めたり抑えておくことができ、接
着層5の形成領域を厳密に設定することができる。
【0048】次に円環状に強制展延させた状態で、図8
(c)に示すように、送り機構部27で押圧ユニット3
6を移動させて、押圧ヘッド37で上基板3をしごくよ
うにして押圧ヘッド37を内周側へ送り、接着剤32を
内周側に強制展延させる。そして接着剤32の粘性等の
特性に応じてあらかじめ定められた所定距離だけ下基板
2と上基板3の内周溝8より手前まで押圧ヘッド37を
移動したら、押圧ヘッド37の移動を停止して上昇させ
押し付けを解除する。このようにして接着剤32を内周
溝8まで精度良く展延させることができ、内周溝8より
内周側の非貼合領域6まで接着剤32が浸出することが
阻止することができる。また、接着剤32を強制展延さ
せることにより、接着剤32に気泡が混入することを防
ぐことができる。
【0049】その後、回転テーブル20を任意の速度で
高速回転して、下基板2と上基板3の間に展延した接着
剤32のなかで余剰の接着剤を下基板2と上基板3の外
周部から外部へ振り切って除去し、下基板2と上基板3
の間に所定の膜厚の接着層を形成する。また、振り切ら
れた余剰の接着剤はハウジングケース内にて下部に集め
られて外部へ排出される。その後、搬送アーム16を駆
動して振切りスピナーユニット11で所定の膜厚の接着
層5により重ね合わされた下基板2と上基板3を保持し
硬化ユニット13に搬送し、基板保持ステージ30に移
載し位置決めして固定する。この下基板2と上基板3に
紫外線照射ランプにより紫外線を照射して接着層5を硬
化させる。接着層5が硬化して下基板2と上基板3が貼
り合わさって形成された光ディスク4は搬送アーム17
により排出ステージ14へ移載する。
【0050】上記実施例のように回転テーブル20を回
転しながら押圧ヘッド37によって上基板3を局地的に
変形させ、接着剤32を内周側に強制展延させるととも
に接着剤32の内周方向へ向かおうとする力を抑え、か
つ押圧ヘッド37で上基板3をしごくようにして内周側
へ移動して接着剤32を内周側に強制展延させるとき
に、押圧ヘッド37は上基板3と接触しながら移動する
ため、上基板3と押圧ヘッド37の間には摩擦力が生じ
る。この摩擦力が影響して上基板2の姿勢や接着剤32
の展延状態が変化させ易い。そこで押圧ヘッド37に、
図10(a)の断面図に示すように、押圧ヘッド37の
先端部に圧縮バネ39により押圧されて上下方向に移動
自在なボール40を設け、押圧ヘッド37を上基板3に
対して相対的に移動するときにボール40を回転させな
がら移動することにより、上基板3と押圧ヘッド37の
間には摩擦力を極力抑えて、上基板2の姿勢や接着剤3
2の展延状態が変化することを防ぐことができる。ま
た、押圧ヘッド37に、図10(b)の断面図に示すよ
うに、圧縮空気を噴射するノズル41を設け、圧縮空気
の圧力により上基板3を変形させてることにより、押圧
ヘッド37を上基板3に対して非接触で接着剤32を強
制展延しても良い。
【0051】また、上基板3を押圧ヘッド37で変形さ
せながら内周方向に移動するときに、図11の貼合装置
1の側面図に示すように、振切りスピナーユニット11
の上部にCCDカメラ等のセンシング手段42を設け、
センシング手段42からの情報を画像処理して、押圧ユ
ニット36の押圧ヘッド37を上下方向に移動する上下
動シリンダ37と位置微調整用ステージ43の動作を制
御するようにすると良い。この場合、上基板3の自重に
より接着剤32の自然展延が始まったら、センシング手
段42により接着剤32の展延状態を画像データとして
取り込む。この取り込まれた画像データにより接着剤3
2のある領域の境界を取出し、それを上基板3上の位置
と照合させる。そして押圧ユニット36の位置微調整用
ステージ43を駆動して押圧ヘッド37を位置決めす
る。この押圧ヘッド37を位置決めする位置は、検出し
た接着剤32の境界より一定距離だけ外周側にする。そ
の後、上下動シリンダ37により押圧ヘッド37を上基
板3に接触させて、上基板3を変形した状態で回転テー
ブル20を回転させる。この回転テーブル20を回転し
て押圧ヘッド37の押圧位置を相対的に移動していると
きに、センシング手段42から入力する接着剤32の展
延状態を示す画像データにより押圧ヘッド37の押付量
を制御する。例えば、図12(a)に示すように、角度
90度から180度の間の接着層32の展延が遅れてい
る部分では、図12(b)に示すように、押圧ヘッド3
7の押付量を大きくし、角度180近傍の接着層32の
展延が進んでいる部分では押圧ヘッド37の押付量が小
さくなるように上下動シリンダ38の動作を制御する。
このようにして接着層32の形成領域の内周側境界位置
を所定の位置に正確に制御することができる。
【0052】また、押圧ヘッド37に圧縮空気を噴出す
るノズル41を使用した場合は、センシング手段42か
ら入力する接着剤32の展延状態を示す画像データによ
り押圧ヘッド37のノズル41から流出する圧縮空気の
圧力を変化させることにより、接着層32の展延が進ん
でいる部分では上基板3の変形量を大きくし、接着層3
2の展延が進んでいる部分では上基板3の変形量を小さ
くすることにより、上記と同様に接着層32の形成領域
の内周側境界位置を所定の位置に正確に制御することが
できる。
【0053】〔実施例3〕 上記実施例2は下基板2に
円環状に塗布した接着剤32の上に上基板3を移載して
接着剤32の自然展延が始まったときに、上基板3を変
形させて強制展延する場合について説明したが、下基板
2に円環状に塗布した接着剤32の上に変形させた上基
板3を移載して接着剤32を展延するようにしても良
い。
【0054】この場合、貼合装置1には、図13の平面
図に示すように、下基板投入ステージ9から振切りスピ
ナーユニット11に下基板2を移載する搬送アーム15
とは別に上基板投入ステージ10から振切りスピナーユ
ニット11に上基板3を移載する搬送アーム44を有す
る。搬送アーム44の先端部には基板変形保持ユニット
45を有する。基板変形保持ユニット45の先端部には
上基板3の外周部を保持する複数個、例えば6個の吸着
パッド46が等間隔で配置されている。この複数個の吸
着パッド46は、図14の側面図に示すように、1つお
きに固定ヘッド47に取り付けられた吸着パッド46a
と、プッシュシリンダ48により上下方向に移動する可
動ヘッド49に取り付けられた吸着パッド46bを有す
る。接着剤塗布ユニット12には、図13の平面図に示
すように、送り機構部27により移動する塗布ノズル3
5を有する。
【0055】この貼合装置1で下基板2と上基板3を貼
り合わせるときは、まず、下基板2を、接着層5を形成
する面を上に向けて下基板投入ステージ9に位置決めし
て配置し、上基板3を、接着層5を形成する面を下に向
けて上基板投入ステージ10に位置決めして配置する。
次に、搬送アーム15により下基板投入ステージ9セッ
トされた下基板2を保持して振切りスピナーユニット1
1に移載し、位置決めして固定する。次ぎに、接着剤塗
布ユニット12の送り機構部27により塗布ノズル35
を移動し、塗布ノズル35を所定の接着剤塗布開始位置
に配置する。この状態で回転テーブル20を低速で回転
させながら塗布ノズル35に接続されているバルブ31
を開き、塗布ノズル35から接着剤32を供給して下基
板2に接着剤32を円環状に塗布する。この接着剤32
を塗布するときの回転テーブル20の回転速度は塗布す
る接着剤32に気泡が生じないように低速回転する。
【0056】接着剤32を下基板2に塗布した後、回転
テーブル20の回転を停止し、搬送アーム44を駆動し
て先端部の基板変形保持ユニット45の吸着パッド46
a,46bで上基板投入ステージ10上の上基板3の外
周部を保持する。この吸着パッド46a,46bで上基
板3を保持した状態でプッシュシリンダ48を駆動して
可動ヘッド49を所定量上昇させる。この可動ヘッド4
9を上昇量に応じて上基板3は弾性変形し、図15の斜
視図に示すように、放射状のうねり変形が生じる。この
上基板3の弾性変形量はプッシュシリンダ48による可
動ヘッド49の上昇量に応じて一定量、例えば最大で9
mm程度に制御する。この放射状のうねり変形が生じた
上基板3を搬送アーム44で振切りスピナーユニット1
1の接着剤32を円環状に塗布した下基板2に上部に移
動して位置決めし、位置決めした上基板3を下降して円
環状に塗布した接着剤32の表面に接触させる。放射状
のうねり変形が生じた上基板3を接着剤の32の粘性等
の特性に応じてあらかじめ定めた一定の低速度で下降さ
せて各円環状に塗布した接着剤32に接触させる。うね
り変形が生じた上基板3を円環状に塗布した接着剤32
に接触させると、上基板3のうねり変形に応じて、図1
6に示すように、うねり変形の最大の谷の部分50から
接着剤32に接触する。この状態で上基板3を低速度で
下降させると、上基板3の谷部分50で接触している接
着剤32が自然展延するととも、図16に示すように、
円周方向に強制展延する。このように接着剤32が円周
方向に強制展延することにより、接着剤32の内周方向
に展延する速度を減速することができるとともに、接着
剤32と上基板3の間の空気を内外周方向に排除して気
泡が発生することを防ぐことができる。この、円周方向
に強制展延する速度は接着剤の32の粘性等の特性に応
じて上基板3を下降する速度を定めることにより調節す
ることができる。
【0057】さらに上基板3を低速度で下降させ、上基
板3の谷部分50で接触している接着剤32が円周方向
で切れ目なく接触したら、基板変形保持ユニット45に
よる上基板3の変形を解き、上基板3本来の形状に戻し
て接着剤32を貼合全面に展延させる。その後、搬送ア
ーム44による上基板3の保持を解除し、回転テーブル
20を任意の速度で高速回転して、下基板2と上基板3
の間に展延した接着剤32のなかで余剰の接着剤を下基
板2と上基板3の外周部から外部へ振り切って除去し、
下基板2と上基板3の間に所定の膜厚の接着層を形成す
る。また、振り切られた余剰の接着剤はハウジングケー
ス内にて下部に集められて外部へ排出される。その後、
搬送アーム16を駆動して振切りスピナーユニット11
で所定の膜厚の接着層5により重ね合わされた下基板2
と上基板3を保持し硬化ユニット13に搬送し、基板保
持ステージ30に移載し位置決めして固定する。この下
基板2と上基板3に紫外線照射ランプにより紫外線を照
射して接着層5を硬化させる。接着層5が硬化して下基
板2と上基板3が貼り合わさって形成された光ディスク
4は搬送アーム17により排出ステージ14へ移載す
る。
【0058】上記実施例は搬送アーム44の基板変形保
持ユニット45により上基板3に放射状のうねり変形を
与えた場合について説明したが、この上基板3の変形は
放射状のうねり変形に限らず、周方向方向に凹凸を設け
る変形でさえあれば良い。例えば図17の側面図に示す
ように、搬送アーム44の基板変形保持ユニット45の
固定ヘッド47に上基板3の外周部を吸引保持する吸着
パッド46を設け、プッシュシリンダ48で上下動する
可動ヘッド49に内周側リングパッド51を設け、吸着
パッド46で上基板3を保持した状態で内周側リングパ
ッド51で上基板3の中心部を軽く押したり、吸引する
ことにより、図18の斜視図に示すように、上基板3を
パラボラアンテナのように変形させることがきる。この
ようにパラボラアンテナのように変形させた上基板3を
円環状に塗布した接着剤32に接触させると、図19に
示すように、上基板3に対する接着剤32の接触部52
を展延させて内周側が接触しても外周側はまだ開口(接
触していない)しており、接着剤32と上基板3に挟ま
れた空間の空気を接触完了時には外周方向へ排出するこ
とができる。
【0059】また、上基板投入ステージ9にセットされ
た上基板3は、上基板投入ステージ9に置かれていると
きには、図20の部分断面図に示すように、自重により
外周部が垂れ下がり傘状に変形していることが多い。、
このような状態で外周部に吸着パッド46を押付けて真
空吸引して保持しようとしても、吸着パッド46の吸着
面に対して上基板3が傾斜しているため、真空がリーク
し易く保持するのに時間がかかる。このような場合、内
周側リングパッド51で上基板3の内周部を軽く押して
やると、外周部の垂れ下がりを修正して水平にすること
ができ上基板を短時間で確実に保持することができる。
【0060】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、貼り合
わせる2枚の基板のいずれか一方の基板に接着剤を円環
状に塗布し、円環状に塗布した接着剤に他方の基板を接
触させたときに、いずれか一方又は両方の基板を素材の
弾性変形領域内で順次変形させながら接着剤を展延させ
るようにしたから、接着剤と貼り合わせる基板との間に
ある空気を展延している接着剤により押し出して外部に
排出し、展延している接着剤に気泡が混入することを防
ぐことができる。
【0061】また、貼り合わせる2枚の基板のいずれか
一方の基板に接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布し
た接着剤に他方の基板を接触させたときに、いずれか一
方又は両方の基板を接着剤の内周側の領域で素材の弾性
変形領域内で順次変形させながら接着剤を展延させるこ
とにより、展延している接着剤に気泡が混入することを
防ぐことができる。
【0062】さらに、いずれか一方の基板又は両方の基
板を変形させるときに、真空吸引による吸着力や静電吸
着による吸着力により基板を変形させたり、基板に押圧
力を与えて変形させることにより、基板を素材の弾性変
形領域内で簡単に変形させて復元させることができる。
【0063】貼り合わせる2枚の基板のいずれか一方の
基板に接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着
剤に他方の基板を接触させるときに、他方の基板を素材
の弾性変形領域内でうねらせるように変形させた状態で
接着剤に接触させて接着剤を展延させることにより、他
方の基板を接着剤に点接触することができ、接着剤と基
板の間の空気を内外周方向に排除して気泡が発生するこ
とを防ぐことができる。
【0064】また、素材の弾性変形領域内でうねらせる
ように変形させた基板を円環状に塗布した接着剤に接触
させるときに、変形させた基板を接着剤の粘性等の特性
に応じて定められた低速の移動速度で移動して接着剤に
点接触させることにより、点接触した基板により接着剤
を円周方向に強制展延することができ、接着剤の内周方
向に展延する速度を減速することができるとともに、接
着剤と基板の間の空気を内外周方向に排除して気泡が発
生することを防ぐことができる。
【0065】また、基板保持テーブルに保持した下基板
を低速で回転させながら接着剤塗布ユニットの外側塗布
ノズルから粘性が小さい接着剤を塗布し、内側塗布ノズ
ルから下基板の内周側に粘性が大きい接着剤を微量塗布
して、下基板の外周側と内周側に接着剤を円環状に塗布
し、円環状に塗布した接着剤に上基板を接触させて外周
側の接着剤が展延し始めたとき、下基板の円環状に塗布
された外周側の接着剤と内周側の接着剤の間の部分を基
板保持テーブルの基板変形用吸着孔から下基板を真空吸
着して変形させたり、静電吸着して下基板を変形しなが
ら外周側の接着剤を展延させることにより、簡単な装置
で外周側の接着剤より内周部にある空気を確実に外部に
排出することができるとともに内周側に塗布された粘性
の大きい接着剤により非貼合領域まで接着剤が浸出する
ことを阻止することができる。
【0066】また、基板保持テーブルに保持した下基板
を低速で回転させながら接着剤塗布ユニットの塗布ノズ
ルから接着剤を塗布して接着剤を円環状に塗布し、円環
状に塗布した接着剤に上基板を接触させて接着剤が展延
し始めたとき、基板保持テーブルを低速回転しながら展
延が始まっている接着剤の内周部がある上基板の位置を
押圧ユニットで押圧して変形させて接着剤を強制的に展
延することにより、接着剤が内周方向へ向かおうとする
力を一定の間弱めたり抑えておくことができ、接着層の
形成領域を厳密に設定することができるとともに接着剤
に気泡が混入することを防ぐことができる。
【0067】また、基板保持テーブルを低速回転しなが
ら展延が始まっている接着剤の内周部がある上基板の位
置を押圧ユニットで押圧して変形して接着剤を強制的に
展延するときに、上基板を押圧している押圧ユニットを
内周側に移動することにより、接着層の形成領域を厳密
に設定することができる。
【0068】この押圧ユニットに、弾性部材により付勢
され上基板と接触する回転体を設け、回転体を回転しな
がら押圧ユニットと上基板を相対的に移動したり、押圧
ユニットに加圧空気流を噴出するノズルを設け、ノズル
から噴出する空気圧により上基板を変形させることによ
り押圧ユニットを上基板に対して非接触にすることによ
り、押圧ユニットの上基板に対する摩擦力を低減して、
基板の姿勢や接着剤の展延状態が変化することを防ぐこ
とができ、所定厚さの接着層を安定して形成することが
できる。
【0069】また、接着剤の展延状況を撮像装置からの
画像データを処理して判断し、上基板の変形量を接着剤
の展延状況に応じて可変することにより、接着層の形成
領域を厳密に設定することができる。
【0070】また、基板保持テーブルに保持した基板を
低速で回転させながら接着剤塗布ユニットの塗布ノズル
から接着剤を塗布して接着剤を円環状に塗布し、円環状
に塗布した接着剤の上に、基板変形保持ユニットにより
素材の弾性変形領域内で変形させた基板を接触させて接
着剤を展延させることにより、簡単な構成で接着剤と基
板の間の空気を内外周方向に排除して気泡が発生するこ
とを防ぐことができる。
【0071】この貼合装置で2枚の光ディスク基板を貼
合わせて光ディスクを形成することにより、良質な特性
の光ディスクを安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の構成を示す平面図である。
【図2】貼合型光ディスクの構成を示す部分断面図であ
る。
【図3】回転テーブルの構成を示す部分断面図である。
【図4】下基板に接着剤を塗布している状態を示す斜視
図である。
【図5】下基板を変形している状態を示す部分断面図で
ある。
【図6】下基板の変形を復元している状態を示す部分断
面図である。
【図7】第2の実施例の構成を示す平面図である。
【図8】上基板を変形させている状態を示す状態説明図
である。
【図9】自然展延と強制展延のときの接着剤の変化を示
す状態説明図である。
【図10】第2の実施例の押圧ヘッドの構成を示す部分
断面図である。
【図11】第2の実施例の他の構成を示す側面図であ
る。
【図12】接着剤の展延領域と押圧ヘッドのの押圧量を
示す説明図である。
【図13】第3の実施例の構成を示す平面図である。
【図14】第3の実施例の基板変位保持ユニットの構成
を示す側面図である。
【図15】放射状にうねり変形した上基板を示す斜視図
である。
【図16】放射状にうねり変形した上基板の接着剤との
接触領域を示す平面図である。
【図17】第3の実施例の基板変位保持ユニットの他の
構成を示す側面図である。
【図18】パラボラ状にうねり変形した上基板を示す斜
視図である。
【図19】パラボラ状にうねり変形した上基板の接着剤
との接触領域を示す平面図である。
【図20】上基板の外周部の垂れ下がり補正動作を示す
部分断面図である。
【図21】従来例の光ディスクの構成を示す部分断面図
である。
【図22】従来例の光ディスクのクランプ状態を示す部
分断面図である。
【図23】従来例の接着剤の貼合領域を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1;貼合装置、2;下基板、3;上基板、4;貼合型光
ディスク、5;接着層、6;非貼合領域、7;内孔部、
8;内周溝、9;下基板投入ステージ、10;上基板投
入ステージ、11;振切りスピナーユニット、12;接
着剤塗布ユニット、13;硬化ユニット、14;排出ス
テージ、15,16,17;搬送アーム、20;回転テ
ーブル、21;スピンドルシャフト、22;ディスクテ
ーブル、24;基板位置決め用穴、26;基板変形用吸
着孔、27;送り機構部、28;外側塗布ノズル、2
9;内側塗布ノズル、32,33;接着剤。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月6日(2001.8.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる
    薄型基板の貼合方法において、 貼り合わせる2枚の基板のいずれか一方の基板に接着剤
    を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤に他方の基
    板を接触させたときに、いずれか一方又は両方の基板を
    素材の弾性変形領域内で順次変形させながら接着剤を展
    延させることを特徴とする薄型基板の貼合方法。
  2. 【請求項2】 2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる
    薄型基板の貼合方法において、 貼り合わせる2枚の基板のいずれか一方の基板に接着剤
    を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤に他方の基
    板を接触させたときに、いずれか一方又は両方の基板を
    接着剤の内周側の領域で素材の弾性変形領域内で順次変
    形させながら接着剤を展延させることを特徴とする薄型
    基板の貼合方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の薄型基板の貼合方
    法において、いずれか一方の基板又は両方の基板を変形
    させるときに、真空吸引による吸着力により基板を変形
    させることを特徴とする薄型基板の貼合方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の薄型基板の貼合方
    法において、いずれか一方の基板又は両方の基板を変形
    させるときに、静電吸着による吸着力により基板を変形
    させることを特徴とする薄型基板の貼合方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の薄型基板の貼合方
    法において、いずれか一方の基板又は両方の基板を変形
    させるときに、基板に押圧力を与えて変形させることを
    特徴とする薄型基板の貼合方法。
  6. 【請求項6】 2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わせる
    薄型基板の貼合方法において、 貼り合わせる2枚の基板のいずれか一方の基板に接着剤
    を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤に他方の基
    板を接触させるときに、他方の基板を素材の弾性変形領
    域内で変形させた状態で接着剤に接触させて接着剤を展
    延させることを特徴とする薄型基板の貼合方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の薄型基板の貼合方法にお
    いて、円環状に塗布した接着剤に他方の基板を接触させ
    るときに、他方の基板を素材の弾性変形領域内でうねら
    せるように変形させることを特徴とする薄型基板の貼合
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の薄型基板の貼合方法にお
    いて、素材の弾性変形領域内でうねらせるように変形さ
    せた基板を円環状に塗布した接着剤に接触させるとき
    に、変形させた基板を接着剤の粘性等の特性に応じて定
    められた低速の移動速度で移動して接着剤に接触させる
    ことを特徴とする薄型基板の貼合方法。
  9. 【請求項9】 上下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合わ
    せる薄型基板の貼合装置において、 回転機構を有する基板保持テーブルと接着剤塗布ユニッ
    トを有し、基板保持テーブルには保持した下基板を変形
    させる複数の基板変形用吸着孔を有し、接着剤塗布ユニ
    ットは基板保持テーブルに沿って移動する送り機構部
    と、送り機構部により移動する外側塗布ノズルと内側塗
    布ノズルを有し、 基板保持テーブルに保持した下基板を低速で回転させな
    がら接着剤塗布ユニットの外側塗布ノズルから粘性が小
    さい接着剤を塗布し、内側塗布ノズルから下基板の内周
    側に粘性が大きい接着剤を微量塗布して、下基板の外周
    側と内周側に接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布し
    た接着剤に上基板を接触させて外周側の接着剤が展延し
    始めたとき、下基板の円環状に塗布された外周側の接着
    剤と内周側の接着剤の間の部分を基板保持テーブルの基
    板変形用吸着孔から下基板を真空吸着して変形させなが
    ら外周側の接着剤を展延させることを特徴とする薄型基
    板の貼合装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の薄型基板の貼合装置
    において、下基板の円環状に塗布された外周側の接着剤
    と内周側の接着剤の間の部分を変形させるときに、基板
    保持テーブルで静電吸着して変形させることを特徴とす
    る薄型基板の貼合装置。
  11. 【請求項11】 上下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合
    わせる薄型基板の貼合装置において、 回転機構を有する基板保持テーブルと接着剤塗布ユニッ
    トを有し、接着剤塗布ユニットは基板保持テーブルに沿
    って移動する送り機構部と、送り機構部により移動する
    塗布ノズルと押圧ユニットを有し、 基板保持テーブルに保持した下基板を低速で回転させな
    がら接着剤塗布ユニットの塗布ノズルから接着剤を塗布
    して接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤
    に上基板を接触させて接着剤が展延し始めたとき、基板
    保持テーブルを低速回転しながら展延が始まっている接
    着剤の内周部がある上基板の位置を押圧ユニットで押圧
    して変形させて接着剤を強制的に展延することを特徴と
    する薄型基板の貼合装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の薄型基板の貼合装
    置において、基板保持テーブルを低速回転しながら展延
    が始まっている接着剤の内周部がある上基板の位置を押
    圧ユニットで押圧して変形して接着剤を強制的に展延す
    るときに、上基板を押圧している押圧ユニットを内周側
    に移動することを特徴とする薄型基板の貼合装置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は12記載の薄型基板の
    貼合装置において、押圧ユニットに、弾性部材により付
    勢され上基板と接触する回転体を有することを特徴とす
    る薄型基板の貼合装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は12記載の薄型基板の
    貼合装置において、押圧ユニットに加圧空気流を噴出す
    るノズルを有し、ノズルから噴出する空気圧により上基
    板を変形させることを特徴とする薄型基板の貼合装置。
  15. 【請求項15】 請求項11乃至14のいずれかに記載
    の薄型基板の貼合装置において、上基板の変形量を接着
    剤の展延状況に応じて可変することを特徴とする薄型基
    板の貼合装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の薄型基板の貼合装置
    において、接着剤の展延状況を撮像装置からの画像デー
    タを処理して判断することを特徴とする薄型基板の貼合
    装置。
  17. 【請求項17】 上下2枚の薄型基板を接着剤で貼り合
    わせる薄型基板の貼合装置において、 回転機構を有する基板保持テーブルと接着剤塗布ユニッ
    トと基板変形保持ユニットを有し、 基板保持テーブルに保持した基板を低速で回転させなが
    ら接着剤塗布ユニットの塗布ノズルから接着剤を塗布し
    て接着剤を円環状に塗布し、円環状に塗布した接着剤の
    上に、基板変形保持ユニットにより素材の弾性変形領域
    内で変形させた基板を接触させて接着剤を展延させるこ
    とを特徴とする薄型基板の貼合装置。
  18. 【請求項18】 請求項9乃至17のいずれかに記載の
    薄型基板の貼合装置により2枚の光ディスク基板を貼り
    合わせて形成したことを特徴とする光ディスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012241190A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Tpk Touch Solutions (Xiamen) Inc 透明多層板を積層する装置、および、その液状接着剤があふれ出ることを防止する方法
CN114524131A (zh) * 2022-03-29 2022-05-24 业成科技(成都)有限公司 贴膜装置和贴膜方法

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