JP4556424B2 - プロジェクタ - Google Patents
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このプロジェクタ900Aにおいては、電気光学変調装置として用いる液晶表示装置400R,400G,400Bが、図9(b)に示すような輝度特性を有するホールド型の表示装置であるため、図9(c)に示すような輝度特性を有するインパルス型の表示装置であるCRTの場合とは異なり、いわゆる尾引き現象のために滑らかな動画表示が得られないという問題点がある(この尾引き現象については、例えば、非特許文献1参照。)。
このプロジェクタ900Bにおいては、図10(a)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの光入射側に光シャッタ420R,420G,420Bを配置し、これらの光シャッタにより間欠的に光を遮断するようにして、上記した問題を解決している。すなわち、いわゆる尾引き現象を緩和して滑らかで良質な動画表示が得られるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
「ホールド型ディスプレイにおける動画表示の画質」(電子情報通信学会技報、EID99−10、第55〜60頁(1999−06))
前記照明装置は、前記複数の電気光学変調装置と共役の位置において照明光束が前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿ってスクロールされる結果、前記複数の電気光学変調装置上で、光照射領域と光非照射領域とが、前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して、前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿って、順次交互にスクロールされるように構成された照明装置であり、
前記複数の電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールする方向は、前記複数の電気光学変調装置ですべて同一であることを特徴とするプロジェクタ。
また、本発明のプロジェクタによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置によって照明光束のスクロールを実現しているため、電気光学変調装置が複数存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、上記した特許文献1のプロジェクタの場合とは異なり、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、本発明のプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなり、本発明の第1の目的が達成される。
なお、スクロール方向に直交する方向については、照明装置から射出される照明光束と電気光学変調装置に照射される照明光束とは反転の関係になるが、照明光束は通常スクロール方向に直交する方向に沿って対称性の高い強度分布を有するため、これによって表示画像が受ける悪影響は極めて小さいものになる。
このため、本発明のプロジェクタによれば、光の再利用が図られ、光利用効率の低下を極力抑制することができ、その結果、滑らかで良質な動画表示が得られるようにしたときにも光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなり、本発明の第2の目的が達成される。
λ/4板としては、耐熱性が高い雲母や水晶などからなるλ/4板を好ましく用いることができる。反射型偏光板としては、耐熱性の高いワイヤグリッド型の反射型無機偏光板を好ましく用いることができる。
また、楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタから楕円面リフレクタの第2焦点に向けて集束するビームの集束角やビームスポットを小さくすることができ、放物面リフレクタから後段の光学系に射出する光ビームのビーム径を小さくすることができるため、インテグレータロッドの大きさ、回転ホイールの大きさ、各レンズアレイの大きさ、偏光変換素子の大きさ、重畳レンズの大きさ、色分離光学系の大きさなどをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係るプロジェクタを説明するために示す図である。図1(a)は平面図であり、図1(b)は側面図であり、図1(c)は図1(a)及び図1(b)の回転ホイールを説明するために示す図であり、図1(d)は被照明領域である電気光学変調装置としての液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
また、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、色分離光学系200Aの光源側に配置された1つの照明装置100Aによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、インテグレータロッド120の光入射面には中央部に光入射のための開口部を有する反射層(リサイクルミラー)が配置されている(図2(a)の符号125参照。)。このため、回転ホイール30の光反射領域34で反射された光は、インテグレータロッド120内に戻され、さらにインテグレータロッド120のリサイクルミラー125で反射されてインテグレータロッド120の光射出面から再度射出される。この場合、この射出光が回転ホイール30の光透過領域32に照射される場合にはそのままこれを透過し、射出光が回転ホイール30の光反射領域34に照射される場合には反射されて再度インテグレータロッド120に戻され、再度同じことを繰り返すことになる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタによれば、光の再利用が図られ、光利用効率の低下を極力抑制することができ、その結果、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないようになる。
λ/4板126としては、耐熱性が高い雲母や水晶などからなるλ/4板を好ましく用いることができる。反射型偏光板128としては、耐熱性の高いワイヤグリッド型の反射型無機偏光板を好ましく用いることができる。
特に、電気光学変調装置として、偏光方向を制御しないタイプの電気光学変調装置(例えば、デジタルマイクロミラーデバイス(TI社の商標))を用いる場合には、偏光変換機能は不要であるため、図2(c)に示すインテグレータロッド120Cを特に好適に用いることができる。
このため、発光管112から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ114に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ114の大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができ、結果としてプロジェクタの小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタ114から楕円面リフレクタ114の第2焦点に向けて集束するビームの集束角やビームスポットを小さくすることができ、インテグレータロッド120の大きさ、回転ホイール30の大きさなどをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
図3は、本発明の実施形態2に係るプロジェクタを説明するために示す図である。図3(a)は平面図であり、図3(b)は側面図であり、図3(c)は図3(a)及び図3(b)の回転ホイールを説明するために示す図であり、図3(d)は被照明領域である液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
すなわち、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、他の導光光学系(青色光用導光光学系)は、一の導光光学系(赤色光用導光光学系及び緑色光用導光光学系)の構成に加えて2つのリレー光学系160,170をさらに有する導光光学系であるのに対して、実施形態2に係るプロジェクタ1000Bにおいては、他の導光光学系(青色光用導光光学系)は、一の導光光学系(赤色光用導光光学系及び緑色光用導光光学系)の構成に加えて1つのリレー光学系180及び3枚のミラー252,254,256からなる1つの反転光学系250をさらに有する導光光学系である。
なお、スクロール方向に直交する方向(図3中y方向又はz方向)については、照明装置から射出される照明光束と各液晶表示装置400R,400G,400Bに照射される照明光束とは反転の関係になるが、照明光束は通常スクロール方向に直交する方向に沿って対称性の高い強度分布を有するため、これによって表示画像が受ける悪影響は極めて小さいものになる。
また、実施形態2に係るプロジェクタ1000Bによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置100Aによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態2に係るプロジェクタ1000Bは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
図4は、本発明の実施形態3に係るプロジェクタを説明するために示す図である。図4(a)は平面図であり、図4(b)は側面図であり、図4(c)は図4(a)及び図4(b)の回転ホイールを説明するために示す図であり、図4(d)は被照明領域である液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
また、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置100Aによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
図5は、本発明の実施形態4に係るプロジェクタを説明するために示す図である。図5(a)は平面図であり、図5(b)は側面図であり、図5(c)は図5(a)及び図5(b)の回転ホイールを説明するために示す図であり、図5(d)は被照明領域である液晶表示装置上における照明状態を示す図である。
また、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置100Aによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
図6は、本発明の実施形態5に係るプロジェクタを説明するために示す図である。図6(a)は平面図であり、図6(b)は側面図であり、図6(c)は図6(a)及び(b)のインテグレータロッドを説明するために示す図である。また、図7は、回転プリズムの回転と液晶表示装置上の照明状態との関係を示す図である。
また、実施形態5に係るプロジェクタ1000Eによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置100Eによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態5に係るプロジェクタ1000Eは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
インテグレータロッド120Eに代えて、色分離光学系200Eが構成する平面に対して直交する方向(y軸方向)に沿って圧縮された光射出面を有するように構成された光反射面が形成された光射出面を有するインテグレータロッドを用いることもできる。
図8は、本発明の実施形態6に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図8(a)は平面図であり、図8(b)は側面図である。
また、実施形態6に係るプロジェクタ1000Fによれば、色分離光学系の光源側に配置された1つの照明装置100Fによって照明光束のスクロールを実現しているため、液晶表示装置400R,400G,400Bが複数(3つ)存在するにもかかわらず1つのスクロール機構しか必要としないため、プロジェクタの大型化を極力抑制することができるようになる。
このため、実施形態6に係るプロジェクタ1000Fは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても小型化が容易な構造をもったプロジェクタとなる。
なお、第1レンズアレイ132に代えて、色分離光学系200Eが構成する平面に対して直交する方向(y軸方向)に沿って圧縮された光射出面を有するように構成された遮光面が形成された第1レンズアレイを用いることもできる。
Claims (8)
- 照明装置と、
この照明装置からの照明光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、
前記色分離光学系で分離された複数の色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する複数の電気光学変調装置と、
この複数の電気光学変調装置によって変調された色光を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、前記複数の電気光学変調装置と共役の位置において照明光束が前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿ってスクロールされる結果、前記複数の電気光学変調装置上で、光照射領域と光非照射領域とが、前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して、前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿って、互いに隣接し交互に配置されてスクロールされるように構成された照明装置であり、
前記複数の電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールする方向は、前記複数の電気光学変調装置ですべて同一であり、
前記照明装置からの照明光束を前記複数の電気光学変調装置に導く導光光学系のうち、一の色光についての一の導光光学系は相対的に短い導光距離を有し、他の色光についての他の導光光学系は相対的に長い導光距離を有し、
前記他の導光光学系は、前記一の導光光学系の構成に加えて2つのリレー光学系をさらに有する導光光学系であることを特徴とするプロジェクタ。 - 照明装置と、
この照明装置からの照明光束を複数の色光に分離する色分離光学系と、
前記色分離光学系で分離された複数の色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する複数の電気光学変調装置と、
この複数の電気光学変調装置によって変調された色光を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、前記複数の電気光学変調装置と共役の位置において照明光束が前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿ってスクロールされる結果、前記複数の電気光学変調装置上で、光照射領域と光非照射領域とが、前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して、前記色分離光学系が構成する平面に対して直交する方向に沿って、互いに隣接し交互に配置されてスクロールされるように構成された照明装置であり、
前記複数の電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とがスクロールする方向は、前記複数の電気光学変調装置ですべて同一であり、
前記照明装置からの照明光束を前記複数の電気光学変調装置に導く導光光学系のうち、一の色光についての一の導光光学系は相対的に短い導光距離を有し、他の色光についての他の導光光学系は相対的に長い導光距離を有し、
前記他の導光光学系は、前記一の導光光学系の構成に加えて1つのリレー光学系及び1つの反転光学系をさらに有する導光光学系であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記反転光学系は、3枚のミラーからなる反転光学系であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記反転光学系は、断面形状が台形である台形プリズムからなる反転光学系であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、被照明領域側に照明光束を集束光束として射出する光源装置と、
この光源装置からの照明光束が集束する位置近傍に光入射面を有し、前記光源装置からの照明光束をより均一な強度分布を有する照明光束に変換するインテグレータロッドと、
このインテグレータロッドの光射出面のすぐ被照明領域側に配置され、光軸に平行な回転軸を有するとともに、その回転によって、前記電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とが前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して順次交互にスクロールされるように構成された光透過領域と光非透過領域とを有する回転ホイールとを有する照明装置であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
前記回転ホイールの光非透過領域は、光反射領域であり、かつ、前記インテグレータロッドの光入射面には、中央部に光入射のための開口部を有する反射層が配置されてなることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項5〜6のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記光源装置は、楕円面リフレクタと、この楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有する光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項7に記載のプロジェクタにおいて、
前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に射出される光を前記楕円面リフレクタ又は前記放物面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
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