JP2005223725A - プロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを提供する。
【解決手段】 第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、液晶表示装置の各画像形成領域上で、左側に偏倚した位置に照射するとともに、第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、液晶表示装置の各画像形成領域上で、右側に偏倚した位置に照射するようにして、照明装置100Aからの照明光束を、液晶表示装置の画像形成領域上で、左右方向については画像形成領域の全体を、上下方向についてはその画像形成領域の略半分を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する。そして、この照明光束を液晶表示装置の画面書込み周波数に同期して画像形成領域上で上下方向に沿って走査する。
【選択図】 図3

Description

本発明はプロジェクタに関する。
図11は、従来のプロジェクタを説明するために示す図である。図11(a)は従来のプロジェクタの光学系を示す図であり、図11(b)及び図11(c)はこのような従来のプロジェクタの問題点を説明するための図である。
このプロジェクタ900Aにおいては、電気光学変調装置として用いる液晶表示装置400R,400G,400Bが、図11(b)に示すような輝度特性を有するホールド型の表示装置であるため、図11(c)に示すような輝度特性を有するインパルス型の表示装置であるCRTの場合とは異なり、いわゆる尾引き現象のために滑らかな動画表示が得られないという問題点がある(この尾引き現象については、例えば、非特許文献1参照。)。
図12は、従来の他のプロジェクタを説明するために示す図である。図12(a)は従来の他のプロジェクタの光学系を示す図であり、図12(b)及び図12(c)はこのような従来の他のプロジェクタに用いられる光シャッタを示すための図である。
このプロジェクタ900Bにおいては、図12(a)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの光入射側に光シャッタ420R,420G,420Bを配置し、これらの光シャッタにより間欠的に光を遮断するようにして、上記した問題を解決している。すなわち、いわゆる尾引き現象を緩和して滑らかで良質な動画表示が得られるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
「ホールド型ディスプレイにおける動画表示の画質」(電子情報通信学会技報、EID99−10、第55〜60頁(1999−06)) 特開2002−148712号公報(図1〜図7)
しかしながら、このような従来の他のプロジェクタにおいては、光シャッタにより間欠的に光を遮断するようにしているため、光利用効率が大幅に低下するという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを提供することを目的とする。
(1)本発明のプロジェクタは、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置、この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための小レンズを有する第1レンズアレイ、この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイ、及びこの第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置と、
この照明装置からの照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
この電気光学変調装置によって変調された光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、第1レンズアレイにおける各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記電気光学変調装置の長手方向に平行な第1の方向については画像形成領域の略半分の大きさを照明し、前記電気光学変調装置の長手方向に直交する第2の方向については画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束とするように構成され、
前記照明装置は、照明光軸に沿って見たときの前記第1レンズアレイを第1象限領域、第2象限領域、第3象限領域及び第4象限領域に分けたとき、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における一方側に偏倚した位置に照射するとともに、第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における前記一方側とは逆の他方側に偏倚した位置に照射する結果、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向については画像形成領域の全体を、前記第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を有し、
前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明光束を前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記第2の方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とする。
このため、本発明のプロジェクタによれば、電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうち第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち第2の方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束を、電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して画像形成領域上で第2の方向に沿って走査することができるようになるため、電気光学変調装置の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、本発明のプロジェクタによれば、上記したように第2の方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、照明装置の「照明光束を第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能」によって実現しているため、光シャッタを用いる場合とは異なり、光源装置からの照明光束を無駄無く電気光学変調装置の画像形成領域に導くことができるようになり、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、本発明のプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなり、本発明の目的が達成される。
なお、この場合、電気光学変調装置の第1の方向における一方側に偏倚した部分に照射される照明光束は、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が重畳されることになるため、第1の方向に沿った光強度分布が平均化され均一化される。また、電気光学変調装置の第1の方向における他方側に偏倚した部分に照射される照明光束も、第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が重畳されることになるため、第1の方向に沿った光強度分布が平均化され均一化される。
また、電気光学変調装置上に照射される照明光束は、画像形成領域上で第2の方向に沿って走査されるため、第2の方向に沿った光強度分布の不均一さは問題にならなくなる。
このため、本発明の照明装置を用いることによって画像品質が低下することもなくなる。
(2)本発明のプロジェクタは、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置、この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための小レンズを有する第1レンズアレイ、この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイ、及びこの第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置と、
この照明装置からの照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
この電気光学変調装置によって変調された光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
前記照明装置は、第1レンズアレイにおける各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記電気光学変調装置の長手方向に平行な第1の方向については画像形成領域の略半分の大きさを照明し、前記電気光学変調装置の長手方向に直交する第2の方向については画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束とするように構成され、
前記照明装置は、照明光軸に沿って見たときの前記第1レンズアレイを第1象限領域、第2象限領域、第3象限領域及び第4象限領域に分けたとき、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における一方側に偏倚した位置に照射するとともに、第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における前記一方側とは逆の他方側に偏倚した位置に照射する結果、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向については画像形成領域の全体を、前記第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を有し、
前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明光束を前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記第2の方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
このため、本発明のプロジェクタによれば、電気光学変調装置の画像形成領域における縦横方向のうち第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわち第2の方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束を、電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して画像形成領域上で第2の方向に沿って走査することができるようになるため、電気光学変調装置の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、本発明のプロジェクタによれば、上記したように第2の方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、照明装置の「照明光束を第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能」によって実現しているため、光シャッタを用いる場合とは異なり、光源装置からの照明光束を無駄無く電気光学変調装置の画像形成領域に導くことができるようになり、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、本発明のプロジェクタは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなり、本発明の目的が達成される。
なお、この場合、電気光学変調装置の第1の方向における一方側に偏倚した部分に照射される照明光束は、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が重畳されることになるため、第1の方向に沿った光強度分布及び第2の方向に沿った光強度分布がともに平均化され均一化される。また、電気光学変調装置の第1の方向における他方側に偏倚した部分に照射される照明光束も、第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が重畳されることになるため、第1の方向に沿った光強度分布及び第2の方向に沿った光強度分布がともに平均化され均一化される。
このため、本発明の照明装置を用いることによって画像品質が低下することもなくなる。
(3)上記(1)又は(2)に記載のプロジェクタにおいては、前記第2レンズアレイの各小レンズは、前記第1レンズアレイにおける各小レンズの中心を通る主光線が前記電気光学変調装置の中心軸から前記第1の方向に沿って一方側又は他方側に偏倚するように偏心していることが好ましい。
このように構成することにより、上記したように、照明装置からの照明光束を、電気光学変調装置の画像形成領域上で、第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を実現できるようになる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記第1レンズアレイの各小レンズは、前記電気光学変調装置の画像形成領域の平面形状と略相似する平面形状を有していることが好ましい。
このように構成することにより、第1レンズアレイにおける各小レンズからの部分光束は、電気光学変調装置の画像形成領域上で、第1の方向及び第2の方向のうちいずれの方向についても、画像形成領域の略半分の大きさを照明するようになるため、照明装置からの照明光束は、電気光学変調装置の画像形成領域上で、第1の方向については画像形成領域の全体を、第2の方向についてはその画像形成領域の略半分を照明するような断面形状(すなわち第2の方向に沿って略半分に圧縮された断面形状)を有する照明光束に変換される。この結果、この照明光束を、電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して画像形成領域上で第2の方向に沿って走査することにより、電気光学変調装置の画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
なお、電気光学変調装置としては、その画像形成領域の平面形状が「縦寸法:横寸法=3:4の長方形のもの」及び「縦寸法:横寸法=9:16の長方形のもの」が広く用いられているため、上記(4)に記載のプロジェクタにおける第1レンズアレイの小レンズの平面形状としては、例えば、「縦寸法:横寸法=3:4の長方形のもの」、「縦寸法:横寸法=9:16の長方形のもの」、「縦寸法:横寸法=1:2の長方形のもの」などを好ましく用いることができる。
このため、第1レンズアレイの各小レンズの平面形状は、電気光学変調装置の画像形成領域の平面形状を第2の方向に沿って圧縮したような平面形状(例えば、「縦寸法:横寸法=3:8の長方形のもの」、「縦寸法:横寸法=9:32の長方形のもの」、「縦寸法:横寸法=1:4の長方形のもの」などにすることを要しないため、第1レンズアレイの成形をさほど困難にすることもない。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、
前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明装置からの照明光束を複数の色光に分離するための色分離光学系をさらに備え、
前記電気光学変調装置として、前記色分離光学系からの複数の色光をそれぞれの色光に対応する画像情報に応じて変調する複数の電気光学変調装置が設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを、画像品質の優れた(例えば3板式の)フルカラープロジェクタとすることができるようになる。
(6)上記(5)に記載のプロジェクタにおいては、前記走査手段は、前記照明装置と前記色分離光学系との間の、前記電気光学変調装置と略共役の位置に配置され、照明光軸に垂直な回転軸を有する回転プリズムを含み、
この回転プリズムは、その回転によって、前記電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とが前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して順次スクロールされるように構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、フルカラープロジェクタにおける各電気光学変調装置の画像形成領域において、光照射領域及び光非照射領域の円滑なスクロール動作が実現できるようになる。
上記(6)に記載のプロジェクタにおいては、前記回転プリズムの光透過面には、減反射膜が形成されてなることが好ましい。このように構成することにより、回転プリズムにおける光透過率が向上するため光利用効率の低下を最小限のものにすることができるとともに、迷光レベルが低減しコントラストが向上する。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載のプロジェクタにおいては、前記光源装置は、楕円面リフレクタと、この楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管と、平行化レンズとを有する光源装置、又は放物面リフレクタと、この放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有する光源装置であることが好ましい。
このように構成することにより、前者の場合には、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光源装置を実現することができる。後者の場合には、平行化レンズを用いることなく略平行な照明光束を得ることができるため、平行化レンズを必要とする楕円面リフレクタを用いた光源装置と比較して、部品点数の少ない光源装置を実現することができる。
(8)上記(7)に記載のプロジェクタにおいては、前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に射出される光を前記楕円面リフレクタ又は前記放物面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることが好ましい。
このように構成することにより、発光管から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタに向けて反射されるため、発光管の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの小型化を図ることができ、結果としてプロジェクタの小型化を図ることができる。
また、楕円面リフレクタ又は放物面リフレクタの小型化を図ることができることにより、楕円面リフレクタから楕円面リフレクタの第2焦点に向けて集束するビームの集束角やビームスポットを小さくすることができ、放物面リフレクタから後段の光学系に射出する光ビームのビーム径を小さくすることができるため、第1レンズアレイの大きさ、第2レンズアレイの大きさ、重畳レンズの大きさ、回転プリズムの大きさ、色分離光学系の大きさなどをさらに小さくすることができ、プロジェクタのさらなる小型化を図ることができる。
以下、本発明のプロジェクタについて、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図1(a)は光学系を上面から見た図であり、図1(b)は光学系を側面から見た図である。なお、以下の説明においては、互いに直交する3つの方向をそれぞれz方向(図1(a)における照明光軸方向)、x方向(図1(a)における紙面に平行かつz軸に直交する方向)及びy方向(図1(a)における紙面に垂直かつz軸に直交する方向)とする。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、図1(a)及び図1(b)に示すように、照明装置100Aと、照明装置100Aからの照明光束を赤、緑及び青の3つの色光に分離する色分離光学系200Aと、色分離光学系200Aで分離された3つの色光のそれぞれを画像情報に応じて変調する電気光学変調装置としての3つの液晶表示装置400R,400G,400Bと、これら3つの液晶表示装置400R,400G,400Bによって変調された色光を合成するクロスダイクロイックプリズム500と、クロスダイクロイックプリズム500によって合成された光をスクリーンSCR等の投写面に投写する投写光学系600とを備えたプロジェクタである。
照明装置100Aは、被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置110、光源装置110からの照明光束を複数の部分光束に分割するための小レンズ122(図2参照。)を有する第1レンズアレイ120、第1レンズアレイ120の複数の小レンズ122に対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイ130A、照明光束を偏光光に変換するための偏光変換素子140及びこの偏光変換素子140からの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズ150を有している。
光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、楕円面リフレクタ114からの集束光を略平行な光に変換する平行化レンズ118とを有している。発光管112には、発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する反射手段としての補助ミラー116が設けられている。
色分離光学系200Aとしては、照明装置100Aから液晶表示装置400R,400G,400Bまでの光路長が等しい等光路光学系を用いている。
液晶表示装置400R,400G,400Bとしては、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:16の長方形」の平面形状を有するワイドビジョン用の液晶表示装置を用いている。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、照明装置100Aの構成及び走査手段としての回転プリズム770を用いたことを特徴としている。以下、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおける照明装置100A及び回転プリズム770について詳細に説明する。
1.照明装置
図2は、実施形態1の照明装置で用いられる第1レンズアレイの構造を説明するために示す図である。図2(a)はz軸方向に沿って見たときの平面図であり、図2(b)はy軸方向に沿って見た側面図であり、図2(c)はx軸方向に沿って見た側面図であり、図2(d)は第1レンズアレイの光入射面上における照明光束の光強度分布を示す図である。
図3は、実施形態1の照明装置の機能を説明するために示す図である。図3(a)、図3(c)、図3(e)及び図3(g)は、それぞれ第1レンズアレイの第1象限領域上、第2象限領域上、第3象限領域上及び第4象限領域上における照明光束の光強度分布を示す図であり、図3(b)、図3(d)、図3(f)及び図3(h)は、それぞれ第1レンズアレイの第1象限領域上、第2象限領域上、第3象限領域上及び第4象限領域上からの照明光束の液晶表示装置400R(液晶表示装置400G,400Bも同じ。)上における光強度分布を示す図であり、図3(i)は液晶表示装置における照明光束の光強度分布を等高線で示す図であり、図3(j)は図3(i)中、仮想線LH1,LH2上における照明光束の光強度分布をグラフで示す図であり、図3(k)は図3(i)中、仮想線LV1,LV2,LV3上における照明光束の光強度分布をグラフで示す図である。
図4は、実施形態1の照明装置の機能を説明するために示す図である。図4(a)及び図4(b)は、第1象限領域に含まれる各小レンズ及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が回転プリズム近傍を照明する様子を上面及び側面から見た図であり、図4(c)及び図4(d)は、第3象限領域に含まれる各小レンズ及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が回転プリズム近傍を照明する様子を上面及び側面から見た図である。
なお、図4(a)〜図4(d)においては、第2レンズアレイ130Aにおける各小レンズの偏心状態は捨象して描かれている。
図5は、比較例に係る照明装置の機能を説明するために示す図である。図5(a)及び図5(b)は、第1レンズアレイの各小レンズからの部分光束が液晶表示装置の画像形成領域に照射される様子を上面及び側面から見た図であり、図5(c)は、液晶表示装置の画像形成領域上における照明光束の光強度分布を等高線で示す図である。
実施形態1に係るプロジェクタにおける第1レンズアレイ120は、図2(a)に示すように、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:16の長方形」の平面形状を有している。
実施形態1に係るプロジェクタにおける照明装置100Aは、図5に示す比較例に係るプロジェクタの場合とは異なり、図3(a)〜図3(h)に示すように、第1レンズアレイ120における各小レンズ122からの部分光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、液晶表示装置400R,400G,400Bの長手方向に平行な第1の方向(図3では左右方向)については画像形成領域の略半分の大きさを照明し、液晶表示装置400R,400G,400Bの長手方向に直交する第2の方向(図3では上下方向)については画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状を有する照明光束とするように構成されている。
そして、照明装置100Aは、第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束を、図4(a)に示すように、回転プリズム770の回転軸772近傍で、「−x側」に偏倚した位置に照射するとともに、第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、図4(c)に示すように、回転プリズム770の回転軸772近傍で、「+x側」に偏倚した位置に照射する。
すると、回転プリズム770は液晶表示装置400R,400G,400Bと共役の位置に配置されているため、これらの部分光束のうち、第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束は、図3(b)及び図3(d)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bにおける各画像形成領域上で、一方側(図3の左側)に偏倚した位置に照射されるとともに、第3象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束は、図3(f)及び図3(h)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、他方側(図3の右側)に偏倚した位置に照射される。
この結果、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、照明装置100Aからの照明光束は、図3(i)〜図3(k)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、第1の方向(図3の左右方向)については画像形成領域の全体を、第2の方向(図3の上下方向)についてはその画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状を有する照明光束に変換されることになる。
2.回転プリズム
図6は、回転プリズムの回転と液晶表示装置上の照明状態との関係を示す図である。図6(a)は回転プリズムを回転軸に沿って見たときの断面図である。図6(b)は回転プリズムを照明光軸に沿って見たときの図である。図6(c)は液晶表示装置の画像形成領域上における照明光束の照射状態を示す図である。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、図1(a)及び図1(b)に示すように、走査手段としての回転プリズム770は、照明装置100Aと液晶表示装置400R,400G,400Bとの間の、液晶表示装置400R,400G,400Bと共役の位置に配置されている。そして、その回転によって、照明光束を液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域上で第2の方向(図6(c)の上下方向)に沿って走査する機能を有している。
すなわち、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、照明光軸100Aax上における第1レンズアレイの仮想中心点の像Pは、図6(a)及び図6(b)に示すように、回転プリズム770が回転するのに従って、回転プリズム770の回転軸772を中心にして上下方向にスクロールされる。この結果、図6(c)に示すように、回転プリズム770が回転すると、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになるのである。
以上、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの構成及び特徴を説明したが、上記したように、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域におけるx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状(すなわちy軸方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書き込み周波数に同期して画像形成領域上でy軸方向に沿って走査することができるようになるため、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aによれば、上記したようにy軸方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、照明装置の「照明光束をx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能」によって実現しているため、光シャッタを用いる場合とは異なり、光源装置110からの照明光束を無駄無く液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域に導くことができるようになり、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
なお、液晶表示装置400R,400G,400Bのx軸方向における一方側(図3の左側)に偏倚した部分に照射される照明光束は、第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束が重畳されることになるため、x軸方向に沿った光強度分布が平均化され均一化される。また、液晶表示装置400R,400G,400Bのx軸方向における他方側(図3の右側)に偏倚した部分に照射される照明光束も、第3象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束が重畳されることになるため、x軸方向に沿った光強度分布が平均化され均一化される。
また、液晶表示装置400R,400G,400B上に照射される照明光束は、画像形成領域上でy軸方向に沿って走査されるため、y軸方向に沿った光強度分布の不均一さは問題にならなくなる。
このため、実施形態1に係る照明装置100Aを用いることによって画像品質が低下することもなくなる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、第2レンズアレイ130Aの各小レンズは、第1レンズアレイ120における各小レンズ122の中心を通る主光線が液晶表示装置400R,400G,400Bの中心軸からx軸方向に沿って一方側又は他方側に偏倚するように偏心している。このため、照明装置100Aからの照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域上で、x軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を実現できるようになる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、第1レンズアレイ120の各小レンズ122は、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域の平面形状と略相似する平面形状を有している。すなわち、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=9:16の長方形」の平面形状を有しているため、第1レンズアレイ120における各小レンズ122からの部分光束は、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、x軸方向及びy軸方向のうちいずれの方向についても、画像形成領域の略半分の大きさを照明するようになる。
このため、照明装置100Aからの照明光束は、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域上で、x軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の略半分を照明するような断面形状(すなわちy軸方向に沿って略半分に圧縮された断面形状)を有する照明光束に変換される。この結果、この照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域上でy軸方向に沿って走査することにより、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aは、照明装置100Aと液晶表示装置400R,400G,400Bとの間に、照明装置100Aからの照明光束を複数の色光に分離するための色分離光学系200Aをさらに備えている。このため、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタを、画像品質の優れた(例えば3板式の)フルカラープロジェクタとすることができるようになる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、回転プリズム770は、照明装置100Aと色分離光学系200Aとの間の、液晶表示装置400R,400G,400Bと略共役の位置に配置され、照明光軸100Aaxに垂直な回転軸を有し、その回転によって、液晶表示装置400R,400G,400B上で光照射領域と光非照射領域とが液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して順次スクロールされるように構成されている。このため、フルカラープロジェクタにおける液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域において、光照射領域及び光非照射領域の円滑なスクロール動作が実現できるようになる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、回転プリズム770の光透過面には、減反射膜が形成されている。このため、回転プリズム770における光透過率が向上するため光利用効率の低下を最小限のものにすることができるとともに、迷光レベルが低減しコントラストが向上する。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、図1(a)及び図1(b)に示すように、光源装置110は、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、平行化レンズ118とを有しているため、放物面リフレクタを用いた光源装置と比較して、よりコンパクトな光源装置を実現することができる。
実施形態1に係るプロジェクタ1000Aにおいては、図1(a)及び図1(b)に示すように、発光管112には発光管112から被照明領域側に射出される光を楕円面リフレクタ114に向けて反射する反射手段としての補助ミラー116が設けられている。
このため、発光管112から被照明領域側に放射される光が楕円面リフレクタ114に向けて反射されるため、発光管112の被照明領域側端部を覆うような大きさに楕円面リフレクタ114の大きさを設定することを必要とせず、楕円面リフレクタ114の小型化を図ることができ、プロジェクタ1000Aの小型化を図ることができる。また、このことは、第1レンズアレイ120の大きさ、第2レンズアレイ130Aの大きさ、偏光変換素子140の大きさ、重畳レンズ150の大きさ、回転プリズム770の大きさ、色分離光学系200Aの大きさなどをさらに小さくすることができることをも意味し、プロジェクタ1000Aのさらなる小型化を図ることができる。
〔実施形態2〕
図7は、実施形態2の照明装置の機能を説明するために示す図である。図7(a)、図7(c)、図7(e)及び図7(g)は、それぞれ第1レンズアレイの第1象限領域上、第2象限領域上、第3象限領域上及び第4象限領域上における照明光束の光強度分布を示す図であり、図7(b)、図7(d)、図7(f)及び図7(h)は、それぞれ第1レンズアレイの第1象限領域上、第2象限領域上、第3象限領域上及び第4象限領域上からの照明光束の液晶表示装置400R(液晶表示装置400G,400Bも同じ。)上における光強度分布を示す図であり、図7(i)は液晶表示装置における照明光束の光強度分布を等高線で示す図であり、図7(j)は図7(i)中、仮想線LH1,LH2上における照明光束の光強度分布をグラフで示す図であり、図7(k)は図7(i)中、仮想線LV1,LV2,LV3上における照明光束の光強度分布をグラフで示す図である。
図8は、実施形態2の照明装置の機能を説明するために示す図である。図8(a)及び図8(b)は、第1象限領域に含まれる各小レンズ及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が回転プリズム近傍を照明する様子を上面及び側面から見た図であり、図8(c)及び図8(d)は、第3象限領域に含まれる各小レンズ及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束が回転プリズム近傍を照明する様子を上面及び側面から見た図である。
なお、図8(a)〜図8(d)においては、第2レンズアレイ130Aにおける各小レンズの偏心状態は捨象して描かれている。
実施形態2に係るプロジェクタ1000B(図示せず。)は、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aとは、照明装置の構成(特に、第2レンズアレイの構成)が異なっている。
すなわち、実施形態2に係る照明装置100Bは、第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第3象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束を、図8(a)及び図8(c)に示すように、回転プリズム770の回転軸772近傍で、「−x側」に偏倚した位置に照射するとともに、第2象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束を、図8(a)及び図8(c)に示すように、回転プリズム770の回転軸772近傍で、「+x側」に偏倚した位置に照射する。
すると、回転プリズム770は液晶表示装置400R,400G,400Bと共役の位置に配置されているため、これらの部分光束のうち、第1象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第3象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束は、図7(b)及び図7(f)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bにおける各画像形成領域上で、一方側(図7の左側)に偏倚した位置に照射されるとともに、第2象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズ122からの部分光束は、図7(d)及び図7(h)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、他方側(図7の右側)に偏倚した位置に照射される。
この結果、実施形態2に係るプロジェクタ1000Bにおいても、照明装置100Bからの照明光束は、図7(i)〜図7(k)に示すように、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域上で、第1の方向(図7の左右方向)については画像形成領域の全体を、第2の方向(図7の上下方向)についてはその画像形成領域の一部(略半分)を照明するような断面形状を有する照明光束に変換されることになる。
このため、実施形態2に係るプロジェクタ1000Bにおいても、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aで得られる効果を同様に得ることができる。
〔実施形態3〕
図9は、実施形態3の照明装置で用いられる第1レンズアレイの構造を説明するために示す図である。図9(a)はz軸方向に沿って見たときの平面図であり、図9(b)はy軸方向に沿って見た側面図であり、図9(c)はx軸方向に沿って見た側面図であり、図2(d)は第1レンズアレイの光入射面上における照明光束の光強度分布を示す図である。
実施形態3に係るプロジェクタ1000C(図示せず。)は、液晶表示装置及び第1レンズアレイの構成が実施形態1に係るプロジェクタ1000Aと異なる。すなわち、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cで用いる液晶表示装置400R,400G,400B及び第1レンズアレイ120Cは、図9(a)及び図9(d)に示すように、「y軸方向に沿った縦寸法:x軸方向に沿った横寸法=3:4の長方形」の平面形状を有している。
このように、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cは、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aとは、液晶表示装置400R,400G,400B及び第1レンズアレイ120Cの構成が実施形態1に係るプロジェクタ1000Aのそれらとは異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの場合と同様に、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域におけるx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわちy軸方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して画像形成領域上でy軸方向に沿って走査することができるようになるため、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cによれば、上記したようにy軸方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、照明装置の「照明光束をx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能」によって実現しているため、光シャッタを用いる場合とは異なり、光源装置110からの照明光束を無駄無く液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域に導くことができるようになり、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態3に係るプロジェクタ1000Cは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
〔実施形態4〕
図10は、実施形態4に係るプロジェクタの光学系を示す図である。図10(a)は光学系を上面から見た図であり、図10(b)は光学系を側面から見た図である。
実施形態4に係るプロジェクタ1000Dは、色分離光学系の構成が実施形態1に係るプロジェクタ1000Aと異なる。すなわち、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dの色分離光学系200Bは、図10(a)及び図10(b)に示すように、ダブルリレー光学系を用いている。
このように、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dは、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aとは、色分離光学系200Bの構成が実施形態1に係るプロジェクタ1000Aのそれとは異なるが、実施形態1に係るプロジェクタ1000Aの場合と同様に、液晶表示装置400R,400G,400Bの各画像形成領域におけるx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状(すなわちy軸方向に圧縮された断面形状)を有する照明光束を、液晶表示装置400R,400G,400Bの画面書込み周波数に同期して画像形成領域上でy軸方向に沿って走査することができるようになるため、液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域においては光照射領域と光非照射領域とが順次交互にスクロールされるようになる。その結果、尾引き現象が緩和され、滑らかで良質な動画表示が得られるプロジェクタとなる。
また、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dによれば、上記したようにy軸方向に圧縮された断面形状を有する照明光束を、照明装置の「照明光束をx軸方向については画像形成領域の全体を、y軸方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能」によって実現しているため、光シャッタを用いる場合とは異なり、光源装置110からの照明光束を無駄無く液晶表示装置400R,400G,400Bの画像形成領域に導くことができるようになり、光利用効率が大幅に低下することがなくなる。
このため、実施形態4に係るプロジェクタ1000Dは、滑らかで良質な動画表示が得られるようにした場合であっても光利用効率が大幅に低下しないプロジェクタとなる。
以上、本発明のプロジェクタを上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Dは透過型のプロジェクタであるが、本発明は反射型のプロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、透過型の液晶表示装置等のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、反射型液晶表示装置のように光変調手段としての電気光学変調装置が光を反射するタイプであることを意味している。反射型のプロジェクタにこの発明を適用した場合にも、透過型のプロジェクタと同様の効果を得ることができる。
(2)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Dは、電気光学変調装置として液晶表示装置を用いているが、本発明はこれに限られない。電気光学変調装置としては、一般に、入射光を画像情報に応じて変調するものであればよく、マイクロミラー型光変調装置などを利用してもよい。マイクロミラー型光変調装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)(TI社の商標)を用いることができる。
(3)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Dは、走査手段として、回転プリズム770を用いているが、本発明はこれに限られず、ガルバノミラーやポリゴンミラーを用いることもできる。
(4)上記各実施形態のプロジェクタ1000A〜1000Dは、光源装置110として、楕円面リフレクタ114と、楕円面リフレクタ114の第1焦点近傍に発光中心を有する発光管112と、平行化レンズ118とを有する光源装置を用いているが、本発明はこれに限られず、放物面リフレクタと、放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有する光源装置をも好ましく用いることができる。
実施形態1に係るプロジェクタの光学系を示す図。 実施形態1の照明装置で用いられる第1レンズアレイの構造を説明するために示す図。 実施形態1の照明装置の機能を説明するために示す図。 実施形態1の照明装置の機能を説明するために示す図。 比較例に係る照明装置の機能を説明するために示す図。 回転プリズムの回転と液晶表示装置上の照明状態との関係を示す図。 実施形態2の照明装置の機能を説明するために示す図。 実施形態2の照明装置の機能を説明するために示す図。 実施形態3の照明装置で用いられる第1レンズアレイの構造を説明するために示す図。 実施形態4に係るプロジェクタの光学系を示す図。 従来のプロジェクタを説明するために示す図。 従来の他のプロジェクタを説明するために示す図。
符号の説明
100A…照明装置、110…光源装置、112…発光管、114…楕円面リフレクタ、116…補助ミラー、118…平行化レンズ、120…第1レンズアレイ、122…小レンズ、130A,130B…第2レンズアレイ、140…偏光変換素子、150…重畳レンズ、200A,200B…色分離光学系、750,752…フィールドレンズ、754…リレーレンズ、770…回転プリズム、772…回転軸、400R,400G,400B…液晶表示装置、500…クロスダイクロイックプリズム、600…投写光学系、900A,900B,1000A,1000D…プロジェクタ、SCR…スクリーン

Claims (8)

  1. 被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置、この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための小レンズを有する第1レンズアレイ、この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイ、及びこの第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置と、
    この照明装置からの照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
    この電気光学変調装置によって変調された光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
    前記照明装置は、第1レンズアレイにおける各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記電気光学変調装置の長手方向に平行な第1の方向については画像形成領域の略半分の大きさを照明し、前記電気光学変調装置の長手方向に直交する第2の方向については画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束とするように構成され、
    前記照明装置は、照明光軸に沿って見たときの前記第1レンズアレイを第1象限領域、第2象限領域、第3象限領域及び第4象限領域に分けたとき、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における一方側に偏倚した位置に照射するとともに、第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における前記一方側とは逆の他方側に偏倚した位置に照射する結果、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向については画像形成領域の全体を、前記第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を有し、
    前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明光束を前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記第2の方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 被照明領域側に略平行な照明光束を射出する光源装置、この光源装置からの照明光束を複数の部分光束に分割するための小レンズを有する第1レンズアレイ、この第1レンズアレイの前記複数の小レンズに対応する複数の小レンズを有する第2レンズアレイ、及びこの第2レンズアレイからの各部分光束を被照明領域で重畳させるための重畳レンズを有する照明装置と、
    この照明装置からの照明光束を画像情報に応じて変調する電気光学変調装置と、
    この電気光学変調装置によって変調された光束を投写する投写光学系とを備えたプロジェクタにおいて、
    前記照明装置は、第1レンズアレイにおける各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記電気光学変調装置の長手方向に平行な第1の方向については画像形成領域の略半分の大きさを照明し、前記電気光学変調装置の長手方向に直交する第2の方向については画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束とするように構成され、
    前記照明装置は、照明光軸に沿って見たときの前記第1レンズアレイを第1象限領域、第2象限領域、第3象限領域及び第4象限領域に分けたとき、第1象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第3象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における一方側に偏倚した位置に照射するとともに、第2象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束及び第4象限領域に含まれる各小レンズからの部分光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向における前記一方側とは逆の他方側に偏倚した位置に照射する結果、前記照明装置からの照明光束を、前記電気光学変調装置の画像形成領域上で、前記第1の方向については画像形成領域の全体を、前記第2の方向についてはその画像形成領域の一部を照明するような断面形状を有する照明光束に変換する機能を有し、
    前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明光束を前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して前記画像形成領域上で前記第2の方向に沿って走査する走査手段をさらに備えたことを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1又は2に記載のプロジェクタにおいて、
    前記第2レンズアレイの各小レンズは、前記第1レンズアレイにおける各小レンズの中心を通る主光線が前記電気光学変調装置の中心軸から前記第1の方向に沿って一方側又は他方側に偏倚するように偏心していることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記第1レンズアレイの各小レンズは、前記電気光学変調装置の画像形成領域の平面形状と略相似する平面形状を有していることを特徴とするプロジェクタ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記照明装置と前記電気光学変調装置との間に、前記照明装置からの照明光束を複数の色光に分離するための色分離光学系をさらに備え、
    前記電気光学変調装置として、前記色分離光学系からの複数の色光をそれぞれの色光に対応する画像情報に応じて変調する複数の電気光学変調装置が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
  6. 請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
    前記走査手段は、前記照明装置と前記色分離光学系との間の、前記電気光学変調装置と略共役の位置に配置され、照明光軸に垂直な回転軸を有する回転プリズムを含み、
    この回転プリズムは、その回転によって、前記電気光学変調装置上で光照射領域と光非照射領域とが前記電気光学変調装置の画面書込み周波数に同期して順次スクロールされるように構成されていることを特徴とするプロジェクタ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
    前記光源装置は、楕円面リフレクタと、この楕円面リフレクタの第1焦点近傍に発光中心を有する発光管と、平行化レンズとを有する光源装置、
    又は放物面リフレクタと、この放物面リフレクタの焦点近傍に発光中心を有する発光管とを有する光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。
  8. 請求項7に記載のプロジェクタにおいて、
    前記発光管には、前記発光管から被照明領域側に射出される光を前記楕円面リフレクタ又は前記放物面リフレクタに向けて反射する反射手段が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
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