JP2000155534A - 投射型画像表示装置 - Google Patents

投射型画像表示装置

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JP2000155534A
JP2000155534A JP10330379A JP33037998A JP2000155534A JP 2000155534 A JP2000155534 A JP 2000155534A JP 10330379 A JP10330379 A JP 10330379A JP 33037998 A JP33037998 A JP 33037998A JP 2000155534 A JP2000155534 A JP 2000155534A
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liquid crystal
lens
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crystal panel
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Yasumasa Sawai
靖昌 澤井
Kotaro Hayashi
宏太郎 林
Satoshi Osawa
聡 大澤
Yuichiro Otoshi
祐一郎 大利
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源からの光を無駄なく変調して明るくしか
も明るさにむらのない画像を表示することが可能で、光
変調用の液晶パネルの画素が偏平な形状の投射型画像表
示装置を提供する。 【解決手段】 液晶パネルの前面に、液晶パネルの画素
と略相似な形状のマイクロレンズセルから成るマイクロ
レンズアレイを、マイクロレンズセルの長辺方向が画素
の短辺方向に一致するように配置する。インテグレータ
で形成した複数の2次光源像の光をマイクロレンズアレ
イ全体に導き、各マイクロレンズセルで画素上に結像さ
せる。マイクロレンズセルの長辺方向のF値が短辺方向
のF値よりも小さいため、光のぼけは画素の長辺方向よ
りも短辺方向で小さくなり、結像した光は各画素内に収
まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を変
調して投射することにより画像を表示する投射型画像表
示装置に関し、より詳しくは、光の変調のために偏平な
形状の画素を有する液晶パネルを備えるとともに、光源
からの光を複数の光源像として一旦結像させ、これらの
光源像の光をマイクロレンズアレイで液晶パネルの各画
素に結像させる投射型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光源からの光を変調して投射することに
より画像を表示する投射型画像表示装置が、投射テレビ
やデータプロジェクタとして利用されている。一般に、
光の変調は液晶パネルによって行われる。液晶パネルは
2次元に配列された多数の画素を有しており、入射した
光を各画素で偏光変換して、変換後の光に偏光の強度分
布の変化をもたらすことにより光の変調を行う。各画素
の偏光変換は画像信号に応じて個別に制御され、画素ご
とに偏光変換の程度が異なることにより画素間で変換後
の偏光の量に差が生じる。量に差が生じた偏光をスクリ
ーンに投射することで、輝度に差のある像すなわち画像
が表示される。
【0003】投射型画像表示装置は、明るくしかも明る
さにむらのない画像を表示することが望ましい。ところ
が、液晶パネルが変調する光は偏光面が一定方向の偏光
成分であり、偏光面がこれに垂直な偏光成分は投射に利
用されない。このため、偏光面が無秩序な光を発する光
源からそのまま液晶パネルに光を与えると、光源の能力
の半分の明るさの画像しか表示できないことになる。ま
た、一般に、発光部が略点状のランプとリフレクタで光
源を構成し、ランプの発する光をリフレクタで反射して
集光するようにしているため、光源からの光に光束の中
央部と周辺部で強度差が生じ易い。この光束をそのまま
液晶パネルに導くと、液晶パネルが受ける光の量にパネ
ル上の部位間で差が生じることになり、表示する画像の
明るさにむらが生じる結果となる。
【0004】光源が発する光をより多く変調して投射す
るために、偏光面が無秩序な光を偏光分離して偏光面が
垂直な2つの偏光とし、その一方を偏光変換して両者の
偏光面を一致させて、液晶パネルに導くことが行われて
いる。このようにすると、光源が発する全ての光が変調
に利用されることになり、画像の明るさは倍増する。通
常、偏光分離は、偏光面が互いに垂直な偏光成分の一方
を透過させ他方を反射する偏光ビームスプリッタ(PB
S)によって行われ、偏光変換は、偏光面を90゜回転
させる1/2波長板によって行われる。
【0005】液晶パネルに与える光の強度分布を均一に
するために、インテグレータを備えて、光源からの光を
複数の光源像として一旦結像させ、各光源像の光を液晶
パネルの全面に入射させることも行われている。インテ
グレータは2つのレンズアレイで構成され、光源からの
光を第1のレンズアレイの各レンズセルで第2のレンズ
アレイの対応するレンズセル上に結像させ、その複数の
光源像の光をそれぞれ液晶パネルの全面に導く。これに
より、液晶パネルのどの部位にも、光源からの光束の中
央部の光と周辺部の光とが混じり合って与えられること
になる。その結果、液晶パネルの受光量に部位間の差が
なくなって、均一な明るさの画像が表示される。
【0006】インテグレータにPBSアレイと1/2波
長板を組み込んで、光の強度の均一化と偏光変換とを一
度に行うようにした構成も用いられている。
【0007】液晶パネルでは、隣合う画素の光が混合す
るのを防止するために画素を仕切る必要があり、また、
各画素を駆動するためにTFT等の回路部品が備えられ
る。これらの仕切りや回路部品が設けられた部位はブラ
ックマトリクスと呼ばれ、各画素はブラックマトリクス
で囲まれている。光はブラックマトリクスには入射せ
ず、または入射しても出射せず、ブラックマトリクスに
入射する光を投射に用いることはできない。これも画像
の明るさの向上を妨げる原因となっている。
【0008】液晶パネルの前面にマイクロレンズアレイ
を配置して、インテグレータからの光をブラックマトリ
クスを避けて画素の開口のみに入射させることにより、
光の利用効率を高めて、表示する画像の明るさを向上さ
せることが、特開平9−318904号公報に提案され
ている。この公報の装置は、赤色(R)光、緑色(G)
光、青色(B)光を変調するための画素を1つの液晶パ
ネルに交互に設けた、単板式の投射型カラー画像表示装
置であり、インテグレータはR、G、B光を個別に結像
させるように設定されている。マクロレンズセルは、液
晶パネルのR、G、Bの3つの画素の複数組に対して1
つ備えられている。
【0009】1つの実施例では、画素は正方形に近い形
状、マイクロレンズセルは正六角形に近い形状とされて
いる。各マイクロレンズセルは、対向する複数の画素組
とその周囲の画素組の画素に、インテグレータからの光
を結像させる。別の実施例では、液晶パネルの画素を長
方形とし、マイクロレンズセルを画素の短辺の3倍の幅
をもつシリンドリカルレンズとして、シリンドリカルレ
ンズの幅方向が画素の短辺と平行になるように配置して
いる。各マイクロレンズセルは、対向する画素組の列と
その両隣の画素組の列の画素に、インテグレータからの
光を結像させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に、投射型画像表
示装置に使用される液晶パネルの画素は、画像の精細度
を高めるために、大きくても30μm程度に設定されて
おり、この大きさに対応するマイクロレンズセルのF値
は20程度以上となる。このようにF値の大きなマイク
ロレンズセルでは、回折の影響が現れて結像性能が低下
し、像がぼけて広がるようになる。光の波長をλとする
と、回折によるぼけ量ΔはΔ=λ・Fであるから、F=
20のマイクロレンズセルでは、λ=400〜700n
mの可視光のぼけはΔ=8〜14μmとなる。したがっ
て、画素の大きさが14μm程度以上であれば、マイク
ロレンズセルはほとんど全ての光を画素に入射させるこ
とができる。
【0011】ところが、単板式の投射型カラー画像表示
装置では、液晶パネルの画素を偏平な長方形としてその
短辺方向にR、G、Bの画素を配列することが多く、短
辺の長さは長辺の長さの1/3程度とされる。このた
め、長辺が30μmであっても短辺は10μm程度とな
り、F=20以上のマイクロレンズセルでは、全ての光
を画素に入射させることができなくなる。
【0012】また、光をスクリーンに対して斜め方向か
ら投射する投射型画像表示装置では、表示する画像の縦
横の長さが不自然にならないようにするために、投射レ
ンズの拡大率を縦方向と横方向で違えるアナモルフィッ
ク投射をするようにしている。アナモルフィック投射を
する場合、通常、液晶パネルの画素は投射レンズの縦横
の拡大率の比に応じた偏平な形状とされる。この場合
も、画素の短辺が14μm以下であれば、F=20以上
のマイクロレンズセルによって全ての光を画素に入射さ
せることはできない。
【0013】したがって、前述の公報の六角形のものの
ように、光を等方的に結像させるマイクロレンズセルで
は、画素の形状が偏平な液晶パネルでの光の利用効率が
低くなってしまう。また、同公報のシリンドリカルレン
ズのように、光を結像させる方向を画素の短辺方向とす
るとともに、短辺方向の1組の画素に対向して配設した
マイクロレンズセルでも、F値を小さくすることはでき
ず、光の利用効率の向上を図ることはできない。しか
も、このマイクロレンズセルは画素の長辺方向には結像
性能をもたないから、長辺方向に沿って配列されている
画素間のブラックマトリクスに光が入射することになっ
て、液晶パネルでの光の利用効率は一層低くなる。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、光源からの光を無駄なく変調して明るくしかも明
るさにむらのない画像を表示することが可能で、光変調
用の液晶パネルの画素が偏平な形状の投射型画像表示装
置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、光源と、光源からの光を結像させて複
数の光源像を形成する光源像形成光学系と、2次元に配
列された多数の画素を有し、各画素に入射する複数の光
源像からの光を変調する液晶パネルと、2次元に配列さ
れた複数のマイクロレンズセルを有し、各マイクロレン
ズセルによって複数の光源像からの光を液晶パネルの画
素上に結像させるマイクロレンズアレイと、液晶パネル
によって変調された光をスクリーンに投射する投射光学
系を備える投射型画像表示装置であって、液晶パネルの
各画素が、第1の方向に長く第1の方向に垂直な第2の
方向に短い、偏平な形状を有するものにおいて、マイク
ロレンズアレイの各マイクロレンズセルを、第2の方向
に長く第1の方向に短い、偏平な形状を有するものとす
る。
【0016】この装置では、液晶パネルの画素とマイク
ロレンズアレイのマイクロレンズセルは共に偏平な形状
であるが、両者は互いに垂直方向を向き、マイクロレン
ズセルの長辺方向が画素の短辺方向に一致する。偏平な
形状のマイクロレンズセルでは、短辺方向のF値に比べ
て長辺方向のF値が小さくなり、長辺方向のぼけは小さ
くなる。このぼけの小さい方向を液晶パネルの画素の短
辺方向に一致させることで、画素上に結像する光が画素
内に収まり易くなり、液晶パネルによって変調される光
の量が増大する。
【0017】具体的には、上記の投射型画像表示装置に
おいて、液晶パネルの各画素の第1の方向と第2の方向
の長さの比と、マイクロレンズアレイの各マイクロレン
ズセルの第2の方向と第1の方向の長さの比を、略等し
くする。このようにすると、マイクロレンズアレイによ
って結像する光の画素の長辺方向と短辺方向のぼけの比
が、画素の長辺方向と短辺方向の長さの比に略等しくな
って、画素上に結像する光が画素のどちらの方向にも過
不足なく収まるようになる。
【0018】本発明ではまた、上記の投射型画像表示装
置において、投射光学系の光束の拡大率を、第1の方向
に小さく第2の方向に大きくする。この装置はアナモル
フィック投射を行うことになる。ここで、投射光学系の
拡大率が画素の長辺方向でより小さいため、スクリーン
上に表示される画像の各画素は液晶パネルの各画素ほど
偏平でなくなり、また、画像の精細度は2つの方向であ
まり違わなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の投射型画像表示装置(以
下、単に投射表示装置ともいう)の実施形態について、
図面を参照しながら説明する。第1の実施形態の投射型
画像表示装置1の光学系の全体構成を図1に示す。投射
表示装置1は、R光、G光、B光を1つの液晶パネルに
よって変調する単板式のカラー画像表示装置である。投
射表示装置1は、光源11、インテグレータ12、PB
Sプリズム13、1/2波長板14、フィールドレンズ
15、回折格子16、マイクロレンズアレイ17、透過
型液晶パネル18、および投射光学系19を備えてい
る。液晶パネル18は長辺と短辺の長さの比が4:3の
長方形である。
【0020】光源11はメタルハライドランプ11aと
放物面状のリフレクタ11bより成る。ランプ11a
は、偏光面が無秩序で可視領域の波長全体を含む白色光
を発する。ランプ11aはリフレクタ11bの焦点上に
配置されており、リフレクタ11bはランプ11aが発
する光を反射して平行光束とする。
【0021】インテグレータ12は、それぞれ複数のレ
ンズセルが2次元に配列された第1、第2のレンズアレ
イ12a、12bと、重ね合わせレンズ12cより成
る。具体的には、第1のレンズアレイ12aは液晶パネ
ル18の長辺に対応する方向に5つ、短辺に対応する方
向に8つのレンズセルを有し、第2のレンズアレイ12
bは液晶パネル18の長辺に対応する方向に10、短辺
に対応する方向に8つのレンズセルを有する。レンズア
レイ12bの隣合う1対のレンズセルがレンズアレイ1
2aの1つのレンズセルに対応する。
【0022】第1のレンズアレイ12aの各レンズセル
は光源11からの光を第2のレンズアレイ12bの対応
するレンズセル上に結像させる。第2のレンズアレイ1
2bの各レンズセルには光源像が形成され、レンズアレ
イ12bは複数の光源像が2次元に配列された面状の2
次光源となる。重ね合わせレンズ12cは、第2のレン
ズアレイ12bの各レンズセル上の光源像の光を液晶パ
ネル18の全面に導く。
【0023】すなわち、第1のレンズアレイ12aと液
晶パネル18は略共役であり、第2のレンズアレイ12
bと光源11は略共役であって、第1のレンズアレイ1
2aの各レンズセルに入射する光源11からの光は、光
源像として一旦個別に結像した後、液晶パネル18上で
重なり合う。なお、重ね合わせレンズ12cの機能をレ
ンズアレイ12bの各レンズセルにもたせて、重ね合わ
せレンズ12cを省略することも可能である。
【0024】PBSプリズム13は、断面が直角二等辺
三角形の三角プリズム13aと、その斜面に接合された
平行平板13bより成る。プリズム13aと平板13b
の接合面には、P偏光を透過させS偏光を反射するPB
S膜13cが形成されており、平板13bの他方の面は
全反射面13dとされている。インテグレータ12のレ
ンズアレイ12a、12bは、プリズム13aの直交す
る2つの面に対向して配置されている。
【0025】第1のレンズアレイ12aのレンズセルを
透過した光源11からの光は、PBS膜13cに入射
し、その光に含まれるS偏光はPBS膜13cによって
反射され、P偏光はPBS膜13cを透過する。これに
より偏光分離がなされる。PBS膜13cによって反射
されたS偏光は、第2のレンズアレイ12bの対を成す
2つのレンズセルの一方に入射して、結像する。PBS
膜13cを透過したP偏光は、全反射面13dによって
反射されて、レンズアレイ12bの対を成す2つのレン
ズセルの他方に入射し、結像する。
【0026】1/2波長板14は、レンズアレイ12b
のPBSプリズム13側に設けられ、P偏光が入射する
レンズセルに対応して配置されている。1/2波長板1
4は透過するP偏光をS偏光に変換し、したがって、レ
ンズアレイ12bに入射する光すなわちインテグレータ
12を出る光は全てS偏光となる。
【0027】第2のレンズアレイ12b上の光源像の分
布を図2に示す。光源11からの光はレンズアレイ12
bの各レンズセルの中央に結像して、光源像を形成す
る。図2において、実線で示した光源像は元々S偏光の
光によるもの、破線で示した光源像は1/2波長板14
によってP偏光からS偏光に変換された光によるもので
ある。
【0028】液晶パネル18は長方形であるが、後述す
るように、画像の1点を表す光を変調するための画素の
組が長辺方向と短辺方向とに等しいピッチで配列されて
いる。この画素の配列ピッチに対応して光源像もレンズ
アレイ12b上でその長辺方向と短辺方向とで等しい配
列ピッチになるように、レンズアレイ12aの各レンズ
セルは偏心して形成されており、レンズアレイ12bの
各レンズセルは正方形とされている。光源像の分布と画
素組の分布を一致させたことにより、光源像からの光を
画素に効率よく入射させることができる。
【0029】フィールドレンズ15は、液晶パネル18
を透過する光が全て投射光学系19に入射するように、
レンズアレイ12bからの光を液晶パネル18に対して
略垂直な方向に向ける。回折格子16は、フィールドレ
ンズ15を透過したレンズアレイ12bからの白色光を
回折させて、R、G、Bの3色の光に分解する。
【0030】マイクロレンズアレイ17は入射する光を
液晶パネル18上に結像させる。すなわち、インテグレ
ータ12の第2のレンズアレイ12bと液晶パネル18
は略共役である。回折格子16によって分解されたR、
G、Bの3色の光は、回折角の違いにより僅かに異なる
方向に進み、マイクロレンズアレイ17によって液晶パ
ネル18の異なる画素上に結像させられる。
【0031】投射光学系19は、液晶パネル18の各画
素を透過して変調された光を図外のスクリーンに投射す
る。投射された光はスクリーン上で結像してカラー画像
を表示する。
【0032】マイクロレンズアレイ17と液晶パネル1
8の一部を図3に示す。液晶パネル18は、R光、G
光、B光をそれぞれ変調するための3種の画素18R、
18G、18Bを2次元に多数配列して成る。画素18
R、18G、18BにはそれぞれR光、G光、B光を選
択的に透過させ他の光を遮断するカラーフィルターが備
えられている。画素18R、18G、18Bは長辺が略
30μm、短辺が略10μmの偏平な長方形であり、長
辺および短辺をそれぞれ揃えて配列されている。各画素
18R、18G、18Bの周囲にはブラックマトリクス
18mが存在する。
【0033】3種の画素18R、18G、18Bはこの
順で短辺方向に交互に配列されており、長辺方向の画素
列は同一色の光を変調する画素18R、18Gまたは1
8Bで構成されている。短辺方向の隣合う3つの画素1
8R、18G、18Bによって画像の1点を表す光の変
調が行われる。以下、短辺方向の隣合う3つの画素18
R、18Gおよび18Bの組を画素単位18uという。
画素単位18uは一辺が略30μmの正方形であり、画
素単位18uの配列ピッチは画素の長辺方向と短辺方向
で等しい。
【0034】マイクロレンズアレイ17は複数のマイク
ロレンズセル17cを2次元に配列して成る。マイクロ
レンズセル17cは長辺が略90μm、短辺が略30μ
mの偏平な長方形であり、画素18R、18G、18B
と略相似で3つの画素単位18uに相当する大きさを有
する。各マイクロレンズセル17cのレンズ面の長辺方
向と短辺方向の曲率は等しく、マイクロレンズセル17
cの結像性能は等方的である。
【0035】マイクロレンズアレイ17は、マクロレン
ズセル17cの長辺が液晶パネル18の画素の短辺と平
行になるように配置されている。また、第2のレンズア
レイ12b上に形成される光源像の分布が液晶パネル1
8の画素単位18uの分布に一致していること、およ
び、第2のレンズアレイ12bが長辺方向にも短辺方向
にも偶数のレンズセルをもつことに対応して、マイクロ
レンズアレイ17は、マイクロレンズセル17cの光軸
が隣合う4つの画素単位18uの中央(図中×印で示
す)を通るように配置されている。したがって、1つの
マイクロレンズセル17cに、6つの画素単位18uが
1/2ずつ対向している。
【0036】図4に、回折格子16による光の色分解と
マイクロレンズセル17cによる液晶パネル18上への
光の結像の様子を模式的に示す。図4はマイクロレンズ
セル17cの短辺方向から見たものである。マイクロレ
ンズセル17cには第2のレンズアレイ12bの全ての
レンズセルからの光が入射するが、ここでは図が煩雑に
なるのを避けるために、レンズアレイ12bの隣合う3
つのレンズセルからの光L1、L2、L3のみを示す。
光L1、L2、L3は、例えば図2のレンズセルC4、
C3、C2からの光である。なお、画素18R、18
G、18Bを3つの画素単位18u間で区別するため
に、それぞれの符号の末尾に1〜3の数字を付してあ
る。
【0037】レンズアレイ12bの1つのレンズセルか
らの光L1は、マイクロレンズセル17cに入射する前
に、回折格子16によってR光、G光、B光に分解され
る。これらR光、G光、B光は、マイクロレンズセル1
7cを透過することにより、液晶パネル18の隣合う3
つの画素18R1、18G1、18B1上にそれぞれ結
像する。
【0038】隣のレンズセルからの光L2の色分解で生
じたR光、G光、B光は、光L1由来のR光、G光、B
光が結像する各画素から3画素離れた3つの画素18R
2、18G2、18B2上にそれぞれ結像する。さらに
隣のレンズセルからの光L3の色分解で生じたR光、G
光、B光は、光L1由来のR光、G光、B光が結像する
各画素から6画素離れた3つの画素18R3、18G
3、18B3上にそれぞれ結像する。
【0039】このように、1つのマイクロレンズセル1
7cは、画素の短辺に対応する列の各光源像の光を、液
晶パネル18の画素の短辺方向に1画素単位18uずつ
ずらして結像させる。マイクロレンズセル17cは画素
の短辺方向については3つの画素単位18uに1つの割
で設けられているから、各画素単位18uには画素の短
辺に対応する列の3つおきの光源像の光が与えられるこ
とになる。
【0040】図示しないが、1つのマイクロレンズセル
17cは、画素の長辺に対応する列の各光源像の光を、
液晶パネル18の画素の長辺方向に1画素単位18uず
つずらして結像させる。マイクロレンズセル17cは画
素の長辺方向については1つの画素単位18uに1つの
割で設けられているから、各画素単位18uには画素の
長辺に対応する列の全ての光源像の光が与えられる。
【0041】長辺と短辺の長さの比が略3:1であるマ
イクロレンズセル17cの長辺方向のF値は、短辺方向
のF値の略1/3となる。当然、マイクロレンズセル1
7cが結像させる光の長辺方向のぼけも、短辺方向のぼ
けの略1/3となる。マイクロレンズセル17cの長辺
方向は画素18R、18G、18Bの短辺方向に対応し
ており、ぼけの小さい方向が画素の短辺方向に一致す
る。したがって、マイクロレンズセル17cの結像性能
が等方的でありながら、容易に光を各画素内のみに結像
させることができる。
【0042】具体的には、マイクロレンズセル17cの
短辺方向のF値は従来と同程度の略20に設定されてお
り、長辺方向のF値は略6.7となっている。したがっ
て、マイクロレンズセル17cが結像させる可視光のぼ
けは、画素の長辺方向が8〜14μm、画素の短辺方向
が2.7〜4.7μmとなり、どの波長の可視光も各画
素の略30μmの長辺、略10μmの短辺のどちらの方
向にも確実に収まる。このため、画素18R、18G、
18B外のブラックマトリクス18mに入射する光は皆
無となり、全ての光を変調して投射に用いることができ
る。
【0043】マイクロレンズセル17cと液晶パネル1
8の各画素は略相似であり、両者の長辺と短辺の長さの
比(以下、偏平度という)は略等しい。マイクロレンズ
セル17cの長辺方向を液晶パネル18の各画素の短辺
方向に一致させることで、画素の短辺方向の光のぼけを
小さくすることができるから、マイクロレンズ17cと
画素の偏平度を必ずしも一致させる必要はない。しかし
ながら、マイクロレンズ17cの偏平度と画素の偏平度
を略等しくすると、画素の長辺方向の光のぼけと短辺方
向の光のぼけの比を、画素の長辺と短辺の長さの比に略
等しくすることができる。
【0044】これにより、マイクロレンズセルのF値を
多少大きくしても、光を画素の長辺方向と短辺方向のど
ちらにも過不足のない大きさで結像させることが可能に
なる。例えば、表示する画像の精細度をより高めるため
に液晶パネル18の各画素18R、18G、18Bを小
さく形成し、これに応じてマイクロレンズセル17cを
小さくしてそのF値が大きくなっても、画素の長辺およ
び短辺の一方に光が収まるようにF値を設定するだけ
で、他方にも確実に光が収まることになる。
【0045】マイクロレンズセル17cを1つの画素単
位18uに対して1つの割で備えれば、全ての画素単位
18uに全ての光源像の光が与えられて、画素単位18
u間で受光量に差は生じない。しかしながら、3つの画
素単位18uに対して1つの割でマイクロレンズセル1
7cを備えた投射表示装置1では、前述のように、各画
素単位18uには3つおきの光源像の光が与えられるこ
とになる。また、光源11からインテグレータ12に入
射する光の量が中央部と周辺部で異なり、第2のレンズ
アレイ12bに入射する光の量にはレンズセル間で差異
がある。このため、画素単位18uの受光量には多少ば
らつきが生じる。
【0046】上記構成の光源11およびインテグレータ
12において、第1のレンズアレイ12aのレンズセル
の大きさを14.2×8.8mmとした場合の、第2の
レンズアレイ12bの各レンズセルに入射する光の相対
強度を表1に示す。表1のA〜J、1〜8の符号は、図
2の符号に対応する。
【0047】
【表1】
【0048】液晶パネル18の画素単位18uは、A1
〜J1、A4〜J4、A7〜J7のレンズセルからの光
を受ける第1の群と、A2〜J2、A5〜J5、A8〜
J8のレンズセルからの光を受ける第2の群と、A3〜
J3、A6〜J6のレンズセルからの光を受ける第3の
群に分類される。画素単位18uの受光量を表1の強度
から算出すると、最大の第1および第2の群の受光量は
最小の第3の群の受光量の1.13倍となり、あまり大
きな差は生じないことが判る。
【0049】正方形のマイクロレンズセルによって、画
素の短辺方向の光のぼけを投射表示装置1と同じにする
構成を考える。この場合、マイクロレンズセルは画素の
短辺方向だけでなく長辺方向についても3つの画素単位
18uに対向するから、第1〜第3の群はいずれもさら
に3つの群に分類されることになる。例えば、第1の群
は、A1、A4、A7、D1、D4、D7、G1、G
4、G7、J1、J4、J7のレンズセルからの光を受
ける群、A2、A5、A8、D2、D5、D8、G2、
G5、G8、J2、J5、J8のレンズセルからの光を
受ける群、A3、A6、D3、D6、G3、G6、J
3、J6のレンズセルからの光を受ける群となる。
【0050】表1の強度から計算すると、9群の画素単
位の受光量の最大値は最小値の1.25倍になる。画素
単位の受光量のばらつきは投射表示装置1の2倍にも達
し、表示する画像の明るさのむらが増す結果となる。
【0051】偏平な形状のマイクロレンズセル17cを
その長辺を画素の短辺に対応して配置した投射表示装置
1では、光を確実に画素内に収めることができるから、
マイクロレンズセルを偏平でない形状として、画素の長
辺方向の光のぼけをさらに小さくする必要はない。マイ
クロレンズセルを偏平でない形状とすることは、光の有
効利用には寄与しないからあまり意味がなく、むしろ、
上述のように画像の明るさのむらを助長する結果となる
から、好ましくないといえる。
【0052】なお、本実施形態の投射表示装置1は単板
式のカラー画像表示装置であり、画素単位18uを略正
方形とするために、液晶パネル18の画素やマイクロレ
ンズセル17cの偏平度を略3としているが、これらの
偏平度はこの値に限られるものではない。また、マイク
ロレンズセル17cの短辺方向は1つの画素単位に対応
するようにしているが、画素の受光量にあまり大きなば
らつきが生じない範囲で、マイクロレンズセル17cの
短辺方向に複数の画素単位に対応させてもよい。
【0053】例えば、画素の長辺を短辺の2倍とし、マ
イクロレンズセルの短辺を画素の長辺の2倍、長辺を画
素の短辺の9倍とすることができる。この場合、マイク
ロレンズセルの短辺には2つの画素単位が対応すること
になるが、画素単位間で受光量に大きなばらつきは生じ
ない。画素の偏平度は2、マイクロレンズセルの偏平度
は2.25となる。また、例えば、画素の長辺とマイク
ロレンズセルの短辺を本実施形態のとおりとし、マイク
ロレンズセルの長辺を画素の短辺の6倍として、マイク
ロレンズセルの長辺を2つの画素単位に対応させること
も可能である。この場合、画素単位間の受光量のばらつ
きはさらに低下する。画素の偏平度は3、マイクロレン
ズセルの偏平度は2となる。
【0054】第2の実施形態の投射型画像表示装置2の
光学系の全体構成を図5に示す。この投射表示装置2
も、R光、G光、B光を1つの液晶パネルによって変調
する単板式のカラー画像表示装置である。投射表示装置
2は、光源21、カライドスコープ22、コンデンサレ
ンズ23、リレー光学系24、PBSプリズムアレイ2
5、1/2波長板26、ダイクロイックミラー群27、
フィールドレンズ28、マイクロレンズアレイ29、透
過型液晶パネル18、および投射光学系19を備えてい
る。液晶パネル18および投射光学系19は第1の実施
形態の投射表示装置1のものと同一である。
【0055】光源21はメタルハライドランプ21aと
楕円面状のリフレクタ21bより成る。ランプ21a
は、偏光面が無秩序で可視領域の波長全体を含む白色光
を発する。ランプ21aはリフレクタ21bの第1焦点
上に配置されており、リフレクタ21bはランプ21a
が発する光を反射して第2焦点に集光させる。
【0056】カライドスコープ22は液晶パネル18の
長辺と短辺に対応する方向の比が4:3の長方形の断面
を有している。カライドスコープ22の入射面22aは
リフレクタ21bの第2焦点上に位置しており、ランプ
21aと略共役である。ランプ21aの光は入射面22
aの中央に結像し、効率よくカライドスコープに入射す
る。カライドスコープ22に入射した光はカライドスコ
ープ22内で全反射を繰り返し、均一な光量分布になっ
て出射面22bから出射する。
【0057】コンデンサレンズ23はカライドスコープ
22から出射する光をリレー光学系24の瞳面に結像さ
せる。カライドスコープ22の入射面22aとリレー光
学系24の瞳面は略共役である。リレー光学系24の瞳
面上には、カライドスコープ22内での反射回数に応じ
た位置に、複数の光源像が形成される。
【0058】リレー光学系24は2つの凸レンズ24
a、24bより成り、入射側のレンズ24aはカライド
スコープ22からの光をレンズ24a、24bの間で平
行にする。光の平行度を高めるために、入射側のレンズ
24aには非球面レンズを用いている。カライドスコー
プ22の出射面22bと液晶パネル18はリレー光学系
24により略共役であり、また、カライドスコープ22
の断面は液晶パネル18と略相似であるため、液晶パネ
ル18には光が均一に効率よく導かれる。
【0059】リレー光学系24の瞳はレンズ24aとレ
ンズ24bの間にあり、コンデンサレンズ23による2
次光源像もレンズ24a、24b間の瞳面上に形成され
る。PBSプリズムアレイ25はリレー光学系24の瞳
面上に配置されている。PBSプリズムアレイ25に
は、P偏光を透過させS偏光を反射する帯状のPBS膜
25aが形成されている。各PBS膜25aはリレー光
学系24の光軸に対して45゜傾けて、互いに平行に等
間隔で配置されている。1/2波長板26は、PBSプ
リズムアレイ25のレンズ24b側に、1つおきのPB
S膜25aに向かうように設けられている。
【0060】リレー光学系24の入射側レンズ24aを
透過した光は、PBSプリズムアレイ25上で結像する
とともに、PBS膜25aを透過するP偏光とPBS膜
25aによって反射されるS偏光に分離される。PBS
膜25aを透過したP偏光は1/2波長板26に入射
し、これを透過する間にS偏光に変換されて、レンズ2
4bに入射する。一方、PBS膜25aによって反射さ
れたS偏光は、隣のPBS膜25aによって再度反射さ
れ、1/2波長板26の傍らを通ってレンズ24bに入
射する。したがって、リレー光学系24を出る光は全て
S偏光となる。
【0061】カライドスコープ22で複数の光源像を形
成する場合でも、このようにリレー光学系24とPBS
プリズムアレイ25とを組み合わせることで、大きなプ
リズムを備える必要がなくなり、装置を小型軽量に構成
することができる。しかも、液晶パネル18に導かれる
光の均一度や利用効率は、第1の実施形態のインテグレ
ータ12を備える構成と同等である。
【0062】図6にPBSプリズムアレイ上25に形成
される光源21の光源像の分布を示す。図6において、
実線で示した光源像はS偏光の光によるもの、破線で示
した光源像はP偏光の光によるものであり、後者の光は
後にS偏光に変換される。カライドスコープ22の断面
が液晶パネル18に略相似な4:3の比の長方形であ
り、PBSプリズムアレイ25によってカライドスコー
プ22の断面の長辺方向に偏光分離が行われるため、光
源像の配列ピッチの液晶パネル18の長辺と短辺に対応
する方向の比は、2:3となっている。
【0063】ダイクロイックミラー群27には、僅かに
角度差をつけて配置された3つのダイクロイックミラー
27R、27G、27Bが含まれている。ダイクロイッ
クミラー27R、27G、27Bは、それぞれR光、G
光、B光を選択的に反射して他の色光を透過させる。リ
レー光学系24からダイクロイックミラー群27に入射
する白色光は各ミラーによってR光、G光、B光に分解
され、ミラー間に角度差があることから、分解後のR
光、G光、B光はそれぞれ僅かに異なった方向に反射さ
れる。
【0064】フィールドレンズ28は、液晶パネル18
を透過する光が全て投射光学系19に入射するように、
ダイクロイックミラー群27からの光を液晶パネル18
に対して略垂直な方向に向ける。マイクロレンズアレイ
29は入射する光を液晶パネル18上に結像させる。す
なわち、リレー光学系24の瞳面と液晶パネル18は略
共役である。ダイクロイックミラー群27によって分解
されたR、G、Bの3色の光は、反射角の違いにより僅
かに異なる方向に進み、マイクロレンズアレイ29によ
って液晶パネル18の異なる画素上に結像させられる。
【0065】液晶パネル18は、図3を参照して説明し
たように、長辺が略30μm、短辺が略10μmの3つ
の画素18R、18G、18Bで構成される画素単位1
8uを2次元に多数配列して成る。画素単位18uは画
素の長辺方向と短辺方向に等ピッチで配列されており、
画素単位18uの分布は図6に示した光源像の分布とは
異なっている。
【0066】この分布の差を補正して光源像の光を画素
単位18uに効率よく導くために、マイクロレンズアレ
イ29の各マイクロレンズセルは、投射表示装置1のマ
イクロレンズセル17cとは違って、非等方性の結像性
能を有している。ただし、マイクロレンズセルは長辺と
短辺の比が略3:1の偏平な長方形であり、図3のマイ
クロレンズセル17cと同様に、長辺が液晶パネル18
の画素の短辺と平行になるように、また、その光軸が隣
合う4つの画素単位18uの中央を通るように配置され
ている。
【0067】図7にマイクロレンズアレイ29を示す。
マイクロレンズアレイ29は、2つのシリンドリカルレ
ンズアレイ29a、29bより成る。レンズアレイ29
aと29bはそれぞれのシリンドリカルレンズの配列方
向が垂直になるように配置されている。レンズアレイ2
9aの各シリンドリカルレンズの幅は略30μmで液晶
パネル18の画素18R、18G、18Bの長辺に略等
しく、レンズアレイ29bの各シリンドリカルレンズの
幅は略10μmで画素の短辺に略等しい。
【0068】レンズアレイ29aの1つのシリンドリカ
ルレンズとレンズアレイ29bの9つのシリンドリカル
レンズの対向する部分が、マイクロレンズアレイ29の
1つのマイクロレンズセル29cを構成する。マイクロ
レンズアレイ29は、レンズアレイ29aのシリンドリ
カルレンズの幅方向が液晶パネル18の画素の長辺と平
行になり、レンズアレイ29bのシリンドリカルレンズ
の幅方向が画素の短辺と平行になるように、また、レン
ズアレイ29bを液晶パネル18側にして配置されてい
る。
【0069】レンズアレイ29aのシリンドリカルレン
ズの焦点距離とレンズアレイ29bのシリンドリカルレ
ンズの焦点距離は、画素の長辺と短辺に対応する方向の
配列ピッチの比が2:3となっている光源像が、液晶パ
ネル18上では1:1の配列ピッチ比となるように設定
されている。これにより、光源像の分布の差異が補正さ
れて画素単位18uの分布に一致し、光を効率よく画素
に導くことができる。
【0070】マイクロレンズセル29cによる各画素へ
の光の結像の様子は、図4と同様である。マイクロレン
ズセル29cの結像性能は非等方的であるから、長辺方
向のF値と短辺方向のF値の比は短辺と長辺の長さの比
に等しくはない。しかしながら長辺方向のF値は短辺方
向のF値よりも小さく、長辺方向の光のぼけは短辺方向
のぼけよりも小さい。したがって、マイクロレンズセル
29cは光を確実に液晶パネル18の各画素内に結像さ
せることができる。
【0071】第3の実施形態の投射型画像表示装置3の
光学系の全体構成を図8に示す。この投射表示装置3は
3板式のカラー画像表示装置であり、R光、G光、B光
を別個の液晶パネルで変調する。また、スクリーンに対
して斜めに光を投射する。
【0072】投射表示装置3は、第1の実施形態の投射
表示装置1の光源11、PBSプリズム13、1/2波
長板14のほか、インテグレータ31、2つのダイクロ
イックミラー32a、32b、4つの全反射ミラー33
a、33b、33c、33d、2つの重ね合わせレンズ
34a、34b、3つのフィールドレンズ35R、35
G、35B、3つのマイクロレンズアレイ36R、36
G、36B、3つの透過型液晶パネル37R、37G、
37B、クロスダイクロイックプリズム38、投射光学
系39、および全反射凹面ミラー40を備えている。
【0073】インテグレータ31は投射表示装置1のイ
ンテグレータ12から重ね合わせレンズ12cを省略し
た構成であり、第1、第2のレンズアレイ31a、31
bのみを有する。重ね合わせレンズ12cに代えて、イ
ンテグレータ31外に重ね合わせレンズ34a、34b
が配置されている。インテグレータ31は、形成する光
源像の分布が液晶パネル37R、37G、37Bの画素
の分布に一致するように設定されており、また、出射す
る光が平行光となるように設定されている。
【0074】ダイクロイックミラー32a、32bはそ
れぞれB光およびG光を選択的に反射し他の色光を透過
させる。インテグレータ31からの白色光はダイクロイ
ックミラー32aにより、透過するR光、G光と反射さ
れるB光に分解される。R光とG光は重ね合わせレンズ
34aを経てダイクロイックミラー32bに入射して、
透過するR光と反射されるG光に分解される。ダイクロ
イックミラー32bを透過したR光は、全反射ミラー3
3aによって反射され、フィールドレンズ35Rを経て
マイクロレンズアレイ36Rに入射して、液晶パネル3
7Rの各画素上に結像する。
【0075】ダイクロイックミラー32bで反射された
G光は、全反射ミラー33bによって反射され、フィー
ルドレンズ35Gを経てマイクロレンズアレイ36Gに
入射して、液晶パネル37Gの各画素上に結像する。ダ
イクロイックミラー32aで反射されたB光は、全反射
ミラー33cによって反射され、重ね合わせレンズ34
bを経てさらに全反射ミラー33dよって反射される。
このB光は、フィールドレンズ35Bを経てマイクロレ
ンズアレイ36Bに入射して、液晶パネル37Bの各画
素上に結像する。
【0076】液晶パネル37R、37G、37Bは、第
1、第2の実施形態の投射表示装置1、2の液晶パネル
18と異なり、カラーフィルターを備えておらず、与え
られる光を全て変調する。投射表示装置3では、液晶パ
ネル37R、37G、37Bの1つの画素単位は1つの
画素で構成されることになる。各液晶パネルの画素は、
後述するように、アナモルフィック投射を行うことを考
慮して長方形とされており、長辺、短辺をそれぞれ揃え
て配列されている。
【0077】クロスダイクロイックプリズム38は断面
が直角二等辺三角形の4つの三角プリズムを接合して形
成されており、直交する接合面38aおよび38bはそ
れぞれR光およびB光を選択的に反射し他の色光を透過
させるダイクロイックミラー面とされている。液晶パネ
ル37R、37G、37Bでそれぞれ変調されたR光、
G光、B光はクロスダイクロイックプリズム38に入射
し、R光がダイクロイックミラー面38aで反射され、
B光がダイクロイックミラー面38bで反射され、G光
がダイクロイックミラー面38a、38bを透過するこ
とにより合成されて、投射光学系39に入射する。
【0078】投射光学系39はクロスダイクロイックプ
リズム38から入射する光を凹面ミラー40に向けて投
射し、凹面ミラー40による反射光をスクリーン50に
対して斜めに入射させて結像させる。投射光学系40が
射出した光束は、スクリーン50に斜めに入射するた
め、スクリーン50上で一方向に伸張する。この伸張さ
れた光束が自然な縦横比の画像を表すようにするため
に、投射光学系30はアナモルフィック投射を行う。す
なわち、投射光学系30の光束の拡大率は垂直な2方向
で違えて設定されている。
【0079】凹面ミラー40の曲率は、スクリーン50
上の画像が歪んで台形となることがないように、かつ、
スクリーン50のどの部位にも投射光がぼけずに結像す
るように、スクリーン50に入射する投射光の傾きを考
慮して設定されている。
【0080】液晶パネル37R、37G、37Bの画素
は、投射光学系39の拡大率が大きい方向に短く、小さ
い方向に長い偏平な長方形に形成されており、画素の偏
平度は、投射光学系39の大きい拡大率と小さい拡大率
の比に略等しく設定されている。したがって、各画素を
透過した光はスクリーン50上で略正方形となり、表示
される画像の縦方向と横方向の精細度は略同じになる。
【0081】マイクロレンズアレイ36R、36G、3
6Bは、液晶パネル37R、37G、37Bの画素と略
相似な長方形のマイクロレンズセルを2次元に配列して
成る。マイクロレンズセルの結像性能は等方的で、その
短辺は画素の長辺に略等しく設定されている。液晶パネ
ル37R、37G、37Bに対するマイクロレンズアレ
イ36R、36G、36Bの配置は、第1の実施形態で
図3を参照して説明したとおりであり、マイクロレンズ
アレイ36R、36G、36Bは光を画素内に確実に結
像させることができる。したがって、光源11からの光
は全て変調に利用され、明るい画像が表示される。
【0082】重ね合わせレンズ34a、34bは同一性
能であり、重ね合わせレンズ34aから液晶パネル37
R、37Gまでの光路長と、重ね合わせレンズ34bか
ら液晶パネル37Bまでの光路長は等しく設定されてい
る。インテグレータ31からの白色光は、平行光である
ときに色分解されてR光、G光の組とB光とになり、そ
の後、R光、G光、B光は重ね合わせレンズ34a、3
4bによって同等に液晶パネル37R、37G、37B
に導かれる。B光の光路はR光、G光の光路よりも長い
が、その差異は平行光の光路長の差である。
【0083】投射表示装置1のインテグレータ12のよ
うに重ね合わせレンズを含んだインテグレータを使用
し、他よりも長い光路にリレーレンズを配置して第1の
レンズアレイのレンズセルの重ね合わせ像をリレーする
構成として、3つの液晶パネルに与える光の量を同じに
することも可能である。しかしながら、その構成では、
リレーレンズを介して導かれる1つの色光の重ね合わせ
像が、リレーレンズを介さずに導かれる他の色光の重ね
合わせ像と反転することになり、光の僅かな強度差が色
むらとなって目立ち易くなる。
【0084】光が平行な光路上にダイクロイックミラー
32aを配置して、ここで光路長の異なるR光、G光の
組とB光を分解し、分解後のR光、G光の組とB光を等
価な重ね合わせレンズ34a、34bで液晶パネル37
R、37G、37Bに導くようにした投射表示装置3で
は、各液晶パネル上での重ね合わせ像が反転することが
ない。したがって、たとえ光に強度差がある場合でも色
むらの発生が抑えられる。また、光が平行な光路の長さ
が変化しても、第1のレンズアレイ31aと液晶パネル
37R、37G、37Bの共役関係および倍率関係はほ
とんど変わらないので、どの色光も同等に各液晶パネル
に導くことができる。
【0085】第4の実施形態の投射型画像表示装置4の
光学系の全体構成を図9に示す。投射表示装置4は、投
射表示装置3の液晶パネルに光を導く光学系を別の光学
系で置き替えたものであり、フィールドレンズ35R、
35G、35B、マイクロレンズアレイ36R、36
G、36B、液晶パネル37R、37G、37B、クロ
スダイクロイックプリズム38、投射光学系39、およ
び全反射凹面ミラー40は前述のものである。
【0086】投射表示装置4は、第2の実施形態の投射
表示装置2の光源21、カライドスコープ22、コンデ
ンサレンズ23、リレーレンズ24a、PBSプリズム
アレイ25、および1/2波長板26を備えており、こ
のほかに、クロスダイクロイックミラー41、4つの全
反射ミラー42a、42b、42c、42d、および3
つのリレーレンズ43a、43b、43cを備えてい
る。リレーレンズ24aとリレーレンズ43a、43
b、43cのそれぞれの組み合わせにより、投射表示装
置2のリレー光学系24に相当する3組のリレー光学系
が構成される。
【0087】クロスダイクロイックミラー41は、それ
ぞれR光およびB光を選択的に反射し他の色光を透過さ
せるダイクロイックミラー41a、41bより成る。P
BSプリズムアレイ25上に結像した光源像の光は、平
行に進んでクロスダイクロイックミラー41に入射し、
ダイクロイックミラー41aによって反射されるR光、
ダイクロイックミラー41bによって反射されるB光、
およびこれらを透過するG光に分解される。
【0088】R光は全反射ミラー42a、リレーレンズ
43a、全反射ミラー42b、フィールドレンズ35R
を経てマイクロレンズアレイ36Rに入射し、液晶パネ
ル37Rの画素上に結像する。G光はリレーレンズ43
b、フィールドレンズ35Gを経てマイクロレンズアレ
イ36Gに入射し、液晶パネル37Gの画素上に結像す
る。B光は全反射ミラー42c、リレーレンズ43c、
全反射ミラー42d、フィールドレンズ35Bを経てマ
イクロレンズアレイ36Bに入射し、液晶パネル37B
の画素上に結像する。
【0089】液晶パネル37R、37G、37Bで変調
されたR光、G光、B光はクロスダイクロイックプリズ
ム38で合成され、投射光学系39によってアナモルフ
ィックに投射され、凹面ミラー40で反射されてスクリ
ーン50に斜めに入射し、縦横の比が自然な画像をスク
リーン50上に形成する。マイクロレンズアレイ36
R、36G、36Bと液晶パネル37R、37G、37
Bの前述の設定により、光源21からの光は全て変調に
利用されて、明るい画像が得られる。
【0090】投射表示装置4ではR光とB光の光路がG
光の光路よりも長くなっている。リレーレンズ43a、
43b、43cは同一性能であり、リレーレンズ43
a、43b、43cから液晶パネル37R、37G、3
7Bまでの光路長は等しく設定されている。ここでも、
光は平行な光路上で色分解されており、色むらのない画
像を表示することができる。
【0091】上記の各実施形態では、2次光源の光源像
を個別に液晶パネルの画素単位に導いている。2次光源
の複数の光源像をグループ化し、1つのグループの光源
像をまとめて液晶パネルの画素単位に導くようにする
と、マイクロレンズのF値をさらに小さくすることがで
きる。これを実現する第5および第6の実施形態につい
て説明する。
【0092】第5の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部を図10に示す。本実施形態の投射表示装置
は、投射表示装置1、3のインテグレータ12、31
を、2段のインテグレータ51、52に替えたものであ
る。第1のインテグレータ51は第1のレンズアレイ5
1aと第2のレンズアレイ51bより成り、光源11か
らの光を、第1のレンズアレイ51aの各レンズセルに
よって、第2のレンズアレイ51bの対応するレンズセ
ル上に結像させる。
【0093】第2のインテグレータ52は、レンズアレ
イ51bの3倍に相当する大きさのの第1のレンズアレ
イ52aと第2のレンズアレイ52bより成り、レンズ
アレイ51b上の縦横各3つの光源像を、第1のレンズ
アレイ52aの各レンズセルによって、第2のレンズア
レイ52bの対応するレンズセル上に再結像させる。レ
ンズアレイ52bの1つのレンズセル上の光源像の間隔
はレンズアレイ51b上の光源像の間隔よりも小さくな
って、レンズアレイ52b上で光源像がグループ化され
る。また、グループ間の間隔はレンズアレイ51b上の
光源像の間隔よりも大きくなる。
【0094】フィールドレンズ15と回折格子16を介
してレンズアレイ52bから光を与えられるマイクロレ
ンズアレイは、レンズアレイ52b上の各グループの光
源像の光を液晶パネルの全ての画素に結像させる。この
とき、グループ間の間隔が大きくなっているため、マイ
クロレンズアレイの焦点距離は、レンズアレイ51b上
の光源像の光を直接液晶パネル上に結像させる場合より
も短くなる。焦点距離が短くなることにより、マイクロ
レンズアレイのF値は小さくなり、その結果、像のぼけ
が小さくなる。この例では、焦点距離は1/3となり、
F値および像のぼけも1/3となる。
【0095】なお、ここでは9つの光源像を1グループ
とする例を示したが、1グループに含む光源像の数は自
由に設定してよい。また、インテグレータの段数も2つ
に限られるものではなく、3段以上のインテグレータを
備える構成とすることも可能である。これらは液晶パネ
ルの画素の大きさと、光学系が占めることになる空間の
大きさを考慮して定めればよい。
【0096】第6の実施形態の投射型画像表示装置は、
カライドスコープ22を備えた投射表示装置2、4と類
似の構成であるが、カライドスコープ22へ光の入射位
置を変えたものである。カライドスコープ22と光源か
らの光の入射位置を図11に示し、これにより形成され
る光源像の分布を図12に示す。本実施形態の投射表示
装置では光源からの光を、カライドスコープ22の入射
面22aの中央ではなく、入射面22aの隅Cに結像さ
せる。光の入射位置からカライドスコープ22の反射面
までの距離が上下方向、左右方向ともに等しくないた
め、形成される光源像の分布は図12のようになって、
4つの光源像で1つのグループが構成される。
【0097】各グループの光源像の光を液晶パネルの全
ての画素に入射させるために必要なマイクロレンズアレ
イの焦点距離は、グループ化しない光源像を全ての画素
に入射させる場合の1/2になり、F値も1/2にな
る。なお、光源からの光を入射面22aの1辺の中央付
近に結像させて、2つの光源像を1グループとすること
も可能である。
【0098】第1の実施形態の説明の最後で述べたよう
に、マイクロレンズセルの長辺または短辺に液晶パネル
の2つの画素単位が対応する構成とすることも可能であ
る。その場合、偏光分離の方向を2つの画素単位が対応
するマイクロレンズセルの方向に一致させると、偏光分
離や偏光変換が確実になされなければ、元々S偏光であ
った光のみが入射する画素単位とP偏光からS偏光に変
換された光のみが入射する画素単位が生じて、画素単位
ごとに受光量がばらつくおそれがある。
【0099】第1〜第4の実施形態の投射表示装置1〜
4では、マイクロレンズセルの長辺方向と短辺方向のど
ちらにも奇数の画素単位を対応させているため、この不
都合は生じない。マイクロレンズセルに対応する画素単
位の数と偏光分離の方向にかかわらず、画素単位の受光
量のばらつきを抑えるようにした第7〜第9の実施形態
について説明する。
【0100】第7の実施形態の投射型画像表示装置は、
投射表示装置1、3のインテグレータ12、31の第1
のレンズアレイ12a、31aを別のレンズアレイに替
えたものである。本投射表示装置のレンズアレイ71a
を図13に示す。レンズアレイ12a、31aでは長辺
および短辺をそれぞれ揃えてレンズセルを配列していた
が、レンズアレイ71aでは、長辺のみを揃え、短辺を
長辺の1/2ずつ長辺方向にずらして、千鳥配列として
いる。偏光分離はレンズセルの長辺方向になされる。
【0101】レンズアレイ71aによって第2のレンズ
アレイ上に形成される光源像の分布を図14に示す。図
14において、実線は分離されたS偏光による光源像、
破線はP偏光による光源像を表している。光源像はレン
ズセルの長辺および短辺に対応する垂直な2方向ともに
直線上に分布するが、両方向共にP偏光の光源像とS偏
光の光源像が交互に現れる。P偏光が通る光路上に1/
2波長板を配置して偏光変換することで、全ての光をS
偏光として液晶パネルに与えることができる。
【0102】全ての画素単位には元々S偏光であった光
とP偏光からS偏光に変換された光の双方が与えられる
から、たとえ偏光分離や偏光変換が不完全であっても、
画素単位間で受光量に差は生じない。したがって、マイ
クロレンズセルに対応する画素単位の数にかかわらず、
また、マイクロレンズセルに対する偏光分離の方向にか
かわらず、常に均等量の光を画素単位に与えることが可
能になり、マイクロレンズアレイや液晶パネルの設計の
自由度が増す。
【0103】第8の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部を図15に示す。この投射表示装置は、投射
表示装置1、3のインテグレータ12の第2のレンズア
レイ12bの出射面にハーフミラー81を備えたもので
ある。ハーフミラー81は帯状であり、PBSプリズム
13による偏光分離の方向に対して垂直方向のレンズセ
ルの列ごとに設けられている。各ハーフミラー81が光
の一部を透過させ残りを反射することにより、元々S偏
光の光とP偏光からS偏光に変換された光が混じり合
い、液晶パネルの全ての画素単位に同量の光が与えられ
る。
【0104】第9の実施形態の投射型画像表示装置は、
投射表示装置1、3のマイクロレンズアレイに代えて、
マイクロレンズセル間の境界面をハーフミラーとしたマ
イクロレンズアレイを備えたものである。本投射表示装
置のマイクロレンズアレイ91の断面を図16に示す。
隣合うマイクロレンズセル91cの境界にはハーフミラ
ー91dが形成されており、インテグレータの第2のレ
ンズアレイの異なるレンズセルからマイクロレンズセル
91cに入射する光は、それぞれ一部ずつハーフミラー
91dで反射されて、同一の画素単位18uに入射す
る。
【0105】第2のレンズアレイの隣合うレンズセルか
らの光は、元々S偏光であったものとP偏光からS偏光
に変換されたものであるが、画素単位18uに入射する
光には両者が含まれるから、偏光分離や偏光変換が不完
全であっても画素単位18u間で受光量に差は生じな
い。なお、ハーフミラー91dに代えて、マイクロレン
ズセル91c間の境界にエアーギャップを設けるように
してもよい。
【0106】
【発明の効果】本発明の投射型画像表示装置によるとき
は、光源像形成光学系によって強度が均一な光を液晶パ
ネルに導くことができる上、液晶パネルの画素が偏平な
形状でありながら、画素に対して垂直な方向に偏平なレ
ンズセルから成るレンズアレイによって、光を各画素内
に収めることができる。したがって、明るさにむらがな
く、光源の発する光を有効に利用した明るい画像を表示
することが可能である。
【0107】液晶パネルの画素の長短の比とレンズアレ
イのレンズセルの長短の比を略等しくした構成では、光
を画素の長辺方向と短辺方向のどちらにも過不足のない
大きさに結像させることができる。したがって、レンズ
セルの形状が過度に偏平になることがなく、1つのレン
ズセルで多数の画素に光を入射させることが可能になっ
て、液晶パネルに導かれる光の強度の均一さが損なわれ
難い。
【0108】また、投射光学系の光束の拡大率を液晶パ
ネルの画素の長辺方向に小さく短辺方向に大きくした構
成では、投射型画像表示装置をスクリーンに正対して配
置する必要がなくなり、スクリーンを含めた全体構成が
コンパクトになる。しかも、表示される画像の精細度が
2つの方向であまり違わなくなり、高画質の画像を表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の投射型画像表示装置の光学
系の全体構成を示す図。
【図2】 第1の実施形態の投射型画像表示装置のイン
テグレータによって形成される光源像の分布を示す図。
【図3】 第1の実施形態の投射型画像表示装置のマイ
クロレンズアレイと液晶パネルの一部を示す図。
【図4】 第1の実施形態の投射型画像表示装置の回折
格子による光の色分解と、マイクロレンズセルによる液
晶パネル上への光の結像の様子を模式的に示す図。
【図5】 第2の実施形態の投射型画像表示装置の光学
系の全体構成を示す図。
【図6】 第2の実施形態の投射型画像表示装置のカラ
イドスコープおよびコンデンサレンズによって形成され
る光源像の分布を示す図。
【図7】 第2の実施形態の投射型画像表示装置のマイ
クロレンズアレイを示す図。
【図8】 第3の実施形態の投射型画像表示装置の光学
系の全体構成を示す図。
【図9】 第4の実施形態の投射型画像表示装置の光学
系の全体構成を示す図。
【図10】 第5の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部構成を示す図。
【図11】 第6の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部であるカライドスコープとカライドスコープ
への光の入射位置を示す図。
【図12】 第6の実施形態の投射型画像表示装置のカ
ライドスコープおよびコンデンサレンズによって形成さ
れる光源像の分布を示す図。
【図13】 第7の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部であるインテグレータの第1のレンズアレイ
を示す図。
【図14】 第7の実施形態の投射型画像表示装置の第
1のレンズアレイによって形成される光源像の分布を示
す図。
【図15】 第8の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部構成を示す図。
【図16】 第9の実施形態の投射型画像表示装置の光
学系の一部であるマイクロレンズアレイを示す図。
【符号の説明】
1、2、3、4 投射型画像表示装置 11 光源 12 インテグレータ 12a、12b レンズアレイ 12c 重ね合わせレンズ 13 PBSプリズム 13c PBS膜 13d 全反射面 14 1/2波長板 15 フィールドレンズ 16 回折格子 17 マイクロレンズアレイ 17c マイクロレンズセル 18 透過型液晶パネル 18R、18G、18B 画素 18u 画素単位 21 光源 22 カライドスコープ 23 コンデンサレンズ 24 リレー光学系 24a、24b リレーレンズ 25 PBSプリズムアレイ 25a PBS膜 26 1/2波長板 27 ダイクロイックミラー群 27R、27G、27B ダイクロイックミラー 28 フィールドレンズ 29 マイクロレンズアレイ 29a、29b シリンドリカルレンズアレイ 29c マイクロレンズセル 31 インテグレータ 31a、31b レンズアレイ 32a、32b ダイクロイックミラー 33a、33b、33c、33d 全反射ミラー 34a、34b 重ね合わせレンズ 35R、35G、35B フィールドレンズ 36R、36G、36B マイクロレンズアレイ 37R、37G、37B 透過型液晶パネル 38 クロスダイクロイックプリズ
ム 39 投射光学系 40 全反射凹面ミラー 41 クロスダイクロイックミラー 41a、41b ダイクロイックミラー 42a、42b、42c、42d 全反射ミラー 43a、43b、43c リレーレンズ 50 スクリーン 51、52 インテグレータ 51a、51b、52a、52b レンズアレイ 71a レンズアレイ 81 ハーフミラー 91 マクロレンズアレイ 91c マイクロレンズセル 91d ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/74 H04N 5/74 K (72)発明者 大澤 聡 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 大利 祐一郎 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA13 EA15 MA04 2H091 FA02Y FA05Z FA07Z FA11Z FA17Z FA19Z FA21Z FA26X FA26Z FA29Z FA35Y FA41Z FD01 FD03 LA03 LA18 MA07 5C058 AA06 AB02 BA05 BA06 BA11 EA12 EA26 5G435 AA02 AA18 BB12 BB17 CC12 DD02 DD05 DD14 FF02 FF05 GG01 GG02 GG03 GG04 GG08 GG09 GG46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源からの光を結像させて
    複数の光源像を形成する光源像形成光学系と、2次元に
    配列された多数の画素を有し、各画素に入射する前記複
    数の光源像からの光を変調する液晶パネルと、2次元に
    配列された複数のマイクロレンズセルを有し、各マイク
    ロレンズセルによって前記複数の光源像からの光を前記
    液晶パネルの画素上に結像させるマイクロレンズアレイ
    と、前記液晶パネルによって変調された光をスクリーン
    に投射する投射光学系を備える投射型画像表示装置であ
    って、前記液晶パネルの各画素が、第1の方向に長く第
    1の方向に垂直な第2の方向に短い、偏平な形状を有す
    るものにおいて、 前記マイクロレンズアレイの各マイクロレンズセルが、
    前記第2の方向に長く前記第1の方向に短い、偏平な形
    状を有することを特徴とする投射型画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶パネルの各画素の前記第1の方
    向と前記第2の方向の長さの比と、前記マイクロレンズ
    アレイの各マイクロレンズセルの前記第2の方向と前記
    第1の方向の長さの比が、略等しいことを特徴とする請
    求項1に記載の投射型画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記投射光学系の光束の拡大率が、前記
    第1の方向に小さく前記第2の方向に大きいことを特徴
    とする請求項1に記載の投射型画像表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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