JP2002318562A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2002318562A
JP2002318562A JP2001124868A JP2001124868A JP2002318562A JP 2002318562 A JP2002318562 A JP 2002318562A JP 2001124868 A JP2001124868 A JP 2001124868A JP 2001124868 A JP2001124868 A JP 2001124868A JP 2002318562 A JP2002318562 A JP 2002318562A
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liquid crystal
light
light beam
display device
projection
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JP2001124868A
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English (en)
Inventor
Takeshi Ichikawa
武史 市川
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動画を表示する場合の画質劣化を防止する。 【解決手段】ランプ100から出射された白色光は、全
反射ミラー110や色分解ダイクロイックミラー11
1,112,113にて反射・分光され、各液晶パネル
Pにて変調された上でスクリーン101にカラーの静止
画像として投影される。この静止画像を短時間で切り替
えていくことによって動画像を表示できる。ここで、符
号102に示す位置には、光の遮断/透過を一定周期で
行うための遮光回転シャッターを配置しておき、カラー
の静止画像を切り替えるタイミングに同期して、一時的
に光を遮断する。これにより、動画の切れが良くなって
画質劣化が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変調された光束を
拡大投射することによって動画を表示する投射型表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶パネル等の表示素子によって
変調した光を投射することによって種々の画像を表示す
るタイプの投射型表示装置が提案されている。
【0003】ここで、図14は、従来の投射型表示装置
の構造の一例を示す図である。この表示装置Dは、白
色光を出射するランプ100と、その白色光を各色光
(赤色光、緑色光、青色光)に分光するダイクロイック
ミラー111,112,113等と、を備えており、各
色光の経路中には各色光を変調するための液晶パネルP
がそれぞれ配置されている。また、これら3枚の液晶パ
ネルPに対向する位置にはクロスプリズム103が配置
されており、該パネルPからの変調光を合成するように
構成されている。さらに、クロスプリズム103から合
成光が出射される側には投射レンズ104やスクリーン
101が配置されている。なお、符号105はリフレク
ターを示し、符号106はロッドインテグレーターを示
し、符号107はコリメーターレンズ、符号108は偏
光変換系、符号109はリレーレンズ、符号110は全
反射ミラー、符号114はPBSを示すが詳細は後述す
る。
【0004】以上構成に基づき、ランプ100から出射
された白色光は、ダイクロイックミラー111,11
2,113等によって各色光に分光された上で各液晶パ
ネルPにて変調され、クロスプリズム103にて合成さ
れてスクリーン101に投射されるようになっている。
なお、液晶パネルPでは液晶シャッターが、映像に合わ
せて画素ごとに電圧を制御し、液晶の作用によりS波を
楕円偏光(もしくは直線偏光)に変調し、PBS114
でP波成分を透過させ、クロスプリズム103で色合成
した後投射レンズ104から投影する形態が一般的であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の投射
型表示装置における動画の表示は、静止画像を(間断無
く)連続して切り替えることによって達成している(つ
まり、該投射型表示装置はホールド発光型である)が、
CRT等のようなインパルス発光型の表示装置と比較す
ると、動画の切れが悪く、動画として表示品質が劣ると
いう問題があった(電子情報通信学会EID96−4
(1996−06)における石黒らの報告)。
【0006】そこで、本発明は、動画表示品質に優れた
投射型表示装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情を考慮
してなされたものであり、光束を出射する光源と、該光
源からの光束を変調する表示素子と、該表示素子にて変
調された光束が拡大されて投射される被投影部材と、を
備えた投射型表示装置において、前記被投影部材へ光束
を照射して静止画像を表示する状態と、前記被投影部材
への光束を遮断する状態とを交互に実施することによ
り、動画を表示する、ことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図8等を参照し
て、本発明の実施の形態について説明する。
【0009】(1) まず、本発明に係る投射型表示装置の
構成について説明する。
【0010】本発明に係る投射型表示装置は、図1に例
示するように、光束を出射する光源100と、該光源1
00からの光束を変調する表示素子Pと、該表示素子P
にて変調された光束が拡大されて投射される被投影部材
101と、を備えており、 ・ 前記被投影部材101へ光束を照射して静止画像を
表示する状態と、 ・ 前記被投影部材101への光束を遮断する状態 とを交互に実施することにより動画を表示するようにな
っている。つまり、上述の投射型表示装置Dを用いて
動画表示を行う場合には、前記被投影部材101に投影
される静止画像を順次切り替えていくが、そのような静
止画像切り替えの際に、前記被投影部材101への光束
投影を一時的に遮断するようになっている。
【0011】ここで、前記光束投影を一時的に遮断する
方法としては、 ・ 光束の光路中に遮光手段102を配置して、該遮光
手段102によって光束投影を遮断する方法や、 ・ 表示素子Pそのものによって光束投影を遮断する方
法、を挙げることができる。
【0012】このうち、遮光手段102としては、光束
を透過する透光部と、光束を遮断する非透光部とからな
り、モータ等の動力源で回転駆動されるようにしたもの
を挙げることができる。このような遮光手段102の場
合、回転されることによって一定周期で光束を遮断でき
る。なお、図1では、遮光手段102は、符号103に
示す部材(クロスプリズム)と符号104に示す部材
(投射レンズ)との間に配置されているが、もちろんこ
れに限られるものではなく、光源100から出射された
光束の光路上であればどのような位置に配置しても良
い。
【0013】一方、表示素子Pによって光束投影を遮断
する場合、該表示素子は図8に示す方法で駆動すると良
い。すなわち、1つの期間(フィールド期間F)を複
数のサブ期間(2つ以上のサブフィールド期間F,F
)に分け、 ・ 一のサブフィールド期間Fでは、表示素子は照射
される光束を変調する状態となって、被投影部材101
に対しての光束光量を多くし(同図(d) の符号Tx参
照)、 ・ 一のサブフィールド期間Fでは、照射される光束
を遮断する状態となって、被投影部材101に対しての
光束光量を少なくする(同図(d) の符号Ty参照)、と
良い。つまり、表示素子Pは、これらの状態(光束を変
調する状態と、遮断する状態)を交互に実施すると良
い。
【0014】一方、表示素子Pとしては、液晶によって
光束を変調する液晶素子や、メカニカルな反射電極を用
いたDMDを用いることができる。
【0015】このうち、液晶素子は、図2や図3に例示
するように、所定間隙を開けた状態に配置された第1及
び第2基板1a,1bと、これらの基板1a,1bの間
に配置された液晶2と、該液晶2を挟み込むように配置
された第1及び第2電極3a,3bと、各画素の第2電
極3bに接続されたアクティブ素子4と、からなる構造
のものを挙げることができる。この場合、一方の第2電
極3bは、各画素にドット状に配置すると良く、他方の
第1電極3aは基板全面に形成すると良い。
【0016】ここで、表示素子Pとして液晶素子を用
い、かつ光束投影の遮断に上述のような遮光手段102
を用いる場合には、液晶素子の駆動タイミング(正確に
は駆動信号を印加して液晶素子を駆動するタイミング)
と遮光手段102の駆動タイミング(すなわち、光束を
透過させ、或いは遮断するタイミング)とを一致させる
のではなく、液晶の応答遅れを加味してずらせると良
い。例えば、図1に示すように、遮光手段102の方が
表示素子Pよりも光照射方向に対して下流側にある場合
には、液晶素子の駆動タイミングよりも遮光手段102
の駆動タイミング(すなわち、光束を透過させ、或いは
遮断するタイミング)の方を遅らせると良い。
【0017】なお、図1では表示素子は3枚用いられて
いるが、もちろんこれに限られるものではなく、図11
に示すように1枚だけ用いても良い。また、本発明に係
る投射型表示装置をフロント型及びリア型のいずれにし
ても良いが、リア型の方が動画質を良好にすることがで
きる。
【0018】(2) 次に、表示素子として液晶素子を用い
る場合の各構成部材等について説明する。
【0019】液晶2にはカイラルスメクチック液晶を用
いれば良く、相転移系列が、高温側より、等方性液体相
(ISO.)−コレステリック相(Ch)−カイラルス
メクチックC相又は等方性液体相(ISO.)−カイラ
ルスメクチックC相となるものを用いると良い。
【0020】上記構造の液晶素子では、液晶2としてカ
イラルスメクチック相を示す液晶を用いる場合について
は、その材料の組成を調整し、更に液晶材料の処理や素
子構成、例えば配向制御膜6a及び6bの材料、処理条
件等を適宜設定することにより、電圧無印加時では、該
液晶の平均分子軸(液晶分子)が単安定化されている配
向状態を示し、駆動時では一方の極性(第一の極性)の
電圧印加時に印加電圧の大きさに応じて平均分子軸の単
安定化される位置を基準としたチルト角度が連続的に変
化し、他方の極性(第二の極性)の電圧印加時には液晶
の平均分子軸は、印加電圧の大きさに応じた角度でチル
トするような特性を示すようにする。このとき、第一の
極性の電圧印加による最大チルト角度が、第二の極性の
電圧印加による最大チルト角度より大きいような特性を
示すようにしてもよい。または第2の極性の電圧印加時
には平均分子軸が印加電圧の大きさによらずチルトしな
いような特性にしても良い(図7参照)。このような特
性の液晶を用いる場合、その液晶への印加電圧は、図8
(c) に示すような交番電圧(すなわち、一定期間毎に極
性が変わるだけで、電圧の絶対値はほぼ等しいような電
圧)にできる。つまり、照射される光束を変調すべく前
記液晶2に印加される電圧と、照射される光束を遮断す
べく前記液晶2に印加される電圧とは、極性が異なり、
大きさはほぼ等しくなるようにすると良い。これによ
り、光束投影のためのサブフィールド期間Fに液晶に
印加される電圧は、光束投影が遮断されている期間F
にてDC的にキャンセルされ、液晶の劣化が防止され
る。
【0021】そして、カイラルスメクチック相を示す液
晶材料としては、前述したような特性(液晶材料固有の
物性値コーン角0、スメクチック層の層間隔d、傾斜角
∂についての特性)を示すようなビフェニル骨格やフェ
ニルシクロヘキサンエステル骨格、フェニルピリミジン
骨格等を有する炭化水素系液晶材料、ナフタレン系液晶
材料、ポリフッ素系液晶材料を適宜選択して調製した組
成物を用いる。
【0022】上述した基板1a,1bには、ガラスやプ
ラスチック等の透明性の高い材料を用いれば良い。
【0023】また、電極3a,3bには、In
ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の材料を
用いれば良く、これらの電極3a,3bはそれぞれの基
板1a,1bに形成すると良い。
【0024】さらに、各電極3a,3bの表面には、こ
れらの電極間のショートを防止するための絶緑膜5a,
5bを形成すると良く(図2には絶縁膜5bのみ図示、
図3には両方の絶緑膜5a,5bを図示)、かかる絶緑
膜5a,5bは、SiO、TiO、Ta等に
て形成すれば良い。
【0025】また、液晶2に接する位置には、その配向
状態を制御するために一軸配向処理を施した配向制御膜
6a,6bを配置すると良い。かかる配向制御膜6a,
6bとしては、 * ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリアミド、ポリ
ビニルアルコール等の有機材料からなる溶液を塗布して
膜を形成し、該膜の表面にラビング処理を施したもの
や、 * SiO等の酸化物や窒化物からなる無機材料を基板
1a,1bに斜め方向から所定の角度で蒸着させて形成
した斜方蒸着膜、を挙げることができる。なお、この配
向制御膜6a,6bの材質や一軸配向処理の条件等によ
り、液晶分子のプレチルト角(すなわち、配向制御膜6
a,6bの界面近傍において液晶分子が配向制御膜6
a,6bに対してなす角度)が調整される。また、この
ような配向制御膜6a,6bは、カイラルスメクチック
液晶2の両側に配置しても片側にのみ配置しても良い。
さらに、かかる配向制御膜6a,6bを液晶2の両側に
配置して両側に一軸配向処理をする場合におけるそれら
の一軸配向処理方向(特にラビング方向)の関係は、用
いる液晶材料を考慮して、 * 平行(両一軸配向処理方向が平行かつ同方向)、 * 反平行(両一軸配向処理方向が平行かつ逆方向)、 * 45°以下の範囲でクロスする関係、 のいずれかになるように設定すれば良い。
【0026】さらに、基板1a,1bの間隙には、シリ
カビーズ等からなるスペーサー(図3の符号8参照)を
配置して、かかるスペーサー8によってその間隙寸法を
規定するようにしてもよい。なお、間隙寸法は、液晶材
料に応じて調整すれば良いが、均一な一軸配向性を達成
したり、電圧が印加されていない状態での液晶分子の平
均分子軸を配向処理軸Rの平均方向の軸と実質的に一致
させるために、0.3〜10μmの範囲に設定すること
が好ましい。
【0027】またさらに、基板1a,1bの間隙にエポ
キシ樹脂等からなる接着粒子(不図示)を分散配置し
て、両基板1a,1bの接着性や、液晶素子P,P
の耐衝撃性を向上させると良い。
【0028】さらに、液晶素子P,Pは、透過型と
しても良く、反射型としても良い。なお、透過型の場合
には両基板1a,1bを透明にする必要があり、反射型
の場合には、基板1a,1bの一方に光を反射させる機
能を付与する必要がある。ここで、光を反射させる機能
を付与する方法としては、 * 反射板や反射膜を、基板とは別体に設ける方法や、 * 基板自体を反射部材で形成する方法や、 等を挙げることができる。
【0029】また、透過型の液晶素子の場合には両方の
基板に偏光板を(それらの偏光軸が互いに直交するよう
に)配置すれば良く、反射型の液晶素子の場合には少な
くとも一方の基板に偏光板を設ければ良い。
【0030】一方、上述したアクティブ素子4として
は、TFTや単結晶SiやMIM(Metal−Ins
ulator−Metal)素子等を用いれば良い。低
温Poly−Si基板や高温Poly−Si基板を用い
てもかまわない。
【0031】本発明では、上述の液晶素子に対して階調
信号を供給する駆動回路を設け、上述したような電圧の
印加により液晶の平均分子軸の単安定位置からの連続的
なチルト角度の変化、及び素子からの出射光量が連続的
に変化する特性を利用し階調表示を行う液晶表示素子を
構成することができる。例えば、液晶素子の一方の基板
として前述したようなTFT等を備えたアクティブマト
リクス基板を用い、駆動回路で振幅変調によるアクティ
ブマトリクス駆動を行うことでアナログ階調表示が可能
となる。
【0032】(3) ここで、TFTを用いたアクティブ
マトリクス型液晶素子Pの構成の一例を、図2及び図
4を参照して説明する。
【0033】図2に示す液晶素子Pは、所定間隙を開
けた状態に配置した一対のガラス基板1a,1b、を備
えており、一方のガラス基板1aの全面には、均一な厚
みの共通電極3aが形成され、共通電極3aの表面には
配向制御膜6aが形成されている。
【0034】また、他方のガラス基板1bの側には、図
4に示すように、ゲート線G,G ,…が図示X方向
に多数配置され、ゲート線G,G,…とは絶縁され
た状態のソース線S,S,…が図示Y方向に多数配
置されている。そして、これらのゲート線G,G
…及びソース線S,S,…の各交点の画素には、ア
クティブ素子としての薄膜トランジスタ(アモルファス
SiTFT)4や、ITO膜等の透明導電膜からなる画
素電極3b及び保持容量電極7等が配置されている。こ
こでは5×5のマトリクスの例で示しているが、通常は
数が多く、たとえばVGAだと640×480の画素と
なる。
【0035】このうち、アモルファスSiTFT4は、
図2に示すように、ゲート電極10と、窒化シリコン
(SiNx)からなる絶縁膜(ゲート絶緑膜)5bと、
半導体層であるa−Si層11やna−Si層12,
13と、ソース電極14と、ドレイン電極15と、チャ
ネルを保護するチャネル保護膜16と、によって構成さ
れている。すなわち、ガラス基板1bには各画素毎にゲ
ート電極10が形成され、該ゲート電極10の表面は絶
縁膜5bにて覆われ、絶縁膜5bの表面であってゲート
電極10を形成した位置にはa−Si層11が形成され
ている。また、このa−Si層11の表面には、互いに
離間するようにna−Si層12,13が形成されて
おり、各na−Si層12,13にはソース電極14
やドレイン電極15が互いに離間した状態に形成されて
いる。さらに、これらのa−Si層11や電極14,1
5を覆うようにチャネル保護膜16が形成されている。
【0036】そして、TFT4のゲート電極10は上述
したゲート線G,G,…を介して走査信号ドライバ
20に接続され、TFT4のソース電極14はソース線
,S,…を介して情報信号ドライバ21に接続さ
れ、TFT4のドレイン電極15は画素電極3bに接続
されている。
【0037】ところで、上述した保持容量電極7はガラ
ス基板1bの表面に形成されており、上述した絶縁膜5
bは、この保持容量電極7及びガラス基板1bを覆う位
置まで形成され、上述したソース電極14や画素電極3
bはこの絶縁膜5bの表面に形成されている。これによ
り、保持容量電極7と画素電極3bとは、絶縁膜5bを
挟んだ状態に配置されることとなり、これらによって、
液晶2と並列の形で設けられた保持容量Csが構成され
ることとなる(図5参照)。なお、この保持容量電極7
は、面積を大きくした場合における開口率低下を防止す
るため、透明なITOによって形成すると良い。
【0038】また、図2に示すように、上述したTFT
4や画素電極3bの表面には配向制御膜6bが形成され
ており、その表面には一軸配向処理(ラビング処理)が
施されている。
【0039】さらに、これらのガラス基板1a,1bの
間隙であって、画素電極3bと共通電極3aとの間に
は、自発分極を有するカイラルスメクチック液晶2が配
置されていて、液晶容量Clcが構成されることとなる
(図5参照)。
【0040】また、このような液晶素子Pの両側に
は、互いに偏光軸が直交した関係にある一対の偏光板
(不図示)が配置されている。
【0041】なお、図2に示す液晶素子Pではアモル
ファスSiTFTを用いているが、もちろんこれに限る
必要はなく、多結晶Si(p−Si)TFTを用いても
良い。
【0042】また、液晶素子は、順次書き込みによって
駆動するものでなくても、全面一括書き込み(特開平0
9−288261号公報に開示されているような、アク
ティブマトリクス駆動による画素への信号書き込みを全
画素一括で行うもの)によるものであっても良い。かか
る場合、遮光手段としては、符号102に示されるもの
のような回転駆動されるタイプのものではなくて、回転
駆動されなくても光束投影/光束遮断を達成できるよう
なもの(例えば、全面が一括で遮蔽・開口されるような
液晶シャッター)を用いても良い。たとえば、カラーリ
ンク社製のカラースイッチを用いることで、高速に色の
切り替えが実現できる。
【0043】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0044】本実施の形態によれば、前記被投影部材1
01へ光束を照射して静止画像を表示する状態と、前記
被投影部材101への光束を遮断する状態とを交互に実
施することにより動画を表示するため、表示品質が良好
となる。つまり、本発明によれば、動画性能に適したイ
ンパルス応答の投射型表示装置を提供できる。
【0045】また、表示素子として液晶素子を用いた場
合であって、照射される光束を変調すべく前記液晶2に
印加される電圧と、照射される光束を遮断すべく前記液
晶2に印加される電圧とを、極性が異なるだけで大きさ
をほぼ等しくした場合には、液晶に印加される電圧をD
C的にキャンセルでき、焼きつきのない良好な画像を得
ることができる。
【0046】さらに、液晶2としてカイラルスメクチッ
ク液晶を用いた場合には、高速応答が可能となる。
【0047】またさらに、投射型表示装置をリア型と
し、特に、表示素子Pの枚数を1枚にすることにより
(図11参照)、色むらを抑制し、画質の優れた、コン
トラストが高い、且つ動画性能の非常に優れた良質の画
像を表示できる。
【0048】
【実施例】以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説
明する。
【0049】(実施例1)本実施例では、図1に示す投
射型表示装置Dを作製した。
【0050】すなわち、図1に示すように、白色光束を
出射するランプ(光源)100を配置し、ロッドインテ
グレーター106を配置した。そして、ランプ100の
背面側には、インテグレーター106の端面部に焦点が
一致するような楕円リフレクタ105をランプ100を
囲む位置に配置した。また、ロッドインテグレーター1
06の後方には、コリメーターレンズ107や、偏光変
換系のPBS108や、リレーレンズ109や、全反射
ミラー110等を配置した。
【0051】さらに、全反射ミラー110を通過した光
の光路上には、光路に対し45度の角度に傾斜するよう
に色分解ダイクロイックミラー(特定色成分光のみを透
過し、その他の色成分光を反射することによって白色光
を各色光に分光するミラー)111,112,113を
配置し、ランプ100からの光束を変調するためのR、
G、B各色表示対応の3枚の反射型液晶パネル(液晶素
子)PやPBS114を配置した。これら3枚の液晶パ
ネルPと対向するような位置にはクロスプリズム103
を配置し、クロスプリズム103の光出射側には、液晶
パネルPにて変調されてきた光束を拡大する投射レンズ
104や、該光束が投射されるスクリーン(被投射部
材)101を配置した。
【0052】なお、液晶パネルPは図2や図4に示す構
成とした。詳細な構成は発明の実施の形態の欄にて説明
したので省略する。
【0053】そして、本実施例に係る投射型表示装置D
は図9に示す構成とした。ここで、符号120はガン
マ補正等変換回路を示し、符号121はシステム全体を
制御する制御回路を示し、符号122は、遮光回転シャ
ッター102を駆動する駆動部を示し、符号123は画
像出力回路を示す。なお、本実施例に係る投射型表示装
置では、遮光回転シャッター102の回転を液晶パネル
Pによる画像書き込みに同期させる必要があるが、その
同期は制御回路121によってコントロールした。
【0054】次に、光束の照射について説明する。
【0055】ランプ100から出射された白色光は、リ
フレクタ105にて反射されて、インテグレーター10
6の端面部に集光される。そして、該白色光は、インテ
グレーター106の内部にて0〜数回の反射を繰り返
し、インテグレーター106の出口部分にて2次光源像
を形成する。具体的には、特開平3−111806号公
報に開示されているようなフライアイを用いた。2次光
源からの光来はコリメーターレンズ107を通って、お
おむね平行光とされた状態で、偏光変換系のPBS10
8に入射される。P波はPBSで反射し、λ/2板を通
りS波となり、全てがS波となりリレーレンズ109に
入射する。
【0056】その後、光束は、リレーレンズ109を通
過し、全反射ミラー110や色分解ダイクロイックミラ
ー111,112,113にて反射・分光され、液晶パ
ネルPrには赤色成分光(S波)が照射され、液晶パネ
ルPbには青色成分光(S波)が照射され、液晶パネル
Pgには緑色成分光(S波)が照射される。そして、各
成分光は、それぞれの液晶パネルPにて画像情報に変調
され、クロスプリズム103にて合成されて、投射レン
ズ104を通ってスクリーン101に拡大投射され、そ
の結果、カラー静止画像が表示される。
【0057】ところで、このようなカラー静止画像をご
く短い間隔で次々に切り替えていった場合には動画を表
示できるが、本実施例においては、クロスプリズム10
3と投射レンズ104との間には、遮光手段としての遮
光回転シャッター102を配置し、この遮光回転シャッ
ター102によって、・ スクリーン101に光束を照
射して静止画像を表示する状態と、・ スクリーン10
1への光束を一時的に遮断する状態、とを交互に実施で
きるようにした。以下、この点について説明する。
【0058】本実施例では、1つのフィールド期間F
を2つのサブフィールド期間F,Fに分け、前半の
サブフィールド期間Fでは通常の画像信号をそれぞれ
の画素に書き込む。これにより、スクリーン101へは
上述したように各色成分光が合成された上で投射され
て、カラー静止画像が表示される。その後のサブフィー
ルド期間Fでは光束のスクリーン101への投射は遮
光回転シャッター102によって遮断されるため、スク
リーン101にはカラー画像は表示されない(黒表示を
される)。ここで、図では省略しているがレンズ系でパ
ネルと遮光シャッターは共役関係が成り立っている。
【0059】なお、後半のサブフィールド期間Fにお
いては、画像投影されないことから液晶パネルPへはど
のような画像信号を送っても良いが、本実施例において
は、前半のサブフィールド期間Fの画像信号電圧に対
してDC成分をキャンセルする信号電圧を印加するよう
にした。これにより、液晶2に加えられるDC成分を除
去でき、液晶の焼き付きを防止できる。たとえば、前半
の画像信号が共通電極に対して+5Vの場合には−5V
となるように信号を入れた。
【0060】図10は、液晶パネルの駆動の様子を示す
タイミングチャート図であり、同図(a)はある画素に
ついての信号印加の様子を示す図、(b)はその画素に
おける液晶応答の様子を示す図、(c)はある画素につ
いての遮光状態を示している。(d)は後の方で走査さ
れる画素についての信号印加の様子を示す図、(e) はそ
の画素についての信号印加の様子を示す図であり、(f)
は後の画素の遮光状態である。ここで回転シャッターの
半径Rに対してパネルは小さく、まず最初の走査線の画
素を全て書き終えてから開口状態にシャッターが移動
し、その後準じ画素書き込みした後に遅れて開口シャッ
ターが同期して移動する。回転シャッターがパネルに対
して大きいほど角度は小さくなるため画素と遮光シャッ
ターのずれは小さくなる。本実施例では液晶として垂直
配向液晶を用いた。この液晶は、ネマティック液晶材料
の中では高速応答性に比較的富むものの、信号印加から
液晶応答までには多少のタイムラグ(応答遅れ)がある
(同図(a) 及び(b)参照)。具体的には、黒から白へ
の応答速度はおよそ5ms、白から黒への応答速度は約
6ms、中間調から黒への応答は遅くて25msであ
る。クロスニコルで液晶応答を見たときに、黒から白へ
の変化は信号入力後も液晶への応答の遅延があるため、
輝度が低下し、動画質の劣化につながる。逆に、遮光回
転シャッター102を用いた白から黒への変化は液晶が
白表示していても、遮光回転シャッター102で完全に
光束が遮光されるので、コントラストの低下に関して問
題にならず、動画質も特に問題にならない。白から黒へ
の液晶の変化の場合はやはり最初のフレームのみで液晶
応答の遅れにより黒浮きが見られるが、最初のフレーム
のみなのでコントラストには問題にならず、動画質にと
って若干問題にはなる。
【0061】そこで、本実施例では、明るさとの関係か
ら、Duty比を50%とし、液晶パネルPの駆動タイ
ミング(正確には駆動信号を印加して液晶パネルを駆動
するタイミング)と遮光回転シャッター102の駆動タ
イミング(すなわち、光束を透過させ、或いは遮断する
タイミング)とを一致させるのではなく、液晶の応答遅
れを加味してずらせるようにした。すなわち、同図
(c)は、+Vpixの電圧印加に対応してシャッター10
2が光束を透過し、−Vpixの電圧印加に対応してシャ
ッター102が光束を遮断する様子を示すが、シャッタ
ー102が光束を透過/遮断するタイミングは、+Vpi
xや−Vpixの電圧印加するタイミングよりも2msほど
遅らせ、液晶の応答遅れに伴う切れの悪さを補正し、動
画質を満足した。なお、遮光回転シャッター102の回
転速度は60回転/sとした。ここで、Duty比は5
0%に限定されず、特に遮光シャッターが小さい場合パ
ネルと角度のずれが大きくなるため、黒部分を大きくす
る必要がある。
【0062】全画素を書き込むのに120Hzで行う。
その後遮光回転シャッター102を機能させる状態で、
逆極性の信号を書き込みDC成分をキャンセルする。こ
うすることにより、動画特性の優れた表示特性の投射型
表示装置を実現した。
【0063】ところで、動画でなく静止画を表示する場
合には、遮光回転シャッター102を停止させて、常に
光束投影が行われるようにした。かかる場合、いずれの
サブフィールド期間F,Fにおいても同じ画像を表
示すれば良く、これにより、輝度が倍の明るい表示が可
能になる。
【0064】(実施例2)本実施例では、表示素子とし
て液晶パネルを用い、液晶2には、単安定モードの強誘
電液晶(自発分極を有するカイラルスメクチック相を呈
する液晶)であって、図7に示すような光透過率−電圧
特性の液晶を用いた。そして、動画表示は、 ・ スクリーン101へ光束を照射して静止画像を表示
する状態と、 ・ スクリーン101への光束を遮断する状態 とを交互に実施することにより行ったが、その光束遮断
は液晶パネル自体によって行った。以下、詳細を説明す
る。
【0065】まず、単安定モードの強誘電液晶について
述べる。
【0066】特願平10−177145号公報に記載さ
れている素子(以下「先願1」と記載)が提案されてい
る。当該発明では、例えば、高温側より等方性液体相
(ISO.)−コレステリック相(Ch)−カイラルス
メクチックC相又は等方性液体相(ISO.)−カイラ
ルスメクチックC相を示す相系列の材料に着目し、仮想
コーンのエッジより内側の位置にて単安定化させるよう
にしている。そして例えば、Ch−SmC*相転移の
際、又は等方相−SmC*相転移の際に一対の基板問に
正負いずれかのDC電圧を印加する、などによって層方
向を一方向に均一化させ、これにより高速応答且つ階調
制御が可能であり、動画質に優れた高輝度の液晶素子
が、高い量産性とともに実現しうる。そして先願の素子
は上述の各種スメクチック液晶モードと比較して自発分
極値を小さくする事ができることからTFT等のアクテ
ィブ素子とのマッチングがよい素子となっている。
【0067】同様に、特開2000−010076号公
報に記載されている素子(以下「先願2」と記載)が提
案されている。当該発明では、例えば、高温側より等方
性液体相(ISO.)−コレステリック相(Ch)−カ
イラルスメクチックC相又は等方性液体相(ISO.)
−カイラルスメクチックC相を示す相系列の材料に着目
し、仮想コーンエッジの位置にて単安定化させるように
している。そして例えば、Ch−SmC*相転移の際、
又は等方相−SmC*相転移の際に一対の基板問に正負
いずれかのDC電圧を印加する、などによって層方向を
一方向に均一化させ、これにより高速応答且つ階調制御
が可能であり、動画質に優れた高輝度の液晶素子が、高
い量産性とともに実現しうる。また先願2の素子はヒス
テリシスが小さく安定な中間調表示が実現でき、かつ上
述した他の各種スメクチック液晶モードと比較して自発
分極値を小さくする事ができることからTFT等のアク
ティブ素子とのマッチングがよい素子となっている。
【0068】本実施例で用いた液晶パネルは、図6にそ
の等価回路を示すものであって、基本的に実施例1で用
いたものと同じである。このTFT4は、該当するゲー
ト線が走査選択された期間においてゲート電極10にゲ
ートパルスが印加されオン状態となる。
【0069】次に、液晶パネルPの駆動方法について図
8に沿って説明する。
【0070】本実施例では、1つのフィールド期間F
を2つのサブフィールド期間F,Fに分け、各サブ
フィールド期間F,Fでそれぞれ画像書き換えを行
うようにした。ここで、同図(a)は、ある1本のゲー
ト線Gにゲート電圧Vgが印加される様子を示す図、
同図(b)は、ある1本のソース線Sにソース電圧V
sが印加される様子を示す図、同図(c)は、これらゲ
ート線G及びソース線Sの交差部の画素(すなわ
ち、液晶2)に電圧Vpixが印加される様子を示す図、
同図(d)は、当該画素における透過光量の変化を示す
図である。
【0071】いま、ある1本のゲート線Gに一定期間
(選択期間Ton)だけゲート電圧Vgが印加され(同図
(a)参照)、ある1本のソース線Sには、ゲート電
圧Vgの印加に同期した選択期間Tonに、共通電極3a
の電位Vcを基準電位としたソース電圧Vs(=+V
x)が印加される(同図(b)参照)。すると、当該画
素のTFT4はゲート電圧Vgの印加によってオンさ
れ、ソース電圧VxがTFT4及び画素電極3bを介し
て印加されて液晶容量Clc及び保持容量Csの充電が
なされる。
【0072】ところで、選択期間Ton以外の非選択期間
Toffには、ゲート電圧Vgは他のゲート線G
,…に印加されていて同図(a)に示すゲート線G
には印加されず、当該画素のTFT4はオフとなる。
したがって、液晶容量Clc及び保持容量Csは、この
間、充電された電荷を保持することとなる(同図(c)
参照)。これにより、1サブフィールド期間Fを通じ
て液晶2には電圧Vpix(=+Vx)が印加され続ける
こととなり、1サブフィールド期間Fを通じてほぼ同
じ透過光量Txが維持されることとなる(同図(d)参
照)。他のゲート線G,G,…の走査が終了すると
(すなわち、サブフィールド期間Fが終了すると)、
上述したゲート線Gには再びゲート電圧Vgが印加さ
れ(同図(a)参照)、これと同期してソース線S
は、先のものとは逆極性のソース電圧−Vxが印加され
る(同図(b)参照)。これによって、ソース電圧−V
xが液晶容量Clc及び保持容量Csに充電されると共
に、非選択期間Toffにおいてはその電荷が保持される
(同図(c)参照)。
【0073】そして、このような駆動を一定期間(フィ
ールド期間)毎に繰り返し、画像の書き換えを行うよう
になっている。
【0074】本実施例では、図7に示す特性の液晶を用
いているため、サブフィールドFでは+Vxに応じた
階調表示状態(透過光量)Txが得られ、サブフィール
ドF では、−Vxに応じた階調表示状態Ty(Txよ
り小さく0レベルに近い透過光量)が得られる。
【0075】次に、本実施例の効果について説明する。
【0076】本実施例によれば、上述のようなカイラル
スメクチック液晶2を用いているため、スイッチング時
の応答速度を速い画像表示(階調表示)が可能となる。
【0077】また、1つのフィールド期間Fを2つの
サブフィールド期間F,Fに分け、光量を上記T
x,Tyのようにし、時間開口率を50%以下として人
間の目が感じる動画高速応答特性も良好にできる。この
とき、サブフィールドFとサブフィールドFとにお
いて液晶2に印加される電圧(±Vx)は、極性のみが
異なり、大きさのほぼ等しいものであるため、液晶2に
印加される電圧が打ち消し合い、液晶2の劣化が防止さ
れる。
【0078】本実施例における液晶2は高速応答可能な
ため、実施例1で述べた液晶応答による輝度の低下が大
きく抑制され、且つ動画特性も優れたものとなる。
【0079】しかしながら、コントラストを考慮した場
合、Tyをそのまま表示に使うとコントラストの低下は
無視できず、システムとしてのコントラストを劣化させ
る原因となりうる。従って、本発明の遮光回転シャッタ
ーを用いて、前半のサブフィールド期間のみのコントラ
ストを有効に使うことが重要であり、良好な動画像及び
コントラストの投射型表示装置が実現できた。
【0080】本実施例では液晶の応答速度が速いことか
ら、実施例1よりも動画性能に優れているといえるが、
実施例1に述べたような遮光回転シャッターを止めて2
倍の輝度をとるようなモードは使用できない。したがっ
て、輝度を重視するフロントタイブの投射型表示装置よ
りも動画優先であるテレビ等のリア型の投射型表示装置
に使用することが好ましいといえる。
【0081】(実施例3)本実施例では、図11に示す
ように、液晶パネル(表示素子)Pを1枚だけ用いてリ
ア型の投射型表示装置Dを作製した。
【0082】すなわち、ランプ(光源)100の光出射
側にはフライアイレンズ130を配置し、偏光変換系の
PBS108や、レンズ131や、偏光板132や、遮
光手段としての円板形の遮光回転シャッター133や、
液晶パネルP等を図示のように配置した。
【0083】なお、遮光回転シャッター133は、図1
2に詳示するように、赤色成分光のみを透過する赤色透
光部133Rと、緑色成分光のみを透過する緑色透光部
133Gと、青色成分光のみを透過する青色透光部13
3Bと、各透光部133R,133G,133Bの間に
配置されて光束を遮断する非透光部133Dと、によっ
て構成した。なお、各色透光部133R,133G,1
33Bや非透光部133Dは図示のような扇形をしてい
るが、それぞれの中心角は60°と等しくした。また、
この遮光回転シャッター133は、不図示のモータによ
って60回転/秒の速度で回転されるようにした。
【0084】次に、本実施例における表示装置の駆動方
法について、図13に沿って説明する。ここで、図13
はこの様子を示すタイミングチャート図である。
【0085】同図(a) はある画素についての信号印加
の様子を示す図であり、符号+Vは赤色用の画像信号
を示し、符号+Vは青色用の画像信号を示し、符号+
は緑色用の画像信号を示す。このような信号+
,+V,+Vを印加することにより、その画素
において液晶2は同図(b)に示すように応答する。な
お、(d)は、後の方で走査される画素についての信号印
加の様子を示す図であり、(e) はその画素についての信
号印加の様子を示す図である。
【0086】ところで、ランプ100から白色光を出射
した状態で遮光回転シャッター133を駆動すると、液
晶パネルPには赤青緑の各色光が順次照射される。な
お、遮光回転シャッター133の回転速度は60回転/
秒であることから、各色光の照射時間及び遮断時間(す
なわち、サブフィールド期間)は1/360秒となっ
た。この状態で、液晶パネルPを図13(a) (b)のよ
うに駆動すると、スクリーン101には各色の画像が順
番に拡大投影されることとなる。
【0087】本実施例では、実施例2と同様のカイラル
スメクチック相を示す液晶を用いたため、ネマティツク
液晶材料と比べて高速応答性があり、本実施例のような
フィールドシーケンシヤル表示を行うには最適である
が、信号印加から液晶応答までには多少のタイムラグ
(応答遅れ)がある(同図(a) 及び(b)参照)。そこ
で、液晶パネルPの駆動タイミング(正確には駆動信号
を印加して液晶パネルを駆動するタイミング)と遮光回
転シャッター133の駆動タイミング(すなわち、光束
を透過させ、或いは遮断するタイミング)とを一致させ
るのではなく、液晶の応答遅れを加味してずらせるよう
にした。すなわち、同図(c)は、信号+V,+V
+Vの印加に対応してシャッター133が光束を透過
し、信号−V ,−V,−Vの印加に対応してシャ
ッター133が光束を遮断する様子を示すが、シャッタ
ー133が光束を透過/遮断するタイミングは、+
,+V ,+Vや−V,−V,−Vを電圧
印加するタイミングよりも0.5msほど遅らせ、液晶
の応答遅れに伴う切れの悪さを補正し、動画質を満足し
た。また、本実施例においては、Duty比(開口率)
を50%とした。
【0088】本実施例によれば、良好な動画質を実現で
きた。さらに、画面上どの画素ライン位置に於いても各
原色画像の表示時間は1サブフィールド期間相当になる
と共に、1サブフィールド期間分の黒表示の存在により
各原色フィールド期間画像間のクロストークも全く発生
しない。そして、このように原色画像表示と黒表示とを
共に上下スキャン書き込みにより表示することにより、
如何なる位置の各画素ラインであってもその表示時間は
全て等しくなり、明るさムラの無い、非常に良好なフル
カラー表示が形成される。
【0089】また、上述のように+V,+V,+V
の電圧印加に対応して絶対値が等しく極性が逆の電圧
−V,−V,−Vを印加しているため、DC成分
がキャンセルされ、その結果、液晶2の劣化が防止され
る。
【0090】さらに、製造上、液晶パネルPにはギャッ
プばらつき(すなわち、液晶層の厚みが不均一となって
場所によって異なる現象)は多少なりとも存在する。こ
のため、液晶パネルPを複数枚使用する場合には、液晶
パネル相互間のギャップばらつきの違いが、表示画像に
色むらとして微妙に影響するが、本実施例の場合には使
用する液晶パネルPが1枚であることから、そのような
問題が無い。つまり、本実施例によれば、動画特性がよ
く、且つ色むらの少ない非常に画質のよいリア型投射型
表示装置が実現できた。
【0091】なお、本実施例では、遮光回転シャッター
133を図12に示すような構成(すなわち、赤色透光
部133Rや緑色透光部133Gや青色透光部133B
を1つずつ設け、各色透光部133R,133G,13
3Bや非透光部133Dの中心角を等しくした構成)と
したが、もちろんこれに限られるものではない。中心角
を異ならせたり、赤色透光部や緑色透光部や青色透光部
の個数を変えたり(例えば、光源との兼ね合いで、赤色
透光部を2箇所に設けてRGRBとしたり)してスクリ
ーン101に照射される画像の色合いを調整しても良
い。
【0092】また、本実施例では、遮光回転シャッター
133の回転速度を60回転/秒とし、各色光の照射時
間及び遮断時間を1/360秒としたが、もちろんこれ
に限られるものではなく、倍にしても良い。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
被投影部材へ光束を照射して静止画像を表示する状態
と、被投影部材への光束を遮断する状態とを交互に実施
することにより動画を表示するため、表示品質が良好と
なる。つまり、本発明によれば、動画性能に適したイン
パルス応答の投射型表示装置を提供できる。そして、本
発明では、光束を遮断している時間を自由に設定するこ
とができ、動画像の画質を最適なものにすることができ
る。
【0094】また、表示素子として液晶素子を用いた場
合であって、照射される光束を変調すべく液晶に印加さ
れる電圧と、照射される光束を遮断すべく前記液晶に印
加される電圧とを、極性が異なるだけで大きさをほぼ等
しくした場合には、液晶に印加される電圧をDC的にキ
ャンセルでき、焼きつきのない良好な画像を得ることが
できる。
【0095】さらに、液晶としてカイラルスメクチック
液晶を用いた場合には、高速応答が可能となる。
【0096】またさらに、投射型表示装置をリア型と
し、特に、表示素子の枚数を1枚にすることにより、色
むらを抑制し、画質の優れた、コントラストが高い、且
つ動画性能の非常に優れた良質の画像を表示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投射型表示装置の構造の一例を示
す図。
【図2】液晶パネルの構造の一例を示す断面図。
【図3】液晶パネルの構造の一例を示す断面図。
【図4】液晶パネルの構造の一例を示す平面回路図。
【図5】液晶パネルの等価回路図。
【図6】液晶パネルの等価回路図。
【図7】液晶の光透過率−電圧特性を示す図。
【図8】液晶パネルの駆動方法の一例を示す図。
【図9】投射型表示装置の全体構造を示すブロック図。
【図10】液晶パネルの駆動の様子を示すタイミングチ
ャート図。
【図11】本発明に係る投射型表示装置の構成を示す
図。
【図12】遮光回転シャッターの構成を示す図。
【図13】投射型表示装置の駆動の様子を示すタイミン
グチャート図。
【図14】投射型表示装置の従来構造の一例を示す図。
【符号の説明】
100 ランプ(光源) 101 スクリーン(被投影部材) 102 遮光回転シャッター(遮光手段) D 投射型表示装置 D 投射型表示装置 P 液晶パネル(液晶素子、表示素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/00 G03B 21/00 E 33/12 33/12 G09G 3/36 G09G 3/36 Fターム(参考) 2H088 EA15 EA16 GA04 HA08 HA13 HA14 HA22 HA28 JA17 KA19 MA09 2H091 FA05Z FA14Y FA26 FA34Z FA41Z HA12 LA16 MA07 5C006 AA14 BA12 BB15 EC11 5C080 AA10 AA18 BB05 CC06 DD01 EE19 FF07 FF11 JJ02 JJ04 JJ06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を出射する光源と、該光源からの光
    束を変調する表示素子と、該表示素子にて変調された光
    束が拡大されて投射される被投影部材と、を備えた投射
    型表示装置において、 前記被投影部材へ光束を照射して静止画像を表示する状
    態と、前記被投影部材への光束を遮断する状態とを交互
    に実施することにより、動画を表示する、 ことを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記光束の遮断は、光束の光路中に配置
    された遮光手段によって行う、 ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記遮光手段が、光束を透過する透光
    部、及び光束を遮断する非透光部からなり、回転される
    ことに基づき前記光束の遮断を一定周期で行う、 ことを特徴とする請求項2に記載の投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記表示素子が、液晶によって光束を変
    調する液晶素子である、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
    の投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶の応答遅れに応じて、信号を印
    加して前記液晶素子を駆動するタイミングと、前記遮光
    手段によって光束を透過・遮断するタイミングとをずら
    せる、 ことを特徴とする請求項4に記載の投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 前記光束の遮断は、前記表示素子自体に
    よって行う、 ことを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  7. 【請求項7】 前記表示素子は、照射される光束を変調
    する状態と、照射される光束を遮断する状態とを交互に
    実施する、 ことを特徴とする請求項6に記載の投射型表示装置。
  8. 【請求項8】 照射される光束を変調すべく前記液晶に
    印加される電圧と、照射される光束を遮断すべく前記液
    晶に印加される電圧とは、極性が異なり、大きさはほぼ
    等しい、 ことを特徴とする請求項7に記載の投射型表示装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶が、カイラルスメクチック液晶
    であり、その相転移系列が、高温側より、等方性液体相
    (ISO.)−コレステリック相(Ch)−カイラルス
    メクチックC相又は等方性液体相(ISO.)−カイラ
    ルスメクチックC相である、 ことを特徴とする請求項8に記載の投射型表示装置。
  10. 【請求項10】 リア型である、 ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    の投射型表示装置。
  11. 【請求項11】 前記表示素子が1枚である、 ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記
    載の投射型表示装置。
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