JP4552334B2 - 一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯蔵安定性に優れ、かつ硬質塩化ビニルに対する接着性が高い一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
フローリング等の床材の設置に用いられる接着剤としては、下地として木材の他に硬質塩化ビニルが使用されている場合があるため、木材だけでなく、硬質塩化ビニルに対する接着性も高いことが必要である。また、現場での作業性の観点から貯蔵安定性と接着性のバランスが高い接着剤が要求されている。
従来より、上記用途の接着剤としては、種々の樹脂成分が使用されているが、なかでもウレタンプレポリマーを使用するのが、接着強度、硬化後の柔軟性および耐熱性の観点から好ましく、これにシランカップリング剤および充填剤等を配合するのが一般的な手法である。
シランカップリング剤は、被着材と樹脂成分との接着性を確保するのに有用である。しかし、シランカップリング剤では、硬質塩化ビニルに対する接着性が発現しなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記の用途に好適に用いることができる、硬質塩化ビニルに対する接着性が高く、かつ貯蔵安定性に優れた一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解消しようと鋭意検討した結果、ウレタンプレポリマーを樹脂成分とし、充填剤および特定構造の有機チタン化合物を所定量添加することにより、硬質塩化ビニルに対する接着性が高く、長期間貯蔵後にも粘度上昇が低く、高い接着性が確保できることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、充填剤10〜200重量部および〔Ti(OR)〕に示される有機チタン化合物またはその縮合物0.05〜2重量部を含むことを特徴とする一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物を提供する。
(Rは、全てアセチルアセトン残基である。
【0007】
ところで、有機チタン化合物は一般的に触媒として用いられることが多く、例えば特開平11−172234号公報では、特定形状の炭酸カルシウムを配合した二液型のシーリング材組成物が開示されており、該公報明細書中に、テトラブトキシチタン等の有機チタン化合物が触媒として挙げられている。しかし、該公報のシーリング材は二液型であり、有機チタン化合物の構造や効果についての詳しい説明はない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一液硬化性ウレタン組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう。)について詳細に説明する。
はじめに、本発明の組成物を構成する各成分について説明する。
<ウレタンプレポリマー>
本発明の組成物に配合されるウレタンプレポリマーは特に限定されず、ポリオール化合物に過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得られる。
このようなウレタンプレポリマーを生成するポリイソシアネート化合物としては、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用されるポリイソシアネート化合物が各種例示されるが、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI),1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、H6 XDI(水添XDI)、H12MDI(水添MDI)等の脂環式ポリイソシアネート;上記各ポリイソシアネートのカルボジイミド変性ポリイソシアネート、またはこれらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート等が挙げられる。
また、立体障害の大きなイソシアネート基を少なくとも1個有するイソシアネート化合物を用いることもできる。具体的には、三井サイテック社製のTMI(モノイソシアネート化合物)、TMXDI(ジイソシアネート化合物)、サイセン(トリイソシアネート化合物)等が好ましく挙げられる。
これらは、1種でも2種以上を併用することもできる。
【0009】
ウレタンプレポリマーを生成するポリオール化合物としては、通常のポリウレタン樹脂組成物と同様に、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオールおよびこれらの混合ポリオール等を例示することができる。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン等の2価アルコール;グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の多価アルコール;エチレンジアミン、芳香族ジアミン等のジアミン類;ソルビトール等の糖類の1種または2種以上に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの1種または2種以上を付加して得られるポリオール;ポリオキシテトラメチレンオキサイド等が挙げられる。
【0010】
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパンあるいはその他の低分子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸あるいはその他の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重合体等が挙げられる。
【0011】
その他のポリオールとしては、主鎖が炭素−炭素結合よりなるポリオール、例えば、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオール等や、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の低分子ポリオールが好適に例示される。
これらのポリオールは、1種でも2種以上を併用することもできる。
【0012】
上述したポリオール化合物とポリイソシアネート化合物からウレタンプレポリマーを得る際のポリオール化合物とポリイソシアネート化合物の混合割合は、通常、ポリオール化合物1当量(OH当量)当たり、ポリイソシアネート化合物1当量以上(NCO当量)が好ましく、1.5〜10当量がより好ましい。このようなウレタンプレポリマーは、上述の割合でポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを混合し、30〜120℃、好ましくは50〜100℃で加熱撹拌することによって製造される。
このように製造される本発明に用いられるウレタンプレポリマーは、好ましくはNCO%が3.0%以上、より好ましくは3.0〜7.0%であると、粘度上昇が抑制され、長期間貯蔵後もより高い接着性を確保できる。ここで、NCO%は、ウレタンプレポリマーの全重量に対するNCO基の重量%を表す。なお、NCO%が3.0%未満であっても、湿度や温度等の貯蔵条件や貯蔵時間が通常の範囲内であれば特に問題なく使用できる。
【0013】
<充填剤>
本発明に用いられる充填剤は、通常の一液型ウレタン樹脂組成物に配合される充填剤であれば特に限定はなく、各種形状の有機あるいは無機充填剤が使用できる。例えば炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられ、これらは1種でも2種以上を併用することもできる。
炭酸カルシウムは、沈降性炭酸カルシウムと重質炭酸カルシウムとがあり、本発明ではそのいずれを用いることもできる。前者は粒径が細かいため本発明の組成物のチクソ性の発現に有効であるが、その製法上、一液型として用いるには、脂肪酸あるいは脂肪酸エステル等の表面処理剤で処理されていることが好ましい。他方、後者はこのような表面処理を施す必要はなく、多量に添加しても粘度上昇を招かないが、一般に粒径が大きく、チクソ性を高める効果は前者に比べて低い。そのため、本発明の組成物に配合する場合は、これらを混合して用いるのが特に有効であり好ましい。チクソ性を高いレベルで安定化するには、ある程度の沈降性炭酸カルシウムを配合するのが有効であり、重質炭酸カルシウムを併用することにより、沈降性炭酸カルシウムの配合量が多いために懸念される粘度上昇を抑制でき、作業性を確保できるからである。
【0014】
沈降性炭酸カルシウムの表面処理に用いられる脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などの直鎖飽和脂肪酸;セトレイン酸、ソルビン酸などの不飽和脂肪酸;安息香酸、フェニル酢酸などの芳香族カルボン酸等が挙げられる。また、脂肪酸エステルとしては、炭素数8以上の高級脂肪酸のエステルが好ましく、例えばステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ラウリル、パルミチン酸ステアリル、パルチミン酸ラウリル、トリステアリン酸グリセライド、トリパルミチン酸グリセライド等が挙げられる。
沈降性炭酸カルシウムを上記脂肪酸あるいは脂肪酸エステルで表面処理する方法として、例えば、脂肪酸あるいは脂肪酸エステルを沈降性炭酸カルシウムに添加し、混練、噴霧または浸漬することにより沈降性炭酸カルシウムの表面に脂肪酸、樹脂酸または脂肪酸エステルを吸着させる方法が挙げられる。
脂肪酸あるいは脂肪酸エステルの表面処理量は、沈降性炭酸カルシウムに対して、通常1.0〜10重量%である。
【0015】
シリカとしては、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ等、クレーとしては、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー等、あるいはこれらの脂肪酸、脂肪酸エステル処理物等が挙げられる。
【0016】
充填剤は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、合計で10〜200重量部配合する。10重量部未満では充分なチクソ性が得られず、逆に200重量部を超えると粘度が上昇し、作業性が低下するからである。好ましくは30〜100重量部配合すると、所望のチクソ性が得られると共に、貯蔵安定性とのバランスも高い。より好ましくは40〜80重量部配合するとさらに効果的である。また、充填剤を所定量含むことにより、本発明の組成物を建築分野における床材に用いた場合に、床なりを防止する効果もある。
【0017】
<有機チタン化合物>
本発明の組成物は、下記式(1)で表される有機チタン化合物またはその縮合物を含む。
【化3】
(Rは、全てアセチルアセトン残基である。)
【0018】
本発明に用いられるアセチルアセトン残基は下記式で表される。(ここで、式中のMは金属原子を表し、以下の場合も同様である。)
【化4】
【0023】
本発明の式(1)中のRのすべてがアルコール残基、カルボン酸残基またはこれらの組合せである場合は、所望の貯蔵安定性が得られない。
本発明の有機チタン化合物として、具体的には、下記式()で表される化合物が好ましく挙げられる。
【0024】
【化9】
【0025】
また、本発明の有機チタン化合物においては、残基Rに含まれるアルコキシル基が水分の存在により容易に加水分解し、分子間で縮合反応が生じる場合がある。本発明において有機チタン化合物とは、このようにして生成される縮合物をも含み、また、Rとしてグリコール残基を2以上有する場合には、分子内縮合反応により生成される縮合物をも含むこととする。
【0026】
有機チタン化合物は、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、0.05〜2重量部配合する。0.05重量部未満では接着性が充分に得られず、逆に2重量部を超えると粘度が上昇し、貯蔵安定性が低下するからである。
また、有機チタン化合物は、充填剤を活性化して充填剤と樹脂成分との濡れ性を高めるはたらきがあり、その観点からもウレタンプレポリマー、充填剤および有機チタン化合物が上記割合で配合されているのが効果的である。
【0027】
本発明の組成物には、上記成分のほか、本発明の目的を損なわない範囲で、可塑剤、チクソトロピー付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、分散剤、溶剤等を配合してもよい。
可塑剤としては、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が用いられる。これらの可塑剤は、1種でも2種以上を併用してもよい。
チクソトロピー付与剤としては、エアロジル(日本エアロジル(株)製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)を、帯電防止剤としては、一般的に、第4級アンモニウム塩あるいはポリグリコールやエチレンオキサイド誘導体などの親水性化合物を挙げることができる。
【0028】
顔料としては、無機顔料と有機顔料とがあり、無機顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等を挙げることができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等が挙げられる。
老化防止剤としては、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられ、酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等を挙げることができる。
難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイドーポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられ、接着付与剤としては、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペンーフェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
また、使用時に硬化触媒を添加し、二液型のシーリング材等として用いることもできる。硬化触媒は、通常のポリウレタン樹脂組成物に使用されるものであれば特に限定されず、トリエチレンジアミン、ペンタメチレンジエチレントリアミン、モルフォリン系アミン、トリエチルアミン等のアミン系触媒、ジラウリル酸−ジ−n−オクチル錫、ジラウリル酸ジブチル錫、スタノクトエート等の錫系触媒等が挙げられる。
【0029】
本発明の組成物の製造方法は、特に限定されないが、好ましくは上述の各成分を減圧下あるいは窒素雰囲気下に、混合ミキサー等の撹拌装置を用いて充分に混練し、均一に分散させて一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物とする。
このようにして得られる本発明の組成物は、硬質塩化ビニルに対しても高い接着性を発現し、その接着性は長期間貯蔵後も保持されると共に、粘度上昇が低く作業性に優れる。
従って、本発明の組成物は、塗料、土木、建築分野等におけるシーリング材または接着剤として有用であり、特に建築分野におけるフローリング等の敷設に用いられるシーリング材または接着剤として好適である。
【0030】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1)ウレタンプレポリマーの合成
ポリオール化合物として、EXL−5030(OHV33.1、分子量5000、旭硝子(株)製)、またはEXL−3030(OHV55.5、分子量3000、旭硝子(株)製)と、ポリイソシアネート化合物として、MDI(NCO%33.6)を表1に示す配合で用い、スズ触媒存在下で、80℃で8時間、撹拌しながら反応させてウレタンプレポリマーA1〜A7を合成した。ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物の配合比NCO/OH、および得られたウレタンプレポリマーの最終NCO%を表1に示した。ここで、「OHV」は水酸基価を表し、「最終NCO%」は合成後に実測したNCO%を表す。
【0031】
【表1】
【0032】
2)ウレタン樹脂組成物の調製
表1の配合で得られたウレタンプレポリマーA1〜A7を用い、沈降性炭酸カルシウム(脂肪酸エステルで表面処理を施したもの、丸尾カルシウム(株)製、シーレッツ200)、重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、スーパーS)、および有機チタン化合物(TC−100、TC−401、TC−200、TC−750またはTBT)を表2の配合で混合し、減圧下で、混合ミキサーを用いて充分混練し、均一に分散させてウレタン樹脂組成物を調製した。
【0033】
【表2】
【0034】
使用した有機チタン化合物は、下記に示すとおりである。
*TC−100:チタンアセチルアセテート〔(C3 7 O)2Ti(C5 7 2)2 〕、(株)マツモト交商製
*TC−401:チタンテトラアセチルアセテート〔Ti(C5 7 2)4 〕、(株)マツモト交商製
*TC−200:チタンオクチレングリコレート〔(C8 17O)2 Ti(C8 172)2 〕、(株)マツモト交商製
*TC−750:チタンエチルアセトアセテート〔(C3 7 O)2 Ti(C6 9 3)2 〕、(株)マツモト交商製
*TBT:テトラノルマルブチルチタネート〔Ti(OC4 9)4 〕、(株)マツモト交商製
【0035】
3)物性評価
得られたウレタン樹脂組成物について、以下の方法で貯蔵安定性と硬質塩化ビニルに対する接着性を評価した。
▲1▼貯蔵安定性
BS粘度計を用い、No.7ローターの1rpm、23℃の条件下で、ウレタン樹脂組成物調製直後の初期粘度(Pa・s)、および23℃で3ヶ月間保管後の粘度(Pa・s)を測定した。
▲2▼硬質塩化ビニルに対する接着性
硬質塩化ビニルにウレタン樹脂組成物を厚さ10mm、幅10mmのビード状に打設し、試験片を作製した。この試験片を、23℃50%RHの条件で3日間養生後、接着性試験を行った。
試験は手剥離で行ったが、その方法としては、硬化したウレタン樹脂組成物のビードにナイフの刃で被着体面に達するまで切り込みを入れながら、該硬化物を90℃以上の角度で手で引っ張って剥離し、接着状態を確認した。硬化したウレタン樹脂組成物が凝集破壊を起こした場合を○、硬質塩化ビニルと該硬化物との界面が一部剥離した場合を×として評価した。
結果を表2に示した。
【0036】
表2より、実施例組成物は接着性が良好であり、3ヶ月間保管後の粘度上昇が低く、貯蔵安定性が確保できることがわかる。特に、ウレタンプレポリマーの最終NCO%が3%以上である場合は、高い貯蔵安定性が得られる。他方、比較例組成物では、有機チタン化合物の添加量が少な過ぎると接着性が悪く、逆に多過ぎると保管中にゲル化が起こる。また、置換基がすべてアルコール残基であると貯蔵安定性が得られないことがわかる。
【0037】
【発明の効果】
以上より、本発明の組成物は、ウレタンプレポリマー、充填剤および特定構造のチタン有機化合物を所定の割合で用いることにより、硬質塩化ビニルに対する高い接着性を発現し、長期間貯蔵しても粘度上昇が低く、高いレベルで接着性を保持できるので作業性に優れる。

Claims (1)

  1. ウレタンプレポリマー100重量部に対し、充填剤10〜200重量部および下記式(1)に示される有機チタン化合物またはその縮合物0.05〜2重量部を含むことを特徴とする一液湿気硬化性ウレタン樹脂組成物。
    (Rは、全てアセチルアセトン残基である。
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