JP4552251B2 - 厨芥処理機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は生ゴミ等の厨芥を乾燥させ減量処理する厨芥処理機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の厨芥処理機を図9、図10を用いて説明する。1は本体2に固着され乾燥減量したい生ゴミを収納する生ゴミ収納部である。生ゴミ収納部1内には、生ゴミの粉砕、撹拌手段として、回転自在に水平配置された回転手段4が具備されており、羽根固定軸5を介して複数個の撹拌羽根6が設けられている。撹拌羽根6は偏平で隣の羽根と水平方向に若干のオーバーラップをしながら生ゴミ収納部1の内周壁面にこすれる程度に近接して設けられていて、前記回転手段4は本体2の下部に固着した駆動モータ7とチェーン8によって駆動される。
【0003】
生ゴミ収納部1の上部には、熱風発生手段としてヒータ10と、前記ヒータ10の熱を生ゴミ収納部1内に送り込むための送風手段である送風ファン11が設けられ、送風ファン11外周に、下方に前記送風ファン11によって生じる送風通路用の開口部25を有する蓋体12を配している。また、前記蓋体12内には、生ゴミ収納部1内の温度を検知する温度検知手段9が設けられている。送風ファン11はファンモータ20と連結しており、ファンモータ20によって回転する。3は前記蓋体送12内の温度を検知する温度検知手段9の検知温度に基づき本体を制御する制御手段である。
【0004】
生ゴミから発生した臭気を脱臭する触媒脱臭装置13は、排気ダクト中14によって排出装置15と連結されていて、前記排出装置15内には生ゴミ収納部1内の蒸気を外部に排出するための排出ファン16が設けられている。排出ファン16は排出モータ21と連結しており、排出モータ21によって排出ファン16が回転することで、生ゴミ収納部1内の蒸気を矢印aのように触媒脱臭装置13内に吸い込み、さらに排気ダクト中14、排気ダクト外17を通って本体外に排出される。18は生ゴミ収納部1の前方上部に設けた生ゴミ投入口19を開閉する投入口扉である。
【0005】
以上のように構成された厨芥処理機について、その動作を説明する。投入口19から生ゴミ収納部1内に投入された生ゴミは、撹拌羽根6によって掻き上げられながら上部のヒータ10と送風ファン11等が、温度検知手段9の検知する検知温度をもとに制御手段3と連動動作することで、上記生ゴミを満遍なく加熱乾燥していく。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、生ゴミ収納部1内に特に多く生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞され、生ゴミを乾燥させるための送風ファン11からの風量が減り乾燥時間が延びるという問題や、生ゴミが乾燥する前に温度検知手段9の検知温度が上昇してしまい、生ゴミが乾燥する前に乾燥処理運転を停止し、生ゴミが乾燥しないという問題が生じることがあり、乾燥性能をより一層向上するためには前記蓋体12に乾燥固着した生ゴミを除去する必要があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、生ゴミを収納する生ゴミ収納部と、生ゴミを加熱するための加熱手段と、生ゴミに温風を送る送風手段と、前記送風手段を覆い開口部を設けた蓋体と、前記蓋体開口部の生ゴミによる閉塞を解除する閉塞解除手段を有し、前記蓋体内の温度を検知する温度検知手段を設け、生ゴミが前記蓋体の開口部を閉塞したときに、厨芥処理時の前記蓋体内の温度が上昇し、一定時間t1以内に、終了判定温度T3に対して、T2<T3の関係を有する一定温度T2に達したときに、生ゴミによる蓋体開口部の閉塞状態を表示する機能を有するものである。
【0008】
上記発明によれば、厨芥処理時の前記蓋体内の温度上昇状況により、蓋体の表面に固着し送風通路用の開口部を閉塞する乾燥ゴミの閉塞状態を機器使用者に知らせ、異常が発生する前に、蓋体の表面に固着し送風通路用の開口部を閉塞する乾燥ゴミを容易に除去できるもので、厨芥処理性能をより一層向上させた厨芥処理機を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、生ゴミを収納する生ゴミ収納部と生ゴミを加熱するための加熱手段と、生ゴミに温風を送る送風手段と、前記送風手段を覆い開口部を設けた蓋体と、前記蓋体開口部の生ゴミによる閉塞を解除する閉塞解除手段を有し、前記蓋体内の温度を検知する温度検知手段を設け、生ゴミが前記蓋体の開口部を閉塞したときに、厨芥処理時の前記蓋体内の温度が上昇し、一定時間t1以内に、終了判定温度T3に対して、T2<T3の関係を有する一定温度T2に達したときに、生ゴミによる蓋体開口部の閉塞状態を表示する機能を有するもので、厨芥処理時の前記蓋体内の温度上昇状況により、蓋体の表面に固着し送風通路用の開口部を閉塞する乾燥ゴミの閉塞状態を機器使用者に知らせ、異常が発生する前に確認して固着した乾燥ゴミを除去できるものである。
【0010】
【実施例】
(実施例1)
以下、第1の実施例について図1を用いて説明する。なお上記従来例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0011】
図1の構成は、熱風手段としてヒータ10と、前記ヒータ10の熱を生ゴミに送り込むための送風手段である送風ファン11が設けられ、ファンモータ20と連結されている。前記ヒータ10と送風ファン11の外周には、下方に前記送風ファン11によって生じる送風通路用の開口部25を有する蓋体12を配している。26は閉塞解除手段で、前記蓋体12の下面に接するように設けた前記生ゴミ除去部27aの中央には回転軸28を有し、前記回転軸28は前記蓋体12の下面中央に取りつけられていて、回転軸28を中心に回転するよう構成されている。
【0012】
次に、動作、作用について説明すると、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞される。そのとき、生ゴミ除去部27aは、蓋体12の下面に接するように設けられているため、閉塞解除手段26aの把手29aを持って左右に前記閉塞解除手段26を回転させることで、蓋体12の表面に乾燥固着したゴミを除去することができる。
【0013】
(実施例2)
以下、第2の実施例について図2を用いて説明する。なお上記従来例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0014】
26は閉塞解除手段で、蓋体12の下面に接するように設けた四角枠状の生ゴミ除去部27bから構成され、前記蓋体12の両端には前記生ゴミ除去部27bを挿入するための挿入枠部34が設けられているて、前記蓋体12が前記挿入枠部34内をスライド移動するよう構成されている。
【0015】
次に、動作、作用について説明すると、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞される。そのとき、生ゴミ除去部27bは、蓋体12の下面に接するように設けられているため、閉塞解除手段26の把手29bを持って左右に前記閉塞解除手段26をスライド移動させることで、蓋体12の表面に乾燥固着したゴミを除去することができる。
【0016】
(実施例3)
以下、第3の実施例について図3を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0017】
閉塞解除手段26の把手29bの後部には、ばね35が取りつけられており、18は投入扉である。
【0018】
次に、動作、作用について説明すると、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞されるが、投入扉18が閉じると、閉塞解除手段26bは投入扉18に押されて移動しばね35が圧縮され、また、投入扉18が開くと、ばね35が前記閉塞解除手段26を押す。いわゆる前記閉塞解除手段26を左右にスライド移動させることで、蓋体12の表面に乾燥固着ゴミを除去することができる。
【0019】
(実施例4)
以下、第4の実施例について図4を用いて説明する。なお上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0020】
26は閉塞解除手段で、蓋体12の下面に接するように設けた四角枠状の生ゴミ除去部27cから構成され、前記生ゴミ除去部27cの後部にはばね35が取りつけられている。また、30は閉塞解除手段26を作動させる電動機30で、回転軸31およびカム32aを介して、電動機30が作動すると閉塞解除手段26cが動作するよう構成してある。前記蓋体12の両端には前記生ゴミ除去部27cを挿入するための挿入枠部34が設けられていて、前記蓋体12が前記挿入枠部34内をスライド移動するよう構成されている。また、前記電動機30は制御手段3と連動動作する。
【0021】
次に、動作、作用について説明すると、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞される。そのとき、生ゴミ除去部27cは、蓋体12の下面に接するように設けられているため、前記電動機30が作動すると回転軸31が回転する。また、カム32aは略楕円形状をしていることで、前記カム32aの回転に合わせて、前記閉塞解除手段26は左右にスライド移動することで、蓋体12の表面に乾燥固着したゴミを除去することができる。そして、電動機30を、制御手段3と連動動作させ、厨芥処理開始時または処理終了時等に上記ゴミ除去動作を実施できる。
【0022】
(実施例5)
以下、第5の実施例について図5を用いて説明する。なお実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0023】
26は閉塞解除手段で、蓋体12の下面に接するように設けた十字型と外周に円枠を設けた生ゴミ除去部27dから構成されている。また、30は閉塞解除手段26dを作動させる電動機30で、回転軸31およびカム32bを介して、電動機30が作動すると閉塞解除手段26が回転動作するよう構成してある。また、前記電動機30は制御手段3と連動動作する。
【0024】
次に、動作、作用について説明すると、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞される。そのとき、生ゴミ除去部27dは、蓋体12の下面に接するように設けられているため、前記電動機30が作動すると回転軸31が回転する。また、カム32bは円形状をしていることで、前記カム32bの回転に合わせて、前記閉塞解除手段26も回転運動することで、蓋体12の表面に乾燥固着したゴミを除去することができる。そして、電動機30を、制御手段3と連動動作させ、厨芥処理開始時または処理終了時等に上記ゴミ除去動作を実施できる。
【0025】
(実施例6)
以下、第6の実施例について図6、図7を用いて説明する。なお、上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0026】
蓋体12内に、生ゴミ収納部1内の温度を検知する温度検知手段9を設け、蓋体12内部の検知温度により、制御部3と連動して、温度検知手段がある一定時間内に一定温度に達したときに、閉塞解除手段26を動作させるものである。
【0027】
次に、動作、作用について説明すると、通常運転時、温度検知手段9の検知温度はT1でほぼ一定であるが、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞されることで検知温度は上昇し、乾燥終了判定温度であるT3へ達してしまう。
【0028】
そこで、制御部3と連動して、温度検知手段9がある一定時間内t1以内に一定温度T2(T2<T3)に達したときに、閉塞解除手段26を動作させるものである。閉塞解除手段26が動作することで、蓋体12の表面に乾燥固着したゴミを除去することができ、蓋体12内部の温度を検知する温度検知手段9の検知温度も、通常のT1に戻り、生ゴミを乾燥させるための送風ファン11からの風量が減り乾燥時間がのびるという問題や、生ゴミが乾燥する前に温度検知手段9の検知温度が上昇してしまい、生ゴミが乾燥する前に乾燥処理運転を停止し、生ゴミが乾燥しないという問題が解消できる。
【0029】
(実施例7)
以下、第7の実施例について図8を用いて説明する。なお、上記実施例と同一構成部品については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0030】
蓋体12内部の温度を検知する温度検知手段9により、制御部3と連動して、温度検知手段がある一定時間内に一定温度に達したときに、機器本体に表示する表示装置33を設けたものである。
【0031】
次に、動作、作用について説明すると、通常、温度検知手段9のでほぼ一定するが、特に多くの生ゴミが投入されたとき、撹拌された軽い生ゴミが蓋体12の表面に乾燥固着しやすく、そのため前記蓋体12の開口部25が閉塞され、検知温度は上昇し、終了判定温度であるT3へ達してしまう。そこで、制御部3と連動して、温度検知手段がある一定時間内t1以内に一定温度T2(T2<T3)に達したときに、機器本体の表示装置33に制御部3と連動して、乾燥ゴミの閉塞状態を機器使用者に知らせるものである。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、厨芥処理時の前記蓋体内の温度上昇状況により、蓋体の表面に固着し送風通路用の開口部を閉塞する乾燥ゴミの閉塞状態を機器使用者に知らせ、異常が発生する前に確認して固着した乾燥ゴミを除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の第1の実施例を示す厨芥処理機の部分断面図
(b)同厨芥処理機の蓋体の平面図
【図2】 (a)本発明の第2の実施例を示す厨芥処理機の部分断面図
(b)同部分の平面図
【図3】 本発明の第3の実施例を示す厨芥処理機の部分断面図
【図4】 (a)本発明の第4の実施例を示す厨芥処理機の部分断面細図
(b)同部分の平面図
【図5】 (a)本発明の第5の実施例を示す厨芥処理機の部分断面図
(b)同部分の平面図
【図6】 本発明の第6の実施例を示す厨芥処理機の閉塞解除手段の動作フローチャート
【図7】 同厨芥処理機の蓋体内の温度変化図
【図8】 本発明の第7の実施例を示す厨芥処理機の斜視図
【図9】 従来の厨芥処理機を示す断面図
【図10】 同厨芥処理機の側断面図
【符号の説明】
1 生ゴミ収納容器
9 温度検知手段
10 ヒータ
11 送風ファン
12 蓋体
18 投入口扉
19 投入口
25 開口部
26 開閉解除手段
30 開閉解除手段動作用電動機
33 表示ランプ
Claims (1)
- 生ゴミを収納する生ゴミ収納部と、生ゴミを加熱するための加熱手段と、生ゴミに温風を送る送風手段と、前記送風手段を覆い開口部を設けた蓋体と、前記蓋体開口部の生ゴミによる閉塞を解除する閉塞解除手段を有し、前記蓋体内の温度を検知する温度検知手段を設け、生ゴミが前記蓋体の開口部を閉塞したときに、厨芥処理時の前記蓋体内の温度が上昇し、一定時間t1以内に、終了判定温度T3に対して、T2<T3の関係を有する一定温度T2に達したときに、生ゴミによる蓋体開口部の閉塞状態を表示する機能を有する厨芥処理機。
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