JP4548173B2 - 車両用警報装置およびそれを備える車両 - Google Patents

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Description

この発明は、車両用警報装置に関し、より特定的には、車両の周囲の人に対して注意を喚起するための車両用警報装置およびそれを搭載した車両に関する。
近年、環境問題対策の1つとして、モータからの駆動力により走行するハイブリッド自動車、燃料電池車、電気自動車などが注目されている。このような車両においては、モータにより走行する場合、モータの作動音がエンジンの作動音に比較して小さいため、車両の周囲の他車あるいは歩行者に対して自車の存在を認知させる必要性が生じる。
このような問題点に鑑みて、特開平10−837187号公報(特許文献1)には、複数の運転モードで走行するハイブリッド車両において、電動モータのみを動力源として走行するモータ走行モードでは、エンジンを動力源として走行する際のエンジン音と同様な擬似音を発生させる。これにより、車両の周囲に自車の存在を認知させるとともに、運転モードにより動力源音が変化した乗員に違和感を生じさせることを防止している。
また、特開2002−233001号公報(特許文献2)では、電気自動車がナビゲーションシステムの案内地、市街地、踏切等の近く等に位置している場合には、周囲の音を注意して聞き取れるように、擬似エンジン音の音量を低減または消去する技術が開示されている。
特開平10−83187号公報 特開2002−233001号公報
しかしながら、上記のような走行音以外の音を発生させる車両が集団で走行する場合には、これらの車両からそれぞれ発生される音が重なり合って、周囲に不快感を与える可能性がある。たとえば、閑静な住宅地等ではこのような状況が居住環境の悪化が問題となるおそれがある。
特に、車両から音楽やメロディが発生される場合には、周囲に与える喧騒感が大きくなることが予想される。このため、ハイブリッド自動車等の、自車の存在を周囲に認知させるための音を発生させる機構を有する車両については、周囲の状況に応じて発生音を制御する機構を設けることが好ましい。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、走行音以外の音を車両の周囲に出力可能な車両用警報装置およびそれを搭載する車両において、周囲へ与える不快感を抑制することである。
本発明による車両用警報装置は、状況判定手段と、警報出力手段と、他車感知手段と、警報制御手段とを備える。状況判定手段は、車両の走行音が所定レベル以下のときに、車両(自車)の存在を周囲に検知させるための警報出力が必要と判定する。警報出力手段は、状況判定手段によって警報出力が必要と判定されたときに、車両の周囲に対して警報を出力するように構成される。他車感知手段は、車両の周囲または近傍の他の車両を感知する。警報制御手段は、他車感知手段によって他の車両が感知された場合に、自車と他の車両との関係に応じて、警報出力手段からの警報の発生を制御する。
特に、警報制御手段は、警報設定手段と、警報制限手段とを含む。警報設定手段は、車両(自車)と他の車両との間の距離が基準距離より大きいときに、警報出力手段から出力される警報を基準レベルに設定する。警報制限手段は、自車と他の車両との間の距離が基準距離以下のときに、警報出力手段から出力される警報を停止または基準レベルより低下する。
上記車両用警報装置によれば、車両の走行音が小さい走行時に、自車の存在を周囲に認知させるための警報を発生可能であり、かつ、所定距離内に他車(先行車)が存在する場合には、警報の発生を停止あるいはその出力レベルを低減することができる。このような場合には、警報出力を低減あるいは停止しても、先行車の存在によって自車を含めた車両の存在を周囲の歩行者等に認知させることができる。したがって、このような状況時に、自車からさらに警報を発生することにより、過度の注意喚起を行なって車両の周囲に不快感を与えることを防止できる。
好ましくは、本発明による車両用警報装置では、警報制御手段は、制限禁止手段をさらに含む。制限禁止手段は、車両(自車)の発進が検知された場合には、自車と他の車両との間の距離が基準距離以下であっても警報制限手段による警報の停止または軽減を禁止する。
上記車両用警報装置によれば、車両の周囲に対して自車の存在を認知させる必要性が高い車両発進時においては、基準距離内における他車の存在有無に拘らず、基準レベルにて自車の存在を周囲に認知させるための警報を発生することができる。この結果、車両発進時には車両周囲の各人に対して注意喚起を十分に行なうことができる。
また好ましくは、本発明による車両用警報装置では、警報制御手段は、警報調整手段をさらに含む。警報調整手段は、車両(自車)と他の車両との間の距離が基準距離以下のときに、他の車両から発生される警報と自車の警報出力手段から発生される警報との関係に応じて、警報出力手段からの警報の発生を調整する。
特に、警報調整手段は、他の車両から発生される警報と関連性のある警報を警報出力手段から出力する指示を生成する手段を含む。あるいは、警報調整手段は、他車感知手段によって感知された他の車両が車両(自車)と同様の警報を出力している場合に、警報出力手段からの警報の発生を制御する手段を含む。
上記車両用警報装置によれば、同種の警報装置を搭載した他車(先行車)が同種の警報を発生している場合には、先行車と同種または同一の音(警報)を発生させて走行するため、異なるメロディや有意性のある音響が重なり合って周囲に不快感を与えることを抑制することができる。このため、車両の周囲に与える不快感を増大させることなく、自車の存在を周囲に対して認知させることができる。
さらに好ましくは、本発明による車両用警報装置は、状態検知手段をさらに備える。状態検知手段は、車両の状況を検知する。警報制御手段は、基準距離設定手段をさらに含む。基準距離設定手段は、状態検知手段によって検知された歩行者の車両(自車)の認知に関わる環境(たとえば、照度、降雨量等)および車両速度の少なくとも一方に基づいて、基準距離を設定する。
上記車両用警報装置によれば、基準距離を、車両周囲における歩行者の車両認知に関わる環境条件に応じて可変設定できる。したがって、たとえば、歩行者の車両認知が困難な状況では、基準距離を大きく設定して警報による注意喚起を積極的に行なう一方で、歩行者の車両認知が容易な状況では、基準距離を小さく設定して警報の発生を制限することで周囲に不快感を与えないように図ることができる。
また、さらに好ましくは、本発明による車両用警報装置では、警報は、予め定められた態様の警報音である。
上記車両用警報装置によれば、車両の周囲の人に対して予め定められた態様の警報音(たとえばメロディ)を発生することにより、車両の周囲の人に対して不快感を与えることなく車両の存在を認知させて注意喚起を行なうことができる。
好ましくは、本発明による車両用警報装置は、通知手段をさらに備える。通知手段は、警報出力手段による警報の出力を車両の内部に通知する。特に、通知手段は、所定音の発生により、警報出力手段による警報の出力を車両の内部に通知する。
上記車両用警報装置によれば、警報出力手段による警報の出力を車両の内部に通知することができる。これにより、運転者は、警報が発生したことを確認することができる。また、通知手段による通知により、運転者は車両の周囲に人がいることを認知することが可能となる。
好ましくは、本発明による車両用警報装置は、受信指示手段と、記憶手段とをさらに備える。また、車両には、車両外部の基地局と通信可能な通信手段が搭載される。受信指示手段は、通信手段を介して警報音および所定音の態様に対応するデータを受信するために設けられる。記憶手段は、受信したデータを蓄積する。さらに、警報出力手段および通知手段の少なくとも一方は、記憶手段に蓄積されたデータに基づいて、警報音または所定音の態様を設定する手段を含む。
上記車両用警報装置においては、通信装置を介して警報の態様(たとえばメロディ・電子音・音楽等)に対応するデータを受信して、受信したデータに基づいて警報音および/または通信手段により警報の出力を車内に通知するための所定音の態様を設定することができる。この結果、基地局からのダウンロードによって取得可能な運転者の所望のメロディ等を、警報および所定音の態様として設定することができる。
好ましくは、本発明による車両用警報装置では、車両は、駆動力源として電動機を搭載する。
上記車両用警報装置によれば、電動機による走行時には車両の走行音が小さくなるので、車両用警報装置による車両周囲への注意喚起が有効となる。
また好ましくは、本発明による車両用警報装置では、車両には、内燃機関および電動機が駆動力源として搭載され、状況判定手段は、内燃機関の回転数および電動機の回転数の少なくとも一方に基づいて、警報出力の必要性を判定する。
上記車両用警報装置によれば、内燃機関および電動機の回転数によって推定された自車の走行音に基づいて、自車の存在を周囲に検知させることの必要性判定を簡易に実行できる。
本発明による車両は、警笛発生手段と、請求項1から13のいずれか1項に記載の車両用警報装置とを備える。警笛発生手段は、第1の操作手段への操作に応答して第1の警笛を発生する。車両用警報装置は、第1の警笛以下の音量であるという第1の条件および第1の警笛とは異なる態様であるという第2の条件の少なくとも一方を満足する第2の警笛として警報を出力する。
上記車両によれば、車両の乗員による第1の操作手段(警笛スイッチ)への操作に応答して第1の警笛(たとえば、従来の法定基準を満足する警笛)を発生することができる一方で、対人検知機構(人感知手段)により感知された車両の周囲または近傍の人に対しては、第2の警笛の発生により車両の存在を認知させることができる。第2の警笛は、第1の警笛の音量以下であるという条件および第1の警笛と異なる態様(たとえば人の聴覚に与える刺激が小さいやさしい音色)であるという条件のうち少なくとも一方の条件を満足するため、車両の周囲の人に対して不快感を与えることなく自車の接近に対する注意喚起を促すことができる。
好ましくは、本発明による車両は、第2の操作手段をさらに備える。第2の操作手段は、第2の警笛を発生させるために設けられる。車両用警報装置は、第2の操作手段への入力に応答して、第2の警笛として警報を出力する。
上記車両によれば、車両に設けられた第2の操作手段(警報スイッチ)の操作によって、警報出力装置から警報(第2の警笛)を出力できる。このため、車両の乗員が車両の周囲に人を検知した場合に、不快感を与えることなく確実に注意喚起を行なうことができる。
特に、第2の操作手段を助手席から操作可能な位置に配置すれば、車両の助手席において第2の操作手段を操作できる。このため、たとえば助手席に着座している乗員の操作により車両の周囲の人に対して警報(第2の警笛)を発生させて車両の存在を認知させることができる。
あるいは、第1の操作手段への入力に応答して、第2の警笛として警報を出力すれば、従来の警笛(第1の警笛)の発生とともに。車両の周囲の人に対して警報(第2の警笛)を出力することができる。この結果、車両の周囲にいる人に対して、より確実に自車の接近を認知させることができる。
本発明の車両用警報装置および車両によれば、自車の走行音が小さいときに自車の存在を周囲に認知させるための警報を発生可能であるとともに、周囲の状況に応じて警報出力を低減または停止することによって、車両周囲へ与える不快感を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1に示すように、本実施の形態に係る車両用警報装置である警報装置1000を搭載したハイブリッド自動車(以下、単に車両とも称する)10は、エンジン100と、モータジェネレータ(Motor Generator:以下、MGと略して記載)(1)200と、PCU(Power Control Unit)300と、蓄電装置であるバッテリ400と、MG(2)500と、通信装置650と、表示装置660と、これらの全てに接続されたHV−ECU(Hybrid Vehicle-Electronic Control Unit)600とを含む。
「内燃機関」であるエンジン100は、燃料と空気との混合気を燃焼させてクランクシャフト(図示せず)を回転させ、駆動力を発生する。エンジン100が発生する駆動力は、動力分割機構700により、2経路に分割される。一方、減速機800を介して車輪900を駆動する経路である。もう一方は、MG(1)200を駆動させて発電する経路である。
MG(1)200は、動力分割機構700により分割されたエンジン100の動力により駆動されることで発電する。MG(1)200により発電された電力は、車両の運転状態や、バッテリ400のSOC(State Of Charge)の状態に応じて使い分けられる。たとえば、通常走行時や急加速時では、MG(1)200により発電された電力はPCU300を介してMG(2)500に供給される。
一方、バッテリ400のSOCが予め定められた値よりも低い場合、MG(1)200により発電された電力は、PCU300のインバータ302により交流電力から直流電力に変換され、コンバータ304により電圧が調整された後、バッテリ400に蓄えられる。
蓄電装置であるバッテリ400は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。なお、蓄電装置としては、バッテリ400の代わりに、キャパシタ(コンデンサ)を用いてもよい。
駆動力源となる「電動機」であるMG(2)500は、三相交流回転電機である。MG(2)500は、バッテリ400に蓄えられた電力およびMG(1)200により発電された電力の少なくとも一方の電力により駆動する。
MG(2)500の駆動力は、減速機800を介して車輪900に伝えられる。これにより、MG(2)500は、エンジン100をアシストして車両を走行させたり、MG(2)500からの駆動力のみにより車両を走行させたりする。
車両の回生制動時には、減速機800を介して車輪900によりMG(2)500が駆動され、MG(2)500が発電機として作動させられる。これによりMG(2)500は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。MG(2)500により発電された電力は、インバータ302およびコンバータ304を介してバッテリ400に蓄えられる。
HV−ECU600は、CPU(Central Processing Unit)602と、メモリ604とを含む。CPU602は、車両の走行状態や、アクセル開度、ブレーキペダルの踏み量、シフトポジション、バッテリ400のSOC、メモリ604に保存されたマップおよびプログラム等に基づいて演算処理を行なう。これにより、HV−ECU600は、車両が所望の運転状態となるように、車両に搭載された機器類を制御する。
通信装置650は、車両10外の基地局(図示せず)と情報を双方向で通信する。たとえば、通信装置650は、基地局を経由して、通信網から情報を受信する。通信網とは、インターネットであってもよいし、専用の通信回線であってもよいものとする。本実施の形態において、通信装置650は、周知な技術を用いればよいためその詳細は説明しない。表示装置660は、車両室内に設けられ、各種情報を表示する。表示装置660は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)である。
ナビゲーションシステム670は、GPS(Global Positioning System)を利用して車両10の現在位置を検知する。検知された現在位置に対応する信号は、HV−ECU600に送信される。また、ナビゲーションシステム670には、自車の現在位置周辺の地図情報が予め記憶されている。さらに、ナビゲーションシステム670には、ナビゲーションシステム670に設けられた操作部(図示せず)からの入力により登録された地図上の位置、あるいは、予め登録された地図上の位置が記憶されている。
次に、図2を用いて、図1に示した警報装置1000の構成をより詳細に説明する。
図2を参照して、警報装置1000は、制御装置1010と、他車感知センサ1020と、周囲環境センサ1030と、警報設定装置1050と、警報出力装置1100と、記憶部1350を含んで構成された車内通知装置1300とを含む。
制御装置1010は、HV−ECU600と通信可能に接続され、警報装置1000からの警報1110の出力を制御する。図1に示したように、HV−ECU600は、通信装置650および表示装置660と通信可能なように構成されており、車両10の乗員からのダウンロード入力指示655を受け付けることが可能である。また、制御装置1010は、車両10に備えられた速度計(図示せず)の検出データを取込むことに相当する車速入力1015によって車両速度を検知できる。
他車感知センサ1020は、車間距離測定用のミリ波レーダ等で構成することができ、自車の進行方向の一定距離範囲内における先行車の感知、および感知した先行車との間の距離測定が実行可能なように構成される。他車感知センサ1020は、上記機能を実現可能である限り、当業者にとって周知の機構を任意に採用することができる。他車感知センサ1020によって感知された情報は、制御装置1010へ送出される。
周囲環境センサ1030は、車両10の周囲の照度や降雨量に代表される車外環境を検知するために設けられる。周囲環境センサ1030としても、当業者にとって周知の機構を任意に採用することができる。周囲環境センサ1030によって感知された情報は、制御装置1010へ送出される。
警報設定装置1050は、制御装置1010からの制御指示に基づいて、警報出力装置1100からの警報出力を制御する。警報設定装置1050は、記憶部1060と、読出選択部1070と、再生部1080と、増幅部1090とを含む。
記憶部1060は、警報1110の異なる態様にそれぞれ対応する複数種類のデータD1〜Dn(n:2以上の整数)を記憶可能である。読出選択部1070は、制御装置1010からの制御指示(警報選択指示)に基づき、複数種類のデータD1〜Dnのうちの1つを選択的に読出す。再生部1080は、読出選択部1070によって読出されたデータを、警報1110を発生するためのアナログ電圧信号に変換する。増幅部1090は、制御装置1010からの制御指示(増幅率指示)に従って、再生部1080によって再生されたアナログ電圧信号を増幅する。警報出力装置1100は、増幅部1090から出力されたアナログ電圧信号に基づいて警報1110を、たとえば警報音の態様で出力する。
すなわち、警報出力装置1100から出力される警報1110は、記憶部1060に記憶されるデータD1〜Dnに基づいて、所定の態様に設定することができる。特に、警報装置1000の他に、運転席に設けられた操作スイッチ(図示せず)に応答して奏鳴される警笛(図示せず)が設けられる場合には、警報1110を、当該警笛の音量以下であるという条件、および人の聴覚に与える刺激が小さい音色であるという条件の少なくとも一方の条件を満足するように設定すると、車両の周囲の人に対して、不快感を与えることなく注意喚起を行なえる。このような観点により、たとえば警報1110は、データD1〜Dnによってそれぞれ発生される、メロディ、音楽、走行擬製音、サイレン音等とすることができる。
なお、読出選択部1070については、ハード機構を設けることなく、記憶部1060内のアドレス指定によるソフトウェア的な処理によって実現することもできる。また、増幅部1090の具体的な構成については、特開平7−182587号公報の図4の開示を援用する。
すなわち、本発明に従う警報装置によれば、制御装置1010からの制御指示に応答して、警報の種類の選択および警報の出力レベル設定を行なうことができる。
HV−ECU600は、車両の乗員からのダウンロード入力指示655に応答して、通信装置650を介して基地局(図示せず)と通信可能である。基地局との通信により、警報1110の態様に対応するデータを受信(ダウンロード)することができる。ダウンロードされたデータは、制御装置1010を介して警報設定装置1050内の記憶部1060にデータD1〜Dnとして記憶される。これにより、警報装置1000からの警報1110を運転者の所望の態様にダウンロードによって設定できる。
車内通知装置1300は、制御装置1010からの制御指示に応答して、警報出力装置1100から警報1110が発せられたときに、警報1110が発せられたことを車内に通知する。
HV−ECU600から制御装置1010へは、車両10の走行状態に基づいて設定される警報必要性フラグCflgが送出される。制御装置1010は、警報必要性フラグCflgに応じて、警報装置1000の作動を制御する。
警報必要性フラグCflgは、車両10の走行状態に応じて、車両の周囲の人に対して自車の接近を認知させるための自動警報発生の必要性を設定するフラグである。具体的には、HV−ECU600は、車両10の走行音レベルに応じて警報必要性フラグCflgを設定する。すなわち、警報必要性フラグCflgは、車両10の走行音レベルが小さく、自動警報発生の必要性があると判断される場合に「オン」され、それ以外では「オフ」される。
たとえば、車両10が駆動用電動機であるMG(2)の駆動力のみによる走行モードであるとき、あるいは、エンジン100の回転数が所定回転数以下であるときに、警報必要性フラグCflgは「オン」される。
あるいは、MG(2)の回転数およびエンジン100の回転数に基づいて、下記(1)式に従って算出される走行音パラメータPSが基準値以下である場合に、警報必要性フラグCflgは「オン」される。
PS=k1・NE1+k2・NE2…(1)
ここで、k1,k2は所定の重み定数であり、NE1はエンジン100の回転数であり、NE2はMG(2)の回転数である。予め実験等により、回転数NE1,NE2と、走行音との関係について適切な定数k1,k2を設定することにより、走行音パラメータPSに基づいて車両走行音を推定することが可能である。
したがって、本発明の実施の形態における警報装置1000は、HV−ECU600における警報必要性フラグCflgの設定に応答して、車両の周囲に対して自車の接近を認知させるための警報1110を発生できる。警報1110は、記憶部1060に記憶されたデータに応じて所望の態様で出力可能であるので、車両の周囲に過度に注意喚起して不快感を与えることなく、自身の接近を感知させることができる。
なお、図2に示した構成のうち、警報出力装置1100が本発明における「警報出力手段」に対応し、車内通知装置1300は、本発明における「通知手段」に対応する。また、通信装置650は、本発明における「通信手段」に対応し、記憶部1060,1350は本発明における「記憶手段」に対応する。
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態1に係る警報装置1000の制御装置1010で実行されるプログラム制御構造について説明する。
ステップS100では、制御装置1010は、HV−ECU600からの警報必要性フラグCflgによって、車両10の走行音が所定レベル以下であるかどうかを判定する。警報必要性フラグCflgが「オフ」のとき(ステップS100でのNO判定時)には、警報装置1000からの警報出力は実行されずに、制御は終了される。
一方、警報必要性フラグCflgが「オン」のとき(ステップS100でのYES判定時)には、警報出力装置1100からの警報1110の発生を制御するためのステップS200が実行される。ステップS200は、以下に説明するステップ群S210〜S280を含む。
ステップS210では、制御装置1010は、他車感知センサ1020によって感知されたデータを取得することにより、自車から所定範囲内に存在する先行車および、自車と先行車との距離を検知する。
さらに、ステップS220では、制御装置1010は、周囲環境センサ1030での感知データを取得して、車両10の周囲における環境、たとえば照度および降雨量等の歩行者の車両認知に関わる周囲環境条件を検知する。
ステップS230では、制御装置1010は、ステップS220で取得した周囲環境条件に応じて基準距離を設定する。この基準距離は、車両10の周囲が低照度のとき、あるいは降雨時(降雨量>基準値)のように、歩行者による車両認知が困難な環境条件下では、相対的に大きい値に設定される。反対に、車両10の周囲が高照度のとき、あるいは降雨無し時のように、歩行者による車両認知が容易な環境条件下では、相対的に小さい値に設定される。
ステップS250では、制御装置1010は、ステップS230で判定された基準距離内に他車(先行車)が存在するかどうかを、ステップS210で検知した情報に基づいて判定する。
基準距離内に他車が存在しない場合(ステップS250におけるNO判定時)には、制御装置1010は、ステップS280を実行して、基準レベルにて警報1110の出力設定を行なう。すなわち、車両10の存在を周囲に認知させるように考慮して、警報出力レベル(音量)が設定される。
一方、基準距離内に他車が存在する場合(ステップS250におけるYES判定時)には、制御装置1010は、ステップS260により、車両10が発進時であるかどうかをさらに判定する。ステップS260による判定は、シフトポジションの選択およびブレーキ操作(パーキングブレーキのオン/オフ、ブレーキペダル踏込量)に基づいて行なうことができる。
車両10の発進時(ステップS260におけるYES判定時)には、基準距離内に他車が存在する場合であっても、制御装置1010は、ステップS280を実行して、基準レベルにて、すなわち車両10の周囲に自車の存在を認知させることが可能なように、警報1110の出力設定を行なう。
一方、車両発進時以外(ステップS260におけるNO判定時)には、制御装置1010は、ステップS270により、基準距離内に他車が存在することから、警報1110の出力レベルがステップS280での基準レベル以下となるように、あるいは、警報1110の出力を停止するように警報出力設定を行なう(ステップS270)。
ステップS300では、制御装置1010は、ステップS200によって実行された警報出力設定(ステップS270またはS280)に従った警報制御指示を発生して、警報設定装置1050へ送出する。制御指示のうち増幅部1090での増幅率指示は、基準レベル(ステップS280)あるいはそれ以下のレベル(ステップS270)に対応して設定される。また、増幅率=0と指示することにより、警報1110の出力を停止できる。また、制御指示のうち警報選択指示、すなわち読出選択部1070での読出選択指示は、基本的には、運転者の選択に従って設定する。
警報出力装置1100は、制御装置1010からの警報制御指示に応じて、ステップS200での出力設定に応じた警報1110を車両10の外部に対して出力する。さらに、ステップS310では、警報出力装置1100から警報1110が出力されたことが、車内通知装置1300によって車内に通知される。車内への通知は、上述したように車内スピーカ(図示せず)から所定音を発生させる構成の他に、表示装置660への表示を行なう構成としてもよい。これにより、車両10の乗員(特に運転者)は、自車を認知させるための警報1110が出力されたことを認識することができる。
図4には、ステップS200による警報出力設定の一例が示される。
図4の横軸には他車(先行車)との距離が示され、縦軸には警報1110の出力レベルが示される。
他車との距離が、基準距離L3以上である場合には、ステップS280により警報1110の出力レベルは、基準レベル(レベル3)に設定される。これに対して、ステップS270の実行時には、他車との距離Lに応じて、警報1110の出力レベルは、レベル3(基準レベル)よりも低いレベル2、レベル1またはレベル0(出力停止)に設定される。たとえば、基準距離L3以下の範囲を細分化して、警報1110の出力レベルは、L2≦L<L3の範囲ではレベル2に、L1≦L<L2の範囲では、さらに低いレベル1に設定される。さらに、L<L1以下の範囲では、警報1110の出力が停止される。このように、他車(先行車)との距離に応じて、警報1110の出力レベルを複数段階に設定することも可能である。
図3に示したフローチャートに従えば、本実施の形態による警報装置1000は、ハイブリッド自動車等の走行音の小さい走行時に、自車の存在を周囲に認知させるための警報1110を発生可能であり、かつ、所定距離内に先行車が存在する場合には、警報1110の発生を停止あるいはその出力レベルを低減する。このような場合には、警報1110出力を低減あるいは停止しても、先行車両の存在によって自車を含めた車両の存在を周囲の歩行者等に認知させることができる。したがって、このような状況時に、自車からさらに警報1110を発生することにより、過度の注意喚起を行なって車両の周囲に不快感を与えることを防止できる。
一方、車両の周囲に対して自車の存在を認知させる必要性が高い車両発進時においては、基準距離内における他車の存在有無に拘らず、所定の基準レベルにて自車の存在を周囲に認知させるための警報1110を発生することができる。この結果、車両10の発進時には車両周囲の各人に対して注意喚起を十分に行なうことができる。
また、ステップS250の判定に用いる基準距離を、車両10の周囲における歩行者の車両認知に関わる環境条件に応じて可変設定するので、歩行者の車両認知が困難な状況では基準距離を大きく設定して、警報1110による注意喚起を積極的に行なう一方で、歩行者の車両認知が容易な状況では基準距離を小さく設定して、警報1110の発生を制限することで周囲に不快感を与えないように図ることができる。
次に、図5では、実施の形態1の警報装置1000における制御装置1010での実行プログラムの制御構造の変形例について説明する。
図5には、図3のフローチャートにおいて、ステップS200に代えて実行可能なステップS200♯が示される。
図5を図3と比較して、ステップS200♯は、図3に示したステップS200におけるステップS210〜S280に加えて、ステップS290およびS295をさらに含む。
ステップS290は、ステップS260におけるNO判定時に、ステップS270に先立って実行される。すなわちステップS290は、車両非発進時であり、かつ基準距離内に他車がある場合に実行される。ステップS290では、制御装置1010は、基準距離内に存在する他車が、車両10と同様または同種の警報1110を発生しているかどうかを判定する。ステップS290における判定は、通信装置650による、車両間通信または公共ネットワークとの間の情報通信に基づいて行なうことができる。
他車(先行車)も同様または同種の警報1110を発生している場合には(ステップS290におけるYES判定)、制御装置は、ステップS295により、他車と関連した警報の出力設定を行なう。
ステップS295では、制御装置1010は、他車から発生される警報と自車の警報1110との関係に応じて、警報1110の出力設定を制御する。たとえば、先行車が発生する警報1110と関連性のある音、具体的には、同種または同一の音を警報1110として選択する。あるいは、さらに、この同種または同一の音を、他車と位相をずらす(たとえばメロディを僅かに遅らせる)ように、警報1110の出力設定を行なう。なお、警報1110の出力レベルは、基準レベルよりも低く設定される。
ステップS290およびS295での処理により、同種の警報装置を搭載した他車(先行車)が同種の警報1110を発生している場合には、異なるメロディや有意性のある音響が重なり合って周囲に不快感を与えることを抑制することができる。
一方、ステップS290がNO判定であり、他車(先行車)が同種の警報装置を備えていない、または、同様の警報1110を発生していない場合には、制御装置1010は、図3と同様のステップS270によって、警報1110の出力設定を行なう。
図5に示したフローチャートに従えば、車両10が、同様の警報装置1000を搭載して警報1110を発生している先行車両に追随して走行する場合には、先行車両と同種または同一の音(警報1110)を発生させて走行するため、車両の周囲に、多種の音が混じり合った不快な音を発生させることがない。このため、車両の周囲に与える不快感を増大させることなく、自車の存在を周囲に対して認知させることができる。
図3および図5に示したフローチャートと本発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS100は本発明における「状況判定手段」に対応し、ステップS200およびS200♯は本発明における「警報制御手段」に対応する。また、ステップS270は、本発明における「警報制限手段」に対応し、ステップS280は本発明における「警報設定手段」に対応する。さらに、ステップS260は本発明における「制限禁止手段」に対応し、ステップS290,S295は、本発明における「警報調整手段」に対応する。さらに、ステップS220は本発明における「状態検知手段」に対応し、ステップS230は、本発明における「基準距離設定手段」に対応する。
[実施の形態2]
実施の形態2では、実施の形態1に従う車両用警報装置の作動指示構成について説明する。
図6には、第2の実施の形態に係る車両用警報装置の第1の作動指示構成例が示される。
図6を参照して、車両10には、警報装置1000とは別に、警笛発生装置1200が設けられる。警笛発生装置1200は、警笛スイッチ680の操作に応答して電源675と接続されるときに警笛1210を発生する。たとえば、警笛1210は、警笛発生装置1200が電源675の供給に応答して圧縮空気を供給することによって奏鳴される警笛である。すなわち、警笛1210は、ハイブリッド自動車以外の一般の自動車においても、いわゆる「クランクション」として設けられる、法定基準以上の音量を有するものである。
これに対して、警報装置1000から出力される警報1110は、警笛1210の音量以下であるという条件、および人の聴覚に与える刺激が小さい音色であるという条件の少なくとも一方の条件を満足するように設定される。これにより、車両の周囲の人に対して、不快感を与えることなく警報1110による注意喚起を行なえる。このような観点により、たとえば警報1110は、メロディ、音楽、走行擬製音等の態様とすることができる。
さらに、警報装置1000を作動させるための警報スイッチ690は、警報スイッチ690の操作に応答して、制御装置1010が電源675と接続されるように配置される。これにより、制御装置1010は、警報スイッチ690の操作を感知できる。
既に説明したように、制御装置1010へは、HV−ECU600から警報必要性フラグCflgが送出される。制御装置1010は、警報必要性フラグCflgに応じて、図3および図5に示したフローチャートに従って、警報1110の出力を制御する。
さらに、制御装置1010は、警報スイッチ690の操作が感知されると、図3および図5に示したフローチャートに従う制御構造とは別に、所定レベル(たとえば基準レベル)にて警報1110を出力する。
なお、警報スイッチ690は、車両10の助手席(図示せず)から操作可能な位置に配置されることが好ましい。このような位置に警報スイッチ690を配置することにより、助手席に着座している乗員の操作により車両の周囲の人に対して警報を発生することができる。
また、図7に示すように、警笛スイッチ680の操作に応答して、制御装置1010が電源675と接続される経路685をさらに設ける構成としてもよい。図7の構成では、警笛スイッチ680への操作に応答して、警笛1210とともに警報1110を出力する構成とできる。
図6あるいは図7に示すように、操作スイッチ(警笛スイッチ680,警報スイッチ690)への入力に応答して警報装置1000を作動可能な構成とすれば、HV−ECU600によって車両10の走行音が小さいと判断される場合に加えて、車両10の乗員の操作によって警笛1210とは別の警報1110の出力が可能となる。この結果、警報装置1000による車両周囲の人に対する警報出力をより確実に行なえるので、車両10の接近をより確実に認知させて注意喚起を促すことができる。
なお、実施の形態2に示した構成と本発明の構成との対応関係を説明すると、警笛スイッチ680および警報スイッチ690は本発明における「操作手段」に対応し、特に、警笛スイッチ680は「第1の操作手段」に対応し、警報スイッチ690は「第2の操作手段」に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る車両用警報装置を搭載したハイブリッド自動車の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る車両用警報装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る車両用警報装置の制御装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る車両用警報装置による警報出力設定の一例を示す概念図である。 第1の実施の形態に係る車両用警報装置の制御装置で実行されるプログラムの制御構造の変形例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る車両用警報装置の第1の作動指示構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る車両用警報装置の第2の作動指示構成例を示すブロック図である。
符号の説明
10 ハイブリッド自動車(車両)、100 エンジン、302 インバータ、304 コンバータ、400 バッテリ、600 HV−ECU、650 通信装置、655 ダウンロード入力指示、660 表示装置、670 ナビゲーションシステム、675 電源、680 警笛スイッチ、685 経路、690 警報スイッチ、700 動力分割機構、800 減速機、900 車輪、1000 警報装置(車両用警報装置)、1010 制御装置、1015 車速入力、1020 他車感知センサ、1030 周囲環境センサ、1050 警報設定装置、1060,1350 記憶部、1070 読出選択部、1080 再生部、1090 増幅部、1100 警報出力装置、1110 警報、1200 警笛発生装置、1210 警笛、1300 車内通知装置、Cflg 警報必要性フラグ、D1〜Dn データ(警報)、L3 基準距離、MG(1),MG(2) モータジェネレータ。

Claims (15)

  1. 車両の走行音が所定レベル以下のときに、該車両の存在を周囲に検知させるための警報出力が必要と判定する状況判定手段と、
    前記状況判定手段によって前記警報出力が必要と判定されたときに、前記車両の周囲に対して警報を出力するための警報出力手段と、
    該車両の周囲または近傍の他の車両を感知するための他車感知手段と、
    前記他車感知手段によって前記他の車両が感知された場合に、該車両と前記他の車両との関係に応じて、前記警報出力手段からの警報の発生を制御するための警報制御手段と、
    前記車両の状況を検知する状態検知手段とを備え、
    前記警報制御手段は、
    前記状態検知手段によって検知された歩行者による該車両の認知に関わる環境および該車両の速度の少なくとも一方に基づいて、基準距離を設定する基準距離設定手段と、
    該車両と前記他の車両との間の距離が、設定された前記基準距離より大きいときに、前記警報出力手段から出力される警報を基準レベルに設定する警報設定手段と、
    該車両と前記他の車両との間の距離が前記基準距離以下のときに、前記警報出力手段から出力される警報を停止または前記基準レベルより低下する警報制限手段とを含む、車両用警報装置。
  2. 前記警報制御手段は、
    該車両の発進が検知された場合には、該車両と前記他の車両との間の距離が前記基準距離以下であっても前記警報制限手段による前記警報の停止または軽減を禁止する制限禁止手段をさらに含む、請求項記載の車両用警報装置。
  3. 前記警報制御手段は、
    該車両と前記他の車両との間の距離が前記基準距離以下のときに、前記他の車両から発生される警報と該車両の前記警報出力手段から発生される警報との関係に応じて、前記警報出力手段からの警報の発生を調整する警報調整手段をさらに含む、請求項1記載の車両用警報装置。
  4. 前記警報調整手段は、
    前記他の車両から発生される警報と関連性のある警報を前記警報出力手段から出力する指示を生成する手段を含む、請求項記載の車両用警報装置。
  5. 前記警報調整手段は、
    前記他車感知手段によって感知された他の車両が該車両と同様の前記警報を出力している場合に、前記警報出力手段からの警報の発生を制御する手段を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の車両用警報装置。
  6. 前記警報出力手段による警報は、予め定められた態様の警報音である、請求項1からのいずれか1項に記載の車両用警報装置。
  7. 前記車両用警報装置は、前記警報出力手段による警報の出力を前記車両の内部に通知するための通知手段をさらに備える、請求項1からのいずれか1項に記載の車両用警報装置。
  8. 前記通知手段は、所定音の発生により、前記警報出力手段による警報の出力を前記車両の内部に通知する、請求項記載の車両用警報装置。
  9. 前記車両には、前記車両外部の基地局と通信可能な通信手段が搭載され、
    前記車両用警報装置は、
    前記通信手段を介して前記警報音および前記所定音の態様に対応するデータを受信するための受信指示手段と、
    受信した前記データを蓄積するための記憶手段とをさらに備え、
    前記警報出力手段および前記通知手段の少なくとも一方は、前記記憶手段に蓄積されたデータに基づいて、前記警報音または前記所定音の態様を設定する手段を含む、請求項またはに記載の車両用警報装置。
  10. 前記車両は、駆動力源として電動機を搭載する、請求項1からのいずれか1項に記載の車両用警報装置。
  11. 前記車両には、内燃機関および電動機が駆動力源として搭載され、
    前記状況判定手段は、前記内燃機関の回転数および前記電動機の回転数の少なくとも一方に基づいて、前記走行音が前記所定レベル以下であるか否かを判定する、請求項1に記載の車両用警報装置。
  12. 第1の操作手段への操作に応答して第1の警笛を発生する警笛発生手段と、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の車両用警報装置とを備え、
    前記車両用警報装置は、前記第1の警笛以下の音量であるという第1の条件および前記第1の警笛とは異なる態様であるという第2の条件の少なくとも一方を満足する第2の警笛として、前記警報を出力する、車両。
  13. 前記第2の警笛を発生させるための第2の操作手段をさらに備え、
    前記車両用警報装置は、前記第2の操作手段への入力に応答して、前記第2の警笛として、前記警報を出力する、請求項12記載の車両。
  14. 前記第2の操作手段は、助手席から操作可能な位置に配置される、請求項13記載の車両。
  15. 前記車両用警報装置は、前記第1の操作手段への入力に応答して、前記第2の警笛として、前記警報を出力する、請求項12記載の車両。
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