JP2011195022A - モータ駆動車両の報知装置 - Google Patents

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健 土野
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健一 松浦
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Abstract

【課題】マイクなどの部材の追加により製造コストを高騰させることなく、周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整でき、もって、モータ走行により得られる静音性の利点を保ったまま、周囲の歩行者の注意を確実に喚起できるモータ駆動車両の報知装置を提供する。
【解決手段】車両の既存の装備であるワイパスイッチの操作位置が作動位置であるか停止位置であるかに基づき、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定し、作動位置であるとして雨天と判定したときには雨天以外の判定時に比較してスピーカによる報知音の音量を増加させ、且つ作動位置の中でもワイパ操作位置が高速側で雨量が多いと推測されるときほど報知音の音量を増加させる(ステップS8〜18)。
【選択図】図2

Description

本発明はモータ駆動車両の報知装置に係り、詳しくは電動モータを使用したモータ走行時に周囲の歩行者や自転車など(以下、単に歩行者と総称する)に向けて報知音を発して自車の接近を認識させるモータ駆動車両の報知装置に関する。
近年、ガソリンエンジンなどの内燃機関を走行用動力源とする自動車に代わり、バッテリから供給される電力により電動モータを駆動して走行する電気自動車、水素ガスを燃料とする燃料電池で発電された電力により電動モータを駆動して走行する燃料電池車両、或いは内燃機関と電動モータとを備えたハイブリッド車両などが普及し始めている。
この種の車両が電動モータの駆動により走行しているときには、従来の内燃機関を備えた車両に比較して騒音を低減できるという大きな長所がある反面、歩行者が自車の接近に気付かずに歩道から車道に飛び出すなどのアクシデントを発生する可能性がある。そこで、モータ走行時にはスピーカから報知音を発生させて、周囲の歩行者に自車の接近を認識させるなどの対策が検討されている。報知音の音量が大きいほど歩行者の注意を喚起させ易くなるが、音量が過大になると、例えば閑静な住宅地などを走行する際にモータ走行により得られる静音性の利点を損なうことにも繋がる。このため、自車の周辺騒音に対応するように報知音の音量を適切に調整することが望まれている。
このような要望に着目した対策として、例えば特許文献1の技術が提案されている。当該特許文献1に記載された報知装置では、車両に設置した騒音検出手段(マイクなど)により自車の周辺騒音を検出し、その周辺騒音の騒音レベルに対応して報知音の音量を調整している。
特開平7−182587号公報
上記のように特許文献1の報知装置では、自車の周辺騒音の騒音レベルに対応して疑似音の音量レベルを調整するために、マイクなどの騒音検出手段による周辺騒音の検出を要する。必然的に車両に報知装置を設けるには、マイクなどを車両に追加設置することが必要不可欠となり、報知装置の製造コストが高騰してしまうという問題があった。
さらに、自車の走行地点で雨が降っているような場合においては、歩行者は、歩行者自身がさしている傘に雨が当たる音や雨が路面に落ちる音などが周囲騒音に加わることにより、雨天以外の天候の場合と比べて、自車が発生する報知音が聞こえ難い状況となっていた。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、マイクなどの部材の追加により製造コストを高騰させることなく、周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整でき、もって、モータ走行により得られる静音性の利点を保ったまま、周囲の歩行者の注意を確実に喚起することができるモータ駆動車両の報知装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、電動モータを動力源として所定車速未満で走行するモータ走行時に、周囲の歩行者に対して報知手段から報知音を発して自車の接近を知らせるモータ駆動車両の報知装置において、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報を入手する雨天情報入手手段と、雨天情報入手手段により入手された情報に基づき自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定する雨天判定手段と、雨天判定手段により雨天と判定したときには雨天以外の判定時に比較して報知手段の報知音の音量を増加させる音量制御手段とを備えたものである。
従って、雨天情報入手手段から入手した情報に基づき、雨天判定手段により自車の周囲環境が雨天であるか否かが判定され、音量制御手段により周囲環境が雨天であると判定したときには雨天以外の判定時に比較して報知音の音量が増加される。
雨天では、歩行者は、歩行者自身が差している傘に雨が当たる音や雨が路面に落ちる音などが周囲騒音に加わることにより、雨天以外の天候の場合と比べて、自車が発生する報知音が聞こえ難い状況となっているが、報知音の音量を増加させることにより歩行者は雨天以外と同程度に注意を喚起される。結果として自車の周囲環境が雨天であるか否かに関わらず、周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、雨天情報入手手段は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報と共に、情報が雨天を示しているときには降雨量と相関する情報も提供するものであり、雨天判定手段は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定すると共に、上記降雨量と相関する情報に基づき、該降雨量を推定し、音量制御手段は、雨天判定手段からの情報に基づき雨天と判定したときには、降雨量と相関する情報に基づき降雨量が多いほど報知音の音量を増加させるものである。
従って、雨天判定手段に基づき雨天と判定されたときには、雨天情報入手手段が入手した降雨量と相関する情報に基づき、降雨量が多いほど報知音の音量が増加される。降雨量が多いほど自車の周辺騒音は増加するが、それに応じて報知音が増加されるため、雨天時には降雨量に関わらず周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整可能となり、自車の周囲の歩行者に対して、注意を確実に喚起することができる。
請求項3の発明は、請求項1または2において、雨天情報入手手段が、自車に装備されたワイパを作動させるためのワイパスイッチであり、音量制御手段が、ワイパスイッチから提供される操作位置情報がワイパ作動位置であるときに、自車の周囲環境が雨天であると判定するものである。
従って、ワイパスイッチは、車両のウィンドウに付着した雨滴を払拭するためのワイパを作動させるスイッチとして機能する既存の装備であるが、雨天以外ではワイパ停止位置に操作される一方、雨天ではワイパを作動させるべくワイパ作動位置に切り換えられることから、ワイパスイッチの操作位置情報に基づき雨天か否かを適切に判定可能となる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3において、自車の車速を検出する車速検出手段を備え、音量制御手段が、車速検出手段により検出された車速に応じて報知手段の報知音の音量を変化させるものである。
従って、自車の車速に応じて報知音の音量が変化することから、歩行者は音量の変化から車両の接近が急なものか否かを容易に認識可能となる。
以上説明したように請求項1の発明のモータ駆動車両の報知装置によれば、雨天情報入手手段から提供される情報に基づき、雨天判定手段により自車の周囲環境が降雨により自車の周辺騒音が増加する雨天時であるか否かを判定し、雨天時と判定したときには雨天以外と判定したときに比較して報知音の音量を増加させることから、自車の周囲環境が雨天であるか否かに関わらず、周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整でき、もって、モータ走行により得られる静音性の利点を保ったまま、周囲の歩行者の注意を確実に喚起して自車の接近を認識させることができる。
請求項2の発明のモータ駆動車両の報知装置によれば、請求項1に加えて、雨天情報入手手段により入手した降雨量と相関する情報に基づき、降雨量が多いほど報知音の音量を増加するようにしたため、降雨量に関わらず周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整でき、もってモータ走行による静音性と歩行者の注意喚起とを一層高次元で両立させることができる。
請求項3の発明のモータ駆動車両の報知装置によれば、請求項1または2に加えて、ワイパを作動させるための既存のワイパスイッチの操作位置情報に基づき、雨天であるか否かを適切に判定することができる。
請求項4の発明のモータ駆動車両の報知装置によれば、請求項1乃至3に加えて、自車の車速に応じて報知音の音量を変化させることにより、自車の接近が急なものか否かを歩行者に容易に認識させることができる。
本発明の報知装置が適用された電気自動車を示す全体構成図である。 車両ECUが実行する報知制御ルーチンを示すフローチャートである。 ワイパ操作位置及び車速に応じた報知音の音量の設定特性を示す図である。
以下、本発明を走行用動力源として電動モータを備えた電気自動車の報知装置に具体化した一実施形態を説明する。
図1は本発明の報知装置が適用された電気自動車を示す全体構成図であり、同図では車両を平面視で示しており、図中の上側が車両前部に相当する。車両には走行用動力源として走行モータ1(電動モータ)が搭載されており、走行モータ1は減速機2及び差動装置3を介して左右の後輪4に連結され、走行モータ1の駆動力により後輪4が回転駆動されるようになっている。走行モータ1は誘導型モータ、或いは永久磁石同期型モータとして構成され、インバータ回路5を介して駆動用のバッテリ6が電気的に接続されている。
インバータ回路5は、車両の走行時においてバッテリ6からの電力を走行モータ1に供給して駆動制御し、走行モータ1の駆動力により後輪4を回転駆動する一方、車両の減速時には、後輪4からの逆駆動により走行モータ1が発生した交流の回生電力を整流してバッテリ6に充電する。
また、バッテリ6にはバッテリECU7が電気的に接続され、バッテリECU7はバッテリ6の充電電流及び放電電流を逐次積算することによりバッテリ6のSOC(State Of Charge)を算出するようになっている。
一方、車室内には図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えた車両ECU(電子制御ユニット)11が設置されている。車両ECU11には上記したインバータ回路5及びバッテリECU7が電気的に接続されると共に、車速Vを検出する車速センサ12(車速検出手段)やアクセル操作量Accを検出するアクセルセンサ13などのセンサ類、車両のワイパを作動させるために運転席に設けられたワイパスイッチ14、及び歩行者に対して報知音を発生するためのスピーカ15などが接続されている。
ワイパスイッチ14は本実施形態の雨天情報入手手段として機能するものであり、その操作位置情報が車両ECU11に入力されるようになっている。より具体的には、ワイパスイッチ14には停止位置、間欠位置、低速位置、中速位置及び高速位置の5つの操作位置が設けられ、これらのワイパ操作位置に応じてワイパは、停止、所定インターバル時間毎の間欠動作、低速作動、中速作動、高速作動を行う。
そして、これらの操作位置の何れにワイパスイッチ14が切り換えられているかを表す操作位置情報が車両ECU11に入力される。以下の説明では便宜上、停止位置との区別のために、間欠位置、低速位置、中速位置及び高速位置を作動位置と総称することもある。
なお、間欠動作のインターバル時間は、ワイパスイッチ14とは別に設置された図示しない調整ダイヤルにより運転者が所定の範囲内で任意に設定可能となっている。
また、スピーカ15は本実施形態の報知手段として機能するものであり、報知音により歩行者の注意を喚起し易いように、車両の左側、即ち歩道側に面するように設置されている。但し、スピーカ15の設置状態はこれに限ることはなく、歩行者の注意を喚起できれば任意に変更可能である。
そして、車両ECU11は電気自動車を走行させるための各種制御を実行する。即ち、車速センサ12により検出された車速V及びアクセルセンサ13により検出されたアクセル操作量Accに基づき所定のマップから要求トルクを算出し、この要求トルクを達成するようにインバータ回路5に走行モータ1を駆動制御させる。また、車速Vやアクセル操作量Accから車両の減速を判定したときには、インバータ回路5に走行モータ1からの回生電力をバッテリ6に充電させる。
また、車両ECU11は車両の走行音が低い低速走行時において、歩行者に自車の接近を認識させるためにスピーカ15から報知音を発生させると共に、報知音の音量を自車の周辺騒音に対応するように調整している。[発明が解決しようとする課題]でも述べたように、特許文献1に記載された従来技術では、同様に疑似音(報知音)の音量を周辺騒音に対応して調整しているが、周辺騒音を検出するマイクなどを追加設置することから製造コストが高騰するという不具合があった。そこで、本実施形態の報知装置では対策を講じており、以下、当該報知装置に関わる構成について詳述する。
車両ECU11は自車の周辺の歩行者に対する報知のために図2に示す報知制御ルーチンを所定の制御インターバルで実行している。
まず、ステップS2で現在車両が走行中であるか否かを判定する。走行中とは前進のみならず後退の場合も含み、何れにも該当せずに停車中のときにはNo(否定)の判定を下してステップS4に移行する。ステップS4では、スピーカ15からの報知音の発生を禁止した後、一旦ルーチンを終了する。
また、車両が走行中であるとしてステップS2でYes(肯定)の判定を下したときにはステップS6に移行する。ステップS6では、現在の車速Vが予め設定された報知上限車速Vlmt、例えば20km/h未満であるか否かを判定する。報知上限車速Vlmtは歩行者への報知音による報知を要する上限の車速として設定されたものであり、この報知上限車速Vlmt以上の車速Vではタイヤノイズなどの走行音の増大により歩行者が自ずと自車の接近を認識することから、報知音は不要と見なすことができる。従って、ステップS6の判定がNoのときには、上記ステップS4で報知音の発生を禁止してルーチンを終了する。
また、車速Vが報知上限車速Vlmt未満であるとしてステップS6でYesの判定を下したときにはステップS8に移行する。ステップS8ではワイパスイッチ14からワイパの操作位置情報が車両ECU11に入力され、その操作位置情報に基づき、現在のワイパスイッチ14が何れの操作位置に切り換えられているかを判定する。
そして、ワイパスイッチ14が停止位置にあるときにはステップS10に移行して報知音の音量をaに設定し、間欠位置のときにはステップS12で報知音の音量をbに設定する。
また、ワイパスイッチ14が低速位置のときにはステップS14で報知音の音量をcに設定し、中速位置のときにはステップS16で報知音の音量をdに設定し、高速位置のときにはステップS18で報知音の音量をeに設定する。各音量a〜eは、a<b<c<d<eの大小関係となるように設定されている。
その後、車両ECU11はステップS20に移行して車速センサ12により検出された車速Vに基づき補正係数Kvを設定する。具体的には補正係数Kvは、車速V=0のときに1.0に設定され、この値1.0から車速Vの増加に比例して増加するように設定される。
そして、ステップS22では、上記ステップS10〜18で設定された報知音の音量a〜eに補正係数Kvを乗算する補正を行い、続くステップS24で補正後の音量となるようにスピーカ15から報知音を発生させた後にルーチンを終了する。
本実施形態では、以上のステップS8〜24の処理を実行するときの車両ECU11が雨天判定手段および音量制御手段として機能する。
次に、以上の車両ECU11の処理に基づき実行される歩行者への報知音の発生状況について説明する。
まず、車両停止中若しくは車速Vが報知上限車速Vlmt以上のときには、ステップS4で報知音の発生が禁止される。車両停止中には歩行者への注意喚起のための報知音は必要なく、また、車速Vが報知上限車速Vlmt以上では車両の走行音が高いことから、歩行者は注意を喚起されて自ずと自車の接近を認識するため、同じく報知音は必要ない。これにより、報知上限車速Vlmt以上の車速域ではモータ走行ならではの静音性が得られる。
また、車両走行中で且つ車速Vが報知上限車速Vlmt未満のときには、ステップS8以降の処理により、ワイパスイッチ14の操作位置及び車速Vに応じた音量により報知音が発生される。
図3はワイパ操作位置及び車速Vに応じた報知音の音量の設定特性を示す図である。ステップS8〜18の処理により、ワイパ操作位置に応じて車速V=0に対応する報知音の音量a〜eが設定され、ステップS20,22の処理により、補正係数Kvに基づく車速Vに応じた音量a〜eの補正が行われる。
結果として図3に示すように、音量a〜eを起点として車速Vの増加に対して比例関係で増加する5本の特性線上の何れかで報知音の音量が設定される。即ち、これらの特性線の中からワイパ操作位置に応じた特性線が選択され、その特性線上で車速Vの増減に応じて報知音の音量が調整される。また、ワイパ操作位置が切り換えられると、報知音の音量は切換後のワイパ操作位置に対応する特性線上にステップ状に移行した後に、再び移行後の特性線上で車速Vの増減に応じて調整される。
以上の報知音の音量の増減調整は、以下の知見に基づくものである。
周知のようにワイパスイッチ14は、車両のウィンドウに付着した雨滴を払拭するためのワイパを作動させるために車両に備えられた既存の装備であるが、そのワイパ操作位置情報はワイパの仕事量を表すことから、間接的には、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報であると共に、雨天のときにはその時点の降雨量と相関する情報でもある。
具体的には、ワイパ操作位置が停止位置のときには雨天以外であり、作動位置(間欠位置、低速位置、中速位置及び高速位置)のときには雨天と推測できる。さらに作動位置の中でも、間欠位置、低速位置、中速位置、高速位置の順にワイパの仕事量が大きくなることから、降雨量が多いと推測できる。
そして、降雨に起因する騒音、例えば降雨が歩行者の傘や路面に当たる音などは自車の周辺騒音に対して大きく影響し、これらの騒音が雨天時には自車の周辺騒音に加わるため、雨天以外のときに比較して全体としての周辺騒音が増加傾向となる。また、歩行者側から考えた場合でも、歩行者自身がさしている傘に雨が当たる音や雨が路面に落ちる音などが周囲騒音に加わることにより、雨天以外の天候の場合と比べて、自車が発生する報知音が聞こえ難い状況となっている。さらに、降雨量が増加するほど周辺騒音は増加する。このため、雨天時には自車が発生する報知音により歩行者の注意を喚起し難くなり、その傾向は降雨量が増加するほど顕著となる。
図3の特性図から明らかなように、本実施形態では、ワイパ操作位置が停止位置のとき(音量aを起点とする特性線)に比較して作動位置のとき(音量b〜eを起点とする特性線)には報知音の音量を増加させており、さらに作動位置の中でもワイパ操作位置が高速側であるほど(即ち、降雨量が多いほど)音量を増加(b<c<d<e)させている。
従って、自車の周囲環境が雨天であるか否かに関わらず、且つ雨天のときには降雨量に関わらず、周辺騒音に対応して報知音の音量を常に適切に調整でき、もって、モータ走行により得られる静音性の利点を保ったまま、周囲の歩行者の注意を確実に喚起することができる。
そして、ワイパスイッチ14は車両に備えられた既存の装備であることから、例えば特許文献1の技術のようにマイクなどの部材の追加により製造コストを高騰させることなく実施することができる。
また、本実施形態では、何れのワイパ操作位置であっても、音量a〜eを起点とした各特性線上で車速Vの増減に応じて報知音の音量を増加させている。このため、歩行者に自車の接近を認識させるだけでなく、自車の接近が急なものであるか否かについても容易に認識させることができる。
ところで、本実施形態では、車両の既存の装備であるワイパを作動させるためのワイパスイッチ14を、雨天であるか否かを判定可能な情報、及び降雨量と相関する情報を提供する雨天情報入手手段と見なし、ワイパ操作位置に応じて報知音の音量を調整したが、これに限ることはなく種々に変更可能である。そこで、以下に雨天情報入手手段に関する別例を説明する。
まず、図1に示すように、ワイパスイッチ14に代えて雨天情報入手手段として雨滴センサ21を用いてもよい。雨滴センサ21は、雨天時にウィンドウ上に付着した雨滴を検出するセンサであり、その検出結果に基づきワイパを自動的に作動させるものである。具体的には、雨滴センサ21により検出された雨滴の有無に応じて自動的にワイパを停止・作動させたり、これに加えて、雨滴センサ21により検出された雨滴の付着量に応じてワイパの作動速度(間欠、低速、中速、高速)を調整したりする。
従って、雨滴センサ21により検出された雨滴の有無は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報であり、同じく検出された雨滴の付着量は、降雨量と相関する情報であると見なせる。従って、これらの情報に基づき報知音の音量を適切に調整でき、また雨滴センサ21は車両の既存の装備であるため、部材の追加により製造コストを高騰させることなく実施することができる。
なお、雨滴センサ21の原理は周知であるため詳細は説明しないが、例えば、ウィンドウの裏面(車室内側)に設けた発光部から赤外光を照射すると、雨滴が付着している領域のみが全反射せずに透過することにより、雨滴の付着量が増加するほど反射光の反射量が減少する特性を利用した手法がある。この場合には、事前の試験により雨滴の付着量に対する反射光の反射量の増減特性を求めておき、ウィンドウからの反射光を受光部で受光し、その反射量から雨滴の有無及び雨滴の付着量を推定し、推定結果に基づき報知音の音量を調整すればよい。
また、図1に示すように、ワイパスイッチ14に代えて雨天情報入手手段として道路情報入手装置31を用いてもよい。道路情報入手装置31は、路車間通信によりアンテナ31aを介して道路インフラから渋滞情報や事故情報などの道路情報を取得し、その道路情報を運転席に設けたディスプレイ32やスピーカ33により運転者に呈示するものである。道路情報の一つとして自車周辺の天候情報、例えば天気、外気温、風速、降雨量などの情報が道路インフラから取得・呈示され、運転者はこれらの情報を運転操作の参考に利用する。
従って、道路情報入手装置31により道路インフラから取得された天候情報は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報であると共に降雨量と相関する情報でもある。このため、取得した天候情報に基づき報知音の音量を適切に調整でき、また道路情報入手装置31は車両の既存の装備であるため、部材の追加により製造コストを高騰させることなく実施することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、バッテリ6から供給される電力により走行モータ1を駆動して走行する電気自動車に具体化したが、走行用動力源として電動モータを備えるモータ駆動車両であれば、適用対象となる車両はこれに限るものではない。
例えば燃料電池で発電された電力により電動モータを駆動して走行する燃料電池車両に適用してもよいし、走行用動力源として電動モータを用いて発電用に内燃機関を使用するシリーズ式ハイブリッド車両に適用してもよい。或いは、走行用動力源として内燃機関と電動モータとを備えたパラレル式ハイブリッド車両において、電動モータの走行時に適用するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ワイパスイッチ14を雨天情報入手手段と見なし、ワイパ操作位置が作動位置のときには停止位置に比較して報知音の音量を増加させ、且つ、作動位置の中でもワイパ操作位置が高速側であるほど報知音の音量を増加させたが、これに限ることはない。
例えば作動位置の中での細分化された音量調整を省略して、ワイパ停止位置が停止位置のときには、図3中の音量aを起点とする特性線上で報知音の音量を調整する一方、作動位置のときにはワイパ操作位置が間欠、低速、中速、高速の何れにある場合でも、常に音量cを起点とする特性線上で報知音の音量を調整するようにしてもよい。また、ワイパ操作位置が間欠のときには固定値の音量bとせずに、インターバル時間が短いほど報知音の音量bが増加するように可変させてもよい(c>b>aの範囲内で)。以上の別例は、情報提供手段として上記した雨滴センサ21や道路情報入手装置31を用いた場合でも同様に成立する。
また、上記実施形態では、車速Vの増加に対して比例関係で報知音の音量を増加させたが、これに限ることはない。例えば、車速Vが変化しても報知音の音量を常に一定に保持してもよいし、比例関係以外の特性に従って車速Vの増加に応じて報知音の音量を増加させてもよい。また、音量a〜e毎に車速Vに対する増減特性を相違させてもよい。
1 走行モータ(電動モータ)
11 車両ECU(雨天判定手段及び音量制御手段)
12 車速センサ(車速検出手段)
14 ワイパスイッチ(雨天情報入手手段)
15 スピーカ(報知手段)
21 雨滴センサ(雨天情報入手手段)
31 道路情報入手装置(雨天情報入手手段)

Claims (4)

  1. 電動モータを動力源として所定車速未満で走行するモータ走行時に、周囲の歩行者に対して報知手段から報知音を発して自車の接近を知らせるモータ駆動車両の報知装置において、
    自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報を入手する雨天情報入手手段と、
    上記雨天情報入手手段により入手した情報に基づき自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定する雨天判定手段と、
    上記雨天判定手段により雨天と判定したときには雨天以外の判定時に比較して上記報知手段の報知音の音量を増加させる音量制御手段と
    を備えたことを特徴とするモータ駆動車両の報知装置。
  2. 上記雨天情報入手手段は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定可能な情報と共に、該情報が雨天を示しているときには降雨量と相関する情報も入手するものであり、
    上記雨天判定手段は、自車の周囲環境が雨天であるか否かを判定すると共に、上記降雨量と相関する情報に基づき、該降雨量を推定し、
    上記音量制御手段は、上記雨天判定手段に基づき雨天と判定したときには、上記推定した降雨量に基づき降雨量が多いほど上記報知音の音量を増加させることを特徴とする請求項1記載のモータ駆動車両の報知装置。
  3. 上記雨天情報入手手段は、自車に装備されたワイパを作動させるためのワイパスイッチであり、
    上記雨天判定手段は、上記ワイパスイッチから提供される操作位置情報がワイパ作動位置であるときに、自車の周囲環境が雨天であると判定することを特徴とする請求項1または2記載のモータ駆動車両の報知装置。
  4. 自車の車速を検出する車速検出手段を備え、
    上記音量制御手段は、上記車速検出手段により検出された車速に応じて上記報知手段の報知音の音量を変化させることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のモータ駆動車両の報知装置。
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