JP4542791B2 - ワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法、その装置及びそのプログラム - Google Patents

ワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法、その装置及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、主線材、この主線材から分岐する副線材及び/又はこの主線材に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定形状に変形されるときに発生する線材及び/又はクランプのねじれ角をコンピュータを利用して計算する方法、その装置、及びそのプログラムに関する。
近年、車両等においては多種多様の電装品が搭載されるようになっており、それらは、複数の電線や通信線がインシュロック等の結束部材やテープ等の保護部材によって束ねられたワイヤーハーネスとよばれるワイヤー様構造物で接続されている。このようなワイヤーハーネスは、所定の3次元空間に配策されるように設計されて、治具板上で2次元状に展開されて製造される。
図1(A)及び図1(B)はそれぞれ、設計時及び製造時のワイヤーハーネスの形状を示す図である。図1(A)に示すように、ワイヤーハーネスは、一般的に、幹線1aからそれぞれ異なる方向に分岐する複数の枝線1b1〜1b4を有していたり、その端部や中間点にクランプ2a〜2g等が取り付けられて(クランプの替わりにグロメットや端部にコネクタが取り付けられることもある)、例えば、車両ドアやフロア等の所定の3次元空間に配策されるように設計される。ところが、このように3次元空間を想定して設計されたワイヤーハーネスは、図1(B)に示すように、2次元状の治具板上に展開されて製造されるため、展開時には、異なる方向に分岐する枝線1b1〜1b4やクランプ2a〜2gが、幹線1aに対してねじれを発生させることになっていた。これについて、図2を用いて説明する。
図2(A)及び図2(B)は、本発明で対象となるワイヤーハーネスにおけるねじれ角を説明するための図である。図2(A)に示すように、3次元空間を想定して設計されたワイヤーハーネスの幹線1aが、ねじれなく直線的にのばされた状態において、例えば、枝線1b1と枝線1b2とは、正面からみると、図2(B)に示すように、角度θで異なる方向に分岐する。同様に、ここでは図示しない2つのクランプ(主に幹線の中間部に取り付けられる)も、図2(B)に示すように、角度θで異なる方向に分岐することがある。但し、クランプの場合には、図2(A)及び図2(B)に示すように、その角度θは、2つのクランプによるねじり作用点p1、p2と幹線1aの中心軸とを結ぶ直線v1、v2、すなわち、2つのクランプ回転軸の成す角度となる。更に、枝線とクランプとが同様に角度θを形成することもあり得る。
ところで、ワイヤーハーネスの製造時には、ワイヤーハーネスを構成する幹線、枝線、クランプとも、基本的に2次元平面である治具板上に展開される。そうすると、ワイヤーハーネスの製造時には、例えば、幹線1a及び枝線1b1を治具板に沿わせてこれを基準とすると、枝線1b2は上記角度θに相当するぶんだけねじられることになる。このような角度θを本明細書中では上記ねじれ角とよぶ。
なお、一般的に、幹線は枝線よりも太いが、これらは同等の太さであってもよいし、逆であってもよい。また、幹線及び枝線はそれぞれ、別の名称、例えば、主線材及び副線材(分岐線材)等とよんでもよい。また、本明細書中、クランプとは、コネクタやクリップ等を含む、ワイヤーハーネスの支持部材を意味する。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
B.ナス著「マトリックス有限要素法」ブレイン図書出版株式会社出版、1978年8月10日、p.7−15
このようなねじれ角を、治具板の設計やワイヤーハーネスの製造に先立ち正確に把握しておくことは、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造に不可欠なものである。ところが、ワイヤーハーネスは複数の電線が束になって構成されるため、特有の材料的特性や形状的特性、すなわち、特有の物理特性を有しており、このようなワイヤーハーネスにおけるねじれ角を正確に求めることは困難であると考えられていた。したがって、ワイヤーハーネスにおけるねじれ角を正確に求めるための有効な手法は確立されておらず、その実現が待望されている。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、容易かつ正確にワイヤーハーネスにおけるねじれ角を計算することができるようにし、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となるねじれ角計算方法、その装置及びそのプログラムを提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のねじれ角計算方法は、入力手段と、変形形状モデル作成手段と、基準形状モデル作成手段と、重合計算手段と、ねじれ角計算手段とを備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ角を、有限要素法を利用して計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け、前記変形形状モデル作成手段、前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成工程と、前記基準形状モデル作成手段、前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成工程と、前記重合計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算工程と、前記ねじれ角計算手段、前記重合計算工程の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項2記載のねじれ角計算方法は、請求項1記載のねじれ角計算方法において、前記コンピュータが、前記副電線束の前記分岐節点を起点とする前記副電線束に対する接線ベクトル及び前記主電線束に対する接線ベクトル、を共に含む接線平面を作成する接線平面作成工程と、前記コンピュータが、前記接線平面上で前記副電線束の前記分岐節点を起点として前記主電線束に対する接線ベクトルに直交するベクトル、を前記仮想クランプ軸として算出する仮想クランプ軸算出工程と、を更に含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項3記載のねじれ角計算方法は、請求項2記載のねじれ角計算方法において、前記コンピュータが、前記ねじれ角ぶん戻して、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸を前記基準形状モデルと共に表示装置に表示する表示工程、を更に含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項4記載のねじれ角計算方法は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のねじれ角計算方法において、前記基準形状は、前記ワイヤー様構造物が治具板上に展開されるときの形状に対応し、前記変形形状は、前記ワイヤー様構造物が所定の部位に取付けられるときの形状に対応する、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項5記載のねじれ角計算方法は、入力手段と、有限要素モデル作成手段と、基準形状モデル作成手段と、ねじれ角計算手段とを備えたコンピュータ、所定の部位に配策されるように設計された、主電線束及びこの主電線束から分岐する複数の副電線束及び/又はクランプを含んで構成されるワイヤー様構造物を、2次元平面である治具板の上に展開して、製造した前記ワイヤー構造物を所定の変形形状に変形させたときの前記副電線束のねじれ角を計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、前記入力手段、前記ワイヤー様構造物の拘束条件と、物理特性との設定を受け付け、前記有限要素モデル作成手段、前記ワイヤー様構造物を複数の梁要素が結合された弾性体とみなして、前記ワイヤー様構造物の有限要素モデルを作成する有限要素モデル作成工程と、前記ねじれ角計算手段前記ワイヤー構造物の前記クランプ及び前記副電線の分岐点の座標および完全拘束または全回転自由の所定の拘束条件に対応させて、前記ワイヤー様構造物を、その前記主電線束が前記2次元平面に乗るような基準形状に変形させたときの前記副電線束及び/又は前記クランプが前記平面に対して成す角を前記ねじれ角として計算するねじれ角計算工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求記載のねじれ角計算方法は、請求項記載のねじれ角計算方法において、前記主電線束は前記ワイヤー様構造物を構成する全線材のうちで最大径を有するものとする、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のねじれ角計算方法は、請求項記載のねじれ角計算方法において、前記複数の副電線束のうちで前記主電線束の次に太い線材も前記基準平面に乗るように前記拘束条件を設定する、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のねじれ角計算方法は、請求項5記載のねじれ角計算方法において、前記ワイヤー様構造物は前記主線材に取り付けられた、ねじりを発生しうるクランプも含んで構成され、前記平面に対する、前記クランプの回転軸が成す角度も前記ねじれ角として計算する、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のねじれ角計算方法は、請求項5記載のねじれ角計算方法において、前記複数の副線材に替えて、前記ワイヤー様構造物は前記主線材に取り付けられた、ねじりを発生しうるクランプを含んで構成され、前記複数の副線材に替えて、前記平面に対する、前記クランプの回転軸が成す角度も前記ねじれ角として計算する、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項10記載のねじれ角計算装置は、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、ねじれなく真っ直ぐにのばされた基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ具合を計算する装置であって、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付ける入力手段と、前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成手段と、前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成手段と、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算手段と、前記重合計算手段による計算の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算手段と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項11記載のねじれ角計算プログラムは、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ角を計算するために、コンピュータ、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付ける入力手段、前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成手段、前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算手段、前記重合計算手段による計算の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算手段、として機能する、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項12記載のねじれ角計算方法は、入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、主電線束角計算手段と、副電線束変形形状モデル作成手段と、副電線束基準形状モデル作成手段と、副電線束角計算手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、前記主電線束から分岐する前記副電線束上に取り付けられた前記クランプの前記主電線束側からみたねじれ角を有限要素法を利用して計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け、前記変形形状モデル作成手段、前記主電線束の前記変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の分岐節点に、前記副電線束の前記ねじれ角を求めるための分岐軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である前記主電線束の前記基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記分岐節点に対応する位置に、前記分岐軸のねじれ角を求めるための基準となる第1基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、前記主電線束角計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第1基準軸と前記分岐軸とが成す角である第1ねじれ角を、有限要素法を利用して計算する主電線束角度計算工程と、前記副電線束変形形状モデル作成手段、前記副電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記副電線束上の前記取付節点に、前記クランプの前記ねじれ角を求めるためのクランプ軸を付加した副電線束変形形状モデルを作成する副電線束変形形状モデル作成工程と、前記副電線束基準形状モデル作成手段、前記副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、前記副電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプ軸に対応する位置に、前記クランプ軸の前記ねじれ角を求めるための基準となる第2基準軸を付加した副電線束基準形状モデルを作成する副電線束基準形状モデル作成工程と、前記副電線束角計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記副電線束基準形状モデルを変形させて前記副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第2基準軸と前記クランプ軸とが成す角である第2ねじれ角を、有限要素法を利用して計算する副電線束角度計算工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項13記載のねじれ角計算方法は、入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、前記主電線束上に取り付けられた前記クランプのねじれゼロ面に対するねじれ角を有限要素法を利用して計算して表示するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け、前記主電線束変形形状モデル作成手段、前記主電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の前記クランプの前記取付節点に、前記クランプのねじれ角を表現するためのクランプ軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプの前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、前記ねじれゼロ面を求めるための基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、前記コンピュータが、前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記基準軸をつなぎあわせることにより、前記ねじれゼロ面を設定するねじれゼロ面設定工程と、前記コンピュータが、前記ねじれゼロ面を、前記変形形状及び前記クランプ軸と共に表示装置に表示する表示工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項14記載のねじれ角計算方法は、請求項13記載のねじれ角計算方法において、前記コンピュータが、前記表示工程に替えて、前記ねじれゼロ面を前記変形形状と共に表示する第2表示工程を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項15記載のねじれ角計算方法は、入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、副電線束変形形状モデル作成手段と、副電線束基準形状モデル作成手段と、表示手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、主電線束及び前記主電線束から分岐する副電線束上に取り付けられたクランプのねじれゼロ面に対するねじれ角を有限要素法を利用して計算して表示するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け、前記主電線束変形形状モデル作成手段、前記主電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の前記取付節点に、前記主電線束上の前記クランプのねじれ角を表現するための第1クランプ軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプの前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第1ねじれゼロ面を求めるための第1基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、前記コンピュータが、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第1基準軸をつなぎあわせることにより、前記第1ねじれゼロ面を設定する第1ねじれゼロ面設定工程と、前記副電線束変形形状モデル作成手段、前記副電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記副電線束上の前記取付節点に、前記副電線束上の前記クランプのねじれ角を表現するための第2クランプ軸を付加した副電線束変形形状モデルを作成する副電線束変形形状モデル作成工程と、前記副電線束基準形状モデル作成手段、前記副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、前記副電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第2ねじれゼロ面を求めるための第2基準軸を付加した副電線束基準形状モデルを作成する副電線束基準形状モデル作成工程と、前記コンピュータが、前記第1ねじれゼロ面を構成する前記第1基準軸のねじれを前記第2基準軸に伝搬させ、前記副電線束基準形状モデルを変形させて前記副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第2基準軸をつなぎあわせることにより、前記第2ねじれゼロ面を設定する第2ねじれゼロ面設定工程と、前記表示手段、前記第1ねじれゼロ面及び前記第2ねじれゼロ面を、前記変形形状、前記第1クランプ軸及び前記第2クランプ軸と共に表示する表示工程と、を含むことを特徴とする。
請求項1、請求項10及び請求項11記載の発明によれば、所望の変形形状に対応するようにワイヤー様構造物の主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、この主電線束のクランプ取付節点及び/又は副電線束の分岐節点にそれぞれ、クランプのねじれ角を求めるためのクランプ軸及び/又は副電線束のねじれ角を求めるための仮想クランプ軸が付加された変形形状モデルが作成され、ねじれなく真っ直ぐにのばされた基準形状に対応するようにワイヤー様構造物の主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、この主電線束のクランプ取付節点及び/又は副電線束の分岐節点に、それぞれ所定の基準軸を付加した基準形状モデルが作成される。次に、ワイヤー様構造物の物理特性を参照しつつ、基準形状モデルを変形させて変形形状モデルに重ね合わせたときの形状が、有限要素法を利用して計算される。そして、重ね合わせにともない基準形状モデルの基準軸も回転していき、重ね合わせ終了時の基準軸と、変形形状モデルのクランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角が、ねじれ角として計算される。このように、有限要素法を利用して重ね合わせ処理を行うことにより、従来困難とされていた副電線束及び/又はクランプのねじれ角が、容易かつ正確に計算できるようになる。
また、請求項2記載の発明によれば、副電線束の分岐節点を起点とする副電線束に対する接線ベクトル及び主電線束に対する接線ベクトル、を共に含む接線平面を作成し、接線平面上で副電線束の分岐節点を起点として主電線束に対する接線ベクトルに直交するベクトル、を仮想クランプ軸として算出し、この仮想クランプ軸を利用して副電線束のねじれ角も表すようにしている。このような仮想クランプ軸を計算することにより、副電線束もクランプと同等の処理手順でねじれ角を求めることができるようになる。
また、請求項3記載の発明によれば、上記計算されたねじれ角ぶん戻して、クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸を基準形状モデルに重ねて表示するようにしているので、視覚的且つ直感的にねじれ角が把握できるようになる。
また、請求項4記載の発明によれば、基準形状はワイヤー様構造物が治具板上に展開されるときの形状に対応し、変形形状はワイヤー様構造物が所定の部位に取付けられるときの形状に対応するので、現実に則した治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項5記載の発明によれば、ワイヤー様構造物を複数の梁要素が結合された弾性体とみなして、ワイヤー様構造物の有限要素モデルが作成され、ワイヤー様構造物の物理特性、及び拘束条件が有限要素モデルに適用され、所定の部位に配策されるように設計されたワイヤー様構造物が、その主電線束が所定平面に乗るような基準形状に変形される。そして、副電線束がこの平面に対して成す角がねじれ角として計算される。このように、有限要素モデルを作成して、設計形状を主電線束が所定平面に乗るような基準形状に変形し、そのときの副電線束がこの平面に対して成す角をねじれ角として求めるようにしているので、従来、正確に把握することが困難であった副電線束のねじれ角を、明確に把握することができるようになる。
また、請求項記載の発明によれば、主電線束はワイヤー様構造物を構成する全線材のうちで最大径を有する電線である主電線束が基準平面に乗ることになる。そして、この基準平面に対して、他の線材のねじれ角が計算される。
また、請求項記載の発明によれば、複数の副電線束のうちで主電線束の次に太い線材も基準平面に乗るように拘束条件を設定するので、最も太い線材とその次に太い線材とが共に基準平面に乗ることになる。そして、この基準平面に対して、他の線材のねじれ角が計算される。
また、請求項記載の発明によれば、基準形状における、主線材に対する副線材及びクランプのねじれ角が計算される。
また、請求項記載の発明によれば、基準形状における、主線材に対するクランプのねじれ角が計算される。
また、請求項12記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上の線材分岐節点に、副電線束のねじれ角を求めるための分岐軸を付加した主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、線材分岐節点に対応する位置に、分岐軸のねじれ角を求めるための基準となる第1基準軸が付加された主電線束基準形状モデルが作成される。次に、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第1基準軸と分岐軸とが成す角である第1ねじれ角が、有限要素法を利用して計算される。また、副電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、副電線束上のクランプ取付節点に、クランプのねじれ角を求めるためのクランプ軸が付加された副電線束変形形状モデルが作成されると共に、副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、線材が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ軸に対応する位置に、クランプ軸のねじれ角を求めるための基準となる第2基準軸が付加された副電線束基準形状モデルが作成される。次に、副電線束基準形状モデルを変形させて副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第2基準軸とクランプ軸とが成す角である第2ねじれ角が、有限要素法を利用して計算される
また、請求項13、請求項14記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上のクランプ取付節点に、クランプのねじれ角を表現するためのクランプ軸が付加された主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、ねじれゼロ面を求めるための基準軸が付加した主電線束基準形状モデルが作成される。そして、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、基準軸をつなぎあわせることにより、ねじれゼロ面が設定され、このねじれゼロ面が変形形状と共にクランプ軸と共に表示される。
また、請求項15記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上のクランプ取付節点に、主電線束上のクランプのねじれ角を表現するための第1クランプ軸が付加された主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第1ねじれゼロ面を求めるための第1基準軸が付加された主電線束基準形状モデルが作成される。次に、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第1基準軸をつなぎあわせることにより、第1ねじれゼロ面が設定される。
また、副電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、副電線束上のクランプ取付節点に、副電線束上のクランプのねじれ角を表現するための第2クランプ軸が付加され副電線束変形形状モデルが作成されると共に、副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、副電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第2ねじれゼロ面を求めるための第2基準軸が付加された副電線束基準形状モデルが作成される。次に、第1ねじれゼロ面を構成する第1基準軸のねじれが第2基準軸に伝搬され、副電線束基準形状モデルを変形させて副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第2基準軸をつなぎあわせることにより、第2ねじれゼロ面が設定される。そして、第1ねじれゼロ面及び第2ねじれゼロ面が、変形形状、第1クランプ軸及び第2クランプ軸と共に表示される。
請求項1、請求項10及び請求項11記載の発明によれば、所望の変形形状に対応するようにワイヤー様構造物の主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、この主電線束のクランプ取付節点及び/又は副電線束の分岐節点にそれぞれ、前記クランプのねじれ角を求めるためのクランプ軸及び/又は副電線束のねじれ角を求めるための仮想クランプ軸が付加された変形形状モデルが作成され、ねじれなく真っ直ぐにのばされた基準形状に対応するようにワイヤー様構造物の主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、この主電線束のクランプ取付節点及び/又は副電線束の分岐節点に、それぞれ同方向にのびるが付加された基準形状モデルが作成される。次に、ワイヤー様構造物の物理特性を参照しつつ、基準形状モデルを変形させて変形形状モデルに重ね合わせたときの形状が、有限要素法を利用して計算される。そして、重ね合わせにともない基準形状モデルの基準軸も回転していき、重ね合わせ終了時の基準軸と、変形形状モデルのクランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角が、ねじれ角として計算される。このように、有限要素法を利用して重ね合わせ処理を行うことにより、従来困難とされていた副電線束及び/又はクランプのねじれ角が、容易かつ正確に計算できるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項2記載の発明によれば、副電線束の分岐節点を起点とする副電線束に対する接線ベクトル及び主電線束に対する接線ベクトル、を共に含む接線平面を作成し、接線平面上で副電線束分岐節点を起点として主電線束に対する接線ベクトルに直交するベクトル、を仮想クランプ軸として算出し、この仮想クランプ軸を利用して副電線束のねじれ角も表すようにしている。このような仮想クランプ軸を計算することにより、副電線束もクランプと同等の処理手順でねじれ角を求めることができるようになる。したがって、ねじれ角計算のための処理手順が効率化される。
また、請求項3記載の発明によれば、上記計算されたねじれ角ぶん戻して、クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸を基準形状モデルに重ねて表示するようにしているので、視覚的且つ直感的にねじれ角が把握できるようになり、より適確な治具板の設計やより効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項4記載の発明によれば、基準形状はワイヤー様構造物が治具板上に展開されるときの形状に対応し、変形形状はワイヤー様構造物が所定の部位に取付けられるときの形状に対応するので、現実に則した治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項5記載の発明によれば、ワイヤー様構造物を複数の梁要素が結合された弾性体とみなして、ワイヤー様構造物の有限要素モデルが作成され、ワイヤー様構造物の物理特性、及び拘束条件が有限要素モデルに適用され、所定の部位に配策されるように設計されたワイヤー様構造物が、その主電線束が所定平面に乗るような基準形状に変形される。そして、副電線束がこの平面に対して成す角がねじれ角として計算される。このように、有限要素モデルを作成して、設計形状を主電線束が所定平面に乗るような基準形状に変形し、そのときの副電線束がこの平面に対して成す角をねじれ角として求めるようにしているので、従来、正確に把握することが困難であった副電線束のねじれ角を、明確に把握することができるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項記載の発明によれば、主電線束はワイヤー様構造物を構成する全線材のうちで最大径を有する電線である主電線束が基準平面に乗ることになる。したがって、より現実に則した治具板の設計やより効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項記載の発明によれば、複数の副電線束のうちで主電線束の次に太い線材も基準平面に乗るように拘束条件を設定するので、最も太い線材とその次に太い線材とが共に基準平面に乗ることになる。そして、この基準平面に対して、他の線材のねじれ角が計算される。したがって、更に現実に則した治具板の設計や更に効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項記載の発明によれば、基準形状における、主線材に対する副線材及びクランプのねじれ角が計算される。したがって、より現実に則した治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項記載の発明によれば、基準形状における、主線材に対するクランプのねじれ角が計算される。したがって、クランプが多用されるワイヤーハーネスに対する治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、請求項12記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上の線材分岐節点に、副電線束のねじれ角を求めるための分岐軸を付加した主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、線材分岐節点に対応する位置に、分岐軸のねじれ角を求めるための基準となる第1基準軸が付加された主電線束基準形状モデルが作成される。次に、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第1基準軸と分岐軸とが成す角である第1ねじれ角が、有限要素法を利用して計算される。また、副電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、副電線束上のクランプ取付節点に、クランプのねじれ角を求めるためのクランプ軸が付加された副電線束変形形状モデルが作成されると共に、副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、線材が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ軸に対応する位置に、クランプ軸のねじれ角を求めるための基準となる第2基準軸が付加された副電線束基準形状モデルが作成される。次に、副電線束基準形状モデルを変形させて副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第2基準軸とクランプ軸とが成す角である第2ねじれ角が、有限要素法を利用して計算される
また、請求項13、請求項14記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上のクランプ取付節点に、クランプのねじれ角を表現するためのクランプ軸が付加された主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、ねじれゼロ面を求めるための基準軸が付加した主電線束基準形状モデルが作成される。そして、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、基準軸をつなぎあわせることにより、ねじれゼロ面が設定され、このねじれゼロ面が変形形状と共にクランプ軸と共に表示される。したがって、主電線束上に取り付けられたクランプのねじれゼロ面に対するねじれ角が容易に把握できるようになる。
また、請求項15記載の発明によれば、主電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、主電線束上のクランプ取付節点に、主電線束上のクランプのねじれ角を表現するための第1クランプ軸が付加された主電線束変形形状モデルが作成されると共に、主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、主電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第1ねじれゼロ面を求めるための第1基準軸が付加された主電線束基準形状モデルが作成される。次に、主電線束基準形状モデルを変形させて主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第1基準軸をつなぎあわせることにより、第1ねじれゼロ面が設定される。また、副電線束の変形形状が複数の梁要素の結合体として表現され、副電線束上のクランプ取付節点に、副電線束材上のクランプのねじれ角を表現するための第2クランプ軸が付加され副電線束変形形状モデルが作成されると共に、副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、副電線束が複数の梁要素の結合体として表現され、クランプ取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第2ねじれゼロ面を求めるための第2基準軸が付加された副電線束基準形状モデルが作成される。次に、第1ねじれゼロ面を構成する第1基準軸のねじれが第2基準軸に伝搬され、副電線束基準形状モデルを変形させて副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、第2基準軸をつなぎあわせることにより、第2ねじれゼロ面が設定される。そして、第1ねじれゼロ面及び第2ねじれゼロ面が、変形形状、第1クランプ軸及び第2クランプ軸と共に表示される。したがって、主電線束及び主電線束から分岐する副電線束上に取り付けられたクランプのねじれゼロ面に対するねじれ角が容易に把握できるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図3を用いて、本発明で対象となるワイヤーハーネスの全体形状及び代表的なクランプについて説明する。図1及び図2は上述の通りであり、図3はワイヤーハーネスに取り付けられる代表的なクランプと拘束自由度との関係を示す図である。なお、本明細書中のワイヤーハーネスは車両用に限定されるものでないが、本発明の要旨を理解するために、車両に配策されるワイヤーハーネスを例示しながら説明する。
図1及び図2に示すように、対象となるワイヤーハーネスは、上述のように、幹線1aの分岐点3a〜3dからそれぞれ異なる方向に分岐する複数の枝線1b1〜1b4を有している。また、その端部や中間点にクランプ2a〜2gが取り付けられている。幹線1a及び枝線1b1〜1b4は、基本的に、それぞれ構成線条材の数や種類が異なるので、各枝線の太さ、長さ、弾性、剛性等も異なる。なお、この実施形態中のワイヤーハーネス、幹線及び枝線はそれぞれ、請求項中のワイヤー様構造物、主電線束及び副電線束に対応する。
クランプ2a〜2fは、電装品側の相手方クランプの固定位置及びその装着方向に応じて所定の位置に着脱可能に固定され、ワイヤーハーネスの端部を完全拘束する。この端部を完全拘束するクランプをコネクタとよぶこともある(図3参照)。また、クランプ2gは、通常、ワイヤーハーネスの中間部に取り付けられ、ワイヤーハーネスをボディやステー等の所定位置に完全拘束又は回転拘束する。ここでは、クランプは1個のみ示すが、通常、複数個のクランプがワイヤーハーネスに取り付けられる。なお、ワイヤーハーネスを拘束する部材には、他にプロテクタやグロメット等も挙げられる。
ここで、クランプについて説明を加える。クランプには、基本的に、長穴クランプ及び丸穴クランプがある。丸穴クランプは、回転クランプともよばれ、ワイヤーハーネスを保持する台座部とステー等に設けられた丸穴形状の取付穴に挿入される支持脚とから構成される。丸穴クランプは、Z軸(取付部位に鉛直方向)廻りに回転可能である。
一方、長穴クランプは、固定クランプともよばれ、ワイヤーハーネスを保持する台座部とステー等に設けられた長穴形状の取付穴に挿入される支持脚とから構成される。この支持脚の断面形状は、取付穴と略同様の長穴形状をしている。長穴クランプは、Z軸廻りに回転不可能である。
更に、長穴クランプ及び丸穴クランプには、X軸(ワイヤーハーネスの長手方向)廻りに回転可能な、コルゲート長穴クランプ及びコルゲート丸穴クランプがある。このような各クランプの各軸方向及び各軸廻りの拘束自由度は図3に示す通りである。
図3において、X軸、Y軸及びZ軸は、ワイヤーハーネス上の各節点(又はノードともよぶ)における右手ローカル座標系での直行する3軸に相当する。例えば、Z軸をクランプ軸と一致するようにしているが、これらの決定方法は、使用する関数によって適宜変更可能である。なお、図中、参考のために、分岐点の拘束自由度についても示している。また、ここでは図示しないが、上記拘束点以外に任意に設定されたワイヤーハーネス上の節点は、基本的に、完全自由である。このような拘束自由度が、後述するように、予測経路や反力等の計算に先立ち、各節点にそれぞれ、設定される。
次に、図4及び図5を参照しながら、本発明において前提となる仮定条件、利用される理論及び基本式の概略について説明する。図4(A)は、ワイヤーハーネスの外観を示す図であり、図4(B)は、図4(A)のワイヤーハーネスを離散化した様子を示す図であり、図4(C)は、図4(A)のワイヤーハーネスを梁要素と節点とで表した図である。図5は、梁要素と節点とで表したワイヤーハーネスにおける自由度を説明するための図である。
まず、本発明では、上記ねじれ角を求めるために、まず、有限要素法を利用して基準形状を計算するが、この有限要素法を利用するに際し、以下のような仮定をする。
(1).ワイヤーハーネスを弾性体と仮定する。
(2).ワイヤーハーネスを梁要素が結合されたものと仮定する。
(3).各梁要素に直線性が保たれるものと仮定する。
(4).ワイヤーハーネスを一様断面であると仮定する(円形断面と仮定しているが必ずしもその必要はない)。
本発明おいて、このような仮定をすることにより、従来なされていなかった、ワイヤーハーネスへの有限要素法の適用が可能になる。
本実施形態においては、まず、ワイヤーハーネスを離散化する。すなわち、図4(A)に示すように、複数の電線11がテープ12等の保護部材によって束ねられたワイヤーハーネス1は連続体とみなすことができる。次に、図4(B)に示すように、このようなワイヤーハーネス1を、いくつかの梁要素C1、C2、C3、…に分割(離散化)する。すなわち、ワイヤーハーネスは1本のロープのようなものなので、有限個の梁要素をつなげたものとみなすことができる。
したがって、図4(C)に示すように、ワイヤーハーネスは、複数の梁要素C1、C2、C3、…を複数のノードN1、N2、N3、…で結合したものとして表すことができる。梁要素に必要な特性値は以下の通りである。
長さl(図4(B)参照)
断面積A(図4(B)参照)
断面2次モーメントI
断面2次極モーメントJ(ねじり抵抗係数ともよばれている)
縦弾性係数E
横弾性係数G
なお、上記特性値に直接表れされていないが、それらを求めるために密度ρやポアソン比μ等も用いられる。
なお、本明細書中、上記長さl、断面積A、断面2次モーメントI、断面2次極モーメントJ、縦弾性係数E及び横弾性係数G、密度ρ、ポアソン比μ等を物理特性とよぶ。
そして、図5に示すように、各梁要素C(C1、C2、C3、…)はそれぞれ、2つの節点α及び節点βを有する。3次元空間においては、節点αは、3つの並進成分と3つの回転成分を持ため、合計6つの自由度を持つ。また、節点βも同様である。したがって、梁要素Cは12自由度を持つことになる。
なお、図中、
xi:i番要素のxi軸方向の節点力
yi:i番要素のyi軸方向の節点力
zi:i番要素のzi軸方向の節点力
xi:i番要素のxi軸周りの端モーメント(右ネジ方向を正とする)
yi:i番要素のyi軸周りの端モーメント(右ネジ方向を正とする)
zi:i番要素のzi軸周りの端モーメント(右ネジ方向を正とする)
xi:i番要素のxi軸方向の変位
yi:i番要素のyi軸方向の変位
zi:i番要素のzi軸方向の変位
θxi:i番要素のxi軸周りの角変位(右ネジ方向を正とする)
θyi:i番要素のyi軸周りの角変位(右ネジ方向を正とする)
θzi:i番要素のzi軸周りの角変位(右ネジ方向を正とする)
αは左側の節点、βは右側の節点
を示す。
ところで、ワイヤーハーネス等のような大変形をともなう構造力学では一般に有限要素法の平衡方程式は次式の形となる。
([K]+[KG]){x}={F}…(1)
ここで、[K]:全体剛性マトリックス、[KG]:全体幾何剛性マトリックス、{x}:変位ベクトル、{F}:荷重ベクトル(力ベクトルともよぶ)
但し、式(1)は代数的には非線形連立方程式となっているため、実際の数値解析においてはそのままで解くことはできない。そのため、荷重値を細分化して逐次加算していく増分方法を採ることになる(強制変位の場合も同様)。よって、式(1)の平衡方程式も下記の増分形式で表現することになる。
([K]+[KG]){Δx}={ΔF}−{R}…(1)′
ここで、{ΔF}:荷重増分の値、{Δx}:増分ステップにおける増分変位、{R}:荷重ベクトルの補正ベクトル
そして、各増分区間では平衡方程式は線形方程式とみなして計算し、その際、生じる不平衡力(式(1)′中のベクトル{R})を次ステップに進む前に反復法により許容範囲まで減少させることになる。これら一連のアルゴリズムとしては、例えば、ニュートン・ラプソン法や弧長法といった公知の方法を利用する。
なお、形状予測のように強制変位を指定する場合には、平衡方程式左辺のうち、第2項の全体幾何剛性マトリックス[KG]を省く場合が良性となることも多く、本ケースでも省いている。
また、左辺第1項の全体剛性マトリックス[K]は各増分ステップで時々刻々と座標値を変更させながら書き替えられる各要素の剛性マトリックスを全体座標系に変換して集計されたものである。この基本となる要素剛性マトリックスの具体的な表現内容が下記の式(2)である。
Figure 0004542791
なお、式(2)において、12行12列のマトリクスを、4つの6行6列のマトリクスに分割し、それぞれをKi(1,1)、Ki(1,2)、Ki(2,1)及びKi(2,2)とする。そして、以降の説明では、簡単のために、これら6行6列のマトリクスを利用して説明する。
ここで、適合条件と釣り合い条件について図6を用いて説明する。図6(A)は、ワイヤーハーネスを3つの梁要素で表した図であり、図6(B)は、図6(A)の3つの梁要素を結合した状態を示す図である。
ここでは、まず簡単のために、図6(A)で示すように、ワイヤーハーネスにおいて枝線の存在しない3つの梁要素C1、C2、C3からなる部位につて考える。すなわち、この部位は、3つの梁要素C1、C2、C3で表されるものとする。この場合、梁要素C1の節点1β及び梁要素C2の節点2αの変位は等しくなり、これら両節点に加わる力も釣り合うことになる。同様に、梁要素C2の節点2β及び梁要素C3の節点3αの変位も等しくなり、これら両節点に加わる力も釣り合うことになる。したがって、これら変位の連続性と力の釣り合いの条件を満たすことで、梁要素C1及びC2、梁要素C2及びC3を、図6(B)に示すように、結合することができる。
なお、図中、
xi:i番要素のxi軸方向の節点力
yi:i番要素のyi軸方向の節点力
zi:i番要素のzi軸方向の節点力
xi:i番要素のxi軸周りの端モーメント
yi:i番要素のyi軸周りの端モーメント
zi:i番要素のzi軸周りの端モーメント
xi:i番要素のxi軸方向の変位
yi:i番要素のyi軸方向の変位
zi:i番要素のzi軸方向の変位
θxi:i番要素のxi軸周りの角変位
θyi:i番要素のyi軸周りの角変位
θzi:i番要素のzi軸周りの角変位
を示し、
i=1α、1β、2α、2β、3α、3βである。
例えば、上記梁要素C1は、上記式(2)と同様の形式で示すと、以下の式(3)のように表される。
Figure 0004542791
梁要素C2、C3も式(3)と同様に表し、これら梁要素C1、C2、C3を図6(B)に示すように結合し、梁要素C1、C2、C3における上記変位の連続性と力の釣り合いを上記式(3)と同様の形式で示すと、以下の式(4)のようになる。
Figure 0004542791
ここで、式(4)中の6行6列のマトリクスK1(1,1)、K1(1,2)、K1(2,1)及びK1(2,2)は上記式(3)で示した通り梁要素C1に対応するものであり、同様に、K2(1,1)、K2(1,2)、K2(2,1)及びK2(2,2)は梁要素C2に対応し、K3(1,1)、K3(1,2)、K3(2,1)及びK3(2,2)は梁要素C3に対応するものである。但し、M12で示すK1(2,2)とK2(1,1)とが重なっている部分、並びに、M23で示すK2(2,2)とK3(1,1)とが重なっている部分は、それらの各構成要素が足し合わされたものとなる。
なお、4つ以上の梁要素についても、同様に扱うことができる。このようにして、任意の数の梁要素に分割されるワイヤーハーネスの有限要素モデルを作成することができる。
ちなみに、上記式(4)を簡単に表すと、
[K]{x}={F}
となる。
このような考え方を、幹線から分岐する枝線や幹線に取り付けられたクランプを有するワイヤーハーネスにも応用した例を以下に図7を用いて説明する。図7(A)は、3つの梁要素と枝線に対応する梁要素とからなるワイヤーハーネスの一部位を示す図であり、図7(B)は、図7(A)を4つの梁要素で表した後にそれらを結合した状態を示す図である。
簡単のために、図7(A)で示すように、ワイヤーハーネスにおいて梁要素C4で表される枝線が節点N1から分岐する、3つの梁要素C1、C2、C3で表される部位について考える。ここでも、各節点における変位の連続性と力の釣り合いの条件を満たすことで、梁要素C1〜C3を、図7(B)に示すように、結合することができる。図7(B)における、3つの梁要素C1、C2、C3で表される部位は、図6(B)で示した通りであるのでその繰り返し説明は省略する。これに加えて、節点N1から図7(B)に示すように梁要素C4が分岐することになる。梁要素C4は、後述するクランプ軸や仮想クランプ軸に対応するものである。
なお、図中、
xi:i番要素のxi軸方向の力
yi:i番要素のyi軸方向の力
zi:i番要素のzi軸方向の力
xi:i番要素のxi軸周りのモーメント
yi:i番要素のyi軸周りのモーメント
zi:i番要素のzi軸周りのモーメント
xi:i番要素のxi軸方向の変位
yi:i番要素のyi軸方向の変位
zi:i番要素のzi軸方向の変位
θxi:i番要素のxi軸方向の角変位
θyi:i番要素のyi軸方向の角変位
θzi:i番要素のzi軸方向の角変位
を示し、
i=1α、1β、2α、2β、3α、3β、4α、4βである。
梁要素C4は、以下の式(5)のように表される。
Figure 0004542791
ここで、6行6列のマトリクスK4(1,1)、K4(1,2)、K4(2,1)及びK4(2,2)は上記K1(1,1)、K1(1,2)、K1(2,1)及びK1(2,2)と同様である。
そして、梁要素C1〜C4を図7(B)に示すように連結し、梁要素C1、C2、C3、C4における上記変位の連続性と力の釣り合いを上記式(4)と同様の形式で示すと、以下の式(6)のようになる。
Figure 0004542791
ここで、式(6)中の6行6列のマトリクスK1(1,1)、K1(1,2)、K1(2,1)及びK1(2,2)は梁要素C1に対応し、K2(1,1)、K2(1,2)、K2(2,1)及びK2(2,2)は梁要素C2に対応し、K3(1,1)、K3(1,2)、K3(2,1)及びK3(2,2)は梁要素C3に対応し、K4(1,1)、K4(1,2)、K4(2,1)及びK4(2,2)は梁要素C4に対応するものである。但し、M124で示すK1(2,2)とK2(1,1)とK4(1,1)とが重なっている部分、M23で示すK2(2,2)とK3(1,1)とが重なっている部分は、それらの各構成要素が足し合わされたものとなる。
このようにして、幹線から分岐する枝線や幹線に取り付けられたクランプを有するワイヤーハーネスに対しても、有限要素モデルを作成することができる。なお、4つ以上の梁要素についても、同様に扱うことができる。このようにして、任意の数の梁要素に分割されるワイヤーハーネスの有限要素モデルを作成することができる。
したがって、上記(4)や式(6)に基づき、未知数である変位ベクトル{x}を求めることにより、目的とする基準形状を計算することができる。
なお、上記のような一般的なマトリックス有限要素法は、例えば、上記非特許文献1中でも紹介されている。
次に、本発明における、上記梁要素に必要な各特性値の求め方の一例について以下に示す。図8(A)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図であり、図8(B)は、断面2次極モーメント及び横弾性係数を測定する様子を示す図である。
まず、長さl、断面積A及び密度ρは、対象となるワイヤーハーネスを作成し、ノギス、メジャー、重量計等を用いて計測した後、簡単な計算により求めることができる。
また、縦弾性係数Eは、図8(A)に示す測定方法を行う場合、次式(7)で表すことができる。
E=FL3/3XI…(7)
また、断面2次モーメントIは、上記のようにワイヤーハーネスを円形断面と仮定したので、次式(8)で表すことができる。
I=πD4/64…(8)
したがって、
E=64FL3/3XπD4…(9)
となる。
この測定では、
E=(F/X)×(64L3/3πD4
としてFとxとの関係を測定することにより、縦弾性係数Eを求めることができる。
一方、横弾性係数Gは、図8(B)に示す測定方法を行う場合、次式(10)で表すことができる。
G=(TL/θJ)×2…(10)
断面2次極モーメントJは、ワイヤーハーネスが円形断面と仮定したので、次式(11)で表すことができる。
J=πD4/32…(11)
また、ねじる力は、
T=FS…(12)
となる。
よって、
G=(32FSL/θπD4)×2=(F/θ)(32SL/πD4)×2
…(13)
したがって、Fとθの関係を測定することにより、横弾性係数Gを求めることができる。
上記測定方法は一例であり、上記測定例以外の方法によって各値を取得してもよい。また、予め代表的なワイヤーハーネスを測定しておきデータベース化しておき、これを適宜利用するようにしてもよい。
次に、上記理論及び基本式を利用して後述するねじれ角の計算を行うための、本発明に係るハードウエア構成について説明する。図9は、本発明に係るハードウエア構成を示すブロック構成図である。
図9に示すように、本発明では、マイクロコンピュータ41、入力装置42、表示装置43、印字装置44、記憶装置45、読込装置46、及び通信インターフェース47を含んで基本構成される、周知のパーソナルコンピュータが利用可能である。マイクロコンピュータ41は、CPU41a(中央演算装置)、ブートプログラム等を記憶するROM41b、各種処理結果を一時的に記憶するRAM41cを含む。入力装置42は上記各値等を入力するキーボード、マウス等であり、表示装置43は処理結果を表示するCRT等であり、印字装置44は処理結果を印字するプリンタである。また、記憶装置45はアプリケーションプログラムや処理結果を記憶するハードディスクドライブである。読込装置46は、CDやDVD等の記録媒体48に格納される、図10、図11、図14、図16及び図20に処理手順を示すねじれ角計算プログラム48aを読み込むための装置である。通信インターフェース47は外部装置と、例えば、LAN回線を用いてデータ通信を行うためのモデムボード等である。これらの各構成要素は、内部バス49を介して接続されている。
マイクロコンピュータ41は、読込装置46にて読み込まれたねじれ角計算プログラム48aを記憶装置45に転送、すなわち、インストールする。また、電源投入後、マイクロコンピュータ41は、ROM41bに記憶されるブートプログラムにしたがって起動され、インストールされているねじれ角計算プログラム48aを立ちあげる。そして、マイクロコンピュータ41は、ねじれ角計算プログラム48aにしたがって、ワイヤーハーネスにおけるねじれ角を求めたり、表示装置43や印字装置44から出力させたり、その結果を記憶装置45に保存したりする。ねじれ角計算プログラム48aは、上記構成を有する他のパーソナルコンピュータ等にもインストール可能であり、インストール後は、そのコンピュータをねじれ角計算装置として機能させる。
なお、記録媒体48に格納されるねじれ角計算プログラム48aは請求項13、請求項17、及び請求項22に対応し、これらのねじれ角計算プログラム48aがインストールされたパーソナルコンピュータ等の処理装置は請求項12、請求項16、及び請求項21に対応する。ねじれ角計算プログラム48aは、記録媒体48のみならず、インターネットやLAN等の通信回線を経由して提供されたものであってもよい。
更に、図10〜図23を用いて、本発明の各実施形態に係る処理手順について説明する。特に、図10〜図13は本発明の第1実施形態に係り、図14及び図15は本発明の第2実施形態に係る図である。また、図16〜図19は本発明の第3実施形態に係り、図20〜図23は本発明の第4実施形態に係る図である。
[第1実施形態]
図10は本発明の第1実施形態に係る処理手順を示すフローチャートであり、図11(A)〜図11(C)はそれぞれ、図10の処理手順におけるサブルーチンを示すフローチャートである。図12(A)〜図12(E)はそれぞれ、図10の処理の過程における状態を例示する図であり、図13は、図11(C)の処理を説明するための図である。なお、対象となるワイヤーハーネスは、枝線がなくクランプが取り付けられているものであってもよいし、枝線がありクランプが取付られていないものでもよいし、或いは、枝線がありクランプが取付られているものでもよいが、図12においては、代表して、枝線がなくクランプが取り付けられたワイヤーハーネスを示している。
まず、図10のステップS1においては、変形形状が設計されて、この設計された変形形状が表示装置43に出力される。この変形形状は、図12(A)に示すように、例えば、車両ドアやフロア等の所定の部位に配策されるように、形状設計されたワイヤーハーネス1′である。このワイヤーハーネス1′は、例えば、幹線10aと、この幹線10aの中間部及び端部に取り付けられて、幹線10aを所定部位に固定するためのクランプ20a、20b、20cとを含んで構成されるものとする。図示しないが、幹線10aから分岐する枝線が含まれていてもよい。この変形形状の設計には、予めインストールされているCAD等のアプリケーションプログラムが利用可能であり、入力装置42としてのマウスやキーボードを用いて表示装置43上に描画される。この変形形状を求める手法は他の方法を用いてもよい。
次に、ステップS2においては、入力装置42を用いてワイヤーハーネス1′の物理特性が設定される。また、上記変形形状及び後述の基準形状にそれぞれ対応する拘束条件もここで設定される。物理特性は、例えば、上述した長さl、断面積A、断面2次モーメントI、断面2次モーメントJ、密度ρ、ポアソン比μ、縦弾性係数E及び横弾性係数Gである。これらは、上述のようにして予め測定或いは計算されている値が利用される。これらの値は、上記式(6)中の剛性マトリクス[K]中の各要素に係わる。拘束条件は、ワイヤーハーネス1′の変形形状及び基準形状に対応する座標や、図3にて示したようなクランプ20a、20b、20cの拘束自由度である。
次に、ステップS3及びステップS4においてはそれぞれ、上記ステップS2で設定された値に基づき、図12(B)に示すように、基準形状モデル1A及び変形形状モデル1Bが作成される。但し、ここでは、これらモデル1A及び1Bは表示装置43上に表示させる必要はない。基準形状モデル1A及び変形形状モデル1Bは、上記図7及び式(6)に準じたものとなる。基準形状モデル1Aは、例えば、ワイヤーハーネスが治具板上に展開されるときの形状に対応するようにすると、現実に則した治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。ステップS3は請求項中の基準形状モデル作成工程及び基準形状モデル作成手段に対応し、ステップS4は請求項中の変形形状モデル作成工程及び変形形状モデル作成手段に対応する。
ステップS3の基準形状モデル1Aの作成においては、図11(A)のサブルーチンで示すように、まず、ステップS31において、ワイヤーハーネス1′の幹線10aを複数の梁要素C1〜C13で表現する。なお、N0〜N14は節点を表す。そして、ステップS32において、クランプ20a、20b、20cが取り付けられている部位に対応するクランプ取付節点N0、N6、N14にそれぞれ、基準軸RX0、RX6、RX14が付加される。
基準形状モデル1Aは、例えば、幹線10aを治具板上でねじれなく真っ直ぐにのばした形状に対応する。また、基準軸RX0、RX6、RX14は全て、節点N0、N6、N14から同方向に延びている。なお、幹線10aから分岐する枝線がある場合には、枝線分岐点に対応する節点に同様の基準軸が付加される。ここでは、幹線を梁要素で表現した後に基準軸を付加するものとして説明したが、基準形状モデル1Aの作成方法はこれに限定されない。要は、最終的に図12(B)で示すような基準形状モデル1Aが作成されればよい。
また、ステップS4の変形形状モデル1Bの作成においては、図11(B)のサブルーチンで示すように、まず、ステップS41において、ステップS31と同様、ワイヤーハーネス1′の幹線10aを複数の梁要素C1〜C13で表す。但し、この変形形状モデル1Bでは、複数の梁要素C1〜C13は、上記ステップS1で設計された変形形状に対応するように各節点にて結合される。
次に、ステップS42において、クランプ取付節点N0、N6、N14にそれぞれ、クランプ軸AX0、AX6、AX14が付加される。クランプ軸AX0、AX6、AX14とは、幹線に取り付けられたクランプ20a、20b、20cの回転軸に対応するものである。更に、幹線10aから分岐する枝線がある場合には、枝線分岐点に対応する節点に上記クランプ軸に対応する仮想クランプ軸が付加される。
ここで、仮想クランプ軸について、図11(C)及び図13を用いて説明する。まず、ステップS431において、枝線分岐節点N6を起点とする幹線10aに対する接線ベクトルv11(幹線接線ベクトルとよぶ)及び同じく枝線分岐節点N6を起点とする枝線10bに対する接線ベクトルv12(枝線接線ベクトルとよぶ)を共に含む接線平面5が作成される。
そして、ステップS432において、この接線平面5上で枝線分岐節点N6を起点として幹線接線ベクトルv11に直交するベクトルが仮想クランプ軸v13として算出される。なお、ステップS431及びステップS432はそれぞれ、請求項中の接線平面作成工程及び仮想クランプ軸算出工程に対応する。このような仮想クランプ軸v13を計算することにより、枝線もクランプと同等の処理手順でねじれ角を求めることができるようになる。したがって、ねじれ角計算のための処理手順が効率化される。
ここでも、幹線を梁要素で表現した後にクランプ軸や仮想クランプ軸を付加するものとして説明したが、変形形状モデル1Bの作成方法はこれに限定されない。要は、最終的に図12(B)で示すような変形形状モデル1Bが作成されればよい。
図10に戻って、ステップS5においては、図12(C)及び図12(D)に示すように、上記基準形状モデル1Aが変形形状モデル1Bに重ね合わされる。この重ね合わせ処理には有限要素法が利用される。すなわち、基準形状モデル1Aが、上記ステップS2で設定された物理特性を満たしつつ、図中、点線矢印で示すように、変形形状モデル1Bに強制変位されるものとして、有限要素法における解が求められる。補足すると、全節点のうち、クランプが設けられたり、枝線が分岐したりするN0等のような特定の節点を完全拘束とし、その他の節点を全回転自由として、処理を行うようにする。ステップS5は、請求項中の重合計算工程及び重合計算手段に対応する。
次に、ステップS6においては、上記重ね合わせの結果に基づいて、ねじれ角が計算される。すなわち、図12(D)に示すように、基準形状モデル1Aが変形形状モデル1Bに重ね合わせられるにともない、基準軸RX0、RX6、RX14も回転する。そして、重ね合わせ終了時には、回転した基準軸RX0、RX6、RX14と、クランプ軸AX0、AX6、AX14とはそれぞれ、所定の角度θ1、θ2、θ3を成している。この角度がねじれ角として計算される。なお、枝線がある場合には、上述のようにして求めた仮想クランプ軸と基準軸とが成す角が、枝線のねじれ角として計算される。ステップS6は、請求項中のねじれ角計算工程及びねじれ角計算手段に対応する。
そして、ステップS7において、図12(E)に示すように、クランプ軸AX0、AX6、AX14を、上記計算したねじれ角θ1、θ2、θ3ぶん戻して、基準形状モデル1Aと共に表示装置43上に表示する。各ねじれ角は、例えば、グラフィック表示された基準形状と共に数字や文字等で表示させるようにする。なお、表示装置43上への表示のみならず、印字装置44による紙上印字を行わせてもよい。ステップS7は、請求項中の表示工程に対応する。このように表示することにより、視覚的且つ直感的にねじれ角が把握できるようになり、より適確な治具板の設計やより効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。またなお、基準形状は必ずしも表示させる必要はなく、少なくとも、ねじれ角が表示されればよい。
このように、本発明の第1実施形態によれば、有限要素法を利用して重ね合わせ処理を行うことにより、従来困難とされていた枝線及び/又はクランプのねじれ角が、容易かつ正確に計算できるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
[第2実施形態]
図14は、本発明の第2実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。図15(A)〜図15(D)はそれぞれ、図14の処理の過程における状態を例示する図である。
まず、図14のステップS201においては、上記図10のステップS1と同様、図15(A)に示すような変形形状が設計されて、この設計された変形形状が表示装置43に出力される。但し、ここでは、幹線11aと、幹線11aから分岐する複数の枝線11b1〜11b5とを含むワイヤーハーネス1″を想定している。勿論、第1実施形態同様、幹線11aの中間部にはクランプが取り付けられていてもよい。このワイヤーハーネス1″は、例えば、幹線11aと、この幹線11aからそれぞれ異なる方向に分岐する複数の枝線11b1〜11b5とを有し、幹線11a及び各枝線11b1〜11b5の端部には、クランプ21a〜21gが取り付けられているものとする。
次に、ステップS202においては、入力装置42を用いてワイヤーハーネス1″の物理特性が設定される。また、上記変形形状及び後述の基準形状にそれぞれ対応する拘束条件もここで設定される。物理特性は、例えば、上述した長さl、断面積A、断面2次モーメントI、断面2次モーメントJ、密度ρ、ポアソン比μ、縦弾性係数E及び横弾性係数Gである。これらは、上述のようにして予め測定或いは計算されている値が利用される。これらの値は、上記式(6)中の剛性マトリクス[K]中の各要素に係わる。拘束条件は、ワイヤーハーネス1″の変形形状に対応する座標や、図3にて示したようなクランプ21a〜21gの拘束自由度である。
次に、ステップS203においては、上記ステップS202で設定された値に基づき、図15(B)に示すような、変形形状に対応する有限要素モデルが作成される。この有限要素モデルは、上記式(6)に示したように、幹線とこの幹線から分岐する枝線とを有するワイヤーハーネスのモデルを発展させたものとなる。例えば、ワイヤーハーネス1を等長の梁要素C1〜C16に分割し、これら梁要素C1〜C18に基づいて、有限要素モデルが作成される。なお、ねじれ角を求めることが最終目的であるので、計算を簡素化するために、各枝線11b1〜11b5にそれぞれ対応する梁要素C14〜C18は、幹線を分割した梁要素C1〜C13と等長に設定されている。なお、N0〜N18は節点を表す。ステップS203は、請求項中の有限要素モデル作成工程に対応する。
次に、ステップS204においては、上記物理特性及び基準形状に対応する拘束条件を有限要素モデルに適用して、図15(B)に示すような変形形状を、図15(C)に示すような基準形状に変形させる。この基準形状は、例えば、ねじれなく真っ直ぐにのばされた幹線11aを含む平面に乗るものである。このように、幹線にねじれがない状態になるように基準形状に対応する拘束条件を設定することにより、後述のねじれ角の計算が容易になる。ステップS204は、請求項中の変形工程に対応する。
上記平面としては、図15(D)に示すように、ワイヤーハーネスを製造するときに利用される治具板を想定した基準平面6を設定し、幹線がこの基準平面6に乗るように拘束条件(座標)を設定することが好ましい。これにより、現実に則した治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
また、幹線はワイヤーハーネスを構成する全線材のうちで最大径を有し、この幹線(C1〜C13に対応)とこの幹線の次に太い枝線(C14に対応)とが基準平面6に乗るように拘束条件(座標)を設定することが好ましい。これにより、より現実に則した治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。なお、この場合、幹線の次に太い枝線に対応する節点N14が基準平面6に乗るように拘束条件(例えば、完全拘束)が設定されるが、他の枝線に対応する節点N15〜N18は拘束されない(例えば、全回転自由)ものとして設定される。
次に、ステップS205においては、各枝線のねじれ角が計算される。各ねじれ角は、上記基準形状に対応する座標情報を利用することにより計算可能である。この際、上述したように、例えば、幹線1″及びこの幹線1″の次に太い枝線を表す梁要素C14が乗る基準平面6に対しての、各枝線を表す梁要素C15、C16のねじれ角θ11、θ12等を求めるようにすることが好ましい(図15(D)参照)。ステップS205は、請求項中のねじれ角計算工程に対応する。
そして、ステップS206において、上記ステップS205にて計算されたねじれ角θ11、θ12が、基準形状と共に表示装置43上に表示される。例えば、ここでの表示例は、図15(C)のような梁要素から構成されるモデル形状を、図15(A)のような実形状に変換して、表示装置43上にグラフィック表示させるようにする。各ねじれ角は、例えば、グラフィック表示された基準形状と共に数字や文字等で表示させるようにする。なお、表示装置43上への表示のみならず、印字装置44による紙上印字を行わせてもよい。また、基準形状は必ずしも表示させる必要はなく、少なくとも、ねじれ角が表示されればよい。
なお、上記図15で例示したワイヤーハーネスの幹線には、幹線にねじりを発生しうるクランプは取り付けられていないが、枝線と共にこのような幹線にねじりを発生しうるクランプも取り付けられたワイヤーハーネスにおける各ねじれ角も同様に計算することが可能である(請求項10に対応)。この場合、例えば、第1実施形態で示したようなクランプ軸と上記基準平面6とが成す角をねじれ角として求めるようにする。これによると、より現実に近い治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。同様に、幹線に上記クランプのみが取り付けられたワイヤーハーネスにおけるねじれ角も同様に計算することが可能である(請求項11に対応)。これによると、クランプが多用されるワイヤーハーネスに対する治具板の設計やワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
このように、本発明の第2実施形態によれば、有限要素モデルを作成して、設計形状を幹線が基準平面に乗るような形状に変形し、そのときの枝線が基準平面に対して成す角をねじれ角として求めるようにしているので、従来、正確に把握することが困難であった枝線のねじれ角を、明確に把握することができるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
更に、本発明の第3実施形態及び第4実施形態について説明する。第3実施形態及び第4実施形態は、上記第1実施形態の考え方を拡張したものである。
[第3実施形態]
図16は本発明の第3実施形態に係る処理手順を示すフローチャートであり、図17〜図19はそれぞれ、図16の処理の過程における状態を例示する図である。この第3実施形態は、上記第1実施形態の考え方を拡張して、幹線から分岐する枝線を有するワイヤーハーネスや更に枝線上にクランプが取り付けられているワイヤーハーネスにおける、枝線やクランプのねじれ角を求めるものである。
まず、図16のステップS301においては、変形形状が設計されて、この設計された変形形状が表示装置43に出力される。この変形形状100Bは、図17に示すように、例えば、車両ドアやフロア等の所定の部位に配策されるように、形状設計されたワイヤーハーネス100である。このワイヤーハーネス100は、例えば、幹線100aと、この幹線100aから分岐する枝線100b1、100b2、100b3、これら幹線100aや枝線100b1、100b2、100b3の中間部及び端部に取り付けられて、これらを所定部位に固定するためのクランプ200a〜200fを含んで構成されるものとする。この変形形状の設計には、予めインストールされているCAD等のアプリケーションプログラムが利用可能であり、入力装置42としてのマウスやキーボードを用いて表示装置43上に描画される。この変形形状を求める手法は他の方法を用いてもよい。
次に、ステップS302においては、入力装置42を用いてワイヤーハーネス100の物理特性が設定される。また、上記変形形状100B及び後述の基準形状にそれぞれ対応する拘束条件もここで設定される。物理特性は、例えば、上述した長さl、断面積A、断面2次モーメントI、断面2次モーメントJ、密度ρ、ポアソン比μ、縦弾性係数E及び横弾性係数Gである。これらは、上述のようにして予め測定或いは計算されている値が利用される。これらの値は、上記式(6)中の剛性マトリクス[K]中の各要素に係わる。拘束条件は、ワイヤーハーネス100の変形形状及び基準形状に対応する座標や、図3にて示したようなクランプ200a〜200fの拘束自由度である。
次に、ステップS303及びステップS304においてはそれぞれ、上記ステップS302で設定された値に基づき、図17及び図18にそれぞれ示すように、上記変形形状モデル100B及び基準形状モデル100Aが作成される。但し、ここでは、これらモデル100A及び100Bは表示装置43上に表示させる必要はない。基準形状モデル100A及び変形形状モデル100Bは、上記第1実施形態で示した基準形状モデル1A及び変形形状モデル1Bに準じたものとなる。
詳しくは、変形形状モデル100Bは、図17において、ワイヤーハーネス100の幹線100aの変形形状を複数の節点N0、N1、N2、N3、N4、N5、…、N10、…、N16、…、N20で連結された梁要素の結合体として表現する。また、ワイヤーハーネス100の枝線100b1、100b2、及び100b3もそれぞれ、複数の節点N5、…、N55、N10…、N109、及びN16、…、N167で連結された梁要素の結合体として表現される。更に、クランプ取付節点N0、N13、N20、N55、N103、N109及びN167にはそれぞれ、クランプのロック方向(200a〜200dの場合)やクランプ回転軸(200f、200gの場合)を規定するクランプ軸AX0、AX13、AX20、AX55、AX103、AX109及びAX167が設定される。なお、図中、P0、P13、P20、P55、P103、P109及びP167は、挿入方向等のクランプローカルX軸を示す。更に、枝線分岐節点N5、N10及びN16にはそれぞれ、各枝線のねじれ角を求めるための点となる。なお、図17中、RX0は、ねじれ角を求めるための、基準となる軸であり、各節点のねじれ角は、このRX0を基準とした回転角度で表される。このRX0は、後述の重合処理においても不動とする。
また、基準形状モデル100Aは、上記幹線100a及び枝線100b1〜100b3を治具板上でねじれなく真っ直ぐにのばした形状100a′、100b1′〜100b3′に対応する。図中、クランプ軸AX0、AX13、AX20、AX55、AX103、AX109及びAX167もこれに対応したものとなる。また、基準形状モデル100Aにおいては、上記全節点N0、N1、N2、N3、N4、N5、…、N10、…、N16、…、N20、並びに、節点N5、…、N55、N10…、N109、及びN16、…、N167に基準軸RX0、RX1、RX2、RX3、RX4、RX5、…、RX10、…、RX16、…、RX20、並びに、基準軸RX5、…、RX55、RX10…、RX109、及びRX16、…、NX167が設定される。全基準軸は全て、各節点から同方向に延びている(図17のRX0に合わせる)。また、ここでは、各節点間は均等間隔としている。但し、各節点間は必ずしも均等間隔でなくてもよく、上記変形形状モデル及び基準形状モデルの各節点がそれぞれ一致するようにすればよい。
これら基準形状モデル100A及び変形形状モデル100Bの作成方法は、第1実施形態で示した方法と基本的に同様であり、第1実施形態で示した方法が枝線を有するワイヤーハーネスに拡張されたものと考えてよい。また、枝線分岐点に対応する節点N5、N10、N16にも同様の基準軸が付加される。この基準軸も第1実施形態で示したような、クランプ軸に対応する仮想クランプ軸が設定される。ステップS303は、請求項中の主線材変形形状モデル作成工程、副線材変形形状モデル作成工程に対応し、ステップS304は、請求項中の主線材基準形状モデル作成工程、副線材基準形形状モデル作成工程に対応する。
次に、ステップS305においては、図19に示すように、上記基準形状モデル100Aが変形形状モデル100Bに重ね合わされる。この重ね合わせ処理には有限要素法が利用される。すなわち、基準形状モデル100Aが、上記ステップS2で設定された物理特性を満たしつつ、変形形状モデル100Bに強制変位されるものとして、有限要素法における解が求められる。補足すると、全節点のうち、クランプが設けられたり、枝線が分岐したりするN0等のような特定の節点を完全拘束とし、その他の節点を全回転自由として、処理を行うようにする。この重ね合わせ処理も、第1実施形態で示した方法と基本的に同様であり、第1実施形態で示した方法が枝線を有するワイヤーハーネスに拡張されたものと考えてよい。但し、枝線100b2に取り付けられたクランプ200fのねじれ角(第2ねじれ角に対応)を求める際には、枝線100b2のねじれ角(第1ねじれ角に対応)が参照されることになる。
次に、ステップS306においては、上記重ね合わせの結果に基づいて、ねじれ角が計算される。すなわち、図19に示すように、基準形状モデル100Aが変形形状モデル100Bに重ね合わせられるにともない、図18で示した各基準軸RX0、…、RX20も回転する。そして、重ね合わせ終了時には、回転した基準軸RX0′、RX13′、RX20′、RX55′、RX103′、RX109′及びRX167′と、クランプ軸AX0、AX13、AX20、AX55、AX103、AX109及びAX167とはそれぞれ、所定の角度θ0、θ13、θ20、θ55、θ103、θ109及びθ167を成している。これらの角度がねじれ角として計算される。なお、ここで例示した以外の図示しない基準軸も回転し、各ねじれ角を有するが、ここでは省略している。ステップS305及びステップS306は、請求項中のねじれ角計算工程に対応する。
そして、ステップS307において、図示しないが、図12(E)で示した方法と同様にして、上記各クランプ軸AX0、AX13、AX20、AX55、AX103、AX109及びAX167を、上記計算したねじれ角θ0、θ13、θ20、θ55、θ103、θ109及びθ167ぶん戻して、基準形状モデル100Aと共に表示装置43上に表示するようにする。各ねじれ角は、例えば、グラフィック表示された基準形状と共に数字や文字等で表示させるようにする。表示装置43上への表示のみならず、印字装置44による紙上印字を行わせてもよい。なお、このステップS307の処理は、ねじれ角を求めるだけであれば、必ずしも必要ではないので省略してもよい。
なお、ここでは、クランプのねじれ角に焦点をあてているが、各枝線100b1〜100b3の分岐節点N5、N10、N16におけるねじれ角も、上記仮想クランプ軸と基準軸とに基づいて同様に求めることが可能である(請求項15に対応する)。
このように、本発明の第3実施形態によれば、有限要素法を利用して重ね合わせ処理を行うことにより、幹線から分岐する枝線、及び枝線上に取り付けられたクランプのねじれ角が、容易かつ正確に計算できるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
[第4実施形態]
図20は本発明の第4実施形態に係る処理手順を示すフローチャートであり、図21は図20の処理の結果を例示する図である。図22(A)〜図22(C)は、ねじれゼロ面の伝搬処理を説明するための図である。この第4実施形態は、上記第1実施形態の考え方を拡張して、各クランプ軸のねじれ角を容易に把握できるように、ねじれゼロ面表示するようにしている。
図20に示す本実施形態の処理手順において、ステップS401〜ステップS405はそれぞれ、図16で示したステップS301〜ステップS305と同等であるので、ここでの重複説明は省略する。
ステップS401〜ステップS405を経て、ステップS406に進むと、ステップS406では、図21に示すような、ねじれゼロ面h100a、h100b1、h100b2及びh100b3が設定される。各ねじれゼロ面h100a、h100b1、h100b2及びh100b3はそれぞれ、幹線100a、枝線100b1、100b2及び100b3に対応するものである。ねじれゼロ面h100a、h100b1、h100b2及びh100b3は、ステップS405において既に計算されている全基準軸に対して、例えば、隣接する基準軸の端点をそれぞれ繋いでいくことにより、設定可能である。各基準軸は、同長である方が、ねじれ具合を把握するためには好ましい。また、上述のように、基準軸の端点をそれぞれ繋いぐことにより、ねじれゼロ面をひれ状に表現する替わりに、複数の基準軸を連続的に表示するようにしても、ねじれ具合の概略は把握することが可能になる。ステップS406は、請求項中のねじれゼロ面設定工程に対応する。
このようなねじれゼロ面は、第1実施形態において図示した枝線を有することのないワイヤーハーネスに対しても設定可能であるし、この実施形態に示すような、枝線を有するワイヤーハーネスにも設定可能である。但し、幹線から分岐する枝線を有するワイヤーハーネスに場合、以下のようなねじれゼロ面の伝搬処理が必要となる。
図22(A)〜図22(C)において、線Aは上記幹線100aに対応し、線Bは幹線100aから分岐して、幹線100aのねじれゼロ面が伝搬される上記枝線100b1等に対応する。まず、図22(A)に示すように、線Aに割り当てられている各節点Na1、Na2、Na3、Na4、NaにそれぞれねじれゼロベクトルZa1、Za2、Za3、Za4、Zaを設定して、次に、線Aのセグメントのねじれゼロ面を、不連続な線Bのセグメントに伝搬させること考える。図中、Vbは線Bの接線ベクトルである。
図22(B)に示すように、線Bのセグメントに伝搬するねじれゼロ面は、ベクトルZa(線Aの最後のねじれゼロベクトル)とベクトルVbとが作る面内に存在する。そこで、この面の法線ベクトルVb×Zaを作成する。なお、この法線ベクトルVb×Zaは、ベクトルVbとベクトルZaとの外積である。
図22(C)に示すように、法線ベクトルVb×ZaとベクトルVbとの外積(Vb×Za)×ベクトルVbが、目的とする線Bのセグメントのねじれゼロベクトルである。このようにして、ねじれゼロベクトル伝搬させることにより、ねじれゼロ面も伝搬させることが可能になる。
そして、ステップS407において、図21に示すように、ねじれゼロ面h100a、h100b1、h100b2及びh100b3が付加された変形形状100Bを、各クランプ軸AX0、AX13、AX20、AX55、AX103、AX109及びAX167と共に表示装置43上に表示するようにする。表示するクランプ軸は、例えば、クランプが取り付けられている節点に設定されているものであるが、その他のものも表示させてもよい。また、クランプ軸は表示させないようにしてもよいし、各ねじれ角θ0、θ13等を同時に表示させるようにしてもよい。表示装置43上への表示のみならず、印字装置44による紙上印字を行わせてもよい。ステップS407は、請求項中のねじれ表示工程に対応する。
このように、本発明の第4実施形態によれば、有限要素法を利用して重ね合わせ処理を行い、ひれ状のねじれゼロ面を合わせて表示することにより、幹線上及び/又は枝線上に取り付けられたクランプのねじれゼロ面に対するねじれ角が容易に把握できるようになる。したがって、適確な治具板の設計や効率的なワイヤーハーネスの製造等に有効となる。
なお、本発明は、車両内に配線されるワイヤーハーネス等のワイヤー様構造物に限定されず、屋内に配線されるワイヤー様構造物にも、同様に適用可能である。
図1(A)及び図1(B)はそれぞれ、設計時及び製造時のワイヤーハーネスの形状を示す図である。 図2(A)及び図2(B)は、ワイヤーハーネスにおけるねじれ角を説明するための図である。 ワイヤーハーネスに取り付けられる代表的なクランプと拘束自由度との関係を示す図である。 図4(A)は、ワイヤーハーネスの外観を示す図であり、図4(B)は、図4(A)のワイヤーハーネスを離散化した様子を示す図であり、図4(C)は、図4(A)のワイヤーハーネスを梁要素と節点とで表した図である。 梁要素と節点とで表したワイヤーハーネスにおける自由度を説明するための図である。 図6(A)は、ワイヤーハーネスを3つの梁要素で表した図であり、図6(B)は、図6(A)の3つの梁要素を結合した状態を示す図である。 図7(A)は、3つの梁要素と枝線に対応する梁要素とからなるワイヤーハーネスの一部位を示す図であり、図7(B)は、図7(A)を4つの梁要素で表した後にそれらを結合した状態を示す図である。 図8(A)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図であり、図8(B)は、断面2次極モーメント及び横弾性係数を測定する様子を示す図である。 本発明に係るハードウエア構成の一例を示すブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図11(A)〜図11(C)はそれぞれ、図10の処理手順におけるサブルーチンを示すフローチャートである。 図12(A)〜図12(E)はそれぞれ、図10の処理の過程における状態を例示する図である。 図11(C)の処理を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図15(A)〜図15(D)はそれぞれ、図14の処理の過程における状態を例示する図である。 本発明の第3実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図16の処理の過程における状態を例示する図である。 図16の処理の過程における状態を例示する図である。 図16の処理の過程における状態を例示する図である。 本発明の第4実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図20の処理の結果を例示する図である。 図22(A)〜図22(C)は、ねじれゼロ面の伝搬処理を説明するための図である。
符号の説明
1、100 ワイヤーハーネス(ワイヤー様構造物)
1a、100a 幹線
1b1〜1b4、100b1〜100b3 枝線
2a〜2g、200a〜200g クランプ
3a〜3d 分岐点
5 接線平面
6 基準平面
41 マイクロコンピュータ
42 入力装置
43 表示装置
44 印字装置
45 記憶装置
46 読込装置
47 通信インターフェース
48 記録媒体
48a ねじれ角計算プログラム
49 内部バス
C0〜C7 梁要素
N0〜N7 節点

Claims (15)

  1. 入力手段と、変形形状モデル作成手段と、基準形状モデル作成手段と、重合計算手段と、ねじれ角計算手段とを備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ角を、有限要素法を利用して計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、
    前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け
    前記変形形状モデル作成手段、前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成工程と、
    前記基準形状モデル作成手段、前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成工程と、
    前記重合計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算工程と、
    前記ねじれ角計算手段、前記重合計算工程の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算工程と、
    を含むことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
  2. 前記コンピュータが、前記副電線束の前記分岐節点を起点とする前記副電線束に対する接線ベクトル及び前記主電線束に対する接線ベクトル、を共に含む接線平面を作成する接線平面作成工程と、
    前記コンピュータが、前記接線平面上で前記副電線束の前記分岐節点を起点として前記主電線束に対する接線ベクトルに直交するベクトル、を前記仮想クランプ軸として算出する仮想クランプ軸算出工程と、を更に含む
    ことを特徴とする請求項1記載のねじれ角計算方法。
  3. 前記コンピュータが、前記ねじれ角ぶん戻して、前記クランプ軸及び/又は前記仮想クランプ軸を前記基準形状モデルと共に表示装置に表示する表示工程、を更に含むことを特徴とする請求項2記載のねじれ角計算方法。
  4. 前記基準形状は、前記ワイヤー様構造物が治具板上に展開されるときの形状に対応し、前記変形形状は、前記ワイヤー様構造物が所定の部位に取付けられるときの形状に対応することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のねじれ角計算方法。
  5. 入力手段と、有限要素モデル作成手段と、基準形状モデル作成手段と、ねじれ角計算手段とを備えたコンピュータ、所定の部位に配策されるように設計された、主電線束及びこの主電線束から分岐する複数の副電線束及び/又はクランプを含んで構成されるワイヤー様構造物を、2次元平面である治具板の上に展開して、製造した前記ワイヤー構造物を所定の変形形状に変形させたときの前記副電線束のねじれ角を計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、
    前記入力手段、前記ワイヤー様構造物の拘束条件と、物理特性との設定を受け付け
    前記有限要素モデル作成手段、前記ワイヤー様構造物を複数の梁要素が結合された弾性体とみなして、前記ワイヤー様構造物の有限要素モデルを作成する有限要素モデル作成工程と、
    前記ねじれ角計算手段前記ワイヤー様構造物の前記クランプ及び前記副電線の分岐点の座標および完全拘束または全回転自由の所定の拘束条件に対応させて、前記ワイヤー様構造物を、その前記主電線束が前記2次元平面に乗るような基準形状に変形させたときの前記副電線束及び/又は前記クランプが前記平面に対して成す角を前記ねじれ角として計算するねじれ角計算工程と、を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
  6. 前記主電線束がねじれなく直線化されるように前記基準形状に対応する拘束条件を設定することを特徴とする請求項5記載のねじれ角計算方法。
  7. 前記主電線束は前記ワイヤー様構造物を構成する全電線束のうちで最大径を有するものとすることを特徴とする請求項5記載のねじれ角計算方法。
  8. 前記ワイヤー様構造物は前記主電線束に取り付けられた、ねじりを発生しうるクランプも含んで構成され、
    前記平面に対する、前記クランプの回転軸が成す角度も前記ねじれ角として計算する、
    ことを特徴とする請求項5記載のねじれ角計算方法。
  9. 前記複数の副電線束に替えて、前記ワイヤー様構造物は前記主電線束に取り付けられた、ねじりを発生しうるクランプを含んで構成され、
    前記複数の副電線束に替えて、前記平面に対する、前記クランプの回転軸が成す角度も前記ねじれ角として計算する、
    ことを特徴とする請求項5記載のねじれ角計算方法。
  10. 主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ角を計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算装置であって、
    前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付ける入力手段と、
    前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成手段と、
    前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成手段と、
    前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算手段と、
    前記重合計算手段による計算の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算手段と、を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算装置。
  11. 主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生する前記副電線束及び/又は前記クランプのねじれ角を計算するために、
    コンピュータ
    前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付ける入力手段、
    前記変形形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点にそれぞれ、前記クランプの回転軸に対応するクランプ軸及び/又は前記副電線束の分岐方向に対応する仮想クランプ軸を付加した変形形状モデルを作成する変形形状モデル作成手段、
    前記基準形状に対応するように前記ワイヤー様構造物の前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束の前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点に、所定の基準軸を付加した基準形状モデルを作成する基準形状モデル作成手段、
    前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記基準形状モデルを変形させて前記変形形状モデルに重ね合わせたときの形状を、有限要素法を利用して計算する重合計算手段、
    前記重合計算手段による計算の後に、前記基準軸と、前記クランプ軸及び/又は仮想クランプ軸とが成す角を、前記ねじれ角として計算するねじれ角計算手段、
    として機能することを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算プログラム。
  12. 入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、主電線束角計算手段と、副電線束変形形状モデル作成手段と、副電線束基準形状モデル作成手段と、副電線束角計算手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、前記主電線束から分岐する前記副電線束上に取り付けられた前記クランプの前記主電線束側からみたねじれ角を有限要素法を利用して計算するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、
    前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け
    前記変形形状モデル作成手段、前記主電線束の前記変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の分岐節点に、前記副電線束の前記ねじれ角を求めるための分岐軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、
    前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である前記主電線束の前記基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記分岐節点に対応する位置に、前記分岐軸のねじれ角を求めるための基準となる第1基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、
    前記主電線束角計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第1基準軸と前記分岐軸とが成す角である第1ねじれ角を、有限要素法を利用して計算する主電線束角度計算工程と、
    前記副電線束変形形状モデル作成手段、前記副電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記副電線束上の前記取付節点に、前記クランプの前記ねじれ角を求めるためのクランプ軸を付加した副電線束変形形状モデルを作成する副電線束変形形状モデル作成工程と、
    前記副電線束基準形状モデル作成手段、前記副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、前記副電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプ軸に対応する位置に、前記クランプ軸の前記ねじれ角を求めるための基準となる第2基準軸を付加した副電線束基準形状モデルを作成する副電線束基準形状モデル作成工程と、
    前記副電線束角計算手段、前記ワイヤー様構造物の前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記副電線束基準形状モデルを変形させて前記副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第2基準軸と前記クランプ軸とが成す角である第2ねじれ角を、有限要素法を利用して計算する副電線束角度計算工程と、を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
  13. 入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、前記主電線束上に取り付けられた前記クランプのねじれゼロ面に対するねじれ角を有限要素法を利用して計算して表示するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、
    前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け
    前記主電線束変形形状モデル作成手段、前記主電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の前記クランプの前記取付節点に、前記クランプのねじれ角を表現するためのクランプ軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、
    前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプの前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、前記ねじれゼロ面を求めるための基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、
    前記コンピュータが、前記主電線束の前記クランプの前記取付節点及び/又は前記副電線束の前記分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、前記物理特性とを参照しつつ、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記基準軸をつなぎあわせることにより、前記ねじれゼロ面を設定するねじれゼロ面設定工程と、
    前記コンピュータが、前記ねじれゼロ面を、前記変形形状及び前記クランプ軸と共に表示装置に表示する表示工程と、を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
  14. 前記コンピュータが、前記表示工程に替えて、前記ねじれゼロ面を前記変形形状と共に表示装置に表示する第2表示工程を含むことを特徴とする請求項13記載のワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
  15. 入力手段と、主電線束変形形状モデル作成手段と、主電線束基準形状モデル作成手段と、副電線束変形形状モデル作成手段と、副電線束基準形状モデル作成手段と、表示手段と、を備えたコンピュータ、主電線束、この主電線束から分岐する副電線束及び/又はこの主電線束に取り付けられるクランプ、を含んで構成されるワイヤー様構造物が、所定の基準形状からこれとは異なる変形形状に変形されるときに発生するねじれ角であり、主電線束及び前記主電線束から分岐する副電線束上に取り付けられたクランプのねじれゼロ面に対するねじれ角を有限要素法を利用して計算して表示するワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法であって、
    前記入力手段、前記変形形状及び前記基準形状における、前記ワイヤー様構造物の、前記主電線束の前記クランプの取付節点及び/又は前記副電線束の分岐節点の座標と、完全拘束または全回転自由の拘束条件と、物理特性と、の設定を受け付け
    前記主電線束変形形状モデル作成手段、前記主電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記主電線束上の前記取付節点に、前記主電線束上の前記クランプのねじれ角を表現するための第1クランプ軸を付加した主電線束変形形状モデルを作成する主電線束変形形状モデル作成工程と、
    前記主電線束基準形状モデル作成手段、前記主電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である主電線束基準形状に対応するように、前記主電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記クランプの前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第1ねじれゼロ面を求めるための第1基準軸を付加した主電線束基準形状モデルを作成する主電線束基準形状モデル作成工程と、
    前記コンピュータが、前記主電線束基準形状モデルを変形させて前記主電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第1基準軸をつなぎあわせることにより、前記第1ねじれゼロ面を設定する第1ねじれゼロ面設定工程と、
    前記副電線束変形形状モデル作成手段、前記副電線束の変形形状を複数の梁要素の結合体として表現し、前記副電線束上の前記取付節点に、前記副電線束上の前記クランプのねじれ角を表現するための第2クランプ軸を付加した副電線束変形形状モデルを作成する副電線束変形形状モデル作成工程と、
    前記副電線束基準形状モデル作成手段、前記副電線束をねじれなく真っ直ぐにのばした形状である副電線束基準形状に対応するように、前記副電線束を複数の梁要素の結合体として表現し、前記取付節点に対応する位置を含む各節点にそれぞれ、第2ねじれゼロ面を求めるための第2基準軸を付加した副電線束基準形状モデルを作成する副電線束基準形状モデル作成工程と、
    前記コンピュータが、前記第1ねじれゼロ面を構成する前記第1基準軸のねじれを前記第2基準軸に伝搬させ、前記副電線束基準形状モデルを変形させて前記副電線束変形形状モデルに重ね合わせたときの、前記第2基準軸をつなぎあわせることにより、前記第2ねじれゼロ面を設定する第2ねじれゼロ面設定工程と、
    前記表示手段、前記第1ねじれゼロ面及び前記第2ねじれゼロ面を、前記変形形状、前記第1クランプ軸及び前記第2クランプ軸と共に表示する表示工程と、を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物におけるねじれ角計算方法。
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