JP4235064B2 - ワイヤー様構造物の配線設計支援方法、その装置及びそのプログラム - Google Patents

ワイヤー様構造物の配線設計支援方法、その装置及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の線条材から構成されるワイヤー様構造物の配線設計支援方法、その装置及びそのプログラムに関し、特に、ワイヤー様構造物として車両に配線されるワイヤーハーネスの最適な配線設計を支援する方法、装置及びプログラムに関する。
通常、車両等においては、複数の電装品が搭載されており、これらは、上記線条材として、複数の電線や通信線がインシュロック等の結束部材やテープ等の保護部材によって束ねられた、いわゆる、ワイヤーハーネスで接続されている。図1に示すように、ワイヤーハーネス1は、各端部に電装品等と接続されるコネクタ2a、2b、2c、2dが取り付けられている。また、その中間部には各種クリップ3a、3b、3c、3dが取り付けられ、更に、分岐点4を有している。なお、各端部から分岐点4までを構成するワイヤーハーネス1の各枝線は、基本的に、それぞれ構成線条材の数や種類が異なるので、各枝線の太さ、長さ、弾性、剛性等も様々である。そして、従来、このようなワイヤーハーネスの配線設計は、主として、設計者の勘と経験によって行われることが多かった。
ここで、本明細書中で引用する文献を以下に示す。
B.ナス著「マトリックス有限要素法」ブレイン図書出版株式会社出版、1978年8月10日、p.7−15
上記のようにして設計されたワイヤーハーネスは、コネクタ等が取り付けられる固定点の座標は一応満たされるもの、ワイヤーハーネスの各部に曲げやねじりに対する剛性等があるため、最適な配線及び形状を設計するのが困難であった。すなわち、設計通りの組付けが困難であったり、非現実的な形状になってしまうことが多々あった。したがって、最適なワイヤーハーネスの配線を設計するためには高度な熟練が求められたり、試行錯誤により多大な時間を浪費することになっていた。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、ワイヤー様構造物を弾性体及び弾塑性体とみなして有限要素法を適用することにより、設計者の熟練度に依存することなく、容易に最適な配線及び形状を設計可能にする方法、その装置及びそのプログラムを提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載のワイヤー様構造物の配線設計支援方法は、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することを含む、ワイヤー様構造物の配線設計支援方法であって、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項2記載のワイヤー様構造物の配線設計支援方法は、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出結果を出力することを含む、ワイヤー様構造物の配線設計支援方法であって、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項3記載のワイヤー様構造物の配線設計支援方法は、請求項1又は請求項2記載の配線設計支援方法において、出力された前記予測形状に対して、前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件の変更に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を再度算出し、この算出結果を再度出力させて、最適な前記ワイヤー様構造物の形状を検証可能にすることを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項4記載のワイヤー様構造物の配線設計支援装置は、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するワイヤー様構造物の配線設計支援装置であって、 前記装置が、(A)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段と、(B)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する算出手段と、(C)前記算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段と、を含み、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のワイヤー様構造物の配線設計支援装置は、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するワイヤー様構造物の配線設計支援装置であって、前記装置が、(a)初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出する第1算出手段と、(b)前記初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段と、(c)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する第2の算出手段と、(d)前記第2算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段と、を有し、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のワイヤー様構造物の配線設計支援装置は、請求項又は請求項記載のワイヤー様構造物の配線設計支援装置において、前前記出力手段にて出力された前記予測形状に対して、前記ワイヤー様構造物の形状特性、前記材料特性及び前記拘束条件の変更に関する情報を与え、前記有限要素法を利用して、前記ワイヤー様構造物を強制変移させた際の予測形状を再度算出して、この算出結果を前記出力手段に再度出力させて、最適な前記ワイヤー様構造物の形状を検証可能にする検証手段を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムは、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、前記ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するために、コンピュータを、前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段、前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する算出手段、前記算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段、として機能させる、ワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムであって、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項記載のワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムは、複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、前記ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するために、コンピュータを、初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出する第1算出手段、前記初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段、前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する第2の算出手段、前記第2算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段、として機能させる、ワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムであって、前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含むことを特徴とする。
請求項1、請求項及び請求項記載の発明によれば、有限要素法にワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を与えて、ワイヤー様構造物がこれら形状特性、材料特性及び拘束条件を満たすように強制変移された際に予測されるワイヤー様構造物の形状が出力される。ここで、拘束条件は、複数の節点の座標及び各節点における拘束自由度とし、形状特性は、複数の梁要素それぞれの断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントとし、そして、材料特性は、複数の梁要素それぞれの密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数としている。
また、請求項2、請求項及び請求項記載の発明によれば、まず、初期値として設定されたワイヤー様構造物の拘束位置、拘束方向及び所定の曲げ半径に基づき初期形状が算出される。更に、この初期形状に対して、ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を与えて、このワイヤー様構造物がこれら形状特性、材料特性及び拘束条件を満たすように強制変移された際に予測されるワイヤー様構造物の形状が出力される。
また、請求項3及び請求項記載の発明によれば、出力された予測形状に対して、形状特性、材料特性及び拘束条件の変更に関する情報を与え、有限要素法を利用して、ワイヤー様構造物を強制変移させた際の予測形状を再度算出して、この算出結果を再度出力させて、最適なワイヤー様構造物の形状を検証可能にしている。
請求項1、請求項及び請求項記載の発明によれば、有限要素法にワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を与えて、ワイヤー様構造物がこれら形状特性、材料特性及び拘束条件を満たすように強制変移された際に予測されるワイヤー様構造物の形状が出力される。このように有限要素法を用いることにより、設計者の熟練度に依存することなく、常に安定した精度のワイヤー様構造物の予測形状を得ることができる。したがって、ワイヤー様構造物の最適な配線の設計が、容易かつ正確に行えるようになる。また、拘束条件は、複数の節点の座標及び各節点における拘束自由度とし、形状特性は、複数の梁要素それぞれの断面積及び長さとし、そして、材料特性は、複数の梁要素それぞれの断面2次モーメント、断面2次極モーメント、密度、縦弾性係数及び横弾性係数とし、これらの値はすべて、車両に配線されるワイヤーハーネスから予め取得できるものであるので、実際の組み付け作業を想定した現実的な的確な経路の検討が可能になる。
また、請求項2、請求項及び請求項記載の発明によれば、まず、初期値として設定されたワイヤー様構造物の拘束位置、拘束方向及び所定の曲げ半径に基づき初期形状が算出されるので、おおよそのワイヤー様構造物を即座に得ることができる。更に、この初期形状に対して、ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を与えて、このワイヤー様構造物がこれら形状特性、材料特性及び拘束条件を満たすように強制変移された際に予測されるワイヤー様構造物の形状が出力されるので、設計者の熟練度に依存することなく、常に安定した精度のワイヤー様構造物の予測形状を得ることができる。したがって、ワイヤー様構造物の最適な配線の設計が、より容易かつ正確に行えるようになる。また、拘束条件は、複数の節点の座標及び各節点における拘束自由度とし、形状特性は、複数の梁要素それぞれの断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントとし、そして、材料特性は、複数の梁要素それぞれの密度、縦弾性係数及び横弾性係数とし、これらの値はすべて、車両に配線されるワイヤーハーネスから予め取得できるものであるので、実際の組み付け作業を想定した現実的な的確な経路の検討が可能になる。
また、請求項3及び請求項記載の発明によれば、出力された予測形状に対して、形状特性、材料特性及び拘束条件の変更に関する情報を与え、有限要素法を利用して、ワイヤー様構造物を強制変移させた際の予測形状を再度算出して、この算出結果を再度出力させて、最適なワイヤー様構造物の形状を検証可能にしているので、ワイヤー様構造物の最適な配線の設計が、更に正確に行えるようになる。
また、請求項4記載の発明によれば、拘束条件は、複数の節点の座標及び各節点における拘束自由度とし、形状特性は、複数の梁要素それぞれの断面積及び長さとし、そして、材料特性は、複数の梁要素それぞれの断面2次モーメント、断面2次極モーメント、密度、縦弾性係数及び横弾性係数とし、これらの値はすべて、車両に配線されるワイヤーハーネスから予め取得できるものであるので、実際の組み付け作業を想定した現実的な的確な経路の検討が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。まず、図1及び図2を用いて、設計対象となるワイヤー様構造物としてのワイヤーハーネスの全体形状及び代表的な支持部材について説明する。図1は、本発明の実施形態にて設計対象となるワイヤーハーネスの全体形状を概略的に示す図である。図2は、ワイヤーハーネスを支持する代表的な支持部材と拘束自由度との関係を示す図である。後述するが、本実施形態は、ここに示すようなワイヤーハーネスに対して予測形状をシミュレーション出力することにより、設計を支援するものである。
本実施形態にて設計対象となるワイヤーハーネス1は、上述のように両端部に図示しない電装品と接続されるコネクタ2a、2b、2c、2dが取り付けられ、その中間部には各種クリップ3a、3b、3c、3dが取り付けられ、更に、分岐点4を有している。ワイヤーハーネス1の各枝線は、基本的に、それぞれ構成線条材の数や種類が異なるので、各枝線の太さ、長さ、弾性、剛性等も異なる。
上記各コネクタ2a、2b、2c、2dは、電装品側の相手方コネクタの固定位置及びその装着方向に応じて所定の位置に着脱可能に固定され、ワイヤーハーネスの端部を完全拘束する。また、上記各クリップ3a、3b、3c、3dは、ワイヤーハーネスの所定部位を、電装品の筐体やステー等の所定位置に完全拘束又は回転拘束される。
ここで、クリップについて説明を加える。クリップには、基本的に、長穴クリップ及び丸穴クリップがある。丸穴クリップは、回転クリップともよばれ、ワイヤーハーネスを保持する台座部とステー等に設けられた丸穴形状の取付穴に挿入される支持脚とから構成される。丸穴クリップは、Z軸(取付部位に鉛直方向)廻りに回転可能である。
一方、長穴クリップは、固定クリップともよばれ、ワイヤーハーネスを保持する台座部とステー等に設けられた長穴形状の取付穴に挿入される支持脚とから構成される。この支持脚の断面形状は、取付穴と略同様の長穴形状をしている。長穴クリップは、Z軸廻りに回転不可能である。
更に、長穴クリップ及び丸穴クリップには、X軸(ワイヤーハーネスの長手方向)廻りに回転可能な、コルゲート長穴クリップ及びコルゲート丸穴クリップがある。このような各クリップの各軸方向及び各軸廻りの拘束自由度は図2に示す通りである。
図2において、X軸、Y軸及びZ軸は、ワイヤーハーネス上の各節点(又はノードともよぶ)における右手ローカル座標系での直行する3軸に相当する。例えば、Z軸をクリップ軸と一致するようにしているが、これらの決定方法は、使用する関数によって適宜変更可能である。なお、図中、参考のために、分岐点の拘束自由度についても示している。また、ここでは図示しないが、上記拘束点以外に任意に設定されたワイヤーハーネス上の節点は、基本的に、完全自由である。このような拘束自由度が、後述するように、予測経路や反力等の算出に先立ち、各節点にそれぞれ、設定される。
次に、図3〜図6を参照しながら、本実施形態において前提となる仮定条件、利用される理論及び基本式の概略について説明する。図3(A)は、ワイヤーハーネスの外観を示す図であり、図3(B)は、図3(A)のワイヤーハーネスを離散化した様子を示す図であり、図3(C)は、図3(A)のワイヤーハーネスを梁要素と節点とで表した図である。図4は、梁要素と節点とで表したワイヤーハーネスにおける自由度を説明するための図である。図5(A)は、ワイヤーハーネスを3つの梁要素で表した図であり、図5(B)は、図5(A)の3つの梁要素を結合した状態を示す図である。そして、図6(A)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図であり、図6(B)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図である。
まず、本実施形態では、ワイヤーハーネスの設計に有限要素法を利用するに際し、以下のような仮定をする。
(1).ワイヤーハーネスを弾性体と仮定する。
(2).ワイヤーハーネスを梁要素が結合されたものと仮定する。
(3).各梁要素に線形性が保たれるものと仮定する。
(4).ワイヤーハーネスの断面を円形であると仮定する。
本実施形態において、このような仮定をすることにより、従来なされていなかった、ワイヤーハーネスへの有限要素法の適用が可能になる。
本実施形態においては、まず、ワイヤーハーネスを離散化する。すなわち、図3(A)に示すように、複数の電線11がテープ12等の保護部材によって束ねられたワイヤーハーネス1は連続体とみなすことができる。次に、図3(B)に示すように、このようなワイヤーハーネス1を、いくつかの梁要素C1、C2、C3、…に分割(離散化)する。すなわち、ワイヤーハーネスは1本のロープのようなものなので、有限個の梁要素をつなげたものとみなすことができる。
したがって、図3(C)に示すように、ワイヤーハーネスは、複数の梁要素C1、C2、C3、…を複数のノードN1、N2、N3、…で結合したものとして表すことができる。梁要素に必要な特性値は以下の通りである。
長さl(図3(B)参照)
断面積A(図3(B)参照)
断面2次モーメントI
断面2次極モーメントJ
密度ρ
縦弾性係数E
横弾性係数G
なお、後述するが、本明細書中、長さl、断面積A、断面2次モーメントI、及び、断面2次極モーメントJを形状特性とし、密度ρ、縦弾性係数E及び横弾性係数Gを材料特性としている。
そして、図4に示すように、各梁要素C(C1、C2、C3、…)はそれぞれ、2つの節点α及び節点βを有する。3次元空間においては、節点αは、3つの並進成分と3つの回転成分を持つため、合計6つの自由度を持つ。また、節点βも同様である。したがって、梁要素Cは12自由度を持つことになる。
なお、図中、
xi:i番要素のxi軸方向の力
yi:i番要素のyi軸方向の力
zi:i番要素のzi軸方向の力
xi:i番要素のxi軸周りのモーメント
yi:i番要素のyi軸周りのモーメント
zi:i番要素のzi軸周りのモーメント
xi:i番要素のxi軸方向の変位
yi:i番要素のyi軸方向の変位
zi:i番要素のzi軸方向の変位
θxi:i番要素のxi軸方向の角変位
θyi:i番要素のyi軸方向の角変位
θzi:i番要素のzi軸方向の角変位
αは左側の節点、βは右側の節点
を示す。
ところで、振動してない静的な力による構造物の変位は、弾性範囲内では、以下の式(1)に示すフックの法則が成り立つことが知られている。
Kx=F…(1)
ここで、K:ばね定数、x:変位、F:力
を示す。
また、図4で示した梁要素Cにも同様にフックの法則が成り立つことが知られている。但し、梁要素Cは、上記のように12自由度をもつため、以下の式(2)で示すように、12行12列のマトリクスと12行のベクトルとで、力と変位との関係を表現することができる。
Figure 0004235064
ここで、適合条件と釣り合い条件について説明する。ここでは、簡単のために、図5(A)に示すように、ワイヤーハーネスを3つの梁要素C1、C2、C3で表すものとする。この場合、梁要素C1の節点1β及び梁要素C2の節点2αの変位は等しくなり、これら両節点に加わる力も釣り合うことになる。同様に、梁要素C2の節点2β及び梁要素C3の節点3αの変位も等しくなり、これら両節点に加わる力も釣り合うことになる。したがって、これら変位の連続性と力の釣り合いの条件を満たすことで、梁要素C1及びC2、梁要素C2及びC3を、図5(B)に示すように、結合することができる。
なお、図中、
xi:i番要素のxi軸方向の力
yi:i番要素のyi軸方向の力
zi:i番要素のzi軸方向の力
xi:i番要素のxi軸周りのモーメント
yi:i番要素のyi軸周りのモーメント
zi:i番要素のzi軸周りのモーメント
xi:i番要素のxi軸方向の変位
yi:i番要素のyi軸方向の変位
zi:i番要素のzi軸方向の変位
θxi:i番要素のxi軸方向の角変位
θyi:i番要素のyi軸方向の角変位
θzi:i番要素のzi軸方向の角変位
を示し、
i=1α、1β、2α、2β、3α、3βである。
そして、図5(B)に示した梁要素C1、C2、C3における上記変位の連続性と力の釣り合いを上記式(2)と同様の形式で示すと、以下の式(3)のようになる。
Figure 0004235064
ここで、式(3)中の12行12列のマトリクスM1、M2及びM3は、上記式(2)で示したものと同様である。但し、マトリクスM1、M2及びM3が重なっている部分M12及びM23は、各マトリクスの各構成要素が足し合わされたものとなる。
なお、4つ以上の梁要素についても、同様に扱うことができる。このようにして、任意の数の梁要素に分割されるワイヤーハーネスの数式モデルを作成することができる。
ちなみに、上記式(3)を簡単に表すと、
[K]{x}={F}…(4)
となる。
したがって、例えば、各節点にクリップが取り付けられるものとして、クリップに加わる力を予め決定しておけば、上記式(4)に基づき、変位ベクトル{x}を求めることにより、経路、すなわち、ワイヤーハーネスの形状を算出することができる。逆に、経路を決定しておけば、各節点における力ベクトル{F}を算出できる。このような基本的な考え方に基づき、本実施形態では、ワイヤーハーネスの予測経路及び歪み、応力、反力、モーメント等を算出する。上記変位ベクトル{x}及び力ベクトル{F}中の未知数は、公知のNewton−Raphson法や弧長法等を用いてその解を求めることができる。
なお、上記のような一般的なマトリックス有限要素法は、例えば、上記非特許文献1中でも示されている。
ここで、本実施形態において、上記梁要素に必要な各特性値の求め方の一例について以下に示す。まず、長さl、断面積A及び密度ρは、対象となるワイヤーハーネスを作成し、ノギス、メジャー、重量計等を用いて計測した後、簡単な算出により求めることができる。
また、縦弾性係数Eは、図6(A)に示す測定方法を行う場合、次式(5)で表すことができる。
E=FL3/3XI…(5)
また、断面2次モーメントIは、上記のようにワイヤーハーネスを円形断面と仮定したので、次式(6)で表すことができる。
I=πD4/64…(6)
したがって、
E=64FL3/3XπD4…(7)
となる。
この測定では、
E=(F/X)×(64L3/3πD4
として、Fとxとの関係を測定すればよい。
一方、横弾性係数Gは、図6(B)に示す測定方法を行う場合、次式(8)で表すことができる。
G=(TL/θJ)×2…(8)
断面2次極モーメントJは、ワイヤーハーネスが円形断面と仮定したので、次式(9)で表すことができる。
J=πD4/32…(9)
また、ねじる力は、
T=FS…(10)
となる。
よって、
G=(32FSL/θπD4)×2=(F/θ)(32SL/πD4)×2…(11)
したがって、Fとθの関係を測定すればよい。
上記測定方法は一例であり、上記測定例以外の方法によって各値を取得してもよい。また、予め代表的なワイヤーハーネスを測定しておきデータベース化しておき、これを適宜利用するようにしてもよい。
次に、上記理論及び基本式を利用して後述する処理手順にしたがってワイヤーハーネスの形状を算出及び出力する、本実施形態に係るハードウエア構成について説明する。図7は、本実施形態に係るハードウエア構成を示すブロック構成図である。
図7に示すように、本実施形態では、マイクロコンピュータ21、入力装置22、表示装置23、印字装置24、記憶装置25、通信インターフェース26及びリードライト装置27を含んで構成される、例えば、パーソナルコンピュータが用いられる。マイクロコンピュータ21は、CPU21a(中央演算装置)、ブートプログラム等を記憶するROM21b、各種処理結果を一時的に記憶するRAM21cを含む。入力装置22は上記各値等を入力するキーボード、マウス等であり、表示装置23は処理結果を表示するLCDやCRT等であり、印字装置24は処理結果を印字するプリンタである。
また、記憶装置25はインストールされた配線設計支援プログラム29aやこのプログラム29aによる処理結果を記憶するハードディスクドライブであり、通信インターフェース26は外部装置との間で、例えば、インターネットやLAN回線等を用いてデータ通信を行うためのモデムボード等である。リードライト装置27は、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体29に格納される本発明に係る配線設計支援プログラム29a(請求項8、9に対応する)を読み込んだり、この配線設計支援プログラム29aによる計算結果を記録媒体29に書き込む装置である。これらの各構成要素は、内部バス28を介して接続されている。
マイクロコンピュータ21は、リードライト装置27にて読み込まれた配線設計支援プログラム29aを記憶装置25にインストールする。また、電源が投入されると、マイクロコンピュータ21は、ROM21bに記憶されるブートプログラムにしたがって起動され、インストールされている配線設計支援プログラム29aを立ちあげる。そして、マイクロコンピュータ21は、配線設計支援プログラム29aにしたがって、本発明の配線設計支援に関する処理をしたり、処理結果を表示装置23や印字装置24から出力させたり、処理結果を記憶装置25や記録媒体29に保存させたりする。配線設計支援プログラム29aは、上記基本構成を有する他のパーソナルコンピュータ等にもインストール可能であり、インストール後は、そのコンピュータを配線設計支援装置(請求項5、6、7に対応する)として機能させる。なお、配線設計支援プログラム29aは、記録媒体29のみならず、インターネットやLAN等の通信回線を経由して提供されたものであってもよい。
更に、図8及び図9を用いて、本実施形態に係る処理手順について説明する。図8は、図7に示したハードウエア構成を用いて行われる本実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。図9(A)〜図9(D)はそれぞれ、図8に示す各処理の過程における出力結果を例示する図である。
まず、図8に示すステップS1において設定された初期値に基づいて、ステップS2において初期形状が算出され、ステップS3において、図9(B)に示すように、算出された初期形状33が出力される。この初期形状33を得るための初期値としては、例えば、図9(A)に示すように、設計対象となるワイヤーハーネスの両端のコネクタが取り付けられる拘束位置31a、31z、拘束方向32a、32z及びこのワイヤーハーネスの最小曲げ半径等が用いられ、この拘束位置を拘束方向に通過し、最小曲げ半径等より大きな曲げ半径を有する曲線である初期形状33が得られるが、このワイヤーハーネスの中間部に取り付けられるクリップの座標及び拘束方向等も用いるようにしてもよい。なお、最小曲げ半径は、ワイヤーハーネスの材料特性に依存する値であり、ワイヤーハーネスの組み付け作業を行う作業者の通常の力では、この最小曲げ半径まで曲げることができない場合も想定される。したがって、最小曲げ半径よりもむしろ、作業者の通常の力で曲げることのできる曲げ半径を用いて、初期形状33が得るほうが現実的である。この曲げ半径は、材料特性に依存する上記最小曲げ半径よりもやや大きな曲げ半径となり、予め典型的なワイヤーハーネス毎に試験などにより取得しておくことが可能である。請求項中の「曲げ半径」は、上記材料特性及び作業者の力に依存する曲げ半径を共に含むものである。また、上記拘束方向とは、支持部材によって、その拘束位置からワイヤーハーネスの延びる方向が、規制又は拘束された特定の方向である。なお、初期形状33を求める方法はこのような方法に限定されるものでなく、他の方法を用いてもよい。上記形状算出処理はマイクロコンピュータ21にて行われ、初期値の設定には入力装置22が用いられ、初期形状の出力には表示装置23が用いられる。なお、以降の処理においても、形状算出処理はマイクロコンピュータ21にて行われ、各値の設定には入力装置22が用いられ、算出結果の出力には表示装置23が用いられる。ステップS2及び関連するハードウエアは、請求項の第1算出手段に相当する。
次に、ステップS4においては、上記出力された初期形状33に対して、図9(C)に示すような各節点31a〜31zを割り当てると共に、これら各節点31a〜31zに対して、強制変位させる際の各拘束条件が設定される。拘束条件としては、各節点31a〜31zに対する図2で示したような拘束種類(完全拘束、回転拘束、完全自由等)やローカル座標等が設定される。これらの拘束条件は、変位先に対応するものである。各節点31a〜31zとしては、コネクタやクリップ等の支持部材が取り付けられる部位等が割り当てられる。なお、拘束種類の設定には、図2で示したように、コネクタ、クリップ等の支持部材名を利用してもよい。ここで設定される各値は、上記式(3)中の変位ベクトル{x}中の各要素に係わる。
これと共に、ステップS4においては、被予測ワイヤーハーネスの形状特性及び材料特性も設定される。形状特性としては上記長さl、断面積A、断面2次モーメントI、及び、断面2次極モーメントJが設定され、材料特性としては、密度ρ、縦弾性係数E及び横弾性係数Gが設定される。これらは、上記のようにして予め計測或いは算出されている値が利用される。ここで設定される値は、上記式(3)中の剛性マトリクス[K]中の各要素に係わる。ステップS4及び関連するハードウエアは請求項の設定手段に相当する。
このような各値の設定が完了すると、ステップS5に進んで、現在、表示中の経路形状が消去される。次に、ステップS6において、有限要素法が適用されて、新たな予測形状が算出される。すなわち、ステップS6においては、上記ステップS4にて設定された各値が上記式(3)に適用されて、上記式(3)中の各未知数が算出される。詳しくは、式(3)中の変位ベクトル{x}の未知数が算出されると、ワイヤーハーネスの新たな予測形状が得られる。ステップS5及び関連するハードウエアは、請求項の算出手段及び第2算出手段に相当する。
次に、ステップS7において、図9(D)に示すように、上記算出された新たな予測形状35が表示される。なお、図9(D)に示す新たな予測形状35の各節点31b′、31c′、31d′、及び31e′はそれぞれ、図9(C)に示した初期形状33における各節点31b、31c、31d、及び31eに対応する。なお、ここでは、節点31a及び31zの位置は不動であり、その他の節点は強制変位されている。ステップS7及び関連するハードウエアは、請求項の出力手段に相当する。なお、請求項の出力には、表示装置23による表示に限定されず、印字装置24による印字等も含まれる。
次に、ステップS8においては、設定値の変更の有無が判定される。例えば、図9(E)に示すように、強制変位の結果、各種電装品やステー等を起因とする障害物36に、新たな予測形状35が干渉することが判明すれば、例えば、新たな曲げ半径や新たな強制変位すべき位置等が、入力装置22等を用いて再設定される。再設定変更する要素はこれらに限定されず、式(3)中の他の要素であってもよい。そして、ここで、設定値の変更ありと判定されると、次の新たな予測形状を算出すべくステップS5に戻る(ステップS8のY)。
ステップS5〜ステップS7に戻ると、次の新たな予測形状が算出及び表示される。このような検証処理を繰り返し、例えば、図9(F)に示すような、障害物36を回避しつつ、与えられた条件を満たす予測形状37が表示される。そして、所定の設定値を満足する予測形状が得られると、一連の処理を終了する(ステップS8のN)。ステップS8及びステップS5〜ステップS7は、請求項の検証手段に相当する。
このように、本実施形態によれば、設計者の熟練度に依存することなく、常に安定した精度のワイヤーハーネス等のワイヤー様構造物の予測形状が取得できるようになる。したがって、ワイヤー様構造物の最適な配線の設計が、容易かつ正確に行えるようになる。特に、本実施形態によれば、従来、正確に設計することが困難であった太さや剛性が変化するワイヤーハーネス、分岐点を有するワイヤーハーネスにも適用可能になる。また、本実施形態は、ワイヤーハーネスの経路形状に大きな影響を与え、且つ設計の要点である拘束点、拘束方向等を任意に変更して、最適な経路形状を検討する際にも有用となる。
なお、本発明の方法及び装置は、車両内に配線されるワイヤーハーネスに限定されず、屋内に配線されるワイヤー様構造物にも、同様に適用可能である。
本発明の実施形態にて設計対象となるワイヤーハーネスの全体形状を概略的に示す図である。 ワイヤーハーネスを支持する代表的な支持部材と拘束自由度との関係を示す図である。 図3(A)は、ワイヤーハーネスの外観を示す図であり、図3(B)は、図3(A)のワイヤーハーネスを離散化した様子を示す図であり、図3(C)は、図3(A)のワイヤーハーネスを梁要素と節点とで表した図である。 梁要素と節点とで表したワイヤーハーネスにおける自由度を説明するための図である。 図5(A)は、ワイヤーハーネスを3つの梁要素で表した図であり、図5(B)は、図5(A)の3つの梁要素を結合した状態を示す図である。 図6(A)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図であり、図6(B)は、断面2次モーメント及び縦弾性係数を測定する様子を示す図である。 本実施形態に係るハードウエア構成の一例を示すブロック構成図である。 本実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 図9(A)〜図9(F)はそれぞれ、図8に示す各処理の過程における出力結果を例示する図である。
符号の説明
1 ワイヤーハーネス(ワイヤー様構造物)
2a、2b、2c、2d コネクタ
3a、3b、3c、3d クリップ
4 分岐点
21 マイクロコンピュータ
22 入力装置
23 表示装置
24 印字装置
25 記憶装置
26 通信インターフェース
27 リードライト装置
28 内部バス
C1〜C7 梁要素
N1〜N8 節点(ノード)

Claims (8)

  1. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することを含む、ワイヤー様構造物の配線設計支援方法であって、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援方法。
  2. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することを含む、ワイヤー様構造物の配線設計支援方法であって、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援方法。
  3. 出力された前記予測形状に対して、前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件の変更に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を再度算出し、この算出された結果を再度出力させて、最適な前記ワイヤー様構造物の形状を検証可能にすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイヤー様構造物の配線設計支援方法。
  4. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するワイヤー様構造物の配線設計支援装置であって、
    前記装置が、(A)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段と、(B)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する算出手段と、(C)前記算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段と、を含み、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援装置。
  5. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するワイヤー様構造物の配線設計支援装置であって、
    前記装置が、(a)初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出する第1算出手段と、(b)前記初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段と、(c)前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する第2算出手段と、(d)前記第2算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段と、を有し、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援装置。
  6. 前記出力手段にて出力された前記予測形状に対して、前記ワイヤー様構造物の形状特性、前記材料特性及び前記拘束条件の変更に関する情報を与え、前記有限要素法を利用して、前記ワイヤー様構造物を強制変移させた際の予測形状を再度算出して、この算出された結果を前記出力手段に再度出力させて、最適な前記ワイヤー様構造物の形状を検証可能にする検証手段を含むことを特徴とする請求項又は請求項に記載のワイヤー様構造物の配線設計支援装置。
  7. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、前記ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するために、コンピュータを、
    前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段、
    前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する算出手段、
    前記算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段、
    として機能させる、ワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムであって、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援プログラム。
  8. 複数本の線条材から構成されるワイヤー様構造物を、円形断面で線形性が保たれた複数の梁要素が結合された弾性体とみなし;初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出し;この初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出し;そして、前記算出された結果を出力することにより、前記ワイヤー様構造物の最適な配線設計を支援するために、コンピュータを、
    初期値として設定された前記ワイヤー様構造物の所定の曲げ半径、拘束位置及び前記拘束位置における前記ワイヤー様構造物に対する拘束方向に基づいて、前記ワイヤー様構造物の初期形状を算出する第1算出手段、
    前記初期形状に対して前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性及び拘束条件に関する情報を設定する設定手段、
    前記ワイヤー様構造物の形状特性、材料特性、及び、拘束条件に関する情報を有限要素法に適用して、前記ワイヤー様構造物を強制変位させた際の予測形状を算出する第2算出手段、
    前記第2算出手段にて算出された前記予測形状を出力する出力手段、
    として機能させる、ワイヤー様構造物の配線設計支援プログラムであって、
    前記形状特性に関する情報が、前記ワイヤー様構造物の梁要素の断面積、長さ、断面2次モーメント、及び、断面2次極モーメントに関する情報を含み、
    前記拘束条件に関する情報が、前記複数の梁要素の各頂点の座標、及び、前記各頂点における自由度に関する情報を含み、そして、
    前記材料特性に関する情報が、前記梁要素の密度、縦弾性係数、及び、横弾性係数に関する情報を含む
    ことを特徴とするワイヤー様構造物の配線設計支援プログラム。
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