JP4539737B2 - シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法 - Google Patents

シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4539737B2
JP4539737B2 JP2008051408A JP2008051408A JP4539737B2 JP 4539737 B2 JP4539737 B2 JP 4539737B2 JP 2008051408 A JP2008051408 A JP 2008051408A JP 2008051408 A JP2008051408 A JP 2008051408A JP 4539737 B2 JP4539737 B2 JP 4539737B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amount
conveyance
roller
transport
command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008051408A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009208863A (ja
Inventor
宏平 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008051408A priority Critical patent/JP4539737B2/ja
Priority to US12/395,201 priority patent/US8205881B2/en
Publication of JP2009208863A publication Critical patent/JP2009208863A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4539737B2 publication Critical patent/JP4539737B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/0009Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets control of the transport of the copy material
    • B41J13/0018Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets control of the transport of the copy material in the sheet input section of automatic paper handling systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/10Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides
    • B41J13/103Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides for the sheet feeding section

Description

本発明は、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラを備え、順次発令される搬送指令に含まれる指令搬送量に基づいてシート材を搬送するシート搬送装置、これを備えた画像記録装置、及び搬送量補正方法に関する。
従来から、画像記録装置においては、図7に示されるように、プラテン202へ向けて記録用紙Sを搬送するシート搬送装置210(特許文献1乃至3参照)が設けられている。シート搬送装置210は、プラテン202の搬送方向上流側(以下「上流側」と略称する。)に配設された一対の搬送ローラ対203と、プラテン202の搬送方向下流側(以下「下流側」と略称する)に配設された一対の排出ローラ対204とにより構成されている。
図7に示されるように、搬送ローラ対203は、モータなどから伝達された回転力を受けて駆動する駆動ローラ205と、コイルバネ207により付勢されて駆動ローラ205に圧接して受動する従動ローラ206とを備えて構成されている。図7(A)に示されるように、記録用紙Sの先端が搬送ローラ対203に到達すると、記録用紙Sの先端が駆動ローラ205と従動ローラ206とにより挟持されて、搬送ローラ対203による記録用紙Sの搬送が開始される。このとき、記録用紙Sには、コイルバネ207によって所定の圧接力が付与される。
搬送ローラ対203による記録用紙Sの搬送が進むと、記録用紙Sの先端が排出ローラ対204によって挟持されて、図7(B)に示されるように、搬送ローラ対203及び排出ローラ対204の双方によって記録用紙Sが搬送される。排出ローラ対204も搬送ローラ対203と同様に、駆動ローラ208と、コイルバネ211により付勢された従動ローラ209とを備えて構成されている。しかし、排出ローラ対204は、画像が記録された記録用紙Sを挟持するものであるため、画像の劣化を防止するべくコイルバネ211の圧接力は小さく設定されている。
その後、更に記録用紙Sの搬送が進むと、図7(C)に示されるように、記録用紙Sの後端が搬送ローラ対203から抜け出して、上記排出ローラ対204のみによって記録用紙Sが搬送される。
特開平8−90858号公報 特開2006−272772号公報 特開2007−63016号公報
ところで、画像記録中においては、駆動ローラ205による記録用紙Sの搬送量と、駆動ローラ208による記録用紙Sの搬送量とが、理想的には同一であることが好ましい。そのため、モータなどの駆動源の回転数あたりの駆動ローラ205及び駆動ローラ208それぞれの上記搬送量が同じになるように、各駆動ローラ205,208への動力の伝達係数や各駆動ローラ205,208の外径寸法が定められている。しかしながら、設計上、各駆動ローラ205,208の周速を同じに設定したとしても、寸法公差などが原因となって、完全に周速が同じになることはない。つまり、通常は、駆動ローラ205の周速と駆動ローラ208の周速とは一致していない。また、駆動ローラ205及び駆動ローラ208の双方で記録用紙Sを搬送する際に、記録用紙Sに撓みが生じることを防止するべく、意図的に駆動ローラ205の周速と駆動ローラ208の周速とを異ならせている場合もある。いずれの場合であっても、従来のシート搬送装置210においては、駆動ローラ205の周速よりも駆動ローラ208の周速が大きい場合は、図7(B)に示されるように、搬送ローラ対203及び排出ローラ対204の双方によって記録用紙Sが搬送される過程では、記録用紙Sを搬送方向(図7の左右方向)へ引っ張る張力Tが記録用紙Sにかかる。この張力Tは、搬送ローラ対203及び排出ローラ対204それぞれと記録用紙Sとの間に作用する摩擦力を上限として発生する。各ローラ対203,204と記録用紙Sとの間の摩擦力は、各ローラ対203,204が記録用紙Sに付与する圧接力によって生じ、概ねその圧接力に比例する。張力Tが記録用紙Sにかかると、排出ローラ対204の駆動ローラ208及び従動ローラ209のローラ面や各ローラの軸、或いはモータなどの駆動源から駆動ローラ208に至る伝達部が変形することになる。上記張力Tは、記録用紙Sの後端が搬送ローラ対203を抜け出た直後に、搬送ローラ対203の圧接力が記録用紙Sに付与しなくなることによって、無くなる。上記張力Tが無くなると、排出ローラ対204の各ローラの軸や上記伝達部などの変形が元に戻る。上記変形が元に戻ることによる排出ローラ対204の各ローラの軸の変位や駆動ローラ208の過剰な回転に伴って記録用紙Sが移動するため、当該記録用紙Sが必要以上に搬送される(以下「過搬送」と称する。)。その結果、記録用紙Sに「バンディング」と称される現象(「画像とび」又は「白抜け」とも称される。)が生じ、画像品質を著しく低下させるという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シート材の後端が第1搬送ローラを抜ける際に、第1搬送ローラの第1搬送量と第2搬送ローラの第2搬送量との差に起因して生じるシート材の過搬送を防止して、シート材に対して行われる画像記録処理の精度を向上させることが可能なシート搬送装置、画像記録装置、及び搬送量補正方法を提供することである。
(1) 上記目的を達成するため、本発明は、順次発令される搬送指令に含まれる指令搬送量に基づいてシート材を搬送するシート搬送装置であって、第1搬送ローラと、第2搬送ローラと、取得手段と、予測手段と、減算手段とにより構成されている。第1搬送ローラは、画像記録処理を行う画像記録手段よりもシート材の搬送方向上流側に設けられている。この第1搬送ローラは、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第1回転量だけ回転される。第2搬送ローラは、上記画像記録手段よりも搬送方向下流側に設けられている。この第2搬送ローラは、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第2回転量だけ回転される。取得手段は、上記第2搬送ローラの第2半径と上記第2回転量とを乗じて得られる第2搬送量から、上記第1搬送ローラの第1半径と上記第1回転量とを乗じて得られる第1搬送量を減算する。そして、取得手段は、上記減算により得られた値に基づいて、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れた直後における当該シート材の過搬送量を取得する。予測手段は、少なくとも次に発令される次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるか否かを予測する。減算手段は、上記予測手段によってシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測されたことを条件に、上記次順搬送指令に含まれる次順搬送量から上記取得手段によって取得された過搬送量を減じる。
本発明のシート搬送装置は、例えば、インクジェット記録方式の画像記録装置に用いられる。シート材は、内部の制御部から順次発令される搬送指令に基づいて搬送される。搬送指令には搬送量に関する情報(指令搬送量)が含まれており、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラは搬送指令が発令される度にその指令に含まれる指令搬送量に基づいて所定の回転量(第1回転量、第2回転量)だけ回転駆動される。
第1搬送ローラ及び第2搬送ローラは、所定範囲の寸法公差を有している。シート搬送装置の製品化にあたり多くの第1搬送ローラ及び第2搬送ローラが製造されるが、厳密には、搬送ローラ毎に外径寸法が異なる。したがって、製造される全ての搬送ローラは、それぞれ、ローラの外周長さが異なる。そのため、設計上、第1搬送ローラと第2搬送ローラとを同じ周速となるように形成したとしても、各搬送ローラ間に周速差が生じる。仮に、第1搬送ローラの周速よりも第2搬送ローラの周速のほうが大きい場合に、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラの双方でシート材が搬送されると、シート材を搬送方向へ引っ張る張力がシート材にかかる。このような張力がシート材にかかると、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラの双方でシート材が搬送される過程において、第2搬送ローラのローラ面や軸、駆動源から第2搬送ローラまでの伝達部が変形することになる。この変形は、シート材の後端が第1搬送ローラから離れると直ぐに元に戻るが、上記変形が元に戻ることによって、シート材が過搬送される。なお、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラの双方でシート材を搬送する過程におけるシート材の撓みを防止するために、第1搬送量よりも第2搬送量を大きくしている場合も、当然に上記張力による過搬送が生じ得る。
第1搬送ローラによるシート材の搬送量(第1搬送量)は、第1搬送ローラの第1半径に上記第1回転量を乗じた値として得られる。また、第2搬送ローラによるシート材の搬送量(第2搬送量)は、第2搬送ローラの第2半径に上記第2回転量を乗じた値として得られる。これら第1搬送量及び第2搬送量は、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラが本来持っている搬送量である。本シート搬送装置では、第2搬送量から第1搬送量を減じたときに得られる値に基づいてシート材の過搬送量が取得手段によって取得される。また、予測手段によって、少なくとも次に発令される次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるか否かを予測される。そして、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測されたことを条件に、上記次順搬送量から上記過搬送量が減じられる。したがって、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測された搬送区間は、上述の如く過搬送量が減じられた次順搬送量に基づいてシート材が搬送される。
これにより、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れた直後に当該シート材が過搬送されるとしても、過搬送量だけ減算された搬送量しかシート材は搬送されないので、当該搬送区間においては、結果として、搬送指令通りの搬送量だけシート材が搬送されることになる。したがって、本発明のシート搬送装置によってシート材を間欠搬送させながらインクジェット方式の画像記録を行う場合でも、過搬送によるバンディングがシート材に生じることはない。
(2) なお、本発明は、上記第1搬送ローラ及び上記第2搬送ローラが、共通の駆動源から動力を受けて回転する構成において好適である。
(3) 上記第2搬送量は、上記第1搬送量と同一若しくは上記第1搬送量よりも大きい場合に、本発明は好適である。
(4) 上記予測手段は、算出手段と比較手段とを備えている。算出手段は、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるまでに要する残り搬送量を算出する。比較手段は、上記算出手段により算出された上記残り搬送量と上記次順搬送指令に含まれる上記次順搬送量とを比較する。この予測手段は、上記比較手段によって上記残り搬送量が上記次順搬送量よりも少ないと判定された場合に、上記次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測する。
これにより、上記予測手段が具体的に実現される。なお、上記算出手段は、例えば、シート材が搬送される経路に設けられたセンサやモータなどの駆動源に取り付けられたエンコーダなどから得られた位置情報や回転情報に基づいて算出可能である。
(5) 本発明のシート搬送装置は、補正値記憶部を更に備える。補正値記憶部には、第1補正値と第2補正値とが格納されている。第1補正値は、上記第1搬送ローラの外径に応じて定められ、上記第1回転量を補正して上記第1搬送量を上記指令搬送量と一致させるためのものである。第2補正値は、上記第2搬送ローラの外径に応じて定められ、上記第2回転量を補正して上記第2搬送量を上記指令搬送量と一致させるためのものである。上記取得手段は、上記第2補正値から上記第1補正値を減じたときに得られる値に基づいて上記過搬送量を取得する。
第1補正値は、第1搬送ローラに固有のものであり、第2補正値は、第2搬送ローラに固有のものである。これらの補正値は、シート搬送装置の製造工程或いは検査工程において、シート材に印刷された周知のテストパターンから取得されている。例えば、第1搬送ローラのみでシート材を搬送する場合は、第1補正値を用いて第1搬送ローラの回転が適切な回転となるように補正される。また、第2搬送ローラのみでシート材を搬送する場合は、第2補正値を用いて第2搬送ローラの回転が適切な回転となるように補正される。第1搬送ローラ及び第2搬送ローラ双方でシート材を搬送する場合は、シート材に対する圧接力の強い搬送ローラ(例えば、第1搬送ローラ)の回転が補正値で補正される。
第1補正値と第2補正値との差は、第1搬送量と第2搬送量との差に比例するものである。したがって、わざわざ実際の第1搬送量及び第2搬送量を求めてその差を算出することなく、既存の補正値を利用することにより、上記過搬送量を容易に取得することができる。
(6) 本発明のシート搬送装置は、上記第2補正値から上記第1補正値を減じたときに得られる値と、この値に対応付けられた過搬送量とを記憶する対応データ記憶部を更に備える。この場合、上記取得手段は、上記対応データ記憶部から上記過搬送量を取得することが好ましい。
これにより、対応データ記憶部に記憶されたデータをルックアップテーブルとして用いることで、取得手段は、負荷の大きい演算を行うことなく、上記第2補正値から上記第1補正値を減じた値に応じた過搬送量を対応データ記憶部から効率よく、軽負荷で取得することができる。
(7) 本シート搬送装置は、上記第1搬送ローラに圧接されて従動する第1従動ローラ、及び上記第2搬送ローラに圧接された従動する第2従動ローラを更に備えたものであってもよい。
(8) 上記画像記録手段の具体例としては、インクジェット記録方式に基づく画像記録処理を行うものが考えられる。
(9) また、本発明は、上述のシート搬送装置を具備し、該シート搬送装置によって搬送されるシート材に対してインクジェット記録方式に基づく画像記録処理を行う画像記録装置として捉えてもよい。
(10) また、本発明は、順次発令される搬送指令に含まれる指令搬送量に基づいて搬送されるシート材の搬送量を補正する搬送量補正方法として捉えることもできる。この搬送量補正方法は、画像記録処理を行う画像記録手段よりもシート材の搬送方向上流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第1回転量だけ回転される第1搬送ローラと、上記画像記録手段よりも搬送方向下流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第2回転量だけ回転される第2搬送ローラとを備えたシート搬送装置に適用される。本発明の搬送量補正方法は、第1ステップ乃至第3ステップで構成されている。第1ステップでは、上記第2搬送ローラの第2半径と上記第2回転量とを乗じて得られる第2搬送量から、上記第1搬送ローラの第1半径と上記第1回転量とを乗じて得られる第1搬送量が減算され、この減算された値に基づいて、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れた直後における当該シート材の過搬送量が取得される。第2ステップでは、少なくとも次に発令される次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるか否かが予測すされる。ステップS3では、上記第2ステップによってシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測されたことを条件に、上記次順搬送指令に含まれる次順搬送量から上記第1ステップによって取得された過搬送量が減算される。
本発明によれば、第1搬送ローラの第1搬送量と第2搬送ローラの第2搬送量との差に起因して生じるシート材の過搬送を防止して、シート材に対して行われる画像記録処理の精度を向上させることが可能になる。
以下、適宜図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は本発明が具体化された一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態が適宜変更され得ることは勿論である。
[図面の説明]
図1は、複合機1の外観構成を示す斜視図である。図2は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。図3は、第1補正値P及び第2補正値Qの取得方法を説明するための模式図である。図4は、制御部100の概略構成を示すブロック図である。図5は、記録用紙のサイズ及び補正値差(P−Q)に応じた過搬送量Aを示す図である。図6は、搬送ローラ87の搬送量を調整する調整処理の手順、及び、搬送量補正方法の一例を説明するためのフローチャートである。図7は、従来のシート搬送装置210の構成を示す模式図である。
[複合機1]
複合機1は、プリンタ部2とスキャナ部3とを一体的に備えた多機能装置(MFP:Multi Function Product)であり、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有する。図1に示されるように、複合機1は概ね直方体に形成されており、その下部がインクジェット記録方式のプリンタ部2であり、上部がスキャナ部3である。上記プリンタ部2が、本発明の画像記録装置に相当する。
プリンタ部2は、所定の印刷データに基づいて、記録用紙(本発明のシート材に相当)に画像や文書を記録するものである。プリンタ部2の正面には、開口9が形成されている。給紙トレイ20及び排紙トレイ21は、開口9の内側に上下2段に設けられている。給紙トレイ20に収容された記録用紙がプリンタ部2の内部へ給送されて、その記録用紙に所望の画像が記録される。その後、画像記録済みの記録用紙が排紙トレイ21へ排出される。
スキャナ部3は、所謂フラットベッドスキャナ(FBS:Flatbed Scanner)として構成されている。複合機1の天板としての原稿カバー30がスキャナ部3の上部に開閉自在に設けられている。原稿カバー30の下側に、図示しないコンタクトガラス及び複数のCIS(Contact Image Sensor)が設けられている。複数のCISは、複合機1の奥行き方向(配列方向)へ一列に配列された状態で図示しないキャリッジに搭載されている。キャリッジは、コンタクトガラスの裏面に沿って上記配列方向と直交する方向(移動方向)へ移動可能に構成されている。上記キャリッジが上記移動方向へ移動される過程において、コンタクトガラスに載置された原稿の画像がCISによって読み取られる。なお、本発明では、スキャナ部3は任意の構成であり、本発明に直接関係しないので、本明細書においてはスキャナ部3に関する詳細な説明は省略される。
図1に示されるように、複合機1の正面上部には、プリンタ部2やスキャナ部3を動作させるための操作パネル4が設けられている。操作パネル4は、各種操作ボタンや液晶ディスプレイが適宜配設されて構成されている。複合機1は、操作パネル4から入力された指示(指示信号)に基づいて動作される。複合機1が外部のコンピュータに接続されている場合は、該コンピュータからプリンタドライバ又はスキャナドライバを介して送信される指示に基づいても複合機1は動作される。
[プリンタ部2の概要]
プリンタ部2は、インクジェット記録方式にしたがって記録用紙に画像を記録する。本実施形態では、プリンタ部2において、4色のインク、すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の各色インクを用いてカラー画像或いはモノクロ画像が記録用紙に記録される。
図2に示されるように、プリンタ部2の底側に給紙トレイ20が設けられている。給紙トレイ20の上側には、給紙ローラ25が設けられている。プリンタ部2の図示しないフレームに基軸29が支持されている。この基軸29に給紙アーム26の基端が回動可能に支持されている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端に回転可能に軸支されている。基軸29には、給紙ローラ25を回転駆動させるためのLFモータ95(図4参照)が連結されている。給紙アーム26には、基軸29から入力されたLFモータ95の回転駆動力を給紙ローラ25に伝達するギヤ駆動機構27が設けられている。LFモータ95の回転駆動力は、基軸29、ギヤ駆動機構27を介して給紙ローラ25に伝達される。これにより、給紙ローラ25が回転駆動される。
給紙ローラ25が給紙トレイ20上の記録用紙に圧接された状態で回転駆動されると、給紙ローラ25のローラ面と記録用紙との間の摩擦力により、最上位置の記録用紙が給紙トレイ20の奥側(図2の右側)へ送り出される。給紙トレイ20の奥側には傾斜板22が設けられている。記録用紙は、その先端が傾斜板22に当接して上方へ案内される。傾斜板22から用紙搬送路23が延出されている。具体的には、用紙搬送路23は、傾斜板22から上方へ延び、そして、複合機1の正面側(図2の左側)へ曲げられてから、複合機1の背面側から正面側へと延ばされて、画像記録ユニット24(本発明の画像記録手段に相当)の下部を通って、排紙トレイ21に通じている。したがって、給紙トレイ20に収容された記録用紙は、用紙搬送路23によって下方から上方へUターンするように案内されて画像記録ユニット24に至り、画像記録ユニット24により画像記録が行われた後、排紙トレイ21に排出される。
図2に示されるように、用紙搬送路23には、画像記録ユニット24が配置されている。画像記録ユニット24は、インクジェット記録方式の記録ヘッド39と、この記録ヘッド39を搭載するキャリッジ38とを備えている。キャリッジ38は、記録用紙の搬送方向(図2の左右方向)と直交する方向(図2の紙面に垂直な方向)へスライド可能に支持されている。
記録ヘッド39は、キャリッジ38の底面に配置されており、記録ヘッド39のノズル(不図示)がキャリッジ38の下面に露出されている。複合機1の内部に配置されたインクカートリッジ(不図示)から各色のインクが記録ヘッド39へ供給される。キャリッジ38の下面に対向してプラテン42が設けられている。キャリッジ38が往復移動される間に、記録ヘッド39のノズルから各色インクが微小なインク滴として選択的に吐出されると、プラテン42上を搬送される記録用紙に画像が記録される。
用紙搬送路23には、記録用紙の搬送位置を検出するためのシートセンサ32が設けられている。シートセンサ32は、用紙搬送路23に露出された回転子33と、該回転子33の回転位置に応じてON/OFFするスイッチとから構成されている。なお、上記スイッチは、図2には現れていない。回転子33は、用紙搬送路23を交差する位置と用紙搬送路23から退避する位置とに回転可能に支持されている。用紙搬送路23に記録用紙が搬送されて、その先端が回転子33に当接すると、回転子33が用紙搬送路23から退避する。このとき、回転子33がスイッチの接点に当接して、該接点の状態が変化する。上記スイッチの接点は後述する制御部100に接続されており、該制御部100は、接点の変化を認識することにより、用紙搬送路23における記録用紙の搬送位置を検知することができる。
図2に示されるように、画像記録ユニット24の搬送方向上流側(以下「上流側」と略称する。)であって、シートセンサ32の搬送方向下流側(以下「下流側」と略称する。)には、搬送ローラ87(本発明の第1搬送ローラに相当)とピンチローラ88(本発明の第1従動ローラに相当)とを有する一対の搬送ローラ対89が設けられている。ピンチローラ88は、搬送ローラ87の下方で回転可能に軸支されている。本実施形態では、ピンチローラ88は、搬送ローラ87に対してコイルバネや板バネなどの付勢手段によって所定の付勢力で弾性的に押圧されている。そのため、ピンチローラ88のローラ面は搬送ローラ87のローラ面に圧接されている。なお、本発明のシート搬送装置は、上記搬送ローラ対89と後述する排出ローラ対92と後述する制御部100とによって具現化される。
搬送ローラ87の軸には、複数のギヤからなるギヤ駆動機構85(図4参照)が連結されている。プリンタ部2の内部には、搬送ローラ87及び後述する排出ローラ90を回転駆動させるためのLFモータ95(図4参照)が設けられている。LFモータ95は、後述する制御部100(図4参照)によって駆動制御される。ギヤ駆動機構85の一方端に、LFモータ95に連結されている。したがって、LFモータ95の回転駆動力は、ギヤ駆動機構85を介して搬送ローラ87の軸に伝達される。ギヤ駆動機構85を介してLFモータ95の回転駆動力を受けることにより、搬送ローラ87が所定の回転速度で回転駆動される。この搬送ローラ87に圧接されるピンチローラ88は、搬送ローラ87と同じ周速度で従動する。
搬送ローラ87及びピンチローラ88の挟持部に記録用紙の先端が進入すると、ピンチローラ88は記録用紙の厚み分だけ下方へ退避して該記録用紙を搬送ローラ87とともに挟持する。これにより、搬送ローラ87の回転力が記録用紙に伝達される。そして、記録用紙は、搬送ローラ87及びピンチローラ88の挟持部によって挟持されつつ、プラテン42へ向けて搬送される。なお、搬送ローラ87のローラ面には、セラミック吹きつけ塗装などによって粗面加工が施されている。したがって、搬送ローラ87のローラ面は、摩擦係数が大きい。そのため、搬送ローラ87は、ピンチローラ88との間で確実に記録用紙を挟持して、搬送ローラ87の回転力を確実に記録用紙に伝達することができる。
画像記録ユニット24の搬送方向下流側には、排出ローラ90(本発明の第2搬送ローラに相当)と拍車91(本発明の第2従動ローラに相当)とを有する一対の排出ローラ対92が設けられている。排出ローラ対92によって、記録済みの記録用紙が挟持されて搬送される。拍車91は、搬出ローラ90の上方で回転可能に軸支されている。したがって、記録用紙を搬送する際に、排出ローラ90が記録用紙の裏面に当接され、拍車91が記録用紙の表面、すなわち画像記録面に当接される。本実施形態では、拍車91は、排出ローラ90に対してコイルバネや板バネなどの付勢手段によって所定の付勢力で弾性的に押圧されている。そのため、拍車91は排出ローラ90に圧接されている。但し、拍車90の圧接力は、記録用紙に記録された画像の劣化を防止するべく、ピンチローラ88の圧接力よりも小さく設定されている。排出ローラ90のローラ面は、小さな圧接力でも拍車91との間で記録用紙を確実に挟持して搬送するべく、ゴムやスポンジなどの可撓性を有する部材で構成されている。
搬送ローラ87と排出ローラ90との間には、複数のギヤなどで構成された伝達機構81(図4参照)が設けられている。具体的には、搬送ローラ87と排出ローラ90とが伝達機構81によって連結されている。この伝達機構81を介して搬送ローラ87から排出ローラ90に回転駆動力が伝達される。つまり、排出ローラ90は、ギヤ駆動機構85、搬送ローラ87、及び伝達機構81を介して伝達されたLFモータ95の回転駆動力を受けることにより、所定の回転速度で回転される。このように、本実施形態では、搬送ローラ87及び排出ローラ90は、共通の駆動源であるLFモータ95から回転駆動力を受けて回転される。
搬送ローラ87の回転軸にはエンコーダディスク52が設けられている。エンコーダディスク52の周縁には、遮光部と透光部とが等ピッチで交互に配置されたパターンが記されている。エンコーダディスク52の周縁に対応する位置に光学センサ54(図4参照)が配設されている。光学センサ54の発光素子と受光素子との間にエンコーダディスク52の周縁が配置されている。エンコーダディスク52と光学センサ54とによって、搬送ローラ87の回転位置を検出するためのロータリーエンコーダが構成される。搬送ローラ87とともにエンコーダディスク52が回転すると、光学センサ54から上記パターンに応じたパルス信号(矩形波信号)が発生する。このパルス信号は、制御部100(図4参照)に出力される。制御部100では、上記パルス信号のパルス数がカウントされ、そのカウント値及びパルス幅などに基づいて、搬送ローラ87の回転量(回転角)や回転速度が算出される。
記録用紙がプラテン42上に搬送されると、記録用紙は、搬送ローラ対89によって間欠搬送される。つまり、記録用紙は、搬送ローラ対89によって、所定の搬送量ずつ間欠的に搬送される。記録用紙が間欠搬送される過程において、記録ヘッド39が走査されて、記録用紙に画像が記録される。具体的には、記録用紙が一時停止している最中に記録ヘッド39が走査されて、記録用紙に所定ラインの画像が記録される。そして、記録用紙の走査が終了すると、再び記録用紙が所定量だけ搬送される。この動作が繰り返されることにより、記録用紙に連続した画像が記録される。記録用紙の間欠搬送は、後述する制御部100のCPU101が、上記所定の搬送量に応じてLFモータ95を回転駆動させるための駆動信号を後述するモータドライバ110に順次出力することによりなされる。
記録用紙の先端側は、排出ローラ対92の排出ローラ90及び拍車91に挟持される。つまり、記録用紙はその先端側を排出ローラ対92に挟持され、後端側を搬送ローラ対89に挟持されて、各ローラ対89,92双方によって搬送される。
さらに記録用紙が搬送されると、記録用紙の後端は、搬送ローラ87及びピンチローラ88による挟持から開放されて、搬送ローラ87から離れる。つまり、記録用紙の後端が、搬送ローラ対89の挟持部から抜け出す。この後、記録用紙は、排出ローラ対92のみに挟持されて所定の改行幅で間欠的に搬送される。記録用紙の所定領域に画像記録が行われると、排出ローラ90が連続的に回転駆動されて、記録用紙が排紙トレイ21へ排出される。
本実施形態では、伝達機構81の速度伝達比は、搬送ローラ87の外径と排出ローラ90の外径との比の逆数となっている。したがって、搬送ローラ87及び排出ローラ90それぞれの外径が設計値通りの寸法に形成されている場合は、各ローラは同じ周速度で回転されることになる。しかしながら、高い加工精度をもって各ローラを製作したとしても、搬送ローラ87及び排出ローラ90それぞれの外径寸法を設計値と完全に一致させることはできない。そのため、厳密には、搬送ローラ87の周速度と排出ローラ90の周速度とは異なる。
仮に、搬送ローラ87の外径寸法よりも排出ローラ90の外径寸法の方が大きい場合は、LFモータ95の回転量あたりの搬送量は、搬送ローラ87による記録用紙の搬送量よりも排出ローラ90による記録用紙の搬送量の方が大きくなる。そのため、各回の間欠搬送におけるLFモータ95の回転量が同じであるとすると、搬送ローラ対89のみによって記録用紙を搬送する場合と、排出ローラ対92のみによって記録用紙を搬送する場合とで、記録用紙の搬送量が異なる。本実施形態のごとく、共通の駆動源であるLFモータ95から回転駆動力を受けて搬送ローラ87及び排出ローラ90それぞれを回転させる構成では、搬送ローラ対89のみで記録用紙を搬送する場合、及び排出ローラ対92のみで記録用紙を搬送する場合のいずれにおいても制御部100(図4参照)が同じ搬送指令を出力していたのでは、画像記録中に記録用紙の搬送量が変わってしまい、記録画像に画像乱れが生じ、画質を著しく低下させることになる。そのため、従来から、記録用紙の搬送量を一定に保つべく、搬送ローラ対89による搬送量及び排出ローラ対92による搬送量が、後述する第1補正値P或いは後述する第2補正値Qに基づいて補正されている。例えば、搬送ローラ対89のみで記録用紙を搬送する場合は、搬送ローラ対89による搬送量が補正されるように、第1補正値Pに基づいてLFモータ95が制御部100によって駆動制御されている。詳細には、上記搬送指令に含まれる指令搬送量(実際は、搬送量に関する情報又は信号)に応じた搬送ローラ87の回転量(本発明の第1回転量に相当)を決定するカウント値を第1補正値Pを用いて補正して、補正後のカウント値をカウントするまでLFモータ95を回転駆動させている。これにより、搬送ローラ87は、第1補正値を用いて補正された回転量だけ回転されて、結果として、上記指令搬送量の記録用紙の搬送を実現している。また、排出ローラ対92のみで記録用紙を搬送する場合は、排出ローラ対92による搬送量が補正されるように、第2補正値Qに基づいてLFモータ95が制御部100によって駆動制御されている。詳細には、上記搬送指令に含まれる上記指令搬送量に応じた排出ローラ90の回転量(本発明の第2回転量に相当)を決定するカウント値を第2補正値Qで補正して、補正後のカウント値をカウントするまでLFモータ95を回転駆動させている。これにより、排出ローラ90は、第2補正値で補正された回転量だけ回転されて、結果として、上記指令搬送量の記録用紙の搬送を実現している。
本実施形態では、搬送ローラ対89のみで記録用紙を搬送する場合と、搬送ローラ対89及び排出ローラ対92の双方で記録用紙を搬送する場合は、搬送ローラ87が上記第1補正値Pに基づいて補正された回転量となるように、LFモータ95が駆動制御される。また、排出ローラ対92のみで記録用紙を搬送する場合は、排出ローラ90が上記第2補正値Qに基づいて補正された回転量となるように、LFモータ95が駆動制御される。
上述の第1補正値P及び第2補正値Qの取得方法の一例としては、事前に複数のテストパターン(後述する基準ライン60、ライン61〜67)を記録用紙に記録して、このテストパターンに基づいて取得する方法が考えられる。例えば、搬送ローラ87及び排出ローラ90が設計値通りの理想的な寸法に形成されている場合において、光学センサ54の出力信号に基づいて制御部100がパルスを7200カウントしたときに、記録用紙が1インチ搬送されると仮定する。まず最初に、図3(A)に示されるように、搬送ローラ対89のみで搬送可能な領域に記録用紙を送り出し、そして、記録ヘッド39の第1ノズル57を用いて搬送方向に直交する方向(記録用紙の幅方向)へ1本の基準となる基準ライン60を記録用紙に記録する。なお、図3では、基準ライン60が破線で示されている。ここで、記録ヘッド39に設けられた複数のノズルの間隔ΔDが1/150インチであるとすると、基準ライン60の記録後に、70/150インチ(パルスを3360カウントするまでの搬送量)だけ搬送ローラ対89のみで記録用紙を搬送して、第1ノズル57から70/150インチだけ下流側へ離れた第71ノズル58を用いて再び同じように1本のラインを記録用紙に記録すると、搬送ローラ87が設計値通りの理想的な寸法に形成されているときは、先に記録した基準ライン60と後で記録したラインとが重なって1本のラインとして記録用紙に現れるはずである。しかし、搬送ローラ87の外径寸法にずれがある場合は、2本のラインとして記録用紙に現れる。
そこで、第1ノズル57によって基準ライン60が記録された後に、例えば、図3(B)に示されるように、制御部100がパルスを3330カウントしたときの位置まで記録用紙を搬送させ、その位置で第1ライン61を記録する。その後、基準ライン60が記録された時点から3340,3350,3360,3370,3380,3390カウントしたときのそれぞれの位置に、同じようにして、第2ライン62、第3ライン63、第4ライン64、第5ライン65、第6ライン66、第7ライン67を記録する。なお、ライン61〜67は、基準ライン60よりも十分に幅が短く、記録用紙の幅方向へずらして記録される。仮に、搬送ローラ87が設計値通りの理想的な寸法に形成されているときは、先に記録した基準ライン60と第4ライン64とが一致するはずである。例えば、図示されるように、第2ライン62が基準ライン60に一致している場合、つまり、第2ライン62と基準ライン60とが重なっている場合は、搬送ローラ87の外径が設計値よりも約0.6%だけ太い、つまり、設計値の約1.006(≒3360/3340)倍であることが判明する。本実施形態では、搬送ローラ87の外径の設計値に対する実際の外径の割合(上述の例では100.6%)が、搬送ローラ87による搬送量を補正するための第1補正値Pとして用いられる。
ここで、画像記録時における記録用紙の間欠搬送の搬送量を1/24インチ、つまり、パルスを300カウントするまでの搬送量とすると、設計値よりも0.6%太い(換言すると、設計値に対して100.6%の)搬送ローラ87で記録用紙を300カウントするまで搬送すると、記録用紙を1/24インチ以上搬送してしまうことになる。したがって、この搬送ローラ87を用いる場合は、パルスのカウント値を300カウントではなく、この300カウントに1/P(第1補正値Pの逆数)を乗じた値298.2(=300×(1/1.006))カウントに減じる補正をする必要がある。このように、第1補正値P(上述の例では100.6%)は、間欠搬送時の搬送量を決定するカウント値を補正するために用いられる。この第1補正値Pが取り得る値は、搬送ローラ87の実際の外径に応じて異なる。換言すれば、第1補正値Pは、搬送ローラ87の実際の外径に応じて定まる。このようにして決定された第1補正値Pは、複合機1に固有のもの、すなわち、搬送ローラ87に固有のものであり、後述する制御部100のEEPROM104に格納されている。
また、第2補正値Qを取得する場合は、まず、排出ローラ対92のみで搬送可能な領域に記録用紙を送り出す。そして、記録ヘッド39の第1ノズル57を用いて搬送方向に直交する方向(記録用紙の幅方向)へ1本の基準となる基準ライン60を記録用紙に記録する。その後は、第1補正値Pの取得方法と同様にして、排出ローラ90の外径の設計値に対する実際の外径の割合が取得される。このようにして取得された割合が、排出ローラ90による搬送量を補正するための第2補正値Qである。この第2補正値Qが取り得る値も、排出ローラ90の実際の外径に応じて異なる。換言すれば、第2補正値Qは、排出ローラ90の実際の外径に応じて定まる。この第2補正値Qは、複合機1に固有のもの、すなわち、排出ローラ90に固有のものであり、後述する制御部100のEEPROM104に格納されている。
なお、第1補正値P及び第2補正値Qの取得方法は、上述の方法に限定されない。例えば、特開2007−261262号公報や特開2003−11344号公報、特開2001−1584号公報に記載の周知の方法を用いてもよい。
上述した第1補正値P及び第2補正値Qを用いてLFモータ95が制御されて、記録用紙が一定の搬送量となるように搬送ローラ87及び排出ローラ90が回転駆動されたとしても、各ローラ87,90は共通の駆動源であるLFモータ95の駆動力を受けて回転駆動されているため、各ローラ87,90間の周速差は必ず生じる。排出ローラ90の周速が排紙ローラ87の周速よりも大きい場合は、搬送ローラ87及び排出ローラ90の双方で記録用紙を搬送すると、記録用紙を搬送方向へ引っ張る張力が記録用紙がかかる。この張力は、搬送ローラ87の軸や記録用紙を撓ませ、或いは伝達機構81の一部を変形させる。この変形は、記録用紙の後端が搬送ローラ87とピンチローラ88との挟持部から抜け出すと元に戻るが、上記変形が元に戻ることによって、記録用紙が過搬送される。この過搬送が画像記録中に生じると、記録用紙にバンディングを生じさせるため好ましくない。
しかしながら、本実施形態では、後述するフローチャートに示される手順に従って、制御部100がLFモータ95を駆動制御して、搬送ローラ87の搬送量を部分的に調整することにより、間欠搬送時に記録用紙の過搬送を生じることなく記録用紙を搬送することができる。そのため、画像記録中における過搬送による画像不良が生じることはない。なお、搬送ローラ87の搬送量を調整する調整処理の手順については、後段で詳細に説明する。
[制御部100]
次に、図4を参照して、複合機1に搭載された制御部100の主要構成について説明する。なお、本発明の取得手段、予測手段、減算手段、算出手段、及び比較手段は、制御部100によって具現化される。
制御部100は、LFモータ95によって回転駆動される搬送ローラ87及び排出ローラ90の回転動作を制御するものである。この制御部100は、主として、各種演算を行うCPU101と、ROM102と、RAM103と、EEPROM104と、インターフェース(I/F)108と、モータドライバ110と、カウンタ112とにより構成されており、これらの各部が内部バスによって接続されている。なお、本実施形態では、制御部100は、搬送ローラ87及び排出ローラ90の回転動作を制御するものとして説明するが、例えば、複合機1の全体動作を統括制御するコントローラに上記制御部100が組み込まれていてもかまわない。
インターフェース108は、図示しないホストコンピュータから出力される印刷指令などを受信するためのものである。制御部100に対する全ての指令は、インターフェース108を介して入力される。
EEPROM104には、電源オフ後も保持すべきデータや設定、フラグ等が格納される。また、搬送ローラ87固有の第1補正値P、及び排出ローラ90固有の第2補正値Qも予め取得されてEEPROM104に格納されている。この、EEPROM104が、本発明の補正値記憶部に相当する。
なお、上述した取得方法によって得られた設計値に対するローラ径の割合(上述の例では100.6%)そのものを第1補正値P或いは第2補正値QとしてEEPROM104に格納することも考えられるが、このような情報は桁数が多く冗長であるため、EEPROM104に対して格納・読み出しを行ったり、第1補正値Pと第2補正値Qとの差を求めたりする処理の負担が大きく、処理効率も悪い。そのため、本実施形態では、上述のテストパターンにおいて、基準ライン60に最も近いラインが何本目であったかを示す番号(上述の例では、第2ライン62が基準ライン60に最も近いので、「2」番)をEEPROM104に記憶しておき、更にこの番号に基づいて対応する補正値を再現可能な演算式などのルールをEEPROM104に記憶しておくことが考えられる。このようにすることで、EEPROM104の記憶容量を無駄に使用することを防止でき、少ない負荷で補正値の格納・読み出しを行うことができる。
ROM102には、CPU101が搬送ローラ87及び排出ローラ90の回転動作を制御するために必要とするプログラムが格納されている。具体的には、後述するフローチャートにしたがった手順で各処理を実行するためのプログラムが格納されている。また、搬送ローラ87の搬送量を調整する調整処理(図6参照)に用いられるテーブルデータも格納されている。ROM102が、本発明の対応データ記憶部に相当する。このテーブルデータは、図5のグラフで示される対応関係が配列化されたデータ構造を有する。以下、図5のグラフ及び上記テーブルデータについて説明する。
図5の縦軸は、カウント値として表された過搬送量Aである。上記過搬送量とは、記録用紙の間欠搬送中に記録用紙の後端が搬送ローラ対89の挟持部を抜けた直後に生じる過搬送の予測量のことである。記録用紙の過搬送は、上述したように、搬送ローラ対89から記録用紙の後端が抜けた際に記録用紙にかかっていた張力が開放されることによって生じる。具体的には、上記張力による排出ローラ90や伝達機構81の変形が元に戻るときに上記過搬送が生じる。したがって、上記過搬送量は、排出ローラ90の軸や伝達機構81などの変形の程度(以下「変形量」と称する。)によって変わる。
上記変形量は、搬送ローラ対89及び排出ローラ対92の双方によって記録用紙が搬送される距離C、つまり、記録用紙の搬送方向長さ(以下、単に「記録用紙のサイズ」と称する。)から搬送ローラ対89と排出ローラ対92との間隔を差し引いた長さ(=距離C)に応じて異なる。例えば、A4サイズの記録用紙を搬送する場合と、A3サイズの記録用紙を搬送する場合とでは、上記距離Cが異なるため、排出ローラ90の軸や伝達機構81などに蓄積される変形量に差が生じる。この変形量の差、つまり距離Cの差は、上記過搬送量の差として現れる。
また、上記変形量は、上記距離Cだけでなく、上記差(P−Q)の値によっても変動する。差(P−Q)が小さい場合は、搬送ローラ87と排出ローラ90との周速差が小さいことを意味する。この場合は、上記変形量も小さい。一方、差(P−Q)が大きい場合は、搬送ローラ87と排出ローラ90との周速差が大きいことを意味する。この場合は、上記変形量も大きい。この変形量の差、つまり差(P−Q)は、上記過搬送量の差として現れる。
一方、図5の横軸は、上記第1補正値Pから上記第2補正値Qを減じて得られる差(P−Q)に上記距離Cを乗じて得られる値R(=C(P−Q))である。この値Rは、搬送ローラ対89及び排出ローラ対92の双方で記録用紙を搬送し始めてから距離Cだけ記録用紙が搬送された時点において記録用紙にかかる引張力の程度、別の言い方をすると、搬送ローラ対89による搬送量と排出ローラ対92による搬送量との累積搬送量差を示すものである。以下、上記値Rを「パラメータR」と称する。このパラメータRを用いることで、記録用紙のサイズ、第1補正値、及び第2補正値の3要素が考慮された一つの対応関係(図5参照)を得ることができる。つまり、図5は、パラメータRとこれに対応付けられた過搬送量Aとの対応関係を示すものである。上記テーブルデータは、上記パラメータRが取り得る複数の値と、これら複数の値それぞれに対応するそれぞれの過搬送量Aが配列化されてROM102に格納されている。なお、図5のグラフに示される関係は、繰り返し実験を行って得た統計データに基づいて求められるものである。
本実施形態では、上記テーブルデータには、上記パラメータR(=C(P−Q)が負の場合、つまり、上記差(P−Q)が負の場合は、搬送ローラ87の周速よりも排出ローラ90の周速が小さいので、記録用紙に張力が発生せず、過搬送が生じないから、過搬送量として「0」が対応づけられている。また、上記パラメータRが正の場合、つまり上記差(P−Q)が正の場合は、搬送ローラ87の周速よりも排出ローラ90の周速が大きいので、上記パラメータRに応じた正の実数が対応づけられている。なお、排出ローラ90の軸や伝達機構81などで蓄積可能な変形量には上限があるため、その上限を超えると、排出ローラ90は記録用紙に対して滑りだす。この場合、上記変形量は上限値で一定となり、図5に示されるように、過搬送量Aも上限値Amaxで一定となる。したがって、過搬送量の上限値Amaxに対応するパラメータRmax以上の場合は、一律に上限値Amaxが対応付けられている。
RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記録する記憶領域、或いは所定の演算処理を行うための作業領域として使用される。
モータドライバ110は、CPU101から入力された駆動信号に応じた駆動電流をLFモータ95に出力するものである。この駆動電流がLFモータ95に入力されることにより、LFモータ95が所定の回転量で回転されて、搬送ローラ87が所望の通りに駆動される。
カウンタ112は、光学センサ54から出力されるパルス信号のパルス数をカウントするものである。カウンタ112によってカウントされた結果はカウンタ112の内部メモリに記憶される。
CPU101は、予めROM102に記憶されているプログラムに従って、LFモータ95を駆動させるための搬送指令を発令して、モータドライバ110等の各部へ所定の信号を出力する。例えば、図示しないホストコンピュータからインターフェース108を介して印刷指令が入力されると、CPU101は、印刷指令に応じて、連続搬送時或いは間欠搬送時における記録用紙の搬送量(指令搬送量)を定め、かかる搬送量に応じた駆動信号をモータドライバ110へ出力する。具体的には、記録用紙がプラテン42に到達するまでの区間は、LFモータ95を連続駆動させるための駆動信号を出力する。また、プラテン41上で記録用紙に対して画像記録が行われる区間では、記録用紙がプラテン42上において所定の搬送量ごとに間欠搬送するように、CPU101は、モータドライバ110に対して、搬送ローラ87が所定の回転量だけ回転するようにな駆動信号を順次出力する。そして、画像記録が終了すると、CPU101は、再び、LFモータ95を連続搬送させるため駆動信号を出力する。
また、CPU101は、カウンタ112の内部メモリに記憶されたカウント結果を参照して、そのカウント値やパルス幅などに基づいて、搬送ローラ87の回転量(回転角)や回転速度を算出する。また、用紙搬送路23に設けられたシートセンサ32の出力信号と、該出力信号を受けたときからのカウント値とに基づいて、用紙搬送路23中における記録用紙の搬送位置を検出する。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、搬送ローラ87の搬送量を調整する調整処理の手順とともに、本発明の搬送量補正方法の一例について説明する。なお、当該調整処理は、後述するように、印刷指令が制御部100に入力されたことを条件に開始される。
インターフェース108を介して制御部100に印刷指令が入力されると、CPU101によって、EEPROM104に格納された第1補正値Pと第2補正値Qとが読み出される(S1)。読み出された補正値P、Qは、作業領域としてのRAM103に一時的に格納される。
続いて、ステップS2では、CPU101によって、第1補正値Pから第2補正値Qを減算する処理がなされる。このステップS2で得られた差(P−Q)は、作業領域としてのRAM103に一時的に格納される。
次のステップS3では、上述したパラメータRがCPU101によって算出される。このパラメータRは、RAM103に格納された差(P−Q)に上記距離Cを乗じることにより得られる。なお、上記距離Cは、印刷指令とともに入力される記録用紙のサイズ或いはプリンタ部2において予め設定されたサイズ情報と、搬送ローラ87及び排出ローラ90の間隔とに基づいて求めることができる。
ステップS4では、上記ステップS3において得られたパラメータRに基づいて過搬送量Aを取得する処理がCPU101によって行われる。具体的には、上記パラメータRに対応する過搬送量AがROM102に格納されたテーブルデータから取得される。
その後、ステップS5において、記録用紙の頭出し搬送が完了したかどうかがCPU101によって判断される。ここで、上記頭出し搬送とは、記録用紙における画像記録領域の先端を画像記録ユニット24による画像記録位置に一致するように記録用紙を搬送することである。この頭出し搬送は、例えば、シートセンサ32からの出力信号やカウンタ112のカウント値に基づいて記録用紙の搬送位置を正確に捉えることにより、実現可能である。なお、頭出し搬送の完了後は、記録用紙に対して画像記録を行うべく、記録用紙は所定の搬送量Fずつ間欠搬送される。
記録用紙の頭出し搬送が完了すると(S5のYes側)、続いて、CPU101によって、次順に発せられる搬送指令による搬送量Fが取得される(S6)。この搬送量Fは、1ライン分の画像記録が行われた後に記録用紙を搬送させるための搬送指令、つまり、次順に発せられる搬送指令に含まれているものである。搬送量Fは、実際は、カウンタ112(図4参照)でカウントされるカウント値の単位として与えられており、カウンタ112において上記搬送量Fだけカウントされることにより、それに応じた搬送量だけ記録用紙が搬送されることになる。本実施形態では、搬送量Fは、記録用紙が間欠搬送されている場合における1回分の搬送量のことである。上記搬送量Fは、記録解像度や各種印刷モードに応じて予め定められており、例えば、印刷指令とともに制御部100に入力されている。
続いて、ステップS7において、記録用紙の後端が搬送ローラ対89を抜け出るまでに要する残り搬送量L(本発明の残り搬送量に相当)がCPU101によって取得される。この残り搬送量Lは、上記搬送量Fと同様に、カウンタ112(図4参照)でカウントされるカウント値の単位として与えられている。本実施形態では、例えば、印刷指令と共に入力された記録用紙のサイズ情報や、シートセンサ32からの出力信号、カウンタ112のカウント値に基づいて上記残り搬送量Lが算出される。具体的には、記録用紙の搬送方向の長さから、記録用紙の先端が搬送ローラ対89を通過してからの搬送量を減算することにより、上記残り搬送量Lを算出する。また、記録用紙の後端がシートセンサ32を抜けてからの累積搬送量をカウントしておき、シートセンサ32から搬送ローラ対89までの距離から上記累積搬送量を減じることによって残り搬送量Lを算出してもよい。なお、後者の算出方法の方が前者よりも正確であるため、記録用紙の後端がシートセンサ32を抜けるまでは前者の算出方法で残り搬送量Lを算出し、記録用紙の後端がシートセンサ32を抜けた後は、後者の算出方法で残り搬送量Lを算出することが好ましい。
次のステップS8では、ステップS7で取得された残り搬送量LとステップS6で取得された搬送量Fとを比較する処理がCPU101によって行われる。かかる比較判断処理は、次の間欠搬送によって記録用紙の後端が搬送ローラ対89を抜け出るかどうかを予測するための処理である。つまり、残り搬送量Lが搬送量Fよりも大きい場合は、搬送量Fだけ記録用紙を搬送しても残り搬送量Lが存在するため、記録用紙の後端は搬送ローラ対89によって挟持された状態を保持していると予測できる。一方、残り搬送量Lが次回搬送量Fよりも小さいと判断された場合(S8のNo側)は、次に行われる搬送量Fの搬送中に記録用紙の後端が搬送ローラ対89を抜け出ると予測できる。
したがって、ステップS8において、残り搬送量Lが次回搬送量Fよりも大きいと判断された場合(S8のYes側)は、1ライン分の画像記録が行われた後に、搬送量Fだけ記録用紙が搬送される(S9)。そして、ステップS6以降の手順が繰り返し行われる。
一方、ステップS8において、残り搬送量Lが次回搬送量Fよりも小さいと判断された場合(S8のNo側)は、記録用紙の後端が搬送ローラ対89を抜け出る可能性が高いため、搬送量Fから上記ステップS4で取得された過搬送量Aを減じた値(F−A)だけ記録用紙が搬送される(S10)。その後、記録用紙に対して残りの画像記録が行われる(S11)。残りの画像記録が行われた後は、排出ローラ対92によって記録用紙が排出される。
このように、上述の実施形態では、記録用紙の後端が搬送ローラ対89から抜け出ると予測された搬送区間においては、予め取得された過搬送量Aが減じられた搬送量(F−A)に基づいて記録用紙が搬送される。したがって、記録用紙の後端が搬送ローラ対89から抜け出た際に過搬送量Aだけ必要以上に搬送されることを考慮すると、実質的に、上記搬送区間では、記録用紙は搬送量Fだけ搬送されることになる。つまり、上記搬送区間において、記録用紙が必要以上に搬送されることはない。したがって、記録用紙の間欠搬送時に画像記録が行われたとしても、過搬送による従来のようなバンディングが記録用紙に生じることはない。
なお、上述の実施形態では、第1補正値Pとして、搬送ローラ87の外径の設計値に対する実際の外径の割合を用い、また、第2補正値Qとして、排出ローラ90の外径の設計値に対する実際の外径の割合を用いることとした。しかしながら、第1補正値P及び第2補正値Qは、このような割合に限定されることはない。例えば、搬送ローラ87及び排出ローラ90の外径、外周長さそのもの、或いはこれらに比例する値を各補正値として用いてもよい。要するに、第1補正値P及び第2補正値Qとしては、第1補正値Pと第2補正値Qとの差が、搬送ローラ87による実際の搬送量と排出ローラ90による実際の搬送量との差に比例するものであれば如何なるものでも採用することができる。
なお、上述の実施形態では、ステップS1及びS2において、第1補正値P及び第2補正値Qを取得し、これらの差(P−Q)を算出することとしたが、例えば、搬送ローラ87の実際の搬送量(本発明の第1搬送量に相当)と排出ローラ90の実際の搬送量(本発明の第2搬送量に相当)とを取得して、これらの差を算出するようにしてもよい。ここで、搬送ローラ87の実際の搬送量は、理論値としては、搬送ローラ87の半径(第1半径)と、上記搬送指令に含まれる指令搬送量に応じた搬送ローラ87の回転量(第1回転量)とを乗じて得られる。また、排出ローラ90の実際の搬送量は、理論値としては、排出ローラ90の半径(第2半径)と、上記搬送指令に含まれる指令搬送量に応じた排出ローラ90の回転量(第2回転量)とを乗じて得られる。もちろん、この場合は、上記搬送量の差に対応する過搬送量が上記テーブルデータに格納されていることを要する。ただし、搬送ローラ87の実際の搬送量を取得するには、搬送ローラ87や排出ローラ90を実際に回転させて、光学センサ54のパルス数をカウントするという面倒な作業が必要である。一方、上述の実施形態のごとく、第1補正値Pと第2補正値Qの差が搬送ローラ87の搬送量と排出ローラ90の搬送量の差に原理的に比例することを利用して、上記差(P−Q)を算出して、パラメータR(=C(P−Q))に応じた過搬送量Aを上記テーブルデータから取得することが好ましい。
また、上述の実施形態では、搬送ローラ87及び排出ローラ90を同じ周速としているが、搬送ローラ対89及び排出ローラ対90の双方によって記録用紙を挟持搬送する際に生じる記録用紙の撓みなどを防止するために、排出ローラ90の周速を搬送ローラ87の周速よりも大きく設定している場合であっても、上記差(P−Q)に距離Cを乗じたパラメータRと過搬送量Aとの対応関係が判明していれば、本発明を適用することが可能である。
また、上述の実施形態では、パラメータRとこれに対応付けられた過搬送量Aとが配列されたデータテーブルを用いることとしたが、記録用紙の各種サイズ毎に、上記差(P−Q)とこれに対応付けられた過搬送量Aとが配列されたテーブルデータを準備して、使用する記録用紙に対応するデータテーブルを選択して用いる処理例であってもかまわない。
図1は、複合機1の外観構成を示す斜視図である。 図2は、プリンタ部2の主要構成を示す部分拡大断面図である。 図3は、第1補正値P及び第2補正値Qの取得方法を説明するための模式図である。 図4は、制御部100の概略構成を示すブロック図である。 図5は、記録用紙のサイズ及び補正値差(P−Q)に応じた過搬送量Aを示す図である。 図6は、搬送ローラ87の搬送量を調整する調整処理の手順、及び、搬送量補正方法の一例を説明するためのフローチャートである。 図7は、従来のシート搬送装置210の構成を示す模式図である。
符号の説明
1・・・複合機
2・・・プリンタ部
23・・・用紙搬送路
32・・・シートセンサ
38・・・キャリッジ
39・・・記録ヘッド
52・・・エンコーダディスク
54・・・光学センサ
57・・・第1ノズル
58・・・第71ノズル
60・・・基準ライン
61〜67・・・第1〜第7ライン
81・・・伝達機構
85・・・ギヤ駆動機構
87・・・搬送ローラ
88・・・ピンチローラ
89・・・搬送ローラ対
90・・・排出ローラ
91・・・拍車
92・・・排出ローラ対
95・・・LFモータ
100・・・制御部
101・・・CPU
102・・・ROM
103・・・RAM
104・・・EEPROM
110・・・モータドライバ
112・・・カウンタ

Claims (10)

  1. 順次発令される搬送指令に含まれる指令搬送量に基づいてシート材を搬送するシート搬送装置であって、
    画像記録処理を行う画像記録手段よりもシート材の搬送方向上流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第1回転量だけ回転される第1搬送ローラと、
    上記画像記録手段よりも搬送方向下流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第2回転量だけ回転される第2搬送ローラと、
    上記第2搬送ローラの第2半径と上記第2回転量とを乗じて得られる第2搬送量から、上記第1搬送ローラの第1半径と上記第1回転量とを乗じて得られる第1搬送量を減じた値に基づいて、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れた直後における当該シート材の過搬送量を取得する取得手段と、
    少なくとも次に発令される次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるか否かを予測する予測手段と、
    上記予測手段によってシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測されたことを条件に、上記次順搬送指令に含まれる次順搬送量から上記取得手段によって取得された過搬送量を減じる減算手段とを具備するシート搬送装置。
  2. 上記第1搬送ローラ及び上記第2搬送ローラは、共通の駆動源から動力を受けて回転する請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 上記第2搬送量は、上記第1搬送量と同一若しくは上記第1搬送量よりも大きい請求項2に記載のシート搬送装置。
  4. 上記予測手段は、
    シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるまでに要する残り搬送量を算出する算出手段と、
    上記算出手段により算出された上記残り搬送量と上記次順搬送指令に含まれる上記次順搬送量とを比較する比較手段とを備え、
    上記比較手段によって上記残り搬送量が上記次順搬送量よりも少ないと判定された場合に、上記次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測する請求項1から3のいずれかに記載のシート搬送装置。
  5. 上記第1搬送ローラの外径に応じて定められ、上記第1回転量を補正して上記第1搬送量を上記指令搬送量と一致させるための第1補正値と、上記第2搬送ローラの外径に応じて定められ、上記第2回転量を補正して上記第2搬送量を上記指令搬送量と一致させるための第2補正値とを記憶する補正値記憶部を更に備え、
    上記取得手段は、上記第2補正値から上記第1補正値を減じたときに得られる値に基づいて上記過搬送量を取得する請求項1から4のいずれかに記載のシート搬送装置。
  6. 上記第2補正値から上記第1補正値を減じたときに得られる値と、この値に対応付けられた過搬送量とを記憶する対応データ記憶部を更に備え、
    上記取得手段は、上記対応データ記憶部から上記過搬送量を取得するものである請求項4又は5に記載のシート搬送装置。
  7. 上記第1搬送ローラに圧接されて従動する第1従動ローラ、及び上記第2搬送ローラに圧接された従動する第2従動ローラを更に備える請求項1から6のいずれかに記載のシート搬送装置。
  8. 上記画像記録手段は、インクジェット記録方式に基づく画像記録処理を行うものである請求項1から7のいずれかに記載のシート搬送装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のシート搬送装置を具備し、該シート搬送装置によって搬送されるシート材に対してインクジェット記録方式に基づく画像記録処理を行う画像記録装置。
  10. 画像記録処理を行う画像記録手段よりもシート材の搬送方向上流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第1回転量だけ回転される第1搬送ローラと、上記画像記録手段よりも搬送方向下流側に設けられ、供給された動力を受けて上記指令搬送量に応じた第2回転量だけ回転される第2搬送ローラとを備えたシート搬送装置に適用され、
    順次発令される搬送指令に含まれる指令搬送量に基づいて搬送されるシート材の搬送量を補正する搬送量補正方法であって、
    上記第2搬送ローラの第2半径と上記第2回転量とを乗じて得られる第2搬送量から、上記第1搬送ローラの第1半径と上記第1回転量とを乗じて得られる第1搬送量を減じた値に基づいて、シート材の後端が上記第1搬送ローラから離れた直後における当該シート材の過搬送量を取得する第1ステップと、
    少なくとも次に発令される次順搬送指令に基づく搬送中にシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れるか否かを予測する第2ステップと、
    上記第2ステップによってシート材の後端が上記第1搬送ローラから離れると予測されたことを条件に、上記次順搬送指令に含まれる次順搬送量から上記第1ステップによって取得された過搬送量を減じる第3ステップと具備する搬送量補正方法。
JP2008051408A 2008-02-29 2008-02-29 シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法 Active JP4539737B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008051408A JP4539737B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法
US12/395,201 US8205881B2 (en) 2008-02-29 2009-02-27 Sheet feeding device, image recording apparatus and sheet feeding amount compensating method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008051408A JP4539737B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009208863A JP2009208863A (ja) 2009-09-17
JP4539737B2 true JP4539737B2 (ja) 2010-09-08

Family

ID=41012869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008051408A Active JP4539737B2 (ja) 2008-02-29 2008-02-29 シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8205881B2 (ja)
JP (1) JP4539737B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8537383B2 (en) * 2010-07-28 2013-09-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Decoloring device and function management method
US9132672B2 (en) * 2011-11-08 2015-09-15 Xerox Corporation Controlling exit velocity of printed sheets being stacked to optimize stack quality
JP6217105B2 (ja) * 2013-03-28 2017-10-25 ブラザー工業株式会社 記録装置、及び、記録装置における記録部の位置調整方法
JP7222269B2 (ja) * 2019-03-01 2023-02-15 ブラザー工業株式会社 画像記録装置及びプリンタドライバ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000006489A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Canon Inc シート材処理装置
JP2002080140A (ja) * 2000-09-04 2002-03-19 Nec Access Technica Ltd 記録紙搬送制御方法
JP2002087634A (ja) * 2000-09-11 2002-03-27 Sharp Corp 画像形成装置
JP2004182420A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Canon Inc 紙送り量補正方法
JP2005103981A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、及び、印刷システム

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5602571A (en) * 1990-03-14 1997-02-11 Canon Kabushiki Kaisha Sheet feeding apparatus and recording system with it
US5540426A (en) * 1993-03-10 1996-07-30 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Method of feeding sheets and device for the same
JPH0890858A (ja) 1994-09-28 1996-04-09 Murata Mach Ltd インクジェットプリンタにおける紙送り制御方法
JP3031324B2 (ja) 1998-01-16 2000-04-10 日本電気株式会社 画像記録装置及びその記録制御方法
JP3885418B2 (ja) 1999-04-19 2007-02-21 富士ゼロックス株式会社 印刷装置
JP3921965B2 (ja) 2001-07-02 2007-05-30 セイコーエプソン株式会社 インターレース記録モードを有するプリンタにおける紙送り誤差の補正
US6769759B2 (en) * 2001-07-02 2004-08-03 Seiko Epson Corporation Printing with selection of sub-scanning
JP2004123313A (ja) * 2002-10-03 2004-04-22 Seiko Epson Corp 被記録材搬送量制御装置、記録装置
US6761351B1 (en) * 2003-01-30 2004-07-13 Xerox Corporation Registration system effective drive roll radius compensation
US7036811B2 (en) * 2003-01-30 2006-05-02 Xerox Corporation Registration system paper path length compensation
US7189018B2 (en) * 2004-01-28 2007-03-13 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print media drive
KR100560719B1 (ko) * 2004-07-14 2006-03-13 삼성전자주식회사 스큐 방지 기능을 갖는 자동 원고 공급장치
JP4949651B2 (ja) * 2004-10-27 2012-06-13 株式会社リコー ベルト駆動制御方法、ベルト駆動制御装置及び画像形成装置
JP4645184B2 (ja) * 2004-12-17 2011-03-09 ブラザー工業株式会社 被記録媒体搬送方法及び画像記録装置
JP2006272772A (ja) 2005-03-29 2006-10-12 Brother Ind Ltd 画像記録装置
US7837194B2 (en) * 2005-03-30 2010-11-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Feeding apparatus and image forming system
JP4539872B2 (ja) * 2005-08-02 2010-09-08 セイコーエプソン株式会社 被記録材搬送量制御方法、被記録材搬送装置、および記録装置
JP4725252B2 (ja) * 2005-08-31 2011-07-13 ブラザー工業株式会社 搬送装置
JP4859236B2 (ja) 2006-03-02 2012-01-25 キヤノン株式会社 記録装置および記録方法
US7762733B2 (en) * 2006-07-06 2010-07-27 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus, conveyance apparatus, and feed-conveyance control method
JP4883776B2 (ja) * 2006-08-23 2012-02-22 キヤノン株式会社 記録装置
JP4886426B2 (ja) * 2006-08-23 2012-02-29 キヤノン株式会社 記録装置及び搬送制御方法
JP4240102B2 (ja) * 2006-09-29 2009-03-18 ブラザー工業株式会社 シート搬送装置、及びシート搬送方法
JP4910752B2 (ja) * 2007-02-19 2012-04-04 セイコーエプソン株式会社 媒体処理装置
US8364071B2 (en) * 2007-03-22 2013-01-29 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus and sheet conveying device having upstream and downstream rollers
JP2009007099A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Canon Inc シート搬送装置及びその制御方法
JP2009056636A (ja) * 2007-08-30 2009-03-19 Brother Ind Ltd 画像記録装置
JP2010221662A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Seiko Epson Corp シート搬送装置、シート搬送装置を備えた記録装置、及びシート搬送方法
US8348264B2 (en) * 2009-06-30 2013-01-08 Xerox Corporation Two-point registration device control

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000006489A (ja) * 1998-06-19 2000-01-11 Canon Inc シート材処理装置
JP2002080140A (ja) * 2000-09-04 2002-03-19 Nec Access Technica Ltd 記録紙搬送制御方法
JP2002087634A (ja) * 2000-09-11 2002-03-27 Sharp Corp 画像形成装置
JP2004182420A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Canon Inc 紙送り量補正方法
JP2005103981A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、及び、印刷システム

Also Published As

Publication number Publication date
US20090219371A1 (en) 2009-09-03
US8205881B2 (en) 2012-06-26
JP2009208863A (ja) 2009-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7527346B2 (en) Ink-jet recording apparatus
US8205956B2 (en) Image recording apparatus
US8092004B2 (en) Image recording apparatus
US20080298821A1 (en) Image forming apparatus and method for double-sided printing
US8072622B2 (en) Printer, and method for controlling print controller
JP5246211B2 (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP4539737B2 (ja) シート搬送装置、画像記録装置、搬送量補正方法
US8690315B2 (en) Image recording apparatus and image recording method
JP4240102B2 (ja) シート搬送装置、及びシート搬送方法
JP2007271854A (ja) 印刷装置
JP2010082831A (ja) 画像記録装置
US7607845B2 (en) Printing device that reliably feeds recording medium from feeding cassette to conveying roller
JP2009006580A (ja) 画像記録装置及び判定方法
JP4840344B2 (ja) インクジェット記録装置および制御プログラム
US8474940B2 (en) Image recording apparatus and image recording method
JP2006297869A (ja) 記録装置および画像通信装置
JP4259574B2 (ja) 記録装置及び記録装置における記録方法
JP5954234B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5954216B2 (ja) 搬送装置及び画像記録装置
US8147022B2 (en) Recording system and recording method
JP7472518B2 (ja) 印刷装置
JP4671067B2 (ja) マルチページカットシートに画像を印刷することができる印刷装置
JP2009190211A (ja) 記録方法、記録装置の制御方法および記録装置
JP2009248488A (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP2010131931A (ja) 画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4539737

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 3