JP2002087634A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002087634A
JP2002087634A JP2000275513A JP2000275513A JP2002087634A JP 2002087634 A JP2002087634 A JP 2002087634A JP 2000275513 A JP2000275513 A JP 2000275513A JP 2000275513 A JP2000275513 A JP 2000275513A JP 2002087634 A JP2002087634 A JP 2002087634A
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sheet
conveyance
roller
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image forming
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JP2000275513A
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Susumu Hirata
進 平田
Akinori Morimoto
成則 森本
Hirotsugu Inoue
博嗣 井上
Toshihiko Sugimura
俊彦 杉村
Ryuichi Nakajima
竜一 中島
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷品位の向上を図り、安定したシート搬送
を行うことができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成装置10は、シート11が、第
一の搬送ローラ17および第二の搬送ローラ19の両方
で搬送される第二のシート搬送状態では、第二の搬送ロ
ーラ19のシート搬送量が、第一の搬送ローラ17で搬
送される第一のシート搬送状態における第一の搬送ロー
ラ17と同じシート搬送量となるように制御される構成
になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ装置、複写機等の印刷部と搬送ローラとを有する
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プリンタ、ファクシミリ装
置、複写機等の画像形成装置には、シート搬送路にシー
トを供給する給紙装置が設けられている。従来の給紙装
置では、シートの送り側に対して、排出側に配置される
搬送ローラの搬送速度を、送り側搬送ローラよりも若干
速くなるように設計している。例えば、電子写真方式に
おける定着ローラと感光体との周速度については、定着
ローラの速度を感光体の周速度の1.02倍から1.0
5倍に速度アップさせることによってシートの搬送中の
たるみ現象の解消、シートの定着工程でのシワ解消が実
施されている。
【0003】特開平6−227705号では、上記周速
度差を持たせた各々の搬送ローラを読取部、もしくはヘ
ッドカートリッジの前後に配置し、その各搬送ローラを
一つの駆動系で連結することにより、搬送中のシートの
たるみを減少させる給紙装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−227705号に開示されているような、一つ
の駆動源を設け、搬送されるシートの状態に応じて駆動
伝達部を切り換えることにより搬送速度を一定化するシ
ート材搬送装置では、駆動系の構造が複雑になるという
問題があった。さらに、インクジェットプリンタにおけ
る印刷部前後に配置されるシート搬送ローラ(送り側ロ
ーラ、排紙側ローラ)においては、シートの種類、厚み
等によるシート搬送ローラ間の摩擦抵抗等を考慮した設
計にはなっていない。
【0005】すなわち、送り側ローラと排紙側ローラと
の両方でシートが搬送されるときには、排紙側ローラの
方が送り側ローラよりも摩擦力が大きいため、排紙側ロ
ーラにシートが引っ張られ、必要以上にシート搬送が行
われて、印刷部での「白抜け」現象が発生することがあ
る。また、送り側ローラによって搬送されるシートが排
紙側ローラに噛み込む時には、排紙側ローラの周速度と
シート搬送速度との違いからシートのスリップ現象が発
生し、シート搬送量が不足して「印刷の重なり」現象が
発生する。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、印刷品位の向上を図り、安定した
シート搬送を行うことができる画像形成装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、上記課題を解決するために、印刷部の上流側に位置
する第一の搬送ローラと下流側に位置する第二の搬送ロ
ーラとを備え、印刷中に、第一の搬送ローラでシート搬
送を行う第一のシート搬送状態と、第一の搬送ローラお
よび第二の搬送ローラの両方でシート搬送を行う第二の
シート搬送状態とを有する画像形成装置において、第二
のシート搬送状態では、第二の搬送ローラのシート搬送
量は、第一のシート搬送状態における第一の搬送ローラ
と同じシート搬送量となるように制御されることを特徴
としている。
【0008】本発明によれば、第一のシート搬送状態か
ら第二のシート搬送状態へシートの搬送状態が変わって
も、搬送されるシートの搬送量を一定に保つことができ
るため、従来技術のようにシート搬送量が必要以上に多
くなって起こる「印刷の白抜け」現象やシートの搬送量
が不足して起こる「印刷の重なり」現象が発生するのを
防止できる。したがって、印刷品位の向上を図り、安定
したシート搬送を行うことができる。
【0009】なお、第一のシート搬送状態は、搬送され
てきたシートが第二の搬送ローラまで達しておらず、第
一の搬送ローラでシート搬送されている状態であり、ま
た、第二のシート搬送状態は、搬送されてきたシートが
第二の搬送ローラに噛み込み、第一の搬送ローラおよび
第二の搬送ローラの両方でシート搬送が行われている状
態である。
【0010】さらに、印刷部は、例えば、インクヘッド
とインクタンクとを有するインクキャリッジが、インク
キャリッジ保持シャフト上を一往復(一走査)すること
で一定の幅の印刷を行い、これを繰り返し行うことによ
りシート全体の印刷を行う画像形成装置の印刷部のこと
である。
【0011】また、第一の搬送ローラおよび第二の搬送
ローラに搬送されるシートは、例えば、紙、OHP等の
プラスチックシート、布等のように、シート状のもので
あればよい。
【0012】本発明の画像形成装置において、前記第一
のシート搬送状態では、第一の搬送ローラのシート搬送
量は、印刷部に設けられたインクヘッドの一走査によっ
て印刷される印刷領域分であることは好ましい。
【0013】これにより、シートが、第一の搬送ローラ
によって搬送されている時には、インクヘッドの一走査
での印刷領域分に合わせた基本的なシート搬送量を基に
してシートが搬送され、安定した印刷を行うことができ
る。
【0014】インクヘッドの一走査での印刷領域分は、
インクヘッドがシートの搬送方向に対して垂直に、一辺
から対辺へ一往複(一走査)することにより、シートに
印刷される領域のことである。
【0015】印刷中、シートが第二の搬送ローラで搬送
されている第三のシート搬送状態を有し、該第三のシー
ト搬送状態では、第二の搬送ローラのシート搬送量が、
インクヘッドが一走査することで印刷される印刷領域分
であることは好ましい。
【0016】これにより、シート搬送状態が第二のシー
ト搬送状態でも第三のシート搬送状態でも、シート搬送
は第二の搬送ローラを主導にして行われるため、第二の
シート搬送状態から第三のシート搬送状態へ移行して
も、シート搬送量は第二のシート搬送状態のまま変わら
ずにシートが搬送されて、安定した印刷を行うことがで
きる。
【0017】第三のシート搬送状態は、搬送されている
シートが、第一の搬送ローラから離れ、第二の搬送ロー
ラによってシート搬送が行われている状態をいう。
【0018】本発明の画像形成装置において、第一の搬
送ローラと第二の搬送ローラとのシート搬送駆動は、第
一の搬送ローラおよび第二の搬送ローラに駆動を伝える
駆動伝達部が連結されている1つの駆動モータで駆動さ
れることは好ましい。
【0019】これにより、搬送駆動系を複雑にすること
なく、一つの駆動源による簡素な駆動構造で、印刷品位
の向上した画像形成装置を得ることができる。
【0020】駆動モータは、駆動伝達部に駆動力を与え
る回転駆動源となる、例えば、ステッピングモータのよ
うなものであればよい。
【0021】本発明の画像形成装置において、前記駆動
モータと、第一の搬送ローラと第二の搬送ローラとを連
結する駆動伝達部は、第一の搬送ローラと比べて第二の
搬送ローラの搬送量が多くなるような減速比率で回転す
ることは好ましい。
【0022】これにより、印刷領域に搬送されるシート
が搬送路中にたるむことなく、インクヘッドとシートと
の距離が一定のままシート搬送を行うことができ、シー
トのたるみによるインクヘッドとシートとのコスレ現象
という問題を解消することができる。
【0023】駆動伝達部は、駆動モータからの駆動を第
一の搬送ローラと第二の搬送ローラとに伝えるものであ
り、例えば、ギアおよびプーリのようなものである。
【0024】本発明の画像形成装置において、第一の搬
送ローラおよび第二の搬送ローラのシート搬送量は、前
記駆動モータへの入力パルス数により制御されることは
好ましい。
【0025】これにより、シート搬送量をシートの搬送
状態に応じた入力パルス数で制御することで、簡単にシ
ート搬送量を制御することができる。
【0026】入力パルス数は、駆動モータに送る周波数
のことで、周波数を変化させることにより駆動モータの
回転数を制御している。
【0027】本発明の画像形成装置において、搬送され
るシートの先端を検出するためのシート検出用センサが
配置されることは好ましい。
【0028】これにより、シートの先端位置がシート検
出用センサに検出されることによって、搬送中のシート
の搬送速度から搬送されるシートの先端位置が何処に有
るのか認識でき、上記のような搬送状態の移行時に適切
に搬送速度を変化させることができる。また、シートサ
イズから、シートの後端位置を検出することが可能にな
るために、連続的に印刷処理を行う際にも印刷品位を落
とすことなく良好な印刷が可能になる。
【0029】なお、シート検出用センサは、例えばエリ
アセンサのようなものであり、物体の有無を感知できる
透過型センサや反射型センサ、接触型センサであっても
よい。
【0030】本発明の画像形成装置において、前記第二
のシート搬送状態へシートが移行していく際に、第二の
搬送ローラの予め定める位置にシートの先端を接触させ
てから第二の搬送ローラに噛み込ませることは好まし
い。
【0031】これにより、シートが第一のシート搬送状
態から第二のシート搬送状態へと移行する際に、シート
の先端が第二の搬送ローラに噛み込まれる点に直接入っ
たり、入らなかったりするバラツキを抑え、安定したシ
ート搬送を行うことができる。
【0032】本発明の画像形成装置において、前記第二
のシート搬送状態へシートが移行していく際に生じるシ
ートのたるみを考慮し、インクヘッドが一走査すること
で印刷される印刷領域分とシートのたるみ分とを加えた
シート搬送量で、第二の搬送ローラが一時的にシート搬
送を行うように制御されることは好ましい。
【0033】これにより、シートが第一のシート搬送状
態から第二のシート搬送状態へ移行する際に、シートが
第二の搬送ローラに噛み込まれるまでに発生するたるみ
を抑制して、たるんだシートとインクヘッドのこすれ現
象を防止することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]本発明の実施の
一形態について、図1〜図6に基づいて説明すれば以下
の通りである。
【0035】図2は、本実施形態にかかるインクジェッ
ト方式の記録ヘッドを用いた画像形成装置10を示す外
観図であり、図1は、画像形成装置10の内部構造を示
す概略図である。
【0036】画像形成装置10は、図1に示すように、
給紙トレイ12、ピックアップローラ13、給紙ローラ
14、PSローラ15、シート検出用センサ16、排紙
トレイ26、制御装置40、シート搬送印刷部41を備
えて構成されている。
【0037】ピックアップローラ13は、シート11を
給紙トレイ12から一枚ずつ取り出して、シート搬送路
へと送り出す役割を果たす。また、給紙ローラ14は、
ピックアップローラ13によって給紙トレイ12から取
り出されたシート11を、後述の第一の搬送ローラ17
へ案内する。
【0038】画像形成装置10によって搬送されるシー
ト11は、例えば、用紙、OHP等のプラスチックシー
ト、布等のように、シート状のものであればよい。
【0039】PSローラ15は、ペーパーストップロー
ラの略であり、第一の搬送ローラ17へとシート11を
搬送する途中で、シート11の先端と画像情報の先端と
を調整する役割を果たす。
【0040】シート検出用センサ16は、シート搬送路
内のセンサの設置場所において、シート11があるかど
うかを判別するものであり、エリアセンサ等の透過型セ
ンサや反射型センサ、接触型センサのように、物体の有
無を検知できるセンサであればよい。
【0041】制御装置40は、シート検出用センサ16
がシート11の先端位置を検知した結果からシート搬送
状態を判定し、駆動モータ25に与えるパルス数(周波
数)を決定するものであり、例えば、IC等が使用され
る。
【0042】シート搬送印刷部41は、駆動モータ25
によって駆動される供給側ローラである第一の搬送ロー
ラ17と、排紙側ローラである第二の搬送ローラ19と
を備え、第一の搬送ローラ17と第二の搬送ローラ19
との間には、印刷部43と、シート11を第二の搬送ロ
ーラ19まで誘導するプラテン42とが配置されてい
る。
【0043】印刷部43は、印刷を行う走査型のインク
ヘッド23とインクタンク24とを内部に備えているイ
ンクキャリッジ22からなり、印刷走査を円滑に行うた
めにインクキャリッジ保持シャフト21上を往復運動し
て印刷を行っている。
【0044】また、走査型のインクヘッド23は、イン
クヘッド23とインクタンク24とを有するインクキャ
リッジ22が、インクキャリッジ保持シャフト21上を
一往復(一走査)することで一定の幅の印刷を行い、こ
れを繰り返し行うことによりシート全体の印刷を行って
いる。
【0045】第一の搬送ローラ17および第二の搬送ロ
ーラ19を駆動する駆動源は、駆動モータ25のみであ
り、一つの駆動源によって第一の搬送ローラ17と第二
の搬送ローラ19とを駆動する簡素なシート搬送系駆動
になっている。
【0046】駆動モータ25は、本実施形態のように、
駆動伝達部に駆動力を与える回転駆動源となる。例え
ば、ステッピングモータのようなものであればよい。
【0047】第一の搬送ローラ17は、従動ローラ18
と一組で、第二の搬送ローラ19は、スターローラ20
と一組で、シート11を搬送している。また、第二の搬
送ローラ19およびスターローラ20の接触点は、シー
ト搬送面よりもインクヘッド23よりに設定されてい
る。
【0048】前記のシート搬送面は、第一の搬送ローラ
17により搬送されるシート11が第二の搬送ローラ1
9に接触するまでに通過する面のことをいい、プラテン
42表面のことである。
【0049】駆動モータ25は、後に詳述するように、
制御装置40によって、与えられるパルス数(周波数)
を変えて制御されており、適切なシート搬送量を調整し
ながら、第一の搬送ローラ17と第二の搬送ローラ19
とを駆動している。
【0050】ここで、上記において説明した部材によっ
て、シート11が印刷されていく工程について説明す
る。
【0051】シート11は、装置内につながる給紙トレ
イ12上に載置され、コンピュータ等からの画像情報に
基づく印刷要求があった際に、ピックアップローラ13
によってシート搬送路へと送られる。ピックアップロー
ラ13によって搬送されたシート11は、給紙ローラ1
4によってシート搬送路を進み、画像情報の先端部とシ
ート11の先端部とがPSローラ15によって調整され
る。ついで、シート検出用センサ16によってシート1
1の先端部を認識されたのち、第一の搬送ローラ17に
よって印刷が行われるインクヘッド23の稼働部へ送ら
れる。
【0052】印刷部43では、画像情報に応じて必要な
インクがインクヘッド23から吐出されて、シート11
上に記録される。この際、シート11は一旦停止し、イ
ンクヘッド23が一ライン(一方向)の走査を終えた時
点で、インクヘッド23が印刷する印刷領域分に相当す
る長さ、換言すれば、インクヘッド23が有する図示し
ない複数のインクノズル分に相当する長さだけシート1
1の搬送がなされる。搬送されるシート11の搬送量
(インクヘッド23が一走査後に搬送されるシート搬送
量)は、駆動源である駆動モータ25と、第一の搬送ロ
ーラ17および第二の搬送ローラ19までの減速比と、
駆動源を動作させるパルス数(周波数)とによって決定
される。
【0053】以上の走査が繰り返し行われることによっ
て、シート11上にインクによる画像情報が書き込ま
れ、印刷されたシート11は第二の搬送ローラ19を経
て、排紙トレイ26に排出されて印刷物として使用され
る。
【0054】インクヘッド23が一走査することで印刷
する印刷領域分は、インクヘッド23がシート11の搬
送方向に対して垂直にインクキャリッジ保持シャフト2
1上を一往複して一定の幅ずつシート11に印刷する領
域のことを指している。
【0055】ここで、上記のようにシート11が印刷さ
れていく工程を、シート11の搬送状態によって分類
し、図3を用いて説明する。
【0056】図3は、シート搬送状態の三状態を示す概
略図である。
【0057】図3(a)は、シート11が第二の搬送ロ
ーラ19まで達しておらず、第一の搬送ローラ17によ
って搬送されている第一のシート搬送状態を示してい
る。図3(b)は、シート11が第二の搬送ローラ19
に達して、第一の搬送ローラ17および第二の搬送ロー
ラ19の両方で搬送されている第二のシート搬送状態を
示している。図3(c)は、シート11が第一の搬送ロ
ーラ17から離れ、シート11が第二の搬送ローラ19
によって搬送されている第三のシート搬送状態を示して
いる。
【0058】シート11が前記第一のシート搬送状態に
あるとき、シート11の搬送量はインクヘッド23が一
走査することで印刷される印刷領域分になるように設定
されている。
【0059】シート11は、第一の搬送ローラ17によ
って行われている第一のシート搬送状態から、第一の搬
送ローラ17および第二の搬送ローラ19の両方で行わ
れている第二のシート搬送状態へと移行して、第一の搬
送ローラ17と第二の搬送ローラ19との両方の駆動で
搬送されることになる。ここで、第二の搬送ローラ19
は、搬送中のシート11のたるみの発生を抑えるという
目的から、第一の搬送ローラ17よりも搬送速度が若干
速く(例えば、5%程度)なるような減速比率で回転す
るように設定されている。
【0060】図3の(b)の第二のシート搬送状態のよ
うに、第一の搬送ローラ17および第二の搬送ローラ1
9の両方のローラでシート11が搬送されているとき、
前述したように、第一の搬送ローラ17と第二の搬送ロ
ーラ19との搬送速度が異なるため、シート11にはテ
ンションがかかっている状態で搬送される。しかし、第
二の搬送ローラ19とスターローラ20との摩擦力のほ
うが、第一の搬送ローラ17と従動ローラ18との摩擦
力よりも大きいために、シート11は第二の搬送ローラ
19のほうへ引っ張られることになる。
【0061】従来技術では、第二のシート搬送状態へ移
行した時、シート11は第二の搬送ローラ19によって
搬送されることになるが、第一の搬送ローラ17および
第二の搬送ローラ19の各搬送速度は第一のシート搬送
状態と変わらないためにシート11の搬送速度は5%程
度速くなり、シート11が必要以上(インクヘッド23
が一走査することで印刷される印刷領域分以上)搬送さ
れて、図6(a)に示すような「印刷の白抜け」が発生
する。
【0062】本実施形態の画像形成装置10では、第一
の搬送ローラ17と第二の搬送ローラ19とを備え、印
刷中に第一の搬送ローラ17でシート搬送を行う第一の
シート搬送状態と、第一の搬送ローラ17および第二の
搬送ローラ19の両方でシート搬送を行う第二のシート
搬送状態とを有する画像形成装置10において、第一の
搬送ローラ17および第二の搬送ローラ19の両方でシ
ート11が搬送される第二のシート搬送状態では、第二
の搬送ローラ19のシート搬送量が、第一の搬送ローラ
17でシート11が搬送される第一のシート搬送状態に
おける第一の搬送ローラ17と同じシート搬送量(イン
クヘッド23が一走査することで印刷される印刷領域分
のシート搬送量)となるように制御される。
【0063】例えば、インクヘッド23が一走査するこ
とで印刷される印刷領域分に相当する搬送速度が1.0
0m/分であったとすると、駆動モータ25は、第一の
搬送ローラ17を1.00m/分、第二の搬送ローラ1
9を5%速い1.05m/分で駆動することになる。こ
こで、搬送の主導となるローラが、第一の搬送ローラ1
7から第二の搬送ローラ19へ変わっても(搬送状態が
第一のシート搬送状態から第二のシート搬送状態へ変わ
っても)、第一の搬送ローラ17を0.95m/分に、
第二の搬送ローラ19を1.00m/分(インクヘッド
23が一走査することで印刷される印刷領域分に相当す
る搬送速度)に変化させることにより、シート11は一
定の速度で搬送されていく。よって、図6の(a)に示
したような「印刷の白抜け」および、図6の(b)に示
したような「印刷の重なり」を防止して、印刷品位を落
とすことなく印刷工程を行うことができる。
【0064】第一のシート搬送状態においても、シート
11の搬送量は、前記のようにインクヘッド23が一走
査することで印刷される印刷領域分になるように設定さ
れているために、良好な印刷を行うことができる。
【0065】また、シート11が第二のシート搬送状態
から第三のシート搬送状態へと移行した際にも、シート
11の搬送の主導は、第二の搬送ローラ19のままで変
わらないため、第二の搬送ローラ19が1.00m/分
(インクヘッド23が一走査することで印刷される印刷
領域分に相当する搬送速度)のまま駆動されれば、シー
ト11を一定の速度で搬送することができ、「印刷の白
抜け」および「印刷の重なり」を防止することができ
る。
【0066】以上より、シート11が、第一、第二、第
三のシート搬送状態と搬送されていき、印刷が終了する
まで、シート11は継続して、インクヘッド23が一走
査することで印刷される印刷領域分に相当する速度で搬
送される。よって、シート搬送状態が変化しても安定し
た搬送を行うことができ、「印刷の白抜け」および「印
刷の重なり」が起きることなく、良好な印刷を行うこと
ができる。
【0067】さらに、本実施形態では、第一の搬送ロー
ラ17および第二の搬送ローラ19のシート搬送量が、
前記駆動モータ25への入力パルス数により制御されて
いる。よって、あらかじめ設計時に設定している図1の
シート検出用センサ16と第一の搬送ローラ17と第二
の搬送ローラ19との配置された位置間の距離に加え、
駆動モータ25への入力パルス数(周波数)と、その一
パルスによって搬送されるシート搬送量とを基にして、
シート検出用センサ16で検出したシート11の先端が
どの位置にあるのかを認識することができる。これによ
り、搬送状態が切り替わる際に適切な入力パルス数(周
波数)を駆動モータ25へ送ることができる。
【0068】入力パルス数は、駆動モータ25に送る周
波数信号のことであり、駆動モータ25のモータの回転
数を制御している。
【0069】本実施形態では、シート検出用センサ16
が装置内に設置されている。シート11の先端位置がシ
ート検出用センサ16に検出されると、搬送されるシー
ト11の先端位置が何処にあるのかを、駆動モータ25
に送っているパルスおよびシート検出用センサ16、第
一の搬送ローラ17、第二の搬送ローラ19の設計距離
によって認識して、搬送状態の移行時に適切なパルスを
駆動モータ25に送り、シート搬送量を変化させること
ができる。また、シート11のサイズから、シート11
の後端位置を検出することが可能になるために、シート
サイズを問わず、連続的に印刷処理を行う際にも印刷品
位を落とすことなく、良好な印刷が可能になる。
【0070】また、本実施形態では、第二の搬送ローラ
19および第二の搬送ローラ19に従動回転するスター
ローラ20の接触点をシート搬送面よりもインクヘッド
23よりに設定している。
【0071】これにより、図5(a)に示すようにシー
ト11は、必ず第二の搬送ローラ19のほぼ予め定める
場所へ一旦当たってから接触点へ入っていくことにな
る。そして、図5(b)のように第二の搬送ローラ19
の回転により、第二の搬送ローラ19とスターローラ2
0との接触点へと搬送される。さらに、図5(c)のよ
うに、第二の搬送ローラ19とスターローラ20とに噛
み込まれるため、シート11が、第一のシート搬送状態
から第二のシート搬送状態へ移行するときに、直接接触
点へ入ったり、入らなかったりするバラツキを抑え、安
定したシート搬送を行うことができる。
【0072】また、搬送されるシート11の送り量(イ
ンクヘッド23の一走査後に搬送されるシート搬送量)
は、駆動源である駆動モータ25から第一の搬送ローラ
17および第二の搬送ローラ19までの減速比、駆動モ
ータ25を動作させるパルス(周波数)の制御によって
決定される。
【0073】図4に、駆動モータ25を駆動源とし、駆
動伝達部であるギア27・28およびプーリ29・30
によって、第一の搬送ローラ17と第二の搬送ローラ1
9とが駆動される駆動制御の関係を示している。
【0074】本実施形態では、駆動伝達部にギア27・
28およびプーリ29・30を用いたが、特に限定され
るものではなく、シートの搬送を行うローラに駆動を伝
達できるものであればよい。
【0075】ここで、駆動モータ25から第一の搬送ロ
ーラ17および第二の搬送ローラ19までの減速比につ
いて、例を挙げて説明する。
【0076】例えば、印刷解像度が600dpi(dot
per inch)、インクヘッド23の一走査によって印刷さ
れる領域が320ドットとし、第二の搬送ローラ19の
方が第一の搬送ローラ17よりもシート搬送量が多いた
め、第二の搬送ローラ19の方が第一の搬送ローラ17
よりも2ドット多いとすると、以下の計算により第一の
搬送ローラ17および第二の搬送ローラ19のシート搬
送量が決まる。
【0077】 (1インチ/解像度)=25.4(mm)/600(dpi) ≒42.25(μm/dpi) (第一の搬送ローラ17の一回送りのシート搬送量) =42.25(μm/dpi)×320(dpi) ≒13.52(mm) (第二の搬送ローラ19の一回送りのシート搬送量) =42.25(μm/dpi)×322(dpi) ≒13.60(mm) 以上の計算により算出された数値が、インクヘッド23
が一走査するのに印刷される印刷領域分に対応した基本
的シート搬送量であり、印刷中にこの基本的シート搬送
量、13.52mmのままでシート11が搬送されれ
ば、印刷工程を良好に保つことができる。この基本的シ
ート搬送量を基にして、図4における各ギアの減速比
(N0 、N1 、N2 、N3 、n1 、n2 、n3)が、決定
される。
【0078】次にパルス(周波数)について、画像形成
装置10に使用される駆動モータ25の特性により、1
パルスでの駆動モータ25の回転数が決定し、その回転
量と減速比とから1パルスでのシート11の搬送量が決
定される。
【0079】例えば、(一パルスでのシート搬送量)=
42.25μmである駆動モータ25を用いたとき、第
一のシート搬送状態においては、上記基本的シート搬送
量を満足するためのパルス数(周波数)は320パルス
と決定される。第二のシート搬送状態においては、第二
の搬送ローラ19が第一のシート搬送状態の第一の搬送
ローラ17と同じ搬送量になるようにパルス数を変えて
やるため、318パルスと決定される。以上のように、
その決定したパルス数(周波数)をシートの搬送状態に
応じて駆動モータ25に与えることにより、必要な量の
シート11の搬送が可能となる。
【0080】以上のようにして決定されるシート搬送量
と、上記シート11の搬送状態とについて、図3を参照
して説明すると以下のとおりである。
【0081】まず、図3(a)のようにシート11が第
二の搬送ローラ19まで達しておらず、第一の搬送ロー
ラ17によって搬送されている第一のシート搬送状態に
ある場合、上記基本的シート搬送量を基に駆動モータ2
5に320パルスを与えることで、インクヘッド23の
一走査による印刷領域分の搬送が完了する。
【0082】シート11が、図3(a)の第一搬送状態
から図3(b)の第二のシート搬送状態へ移行した後で
は、シート11は、シート搬送量の多い第二の搬送ロー
ラ19によって搬送される。
【0083】従って、一定のシート搬送量でシート11
を搬送するためには、駆動モータ25のパルス数を、上
記のように318パルスに制御することによって、第二
の搬送ローラ19および第一の搬送ローラ17のシート
搬送量は以下の通りにすればよい。
【0084】 (第二の搬送ローラ19のシート搬送量) =42.25(μm/dpi)×320(dpi) ≒13.52mm (第一の搬送ローラ17のシート搬送量) =42.25(μm/dpi)×(320−2)(dpi) ≒13.44mm 上記のように、図3(b)のようなシート11の搬送状
態のときには、第二の搬送ローラ19の方が第一の搬送
ローラ17よりもシート搬送量が多いために、搬送中の
シート11は第一の搬送ローラ17および第二の搬送ロ
ーラ19間で引き合うことになる。実際には、第一の搬
送ローラ17と従動ローラ18との間の摩擦力よりも、
第二の搬送ローラ19とスターローラ20との間の摩擦
力の方が大きいために、シート11は第一の搬送ローラ
17と従動ローラ18との間でスリップして、第二の搬
送ローラ19によって搬送される。
【0085】さらに、シート11が図3(b)の状態か
ら図3(c)へ移行しても、シート搬送は第二の搬送ロ
ーラ19による搬送であるため、図3(b)の状態と同
じパルス数(318パルス)を駆動モータ25に与える
ことによって、インクヘッド23一走査による印刷領域
の搬送が完了する。
【0086】以上のことから、前記第一シート搬送状態
においては、第一の搬送ローラ17のシート搬送量を、
インクヘッド23が一走査することで印刷される印刷領
域分のシート搬送量(基本的シート搬送量:13.52
mm)にし、第二、第三シート搬送状態においては、第
二の搬送ローラ19のシート搬送量を基本的シート搬送
量(13.52mm)に設定することで、印刷されるシ
ート11の搬送量を常に一定にすることができ、良好な
印刷を行うことができる。
【0087】本発明によれば、上記のように、駆動モー
タ25に与えるパルス数(周波数)をシート11の搬送
状態に応じて変化させることにより、シート11の搬送
量を常に一定に保つことができ、「印刷の白抜け」およ
び「印刷の重なり」を防止し、印刷品位を向上させるこ
とができるとともに、安定したシート搬送を行うことが
できる。
【0088】また、本実施形態のように、第一の搬送ロ
ーラ17と第二の搬送ローラ19とのシート搬送駆動
が、第一の搬送ローラ17および第二の搬送ローラ19
に駆動を伝えるギア27・28およびプーリ29・30
が連結されている1つの駆動モータ25で駆動されるこ
とにより、搬送駆動系を複雑にすることなく、一つの駆
動源による簡素な駆動構造の画像形成装置10を得るこ
とができる。
【0089】さらに、本実施形態では、前述したよう
に、駆動モータ25と第一の搬送ローラ17と第二の搬
送ローラ19とを連結するギア27・28およびプーリ
29・30は、第一の搬送ローラ17と比べて第二の搬
送ローラ19のシート搬送量が多くなるような減速比率
になるように設定されている。これにより、印刷領域に
搬送されるシート11が搬送路内でたるむことなく、イ
ンクヘッド23とシート11との距離が一定のままシー
ト搬送を行うことができ、シート11のたるみによるイ
ンクヘッド23とシート11とのコスレ現象という問題
を解消することができる。
【0090】本実施形態のようにシート11の搬送状態
を、図3に示したような「第一の搬送ローラ17で搬送
されている第一の搬送状態」、「第一の搬送ローラ17
と第二の搬送ローラ19との両方で搬送されている第二
の搬送状態」、「第二の搬送ローラ19で搬送されてい
る第三の搬送状態」以上の三つに別けて制御を行うこと
は、シート搬送量を一定に保つ上で非常に有効である。
【0091】[実施の形態2]本発明の他の実施形態に
ついて、図7・8に基づいて説明すれば以下のとおりで
ある。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面
に示した部材と同様の機能を有する部材については、同
一の符号を付し、その説明を省略する。
【0092】本実施形態の画像形成装置50は、図7に
示すように、駆動源である駆動モータが、駆動モータ5
1・52と二つあり、第一の搬送ローラ17の駆動を駆
動モータ51が、第二の搬送ローラ19の駆動を駆動モ
ータ52が行っている点で、上記実施の形態1の画像形
成装置10と異なっている。また、制御装置53が、駆
動モータ51・52の両方を制御している点で、上記実
施の形態1の画像形成装置10と異なっている。それ以
外の構成は、上記画像形成装置10と同じ構成である。
【0093】従来では、シート11が第一のシート搬送
状態から第二のシート搬送状態へと移行していく際に、
第二の搬送ローラ19にうまく噛み込んでいかずにシー
ト11にたるみが発生することがあった。
【0094】これに対して、本実施形態では、第二のシ
ート搬送状態へシート11が移行していく際に生じるシ
ート11のたるみを考慮し、インクヘッド23が一走査
することで印刷される印刷領域分とシート11のたるみ
分とを加えたシート搬送量で、第二の搬送ローラ19が
一時的にシート搬送を行うように制御されることを特徴
にしている。
【0095】上記のような構成の画像形成装置50は、
画像形成装置10と同様に、第二の搬送ローラ19およ
び第二の搬送ローラ19に従動回転するスターローラ2
0の接触点をシート搬送面よりもインクヘッド23より
に設定している。例えば、第二の搬送ローラ19の直径
が10mmで、第二の搬送ローラ19上のシート先端の
接触位置が、図8のように第二の搬送ローラ19とスタ
ーローラ20との接触点から30度ずらして設定されて
いる場合には、以下の計算によって算出された分を第二
の搬送ローラ19で余計に搬送することでたるみの発生
を防止することができる。
【0096】 (第二の搬送ローラ19上を 搬送される距離)=10mm×π×(30°/360°) =2.62mm よって、実施の形態1での一パルスでのシート搬送量の
計算結果から、 (追加するべきパルス数)=2.62mm/0.04225mm ≒62パルス 以上の結果から、シート11が第二シート搬送状態へ移
行する際に、第二の搬送ローラ19を駆動する駆動モー
タ52に与える必要なパルス数は、 (第二の搬送ローラ19にシート11が噛み込む際に 駆動モータに与えるパルス数)=318+62 =380パルス となる。
【0097】以上のように、第二の搬送ローラ19上の
シート11の接触点と、第二の搬送ローラ19の直径寸
法とにより、第二の搬送ローラ19に与えるべきパルス
数を算出して、制御装置53から第二の搬送ローラ19
に適切なパルスを送ることができる。
【0098】よって、シート11が第一のシート搬送状
態から第二のシート搬送状態へと移行していく際に第二
の搬送ローラ19のシート搬送量を一時的に増加させ
て、たるみ分を加えたシート搬送が行われることで、シ
ート11のたるみを抑制することができる。そして、た
るみ分を加えたシート搬送が行われた後、第二の搬送ロ
ーラ19のシート搬送量が、インクヘッド23が一走査
することで印刷される印刷領域分のシート搬送量(基本
的シート搬送量:13.52mm)に設定されることに
より、シート11にたるみが出ることもなく、安定した
シート搬送を行うことができる。
【0099】
【発明の効果】本発明の画像形成装置は、以上のよう
に、印刷部の上流側に位置する第一の搬送ローラと下流
側に位置する第二の搬送ローラとを備え、印刷中に、第
一の搬送ローラでシート搬送を行う第一のシート搬送状
態と、第一の搬送ローラおよび第二の搬送ローラの両方
でシート搬送を行う第二のシート搬送状態とを有する画
像形成装置において、第二のシート搬送状態では、第二
の搬送ローラのシート搬送量は、第一のシート搬送状態
における第一の搬送ローラと同じシート搬送量となるよ
うに制御される構成である。
【0100】それゆえ、印刷中のシート搬送量を安定さ
せることができ、シートが必要以上に搬送されて起こる
「印刷の白抜け」およびシート搬送量が不足して起こる
「印刷の重なり」現象を防止して、印刷品位を向上させ
ることができるという効果を奏する。
【0101】また、第一のシート搬送状態において、第
一の搬送ローラのシート搬送量は、印刷部に設けられた
インクヘッドが一走査することによって印刷される印刷
領域分となる構成にすることで、シートが、第一の搬送
ローラによって搬送されている時には、インクヘッドの
一走査での印刷領域分に合わせた基本的なシート搬送量
を基にしてシートが搬送され、安定した印刷が行えると
いう効果を奏する。
【0102】印刷中、シートが第二の搬送ローラで搬送
される第三のシート搬送状態を有し、該第三のシート搬
送状態において、第二の搬送ローラのシート搬送量は、
インクヘッドが一走査することで印刷される印刷領域分
である構成とすることで、シート搬送状態が第二状態で
も第二の搬送ローラの搬送速度でシートが搬送されるた
め、第二のシート搬送状態から第三のシート搬送状態へ
移行しても、基本的なシート搬送量を基にしてシートが
搬送されるためにシート搬送量が一定となり、安定した
印刷が可能になるという効果を奏する。
【0103】また、第一の搬送ローラと第二の搬送ロー
ラとのシート搬送駆動は、一つの駆動モータで駆動さ
れ、駆動モータと、第一の搬送ローラおよび第二の搬送
ローラとの間は、駆動伝達部で連結する構成にすること
により、簡素な構造の画像形成装置を提供することがで
きるという効果を奏する。
【0104】さらに、前記駆動伝達部は、第一の搬送ロ
ーラよりも第二の搬送ローラのシート搬送量が多くなる
ような減速比率にすることにより、印刷領域にシートが
搬送中にシートがたるんでインクヘッドとこすれること
で起こるカスレ現象を防止できるという効果を奏する。
【0105】さらに、第一の搬送ローラおよび第二の搬
送ローラのシート搬送量は、前記駆動モータへの入力パ
ルス数により制御される構成にすることにより、シート
搬送量を、シートの搬送状態に応じた入力パルス数で簡
易的に制御することができ、シート搬送における「印刷
の白抜け」、「印刷の重なり」等の問題を防止すること
ができるという効果を奏する。
【0106】さらに、搬送されるシートの先端を検出す
るためのシート検出用センサが配置されることで、シー
トの先端位置がシート検出用センサに検出されることに
よって、搬送されるシートの先端位置が何処に有るのか
認識でき、上記のようなシート搬送状態の移行時に適切
なパルスを駆動モータに送ることができる。また、シー
トサイズから、シートの後端位置を検出することが可能
になるために、連続的に印刷処理を行う際にも印刷品位
を落とすことなく良好な印刷が可能になる。
【0107】第二のシート搬送状態へシートが移行して
いく際に、第二の搬送ローラの予め定める位置にシート
の先端を接触させてから第二の搬送ローラに噛み込ませ
ることにより、シートが第一のシート搬送状態から第二
のシート搬送状態へと移行する際にシートの先端が第二
の搬送ローラに噛み込まれる点に直接入ったり、入らな
かったりするバラツキを抑え、安定したシート搬送を行
うことができるという効果を奏する。
【0108】また、第二のシート搬送状態へシートが移
行していく際に生じるシートのたるみを考慮し、第二の
搬送ローラが、インクヘッドが一走査することで印刷さ
れる印刷領域分とシートのたるみ分とを加えたシート搬
送量で、一時的にシート搬送が行われるように制御され
ることにより、シートのたるみの発生を防止して、安定
したシート搬送を行うことができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる画像形成装置の
印刷工程を概略的に示す図である。
【図2】上記画像形成装置の外観図である。
【図3】(a)〜(c)は、上記画像形成装置のシート
搬送状態を説明する概略図である。
【図4】上記画像形成装置の駆動機構を概略的に示す図
である。
【図5】(a)〜(c)は、上記画像形成装置の内部を
概略的に示す図である。
【図6】(a)、(b)は、従来の画像形成装置による
印刷によって得られる問題点を概略的に示す図である。
【図7】本発明の他の実施形態にかかる画像形成装置の
内部の構造を示す図である。
【図8】上記画像形成装置のシート搬送状態を概略的に
示す図である。
【符号の説明】
10 画像形成装置 11 シート 16 シート検出用センサ 17 第一の搬送ローラ 19 第二の搬送ローラ 22 インクキャリッジ 23 インクヘッド 25 駆動モータ 27・28 ギア(駆動伝達部) 29・30 プーリ(駆動伝達部) 40 制御装置 41 シート搬送印刷部 43 印刷部 50 画像形成装置 51 駆動モータ 52 駆動モータ 53 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 博嗣 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 杉村 俊彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中島 竜一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 3F048 AA02 AA04 AA05 AB01 BA05 BA26 BA27 CB03 CC03 DA06 DA07 DC14 EB22 EB33 3F049 AA02 CA03 DA11 DA12 EA22 EA28 LA02 LA05 LA07 LB03 3F102 AA02 AA10 AA11 AB01 BA02 BB02 CA05 CB01 DA08 EA03 EC03 FA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷部の上流側に位置する第一の搬送ロー
    ラと下流側に位置する第二の搬送ローラとを備え、印刷
    中に、第一の搬送ローラでシート搬送を行う第一のシー
    ト搬送状態と、第一の搬送ローラおよび第二の搬送ロー
    ラの両方でシート搬送を行う第二のシート搬送状態とを
    有する画像形成装置において、 第二のシート搬送状態では、第二の搬送ローラのシート
    搬送量は、第一のシート搬送状態における第一の搬送ロ
    ーラと同じシート搬送量となるように制御されることを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記第一のシート搬送状態において、第一
    の搬送ローラのシート搬送量は、印刷部に設けられたイ
    ンクヘッドが一走査することで印刷される印刷領域分で
    あることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】印刷中、シートが第二の搬送ローラで搬送
    される第三のシート搬送状態を有し、該第三のシート搬
    送状態では、第二の搬送ローラのシート搬送量は、イン
    クヘッドが一走査することで印刷される印刷領域分であ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記第一の搬送ローラと第二の搬送ローラ
    とのシート搬送駆動は、第一の搬送ローラと第二の搬送
    ローラとに駆動を伝える駆動伝達部が連結されている一
    つの駆動モータで駆動されることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記駆動モータと連結されている駆動伝達
    部は、第一の搬送ローラよりも第二の搬送ローラのシー
    ト搬送量の方が多くなるような減速比率で回転すること
    を特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記第一の搬送ローラおよび第二の搬送ロ
    ーラのシート搬送量は、前記駆動モータへの入力パルス
    数により制御されることを特徴とする請求項4または5
    記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】搬送されるシートの先端を検出するための
    シート検出用センサが配置されることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】前記第二のシート搬送状態へシートが移行
    していく際に、第二の搬送ローラの予め定める位置にシ
    ートの先端を接触させてから、第二の搬送ローラへ噛み
    込ませることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記第二のシート搬送状態へシートが移行
    していく際に生じるシートのたるみを考慮し、インクヘ
    ッドが一走査することで印刷される印刷領域分とシート
    のたるみ分とを加えたシート搬送量で、第二の搬送ロー
    ラが一時的にシート搬送を行うように制御されることを
    特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
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