JP4518049B2 - 記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性体の磁化状態を情報として記憶する記憶層と、磁化の向きが固定された磁化固定層とから成り、電流を流すことにより記憶層の磁化の向きを変化させる記憶素子を備えた記憶装置に係わり、不揮発メモリに適用して好適なものである。
情報通信機器、特に携帯端末等の個人用小型機器の飛躍的な普及に伴い、これを構成するメモリやロジック等の素子に対して、高集積化、高速化、低電力化等、一層の高性能化が要請されている。
特に、不揮発性メモリは、機器の高機能化に必要不可欠な部品と考えられている。
不揮発性メモリとしては、半導体フラッシュメモリやFeRAM(強誘電体不揮発メモリ)等が実用化されており、さらなる高性能化に向けての活発な研究開発が行われている。
最近、磁性体を利用した新しい不揮発メモリとして、トンネル磁気抵抗効果を利用したMRAM(Magnetic Random Access Memory )の開発進捗が著しく、注目を集めている(例えば、非特許文献1参照)。
このMRAMは、情報の記録を行う微小な記憶素子を規則的に配置し、その各々にアクセスできるように、配線例えばワード線及びビット線を設けた構造を有している。
それぞれの磁気メモリ素子は、情報を強磁性体の磁化の向きとして記録させる記憶層を有して構成される。
そして、磁気メモリ素子の構成としては、上述の記憶層と、トンネル絶縁膜(非磁性スペーサ膜)と、磁化の向きが固定された磁化固定層とから成る、いわゆる磁気トンネル接合(Magnetic Tunnel Junction:MTJ)を用いた構造が採用されている。磁化固定層の磁化の向きは、例えば反強磁性層を設けることにより固定することができる。
このような構造においては、記憶層の磁化の向きと磁化固定層の磁化の向きとのなす角度に応じて、トンネル絶縁膜を流れるトンネル電流に対する抵抗値が変化する、いわゆるトンネル磁気抵抗効果を生じるため、このトンネル磁気抵抗効果を利用して、情報の書き込み(記録)を行うことができる。この抵抗値の大きさは、記憶層の磁化の向きと磁化固定層の磁化の向きとが反平行であるときに最大値をとり、平行であるときに最小値をとる。
このように構成した磁気メモリ素子において、磁気メモリ素子への情報の書き込み(記録)は、ワード線及びビット線の両方に電流を流すことにより発生する合成電流磁界により、磁気メモリ素子の記憶層の磁化の向きを制御することにより行うことができる。一般的には、このときの磁化の向き(磁化状態)の違いを、「0」情報と「1」情報とにそれぞれ対応させて記憶させる。
そして、記憶素子に情報の記録(書き込み)を行う方法には、アステロイド特性を利用した方法(例えば、特許文献1参照)とスイッチング特性を利用した方法(例えば、特許文献2参照)がある。
一方、記録された情報の読み出しは、トランジスタ等の素子を用いてメモリセルの選択を行い、磁気メモリ素子のトンネル磁気抵抗効果を利用して、記憶層の磁化の向きの違いを電圧信号の差として検出することにより、記録された情報を検知することができる。
このMRAMを他の不揮発メモリと比較した場合、最大の特長は、強磁性体から成る記憶層の磁化の向きを反転させることにより、「0」情報と「1」情報とを書き換えるため、高速かつほぼ無限(>1015回)の書き換えが可能であることである。
しかしながら、MRAMにおいては、記録された情報を書き換えるために、比較的大きい電流磁界を発生させる必要があり、アドレス配線にある程度大きい(例えば数mA〜数十mA)電流を流さなければならない。そのため消費電力が大きくなる。
また、MRAMにおいては、書き込み用のアドレス配線と読み出し用のアドレス配線をそれぞれ必要とするため、構造的にメモリセルの微細化が困難であった。
さらに、素子の微細化に従って、アドレス配線も細くなり、充分な電流を流すことが難しくなる問題や、保磁力が大きくなるため必要となる電流磁界が増大して、消費電力が増えてしまう問題等を、生じることになる。
従って、素子の微細化が困難であった。
そこで、この問題を解決するための一つの方法として、電流磁界によらないで記録を行う構成が研究されており、なかでも、より少ない電流で磁化反転が可能な構成として、スピントランスファによる磁化反転を利用する構成のメモリが注目されている(例えば、特許文献3参照)。
スピントランスファによる磁化反転とは、磁性体の中を通過してスピン偏極した電子を、他の磁性体に注入することにより、他の磁性体において磁化反転を起こさせるものである(例えば、特許文献4参照)。
即ち、磁化の向きが固定された磁性層(磁化固定層)を通過したスピン偏極電子が、磁化の向きが固定されない他の磁性層(磁化自由層)に進入する際に、この磁性層の磁化にトルクを与えるという現象である。そして、ある閾値以上の電流を流せば、磁性層(磁化自由層)の磁化の向きを反転させることができる。
例えば、磁化固定層と磁化自由層とを有する、巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)や磁気トンネル接合素子(MTJ素子)に対して、その膜面に垂直な方向に電流を流すことにより、これらの素子の少なくとも一部の磁性層の磁化の向きを反転させることができる。
これにより、磁化固定層と磁化自由層(記憶層)とを有する記憶素子を構成し、記憶素子に流す電流の極性を変えることにより、記憶層の磁化の向きを反転させ、「0」情報と「1」情報との書き換えを行う。
記録された情報の読み出しは、磁化固定層と磁化自由層(記憶層)との間にトンネル絶縁層を設けた構成とすることにより、MRAMと同様にトンネル磁気抵抗効果を利用することができる。
そして、スピントランスファによる磁化反転は、素子が微細化されても、電流を増やさずに磁化反転を実現することができる利点を有している。
磁化反転のために記憶素子に流す電流の絶対値は、例えば0.1μm程度のスケールの記憶素子で1mA以下であり、しかも記憶素子の体積に比例して減少するため、スケーリング上有利である。
しかも、MRAMで必要であった記録用ワード線が不要となるため、メモリセルの構成が単純になるという利点もある。
以下、スピントランスファを利用した記憶素子をSpRAM(Spin transfer Random Access Memory)と呼び、スピントランスファを引き起こすスピン偏極電子流をスピン注入電流(Spin injection current)と呼ぶことにする。
高速かつ書換え回数がほぼ無限大であるというMRAMの利点を保ったまま、低消費電力化、大容量化を可能とした不揮発メモリとして、SpRAMには大きな期待が寄せられている。
ここで、従来のスピントランスファを使用するメモリ(SpRAM)のメモリセルの模式的断面図を図8に示す。
メモリセルに記録された情報を読み出すために、メモリセルを電気的に選択するためには、ダイオードまたはMOSトランジスタ等を用いることができるが、図8に示すメモリセルはMOSトランジスタを用いている。
まず、SpRAMのメモリセルを構成する記憶素子101の構成を説明する。
第1の磁化固定層112及び第2の磁化固定層114は、非磁性層113を介して配置されていることにより、反強磁性結合している。さらに、第1の磁化固定層112は、反強磁性層111と接して配置されており、これらの層間に働く交換相互作用によって、強い一方向の磁気異方性を有する。そして、これら4層111,112,113,114により固定層102が構成される。即ち、固定層102は、2層の磁性層(第1の磁化固定層112及び第2の磁化固定層114)を有している。
強磁性層116は、その磁化M1の向きが比較的容易に回転するように構成されており、この強磁性層116によって記憶層(磁化自由層)103が構成される。
第2の磁化固定層114と強磁性層116との間、即ち固定層102と記憶層(磁化自由層)103との間には、トンネル絶縁層115が形成されている。このトンネル絶縁層115は、上下の磁性層116及び114の磁気的結合を切ると共に、トンネル電流を流す役割を担う。これにより、磁性層の磁化の向きが固定された固定層102と、トンネル絶縁層115と、磁化の向きを変化させることが可能な記憶層(磁化自由層)103とにより、TMR(トンネル磁気抵抗効果)素子が構成されている。
そして、上述の各層111〜116と、下地膜110及びトップコート層117により、TMR素子から成る記憶素子101が構成されている。
また、シリコン基板120中に選択用MOSトランジスタ121が形成され、この選択用MOSトランジスタ121の一方の拡散層123上に接続プラグ107が形成されている。この接続プラグ107上に、記憶素子101の下地膜110が接続されている。選択用MOSトランジスタ121のもう一方の拡散層122は、図示しないが、接続プラグを介してセンス線に接続されている。選択用MOSトランジスタのゲート106は、選択信号線と接続されている。
記憶素子101のトップコート層117は、その上のビット線(BL)105に接続されている。
定常状態において、非磁性層113を介した強い反強磁性結合により、第1の磁化固定層112の磁化M11と第2の磁化固定層114の磁化M12は、ほぼ完全な反平行状態にある。
通常、第1の磁化固定層112と第2の磁化固定層114とは、飽和磁化膜厚積が等しい構成とされるため、磁極磁界の漏洩成分は無視できるくらい小さい。
そして、トンネル絶縁層115を挟む、記憶層103の強磁性層116の磁化M1の向きと、固定層102の第2の磁化固定層114の磁化M12の向きとが、平行状態にあるか反平行状態にあるかによって、これらの層114,115,116から成るTMR素子の抵抗値が変化する。2つの磁化M1,M12が平行状態では抵抗値が低くなり、反平行状態では抵抗値が高くなる。TMR素子(114,115,116)の抵抗値が変化すると、記憶素子101全体の抵抗値も変化する。このことを利用して、情報を記録することや、記録した情報を読み出すことができる。即ち、例えば、抵抗値が低い状態を「0」情報に割り当て、抵抗値が高い状態を「1」情報に割り当てることにより、2値(1ビット)の情報を記録することができる。
メモリセルの情報を書き換えたり、メモリセルに記録した情報を読み出したりするためには、スピン注入電流Izを流す必要がある。このスピン注入電流Izは、記憶素子101及び拡散層123及びビット線105を通過する。
このスピン注入電流Izの極性を変えることにより、記憶素子101を流れるスピン注入電流Izを、上向きから下向きに、或いは下向きから上向きに、変えることができる。
これにより、記憶素子101の記憶層103の磁化M1の向きを変化させて、メモリセルの情報を書き換えることができる。
ところで、記憶素子の記憶層の磁化の向きを反転させるために、記憶素子にスピン注入電流を流すだけでなく、記憶素子の他にバイアス電流磁界を印加するSpRAMの構成が提案されている(特許文献5参照)。
具体的には、例えば図8に示す構成において、ビット線105を通じて記憶素子101にスピン注入電流Izを流すと共に、ビット線105を流れる電流(スピン注入電流Izに等しい)により発生したバイアス電流磁界Hx(図示せず)を、記憶素子101の記憶層103に印加する。
これにより、記憶層103の磁化M1の向きを、効率良く変化させることが可能になる。
以下、スピン注入電流Izを縦軸にして、バイアス電流磁界Hxを横軸にして、メモリセルの状態を表現した状態図を、phase diagramと呼ぶ。なお、スピン注入電流Izや、バイアス電流磁界Hxを発生させるバイアス電流を、パルス電流とする場合には、パルス電流の波高値を用いてphase diagramを作製する。
SpRAMのphase diagramを測定する装置の一例を、図9に示す。図9に示す装置は、バイアス電流磁界Hxを発生させために、ビット線の代わりにヘルムホルツコイル72を用いており、ヘルムホルツコイル72を流れるバイアス電流Ibは外部電源71から独立に供給される。
スピン注入電流Izは、メモリセルと接続されたビット線105を介して、別の駆動回路から流入又は流出する。
スピン注入電流Iz及びバイアス電流磁界Hxの作用により、記憶層103の強磁性層116の磁化M1の向きを変えることができる。
図9の装置を用いれば、スピン注入電流Izとバイアス電流磁界Hxの大きさと位相を任意に設定して、phase diagramを測定することができる。
J.Nahas et al.,IEEE/ISSCC 2004 VisulasSupplement,p.22 特開平10−116490公報 米国特許出願公開第2003/0072174号明細書 米国特許第5695864号明細書 特開2003−17782号公報 特開2005−277147号公報
上述したように、従来提案されているSpRAMにおいては、スピン注入電流Izの極性を変えることにより、メモリセルの情報の書き換えを行っているが、スピントランスファを利用した磁化反転現象に内在する不安定性によって、スピン注入電流の極性のみでは、必ずしも磁化反転の結果(反転する、或いは反転しない)を決定できない場合もある。
このような場合には、磁化反転を確実に行うために、補助的なバイアス磁界が必要となる。
しかしながら、前記特許文献5において提案されているような、同一のビット線を用いてスピン注入電流Izとバイアス電流磁界Hxとを発生させる構成では、スピン注入電流Iz及びバイアス電流磁界Hxについて、大きさや位相を独立して設定することができない。例えば、スピン注入電流とバイアス電流のそれぞれの大きさを独立して任意に調整したり、スピン注入電流のタイミングとバイアス磁界印加のタイミングや極性とをそれぞれ独立して調整したりすることは、不可能である。
このため、前記特許文献5において提案されている構成を含めた従来のSpRAMにおいては、メモリセルの情報を書き換える際の条件が制約されることになり、例えば、消費電力を最小限にすると共に高速に書き換えを行うように、条件を最適化することが困難である。
また、メモリセルの情報を書き換える際の条件が制約されることにより、上述した、スピントランスファを利用した磁化反転現象に内在する不安定性を充分に解消することができないこともあり得る。
ここで、前記特許文献5において提案されている構成を、図8に示したメモリセルに適用した場合における、スピン注入電流Izのパルス電流と、バイアス電流磁界を発生させるバイアス電流Ibのパルス電流との、各時間変化(タイミング)を、図10Aに示す。
図10Aにおいては、説明を簡単にするため、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibを共に矩形パルスとしている。初期状態をtとし、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibの立ち上がり時間をそれぞれt及びtとし、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibの立ち下がり時間をそれぞれt及びtとし、終了状態を観測する時間をtとする。
それぞれのパルスの持続時間は、スピン注入電流Izはt−t、バイアス電流Ibはt−tである。スピン注入電流Izはt以前ではオフ状態であり、tにおいてオン状態となり、tにおいてオフ状態となる。
この場合には、ビット線105を流れる電流の一部をスピン注入電流Izとして、その他をバイアス電流磁界Hx発生用のバイアス電流Ibとするので、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibとを同一駆動電源からビット線105に供給するため、両者を異なるタイミングで印加することは不可能である。
従って、スピン注入電流Izのパルスの立ち上がり91の時刻tと、バイアス電流Ibのパルスの立ち上がり92の時刻tとは、必ず同時刻となる。
次に、従来のSpRAMの構成における、記憶素子101の電気抵抗の時間変化の例を、図10B及び図10Cに示す。図10B及び図10Cのそれぞれ2つの曲線は、磁化の向きの反転の閾値を超える正負のスピン注入電流Iz(+2.5mA及び−2.5mA)に対応している。ただし、スピン注入電流Izのパルスの持続時間(図10Aのt−t)は5ns(ナノ秒)、バイアス電流Ibのパルス波高値は零としている。また、図10のt−t=10nmとした。
図10Bは、初期抵抗が低抵抗状態(0状態)から開始されて、正常に磁化の向きを反転できた例を示している。
図10Bにおいて、スピン注入電流Izの波高値が−2.5mAとなる条件下で初期状態(低抵抗状態)から反転した高抵抗状態をとることができ、スピン注入電流Izの波高値が+2.5mAとなる条件下では、初期状態そのままの低抵抗状態となる。
一方、図10Cは、初期抵抗が高抵抗状態(1状態)から開始されて、正常に磁化の向きを反転できなかった例を示す。
図10Cにおいて、スピン注入電流Izの波高値が+2.5mAとなる条件下で一時的に初期状態から反転した低抵抗状態になるが、5ns経過してスピン注入電流Izがオフになると、元の高抵抗状態に戻ってしまい、スピン注入電流Izの波高値が−2.5mAとなる条件下では初期状態そのままの高抵抗状態となる。
図10Cのような初期抵抗が高抵抗から開始されたスイッチングが正常に反転できない現象は、スピン注入電流Izのパルス持続時間が短すぎて、記憶層(磁化自由層)3の磁化M1が平行状態に至らない場合や、磁化の向きが変化するスイッチング過程のどこかで磁化自由層3の一部に逆磁区ができたり、本来回転してはならない固定層2の磁化M11或いはM12が巨大なスピントルクによってわずかに揺動したりした場合に観測される。
スピントルクは、スピン注入電流Iz自身が形成する渦状の電流磁界に沿って増大する傾向があるため、スピン注入電流Iz自身が形成する渦状の電流磁界に抗するパターンの逆磁区が磁化自由層3に形成される。
SpRAMは、スピントルクを利用して、記憶層の磁化の向きを反転させるために必要となる電流(反転閾値電流)を低減させることのできる優れたメモリであり、スピントルクの大きさは素子サイズに反比例して増加する静磁界に起因するトルクですら簡単に上回るほど巨大である。
このため、SpRAMは、素子サイズが小さいほど反転閾値電流の点で有利になるという特徴を持つ一方で、大きすぎるスピントルクが、スピントランスファ磁化反転現象に内在する不安定性を招来することがある。この不安定性によって、図10Cに示したように、スピン注入電流の極性のみでは磁化の向きを反転できない現象が観測される。
次に、上述の現象とphase diagramとの関係を説明する。
一般的なphase diagramは、ヒステリシス領域80と、初期磁化状態に関わらずメモリセルを0状態(低抵抗状態)にする領域81と、初期磁化状態に関わらずメモリセルを1状態(高抵抗状態)にする領域82と、前述した3領域が混在した不安定動作領域83とを含む。
SpRAMが現実的な余裕(動作マージン)を有するメモリとして機能するためには、3つの領域(ヒステリシス領域80、0状態の領域81、及び1状態の領域82)が充分に広く独立して存在している必要がある。
図10Cで示したような、スピン注入電流Izの極性のみでは正常に磁化反転できないという現象は、phase diagram上では、0状態の領域81又は1状態の領域82に、複数の状態が混在した不安定動作領域83が浸食したものとして現れる。
ここで、従来のSpRAMにおいて、スピン注入電流Iz及びバイアス電流Ibの電流パルスの持続時間を5nsとして、測定したphase diagramの一例を、図11に示す。
この図11に示すphase diagramは、スピン注入電流Izのパルス波高値を縦軸に、バイアス電流磁界Hxのパルス波高値を横軸にして、スイッチング終了状態(例えば図10Aのt)におけるメモリセルの状態を示した状態図である。
図11に示すように、図中右上(第一象限)及び左下(第三象限)では、3つの状態80,81,82が混在した不安定動作領域83が現れている。
ただし、図11において、0領域81が第二象限、1領域82が第四象限、不安定動作領域83が第一象限及び第三象限に現れているが、これは必ずしも普遍的な特徴というわけではない。スピン注入電流Izの向き、固定層2の磁化M11及び磁化M12の向きの定義の仕方によっては、図11とは異なる象限に、0領域81、1領域82、及び不安定動作領域83が現れる。
図11に示すphase diagramのように、不安定動作領域83が現れる場合には、この不安定動作領域83にかからないように、磁化反転の動作を行う際のスピン注入電流Iz及びバイアス電流Ibを設定する必要がある。
しかし、同一のビット線にこれらの電流Iz,Ibを流す構成では、不安定動作領域83にかからないように電流を設定することが困難になることがある。
従って、不安定動作領域83にかからないように条件を設定することが可能で、記憶層の磁化の向きを安定かつ確実に反転させることができ、情報の記録を安定して行うことが求められる。
上述した問題の解決のために、本発明においては、情報の記録を安定して行うことができ、高い信頼性を有する記憶装置を提供するものである。
本発明の記憶装置は、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層と、この記憶層に対して非磁性層を介して、磁化の向きが固定された磁化固定層とを有し、積層方向に電流を流すことにより、記憶層の磁化の向きが変化して、記憶層に対して情報の記録が行われる記憶素子と、この記憶素子の積層方向に流す電流を供給する第1の配線と、記憶素子に電流磁界を印加するための電流を供給する第2の配線とを備え、第1の配線と第2の配線とが略平行に配置され、第1の配線及び第2の配線を囲むように高透磁率の磁性体が配置され、この磁性体の端部から電流磁界が記憶素子に印加され、情報の記録が行われる際には、第1の配線に第1のパルス電流が供給されると共に第2の配線に第2のパルス電流が供給され、第1のパルス電流の立ち下りから少なくとも10ピコ秒が経過した後に、第2のパルス電流が立ち下がるものである。
上述の本発明の記憶装置の構成によれば、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層と、この記憶層に対して非磁性層を介して、磁化の向きが固定された磁化固定層とを有し、積層方向に電流を流すことにより、記憶層の磁化の向きが変化して、記憶層に対して情報の記録が行われる記憶素子と、この記憶素子の積層方向に流す電流を供給する第1の配線と、記憶素子に電流磁界を印加するための電流を供給する第2の配線とを備えているので、第1の配線によって記憶素子の積層方向に電流を流すことにより、いわゆるスピントランスファにより記憶層の磁化状態(磁化の向き)を変化させて、情報の記録を行うことができる。
また、記憶素子に電流磁界を印加するための電流を供給する第2の配線を備えていることにより、この第2の配線に電流を供給して電流磁界を記憶素子に印加して、記憶素子の記憶層の磁化の向きを磁界の作用によりずらすことが可能になる。これにより、記憶層の磁化の向きを変化させて情報の記録を行う動作を、容易に行うことができる。
そして、第2の配線が、記憶素子の積層方向に流す電流を供給する第1の配線とは別に設けられているので、第2の配線に流す電流により発生する電流磁界と、第1の配線に流す電流とを、それぞれ独立して設定することが可能になる。
さらに、情報の記録が行われる際には、第1の配線に第1のパルス電流が供給されると共に第2の配線に第2のパルス電流が供給され、第1のパルス電流の立ち下りから少なくとも10ピコ秒が経過した後に、第2のパルス電流が立ち下がることにより、スピントランスファにより記憶層の磁化状態を変化させる動作に内在する不安定性に打ち勝って、この記憶層の磁化状態を変化させる動作を、安定かつ確実に行うことが可能になる。
さらに、第1の配線と第2の配線とが略平行に配置され、第1の配線及び第2の配線を囲むように高透磁率の磁性体が配置され、この磁性体の端部から電流磁界が記憶素子に印加される構成であることにより、磁性体の端部から電流磁界を効率良く記憶素子の記憶層に印加することが可能になる。
上述の本発明によれば、記憶層の磁化状態を変化させる動作を、安定かつ確実に行うことが可能になるため、記憶素子の微細化による記憶装置の大容量化や小型化、並びに消費電力の低減等、スピントランスファを利用して情報の記録を行う記憶装置の特徴を有すると共に、動作が安定していて高い信頼性を有する記憶装置を実現することが可能になる。
記憶装置の一形態(本発明に対する参考例)のメモリセル(SpRAMのメモリセル)の概略構成図(模式的断面図)を、図1に示す。
本形態においても、図8に示した従来のSpRAMのメモリセルの構成と同様に、メモリセルの読み出しのために選択用MOSトランジスタを用いている。
まず、SpRAMのメモリセルを構成する記憶素子1の構成を説明する。この記憶素子1は、図8に示したメモリセルの記憶素子101と同様の構成となっている。
第1の磁化固定層12及び第2の磁化固定層14は、非磁性層13を介して配置されていることにより、反強磁性結合している。さらに、第1の磁化固定層12は、反強磁性層11と接して配置されており、これらの層間に働く交換相互作用によって、強い一方向の磁気異方性を有する。そして、これら4層11,12,13,14により固定層2が構成される。即ち、固定層2は、2層の磁性層(第1の磁化固定層12及び第2の磁化固定層14)を有している。
強磁性層16は、その磁化M1の向きが比較的容易に回転するように構成されており、この強磁性層16によって記憶層(磁化自由層)3が構成される。
第2の磁化固定層14と強磁性層16との間、即ち固定層2と記憶層(磁化自由層)3との間には、トンネル絶縁層15が形成されている。このトンネル絶縁層15は、上下の磁性層16及び14の磁気的結合を切ると共に、トンネル電流を流す役割を担う。これにより、磁性層の磁化の向きが固定された固定層2と、トンネル絶縁層15と、磁化の向きを変化させることが可能な記憶層(磁化自由層)3とにより、TMR(トンネル磁気抵抗効果)素子が構成されている。
記憶層16の上には、トップコート層17が形成されている。このトップコート層17は、記憶素子1と接続された配線(ビット線)33の相互拡散防止、接触抵抗の低減及び記憶層16の酸化防止という役割がある。
反強磁性層11の下には、下地膜10が形成されている。この下地膜10は、上方に積層される層の結晶性を高める作用がある。
第1及び第2の磁化固定層12及び14と、記憶層3の強磁性層16とには、例えば、ニッケル又は鉄又はコバルト、或いはこれらの合金を主成分とする強磁性体が用いられる。
非磁性層13の材料としては、例えば、タンタル、クロム、ルテニウム等が使用できる。
反強磁性層11の材料としては、例えば、鉄、ニッケル、白金、イリジウム、ロジウム等のマンガン合金、コバルトやニッケル酸化物等が使用できる。
トンネル絶縁層15の材料としては、例えば、アルミニウム、マグネシウム、シリコン等の酸化物、もしくは窒化物等からなる絶縁体を使用できる。
下地膜10には、例えば、クロム、タンタル等を使用できる。
トップコート層17には、例えば、銅、タンタル、TiN等の材料が使用できる。
これら各層のうち、磁性層12,14,16及び導体層10,13,17は、主にスパッタリング法により形成される。
トンネル絶縁層15は、スパッタリングで形成された金属膜を酸化、もしくは窒化させることにより得ることができる。
そして、上述の各層11〜16と、下地膜10及びトップコート層17により、TMR素子から成る記憶素子1が構成されている。
また、シリコン基板40中に選択用MOSトランジスタ41が形成され、この選択用MOSトランジスタ41の一方の拡散層43上に接続プラグ32を介して、記憶素子1の下地膜10が接続されている。選択用MOSトランジスタ41のもう一方の拡散層42は、図示しないが、接続プラグを介してセンス線に接続されている。選択用MOSトランジスタのゲート31は、選択信号線と接続されている。
記憶素子1のトップコート層17は、その上のビット線(BL)33に接続されている。
定常状態において、非磁性層13を介した強い反強磁性結合により、第1の磁化固定層12の磁化M11と第2の磁化固定層14の磁化M12は、ほぼ完全な反平行状態にある。
通常、第1の磁化固定層12と第2の磁化固定層14とは、飽和磁化膜厚積が等しい構成とされるため、磁極磁界の漏洩成分は無視できるくらい小さい。
そして、トンネル絶縁層15を挟む、記憶層3の強磁性層16の磁化M1の向きと、固定層2の第2の磁化固定層14の磁化M12の向きとが、平行状態にあるか反平行状態にあるかによって、これらの層14,15,16から成るTMR素子の抵抗値が変化する。2つの磁化M1,M12が平行状態では抵抗値が低くなり、反平行状態では抵抗値が高くなる。TMR素子(14,15,16)の抵抗値が変化すると、記憶素子1全体の抵抗値も変化する。このことを利用して、情報を記録することや、記録した情報を読み出すことができる。即ち、例えば、抵抗値が低い状態を「0」情報に割り当て、抵抗値が高い状態を「1」情報に割り当てることにより、2値(1ビット)の情報を記録することができる。
メモリセルの情報を書き換えたり、メモリセルに記録した情報を読み出したりするためには、スピン注入電流Izを流す必要がある。このスピン注入電流Izは、記憶素子1及び拡散層43及びビット線33を通過する。
このスピン注入電流Izの極性を変えることにより、記憶素子1を流れるスピン注入電流Izを、上向きから下向きに、或いは下向きから上向きに、変えることができる。
これにより、記憶素子1の記憶層3の磁化M1の向きを変化させて、メモリセルの情報を書き換えることができる。
本形態においては、特に、記憶素子1にスピン注入電流Izを供給するビット線(第1のビット線)33の他に、第2のビット線34を有する。
第1のビット線33及び第2のビット線34は、上下に間隔を置いて平行に配置されている。図1のビット線33,34の横から見た断面図を、図2に示す。
第2のビット線34を流れる電流は、前述したバイアス電流Ibである。第2のビット線34を流れるバイアス電流Ibにより、図1に示すように、第2のビット線34の周囲にバイアス電流磁界Hxが発生する。なお、バイアス電流Ibは、記憶層3の磁化状態を変更する記録(書き込み)時のみ通電される。
なお、第2のビット線34は、第1のビット線33に対して電気的絶縁を確保するように、少なくとも1nm以上の距離を隔てて配置することが好ましい。
磁界は一般にベクトルで表現されるが、バイアス電流磁界Hxは、その主たるスカラー成分が記憶層3の磁化容易軸と一致するように、第2のビット線34の断面形状を設定する。例えば、記憶層3の磁化容易軸が図2の左右水平方向であれば、第2のビット線34の断面は正方形又は長方形をなすことが理想的である。
さらに、本形態では、第1のビット線33を流れるスピン注入電流Iz及び第2のビット線34を流れるバイアス電流Ibとを共に電流パルスとして、かつそれぞれの電流パルスのタイミングの関係に特徴を有する。
本形態における、スピン注入電流Izのパルス及びバイアス電流Ibのパルスの時間変化(タイミング)を図3に示す。
図3では、図10Aの時間変化と同じく、説明を簡単にするため、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibを共に矩形パルスとして、初期状態をtとし、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibの立ち上がり時間をそれぞれt及びtとし、スピン注入電流Izとバイアス電流Ibの立ち下がり時間をそれぞれt及びtとし、終了状態を観測する時間をtとしている。それぞれのパルスの持続時間は、スピン注入電流Izはt−t、バイアス電流Ibはt−tである。スピン注入電流Izはt以前ではオフ状態であり、tにおいてオン状態となり、tにおいてオフ状態となる。バイアス電流Ibはt以前ではオフ状態であり、tにおいてオン状態となり、tにおいてオフ状態となる。
図3では、スピン注入電流Izのパルスの立ち上がり91の時刻tと、バイアス電流Ibのパルスの立ち上がり92の時刻tとを異ならせ、時刻tを時刻tよりも遅らせるようにしている。
そして、それぞれのパルスの持続時間t−t,t−tをほぼ等しくしているので、スピン注入電流Izのパルスの立ち下がり93の時刻tと、バイアス電流Ibのパルスの立ち下がり94の時刻tとが異なり、時刻tが時刻tよりも遅れている。
このように、スピン注入電流Izのパルスの立ち下がり93の時刻tよりも、バイアス電流Ibのパルスの立ち下がり94の時刻tを遅らせることにより、スピン注入電流Izをオフした後も、記憶層3の磁化M1の向きの反転動作を補助する、バイアス電流磁界Hxが残留する。これにより、記憶層3の磁化M1の向きの反転動作を安定化させて、後述するように、図11に示したような不安定動作領域83が生じないようにすることが可能になる。
本形態では、スピン注入電流Izを流す第1のビット線33と、バイアス電流Ibを流す第2のビット線34とが、それぞれ別々に設けられているので、このような設定が可能になるのである。
そして、記憶層3の磁化M1の向きの反転動作を安定化させるためには、スピン注入電流Izのパルスの立ち下がり93の時刻tと、バイアス電流Ibのパルスの立ち下がり94の時刻tとの時間差(t−t)は、少なくとも10ps(ピコ秒)以上必要である。
ここで、本形態の記憶装置の構成において、測定したphase diagramの一例を、図4に示す。
図4に示す例は、それぞれのパルスの持続時間t−t,t−tを共に5ns、2つのパルスの立ち下がりの時刻の時間差(t−t)を5ns、とそれぞれ設定して測定したものである。
図4と図8の相違は、スピン注入電流Izをオフした後にバイアス電流磁界Hxを5ns残留させることによる効果を表している。
図8においては、不安定動作領域83が第一象限及び第三象限で広く観測されていたのに対して、図4においては、不安定動作領域83の殆どが消失したことがわかる。
即ち、バイアス電流磁界Hxを発生させるための第2のビット線34を、第1のビット線33とは別に設け、それぞれのビット線33,34に流すパルスの立ち下がりに時間差を設けたことにより、第一象限の不安定動作領域83がメモリセルを1状態にする領域82に、第二象限の不安定動作領域83がメモリセルを0状態にする領域81に変化している。
これにより、メモリセルを0状態に記録する領域81を、第二象限と第三象限を合わせた範囲に広げることができ、メモリセルを1状態に記録する領域82を、第一象限と第四象限を合わせた範囲に広げることができる。
従って、記憶層3の磁化M1の向きの反転動作の条件を、広く自由に設定することが可能になる。
上述の本形態によれば、記憶素子1にバイアス電流磁界Hxを印加するためのバイアス電流Ibを供給する第2のビット線34を設けたことにより、この第2のビット線34にバイアス電流Ibを供給してバイアス電流磁界Hxを記憶素子1に印加して、記憶素子1の記憶層3の磁化M1の向きをバイアス電流磁界Hxの作用によりずらすことが可能になる。これにより、記憶層3の磁化M1の向きを反転させて情報の記録を行う動作を、容易に行うことができる。
また、この第2のビット線34が、スピン注入電流Izを供給する第1のビット線33とは別に設けられているので、第2のビット線34に流すバイアス電流Ibにより発生するバイアス電流磁界Hxと、第1のビット線33に流すスピン注入電流Izとを、それぞれ独立して設定することが可能になる。これにより、バイアス電流Ibとスピン注入電流Izとを、独立の振幅、独立の符号、独立の位相で制御することが可能になるので、例えば、消費電力を最小限にすると共に高速に書き換えを行うように条件を最適化することも、可能になる。
さらに、記憶層3の磁化M1の向きを反転させて情報の記録が行われる際には、第1のビット線33にスピン注入電流Izのパルス電流が供給されると共に、第2のビット線34にバイアス電流Ibのパルス電流が供給され、かつスピン注入電流Izの立ち下がり93の時刻tに対してバイアス電流Ibの立ち下がり94の時刻tを10ps以上遅らせることにより、スピン注入電流Izをオフした後も補助的なバイアス電流磁界Hxが残留するので、スピントランスファにより記憶層3の磁化M1の向きを反転させて情報を記録する動作に内在する不安定性に打ち勝って、この動作を安定かつ確実に行うことが可能になる。
このように、情報を記録する動作を安定かつ確実に行うことが可能になるため、記憶素子1の微細化による記憶装置の大容量化や小型化、並びに消費電力の低減等、SpRAMの特徴を有すると共に、動作が安定していて高い信頼性を有する記憶装置を実現することが可能になる。
次に、記憶装置の他の形態(本発明に対する参考例)のメモリセルの概略構成図(模式的断面図)を、図5に示す。
本形態では、特に、固定層2及び記憶層(磁化自由層)3に加えて、トップコート層17と記憶層3の強磁性層16との間に、垂直磁気異方性を持つ磁性層18を設けている。
この磁性層18には、例えば、Ni又はFe又はCo、或いはこれらの合金を主成分とする強磁性体が用いられる。
さらに、強磁性層16と磁性層18の相互拡散防止のために、これらの間に非磁性層19が設けられている。この非磁性層19には、Cu,Ta,Cr,Ru等の材料が使用できる。非磁性層19と磁性層18をまとめて垂直膜4と呼ぶこともできる。
トップコート層17は、相互拡散防止、接触抵抗低減及び磁性層18の酸化防止という役割があり、先の実施の形態と同様に、通常Cu,Ta,TiN等の材料が使用できる。
磁性層18の磁化M21は、記憶層3の磁化M1に対して強いスピントルクを励振し、磁化反転に必要となるスピン注入電流Izの閾値を低減する作用がある。
なお、磁性層18の磁化M21の向きは、記憶素子1の積層方向かつ上向きに固定されており、スピン注入電流Izやバイアス電流磁界Hxによって変化することはない。
また、本形態では、スピン注入電流Izのパルス及びバイアス電流Ibのパルスの時間変化(タイミング)を、図3に示した先の形態の時間変化(タイミング)と同様にする。
その他の構成は、図1〜図3に示した先の形態と同様であるので、重複説明を省略する。
上述のように、垂直磁気異方性を持つ磁性層18を設けたことにより、磁化反転に必要となるスピン注入電流Izの閾値を低減することができる。
しかし、この閾値を低減する効果が大きいことの代償として、スピントランスファ磁化反転現象に内在する不安定性もまた大きくなる。
そのため、スピン注入電流Izの極性のみでは、安定して磁化反転を行うことが非常に難しくなる。
先の形態では、記憶層の磁化M1の向きの反転を確実に行うために、スピン注入電流Izに加えてバイアス電流磁界Hxも印加した方が良い、というやや消極的な効果を期待する構成であった。
これに対して、本形態の構成は、バイアス電流磁界Hxを印加しないと、安定して記憶層の磁化の反転を行えない、という違いがある。
なお、本形態のように、垂直膜4を有するSpRAMにおいては、スピントランスファ磁化反転に伴う記憶層の安定性を確保するために、スピン注入電流Izのパルス持続時間t−t及びバイアス電流Ibのパルス持続時間t−tは、10ns以下に制限される必要がある。
本形態の記憶装置の構成において、測定したphase diagramの一例を、図6に示す。
図6に示す例は、それぞれのパルスの持続時間t−t,t−tを共に150ps(ピコ秒)、2つのパルスの立ち下がりの時刻の時間差(t−t)を50ps、とそれぞれ設定して測定したものである。
図6より、ヒステリシス領域80がアステロイドのような形状となっている。
また、バイアス電流磁界Hx=0の線上は、ほとんどがヒステリシス領域80となっている。このため、バイアス電流磁界Hxを印加しないと、スピン注入電流Izのパルス波高値や極性を変更しても、メモリセルを0状態或いは1状態に記録することができない。
そして、メモリセルを0状態に記録する領域81と、メモリセルを1状態に記録する領域82とは、第一象限と第四象限を合わせた範囲、又は、第二象限と第三象限を合わせた範囲に存在する。このため、第2のビット線34を流れるバイアス電流Ibが誘起するバイアス電流磁界Hxを印加することによって、メモリセルを安定して0状態あるいは1状態に記録することができる。
本形態の構成においては、メモリセルの状態を決定する第一の要因はバイアス電流磁界Hxであり、アステロイド特性を利用したMRAMと同様に、スピン注入電流Izは必要なバイアス電流磁界Hxを低減するための補助的な作用を果たす。
上述の本形態によれば、先の形態と同様に、記憶素子1の記憶層3の磁化M1の向きをバイアス電流磁界Hxの作用によりずらすことが可能になるので、記憶層3の磁化M1の向きを反転させて情報の記録を行う動作を、容易に行うことができる。
そして、バイアス電流Ibとスピン注入電流Izとを、独立の振幅、独立の符号、独立の位相で制御することが可能になるので、例えば、消費電力を最小限にすると共に高速に書き換えを行うように条件を最適化することも、可能になる。
さらに、スピン注入電流Izをオフした後も補助的なバイアス電流磁界Hxが残留するので、スピントランスファにより記憶層3の磁化M1の向きを反転させて情報を記録する動作に内在する不安定性に打ち勝って、この動作を安定かつ確実に行うことが可能になる。
このように、情報を記録する動作を安定かつ確実に行うことが可能になるため、記憶素子1の微細化による記憶装置の大容量化や小型化、並びに消費電力の低減等、SpRAMの特徴を有すると共に、動作が安定していて高い信頼性を有する記憶装置を実現することが可能になる。
さらにまた、本形態によれば、トップコート層17と記憶層3の強磁性層16との間に、垂直磁気異方性を持つ磁性層18を設けていることにより、記憶層3の磁化M1に対して強いスピントルクを励振し、磁化反転に必要となるスピン注入電流Izの閾値を低減することができる。
これにより、スピン注入電流Izを低減して、スピン注入電流Izによる消費電力の低減を図ることが可能になる。
上述した各形態では、スピン注入電流Izのパルスの持続時間と、バイアス電流Ibのパルスの持続時間とを、等しくしているが、これらのパルスの持続時間を互いに異ならせてもよい。
本発明では、これらスピン注入電流Iz及びバイアス電流Ibのパルスを共に印加して、即ちこれらのパルスを重ねて、情報の記録(記憶層の磁化の向きの反転)を行うと共に、これらのパルスの立ち下がりの時刻をバイアス電流Ibが少なくとも10ps以上遅くしていれば、2つのパルスにいて、立ち上がり時刻の前後関係や持続時間の大小は、特に限定されない。
次に、本発明の記憶装置の実施の形態の要部の概略構成図(ビット線を横から見た断面図)を、図7に示す。
本実施の形態では、特に、第1のビット線33及び第2のビット線34の周囲に、高透磁率の磁性体35が設けられている。
この磁性体35には、例えば、Ni,Fe,Coやこれらの合金を主成分とする強磁性体を用いることができる。
そして、例えば、スパッタリングや蒸着により、ビット線33,34の周囲に磁性体35を形成することができる。
なお、第1のビット線33と第2のビット線34との電気的絶縁をとるために、1nm以上の絶縁層をビット線33,34と磁性体35の間に設けることも有効である。
その他の構成は、図1〜図3に示した先の形態と同様とする。
前述した各形態において、バイアス電流Ibが誘起するバイアス電流磁界Hxの大きさは、第2のビット線34を流れるバイアス電流Ibに比例する。
SpRAMの消費電力を低減するためには、バイアス電流磁界Hxの発生効率をできるだけ高める必要がある。
本実施の形態では、磁性体35を設けることにより、この磁性体35の端部からバイアス電流Ibが誘起するバイアス電流磁界Hxを、効率良く記憶素子1の記憶層3に印加することができる。
また、バイアス電流磁界Hxを効率良く記憶素子1の記憶層3に印加するために、磁性体35の端部をできるだけ記憶素子1の記憶層3に近づけて形成することが望ましい。
従って、好ましくは、磁性体35の端部を、第1のビット線33の下面よりも、1nm以上下に突出させる。
さらにまた、磁性体35の透磁率を1以上とすることが望ましい。
上述の本実施の形態によれば、先の各形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施の形態では、第1のビット線33及び第2のビット線34の周囲に、高透磁率の磁性体35が設けられていることにより、磁性体35の端部からバイアス電流磁界Hxを効率良く記憶素子1の記憶層3に印加することが可能になるため、先の形態よりも少ないバイアス電流Ibで同等のバイアス電流磁界Hxの効果が得られる。これにより、バイアス電流Ibを低減して、SpRAMの消費電力を低減することが可能になる。
上述の実施の形態では、スピン注入電流Izを流すための第1のビット線33と、バイアス電流磁界Hxを発生させるバイアス電流Ibを流すための第2のビット線34とを、上下にかつ平行に配置していた。
本発明では、バイアス電流磁界を発生させるバイアス電流を流すための配線は、スピン注入電流を流すための配線とは必ずしも平行でなくてもよく、例えば、直交する方向であってもよい。2つの配線を直交する方向とする場合には、バイアス電流を流す配線は、ビット線ではなく他の配線となる。
本発明では、図1及び図5の各形態で示した記憶素子1の膜構成に限らず、様々な膜構成を採用することが可能である。
図1及び図5の各形態では、固定層2が2層の磁化固定層12,14と非磁性層13から成る積層フェリ構造となっているが、例えば、磁化固定層を単層の強磁性層により構成してもよい。
また、固定層と記憶層との上下関係を逆にして、記憶層を下層としても構わない。
さらに、固定層と記憶層との間の中間層を、トンネル絶縁層の代わりに非磁性導体層として、GMR素子を構成することも可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
記憶装置の一形態のメモリセルの概略構成図(模式的断面図)である。 図1のビット線を横から見た断面図である。 記憶装置の一形態の電流パルスの時間変化を示す図である。 記憶装置の一形態のphase diagramの一例を示す図である。 記憶装置の他の形態のメモリセルの概略構成図(模式的断面図)である。 記憶装置の他の形態のphase diagramの一例を示す図である。 本発明の実施の形態の要部の概略構成図(ビット線を横から見た断面図)である。 従来のスピントランスファを利用するメモリのメモリセルの模式的断面図である。 phase diagramを測定する装置の一例を示す図である。 A スピン注入電流とバイアス電流のそれぞれの電流パルスの時間変化を示す図である。B、C 電流パルスの印加による記憶素子の電気抵抗の時間変化の例を示す図である。 従来の構成のphase diagramの一例を示す図である。
符号の説明
1 記憶素子、2 固定層、3 記憶層(磁化自由層)、4 垂直膜、10 下地膜、11反強磁性層、12 第1の磁化固定層、13,19 非磁性層、14 第2の磁化固定層、15 トンネル絶縁層、16 強磁性層、17 トップコート層、18 磁性層、33 第1のビット線、34 第2のビット線、35 磁性体、40 シリコン基板、41 選択用MOSトランジスタ、42,43 拡散層、Iz スピン注入電流、Ib バイアス電流、Hx バイアス電流磁界

Claims (2)

  1. 情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層と、前記記憶層に対して非磁性層を介して、磁化の向きが固定された磁化固定層とを有し、積層方向に電流を流すことにより、前記記憶層の磁化の向きが変化して、前記記憶層に対して情報の記録が行われる記憶素子と、
    前記記憶素子の前記積層方向に流す電流を供給する第1の配線と、
    前記記憶素子に電流磁界を印加するための電流を供給する第2の配線とを備えた記憶装置であって、
    前記第1の配線と前記第2の配線とが略平行に配置され、
    前記第1の配線及び前記第2の配線を囲むように高透磁率の磁性体が配置され、
    前記磁性体の端部から前記電流磁界が前記記憶素子に印加され、
    情報の記録が行われる際には、前記第1の配線に第1のパルス電流が供給されると共に前記第2の配線に第2のパルス電流が供給され、前記第1のパルス電流の立ち下りから少なくとも10ピコ秒が経過した後に、前記第2のパルス電流が立ち下がる
    記憶装置。
  2. 前記磁性体の透磁率が1以上である請求項1に記載の記憶装置。
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