JP4517753B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、像担持体上に作像された静電潜像を現像剤で現像して画像を形成する画像形成装置に関し、現像剤劣化による画質劣化を防止する技術に関する。
複写機等の画像形成装置は、感光体ドラム上に作像された静電潜像を現像器から供給される現像剤で現像して画像を形成する構成になっている。この現像器には、表面に現像剤を担持した状態で回転して現像剤を感光体ドラムに供給する現像ローラや、現像ローラ表面と微小な隙間を空けて配され、現像器内の現像剤を現像ローラとの隙間を通る分だけに規制する規制板等が備えられているものが一般的である。
このような画像形成装置では、例えば1ページ当たりにどれだけの画素数を印刷するのかを示す割合(以下、「印字率」という。)が大変小さい(低い)原稿に対する画像形成を繰り返し行うと、現像剤がほとんど消費されないといったことが生じる。特に、現像ローラに担持された現像剤は、現像ローラの回転により規制板と繰り返し擦れ合うようになるため、その現像剤粒子に含まれている電荷制御剤等の外添剤が粒子表面から削り取られたり粒子内部に埋没してしまい、帯電特性が劣化することになる。
そこで、従来、そのような劣化した現像剤を強制的に消費(排出)させる技術が提案されている。例えば特許文献1には、現像ローラの駆動時間が所定時間に達すると、その間の平均の現像剤消費量を推定し、その推定値が所定の閾値よりも低いと現像剤劣化が進行していると判断して、感光体ドラム上の非画像域に強制消費のための所定パターンの現像剤像を形成し、これを記録シートに転写させずにクリーナで回収することで、劣化した現像剤を所定パターンの分だけ現像器から強制的に排出させる技術が開示されている。
これにより、現像ローラには、劣化した現像剤が排出された分、劣化していない現像剤が供給されることになり、良好な現像を行えるようになる。
特開2003−263027号公報
しかしながら、上記特許文献1による平均をとる方法では、劣化の進行を正確に把握できず良好な現像を行えない場合が生じるという問題がある。
すなわち、平均をとる方法では、平均をとるための所定枚数の画像形成が終わるまで強制消費を行えず、低印字率での画像形成が連続して実行される場合、現像剤の劣化が急激に進んで良好な現像を行えなくなる。
また、平均をとる間隔を短くすることもできるが、例えば高印字率での画像形成後、低印字率での画像形成を連続して実行した場合、現像剤消費量は高印字率と低印字率の画像の平均値となって所定の閾値より低くならず、実際には低印字率での画像形成が連続して行われることにより現像剤の劣化が進んでいても強制消費がなされない場合も生じる。
これに対し、平均をとらず、例えば1ページの画像形成毎に印字率を求め(実質、平均をとる間隔を1ページとして)、その印字率が所定値よりも小さいときに現像剤を強制消費させることも考えられる。ところが、そのようにすると1ページの画像形成毎に強制消費が行われる場合が発生する。強制消費実行中には画像形成を行えないので、強制消費がページ毎に行われると、その分単位時間当たりの画像形成回数が少なくなり、画像形成の処理効率が低下するという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、画像形成の処理効率の低下を抑えつつ、現像剤劣化の進行を抑えて、良好な現像を行える画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体上に作像された静電潜像を現像器から供給される現像剤で現像して画像を形成する画像形成装置であって、画像形成がページ単位で実行されるときの1ページ単位又は1ページを所定等分した単位のいずれか一方の単位毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が上記の一方の単位に対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出する算出手段と、前記算出手段により差分が算出される毎にその差分を積算する積算手段と、前記積算手段による積算値が所定値に達すると現像剤を強制消費させる現像剤消費手段と、を備えることを特徴とする。
ここで、上記画像形成領域は、画像形成されるべき所定の範囲の意味で用いられ、いわゆる下地等を現す場合には画像が何も形成されないこともあり得る。
また、前記現像剤消費手段は、前記積算値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、複数の像担持体それぞれに作像された静電潜像を、各像担持体に対して配設された複数の現像器それぞれから供給される異なる再現色の現像剤で現像して現像剤像を形成し、形成された各現像剤像を転写媒体に重ね合わせて転写して画像を形成する画像形成装置であって、各再現色について、画像形成がページ単位で実行されるときの1ページ単位又は1ページを所定等分した単位のいずれか一方の単位毎に画像形成に使用される現像剤量を指標する値が上記の一方の単位に対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出する算出手段と、各再現色について、前記算出手段により差分が算出される毎にその差分を積算する積算手段と、各再現色について、前記積算値が当該再現色に対し設定された所定値に達すると当該再現色の現像剤を強制消費させる現像剤消費手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記現像剤消費手段は、いずれか一の再現色について、前記積算値が所定値に達したと判断すると、全再現色の現像剤を同時期に強制消費させることを特徴とする。
さらに、前記各現像器は、一の駆動源からの駆動力を受けて同時に駆動される構成であり、前記現像剤消費手段は、前記一の駆動源の駆動力により全現像器を同時に駆動させ、前記現像剤の強制消費を行うことを特徴とする。
また、前記現像剤消費手段は、各再現色について、当該再現色に対する積算値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする。
さらに、前記現像剤消費手段は、前記積算値を、設置環境、累積画像形成回数および過去N(Nは1以上の整数)回の画像形成で使用された現像剤使用量の少なくとも一の条件に基づいて補正し、その補正した値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする。
また、前記積算手段は、前記算出手段により算出された差分を、設置環境、累積画像形成回数および過去N(Nは1以上の整数)回の画像形成で使用された現像剤使用量の少なくとも一の条件に基づいて補正し、その補正した値を積算値とすることを特徴とする。
また、前記現像剤量を指標する値は、印字率であることを特徴とする。
また、前記算出手段は、1ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする。
また、前記算出手段は、1/2ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1/2ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする。
また、前記算出手段は、1/3ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1/3ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする。
このように、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出し、差分が算出される毎にその差分を積算し、当該積算値が所定値に達すると現像剤を強制消費させる構成にしているので、例えば高印字率の画像形成の直後に、低印字率の画像が連続形成される場合であっても、積算値>所定値になると、その時点でトナー強制消費がなされ、従来のように現像剤消費量の平均をとる方法の場合に、例えば現像剤消費量が高印字率と低印字率の画像の平均値になってしまい強制消費がなされないといったことがなくなり、適正な現像を行うことが可能になるという効果を奏する。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル複写機(以下、単に「複写機」という。)を例にして説明する。
(1)複写機全体の構成
図1は、本実施の形態に係る複写機1の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、複写機1は、大きく分けて、原稿を自動的に搬送する原稿自動搬送装置2と、搬送された原稿の画像を読み取る原稿読取部10と、この原稿読取部10で読み取った画像を記録シート上にプリントして再現する画像形成部20とから構成される。
原稿自動搬送装置2は、原稿をセットする原稿給紙トレイ3等を備え、原稿給紙トレイ3に載置された原稿を1枚ずつ搬送ベルトによってプラテンガラス11上の所定の原稿読取位置まで搬送し、原稿読取部10のスキャナ(不図示)によってスキャンされた後、再び搬送ベルトによって送り、原稿排紙トレイ4上に排出する公知のものである。
原稿読取部10は、プラテンガラス11上に搬送された原稿を露光走査するスキャナや、スキャナの露光による原稿の反射光を電気信号に変換するフルカラーCCDセンサ12(図4)等を備えた公知の画像読み取り装置である。スキャナにより露光走査された原稿の画像は、フルカラーCCDセンサ12において光電変換されて、赤(r)、緑(g)、青(b)成分の電気信号となり、制御部100に送られる。
これにより得られた赤(r)、緑(g)、青(b)の各色成分ごとの画像データは、制御部100における画像信号処理部101(図4)において後述の補正処理を受け、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各再現色の階調データに変換され、画像メモリ102(図4)に一旦格納される(以下、赤、緑、青の各色成分を単に「r,g,b」と表し、同様にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色を、それぞれ「Y,M,C,K」と表す。)。
画像形成部20は、電子写真技術を利用して記録シートとしての用紙S上に画像を形成するものであって、上記各再現色の階調データに対応して画像形成を行う画像プロセス部30および用紙Sを給送するための給紙系40とから構成される。
画像プロセス部30は、図2の拡大図に示すように、Y,M,C,Kの各再現色のそれぞれに対応する作像ユニット20Y,20M,20C,20Kおよび矢印A方向に回転する中間転写ベルト31等を備えている。
作像ユニット20Y〜20Kは、中間転写ベルト31に対向して回転方向上流側(以降、単に「上流側」という)から回転方向下流側(以降、単に「下流側」という)に沿って所定間隔で直列に配置されており、矢印B方向に回転する像担持体としての感光体ドラム21Y,21M,21C,21Kと、その周囲に配設された帯電器22Y,22M,22C,22Kと、露光部23Y,23M,23C,23Kと、現像器24Y,24M,24C,24Kと、中間転写ベルト31を挟んで感光体ドラム21Y〜21Kと対向する一次転写ローラ25Y,25M,25C,25Kおよびクリーナ26Y,26M,26C,26Kなどを備えている。
現像器24Y〜24Kには、対応する色の現像剤、ここでは一成分現像方式によるトナーが現像剤(不図示)として収容されている。各再現色のトナーには、シリカ等の電荷制御剤が含まれており、攪拌等でトナー粒子が擦れ合うことにより帯電して現像に供されるようになっている。
現像器24Yは、現像ローラ241Yと、規制板242Yおよび攪拌ローラ対243Yを備えている。現像ローラ241Yは、感光体ドラム21Yと対向配置され表面にY色用のトナーを担持した状態で感光体ドラム21Yの回転方向と逆方向に回転して当該トナーを感光体ドラム21Yに供給する。攪拌ローラ対243Yは、現像器24Y内に収容されているトナーを回転により攪拌すると共に現像ローラ241Yに送るものである。
規制板242Yは、その先端が一様に現像ローラ241Y表面に接触するように配され、攪拌ローラ対243の回転により現像ローラ241Yに送られるトナーを規制して、現像ローラ241Y表面にトナーによる均一な薄層を形成させるものである。この構成は、他の現像器24M,24C,24Kについても同様である。
なお、本実施の形態では、作像ユニット20Y〜20Kそれぞれが独立して駆動される構成(それぞれに駆動源が設けられている構成)になっており、後述のようにトナー強制消費についても各再現色で個別に実行できるようになっている。また、作像ユニット20Y〜20Kは、装置に対し着脱可能に構成されており、A4サイズにおいて印字率5%(A4サイズ1枚の用紙に5%相当分のトナー画像が形成される状態)で10k(k=1000)すなわち10000枚の用紙に複写を行えるようにその寿命が設定されている。ユーザは、寿命に達したユニットを取り出して新たなユニットに容易に交換することができる。
図1に戻って、中間転写ベルト31は、駆動ローラ34、従動ローラ33、テンションローラ32に張架されている。
給紙部40は、用紙Sを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の用紙Sを1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ42と、二次転写位置Tに用紙Sを送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対43などを備えている。
画像形成に際し、制御部100は、画像メモリ102から該当するページの各色の画像データを順次読み出して、露光部23Y〜23Kのレーザダイオード(不図示)を駆動させるための駆動信号を生成する。露光部23Y〜23Kのレーザダイオードは、制御部100からの駆動信号により変調駆動され、レーザ光を発して感光体ドラム21Y〜21Kを露光する。
感光体ドラム21Y〜21Kは、前記露光を受ける前にクリーナ26Y〜26Kで表面の残存トナーが除去され、不図示のイレーサランプに照射されて除電された後、帯電器22Y〜22Kにより一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で上記レーザ光による露光を受けると、感光体ドラム21Y〜21Kの表面に静電潜像が形成される。
各静電潜像は、それぞれ各色の現像器24Y〜24Kにより現像される。これにより感光体ドラム21Y〜21K表面にY,M,C,K色のトナー像が作像され、その各色トナー像は、一次転写ローラ25Y〜25Kの静電的作用により、一次転写位置において中間転写ベルト31上に順次転写されていく。
この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト31上の同じ位置に重ね合わせて転写されるように、上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。
中間転写ベルト31上で重ね合わされた各色トナー像は、中間転写ベルト31の回転により二次転写位置Tに移動する。
一方、中間転写ベルト31上のトナー像の二次転写位置Tへの移動タイミングに合わせて、給紙部40からは、タイミングローラ対43を介して用紙Sが給送されて来ており、二次転写位置Tにおいて、中間転写ベルト31上の各色トナー像が、二次転写ローラ35の静電的作用により用紙S上に一括転写される。
各色トナー像が転写された用紙Sは、定着部36において熱定着された後、排出ローラ対37を介して排紙トレイ38上に排出され、これによりカラーの複写動作が終了する。
(2)トナー強制消費とトナー劣化の関係
複写機1は、現像器内のトナーを強制的に消費させてトナー劣化の進行を抑えるトナー強制消費を実行する機能を有している。以下、このトナー強制消費の処理内容について説明するが、その前に画像形成によりトナー劣化がどのように進行していくかを図3を用いて説明する。
図3(a)〜(d)は、異なる条件で画像形成を行った場合のそれぞれについて、実際にY色用のトナー(以下、単に「トナー」という。)がどのように劣化していくのかを実験したときの結果例を示すものである。各図では、縦軸にトナー劣化度を、横軸に用紙枚数をとってある。なお、横軸には現像器24Yの現像ローラ241Yの駆動時間も併記している。
ここで、トナー劣化度は、トナー粒子に含まれる外添剤の粒子内への埋没や削れの程度を示すものである。外添剤は、現像器内での攪拌、規制板の規制により、最初(0k)の状態から徐々に粒子内に埋没したり削れていく。この埋没等の程度が酷くなるに連れて、トナーの帯電量のばらつき量も大きくなるという関係があるため、1kごとに現像ローラ241Yに付着しているトナー粒子をサンプル収集し、それを観察して埋没等の状態を複数段階に分けて各段階での埋没等の状態を現像剤全体のトナー劣化度として対応付けて現したものである。
現像ローラ241Yに付着しているトナー粒子を観察するのは、次の理由による。すなわち、現像ローラ241Y周囲のトナーは、規制板242Yの規制により帯電しておりそのため現像ローラ241Y周面に滞留し易く、また当該規制により劣化が進み易くなっており、一般に同じ現像器内でも、現像ローラ241Yに付着しているトナーの方が、現像器底部に位置しているトナーよりも劣化が進み易くなっている。したがって、現在のトナー劣化度を端的に現すのには、その時点で劣化が最も進んでいると考えられる現像ローラ241Y周囲のトナーをサンプル収集するのが最も適切であるからである。
このグラフでは、トナー劣化度は、下に行くほど劣化が進んでいることを意味しており、Lのライン(破線)は、トナー劣化が進み、このラインを越えると(このラインよりも下になると)、地肌かぶり、すじなどの画像ノイズが顕著に現れてくることを示すものである。
なお、本実施の形態の作像ユニット20Y〜20Kは、上記したように10kの画像形成が可能であることと規定されており、したがってトナー劣化度が0k〜10kまでの間においてレベルLを越えないことが条件になっている。
図3(a)は、印字率0%(1ページに画像が何も形成されない状態)の画像形成動作を連続して10kまで実行したときのグラフである。印字率0%では、トナーが消費されない状態になるから、トナーは現像ローラ241Yに周囲を循環するだけになって全体的に急激に劣化が進み、トナー劣化度は5kに達するまでにレベルLを越えることになってしまう。
図3(b)は、印字率を5%にして画像形成を連続10kまで実行したときのグラフである。印字率5%では、ページ単位で画像形成が実行されるごとに5%相当分のトナーが消費されて行く。具体的には、現像ローラ241Y周囲のトナーが5%分だけ消費され、その消費分として、現像器底部のトナーが現像ローラ241Yに供給されるといったサイクルが繰り返し行われる。これにより、劣化の進んだトナーが現像ローラ241Yに長期に渡って滞留するといったことがなくなる。
したがって、規制板242Yの規制により劣化が進んでも、そのトナーは比較的早期に排出されるようになるため、劣化の進行が全体的に遅くなり、その結果10kに達するまでにレベルLを越えることがなくなるのである。このように所定量以上のトナーを排出すれば、寿命に達するまで最低限の画質レベルを維持できることがわかる。
しかしながら、実際には文字や写真など様々な種類の原稿が存在するので印字率が5%に固定された状態で画像形成が実行されることはない。したがって、原稿の種類を問わずある程度の量のトナーを排出させようとすると、印字率に関係なく、1枚の用紙への画像形成が終了する毎に、強制的に所定量、例えば5%相当のトナーパッチを形成する処理を実行することが考えられる。
図3(c)は、印字率0%で画像形成するごとに一回の割合で5%相当分のトナーパッチを強制的に形成するという条件でのトナー劣化度を示すグラフである。
同図に示すように、当該条件では画像形成とは別にトナーパッチを形成する分、どうしても現像器の駆動時間が図3(b)に比べて長くなり、排出されずに現像ローラ241Y周囲に残るトナーの劣化が早く進行することになって10kに達するまでにレベルLを越えてしまう。このことから1枚の用紙への画像形成に対し現像駆動時間をできるだけ短くする必要があることが解る。
図3(d)は、印字率0%で10ページへの画像形成を実行する毎に一回の割合で50%相当分のトナー強制消費を行う(1枚の用紙へのトナー消費量5%相当分を10枚分まとめて消費させる)条件でのトナー劣化度を示すグラフである。
印字率が図3(c)の場合と同じなので、強制消費により消費されるトナー量は、10枚の用紙への画像形成毎にみると、図3(c)と図3(d)で略同じになる。
ところが、図3(d)では、図3(c)に比べて現像駆動時間が全体的に短縮されており、トナー劣化度が10kまでレベルLを越えないことが判る。これは、全体的に現像駆動時間が短縮されたことで、トナー劣化の進行が抑制されたからである。
このように消費すべきトナーを強制消費の回数を減らしてまとめて消費することで、現像駆動時間を短縮しつつトナー消費を促して画質を最低限のレベル以上に維持することが可能になる。本実施の形態では、このまとめ消費の方法を利用してトナー強制消費を行うことで画質を維持するようにしているものである。
(3)制御部100の構成
図4は、制御部100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部100は、主な構成要素として、画像信号処理部101、原稿読取部10によって読み込まれた画像データを一旦格納する画像メモリ102、判定部103、レーザダイオード(LD)駆動部104、それぞれの制御に必要なプログラムを格納したROM105、プログラム実行時のワークエリアとなるRAM106、画像形成枚数記憶部107およびCPU108を備えている。
画像信号処理部101は、原稿読取部10のフルカラーCCDセンサ12から送られてきたr,g,bの画像データにシェーディング補正等の補正処理を施した後、Y,M,C,Kの各再現色の画像データに変換して、その変換後の画像データを画像メモリ102に格納させる。この変換後の画像データとしては、ここでは階調値、例えば256階調の場合であれば、0〜255までのいずれかの数値を表すデータ(濃度値)であり、画素毎にY,M,C,Kの各再現色の階調値を含む画素データである。なお、この階調値は、1ページ内において画像として形成される部分の画素については「1〜255」とされ、画像形成されない部分(いわゆる下地部分)の画素については「0」とされるようになっている。したがって、例えばあるページについて全画素の内、Y色の階調値が「0」の画素数がどれだけあるかを計数し、その比率(階調値「0」の画素数/全画素数)を求めると、当該あるページのY色の印字率を求めることが可能になる。
画像メモリ102は、CPU108からアドレスを指示されて読出し要求を受けると、当該アドレスに格納されている各再現色の画像データ(画素データ)をページ単位(画像形成に用いられる用紙1枚単位)で判定部103に送ると共にLD駆動部104に送る。
判定部103は、画像メモリ102からの画像データに基づき、トナー強制消費が必要か否かをページ単位で判定し、その結果を判定情報としてCPU108に送る。CPU108は、判定情報に基づき強制消費が必要と判断すると、現像剤(トナー)強制消費を実行する。
LD駆動部104は、画像メモリ102からの画像データに基づき、露光部23Y〜23Kの各レーザダイオードを変調駆動させる。
CPU108は、ROM105の制御プログラムに基づいて、原稿自動搬送装置2や原稿読取部10、画像形成部20などの各部の動作を制御し、あるいは紙詰まりの判定等を実行して、円滑なカラーの複写動作を実現する。
画像形成枚数記憶部107は、累積画像形成枚数を記憶している不揮発性の記憶手段であり、CPU108により、1枚の用紙への画像形成が実行される毎に現に記憶されている値に「1」がインクリメントされて実行枚数が累積されて行くようになっている。なお、本実施の形態では、作像ユニット20Y〜20Kが交換可能であり、当該交換された再現色に対応するユニットの現在の値が「0」にリセットされて、新たな作像ユニットでの累積回数が記憶される構成になっている。画像形成枚数記憶部107に記憶されている値を読み出すことにより、これまでに何枚分の画像形成が実行されたのかを知ることが可能になる。
(4)判定部103の構成
図5は、判定部103の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、判定部103は、Y判定部111と、M判定部112と、C判定部113およびK判定部114を備えている。Y判定部111〜K判定部114は、当該再現色のトナー強制消費の要否を判定するものであり、基本的に同じ構成である。ここでは、Y判定部111について、その構成要素を記載しており、M判定部112〜K判定部114については省略している。
Y判定部111は、主な構成要素として、印字率算出部121Y、差分算出部122Y、蓄積カウンタ部123Y、比較部124Y、強制消費判定部125Y、所定値Hy記憶部126Y、積算値Uy記憶部127Yおよび所定値Ny記憶部128Yを備えている。
印字率算出部121Yは、画像メモリ102からの画像データ(階調データ)の内、Y色のデータを受け付けて、ページ毎にY色の印字率Pyを求める。印字率Pyは、上記のようにページ毎に、当該ページ内のY色の階調値「0」の画素数を全画素数で除することで求められる。
なお、受信した画像データには、ページの区切りがどこになるのかを示すページ情報が付加されており、印字率算出部121Yは、当該ページ情報に基づいてページの区切りを判別する。なお、ページ情報が付加されていない場合であっても、例えば1ページ分の画素数に相当する画素データを受信する毎に、ページの区切りとすることもできる。
差分算出部122Yは、所定値Hy記憶部126Yに格納されている所定値Hy(印字率換算値)、ここでは「5(%)」を読み出し、読み出した所定値Hyと、印字率算出部121Yから入力した値Py(印字率)とを比較し、Py<Hyであれば、その差分Ry(Ry=Hy−Py)を求め、求めた差分Ryの値を示すデータを蓄積カウンタ部123Yに送る。
ここで、所定値Hyは、画像形成によりトナー劣化が進んでも、作像ユニット20Yの寿命までの間でトナー劣化度がレベルLを越えることがないようにするのに、ページ単位で見たときにページ毎に画像形成において最低限使用されるべきであると想定されるトナー量(理想量)を印字率で示した値である。すなわち、差分Ryは、理想量に対する不足量を現していることになり、例えばあるページについての印字率Pyが1(%)の場合、差分Ryが4(%)になるから、印字率4(%)相当のトナーの消費量が不足していることになる。
ここで上記理想量を「最低限の量」としている理由を説明する。すなわち、後述のように、本実施の形態では、差分Ry(不足量)がページ単位で算出される毎に累積(積算)されて行き、その積算値Uyが所定値Nyを越えると、その積算値Uy相当分のトナーをまとめて一度に強制消費させるようにしており、所定値Hyの値がトナー強制消費の実行時期を決める一つの要因になっている。この点から、所定値Hyの値をできるだけ大きくとれば、それだけトナー強制消費の実行時期が早まり(実行回数も多くなり)、トナー消費が促されて、トナー劣化の進行を抑えることができることになる。
ところが、トナー強制消費で排出されるトナーは画像形成に寄与するものではないため、むやみにトナー強制消費の実行回数を増やすと製造時における現像器24Yへのトナー充填量の増大、クリーナ26Yの廃トナー収容量の増大による現像器24Y、クリーナ26Yの大型化を招くことになり好ましくなく、維持すべき画質レベルに応じて最低限使用されるべきであると考えられる量を理想量としているのである。
なお、所定値Hyの値は、予め実験等から最適な値が求められ第1の基準値として所定値Hy記憶部126Yに格納されるようになっている。
蓄積カウンタ部123Yは、差分算出部122Yから差分Ryの値を示すデータを受付ける毎に、積算値Uy記憶部127Yに格納されている現在のカウント値(積算値)Uyを読み出して、その積算値Uyに当該差分Ryをインクリメントし、インクリメント後の値Uyを示すデータを積算値Uy記憶部127Yに現在の積算値Uyを示すデータとして上書き保存させると共に比較部124Yに送る。すなわち、各ページについて差分Ryが発生する毎に、その差分Ryの値を累積して行くものである。
積算値Uyは、差分Ryの値を蓄積したものであるので、Y色についてのトナーの消費量の総不足量を現しており、これはトナー劣化の進行度を現したものともいえる。なぜなら、積算値Uyの値が小さいということは、それまでのトナーの消費量が多いことを意味し、したがってトナー劣化の進行が遅く、逆に積算値Uyの値が大きいということは、トナーの消費量が少ないことを意味し、したがってトナー劣化が進んでいることになり、積算値の大小とトナー劣化の進行度の間に一定の関係が存在するからである。
比較部124Yは、蓄積カウンタ部123Yからの積算値Uyを示すデータを受付けると、当該積算値Uyと、予め決められた所定値Ny(印字率換算値)、ここでは50(%)とを比較し、その比較結果を強制消費判定部125Yに送る。
強制消費判定部125Yは、Uy>Nyであれば、トナー強制消費の実行時期に達したとして、トナー強制消費を実行すべきことを示す信号(強制消費信号)をCPU108に送る。逆にUy≦Nyであれば強制消費不要信号をCPU108に送る。
ここで所定値Nyは、トナー強制消費を実行する直前と実行直後において再現画像の濃度ばらつきが規定の範囲を超えると想定されるときの積算値Uy(総不足量)の値である。具体的には、トナー強制消費の実行直後では、その実行直前に比べて、現像ローラ241Yに担持されたトナーは総じて帯電量が高いものになり、この所定値Nyの値を大きく取りすぎるとその帯電量の差が大きくなりすぎ、トナー強制消費の実行直前と直後で再現画像の濃度ばらつきが大きくなってしまうものである。
なお、所定値Nyの値は、予め実験等から最適な値が求められ第2の基準値として所定値Ny記憶部128Yに格納されるようになっている。
このようにY判定部111は、ページ毎に、Y色の印字率Pyと所定値Hyとの差分Ryを積算し、その積算値Uyが所定値Nyを越えるとトナー強制消費を要、そうでなければ不要と判定し、その判定結果をCPU108に伝える。積算値Uyが所定値Nyを越えるまでトナー強制消費が行われないようになっており、その点で上記図3(d)のまとめ消費の考え方が用いられている。
このY判定部111による処理と同様の処理が、他のM判定部112〜K判定部114においても並行して実行される。
すなわち、M判定部112は、ページ毎に、M色の印字率Pmと所定値Hm(上記Hyに相当するもの。ここでは5%)の差分Rmを現在の積算値Umにインクリメントし、そのインクリメント後の値Umが所定値Nm(上記Nyに相当するもの。ここでは50%)よりも大きければトナー強制消費が必要、そうでなければ不要と判定し、その判定結果をCPU108に伝えるものである。
同様に、C判定部113は、ページ毎に、C色の印字率Pcと所定値Hc(上記Hyに相当。ここでは5%)の差分Rcを現在の積算値Ucにインクリメントし、そのインクリメント後の値Ucが所定値Nc(上記Nyに相当。ここでは50%)よりも大きければトナー強制消費が必要、そうでなければ不要と判定し、その判定結果をCPU108に伝える。
また、K判定部114は、ページ毎に、K色の印字率Pkと所定値Hk(上記Hyに相当。ここでは5%)の差分Rkを現在の積算値Ukにインクリメントし、そのインクリメント後の値Ukが所定値Nk(上記Nyに相当。ここでは50%)よりも大きければトナー強制消費が必要、そうでなければ不要と判定し、その判定結果をCPU108に伝える。
これにより、ページ毎(1枚の用紙Sへの画像形成がなされる毎)に、Y,M,C,K色についてトナー強制消費の要否が判定されて行くことになる。
CPU108は、Y判定部111〜K判定部114から強制消費信号を受け付けると、その再現色についてトナー強制消費を実行させる。この処理内容については後述する。
(4)制御部の処理
図6は、制御部100による画像形成処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、制御部100は、複写開始の指示を受付けると原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS1)。ここでは、原稿読取部10に複数枚の原稿がセットされており、その原稿が原稿読取部10によって1枚ずつ読み取られ、読み取られた原稿の画像データがページ単位で画像メモリ102に順次格納される。
次に変数iの値を「1」に設定する(ステップS2)。この変数iは、ページ単位で画像形成する際のそのページ数を表すものである。
そして、iページ目の用紙への画像形成を開始する(ステップS3)。具体的には、iページ、ここでは1ページ目の用紙への画像形成に用いるための画像データを画像メモリ102から読み出してLD駆動部104に送り、1ページ目の画像形成を実行する。その際、その画像データが判定部103に送られる。
画像形成が開始されると、トナー強制消費判定処理を実行する(ステップS4)。
図7は、トナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、i(ここでは「1」)ページ目の画像形成における印字率Pの値をY,M,C,K色について算出する(ステップS11)。この算出は、判定部103の印字率算出部(Y色の場合121Y)により行われる。
各再現色について、算出された印字率P(Py,Pm,Pc,Pk)と、各再現色に対し予め設定された所定値H(Hy,Hm,Hc,Hk)の大小を比較する(ステップS12)。なお、所定値Hは、全再現色について5(%)に設定されているものとする。
以下、特に断わるまでY色について説明する。
例えば、Py<Hyの場合(ステップS12で「YES」)、消費されるトナー量が理想量よりも不足しているとして、その差分Ryを求める(ステップS13)。この算出は、算出手段としての差分算出部122Yにより行われる。
次に、算出された差分Ryの値を、積算値Uy記憶部127Yに現に格納されている積算値Uyにインクリメントして(ステップS14)、インクリメント後の値を現在の積算値Uyであるとして積算値Uy記憶部127Yに上書き保存する(ステップS15)。この処理は、積算手段としての蓄積カウンタ部123Yにより行われる。
そして、差分Ryがインクリメントされた後の積算値Uyと所定値Nyの大小を比較する(ステップS16)。ここでは所定値Nyが50(%)に設定されているものとする。この処理は、比較部124Yにより行われる。
そして、Uy>Nyの場合(ステップS16で「YES」)、Y色について、現在の積算値Uy相当分のトナーを強制消費させる(ステップS17)。この処理は、強制消費判定部125YとCPU108により行われる。なお、現在の積算値Uyは、積算値Uy記憶部127Yから読み出される。
具体的には、i(ここでは「1」)ページへの画像形成終了後、Y色について現在の積算値Uyに相当する量のトナーを消費するためのトナーパッチを感光体ドラム21Y上に形成し、これを中間転写ベルト31に一次転写させずにクリーナ26Yで清掃、回収する。より具体的には、例えば現在の積算値をUy=51(%)とすると、印字率換算で51(%)に相当する量のトナーパッチを形成する。ここで、印字率相当量のトナーパッチを形成する方法としては、その量に応じてトナーパッチの形成面積を変える方法、濃度を変える方法等が考えられる。この意味で、比較部124Y、強制消費判定部125YおよびCPU108等は、現像剤消費手段としての機能を有するものである。
トナー強制消費が終了すると、現に積算値Uy記憶部127Yに格納されている積算値Uyを「0」にリセットし(ステップS18)、ステップS19に移る。
一方、Py<Hyではない、すなわちPy≧Hyの場合(ステップS12で「NO」)、消費されるトナー量が理想量以上であるとして、ステップS13〜S18の処理を行わず、ステップS19に移る。
また、Uy>Nyではない、すなわちUy≦Nyの場合(ステップS16で「NO」)、トナー強制消費は不要であるとして、ステップS17、S18の処理を行わず、ステップS19に移る。
このようなステップS12〜S18の処理が、M,C,K色についても同様に行われる。例えば、M色についてPm<Hmの場合(ステップS12で「YES」)、その差分Rm(=Hm−Pm)を求め(ステップS13)、差分Rmを現在の積算値Umにインクリメントし(ステップS14)、インクリメント後の値Umを積算値Um記憶部に格納した後(ステップS15)、その値Umと所定値Nmの大小を比較する(ステップS16)。ここで、Um>Nmの場合には(ステップS16で「YES」)、M色について、現在の積算値Um相当分のトナーを強制消費させる(ステップS17)。一方で、Um≦Nmの場合には(ステップS16で「NO」)、強制消費を行わないものである。
なお、ステップS12〜S18の処理を各再現色について行う場合の順序としては、例えばステップS12〜S18を一連で各再現色について並行して実行したり、ステップを一つずつ全再現色について実行して行く方法等が考えられる。
ステップS19では、全再現色について算出された印字率Pと差分Rの値を「0」にリセットして、メインルーチンにリターンする。
図6に戻って、ステップS5では、現在のiの値が画像形成すべき全ページの内の最終ページに相当するか否かを判断する。
ここで、最終ページではない、すなわちまだ画像形成すべきページが残っていると判断すると(ステップS5で「NO」)、現在の変数iの値に「1」をインクリメントして(ステップS6)、ステップS3に戻る。
これにより、2ページ目への画像形成が開始され(ステップS3)、当該2ページ目についてトナー強制消費判定処理(ステップS4)が実行される。いずれかの再現色について積算値U>所定値Nの場合(ステップS16で「YES」)、当該再現色に対しトナー強制消費を実行し(ステップS17)、積算値U≦所定値Nの場合(ステップS16で「NO」)、トナー強制消費は実行されないことになる。
変数iの値が最終ページに相当する値になるまで、ステップS3〜S6の処理を繰り返し行い、変数iの値が最終ページ相当値になったことを判断すると(ステップS5で「YES」)、処理を終了する。
図8は、本実施の形態のまとめ消費によるトナー強制消費と、従来の平均値をとる方法によるトナー強制消費を実験で行ったときのY色についてのトナー劣化の様子を示した図である。同図の実線131が本実施の形態のまとめ消費を、一点鎖線132が従来の平均をとる方法を示している。本実験では、本実施の形態(まとめ消費)の条件を、所定値Hyを5(%)、Nyを50(%)、印字率を0(%)としている(これは、図3(d)と同条件なので、実線131は、図3(d)と略同じグラフとなる。)。
一方、平均値をとる従来の方法の条件としては、A4サイズ1枚の用紙(1ページ)に対する印字率を100(%)、1999枚の用紙に対する印字率を0%、2000枚を1単位として平均をとっている。また、強制消費によるトナーの総排出量を本実施の形態と合わせるため、ページ毎にトナー消費量として5%相当が適当であるとして、1回に1980(枚)×5(%)相当分のトナーを強制消費させるとしている。
従来の平均値をとる方法では、一点鎖線132のグラフから、1枚目の用紙については印字率100%で画像形成が行われるが、2枚目以降は印字率0%になるので、急激にトナー劣化が進行する(図3(a)と同条件で劣化して行く)。
2000(2k)枚目の用紙への画像形成が終了した時点でトナー強制消費がなされる。これにより、現像器底部に位置している、劣化が比較的少ないトナーが現像ローラ241Yに供給され、現像ローラ241Y周囲のトナーは劣化が少ないものに入れ替わることになって、トナー劣化度が範囲1321の分だけ小さくなる。トナー劣化度が最初の値1322まで小さくならないのは、現像器底部に位置するトナーも攪拌によりある程度(現像ローラ周囲のものに比べると少ないが)劣化しているからである。このことは基本的に本実施の形態のまとめ消費の場合も同様である。
トナー強制消費が終わると、引き続き2001枚目以降の用紙への画像形成が再開されることになる。この動作が2k毎に繰り返し行われる。
一点鎖線132(従来)のグラフを見ると、トナー強制消費の前後でトナー劣化度の大小の変位が大きくなっているのが判る。変位が大きということは、帯電量の変位も大きいということであり、トナー強制消費の直前と直後での画質のばらつきが大きくなることを意味する。また、8k〜10kの間の期間1323では、レベルLを大きく越えており、寿命に至るまでに(ライフを通じて)最低限の画質を得られない。さらに、2k毎に一度に多量のトナーを強制消費させなければならず、トナー強制消費に要する時間が長くかかって、複写動作が強制消費で中断されると、待ち時間が大変長くなって処理効率が低下することになる。
これに対し、本実施の形態のまとめ消費による実線131のグラフを見ると、10枚の用紙への画像形成毎に1回の割合でトナー強制消費が行われるため、トナーの劣化が徐々に進行しているのが判る。これは、上記変位が小さいことを意味し、画質のばらつきも小さくなることを意味する。また、変位が小さいので8kを過ぎてもレベルLを下回ることなく、最低限の画質を維持することができるという効果がある。
このように、本実施の形態では、画像形成が行われると、各再現色についてページ毎にそのページの印字率Pと所定値Hの大小を比較し、P<Hのときにはその差分Rを求め、差分Rが求まる毎にその値を積算して行き、その積算値Uが所定値Nを越えると、トナー強制消費を実行するようにしている。
したがって、高印字率の画像形成の直後に、低印字率の画像が連続形成される場合であっても、積算値U>所定値Nになると、その時点でトナー強制消費がなされ、従来のように現像剤消費量の平均をとる方法の場合に、現像剤消費量が高印字率と低印字率の画像の平均値になってしまい強制消費がなされないといったことがなくなり、適正な現像を行うことが可能になる。また、複数枚の用紙への画像形成が行われて初めてトナー強制消費が行われる構成なので、1枚の用紙への画像形成毎にトナー強制消費を実行する場合に比べて、画像形成の処理効率を向上させることが可能になる。
なお、上記では所定値Hの値を5(%)、Nの値を50(%)としたが、これは一例であって、寿命に至るまでの間に必要なレベル以上の画質が得られるように、トナーの劣化特性、寿命枚数等に応じて実験等から最適な値が決められる。
また、各再現色で同じ値としたが、これに限定されない。例えば、ある再現色のトナーについてだけ他の再現色のトナーと異なる材料を使用するため劣化特性が異なるような場合に、その劣化特性に応じて当該ある再現色のトナーについての所定値H、Nの値を適当な値に設定するとしても良い。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、作像ユニット20Y〜20Kそれぞれが独立駆動される構成になっているとしたが、本実施の形態では、画像プロセス部30における回転部材、すなわち感光体ドラム21Y〜21K、中間転写ベルト31、現像器24Y〜24Kに配される全現像ローラ、全攪拌ローラ対等の部材は、一の駆動モータ(不図示)からの駆動力を受けて同時に回転駆動される構成になっており、その点が第1の実施の形態と異なっている。以下、説明の都合上、第1の実施の形態と同じ内容についてはその説明を省略し、また同一もしくは同機能の部材については、図示、符号も省略しているものがある。
一の駆動源により駆動される構成の場合、駆動系の簡素化を図ることができるが、その一方でトナー強制消費については各色で個別に実行できない。すなわち、一の再現色についてその現像器を駆動させてトナー強制消費を行うと、他の再現色の現像器も同時に同時間だけ駆動されることになる。
したがって、例えばY色だけがトナー強制消費の実行時期に達した場合に、Y色だけトナー強制消費を実行し、M〜K色について実行しないとすると、M〜K色のトナーは新旧の入れ替わりがないから規制板等との擦れ合いにより劣化が進行することになり、それだけ次回のトナー強制消費の実行時期に達するまでの期間が短くなって、強制消費の実行回数が増え、それに要する時間も多くなる。
そこで、本実施の形態では、実際には強制消費の実行時期に達していない再現色であっても、他の再現色のトナー強制消費の実行中に並行して強制消費を前倒しして行うことで、全再現色について同時にトナー強制消費を実行し、強制消費の実行回数を減らすようにしている。
図9は、本実施の形態の制御部が実行するトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。
同図に示すように、ステップS11〜S16までの処理は、第1の実施の形態と同じ処理が行われる。
そして、例えばY色について、Uy>Nyの場合(ステップS16で「YES」)、各再現色について、現在の積算値Uy,Um,Uc,Uk相当分のトナーを強制消費させる(ステップS21)。
具体的には、i(ここでは「1」)ページに対する画像形成終了後、各再現色について現在の積算値Uy,Um,Uc,Uk相当量のトナーを消費するためのトナーパッチを感光体ドラム21Y〜21K上に同時に形成し、これを中間転写ベルト31に一次転写させずにクリーナ26Y〜26Kで清掃、回収する。
より具体的には、例えば現在の積算値をUy=51(%),Um=10(%),Uc=10(%),Uk=1(%)とすると、Y色については、印字率換算で51(%)相当量のトナーパッチを、M、C色については、10(%)相当量のトナーパッチを、K色については、1(%)相当量のトナーパッチをそれぞれ形成するものである。
各再現色について現在の積算値相当のトナー量を消費するとしているのは、現在の積算値が理想量に対する不足分を表しており、その不足分を強制消費させればその時点で理想量が消費されたことになり十分といえるからである。なお、積算値相当を越える量のトナーを強制消費させても良いが、その分実際の画像形成に用いられるトナー量が減ることになってしまう。また、積算値相当よりも少ない量になると、理想量よりも少ない量しか消費されないことになるから、劣化進行が早まることが考えられ、これも好ましくはないが、劣化進行の程度から積算値相当量よりもある程度少ない量を消費させる構成としても良い。
ステップS22では、強制消費が終了するとUy,Um,Uc,Ukの全ての現在の積算値を「0」にリセットし、ステップS18に移る。
上記のようなステップS16、S21、S22の処理が、M,C,K色についても同様に行われる。例えば、M色について、Um>Nmの場合には(ステップS16で「YES」)、各再現色について、現在の積算値Uy,Um,Uc,Uk相当分のトナーを強制消費させる(ステップS21)。
このように一の再現色がトナー強制消費の実行時期に達すると全再現色についてトナー強制消費を同時に実行することで、トナー強制消費の実行回数を減らし、トナー劣化の進行を防止することができる。
図10は、所定の印字率で10000枚の用紙に連続して画像形成を行い、その間にトナー強制消費の必要な時期が来るとその都度トナー強制消費を実行するという動作をシミュレートした場合のトナー強制消費の回数、現像器の駆動時間等を示す図である。
図10(a)は、各再現色それぞれについてトナー強制消費の実行時期が来ると、当該実行時期が来た再現色についてトナー強制消費を実行(個別トナー強制消費)する場合の図である。この場合、トナー強制消費は一の再現色についてだけ行われるが、駆動源が一のため全現像器が駆動されることになる。
図10(b)は、いずれか一の再現色についてトナー強制消費の実行時期が来ると、全再現色について同時にトナー強制消費を実行する場合(本実施の形態:同時トナー強制消費)の図である。駆動源が一のため全現像器が駆動されることに代わりはない。
両図において印字率P欄には、所定の印字率がPy=0,Pm=4,Pc=2,Pk=5が示されている。
差分R欄には、印字率Pと所定値H(ここでは5(%))の差分が示されている。
所定値N欄には、各再現色について所定値Nの値が50(%)に規定されていることが示されている。
寿命印字枚数欄には、寿命印字枚数が示されており、ここでは10000枚である。この印字率〜寿命印字枚数については、図10(a)(b)で同じである。
図10(a)において、強制消費回数欄には、10000枚の用紙への画像形成の間に実行されるトナー強制消費の総回数が示されており、例えばY色については、10枚の用紙への画像形成毎に1回の割合でトナー強制消費が実行されるので(所定値N/差分Ry)、1000回となる。
他の色による強制消費回数欄には、他の再現色のトナー強制消費が実行されることにより駆動される回数が示されている。例えば、Y色については、M色のトナー強制消費の回数が200回、C色が600回、K色が0回なので、800回となる。
強制消費動作回数計欄には、「強制消費回数」欄の値と「他の色による強制消費回数」欄の値を加算した値が示されている。
強制消費総駆動時間欄には、トナー強制消費により現像器が駆動される総駆動時間が示されている。具体的には、1枚の用紙への画像形成に要する時間を3秒、当該用紙への画像形成終了後、次に搬送されて来る用紙への画像形成の開始までの間に感光体ドラムにトナーパッチを形成してトナー強制消費を実行するのに要する時間(トナーパッチ形成時間)を1秒としており、トナー強制消費が実行される場合には、1枚の用紙への画像形成に対し、トナーパッチ形成時間(1秒)が余分に必要になり、この値(1秒)に強制消費動作回数計(1800回)を乗算した値(30分)が強制消費総駆動時間となる。
画像形成総駆動時間欄には、10000枚の用紙への画像形成により現像器が駆動される総駆動時間が示されている。上記のように、1枚の用紙への画像形成に要する時間が3秒なので、この値(3秒)に寿命枚数(10000枚)を乗算した値(500分)が画像形成総駆動時間となる。
合計駆動時間欄には、強制消費総駆動時間と画像形成総駆動時間を合算した値が示されている。このように、個別トナー強制消費の場合には、各現像器は、530分駆動されることになる。
一方、図10(b)の同時トナー強制消費の場合、「強制消費回数」欄の数値は、図10(a)と同じになっているが、「他の色による強制消費回数」欄の数値が大きく異なっている。
具体的には、強制消費回数が最も多いY色については、他の再現色の強制消費により強制消費されることがないので、0回になっている。M色については、200回で良いところ、Y色により強制消費が1000回実行されるので、その差が800回として現れている。他の再現色についても同様である。
すなわち、同時トナー強制消費の場合、強制消費動作回数計が1000回となって、図10(a)の場合の1800回に比べて回数が激減することになる。
したがって、強制消費総駆動時間も16.7分となり、図10(a)の場合の30分に比べて大変短くなり、その結果、合計駆動時間が516.7分と、図10(a)の場合の530分に比べて約14分間も短縮されることになる。上記したように、現像器の駆動時間が長くなればトナー劣化も進行し易くなるから、当該駆動時間の短縮により、その分トナー劣化の進行が遅れて画質向上を図れることになる。
このように、本実施の形態では、全現像器が一の駆動源により駆動される構成において、一の再現色についてトナー強制消費の実行時期に達すると、全再現色について同時にトナー強制消費を実行するようにしている。したがって、一の再現色についてトナー強制消費の実行時期に達すると、当該一の再現色についてだけトナー強制消費を実行する構成に比べてライフを通じトナー強制消費の総実行回数が減り、トナー劣化の進行が抑制されて画質を向上させることが可能になる。
(第3の実施の形態)
上記第1、第2の実施の形態では、印字率Pと所定値H、積算値Rと所定値Uの大小関係からトナー強制消費の実行時期を求めるとしたが、本実施の形態では、画像形成枚数、前ページへの形成画像の印字率および装置の設置環境の3つの条件をトナー強制消費の実行時期を求めるのに利用しており、その点が第1、第2の実施の形態と異なっている。
以下、第2の実施の形態の構成(一の再現色についてトナー強制消費の実行時期に達すると、全再現色について同時にトナー強制消費を実行する構成)と異なる部分を中心に本実施の形態の構成を説明する。
図11は、本実施の形態の判定部200の構成を示す図である。
同図に示すように、本判定部200は、Y判定部201、M判定部202、C判定部203およびK判定部204を備えている。
Y判定部201は、第1、第2の実施の形態のY判定部111に、さらに前回印字率記憶部211Y、重み付け部212Yおよび重み付けテーブル213Yが配されてなるものである。他のM判定部202、C判定部203およびK判定部204も図示していないがY判定部201同様にそれぞれ対応する前回印字率記憶部、重み付け部および重み付けテーブルが配されて構成されている。
また、本実施の形態では、装置周辺の環境、ここでは絶対湿度(単位体積当たりの水分量:g/m)を検出するための湿度検出センサ210が備えられている。湿度検出センサ210から出力される検出値のデータは、判定部200に入力され、判定部200は、当該データに基づき絶対湿度を求める。ここでは、検出値と絶対湿度の関係を示すテーブル(不図示)が設けられており、当該テーブルを参照することにより、検出値から絶対湿度を求めるものである。
前回印字率記憶部211Yは、印字率算出部121Yにより算出された印字率Pyのデータを保存しているものであり、ここでは印字率算出部121Yにより印字率Pyがページ単位で算出される毎に、当該ページ(今回の形成画像)の印字率とその1ページ前のページ(前回の形成画像)の印字率のデータだけが保存される構成になっている。したがって、例えば3ページ目への形成画像の印字率が算出されると、その時点で前回印字率記憶部201Yには、Y色について3ページ目に対する形成画像の印字率と2ページ目に対する形成画像の印字率のデータが保存されていることになる。
重み付け部212Yは、差分算出部122Yにより算出された差分Ryに、前ページの形成画像の印字率と装置周辺の湿度の値に基づいて所定の重み付けを行う。具体的には、重み付けテーブル213Yを参照し、重み付け係数Zy(0.5、0.7、1.0のいずれか)を求め、その係数Zyを差分Ryに乗算する。
後述のように本実施の形態でも第2の実施の形態同様に、乗算後の差分Ryの値を積算し、その積算値Uyが所定値Nyを越えるとトナー強制消費の実行時期とすることに代わりはないため、重み付け係数Zyが「1.0」の場合には、積算値Uyの値が第1、第2の実施の形態と同じになり、トナー強制消費の実行時期も同じになるが、重み付け係数Zyが「1.0」よりも小さくなるとそれだけ積算値Uyの値が小さくなり、よってトナー強制消費の実行時期に至る時期が遅くなる(実行回数が減る)ことになる。
図12(a)は、重み付けテーブル213Yの内容を示す図である。
同図に示すように、重み付けテーブル213Yには、枚数欄、絶対湿度欄、テーブル欄が設けられている。
枚数欄は、画像形成枚数(用紙枚数)を、絶対湿度欄は、設定環境としての絶対湿度値を示している。ここではトナー劣化の進行具合に応じて、画像形成枚数の範囲(寿命の10000枚までの範囲)が初期(0〜1k)、中期(1〜5k)、後期(5〜10k)の3段階に分けられると共に絶対湿度の範囲が高(17以上)、中(4.5〜17)、低(4.5以下)の3段階に分けられている。
テーブルNo欄には、枚数と絶対湿度の各段階において適用すべき重み付け係数が格納されているテーブル番号「2031〜2034」が格納されている。
図12(b)〜図12(e)は、テーブル番号2031〜2034のテーブルの内容を示す図である。
各図に示すように、テーブル2031〜2034には、「前回の印字率」欄と「係数Z」欄が設けられている。前回の印字率は、前回印字率記憶部201Yに保存されている前回の形成画像の印字率に対応するものであり、ここでは低(0〜10%)、中(11〜49%)、高(50〜100%)の3段階に分けられている。
係数Z欄には、印字率の各段階に対する重み付け係数Zyの値が格納されており、重み付け係数Zyの値は、テーブル毎に異なるように設定されている。
重み付け係数Zyは、画像形成枚数、絶対湿度の値から参照すべきテーブルが選択され、選択されたテーブルの前回印字率に対応する係数Z欄の値を読み出すことで求められる。
具体的には、例えば(イ)通算の画像形成枚数が1k未満であってそのときの装置周辺の絶対湿度が4.5以下であった場合には、テーブル2032が選択される。そして、テーブル2032から前回の印字率が0〜10%の範囲内の値であった場合には、Zyは「1」とされる。また、印字率が11〜49%の範囲内の値の場合には、Zyは「0.7」とされ、50〜100%の範囲内の値の場合には、係数Zyは「0.5」とされる。
このように画像形成枚数、絶対湿度が同じ条件でありながら、前回の印字率の値の大小でZyの値を異ならせているのは、次の理由による。
すなわち、前回の形成画像の印字率が高い場合と低い場合を比べると、高い場合の方が低い場合よりもトナーの消費量が多いためトナー劣化が進んでいないと解され、そうであれば前回の形成画像の印字率が高い場合には、画像形成に寄与しないトナーを強制的に排出させるトナー強制消費の回数をあえて多くする必要がないと考えられるからである。本テーブル2032では、印字率が低、中、高になるに連れてZyの値を小さくして重みを小さくし、その分だけトナー強制消費の実行時期を遅らせるようにしている。
また、(ロ)画像形成枚数が1k未満であってそのときの装置周辺の絶対湿度が4.5〜17の範囲内の値であった場合には、テーブル2033が選択される。テーブル2033では、印字率が低の場合にZyの値が「1」、印字率が中、高の場合に「0.5」になっており、テーブル2032と比べると印字率が中の場合のZyの値が小さくなっている。このように絶対湿度が高くなったためにZyの値を小さくするのは次の理由による。
すなわち、装置周辺の湿度が高くなるに連れて、一般にトナーの帯電量は低下する傾向にあり、帯電量が低下するとトナー粒子の現像ローラに引き寄せられる力が弱くなって、現像ローラ周囲に滞留し難くなり(換言すれば現像器内を流動し易くなり)、もって規制板による規制がかかり難くなって劣化の進行が抑制されると考えられ、湿度が高くなる分だけZyの値を小さくしてトナー強制消費の回数を少なくするようにしても、画質に影響を与えるまでには至らないと考えられるからである。
テーブル2033では、テーブル2032に対し印字率が低と高の場合のZyの値はそれぞれ変わっていないが、これは絶対湿度が4.5〜17の範囲であり、高湿にまで至っておらず、特に印字率10%以下の場合にはトナー劣化が進み易いからZyを「1」に設定しているものである。
これに対し(ハ)画像形成枚数が1k未満であってそのときの装置周辺の絶対湿度が17以上であった場合には、テーブル2034が選択される。
テーブル2034では、前回の印字率の値に関わらずZyの値は「0.5」になっている。装置が絶対湿度17以上のような高湿環境下にある場合、17未満の場合に比べて帯電量の低下が大きくなり、印字率の大きさに関わらずZyの値を小さくしても画質に影響を与えることにはならないからである。
また、(ニ)画像形成枚数が1〜5kの範囲内であってそのときの装置周辺の絶対湿度が4.5以下であった場合には、テーブル2031が選択される。
画像形成枚数が1k未満の場合には、テーブル2032が選択されており、テーブル2031はテーブル2032に比べ、印字率が中の場合のZyの値が大きくなっている。これは、画像形成枚数を初期(1k未満)と中、後期(1〜10k)を比べると中、後期の方がトナー劣化が進行していることが多く、それだけ初期に対しZyの値を大きくして重みを大きくして、初期の場合よりもトナー強制消費の実行時期を早めるようにするためである。なお、Zyの値は、印字率が中の場合だけ大きくなっており、印字率が低と高の場合は変わっていない。これは、印字率が高(50%以上)の場合には、消費されるトナーの量が大変多くトナー劣化がほとんど進まないと考えられるから、Zyを最低の「0.5」に設定しているものである。このことは全テーブル2031〜2034について同じことである。また、印字率が低(10%以下)の場合には、上記したようにトナー劣化が進み易いからZyを「1」に設定しているものである。
(ホ)画像形成枚数が1〜5kの範囲内であって装置周辺の絶対湿度が4.5〜17の範囲の場合、テーブル2032が選択され、絶対湿度が17以上の場合、テーブル2033が選択される。すなわち、絶対湿度が大きくなるに従って前回の印字率が中のZyが小さくなるテーブルが選択されることになる。
画像形成枚数が5〜10kの場合も、上記したように画像形成枚数が増えるに連れてトナー劣化が進行し易いこと、絶対湿度が高くなるに連れてトナー帯電量が低下すること等の条件に応じて画像形成枚数が0〜1k、1〜5kの場合との相対関係も考慮した上で4つのテーブルの中から最適なテーブル、ここでは絶対湿度17未満のときテーブル2031、絶対湿度17以上のときテーブル2032が選択されることになる。
図11に戻って、重み付け部212Yは、重み付け係数Zyを差分Ryの値に乗算した後の値のデータを蓄積カウンタ部123Yに送る。蓄積カウンタ部123Y〜強制消費判定部125Yが実行する処理については、第1、第2の実施の形態と同じである。
図13は、本実施の形態の制御部が実行するトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。
同図に示すように、ステップS11〜S13までの処理は、第2の実施の形態のトナー強制消費判定処理のサブルーチンと同じ処理である。
ステップS13において差分Rが求められると、その差分Rに乗算すべき重み付け係数Zを求める(ステップS31)。
この処理は、例えばY色については重み付け部212Yにより行われ、重み付け部212Yは、重み付けテーブル213Yを参照し、重み付け係数Zyを求める。
具体的には、前回の印字率を前回印字率記憶部211Yから読み出すと共に、現在のY色の画像形成枚数を画像形成枚数記憶部107から読み出す。また、湿度検出センサ210からの検出値のデータを受信して、装置周辺の絶対湿度を求める。
そして、重み付けテーブル213Yを参照し、画像形成枚数と絶対湿度の各値から使用すべきテーブル番号を選択した後、選択された番号のテーブルを参照し、前回の印字率の値に対応するZyの値を読み出すことにより行う。より具体的には、例えば画像形成枚数が500枚、絶対湿度が5.0g/m、前回の印字率が5%であった場合、テーブル2033からZyは「1」とされることになる。
次に、求めたZyを差分Ryに乗算する(ステップS32)。乗算後の値を新たに求めた差分Ryとして、現在の積算値Uyに加算する(ステップS14)。他の各再現色についても、ステップS12、S13、S31、S32の処理と同様の処理が行われる。例えば、M色の場合であれば、差分Rmに重み付け係数Zm(不図示)を乗算し、乗算後の値を新たに求めた差分Rmとして、現在の積算値Umに加算するものである。
ステップS15以降のS16、S21、S22、S19の処理については、第2の実施の形態と同じである。すなわち、積算値Uと所定値Nの大小関係でトナー強制消費の実行時期が決まるので、重み付け係数Zが「1」よりも小さくなるとそれだけトナー強制消費の実行時期が後ろにずれることになる。
したがって、画像形成枚数、絶対湿度および前回の印字率の各値がどの範囲であればどの程度トナー劣化が進み(または抑制され)、その進み具合から見て差分Rにどの程度の重みを付ければトナー劣化を早めることなくトナー強制消費の実行回数を減らすことができるのかを予め実験等で求めておけば、トナー強制消費の実行をより最適な時期に実行することができ、もって寿命に至るまでの間におけるトナー強制消費の実行回数をできるだけ減らしながらトナー劣化の抑制を図ることが可能になる。
なお、上記テーブル213Yでは、画像形成枚数、絶対湿度、前回の印字率について、その範囲をそれぞれ3つに分けるとしたが、これに限定されることはない。複数、できるだけ多数の範囲に分けて、各範囲に応じた係数Zの値を設定することがより望ましい。
もちろん、上記テーブル213Yの各値については、当該値に限定されるものではなく、トナー劣化特性等から最適な値が実験等から予め決められることになる。
また、上記では係数Zの値を「1」以下としたが、場合によっては「1」を越える値を設定するとしても良い。Zの値が「1」を越えるということは、それだけトナー強制消費の実行時期が早まることになる。
また、画像形成で使用された現像剤量を現すものとしての印字率は、「前回」だけでなく、「前々回」、「過去10回」等として過去の複数回分までを遡って考慮し、所定の値よりも低い印字率(例えば1%以下)が連続した場合や印字率が低減する傾向(例えば5、3、2・・1%)にある場合に、トナー劣化がより早く進行している可能性が高いとして、その連続した回数が多くなったり、低減の割合が大きくなるに連れて係数Zの値が大きくなるように係数Zの値を設定する構成をとることも考えられる。
また、画像形成枚数等の3つの条件をトナー強制消費の実行時期を求めるのに利用したが、少なくとも一の条件から重み付け係数を求めるとしても良い。さらに、他の条件、例えば設置環境として相対湿度、装置周囲温度などトナー帯電量に影響を与えると想定される条件を加えるとしても良い。なお、上記では、画像形成枚数としたが、例えば1枚の用紙の表裏面に1ページずつ画像形成を実行する両面複写可能な構成の場合も存在することから、「枚数」を画像形成「回数」としてとらえ、当該回数をカウントし累積画像形成回数として記憶しておくこともできる。さらに、上記では重み付け係数を再現色で同じ値としたが、再現色毎に重み付け係数を個別に異なる値を設定する構成としても良い。これらのことは次の第4の実施の形態でも同様である。
(第4の実施の形態)
上記第3の実施の形態では、差分Rに重み付けを行うとしたが、本実施の形態では、積算値Uに重み付けを行うようにしており、その点が第3の実施の形態と異なっている。以下、第3の実施の形態と異なる部分を中心に本実施の形態の構成を説明する。
図14は、本実施の形態の判定部300の構成を示す図である。
同図に示すように、判定部300は、Y判定部301、M判定部302、C判定部303およびK判定部304を備えている。
Y判定部301は、第3の実施の形態のY判定部201と基本的に同じ構成要素を備えているが、重み付け部311Yが比較部124Yと強制消費判定部125Yの間に配置されており、この点が異なっている。
すなわち、重み付け部311Yは、比較部124Yにおける積算値Uyと所定値Nyの大小の結果からUy>Nyの場合に、重み付けテーブル312Yを参照して重み付け係数Zyを求め、そのZyを積算値Uyに乗算して、乗算後の積算値Uyを強制消費判定部125Yに送るものである。重み付けの対象を積算値Uyにしている以外は、重み付け部311Yおよび重み付けテーブル312Yの構成、処理内容は、第3の実施の形態の重み付け部212Yおよび重み付けテーブル213Yと同じである。
強制消費判定部125Yは、比較部124Yの比較結果がUy>Nyの場合には、重み付け部311Yからの積算値Uy(Zy乗算後の値)のデータを受信して、この値をY色の強制消費すべきトナー量としてCPU108に伝える。また、Uy≦Nyの場合には、強制消費不要信号をCPU108に送る。
他のM判定部302、C判定部303およびK判定部304も図示していないがY判定部301同様の構成になっている。
図15は、本実施の形態の制御部が実行するトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。
同図に示すように、ステップS11〜S16までの処理は、第2の実施の形態のトナー強制消費判定処理のサブルーチンと同じ処理である。
ステップS16において、積算値U>所定値Nと判断されると、積算値Uに乗算すべき重み付け係数Zを求める(ステップS41)。
この処理は、例えばY色については重み付け部311Yにより行われ、重み付け部311Yは、重み付けテーブル312Yを参照し、重み付け係数Zyを求める。このZyの求め方は、第3の実施の形態と同様である。
そして、求めたZyを積算値Uyに乗算する(ステップS42)。乗算後の値を現在の積算値Uyとして、積算値Uy記憶部127に上書き保存させる(ステップS43)。
他の各再現色についても、ステップS41〜S43の処理と同様の処理が行われる。例えば、M色の場合であれば、積算値Umに重み付け係数Zm(不図示)を乗算し、乗算後の値を現在の積算値Umとして、積算値Um記憶部(不図示)に上書き保存させる。ステップS43以降のS21、S22、S19の処理については、第2の実施の形態と同じである。
このように本実施の形態においても、画像形成枚数、絶対湿度および前回の印字率の大きさに基づいて積算値Uにどの程度の重みを付ければトナー劣化を早めることなくトナー強制消費の実行回数を減らすことができるのかを予め実験等で求めておけば、トナー強制消費をより最適な時期に実行することが可能になる。
なお、本発明は、画像形成装置に限られず、上記トナー強制消費を実行する方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、Smart Media(登録商標)などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
また、本発明に係るプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムやオペレーティングシステム(OS)に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしても良い。従って、上記した本発明の記録媒体に必ずしも上記全てのモジュールを記録している必要はないし、また必ずしも全てのモジュールを伝送する必要もない。さらに所定の処理を専用ハードウェアを利用して実行させるようにすることができる場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、1枚の用紙への画像形成を1ページとして、印字率P=(階調値「0」(下地)の画素数)/(1ページ当たりの全画素数)としたが、印字率を求める方法は、このような1ページ当たりの画像面積比を求める方法に限定されることはない。
当該ページにおいて画像形成によりどれだけの量のトナーが使用されるのかが判れば良く、例えば各画素をa1、a2・・・aN(全画素数:N個)、各画素の階調値(256階調)をb1、b2・・・bNとしたとき、(b1+b2+・・+bN)/(256×N)を印字率Pとすることもできる。
(2)また、印字率を階調値すなわち濃度値に基づいて求めるとしたが、これに限定されることもない。ページへの画像形成に使用されるトナーの量(現像剤量)を指標する値であれば良く、例えばr,g,bのデータとすることもできる。r,g,bの値と使用されるトナーの量とを予め関連付けておけば、具体的にはr,g,bがどの値になったときにどの程度のトナーが使用されるのかを実験等から予め求めておけば、各画素についてr,g,bのデータからでもどれだけの量のトナーが使用されるのかを推定でき、その意味でr,g,bのデータを現像剤量を指標するものとして用いることも可能である。
この場合、r,g,bのデータに対する所定値H、Nをそれぞれ予め基準値として設定しておいて、r,g,bのデータと当該基準値の比較、差分の算出、差分の積算等の上述同様の処理からトナー強制消費の実行時期を決めることが考えられる。
また、r,g,bの値と濃度値とを予め関連付ける、具体的にはr,g,bがどの値になったときに各再現色での濃度値はどの値になるのかを予め求めておけば、r,g,bのデータから直接上記印字率に相当する値を求めることも可能である。
(3)上記では印字率をページ毎に求めるとしたが、ページ単位に限られることもない。本発明は、上述のように画像形成において、トナー劣化の関係から使用されるべきであると考えられるトナーの量(第1の基準値)に対し、実際に使用されるトナーの量が少ない場合にその不足量を差分として積算して行き、その積算値が濃度ばらつきとみなされないと考えられる許容値(第2の基準値)を越えるとトナー強制消費を実行するものであり、その技術思想からすれば、ページ単位でなくても、例えば1ページを2等分した1/2ページ分の範囲を所定の単位として、その単位ごとに上記の処理を実行するとしても同様の効果を得ることが出来るからである。この意味で、1/3ページ、複数ページ分等を所定の単位とすることもできる。
(4)上記実施の形態では、画像メモリ102から判定部103に送られる画像データにページの区切りを示すページ情報が付加されており、そのページ情報を参照することで所定の単位としての1ページ分の範囲を特定して印字率を求める方法を用いたが、その特定方法は、これに限定されない。
例えば、画像メモリ102内の画像データの格納領域のアドレスを用いて特定する方法が考えられる。具体的には、例えば1ページ分の範囲を所定の単位とする場合、ページ毎に、1ページ分の範囲を構成する画素群のデータを格納する領域のアドレスを指定することで、各ページを特定することができる。
また、例えば1/2ページ分の範囲を所定の単位とする場合には、ページ毎に、2等分される一方の1/2ページ分の範囲を構成する画素群のデータを格納する第1格納領域と、他方の1/2ページ分の範囲を構成する画素群のデータを格納する第2格納領域とを区別しておき、第1または第2の格納領域のアドレスを指定することで、2等分される一方または他方の1/2ページ分の範囲を特定することができる。
さらに、画像メモリ102から判別部103に送られる画像データに、ページ毎に、全画素(N個)について識別番号1、2・・N番を付したとき、判別部103において、受信開始の1番目の画素から(N/2)番目の画素までのデータを受信したときの当該1番目から(N/2)番目までの画素群を一方の1/2ページ分の範囲、(N/2)番目の次の画素からN番目の画素までのデータを受信したときの当該次の画素からN番目の画素までの画素群を他方の1/2ページ分の範囲としても良い。
(5)さらに、上記では所定の単位をページで示すとしたが、画像形成領域(画像形成されるべき所定の範囲)を特定できるものであればページに限られず、例えば時間で示すことも可能である。具体的には、特定されるべき画像形成領域を1ページ分の範囲としたとき、1ページ分のN個の画素のデータを受信するのに要する処理時間t1を所定の単位として予め規定しておけば、受信する画像データを時間t1ごとに区切ることで1ページ分の範囲を特定することができる。また、特定されるべき画像形成領域を1/2ページ分の範囲としたときには、(N/2)個の画素のデータを受信するのに要する処理時間t2を所定の単位とすれば、受信する画像データを時間t2ごとに区切ることで1/2ページ分の範囲を特定することができる。
さらに、画像形成動作時間を上記所定の単位とすることも可能である。例えば、1ページへの画像形成に要する時間t3を所定の単位とすれば、画像形成開始から時間t3が経過するまでの間に当該画像形成に用いられた画像データ(各画素の画素データ)を1ページ分の範囲のものと特定すれば良い。
そして、本発明の技術思想からすると、上記所定の単位を最小限、すなわち1画素ととらえ、各再現色について、画素毎に当該画素の階調値と当該画素に対し設定された基準値(第1の基準値)との差分を蓄積し、その蓄積量が第2の基準値を越えるとトナー強制消費の実行時期とする構成とすることも可能であろう。
(6)上記実施の形態では、タンデム型カラーデジタル複写機を例にしたが、少なくとも一の現像器を有し、トナー強制消費を実行する構成の複写機であれば適用できる。例えば、ロータリー状に配置された4台の現像器を順次切り換えて使用する、いわゆる4サイクル方式や、各色の現像器を並べてラックに収納し、これを直線上に移動させるエレベータ方式などのカラー複写機などに適用可能である。
また、例えば一の再現色用の現像器を一つ備える、いわゆるモノクロの複写機の場合にも適用できる。この場合、判定部103では、当該再現色について印字率算出、差分算出等の各処理が実行されることになる。さらに、複写機に限定されず、現像器を有しトナー強制消費を実行するプリンタ、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置一般に適用できる。
さらに、上記実施の形態では一成分現像方式による構成例を説明したが、現像剤を用いて現像する構成であれば良く、例えば二成分現像方式等の画像形成装置であっても適用できる。
(7)上記第1〜第4の実施の形態、変形例1〜6はそれぞれを任意に組み合わせて実施することもできる。
本発明は、現像剤の劣化を抑制して良好な現像を行うことが求められる画像形成装置に広く適用することができる。
第1の実施の形態に係る複写機1の全体の構成を示す図である。 複写機1の画像プロセス部30の拡大図である。 (a)〜(d)は、所定の条件で画像形成動作が実行されたときのトナー劣化の様子を示す図である。 複写機1の制御部100の構成を示すブロック図である。 制御部100の判定部103の構成を示すブロック図である。 制御部100による画像形成処理の内容を示すフローチャートである。 トナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 本実施の形態のまとめ消費によるトナー強制消費と、従来の平均値をとる方法によるトナー強制消費を実験で行ったときのY色についてのトナー劣化の様子を示した図である。 第2の実施の形態におけるトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。 所定の印字率で10000枚の用紙に連続して画像形成を行い、その間にトナー強制消費の必要な時期が来るとその都度トナー強制消費を実行するという動作をシミュレートした場合のトナー強制消費の回数、現像器の駆動時間等を示す図である。 第3の実施の形態の判定部200の構成を示す図である。 (a)は、重み付けテーブル213Yの内容を示す図であり、(b)は、テーブル2031の内容を示す図であり、(c)は、テーブル2032の内容を示す図であり、(d)は、テーブル2033の内容を示す図であり、(e)は、テーブル2034の内容を示す図である。 第3の実施の形態におけるトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。 第4の実施の形態の判定部300の構成を示す図である。 第4の実施の形態におけるトナー強制消費判定処理のサブルーチンの内容を示す図である。
符号の説明
1 複写機
20Y〜20K 作像ユニット
24Y〜24K 現像器
241Y 現像ローラ
100 制御部
103、200、300 判定部
108 CPU
121Y 印字率算出部
122Y 差分算出部
123Y 蓄積カウンタ部
124Y 比較部
125Y 強制消費判定部
126Y 所定値Hy記憶部
127Y 積算値Uy記憶部
128Y 所定値Ny記憶部
210 湿度検出センサ
211Y 前回印字率記憶部
212Y、311Y 重み付け部
213Y、312Y 重み付けテーブル



Claims (12)

  1. 像担持体上に作像された静電潜像を現像器から供給される現像剤で現像して画像を形成する画像形成装置であって、
    画像形成がページ単位で実行されるときの1ページ単位又は1ページを所定等分した単位のいずれか一方の単位毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が上記の一方の単位に対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出する算出手段と、
    前記算出手段により差分が算出される毎にその差分を積算する積算手段と、
    前記積算手段による積算値が所定値に達すると現像剤を強制消費させる現像剤消費手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像剤消費手段は、
    前記積算値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 複数の像担持体それぞれに作像された静電潜像を、各像担持体に対して配設された複数の現像器それぞれから供給される異なる再現色の現像剤で現像して現像剤像を形成し、形成された各現像剤像を転写媒体に重ね合わせて転写して画像を形成する画像形成装置であって、
    各再現色について、画像形成がページ単位で実行されるときの1ページ単位又は1ページを所定等分した単位のいずれか一方の単位毎に画像形成に使用される現像剤量を指標する値が上記の一方の単位に対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出する算出手段と、
    各再現色について、前記算出手段により差分が算出される毎にその差分を積算する積算手段と、
    各再現色について、前記積算値が当該再現色に対し設定された所定値に達すると当該再現色の現像剤を強制消費させる現像剤消費手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記現像剤消費手段は、
    いずれか一の再現色について、前記積算値が所定値に達したと判断すると、全再現色の現像剤を同時期に強制消費させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記各現像器は、一の駆動源からの駆動力を受けて同時に駆動される構成であり、
    前記現像剤消費手段は、
    前記一の駆動源の駆動力により全現像器を同時に駆動させ、前記現像剤の強制消費を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像剤消費手段は、
    各再現色について、当該再現色に対する積算値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像剤消費手段は、
    前記積算値を、設置環境、累積画像形成回数および過去N(Nは1以上の整数)回の画像形成で使用された現像剤使用量の少なくとも一の条件に基づいて補正し、その補正した値に相当する量の現像剤を強制消費させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記積算手段は、
    前記算出手段により算出された差分を、設置環境、累積画像形成回数および過去N(Nは1以上の整数)回の画像形成で使用された現像剤使用量の少なくとも一の条件に基づいて補正し、その補正した値を積算値とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像剤量を指標する値は、印字率であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記算出手段は、1ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記算出手段は、1/2ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1/2ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記算出手段は、1/3ページ毎に、画像形成に使用される現像剤量を指標する値が1/3ページに対し設定された基準の現像剤量を指標する値よりも小さい場合にのみその差分を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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