JP2010160468A - 画像形成装置 - Google Patents

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拓道 戸田
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宏和 東内
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Abstract

【課題】現像器内の劣化トナーを低減して画質劣化の抑制可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】直近の過去、30枚の用紙に対する画像形成により消費されたトナー量の平均値を算出し(S111)、算出した平均値が所定値よりも少なければ(S112で「YES」)、低消費傾向に設定し(S114)、平均値が所定値以上であれば(S112で「NO」)、高消費傾向に設定する(S113)。累積トナー消費量が閾値X以上になるとトナー補給を実行する構成において、高消費傾向が設定されている場合には、ジョブ実行時に閾値Xを基準値のX2に設定する。一方、低消費傾向が設定されている場合には、閾値Xを高消費傾向用のX2よりも大きいX1に設定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、現像部から供給されるトナーにより画像を形成する画像形成装置に関する。
プリンタなどの画像形成装置として、特許文献1には感光体ドラムなどの像担持体上の静電潜像をトナーで現像する現像器と、補給用のトナーを現像器に供給するトナー補給部を備え、入力される画像データに基づいて、現像器から現像により消費されるトナー量をプリントの印字量としてカウントし、カウントされた印字量が所定値だけ増加するごとに所定量のトナーを現像器に補給する制御を行う画像形成装置が開示されている。
この補正制御を行えば、現像器から消費されたトナーに相当する量のトナーを補給することができ、現像器内のトナー量を常時、略一定の量に維持することができる。この一定の量とは、通常、高印字率の画像を連続印字してもその途中で現像部内のトナーがなくなりトナーかすれが生じるといったことがないようにある程度多めの量が設定される。
特開2007−233037号公報
画像形成装置は、例えば低印字率(1枚の用紙全体の面積に対する画像部分の面積の割合:カバレッジ)の画像の印字ばかりを行うユーザや、高と低印字率の画像の印字を半分ずつ行うユーザなど様々なユーザに利用される。このように様々なユーザに利用されるにも関らず、上記特許文献1のようにトナー量を一律に一定量に維持する構成をとると、現像器内に劣化トナーの割合が増えて画質劣化を招くという問題がある。
すなわち、例えば低印字率の画像形成がほとんどの場合、現像により現像器から感光体ドラムに移動するトナー(排出されるトナー)が少なく、トナー補給もほとんど行われないので、現像器内のトナーの入れ替わりがなくなる。このため、同じトナーが現像器内で繰り返し攪拌等されて、トナー粒子が磨耗や削れなどにより劣化に至り易くなる。
この劣化トナーは、現像に供されずに現像器から排出され難いので現像器内に溜まり易く、劣化トナーの割合が増えると、トナー量を一定に維持できても、劣化していない正常なトナーの割合が少なくなって、現像性能が低下するおそれが生じるからである。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、現像器内の劣化トナーを低減して画質劣化の抑制可能な画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、現像部から供給されるトナーを用いて画像を形成する画像形成装置であって、前記現像部に補給用のトナーを補給するトナー補給手段と、画像形成により前記現像部から消費されたトナー量を指標する値が閾値以上になると、前記トナー補給手段に補給用のトナーを前記現像部に補給させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、直近の過去の複数回を含む一定数の画像形成におけるトナー消費量を指標する情報に基づいて、前記閾値の大きさを決めることを特徴とする。
また、前記情報は、前記一定数の画像形成におけるトナー消費量の推移を示す情報であり、前記制御手段は、前記トナー消費量の推移からトナーが所定量以上消費される高消費傾向にあるか否かを判断する判断手段を備え、前記高消費傾向にあると判断された場合には、前記閾値を第1の値に決め、前記高消費傾向にないと判断された場合には、前記閾値を前記第1の値より高い第2の値に決めることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、画像形成が行われる毎に、当該画像形成に用いられる画像データに基づいて当該画像形成により消費されるトナー量を推定する推定手段と、前記推定されたトナー消費量に関する情報を記憶している記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている過去の複数回の画像形成における推定トナー消費量に関する情報から、前記トナー消費量の推移を求める算出手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記算出手段は、前記トナー消費量の推移として、前記複数回の画像形成における推定トナー消費量の平均値を算出し、前記判断手段は、前記算出された平均値が前記所定量以上の場合に高消費傾向にあり、それ以外に高消費傾向にはないと判断することを特徴とする。
さらに、現像されたトナー像を、搬送されるシート上に転写する構成であり、過去の複数回の画像形成で用いられたシートの搬送方向長さを指標する値を取得する取得手段を備え、前記算出手段は、前記トナー消費量の推移として、前記過去の複数回の画像形成における推定トナー消費量と前記取得されたシートの搬送方向長さを指標する値とに基づいてシート搬送方向の単位長さ当たりのトナー消費量を算出し、前記判断手段は、前記算出されたシート搬送方向の単位長さ当たりのトナー消費量が前記所定量以上の場合に前記高消費傾向にあり、それ以外に高消費傾向にはないと判断することを特徴とする。
また、画像形成の実行指示をユーザ毎に受け付ける受付手段と、前記受け付けられたユーザを識別する識別手段と、を備え、前記推定手段は、識別されたユーザ別に画像形成により消費されるトナーの量を推定し、前記記憶手段には、識別されたユーザ別に推定されたトナー消費量に関する情報が記憶されており、前記算出手段は、前記記憶手段に記憶されている情報のうち、前記識別手段により識別されたユーザに対応する情報から、当該ユーザに対するトナー消費量の推移を求め、前記判断手段は、前記算出手段により求められた前記ユーザに対するトナー消費量の推移から、当該ユーザの消費傾向が前記高消費傾向にあるか否かを判断することを特徴とする。
さらに、1色のトナーを用いて単色の画像を形成するモノクロモードと、異なる複数色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードとを切り換えて実行可能に構成され、前記推定手段は、前記モノクロモードとカラーモード別に、画像形成により消費されるトナーの量を推定し、前記記憶手段には、前記モノクロモードとカラーモード別に推定されたトナー消費量に関する情報が記憶されており、前記算出手段は、前記モノクロモードとカラーモードのうち、実行されるべきモードに対応する、前記記憶手段に記憶されているトナー消費量に関する情報から、当該モードに対する前記トナー消費量の推移を求め、前記判断手段は、前記算出手段により求められた前記モードに対するトナー消費量の推移から、当該モードでの消費傾向が前記高消費傾向にあるか否かを判断することを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記閾値が前記第1の値の場合に、前記トナー量を指標する値が当該第1の値に到達すると、前記トナー補給手段を制御して、前記現像部のトナー量が目標値に達するまで補給用のトナーを前記現像部に補給させ、前記閾値が前記第2の値に変更された場合には、前記トナー量を指標する値が当該第2の値に到達すると、前記トナー補給手段を制御して、前記現像部のトナー量が前記目標値よりも所定量だけ少ない量に達するまで補給用のトナーを前記現像部に補給させることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、連続する複数回の画像形成動作中に、前記閾値として前記第2の値が用いられている場合に、前記トナー量を指標する値が前記第2の値よりも大きい第3の値に到達すると、当該画像形成動作を中断して、補給用のトナーの前記現像部への補給を継続することを特徴とする。
また、前記現像部のトナーとは色の異なるトナーが収容される1以上の別の現像部を備え、1つの現像部を用いて単色の画像を形成するモノクロモードと、複数の現像部を用いてカラー画像を形成するカラーモードとを切り換えて実行可能であり、前記トナー補給手段は、前記1以上の別の現像部に、当該現像部に用いられる補給用のトナーを補給し、前記情報は、前記一定数の画像形成に含まれるモノクロモードの、カラーモードに対する画像形成回数の比率を示す情報であり、前記制御手段は、前記モノクロモードでは前記1つの現像部にトナーを補給する際に前記閾値としてモノクロ用の閾値を用い、前記カラーモードでは前記複数の現像部それぞれにトナーを補給する際に前記閾値としてカラー用の閾値を用い、前記比率が第1の値からこれよりも大きい第2の値に変わると、前記モノクロ用の閾値を第1の値のときに用いた閾値より低い値に決め、前記カラー用の閾値を第1の値のときに用いた閾値より高い値に決めることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、前記比率が前記第2の値より大きい第3の値に変わると、前記モノクロ用の閾値を第2の値のときに用いた閾値より低い値に決め、前記カラー用の閾値を第2の値のときに用いた閾値より高い値に決めることを特徴とする。
また、前記複数回の画像形成とは、1枚の記録シートの片面に画像を形成する1回の画像形成動作を複数回実行することであることを特徴とする。
さらに、前記制御手段は、電源投入時または画像形成の開始直前に前記閾値の決定を行うことを特徴とする。
このようにすれば、直近の過去において例えば複数枚の記録シートに対し低カバレッジの画像形成が続いていたような場合には、低カバレッジの画像形成を行う場合の閾値を、高カバレッジの画像形成に対する閾値よりも高い値に設定することができ、現像部に収容されるトナーの量を高カバレッジの画像形成のときよりも少なくすることができる。従って、低カバレッジの画像形成がほとんどであるのに現像部内に余分な多くのトナーが収容されてしまい、劣化トナーの割合が増加するといったことを防止できる。
これとは逆に、例えば高カバレッジの画像形成が続いていたような場合には、その閾値を低カバレッジに対する閾値よりも低い値に設定すれば、低カバレッジのときよりも現像部内のトナー量を多くすることができる。これにより、高カバレッジの画像を現像するためにトナーの消費量が多くなったような場合でも、画像形成の途中に現像部内のトナーが不足してトナーかすれが生じるといったことを防止できる。
実施の形態1に係る複写機の全体の構成を示す図である。 複写機の現像器とトナーホッパの構成を示す拡大図である。 複写機の制御部の構成を示すブロック図である。 制御部のトナー消費量履歴記憶部に記憶されるトナー消費量の情報テーブルの例を示す図である。 トナー消費量算出処理の内容を示すフローチャートである。 消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。 トナー補給処理の内容を示すフローチャートである。 複数枚の用紙に連続して画像を形成するジョブを実行する場合におけるY色のトナー消費量の推移の様子を示す図である。 実施の形態2に係るトナー補給処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るトナー補給処理を実行した場合におけるY色のトナー消費量の推移の様子を示す図である。 実施の形態3に係るY色のトナー補給処理の一部を示すフローチャートである。 実施の形態4に係るトナー消費量履歴記憶部に記憶されるY色の情報テーブルの例を示す図である。 実施の形態4に係るY色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は、実施の形態5に係るY色のトナー消費量についての情報テーブルの例を示す図であり、(b)は、Y色の消費傾向情報テーブルの例を示す図である。 実施の形態5に係るY色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態5に係るY色のトナー補給処理の一部を示すフローチャートである。 (a)は、実施の形態6に係るK色のトナー消費量についての情報テーブルの例を示す図であり、(b)は、K色の累積トナー消費量テーブルの例を示す図であり、(c)は、K色の消費傾向情報テーブルの例を示す図である。 実施の形態6に係るK色についてのトナー消費量算出処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態6に係るK色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態7に係る現像器に配される磁気センサによる検出信号(電圧)の波形を模式的に示す図である。 画像形成動作中における、ある色の現像剤の濃度制御を説明するための図である。 モノクロ比を説明するための図である。 実施の形態7に係るT/C目標値設定処理の内容を示すフローチャートである。 実施の形態7に係るトナー補給処理の内容を示すフローチャートである。 Y色についてT/C目標値が段階的に切り換えられている様子の例を示す図である。
<実施の形態1>
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタル複写機(以下、単に「複写機」という。)を例にして説明する。
(1)複写機全体の構成
図1は、本実施の形態に係る複写機10の全体の構成を示す図である。
同図に示すように、複写機10は、画像読取部11と、画像形成部12と、給送部13と、定着部14と、制御部15などを備え、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)色からなるカラー画像、またはモノクロ、例えばブラック色の画像を形成して、記録シート(以下、「用紙」という。)上に再現する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表す。
画像読取部11は、セットされた原稿の画像を読み取って、読み取って得られた画像データを出力する。
画像形成部12は、Y〜K色に対応する作像部20Y〜20K、中間転写ベルト21、トナーホッパ7Y〜7K、トナー補給モータ8Y〜8Kなどを備えている。
作像部20Y〜20Kは、感光体ドラム1Y〜1K、その周囲に配設された帯電ローラ2Y〜2K、露光部3Y〜3K、現像器4Y〜4K、一次転写ローラ5Y〜5K、感光体ドラム1Y〜1Kを清掃するためのクリーナ6Y〜6Kなどを備えており、感光体ドラム1Y〜1K上にY〜K色のトナー像を作像する。
中間転写ベルト21は、無端状のベルトであり、駆動ローラ22と従動ローラ23に張架されて同図矢印方向に循環駆動される。
トナーホッパ7Y〜7Kは、その内部にY色〜K色の補給用のトナーが収容されており、制御部15の指示によりその補給用のトナーを現像器4Y〜4Kに供給する。
給送部13は、用紙Sを収容する給紙カセット31と、給紙カセット31内の用紙Sを搬送路37上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ32と、繰り出された用紙Sを搬送する搬送ローラ対33と、搬送される用紙Sを二次転写位置351に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対34と、二次転写ローラ35などを備えている。
定着部14は、相互に圧接される定着ローラと加圧ローラと、定着ローラを加熱するためのヒータなどを備えている。
制御部15は、ユーザから操作パネル16を介して複写等の実行指示を受け付けると、その指示に基づき、画像読取部11と画像形成部12などを制御して複写動作を開始させる。具体的には、画像読取部11に対し原稿画像の読み取りを実行させると共に、読み取って得られた画像データに基づいて露光部3Y〜3Kのレーザダイオードを駆動させる。これにより露光部3Y〜3Kのレーザダイオードから各色に対するレーザ光Lが出射されて、感光体ドラム1Y〜1Kが1ラインずつ所定の画素クロック周波数に応じて露光走査される。
この露光走査の前に、感光体ドラム1Y〜1Kは、帯電ローラ2Y〜2Kにより一様に帯電されており、レーザ光Lの露光走査によって感光体ドラム1Y〜1K上に静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、現像器4Y〜4Kにより現像(顕像化)されて、感光体ドラム1Y〜1K上にトナー像が作像される。各色のトナー像は、一次転写ローラ5Y〜5Kと感光体ドラム1Y〜1K間に作用する静電力により中間転写ベルト21上に順次一次転写される。この際、各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト21上の同じ位置に重ね合わせて転写されるようにタイミングをずらして実行される。中間転写ベルト21上に重ね合わされた各色トナー像は、中間転写ベルト21の循環駆動により二次転写位置351に移動する。
上記作像動作のタイミングに合わせて、給送部13からは、タイミングローラ対34を介して用紙Sが給送されて来ており、その用紙Sは、循環駆動される中間転写ベルト21と二次転写ローラ35の間に挟まれて搬送される。その際、二次転写ローラ35と駆動ローラ22間に作用する静電力により、中間転写ベルト21上のトナー像が一括して用紙S上に二次転写される。
二次転写位置351を通過した用紙Sは、定着部14に搬送され、定着部14を通過する際に、用紙S上のトナー像が加熱、加圧されて用紙Sに定着された後、排出ローラ対36を介して排出され、収容トレイ38に収容される。
なお、上記ではコピージョブとしてカラー画像を形成するジョブを実行する場合を説明したが、モノクロ、例えばK色の画像を形成するコピージョブを実行する場合には、K色用の作像部20K、トナーホッパ7Kが駆動され、上記と同様にK色だけの作像動作が実行される。また、図示していないが複写機10は、ネットワーク、例えばLANを介して外部の端末装置と接続されており、外部端末からプリントジョブの指示を受け付けると、受け付けたプリントジョブのデータ(プリントに用いるための画像データが含まれる)に基づいてカラーまたはモノクロ画像を形成するプリンターとしての機能も有している。
(2)現像器とトナーホッパの構成
図2は、現像器4Yとトナーホッパ7Yの構成を示す拡大図であり、トナーホッパ7Yから現像器4Yにトナーが供給されている様子を示している。なお、説明の都合上、露光部3Yなどの部材については省略されている。
同図に示すように、現像器4Yは、ハウジング41Y、現像ローラ42Y、供給ローラ43Y、攪拌ローラ44Yなどを備える。現像室としてのハウジング41Yには、現像剤としてのトナーTなどが充填されている。
現像ローラ42Yは、感光体ドラム1Yに対向配置され、トナーTを担持して現像位置に搬送する。現像ローラ42Yにより搬送されたトナーTにより、現像位置において感光体ドラム1Y上の静電潜像が現像される。
供給ローラ43Yは、ハウジング41Y内のトナーTを現像ローラ42Yに供給し、攪拌ローラ44Yは、ハウジング41Y内のトナーTを攪拌してトナー固化を防ぐと共に流動性を保持しつつ、攪拌したトナーTを供給ローラ43Yに搬送する。
トナーホッパ7Yは、スパイラルローラ71Yを備え、現像器4Yのハウジング41Yと装置正面側または奥側の位置においてパイプ部材72Yを介して連結されている。
スパイラルローラ71Yは、トナー補給モータ8Yの駆動力を受けて回転し、収容されているY色のトナーTをパイプ部材72Yに向けて搬送する。パイプ部材72Yに搬送されたトナーTは、パイプ部材72Yの中を通って現像器4Yのハウジング41Yの上部に設けられた補給口45Yを介してハウジング41Y内に補給される。
(3)制御部15の構成
図3は、制御部15の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部15は、主な構成要素として、通信インターフェース(I/F)部101と、CPU102と、ROM103と、RAM104と、読取制御部105と、プリント制御部106と、画像メモリ107と、ドットカウンタ部108と、トナー消費量算出部109と、トナー消費量履歴記憶部110と、累積トナー消費量記憶部111と、消費傾向判断部112と、消費傾向情報記憶部113と、トナー補給制御部114と、閾値記憶部115と、画像処理部116などを備える。各部は、バス100を介して相互にデータのやりとりを行えるようになっている。
通信I/F部101は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
読取制御部105は、画像読取部11を制御して、原稿のページ毎にその原稿画像の読取動作を実行させる。
画像処理部116は、通信I/F部101を介して外部から受信したプリントジョブのデータに含まれる画像データ、および画像読取部11により読み取られた画像データにシェーディング補正等の補正処理を施した後、Y、M、C、Kの各再現色の画像データに変換して、その変換後の画像データを画像メモリ107に格納させる。
この変換後の画像データは、階調値、例えば256階調の場合であれば0〜255までのいずれかの数値を表すデータ(濃度値)であり、画素毎にY、M、C、Kの各再現色の階調値を含む画素データである。この階調は、1画素を1または複数のドットで露光することにより再現される。
プリント制御部106は、コピージョブ、プリントジョブの実行の際に、画像メモリ107に格納されている画像データをページ単位(画像形成に用いられる用紙1枚単位)で読み出す。そして、読み出した画像データに基づき露光部3Y〜3Kのレーザダイオードの駆動信号を生成して、各レーザダイオードを駆動させる。これにより感光体ドラム1Y〜1Kの表面の、画像の形成される部分が1ドット単位で露光される。
ドットカウンタ部108は、画像形成が開始されると、上記駆動信号に基づき画像形成が実行されるページ順に、ページ毎に画素単位でドット数を計数し、全画素の計数値を合算した値をそのページの累積ドット数としてトナー消費量算出部109に送る。この累積ドット数のカウントは、各色別に実行される。画像の部分だけがドット数として計数されるので、仮に1ページ内に画像が全く存在しない場合には、そのページ(用紙)については、累積ドット数は各色について0になる。
トナー消費量算出部109は、ドットカウンタ部108から各色別にページ順に送られてくる累積ドット数に基づき、各色別にページ単位でそのページの画像を形成するのに消費されるであろうトナー消費量を算出する。この算出は、例えば各色別に、1ドットに対して消費される単位ドット当たりの推定トナー量の情報が予め記憶されており、累積ドット数にその推定トナー量を乗算することにより行なわれる。従って、算出値は、推定値ということになる。単位ドット当たりのトナー量は、事前に実験などから求められる。なお、上記とは別の方法を用いてトナー消費量を算出するとしても良い。
トナー消費量がページ順に算出される毎に、そのトナー消費量の情報は、各色別に履歴としてトナー消費量履歴記憶部110に記憶される。
図4は、トナー消費量履歴記憶部110に記憶されるトナー消費量の情報テーブル121を示す図であり、同図では直近の過去、用紙30枚分に対する画像形成でのY色のトナー消費量の例を示している。ここで、履歴欄の数値i=1〜30は、格納領域を示す番号に相当し、1つの格納領域が1枚の用紙に対するトナー消費量を示している。後述のように、1枚の用紙に対するトナー消費量が算出される毎に、i=1から2、3・・30の順に、iの値に対応する格納領域にその算出されたトナー消費量が上書きされて行き、iの値が30を超えると、1に戻って同じ処理が繰り返される。このことは、他の色について同様である。
図3に戻り、累積トナー消費量記憶部111には、各色別に累積トナー消費量を示す情報が記憶されている。累積トナー消費量は、画像形成時にトナー消費量算出部109により用紙毎に算出されたトナー消費量の累積値を示している。例えば、トナー消費量算出部109によりY色のトナー消費量が算出されると、算出されたY色のトナー消費量が、その時点で累積トナー消費量記憶部111に記憶されているY色の累積トナー消費量に加算され、加算後の値が新たなY色の累積トナー消費量として書き換えられる。累積トナー消費量は、後述のようにY色のトナー補給が実行されるとゼロにリセットされる。従って、前回のトナー補給終了後から現在までの期間に実行された画像形成により消費されたトナーの合計を表すものといえる。累積トナー消費量が多くなるほど、現像器4Y内のトナーの量が少なくなっていることになる。このことは、他の色について同様である。
消費傾向判断部112は、トナー消費量履歴を参照し、直近の過去から現在までの間において高カバレッジの画像形成が多かったか否か、換言すると多くのトナーを消費する画像形成を行う傾向(高消費傾向)にあるか否かを判別する。この判別方法については、後述する。判別結果は、消費傾向情報として消費傾向情報記憶部113に記憶され、後述するトナー補給の要否判断に用いられる閾値Xの設定に利用される。
トナー補給制御部114は、各色毎に、累積トナー消費量が、閾値として設定された値(第1と第2のいずれかの値)に達すると、対応する色用のトナーホッパを制御して補給用のトナーを現像器に補給させる。
閾値記憶部115には、上記第1と第2の閾値を示す情報が記憶されている。
CPU102は、ROM103の制御プログラムに基づいて、画像読取部11、画像形成部12、給送部13などの各部の動作を制御し、円滑なカラー、モノクロの画像形成動作を実現する。RAM104は、CPU102のワークエリアとなる。
(4)トナー消費量算出処理
図5は、トナー消費量算出部109が実行するトナー消費量算出処理の内容を示すフローチャートであり、各色別に、ページ単位でドットカウンタ部108から1ページ(1枚の用紙)に対する累積ドット数を受信する毎に開始される。処理内容は、各色について基本的に同じなので、以下ではY色を例に説明する。
受信したY色の累積ドット数から1枚の用紙に対するY色のトナー消費量Pを算出する(ステップS101)。この算出方法は、上述した方法で行われる。
累積トナー消費量記憶部111に記憶されているY色の累積トナー消費量Qを読み出し、読み出した累積トナー消費量Qに、ステップS101で算出されたY色のトナー消費量Pを加算した値を、新たなY色の累積トナー消費量Qとして累積トナー消費量記憶部111に記憶させる(ステップS102)。
そして、算出されたY色のトナー消費量Pを示す情報をトナー消費量履歴記憶部110のY色における履歴iの値に対応する格納領域に格納する(ステップS103)。このiの値は、前回の当該トナー消費量算出処理が実行されたときにステップS104〜S106において求められて記憶されていたものである。ステップS103では、当該記憶値が読み出される。
ステップS104では、現在のiの値に「1」をインクリメントする。そして、ステップS105では、インクリメント後の値が30を超えているか否かを判断する。超えていない、すなわち2〜30のいずれかの値であると判断すると(ステップS105で「NO」)、現在のiの値を記憶して、当該処理を終了する。一方、インクリメント後の値が30を超えている、すなわち31であると判断すると(ステップS105で「YES」)、iの値を1に設定し直して記憶し(ステップS106)、当該処理を終了する。
トナー消費量算出処理が実行される毎に、iの値が1、2・・30、1、2・・30、1・・の順に変わり、そのiの値に対応する格納領域にトナー消費量が順に格納されて行く。従って、1枚前(直前)の用紙に対するトナー消費量の情報は、現在のiの値が1であれば、履歴i=30に対応する格納領域に格納され、現在のiの値が2〜30の範囲であれば、その値から1を差し引いた値に対応する格納領域に格納されていることが判る。同様に、iの値を1つずつ遡って行けば、過去、何枚前の用紙に対するトナー消費量がどの格納領域に格納されているかを知ることができる。
(5)消費傾向判断処理
図6は、消費傾向判断部112が実行する消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。当該処理は、例えば電源オン時、ジョブ開始直前などに実行される。なお、処理内容は、各色について基本的に同じなので、以下ではY色を例に説明する。
同図に示すように、トナー消費量履歴記憶部110に記憶されているY色の履歴i=1〜30に対応する格納領域に格納されている全てのトナー消費量のデータを読み出して、これらの平均値を算出する(ステップS111)。この値は、直近の過去、用紙30枚に対する画像形成における用紙1枚のY色の平均トナー消費量に相当する。
算出された平均値が所定値、ここでは16〔mg〕よりも大きいか否かを判断する(ステップS112)。この16〔mg〕とは、A4サイズの用紙に対する4パーセントのカバレッジの画像形成を実行する場合のトナー消費量に相当する値の例である。
平均値<16〔mg〕ではない、すなわち平均値≧16〔mg〕と判断すると(ステップS112で「NO」)、消費傾向を「高」消費傾向と判別し、その判別結果をY色の消費傾向情報として設定、具体的には消費傾向情報記憶部113に記憶した後(ステップS113)、当該処理を終了する。
一方、平均値<16〔mg〕と判断すると(ステップS112で「YES」)、消費傾向を「低」消費傾向であると判別し、その判別結果をY色の消費傾向情報として設定(消費傾向情報記憶部113に記憶)した後(ステップS114)、当該処理を終了する。
直近の過去、用紙30枚分のY色の平均トナー消費量が閾値としての16〔mg〕以上ということは、Y色についてトナー消費量の多い高カバレッジの画像形成を頻繁に実行していたといえるので、消費傾向を「高」と判別し、逆に16〔mg〕よりも少ない場合には、トナー消費量の少ない低カバレッジの画像形成を実行していたといえるので、消費傾向を「低」と判別するものである。
このように直近の過去の消費傾向を判別するのは、トナー補給の要否判断のための閾値Xを消費傾向の高低に応じて変更することにより、必要な時期にだけトナー補給を実行して、現像器内の劣化トナーの割合を低減しつつ、ユーザに耳障りに聞こえるトナー補給時のトナー補給モータによる起動音の発生頻度を抑制するためである。
具体的に説明すると、直近の過去のジョブにおける消費傾向が「高」ということは、次のジョブにおいても高消費の傾向が続く蓋然性が高いと想定される。従って、ある程度、閾値Xを低めに設定しておいて早めにトナー補給が開始されるようにしておかなければ、ジョブ実行中に短時間に多量のトナーが消費された場合にトナー補給が追いつかなくなるといった事態が考えられる。
これに対し、消費傾向が「低」の場合には、次のジョブにおいても同じ低消費傾向が続く蓋然性が高く、次のジョブ実行中に短時間に多量のトナーが消費されるといったことが起こり難いことになる。そうであれば、トナー補給のための閾値Xを高消費傾向のときの閾値よりも高く設定しても、ジョブ実行中にトナー補給が追いつかないといったことが発生しないはずである。後述のように、高消費傾向のときの閾値を基準として、低消費傾向のときには閾値Xを高消費傾向の閾値よりも高い値に設定しつつ、トナー補給の時期が来ると高消費傾向のときと同じトナー補給制御を実行するようにすれば、閾値を高消費傾向の閾値に固定する場合よりもトナー補給の実行頻度を減らして、ユーザにとって耳障りになるトナー補給時における起動音の発生頻度をより少なくすることができる。
また、現像器内のトナー量が高消費傾向のときよりも減るので、低消費傾向の状態で現像器内のトナーの入れ替わりが少なくなることによりトナーが磨耗等により劣化するとしても、現像器内のトナー量が少ない分、劣化に至るトナーの量も少なくて済む。従って、トナー補給により正常なトナーが現像器内に補給されると、補給後の現像剤には、劣化トナーの割合が少ない、すなわち正常なトナーの割合が多くなる。これにより、劣化トナーの割合が多くなりすぎ、劣化していない正常なトナーの割合が少なくなって、現像性能が低下するといったことを防止することができる。
上記では、消費傾向判断処理が1回行われる毎に消費傾向が判別されるので、例えば前回が高消費傾向と判別されても今回は低消費傾向と判別される場合やその逆の場合もあり得る。なお、消費傾向の判断に用いられる閾値としての所定値「16〔mg〕」は、一例であることはいうまでもなく、消費傾向を判別するのに適した値が予め実験などから求められ、ROM103などに記憶される。同様に、上記の履歴としての用紙の枚数「30枚」についても、これに限られず、消費傾向を判別するための適切な枚数が予め実験などから求められ、その数に対応する格納領域が累積トナー消費量記憶部111に用意される。
また、当該処理の実行は、電源オン時やジョブ開始時などに限られず、例えばウォームアップ終了時、ジョブ終了時、ジャムや故障などのトラブル解除時、複数枚の用紙に連続して複写する場合のn枚目の用紙に対する画像形成の終了から(n+1)枚目の用紙に対する形成画像の開始前までの間(用紙間隔)などに行うとしても良い。
(6)トナー補給処理
図7は、トナー補給制御部114が実行するトナー補給処理の内容を示すフローチャートである。当該処理は、例えば画像形成動作中やウォームアップ中、強制トナー補給中などに実行される。なお、処理内容は、各色について基本的に同じなので、以下ではY色を例に説明する。
同図に示すように、所定時間、ここでは300〔ms〕が経過するのを待ち、所定時間が経過すると(ステップS121)、消費傾向情報記憶部113に記憶されているY色の消費傾向情報を読み出して、Y色の消費傾向が低消費傾向にあるか否かを判断する(ステップS122)。
低消費傾向にない、すなわち高消費傾向にあると判断すると(ステップS122で「NO」)、トナー補給の要否判断に用いられるY色の閾値Xを第1の値(ここでは、75)に決定(設定)して(ステップS123)、ステップS125に移る。一方、低消費傾向にあると判断すると(ステップS122で「YES」)、Y色の閾値Xを第2の値(ここでは、300)に決定(設定)して(ステップS124)、ステップS125に移る。
ステップS125では、累積トナー消費量記憶部111に記憶されているY色の累積トナー消費量Qが上記で設定されたY色の閾値X以上であるか否かを判断する。累積トナー消費量Qが閾値X以上ということは、トナー補給が必要であることを示し、累積トナー消費量Qが閾値Xよりも小さいということは、トナー補給が不要であることを示している。
累積トナー消費量Q≧閾値Xと判断すると(ステップS125で「YES」)、Y色の累積トナー消費量Qをトナー補給量Zに設定して(ステップS126)、トナー補給モータ8Yを駆動させ、設定されたトナー補給量Zだけトナーホッパ7YからY色の補給トナーを現像器4Yに補給させる(ステップS127)。
そして、現時点で累積トナー消費量記憶部111に記憶されているY色の累積トナー消費量Qから上記トナー補給量Zを差し引いた値を新たなY色の累積トナー消費量Qとして書き換えて(格納して)(ステップS128)、ステップS121に戻る。
このように累積トナー消費量Qからトナー補給量Zを差し引く処理を行うことにより、トナー補給制御をより精度良く行うことができる。
すなわち、累積トナー消費量Qは、上記のように前回のトナー補給終了時から現在までの期間におけるトナー消費量の合計を示すので、その合計の量と同じ量だけトナーを補給すれば、現像器4Y内のトナー量は、前回のトナー補給終了時点における一定量(基準量)に戻るはずであり、そうすると累積トナー消費量Qからトナー補給量Zを差し引く処理をせずとも、累積トナー消費量Qを単に0に設定する処理を行えば良いことになる。
ところが、複数枚の用紙に連続して画像形成を行うジョブの実行中には、上記のトナー消費量算出処理と当該トナー補給処理が順に繰り返し実行される。このとき、例えばステップS127のトナー補給中に、トナー消費量算出処理のステップS102において累積トナー消費量Qの値がQ´(>Q)に書き換えられると、トナーを補給量Zだけ補給しても、補給量Zが書き換え前のQと同じ値に設定されているので、現像器4Y内では、実際にQ´とZの差分だけ基準量よりもトナーが少ないことになり、実際の消費量と算出による消費量との間に差が生じることになる。
そこで、累積トナー消費量がQ´に書き換えられたとしても、トナー補給終了時点で累積トナー消費量記憶部111に記憶されている累積トナー消費量とトナー補給量Zとの差分、すなわち上記の例では(Q´−Z)をとり、その差分を新たな累積トナー消費量Qとして設定することにより、実際の消費量と算出による消費量との差を小さくでき、トナー補給制御をより精度良く実行することができる。
累積トナー消費量Qが閾値X以上ではない、すなわち累積トナー消費量Q<閾値Xと判断すると(ステップS125で「NO」)、トナー補給の必要がないので、そのままステップS121に戻る。
図8は、複数枚の用紙に連続して画像を形成するジョブを実行する場合におけるY色のトナー消費量の推移の様子を示す図であり、(a)が実施例を(b)が比較例を示している。両図において、横軸が時間tを、縦軸が累積トナー消費量Qを示している。累積トナー消費量Qは、上記の基準量からの現像器4Yにおけるトナー消費量の累積値であり、同図ではQ=0が基準量であることを示している。また、1枚目、2枚目・・とは、当該ジョブにおける用紙の枚数であり、用紙毎のカバレッジを低または高で表している。ここで、低カバレッジは、例えば文字だけの画像が形成される用紙でありトナー消費が少ない場合を、高カバレッジは、例えば写真画像が形成される用紙でありトナー消費が多い場合を示している。両図では低カバレッジが多く、5枚に1枚程度の割合で高カバレッジが混じる低消費傾向にある状態で当該ジョブが実行される例を示しており、以下、このような低消費傾向が当該ジョブの直前の、過去のジョブから続いている場合の例として説明する。
図8(a)の実施例を見ると、時点t=0において閾値X=X1(低消費傾向のときの閾値。ここでは300)に設定される(上記ステップS124の実行)。1枚目に続き2枚目(高カバレッジ)の用紙への画像形成終了後に累積トナー消費量Qの値が75(=X2)に達するが、X2は閾値として設定されていないので、現時点ではトナー補給が実行されない。引き続き、3枚目以降の用紙に対する画像形成が行われ、n枚目の用紙に対する画像形成中の時点t1において累積トナー消費量Qが閾値X1に達すると、ここで初めてY色のトナー補給が実行され、現像器4Y内のトナー量が基準量またはそれに近い量まで戻る。そして、(n+1)枚目以降のそれぞれの用紙に対する画像形成が継続して実行される。
一方、図8(b)の比較例(上記特許文献1の構成に相当)では、例えば時点t11において、閾値X=X1に設定されるが、2枚目の用紙に対する高カバレッジの画像形成終了後の時点t12において、閾値XがX1からX2に変更され、その時点で累積トナー消費量QがX2(=75)に達しているために1回目のトナー補給が実行される。このトナー補給により、現像器4Y内のトナー量が基準量まで戻る。3枚目以降は、低カバレッジが続き、時点t13において閾値XがX2からX1に変えられると、それぞれの用紙に対する画像形成が継続して実行される。
その後、(n+1)枚目の用紙に対する高カバレッジの画像形成が終了すると、時点t14において閾値XがX1からX2に戻され、その時点で累積トナー消費量QがX2に達しているので、ここで2回目のトナー補給が実行される。
このように比較例では、実施例よりもトナー補給の回数が1回多くなっている。このようになったのは、次の理由による。すなわち、比較例では、時点t12において高カバレッジの画像形成により消費されたトナー量を早めに補給しておくべく閾値XをX1からX2に戻す制御を行ったが、実際のジョブではその後、低カバレッジの画像形成が続いており、拙速にトナー補給をする必要がなかったのに対し、実施例では、高カバレッジの画像形成が途中で入っても直近の過去の消費傾向から高カバレッジは続かないとの想定の元に、閾値をX1のまま維持してトナー補給のタイミングを遅らせて、必要な時期(上記例では時点t1)になって初めて実行するようにしたことによるものである。
従って、図8のようなジョブが引き続き実行されると、トナー補給を適切なタイミングで実行しつつ、トナー補給の回数は実施例の方が比較例よりも少なくなり、単位時間で比較すると実施例の方がトナー補給の頻度が少なくなり、もってユーザにとって時には騒音ともなり得るトナー補給時の起動音の発生頻度をより少なくすることができる。
なお、上記では低消費傾向の場合の例を説明したが、高消費傾向の場合には、時点t0において閾値X=X2が設定される(基準値が維持される)。そして、例えば1枚目以降から高カバレッジの画像形成が続き、累積トナー消費量Qが閾値X2(=75)に到達すると、トナー補給が実行される。その後の画像形成により再度、累積トナー消費量Qが閾値X2に到達すると、トナー補給が実行されるといった処理が繰り返されることになる。
<実施の形態2>
上記実施の形態のトナー補給処理では、消費傾向が低と高のいずれであっても(消費傾向に関らず)、ステップS126でトナー補給量Zを累積トナー消費量Qに設定するとしたが、本実施の形態では、消費傾向に応じてトナー補給量Zを変えるとしており、この点が実施の形態1と異なっている。以下、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図9は、本実施の形態に係るトナー補給処理の内容を示すフローチャートであり、図10は、当該トナー補給処理を実行した場合におけるY色のトナー消費量の推移の様子を示す図である。
図9に示すように、トナー補給処理は、実施の形態1のトナー補給処理とほとんど同じであるが、ステップS123の次にステップS201が実行され、ステップS124の次にステップS202が実行され、ステップS125とS127の間にS203が実行される点が異なっている。
具体的には、ステップS201では、変数Yを0に設定し、ステップS202では、変数Yを50に設定し、ステップS203では、トナー補給量Zを累積トナー消費量Qから変数Yを差し引いた値に設定している。
トナー補給量Zを累積トナー消費量Qから変数Yを差し引いた値に設定するということは、高消費傾向の場合には、ステップS203でトナー補給量Z=累積トナー消費量Qになり、実施の形態1と同じであるが、低消費傾向の場合には、トナー補給量Z=累積トナー消費量Q−50になり、補給されるべきトナー量がY(=50)の分だけ少なくなることになる。このようにしているのは、次の理由による。
すなわち、低消費傾向は、低カバレッジの画像形成が連続するものであり、現像によりY色のトナーがあまり消費されないことから、現像器4Yに滞留し続けるトナーの割合が多くなり、現像器4Y内での攪拌による磨耗などによりトナーの劣化が進み易い。このような状態でY色のトナーを多く補給すると、それだけ劣化が進むトナーの割合が多くなり、現像性能が低下して画質に影響が及ぼされ易くなる。そこで、低消費傾向のときには、必要と想定される最低限の量だけトナーを補給すべく、累積トナー消費量QからY(=50)だけ差し引いた値をトナー補給量Zに設定するようにしたものである。
従って、図10に示すように時点t1でトナー補給が行われた場合、累積トナー消費量Qは、略50程度になり、このことはYの値である50〔mg〕相当量だけ現像器4Y内のトナー量が実施の形態1に比べて少ない状態になっていることになる。現像器4Y内のトナー量が少なく抑えられるということは、それだけ次のトナー補給のタイミングに至るまでの期間が短くなり、実施の形態1に比べるとトナー補給の頻度がある程度増すことにはなる。しかしながら、例えばカバレッジが1パーセント程度など、ほとんどトナーの消費されないような低カバレッジの画像形成が極めて多いような場合には、画質劣化を抑制しつつトナー補給時の起動音によるユーザの不快感をも抑えることが可能になる。
なお、上記のY=50は、一例であることはいうまでもなく、実験などから適正値が予め求められて、ROM103などに記憶される。
<実施の形態3>
上記実施の形態1のトナー補給処理では、累積トナー消費量Qとトナー補給のための閾値Xとの大小によりトナー補給の要否を判断するとしたが、本実施の形態では、これに加えて、上記とは別の閾値と累積トナー消費量Qとの大小を判断して、画像形成を中断するか否かを判断するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。
図11は、本実施の形態に係るY色のトナー補給処理の内容を示すフローチャートであり、実施の形態1とは異なる部分を中心に抜き出して示している。
同図に示すように、トナー補給処理は、実施の形態1のトナー補給処理にステップS301〜S305が追加されたものとなっている。
具体的には、ステップS126の次に、ステップS301において、累積トナー消費量Qが所定値(ここでは、400)以上であるか否かを判断する。この所定値は、画像形成を中断して強制的にトナー補給を行うか否かを判断するための閾値として予めROM103などに記憶されているものである。例えば、高カバレッジの画像形成において、トナー消費量の方が補給量よりも多くなるとトナー補給が追いつかなくなる。このような状態が続き、仮に現像器内のトナー量が現像に必要な最低限の量を下回るようなことが生じた場合、画質劣化に繋がるので、画像形成を中断して強制的にトナー補給を行うためである。
累積トナー消費量Q≧400ではない、すなわち累積トナー消費量Q<400の場合には(ステップS301で「NO」)、ステップS127、S128を実行して、ステップS121に戻る。この処理は、実施の形態1と同じである。
一方、累積トナー消費量Q≧400の場合には(ステップS301で「YES」)、画像形成動作を一旦中断して(ステップS302)、ステップS126で設定されたトナー補給量Zだけトナー補給動作を実行する(ステップS303)。トナー補給が終了すると、累積トナー消費量Qを新たな値0に書き換えて(ステップS304)、画像形成動作を再開し(ステップS305)、ステップS121に戻る。
このように画像形成を中断することにより、例えば高カバレッジの画像形成が続いたような場合でも現像性能を維持しつつ、トナー補給時の起動音によるユーザの不快感をも抑えることができる。なお、上記の400〔mg〕は、一例であることはいうまでもなく、実験などから適正値が予め求められる。また、上記ではY色の処理について説明したが、他の色の場合も同様の処理が実行される。
<実施の形態4>
上記実施の形態1の消費傾向判断処理では、特に用紙の搬送方向長さについて考慮していなかったが、本実施の形態では、用紙の搬送方向長さを考慮しつつ消費傾向を判断するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。
図12は、本実施の形態に係るトナー消費量履歴記憶部110に記憶されるY色の情報テーブル410を示す図であり、同図では直近の過去30枚の用紙に対する画像形成におけるY色のトナー消費量と用紙搬送方向長さとを対応付けた例を示している。この用紙搬送長さは、例えば用紙サイズとその搬送方向長さとを対応つけた情報を予め保持しておき、ジョブ毎に使用される用紙に対する搬送方向長さを読み出すことにより求めることができる。また、用紙搬送路に用紙検出センサを設けておき、用紙が通過する毎にその通過に要する時間を検出し、検出した通過時間と用紙搬送速度とから搬送方向長さを算出することもできる。
図13は、本実施の形態に係るY色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。同図に示すように、履歴i=1〜30に係るトナー消費量と用紙搬送方向長さを情報テーブル410から読み出し、トナー消費量の合計値Hと、用紙搬送方向長さの合計値Lを算出する(ステップS401)。
そして、A4サイズの用紙における縦方向長さ当たりのカバレッジFを算出する(ステップS402)。ここで、縦方向長さとは、A4用紙の長い方の辺の長さであり、297〔mm〕である。カバレッジFは、F=H×297〔mm〕/Lの式から求めることができ、A4用紙を縦搬送(長い方の辺が用紙搬送方向に平行になる姿勢で搬送)する場合の当該用紙搬送方向長さ当たりのカバレッジを表わしている。
このように用紙搬送方向長さ当たりのカバレッジを求めるのは、次の理由による。
すなわち、例えば同じカバレッジの画像形成を、A4用紙を縦搬送して実行する場合と、横搬送(短い方の辺が用紙搬送方向に平行になる姿勢で搬送)して実行する場合を比べると、横搬送の方が縦搬送よりも用紙の搬送方向長さが短いので、単位時間当たりのトナー消費量は、システム速度が変わらなければ横搬送の方が多くなるはずである。
単位時間当たりのトナー消費量が多いということは、それだけトナー消費の速度が速いことになるから、縦搬送の場合よりも早めにトナー補給が開始される方が望ましいことになり、逆に、単位時間当たりのトナー消費量が少ないということは、トナー消費の速度が遅いことになるから、横搬送の場合よりも遅いタイミングでトナー補給を開始しても良いことになる。
そこで、用紙単位長さ当たりのトナー消費量(システム速度が用紙の縦/横の搬送に関らず一定であればトナーの消費速度に相当)をカバレッジFとして求め、求めたカバレッジFの値が所定の閾値F0よりも小さければ低消費傾向であり、カバレッジFの値が所定の閾値以上であれば高消費傾向であるとした方が、実際の画像形成により近い条件でトナーの消費傾向の判断を行うことができるからである。
カバレッジFが算出されると、その算出されたカバレッジFが所定値F0よりも小さいか否かを判断する(ステップS403)。ここで、所定値F0は、上記の所定の閾値に相当し、消費傾向を判断するための閾値として実験などから適正値が予め求められ、ROM103などに記憶される。
カバレッジFが所定値F0よりも小さくない、すなわちカバレッジF≧所定値F0の場合には(ステップS403で「NO」)、消費傾向を高消費傾向に設定する(ステップS113)。一方、カバレッジFが所定値F0よりも小さい場合には(ステップS403で「YES」)、消費傾向を低消費傾向に設定する(ステップS114)。
このように用紙単位長さ当たりのトナー消費量を用いることにより実際の画像形成により近い条件でトナーの消費傾向の判断を行うことができ、トナー消費傾向の判断の精度向上を図れる。このことから本実施の形態は、異なるサイズの用紙を搬送可能な構成や、同じサイズでも縦搬送や横搬送を行える構成に用いることが特に有利になる。
なお、上記では用紙の単位長さをA4用紙の縦方向長さとしたが、これに限られないことはいうまでもなく、他の用紙の長さなどを単位長さとしても良い。
<実施の形態5>
上記実施の形態1の消費傾向判断処理では、複写機単体としての消費傾向を判断するとしたが、本実施の形態では、ユーザ毎にそのユーザに対する消費傾向を判断するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。
図14(a)は、本実施の形態に係るトナー消費量履歴記憶部110に記憶されているY色のトナー消費量についての情報テーブル510の例を示す図であり、図14(b)は、本実施の形態に係る消費傾向情報記憶部113に記憶されているY色の消費傾向情報テーブル513の例を示す図である。
図14(a)に示すように、情報テーブル510は、ユーザ別にユーザ名と履歴とが対応付けられてなる。ユーザ名は、複写機10を利用するユーザに関する情報として管理者等により予め登録されている。本実施の形態では、複写機10は、自装置を利用するユーザを識別する識別機能を有している。例えば、各ユーザのIDが予め登録されており、複写機10は自装置を利用しようとするユーザから操作パネル16等を介してユーザIDの入力があると、その入力IDが予め登録されているID群の中のIDと一致するか否かを判断する。一致するものがあると、その一致したIDのユーザを、自装置を利用しようとするユーザであると識別する。
そして、識別したユーザ別に、ジョブ実行により上記のトナー消費量算出処理を実行してトナー消費量を算出し、算出されたトナー消費量Pを情報テーブル510の、当該ユーザに対応する履歴欄に書き込む。これにより、各ユーザ別にトナー消費量の履歴が作成される。履歴が直近の過去、用紙30枚分に対するトナー消費量Pを示すものであること、および当該処理が例えば電源オン時やジョブ開始直前などに実行されることは、実施の形態1と同じである。なお、ユーザ名が未登録の欄には、トナー消費量Pの値が初期値の例として300が書き込まれている。
消費傾向情報テーブル513は、図14(b)に示すようにユーザ別にその消費傾向を示す情報(高消費傾向または低消費傾向)が書き込まれている。このユーザ別の消費傾向情報は、消費傾向判断処理において書き込まれる。
図15は、本実施の形態に係るY色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず変数J=1に設定する(ステップS501)。この変数の値は、上記の情報テーブル510に書き込まれている各ユーザの識別子に相当するものである。情報テーブル510の例では、J=1は、ユーザ名「BN」のユーザを示している。
J番目のユーザについて、履歴i=1〜30に係るトナー消費量のデータを読み出し、読み出したトナー消費量の平均値を算出する(ステップS502)。
算出した平均値が所定値としての16〔mg〕よりも小さいか否かを判断する(ステップS503)。ここで、平均値<16〔mg〕ではない、すなわち平均値≧16〔mg〕と判断すると(ステップS503で「NO」)、J番目のユーザに対する消費傾向を「高」消費傾向と判別し、その判別結果を設定し(ステップS504)、ステップS506に移る。一方、平均値<16〔mg〕と判断すると(ステップS503で「YES」)、J番目のユーザに対する消費傾向を「低」消費傾向と判別し、その判別結果を設定し(ステップS505)、ステップS506に移る。
ステップS506では、変数Jに1をインクリメントし、ステップS507では、1がインクリメントされた後の変数Jの値が21を超えているか否かを判断する。この値21は、消費傾向情報テーブル512に登録されているユーザの人数に相当する。
J>21ではない、すなわちJ≦21であることを判断すると(ステップS507で「NO」)、全ユーザに対する消費傾向の判断がまだ終了していないとして、ステップS502に戻り、ステップS502〜S507までの処理を実行して、現在のJ番目のユーザに対する消費傾向を判断する。
ステップS507においてJ>21と判断されるまで、上記の処理を繰り返す。これにより、ユーザ別にJの数値の順番にそのユーザの消費傾向が判断されると共にその判断結果が消費傾向情報テーブル512に書き込まれて行く。J>21と判断されると(ステップS507で「YES」)、当該処理を終了する。なお、上記では、登録されている全ユーザについて消費傾向を順に判定するとしたが、これに限られず、例えばジョブ開始時に当該ジョブの発行元のユーザについてだけ消費傾向を判断するとしても良い。
図16は、本実施の形態に係るY色のトナー補給処理の内容を示すフローチャートであり、実施の形態1とは異なる部分だけを示している。
同図に示すように、トナー補給処理は、実施の形態1のトナー補給処理に係るステップS121とS122の間にステップS511、S512が実行される点で異なる。
具体的には、入力されたユーザIDから自装置を利用しようとするユーザを識別し(ステップS511)、識別したユーザに対する消費傾向を消費傾向情報テーブル512から読み出して(ステップS512)、そのユーザの消費傾向を特定し、ステップS122に移るものである。ステップS122以降では、上記のように低消費傾向であれば閾値Xの値がX1に、高消費傾向であればX2に設定され、設定された閾値に基づいてトナー補給が実行されることになる。
低カバレッジのジョブが多いユーザや、写真などの高カバレッジのジョブを多く行うユーザが存在するような場合に、ユーザ別に消費傾向を判断することにより、消費傾向をより実際の画像形成に近い条件で判断することができ、トナー消費傾向の判断の精度向上を図れる。なお、上記ではY色について説明したが、他の色についても同様の処理が実行される。
<実施の形態6>
上記実施の形態1の消費傾向判断処理では、カラー画像形成とモノクロ画像を区別せずに消費傾向を判断するとしたが、本実施の形態では、K色についてカラーとモノクロの別に消費傾向を判断するとしており、この点が実施の形態1と異なっている。
図17(a)は、本実施の形態に係るトナー消費量履歴記憶部110に記憶されているK色のトナー消費量についての情報テーブル610の例を示す図であり、図17(b)は、本実施の形態に係る累積トナー消費量記憶部111に記憶されているK色の累積トナー消費量Qの値を示す累積トナー消費量テーブル611の例を示す図であり、図17(c)は、本実施の形態に係る消費傾向情報記憶部113に記憶されているK色の消費傾向情報テーブル613の例を示す図である。
図17(a)〜(c)に示すように、各テーブルは、モノクロとフルカラーのモード別に、トナー消費量の履歴、累積トナー消費量、消費傾向を示す情報が書き込まれている。これら情報は、トナー消費量算出処理、消費傾向判断処理において書き込まれる。
図18は、本実施の形態に係るK色についてのトナー消費量算出処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まずK色のドットカウント値からトナー消費量Pを算出する(ステップS601)。この算出方法は、上記ステップS101の処理と同じである。
そして、モノクロモードで画像形成を実行するか否かを判断する(ステップS602)。この判断は、ユーザによる操作パネル16などからのモードの入力指示に基づいて行われる。モノクロモードと判断すると(ステップS602で「YES」)、実行モードを示すフラグJをモノクロに設定し(ステップS603)、ステップS605に移る。一方、フルカラーモードと判断すると(ステップS602で「NO」)、実行モードを示すフラグJをフルカラーに設定し(ステップS604)、ステップS605に移る。
ステップS605では、設定された印字モードJに対する累積トナー消費量Qを算出する。この算出方法は、上記ステップS102の処理と同じである。算出された当該モードの累積トナー消費量Qの値は、図17(b)の累積トナー消費量テーブル611の当該モードに対応する累積トナー消費量の欄に書き込まれる。
次に、設定された印字モードJに対するトナー消費量として、上記のステップS601で算出されたトナー消費量Pの値を、図17(a)の情報テーブル610の当該モードJに対応する履歴欄の、現在のiの値に相当する格納領域に書き込む(ステップS606)。現在のiの値は、実施の形態1と同様に、前回のトナー消費量算出処理においてステップS607の実行時に記憶された、当該モードJに対する履歴iの値に相当する。
ステップS607では、当該モードJに対応する履歴iの現在の値に「1」をインクリメントして、ステップS607では、「1」をインクリメントされたiの値が30を超えているか否かを判断する。ここで、超えていると判断すると(ステップS608で「YES」)、当該モードJに対応するiの値を「1」に設定して(ステップS609)、当該処理を終了する。一方、iの値が30以下であることを判断すると(ステップS608で「NO」)、そのまま当該処理を終了する。このように印字モード別にトナー消費量の履歴をとることにより、モード別に消費傾向を判断することができる。
図19は、本実施の形態に係るK色についての消費傾向判断処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、モノクロモードのときのトナー消費量履歴i=1〜30に係るトナー消費量のデータを情報テーブル610から読み出し、読み出したトナー消費量の平均値を算出する(ステップS621)。
算出した平均値が所定値としての16〔mg〕より小さいか否かを判断する(ステップS622)。ここで、平均値<16〔mg〕ではない、すなわち平均値≧16〔mg〕と判断すると(ステップS622で「NO」)、モノクロモードに対する消費傾向を「高」消費傾向と判別し、その判別結果を設定、具体的には消費傾向情報テーブル613のモノクロモードに対応する消費傾向を示す欄に書き込んで(ステップS623)、ステップS625に移る。
一方、平均値<16〔mg〕と判断すると(ステップS622で「YES」)、モノクロモードに対する消費傾向を「低」消費傾向と判別し、その判別結果を設定して(ステップS624)、ステップS625に移る。
ステップS625では、フルカラーモードのときのトナー消費量履歴i=1〜30に係るトナー消費量のデータを情報テーブル610から読み出し、読み出したトナー消費量の平均値を算出する(ステップS625)。
平均値≧16〔mg〕と判断すると(ステップS626で「NO」)、フルカラーモードに対する消費傾向を「高」消費傾向と判別し、その判別結果を設定、すなわち消費傾向情報テーブル613のフルカラーモードに対応する消費傾向を示す欄に書き込んで(ステップS627)当該処理を終了する。一方、平均値<16〔mg〕と判断すると(ステップS625で「YES」)、フルカラーモードに対する消費傾向を「低」消費傾向と判別し、その判別結果を設定して(ステップS628)、当該処理を終了する。
例えば、モノクロモードではK色について高カバレッジの画像形成が多いが、フルカラーモードでは、K色についてはほとんどが低カバレッジの画像形成であるような場合に、モード別にトナーの消費傾向を実際のジョブにより近い条件で判断することができ、消費傾向の判断の精度向上を図ることができる。
<実施の形態7>
上記実施の形態では、直近の過去の、複数回の画像形成における平均トナー消費量から閾値Xの値を切り換えるとしたが、本実施の形態では、モノクロモードでの画像形成の回数の、カラーモードでの画像形成の回数に対する比率(以下、「モノクロ比」という。)に応じて閾値Xの値を切り換えるとしており、この点で異なっている。
また、上記実施の形態では現像方式について一成分現像剤を用いる方式であるか二成分現像剤を用いる方式であるかを言及していなかったが、本実施の形態では、二成分現像剤を用いる方式としている。ここで二成分現像剤とは、トナーとキャリアを含む現像剤であり、一成分現像剤とは、トナーを含み、キャリアを含まない現像剤である。
二成分現像剤を用いる場合、通常、磁気センサによりトナーとキャリアの混合比を検出して、検出結果から現像剤の濃度を検出することが行われている。本実施の形態でも、磁気センサ(不図示)が現像器4Y〜4Kそれぞれに設けられ、磁気センサの検出結果から、各色について現像器内に収容されている現像剤の濃度を検出する方法がとられる。
図20は、磁気センサによる検出信号(電圧)の波形を模式的に示す図である。
同図において電圧波形が正弦波のように時間経過に連れて上下に変動しているのは、現像器内部で現像剤が攪拌されるので、磁気センサの検出領域を通過するトナーとキャリアの量が増減を繰り返すからである。この電圧波形をA/D変換して、変換後の値を一定時間に亘って検出し、その検出値の平均値が現在の現像剤のトナー濃度とされる。このトナー濃度を、トナーの量の、キャリアの量に対する比として、以下、「T/C」という。
検出された現像剤のT/Cは、現像剤の濃度制御に用いられる。具体的には、検出された現像剤のT/Cが目標値(以下、「T/C目標値」という。)に達するとトナーを現像器に補給するものである。T/C目標値は、後述するようにモノクロ比に応じてその比率に適した値に切り換えられるようになっている。
図21は、画像形成動作中における、ある色の現像剤の濃度制御を説明するための図であり、横軸が時間、縦軸がT/Cを示している。
T/Cは、キャリアの量に対するトナーの量の比なので、T/C値が大きいということは現像剤中にトナー量が多く、T/C値が小さいということは現像剤中にトナー量が少ないということになる。
同図は、現像により現像器内のトナーが消費されることによりT/Cが下がっていき、T/Cがトナー補給閾値に達すると(時点a)、トナー補給が開始され、トナー補給制御基準(T/C目標値に相当)に戻ると(時点b)、トナー補給が停止される動作を繰り返す方法がとられる。トナー補給閾値は、T/C目標値から所定値を差し引いた値であり、後述のようにT/C目標値が設定されると自動設定されるようになっている。
このトナー補給閾値は、トナー補給の要否を決めるための閾値であり、上記のトナー消費量の閾値Xに相当するものといえるが、トナー濃度制御の方法は異なる。例えば、現像器内のトナー量を少なめ(T/Cを低め)に制御しようとする場合、上記実施の形態では、閾値Xを大きくすれば良かったが、本実施の形態では、トナー補給閾値(T/C目標値)を小さくすれば良く、大小関係が逆になる。
トナー補給閾値(T/C目標値)の切り換えは、モノクロ比に応じて判断される。
図22は、モノクロ比を説明するための図であり、直近の過去1000回の画像形成に含まれるモノクロモードでの画像形成回数とカラーモードでの画像形成回数との割合を、(a)〜(e)のパターンの例に分けて示している。
モノクロ比を、例えばモノクロの回数/(モノクロの回数+カラーの回数)の式から百分率で表すと、図22(a)の例では、約99〔%〕、(b)では90〔%〕、(c)では50〔%〕、(d)では10〔%〕、(e)では約0〔%〕になる。
図22(a)のようにモノクロ比が約99〔%〕ということは、およそ常識的にトナー消費量は、モノクロモードが実行されたときよりもカラーモードのときの方が少ないと想定され、カラーモードはモノクロモードに対して低消費傾向とすることができる。
低消費傾向にある場合、T/C目標値を基準よりも下げて(上記実施の形態の閾値Xを大きくすることに相当)、カラーモードでは現像器内の現像剤のT/Cが基準よりも小さくなるように制御する。このような制御を行うのは、次の理由による。
すなわち、カラーモードの利用頻度が少ないということは、多数枚の用紙に対するカラーの画像形成動作中にトナー補給が間に合わなくなる状態が生じる蓋然性が低く、またトナー補給が間に合わず画像形成を一旦中断してトナー補給を行うことが生じたとしても、利用頻度が多いときにその都度中断する場合に比べて、ユーザを待たせることの影響も少なくて済むと想定されるからである。
T/C目標値を下げれば、現像器内の現像剤のT/Cが下がってトナー量が少なくなるので、現像器内で劣化トナーに至るトナーの量も減り、例えばその後にカラーモードの割合が増えて、T/C目標値が高い値に切り換えられたときには、正常なトナーの補給により、現像剤中の劣化トナーの割合が低減されて現像性能の低下のさらなる防止を図れる。
一方、モノクロモードは、利用頻度が多く、カラーに比べてトナー消費量も多いと想定されるので、カラーモードに対して高消費傾向とすることができる。モノクロモードでは、頻繁に行われる画像形成動作中にトナー補給が間に合わなくなるといったことを避ける必要があり、利用頻度が少ない場合とは逆に、T/C目標値を上げること(上記の閾値Xを小さくすることに相当)が行われる。なお、現像剤のT/Cが高くなると、現像器内のトナー量が増えることになるが、利用頻度が多いモードでは、利用頻度が少ないモードよりも現像剤中のトナーの入れ替わりが行われ易くなり、劣化に至るまでの間に消費されてしまうトナーが多くなることから、劣化トナーの増加に繋がることにはならない。
図22(a)のようなモノクロ比が極端に大きい場合とは、例えば会社などのオフィスにおいてほとんどが文字の書類を黒色でモノクロモードを用いてコピーするような環境が考えられる。このような環境下において上記のトナー補給制御を行えば、カラー用の主にY〜C色について劣化トナーの増加を防止しつつモノクロについてはコピー中にトナーかすれが生じるといったことを防止することができる。
上記では、図22(a)のモノクロ比の例を説明したが、図22(b)〜(d)の例も同様に、モノクロ比に応じて各モードについてT/C目標値を適正値に設定することにより、トナー劣化による現像性能の低下を抑制できることになる。
図23は、本実施の形態に係るT/C目標値設定処理の内容を示すフローチャートである。当該処理は、制御部15により画像形成動作の実行開始時に実行される。
同図に示すように、まず現在のモノクロ比αを算出する(ステップS701)。この算出は、直近の過去の一定期間(例えば1週間など)におけるモノクロモードの回数に対する全画像形成回数の割合を求めることにより行われる。具体的には、図22の例に示すように、モノクロモードとカラーモードそれぞれの画像形成回数を積算した値が管理(不揮発性メモリなどに記憶)されており、モノクロモードの積算値をトータルの値(モノクロモードの積算値とカラーモードの積算値を加算した値)で除することにより算出される。
算出されたモノクロ比αが17.5〔%〕以下であると判断すると(ステップS702)、ステップS703において、カラーT/C目標値を基準としての7〔%〕に、モノクロT/C目標値を基準よりも小さい5〔%〕に決定(設定)する。この設定は、例えば設定値記憶部(不図示)に記憶されることにより行われる。なお、過去の目標値が記憶されている場合には、上書き保存(更新)しても良いし、履歴として残すとしても良い。
ステップS704では、設定されたモノクロとカラーの双方のT/C目標値に応じてモノクロ用とカラー用それぞれのトナー補給閾値を決定(設定)して、リターンする。
この設定は、具体的には、次のようにして行われる。モノクロについては、モノクロT/C目標値から所定値、例えば0.5〔%〕を差し引いた値をモノクロ用トナー補給閾値として上記の設定値記憶部に記憶させる。カラーについても同様に、カラーT/C目標値から所定値、例えば0.5〔%〕を差し引いた値をカラー用トナー補給閾値として設定値記憶部に記憶させる。この際、モノクロ、カラーそれぞれについて、設定されたT/C目標値とトナー補給閾値とが対応付けされて管理される。
ステップS702において算出されたモノクロ比αが17.5<α≦37.5〔%〕の範囲であると判断すると、ステップS705において、カラーT/C目標値を7〔%〕に、モノクロT/C目標値を6〔%〕に設定して、ステップS704に移る。この設定方法は、上記ステップS703と同様である。
モノクロモードのT/C目標値を、モノクロ比α≦17.5のときの5〔%〕よりも1〔%〕だけ大きくしているのは、モノクロ比が増えた分、モノクロモードの画像形成時における現像剤のT/Cを上げておいた方が画像形成中にトナー補給が間に合わなくなることを抑制できるからである。なお、モノクロ比が増えたといっても少しだけなので、T/C目標値を大きくし過ぎると劣化トナーの増加に繋がるおそれもあり、そのため基準の7〔%〕よりも1〔%〕小さい値の6〔%〕に抑えられている。なお、T/C目標値等の各値については、上記の数値および以降に説明する数値が一例であることはいうまでもなく、装置構成によって適した値が実験などから予め決められる。
ステップS704では、ステップS705で設定されたモノクロとカラーそれぞれのT/C目標値に対応するトナー補給閾値が設定される。この設定方法は上記と同様である。
モノクロ比αが37.5<α≦62.5〔%〕の範囲であると判断すると、ステップS706において、カラーT/C目標値を7〔%〕に、モノクロT/C目標値を7〔%〕に設定して、ステップS704に移る。
また、モノクロ比αが62.5<α≦82.5〔%〕の範囲であると判断すると、ステップS707において、カラーT/C目標値を6〔%〕に、モノクロT/C目標値を7〔%〕に設定して、ステップS704に移る。
さらに、モノクロ比αが82.5〔%〕≦αの範囲であると判断すると、ステップS708において、カラーT/C目標値を5〔%〕に、モノクロT/C目標値を7〔%〕に設定して、ステップS704に移る。設定方法は、上記と同じである。
このようにT/C目標値設定処理において、モノクロ比αに応じてT/C目標値とトナー補給閾値が設定される。制御部15は、設定値記憶部に記憶されているデータを読み出すことにより、モノクロとカラーそれぞれについて、現に設定されているT/C目標値とトナー補給閾値を取得することができる。取得されたT/C目標値とトナー補給閾値は、画像形成動作時におけるトナー補給制御に用いられる。
このトナー補給制御の方法を以下、図24により説明するが、本実施の形態では、磁気センサにより現像剤のT/Cを検出するため、上記の実施の形態のトナー消費量算出処理、消費傾向判断処理は行われないようになっている。
図24は、本実施の形態に係るトナー補給処理の内容を示すフローチャートである。当該トナー補給処理は、上記実施の形態のトナー補給処理に代わるものであり、制御部15内のトナー補給制御部により、画像形成動作中に現像器別に、所定間隔、例えば300〔ms〕毎に繰り返し実行される。ここでは、ブラック色の現像器4Kについて説明する。
同図に示すように、現像器4Kに現に収容されている現像剤のT/Cを検出する(ステップS721)。この検出は、現像器4Kに配置された磁気センサからの検出信号を受信することにより行われる。
次に、現在、トナー補給中であるか否かを判断する(ステップS722)。このトナー補給は、後述のステップS724において実行される処理である。
ここではトナー補給中ではないと判断して(ステップS722で「NO」)、K色のT/C検出値がK色のトナー補給閾値より大きいか否かを判断する(ステップS723)。
K色のトナー補給閾値とは、現に実行される画像形成のモードがモノクロの場合には、モノクロ用のトナー補給閾値が上記の設定値記憶部から読み出されることにより取得される。一方、カラーである場合には、カラー用のトナー補給閾値が当該設定値記憶部から読み出されることにより取得される。このようにK色については、モードによって使用される閾値が変えられるようになっている。K色は、モノクロとカラーの両方に用いられるからである。なお、他のY〜C色についてはカラーのときに用いられるだけなので、カラー用の閾値が取得される。後述のT/C目標値についても同様である。
(K色のT/C検出値)>(K色のトナー補給閾値)であることを判断すると(ステップS723で「YES」)、K色のトナーの補給が必要ではないとして、リターンする。
一方、(K色のT/C検出値)≦(K色のトナー補給閾値)であることを判断すると(ステップS723で「NO」)(図21の時点a)、現像器4K内において消費によりK色のトナーが少なくなっており、K色のトナーの補給が必要であるとして、トナー補給動作を開始させる(ステップS724)。トナー補給動作は、トナー補給モータ8Kを回転駆動させることにより行われる。これにより、トナーホッパ7KからK色の補充用トナーが現像器4K内に補給される。
K色のT/C検出値がK色のT/C目標値以上であるか否かを判断する(ステップS725)。ここで、T/C目標値は、現に実行される画像形成のモードがモノクロの場合には、モノクロ用のT/C目標値が用いられ、カラーの場合には、カラー用のT/C目標値が用いられる。すなわち、トナー補給閾値と同様に、画像形成のモードによって使用される目標値が変えられることになる。
K色のT/C検出値がK色のT/C目標値以上ではない、すなわち(K色のT/C検出値)<(K色のT/C目標値)であることを判断すると(ステップS725で「NO」)、リターンする。この場合、トナー補給動作が継続中であり、再度、当該処理が不図示のメインルーチンにコールされて実行されるときには、ステップS721、S722で「YES」と判断されて、ステップS725に移ることになる。
ステップS725において、(K色のT/C検出値)≧(K色のT/C目標値)と判断されるまで、ステップS721、S722、S725の処理が繰り返し実行される。
(K色のT/C検出値)≧(K色のT/C目標値)であることを判断すると(ステップS725で「YES」)(図21の時点b)、K色のトナーの補給が必要なくなったとして、トナー補給動作を停止させて(ステップS726)、リターンする。
上記では、現像器4Kについてのトナー補給制御を説明したが、他の現像器4Y〜4Cについては、カラーモードによる画像形成が実行されるときにだけ、上記の設定値記憶部からカラー用のT/C目標値とトナー補給閾値が読み出され、読み出されたT/C目標値とトナー補給閾値に基づき上記と同様のトナー補給制御が実行される。
図25は、Y色についてT/C目標値が段階的に切り換えられている様子の例を示す図であり、横軸が用紙の積算枚数、縦軸がY色のT/C目標値を示している。
同図は、枚数がn1枚まではT/C目標値が基準の7〔%〕に、n1〜n2枚までは6〔%〕に、n2枚以降は5〔%〕に下がっている場合の例を示している。なお、図示していないが、T/C目標値が変わると、これに同期してトナー補給閾値も変更されることになる。同図は、枚数を数えるに連れてモノクロ比率が大きく(カラーモードの割合が少なく)なっている例といえる。
逆に、カラーモードの割合が徐々に多くなる傾向にあるときには、T/C目標値が5、6、7〔%〕の順に切り換えられることになる。
このようにモノクロ比率の大きさに応じて、例えばモノクロ比率が大きいときにはモノクロモードのT/C目標値を基準に設定しつつカラーモードのT/C目標値が基準よりも小さくされる。これにより、モノクロモードでは、画像形成動作中にトナー補給が追いつかなくなるといったことを防止しつつ、カラーモードでは、現像器内のトナー量を基準よりも少ない量に維持して劣化トナーの割合を減らして現像性能の低下を抑止できる。
また、例えばモノクロ比率が小さいときには、モノクロとカラーそれぞれのT/C目標値をモノクロ比率が大きいときの逆の関係に設定される。これにより、モノクロ比率が大きいときと同様に、画像形成動作中にトナー補給が追いつかなくなるといったことを防止しつつ劣化トナーの割合を減らして現像性能が低下するのを抑止できる。
モノクロモードの場合は、K色だけの作像動作が実行され、Y〜C色の作像動作が実行されないが、中間転写ベルト21の循環走行と共にY〜C色の感光体ドラム1Y〜1Cや現像器4Y〜4Cの現像ローラ42Y等が回転駆動される構成であれば、モノクロモード中でも、Y〜C色の現像剤が現像器4Y〜4C内で搬送、攪拌等されることによりトナーの劣化が進み易くなる。このような構成でも、本実施の形態のように現像剤のT/Cを制御することにより、劣化トナーの割合を抑制することができる。
また、例えば感光体ドラム1Y〜1Cと中間転写ベルト21とが接触、離間可能に構成され、モノクロモードのときには、感光体ドラム1Y〜1Cと中間転写ベルト21が離間して、感光体ドラム1Y〜1Cや現像器4Y〜4Cの現像ローラ42Y等を停止させる構成であれば、モノクロモード中にY〜C色の現像剤が攪拌等により劣化することはない。しかしながら、このような構成でも電源オン時、節電解除時、ジャムを含むトラブルからの解除時などには、通常、作像部20Y〜20K全てを動作させることが行われるため、その動作中に劣化は進むことになるので、上記の現像剤のT/C制御を行うことにより、劣化トナーの割合を抑制して現像性能の低下を防止することができる。
なお、上記では、モノクロ比だけでT/C目標値を設定するとしたが、上記実施の形態で説明した過去の画像形成におけるトナー消費量も考慮すれば、過去から現在までの消費傾向が判り、T/C目標値を実際のトナー消費傾向に沿った値に設定することができる。
例えば、モノクロ比が極端に小さく、モノクロでの画像形成が低印字率(低消費傾向)であるような場合には、T/C目標値を、モノクロ比だけを見れば5〔%〕に設定すべきところ、低消費傾向である点を加味して、さらに1〔%〕下げて4〔%〕にするなどのよりきめ細やかな設定を行うことが可能になる。また、モノクロ比が大きくカラーでの画像形成が低消費傾向であるような場合にも同様にカラー用の閾値を例えば5〔%〕に設定すべきところ4〔%〕に設定するとしても良い。
このようにする場合、例えば過去の複数回のモノクロ(またはカラー)モードでの画像形成におけるトナー消費量の推移からトナーが所定量以上消費される高消費傾向にあるか否かを判断し、高消費傾向にないと判断されると、モノクロ(またはカラー)用の閾値をモノクロ比により決められた値よりも所定値だけ低い値に変更する制御をとることができる。この所定値は、予め実験などから決められる。なお、各色のトナー消費量は、実施の形態1のトナー消費量算出処理等により算出することができ、消費傾向の判断は、実施の形態1における消費傾向判断処理を用いることができる。その際、カラーモードの消費傾向を判断する方法としては、例えばY〜K色のうち、複数色のトナー消費量履歴の平均値を、消費傾向を判断するための所定の閾値と比較する方法、Y色などいずれか1色の平均値を当該閾値と比較する方法などをとることができる。
また、本実施の形態ではトナーT/C目標値とトナー補給閾値とを段階的に切り換える構成としたが、これを上記実施の形態1等に適用しても良い。具体的には、上記実施の形態1では高消費傾向の場合と、高消費傾向ではない場合(低消費傾向である場合)とで、トナー補給のための閾値をX1とX2を切り換えるとしたが、例えば低消費傾向を第1の段階と、第1よりもトナー消費量が少ない第2の段階など複数の段階に分けて、それぞれに対応する閾値X3、X4・・を決めておき、判断された消費傾向に応じた閾値を設定する構成をとることもできる。低消費傾向のどの段階であるかを判断する方法としては、例えば上記の消費傾向判断処理における所定値(上記例では、16〔mg〕)に代えて、異なる複数の値、例えば16、18、20・・〔mg〕と、各値が第1、第2、第3・・のどの段階に対応するかを決めておき、各値と算出されたトナー消費量(平均値)との大小を比較して、その比較結果から、どの段階にあるかを判断する方法などが考えられる。
さらに、本実施の形態では、現像剤のT/Cを直接、磁気センサにより検出するので、実施の形態1のトナー消費量算出処理を行わないとしたが、これに限られない。例えば、トナー消費量算出処理により算出されるトナー消費量と磁気センサによる検出値の双方を考慮してトナー補給制御を行う構成をとることもできる。
すなわち、トナー消費量算出処理では、ドットカウンターによりトナー消費量が算出されるので、画像形成開始直前にどの程度のトナーが消費されるかが判り、トナー補給制御をより早く開始して大量の画像形成動作中などに現像剤中のトナーが少なくなりすぎることを防止できる。一方で、磁気センサを用いると、現在の現像剤のT/Cを精度良く検出できるが、現像剤中のトナー量が実際に少なくなってからトナー補給を開始するので、トナー消費量を算出する処理に比べると、トナー補給制御の開始が遅れる場合も生じ得る。
そこで、算出されるトナー消費量に基づき、画像形成の実行により多くのトナーが消費されることが開始直前に判ればトナー補給を早めに開始または1回の補給量を多めに設定しつつ、画像形成実行中にセンサ検出値により実際の現像剤のT/Cを把握して、T/Cが高すぎる場合にはトナー補給量を減らすなどの制御を行うことにより、大量の画像形成動作中でも現像剤のT/Cをより精度良く制御することが可能になる。
なお、現像剤のT/Cは、上記のように現像剤中のトナーのキャリアに対する比率であるため、T/Cが低いということは現像器内のトナー量が少ないことになり、換言すると画像形成によるトナーの消費量が多いことを意味する。このことから、T/Cは、トナー消費量を指標する値といえるが、トナー消費量とは大小関係が逆になる。従って、T/Cに代えて、実施の形態1のトナー消費量を用いる構成に適用して上記の制御を説明しようとすると、モノクロ比率に応じたT/C目標値の大小関係が、上記とは逆になる。
すなわち、モノクロ比率が小さいときのカラー用の閾値Xを第1の値、モノクロ用の閾値Xを第2の値とすると、モノクロ比率が大きくなると、カラー用の閾値Xを第1の値より高い値に切り換え、モノクロ用の閾値Xを第2の値より低い値に切り換えれば、カラーについてはT/Cが低くなり、モノクロについてはT/Cが高くなり、実質、上記T/Cを用いる構成と同じ制御を行えることになる。
上記では、モノクロをブラック色としたが、これに限られず、他の1色のトナーを用いて単色での画像形成を実行するモードをモノクロモードとして適用するとしても良い。
本発明は、画像形成装置に限られず、上記のトナー補給のための閾値を変える方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、Smart Media(登録商標)などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、直近の過去、所定の枚数(例えば、30枚)の用紙に対する画像形成時に消費されたトナー量の平均値を算出し、算出した平均値を用いて消費傾向を判断するとしたが、消費傾向の判断方法は、これに限られない。
例えば、用紙の片面に画像形成を行うことを1回の画像形成とすると、複数回の画像形成におけるトナー消費量の推移から消費量が減少傾向にある場合、具体的には各回の画像形成の消費量が過去から現在に近づくに連れて低減する傾向にある場合に低消費傾向とすることが考えられる。また、この方法を、例えば平均値をとる方法の補助として利用することもできる。具体的には、平均値が所定値(例えば、16〔mg〕)よりも大きいが、現在から遡って所定枚数(例えば、10枚)前の用紙から直前の用紙までの間では消費量が減少しており、低消費傾向と判断するのが適切と考えられるような場合などである。
また、直近の過去の複数回に限られず、これを含む一定数の画像形成におけるトナー消費量の推移、具体的には直近の過去の複数回に加えて、さらに過去の複数回、例えば1週間前の同じ曜日の同じ時刻を起点に過去の複数回の画像形成などを考慮してトナー消費量の推移を求め、求めた推移から高消費傾向にあるか否かを判断する構成をとるとしても良い。毎週、同じ曜日に定期的に同じようなジョブを実行するような場合には前週の情報をも参照することにより、消費傾向の判断をより適切に行うことが可能性になる。これらが推定されたトナー消費量に関する情報として記憶される。
また、用紙の片面に画像形成を行うことを1回の画像形成として、複数回についての消費量の平均値等をとるとしたが、これに限られることはなく、過去の消費量を算出できれば良い。例えば、1回のジョブ(1枚または複数枚の用紙に対する画像形成)を1回の画像形成として、複数回のジョブについて平均値をとる方法とすることもできる。
(2)上記実施の形態では、トナー消費量Pをドットカウンタ部108による累積ドット数の計数値に基づき推定するとしたが、消費されるトナー量を指標する値を求めることができれば、これに限られることはない。例えば、現像器4Y〜4K内のトナー量を検出するためのセンサなどを備え、そのセンサの検出値からトナー消費量を求める方法などをとることも可能である。
(3)また、Y〜K色の画像データを用いる方法でなくても、例えば画像読取部11によるr(レッド)、g(グリーン)、b(ブルー)からなる読取データを用いるとしても良い。具体的には、r、g、bの値と消費されるであろうトナー量とを予め関連付けておき、r、g、bがどの値になったときにどの程度の量のトナーが消費されるのかを実験等から予め求めておけば、各画素についてr、g、bのデータからでもどれだけの量のトナーが消費されるのかを推定できる。
(4)上記のトナー消費量算出処理、消費傾向判断処理、トナー補給処理それぞれについて、各色で同じ時期に実行するとしたが、これに限られず、それぞれの処理を各色で異なる時期に実行するとしても良い。また、消費傾向判断のための閾値としての所定値、履歴としての用紙の枚数、トナー補給のための閾値変更の時期なども、それぞれを各色で同じとしても良いし、色別に異ならせるとしても良い。また、装置や使用環境に応じて可変することもできる。例えば、使用状況によって消費傾向の高から低、低から高への移り変わりの周期が比較的短いような場合には、消費傾向判断や閾値変更の頻度を多くするようにすることが考えられる。
(5)上記実施の形態では、タンデム型カラーデジタル複写機を例にしたが、少なくとも一の現像器とこれにトナーを補給するトナー補給部を有する構成の複写機であれば適用できる。例えば、一の像担持体に対して、ロータリー状に配置された4台の現像器を順次切り換えて使用する、いわゆる4サイクル方式や、各色の現像器を並べてラックに収納し、これを直線上に移動させるエレベータ方式などのカラー複写機、または一の再現色用の現像器を一つ備える、いわゆるモノクロの複写機などに適用できる。さらに、複写機に限定されず、プリンタ、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等の画像形成装置一般に適用できる。また、現像方式としては、一成分現像方式や二成分現像方式等に適用できる。さらに、1つの現像器に1つのトナー補給モータが対応するように配設されるとしたが、例えば複数の現像器に1つのトナー補給モータが対応する構成であっても構わない。また、トナー補給のための駆動手段としては、モータに限られず、補給ローラなどの補給用の部材を駆動可能なアクチュエータであれば良い。
また、上記第1〜第7の実施の形態、変形例をそれぞれを任意に組み合わせて実施するとしても良い。
本発明は、現像部から供給されるトナーを用いて現像して画像を形成する画像形成装置に広く適用することができる。
1Y〜1K 感光体ドラム
4Y〜4K 現像器
7Y〜7K トナーホッパ
8Y〜8K トナー補給モータ
10 複写機
15 制御部
20Y〜20K 作像部
108 ドットカウンタ部
109 トナー消費量算出部
110 トナー消費量履歴記憶部
111 累積トナー消費量記憶部
112 消費傾向判断部
113 消費傾向情報記憶部
114 トナー補給制御部
115 閾値記憶部
121、410、510、610 情報テーブル
513、613の 消費傾向情報テーブル
611 累積トナー消費量テーブル
T トナー
X1、X2 閾値

Claims (13)

  1. 現像部から供給されるトナーを用いて画像を形成する画像形成装置であって、
    前記現像部に補給用のトナーを補給するトナー補給手段と、
    画像形成により前記現像部から消費されたトナー量を指標する値が閾値以上になると、前記トナー補給手段に補給用のトナーを前記現像部に補給させる制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    直近の過去の複数回を含む一定数の画像形成におけるトナー消費量を指標する情報に基づいて、前記閾値の大きさを決めることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記情報は、
    前記一定数の画像形成におけるトナー消費量の推移を示す情報であり、
    前記制御手段は、
    前記トナー消費量の推移からトナーが所定量以上消費される高消費傾向にあるか否かを判断する判断手段を備え、
    前記高消費傾向にあると判断された場合には、前記閾値を第1の値に決め、前記高消費傾向にないと判断された場合には、前記閾値を前記第1の値より高い第2の値に決めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、
    画像形成が行われる毎に、当該画像形成に用いられる画像データに基づいて当該画像形成により消費されるトナー量を推定する推定手段と、
    前記推定されたトナー消費量に関する情報を記憶している記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている過去の複数回の画像形成における推定トナー消費量に関する情報から、前記トナー消費量の推移を求める算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記算出手段は、
    前記トナー消費量の推移として、前記複数回の画像形成における推定トナー消費量の平均値を算出し、
    前記判断手段は、
    前記算出された平均値が前記所定量以上の場合に高消費傾向にあり、それ以外に高消費傾向にはないと判断することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 現像されたトナー像を、搬送されるシート上に転写する構成であり、
    過去の複数回の画像形成で用いられたシートの搬送方向長さを指標する値を取得する取得手段を備え、
    前記算出手段は、
    前記トナー消費量の推移として、前記過去の複数回の画像形成における推定トナー消費量と前記取得されたシートの搬送方向長さを指標する値とに基づいてシート搬送方向の単位長さ当たりのトナー消費量を算出し、
    前記判断手段は、
    前記算出されたシート搬送方向の単位長さ当たりのトナー消費量が前記所定量以上の場合に前記高消費傾向にあり、それ以外に高消費傾向にはないと判断することを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 画像形成の実行指示をユーザ毎に受け付ける受付手段と、
    前記受け付けられたユーザを識別する識別手段と、を備え、
    前記推定手段は、
    識別されたユーザ別に画像形成により消費されるトナーの量を推定し、
    前記記憶手段には、
    識別されたユーザ別に推定されたトナー消費量に関する情報が記憶されており、
    前記算出手段は、
    前記記憶手段に記憶されている情報のうち、前記識別手段により識別されたユーザに対応する情報から、当該ユーザに対するトナー消費量の推移を求め、
    前記判断手段は、
    前記算出手段により求められた前記ユーザに対するトナー消費量の推移から、当該ユーザの消費傾向が前記高消費傾向にあるか否かを判断することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 1色のトナーを用いて単色の画像を形成するモノクロモードと、異なる複数色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードとを切り換えて実行可能に構成され、
    前記推定手段は、
    前記モノクロモードとカラーモード別に、画像形成により消費されるトナーの量を推定し、
    前記記憶手段には、
    前記モノクロモードとカラーモード別に推定されたトナー消費量に関する情報が記憶されており、
    前記算出手段は、
    前記モノクロモードとカラーモードのうち、実行されるべきモードに対応する、前記記憶手段に記憶されているトナー消費量に関する情報から、当該モードに対する前記トナー消費量の推移を求め、
    前記判断手段は、
    前記算出手段により求められた前記モードに対するトナー消費量の推移から、当該モードでの消費傾向が前記高消費傾向にあるか否かを判断することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、
    前記閾値が前記第1の値の場合に、前記トナー量を指標する値が当該第1の値に到達すると、前記トナー補給手段を制御して、前記現像部のトナー量が目標値に達するまで補給用のトナーを前記現像部に補給させ、
    前記閾値が前記第2の値に変更された場合には、前記トナー量を指標する値が当該第2の値に到達すると、前記トナー補給手段を制御して、前記現像部のトナー量が前記目標値よりも所定量だけ少ない量に達するまで補給用のトナーを前記現像部に補給させることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、
    連続する複数回の画像形成動作中に、前記閾値として前記第2の値が用いられている場合に、前記トナー量を指標する値が前記第2の値よりも大きい第3の値に到達すると、当該画像形成動作を中断して、補給用のトナーの前記現像部への補給を継続することを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像部のトナーとは色の異なるトナーが収容される1以上の別の現像部を備え、
    1つの現像部を用いて単色の画像を形成するモノクロモードと、複数の現像部を用いてカラー画像を形成するカラーモードとを切り換えて実行可能であり、
    前記トナー補給手段は、
    前記1以上の別の現像部に、当該現像部に用いられる補給用のトナーを補給し、
    前記情報は、
    前記一定数の画像形成に含まれるモノクロモードの、カラーモードに対する画像形成回数の比率を示す情報であり、
    前記制御手段は、
    前記モノクロモードでは前記1つの現像部にトナーを補給する際に前記閾値としてモノクロ用の閾値を用い、前記カラーモードでは前記複数の現像部それぞれにトナーを補給する際に前記閾値としてカラー用の閾値を用い、
    前記比率が第1の値からこれよりも大きい第2の値に変わると、前記モノクロ用の閾値を第1の値のときに用いた閾値より低い値に決め、前記カラー用の閾値を第1の値のときに用いた閾値より高い値に決めることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、
    前記比率が前記第2の値より大きい第3の値に変わると、前記モノクロ用の閾値を第2の値のときに用いた閾値より低い値に決め、前記カラー用の閾値を第2の値のときに用いた閾値より高い値に決めることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記複数回の画像形成とは、1枚の記録シートの片面に画像を形成する1回の画像形成動作を複数回実行することであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、
    電源投入時または画像形成の開始直前に前記閾値の決定を行うことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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