JP4516658B2 - 生理用品の個包装処理方法及び処理テープ - Google Patents
生理用品の個包装処理方法及び処理テープ Download PDFInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生理用品、おりもの用シートあるいは軽失禁シートなどのような生理用品の個包装シートを製品の段階で止着するとともに、使用後の再包装時にも前記シートを再止着する個包装処理方法及び処理テープに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来は、例えば図４１に示したように製品本体を個別に包装する個包装シート(Ａ)の端部を一枚ものの粘着テープ(Ｂ)で止着し、図４２に示したように粘着テープ(Ｂ)を剥して個包装シート(Ａ)を開封することで製品本体(Ｃ)を露出させ、使用後は図４３に示したように製品本体(Ｃ)を包み込んだ個包装シート(Ａ)の端部を再び粘着テープ(Ｂ)で止着して廃棄するようにしていた。
【０００３】
しかしながら、このように使用前に使用していた一枚もののテープを再利用して個包装シート(Ａ)を再止着するようにしたものでは、同一のテープであるにも拘らず個包装シート(Ａ)への剥離性と再接着性という矛盾する要素が要求されるために、個包装シート(Ａ)の素材あるいはテープ(Ｂ)の粘着強度などに制約があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、個包装用シートの素材あるいはテープの粘着強度の制約を緩和することができる個包装処理方法及び処理テープを提供せんとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った個包装処理方法は、端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装において、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)を接着保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)の第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離し、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
又、端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装であって、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に止着用のテープ(Ｂ)を保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)で個包装シートを止着するようにした生理用品の個包装処理方法のための処理テープであって、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)からなり、個包装シートの端部の折り返しにより、第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離して、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着可能とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下に図を参照しつつ、この発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。なお、図４１〜図４３に示した従来例と同一機能を有する部分に同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図１及び図２において、テープ(Ｂ)は、第１テープ(１)と第２テープ(２)の積層体で構成される。
【０００８】
第１テープ(１)及び第２テープ(２)は、それぞれ従来の粘着テープの場合と同様にテープ基材(１ａ)(２ａ)の裏面に粘着剤(１ｂ)(２ｂ)を塗布して構成されており、第２テープ(２)の基材(２ａ)の表面に第１テープ(１)の粘着剤(１ｂ)を剥離可能に粘着保持させて一体化している。
【０００９】
図３は上記テープ(Ｂ)を用いて生理用品の個包装シート(Ａ)を止着した斜視図であり、端部を粘着剤(Ｄ)で剥離可能に貼着した個包装シート(Ａ)の表面における端部から離れた位置にテープ(Ｂ)を接着保持させている。
【００１０】
従って、生理用品の使用後は、例えば図５に示したように個包装シート(Ａ)で製品本体(Ｃ)を包み込む。続いて、図６に示したように第１テープ(１)を第２テープ(２)から剥しつつ個包装シート(Ａ)の端部を裏面側に折り込み、図７に示したように第１テープ(１)をシート(Ａ)の本体側に貼り付けてシート(Ａ)の端部を止着する。図８は製品段階(使用前)の断面図、図９は使用後における再包装状態の断面図である。
【００１１】
図１０乃至図１３はテープ(Ｂ)の参考例１を示したものである。この参考例１においては、第１テープ(１)の先端部位にのみ第２テープ(２)を剥離可能に保持させることにより、第２テープ(２)の粘着面及び第２テープで覆われていない第１テープ(１)の粘着面を利用してテープ(Ｂ)を個包装シート(Ａ)の端部近傍表面に接着している。
【００１２】
そして、生理用品の使用後は、図１３に示したように個包装シート(Ａ)の端部を裏面に折り返して第２テープ(２)を第１テープ(１)から剥して第２テープ(２)で覆われていた粘着面を露出させることにより、この粘着面をシート本体に貼り付けるようにしている。
【００１３】
図１４乃至図１７はテープ(Ｂ)の参考例２を示している。この参考例２においては、第１テープ(１)の基材(１ａ)と第２テープ(２)の基材(２ａ)をテープ(Ｂ)の基端側で結合したことを特徴としている。従って、このような連結タイプのテープ(Ｂ)を用いた場合は、使用後は図１７に示したように第２テープ(２)が第１テープ(１)から完全にはがれる位置まで個包装シート(Ａ)の端部を裏面側に折り返し、第１テープ(１)の粘着面をシートの本体部に貼り付ければよい。又、この参考例のように両テープ(１)(２)の基材を結合した場合は、第１テープ(１)からの第２テープ(２)の剥し過ぎを回避することができる利点がある。
【００１４】
図１８乃至図２１はテープ(Ｂ)の参考例３を示している。この参考例３においては、第１テープ(１)の基材(１ａ)の先端を該テープ(１)の裏面に折り返すことにより、タグ(３)を構成することにより、第１テープ(１)の剥離作業性をより高くしている。
【００１５】
図２２乃至図３２はテープ(Ｂ)の参考例４を示している。この参考例４においては、幅方向に沿うミシン目(４)を第２テープ(２)の基材(２ａ)に等間隔で形成している。又、斯かる構成になるテープ(Ｂ)は、図４１乃至図４３に示した従来例の場合と同様に使用前及び使用後のいずれにおいてもシート(Ａ)の端部を止着することができる。
【００１６】
即ち、使用前の製品段階においては図２４に示したように個包装シート(Ａ)の端部からシート(Ａ)の本体にかけてテープ(Ｂ)を貼り付けてシート(Ａ)を止着する。使用に際しては、第１テープ(１)を先端側から剥離する。すると、図２５に示したように第１テープ(１)の剥離によりシート本体側に第２テープ(２)が残される。
【００１７】
使用後は、図２６に示したように製品本体(Ｃ)を丸めて個包装シート(Ａ)で包み込んだうえで、剥離によって露出された第１テープ(１)の粘着面を図２７及び図２８に示したようにシート(Ａ)の本体側に貼り付ける。図２９及び図３０は第１テープ(１)の剥離時の状態を示す斜視図、図３１及び図３２は使用前及び使用後における断面図である。
【００１８】
図３３乃至図３６はテープ(Ｂ)の参考例５を示している。この参考例５においては、前記参考例４の場合と同様に一定の間隔でミシン目(４)を入れた第２テープ(２)を第１テープ(１)の先端部位にのみ貼着保持させている。
【００１９】
図３７乃至図４０はテープ(Ｂ)の参考例６を示している。この参考例６においては、第１テープ(１)の粘着剤(１ｂ)の表面を覆う第２テープ(２)に等間隔でミシン目(４)を形成するとともに、第１テープ(１)の基材(１ａ)を両テープ(１)(２)の間に折り返してタブ(３)を形成することにより、第１テープ(１)の剥離作業性を改善するようにしたものである。
【００２０】
即ち、この考案においては第１テープと第２テープの積層品でテープを構成したことにより、使用前に個包装シートを止着する粘着面と使用後の再包装時に前記シートを再止着する粘着面を独立させるようにしたものであるから、一方のテープに剥離性を与えつつ他方のテープに再接着性を与えることができる。
【００２１】
尚、テープ基材としては、従来同様に樹脂フィルムで構成することができるが、コーティングされた紙などを用いることもできるものであり、粘着剤の素材も各テープに要求される剥離性あるいは再接着性を充足するものであればよい。
【００２２】
【発明の効果】
この発明によれば、未使用の生理用品を包装した個包装シートを止着する粘着剤と、使用後の生理用品を包装して止着するテープとが異なっており、使用後においては新たな止着テープが使用されるため、接着性に支障が生ずるおそれがないと共に、使用後の止着テープも個包装シートに予め用意されているため、その使用に不便が生ずることもない。又、使用後の生理用品を包装する際には、未使用時の粘着剤は個包装シートの端部と共に折り返されてシートの裏面に接着されると共に、個包装シートの端部折り返しにより、第１テープの一部が剥離されて露出し、使用後の生理用品を包装するために用意されるので、止着を便利に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を示す断面図
【図２】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を示す剥離状態の斜視図
【図３】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用前の斜視図
【図４】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す開封状態の斜視図
【図５】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の初期状態を示す斜視図
【図６】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の中期の状態を示す斜視図
【図７】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の最終段階の状態を示す斜視図
【図８】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図９】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１０】 生理用品の個包装処理テープ参考例１の断面図
【図１１】 生理用品の個包装処理テープ参考例１の剥離状態を示す斜視図
【図１２】 生理用品の個包装処理テープ参考例１を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図１３】 生理用品の個包装処理テープ参考例１を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１４】 生理用品の個包装処理テープ参考例２の断面図
【図１５】 生理用品の個包装処理テープ参考例２の剥離状態を示す斜視図
【図１６】 生理用品の個包装処理テープ参考例２を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図１７】 生理用品の個包装処理テープ参考例２を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１８】 生理用品の個包装処理テープ参考例３の断面図
【図１９】 生理用品の個包装処理テープ参考例３の剥離状態を示す斜視図
【図２０】 生理用品の個包装処理テープ参考例３を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図２１】 生理用品の個包装処理テープ参考例３を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図２２】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の断面図
【図２３】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離状態を示す斜視図
【図２４】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図２５】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図２６】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の初期状態を示す斜視図
【図２７】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の中期の状態を示す斜視図
【図２８】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の最終段階の状態を示す斜視図
【図２９】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離初期の状態を示す斜視図
【図３０】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離完了状態を示す斜視図
【図３１】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図３２】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図３３】 生理用品の個包装処理テープ参考例５の断面図
【図３４】 生理用品の個包装処理テープ参考例５の剥離状態を示す斜視図
【図３５】 生理用品の個包装処理テープ参考例５を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図３６】 生理用品の個包装処理テープ参考例５を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図３７】 生理用品の個包装処理テープ参考例６の断面図
【図３８】 生理用品の個包装処理テープ参考例６の剥離状態を示す斜視図
【図３９】 生理用品の個包装処理テープ参考例６を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図４０】 生理用品の個包装処理テープ参考例６を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図４１】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す使用前の斜視図
【図４２】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す開封状態の斜視図
【図４３】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す使用後状態の斜視図
【符号の説明】
(Ａ) 個包装シート
(Ｂ) 粘着テープ
(Ｃ) 製品本体
(Ｄ) 粘着剤
(１) 第１テープ
(１ａ) 基材
(１ｂ) 粘着剤
(２) 第２テープ
(２ａ) 基材
(２ｂ) 粘着剤
(３) タブ
(４) ミシン目
【発明の属する技術分野】
この発明は、生理用品、おりもの用シートあるいは軽失禁シートなどのような生理用品の個包装シートを製品の段階で止着するとともに、使用後の再包装時にも前記シートを再止着する個包装処理方法及び処理テープに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来は、例えば図４１に示したように製品本体を個別に包装する個包装シート(Ａ)の端部を一枚ものの粘着テープ(Ｂ)で止着し、図４２に示したように粘着テープ(Ｂ)を剥して個包装シート(Ａ)を開封することで製品本体(Ｃ)を露出させ、使用後は図４３に示したように製品本体(Ｃ)を包み込んだ個包装シート(Ａ)の端部を再び粘着テープ(Ｂ)で止着して廃棄するようにしていた。
【０００３】
しかしながら、このように使用前に使用していた一枚もののテープを再利用して個包装シート(Ａ)を再止着するようにしたものでは、同一のテープであるにも拘らず個包装シート(Ａ)への剥離性と再接着性という矛盾する要素が要求されるために、個包装シート(Ａ)の素材あるいはテープ(Ｂ)の粘着強度などに制約があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、個包装用シートの素材あるいはテープの粘着強度の制約を緩和することができる個包装処理方法及び処理テープを提供せんとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明が採った個包装処理方法は、端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装において、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)を接着保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)の第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離し、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着するようにしたことを特徴とする。
【０００６】
又、端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装であって、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に止着用のテープ(Ｂ)を保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)で個包装シートを止着するようにした生理用品の個包装処理方法のための処理テープであって、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)からなり、個包装シートの端部の折り返しにより、第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離して、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着可能とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下に図を参照しつつ、この発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。なお、図４１〜図４３に示した従来例と同一機能を有する部分に同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。図１及び図２において、テープ(Ｂ)は、第１テープ(１)と第２テープ(２)の積層体で構成される。
【０００８】
第１テープ(１)及び第２テープ(２)は、それぞれ従来の粘着テープの場合と同様にテープ基材(１ａ)(２ａ)の裏面に粘着剤(１ｂ)(２ｂ)を塗布して構成されており、第２テープ(２)の基材(２ａ)の表面に第１テープ(１)の粘着剤(１ｂ)を剥離可能に粘着保持させて一体化している。
【０００９】
図３は上記テープ(Ｂ)を用いて生理用品の個包装シート(Ａ)を止着した斜視図であり、端部を粘着剤(Ｄ)で剥離可能に貼着した個包装シート(Ａ)の表面における端部から離れた位置にテープ(Ｂ)を接着保持させている。
【００１０】
従って、生理用品の使用後は、例えば図５に示したように個包装シート(Ａ)で製品本体(Ｃ)を包み込む。続いて、図６に示したように第１テープ(１)を第２テープ(２)から剥しつつ個包装シート(Ａ)の端部を裏面側に折り込み、図７に示したように第１テープ(１)をシート(Ａ)の本体側に貼り付けてシート(Ａ)の端部を止着する。図８は製品段階(使用前)の断面図、図９は使用後における再包装状態の断面図である。
【００１１】
図１０乃至図１３はテープ(Ｂ)の参考例１を示したものである。この参考例１においては、第１テープ(１)の先端部位にのみ第２テープ(２)を剥離可能に保持させることにより、第２テープ(２)の粘着面及び第２テープで覆われていない第１テープ(１)の粘着面を利用してテープ(Ｂ)を個包装シート(Ａ)の端部近傍表面に接着している。
【００１２】
そして、生理用品の使用後は、図１３に示したように個包装シート(Ａ)の端部を裏面に折り返して第２テープ(２)を第１テープ(１)から剥して第２テープ(２)で覆われていた粘着面を露出させることにより、この粘着面をシート本体に貼り付けるようにしている。
【００１３】
図１４乃至図１７はテープ(Ｂ)の参考例２を示している。この参考例２においては、第１テープ(１)の基材(１ａ)と第２テープ(２)の基材(２ａ)をテープ(Ｂ)の基端側で結合したことを特徴としている。従って、このような連結タイプのテープ(Ｂ)を用いた場合は、使用後は図１７に示したように第２テープ(２)が第１テープ(１)から完全にはがれる位置まで個包装シート(Ａ)の端部を裏面側に折り返し、第１テープ(１)の粘着面をシートの本体部に貼り付ければよい。又、この参考例のように両テープ(１)(２)の基材を結合した場合は、第１テープ(１)からの第２テープ(２)の剥し過ぎを回避することができる利点がある。
【００１４】
図１８乃至図２１はテープ(Ｂ)の参考例３を示している。この参考例３においては、第１テープ(１)の基材(１ａ)の先端を該テープ(１)の裏面に折り返すことにより、タグ(３)を構成することにより、第１テープ(１)の剥離作業性をより高くしている。
【００１５】
図２２乃至図３２はテープ(Ｂ)の参考例４を示している。この参考例４においては、幅方向に沿うミシン目(４)を第２テープ(２)の基材(２ａ)に等間隔で形成している。又、斯かる構成になるテープ(Ｂ)は、図４１乃至図４３に示した従来例の場合と同様に使用前及び使用後のいずれにおいてもシート(Ａ)の端部を止着することができる。
【００１６】
即ち、使用前の製品段階においては図２４に示したように個包装シート(Ａ)の端部からシート(Ａ)の本体にかけてテープ(Ｂ)を貼り付けてシート(Ａ)を止着する。使用に際しては、第１テープ(１)を先端側から剥離する。すると、図２５に示したように第１テープ(１)の剥離によりシート本体側に第２テープ(２)が残される。
【００１７】
使用後は、図２６に示したように製品本体(Ｃ)を丸めて個包装シート(Ａ)で包み込んだうえで、剥離によって露出された第１テープ(１)の粘着面を図２７及び図２８に示したようにシート(Ａ)の本体側に貼り付ける。図２９及び図３０は第１テープ(１)の剥離時の状態を示す斜視図、図３１及び図３２は使用前及び使用後における断面図である。
【００１８】
図３３乃至図３６はテープ(Ｂ)の参考例５を示している。この参考例５においては、前記参考例４の場合と同様に一定の間隔でミシン目(４)を入れた第２テープ(２)を第１テープ(１)の先端部位にのみ貼着保持させている。
【００１９】
図３７乃至図４０はテープ(Ｂ)の参考例６を示している。この参考例６においては、第１テープ(１)の粘着剤(１ｂ)の表面を覆う第２テープ(２)に等間隔でミシン目(４)を形成するとともに、第１テープ(１)の基材(１ａ)を両テープ(１)(２)の間に折り返してタブ(３)を形成することにより、第１テープ(１)の剥離作業性を改善するようにしたものである。
【００２０】
即ち、この考案においては第１テープと第２テープの積層品でテープを構成したことにより、使用前に個包装シートを止着する粘着面と使用後の再包装時に前記シートを再止着する粘着面を独立させるようにしたものであるから、一方のテープに剥離性を与えつつ他方のテープに再接着性を与えることができる。
【００２１】
尚、テープ基材としては、従来同様に樹脂フィルムで構成することができるが、コーティングされた紙などを用いることもできるものであり、粘着剤の素材も各テープに要求される剥離性あるいは再接着性を充足するものであればよい。
【００２２】
【発明の効果】
この発明によれば、未使用の生理用品を包装した個包装シートを止着する粘着剤と、使用後の生理用品を包装して止着するテープとが異なっており、使用後においては新たな止着テープが使用されるため、接着性に支障が生ずるおそれがないと共に、使用後の止着テープも個包装シートに予め用意されているため、その使用に不便が生ずることもない。又、使用後の生理用品を包装する際には、未使用時の粘着剤は個包装シートの端部と共に折り返されてシートの裏面に接着されると共に、個包装シートの端部折り返しにより、第１テープの一部が剥離されて露出し、使用後の生理用品を包装するために用意されるので、止着を便利に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を示す断面図
【図２】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を示す剥離状態の斜視図
【図３】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用前の斜視図
【図４】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す開封状態の斜視図
【図５】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の初期状態を示す斜視図
【図６】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の中期の状態を示す斜視図
【図７】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の最終段階の状態を示す斜視図
【図８】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図９】 この発明に係る生理用品の個包装処理テープの実施形態を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１０】 生理用品の個包装処理テープ参考例１の断面図
【図１１】 生理用品の個包装処理テープ参考例１の剥離状態を示す斜視図
【図１２】 生理用品の個包装処理テープ参考例１を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図１３】 生理用品の個包装処理テープ参考例１を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１４】 生理用品の個包装処理テープ参考例２の断面図
【図１５】 生理用品の個包装処理テープ参考例２の剥離状態を示す斜視図
【図１６】 生理用品の個包装処理テープ参考例２を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図１７】 生理用品の個包装処理テープ参考例２を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図１８】 生理用品の個包装処理テープ参考例３の断面図
【図１９】 生理用品の個包装処理テープ参考例３の剥離状態を示す斜視図
【図２０】 生理用品の個包装処理テープ参考例３を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図２１】 生理用品の個包装処理テープ参考例３を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図２２】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の断面図
【図２３】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離状態を示す斜視図
【図２４】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図２５】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図２６】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の初期状態を示す斜視図
【図２７】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の中期の状態を示す斜視図
【図２８】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後処理の最終段階の状態を示す斜視図
【図２９】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離初期の状態を示す斜視図
【図３０】 生理用品の個包装処理テープ参考例４の剥離完了状態を示す斜視図
【図３１】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図３２】 生理用品の個包装処理テープ参考例４を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図３３】 生理用品の個包装処理テープ参考例５の断面図
【図３４】 生理用品の個包装処理テープ参考例５の剥離状態を示す斜視図
【図３５】 生理用品の個包装処理テープ参考例５を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図３６】 生理用品の個包装処理テープ参考例５を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図３７】 生理用品の個包装処理テープ参考例６の断面図
【図３８】 生理用品の個包装処理テープ参考例６の剥離状態を示す斜視図
【図３９】 生理用品の個包装処理テープ参考例６を用いた生理用品の一例を示す使用前の状態を示す断面図
【図４０】 生理用品の個包装処理テープ参考例６を用いた生理用品の一例を示す使用後再包装の状態を示す断面図
【図４１】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す使用前の斜視図
【図４２】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す開封状態の斜視図
【図４３】 従来例による処理テープを用いた生理用品の一例を示す使用後状態の斜視図
【符号の説明】
(Ａ) 個包装シート
(Ｂ) 粘着テープ
(Ｃ) 製品本体
(Ｄ) 粘着剤
(１) 第１テープ
(１ａ) 基材
(１ｂ) 粘着剤
(２) 第２テープ
(２ａ) 基材
(２ｂ) 粘着剤
(３) タブ
(４) ミシン目
Claims (2)
- 端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装において、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)を接着保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)の第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離し、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着するようにしたことを特徴とする生理用品の個包装処理方法。
- 端部を粘着剤(Ｄ)で止着して、内部に一個の生理用品を包装する個包装シート(Ａ)からなる生理用品の個包装であって、前記粘着剤(Ｄ)で止着する個包装シート(Ａ)の端部から離れた表面の位置に止着用のテープ(Ｂ)を保持し、使用後の生理用品を被包した個包装シート(Ａ)の端部を折り返して、前記粘着剤(Ｄ)で個包装シート(Ａ)の端部を該シート(Ａ)の裏面に接着すると共に、前記端部の折り返しにより前記テープ(Ｂ)で個包装シートを止着するようにした生理用品の個包装処理方法のための処理テープであって、裏面に粘着剤を塗布した第２テープ(２)の表面に、裏面に粘着剤を塗布した第１テープ(１)を積層保持したテープ(Ｂ)からなり、個包装シートの端部の折り返しにより、第１テープ(１)の一部を第２テープ(２)から剥離して、該剥離された第１テープ(１)の一部で個包装シートを止着可能とする生理用品の個包装用処理テープ。
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