JP3584994B2 - 粘着テープ、及びこれを用いた止着構造 - Google Patents
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【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、使い捨てオムツにおけるファスナーテープ、処理用テープ、エプロン固定用テープなどのように、一方の部材を他方の部材に固定したり、二つの部材の相互間を接続したりするために使用する粘着テープ、及びこの粘着テープを用いた止着構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば使い捨てオムツにおけるファスナーテープとしては、例えば実開昭61−94536号に記載され、かつ図8に示す如く、テープ基材21における一端寄り部位21aの一方の面に、オムツ1における後身部のトップシート2に固着するための第1粘着部22を設ける一方、テープ基材21における他端寄り部位21bの他方の面に、オムツ1における前身部に設けたフロンタルテープ23に貼着するための第2粘着部24を設けたファスナーテープ20が知られている。
【0003】
このファスナーテープには、オムツを着用した幼児等が歩行したり手で触ったりすることにより、ファスナーテープを剥がそうとする外力が作用し、このためオムツの使用中に、ファスナーテープがトップシート2から剥がれてしまうという問題があった。 また、オムツを付けなおすためにテープ基材21の他端部寄り部位21bをフロンタルテープ23から剥がすに際し、その引っ張り力により、第1粘着部22がトップシート2から剥がれてしまうという問題もあった。
特に、このトップシート2は、一般に不織布にて形成されていて、ファスナーテープ20との接着性が悪いため、上記問題が顕著に現れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これに対して、ファスナーテープ20の第1粘着部22又は第2粘着部24の粘着剤の厚さ全体にあるいは部分的に厚くすることにより、剥離強度を大きくすることが提案されているが(例えば特開平5−93174号)、粘着剤の使用量が増大して、製造コストがアップするばかりでなく、テープをロール状に巻いたときの巻き形状が悪くなり、使用中くずれてしまう恐れがあるという問題を有していた。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みなされたもので、粘着剤の厚さを厚くすることなく、粘着テープの剥離強度を向上でき、被着体から剥がれにくい粘着テープを提供する。
【0006】
【発明の構成及び作用】
即ち本発明は、テープ基材における一端寄り部位の片面に第1粘着部を、前記テープ基材における他端寄り部位の他面に第2粘着部を各々設け、前記テープ基材を、前記第2粘着部がテープ基材における一端寄り部位の他方の面に重なるように折り重ね、かつ前記テープ基材における一端寄り部位の他方の面に、前記第2粘着部をテープ基材の一端寄り部位から剥離可能にするための離型部を有する粘着テープであって、前記第2粘着部をテープ基材における一端寄り部位の他方の面から剥離するとき、該第2粘着部が剥離不可能な部位を有することを特徴とする粘着テープに関する。
【0007】
一般に、粘着テープが外力によって引き剥がされる場合、第1粘着部の箇所で引き剥がされる場合には、当該第1粘着部の一端から他端に向けて剥離が進行し、また第2粘着部の一端から他端に向けて剥離が進行するというように、、粘着部の一端から他端に向けて剥離が進行していく。 換言すると、粘着部が、その一端から他端に向けて順次相手部材から離脱していく。
【0008】
本発明においては、テープ剥離の際に、最初に剥離外力が作用する端部に、剥離不可能な部位を設けることにより、かかる部位に剪断力がかかり他の部位に剥離が及ぶことがない。 従って、粘着部のうち、他の部位の剥離強度が端部より小さくても、粘着部の他の部位が被着体から剥がれることはなく、粘着テープ全体としての剥離強度を飛躍的に向上することができるのである。
【0009】
以下、本発明の粘着テープ及びその止着構造の一例として、図面に基づいて使い捨てオムツに用いた場合について説明するが、本発明は生理用ナプキンなど他の使い捨て吸収物品、エプロン固定用等に用いることもでき、その用途は何ら限定されるものではない。
【0010】
図1は使い捨てオムツ1の各部位を示す説明図であって、2はベルト部のトップシート、3はベルト部のバックシート、5は本発明のファスナーテープ、4はフロンタルテープである。 図2は、本発明のファスナーテープ5の斜視図、図3はその断面図であり、テープ基材6は、その長手方向に沿った略中間部を中心にして二つ折り状に折り重ねられ、テープ基材6における一端寄り部位6aの片面(外面)に、トップシート2に固定するための第1粘着部7が設けられ、他端寄り部位6bの他面(内面)に、フロンタルテープ4に貼着するための第2粘着部8が設けられている。 また、テープ基材6における一端寄り部位6aの他面(内面)には、前記第2粘着部8を一端寄り部位6aから容易に剥離できるように第1離型部9が設けられている。 この第1離型部9は、第2粘着部8の基材6の折り曲げ箇所に近接した一端部8aが、テープ基材6と剥離不可能に接着して剥離不可能な部位8aを形成するように、第2粘着部8より短く設けられている。 かかる剥離不可能な部位8aを設けることにより、掴み部10を引っ張って、第2粘着部8を一端寄り部位6aから引き剥がす際、第1粘着部7の端部7a付近に剪断力がかかり、強力な剥離強度が得られるのである。
【0011】
本発明においては、第2粘着部8の剥離不可能な部位8aを形成する手段は、特に限定されず、上記の離型部9を第2粘着部8より短くすることに限らず、例えば離型部9の一部をコロナ放電処理等により離型効果を失わせて、第2粘着部8と離型部9とを剥離不可能に接着することもできる。 また、粘着テープの外側から8aの部位をヒートシールして第2粘着部8と離型部9とを接着して剥離不可能とすることもできる。
【0012】
また、テープ基材6の他端寄り部位6bの外面に、第2離型部11を設けることにより、図6に示すように粘着テープ12をロール状に巻回体に形成したとき、第1粘着部7をテープ基材6の他端寄り部位6bから容易に剥離して巻き戻しできるようにすることもできる。 また、図3の如く、テープ基材6の他端寄り部位6bの一端を、第2粘着部8を設けない非粘着部(ドライエッジ)とすることにより、6bを6aから剥がす際の掴み部10とすることもできる。
【0014】
本発明においては、前記粘着テープの第1粘着部7を、任意の被着体に貼着して粘着テープを用いた止着構造が得られる。 かかる被着体としては、特に限定されないが、例えば不織布等の粗目状素材製の部材、具体的には、使い捨てオムツにおけるトップシート、バックシートなどが挙げられる。 本発明では、前記の如く、第2粘着部8に剥離不可能な部位8aを設けたため、第1粘着部7の一端部7aにおいて剥離強度が大きくなり、第1粘着部7がトップシート2などの被着体から剥がれることなく、強固な止着が得られるのである。
【0015】
なお、上記の剥離不可能な部位の長さは、被着体の材質や用途を考慮して、適宜設定することができるが、例えば被着体として不織布製等の粗目状部材に強固に止着し得る剥離強度を得るには、剥離不可能な部位8aの長さを1mm以上、望ましくは3mm以上とするのが好ましい。
【0016】
また、本発明においては、図4に示す如く、離型部9の一部が存在しない欠落部13を設けることにより、テープ使用時まで第2粘着部8と一端寄り部位6aとを仮着でき、必要でないときに他端寄り部位6bが一端寄り部位6aより剥離するのを防ぐことができる。
【0017】
本発明の粘着テープの構成部材の材質は、何ら限定されないが、例えば、基材テープ6としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどが、粘着部7及び8としては、アクリル系、ポリオレフィン系、ゴム系等の感圧性接着剤が、離型部9及び10としては、シリコーン系、長鎖アルキル系離型剤を挙げることができる。
【0018】
本発明の粘着テープを使い捨て紙オムツの固定に使用する場合、図1に示す如く、ファスナーテープ5がその第1粘着部7により固着されたオムツ1を幼児に当てて、図2の一点鎖線で示すように、テープ基材6の他端寄り部位6bを一端寄り部位6aから引き剥がして、図5の如く、第2粘着部8を介してフロンタルテープ4に貼着することにより、オムツ1を幼児等に装着する。
そして、オムツ1を幼児等に装着した状態において、幼児等が動き回ったり、トップシート2に触れたり、あるいは、オムツ1を付けなおすためにファスナーテープ5をフロンタルテープ4から何度も剥がしたりするに際して、テープ基材6に引っ張り力が作用して、第1粘着部7にその一端部7aから他端部に向けて引き剥がそうとする外力が作用する。 しかし、本発明においては、第2粘着部8における一端部を剥離不可能な部位8aとしたことより、第1粘着部7の一端部7aとトップシート2における接着部位に剪断力がかかり、第1粘着部7の一端部7aにおいて剥離強度が大きくなる。 そして、第1粘着部7は、その一端部7aがトップシート2から剥がれない限り、第1粘着部7の他の部位がトップシート2から剥がれることはなく、第1粘着部7の厚みを厚く形成しなくても、第1粘着部7のトップシート2からの剥離強度を格段に向上でき、ファスナーテープ5とトップシート2とを強固に止着できる。
【0019】
図6は、本発明の粘着テープ12を、その幅方向に多数連続した状態、すなわち、テープ基材6、両粘着部7、8及び両離型部9、10が連続した状態の連続体を形成して、これを巻くことによりロールを形成したものであり、使用時にはこのロールを巻き戻し、長手方向に沿って適当間隔で切断することにより、本発明の粘着テープ12を得ることができる。 また予め適当間隔でミシン目を入れておき、一枚ずつ粘着テープ12を取り出せるように構成することもできる。
【0020】
上記では、本発明の粘着テープをオムツのファスナーテープに適用した場合について説明したが、本発明はその用途に何ら限定されることなく、例えば図7の如く、はかせるタイプのオムツ(パンツオムツ)を使用後まるめて捨てる際の処理用テープ、使い捨てエプロンのファスナーテープなどに好適に用いることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明においては、第2粘着部の一端部を剥離不可能とすることにより、粘着テープの被着体に対する剥離強度を向上できるため、粘着テープが被着体から剥がれることがなく、また粘着部を厚く形成する必要がないため、製造コストが増大することもなく、テープ巻き形状も良好であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着テープを紙オムツに使用した状態を示す説明図である。
【図2】本発明の粘着テープの実例を示す斜視図である。
【図3】本発明の粘着テープの実例を示す断面図である。
【図4】本発明の粘着テープの実例を示す断面図である。
【図5】本発明の粘着テープを用いた止着構造を示す断面図である。
【図6】本発明の粘着テープを巻き回したロール体を示す説明図である。
【図7】本発明の粘着テープをパンツタイプの紙オムツに使用した状態を示す説明図である。
【図8】従来の粘着テープを用いた止着構造示す断面図である。
【符号の説明】
1 オムツ本体
3 バックシート
4 フロンタルテープ
5 ファスナーテープ
6 テープ基材
6a 一端寄り部位
6b 他端寄り部位
7 第1粘着部
8 第2粘着部
8a 剥離不可能な部位
9 第1離型部
Claims (3)
- テープ基材における一端寄り部位の片面に第1粘着部を、前記テープ基材における他端寄り部位の他面に第2粘着部を各々設け、前記テープ基材を、前記第2粘着部がテープ基材における一端寄り部位の他方の面に重なるように折り重ね、かつ前記テープ基材における一端寄り部位の他方の面に、前記第2粘着部をテープ基材の一端寄り部位から剥離可能にするための離型部を有する粘着テープであって、前記第2粘着部をテープ基材における一端寄り部位の他方の面から剥離するとき、該第2粘着部が剥離不可能な部位を有することを特徴とする粘着テープ。
- 剥離不可能な部位が、離型部の位置を第2粘着部より短くして、テープ基材と第2粘着部とを接着することにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の粘着テープ。
- 請求項1又は2記載の粘着テープの第1粘着部を、被着体に貼着したことを特徴とする粘着テープを用いた止着構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25214794A JP3584994B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 粘着テープ、及びこれを用いた止着構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25214794A JP3584994B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 粘着テープ、及びこれを用いた止着構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08113767A JPH08113767A (ja) | 1996-05-07 |
JP3584994B2 true JP3584994B2 (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=17233139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25214794A Expired - Lifetime JP3584994B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 粘着テープ、及びこれを用いた止着構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3584994B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-18 JP JP25214794A patent/JP3584994B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08113767A (ja) | 1996-05-07 |
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