JPH0129230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、紙オムツに使用する粘着フアスナ
ーテープに関するものである。

〈従来の技術〉 紙オムツの固定に使用されている従来の粘着性
フアスナーテープとしては、一端側を粘着層でオ
ムツに粘着するテープ基材の他端側に紙オムツの
他方端部に粘着する粘着剤層を設け、この粘着剤
層をリリーステープで剥離可能に保護するように
したものや、テープ基材の一面側における両端部
に粘着剤層を設け、両粘着剤層間に剥離保護層を
形成し、リリーステープの機能を持たせるように
したものとが知られている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 ところで、前者のフアスナーテープは、粘着剤
層の保護にリリーステープを用いているため、構
成部品数が増え、構造が複雑なため、製作コスト
が高くつき、しかもオムツ製造上のライントラブ
ルの発生原因となるという問題がある。

また後者の折畳式フアスナーテープはリリース
テープを省くことができるという利点がある反
面、オムツへの接着強度を得るためにテープ面積
を大きくしなければならず、材料コストが高くな
ると共に、テープの中心部が非粘着になるため、
オムツ使用時にテープが剥れやすいという問題が
ある。

この考案は上記のような各問題点を解決するた
になされたものであり、リリーステープの使用を
省いて製作コストの低減をはかることができ、し
かもオムツに対して強固で安定した貼付強度を得
ることができるフアスナーテープを提供すること
を目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 上記の問題点を解決するため、この考案は、テ
ープ基材の一面側における端部寄りにオムツへ貼
付ける粘着剤層を設け、前記テープの他面側に、
テープ基材を折曲げたときに重なり合う粘着剤層
とこの粘着剤層の保護離形部を形成したものであ
る。

〈作用〉 テープ基材の一面側における一方端部寄りに設
けた粘着剤層でテープを紙オムツの一方端部に貼
付け、テープ基材を中央部から他面側へ二つ折り
に畳み、他面側に設けた粘着剤層を保護離形部で
保護、仮着されている。

オムツ使用時には粘着剤層と保護離形部とを引
き剥してテープ基材を引延し、テープ基材の他面
側にある粘着剤層をオムツの他方端部に貼付けれ
ば、オムツを固定化できる。

〈実施例〉 以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

第１図と第２図はフアスナーテープ１の第１の
例を示しており、帯状等の合成樹脂を用いたテー
プ基材２の一面側に、この基材２の略中央部から
一方端部に達する範囲の位置に粘着剤層３と略中
央部から他方端部に達する位置に保護離形部４を
設け、更にテープ基材２の他面側に一面側と丁度
逆配置となる粘着剤層５と保護離形部６を設けて
形成されている。

テープ基材２に対する粘着剤層３，５と保護離
形部４，６の上記配置により、テープ基材２を中
央部から何れの側に折り曲げても、内側になつた
粘着剤層３又は５は保護離形部４又は６で保護、
仮着され、第２図に示す如く二つ折り状態が保持
され、外面に露出している粘着剤層３をオムツＡ
の一方端部に貼付けるものである。

フアスナーテープ１の第１の例は上記のような
構造であり、第２図に示す如く二つ折りにした状
態で、オムツ製造工程時にオムツＡの端部に貼付
けられる。

消費者がオムツ６を使用するときは、粘着剤層
５を保護離形部６から引き剥してテープ基材２を
第１図の如く引延し、剥離した粘着剤層５をオム
ツＡの相牛側面に貼付ければ、第３図の如く固定
化できる。

次に第４図に示すフアスナーテープ１の第２の
例はテープ基材２の両面において、略中央部から
一方端部の位置に粘着剤層３，５を各々設け、テ
ープ基材２の片面にのみ保護離形部６を設けて形
成したものであり、粘着剤層５と保護離形部６が
重なるように折り曲げ、外側の粘着剤層５をオム
ツＡに貼付ける。

第５図に示すフアスナーテープ１の第３の例
は、テープ基材２に並べて設けた粘着剤層５と保
護離形部６を第４図の第２の例と逆の位相にした
ものであり、同図はバツクシート補強用センター
テープ７を粘着剤層５に貼合せて接続した状態を
示しており、センターテープ７はテープ基材８の
端部に粘着剤層９を備えている。

なお何れの例においても、テープ基材２に設け
る保護離形部４，６は離形剤の塗布のほか、テー
プ基材の表面にエンボス加工を施したり、両者を
併用して形成すればよい。

〈効果〉 以上のように、この考案によると、テープ基材
の一面例における一方端部寄りに粘着剤層を設
け、このテープ基材の他面側に粘着剤層と保護離
形部とを設けたので、使用時にオムツに貼合せる
粘着剤層をテープ基材の二つ折りによつて保護で
き、粘着剤層を保護するためのリリーステープの
使用を省くことができ、構造の簡略化と使用材料
の削減によつて製作コストの低減をはかることが
できる。

また、テープ基材の略半分の面積に粘着剤を設
けることができるのでオムツに対する粘着面積が
充分にとれ、テープ基材を大きくしなくても接着
強度が優れ、材料コストを安くすることができ
る。

更に、一枚のテープ基材を用いて構成できるの
で、オムツ製造上のトラブル発生がなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るフアスナーテープの第
１の例を示す断面図、第２図は同上を折畳んでオ
ムツに取付けた断面図、第３図は同じくオムツに
使用した状態の斜視図、第４図はフアスナーテー
プの第２の例を示す断面図、第５図は同じく第３
の例を示す断面図である。 １……フアスナーテープ、２……テープ基材、
３，５……粘着剤層、４，６……保護離形部、Ａ
……オムツ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープ基材の一面側における端部寄りにオムツ
   へ貼付ける粘着剤層を設け、前記テープの他面側
   にテープ基材を折曲げたときに重なり合う粘着剤
   層と、この粘着剤層の保護離形部を形成したオム
   ツ用フアスナーテープ。