JP4514806B2 - 室内暖房用の温水循環放熱器 - Google Patents

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Description

本発明は、室内暖房用として用いる、温水循環放熱器に関するものであり、より詳しくは、プラスチック樹脂から成る温水循環パイプ群を露出した放熱部とする放熱器である。
温水循環放熱部をプラスチック製とした放熱器は、図9に示す従来例1、及び図10に示す従来例2等により公知となっている。
従来例1(図9)は、特許文献1に開示された温水循環放熱器であって、(A)は一部切欠正面図、(B)は一部切欠上面図、(C)は横断面図である。
即ち、面状の放熱器本体を厚さ方向に仕切壁で2分して、一半面では、温水通路群を横配置すると共に、通路群を、温水通路群を閉止する壁によって、温水入口からの往路群と、温水出口への復路群とし、リターンヘッダーを介して、全温水通路に温水を循環させる構造とし、厚さ方向の仕切壁の他半面には断熱材を充填したプラスチック製放熱器であって、室内の床面に載置したり、壁面に取付けて使用するものである。
また、従来例2(図10)は、特許文献2に開示された、プラスチックパイプの放熱部を備えた温水循環放熱器であって、図10(A)は、プラスチック製のパイプの1本を屈曲延展して放熱部とするものであり、(B)は多数のパイプを並列配置して両端をソケットで連通し、一端の往き側パイプからソケットを介して全パイプ群に温水を流入し、他端のソケットを介して全パイプの温水を戻り側パイプで排出するものであり、(C)はパイプ群を複数グループにソケットで分割して、区画グループのパイプ群毎に温水を循環させるものであり、(C)は、ソケット部の流水説明図、(D)はソケット部の斜視図である。
実開昭63−175718号公報 特開2001−116475号公報
従来例1(図9)のプラスチック放熱器は、平板形態の放熱器本体内に通路壁によって複数の温水通路を形成したものであるため、製作が容易ではあるが、並列温水通路群の外面壁からのみの放熱作用となり、温水熱の外気への熱伝導効率が低い。
また、外面壁への温水による加熱も、温水入口から温水出口へ、単に放熱器本体の一端から他端までの一往復での加熱となるため、外壁面の温水往路部と温水復路部に温度差も生ずる。
また、カーペットの下への配置や壁面への取付けに適してはいるが、暖房機として美観が劣る。
また、プラスチック製であるため、紫外線劣化を生ずる。
その上、温水通路は横長の往復形態であるので、通路内の流通抵抗も大である。
また、従来例2(図10)にあっては、パイプが横方向配置であるため、流水抵抗が大であり、パイプ本数が多い場合は、各パイプが偏流と成って放熱面の温度が不均斉となる。
また、融着板、ソケット、閉止板、パイプ群等の融着個所が多くて、製作が煩雑であり、製作作業に熟練を要する。
その上、プラスチックパイプは紫外線劣化を生ずる。
本発明は、これら従来のプラスチック製放熱器の問題点を、一挙に解決又は改善するものであって、デザイン性に優れ、熱効率も良い、画期的なプラスチック製放熱器を提供するものである。
本発明の温水循環放熱器は、例えば図3に示す如く、同径同長の多数のプラスチック製縦パイプ8B群を並列配置して、上端及び下端をプラスチック製横パイプ8Aによって連通し、下端の横パイプ8Aに温水供給口8S及び温水排出口8Rを付設した、全プラスチック製パイプから成る温水循環放熱パネル81,82で、露出した放熱部8を構成し、放熱部8に、上端横パイプ8Aを隠蔽するための上枠13が、上辺13T幅中央部から欠込み13Aを介して下方に突設した底板13Bの両側部に、横パイプ8A上端への当接部13Rを備えると共に、底板中央部に空気流出孔H13を備え、上枠両側垂直辺13Fの下端内面に横パイプ8A当接部13Rを備え、上枠上辺13Tの欠込み13Aには、空気孔Ha群を均斉配置した上蓋18を嵌合閉止する上枠13と、下端横パイプ8Aを隠蔽する下枠14と、左右の側枠15と、上枠13と側枠15とを接続する上接合具16と、下枠14と側枠15とを接続する下接合具17とで枠組みFを付加したものである。
この場合、放熱パネル81,82の「露出した」の意味は、少なくとも、放熱パネル面、即ち縦パイプ8B群の前面及び後面が、輻射熱の室内への放熱が可能なように露出している意味である。
また、放熱パネル81,82の枚数は問わないが、1枚の場合は、下端横パイプ8Aの一端に温水供給口8Sを配置すれば、下端横パイプ8Aの他端には温水排出口8Rを配置し、温水排出口8Rの手前で下端横パイプ8Aに閉止板を介在させて、排出口8Rに対応する他端の縦パイプ8Bを下向流路とすることとなり、放熱器の温水供給口8Sと温水排出口8Rとが放熱パネルの両端位置となるため、温水経路配管が煩雑となる。
また、放熱パネルが3枚以上となれば、中間放熱パネルは輻射熱放射効力が減殺される。
また、放熱パネルを前後2枚とすれば、図3に示す如く、温水供給口8Sと温水排出口8Rとは、共に、下端横パイプ8Aの一端位置に配置出来、温水循環システムSYへの接続が容易となり、放熱パネルからの輻射熱放射効率も高く維持出来るため、典型的には、放熱パネルは2枚である。
また、横パイプ8Aと縦パイプ8Bとは同材質として、慣用の熱融着(ヒートフュージョン)接合すれば良く、温水供給口8S、温水排出口8Rも、横パイプ8Aと同材質のパイプ片で熱融着付設すれば良い。
従って、本発明の放熱器は、放熱部8がプラスチックパイプ群から成る露出した放熱パネルであるため、供給温水が放熱パネル81,82内を循環して加熱し、放熱パネル周囲の空気を加熱暖房すると共に、放熱パネル81,82から輻射熱での室内の加熱暖房することとなり、放熱パネル81,82は、人手が触れても火傷しない程度の温度でありながら、空気の伝達対流加熱と輻射熱加熱との総和によって、人体に優しい穏やかな暖房が得られ、人体に安全、安心な暖房が得られる。
しかも、放熱パネル81,82は、供給される加熱温水が、長さの長い(標準:1520mm)下端横パイプ8Aから、上端横パイプ8Aへ、長さの短い(標準:400mm)縦パイプ8B群を一斉に上昇循環するため、循環温水は、小さな流水抵抗の下に循環し、放熱パネル81,82の全面を均斉に加熱し、縦パイプ8B群の各パイプ周面に沿った接面空気を均斉、且つ、スムーズに上昇させることとなり、小さな対流熱伝達抵抗の下に、室内空気への大きな熱伝達を達成する。
その上、図1に示す如く、放熱部8に、上端横パイプ8Aを隠蔽する上枠13と、下端横パイプ8Aを隠蔽する下枠14と、左右の側枠15と、上枠13と側枠15とを接続する上接合具16と、下枠14と側枠15とを接続する下接合具17とで枠組みFを付加する点も必須としている。
この場合、上枠13は、空気孔等で放熱部8の下面から上面への空気の貫流を保証すれば良い。
従って、放熱パネル81,82の縦パイプ8B群の、横パイプ8Aへの融着による接続部での隅肉部の不均斉な形態等、見苦しい部位が隠蔽出来、放熱器の上面、側面等も枠組みFによって外観が改善され、きれいな外観となる。
しかも、放熱器HRの壁面等への取付けは、別体のアングル形態の下取付金具10Bで、放熱器の下枠14を支承し、上枠13下方に上端横パイプ8Aの支承用の上取付金具10Aを挿入する等、取付けも簡便となり、縦パイプ8B及び横パイプ8Aがプラスチック製であることに起因する熱膨張に支障の生じない放熱器HRの取付けが、即ち、放熱部8を吊下げ状態で支承して放熱部8の左右伸長を許容し、放熱部8の下端を自由端の形態で下枠14で収納して、放熱部8の上下方向伸長を許容する取付けが可能となる。
また、本発明の放熱器の枠組みは、図5に示す如く、上枠13が、上辺13Tの幅中央部から欠込み13Aを介して下方に突設した底板13Bの両側部に、横パイプ8A上端への当接部13Rを備えると共に、底板中央部に空気流出孔H13を備え、上枠両側垂直辺13Fの下端内面に横パイプ8A当接部13Rを備え、上枠上辺13Tの欠込み13Aには、空気孔Ha群を均斉配置した上蓋18を嵌合閉止する点も必須要件としている
この場合、上枠13も下枠14も上蓋18も、2層押出成形で準備し、上枠13の空気流出孔H13も、上蓋18の空気孔Haも、後工程の穿孔作業で形成すれば良く、上枠13の幅中央部の欠込み13Aは上蓋で覆われるため、上枠の底板13Bの空気流出孔H13は、外部から見えない状態となる
従って、上枠13の空気流出孔H13の形状:配置は、放熱部8への加熱空気の下方から上方への貫流を保証することを条件に、作業性、コスト面から選択実施可能であり、上蓋18の空気孔Haのみを、例えば図5(D)の如く、外観を重視して均斉配置すれば、放熱器の上面、即ち上蓋は、加熱空気を均斉吹出しする機能美を呈することとなり、上蓋18を採用したために、上枠13の、欠込み13Aの下方の底板13Bへの穿孔作業は、空気流出孔H13の形状:配置の選択によって簡便、且つ、低コストで実施可能となる
そして、上枠13が、図5(A)に示す如く、横パイプ8Aへの上面からの曲面の当接部13Rと側面下方からの曲面の当接部13Rを備えているため、放熱部8に枠組みFを嵌合被覆した際には、枠組みFは、放熱部8に対するガタツキの無い均斉嵌合となる
勿論、下枠は、図2に示す如く、両端で側枠15と下接合具17で嵌合一体化し、放熱部8の下端、即ち下端横パイプ8A、を自由垂下形態で収納しているため、縦パイプ8B群の加熱膨張による伸長歪は支障無く吸収出来る
また、本発明に於ける温水循環放熱パネル81,82は、図2に示す如く、大径dAの上下横パイプ8A間に、小径dBの各縦パイプ8B群を、各縦パイプ8B相互が、加熱空気のみの上昇流動を許容する最小の間隔gBを保って一体化しているのが好ましい。
この場合、上下端の横パイプ8Aは、縦パイプ8B群に対するヘッダー機能と共に、保持機能も奏するものであり、縦パイプ8Bは貫流加熱水により熱効率良く加熱されるものであるから、典型的には、横パイプ8Aは、外径dAが27mm、肉厚5mmであり、縦パイプ8Bは、外径13mm、肉厚1.6mmである。
また、加熱された各縦パイプ8B間の周面の加熱上昇空気流の挙動は、垂直面に接する加熱空気が上昇する際には、垂直面から5mm離れれば0.024m/s、20mm離れれば0.057m/sとなり、20mm以上離れれば、下向冷気が発生する。
また、縦パイプ8Bは、単位面積当り多い程、放熱パネル面の放熱量が増大すること、縦パイプ8Bの横パイプ8Aへの融着接合では縦パイプ8Bの接合位置に隙間が生ずること、等より、放熱パネル81,82の放熱量を優先させて縦パイプ8B群を並列配置させるのが良く、縦パイプ8B間の間隔gBは5〜10mm(標準:7mm)であれば、放熱パネル81,82は放熱量が大で、縦パイプ8B周面に必要上昇空気流が発生する。
従って、放熱パネル81,82は、大径の横パイプ8Aから小径の縦パイプ8B群へ加熱供給温水が一斉に流入して、温度差の抑制された加熱面を提供し、放熱パネル81,82の放熱面を構成する縦パイプ8B群の面は、各縦パイプ8B間への上方からの冷気の流下が阻止出来ると共に、縦パイプ8B間(間隔gB)での加熱空気の粘性滞留も阻止出来るため、計測値どおりの、縦パイプ8B群の、外周空気の加熱→上昇効果(対流暖房効果)が得られる。
この場合、例えば外径13mmのPP−R樹脂(ポリプロピレン.ランダム.コポリマー樹脂)パイプでは、長さ1m当りの対流放熱量は18.0kcal/mh℃で、輻射放熱量は、温水流入側温度:80℃、流出側温度:60℃、室温20℃で、7.68kcal/mh℃である。
そのため、放熱パネルの放熱部8は、自然対流方式と相俟って、加熱空気の対流暖房+輻射熱暖房の穏やかな暖房を提供し、室温をあまり上げなくても暖かさを感じる温和な暖房を提供する。
また、温水循環放熱パネル81,82は、図2、図3に示す如く、下端横パイプ8Aの一端に温水供給口8Sを備えた第1パネル81と、下端横パイプ8Aの一端に温水排出口8Rを備えた第2パネル82とを、上端横パイプ8Aの他端のみを連通パイプ8Cで連通し、且つ、第1パネル81と第2パネル82との対向面間隔gPを、上端横パイプ8A,8A間にスペースgSを保ち、且つ、上方からの冷気の介入流下を抑制する間隔で一体化するのが好ましい。
この場合、第1パネル81と第2パネル82とは、共に、同長の横パイプ8A及び縦パイプ8Bで構成し、第1パネル81と第2パネル82との一体化は、図3に示す如く、下端横パイプ8Aの両端、及び上端横パイプ8Aの一端(右端)はスペーサーパイプ8Dを介して接続し、上端横パイプ8Aの他端(左端)は連通パイプ8Cで連通形態に接続し、第2パネル82の左端の縦パイプ8Bは、上端横パイプ8Aの閉止板8Eで下端横パイプ8Aへの下向路とし、第2パネル82の右端の縦パイプ8Bは、下端横パイプ8Aの閉止板8Eで上端横パイプ8Aからの下向路とすれば良い。
そして、温水経路は、図3に示す如く、第1放熱パネル81の一方(右側)下端の温水供給口8Sからの流水(f1)が下端横パイプ8Aの横流水(f2)→第1パネル81の縦パイプ8B群の上昇流水(f3)→第1パネル上端横パイプ8Aの横流水(f4)→第1パネル81から第2パネル82への連通パイプ8Cの横流水(f5)→第2パネル82左端の縦パイプ8Bの下降流水(f6)→第2パネル下端横パイプ8Aの横流水(f7)→第2パネル82の縦パイプ8Bの上昇流水(f8)→第2パネル上端横パイプ8A内の横流水(f9)→第2パネル右端の縦パイプ8Bの下降流水(f10)→温水排出口8Rからの流水(f11)、の放熱パネル内循環経路が形成出来る。
そのため、第1放熱パネル81及び第2放熱パネル82内で、放熱面を構成する各縦パイプ8B群は、下端横パイプ8Aから上端横パイプ8Aへの、一斉で均斉な温水流で加熱されて、第1放熱パネル81及び第2放熱パネル82は、加熱温度斑の無い加熱面を提供する。
しかも、第1パネル81と第2パネル82との対向面間隔gPは、第1パネル上端横パイプ8Aと第2パネル上端横パイプ8A間にスペースが存在する条件、及び間隔gPが冷気の介入流下を抑制する間隔、即ち40mm間隔以下の条件で決定された間隔gP(標準:18.5mm)であるため、第1パネル81及び第2パネル82間には加熱空気の上昇のみが生起し、放熱部8周囲の空気が、未加熱空気→加熱空気→上昇の平滑な流れとなる。
従って、第1循環放熱パネル81と第2循環放熱パネル82とは、協仂して、加熱温度斑の無い、且つ、放熱量の大な加熱面を提供し、周囲の室内空気をスムーズに加熱上昇させて、温和な自然対流による暖房を提供する。
また、本発明の放熱部8にあって、放熱パネル81,82の全パイプ8A,8Bが、表面に塗膜層を備えた2層成形プラスチックパイプであるのが好ましい。
この場合、横パイプ8A、縦パイプ8BをPP−R樹脂で成形する場合は、表層用プラスチックは、内側のパイプ本体用PP−R樹脂と同一樹脂に顔料を混入して、0.4〜0.5mm厚の表層として2層押出成形すれば良い。
従って、放熱パネル81,82は好みの色彩デザインの下に作成出来、室内配置に好適な美しい放熱器となる。
しかも、プラスチック製放熱部8の各パイプ8A,8Bは、好みの色彩に着色したに係らず、内層のパイプ本体は顔料を付加しないため、パイプ8A,8Bの顔料混入による耐久性劣化は避けられる。
また、本発明の放熱器にあっては、枠組みFは、各枠材が表面に塗膜層を備えたプラスチック製であって、嵌合によって着脱自在に一体化するのが好ましい。
この場合、各枠材の彩色は自在であるが、典型的には、放熱パネル81,82と同色であり、塗膜層は0.4mm厚である。
従って、枠組みFの各枠材は、プラスチック製の成形品であるため、各枠材の着脱自在の嵌合構造体としての製作が容易であり、低コストで準備出来る。
しかも、典型的には2層押出成形の如く、枠材の内装部(ベース部)には、顔料を混入しないため、彩色プラスチック製品でありながら、顔料混入による耐候劣化は避けられる。
本発明は、放熱部8の、並列したプラスチック製縦パイプ8B群が同径であって、上下の横パイプ8Aで連通されているため、ヘッダー機能を奏する横パイプ8Aからの各縦パイプ8B群への流入が均斉となり、放熱部8の温水循環放熱パネルは、温度斑の無い均斉な加熱面を提供する。
そして、プラスチック製の温水循環放熱パネル81,82が露出しているため、加熱空気の対流加熱と輻射熱との総和によって、人体に優しい穏やかな室内暖房が得られ、人手に触れても火傷の心配の無い、人体に安全、安心な暖房が得られる。
また枠組みFを備えているため、放熱パネル81,82の縦パイプ8B群の、横パイプ8Aへの融着による接続部での隅肉部の不均斉な形態等、見苦しい部位が隠蔽出来、放熱器の上面、側面等も枠組みFによって外観が改善され、きれいな外観となる
しかも、放熱器HRの壁面等への取付けは、別体のアングル形態の下取付金具10Bで、放熱器の下枠14を支承し、上枠13下方に上端横パイプ8Aの支承用の上取付金具10Aを挿入する等、取付けも簡便となり、縦パイプ8B及び横パイプ8Aがプラスチック製であることに起因する熱膨張に支障の生じない放熱器HRの取付けが、即ち、放熱部8を吊下げ状態で支承して放熱部8の左右伸長を許容し、放熱部8の下端を自由端の形態で下枠14に収納して、放熱部8の上下方向伸長を許容する取付けが可能となる
また、本発明の放熱器の枠組みは、図5に示す如く、上枠13が、上辺13Tの幅中央部から欠込み13Aを介して下方に突設した底板13Bの両側部に、横パイプ8A上端への当接部13Rを備えると共に、底板中央部に空気流出孔H13を備え、上枠両側垂直辺13Fの下端内面に横パイプ8A当接部13Rを備え、上枠上辺13Tの欠込み13Aには、空気孔Ha群を均斉配置した上蓋18を嵌合閉止するものであるため、上枠13の空気流出孔H13の形状:配置は、放熱部8への加熱空気の下方から上方への貫流を保証することを条件に、作業性、コスト面から選択実施可能であり、上蓋18の空気孔Haのみを、例えば図5(D)の如く、外観を重視して均斉配置すれば、放熱器の上面、即ち上蓋は、加熱空気を均斉吹出しする機能美を呈することとなり、上蓋18を採用したために、上枠13の、欠込み13Aの下方の底板13Bへの穿孔作業は、空気流出孔H13の形状:配置の選択によって簡便、且つ、低コストで実施可能となる
そして、上枠13が、図5(A)に示す如く、横パイプ8Aへの上面からの曲面の当接部13Rと側面下方からの曲面の当接部13Rを備えているため、放熱部8に枠組みFを嵌合被覆した際には、枠組みFは、放熱部8に対するガタツキの無い均斉嵌合となる
勿論、下枠は、図2に示す如く、両端で側枠15と下接合具17で嵌合一体化し、放熱部8の下端、即ち下端横パイプ8A、を自由垂下形態で収納しているため、縦パイプ8B群の加熱膨張による伸長歪は支障無く吸収出来る
〔放熱部8(図3)〕
放熱部8は、加熱温水を循環させて外周の室内空気を伝導対流加熱させると共に、室内へ輻射熱を放散するものであって、同寸の2枚の放熱パネル81,82を前後に配置するものであり、図3(A)は第1放熱パネルの正面図、図3(B)は第1放熱パネル81と第2放熱パネル82とを一体化した放熱部8の左側面図、図3(C)は放熱部8の右側面図、図3(D)は第2パネル82の正面図である。
図3に示す如く、第1放熱パネル81と第2放熱パネル82とは、共に、同長の細い縦パイプ8B群を並列縦設し、上下を大径の横パイプ8Aで連通したものである。
放熱パネル81,82の横パイプ8Aは、外径27mm、肉厚5mmであり、縦パイプ8Bは外径13mm、肉厚1.6mmであり、共に、ポリプロピレン.ランダム.コポリマー樹脂(PP−R樹脂)製であって、表面が0.4mm厚の塗膜層となるように、2層押出成形で準備する。
この場合、表面の塗膜層としては、PP−R樹脂に所望の顔料を混入すれば良く、プラスチック製パイプ8A,8Bは、表層の塗膜層によって所望の色彩に出来ると共に、パイプ本体への顔料の付加が避けられ、耐候性劣化が避けられる。
縦パイプ8B及び横パイプ8Aの長さは、放熱器HRの能力に応じて適当に選択決定するが、3kwの電気温水暖房システムに採用する放熱器HRにあっては、横パイプ8A長は1520mm、縦パイプ8B長は400mmで準備し、各縦パイプ8B群を、各パイプ8B間の間隔gBが7mmとなるように、横パイプ8Aと融着接合して、連通形態に準備すれば良い。
また、各横パイプ8Aは側端を閉止板8Fで閉止するが、図3(D)に示す如く、第2放熱パネル82にあっては、下端横パイプ8Aの一側端(右端)では、右端の縦パイプ8Bへの温水流入を阻止する閉止板8Eを配置し、上端横パイプ8Aの他側端(左端)では、左端の縦パイプ8Bのみを閉止板8Eで仕切る。
そして、第1放熱パネル81の下端横パイプ8Aの一側端(右端)には、プラスチックパイプ片で温水供給口8Sを接続し、第2放熱パネル82の下端横パイプ8Aの一側端(右端)には、プラスチックパイプ片で温水排出口8Rを接続する。
また、図3(B),(C)に示す如く、第1放熱パネル81と第2放熱パネル82とは、他側端(左端)上部には連通パイプ8Cを配置して、第1放熱パネル81の上端横パイプ8Aと第2放熱パネル82の上端横パイプ8Aとを連通形態とし、左端下部、右端上部及び下部はスペーサーパイプ8Dで、第1放熱パネル81と第2放熱パネル82との対向縦パイプ8B間の間隔gPが18.5mmとなるように一体化する。
従って、放熱パネルは、図3に示す如く、第1放熱パネル81の、右側下端の温水供給口8Sから供給される加熱温水(f1)は、第1放熱パネル81の下端横パイプ8A内の横方向流水(f2)→第1放熱パネル81の縦パイプ8B群の上昇流水(f3)→上端横パイプ8A内の横方向流水(f4)→連通パイプ8C内の第1放熱パネル81から第2放熱パネル82への横方向流水(f5)→第2放熱パネル82左端の縦パイプ8B内の下降流水(f6)→下端横パイプ8A内の横方向流水(f7)→縦パイプ8B群の上昇流水(f8)→上端横パイプ8A内の横方向流水(f9)→右端縦パイプ8B内の下降流水(f10)→温水排出口8Rからのリターン流水(f11)へと循環する放熱部となる。
〔枠組みF(図1)〕
図1は、放熱部8に枠組みFを付加して放熱器HRとし、循環システムSYを付設した斜視図であり、図4は放熱器HRの分解斜視図である。
即ち、枠組みFは、全てプラスチック成形品であって、放熱部8の上端横パイプ8Aを隠蔽する上枠13と、下端横パイプ8Aを隠蔽する下枠14と、放熱部8の左側縁及び右側縁を隠蔽する側枠15と、上枠と側枠とを接続する上接合具16と、下枠14と側枠15とを接続する下接合具17、及び、上枠13上に嵌合載置する上蓋18とから成るものであり、各枠材は放熱部同様に着色する。
この場合、各枠材はポリカーボネート樹脂で成形すれば良く、押出成形品は2層押出成形で表面に塗膜層を形成し、射出成形品は顔料を混入して成形すれば良い。
〔上枠13(図4、図5(A))〕
上枠13は、放熱部8の全長に亘る被覆材であって、図5(A)は上枠断面図である。
図5(A)に示す如く、上枠13の断面形状は、幅W13が68mm、高さh13が39mmで、弯曲突面形状の上辺13Tと両側の垂直辺13Fとから成り、一般肉厚1.5mmで、うち表層が0.5mm厚の塗膜層である2層成形のポリカーボネート樹脂の押出成形品である。
そして、上辺13Tは、幅W13´が31mmの上蓋18配置用の欠込み13Aを備え、欠込み13Aでは、上辺13Tから肉厚部段差を保って幅5mmの支承片13Uを内方に突出すると共に、下方に延出(標準:10mm)した立下り片13Cを介して、両側の、曲面の横パイプ8A当接部13Rと、両当接部13R間に亘る底板13Bとを配置し、底板13Bには、適宜形状の空気流出孔H13(標準:幅18mm、長さ154mm)を、適宜穿孔する。
また、両側の垂直辺13Fは、下端の内側に、水平辺13D、横パイプ8Aに当接させる曲面の当接部13R、及び傾斜辺13Sで中空剛体の中空部13Gを突出形成する。
また、上枠13の長さ方向両端部では、図4に示す如く、上接合具16と嵌着するために、底板13Bの両端には嵌合用孔H13“を、中空部13Gの傾斜辺13Sの両端には、嵌合用孔H13´を穿設しておく。
〔下枠14(図4、図5(B))〕
下枠14は、図1に示す如く、上枠13同様、放熱部8全長に亘る被覆部材であって、一般肉厚1.5mmで、表層が0.5mm厚の塗膜層である、2層成形のポリカーボネート樹脂押出成形品である。
下枠14の断面形状は、図5(B)に示す如く、幅W14が68mmで、高さh14が55mmであり、両側垂直辺14F及び底辺14Bから成り、垂直辺14Fは上部では幅8.5mmの突出片14Cを備え、底辺14Bから10mm下方に延出した垂直辺下端には、幅5mmのアンカー片14Aを内方突出させている。
そして、下枠14の長さ方向両端では、図4に示す如く、下接合具17との接合用に、突出片14Cには幅2mmの嵌合用孔H14´を、底辺14Bには幅20mmの嵌合用孔H14を穿設する。
〔側枠15(図4、図5(C))〕
図4は、側枠の斜視図を、図5(C)は側枠15の断面を示すものであって、側枠15は、断面台形の角筒であって、一般肉厚1.5mmで0.5mm厚の塗膜層を表層に備えた2層成形の、ポリカーボネート樹脂押出成形品である。
そして、断面形状は、図5(C)に示す如く、幅W15が68mm、厚さ(奥行き)T15が20mmの断面台形筒であり、内垂直辺15Fから両側の垂直辺15A及び傾斜辺(標準:45°)15Sを介して幅42mmの外垂直辺15Dを備えたものである。
また、側枠15には、図4に示す如く、内垂直辺15Fの上方には、上接合具16用の嵌合用孔(標準:長さ20mm)H15を、下方には、下接合具17用の嵌合用孔H15´(標準:長さ2mm)を穿設しておく。
〔上接合具16(図4、図6)〕
図6は上接合具の説明図であって、(A)は接合面側の正面図、(B)は上面図、(C)は縦断面図、(D)は上枠との接合状態説明図である。
上接合具16は、一般肉厚3mmの、着色ポリカーボネート樹脂射出成形品であって、図6に示す如く、幅W16が68mm、厚さ(奥行き)T16が20mm、高さは表出高さh16が59mm、挿入部高さh16´が20mmの総高さ79mmであり、下方の高さh16´の挿入部16Bは、図6(C)の如く、表面に段差を有する半肉厚(1.5mm)で側枠15内に、面一に挿入嵌合するものである。
そして、図6(C)の縦断面図に示す如く、内垂直辺16Fと、外垂直辺16Dとを、上辺16T及び傾斜辺16Sで一体化し、側面は、内垂直辺16Fから両側の側垂直辺16A(図4)及び傾斜辺16Sを介して、外垂直辺16Dに連なったものである。
そして、上接合具16の内垂直辺16Fには、図6(A)に示す如く、上部中央には第1突出片16E及び第2突出片16E´を重ねて水平配置し、両側上部には、上枠13の上辺13T及び垂直辺13Fに内接させるための、屈曲形態の支持片16Kを配置し、両側中間部には第1突起16Mと第2突起16M´を重ねて、上枠13の中空状の中空部13G内に嵌入可能に斜向配置し、挿入部16Bの中央には、側枠15の上側嵌合用孔H15に嵌入可能に、突起16Cを配置し、上枠13に対しては、図6(D)に示す如く、上枠13の欠込み13Aの両端の嵌合用孔H13“(図4)には、上接合具16の第2突出片16E´が嵌入して第1突出片16Eが、上枠底板13B下面に当接し、支持片16Kが、上枠13の上辺13Tから垂直辺13Fにかけての内側面と当接し、第1突起16M及び第2突起16M´が、上枠中空部13G内に嵌入して第2突起16M´が、中空部13Gの嵌合用孔H13´に係止する寸法形態である。
〔下接合具17(図4、図7)〕
図7は下接合具の説明図であって、(A)は内垂直辺(内側面)の正面図、(B)は横断面図、(C)は縦断面図、(D)は下枠14との嵌合状態説明図である。
下接合具17は、上接合具16同様に、一般肉厚3mmの、着色ポリカーボネート樹脂射出成形品であり、側枠15内への挿入部17Bの高さh17´が20mm、表出部の高さh17が75mmで総高さ95mmであり、幅W17が68mm、厚さ(奥行き)T17が20mmであり、断面形状は、図7(B)に示す如く、内垂直辺17Fから、側垂直辺17A、傾斜辺17Sを介して外垂直辺17Dに連なる断面台形筒である。
そして、内垂直辺17F(内側面)には、図7(A)に示す如く、両側の垂直支持辺17Kと底部支持辺17M、及び垂直支持辺17Kの上端から内方に水平に延出した水平支持辺17Uを備え、水平支持辺17Uの上面には突起17U´を付設し、底部支持辺17Mの下面中央には底面突起17M´を付設したものであり、図7(C)に示す如く、これら各支持辺17F,17M,17Uは、内垂直辺17Fから内方に、下枠14内への嵌入用に必要寸法(標準:10mm)水平突出している。
また、上方の側枠への挿入部17Bは、図7(C)に示す如く、外側に段差を有する肉厚1.5mm厚とし、その内側面中央には、側枠15の下部の嵌合用孔H15´に嵌入させるための、台形突起17Eを突出させている。
従って、下枠14との接合は、図7(D)に示す如く、底面突起17M´が、下枠14の両端の嵌合用孔H14(図4)に嵌合し、水平支持辺17U上の突起17U´が、下枠14の両端の突起片14Cの嵌合用孔H14´(図4)に嵌合し、水平支持辺17U、垂直支持辺17K、及び底部支持辺17Mのそれぞれが、下枠14の、突出片14C、垂直辺14F及び底辺14Bに、内側から面当接して補強支持する。
また、挿入嵌合部17Bは、図7(C)に示す如く、側枠15内に嵌入し、台形突起17Eが側枠の内面下端嵌合用孔H15´(図4)に嵌入し、下接合具17と側枠15との、外面の面一嵌合を達成する。
〔上蓋18(図5(D),(E))〕
図5(D)は上蓋18の平面図であり、図5(E)は上蓋18の上枠13への載置状態断面図である。
上蓋18は、上枠13の上辺中央の欠込み13A上に載置嵌合するものであり、一般肉厚1.5mmの着色プラスチック樹脂(ポリカーボネート樹脂)射出成形品であって、図5(D)に示す如く、長さL18が222mm、幅W18が30mmで幅中央部には、幅3.5mm、長さ18mmの空気孔Haを定間隔(標準:2mm)で多数配置したものである。
そして、断面形状は、上辺18Tが、図5(E)に示す如く、上枠13の上辺13Tと同一曲率の膨出曲面を備え、空気孔Ha群の両側位置より垂下する、高さh18が4.5mmの立下り片18Fの先端に外向きの係止爪18Gを備えたものである。
即ち、上蓋18は、図5(E)に示す如く、上枠13の欠込み13Aの両側の支承片13U上に載置すれば、上蓋上辺18Tは上枠上辺13Tと整合する曲面を呈し、立下り片18F下端の係止爪18Gが、上枠上端両側の支承片13Uの下面に係止するものである。
〔放熱器の組立て〕
図3に示す如く、横パイプ8A及び縦パイプ8Bを融着接合した第1放熱パネル81と第2放熱パネル82とを一体化した、高さ(h8´)が400mm、長さ(L8´)が1523mm、幅(W8´)が31.5mmの放熱部8は、工場内で水圧を負荷して漏水が無いことを確認し、上端横パイプ8A及び下端横パイプ8Aを隠蔽する形態で、上枠13の、底板13Bの当接部13R、及び中空部13Gの当接部13Rを、それぞれ、上端横パイプ8Aに当接して長さ1560mmの上枠13を放熱部8に載置する。
そして、上枠13の両端から上接合具16を嵌入し、上枠底板13Bの両端に上接合具16の第1突出片16E及び第2突出片16E´を下方から当接して第2突出片16E´を嵌合用孔H13”に嵌合する。
また、上枠中空部13Gには、上接合具の第1突起16M及び第2突起16M´を挿入し、上枠中空部傾斜辺13Sの嵌合用孔H13´に上接合具第2突起16M´を嵌入して、上枠13に上接合具16を配置する。
次いで、上接合具の下方に延出する挿入部16Bに、側枠15を被覆嵌合し、側枠嵌合用孔H15への嵌入部突起16Cの係合により、対面する両側枠15を、共に上接合具16に取付ける。
また、側枠15の下方に下接合具17の挿入部17Bを嵌入して、台形突起17Eを側枠下部の嵌合用孔H15´へ嵌入係止して、対面する側枠15に、各下接合具17を取付ける。
また、下枠14の両端の、突出片14Cに配置した嵌合用孔H14´に、下接合具17の水平支持辺17Uの突起17U´を、底辺14Bに配置した嵌合用孔H14には、下接合具17の底面突起17M´を、それぞれ係合して、下接合具17と下枠14とを取付ける。
そして、上枠13の上面の支承片13Uに、上蓋18の係止爪18Gが係合する形態で、短尺物(標準長:222mm)の上蓋18を、順次接続形態で長尺物(標準:1560mm)の上枠13の欠込み13Aに配置し、放熱部8に枠組みFを付設して放熱器HRとする。
従って、放熱器HRは、上枠13、上接合具16、側枠15、下接合具17、下枠14が等幅(68mm)で、枠組みFの両側面では、各枠材の表面が面一接合となり、デザイン性に優れた外観となる。
〔放熱器HRの取付け(図2、図8)〕
図8は、放熱器HRの取付けに採用可能な金具の説明図であって、(A)は上取付金具10Aの斜視図、(B)は下取付金具10Bの斜視図である。
上取付金具10Aとしては、図8(A)に示す如く、鋼板製で、両垂直側辺10S及び中央垂直辺10Mの、上面視コ字形態とし、中央垂直辺10Mには、取付位置を調整可能とした上下方向長孔の取付孔HMを配置し、両垂直側辺10Sには先端上部に突出片10Gを形成し、突出片10Gの外側縁及び内側縁を、横パイプ8Aに当接するための曲面10Rに形成しておく。
また、下取付金具10Bは、図8(B)に示す如く、鋼板製の二段アングル形態とし、垂直辺10Fには調整可能とした上下方向長孔の取付孔HFを配置し、第1水平辺10Dと第2水平辺10Tには、立上り片10Pで段差(標準:20mm)を形成し、第2水平辺10Tの先端を折曲立下り片10Cとし、第2水平辺10Tを、放熱器HRの下枠14の底辺14B支承体とする。
そして、放熱器HRを壁面WLに取付ける際には、図2に示す如く、上取付金具10Aを、適切な間隔(標準:800mm間隔)で、壁面WLにねじ10Nで止着し、両垂直側辺10Sを、それぞれ縦パイプ8B間に挿入して、突出片10Gの、外側縁の曲面の当接面10Rを第1放熱パネル81の上端横パイプ8Aに、内側縁の当接面10Rを第2放熱パネル82の上端横パイプ8Aに当接して、横パイプ8Aを垂直側辺10Sの前端上部で支承すると共に、上枠13下端の剛性中空部13Gの下端を垂直側辺10Sの上縁で支承する。
また、下取付金具10Bは、図2に示す如く、中央垂直辺10Mを上下調整可能な取付孔HFを介して壁面WLにねじ10Nで止着する。
この場合、第2水平辺10Tが下枠底辺14Bを支承する形態に取付ければ良い。
従って、放熱器HRは、放熱部8の上端横パイプ8A及び上枠13が上取付金具10Aで支承され、下枠底辺14Bが下取付金具10Bで支承された形態となり、放熱部8の加熱による縦パイプ8B群の伸長歪は、下端横パイプ8Aが下枠14内で自由端形態であるため、何ら支障を生じない。
また、上下端の横パイプ8Aの加熱伸長歪も、横パイプ8Aが枠組みF内で自由端形態であるため、支障を生じない。
そして、放熱器HRは、全プラスチック製で、軽量、且つ、枠組みFを備えているため、露出放熱部8及び枠組みFの彩色効果と相俟って、デザイン性に優れたコンパクトな室内放熱器となり、搬送、設置が容易であって、例えば、図1の如く、本願発明者が開発した、ヒーターユニットボックス1に収納した循環システムSYと併用すれば、デザイン性に優れた室内暖房システムとなる。
本発明放熱器の配置状態斜視図である。 放熱器の説明図であって、(A)は縦断側面図、(B)は一部切欠縦断正面図である。 放熱部の説明図であって、(A)は第1放熱パネルの正面図、(B)は放熱部の左側面図、(C)は放熱部の右側面図、(D)は第2放熱パネルの正面図である。 放熱器の分解斜視図であって、(A)は上蓋を、(B)は上枠を、(C)は放熱部を、(D)は下枠を、(E)は上接合具を、(F)は側枠を、(G)は下接合具を示す図である。 枠材説明図であって、(A)は上枠の縦断側面図、(B)は下枠の縦断側面図、(C)は側枠の横断面図、(D)は上蓋上面図、(E)は上蓋と上枠との嵌合状態説明図である。 上接合具の説明図であって、(A)は、内側正面図、(B)は上面図、(C)は縦断面図、(D)は上枠との嵌合状態説明図である。 下接合具の説明図であって、(A)は内側正面図、(B)は横断面図、(C)は縦断面図、(D)は下枠との嵌合状態説明図である。 取付金具の説明図であって、(A)は上取付金具の斜視図、(B)は下取付金具の斜視図である。 従来例1の説明図であって、(A)は一部切欠正面図、(B)は一部切欠上面図、(C)は横断面図である。 従来例2の説明図であって、(A)は1本パイプの放熱パネル正面図、(B)は並列パイプの放熱面正面図、(C)は(B)の要部拡大図、(D)は(B)の要部斜視図である。
符号の説明
1 ヒーターユニットボックス
8 放熱部
8A 横パイプ
8B 縦パイプ
8C 連通パイプ
8D スペーサーパイプ(スペーサー)
8E,8F 閉止板
8R 温水排出口
8S 温水供給口
9A 電気配線ボックス
9B 操作パネル
10A 上取付金具(取付具)
10B 下取付金具(取付具)
10C 立下り片
10D 第1水平辺
10F 垂直辺
10G 突出片
10M 中央垂直辺
10N ねじ
10P 立上り片
10R 当接面(曲面)
10S 垂直側辺
10T 第2水平辺
13 上枠
13A 欠込み
13B 底板
13C 立下り片
13D 水平辺
13F 垂直辺
13G 中空部
13R 当接部(曲面)
13S 傾斜辺
13T 上辺
13U 支承片
14 下枠
14A アンカー片
14B 底辺
14C 突出片
14F 垂直辺
15 側枠
15A 側垂直辺
15D 外垂直辺
15F 内垂直辺
15S 傾斜辺
15U 支承片
16 上接合具
16A 側垂直辺
16B,17B 挿入部
16C 突起
16D 外垂直辺
16E 第1突出片
16E´ 第2突出片
16F 内垂直辺
16K 支持片
16M 第1突起
16M´ 第2突起
16S 傾斜辺
16T 上辺
17 下接合具
17A 側垂直辺
17D 外垂直辺
17E 台形突起
17F 内垂直辺
17K 垂直支持辺
17M 底部支持辺
17M´ 底面突起
17S 傾斜辺
17U 水平支持辺
17U´ 突起
18 上蓋
18F 立下り片
18G 係止爪
18T 上辺
81 第1放熱パネル(放熱パネル)
82 第2放熱パネル(放熱パネル)
F 枠組み
FL 床面
gB 縦パイプ間間隔(間隔)
gP 対向面間隔(間隔)
gS 横パイプ間間隔(間隔、スペース)
H13 空気流出孔
H13´,H13“,H14,H14´,H15,H15´ 嵌合用孔
Ha 空気孔
HM,HF 取付孔
HR 放熱器
R リターン管(戻り管)
S サプライ管(往き管)
SY 循環システム
WL 壁面

Claims (5)

  1. 同径同長の多数のプラスチック製縦パイプ(8B)群を並列配置して、上端及び下端をプラスチック製横パイプ(8A)によって連通し、下端の横パイプ(8A)に温水供給口(8S)及び温水排出口(8R)を付設した、全プラスチック製パイプから成る温水循環放熱パネル(81,82)で、露出した放熱部(8)を構成し、放熱部(8)に、上端横パイプ(8A)を隠蔽するための上枠(13)が、上辺(13T)幅中央部から欠込み(13A)を介して下方に突設した底板(13B)の両側部に、横パイプ(8A)上端への当接部(13R)を備えると共に、底板中央部に空気流出孔(H13)を備え、上枠両側垂直辺(13F)の下端内面に横パイプ(8A)当接部(13R)を備え、上枠上辺(13T)の欠込み(13A)には、空気孔(Ha)群を均斉配置した上蓋(18)を嵌合閉止する上枠(13)と、下端横パイプ(8A)を隠蔽する下枠(14)と、左右の側枠(15)と、上枠(13)と側枠(15)とを接続する上接合具(16)と、下枠(14)と側枠(15)とを接続する下接合具(17)とで枠組み(F)を付加した、温水循環放熱器。
  2. 温水循環放熱パネル(81,82)は、大径(dA)の上下横パイプ(8A)間に、小径(dB)の各縦パイプ(8B)群を、各縦パイプ(8B)相互が、加熱空気のみの上昇流動を許容する最小の間隔(gB)を保って一体化した、請求項1の温水循環放熱器。
  3. 温水循環放熱パネル(81,82)は、下端横パイプ(8A)の一端に温水供給口(8S)を備えた第1パネル(81)と、下端横パイプ(8A)の一端に温水排出口(8R)を備えた第2パネル(82)とを、上端横パイプ(8A)の他端のみを連通パイプ(8C)で連通し、且つ、第1パネル(81)と第2パネル(82)との対向面間隔(gP)を、上端横パイプ(8A,8A)間にスペース(gS)を保ち、且つ上方からの冷気の介入流下を抑制する間隔で一体化した、請求項1又は2の温水循環放熱器。
  4. 放熱パネル(81,82)の全パイプ(8A,8B)が、表面に塗膜層を備えた2層成形プラスチックパイプである、請求項1乃至3のいずれか1項の温水循環放熱器。
  5. 枠組み(F)は、各枠材が表面に塗膜層を備えたプラスチック製であって、嵌合によって着脱自在に一体化した、請求項1乃至のいずれか1項の温水循環放熱器。
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