JP5164189B2 - 間仕切内埋設暖冷房システム - Google Patents
間仕切内埋設暖冷房システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5164189B2 JP5164189B2 JP2010225625A JP2010225625A JP5164189B2 JP 5164189 B2 JP5164189 B2 JP 5164189B2 JP 2010225625 A JP2010225625 A JP 2010225625A JP 2010225625 A JP2010225625 A JP 2010225625A JP 5164189 B2 JP5164189 B2 JP 5164189B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- pipe
- radiator
- drain
- heating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Building Environments (AREA)
- Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)
Description
図8は、従来例1であり、特許文献1として挙げた本出願人の提案にかかる隠蔽温水暖房システムの説明図である。
即ち、図8(従来例1)の隠蔽温水暖房システムは、軽量鉄骨間仕切壁を構成するスタッド間に、アルミ板と嵌合溝を穿設した断熱材とを積層一体とした放熱パネルを配置し、可撓性のプラスチック樹脂性の温水パイプを、アルミ板面に当接形態で、断熱材の嵌合溝内に屈曲延展配置して、天井配置の、往き管を温水パイプの一端に、戻り管を温水パイプの他端に接続し、間仕切壁のアルミ板面の温水加熱によって、アルミ板面側の居室内を暖房するものである。
即ち、従来例2(図9)は、図に示す如く、調湿機能を有する火山灰シラスを主成分とする壁材に温水パイプを組込み、壁材の外面に、ホットメルト糊で、タイル、石膏ボード等を張着したパネルを、パネルの壁材面を壁室内面とし、パネル内の温水パイプに外部の温水器から温水を循環供給して、壁材面側の室内を温水暖房するものである。
即ち、図10(従来例3)は、出窓の窓下コンクリート壁面に凹所を形成して、凹所壁面の前面に、断熱材を介してスペーサーを配置し、スペーサー内には、前面側に輻射板を有し、背面側にフィンを有するパネルタイプの放熱器を配置し、且つ放熱器下方には、冷気導入用の斜板を配置し、温水パイプで放熱器に熱供給し、放熱器の前面の居室を暖房するものである。
即ち、図11に示す放熱器は、プラスチック樹脂製の縦パイプ群を上下の大径緯パイプで連通した2枚の放熱パネルを重層形態で一体化して放熱部とし、該放熱部の上下、左右の四周に、上枠、側枠、下枠、上接合具及び下接合具で枠組みを付加して、熱効率及びデザイン性に優れた居室内配置タイプの放熱器である。
そして、放熱量の増大を図って放熱パネル面を左右に増加すれば、家具配置の制約が大となる。
また、温水パイプ内に冷房用の冷水を循環させれば、温水パイプの周面に結露が生じ、結露水は、断熱材及び壁仕上材に吸着し、放熱パネルを収納する間仕切内には、ダニ、カビの発生を来たす。
そして、放熱パネルを収納する間仕切内は、放熱パネルによって上下分断しているため、間仕切内は、ガラリによる室内空気の流入、流出効果が少なく、結露水を吸着した壁仕上材の乾燥効果が期待出来ない。
従って、従来例1(図8)の隠蔽型温水暖房システムでは、結露の発生を伴なう冷房運転は実施出来ない。
また、温水パイプを封入している調湿機能を有する壁材が、温水パイプ内の高温水によってヒビ割れ等の加熱損傷を生ずる。
しかも、温水パイプを封入したパネルは重く、暖房壁面の連続形成は、施工面、コスト面で問題があり、仕上材も、輻射波の放射率の大な材料に限定される。
しかも、ビルトイン配置のため、出窓床面の前部のスペースが必要であって、適用居室が制約される。
そして、出窓床面に蓋部を設けて対流熱を上昇させるため、配置場所が限定され、放熱器を隠蔽するために、建物を構成する暖房装置以外の、躯体、外装、断熱等の面でのコストも発生し、壁の両面の暖房に適用出来ないものである。
本発明は、これら従来例の問題点を、一挙に解決、又は改善するものであって、間仕切壁内への、最適の収納の下に、結露対策をも備えた、且つ放熱量の極めて高い、暖冷房システムであって、従来の壁暖房システムの概念を一新する、新規で、意匠効果も期待出来る、実用性に富んだ暖冷房システムを提供するものである。
そして、熱空間O内で発生した放熱器の熱エネルギーを有効に間仕切WAから居室に放出するために、熱空間Oを規定する内周面には、居室への熱放出面を除き、輻射波反射層8Dを配置するのが好ましく、典型的には、慣用のアルミ箔を張着しておく。
そして、放熱器Heの吊下げ保持は、典型的には、図2に示す如く、熱空間Oの両側面を規定する間柱6Bに固定した吊金具11によって、上側ヘッダー主管2Aの下面を支承する。
また、間仕切の熱空間O内に配置した放熱器Heは、露出形態として居室へ熱放出すれば、施工面、熱効率面で有利である。
また、放熱器Heを露出形態とする場合には、放熱器Heの、上側ヘッダー1から上部及び下側ヘッダー1を透視不能に隠蔽すれば、放熱器Heは、放熱面としての縦パイプ2C群のみが露見して、外見上は機能美を備え、且つ高い放熱効果を発揮する。
そして、放熱器Heが、プラスチック樹脂製の第1放熱パネル101と第2放熱パネル102の重層形態であり、プラスチック樹脂は熱輻射波の吸収放射率(標準:0.95)が高いため、放熱器Heに、温水又は冷水を供給循環させることにより、間仕切WAから居室に、熱輻射波を有効に放射し、人体に心地良い暖冷房作用を居室の全スペースに亘って提供する。
しかも、ドレン機構を収納した収納台12内から熱空間Oへの空気流通を抑制したため、ドレン機構Drによる熱空間O内の熱エネルギー損失が抑制出来ると共に、ドレン機構Drから熱空間Oへの放湿作用も抑制出来る。
そのため、本発明の暖冷房システムは、放熱器Heも、ドレン機構Drも間仕切WA内埋設形態でありながら、冷房作用による結露に対応出来、カビやダニの発生を抑制する衛生的な暖冷房システムとなる。
しかも、吊金具11は、放熱器Heを断熱シートで熱伝達抑制形態で保持するため、吊金具11に結露の発生は無く、保持具5も全プラスチック樹脂製であるため結露の発生は無く、熱空間O内での結露の発生は、対応するドレン機構Drを備えた放熱器Heのみとなり、収納熱空間O内では、湿潤によるカビやダニの発生も抑制出来る。
この場合、内周面、即ちヘッダー主管2A支承面の断熱シート11Mとしては、慣用の断熱シート11Mを張着すれば良く、外周面の断熱被覆層11M´としては、慣用の発泡ウレタンを吹付け塗布すれば良い。
そして、水平辺11Bの、内周面の断熱シート11Mがヘッダー主管2Aから吊金具11への熱伝達を抑制し、外周面の断熱被覆層11M´が、熱空間O内の冷気による吊金具11への結露発生を抑制するため、暖冷房システム稼働中の吊金具11での結露発生及び結露水落下が抑制出来、ドレン機構Drは、放熱器Heからの結露水対応のみで良くなる。
この場合、フランジ円板5Rがヘッダー主管2Aと上下隙間を保つ形態に保持具5を配置すれば、放熱器Heの上下熱伸縮変位の吸収も可能となる。
そして、支持具15は、ドレンパン3Aの長手方向両端で支持脚機能を発揮すれば良く、典型的には、図5(B)に示す如く、受桟6Kとねじ固定するためのねじ孔H15を備えた底板15Dの両側に支持垂直辺15Fを備え、垂直辺15Fの上端に、ドレンパン上端当接縁3R嵌着用の嵌合片15Cを備えた、前後長さW15が77mm、左右幅L15が20mm、高さh15が121mmの断面U字形状で、厚さ1.6mmの鋼板片である。
また、空気流通間隔S1は、典型的には55mmである。
また、ドレンパン3A外周面の断熱被覆層3M´は、慣用の発泡ウレタン吹付け塗布で形成すれば良い。
尚、ドレン管3Bは小径(標準内径:13mm)であるため、熱空間O内への居室からの空気流通に対して、ドレン管3Bから熱空間Oへの空気流通は、実質上無視出来る。
そして、ドレンパン3A本体が樋3Sであるため、ドレンの流れが滑らかとなり、最小限の水勾配(標準:1/100)での配置が可能となって、ドレン開口H12の下面、即ちドレン開口縁eH下面への空密閉止も、慣用のシーリング手段で可能となる。
しかも、ドレン管3B接続部の保温材NCとドレンパン3A外周面の断熱被覆層3M´がドレン機構Dr部での結露発生、及び熱空間O内への熱伝達を抑制し、ドレン機構Drは、間仕切WA内配置でありながら、熱空間O及び居室に対する放湿及び熱伝達の無い、即ち、暖冷房作用に悪影響を及ぼさないものとなり、メンテナンス不要で、外観を損なわないドレン機構Drを提供する。
この場合、熱輻射波の吸収放射率が0.9以上の不透明化粧板8Eとしては、各種不透明プラスチック板、ビニールクロス張り石膏ボード、不透明ガラス板等が採用可能であり、典型的には、デザイン性、加工性に優れ、且つ同厚のガラス板の200倍の強度を備えた5mm厚の不透明ポリカーボネート樹脂板である。
この場合、化粧板8Eは、左右縁が間柱6Bの外側面と面一であるため、斜め方向からの目線でも、熱空間O内は目視出来ないし、下端縁は、収納台上板12Uと間隔d8´(標準:30mm)上方であるが、収納台12の垂直前板12Fがドレン機構Drを目隠しするため、室内者の通常の目線では、収納台上板12Uと化粧板8E下端との間隔d8´から熱空間Oの内部の見苦しい部分は見えない。
この場合、天井配管のサプライ管S及びリターン管Rは、図2に示す如く、熱空間Oの上面を規定する上側受桟6Kのパイプ貫通用孔H6から垂下延出すれば良い。
尚、サプライ管S及びリターン管Rは、熱空間Oの外側、即ち上側受桟6Kの上方にあっても保温材NCで被覆するのが好ましい。
従って、熱空間O内では、接続金具2N、サプライ管S及びリターン管Rでの結露の発生が無く、放熱器Heの配管接続部位のメンテナンスも容易となり、天井配管と接続した放熱器Heは、温冷水循環型でありながら空気溜りも防止出来て、室内での空気抜きメンテナンスも不要となる。
そして、熱伸縮する細くて、長い縦パイプ2C群を備えた放熱器Heは、吊金具11によって、吊下げ形態の保持となって、熱伸縮変位に対応出来、放熱器Heの下端も、保持具5によって、前後揺動及び左右動が規制されるため、狭い前後幅W6(標準:105mm)の間仕切WA内への、上下長さh1(標準:2000mm)の長くて前後変位し易い放熱器Heの収納が、支障無く収納出来る。
しかも、吊金具11は、放熱器Heを断熱シートで熱伝達抑制形態で保持するため、吊金具11に結露の発生は無く、保持具5も全プラスチック樹脂製であるため結露の発生は無く、熱空間O内での結露の発生は、対応するドレン機構Drを備えた放熱器Heのみとなり、収納熱空間O内では、湿潤によるカビやダニの発生も抑制出来る。
そして、間仕切WAは、前後幅W6(標準:105mm)が狭いが、上下高さが天井面から床面まで十分な高さCh(標準:2400mm)であるため、放熱器Heは、十分な長さh1(標準:2000mm)が採用出来、従来の壁暖房システムからは想像出来ない高発熱量の壁暖冷房システムを提供する。
しかも、ドレン機構Drを収納した収納台12内から熱空間Oへの空気流通を抑制しているため、ドレン機構Drから熱空間Oへの放湿作用が抑制出来る。
そのため、本発明の暖冷房システムは、外見上の見苦しいドレン機構Drを隠蔽した間仕切WA内埋設形態でありながら、冷房作用による結露に対応出来、カビやダニの発生を抑制する衛生的な暖冷房システムとなる。
図3は、放熱器Heの説明図であって、(A)は左側面図、(B)は正面用、即ち第1放熱パネル101側から見た正面図、(C)は右側面図、(D)は裏面用、即ち第2放熱パネル102側から見た正面図である。
放熱器Heは、長辺が105mm、短辺が45mmの間柱6Bの中心間隔L6が455mmの間仕切間隔に配置するものとして準備する。
そして、PP−R樹脂製の縦パイプ2C群は、人体に良いとされる3μm〜14μmの波長の輻射波を高い放射率(平均:0.95)で放射するため、輻射熱放熱器となる。
熱空間Oは、図1に示す如く、間仕切WA内の放熱器Heを収納する空間であって、左右間寸法は、中心間寸法L6が455mmで配置した両側の、間柱6Bの対向内面が規定し、上下間寸法は、左右間柱6B間に差渡し配置した、上側受桟6Kの下面と、床材9A上に配置した収納台12の上板12Uの上面とで規定された空間Oであって、前後幅は、間柱6Bの幅W6(標準:105mm)で規定されている。
吊金具11は、熱空間Oを規定する両側の間柱6Bの対向内面に固定して、放熱器Heの左右両端を吊下げ形態で保持する金具であって、図4(A)は吊金具11が放熱器Heを保持した状態の右側部分の側面図であり、図4(B)は吊金具11の全体斜視図である。
保持具5は、間柱6B内面下方に固定して放熱器Heの下端両側に嵌合し、放熱器Heの下端の、前後左右動及び浮き上りを阻止するものであって、図5(A)は放熱器Heに保持具5を嵌合した状態の側面図であり、図5(C)は保持具5の分解斜視図である。
ドレンパン3Aは、下側受桟6K上に立設固定した支持具15によって、放熱器Heの下方の収納台12内に埋設形態で保持し、放熱器Heの周面に発生した結露水を受けて、慣用の排水管3Cで排除するものであり、図5(A)は、ドレンパン3Aを支持具15で支持したドレン機構Dr部の一側端の側面図、図5(B)は支持具15の斜視図、図6(A)はドレンパン3Aの一側端部の分解斜視図である。
そして、樋3Sの一側端底部からは、外径18mm、肉厚2.5mm、長さ30mmのドレン管3Bを溶着突設し、ドレンパン3Aの外表面には、慣用の発泡ウレタン3M´を吹付け塗布したものである。
収納台12は、間仕切WAの左右の間柱6B間の床材9A上に配置し、ドレンパン3Aを含むドレン機構Drを内部に隠蔽収納するものであって、図6(B)は一側端の上面図、図6(C)は一側端の斜視図である。
図1に示す如く、収納台12は、放熱器He収納熱空間Oの下面を規定するものであり、図6(B),(C)に示す如く、ドレン開口H12を備えた上板12Uと垂直前板12Fとを断面アングル形態に一体化したものであり、長さLuが410mm、幅(奥行き)Wuが125mm、厚さ15mmのランバーコア板(小角材の表裏に合板を張着した板材)の上板12Uに、上板12Uと同長で、高さhfが125mm、厚さ15mmで、両端には、内方への幅20mmの折曲辺Cbを備えたランバーコア板の垂直前板12Fを、上板前縁12fの下面に一体化固着し、上板12Uには、周縁部を残して、幅74mm、長さ390mmの、放熱器Heの下面をカバーする、長方形のドレン開口H12を配置したものである。
間仕切WAの両側の間柱6Bと、上側受桟6Kと、床材9Aレベルで配置した下側受桟6Kと、隣室との境界内装材8Aとで区画される間仕切WA内への暖冷房システムの収納構築は、間仕切WAの下部にドレン機構Drを構築する施工と、ドレン機構Drの上部の熱空間O内への放熱器Heの配置施工と、熱空間Oの隠蔽施工とで実施するものであり、全体形状は、図1に示す如く、床材9Aから天井材10までの高さChが2400mm、収納台12は高さh12が140mmで、垂直前板12Fが前側内装材8A面より20mm前方へ張出しており、方形の目隠し化粧板8Eは、前側内装材8A面より20mm(d8)前方に張出して、高さh8が2180mmで、下端が収納台上面と間隔d8´(30mm)保って、上端は上側受桟6Kの上面と同一レベルであり、高さh1が2000mmの放熱器Heは、下端が収納台上面と40mm間隔、即ちドレンパン3A上面と間隔S1(55mm)保った形状である。
図2に示す如く、両側間柱6B間に、収納台上板12Uの下面を支承する支持材12Cを配置し、両間柱6B間に床材9Aレベルで配置した下側受桟6Kの上面両端にねじ15Nで支持具15を立設固定し、下側受桟6Kの貫通孔H6´から上方突出した排水管3Cにドレン管3Bを挿入接続する形態で、支持具15の上端の嵌合片15Cでドレンパン両端のエンドキャップ3Eの曲面当接縁3Kを弾撥把持してドレンパン3A両端を支持具15上端に係止し、左右支持具15間の下側受桟6K上面に、垂直前板12F固定用の支持材12C´を固定する。
尚、ドレン管3Bを挿入接続した排水管3Cには、慣用の保温材NC(ポリエチレン、フォームライトカバー:商品名)を被覆する。
次いで、上板12Uのドレン開口H12開口縁eH下面とドレンパン3Aの当接縁3R,3Kを含む上端四周との隙間にシーリング3Dを充填して、熱空間Oと収納台12内部との空気流通を遮断する。
この場合、ドレンパン3Aは1/100の水勾配を付与するが、水勾配によるドレンパン3Aの両端間の高さ変位は4mm弱であるため、上板12Uとドレンパン3A間の水勾配の隙間変位(標準:4mm弱)はシーリング3Dで吸収出来る。
予め、サプライ管S及びリターン管R用の貫通孔H6を穿設して、両側間柱6B間に差渡し固定した上側受桟6Kの下面と、両側間柱6Bの対向内面及び隣室との境界面を区画している内装材8Aの内面は、慣用のアルミ箔を貼着して輻射波反射層8Dとし、図1(B)に示す如く、間仕切WAの熱空間Oを開放した両側の内装材8Aの側端縁には、慣用の、プラスチック樹脂製コーナーアングル8Cを配置して、内装材8Aの端縁での損傷防止及び美観を維持する。
この場合、放熱器Heは、間柱6B内面への、吊金具11及び保持具5の上下位置調整によって、下端面、即ち下側ヘッダー主管2Aの下端面が、収納台12に収納したドレンパン3Aの上面と間隔55mm(S1)、即ち収納台上板12Uの上面と間隔40mmを維持する形態に吊下げる。
また、この場合、放熱器Heの若干(標準:10mm以下)の左右位置誤差は、上側ヘッダーにあっては、吊金具11の切欠11Gが、下側ヘッダーにあっては、保持具パイプ片5Pの調節用ねじ孔Hn群での調節で吸収する。
この場合、保温材NCの被覆施工では、上側受桟6Kの貫通孔H6と、サプライ管S及びリターン管Rとの隙間も閉止する。
次いで、熱空間Oの前面には、左右幅が両側間柱6Bの内面から45mm(PC)突出、即ち両側間柱6Bの外面間に亘る500mmで、上下長さh8が2180mm、厚さが5mmの、不透明なポリカーボネート樹脂板の化粧板8Eを、両側間柱6Bの幅中央前面から埋設したボルトb8への化粧ナットn8の螺着手段で間柱6Bの前面に固定する。
この場合、図2に示す如く、化粧板8Eの内表面と前側内装材8A外表面とは間隔d8(標準:20mm)保ち、化粧板8Eの、上端は上側受桟6Kの上面と同一レベルで、下端は収納台上板12Uの上面と間隔d8´(標準:30mm)保ち、化粧板8Eの左右端は左右間柱6Bの内面から寸法PC(45mm)外方に張出した形態とする。
得られた暖冷房システムにあっては、放熱器Heの保持構造は、上端では、図4(A),(B)に示す如く、水平辺11Bが、第1放熱パネル101及び第2放熱パネル102の、上側の継手枝管2Bを切欠11Gに嵌入して、両側の曲面側辺11Sが2本のヘッダー主管2Aの側面を包む形態で、上側ヘッダー1の左右両端を支承するため、放熱器Heの上端が前後動することはなく、且つ、吊金具11のヘッダー受容面、即ち内表面が断熱シート11Mを備えて放熱器Heからの熱伝達が抑制されていることと、吊金具11の外周面が断熱被覆層(発泡ウレタン層)11M´を備えているため、吊金具11の結露は抑制出来る。
また、放熱器He上部の供給口2S及び排出口2Rと接続金具2Nとの接続部も、天井配管部位を含むサプライ管S及びリターン管Rも、保温材NCで被覆したため、配管経路での結露の発生が抑制出来る。
そして、間仕切WAの放熱面は、化粧板8Eと、下側の収納台の垂直前板12Fとが見苦しい間仕切WAを隠蔽したことと、化粧板8Eと垂直前板12Fとの意匠効果とが相俟って、すっきりした、斬新な機能美を呈して、外観上も、機能上も、従来の壁暖房から想像も出来ない画期的な暖冷房システムとなる。
放熱器Heの上側ヘッダー1から上部及び下側ヘッダー1隠蔽手段としては、実施例の放熱器Heより大寸の化粧板8Eで完全隠蔽する手段に換えて、意匠効果上、各種の変形手段の適用が可能である。
図7(A),(B)は放熱器Heの裏面(B)側に、上側幕板13A及び下側幕板13Bを適用した図で、(A)は一側部位の横断面図、(B)は上側縦断面図である。
即ち、上側幕板13Aで、放熱器Heの上側ヘッダー1より上部を、下側幕板13Bで下側ヘッダー1を隠蔽目隠しするものであり、幕板13A,13Bは、実施例の化粧板8Eと同一材でも、異なる面材でも良く、熱空間Oの上部及び下部に空気溜りが生じない形態であれば良い。
居室側からは、長尺の縦パイプ群のみが露出して、幾何学的な機能美を呈することとなり、外観上も暖冷房の存在が目視出来、循環水に着色水を採用すれば、機能美+色彩効果の斬新な意匠効果が得られる。
しかも、上下幕板13A,13Bは、上下高さが小寸となって、取外し、取換えが容易で、メンテナンス作業が容易であると共に、需要者の選択変更にも容易に対応出来る。
即ち、第2変形例では、第1変形例の上側幕板13A及び下側幕板13Bとして厚手(標準:20mm)の天然木板を採用し、上側幕板13Aには、外方から内方に傾斜降下形態の、下側幕板13Bには、外方から内方に傾斜上昇形態の空気孔(標準径:12mm)を、間隔配置して、上下幕板13A,13Bを間柱6Bに当接形態で、着脱可能に固定するものである。
この場合、空気孔Hcは散在、且つ傾斜しているため、空気の流出入作用は奏するが、空間O内の見苦しい部位、即ち上側ヘッダーより上部、及び下側ヘッダーの隠蔽作用は果す。
勿論、上下幕板13A,13Bに、薄手の有孔板材を採用することも可能である。
第3変形例は、図7(E),(F)に示す如く、上側受桟6Kから収納台12に亘る熱空間O全面を、間隔平行配置した縦桟14B群と横桟14A群とで格子組みして被覆したものであり、縦桟14B及び横桟14Aの色彩、材質、格子目の寸法、形状等は、需要者の希望に応じて選択実施することにより、和室等、居室に適合したデザインとなり、本願発明の所期の目的は達せられる。
2A ヘッダー主管(主管)
2B 継手枝管(枝管)
2C 縦パイプ
2D 連通管
2E スペーサーパイプ
2F 閉止板
2N 接続金具
2P 仕切板
2R 排出口
2S 供給口
3A ドレンパン
3B ドレン管
3C 排水管
3D シーリング
3E エンドキャップ
3G 嵌合溝
3K,3R 当接縁
3S 樋
3S´ 曲面辺
3M´,11M´ 断熱被覆層(発泡ウレタン)
5 保持具
5E スリーブ突起
5F 垂直板
5M´ 発泡ウレタン
5P パイプ片
5R フランジ円板
6B 間柱
6K 受桟
8A 内装材
8B 幅木
8C コーナーアングル
8D アルミ箔(輻射波反射層)
8E 化粧板
9B 床用合板
10 天井材
11 吊金具
11B 水平辺
11D 底辺
11F 垂直辺
11G 切欠
11M 断熱シート
11S 曲面側辺
12 収納台
12C,12C´ 支持材
12F 垂直前板
12U 上板
13A 上側幕板(化粧幕板)
13B 下側幕板(化粧幕板)
14A 横桟
14B 縦桟
15 支持具
15C 嵌合片
15D 底板
15F 垂直辺
101 第1放熱パネル(放熱パネル)
102 第2放熱パネル(放熱パネル)
b8 ボルト
Dr ドレン機構
eH 開口縁
H12 ドレン開口
He 放熱器
n8 化粧ナット
NC 保温材
O 熱空間(空間)
R リターン管(戻り管)
S サプライ管(往き管)
WA 間仕切
Claims (7)
- 木造、鉄骨造又は鉄筋コンクリート造建物の、壁下地の間仕切(WA)の間柱(6B)間の熱空間(O)内に、プラスチック樹脂製放熱器(He)を収納した温冷水循環タイプの暖冷房システムであって、放熱器(He)は、上下ヘッダー(1)間に縦パイプ(2C)群を密集並列連通した、第1放熱パネル(101)と、第2放熱パネル(102)とを重層形態で一体化して、一方の放熱パネルの上側ヘッダー(1)からは供給口(2S)を、他方の放熱パネルの上側ヘッダー(1)からは排出口(2R)を突設したものであり、放熱器(He)は、両側の間柱(6B)と、間柱(6B)間に差渡した上側受桟(6K)と、床材(9A)上に配置した収納台(12)の上板(12U)上面とで規定される熱空間(O)内で、上側ヘッダー(1)を、間柱(6B)に固定した吊金具(11)によって、熱伝達抑制形態に支承し、下側ヘッダー(1)を、間柱(6B)に固定したプラスチック樹脂製の保持具(5)によって、前後左右動を抑制して保持して、間仕切(WA)の熱空間(O)内に吊下げ形態で保持し、放熱器(He)の下側には熱空間(O)の下面を規定する収納台(12)を配置して収納台(12)内にドレン機構(Dr)を収納し、収納台(12)内部から熱空間(O)内への空気流通を抑制して、間仕切(WA)内から居室に対して放熱作用を付与することを特徴とする間仕切内埋設暖冷房システム。
- 吊金具(11)は、間柱(6B)に固定するためのねじ孔(H11)を備えた垂直辺(11F)の下端から側方へ水平辺(11B)を突出し、水平辺(11B)は、両側に曲面側辺(11S)を、底辺(11D)に先端からの切欠(11G)を備えると共に、内周面を断熱シート(11M)で、外周面を断熱層(11M´)で被覆した、請求項1に記載の暖冷房システム。
- プラスチック製の保持具(5)は、間柱(6B)に固定するためのねじ孔(H5)を備えた垂直板(5F)から、調節止着用のねじ孔(Hn)群を備えたパイプ片(5P)を側方へ突出し、先端にフランジ円板(5R)を備え、且つ長手方向中間部にねじ孔(He)を備えたスリーブ突起(5E)をパイプ片(5P)に嵌合して、スリーブ突起(5E)をパイプ片(5P)に調節固定した、請求項1に記載の暖冷房システム。
- ドレン機構(Dr)は、ドレン管(3B)を備えたドレンパン(3A)を、下側受桟(6K)上に立設固定した支持具(15)によって、垂直前板(12F)と上板(12U)を備えた収納台(12)内で、放熱器(He)下端面と空気流通間隔(S1)を保って支持して、ドレン管(3B)を排水管(3C)と連通すると共に、ドレンパン(3A)を収納台上板(12U)のドレン開口(H12)に当接して、ドレンパン(3A)の四周を収納台上板(12U)と空密閉止した、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の暖冷房システム。
- ドレンパン(3A)は、一端下面にドレン管(3B)を備えた断面半円形態の樋(3S)の両端を、上端に当接縁(3K)を備えたエンドキャップ(3E)で閉止し、ドレンパン(3A)の上端四周の当接縁(3R)を収納台上板(12U)のドレン開口縁(eH)下面とシーリング(3D)で空密閉止し、ドレンパン(3A)の外周面には断熱被覆層(3M´)を付与すると共に、ドレン管(3B)と排水管(3C)との接続部を保温材(NC)で被覆した、請求項4に記載の暖冷房システム。
- 間仕切(WA)の間柱(6B)間の熱空間(O)の前面は、熱輻射波の吸収放射率が0.9以上の不透明化粧板(8E)で、周縁部からの空気流出入可能に、且つ、透視不能に覆った、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の暖冷房システム。
- 放熱器(He)の供給口(2S)及び排出口(2R)は、天井配管のサプライ管(S)及びリターン管(R)と、熱空間(O)内で、接続金具(2N)で接続して、接続金具(2N)、サプライ管(S)及びリターン管(R)を保温材(NC)で被覆した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の暖冷房システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010225625A JP5164189B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 間仕切内埋設暖冷房システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010225625A JP5164189B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 間仕切内埋設暖冷房システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012078051A JP2012078051A (ja) | 2012-04-19 |
JP5164189B2 true JP5164189B2 (ja) | 2013-03-13 |
Family
ID=46238501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010225625A Expired - Fee Related JP5164189B2 (ja) | 2010-10-05 | 2010-10-05 | 間仕切内埋設暖冷房システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5164189B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5567103B2 (ja) * | 2012-11-29 | 2014-08-06 | 株式会社 テスク資材販売 | 結露許容型冷暖房システム |
JP5580394B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2014-08-27 | 株式会社 テスク資材販売 | 全プラスチック樹脂製柵状放熱体の支持構造及び使用する機具 |
JP5544580B1 (ja) * | 2013-07-26 | 2014-07-09 | 株式会社 エコファクトリー | 空気調和装置及び空気調和装置の運転方法 |
CN104976723A (zh) * | 2015-07-21 | 2015-10-14 | 陈朋 | 空调冷暖一体机 |
CN112424534B (zh) * | 2019-06-20 | 2022-04-29 | Futaeda株式会社 | 辐射面板 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07119999A (ja) * | 1993-10-29 | 1995-05-12 | Tokyo Gas Co Ltd | 輻射パネル型冷暖房放熱器 |
JP3856324B2 (ja) * | 2004-12-16 | 2006-12-13 | 株式会社日建設備 | 隠蔽温水暖房システム |
JP4351175B2 (ja) * | 2005-01-26 | 2009-10-28 | 株式会社ミナミヒーティングプラン | 壁面設置又は自立式パネル型冷暖房装置 |
JP4514806B2 (ja) * | 2008-03-17 | 2010-07-28 | 株式会社テスク | 室内暖房用の温水循環放熱器 |
JP4712067B2 (ja) * | 2008-05-15 | 2011-06-29 | 株式会社テスク | 移動式温水循環暖房システム |
JP2010107151A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Tonami Kiden Kogyo Kk | 冷暖房用などのパネル |
-
2010
- 2010-10-05 JP JP2010225625A patent/JP5164189B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012078051A (ja) | 2012-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5152875B2 (ja) | 間仕切内埋設暖冷房システム | |
JP5164189B2 (ja) | 間仕切内埋設暖冷房システム | |
JP2011247500A (ja) | 間仕切壁前面配置の隠蔽暖冷房システム | |
JP5063754B2 (ja) | 間仕切内埋設暖冷房システム | |
JP4963731B2 (ja) | 間仕切内隠蔽暖冷房システム | |
JP5164187B2 (ja) | 間仕切内埋設暖冷房システム | |
ES2261206T3 (es) | Una pared termoaislante. | |
JP2011174242A (ja) | ライフプラン対応自由区画システム住宅 | |
JP5567103B2 (ja) | 結露許容型冷暖房システム | |
JP6805439B2 (ja) | 冷暖房パネルヒータシステム | |
ES2163072T5 (es) | Elemento de instalacion para instalaciones sanitarias. | |
JP6769699B2 (ja) | 建築物の断熱構造 | |
NL1026086C2 (nl) | Wand-, vloer- of plafondverwarming. | |
JP2010070922A (ja) | 木造建築物の外壁における外断熱工法及び外断熱構造 | |
KR20110073845A (ko) | 황토 벽체 시공방법 | |
JP6876431B2 (ja) | 建物 | |
ES2336528B2 (es) | Pared arquitectonica para casas prefabricadas. | |
KR200415080Y1 (ko) | 다층건축물의 층간차음판 | |
JPH08289852A (ja) | 組立式浴室の構造及びその施工方法 | |
CN108612257A (zh) | 组装式浴室用混合墙板施工结构 | |
RU146816U1 (ru) | Навесной фасад здания (варианты) | |
CN210049431U (zh) | 装配型嵌挂式一体化外墙结构 | |
JP3131266U (ja) | 岩盤浴用ボックス | |
JP2013019160A (ja) | 内窓収納ユニット | |
JP5213399B2 (ja) | 建築物の構成部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120621 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121213 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5164189 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |