JP3856324B2 - 隠蔽温水暖房システム - Google Patents
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Description
図8は、特許文献1の説明図であって、図8に示す従来例1の温水暖房装置は、温風暖房と床暖房とを1つの温水回路で運転併用するものであり、図8に示す如く、1台の熱源機から、温水熱交換器と送風ファンとから成る放熱機へは、往き側温水経路と戻り側温水経路とで接続し、放熱パイプを埋設した床パネルへは、往き側温水経路と戻り側温水経路とで接続すると共に、循環経路途中に温水熱交換器を介在して、熱交換器内では、往き側温水経路外周を戻り側温水経路とし、往き側の温水を戻り側の温水で熱交換して、適温に下げた温水で床パネルを暖房するものである。
図9は、特許文献2に示す従来例2の説明図であって、従来例2は、図9に示す如く、調温機能を有する、火山灰シラスを主成分とする壁材に温水パイプを組み込み、壁材の外面にホットメルト糊でタイル、石膏ボード等を張着したパネルを、パネルの壁材面を壁内面とし、パネル内の温水パイプに外部の温水器から温水を循環供給して室内の壁面を温水暖房するものである。
図10は、特許文献3に示す従来例3の説明図であって、従来例3は出窓の窓下壁面にビルトインタイプ温水暖房装置を配置したものである。
即ち、図10に示す如く、出窓床面にはコンクリート壁面に凹所を形成して前側壁面に断熱材を介してスペーサーを配置し、スペーサー内には、前面側に輻射板を有し、背面側にフインを有するパネル式の放熱器を配置し、且つ、放熱器下方には冷風導入用の斜板を配置し、放熱器に温水パイプで熱供給するものであり、スペーサーを介して壁に形成された凹所内に収容出来、実質的に壁から出っ張ることなく設置可能としたものである。
しかも、壁面からの輻射暖房であるため、窓面に沿って降下する不快な冷気流(コールドドラフト)が発生する。
しかも、ビルトイン配置のため、出窓床面の前部のスペースが必要であって、採用居室が制約され、放熱機を隠蔽するために、建物を形成する、暖房装置以外の躯体、外装、断熱等の面でのコストも発生する。
尚、「窓」の意は、バルコニー引違戸等をも含む、コールドドラフトの生ずる部屋の開き口全般を指す広い意味である。
また、床放熱部He1を埋設形態とする蓋は、床放熱器5から床面上への暖気の上昇が出来る蓋形態とすれば良く、簀の子形態の蓋であれば良い。
また、室内は、床面からと、壁面からと、天井面からとの熱の輻射伝達、伝導伝達、対流伝達による自然で穏やかな暖房となり、ハウスダストの巻き上げや、温風が当る不快感の無い快適な熱環境となる。
しかも、床放熱部He1は窓に沿って存在するため、窓に沿って降下する冷気(コールドドラフト)の室利用者への影響も抑制出来る。
即ち、窓辺でのコールドドラフトの影響を抑えて、床、壁、天井と何れの方向からも放熱が出来、ファン等の強制送風が無く、自然な対流熱と輻射熱とで室内を均一に暖め、ぽかぽか感のある快適な室暖房を提供する。
通常、床の上端面から窓枠の敷居上端面までの距離が基準(標準:1100mm)以下であれば、墜落防止のための安全手摺を配置することとなる。
この場合、安全手摺10は、例えば図4に示す如く、管体の上部手摺10aと下部手摺10a´とを手摺子10bで連結し、手摺10は、一端では、上部手摺10aに往き側温水パイプ3aを、下部手摺10a´に戻り側温水パイプ3bを接続し、且つ、他端では、上部手摺10aと下部手摺10a´を手摺子10bで通水可能とすれば良い。
この場合、壁放熱部He2及び天井放熱部He3は、放熱パネル20の形態とし、放熱パネル20の一面に可撓性の合成樹脂パイプ、典型的には、柔軟性に優れ、融着性が良く、且つ、リサイクル可能なエチレンオクテンコポリマー樹脂製パイプ(PE−RT管、商品名:ソーラレックス)を一定間隔で蛇行配置するのが好ましく、床放熱部He1及び窓放熱部He4は、汎用樹脂中で1番耐熱性に優れ、融着性があり、リサイクル可能で、且つ安価(PE−RT管の60%)なポリプロピレンランダムコポリマー樹脂管(PP−R管)を採用すれば、放熱部の切断、融着、施工面、リサイクル面、及びコスト面で有利である。
放熱管にあっては:
熱伝達係数K=1/(1/h1d1+1/2λlnd2/d1+1/h2d2)である。
但し、h1:管内面の熱伝導率、λ:管材料の熱伝導率、d1:管内径、d2:管外径、h2:管外面の熱伝導率
h1:500kcal/m2h℃(水の境膜係数)、h2:8kcal/m2h℃(空気の境膜係数)とすれば、銅管の熱伝達係数Kは0.102kcal/m2h℃で、樹脂管は0.0956kcal/m2h℃となり、材料自体の熱伝導率に大きな差があっても、空気境膜係数の影響で、銅管と樹脂管の放熱管としての熱伝導は、近似である。
合成樹脂製及び金属製の放熱器を体積、重量、体積保有水量で比較すると次のとおりである。
合成樹脂 金属
体積当りの放熱量(kcal/m3・H)42000 25000〜34000
重量当りの放熱量(kcal/kg・H) 400 60〜70
体積保有水量(kg/m 3 ) 196 98
従って、放熱部は、金属製温水パネルの如き、酸素による腐食の怖れも無く、温水ボイラーにも酸素混入防止手段を施す必要も無く、使用合成樹脂管は、切断、熱融着が容易なため、放熱部の施工が容易であり、材料コストも低くて施工コストが合理化出来る。
しかも、各放熱部の表面温度も高く設定出来るため、高い輻射効果が得られ、自然対流熱と共に、ぽかぽか感に富む心地良い暖房となる。
従って、本発明にあっては、図2(C)に示す如く、窓Wiに沿って降下する冷気ac、即ちコールドドラフトacは、グレーチング蓋4aを透過してピットPの窓側(後側)に入り込み、誘導板8aによってピットPの底面Pbに沿って床放熱器5の下部に流れ込み、床放熱器5上面からグレーチング蓋4aを透過して暖気ahとなって上昇するため、コールドドラフト(冷気)acの室内への散乱波及が抑制出来、室内の快適な熱環境提供が可能となる。
この場合、各放熱パイプ5eへの温水循環は、各ヘッダーでの、所望の経路制御手段を施せば良い。
従って、高さ及び幅の限られた空間内に多数の放熱パイプ5eが配置出来、温水流入ヘッダー5aから温水流出ヘッダー5a´に至る温水経路を、放熱パイプ5eで適切に制御することにより、窓Wiで生ずるコールドドラフト(冷気流)acに適切に対応出来る、小幅で長尺、且つ、安価な合成樹脂製床放熱器5が提供出来る。
尚、接続部5d,5d´は、合成樹脂パイプ片であり、ヘッダー5a,5a´と同材質のポリプロピレンランダムコポリマー樹脂管(PP−R管)の小片をヘッダー5a,5a´に、連通形態に融着接合すれば良い。
そして、床放熱器5は、図3(A)に示す如く、流入用上部ヘッダー5aの仕切板5h及び他端の流路確保用の上部ヘッダー5bにより、上部ヘッダー5a,5b間の放熱パイプ5e群は、ヘッダー5a→ヘッダー5bの流れf2と、ヘッダー5b→ヘッダー5aの流れf4に2分され、下部ヘッダー5a´,5b´間の放熱パイプ5e群も、ヘッダー5a´→ヘッダー5b´の流れf6と、ヘッダー5b´→ヘッダー5a´の流れf8に2分され、接続部5dからの流入温水f1は、流入流出側のヘッダー5a,5a´と他端の流路確保用ヘッダー5b,5b´間を2往復する流れに制御出来、上下段各複数本の放熱パイプ5e群全てからの有効な放熱作用が期待出来る。
尚、この場合、断熱材22は、軽量で保形性を有する発泡合成樹脂板が好適であり、典型的には、押出法ポリスチレンフォーム(JISA9501)であり、温水パイプ3は、柔軟性があり、リサイクル可能なエチレンオクテンコポリマー樹脂管(PE−RT管)である。
しかも、熱伝導率(0.03kcal/mh℃)の小さな断熱材22は温水パイプ3の熱の拡散を阻止し、熱伝導率(180kcal/mh℃)の高いアルミ板21が一定間隔で配置した温水パイプ3の熱を平均化して表面の板状の仕上材23,36に伝熱し、室内に突出しない形態で、室内の自然で温和な暖房が提供出来る。
従って、放熱パネル20の取付けは、アルミパネル突出縁21Eを介して間仕切のスタッド等の構造材へのねじ固定で簡便となる。
しかも、放熱は、温水パイプ3からアルミ板21を通じての面放熱となるため、温水パイプ3からの単独放熱より有効である。
この場合、放熱パネル20は、断熱材22幅(L20´)が405mmで、アルミ板21が両側に20mm(d2)の突出縁21Eを備えたもので、間仕切壁Waの455mm間隔に立設するスタッド25間に嵌合してアルミ突出縁21Eをスタッド25にねじ固定すれば良い。
また、この場合、図6に示す如く、給気流、吹出気流を水平から垂直まで広範囲の調整可能な下部ガラリ27、放熱用の上部ガラリ27´を、放熱パネル20の上下に配置すれば、仕上材23からの輻射放熱と共に、下部ガラリ27より流入する空気を暖め、上部ガラリ27´から方向調整可能な自然暖気流として放出するので好ましい。
この場合、手摺子10bも手摺管10a,10a´同様の合成樹脂管とすれば、熱融着での手摺形成が容易となり、手で触っても暖かみがあり、意匠効果のある手摺10と出来る。
従って、上下各手摺管10a,10a´は、流水中の酸素で腐蝕されないステンレス管10dで補強されて十分な手摺機能を発揮すると共に、ステンレス管10d外周の合成樹脂製手摺管10a,10a´が接触しても火傷の心配のない放熱管機能を発揮し、窓に沿って配置した床放熱部He1の作用と相俟って、通常は、窓Wiで発生降下するコールドドラフトacを抑制し、窓Wiからの熱損失も補償する。
また、室内は、床面からと、壁面からと、天井面からとの熱の輻射伝達、伝導伝達、対流伝達による穏やかな暖房となり、快適な熱環境を提供する。
即ち、室内は、窓辺でのコールドドラフトacの影響を抑えて、床、壁、天井の四周からの自然な放熱暖房となり、ファン等の強制送風がない自然な対流熱と輻射熱とで均一、且つ、ぽかぽか感のある快適な暖房となる。
しかも、全合成樹脂製の放熱部は、軽量、且つ、安価で施工費の低減が可能である。
しかも、各放熱部の表面温度も高く設定出来て、高い熱輻射効果が得られ、自然対流と共に、ぽかぽか感に富む心地良い熱環境が提供出来る。
図2(A)は、バルコニーへの出入口となる引違戸(窓)Wiに沿って配置した床放熱部He1の上面図であり、図2(B)は、図2(A)のB−B線縦断面図であり、図2(C)は、図2(A)のC−C断面図である。
即ち、床放熱部He1は、コンクリート壁Wbの外面に、押出法ポリスチレンフォームFPと押出成形セメント板Acを張設した外断熱外壁に配置した、バルコニーへの出入口となる幅(Lw)が1700mmの引違戸(窓)Wiに沿って、床スラブコンクリートSに、長さLPが1900mm、幅WPが250mm、高さHPが150mmのピットPを、窓Wiより左右各100mm長い形態の凹部として形成し、ピットP内に床放熱器5を配置し、ピットP上面をグレーチング蓋4aで覆った物である。
温水パイプ3は、柔軟性及び可撓性が大で、リサイクル可能な、エチレンオクテンコポリマー樹脂管(商品名:ソーラレックス)を採用する。
そして、ピットP内に配置した床放熱器5の、温水流入用のヘッダー5aと流入用の温水パイプ3aとは、耐圧ゴムホース7aで連通し、温水流出用のヘッダー5a´と流出用の温水パイプ3bとは、耐圧ゴムホース7bで連結する。
床放熱器5は、図3(A)の如く、両側に配置した上下2本のヘッダー5a,5a´,5b,5b´と各ヘッダーを連通する平行配置の上下2段の放熱パイプ5e群とから成り、一側端の上下ヘッダー5a,5a´は、温水の流入と流出用であり、他側端の上下ヘッダー5b,5b´は流路確保用であり、各上下ヘッダー5a,5a´、及び5b,5b´相互は、セパレータパイプ5gで固定し、流入用ヘッダー5aと流出用ヘッダー5a´とは中間部の仕切板5hで流路を分断し、且つ仕切板5hの一方側では、上部ヘッダー(流入ヘッダー)5aに、パイプ片から成る流入用の接続部5dを、下部ヘッダー(流出ヘッダー)5a´に、パイプ片から成る流出用の接続部5d´を通水可能に固定し、仕切板5hの他方側では、通路パイプ5g´で上下ヘッダー5a,5a´相互を通水可能に接続する。
そして、ヘッダー5a,5a´,5b,5b´は、外径27mm、内径23mm、長さW5が125mmであり、ヘッダー側面からは、一方向に20mm間隔で、長さLcが25mm、且つ先端からLc´(20mm)で内周面に段差d5(1.5mm)を備えた接続パイプ5cを突出し、両端を小口塞5iで閉塞したものであり、温水流入用のヘッダー5aと温水流出用のヘッダー5a´とは、長さ方向中央に仕切板5hを配置した。
仕切板5hの配置は、典型的には、ヘッダー5a,5a´を中央で切断してアルミ製仕切板5hを挟んで、エレクトロフュージョン手段により、両側の分割ヘッダー片を再度アルミ製仕切板5hに融着接続するが、勿論、仕切板5hは、ヘッダーの型成型時に一体成形しても良い。
また、温水の流入流出側の上下ヘッダー5a,5a´相互、及び流路確保の上下ヘッダー5b,5b´相互はセパレータパイプ5g、及び通路パイプ5g´でEF接合一体化する。
この場合、流入流出側の上下ヘッダーの、接続部5d,5d´とは仕切板5hを介した反対側の通路パイプ5g´のみは、上下ヘッダー5a,5a´相互の連通流路の機能を備え、他のセパレータパイプ5gは単なるサポートパイプとする。
この場合、各放熱パイプ5eが長いため(実施例では1636mm)、図3(A)の如く、各放熱パイプ5e群をプラスチック製セパレータ板5fに挿通することにより、各放熱パイプ5e群相互の配置形態を保持し、床放熱器5の保形性を高めるのが好ましい。
尚、7cはホースバンドである。
尚、誘導板8aの長さL8は、放熱パイプ5e全長に亘るのが好ましい。
そして、ピットP上面は、アンカー4cを介して固定したグレーチング枠4bに、グレーチング蓋4aを嵌める。
図5(A)は、放熱パネルの一部切欠斜視図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B線断面図であり、図5(C)は、図5(B)の部分拡大図である。
また、図6(A)は壁放熱部He2の一部切欠正面図であり、図6(B)は、図6(A)のB−B線断面図であり、図6(C)は、図6(A)のC−C線断面図である。
図6(A)に示す如く、壁放熱部He2は、軽量鉄骨壁下地(LGS壁下地)Wa内に放熱パネル20を埋設し、放熱パネル20内に温水パイプ3を配置し、放熱パネル20上に張設した仕上材23を介して室内を輻射熱及び自然対流熱で穏やかに暖房するものである。
そして、アルミ板21及び断熱材22には、PE−RT製(エチレン−オクテンコポリマー樹脂製)で呼び径13mm(外径:17mm、内径:13mm)の温水パイプ3を嵌合するための幅W21が17mm、深さd21が17mmの溝20Gを、高さ(長さ)方向に、等間隔で4本形成したものである。
また、熱伝導率0.03kcal/mh℃と小さな断熱材22は、温水パイプ3の熱の拡散を阻止し、熱伝導率(180kcal/mh℃)の高いアルミ板21が、等間隔で4本配置した温水パイプ3の熱をアルミ板21全面に平均化して、表面を覆う板状の内装材(仕上材)23に伝達出来るものである。
しかも、該放熱パネル20は低コスト(出願時:3700円/枚)で準備出来る。
次いで、上下のランナー24,24´間に、LGS壁下地材のスタッド25を455mm間隔に嵌合し、立設した両スタッド25間に断熱材幅L20´が405mmの放熱パネル20を嵌入して放熱パネル20の両側から各20mm突出しているアルミ突出縁21Eを両側のスタッド25にねじ固定する。
次いで、スタッド25に温水パイプ3を配設するための孔H3を穿設し、熱源機1から天井C内及びLGS壁下地Wa内に配設する内径24.5mmの合成樹脂製さや管13に呼び径13mmの温水パイプ3を挿通し、スタッド25を貫通する形態で、温水パイプ3を放熱パネル20の溝20Gに嵌合配管し、熱源機1と放熱パネル20間の温水循環経路を構成する。
温水パネル3の放熱パネル溝20G内への配管に際しては、アルミ板21にアルミテープを貼着すれば良い。
尚、温水パイプ3(3a,3b)が交差するスタッド25での欠き込み部には、適宜、鋼製の補強板26を当接してねじ固定、又は溶接固定する。
この場合、放熱パネル20と内装材23が0.1mm厚のポリフィルム29´を挟着する形態で内装材23を張設すれば、気密性が向上し、放熱パネル20を配置する幅50mm(t25)のLGS壁下地Waは密閉空間となって放熱効果が向上する。
また、壁放熱部He2の外側のスタッド25面に10mm厚の現場発泡ウレタンフォーム29“を吹付ければ、スタッド25からの熱分散は阻止出来、スタッド25が放熱フイン機能を奏し、壁放熱部He2は、約8%の熱損失を阻止することが出来、1m2当り、566kcal/Hの放熱量が確保出来る。
図7は、天井放熱部He3の説明図であって、図7(A)は天井上方よりLGS天井下地Cを見た平面図であり、図7(B)は、図7(A)のB−B線断面図、図7(C)は、図7(A)のC−C線断面図である。
天井放熱部He3は、図5に示す放熱パネル20を天井面に、アルミ板21を下面にして埋設して天井仕上材36によって放熱パネル20を埋設形態にすれば良い。
そして、ダブル野縁30aとシングル野縁30bとを、交互の配置形態で、クリップ32によって野縁受け31に取付けている。
また、切断したシングル野縁30bの片持ち形態の切断端部は、適宜長さの野縁受け31を複数の野縁30a,30b上に、且つ、放熱パネル20用開口部に干渉しないように、載置固定する。
即ち、放熱パネル20は、両側縁及び中央で野縁に取付ける。
次いで、熱源機1から配管する合成樹脂製のさや管に、PE−RT管の温水パイプ3を挿通し、放熱パネル20の溝20Gに温水パイプ3を嵌入配置し、アルミテープで仮止着形態とし、下面から慣用の天井仕上材36を張設すれば、放熱パネル20を埋設隠蔽形態とした天井放熱部He3が形成出来る。
図4は、窓放熱部He4の説明図であって、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は(B)の要部拡大図、(D)は取付状態説明図である。
即ち、図4の窓放熱部He4は、コンクリート壁Wbの外側に、押出法ポリスチレンフォームFPの断熱層と押出成形セメントAcを張設した外断熱コンクリート外壁に配置した窓Wiに、落下防止手摺10を付設し、該手摺10を放熱部としたものである。
落下防止手摺10は、PP−R製パイプの上部手摺管10aと下部手摺管10a´と上下手摺管を連結する手摺子10bから成り、上下手摺管10a,10a´は、外径27mm、内径21.7mmのパイプを用い、手摺子10bは、外径13mm、内径10mmのパイプを用いる。
そして、図4(B)に示す如く、各手摺子10bを上下手摺管の接続パイプ10cに嵌入して熱融着一体化する。
この場合、先端(左端)の手摺子10bは、上下両手摺管内のステンレスパイプ10dと流水可能に形成する。
この窓放熱部He4は、酸素で腐蝕しないステンレスパイプ10d内蔵によって、従来の安全手摺同様に、落下防止手摺として機能すると共に、止水弁14の流量調整によって温度調整も可能であり、窓Wiからの熱損失も補償出来、窓辺の不快なコールドドラフト(降下冷気)の発生も抑制出来る。
2 循環ポンプ
2´ 膨張タンク
3 温水パイプ
3a 往き側温水パイプ(温水パイプ、温水流入パイプ)
3b 戻り側温水パイプ(温水パイプ、温水流出パイプ)
4a グレーチング蓋
4b グレーチング枠
4c アンカー
5 床放熱器(放熱器)
5a,5a´,5b,5b´ ヘッダー
5c 接続パイプ
5d,5d´ 接続部(継ぎ口)
5e 放熱パイプ
5f セパレータ板
5g セパレータパイプ
5g´ 通路パイプ
5h 仕切板
5i 小口塞
6a 自動温度制御弁
6b 止水弁
7a,7b 耐圧ゴムホース
7c ホースバンド
8a 誘導板
8b フック
9a 架台
9f あと施工アンカー
9f´ ナット
10 落下防止手摺(手摺)
10a,10a´ 手摺管
10b 手摺子
10c 接続パイプ
10d ステンレスパイプ(ステンレス管)
10h 孔
11 受座金
11a 受金
11b 座金
12a 水栓ソケット
12b 水栓エルボ
13 さや管
14 止水弁
15 ステンレス蓋
20 放熱パネル
20G,22G 溝
21 アルミ板
21´ アルミテープ
21E 突出縁
22 断熱材
23,36 内装材(仕上材)
24,24´ ランナー
25 スタッド
26 補強板
27,27´ ガラリ
28a 感温器
28b キャピラルチューブ
28c 温度制御弁
29 硬質ゴム
29´ ポリフィルム
29“ 現場発泡ウレタン
30a,30a´ ダブル野縁(野縁)
30b シングル野縁(野縁)
31 野縁受け
31´ 補助野縁受け
32 クリップ
33 野縁受けハンガー(ハンガー)
34a 吊ボルト
34b ナット
34c インサート 35 チャンネル金具
He1 床放熱部
He2 壁放熱部
He3 天井放熱部
He4 窓放熱部
ac 冷気(コールドドラフト)
ah 暖気
Ac 押出成形セメント
C LGS天井下地(天井)
FP 押出法ポリスチレンフォーム
N 長寸ねじ
P ピット
PL,PR,PS,PS´ ピット側面
Pb ピット底部
S 床スラブ(床スラブコンクリート)
Wa 壁(軽量壁下地、LGS壁下地、間仕切壁)
Wb コンクリート壁(壁)
Wi 窓
WF 窓枠(木製枠)
Claims (9)
- 1個所の熱源機(1)で温めた温水を、循環ポンプ(2)により、合成樹脂製で可撓性の温水パイプ(3)を介して、室内に配置した、窓に沿う形態で床スラブ(S)に設けた長方形ピット(P)内で床に隠蔽埋設形態の床放熱部(He1)、壁に隠蔽埋設形態の壁放熱部(He2)、及び天井に隠蔽埋設形態の天井放熱部(He3)に流入循環して、輻射熱、伝導熱、対流熱によって室内を暖める隠蔽温水暖房システム。
- 窓(Wi)の落下防止手摺(10)を、温水の流入循環する窓放熱部(He4)とした請求項1の温水暖房システム。
- 各放熱部(He1,He2,He3,He4)が合成樹脂管からの放熱である、請求項1又は2の温水暖房システム。
- 床放熱部(He1)が、窓(Wi)に沿う形態で床スラブ(S)に設けた長方形ピット(P)に、手前側上半に床放熱器(5)を配置し、放熱器(5)の全長に沿って、放熱器(5)の後側に、誘導板(8a)をピット底部(Pb)近くまで垂下し、ピット(P)上面にグレーチング蓋(4a)を配置した、請求項1乃至3のいずれか1項の温水暖房システム。
- 床放熱器(5)は、基端の温水流入及び温水流出用の上下2段の合成樹脂製ヘッダー(5a,5a´)と、他端の流路確保用の上下2段の合成樹脂製ヘッダー(5b,5b´)とを備え、各上側ヘッダー(5a,5b)間、及び各下側ヘッダー(5a´,5b´)間を複数の合成樹脂製放熱パイプ(5e)で接続した、請求項4の温水暖房システム。
- 温水流入及び流出用の上下2段のヘッダー(5a,5a´)が、共に、中間を仕切板(5h)で流路閉塞し、該2段ヘッダー(5a,5a´)が、仕切板(5h)の一方側では、流入用接続部(5d)及び流出用接続部(5d´)を備え、仕切板(5h)の他方側では、上下ヘッダー(5a,5a´)を通路パイプ(5g´)で連通した、請求項5の温水暖房システム。
- 壁放熱部(He2)及び天井放熱部(He3)は、合成樹脂製断熱材(22)の一面に複数の溝(22G)を平行配列し、該溝(22G)に符号する溝(20G)を備えたアルミ板(21)を断熱材(22)に層着した放熱パネル(20)の溝(20G)に温水パイプ(3)を配置した、請求項1乃至6のいずれか1項の温水暖房システム。
- 壁放熱部(He2)では、放熱パネル(20)を、アルミ板(21)の両側の突出縁(21E)を介して間仕切壁(Wa)内に取付け、アルミ板(21)上に仕上材(23)を配置した、請求項7の温水暖房システム。
- 窓放熱部(He4)が、合成樹脂製パイプ(10a)にステンレス管(10d)を挿入した上部手摺管(10a)と下部手摺管(10a´)とを平行配置し、上下各手摺管(10a,10a´)間を複数の平行手摺子(10b)で接続し、上下手摺管(10a,10a´)は、一端側では、一方の手摺管には温水流入パイプ(3a)を、他方の手摺管には温水流出パイプ(3b)を接続すると共に、他端側では、手摺子(10b)で、上下手摺管(10a,10a´)を温水連通可能とした、請求項2乃至8のいずれか1項の温水暖房システム。
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