JP4514089B2 - 硬化型澱粉組成物、変性澱粉、その製造方法、及びその物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
現在、プラスチックは生活と産業のあらゆる分野で使用されており、その生産量は莫大な量になっている。この様なプラスチックの大半は使用後廃棄物として処理されており、その廃棄処理によっては地球環境に悪影響を及ぼすようになってきている。現在この様な問題を解決するために、プラスチックのリサイクルや生分解性ポリマーの利用が考えられている。
【0002】
プラスチックを取り扱う塗料分野においても同じような問題がある。
【0003】
従来塗料は、例えば、メラミン硬化性樹脂塗料、イソシアネート硬化性樹脂塗料、酸化硬化性樹脂塗料などの架橋性樹脂塗料は、金属板(鋼鈑、アルミ板、鉄板等)、木材、上記金属以外の無機材料(コンクリート、セラミック、ガラス等)、プラスチック(ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ナイロン等)等の基材に、それぞれの基材の性質に応じて防食性、意匠性、耐久性、耐候性、耐擦り傷性等の機能を付与させるために基材に塗装されている。
【0004】
このような基材に塗装された塗膜は、基材表面を保護した後、古くなった塗膜は剥離され、焼却したり、あるいは土中に廃棄するなどして処理されている。
【0005】
しかしながら、焼却処理を行う場合には、焼却するために無駄なエネルギーが必要になり、更に塗膜を焼却する際に発生する二酸化炭素により地球の温暖化が進行する恐れがある。また塗膜によっては焼却すると塩化水素ガスが発生し、酸性雨の原因となったりする。
【0006】
また、土中に廃棄を行う場合には廃棄処理用地の確保が困難になっていること、塗膜が、長期間にわたって残留するため、自然環境を破壊したり、あるいは土中の生態系を破壊したりする恐れがある。
【0007】
このような廃棄処理に伴う問題点を解消すべく、生分解性ポリマーとしては、
従来からポリ乳酸が良く知られている(例えば、特許文献1)。
【0008】
しかしながらポリ乳酸を塗料用樹脂成分として使用した場合には、有機溶剤に対する溶解性が悪いために液状塗料として使用できない、また無理やり有機溶剤に分散して塗膜にしても高光沢の塗膜が形成できない、塗膜硬度が低いために少しの力で塗膜が剥離したり、塗膜に傷を発生したりするために、従来から使用されている塗膜に置換えて使用できないといった問題点がある。
【0009】
また、生分解ポリマーとして、澱粉も公知である(例えば、特許文献2)。
【0010】
従来から澱粉に可塑剤を配合したものを成型加工(キャステング、押し出し成型、金型成型、発泡成形など)して、シート、フィルム、容器、コーンカップ、煎餅、最中の皮などに利用されている。
【0011】
また、土中に廃棄を行う場合には廃棄処理用地の確保が困難になっていること、塗膜が、長期間にわたって残留するため、自然環境を破壊したり、あるいは土中の生態系を破壊したりする恐れがある。
【0012】
このような廃棄処理に伴う問題点を解消すべく、生分解性ポリマーとしては、
従来からポリ乳酸が良く知られている(例えば、特許文献1)。
【0013】
しかしながらポリ乳酸を塗料用樹脂成分として使用した場合には、有機溶剤に対する溶解性が悪いために液状塗料として使用できない、また無理やり有機溶剤に分散して塗膜にしても高光沢の塗膜が形成できない、塗膜硬度が低いために少しの力で塗膜が剥離したり、塗膜に傷を発生したりするために、従来から使用されている塗膜に置換えて使用できないといった問題点がある。
【0014】
また、生分解ポリマーとして、澱粉も公知である(例えば、特許文献2)。
【0015】
従来から澱粉に可塑剤を配合したものを成型加工(キャステング、押し出し成型、金型成型、発泡成形など)して、シート、フィルム、容器、コーンカップ、煎餅、最中の皮などに利用されている。しかしながら、該澱粉自体を塗料、接着剤、印刷材、シート材、成型などの樹脂として利用を考えると、例えば、耐水性が悪いこと、少しの水分を吸収することにより膜や成型品が脆弱になり、被膜硬度、耐擦り傷性、素材に対する付着性、耐食性等が悪くために、使用することができないのが実情である。
【0016】
また、澱粉をグラフト共重合反応(澱粉及びビニルモノマー)、重縮合反応(ポリエステル化、ポリウレタン化など)、架橋反応(ポリイソシアネート、多塩基酸など)などにより澱粉分子を高分子化させることも公知である。しかしながら、この様な高分子化した澱粉は、有機溶剤に溶解しないので液状組成物が得られない、また有機溶剤を使用しない粉末材料として使用するには粉末の熱流動性が悪いために平滑性、被膜性能に優れた物品が得られず、これらの用途に適した樹脂としての適用は無理であった。
【特許文献1】
生分解性プラスチックハンドブック、1995.5.26発行、生分解性プラスチック研究会編、P279−P291参照
【特許文献2】
生分解性プラスチックハンドブック、1995.5.26発行、生分解性プラスチック研究会編、P122−P129参照
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記した問題点を解消するために、澱粉、又は特定の変性澱粉を塗料用樹脂成分として使用することにより、上記した問題点を全て解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
本発明は、澱粉、及び該澱粉分子中に含まれる少なくとも1個の水酸基と相補的に反応する官能基を有する硬化剤との混合物であることを特徴とする硬化型澱粉組成物に関する。
【0019】
また、本発明は、澱粉分子中に炭化水素基、酸基、ブロック化イソシアネート基、イソシアネート基、酸化重合性基、ラジカル重合性不飽和基、アミド基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する変性澱粉に関する。
【0020】
また、変性澱粉の態様は次の通りである。
【0021】
本発明は、酸基、ブロック化イソシアネート基、イソシアネート基、酸化重合性基、ラジカル重合性不飽和基、アミド基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する反応性の変性澱粉であることを特徴とする変性澱粉。
【0022】
本発明は、変性澱粉として、澱粉分子中に含まれる少なくとも1個の水酸基と相補的に反応する官能基を有する化合物とを反応させてなることを特徴とする変性澱粉。
【0023】
本発明は、変性澱粉として、澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応により生じた結合が、エステル結合、ウレタン結合、尿素結合、アミノ結合、及びアミド結合から選ばれる少なくとも1種の結合を有することを特徴とする変性澱粉。
【0024】
本発明は、変性澱粉が、有機溶剤系溶媒に溶解もしくは分散されてなることを特徴とする変性澱粉。
【0025】
本発明は、変性澱粉が、水系溶媒に溶解もしくは分散されてなることを特徴とする変性澱粉。
【0026】
本発明は、変性澱粉が、粉末であることを特徴とする変性澱粉。
【0027】
本発明は、変性澱粉として、変性澱粉の硬化に必要な硬化触媒及び/又は硬化促進剤を含有することを特徴とする変性澱粉。
【0028】
本発明は、変性澱粉が、酸化重合硬化型、常温硬化型、熱硬化型、及び活性エネルギー線硬化型から選ばれる少なくとも1種の反応硬化型である変性澱粉。
【0029】
本発明は、 本発明は、変性澱粉に着色剤を配合してなることを特徴とする変性澱粉。
【0030】
本発明は、変性澱粉が、塗料材料、接着材料、印刷材料、シート材料、積層材料、又は成型材料に使用される樹脂であることを特徴とする変性澱粉。
【0031】
本発明は、変性澱粉が、反応性の変性澱粉であることを特徴とする変性澱粉。
【0032】
また、本発明は、下記の製造方法に関する特許である。
【0033】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する塗料材料を用いて塗膜を形成することを特徴とする澱粉塗膜の製造方法に関する。
【0034】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する接着材料を用いて接着膜を形成することを特徴とする澱粉接着膜の製造方法。
【0035】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する印刷材料を用いて印刷膜を形成することを特徴とする澱粉印刷膜の製造方法。
【0036】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する材料を用いてシートを形成することを特徴とするシートの製造方法。
【0037】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する材料を用いて積層することを特徴とする積層物の製造方法。
【0038】
本発明は、上記した硬化型澱粉組成物、変性澱粉もしくは硬化型澱粉組成物、変性澱粉を含有する材料を用いて成型することを特徴とする成型物の製造方法。
【0039】
また、本発明は、下記の物に関する特許である。
【0040】
本発明は、上記した澱粉塗膜の製造方法により得られた塗装物品。
【0041】
本発明は、上記した澱粉接着膜の製造方法により得られた接着物品。
【0042】
本発明は、上記した澱粉印刷膜の製造方法により得られた印刷物品。
【0043】
本発明は、上記したシートの製造方法により得られたシート物品。
【0044】
本発明は、上記した積層品の製造方法により得られた積層物品。
【0045】
本発明は、上記した成型品の製造方法により得られた成型物品。
【0046】
【発明の実施の形態】
本発明について以下に詳細に説明する。
【0047】
本発明の硬化型澱粉組成物は、澱粉、及び該澱粉分子中に含まれる少なくとも1個の水酸基と相補的に反応する官能基を有する硬化剤との混合物である。
【0048】
該澱粉としては、従来から公知の澱粉や下記した本発明の変性澱粉が包含される。
【0049】
また、硬化剤としては、該澱粉分子中に含まれる水酸基(メチロール基も含む、以下同様の意味を示す。)と該水酸基と相補的に反応する官能基を有する硬化剤であれば、特に制限なしに従来から公知のものが包含される。
【0050】
相補的に反応する官能基としては、例えばイソシアネート基、酸無水基、酸基、、アミノ基、アミド基、イミノ基などが包含される。
【0051】
従来から公知の澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ハイアミローススターチ、小麦澱粉、米澱粉などの地上茎未変性澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉などの地下茎未変性澱粉、及び、それらの澱粉の低度エステル化、エーテル化、酸化、酸処理化、デキストリン化された澱粉置換誘導体などが挙げられる。これらのものは、単独又は複数併用して使用できる。
【0052】
また、上記した硬化剤としては、下記(ブロック化されていてもよい)ポリイソシアネート化合物、アミノ樹脂など、従来から例えば、塗料用硬化剤として利用されている硬化剤を使用することができる。
【0053】
該ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、フリーのイソシアネート化合物であってもよいし、ブロックされたイソシアネート化合物でもよい。フリーのイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、もしくはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、キシレンジイソシアネート、もしくはイソホロンジイソシアネート等の環状脂肪族ジイソシアネート類、トリレンジイソシアネートもしくは4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類等の有機ジイソシアネートそれ自体、又はこれらの各有機ジイソシアネートの過剰量と多価アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との付加物、あるいは上掲した各有機ジイソシアネート同志の重合体、更にはイソシアネート・ビゥレット体等が挙げられるが、それらの代表的な市販品の例としては「バーノックD−750、−800、DN−950、−970もしくは15−455」(以上、大日本インキ化学工業(株)製品)、「ディスモジュールL、N、HL、もしくはN3390」(西ドイツ国バイエル社製品)、「タケネートD−102、−202、−110もしくは−123N」(武田薬品工業(株)製品)、「コロネートEH、L、HLもしくは203」(日本ポリウレタン工業(株)製品)又は「デゥラネート24A−90CX」(旭化成工業(株)製品)等が挙げられる。ブロックされたイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物としては、上記、フリーのイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物をオキシム、フェノール、アルコール、ラクタム、マロン酸エステル、メルカプタン等の公知のブロック剤でブロックしたものが挙げられる。これらの代表的な市販品の例としては「バーノックD−550」(大日本インキ化学工業(株)製品)、「タケネートB−815−N」(武田薬品工業(株)製品)、「アディトールVXL−80」(西ドイツ国ヘキスト社製品)又は「コロネート2507」[(日本ポリウレタン工業(株)製品)等が挙げられる。
【0054】
また、アミノ樹脂としては、例えば、メラミン、ベンゾグアナミン、尿素、ジシアンジアミドなどとホルムアルデヒドとの縮合又は共縮合によって得られるものがあげらる。
【0055】
該硬化剤の配合割合は、澱粉中の水酸基1個当たり、硬化剤中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0056】
本発明の硬化型澱粉組成物には、必要に応じて例えば、従来から公知の着色剤を配合することができる。該着色剤としては、有機顔料、天然色素、無機顔料が使用される。
【0057】
有機顔料としては、厚生省令第37号で定められている法定色素系で、主にタール色素系のものが挙げられる。たとえば、赤色202号(リソールルビンBCA)、赤色203号(レーキレッドC)、赤色204号(レーキレッドCBA)、赤色205号(リソールレッド)、赤色206号(リソールレッドCA)、赤色207号(リソールレッドBA)、赤色208号(リソールレッドSR)、赤色219号(ブリリアントレーキレッドR)、赤色220号(ディープマルーン)、赤色221号(トルイジンレッド)、赤色228号(パーマトンレッド)、だいだい色203号(パーマネントオレンジ)、だいだい色204号(ペンチジンオレンジG)、黄色205(ペンチジンエローG)、赤色404号(ブリリアントファストスカーレット)、赤色405号(パーマネントレッドF5R)、だいだい色401号(ハンザオレンジ)、黄色401号(ハンザエロー)、青色404号(フタロシアニンブルー)などが挙げられる。
【0058】
天然色素としては、具体的に、カロチノイド系では、カロチン、カロチナール、カプサンチン、リコピン、ビキシン、クロシン、カンタキサンチン、アナトーなど、フラボノイド系では、シソニン、ラファニン、エノシアニンなどのようなアントシアニジン類、サフロールイエロー、ベニバナなどのようなカルコン類、ルチン、クエルセチンなどのようなフラボノール類、カカオ色素のようなフラボン類など、フラビン系では、リボフラビンなど、キノン系では、ラッカイン酸、カルミン酸(コチニール)、ケルメス酸、アリザリンなどのようなアントラキノン類、シコニン、アルカニン、エキノクロームなどのようなナフトキノン類など、ポリフィリン系では、クロロフィル、血色素など、ジケトン系では、クルクミン(ターメリック)など、ベタシアニジン系では、ベタニンなどが挙げられる。
【0059】
無機顔料としては、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミンなどが挙げられる。
【0060】
着色剤の配合割合は、使用される用途や要求される性能に応じて適宜決定すれば良いが、通常、硬化型澱粉組成物100重量部当たり、0.001〜400重量部、好ましくは0.01〜200重量部の範囲である。
【0061】
また、本発明の硬化型澱粉組成物には、必要に応じて従来から公知の溶媒、例えば、エステル系溶媒、芳香族系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒などの溶媒を使用することができる。これらの溶剤は単独もしくは2種以上組合せて使用することができる。
【0062】
また、本発明の硬化型澱粉組成物には、必要に応じて従来から塗料、接着剤、印刷、シート材、成型品に配合される添加剤、例えば、上記した以外の着色顔料、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記以外の硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤等を特に制限なしに使用することができる。
【0063】
次に本発明の変性澱粉について説明する。
【0064】
本発明の変性澱粉は、澱粉分子中に炭化水素基、酸基、ブロック化イソシアネート基、イソシアネート基、酸化重合性基、ラジカル重合性不飽和基、アミド基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する。
【0065】
該変性に使用される澱粉としては、上記した澱粉を使用することができる。
【0066】
炭化水素基が置換された変性澱粉について以下に述べる。
【0067】
上記置換基である炭化水素基は、澱粉の有機溶剤に対する溶解性を向上させる効果、他の樹脂や硬化剤を配合した場合の相溶性を向上させる効果、被膜、成型物、シート、接着剤、成型物などの機械的特性を向上させる効果、被膜、成型物、シート、接着剤、成型物に疎水性を付与することにより耐水性、耐食性、耐候性などの耐久性を向上させることができる。
【0068】
炭化水素基を含む澱粉としては、次の構造式で示されるものである。
【0069】
化1
【0070】
【化1】
【0071】
式中R1は、アルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基等を挙げることができ、それらの誘導体基としては、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシアルキル基等を挙げることができ、さらには、本発明の効果に影響を与えない範囲内で、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基等の活性水素含有基導入体が含まれる。なお、炭化水素基の炭素数は、1〜23とすることが、好ましい。Aは、水酸基、−OCOR 1 、−OCOR 6 、−OCOR 7 、−OCOR 8 、−OCOR 9 、又は−OCOR 10 であり、R 1 は上記のとおりであり、R 6 は、澱粉の水酸基と反応した酸基含有残基であり、R 7 は、澱粉の水酸基と反応した(ブロック化されても良い)イソシアネート基含有ポリイソシアネート化合物の残基であり、R 8 は、澱粉の水酸基と反応した酸基及び酸化重合性基含有化合物の残基であり、R 9 は、澱粉の水酸基と反応する官能基を有する反応性基及びラジカル重合性基含有化合物の残基であり、該反応性基としては、例えば、カルボキシル基、イソシアネート基などが包含され、R 10 は、澱粉の水酸基と反応する官能基を有する反応性基及びアミド基含有化合物の残基である。該反応性基としては、例えば、カルボキシル基、アミド基などが包含される。
【0072】
上記した変性澱粉において、変性澱粉の全体の変性澱粉分子中にR1が、例えば炭素数1〜23から選ばれる炭化水素基がランダム状にもしくはブロック状に配列していても、もしくは炭素数1〜3から選ばれる短鎖炭化水素基と炭素数4〜23から選ばれる長鎖炭化水素基とがランダム状に、もしくはブロック状に配列していても構わない。
【0073】
該炭化水素基を有する変性澱粉は、非水有機溶媒中でアルキルケテンダイマー、環状エステル(ラクトン類など)、酸無水物、酸ハロゲン化物、ビニル化合物を澱粉分子上の反応性水酸基の水素とアシル化(エステル化)触媒により反応させるにより容易に合成することができる。
【0074】
アルキルケテンダイマーとしては、色々なアルキル基が組み合わさって構成されているので、一般式として表すと、
化2
【0075】
【化2】
【0076】
(ただし、R2:炭素数5〜17のアルキル基、アルキレン基、アリール基それらの誘導体基)のものである。
【0077】
環状エステル(カプロラクトン類)としては、ε−カプロラクトン(C6)、γ−カプリロラクトン(C8)、γ−ラウロラクトン(C12)、γ−ステアロラクトン(C18)、さらには、一般式 (CH2)n COO(ただし、n=5〜17)で示されるの大環状ラクトン等を単独又は複数併用して使用できる。
酸無水物及び酸ハロゲン化物としては、カプリル酸(C8)、ラウリン酸(12)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、オレイン酸(C18)等のハロゲン化物又は無水物が使用可能である。
【0078】
ビニル化合物としては、酢酸ビニル(C2)、プロピオン酸ビニル(C3)、ブタン酸ビニル(C4)、カプロン酸ビニル(C6)、アクリル酸ビニル(C3)、クロトン酸ビニル(C4)、カプリル酸ビニル(C8)、ラウリン酸ビニル(C12)、パルミチン酸ビニル(C16)、ステアリン酸ビニル(C18)、オレイン酸ビニル(C18)などの飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステル、安息香酸ビニル、P−メチル安息香酸ビニルなどの芳香族カルボン酸のビニルエステルなどを、さらには、下記構造式で示される分岐飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステルなど使用可能である。
化3
【0079】
【化3】
【0080】
(ただし、R3、R4 、R5 は、全てアルキル基でこれらの合計炭素数は4〜16である。)が挙げられる。
【0081】
非水有機溶媒としては、原料澱粉を溶解させ得るもので、具体的にはジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン等を、単独又は複数併用して、さらには、それらに他の有機溶媒を混合して使用できる。
【0082】
また、エステル化(アシル化)触媒としては 周期表中第5周期までに属する金属の水酸化物、鉱酸塩、炭酸塩、有機化合物もしくはアルカリ金属アルコキシド、有機物層間転移触媒、アミノ化合物の各群の内から1種又は2種以上を選択して使用する。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;酢酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、p−トルエンスルホン酸バリウムなどのアルカリ土類金属有機酸塩;燐酸ナトリウム、燐酸カルシウム、亜硫酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、硫酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、亜鉛酸カリウムなどの無機酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛などの両性金属水酸化物、ジメチルアミノピリジン、ジエチルアミノ酢酸などのアミノ化合物N- トリメチル- N- プロピルアンモニウムクロリド、N- テトラエチルアンモニウムクロリドなどの第四アンモニウム化合物等が挙げられる。そして、これらの触媒を使用するタイミング及び方法に関しては特に限定されない。
【0083】
上記した変性澱粉において、澱粉中に水酸基を残しておくことにより、該水酸基と反応する硬化剤(例えば、前記メラミン樹脂、前記(ブロック化されていても良い)ポリイソシアネートなどを配合することができる。
【0084】
該硬化剤の配合割合は、澱粉中の水酸基1個当たり、硬化剤中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0085】
本発明で使用する変性澱粉において、澱粉分子中に酸基を有する変性澱粉について以下に述べる。
【0086】
上記置換基である、酸基は、カルボキシル基、燐酸などが包含され特にカルボキシル基が好ましい。該酸基は、変性澱粉を水に溶解もしくは分散させたりするための親水基として利用できる。
【0087】
酸基は、置換度が0.01〜2.5、特に0.1〜2.0である。
【0088】
置換度が0.01未満になると、反応性や水分散性などが劣り、一方2.5を超えると、塗膜性能などが劣る。
【0089】
酸基(カルボキシル基、燐酸基など)を含有するものは、必要に応じて塩基性化合物(アミン化合物など)により中和し水に溶解もしくは分散してアニオン系水性塗料(電着塗料も含む)として使用することができる。また、 また、酸基をポリエポキシドなどの硬化剤を用いて変性澱粉を架橋させて、加工性、耐水性、耐食性、耐候性などの被膜の耐久性に優れた硬化被膜を形成することもできる。
【0090】
酸基を含む澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
【0091】
化4
【0092】
【化4】
【0093】
式中R6は、澱粉の水酸基と反応した酸基含有残基である。Bは、水酸基、−OCOR 1 、−OCOR 6 、−OCOR 7 、−OCOR 8 、−OCOR 9 、又は−OCOR 10 であり、R 1 及びR 6 〜R 10 は、前記式[化1]中、Aの場合と同じである。
【0094】
該酸基含有残基は、具体的には、酸無水物、ポリカルボン酸、燐酸などの酸基含有化合物と水酸基と反応させた残基である。
【0095】
ポリカルボン酸としては、1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物であり、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などがあげられる。また酸無水物としては、これらの無水酸が挙げられる。また、上記した以外にポリカルボン酸樹脂(アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等)も使用することができる。
【0096】
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりエステル結合を介してカルボキシル基などが導入される。
【0097】
上記した硬化剤として使用できるポリエポキシドとしては、例えば、従来から公知の1分子中に少なくとも1個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、例えば、エポキシ基を含有するラジカル重合性モノマー(例えば、(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート)、グリシジル(メタ)アクリレート等)の単独ラジカル重合体、該モノマーとその他のラジカル重合性モノマー(例えば(メタ)アクリル酸の炭素数1〜24のアルキル又はシクロアルキルエステル、スチレン等)との共重合体、エポリードGT300(ダイセル化学工業(株)社製、商品名、3官能脂環式エポキシ樹脂)、エポリードGT400(ダイセル化学工業(株)社製、商品名、4官能脂環式エポキシ樹脂)、EHPE(ダイセル化学工業(株)社製、商品名、3官能脂環式エポキシ樹脂)、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ε−カプロラクタム変性ビスフェノール型エポキシ樹脂、ポリビニルシクロヘキセンジエポキサイド、「エピコート828」、「エピコート1001」、「エピコート1002」、「エピコート1004」、「エピコート1007」および「エピコート1009」(いずれもシェル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)等が挙げられる。
【0098】
該硬化剤の配合割合は、澱粉中の水酸基1個当たり、硬化剤中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0099】
酸基を含有する変性澱粉に対しては、ポリエポキシドなどの硬化剤を配合して硬化物を得るこことができる。
本発明で使用する変性澱粉において、澱粉分子中に(ブロック化されても良い)イソシアネート基を有する変性澱粉について以下に述べる。
【0100】
(ブロック化されても良い)イソシアネート基を含む澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
【0101】
化5
【0102】
【化5】
【0103】
式中R7は、澱粉の水酸基と反応した(ブロック化されても良い)イソシアネート基含有ポリイソシアネート化合物の残基である。Dは、水酸基、−OCOR 1 、−OCOR 6 、−OCOR 7 、−OCOR 8 、−OCOR 9 、又は−OCOR 10 であり、R 1 及びR 6 〜R 10 は、前記式[化1]中、Aの場合と同じである。
【0104】
ブロック化イソシアネート基やイソシアネート基は、水酸基含有化合物(特に生分解性樹脂が好ましく澱粉、セルロースなど)と組合せて硬化塗膜を形成することができる。
【0105】
ブロック化イソシアネート基やイソシアネート基は、置換度が0.01〜2.5、特に0.1〜2.0である。
【0106】
置換度が0.01未満になると、反応性が劣り、一方2.5を超えると塗膜性能が劣る。
【0107】
該イソシアネート基含有ポリイソシアネート化合物としては、上記した澱粉の水酸基と該水酸基と反応する官能基を有する硬化剤で記載した(ブロック化されていてもよい)ポリイソシアネート化合物と同じものが使用できる。
【0108】
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりウレタン結合を介して(ブロック化されてもよい)イソシアネート基などが導入される。
【0109】
(ブロック化されていても良い)イソシアネート基を含有する変性澱粉に対しては、ポリオール化合物やポリオール樹脂(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、シリコーンポリオール、澱粉など)などの硬化剤を配合することができる。
【0110】
該硬化剤の配合割合は、澱粉中の水酸基1個当たり、硬化剤中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0111】
本発明で使用する変性澱粉において、澱粉分子中に酸化重合性基を有する変性澱粉について以下に述べる。
【0112】
酸化重合性基を含む澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
【0113】
酸化重合性基は、非共役2重結合や共役2重結合などの基であって、例えば、重合触媒を配合して空気中に放置することにより硬化塗膜を形成することができる。
【0114】
酸化重合性基は、置換度が0.01〜2.5、特に0.1〜2.0である。
【0115】
置換度が0.01未満になると、反応性が劣り、一方2.5を超えると塗膜性能が劣る。
化6
【0116】
【化6】
【0117】
式中R8は、澱粉の水酸基と反応した酸基及び酸化重合性基含有化合物の残基である。
Eは、水酸基、−OCOR 1 、−OCOR 6 、−OCOR 7 、−OCOR 8 、−OCOR 9 、又は−OCOR 10 であり、R 1 及びR 6 〜R 10 は、前記式[化1]中、Aの場合と同じである。
【0118】
該酸基及び酸化重合性基含有化合物としては、具体的には、従来から空気酸化重合により架橋する不飽和脂肪酸を硬化成分として含有するものである。該酸化重合性基の含有量はヨウ素価で35〜90の範囲が好ましい。ヨウ素価が30よりも少ないと、酸化重合能力が不十分になり、硬化性が悪くなる。逆にヨウ素価が100を超えると、変性澱粉の貯蔵安定性が悪くなる。
【0119】
不飽和脂肪酸としては、天然または合成系の不飽和脂肪酸がいずれも使用でき、例えば、桐油、アマニ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、サフラワー油、トール油、大豆油、ヤシ油から得られる不飽和脂肪酸が挙げられる。
【0120】
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりエステル結合を介して酸化重合性基などが導入される。
【0121】
該変性澱粉には、乾燥剤を配合することができる。具体的には、オレイン酸等の脂肪族カルボン酸、ナフテン酸等の脂環族カルボン酸を担体としたコバルト塩、マンガン塩、ジルコニウム塩、カルシュウム塩、鉄塩、鉛塩等の金属石鹸を挙げることができる。
【0122】
該乾燥剤の配合割合は、変性澱粉100重量部当たり、0.001〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。0.001重量部未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方20重量部を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0123】
本発明で使用する変性澱粉において、澱粉分子中にラジカル重合性基を有する変性澱粉について以下に述べる。
【0124】
ラジカル重合性基を含む澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
化7
【0125】
【化7】
【0126】
式中R9は、澱粉の水酸基と反応する官能基を有する反応性基及びラジカル重合性基含有化合物の残基である。該反応基としては、例えば、カルボキシル基、イソシアネート基などが包含される。Gは、水酸基、−OCOR 1 、−OCOR 6 、−OCOR 7 、−OCOR 8 、−OCOR 9 、又は−OCOR 10 であり、R 1 及びR 6 〜R 10 は、前記式[化1]中、Aの場合と同じである。
【0127】
ラジカル重合性不飽和基は、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基などのラジカル重合性不飽和基が包含され、例えば、硬化触媒(過酸化物触媒など)や活性エネルギー線(放射線、紫外線、可視光線など)により硬化させることができる。
【0128】
ラジカル重合性不飽和基は、置換度が0.01〜2.5、特に0.1〜2.0である。
【0129】
置換度が0.01未満になると、反応性が劣り、一方2.5を超えると塗膜性能が劣る。
【0130】
該及びラジカル重合性基含有化合物としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、アクリルイソシアネート、アクリルメタクリレート、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシランなどのモノマーが挙げられる。
【0131】
また、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、スピラン樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂に水酸基と反応する官能基(例えば、イソシアネート、無水物基、カルボキシル基など)と反応性基ラジカル重合性不飽和基が導入された樹脂も使用できる。ラジカル重合性不飽和基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基やマレイン酸による基などが包含される。
【0132】
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりエステル結合、ウレタン結合を介してラジカル重合性不飽和基などが導入される。
【0133】
該変性澱粉には、重合触媒を配合することができる。具体的には、ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物を挙げることができる。
【0134】
該重合触媒の配合割合は、変性澱粉100重量部当たり、0.001〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。0.001重量部未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方20重量部を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0135】
本発明で使用する変性澱粉において、澱粉分子中にアミド基を有する変性澱粉について以下に述べる。
【0136】
アミド基を含む澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
化8
【0137】
【化8】
【0138】
式中R10は、澱粉の水酸基と反応する官能基を有する反応性基及びアミド基含有化合物の残基である。該反応性基としては、例えば、カルボキシル基、アミド基などが包含される。Hは、水酸基、−OOR 1 、−OOR 6 、−OOR 7 、−OOR 8 、−OOR 9 、又は−OOR 10 である。なお、該−OOR 1 、−OOR 6 、−OOR 7 、−OOR 8 、−OOR 9 、及び−OOR 10 については、前記又は後記するものと同じ意味を示す。
【0139】
アミド基は、酸性中和剤(酢酸など)により中和して水に溶解もしくは分散してカチオン系水性塗料(電着塗料も含む)として使用することができる。また、アミド基と反応する硬化剤(ポリエポキシド、ポリ酸など)と組合せて硬化塗膜を形成することができる。
【0140】
アミド基は、置換度が0.01〜2.5、特に0.1〜2.0である。
【0141】
置換度が0.01未満になると、反応性が劣り、一方2.5を超えると塗膜性能が劣る。
【0142】
該反応性基及びアミド基含有化合物としては、具体的には、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミンなどの第1級もしくは第2級ポリアミン等が包含される。
【0143】
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりアミド結合結合を介してアミノ基などが導入される。
【0144】
アミド基を含有する変性澱粉に対しては、前記ポリエポキシド、ポリカルボン酸化合物や樹脂などの硬化剤を配合することができる。
【0145】
該硬化剤の配合割合は、澱粉中の水酸基1個当たり、硬化剤中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
【0146】
本明明細書における置換度とは、澱粉1分子当たりの置換水酸基の平均値であり、置換度3は澱粉中の水酸基が全てこれらの基に置換したものであり、置換度0.01は澱粉100分子中の水酸基1個がこれらの基に置換したものであることを示す。
【0147】
本発明の変性澱粉は、有機溶剤系溶媒、水系溶媒に溶解もしくは分散して使用することができる。有機溶剤系塗料で使用する有機溶剤としては、例えば、脂肪族系、芳香族系、エステル系、エーテル系、エステル系、ケトン系、アルコール系、及びこれらの混合系溶剤などが挙げられる。
【0148】
また、本発明の変性澱粉は固形状で使用することもできる。
【0149】
固形の場合には粉体塗料や成型材料として使用することができる。粉体塗料として使用する場合には、例えば、平均粒子径が1〜150μm、特に2〜100μmの範囲が好ましい。粉体塗装方法としては、例えば、流動浸漬塗装、静電粉体塗装、コロナ、摩擦帯電塗装などが挙げられる。
【0150】
また、本発明の変性澱粉において、反応性変性澱粉が酸化重合硬化型(酸化重合性基含有)、常温硬化型(酸化重合性基含有、アミド基など含有)、熱硬化型(酸化重合性基含有、アミド基、酸基、ラジカル重合性基など含有)、及び活性エネルギー線硬化型(ラジカル重合性基含有)などの硬化型組成物の場合には、夫々硬化型タイプに応じて、従来から公知の硬化設備、硬化条件に従って硬化させることができる。
【0151】
硬化設備、硬化条件の1例を挙げると、熱硬化型においては、例えば熱風乾燥機、赤外乾燥機、遠赤外乾燥機及びこれらを併用して硬化させることができる。
【0152】
また、活性エネルギー線硬化の場合、光線の照射源としては、従来から使用されているもの、例えば、電子線、超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等の各光源により得られる光源等が挙げられる。熱線としては、例えば半導体レーザー(830nm)、YAGレーザー(1.06μm)、赤外線等が挙げられる。
【0153】
本発明の変性澱粉には、必要に応じて例えば、従来から塗料、接着剤、印刷に配合される添加剤、例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、上記以外の硬化促進剤、上記以外の硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記した溶媒等を特に制限なしに使用することができる。
【0154】
次に、本発明の硬化型澱粉組成物及び変性澱粉の用途について説明する。
【0155】
本発明の硬化型澱粉組成物及び変性澱粉は、該澱粉の一部もしくは全部を塗料材料、接着材料、印刷材料、シート材料、積層材料、又は成型材料に使用される樹脂として使用することができる。
【0156】
まず、本発明の硬化型澱粉組成物及び変性澱粉(まとめて「澱粉材料」と略す。)を、上記した塗料材料、接着材料、印刷材料などの材料(これらをまとめて「被覆材料」と略す。)として使用した場合について以下に説明する。
【0157】
上記した澱粉材料の一部を被覆材料として使用するものは、例えば、従来から公知の非硬化型被覆材料、又は硬化型被覆材料に澱粉材料を配合することにより得られる。
【0158】
該非硬化型被覆材料、及び硬化型被覆材料の形態としては、例えば、有機溶剤系、水分散系、水溶性、非水分散系、粉体などが包含される。また硬化型としては、例えば、アミノ硬化性樹脂被覆材料、イソシアネート硬化性樹脂被覆材料、酸エポキシ硬化性樹脂被覆材料、加水分解性シラン硬化性樹脂被覆材料、水酸基エポキシ基硬化性樹脂被覆材料、ヒドラジン硬化性樹脂被覆材料、酸化重合型硬化性樹脂被覆材料、光(熱)ラジカル重合型樹脂被覆材料、光(熱)カチオン重合型樹脂被覆材料及びこれらの2種以上の組合せによる硬化性樹脂被覆材料が挙げられる。
【0159】
上記した被覆材料には、塗料材料、接着材料、印刷材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒等を特に制限なしに使用することができる。
【0160】
該澱粉材料として液状のものは、例えば、ローラー塗装、刷毛塗装、浸漬塗装、スプレー塗装(非静電塗装、静電塗装など)、カーテンフロー塗装、スクリーン印刷、凸版印刷などにより塗装または印刷を行うことができる。
【0161】
また、澱粉材料を粉体として使用する場合には、平均粒子径が1〜150μンm、特に2〜100μmの範囲が好ましい。粉体塗装方法としては、例えば、流動浸漬塗装、静電粉体塗装、コロナ、摩擦帯電塗装などが挙げられる。
【0162】
また、澱粉材料の膜厚としては、乾燥膜厚として、特に制限はないが、一般的には平均約1〜200μm、特に2〜150μmが好ましい。
【0163】
該澱粉材料において、反応性変性澱粉が酸化重合硬化型、常温硬化型、熱硬化型、及び活性エネルギー線硬化型などの硬化型材料の場合には、夫々硬化型タイプに応じて、従来から公知の上記した如く硬化設備、硬化条件に従って硬化させることができる。
【0164】
澱粉材料が塗装又は印刷される基材としては、特に制限なしに、例えば、金属、プラスチック、ガラス、陶器、コンクリート、紙、繊維、木材、植物、岩、砂などが挙げられる。
【0165】
上記したプラスチックとしては、例えば下記した特に生分解性のプラスチックを使用することが好ましい。
【0166】
本発明の塗装物品は、基材表面に、本発明塗料を塗装して形成される塗膜を積層してなるものが包含される。
【0167】
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物又は変性澱粉を、塗料材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる塗膜の製造方法及びその製造により得られた塗装物品に関する。
【0168】
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物及び変性澱粉を、接着材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる接着膜の製造方法及びその製造により得られた接着剤物品に関する。
【0169】
該接着剤物品としては、例えば、公園の木や葉などを集めて、例えば遊歩道路などのブロック材に加工したものも包含される。
【0170】
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物及び変性澱粉を、印刷材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる印刷膜の製造方法及びその製造により得られた印刷物品に関する。
【0171】
本発明の硬化型澱粉組成物及び変性澱粉(まとめて「澱粉材料」と略す。)を、上記したシート材料、積層材料、又は成型材料に使用される樹脂として使用した場合について以下に説明する。
【0172】
該シート材料は、従来から容器関係、包装関係、輸送関係、農水産関係、食品関係、家庭用品関係、健康、娯楽関係等の生活用品などのプラスチックシートに使用されているシート材料が挙げられる。
【0173】
該シート材料は、本発明の液状の澱粉材料を従来から公知のキャステング法、押出し成型、金型成型、発泡成形などにより、また固体の澱粉材料を従来から公知の2軸などの延伸機により延伸させることにより製造できる。
【0174】
該シート材料には、シート材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒、静電防止剤等を特に制限なしに使用することができる。
【0175】
シート材料の厚さは、通常、5〜200μmであり、好ましくは10〜100μmである。このようなシート材料は、本発明の澱粉材料をインフレーション法またはTダイキャスト法でフィルム加工し、次いで必要に応じて延伸加工を行ない、所望の膜厚に調整することで得られる。
【0176】
なお、シート材料には前記した着色剤を配合することができる。着色剤をする場合には、シート加工に先立ち、澱粉材料と着色剤とを混合しておけばよい。
【0177】
該シート材料には、従来から公知の塗料材料、印刷材料を塗装もしくは印刷を行うことができる。また、塗料材料、印刷材料として、上記した本発明の塗料材料、又は印刷材料を使用することもできる。
【0178】
また、上記した積層材料は、例えば、上記した本発明のシート材料同士をラミネートしたもの、本発明のシート材料とその他のシート材料とをラミネートしたもの、プラスチック成型品表面に本発明のシート材料同士をラミネートしたものなどが包含される。該ラミネートは、熱接着によるラミネート、もしくは接着剤によるラミネートのいずれによる方法であっても構わない。
【0179】
上記したその他のシート材料としては、従来から公知のシートを使用することができるが、特に本発明以外の生分解性シート材料を使用することが好ましい。
【0180】
このような生分解性シートを形成するポリマーの具体例を以下に示す。
【0181】
a)3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸との直鎖状ポリエステル(商品名 バイオポール、ゼネカ社製)
なお、この直鎖状ポリエステル(バイオポール)は、Alcaligenes Europhusによる糖発酵によって得られる。
【0182】
b)グルコースを発酵して得られた乳酸を重合することにより製造される乳酸系生分解性ポリマー
c)澱粉、多糖類、キチンなどの天然高分子から製造される生分解性ポリマー〔たとえば商品名 プルラン(林原研究所社製)など〕
d)ε−カプロラクトンの開環重合によって得られる生分解性ポリカプロラクトン
e)ポリビニルアルコールあるいはこの変性物である生分解性ポリマー(商品名 バイテックス、米国エアプロダクツ アンド ケミカルズ社製)
f)ポリエーテル、ポリアクリル酸、エチレン・一酸化炭素共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリアミド共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリオレフィン共重合体、脂肪族ポリエステル・芳香族ポリエステル共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリエーテル共重合体などの生分解性ポリマー
g)ポリ乳酸、ポリ酪酸、ポリグリコリッドあるいはこれらの誘導体などの生分解性ポリマー
h)澱粉と変性ポリビニルアルコールなどとのポリマーアロイ(商品名 マタービー、米国ノバモント社製)など。
【0183】
i)澱粉とポリエチレンとのポリマーアロイ(商品名 ポリグレードII、アンパセット社製;商品名 ポリクリーン、米国アーカー ダニエル ミッドランド社製)
j)シラン澱粉とポリエチレンとの組成物(商品名 エコスター、セントローレンススターチ社製)
k)ポリカプロラクトンとポリエチレンのポリマーアロイ(商品名 バイオミクロン、JSP社製;商品名 トーン、米国ユニオンカーバイド社製)
このような生分解性基材フィルムを土中に廃棄すると、土中の微生物によって二酸化炭素と水などに分解される。
【0184】
また、上記した接着剤としては、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、天然ゴム系等の粘着剤が挙げられる。
【0185】
シリコーン系粘着剤としては、高重合度ポリオルガノシロキサンからなるゴム成分と、[(CH3) 3SiO1/2]単位と[SiO2]単位の共重合体であるレジン成分とから構成されるものが挙げられる。
【0186】
アクリル系粘着剤としては、メタクリル酸アルキルエステルおよび/または炭素数2〜14のアクリル酸アルキルエステルとエチレン性不飽和カルボン酸とのアクリル系共重合体が挙げられる。
【0187】
天然ゴム系粘着剤としては、ロジンおよびその誘導体(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステルなど)、テルペンおよびその誘導体(ピネン樹脂、ピネン樹脂、ジペンテン樹脂およびこれらの水添物)から選ばれた1種または2種以上の粘着付与性樹脂と天然ゴムとの混合物からなる粘着剤が挙げられる。このうち、天然ゴムは、固形であってもラテックス状であってもよい。なお、粘着剤中では、天然ゴム100重量部に対し、1〜150重量部の粘着付与性樹脂が配合されていればよい。
【0188】
これらのうち、生分解性を有する天然ゴム系粘着剤が好ましい。このような生分解性を示す粘着剤を用いると、自然環境への悪影響等をさらに低減できる。
【0189】
この粘着剤層の付着量は、通常、5〜100g/m2 であり、好ましくは10〜50g/m2 である。
【0190】
上記した成型材料は、従来から容器関係、家庭用品関係、産業機械関係、生活用品関係などのプラスチック成型品に使用されている成型材料が挙げられる。
【0191】
該成型材料は、従来から公知の押出し成型加工機、金型成型加工機、射出成型加工機、発泡成形加工機などの加工機により成型加工できる。
【0192】
該成型材料には、成型材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒、静電防止剤等を特に制限なしに使用することができる。
【0193】
なお、成型材料には前記した着色剤を配合することができる。着色剤をする場合には、成型加工に先立ち、澱粉材料と着色剤とを混合しておけばよい。
【0194】
本発明の成型材料を用いて得られた成型物品には、従来から公知の塗料材料、印刷材料を塗装もしくは印刷を行うことができる。また、塗料材料、印刷材料として、上記した本発明の塗料材料、又は印刷材料を使用することもできる。更に、ラミネートもしくは同時成型加工して成型物品表面に従来から公知のシート例えば前記生分解性シートや本発明のシートを被覆することができる。
【0195】
本発明で使用される物品としては、例えば、電気部品関係、照明関係、電気素子関係、半導体関係、印刷関係、印刷回路関係、電子通信関係、電力関係等の電気類;計測関係、光学関係、表示関係、音響関係、制御関係、自動販売関係、信号関係、情報記録関係等の物理類;無機化学類、有機化学関係、高分子化学関係、冶金関係、繊維等の化学・冶金・繊維類;分離・混合関係、金属加工関係、塑性加工関係、印刷関係、容器関係、包装関係等の処理・輸送類;農水産関係、食品関係、発酵関係、家庭用品関係、健康・娯楽関係等の生活用品類;機械工学類などで使用することができる。
【0196】
【発明の効果】
本発明は上記した構成を有することから次の様な効果を発揮する。
【0197】
1、炭化水素基で変性された澱粉エステルを塗料用樹脂として使用することにより、澱粉の有機溶剤に対する溶解性を向上させる効果、他の樹脂や硬化剤を配合した場合の相溶性を向上させる効果、塗膜加工性などの塗膜物性を向上させる効果、塗膜に疎水性を付与することにより塗膜の耐水性、耐食性、耐候性などの塗膜の耐久性を向上させることができる。
【0198】
2、変性澱粉として、酸基、ブロック化イソシアネート基、イソシアネート基、酸化重合性基、ラジカル重合性不飽和基、アミド基から選ばれる少なくとも1種の置換基を有する反応性基を付与することにより、この反応性基と相補的に反応する官能基を有する硬化剤または触媒を用いて変性澱粉を架橋させて、加工性、耐水性、耐食性、耐候性などの塗膜の耐久性に優れた硬化塗膜を形成することもできる。
【0199】
3、 酸基又はアミド基を含有するものは、必要に応じて塩基性化合物又は酸性化合物により中和し水に溶解もしくは分散してアニオン系水性塗料(酸基)、又はカチオン系水性塗料(アミド基)として使用することができる。
【0200】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、実施例に限定されるものではない。尚、「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示す。
【0201】
変性澱粉1
ハイアミロースコーンスターチ25gをジメチルスルホキシド(DMSO)200gに懸濁させ、攪拌しながら90℃まで昇温し、20分間その温度に保持して糊化させる。この溶液に重炭酸ナトリウム20gを触媒として添加し、90℃を維持してラウリン酸ビニル(C12)17gを添加し、その温度で1時間反応させた。次に、更に酢酸ビニル(C2)37gを添加して、同じく80℃で1時間反応させる。その後、反応液を水道水中に流し込んで高速攪拌・粉砕を行い、濾過・脱水乾燥して変性澱粉1の澱粉エステルを調製した。
変性澱粉1の脂肪族置換度は2.45であった。
【0202】
変性澱粉2
変性澱粉1において、ラウリン酸ビニルの代わりにステアリン酸塩化物(C18)16gを使用した以外は、同様にして変性澱粉2の澱粉エステルを調製した。
【0203】
変性澱粉2の脂肪族置換度置換度は2.45であった。
【0204】
変性澱粉3〜7及び未変性澱粉8
ハイアミロースコーンスターチと表1に記載の化合物とを置換度が表1になるように反応させて反応性基を含有する変性澱粉3〜7の変性澱粉を得た。
未変性澱粉8は、変性澱粉1の製造に使用した未変性の澱粉と同一のものである。
【0205】
表1に変性澱粉の例を示す。
表1
【0206】
【表1】
【0207】
表中変性化合物は次の通りである。
【0208】
(a):ラウリン酸ビニル、酢酸ビニル
(b):ステアリン酸塩化物、酢酸ビニル
(c):アクリル酸
(d):無水マレイン酸
(e):メタクリルイソシアネート
(f):トール油脂肪酸
(g):ε−カプロラクタムブロックヘキサメチレンジイソシアネート
置換基は次の通りである。
【0209】
(1):ラウリル基、酢酸残基
(2):ステアリル基、酢酸残基
(3):カルボキシル基
(4):カルボキシル基
(5):メタクリル基
(6):酸化重合性基
(7):ε−カプロラクタムブロックイソシアネート基
澱粉エステルを使用した実施例
実施例1〜4
変性澱粉1に表2に記載の硬化型塗料用樹脂又は硬化剤を配合して実施例1〜4の硬化型塗料を製造した。
【0210】
比較例1
変性澱粉1の製造に使用した澱粉と同一の未変性澱粉をキシレンに溶解したもの。
【0211】
実施例1〜4、及び比較例1のものを燐酸亜鉛処理鋼板に乾燥膜厚が60μmになるように塗装し、160℃で30分間焼付けた。
【0212】
結果を表2に示す。
表2
【0213】
【表2】
【0214】
配合
塗料a:水酸基含有ポリエステル樹脂(水酸基価200mg/KOH)/ヘキサメトキシメラミン樹脂=80/20重量比
塗料b:水酸基含有アクリル樹脂(水酸基価200mg/KOH)/ヘキサメトキシメラミン樹脂=80/20重量比
硬化剤a:ヘキサメチレンジイソシアネート
試験方法
光沢:目視で観察した。○:光沢があり良好、△:光沢がボケ劣る、×:光沢がなく劣る。
【0215】
塗面平滑性:目視で観察した。○:平滑であり良好、△:平滑性が劣る、×:平滑性が著しく劣る。
【0216】
硬度:JIS K−5600に記載の鉛筆硬度試験にもとずいて行った。(破れ法)
付着性:JIS K−5600に準じて塗膜に1mm×1mmのゴバン目100個を作り、その表面に粘着セロハンテ−プを貼着し、急激に剥した後の塗面に残ったゴバン目塗膜の数でもって、次の様に評価した。○:残りが100のもの、△:99〜50個、×:49個以下のもの。
【0217】
耐衝撃性:JIS K−5600 デュポン式耐衝撃性試験に準じて、落錘重量1000g、撃心の尖端直径1/2インチ、落錘高さ50cmの条件にて塗装板の塗面に衝撃を加えた。ついで衝撃を加えた部分にセロハン粘着テ−プを貼着させ瞬時にテ−プを剥がしたときの塗膜の剥がれ程度を評価した。○:塗面に剥がれが認められない、△:塗面にわずかの剥がれが認められる、×:塗面にかなりの剥がれが認められるもの。
【0218】
耐屈曲性:試験板を20×150mmのサイズに切り、20℃の雰囲気下で、塗装面を外側にして、直径25.4mmの円柱(鋼製)に巻きつけるように、180°屈曲させ、塗膜のハガレ、ワレ等の程度により○〜×の段階で評価した。○は全く異常ないもの、△はヒビが認められるもの、×はワレ、ハガレが認められるもの。
【0219】
耐溶剤性:塗膜表面をキシレンを含浸させたガ−ゼを指先で強く往復10回払拭した後の外観を目視評価した。○は表面に異常がなく硬化性が良いもの、△はわずかに表面に傷が認められ硬化性が劣るもの、×は表面が溶解し硬化性が著しく劣るものを表わす。
【0220】
反応性基を有する変性澱粉の実施例
実施例5〜9
変性澱粉3〜7に表3に記載の配合で実施例5〜9の硬化型塗料を製造した。
【0221】
実施例5〜9、及び比較例1のものを燐酸亜鉛処理鋼板に乾燥膜厚が60μmになるように塗装した。硬化条件は表2の通りである。
【0222】
結果を表3に示す。
表3
【0223】
【表3】
【0224】
配合
硬化剤a:ビスフェノールジグリシジルエーテル
触媒a:ステアリン酸コバルト
硬化条件
(1):160℃―30分間
(2):紫外線照射 30秒間
(3):20℃―7日
Claims (14)
- ラウリル基又はステアリル基及び酢酸残基を置換基として有する変性澱粉。
- ラウリル基又はステアリル基、酢酸残基及び反応性基としてのカルボキシル基、ブロック化イソシアネート基、酸化重合性基又はラジカル重合性不飽和基を置換基として有する変性澱粉。
- 該変性澱粉が、澱粉と、ラウリン酸ビニル又はステアリン酸塩化物よりなる炭化水素基含有化合物とを、エステル化触媒の存在下、非水有機溶媒中で加熱反応させ、澱粉分子中に含まれる水酸基とエステル化してラウリル基又はステアリル基で置換し、次いで酢酸ビニルと反応させ、酢酸残基で置換してなる請求項1記載の変性澱粉。
- 該変性澱粉が、澱粉と、ラウリン酸ビニル又はステアリン酸塩化物よりなる炭化水素基含有化合物とを、エステル化触媒の存在下、非水有機溶媒中で加熱反応させ、澱粉分子中に含まれる水酸基とエステル化してラウリル基又はステアリル基で置換し、次いで酢酸ビニルと反応させ、酢酸残基で置換し、さらに澱粉分子中の未置換水酸基と、反応性基を含有する反応性基含有化合物とを反応性基の置換度が0.01〜2.5となるように反応させ、該反応性基で置換してなる請求項2記載の変性澱粉。
- 請求項1又は3に記載の変性澱粉と、水酸基含有ポリエステル樹脂及びヘキサメトキシメラミン樹脂の混合樹脂よりなる塗料又は水酸基含有アクリル樹脂及びヘキサメトキシメラミン樹脂の混合樹脂よりなる塗料とよりなる熱硬化型塗料。
- 請求項1又は3に記載の変性澱粉及びヘキサメチレンジイソシアネート硬化剤よりなる熱硬化型塗料。
- 請求項2又は4に記載の変性澱粉及びビスフェノールジグリシジルエーテル硬化剤よりなり、該反応性基がカルボキシル基である熱硬化型塗料。
- 請求項2又は4に記載の変性澱粉よりなり、該反応性基がブロック化イソシアネート基である熱硬化型塗料。
- 請求項2又は4に記載の変性澱粉及びステアリン酸コバルト触媒よりなり、該反応性基が酸化重合性基である常温硬化型塗料。
- 請求項2又は4に記載の変性澱粉よりなり、該反応性基がラジカル重合性不飽和基である光硬化型塗料。
- 請求項5、6、7又は8に記載の塗料を基材上に塗布後、加熱硬化することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項9記載の塗料を基材に塗布後、常温で乾燥硬化することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項10記載の塗料を基材に塗布後、光照射して硬化することを特徴とする塗膜形成方法。
- 請求項11ないし13の何れか1項に記載の方法により得られた塗装物品。
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