JP4608240B2 - 硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉 - Google Patents

硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉 Download PDF

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Description

本発明は、硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉に関する。
現在、プラスチックは生活と産業のあらゆる分野で使用されており、その生産量は莫大な量になっている。この様なプラスチックの大半は使用後廃棄物として処理されており、その廃棄処理によっては地球環境に悪影響を及ぼすようになってきている。現在この様な問題を解決するために、プラスチックのリサイクルや生分解性ポリマーの利用が考えられている。
プラスチックを取り扱う塗料分野においても同じような問題がある。
従来塗料は、例えば、メラミン硬化性樹脂塗料、イソシアネート硬化性樹脂塗料、酸化硬化性樹脂塗料などの架橋性樹脂塗料は、金属板(鋼鈑、アルミ板、鉄板等)、木材、上記金属以外の無機材料(コンクリート、セラミック、ガラス等)、プラスチック(ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ナイロン等)等の基材に、それぞれの基材の性質に応じて防食性、意匠性、耐久性、耐候性、耐擦り傷性等の機能を付与させるために基材に塗装されている。
このような基材に塗装された塗膜は、基材表面を保護した後、古くなった塗膜は剥離した後、焼却したり、あるいは土中に廃棄したりなどして処理されている。
しかしながら、焼却処理を行う場合には、焼却するために無駄なエネルギーが必要になり、更に塗膜を焼却する際に発生する二酸化炭素により地球の温暖化が進行する恐れがある。また塗膜によっては焼却すると塩化水素ガスが発生し、酸性雨の原因となったりする。
また、土中に廃棄を行う場合には廃棄処理用地の確保が困難になっていること、塗膜が、長期間にわたって残留するため、自然環境を破壊したり、あるいは土中の生態系を破壊したりする恐れがある。
このような廃棄処理に伴う問題点を解消すべく、生分解性ポリマーとしては、従来からポリ乳酸が良く知られている(例えば、非特許文献1)。
しかしながらポリ乳酸を塗料用樹脂成分として使用した場合には、有機溶剤に対する溶解性が悪いために液状塗料として使用できない、また無理やり有機溶剤に分散して塗膜にしても高光沢の塗膜が形成できない、塗膜硬度が低いために少しの力で塗膜が剥離したり、塗膜に傷を発生したりするために、従来から使用されている塗膜に置換えて使用できないといった問題点がある。
また、生分解ポリマーとして、澱粉も公知である(例えば、非特許文献2)。
従来から澱粉に可塑剤を配合したものを成型加工(キャステング、押し出し成型、金型成型、発泡成形など)して、シート、フィルム、容器、コーンカップ、煎餅、最中の皮などに利用されている。
また、土中に廃棄を行う場合には廃棄処理用地の確保が困難になっていること、塗膜が、長期間にわたって残留するため、自然環境を破壊したり、あるいは土中の生態系を破壊したりする恐れがある。
従来から澱粉に可塑剤を配合したものを成型加工(キャステング、押し出し成型、金型成型、発泡成形など)して、シート、フィルム、容器、コーンカップ、煎餅、最中の皮などに利用されている。しかしながら、該澱粉自体を塗料、接着剤、印刷材、シート材、成型などの樹脂として利用を考えると、例えば、耐水性が悪いこと、少しの水分を吸収することにより膜や成型品が脆弱になり、被膜硬度、耐擦り傷性、素材に対する付着性、耐食性等が悪くために、使用することができないのが実情である。
また、澱粉をグラフト共重合反応(澱粉及びビニルモノマー)、重縮合反応(ポリエステル化、ポリウレタン化など)、架橋反応(ポリイソシアネート、多塩基酸など)などにより澱粉分子を高分子化させることも公知である。しかしながら、この様な高分子化した澱粉は、有機溶剤に溶解しないので液状組成物が得られない、また有機溶剤を使用しない粉末材料として使用するには粉末の熱流動性が悪いために平滑性、被膜性能に優れた物品が得られず、これらの用途に適した樹脂としての適用は無理であった。
生分解性プラスチックハンドブック、1995.5.26発行、生分解性プラスチック研究会編、P279−P291参照 生分解性プラスチックハンドブック、1995.5.26発行、生分解性プラスチック研究会編、P122−P129参照
本発明は、従来からの問題点のない硬化型澱粉組成物又はイソシアネート基含有変性澱粉を提供することを目的とする。
本発明に係わる硬化型澱粉組成物は、水酸基を含有する澱粉と
下記一般式
化2
Figure 0004608240
(式中、Xは−CH又は−C2mNCOを示す。nは1〜10の整数、mは1〜8の整数を示す。)
で表されるポリイソシアネート化合物及び/又は該ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化ポリイソシアネート化合物とを含有することを特徴としている。
本発明に係わるイソシアネート基含有変性澱粉は、水酸基を含有する澱粉と上記ポリイソシアネート化合物及び/又はブロック化ポリイソシアネート化合物との反応物であって、その反応物中にイソシアネート基及び/又はイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化イソシアネート基を含有することを特徴としている。
本発明の硬化型澱粉組成物において、上記化学式で示されるポリイソシアネート化合物は該澱粉中の水酸基との反応性が優れ、各種性能に優れた被膜が形成できること、またブロック化されたポリイソシアネート化合物を使用した場合にも、ブロック化剤の低温解離性が優れるといった効果がある。
該ポリイソシアネート化合物の中でも、特に−CNCO(イソシアネートエチル基)を有するものは、高硬度、強靭、耐溶剤性などの性能に優れた硬化膜が形成できること、生物分解性に優れた膜が形成できるといった効果がある。
また、ポリイソシアネート化合物中にエステル基を有しているので、性分解性、澱粉との相溶性、有機溶剤に対する溶解性などに優れる。
本発明の硬化型澱粉組成物は、澱粉分子中に含まれる少なくとも1個の水酸基と反応する上記一般式で表されるポリイソシアネート化合物又は上記一般式がブロック化剤でブロック化されてなるポリイソシアネート化合物との混合物である。
該澱粉としては、従来から公知の澱粉や該澱粉の水酸基の一部がエステル基で置換された澱粉置換誘導体が包含される。
従来から公知の澱粉としては、例えば、コーンスターチ、ハイアミローススターチ、小麦澱粉、米澱粉などの地上茎未変性澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉などの未変性澱粉、及び、それらの澱粉の低度エステル化、エーテル化、酸化、酸処理化、デキストリン化された澱粉置換誘導体などが挙げられる。これらのものは、単独又は複数併用して使用できる。
該水酸基は30〜1040mgKOH/g、好ましくは50〜1000mgKOH/gの範囲である。
澱粉置換誘導体は水に溶解するが有機溶剤には溶解しないので本発明においては、粉体として使用されるか水に溶解して使用されるが、融点が高いので、好ましくは水やアルコールなどの溶解もしくは分散して使用される。
本発明において、水に溶解した澱粉水溶液は好ましくは上記一般式で表されるポリイソシアネート化合物を水分散化させてなる水分散性ポリイソシアネートと混合して使用される。
水分散性ポリイソシアネートは、上記一般式で表されるポリイソシアネート化合物に好ましくはポリオキシアルキレン単位を含むノニオン性界面活性剤を反応させてなるものが使用できる。
ポリオキシアルキレン単位を含むノニオン性界面活性剤は、イソシアネート基と反応する活性水素基を有し、オキシアルキレン単位として特にオキシエチレン単位を有するものであり、該ノニオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノデシルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンモノオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンモノアルキルアリールエーテル;ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンモノ高級脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して用いることができる。
上記した澱粉置換誘導体は、例えば、エステル基及びエステル基に結合する炭化水素基を導入することにより、澱粉の有機溶剤に対する溶解性を向上させる効果、他の樹脂やポリイソシアネート化合物を配合した場合の相溶性を向上させる効果、被膜、成型物、シート、接着剤、成型物などの機械的特性を向上させる効果、被膜、成型物、シート、接着剤、成型物に耐水性、耐食性、耐候性などの耐久性を向上させることができる。
また、澱粉置換誘導体の水酸基価は、10〜900mgKOH/g、好ましくは20〜800mgKOH/gの範囲である。
澱粉置換誘導体としては、次の構造式で示されるものを必須として含むものである。
化3
Figure 0004608240
式中Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基等を挙げることができ、それらの誘導体基としては、アリールアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシアルキル基等を挙げることができ、さらには、本発明の効果に影響を与えない範囲内で、ヒドロキシアルキル基、アミノアルキル基等の活性水素含有基導入体が含まれる。なお、炭化水素基の炭素数は、2〜24とすることが、好ましい。Aは、水酸基である。
上記した澱粉置換誘導体において、澱粉置換誘導体の全体の澱粉置換誘導体分子中にRが、例えば炭素数2〜24から選ばれる炭化水素基がランダム状にもしくはブロック状に配列していても、もしくは炭素数2〜4から選ばれる短鎖炭化水素基と炭素数5〜24から選ばれる長鎖炭化水素基とがランダム状に、もしくはブロック状に配列していても構わない。
該炭化水素基を有する変性澱粉は、非水有機溶媒中でアルキルケテンダイマー、環状エステル(ラクトン類など)、酸無水物、酸ハロゲン化物、ビニル化合物を澱粉分子上の反応性水酸基の水素とアシル化(エステル化)触媒により反応させるにより容易に合成することができる。
アルキルケテンダイマーとしては、色々なアルキル基が組み合わさって構成されているので、一般式として表すと、
化4
Figure 0004608240
(ただし、R:炭素数5〜17のアルキル基、アルキレン基、アリール基それらの誘導体基)のものである。
環状エステル(カプロラクトン類)としては、ε−カプロラクトン(C)、γ−カプリロラクトン(C)、γ−ラウロラクトン(C12)、γ−ステアロラクトン(C18)、さらには、一般式(CH2)nCOO(ただし、n=5〜17)で示されるの大環状ラクトン等を単独又は複数併用して使用できる。)
酸無水物及び酸ハロゲン化物としては、カプリル酸(C)、ラウリン酸(12)、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、オレイン酸(C18)等のハロゲン化物又は無水物が使用可能である。
ビニル化合物としては、酢酸ビニル(C)、プロピオン酸ビニル(C)、ブタン酸ビニル(C)、カプロン酸ビニル(C)、アクリル酸ビニル(C)、クロトン酸ビニル(C)、カプリル酸ビニル(C)、ラウリン酸ビニル(C12)、パルミチン酸ビニル(C16)、ステアリン酸ビニル(C18)、オレイン酸ビニル(C18)などの飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステル、安息香酸ビニル、P−メチル安息香酸ビニルなどの芳香族カルボン酸のビニルエステルなどを、さらには、下記構造式で示される分岐飽和脂肪族カルボン酸ビニルエステルなど使用可能である。
化5
Figure 0004608240
(ただし、R、R 、R は、全てアルキル基でこれらの合計炭素数は4〜16である。)が挙げられる。
非水有機溶媒としては、原料澱粉を溶解させ得るもので、具体的にはジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ピリジン等を、単独又は複数併用して、さらには、それらに他の有機溶媒を混合して使用できる。
また、エステル化(アシル化)触媒としては周期表中第5周期までに属する金属の水酸化物、鉱酸塩、炭酸塩、有機化合物もしくはアルカリ金属アルコキシド、有機物層間転移触媒、アミノ化合物の各群の内から1種又は2種以上を選択して使用する。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;酢酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウムなどのアルカリ金属有機酸塩;水酸化バリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、p−トルエンスルホン酸バリウムなどのアルカリ土類金属有機酸塩;燐酸ナトリウム、燐酸カルシウム、亜硫酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、硫酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、亜鉛酸カリウムなどの無機酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛などの両性金属水酸化物、ジメチルアミノピリジン、ジエチルアミノ酢酸などのアミノ化合物N−トリメチルーNープロピルアンモニウムクロリド、N−テトラエチルアンモニウムクロリドなどの第四アンモニウム化合物等が挙げられる。そして、これらの触媒を使用するタイミング及び方法に関しては特に限定されない。
また、上記した澱粉に配合されるポリイソシアネート化合物は、
下記一般式
化6
Figure 0004608240
(式中、Xは−CH又は−C2mNCOを示す。nは1〜10の整数、mは1〜8の整数を示す。)
で表されるポリイソシアネート化合物及び/又は該ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化ポリイソシアネート化合物である。
ブロック化剤は、従来から公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、オキシム、フェノール、アルコール、ラクタム、マロン酸エステル、メルカプタンなどが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物の配合割合は、澱粉や澱粉置換誘導体中の水酸基1個当たり、ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると、加工性、生分解性が低下するので好ましくない。
本明明細書における置換度とは、澱粉1分子当たりの置換水酸基の平均値であり、置換度3は澱粉中の水酸基が全てこれらの基に置換したものであり、置換度0.01は澱粉100分子中の水酸基1個がこれらの基に置換したものであることを示す。
本発明の硬化型澱粉組成物には、必要に応じて例えば、従来から公知の着色剤を配合することができる。該着色剤としては、有機顔料、天然色素、無機顔料が使用される。
有機顔料としては、厚生省令第37号で定められている法定色素系で、主にタール色素系のものが挙げられる。たとえば、赤色202号(リソールルビンBCA)、赤色203号(レーキレッドC)、赤色204号(レーキレッドCBA)、赤色205号(リソールレッド)、赤色206号(リソールレッドCA)、赤色207号(リソールレッドBA)、赤色208号(リソールレッドSR)、赤色219号(ブリリアントレーキレッドR)、赤色220号(ディープマルーン)、赤色221号(トルイジンレッド)、赤色228号(パーマトンレッド)、だいだい色203号(パーマネントオレンジ)、だいだい色204号(ペンチジンオレンジG)、黄色205(ペンチジンエローG)、赤色404号(ブリリアントファストスカーレット)、赤色405号(パーマネントレッドF5R)、だいだい色401号(ハンザオレンジ)、黄色401号(ハンザエロー)、青色404号(フタロシアニンブルー)などが挙げられる。
天然色素としては、具体的に、カロチノイド系では、βーカロチン、βーアポー8ーカロチナール、カプサンチン、リコピン、ビキシン、クロシン、カンタキサンチン、アナトーなど、フラボノイド系では、シソニン、ラファニン、エノシアニンなどのようなアントシアニジン類、サフロールイエロー、ベニバナなどのようなカルコン類、ルチン、クエルセチンなどのようなフラボノール類、カカオ色素のようなフラボン類など、フラビン系では、リボフラビンなど、キノン系では、ラッカイン酸、カルミン酸(コチニール)、ケルメス酸、アリザリンなどのようなアントラキノン類、シコニン、アルカニン、エキノクロームなどのようなナフトキノン類など、ポリフィリン系では、クロロフィル、血色素など、ジケトン系では、クルクミン(ターメリック)など、ベタシアニジン系では、ベタニンなどが挙げられる。
無機顔料としては、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミンなどが挙げられる。
着色剤の配合割合は、使用される用途や要求される性能に応じて適宜決定すれば良いが、通常、硬化型澱粉組成物100重量部当たり、0.001〜400重量部、好ましくは0.01〜200重量部の範囲である。
本発明の硬化型澱粉組成物は、有機溶剤系溶媒、水系溶媒に溶解もしくは分散して使用することができる。有機溶剤系塗料で使用する有機溶剤としては、例えば、脂肪族系、芳香族系、エステル系、エーテル系、エステル系、ケトン系、アルコール系、及びこれらの混合系溶剤などが挙げられる。
また、本発明の硬化型澱粉組成物は固形状で使用することもできる。
固形の場合には粉体塗料や成型材料として使用することができる。粉体塗料として使用する場合には、例えば、平均粒子径が1〜150μm、特に2〜100μmの範囲が好ましい。粉体塗装方法としては、例えば、流動浸漬塗装、静電粉体塗装、コロナ、摩擦帯電塗装などが挙げられる。
また、本発明の硬化型澱粉組成物には、上記した着色剤以外にも、必要に応じて従来から塗料、接着剤、印刷、シート材、成型品に配合される添加剤、例えば、上記した以外の着色顔料、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記以外の硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤等を特に制限なしに使用することができる。
本発明に係わるイソシアネート基含有変性澱粉は、上記した水酸基を含有する、澱粉や澱粉置換誘導体と上記一般式で表されるポリイソシアネート化合物及び/又はブロック化ポリイソシアネート化合物との反応物であって、その反応物中にイソシアネート基及び/又はイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化イソシアネート基を含有するものである。
イソシアネート基含有変性澱粉としては、例えば、次の構造式で示されるものが挙げられる。
化7
Figure 0004608240
式中、Dは、水酸基、−OORである。
Yは、澱粉の水酸基と反応した(ブロック化されても良い)イソシアネート基含有ポリイソシアネート化合物の残基である。
Yとして、具体的には、例えば下記式の残基
化8
Figure 0004608240
が挙げられる。
ブロック化イソシアネート基やイソシアネート基は、置換度が0.01〜2.0、特に0.1〜1.5である。
置換度が0.01未満になると、反応性が劣り、一方2.0を超えると塗膜性能が劣る。
この様にして澱粉分子中の水酸基と反応性化合物との反応によりウレタン結合を介して(ブロック化されてもよい)イソシアネート基などが導入される。
(ブロック化されていても良い)イソシアネート基を含有するイソシアネート基含有変性澱粉に対しては、ポリオール化合物やポリオール樹脂(アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、シリコーンポリオール、澱粉など)などの硬化剤を配合することができる。
該ポリイソシアネート化合物の配合割合は、澱粉中のイソシアネート基1個当たり、ポリイソシアネート化合物中の官能基が平均0.001〜2個、特に平均0.01〜1.5個の範囲が好ましい。平均0.001個未満になると耐水性などの被膜性能が低下し、一方平均2個を越えると生分解性が低下するので好ましくない。
次に、本発明の硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉の用途について説明する。
本発明の硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉は、該澱粉の一部もしくは全部を塗料材料、接着材料、印刷材料、シート材料、積層材料、又は成型材料に使用される樹脂として使用することができる。
まず、本発明の硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉(まとめて「澱粉材料」と略す。)を、上記した塗料材料、接着材料、印刷材料などの材料(これらをまとめて「被覆材料」と略す。)として使用した場合について以下に説明する。
上記した澱粉材料の一部を被覆材料として使用するものは、例えば、従来から公知の非硬化型被覆材料、又は硬化型被覆材料に澱粉材料を配合することにより得られる。
該非硬化型被覆材料、及び硬化型被覆材料の形態としては、例えば、有機溶剤系、水分散系、水溶性、非水分散系、粉体などが包含される。
上記した被覆材料には、塗料材料、接着材料、印刷材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒等を特に制限なしに使用することができる。
該澱粉材料として液状のものは、例えば、ローラー塗装、刷毛塗装、浸漬塗装、スプレー塗装(非静電塗装、静電塗装など)、カーテンフロー塗装、スクリーン印刷、凸版印刷などにより塗装または印刷を行うことができる。
また、澱粉材料を粉体として使用する場合には、平均粒子径が1〜150μm、特に2〜100μmの範囲が好ましい。粉体塗装方法としては、例えば、流動浸漬塗装、静電粉体塗装、コロナ、摩擦帯電塗装などが挙げられる。
澱粉材料が塗装又は印刷される基材としては、特に制限なしに、例えば、金属、プラスチック、ガラス、陶器、コンクリート、紙、繊維、木材、植物、岩、砂などが挙げられる。
上記したプラスチックとしては、例えば下記した特に生分解性のプラスチックを使用することが好ましい。
本発明の塗装物品は、基材表面に、本発明塗料を塗装して形成される塗膜を積層してなるものが包含される。
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物又はイソシアネート基含有変性澱粉を、塗料材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる塗膜の製造方法及びその製造により得られた塗装物品に関する。
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉を、接着材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる接着膜の製造方法及びその製造により得られた接着剤物品に関する。
該接着剤物品としては、例えば、公園の木や葉などを集めて、例えば遊歩道路などのブロック材に加工したものも包含される。
本発明は上記したもの以外に、上記した硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉を、印刷材料として使用し、そして上記した基材に上記した方法により形成させる印刷膜の製造方法及びその製造により得られた印刷物品に関する。
本発明の硬化型澱粉組成物及びイソシアネート基含有変性澱粉(まとめて「澱粉材料」と略す。)を、上記したシート材料、積層材料、又は成型材料に使用される樹脂として使用した場合について以下に説明する。
該シート材料は、従来から容器関係、包装関係、輸送関係、農水産関係、食品関係、家庭用品関係、健康、娯楽関係等の生活用品などのプラスチックシートに使用されているシート材料が挙げられる。
該シート材料は、本発明の液状の澱粉材料を従来から公知のキャステング法、押出し成型、金型成型、発泡成形などにより、また固体の澱粉材料を従来から公知の2軸などの延伸機により延伸させることにより製造できる。
該シート材料には、シート材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒、静電防止剤等を特に制限なしに使用することができる。
シート材料の厚さは、通常、5〜200μmであり、好ましくは10〜100μmである。このようなシート材料は、本発明の澱粉材料をインフレーション法またはTダイキャスト法でフィルム加工し、次いで必要に応じて延伸加工を行ない、所望の膜厚に調整することで得られる。
なお、シート材料には前記した着色剤を配合することができる。着色剤をする場合には、シート加工に先立ち、澱粉材料と着色剤とを混合しておけばよい。
該シート材料には、従来から公知の塗料材料、印刷材料を塗装もしくは印刷を行うことができる。また、塗料材料、印刷材料として、上記した本発明の塗料材料、又は印刷材料を使用することもできる。
また、上記した積層材料は、例えば、上記した本発明のシート材料同士をラミネートしたもの、本発明のシート材料とその他のシート材料とをラミネートしたもの、プラスチック成型品表面に本発明のシート材料同士をラミネートしたものなどが包含される。該ラミネートは、熱接着によるラミネート、もしくは接着剤によるラミネートのいずれによる方法であっても構わない。
上記したその他のシート材料としては、従来から公知のシートを使用することができるが、特に本発明以外の生分解性シート材料を使用することが好ましい。
このような生分解性シートを形成するポリマーの具体例を以下に示す。
a)3−ヒドロキシ酪酸と3−ヒドロキシ吉草酸との直鎖状ポリエステル(商品名バイオポール、ゼネカ社製)
なお、この直鎖状ポリエステル(バイオポール)は、アルカリジェネス ユーロプスによる糖発酵によって得られる。
b)グルコースを発酵して得られた乳酸を重合することにより製造される乳酸系生分解性ポリマー
c)澱粉、多糖類、キチンなどの天然高分子から製造される生分解性ポリマー〔たとえば商品名プルラン(林原研究所社製)など〕
d)ε−カプロラクトンの開環重合によって得られる生分解性ポリカプロラクトン
e)ポリビニルアルコールあるいはこの変性物である生分解性ポリマー(商品名バイテックス、米国エアプロダクツアンドケミカルズ社製)
f)ポリエーテル、ポリアクリル酸、エチレン・一酸化炭素共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリアミド共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリオレフィン共重合体、脂肪族ポリエステル・芳香族ポリエステル共重合体、脂肪族ポリエステル・ポリエーテル共重合体などの生分解性ポリマー
g)ポリ乳酸、ポリ酪酸、ポリグリコリッドあるいはこれらの誘導体などの生分解性ポリマー
h)澱粉と変性ポリビニルアルコールなどとのポリマーアロイ(商品名マタービー、米国ノバモント社製)など。
i)澱粉とポリエチレンとのポリマーアロイ(商品名ポリグレードII、アンパセット社製;商品名ポリクリーン、米国アーカーダニエルミッドランド社製)
j)シラン澱粉とポリエチレンとの組成物(商品名エコスター、セントローレンススターチ社製)
k)ポリカプロラクトンとポリエチレンのポリマーアロイ(商品名バイオミクロン、JSP社製;商品名トーン、米国ユニオンカーバイド社製)
このような生分解性基材フィルムを土中に廃棄すると、土中の微生物によって二酸化炭素と水などに分解される。
また、上記した接着剤としては、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、天然ゴム系等の粘着剤が挙げられる。
シリコーン系粘着剤としては、高重合度ポリオルガノシロキサンからなるゴム成分と、[(CH3)3SiO1/2]単位と[SiO2]単位の共重合体であるレジン成分とから構成されるものが挙げられる。
アクリル系粘着剤としては、メタクリル酸アルキルエステルおよび/または炭素数2〜14のアクリル酸アルキルエステルとエチレン性不飽和カルボン酸とのアクリル系共重合体が挙げられる。
天然ゴム系粘着剤としては、ロジンおよびその誘導体(水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、ロジンエステルなど)、テルペンおよびその誘導体(αーピネン樹脂、βーピネン樹脂、ジペンテン樹脂およびこれらの水添物)から選ばれた1種または2種以上の粘着付与性樹脂と天然ゴムとの混合物からなる粘着剤が挙げられる。このうち、天然ゴムは、固形であってもラテックス状であってもよい。なお、粘着剤中では、天然ゴム100重量部に対し、1〜150重量部の粘着付与性樹脂が配合されていればよい。
これらのうち、生分解性を有する天然ゴム系粘着剤が好ましい。このような生分解性を示す粘着剤を用いると、自然環境への悪影響等をさらに低減できる。
この粘着剤層の付着量は、通常、5〜100g/m2であり、好ましくは10〜50g/m2である。
上記した成型材料は、従来から容器関係、家庭用品関係、産業機械関係、生活用品関係などのプラスチック成型品に使用されている成型材料が挙げられる。
該成型材料は、従来から公知の押出し成型加工機、金型成型加工機、射出成型加工機、発泡成形加工機などの加工機により成型加工できる。
該成型材料には、成型材料などの分野で使用される例えば、上記着色剤、体質顔料、メタリック顔料、着色パール顔料、流動性調整剤、ハジキ防止剤、垂れ止め防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、つや消し剤、艶出し剤、防腐剤、硬化促進剤、上記硬化触媒、擦り傷防止剤、消泡剤、上記溶媒、静電防止剤等を特に制限なしに使用することができる。
なお、成型材料には前記した着色剤を配合することができる。着色剤をする場合には、成型加工に先立ち、澱粉材料と着色剤とを混合しておけばよい。
本発明の成型材料を用いて得られた成型物品には、従来から公知の塗料材料、印刷材料を塗装もしくは印刷を行うことができる。また、塗料材料、印刷材料として、上記した本発明の塗料材料、又は印刷材料を使用することもできる。更に、ラミネートもしくは同時成型加工して成型物品表面に従来から公知のシート例えば前記生分解性シートや本発明のシートを被覆することができる。
本発明で使用される物品としては、例えば、電気部品関係、照明関係、電気素子関係、半導体関係、印刷関係、印刷回路関係、電子通信関係、電力関係等の電気類;計測関係、光学関係、表示関係、音響関係、制御関係、自動販売関係、信号関係、情報記録関係等の物理類;無機化学類、有機化学関係、高分子化学関係、冶金関係、繊維等の化学・冶金・繊維類;分離・混合関係、金属加工関係、塑性加工関係、印刷関係、容器関係、包装関係等の処理・輸送類;農水産関係、食品関係、発酵関係、家庭用品関係、健康・娯楽関係等の生活用品類;機械工学類などで使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、実施例に限定されるものではない。
水酸基含有澱粉A
ハイアミロースコーンスターチ(水酸基価500mgKOH/g)のもの。
澱粉置換誘導体B
ハイアミロースコーンスターチ(水酸基価500mgKOH/g)25gをジメチルスルホキシド(DMSO)200gに懸濁させ、攪拌しながら90℃まで昇温し、20分間その温度に保持して糊化させる。この溶液に重炭酸ナトリウム20gを触媒として添加し、90℃を維持してラウリン酸ビニル(C12)7gを添加し、その温度で1時間反応させた。次に、更に酢酸ビニル(C)15gを添加して、同じく80℃で1時間反応させる。その後、反応液を水道水中に流し込んで高速攪拌・粉砕を行い、濾過・脱水乾燥し、次いで、このもの40gをメチルエチルケトン60gで溶解し、不揮発分40重量%のエステル化された澱粉置換誘導体B溶液を製造した。 該澱粉置換誘導体Bの水酸基価は140mgKOH/g、脂肪族置換度は約1であった。
澱粉置換誘導体C
澱粉置換誘導体Bにおいて、ラウリン酸ビニルの代わりにステアリン酸塩化物(C18)16gを使用した以外は、同様にして不揮発分40重量%のエステル化された澱粉置換誘導体B溶液を製造した。 該澱粉置換誘導体Cの水酸基価は140mgKOH/g、脂肪族置換度は約1であった。
イソシアネート基含有変性澱粉D
澱粉置換誘導体B100g(固形分)、及び
化9
Figure 0004608240
1モルとメチルイソブチルケトオキシム1モルを反応させてなるハーフブロック化ポリイソシアネート化合物95gを反応させたもの。
イソシアネート基含有変性澱粉E
澱粉置換誘導体B100g(固形分)、及び
化10
Figure 0004608240
1モルとメチルイソブチルケトオキシム2モルを反応させてなる一部ブロック化ポリイソシアネート化合物144gを反応させたもの。
実施例1
上記化9のポリイソシアネート化合物にジプロピレングリコールジメチルエーテルを適量添加し、30分間攪拌して、固形分80重量%の水分散性ポリイソシアネートを作成した。
水酸基含有澱粉A100gを水900gに溶解し、次いで水分散性ポリイソシアネートを118g配合して実施例1のものを得た。
実施例2
上記澱粉置換誘導体B100g(固形分)、化9のポリイソシアネート化合物55gを配合したもの。
実施例3
上記澱粉置換誘導体C100g(固形分)、化9のポリイソシアネート化合物55gを配合したもの。
実施例4
イソシアネート基含有変性澱粉D100g(固形分)、水酸基含有アクリル樹脂(水酸基価200mgKOH/g)70g(固形分)を配合したもの。
実施例5
イソシアネート基含有変性澱粉E100g(固形分)、水酸基含有アクリル樹脂(水酸基価200mgKOH/g)35g(固形分)を配合したもの。
比較例1
澱粉置換誘導体Bのものをキシレンに溶解したもの。
実施例1〜5及び比較例1のものを燐酸亜鉛処理鋼板に乾燥膜厚が60μmになるように塗装し、160℃で30分間焼付けた。
結果を表1に示す。
表1
Figure 0004608240
試験方法
塗面平滑性:目視で観察した。○:平滑であり良好、△:平滑性が劣る、×:平滑性が著しく劣る。
硬度:JIS K−5600に記載の鉛筆硬度試験にもとずいて行った。(破れ法)
付着性:JIS K−5600に準じて塗膜に1mm×1mmのゴバン目100個を作り、その表面に粘着セロハンテ−プを貼着し、急激に剥した後の塗面に残ったゴバン目塗膜の数でもって、次の様に評価した。○:残りが100のもの、△:99〜50個、×:49個以下のもの。
耐衝撃性:JIS K−5600 デュポン式耐衝撃性試験に準じて、落錘重量1000g、撃心の尖端直径1/2インチ、落錘高さ50cmの条件にて塗装板の塗面に衝撃を加えた。ついで衝撃を加えた部分にセロハン粘着テ−プを貼着させ瞬時にテ−プを剥がしたときの塗膜の剥がれ程度を評価した。○:塗面に剥がれが認められない、△:塗面にわずかの剥がれが認められる、×:塗面にかなりの剥がれが認められるもの。
耐屈曲性:試験板を20×150mmのサイズに切り、20℃の雰囲気下で、塗装面を外側にして、直径25.4mmの円柱(鋼製)に巻きつけるように、180°屈曲させ、塗膜のハガレ、ワレ等の程度により○〜×の段階で評価した。○は全く異常ないもの、△はヒビが認められるもの、×はワレ、ハガレが認められるもの。
耐溶剤性:塗膜表面をキシレンを含浸させたガ−ゼを指先で強く往復10回払拭した後の外観を目視評価した。○は表面に異常がなく硬化性が良いもの、△はわずかに表面に傷が認められ硬化性が劣るもの、×は表面が溶解し硬化性が著しく劣るものを表わす。
生分解率:実施例及び比較例の塗装板を100mm×100mmの大きさに塗膜のみを剥離し、得られた剥離試料を深さ10cmの土中に埋め、5ケ月間放置した後に堀り出し、次式
分解率(%)=[(埋める前の試料の重量―埋めた後の試料の重量)/埋める前の試料の重量]×100
で求めた。評価は50%以上のものを○、50%未満のものを×とした。
本発明の硬化型澱粉材料は、塗料、接着剤、成型品などに利用できる。

Claims (3)

  1. 水酸基を含有し、ラウリル基又はステアリル基及び酢酸残基を置換基として有する澱粉置換誘導体
    下記一般式化1
    Figure 0004608240
    (式中、Xは−CH又は−C2mNCOを示す。nは1〜10の整数、mは1〜8の整数を示す。)
    で表されるポリイソシアネート化合物及び/又は該ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化ポリイソシアネート化合物とを含有することを特徴とする硬化型澱粉組成物。
  2. 水酸基を含有し、ラウリル基又はステアリル基及び酢酸残基を置換基として有する澱粉置換誘導体
    下記一般式化1
    Figure 0004608240
    (式中、Xは−CH 又は−C 2m NCOを示す。nは1〜10の整数、mは1〜8の整数を示す。)
    で表されるポリイソシアネート化合物及び/又は該ポリイソシアネートのイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化ポリイソシアネート化合物との反応物であって、その反応物中にイソシアネート基及び/又はイソシアネート基の一部もしくは全部がブロック化されてなるブロック化イソシアネート基を含有することを特徴とするイソシアネート基含有変性澱粉。
  3. 請求項2記載のイソシアネート基含有変性澱粉及びポリオール樹脂を含有する硬化型澱粉組成物。
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