複層塗膜形成方法及び複層塗膜並びに塗装物品 技術分野 .
本発明は、 植物由来の澱粉を利用した澱粉系着色ベース塗料によ る塗膜を形成し、 該塗膜上に、 特定の澱粉系樹脂を含有してなる光 硬化性塗料による塗膜を形成し、 そして光硬化させることによる複 層塗膜形成方法に関する。 本発明はまた、 複層塗膜及び当該複層塗 膜を含む塗装物品に関する。 背景技術
近年、 地球温暖化に対する影響低減の視点から、 世界的レベルで c o 2排出量の削減が求められており、 再生可能な資源であって、 地球上の炭酸ガス循環において c o 2の放出量を増大させない植物 由来原料を積極的に利用することが求められている。
そのような天然物由来の代表的な材料として、 多糖類である澱粉 、 あるいはァセチル化澱粉などの変性澱粉が、 従来、 食品工業関連 、 製紙工業関連で用いられてきたが、 近年はそれらの澱粉がプラス チックの原料に用いられ、 食品容器、 包装材、 緩衝材シー ト、 農業 用フィルム、 使い捨てォムッなどの幅広い分野で製品化されてきて いる。
澱粉を工業製品原料として利用するために、 澱粉の改質とともに 、 加工澱粉に関する様々な改良が積み重ねられてきた。 澱粉の基本 構造は、 ひ _ D _グルコースが 1 , 4 _結合により直鎖状に連結し たアミ ロースと分枝構造を有するアミ 口べクチンとの混合物であり 、 構造中に水酸基を持つことを利用して、 エステル化、 エーテル化
等による変性が 1 9 6 0年代になされてきた。
特開平 8 - 2 3 9 4 0 2号公報には、 澱粉樹脂及びァク リル樹脂 を、 ポリイソシァネー トを介して間接的にグラフ 卜させて、 澱粉又 は変性澱粉に不飽和モノマーをラジカルグラフ ト重合させたグラフ ト澱粉を直接製造する方法が開示されている。
特開平 6 — 2 0 7 0 4 7号公報は、 澱粉及び他の植物由来の樹脂 を組合せた例として、 澱粉又は変性澱粉及びセルロース誘導体を組 合せたポリマーブレン ドを成型材料として用いる発明が開示されて いる。 当該公報にはまた、 澱粉へのアク リル酸及び光硬化性樹脂や 熱硬化性樹脂のグラフ ト重合体などの樹脂組成物が開示されている これらの先行特許からも明らかなように、 種々のポリマーを組み 合わせた、 結合させた、 又はグラフ 卜させた澱粉系樹脂自体は公知 である。 しかし、 これらの先行特許では何れも澱粉系樹脂の用途と して、 接着剤、 構造材料、 射出成型材料、 シー ト等が想定されてお り、 塗料としての用途は開示されていない。
また、 澱粉系樹脂を用いた塗料に関しては、 特開 2 0 0 4 — 2 2 4 8 8 7号公報に、 該澱粉系樹脂と澱粉分子中に含まれる少なく と も 1個の水酸基と相補的に反応する官能基を有する硬化剤との混合 物からなる硬化剤澱粉組成物を含有する反応硬化型塗料が開示され ており、 酸化重合硬化型、 常温硬化型、 活性エネルギー線硬化型な どの硬化型のタイプが可能であることも示唆されている。
また、 特開 2 0 0 6 — 2 8 2 9 6 0号公報には、 澱粉、 ポリイソ シァネー ト硬化剤、 澱粉を除く植物由来の樹脂、 金属錯体 ¾び )8 — ジケ トン類、 ァセ ト酢酸エステル類、,マロン酸エステル類、 )8位に 水酸基を持つケ トン類、 )3位に水酸基を持つアルデヒ ド類及び 位 に水酸基を持つエステル類から選ばれるブロック剤を含有してなる
硬化型澱粉組成物が開示されている。
しかし、 これらの澱粉系塗料に関して、 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐 擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性及び耐溶剤性に優れた複層塗膜形 成方法及び複層塗膜は知られていない。 発明の開示
本発明の目的は、 植物由来の澱粉系塗料を使用し、 かつ仕上り性 、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性、 耐溶剤性に優れ た複層塗膜を形成することができる複層塗膜形成方法及びこれらに 優れた複層塗膜を提供することである。
本発明者らは、 上記従来技術の問題点を解消するために鋭意検討 した結果、 植物由来の澱粉系樹脂を含有する澱粉系着色ベース塗料 を被塗物上に塗装して、 澱粉系着色ベース塗料からなる塗膜を形成 させるステップ ; 上記塗膜上に、 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) 及び光重合開始剤 ( a 2 ) を含有する光硬化性塗料 (A ) を塗装し て、 光硬化性塗料 (A ) からなる塗膜を形成させるステップ ; そし て光硬化性塗料 (A ) からなる塗膜に光を照射して、 当該塗膜を硬 化させるステップ : を含む複層塗膜形成方法によって、 かかる課題 を解決できることを見出した。
さ らに、 本発明者らは、 物由来の澱粉系着色ベース塗料を被塗物 上に塗装して、 澱粉系着色ベース塗料からなる塗膜を形成させるス テツプ ; 上記塗膜上に、 光硬化性化合物及び Z又は光硬化性樹脂 ( b 1 ) と、 光重合開始剤 ( b 2 ) と、 澱粉系樹脂 ( b 3 ) とを含有 する光硬化性塗料 ( B ) を塗装して、 光硬化性塗料 ( B ) からなる 塗膜を形成させるステップ ; そして光硬化性塗料 (B ) からなる塗 膜に光を照射して、 当該塗膜を硬化させるステップ : を含む複層塗 膜形成方法によっても、 かかる課題を解決できることを見出し、 本
発明を完成するに至った。
本発明の複層塗膜形成方法により、 製品のライ フサイクルに関わ る総二酸化炭素の排出量が少ないために環境負荷が小さく、 そして 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付 性、 耐アルカ リ性及び耐溶 剤性に優れた複層塗膜を形成することができる。
さ らに、 本発明の複層塗膜及び塗装物品、 例えば、 プラスチック 製部品は、 製品のライフサイクルに関わる総二酸化炭素の排出量が 少ないために環境負荷が小さく、 そして仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦 り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性及び耐溶剤性に優れる。 発明を実施するための最良の形態
以下に、 本発明の好ましい実施の形態について説明するが、 本発 明は、 これらの形態のみに限定されるものではなく、 その精神及び 実施の範囲内において様々な変形が可能であることを理解されたい 本発明は、 被塗物、 例えば、 プラスチック製部品上に、 澱粉系着 色ベース塗料を塗装して塗膜を形成し、 特定の澱粉系樹脂を含有す る光硬化性塗料 (A ) 又は光硬化性塗料 ( B ) を塗装して塗膜を形 成し、 そして光硬化させることを含む複層塗膜形成方法である。 特 に、 本発明の複層塗膜形成方法による複層塗膜を有する塗装物品は 、 特に、 プラスチック製品として有用である。
以下、 光硬化性塗料 (A ) 、 光硬化性塗料 ( B ) の順に詳細に説 明する。
[光硬化性塗料 (A ) ]
本発明の複層塗膜形成方法に用いる光硬化性塗料 (A ) は、 不飽 和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) 及び光重合性開始剤 ( a 2 ) を含有す る塗料である。 さ らに、 光硬化性塗料 (A ) には、 塗膜性能の向上
を目的として、 光硬化性化合物 ( a 3 ) を含有させることができる 不飽和基含有澱粉系.樹脂 ( a l ) :
澱粉系樹脂中に不飽和基を有する不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) は、
( 1 ) 後述の変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 不飽和カルボン酸 (例えば、 アク リル酸、 ィタコン酸、 マレイン酸等) とを反応させ る方法 ;
( 2 ) 変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 不飽和カルボン酸エステ ル (例えば、 アク リル酸メチル、 アク リル酸ェチル、 アク リル酸 2 一ェチルへキシル等) の水酸基含有成分とをエステル交換反応させ る方法 ;
( 3 ) 変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 不飽和カルボン酸クロラ イ ド (例えば、 アク リル酸クロライ ド) とを反応させる方法 ;
( 4 ) 変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 イソシァネー ト基含有不 飽和樹脂とを反応させる方法 ;
( 5 ) 変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 カルボキシル基含有不飽 和基含有樹脂とを反応させる方法 ;
( 6 ) 変性澱粉 ( a 1 0 ) の水酸基と、 エステル基含有不飽和基 含有樹脂の水酸基含有成分とをエステル交換反応させる方法 ; 等の製造方法によって得ることができる。
本発明に特に有用である不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) の具体 例を以下に示す。
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( 2 0 ) :
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a l ) としては、 変性澱粉 ( a 1 0 ) と、 ァク リ ロイル基及びイソシァネー ト基を含有する化合物 ( a 1 1 ) とを反応して得られた不飽和基含有澱粉系樹脂 ( 2 0 ) を好適
に用いることができる。
変性澱粉 ( a 1 0 )
出発物質である澱粉としては、 例えば、 コーンスターチ、 ハイア ミ ローススターチ、 小麦澱粉、 米澱粉などの地上茎未変性澱粉、 馬 鈴薯澱粉、 夕ピオ力澱粉などの地下茎未変性澱粉、 デキス トリ ン、 及びこれらの分解物が挙げられる。 ここで、 澱粉分解物としては、 例えば、 澱粉に酵素、 酸又は酸化剤で低分子量化処理を施したもの が挙げられる。 澱粉分解物としては、 数平均分子量が 1 , 0 0 0〜 2 , 0 0 0 , 0 0 0、 特に 3, 0 0 0〜 5 0 0 , 0 0 0、 さ らに好 ましく は 3 , 0 0 0〜 2 0 0, 0 0 0の範囲内にあることが、 造膜 性などの点から好ましい。
変性澱粉 ( a 1 0 ) とは、 澱粉又は澱粉分解物に、 脂肪族飽和炭 化水素基、 脂肪族不飽和炭化水素基、 芳香族炭化水素基などの有機 官能基を、 エステル結合及び 又はエーテル結合を介して結合させ た変性澱粉 ( a 1 0 ) である。 なお変性澱粉 ( a 1 0 ) は、 単独又 は複数併用して使用できる。
なお本明細書において、 数平均分子量又は重量平均分子量は、 J I S K 0 1 2 4 _ 8 3に記載の方法に準じ、 分離カラムとして 「T S K g e l G 4 0 0 0 HX L」 、 「T S K g e l G 3 0 0 0 HX L」 、 「T S K g e l G 2 5 0 0 HX L」 及び 「T S K g e l G 2 0 0 0 HX L」 (いずれも東ソー株式会社製、 商品名) の 4本を用い且つ溶離液として G P C用テ トラヒ ドロフランを用い て、 温度 4 0で及び流速 1. O mLZ分において、 R I 屈折計で得 られたクロマ トグラムと標準ポリスチレンの検量線とから求めたも のである。
なお、 変性澱粉の変性方法としては、 例えば、 エステル化変性が 挙げられ、 好ましい変性基としては炭素数 2〜 1 8のァシル基が挙
げられる。 変性は炭素数 2〜 1 8の有機酸を単独で又は 2種以上組 み合わせて用いることにより行う ことができる。 変性澱粉の変性程 度は、 置換度で 0 . 5〜 2 . 8の範囲内が好ましく、 特に 1 . 0〜 2 . 5の範囲内が好ましい。
ここで、 置換度は 、 澱粉を構成する単糖単位あたりの変性剤によ り置換された水酸基の平均個数であり、 例えば、 置換度 3 は、 澱粉 を構成する単糖単位に存在する 3個の水酸基が全て変性剤により置 換されたことを意味し、 置換度 1 は澱粉を構成する単糖単位中に存 在する 3個の水酸基のうちの 1個だけが変性剤により置換されてい ることを意味する。 置換度が 0 . 5未満では、 後述のラジカル重合 性不飽和モノマーとの相溶性が不十分となり、 形成塗膜の仕上り性 等が不十分になることがある。 他方、 置換度が 2 . 8 を超えると、 仕上り性が低下することがある。
また、 変性澱粉は、 澱粉の分解温度 (約 3 5 0で) 以下にガラス 転移点を有し、 熱可塑性を有し且つ仕上り性も有しているように変 性の程度を調節することが望ましく、 したがって、 変性に使用する 置換基の炭素数が多い場合、 例えば、 置換基が炭素数 1 8 のステア リル基である場合には、 低変性レベル、 例えば、 エステル置換度が 0 . :! 〜 1 . 8 の範囲内となるようにすることが好ましく、 また置 換基の炭素数が少ない場合には置換基が炭素数 2のァセチル基であ る場合には、 高変性レベル、 例えば、 エステル置換度が 1 . 5〜 2 . 8の範囲内となるようにすることが好ましい。
変性澱粉の例としては、 5 0 %以上のアミ ロース含量をもつ無水 の澱粉を非プロ トン性溶媒中でェステル化試薬と混合して澱粉とェ ステル化試薬の間で反応させることにより得られる疎水性の生物分 解性澱粉エステル生成物 (特表平 8— 5 0 2 5 5 2号公報参照) 、 ビニルエステルをエステル化試薬として用いて変性された澱粉エス
テルであって、 該ビニルエステルとしてエステル基の炭素数が 2〜 1 8のものを用い、 非水有機溶媒中でエステル化触媒を使用して澱 粉と反応させて得られた澱粉エステル (特開平 8— 1 8 8 6 0 1号 公報参照) 、 エステル化と共にポリ ビニルエステルのグラフ ト化が なされている澱粉 (特開平 8 — 2 3 9 4 0 2号公報及び特開平 8 — 3 0 1 9 9 4号公報参照) 、 ポリエステルグラフ ト鎖を澱粉分子上 に有し、 該グラフ ト鎖末端及び澱粉直結の水酸基の一部又は全てが エステル基により封鎖されているポリエステルグラフ ト重合澱粉と 、 該ポリエステルグラフ ト鎖と同一構成成分を有し、 末端水酸基の 一部又は全てがエステル基により封鎖されている独立ポリエステル とが均一混合されているポリエステルグラフ ト重合澱粉ァロイ (特 開平 9 一 3 1 3 0 8号公報参照) 等を挙げることができる。
さ らには、 同一澱粉分子の反応性水酸基の水素を、 炭素数 2〜 4 の短鎖ァシル基及び炭素数 6〜 1 8の長鎖ァシル基で置換した短鎖 一長鎖混合澱粉エステル (特開 2 0 0 0— 1 5 9 8 0 1号公報参照 ) 、 同一澱粉分子の反応性水酸基を、 炭素数 2〜 4の短鎖炭化水素 含有基及び炭素数 6〜 2 4の長鎖炭化水素含有基で置換した短鎖一 長鎖混合澱粉置換誘導体 (特開 2 0 0 0 — 1 5 9 8 0 2号公報参照 ) 等が挙げられる。 これらの変性澱粉は、 澱粉を母体としているた め植物由来であり、 また溶剤の溶解性や相溶性に優れる。
ァク リ ロイル基及びイソシァネー ト基を含有する化合物 ( a 1 1
) :
ァク リ ロイル基及びイソシァネー ト基を含有する化合物 ( a l 1 ) としては、 水酸基含有アク リル酸エステルとポリイソシァネー ト 化合物との反応物や、 2—ァク リ ロイルオギシェチルイソシァネー 卜などが挙げられる。
上記水酸基含有ァク リル酸エステルとポリイソシァネー ト化合物
との反応物は、 ポリイソシァネー ト化合物に、 水酸基含有アク リル 酸エステル (例えば、 ヒ ドロキシェチルァク リ レー ト、 ヒ ドロキシ ブチルァク リ レー ト) を少しずつ混合し、 水酸基含有アク リル酸ェ ステルの水酸基量に相当するポリイソシァネー ト化合物のイソシァ ネー ト基が消費した時点で、 反応を停止する方法などで得ることが できる。 ポリイソシァネー ト化合物としては、 イソホロンジイソシ ァネー ト、 ト リ レンジイソシァネー ト、 ジフエニルメタンジイソシ ァネー ト、 卜 リジンジイソシァネー 卜、 ナフ夕レンジイソシァネー ト、 トリ フエニルメタン トリイソシァネー ト、 ト リス (フエ二ルイ ソシァネー ト) チォホスフエ一 卜、 フエ二レンジイソシァネー ト、 へキサメチレンジイソシァネー ト、 ト リ メチルへキサメチレンジィ ソシァネー ト、 リ ジンジイソシァネ一 卜、 キシリ レンジイソシァネ 一卜、 ビス (イソシアナトメチル) シクロへキサン、 ビス (イソシ アナ 卜) メチルシクロへキサン、 ジシクロへキシルメタンジイソシ ァネー ト、 イソプロピリデンビス (シクロへキシルイソシァネー ト
) 、 3— ( 2 ' —イソシアナ トシクロへキシル) プロピルイソシァ ネー ト、 ジァニシジンジイソシァネー ト、 ジフエニルエーテルジィ ソシァネー ト等が挙げられる。
なお、 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( 2 0 ) は、 変性澱粉 ( a 1 0 ) とァク リ ロイル基及びイソシァネー ト基を含有する化合物 ( a l 1 ) との合計固形分質量を基準にして、 変性澱粉 ( a 1 0 ) を 5 0 〜 9 9質量%、 好ましくは 6 0 〜 9 8質量%、 並びにァク リ ロイル基 及びイソシァネー ト基を含有する化合物 ( a l l ) を 1 〜 5 0質量 %、 好ましく は 2 〜 4 0質量%の範囲の量で、 有機溶剤、 例えば、 トルエン、 キシレン、 シクロへキサン、 n—へキサンなどの炭化水 素系溶剤 ; 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸ブチルなどのエステル系 溶剤 ; アセ トン、 メチルェチルケ トン、 メチルイソプチルケ トン、
メチルアミルケ トンなどのケ トン系溶剤 ; あるいはこれらの混合物 等の中で混合し、 適宜にモノブチル錫オキサイ ド、 ジブチル錫ォキ サイ ド等の触媒を加え、 攪拌下に約 5 0 t:〜 2 0 0で、 より好まし くは 6 0〜 1 5 0での温度で、 3 0分間〜 1 0時間、 より好ましく は 1〜 5時間程度、 付加反応させることによって得ることができる 。 なお、 変性澱粉 ( a 1 0 ) とァク リ ロイル基及びイソシァネー ト 基を含有する化合物 ( a l 1 ) との配合割合は、 上記範囲中である ことが、 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性 及び耐溶剤性においてバランスのとれた塗膜を得るために好ましい 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( 2 0 ) は、 数平均分子量の範囲が 3 , 0 0 0〜 2, 0 0 0 , 0 0 0、 特に 5 , 0 0 0〜 1 0 0, 0 0 0で あること力^ そして水酸基価の範囲が 0〜 2 0 0 m g KOH/ g , 好ましくは 5 0〜 1 5 0 m g KOHZ gであること力 、 塗膜の耐擦 り傷性や付着性の観点から好ましい。
糖類及び Z又は変性糖類のアク リル酸エステル ( 2 1 ) : 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a l ) としては、 糖類及び Z又は変性 糖類のアク リル酸エステル ( 2 1 ) を好適に用いることができる。 糖類及び 又は変性糖類のアク リル酸エステル ( 2 1 ) とは、 糖類 及び 又は変性糖類とアク リル酸とのエステルを意味する。
上記糖類としては、 澱粉、 セルロースなどの多糖類、 デキス ト リ ンなどの澱粉分解物、 オリ ゴ糖、 二糖類、 単糖類及び多糖類を酸や 酵素で分解したオリ ゴ糖混合物等が挙げられる。 この中でもマルト ースを好適に使用することができる。 ここで変性糖類としては、 糖 類における水酸基の一部が、 炭素数 2〜 2 2個のカルボン酸、 カル ボン酸エステル及びカルボン酸ハライ ドから選ばれる少なく とも 1 種によって、 カルボン酸エステル化されたものを好適に使用できる
糖類及び/又は変性糖類のァク リル酸エステル ( 2 1 ) の製造は 、 糖類及び 又は変性糖類を溶剤に溶解した後、 アク リル酸又はァ ク リル酸エステル (例えば、 アク リル酸メチル) の合計固形分質量 を基準にして、 糖類を 5 0〜 9 9質量%、 好ましく は 6 0〜 9 8質 量%及びァク リル酸又はァク リル酸エステルを 1〜 5 0質量%、 好 ましくは 2〜 4 0質量%の範囲となる量で、 有機溶剤、 例えば、 ト ルェン、 キシレン、 シクロへキサン、 n—へキサンなどの炭化水素 系溶剤 ; アセ トン、 メチルェチルケ トン、 メチルイソプチルケ トン 、 メチルアミルケ トンなどのケ トン系溶剤 ; あるいはこれらの混合 物等内で混合し、 適宜に、 塩基性化合物を加え、 攪拌下に約 6 0で 〜 1 0 0 t:、 より好ましく は 7 0〜 9 0 の温度で、 3 0分間〜 1 0時間、 より好ましく は 1〜 5時間程度、 エステル化又はエステル 交換反応させ、 糖類及び 又は変性糖類のアク リル酸エステル ( 2 1 ) を得ることができる。
糖類及び 又は変性糖類のァク リル酸エステル ( 2 1 ) の他の製 造方法としては、 糖類及び Z又は変性糖類を有機溶剤に溶解し、 ァ ク リル酸ハライ ド (例えば、 アク リル酸クロライ ド) を加えて、 生 成する酸を中和して水洗することが挙げられる (脱塩酸法による) 。 このようにして得られた糖類及び Z又は変性糖類のアク リル酸ェ ステル ( 2 1 ) の重量平均分子量は、 4 0 0〜 2 0 0 , 0 0 0、 好 ましく は 4 0 0〜 1 0 0 , 0 0 0、 水酸基価は 0〜 2 0 0 m g K〇 H/ g , 好ましく は 5〜 1 5 0111 1^〇1^ 8でぁることが、 樹脂 製造の面からも好ましい。
デキス ト リ ン及び 又は変性デキス ト リ ンのァク リル酸エステル ( 2 2 ) :
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a l ) と しては、 4 0 0〜 4 , 0 0 0
の重量平均分子量を有し且つ 1分子あたり 2 1 4個のァク リ ロイ ル基を有するデキス ト リ ン及び/又は変性デキス ト リ ンのアク リル 酸エステル ( 2 2 ) を好適に使用することができる。 なお、 4 0 0 4 , 0 0 0 の重量平均分子量及び 1分子あたり 2 1 4個のァク リ ロイル基を有することが塗膜の耐擦り傷性の面から好ましい。 ここで変性デキス ト リ ンとしては、 デキス ト リ ンにおける水酸基 の一部が、 炭素数 2 2 2個のカルボン酸、 カルボン酸エステル及 びカルボン酸ハライ ドから選ばれる少なく とも 1種によって、 カル ボン酸エステル化されたものが好適に使用できる。 上記デキス ト リ ン及び 又は変性デキス ト リ ンのアク リル酸エステル ( 2 2 ) の製 造は、 デキス トリ ン及び 又は変性デキス ト リ ンを溶剤に溶解した 後、 デキス 卜 リ ン及びノ又は変性デキス ト リ ンとァク リル酸又はァ ク リル酸エスァル (例えば 、 アク リル酸メチル) の □計固形分質量 を基準にして デキス ト U ン及び z又は変性デキス h U ンを 5 0
9 9質量 好ましく は 6 0 9 8質量%及びァク uル酸又はァク リル酸ェステルを 1 5 0質量%、 好ましく は 2 4 0質量%の範 囲となる量で 有機溶剤 例えば、 トルエン、 キシレン シクロへ キサン n 一へキサンなどの炭化水素系溶剤 ; ァセ 卜ン メチルェ チルケ ン、 メチルイソブチルケ 卜ン、 メチルアミルケ hンなどの ケ 卜ン系溶剤 あるいは れらの混合物等内で混合し 宜に塩基 性化合物を加え 、 攪拌下に約 6 0 〜 1 0 0 、 よ Ό好ましく は 7
0 9 0 X:の温度で、 3 0分間〜 1 0時間、 より好まし < は 1 5 時間程度 、 ェステル化又はエステル交換反応することによつて得る ことができる。
デキス ン及び 又は変性デキス ト リ ンのァク Uル酸ェステル
( 2 2 ) は デキス 卜 リ ン及びノ又は変性デキス U ンを有機溶剤 に溶解した後 、 ァク リル酸ハライ ド (例えば、 ァク Uル酸ク □ライ
ド) を加え、 生成する酸を中和、 水洗することによつても得ること ができる (脱塩酸法) 。
デキス ト リ ン及び 又は変性デキス ト リ ンのアク リル酸エステル
( 2 2 ) は、 その水酸基の一部が、 炭素数 2〜 2 2個のカルボン酸 、 カルボン酸エステル、 カルボン酸ハライ ドのいずれかによつて、 カルボン酸エステル化されていてもよい。 デキス ト リ ン及び 又は 変性デキス ト リ ンのアク リル酸.ェステル ( 2 2 ) の重量平均分子量 は、 4 0 0〜 4, 0 0 0、 好ましく は 6 0 0〜 3 , 0 0 0、 水酸基 価は 0〜 2 0 0 m g KOH/ g , 好ましく は 5〜 1 5 0 m g K O H Z gであることが、 樹脂製造、 耐擦傷性の面からも好ましい。
なお、 デキス ト リ ン及び Z又は変性デキス ト リ ンのアク リル酸ェ ステル ( 2 2 ) の 1分子あたりのァク リ ロイル基数は、 2〜 1 4、 好ましく は 3〜 1 2の範囲であることが、 光照射時の反応性と、 塗 膜の付着性の面とから好ましい。 デキス ト リ ン及びノ又は変性デキ ス ト リ ンのアク リル酸エステル ( 2 2 ) の配合割合としては、 光硬 化性化合物 ( a 3 ) 1 0 0質量部に対して、 1〜 2 0 0質量部、 好 ましくは 5〜 1 8 0質量部の範囲内である。
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a l ) は、 後述の光硬化性化合物 ( a 3 ) と併用することによって、 よりいつそうの塗膜硬度に優れた複 層塗膜を得ることができる。
光重合開始剤 ( a 2 ) :
光重合開始剤 ( a 2 ) は、 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) 及び 光硬化性化合物 ( a 3 ) が有するラジカル重合性不飽和基をラジカ ル重合させて、 光硬化性塗料 (A) を硬化させる化合物である。 光 重合開始剤 ( a 2 ) の具体例としては、 例えば、 ベンゾイ ン、 ベン ゾイ ンメチルエーテル、 ベンゾイ ンェチルエーテル、 ベンゾイ ンィ ソブチルエーテル、 ジェトキシァセ 卜フエノ ン、 2—ヒ ドロキシ—
2 —メチルー 1 一フエニルプロパン— 1 —オン、 ベンジルジメチル ケタール、 1 —ヒ ドロキシシクロへキシルーフエ二ルケ トン、 2 — メチルー 2 —モルフォ リ ノ ( 4ーチオメチルフエニル) プロパン一 1 —オン、 2—ベンジル— 2 —ジメチルアミ ノー 1 一 ( 4—モルホ リ ノ フエニル) 一ブ夕ノ ン、 2 , 4 , 6 — トリメチルベンゾィルフ ェニルフォスフィ ンオキサイ ド、 2 , 4 , 6 _ ト リメチルベンゾィ ルフエニルェトキシフォスフィ ンオキサイ ド、 ベンゾフエノ ン、 o 一ベンゾィル安息香酸メチル、 ヒ ドロキシベンゾフエノ ン、 2—ィ ソプロピルチォキサン トン、 2, 4一ジメチルチオキサン 卜ン、 2 , 4一ジェチルチオキサン 卜ン、 2 , 4—ジクロ口チォキサン トン 、 2, 4 , 6— トリス ( ト リクロロメチル) 一 S— 卜リアジン、 2 —メチルー 4, 6—ビス (ト リ クロ口) 一 S— ト リアジン、 2— ( 4—メ トキシフエ二ル) 一 4, 6 —ビス (トリ クロロメチル) _ S ー ト リアジンなどが挙げられる。 これらの光重合性開始剤 ( a 2 ) は、 単独で又は 2種類以上を組合せて使用できる。 該光重合性開始 剤 ( a 2 ) の含有量は、 不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a l ) 1 0 0質 量部に際して、 0. 1〜 1 0質量部、 好ましく は 0. 2〜 5質量部 の範囲内である。
光重合性開始剤 ( a 2 ) には、 光重合反応を促進させるために光 増感促進剤を併用してもよい。 併用し得る光増感促進剤としては、 例えば、 ト リェチルァミ ン、 ト リエタノールァミ ン、 メチルジェ夕 ノールァミ ン、 4—ジメチルァミ ノ安息香酸メチル、 4—ジメチル ァミ ノ安息香酸ェチル、 4—ジメチルァミ ノ安息香酸イソァミル、 安息香酸 ( 2—ジメチルァミ ノ) ェチル、 ミ ヒラーケ トン、 4 , 4 ' —ジェチルァミノべンゾフエノ ン等の 3級ァミ ン系、 トリ フエ二 ルホスフィ ン等のアルキルフォスフィ ン系、 jS—チォジグリ コール 等のチォエーテル系などが挙げられる。 これらの光増感促進剤は、
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( a 1 ) 1 0 0質量部に際して、 0 . 1 〜 5質量部の範囲が好ましい。
光硬化性化合物 ( a 3 ) :
光硬化性化合物 ( a 3 ) は、 ラジカル重合性不飽和モノマー、 ラ ジカル重合性不飽和基含有樹脂、 並びにラジカル重合性不飽和基及 び熱硬化性官能基含有樹脂からなる群から選ばれる少なく とも 1種 の化合物及び 又は樹脂であるのが好ましい。 ラジカル重合性不飽 和モノマーは、 2官能重合性モノマー、 3官能以上の重合性モノマ 一、 1官能重合性モノマーが挙げられる。
2官能重合性モノマ一として、 例えば、 エチレングリ コールジ ( メタ) ァク リ レー 卜、 ジ Xチレングリコ ―ルジ (メタ) ァク リ レー ト、 ポリェチレングリ コ ―ルジ (メタ) ァク リ レー 卜、 プロピレン グリコールジ (メタ) ァク リ レ一 卜、 ジプ Pピレングリ コールジ ( メタ) ァク リ レー 卜、 ポリプロピレングリ Z1ールジ (メタ) ァク リ レー 卜、 ネオペンチルダ コ一ルジ (メ夕 ) ァク リ レー ト、 1 , 4 一ブタンジォールジ (メ夕 ) ァク リ レー 、 1 , 6 —へキサンジォ ールジ (メタ ) ァク リ レ ―卜、 ビスフエノ ―ル Aエチレンォキサイ ド変性ジ (メ夕) ァク リ レ一 卜 、 ビスフ Xノール Aプロピレンォキ サイ ド変性ジ (メタ) ァク リ レ一 卜、 2 一ヒ ドロキシ 1 ーァク リ ロ キシ一 3 —メタク リ ロキシプロパン、 卜 シクロデカンジメタノ一
ヽ、、
ルジ (メタ) ァク リ レー 、 ン (メタ) ァク リ ロイルォキシェチル ァシッ ドフォスフエ一 卜等が挙げられる また、 2官能重合性モノ マ一として、 「力ャラッ H H X - 2 2 0 J 、 「力ャラッ ド 6 2 0」
、 「力ャラッ ド R— 6 0 4 J 、 「M A N D A 」 等の商品名で以上日 本化薬 (株) から巿販されているモノマ一も使用できる。
ここで、 (メタ) ァク U レー 卜は、 ァク リ レー ト及び 又はメタ ク リ レー トを意味する。
3官能以上の重合性モノマーとして、 例 ば、 卜 リメチ '口一ルプ 口パン 卜 リ (メタ) ァク リ レー 卜 、 h Uメチ □―ルプ口パンェチレ ンォキサイ ド変性トリ (メ夕) ァク ■J レ ―卜 、 卜リメチロールプ口 パンプロピレンォキサイ ド変性 卜 (メ夕 ) ァク リ レー 卜、 グリセ リ ン 卜 リ (メタ) ァク リ レ ― 卜、 グリセ 、
Uノ.ェチレンォキサイ ド変 性ト リ (メタ) ァク リ レー 卜、 グ セリ ンプ Pピレンォキサイ ド変 性ト リ (メタ) ァク リ レー 卜、 ぺンタエ Uスリ h —ルト リ (メ夕) ァク リ レー ト、 ペン夕エリスリ 卜一ルテ hラ (メ夕) ァク リ レ一卜
、 イソシァヌル酸エチレンォキサイ ド変性 リァク リ レー ト、 ジぺ ン夕エリスリ トールへキサ (メタ ) ァク U レ一卜などが挙げられる 併用できる 1官能重合性モノマ一としては、 スチレン 、 メチル ( メタ) ァク リ レー 卜、 ェチル (メ夕) ァク U レ一卜 、 ブチル (メタ
) ァク リ レ ― 卜、 2 ーェチルへキシル (メ夕) ァク •J レ一卜 、 ラゥ リル (メタ ) ァク リ レー 卜、 シク口へキシル (メ夕) ァク U レ一卜
、 シクロへキセニル (メタ) ァク リ レー 卜 、 2一ヒ ド、 □キシル (メ 夕) ァク リ レー 卜 、 ヒ ドロキシプ口ピル (メタ ) ァク リ レ一卜 、 テ 卜ラヒ ドロフルフリル (メタ) ァク リ レー 卜、 ε ―力プ □ラク 卜ン 変性テ 卜ラヒ ド□フルフリル (メ夕) ァク U レ一 、 フェノキシェ チル (メタ ) ァク リ レー ト、 フエノキシポリェチレングリ ―ル ( メタ) ァク リ レー 卜、 ジシクロべンテニル (メ夕) ァク U レ 卜、 ジシクロべンテニルォキシェチル (メタ) ァク リ レ一 、 ィソボル ニル (メタ ) ァクリ レー 卜、 ベンジル (メ夕) ァク •J レ一卜 、 ε 一 力プロラク トン変性ヒ ドロキシェチル (メ夕) ァク U レ一 、 ポリ エチレングリコ—ルモノ (メタ) ァク リ レ一卜 、 ポリプ □ピレング リ コールモノ (メ夕) ァク リ レー 卜、 2 _ヒ ド □キシ ― 3一フェノ キシプロピル (メ夕) ァク リ レー 卜、 2 —ヒ ド Ρキシ ― 3一ブトキ
シプロピル (メタ) ァク リ レー ト、 フ夕ル酸モノ ヒ ド.ロキシェチル (メタ) ァク リ レー ト、 パラクミルフエノールエチレンオキサイ ド 変性 (メタ) ァク リ レー ト、 N —メチロール (メタ) アク リルアミ ド、 N —メチロール (メタ) アク リルアミ ドブチルエーテル、 ァク リ ロイルモルホリ ン、 ジメチルアミ ノエチル (メタ) ァク リ レー ト 、 N —ビニル _ 2 —ピロリ ドンなどが挙げられる。 ラジカル重合性 不飽和モノマーとしては、 硬化性、 付着性、 耐擦り傷性等から 2官 能以上の重合性モノマーを使用するのが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基含有樹脂とは、 1分子中にラジカル重合 性不飽和基を 2個以上有する樹脂であり、 例えば、 不飽和アク リル 樹脂、 不飽和ウレタン樹脂、 不飽和エポキシ樹脂、 ポリエステル (' メタ) ァク リ レー ト、 不飽和シリ コーン樹脂、 ウレ夕ンァク リ レー ト、 エポキシァク リ レー ト、 ポリエステルァク リ レートなどが挙げ られ、 これらから選ばれた 1種又は 2種以上を使用することができ る。
上記ラジカル重合性不飽和基及び熱硬化性官能基含有樹脂は、 1 分子中にラジカル重合性不飽和基と熱硬化性官能基とを各 1個以上 有する樹脂である。 塗膜の硬化性の観点から、 該不飽和基及び該官 能基を複数個有することが好ましい。 熱硬化官能基としては、 水酸 基、 酸基、 エポキシ基、 イソシァネー ト基等の官能基を使用するこ とができる。 該酸基としては、 カルボキシル基、 リ ン酸基等を挙げ ることができる。
上記ラジカル重合性不飽和基及び熱硬化性官能基含有樹脂の具体 例としては、 例えば、 ラジカル重合性不飽和基及びエポキシ基含有 アク リル樹脂、 ラジカル重合性不飽和基及びイソシァネー ト基含有 アク リル樹脂、 ラジカル重合性不飽和基含有ポリエステル樹脂、 ラ ジカル重合性不飽和基含有エポキシ基含有ク レゾ一ルノポラック型
エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、 光硬化性化合物 ( a 3 ) が熱硬化性官能基を有する場合に は、 例えば、 ァミ ノ樹脂、 ポリイソシァネー ト化合物、 エポキシ基 含有化合物等を併用することができる。 上記アミ ノ樹脂としては、 例えば、 メラミ ン樹脂、 グアナミ ン樹脂、 尿素樹脂などを用いるこ とができる。
[光硬化性塗料 (B) ]
本発明の複層塗膜形成方法に用いる光硬化性塗料 (B) は、 光硬 化性化合物及び Z又は光硬化性樹脂 ( b l ) と、 光重合性開始剤 ( b 2 ) と、 澱粉系樹脂 ( b 3 ) とを含有する塗料である。
光硬化性化合物及び Z又は光硬化性樹脂 ( b 1 ) :
光硬化性化合物及び Z又は光硬化性樹脂 ( b l ) は、 上述の光硬 化性化合物 ( a 3 ) と同じものを用いることができる。
また、 光硬化性化合物及び 又は光硬化性樹脂 ( b l ) が熱硬化 性官能基を有する場合には、 例えば、 ァミ ノ樹脂、 ポリイソシァネ ー ト化合物、 エポキシ基含有化合物等を併用することができる。 上 記ァミ ノ樹脂としては、 例えば、 メラミ ン樹脂、 グアナミ ン樹脂、 尿素樹脂などを用いることができる。
光重合開始剤 ( b 2 ) :
光重合開始剤 ( b 2 ) は、 光硬化性化合物及び 又は光硬化性樹 脂 ( b 1 ) が有するラジカル重合性不飽和基をラジカル重合させて 、 光硬化性塗料 (B ) を硬化させる化合物である。 光重合開始剤 ( b 2 ) の具体例としては、 例えば、 光重合開始剤 ( a 2 ) と同じも のを挙げることができる。 これらの光重合性開始剤 ( b 2 ) は、 単 独で又は 2種類以上を組合せて使用できる。 光重合性開始剤 ( b 2 ) の含有量は、 光硬化性化合物及び 又は光硬化性樹脂 ( b l ) 1 0 0質量部に際して、 0. 1〜 1 0質量部、 好ましく は 0. 2〜 5
質量部の範囲内である。
光重合性開始剤 ( b 2 ) には、 光重合反応を促進させるために光 増感促進剤を併用してもよい。 併用し得る光増感促進剤としては、 例えば、 光重合性開始剤 ( a 2 ) に併用する光増感促進剤と同じも のを挙げることができる。 これらの光増感促進剤は、 光硬化性化合 物及び/又は光硬化性樹脂 ( b 1 ) 1 0 0質量部に際して、 0. 1 〜 5質量部の範囲が好ましい。
澱粉系樹脂 ( b 3 ) :
光硬化性塗料 (B) に用いる澱粉系樹脂 ( b 3 ) には、 原則とし て不飽和基は含まれない。 澱粉系樹脂 ( b 3 ) としては、 後述の澱 粉系樹脂 ( 1 ) 、 澱粉系樹脂 ( 2 ) 及び澱粉系樹脂 ( 3 ) から選ば れる少なく とも 1種を用いることが好ましい。 上記、 澱粉系樹脂 ( b 3 ) の配合割合としては、 光硬化性化合物及び Z又は光硬化性樹 脂 ( b 1 ) 1 0 0質量部に対して、 1〜 2 0 0質量部、 好ましく は 5〜 : 1 8 0質量部の範囲内である。
澱粉系樹脂 ( 1 )
澱粉系樹脂 ( 1 ) は、 変性澱粉 ( b 3 0 ) と、 後述のイソシァネ 一ト基を有する生成物 ( I ) とを反応させて得られた樹脂である。
変性澱粉 ( b 3 0 )
変性澱粉 ( b 3 0 ) は、 上述の変性澱粉 ( a l O ) と同じものを 用いることができる。
イソシァネー ト基を有する生成物 ( I )
イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) は、 ポリイソシァネー ト 化合物 ( b 3 1 ) と、 多価アルコール ( b 3 2 ) とを反応させて得 ることができる。
ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) は、 例えば、 イソホロンジ イソシァネー ト、 ト リ レンジイソシァネー ト、 ジフエニルメタンジ
イソシァネー ト、 卜 リ ジンジイソシァネー 卜、 ナフタレンジイソシ ァネー ト、 ト リ フエニルメタン 卜リイソシァネ一卜、 卜 リス (フエ 二ルイソシァネ一卜) チォホスフエ一卜、 フェ一レンジイソシァネ 一卜、 へキサメチレンジイソシァネ一卜、 卜 メチルへキサメチレ ンジイソシァネー ト、 リジンジイソシァネー 卜 、 キシリ レンジイソ シァネー 卜、 ビス (イソシアナ トメチル) シク □へキサン、 ビス ( イソシアナ 卜) メチルシクロへキサン、 ジシク Dへキシルメタンジ イソシァネー 卜 、 イソプロピリデンビス (シク Dへキシルイソシァ ネー 卜) 、 3 - ( 2 ' —イソシアナ 卜シクロへキシル) プロピルイ ソシァネー 卜、 ジァニシンンジィソシァネー 卜 、 ジフエニルェーテ ルジイソシァネ — ト等が挙げられる 。 この中でも 、 イソホロンジィ ソシァネー 卜、 へキサメチレンジィソシァネ一卜を用いること力 硬度、 付着性、 耐衝撃性の面から好ましい。
ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) の巿販 a
PPの例としては 「バ 一ノ ック D— 7 5 0、 - 8 0 0 , D N - 9 5 0 、 — 9 7 0又は 1 5
— 4 5 5」 (以上、 大日本イ ンキ化学工業 (株) 製品) 、 「デスモ ジュール L、 N、 H L又は N 3 3 9 0」 (ドイツ、 バイエル社製品 ) 、 「タケネー 卜 D— 1 0 2、 タケネー 卜 D— 1 7 0 HN、 夕ケネ 一卜 D— 2 0 2、 タケネー ト D— 1 1 0又はタケネー 卜 D— 1 2 3 N」 (武田薬品工業 (株) 製品) 、 「コロネー ト E H、 L、 H L又 は 2 0 3」 (日本ポリ ウレタン工業 (株) 製品) 又は 「デユラネー ト 2 4 A— 9 0 C X」 (旭化成工業 (株) 製品) 等が挙げられる。 上記多価アルコール ( b 3 2 ) としては、 具体的には、 アルキレ ンジオール、 3価以上のアルキレンポリオール、 エーテルポリオ一 ル及びポリエステルポリオール、 アク リルポリオ一ル及びその他の ポリオールを挙げることができる。
アルキレンジオールとしては、 例えば、 エチレングリコール、 プ
ロピレングリ コール、 1 , 3 —ブチレングリコール、 1, 4 —ブ夕 ンジオール、 1, 5 _ペンタンジオール、 1, 6 —へキサンジォー ル、 ネオペンチルグリコール、 シクロへキサン一 1 , 4 一ジメチ口 —ル、 メチルペン夕ンジオール、 水素化ビスフエノール Aなどのジ オール類 ; が挙げられる。
3価以上のアルキレンポリオールとしては、 グリセリ ン、 ト リ メ チロールェタン、 ト リメチロールプロパンなどの トリオ一ル類 ; ぺ ン夕エリスリ トール、 ひ—メチルダリコシ ド、 ソルビ トール等の 4 価以上のアルキレンポリオール類が挙げられる。
エーテルポリオールとしては、 例えば、 アルキレンオキサイ ド ( 具体的には、 エチレンオキサイ ド、 ジエチレングリコール、 プロピ レンオキサイ ド、 ジプロピレングリ コール、 ブチレンオキサイ ド、 テトラヒ ドロフランなど) の開環付加反応によって製造される、 ポ リチエチレングリ コール、 ポリプロピレングリ コール、 ポリテ トラ メチレングリ コール、 卜 リエチレングリ コール、 ポリ (ォキシェチ レンノォキシプロピレン) グリ コール、 ビスフエノール Aポリェチ レングリ コールエーテル、 ビスフエノール Aポリプロピレングリ コ 一ルェ一テル、 シユークロース、 ジペン夕エリスリ トールなどのへ キソ一ル類 ; 等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、 例えば、 有機ジカルボン酸又 はその無水物と有機ジオール成分との、 有機ジオール過剰の条件下 での重縮合反応によって得られるものが挙げられる。 具体的には、 アジピン酸とエチレングリ コールとの縮合物、 アジピン酸とネオべ ンチルダリ コールとの縮合物であるポリエステルポリオール ; が挙 げられる。
ここで使用される有機ジカルボン酸としては、 炭素数が 2〜 4 4 、 特に 4〜 3 6 の脂肪族系、 脂環式又は芳香族系ジカルボン酸、 例
えば、 コハク酸、 アジピン酸、 ァゼライ ン酸、 セバシン酸、 マレイ ン酸、 フマル酸、 グルタル酸、 へキサクロ口ヘプ夕ンジカルボン酸 、 シクロへキサンジカルボン酸、 O —フ夕ル酸、 イソフ夕ル酸、 テ レフダル酸、 テトラヒ ドロフ夕ル酸、 テトラクロロフタル酸などが 挙げられる。 また、 これらジカルボン酸に加えて、 3個以上のカル ポキシル基を有するポリカルボン酸の無水物や不飽和脂肪酸の付加 物などを少量併用することができる。 また、 有機ジオール成分とし ては、 例えば、 エチレングリ コール、 プロピレングリ コール、 プチ レンダリコール、 1, 4 —ブタンジオール、 1, 6 —へキサンジォ ール、 ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリ コールや、 ジ メチロールシクロへキサン、 ブチルェチルペンチルグリ コール、 メ チルペン夕ンジオールなどが挙げられ、 これらは場合により、 卜 リ メチロールプ口パン、 グリセ ン 、 ペン夕エリスリ トールなどの 3 価以上ポリ才 —ルを少量併用してもよい。
多価アル —ル ( b 3 2 ) の ち、 特に、 エチレングリコール、 プロピレングリコール、 1, 4 ―ブタンジオール、 1, 6 一へキサ ンジオール 、 ジエチレンダリ 一ル、 ト リエチレングリ コール、 水 素化ビスフ Xノール A、 ダリセリ ン、 ト リメチロールェタン、 卜 リ メチロールプ口パン、 ぺン夕ェ スリ トール、 ジペン夕エリスリ 卜
—ル、 ポリェチレンダリ n一ル 、 ポリプロピレングリコール、 ポリ テ 卜ラメチレングリ コ一ル、 ポ (ォキシエチレン ォキシプロピ レン) ダリ ール、 ビスフェノ ―ル Αエチレングリ コールエーテル
、 ビスフエノール Aポリフ口ピレングリ コールエーテルよりなる群 から選ばれるものが、 耐衝撃性及び耐屈曲性のために好適である。
ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) 及び多価アルコール ( b 3 2 ) の反応は、 有機溶剤 (例えば、 トルエン、 キシレン、 シクロへ キサン、 n—へキサンなどの炭化水素系 ; 酢酸メチル、 酢酸ェチル
、 酢酸ブチルなどのエステル系 ; アセ トン、 メチルェチルケ トン、 メチルイソプチルケ トン、 メチルアミルケ トンなどのケ トン系 ; あ るいはこれらの混合物等) 中で行う ことが好ましい。 ポリイソシァ ネー ト化合物 ( b 3 1 ) 及び多価アルコール ( b 3 2 ) の反応割合 としては、 ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) に基づく N C〇基 のモル数に対する、 多価アルコール ( b 3 2 ) に基づく OH基のモ ル数が、 N C O基 〇H基 = 1 Z0. 4〜 1 0. 9 5、 好ましく は 1 Z0. 5〜 : 1ノ0. 9で、 フリーのイソシァネー トを残存させ るように、 ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) 及び多価アルコ一 ル ( b 3 2 ) を混合し、 適宜に、 例えば、 モノブチル錫オキサイ ド 、 ジブチル錫オキサイ ド等の触媒を加え、 攪拌下にて、 約 5 0 :〜 約 2 0 0で、 好ましくは 6 0〜 1 5 0で程度の温度で、 3 0分間〜 1 0時間、 好ましくは 1〜 5時間程度反応させることによって、 ィ ソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) 溶液を製造できる。 得られた イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) の N C〇価としては、 5〜 2 5 0 m g N C O/ g , 特に?〜 2 0 0 m g N C O/ gの範囲であ るのが好ましい。
ここで、 変性澱粉 ( b 3 0 ) とイソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) との配合割合を、 要求される塗膜性能に応じて適宜調整する ことができる。 好ましくは、 澱粉及びノ又は変性澱粉 ( b 3 0 ) と イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) との合計固形分質量を基準 にして、 変性澱粉 ( b 3 0 ) を 5 0〜 9 9質量%、 好ましく は 6 0 〜 9 8質量%、 及びイソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) を 1〜 5 0質量%、 好ましく は 2〜 4 0質量%の範囲の量で、 有機溶剤、 例えば、 トルエン、 キシレン、 シクロへキサン、 n—へキサンなど の炭化水素系溶剤 ; 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸ブチルなどのェ ステル系溶剤 ; アセ トン、 メチルェチルケ トン、 メチルイソブチル
ケ トン、 メチルアミルケ トンなどのケトン系溶剤 ; あるいはこれら の混合物等内で混合し、 適宜にモノブチル錫オキサイ ド、 ジブチル 錫オキサイ ド等の触媒を加え、 攪拌下に約 5 0 t 〜 2 0 0で、 より 好ましく は 6 0〜 1 5 0 の温度で、 3 0分間〜 1 0時間、 より好 ましくは 1〜 5時間程度、 付加反応させることによって澱粉系樹脂 ( 1 ) を得ることができる。
ここで、 変性澱粉 ( b 3 0 ) とイソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) との配合割合は、 上記範囲中であることが、 仕上り性、 鉛筆 硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性及び耐溶剤性においてバ ランスのとれた塗膜を得るためにも好ましい。
得られた澱粉系樹脂 ( 1 ) の数平均分子量は、 3, 0 0 0〜 2 0 0 , 0 0 0の範囲が好ましい。 このようにして製造された樹脂組成 物を、 有機溶剤系溶媒に溶解又は分散させて、 澱粉系塗料のバイ ン ダ一として好適に使用することができる。
澱粉系樹脂 ( 2 )
澱粉系樹脂 ( 2 ) は、 変性澱粉 ( b 3 0 ) 、 イソシァネー ト基を 有する生成物 ( I ) 、 及びビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) を反応さ せて得られた樹脂である。
変性澱粉 ( b 3 0 ) 及びイソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) は、 「澱粉系樹脂 ( 1 ) 」 の項で説明したとおりである。 ビニル共 重合体樹脂 ( b 3 3 ) は、 ラジカル重合性不飽和モノマーの混合物 を、 有機溶剤及び重合開始剤の存在下でラジカル重合反応させて得 ることができる。
上記ラジカル重合性不飽和モノマーの混合物としては、 該混合物 の合計質量に対して、 芳香族系ラジカル重合性不飽和モノマー 1〜 9 0質量%、 好ましく は 5〜 8 0質量%、 さ らに好ましく は 1 0〜 8 5質量%、 水酸基含有ラジカル重合性不飽和モノマー 1〜 5 0質
量%、 好ましくは 2〜 4 0質量%、 さ らに好ましくは 5〜 3 0質量 %及びその他のラジカル重合性不,飽和モノマ一 0〜 9 8質量%、 好 ましくは 2〜 9 5質量%、 さ らに好ましく は 5〜 9 0質量%からな るラジカル重合性不飽和モノマーの混合物であることが、 仕上り性 、 付着性、 耐擦り傷性、 耐溶剤性及び耐候性に優れた複層塗膜を形 成するために好ましい。
芳香族系ラジカル重合性不飽和モノマーとしては、 例えば、 スチ レン、 ビニルトルエン、 2 —メチルスチレン、 t —ブチルスチレン 、 クロルスチレン、 ビニルナフ夕レン等が挙げられる。
水酸基含有ラジカル重合性不飽和モノマーとしては、 アク リル酸 2 —ヒ ドロキシェチル、 メ夕ク リル酸 2 —ヒ ドロキシェチル、 ァク リル酸ヒ ドロキシプロピル、 メ夕ク リル酸ヒ ドロキシプロピル、 ァ ク リル酸 4 —ヒ ドロキシブチル、 メタク リル酸 4—ヒ ドロキシプチ ル、 メ夕ク リル酸 2 —ヒ ドロキシプロピル、 メ夕ク リル酸 3 —ヒ ド ロキシプロピルなどの、 アルキル基の炭素数が 2〜 8の、 アク リル 酸又はメ夕ク リル酸のヒ ドロキシアルキルエステル、 (メタ) ァク リル酸ヒ ドロキシアルキルエステルラク トン変性物 (ダイセル化学 株式会社製、 商品名 「ブラクセル F」 シリーズ) などが挙げられる 。 なかでも、 アク リル酸 2 —ヒ ドロキシェチル、 メ夕ク リル酸 2 — ヒ ドロキシェチル、 アク リル酸ヒ ドロキシプロピル、 メタク リ.ル酸 ヒ ドロキシプロピル及びアク リル酸 4 ーヒ ドロキシブチルから選ば れる少なく とも 1種を含有することが、 変性澱粉 ( b 3 0 ) やイソ シァネー ト基を有する生成物 ( I ) との相溶性を向上させて、 塗料 安定性を確保する観点から、 特に好ましい。
その他のラジカル重合性不飽和モノマ一としては、 (メタ) ァク リル酸、 マレイ ン酸、 クロ トン酸、 ィタコン酸、 フマル酸等のカル ボキシル基含有重合性不飽和モノマー、 例えば、 アク リル酸メチル
、 アク リル酸ェチル、 アク リル酸 n —プロピル、 アク リル酸イソプ 口ピル、 アク リル酸 n —、 i _もしくは t —プチル、 アク リル酸へ キシル、 アク リル酸 2 —ェチルへキシル、 アク リル酸 n—ォクチル 、 アク リル酸デシル、 アク リル酸ラウリル、 アク リル酸シクロへキ シル、 メ夕ク リル酸メチル、 メ夕ク リル酸ェチル、 メ夕ク リル酸 n 一プロピル、 メ夕ク リル酸イソプロピル、 メ夕ク リル酸 n —、 i - もしく は t 一プチル、 メ夕ク リル酸へキシル、 メ夕ク リル酸ォクチ ル、 メ夕ク リル酸デシル、 メタク リル酸ラウリル、 メ夕ク リル酸シ クロへキシル等のアク リル酸又はメ夕ク リル酸の炭素数 1 〜 1 8の アルキルエステル又はシクロアルキルエステル ; N —メチロールァ ク リルアミ ド、 N —ブトキシメチルアク リルアミ ド、 N —メ トキシ メチルアク リルアミ ド、 N —メチロールメ夕ク リルアミ ド、 N —ブ トキシメチルメタク リルアミ ドなどの N —置換アク リルアミ ド系又 は N —置換メ夕ク リルアミ ド系モノマーを挙げることができ、 また これらの重合性不飽和モノマーは脂肪酸変性重合性不飽和モノマー を含むこともできる。
脂肪酸変性重合性不飽和モノマーには、 脂肪酸由来の炭化水素鎖 の末端に重合性不飽和基を有する重合性不飽和モノマーが含まれる 。 脂肪酸変性重合性不飽和モノマーと しては、 例えば、 脂肪酸をェ ポキシ基含有重合性不飽和モノマー及び 又は水酸基含有重合性不 飽和モノマーと反応させることにより得られるものを挙げることが できる。
脂肪酸としては、 乾性油脂肪酸、 半乾性油脂肪酸及び不乾性油脂 肪酸が挙げられ、 乾性油脂肪酸及び半乾性油脂肪酸としては、 例え ば、 魚油脂肪酸、 脱水ヒマシ油脂肪酸、 サフラワー油脂肪酸、 亜麻 仁油脂肪酸、 大豆油脂肪酸、 ゴマ油脂肪酸、 ケシ油脂肪酸、 エノ油 脂肪酸、 麻実油脂肪酸、 ブドウ核油脂肪酸、 トウモロコシ油脂肪酸
、 トール油脂肪酸、 ヒマヮリ油脂肪酸、 綿実油脂肪酸、 クルミ 脂 肪酸、 ゴム種油脂肪酸、 ハイジェン酸脂肪酸等が挙げられ、 また不 乾性油脂肪酸としては、 例えば、 ヤシ油脂肪酸、 水添ヤシ油脂肪酸
、 パーム油脂肪酸等が挙げられる。 これらはそれぞれ単独で又は 2 種以上を組合せて使用することができる。 さ らに、 これらの脂肪酸 は、 カプロン酸、 力プリ ン酸、 ラウリ ン酸、 ミ リスチン酸、 パルミ チン酸、 ステアリ ン酸等と併用することもできる。
脂肪酸変性重合性不飽和モノマーを製造するために上記脂肪酸と 反応させることのできるモノマーとしては、 エポキシ基を含有する 重合性不飽和モノマーが好適であり、 例えば、 グリ シジル (メタ) ァク リ レー ト、 /3 —メチルダリ シジル (メタ) ァク リ レー ト、 3 , 4 —エポキシシクロへキシルメチル (メタ) ァク リ レー ト、 3, 4 —エポキシシクロへキシルェチル (メタ) ァク リ レー ト、 3 , 4— エポキシシクロへキシルプロピル (メタ) ァク リ レー ト、 ァリルグ リ シジルエーテル等が挙げられる。
ビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) は、 例えば、 上記ラジカル重合性 不飽和モノマーの混合物を重合開始剤の存在下に、 有機溶剤中で、 ラジカル重合反応させることにより簡易に調製することができ、 ラ ジカル重合性不飽和モノマーの混合物と重合開始剤の混合物を均一 に滴下して、 例えば、 6 0〜 2 0 0で、 好ましくは 8 0〜 : 1_ 8 0で の反応温度にて約 3 0分〜 6時間、 好ましくは 1〜 5時間反応させ ることによって目的の生成物を得ることができる。
上記有機溶剤としては、 例えば、 トルエン、 キシレン、 シクロへ キサン、 n—へキサンなどの炭化水素系溶剤 ; 酢酸メチル、 酢酸ェ チル、 酢酸ブチルなどのエステル系溶剤 ; アセ トン、 メチルェチル ケ 卜ン、 メチルイソプチルケ トン、 メチルアミルケ トンなどのケ 卜 ン系溶剤 ; あるいはそれらの混合物等が挙げられる。
ビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) は、 水酸基価が 5 4 0 0 m K 〇HZ g、 重量平均分子量が 3 , 0 0 0 L 0 0 0 0 0、 特に 5 , 0 0 0 2 0 , 0 0 0の範囲内にあるのが好ましい。 上述のよう に製造されたビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) を、 有機溶剤系溶媒に 溶解又は分散させて用いることができる。
澱粉系樹脂 ( 2 ) は、 変性澱粉 ( b 3 0 ) と、 イソシァネー ト基 を有する生成物 ( I ) と、 ビニル it重合体樹脂 ( b 3 3 ) とを反応 させて得られた樹脂である。 で 、 変性澱粉 ( b 3 0 ) と、 イソ シァネー ト基を有する生成物 ( I ) と、 ビニル共重合体樹脂 ( b 3
3 ) との配合割合は、 要求される塗膜性能に応じて適宜調整するこ とができる。
澱粉系樹脂 ( 2 ) は、 変性澱粉 ( b 3 0 ) 、 ィソシァネー ト基を 有する生成物 ( I ) 及びビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) の合計固形 分重量を基準にして、 変性澱粉 ( b 3 0 ) を 6 0 9 9質量%、 よ り好ましくは 6 5 9 5質量 ィソシァネ一卜基を有する生成物
( I ) を 1 3 9質量% より好ましく は 2 3 3質量%及びビニ ル共重合体樹脂 (b 3 3 ) を 1 3 9質量% 、 より好ましく は 2
3 3質量%の範囲の量で、 澱粉系樹脂 ( 1 ) の製造に関して上述し たものと同様の有機溶剤中で混合し 、 適宜にモノブチル錫ォキサイ ド、 ジブチル錫ォキサイ ド等の錫触媒を加え 、 攪拌下に約 5 0 t 約 2 0 0で、 より好ましく は 6 0 1 5 0 程度の温度で、 3 0分 間〜 1 0時間、 より好ましくは 1 5時間程度反応させることによ つて得ることができる。
変性澱粉 ( b 3 0 ) 、 イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) 及 びビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) の配合割合は、 上記範囲内である ことが、 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性 及び耐溶剤性においてバランスのとれた塗膜を得るために好ましい
なお、 澱粉系樹脂 ( 2 ) の数平均分子量は、 3, 0 0 0〜 2 0 0 , 0 0 0の範囲が好ましい。 上述のように製造された澱粉系樹脂 ( 2 ) を、 有機溶剤系溶媒に溶解又は分散させて好適に使用できる。
澱粉系樹脂 ( 3 )
澱粉系樹脂 ( 3 ) は、 ビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) を、 変性澱 粉 ( b 3 0 ) にグラフ ト重合により結合させた生成物 ( I I ) を含 む樹脂である。 さ らに、 生成物 ( I I ) に、 前記ポリイソシァネー 卜化合物 ( b 3 1 ) と多価アルコール ( b 3 2 ) とを反応させて得 られたイソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) を反応させて得られ た樹脂も用いることもできる。 変性澱粉 ( b 3 0 ) は、 「澱粉系樹 脂 ( 1 ) 」 の項で説明したとおりである。
従来から、 米国特許第 3 4 2 5 9 7 1号明細書及び同第 3 9 8 1 1 0 0号明細書には、 水分散又はスラリー状の澱粉又は変性澱粉に セリ ウム塩をラジカル重合開始触媒として用いたビニルモノマーの グラフ ト重合が開示されている。 また、 特開昭 5 4— 1 2 0 6 9 8 号公報には不飽和基を含有する化合物であるマレイ ン酸で変性した 澱粉に対するスチレン及びアク リルモノマーのグラフ ト重合が開示 されている。 特開平 8 — 2 3 9 4 0 2号公報には有機溶剤中での ( ビニル) エステル化澱粉とビニルモノマーのグラフ ト重合が開示さ れている。 また、 特開昭 5 5— 1 3 3 4 7 2号公報にはラジカル開 始剤を用いての溶液中でのセルロースァセテ一トブチレ一 卜へのビ ニル系モノマーのグラフ ト重合が開示されている。 ニトロセルロー スアセテー トを澱粉及び Z又は変性澱粉に置き換えれば、 ビニルポ リマ一を、 澱粉及び Z又は変性澱粉 ( b 3 0 ) にグラフ 卜重合させ ることは簡易である。
以上、 ビニルポリマーのグラフ ト重合に関して幾つかの公知例を
述べたが、 目的とする澱粉系樹脂 ( 3 ) は、 これらの公知の方法に よって製造することができる。 ここで、 ビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) は、 ラジカル重合性不飽和モノマー又はその混合物を、 有機溶 剤及び重合開始剤の存在下にラジカル重合反応させて得られた樹脂 である。
ここで、 変性澱粉 ( b 3 0 ) 及びビニル共重合体樹脂 ( b 3 3 ) の比率には特に限定はないが、 ラジカル重合性不飽和モノマーとし ては性質の異なったモノマーの混合物を用いること力^ 仕上り性、 付着性、 耐擦り傷性、 耐溶剤性及び耐候性に優れた塗膜を形成する 観点から好ましい。
ラジカル重合性不飽和モノマーは、 かかる混合物の質量合計に対 して、 芳香族系ラジカル重合性不飽和モノマー 1〜 9 0質量%、 好 ましく は 5〜 8 0質量%、 水酸基含有ラジカル重合性不飽和モノマ 一 :! 〜 5 0質量%、 好ましく は 2〜 4 0質量%及びその他のラジカ ル重合性不飽和モノマー 0〜 9 8質量%、 好ましく は 4 7〜 9 5質 量%からなるラジカル重合性不飽和モノマーの混合物であることが 望ましい。 なお、 芳香族系ラジカル重合性不飽和モノマー、 水酸基 含有ラジカル重合性不飽和モノマー 1〜 5 0質量%及びその他のラ ジカル重合性不飽和モノマーは、 澱粉系樹脂 ( 2 ) に挙げたラジカ ル重合性不飽和モノマーと同様である。
これらのラジカル重合性不飽和モノマーのグラフ ト重合は、 例え ば、 上記ラジカル重合性不飽和モノマーの混合物と重合開始剤とを 、 変性澱粉を含む有機溶剤溶液中に滴下し、 ラジカル重合反応させ ることにより簡易に行う ことができる。 ラジカル重合性不飽和モノ マーの混合物と重合開始剤の混合物を均一に滴下して、 例えば、 6 0〜 2 0 0 :、 好ましく は 8 0〜 1 8 0での反応温度にて約 3 0分 間〜 6時間、 好ましく は 1〜 5時間反応させることによって得るこ
とができる。 へ ここで、 重合開始剤として、 公知のラジカル重合開始剤を用いる ことができるが、 変性澱粉の有機溶剤溶液中にモノマー混合物及び 重合開始剤を滴下し、 グラフ ト重合させる方法を採用する場合には 、 過酸化物系の開始剤を用いることが好ましい。 そのような過酸化 物系の開始剤の例としては、 t —ブチルハイ ドロパーォキサイ ド、 P —メン夕ン八ィ ドロパーォキサイ ド、 クメン八ィ ドロパーォキサ ィ ド、 ジイソプロピルベンゼンハイ ドロパーォキサイ ド等のハイ ド 口パーォキサイ ド類 ; t 一ブチルパーォキシラウレー ト、 t 一プチ ルパーォキシベンゾェ一 卜、 t 一プチルパ一ォキシデカノエ一 卜等 のハ0ーォキシエステル類 ; 1 , 5 —ジー t 一ブチルパーォキシ一 3
, 3 , 5 一 リ メチルシクロへキサン等のパーォキシケ夕ール類 ; ァセ 卜酢酸ェチルパーォキサイ ド等のケ トンパーォキサイ ド類 ; 過 酸化ベンゾィル等のジァシルパーォキサイ ド類が挙げられる
上記の有機溶剤としては、 例えば、 トルエン、 キシレン、 シク□ へキサン、 n—へキサンなどの炭化水素系溶剤 ; 酢酸メチル、 酢酸 ェチル、 酢酸ブチルなどのエステル系溶剤 ; アセ トン、 メチルェチ ルケ トン、 メチルイソプチルケ トン、 メチルアミルケ トンなどのケ トン系溶剤 ; あるいはこれらの混合物等が挙げられる。
前記イソシァネート基を有する生成物 ( I ) は、 「澱粉系樹脂 (
1 ) 」 の項で説明したとおりである。
澱粉系樹脂 ( 3 ) は 、 生成物 ( I I ) 及びィソシァネ一 ト基を有 する生成物 ( I ) の合計固形分質量を基準にして 、 生成物 ( I I ) を 5 0 〜 9 9質量 % 、 好ましく は 6 0 〜 9 8質量 %、 イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) を 1 〜 5 0質量%、 好ましく は 2 〜 4 0 質量%の範囲で用いて 、 有機溶剤 (例えば、 卜ルェン、 キシレン、 シク口へキサン、 n―へキサンなどの炭化水素系溶剤 ; 酢酸メチル
、 酢酸エヂル、 酢酸ブチルなどのエステル系溶剤 ; アセ トン、 メチ ルェチルケ トン、 メチルイソプチルケ トン、 メチルアミルケ トンな どのケ トン系溶剤 ; あるいはこれらの混合物等) 中で混合し、 適宜 にモノブチル錫ォキサイ ド、 ジブチル錫ォキサイ ド等の触媒を加え
、 攪拌下に約 5 0で〜約 2 0 0で、 好ましく は 6 0〜 : 1 5 0での温 度で、 3 0分間〜 1 0時間、 好ましく は 1〜 5時間付加反応させる ことによって得られる。
イソシァネー ト基を有する生成物 ( I ) 及び生成物 ( I I ) の配 合割合は、 上記範囲内であることが、 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り 傷性、 付着性、 耐アルカ リ性及び耐溶剤性においてバランスのとれ た塗膜を得るために好ましい。
なお、 澱粉系樹脂 ( 3 ) は、 3 , 0 0 0〜 2 , 0 0 0 , 0 0 0の 範囲、 特に 3, 0 0 0〜 2 0 0 , 0 0 0の範囲の数平均分子量を有 するのが、 造膜性などの観点から好ましい。
なお、 澱粉系樹脂 ( 1 ) 、 澱粉系樹脂 ( 2 ) 及び澱粉系樹脂 ( 3 ) は、 2種以上を組合せて用いることもできる。
光硬化性塗料 (A) 又は光硬化性塗料 (B) には、 下地である澱 粉系着色ベース塗料による塗膜が認識できる程度に、 必要に応じて 、 ポリイソシァネー ト化合物などの架橋剤、 艷消し材、 表面形状調 整材、 表面エネルギー調整剤、 硬度調整剤、 紫外線吸収剤、 光安定 剤、 消泡剤、 有機着色剤、 天然色素及び無機顔料などを使用するこ とができる。 なおポリイソシァネー ト化合物などの架橋剤は、 塗膜 硬度の向上の観点から好ましい。
上記有機着色剤としては、 厚生省令第 3 7号で定められているも のが挙げられる。 例えば、 赤色 2 0 2号 (リ ソ一ルルビン B C A ) 、 赤色 2 0 3号 (レーキレッ ド C) 、 赤色 2 0 4号 (レーキレッ ド C B A ) 、 赤色 2 0 5号 (リ ソールレッ ド) 、 赤色 2 0 6号 (リ ソ
ールレッ ド C A ) 、 赤色 2 0 7号 (リ ソールレッ ド B A ) 、 赤色 2 0 8号 (リ ソールレッ ド S R ) 、 赤色 2 1 9号 (ブリ リアン ト レー キレッ ド R ) 、 赤色 2 2 0号 (ディープマルーン) 、 赤色 2 2 1号
( 卜 レつ シノレツ ) 、 赤色 2 2 8 (パーマ トンレツ ド) 、 だい だい色 2 0 3号 (パ一マネン 卜ォレンジ) 、 だいだい色 2 0 4号 ( ベンチジンオレンン G ) 、 黄色 2 0 5 (ベンチジンエロ一 G ) 、 赤 色 4 0 4号 (ブリ アン 卜ファス 卜スカーレッ ト) 、 赤色 4 0 5号
(パーマネン 卜レッ ド F 5 R ) 、 だいだい色 4 0 1号 (ハンザォレ ンジ) 、 黄色 4 0 1号 (ハンザェ P一 ) 、 青色 4 0 4号 (フタロシ ァニンブルー) などが挙げられる
天然色素としては 、 具体的には 、 力口チノィ ド系では 、 カロチン
、 カロチナール、 力プサンチン、 ピン、 ビキシン、 クロシン、 力ン夕キサンチン 、 アナ 卜一など 、 フラボノィ ド系では 、 シソニン
、 ラファニン、 ェノシァニンなどのようなアン トシァニジン類、 サ フロールイエロー 、 ベニバナなどのようなカルコン類、 ルチン、 ク ェルセチンなどのようなフラボノ一ル類、 力カオ色素のようなフラ ボン類など、 フラビン系では、 リボフラビンなど、 キノ ン系では、 ラッカイ ン酸、 力ルミ ン酸 (コチ一一ル) 、 ケルメス酸 、 ァリザリ ンなどのようなァン トラキノ ン類 、 シコニン、 アル力二ン、 ェキノ クロームなどのようなナフ 卜キノ ン類など、 ポリ フイ リ ン系では、 クロロフィル、 血色素など、 シケ hン系では、 クルクミ ン (夕ーメ リ ック) など、 ベ夕シァニジン系では 、 ベ夕ニンなどが挙げられる 無機顔料としては、 無水ケィ酸、 ケィ酸マグネシウム、 タルク、 カオリ ン、 ベン トナイ ト、 マイ力、 雲母チタン、 ォキシ塩化ビスマ ス、 酸化ジルコニウム、 酸化マグネシウム、 酸化亜鉛、 酸化チタン 、 軽質炭酸カルシウム、 重質炭酸カルシウム、 軽質炭酸マグネシゥ
ム、 重質炭酸マグネシウム、 硫酸バリ ウム、 黄酸化鉄、 ベンガラ、 黒酸化鉄、 グンジヨ ウ、 酸化クロム、 水酸化クロム、 カーボンブラ ック、 カラミ ンなどが挙げられる。
有機顔料、 天然色素及び無機顔料の配合割合は、 使用される用途 や要求される性能に応じて変わり うる。
[澱粉系着色ベース塗料]
澱粉系着色ベース塗料は、 被塗物上に、 光硬化性塗料 (A ) 又は 光硬化性塗料 ( B ) の下地層として塗装され、 複層塗膜に意匠性を 付与する。
澱粉系着色ベース塗料の澱粉系樹脂成分としては、 澱粉を含む樹 脂であれば特に制限されないが、 上述の澱粉系樹脂 ( 1 ) 、 澱粉系 樹脂 ( 2 ) 及び澱粉系樹脂 ( 3 ) のうちの少なく とも 1種を用いる ことが好ましい。
この中でも、 有機溶剤型塗料として、 例えば、 トルエン、 キシレ ン、 シクロへキサン、 n —へキサンなどの炭化水素系有機溶剤、 酢 酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、 ァ セ トン、 メチルェチルケトン、 メチルイソプチルケ トン、 メチルァ ミルケ トンなどのケ トン系有機溶剤を単独もしく は 2種以上組合せ て反応溶剤や希釈溶剤として使用し、 上記澱粉系樹脂成分を溶解又 は分散させて澱粉系着色ベース塗料に使用することができる。
また、 澱粉系着色ベース塗料には、 必要に応じて、 その他の天然 物由来樹脂を配合してもよい。 澱粉系以外の天然物由来樹脂の例と しては、 植物性繊維 (セルロース樹脂) 、 ポリ乳酸に代表されるポ リ ヒ ドロキシカルボン酸、 ポリ力プロラクタム、 変性ポリ ビニルァ ルコールなどが挙げられる。
本発明においては、 天然物由来樹脂としては、 溶剤に可溶性のも のを用いることができるが、 なかでもセルロース由来の樹脂が好適
である。
本願発明者は、 本発明において、 ニ トロセルロース及び Z又はセ ルロースァセテ一 トブチレー トを少量添加することにより、 一液型 ラッカー塗料として用いた時の塗膜の乾燥性が良くなり、 表面硬度 が高くなることを見出した。
また、 ポリ ヒ ドロキシカルボン酸、 特にポリ乳酸も表面硬度を高 める効果が認められるが、 塗膜が脆くなる傾向があり、 セルロース 由来の樹脂のほうが塗膜性能のバランスがよく、 使い易い。
澱粉系着色ベース塗料に好適に使用することのできるニ トロセル ロースとしては、 工業用硝化綿 B N C— H I G— 2 (商品名、 仏べ ルジュラック N C社製) 、 工業用硝化綿 R S 1 — 4 (商品名、 韓国 C N C社製) 、 スワンセル HM 1 — 4 (商品名、 株式会社協鮮洋行 製) 、 セルノバ B TH 1 — 4 (商品名、 旭化成ケミカルズ株式会社 製) 等が挙げられ、 セルロースアセテー トプチレー トとしては、 C A B 3 8 1 - 0. 1、 C A B 3 8 1 - 0. 5、 C A B 3 8 1 — 2、 C A B 5 3 1 - 1 , C A B 5 5 1 - 0. 0 1、 C A B 5 5 1 — 0. 2 (全て商品名、 イース トマンケミカルプロダクツ社製) 等が挙げ られる。
これらの天然物由来樹脂の配合量は、 澱粉系樹脂成分の固形分 1 0 0質量部に対して、 5 0質量部以下、 好ましく は 5〜 4 0質量部 、 さ らに好ましく は 1 0〜 3 5質量部であることが、 澱粉系着色べ ース塗料の乾燥性ゃ耐擦り傷性及び耐溶剤性を確保する面からも好 ましい。 また、 澱粉系着色ベース塗料には、 必要に応じて有機着色 剤、 天然色素及び無機顔料を使用することができる。
有機着色剤、 天然色素及び無機顔料としては、 光硬化性塗料 (A ) 又は光硬化性塗料 (B) において例示したものを用いることがで きる。 有機顔料、 天然色素及び無機顔料の配合割合は、 使用される
用途や要求される性能に応じて変わり うるが、 通常、 澱粉系バイ ン ダ一 1 0 0質量部に対して、 0 . 0 0 1 〜 1 0質量部、 好ましく は 0 . 0 1 〜 5質量部の範囲である。
さ らに、 澱粉系着色ベース塗料には、 従来から公知の架橋剤、 例 えば、 前記ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) で例示した化合物 等、 メラミ ン樹脂、 グアナミ ン樹脂、 尿素樹脂などを、 硬化性向上 を目的として加えることができる。
また、 可塑剤、 紫外線安定剤、 金属 ドライヤー、 流動性調整剤、 ハジキ防止剤、 垂れ止め防止剤、 酸化防止剤、 つや消し剤、 艷出し 剤、 防腐剤、 硬化促進剤、 擦り傷防止剤、 消泡剤等を適宜添加する ことができる。
なお澱粉系着色べ一ス塗料として液状のものは、 例えば、 ローラ 一塗装、 刷毛塗装、 浸漬塗装、 スプレー塗装 (非静電塗装、 静電塗 装など) 、 力一テンフロー塗装、 スク リーン印刷、 凸版印刷などの 塗装又は印刷技法により適用することができる。
[複層塗膜形成方法について]
本発明の複層塗膜形成方法は、 被塗物に特に制限はなく、 金属、 プラスチック、 木材などが使用できる。 この中でも、 特に被塗物と プラスチックを用いて、 本発明の複層塗膜を形成することによって 、 意匠性と硬度及び耐擦傷性を付与したプラスチック製品を得るこ とができる。 このようなプラスチックとして、 例えば、 アク リル樹 脂、 ポリエステル'樹脂、 ポリアミ ド樹脂、 ポリカーボネー ト樹脂、 A B S樹脂、 ポリプロピレン樹脂、 ポリエチレン樹脂が挙げられる 本発明の塗膜形成方法としては、 以下の 3つの工程を挙げること ができる。
上記から選ばれる被塗物上に、
(工程 1 ) 澱粉系着色ベース塗料を乾燥膜厚として、 0. 1〜 3 0 m, 好ましくは 0. 5〜 : 1 0 m、 さらに好ましくは:! 〜 5 mとなるように塗装する。 次いで、 塗装後の塗膜の乾燥は、 1 0 0 t:未満、 好ましく は 4 0で以上でかつ 9 0 以下で 1〜 4 0分間加 熱する。 又は常温 ( 4 0 未満) で 1 0分間以上セッティ ングする
(工程 2 ) 光硬化性塗料 (A) 又は光硬化性塗料 (B) を、 乾燥 膜厚として 0. :!〜 3 0 m、 好ましくは l〜 2 5 / m、 さ らに好 ましく は 5〜 2 0 ; a m塗装する。
(工程 3 ) 上記塗膜に光照射を行う ことによって複層塗膜を得る ことができる。
上記澱粉系着色ベース塗料及び光硬化性塗料 (A) 又は光硬化性 塗料 (B) の塗装方法としては、 例えば、 スプレー塗装方法、 静電 塗装方法、 カーテンコー ト塗装方法、 スピンコー ト塗装方法、 ディ ッビング塗装方法などを挙げることができ、 当該塗装方法により塗 膜を形成することができるが、 この中でもスプレー塗装方法が好ま しい。
上記塗装方法には、 必要に応じて有機溶剤を使用することができ る。 光硬化性塗料 (A) 又は光硬化性塗料 (B) の固形分濃度は、 塗装可能な範囲であれば特に制限はないが、 好ましくは 1 0〜 5 0 質量%の範囲である。 なおスプレー塗装後の塗着塗料に残存する有 機溶剤を揮発させるため、 4 0で以上でかつ 9 0 以下で 1分間〜 4 0分間加熱するか、 又は常温 ( 4 0で未満) で 1 0分間以上のセ ッティ ングを行う ことがよい。
なお、 光硬化性塗料 (A) 又は光硬化性塗料 (B ) の塗膜の硬化 させるために、 光照射、 又は光照射及び加熱の併用系を用いること ができる。 なお、 当該光照射及び加熱の併用系では、 光照射と加熱
とを同時に適用する、 光照射後に加熱を適用する、 又は加熱後に光 照射することができる。 '' " 本発明において、 光照射とは、 放射線を照射することを意味する 。 当該放射線としては、 特に制限はないが、 電子線、 紫外線、 可視 光、 a線, )6線, ァ線等を用いることができる。 好ましくは波長 1 5 0〜 4 5 0 n mの紫外線の範囲が適当である。 光重合開始剤の種 類に応じて、 感度の高い波長を有する照射源を適宜選択して使用す ることができる。
紫外線の照射源としては、 例えば、 高圧水銀灯、 超高圧水銀灯、 キセノ ンランプ、 カーボンアーク、 メタルハライ ドランプ、 太陽光 などを挙げることができる。 塗膜への紫外線照射条件は、 通常、 積 算光量が 1 0 0〜 2, 0 0 O m J / c m2, 好ましく は 2 0 0〜 1 , 5 0 0 m J Z c m2となる範囲が適している。 紫外線を照射する 場合には、 照射時間としては、 1秒間〜 5分程度が好ましい。
加熱手段としては、 特に限定されるものではなく、 例えば、 熱風 炉、 電気炉、 赤外線誘導加熱などの乾燥設備を適用できる。 加熱温 度は、 通常、 3 5〜: 1 0 0で程度、 好ましく は 4 0〜 9 0 の範囲 にあることが、 特に被塗物がプラスチックである場合に適している 。 加熱時間は、 特に制限されるものではないが、 通常、 1〜 3 0分 の範囲が好適である。 溶剤を含有する光硬化型塗料 (A) 又は光硬 化性塗料 (B) を塗装する場合、 塗装後に加熱するか又はセッティ ングすることによって溶剤を揮発させてから光照射することが望ま しい。
本発明の塗膜形成方法による物品は、 例えば、 電気部品、 携帯電 話、 照明、 電気素子、 半導体、 自動販売等の材料 (例えば、 塗料材 料、 接着材料、 印刷材料、 シー ト材料、 積層材料及び成型材料等) として使用することができる。 '
実施例
以下、 実施例を挙げて本発明をさ らに具体的に説明するが、 本発 明はこれのみに限定されるものではない。 なお、 「部」 及び 「%」 は、 特にことわらない限り、 「質量部 」 及び 「質量%」 である。
[光硬化性塗料 (A) からなる塗膜層を有する複層塗膜に関する実 施例]
[製造例 A - 1 ] 変性澱粉 N o - A一 1の製造例 (変性澱粉 ( a 1
0 ) に相当)
ハイアミ ロースコーンスターチ (水酸基価 5 0 0 m g OH/ g
) 2 5部をジメチルスルホキシ (D M S O) 2 0 0部に懸濁させ
、 攪拌しながら 9 0 まで昇温し 、 2 0分間その温度に保持して糊 化させる。 この溶液に重炭酸ナ 卜 リ ゥム 2 0部を触媒として添加し
、 9 0でを維持してラゥリ ン酸ビニル 1 7部を添加し、 その温度で
1時間反応させた。 次に、 更に酢酸ビニル 3 7部を添加して、 同じ く 8 0でで 1時間反応させた。 その後 、 反応液を水道水中に流し込 んで高速にて攪拌し、 粉砕を行い 過 · 脱水乾燥して、 変性澱粉
N o . A— 1 を調製した。
[製造例 A _ 2 ] ポリ ウレタン樹脂溶液 N o . A— 1の製造例 (生 成物 ( I ) に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた
1 Lの反応容器に、 トルエン 1 2 5部 、 イソホロンジイソシァネー 卜 (ポリイソシァネー 卜化合物に相当 ) 3 7 7部を仕込み、 窒素雰 囲気下で攪拌混合して 8 0でまで昇温した。
次いで、 1 , 4一ブタンジオール (多価アルコールに相当) 1 2 3部を 3時間かけて滴下し、 滴下終了後、 8 0でで 3 0分間熟成し て、 樹脂固形分 8 0 %、 ポリ ウレタン樹脂溶液 N o . A— 1 を調製 した。 なおポリ ウレタン樹脂溶液 N o . A— 1の樹脂固形分の N C
〇価は、 5 5 m g N C OZ gであった。
[製造例 A— 3 ] アク リル樹脂溶液 N o . A— 1の製造例 (ビニル 共重合体樹脂に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 3 3 3部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌混合して 1 0 0でまで昇温した。 次いで、 下記 「混合物 N o . A 一 1」 溶液を 4時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0でで 1時間 熟成して、 樹脂固形分 6 0 %のアク リル樹脂溶液 N o . A— 1.を得 た。 得られたアク リル樹脂溶液 N o . A— 1 の樹脂固形分の水酸基 価は、 8 6 m g KOHZ gであった。
[混合物 N o . A— 1 ]
スチレン 2 0 0部 メ夕ク リル酸メチル 1 5 0部 アク リル酸 n—ブチル 5 0部 メ夕ク リル酸 2 —ヒ ドロキシェチル 1 0 0部
2 , 2 ' —ァゾビス 2 —メチルプチロニ ト リル 2 5部
[製造例 A— 4 ] アク リル樹脂溶液 N o . A— 2の製造例 (比較製 造例用)
温度計、 .サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 3 3 3部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌混合して 1 0 0でまで昇温した。 次いで、 下記 「混合物 N o . A 一 2」 溶液を 4時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0でで 1時間 熟成して、 樹脂固形分 6 0 %のアク リル樹脂溶液 N o . A— 2 を得 た。 得られたアク リル樹脂溶液 N o . A— 2の樹脂固形分の水酸基 価は、 8 6 m g K〇HZ gであった。
[混合物 N o . A - 2 ]
メ夕ク リル酸メチル 3 5 0部
ァク リル酸 n—ブチル 5 0部 メ夕ク リル酸 2 —ヒ ドロキシェチル 1 0 0部
2 , 2 ' —ァゾビス 2 —メチルブチロニ ト リル 2 5部
[澱粉系樹脂の製造例]
[製造例 A— 5 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . A— 1の製造例
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び冷却管を備えた 1 Lの反応容器に、 酢酸ブチル 5 9 5部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0でを保持して製造例 A— 1で得た変性澱粉 N o . A— 1 1 8 0部を反応容器中に仕込 み、 その後 1 0 0でに昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . A— 1が 完全に溶解するまで攪拌した。
次に、 製造例 A— 2で得たポリウレタン樹脂溶液 N o . A_ l を 2 5部仕込み、 均一になるまで攪拌した後、 触媒としてジブチル錫 ジラウレー ト 0. 0 2部を添加し、 窒素雰囲気で攪拌しながら 1 0 0でにて 6時間反応を行って、 固形分 2 5 %の澱粉系樹脂溶液 N o . A— 1 を得た。 澱粉系樹脂溶液 N o . A— 1 の樹脂固形分の N C 〇価は、 0. 4 m g N C OZ gであった。
[製造例 A— 6 ] グラフ 卜生成物溶液の製造例 (着色ベース塗料用
)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 酢酸ブチル 4 6 6部を仕込み、 窒素雰囲気下に 攪拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0でに保持して、 製 造例 A— 1で得た変性澱粉 N o . A— 1 を 1 6 0部反応容器中に仕 込み、 その後 1 0 0でに昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . A— 1 が完全に溶解するまで攪拌した。 次いで、 下記組成の 「混合物 N o . A_ 3」 溶液を 1時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0でで 1 時間熟成して、 樹脂固形分 3 0 %のグラフ ト生成物溶液を得た。
[混合物 N o . A - 3 ]
スチレン 2 8部 メ夕ク リル酸メチル 4部 アク リル酸 n—ブチル 4部 メ夕ク リル酸 2—ヒ ドロキシェチル 4部 パー力 ドックス C H— 5 0 L (注 1 ) 4部
(注 1 ) パー力 ドックス C H— 5 0 L : ジァシルパ一オキサイ ド 5 0 %含有、 化薬ァクゾ株式会社製、 重合開始剤
[製造例 A— 7 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2の製造例 (着色べ一 ス塗料用)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び冷却管を備えた 1 Lの反応容器に、 齚酸ブチル 5 8 1. 6部、 製造例 A— 3で得たァ ク リル樹脂溶液 N o . A— 1 を 3 3. 4部仕込み、 窒素雰囲気下で 攪拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0でを保持して製造 例 A— 1で得た変性澱粉 N o . A- 1 1 6 0部を反応容器中に仕 込み、 その後 1 0 0 に昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . A - 1 が完全に溶解するまで攪拌した。
次に、 製造例 A_ 2で得たポリ ウレタン樹脂溶液 N o . A— 1 を 2 5部仕込み、 均一になるまで攪拌した後、 触媒としてジブチル錫 ジラウレー ト 0. 0 2部を添加し、 窒素雰囲気で攪拌しながら 1 0 0でにて 6時間反応を行って、 固形分 2 5 %の澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2 を得た。 澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2の樹脂固形分の N C 〇価は、 0. A m g N C OZ gであった。
[製造例 A— 8 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . A— 3の製造例 (着色べ一 ス塗料用)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に トルエン 1 2 5部、 へキサメチレンジイソシァネ
ー ト 2 9 2部を仕込み、 窒素雰囲気下に攪拌混合して 8 0 まで昇 温した。 次いで、 ト リエチレングリコール 2 0 8部を 3時間かけて 滴下し、 滴下終了後、 8 0 で 3 0分間熟成して、 樹脂固形分 8 0 %のポリ ウレタン樹脂溶液 N o . A— 2を得た。 このポリ ウレタン 樹脂の N C O価は、 5 8 m g N C〇Z gであった。
次に、 温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器及び冷却管を備えた 1 L の別の反応容器に、 酢酸ブチル 4 1部、 製造例 A— 6で得たグラフ ト生成物溶液を 6 0 0部仕込み、 窒素雰囲気下に攪拌しながら 1 0 0でまで昇温した。 次に、 上記で得たポリ ウレタン樹脂溶液 N o .
A— 2を 2 5部仕込み、 均一になるまで攪拌した後、 触媒としてジ ブチル錫ジラヴレー ト 0. 0 4部を添加し、 窒素雰囲気で攪拌しな がら 1 0 0 で 6時間反応後、 酢酸ブチルで希釈して固形分 2 5 % となるように希釈して、 澱粉系樹脂溶液 N o . A _ 3 を得た。
[澱粉系着色ベース塗料の製造]
[製造例 A ― 9 ] 着色ベース塗料 N o . A— 1の製造例
製造例 A ― 5で得た澱粉系樹脂溶液 N o . A一 1 を 4 0 0部 (固 形分 1 0 0部 ) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S (注 2 ) 4 6部
(固形分 2 3部 ) 、 八ィコンク黒 (注 3 ) 3部 (固形分 3部) 、 サ イ リ シァ 4 4 6 (注 4 ) 1. 5部 (固形分 1 . 5部) 及びメチルェ チルケ 卜ン 5 9 . 5部を加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2
5 %の着色ベ一ス塗料 N o . A _ 1 を得た。
(注 2 ) アルぺ一ス ト— 7 6 4 0 N S : 東洋アルミニゥム社製、 商 品名、 アル二一ゥムペース 卜。
(注 3 ) 八ィ 3ンク黒 : 横浜化成株式会社製 、 溶剤型塗料用着色剤
(注 4 ) サイ リ シァ 4 4 6 : 富士シリ シァ化学株式会社製、 含水無 定形二酸化ケイ素 (艷消し剤) 。
[製造例 A— 1 0 ] 着色ベース塗料 N o . A— 2の製造例
製造例 A— 7で得た澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2 を 4 0 0部 (固 形分 1 0 0部) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固形 分 2 3部) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4 4 6 1. 5部 (固形分 1. 5部) 及びメチルェチルケトン 5 9. 5 部を加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色ベース塗 料 N o . A— 2を得た。
[製造例 A— 1 1 ] 着色ベース塗料 N o . A— 3の製造例
製造例 A— 9で得た着色ベース塗料 N o . A— 1 に、 タケネー ト D - 1 7 0 H N (注 5 ) を 5部添加攪拌し、 メチルェチルケ トンで 固形分を調整して、 固形分 2 5 %の着色ベース塗料 N o . A— 3 を 得た。
(注 5 ) タケネー ト D _ 1 7 0 HN : 武田薬品社製、 商品名、 へキ サメチレンジイソシァネー トのイソシァヌ レー ト体。
[製造例 A— 1 2 ] 着色べ一ス塗料 N o . A— 4の製造例
製造例 A— 8で得た澱粉系樹脂溶液 N o . A— 3 を 4 0 0部 (固 形分 1 0 0部) 、 アルべ一ス ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固形 分 2 3部) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4 4 6 1. 5部 (固形分 1. 5部) 及びメチルェチルケ トン 5 9. 5 部を加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色ベース塗 料 N o . A _ 4を得た。
不飽和基含有澱粉系樹脂 ( 2 0 ) の製造例
[製造例 A— 1 3 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 1の製 造例 ( 2—ァク リ ロイルォキシェチルイソシァネー ト付加タイプ) 温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 脱水した酢酸ブチル 3 0 0部を仕込み、 窒素雰 囲気下に攪拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0でに保持
して、 製造例 A— 1で得た変性澱粉 N o . A— 1 1 8 0部を反応 容器中に仕込み、 その後 1 1 0でに昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . A— 1が完全に溶解するまで攪拌した
2—了り ロイルォキシェチルイソシァネー ト 2 0部及びジブチ ル錫ジラウレー ト 0. 0 4部を仕込み、 1 1 0 で 3時間反応させ た後、 酢酸ブチル 3 0 0部を仕込んで冷却し 、 固形分濃度 2 5 %の 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A - 1 を得た。
[製造例 A ― 1 4 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2の製 造例 (ィソホロンジイソシァネー ト一ヒ ド Pキシェチルァク リ レー 卜付加タイプ )
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた
1 Lの反応容器に、 脱水した酢酸ブチル 3 0 0部、 イソホロンジィ ソシァネー ト 3 1部を仕込み、 1 1 0でに昇温した。 次いで 1 1 0 に保持してヒ ドロキシェチルァク リ レー ト 1 6部を 1時間かけて 滴下した。 1 1 0でに保持したまま 1時間反応させた後、 製造例 A — 1で得た変性澱粉 N o . A - 1 1 8 0部及びジブチル錫ジラウ レー ト 0. 0 4部を反応容器中に仕込み、 1 1 0でで 3時.間反応さ せた後、 酢酸ブチル 3 8 1部を仕込んで冷却し、 固形分濃度 2 5 % の不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 2を得た。
糖類及び 又は変性糖類のアク リル酸エステル ( 2 1 ) の製造例 [製造例 A— 1 5 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 3の製 造例
マルトース 1 0部をジメチルホルムアミ ド 5 O mLに溶解し、 0 ででト リェチルァミ ン 1 0 mLを加えた。 さ らに、 ァク リ ロイルク 口ライ ド 4. 5 mLを 0 で滴下し、 撹拌下、 室温に戻した。 4時 間撹拌後、 反応液を濾紙で吸引濾過した。 アセ トン 3 0 O mLを加 えて沈殿させ、 沈殿を吸引濾取し、 減圧下よく乾燥させて粗製物 8
部を得た。 次いで、 精製溶出溶媒 (酢酸ェチル Zメタノール 水 =
7 : 2 : 1 ) で、 分留物を集めた後、 有機溶媒を減圧濃縮し、 残查 物を凍結乾燥して白色粉末 5部を得た。 次いで、 該白色粉末を酢酸 ブチルで希釈して、 固形分濃度 2 5 %の不飽和基含有澱粉系樹脂溶 液 N o . A _ 3 を得た。
不飽和基含有澱粉系樹脂 N o . A— 3に導入されたァク リ ロイル 基の数を N M R測定 (注 6 ) にて確認したところ、 マルトースが有 する水酸基 8個のうち 4個にァク リ ロイル基が導入されていた。
(注 6 ) NMR測定 : 測定溶媒に重水を使用して、 2 0 0 MH z の プロ トン NMRを使用した。 ァク リ ロイル基に由来するプロ トン ( <5値が 5. 9〜 6. 6 p p m) の積分値、 グルコース単位骨格のァ ノマ一位のプロ トン ( δ値が 4. 7〜 5. 5 p p m) の積分値の比 率から求めた。
デキス ト リ ン及び 又は変性デキス ト リ ンのァク リル酸エステル ( 2 2 ) の製造例
[製造例 A— 1 6 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 4の製 造例
蒸留装置、 温度計、 及び攪拌機を備えた反応容器にデキス ト リ ン (平均重合数 3のグルコース重合体、 平均水酸基 1 1個を有する)
8 0部、 メチルイソプチルケ トン 1 0 0部、 メチルヒ ドロキノ ン 0 . 1 6部、 水酸化リチウム 1水和物 5. 9部及びメチルァク リ レー ト 5 0 6. 2部を仕込んだ。
次いで、 この溶液中に窒素を吹き込みながら 9 0でに加熱攪拌し 、 メチルァク リ レー ト、 メタノール、 メチルイソプチルケ トンを少 しづつ系外へ留去した。 留去に伴い減少するメチルァク リ レー トと メチルイソプチルケ トンは、 減少分を反応容器内へ添加した。 留去 に伴う脱メタノール量から、 4官能分の水酸基がアク リル酸エステ
ル化されたところで冷却した。 反応液を減圧下で濃縮し、 残留物に 酢酸ェチルを添加して目的物を分液し、 固形分濃度 2 5 %の不飽和 基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 4を得た。
[製造例 A— 1 7 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 5の製 造例
製造例 A— 1 6におけるデキス 卜リ ン (平均重合数 3のダルコ一 ス重合体) の代わりに、 平均重合数 4のグルコース重合体デキス ト リ ンを使用し、 デキス ト リ ンが有する平均水酸基 1 4個のうち 1 0 個にァク リ ロイル基が導入されるまで反応時間を延長した以外は製 造例 A— 1 6 と同様にして、 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A _ 5を得た。
[製造例 A— 1 8 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 6の製 造例
デキス トリ ンが有する平均水酸基 1 1個のうち 1個にァク リ ロイ ル基が導入されるまで ( 1官能分の水酸基をアク リル酸エステル化 ) 反応時間を短縮した以外は、 製造例 A— 1 6 と同様にして、 不飽 和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 6 を得た。
[製造例 A— 1 9 ] 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 7の製 造例
製造例 A_ l 6 におけるデキス ト リ ン (平均重合数 3のダルコ一 ス重合体、 平均水酸基 1 1個を有する) の代わりに、 グルコース重 合体デキス ト リ ン (平均重合数 5、 平均水酸基 1 7個) を使用し、 グルコース重合体デキス ト リ ンが有する平均水酸基 1 7個のうち 1 5個にァク リ ロイル基が導入されるまで ( 1 5官能分の水酸基をァ ク リル酸エステル化) 反応時間を延長した以外は、 製造例 A— 1 6 と同様にして、 不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A— 7 を得た。
[製造例 A— 2 0 ] 光硬化性化合物溶液 N o . A— 1の製造例 (光
硬化性化合物 ( a 3 ) に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 撹拌機、 還流冷却器及び空気吹込装置 を備え付けた反応容器に、 イソホロンジイソシァネー ト 8 8 8部、 2 —ヒ ドロキシェチルァク リ レー ト 4 6 4部及びハイ ドロキノ ンモ ノメチルエーテル 0. 7部を仕込み、. 反応容器内に空気を吹き込み ながら、 8 0 に昇温してその温度に 5時間保ち、 加えた 2 —ヒ ド ロキシェチルァク リ レー トが実質的に全て反応したのを確認した後 、 ペン夕エリスリ トール 1 3 6部、 酢酸ブチル 3 7 2部及びジブチ ルチンジラウレー ト 0. 2部を添加してさ らに 8 0でに保持し、 ィ ソホロンジイソシァネー トが実質的に全て反応したのを確認して冷 却し、 樹脂固形分 8 0 %の光硬化性化合物溶液 N o . A— 1 を得た 。 この樹脂の数平均分子量は約 1 , 5 0 0であった。
[光硬化性塗料 (A) の製造例]
[製造例 A— 2 1 ] 光硬化性塗料 (A) N o . A— 1の製造 製造例 A— 1 3で得られた不飽和基含有澱粉系樹脂溶液 N o . A — 1 1 0 0部 (固形分) 、 ィルガキュア 1 8 4 (注 7 ) 6部、 製造例 A— 2 0で得た光硬化性化合物溶液 N 0. A— 1 2 0 Q部
(固形分) を添加して溶解した後、 酢酸ブチルで固形分濃度 3 0 % に希釈して、 光硬化性塗料 (A) N o . A— 1 を得た。
(注 7 ) ィルガキュア 1 8 4 : チバスペシャルティ ケミカルズ社製 、 光ラジカル重合開始剤。
[製造例 A— 2 2〜A_ 3 1 ] 光硬化性塗料 (A) N o . A— 2〜 N o . A— 1 1の製造
表 1 の配合とする以外は、 製造例 A— 2 1 と同様にして、 光硬化 性塗料 (A) N o . A_ 2〜N o . A— 1 1 を得た。
表 1
[比較製造例 A— 1 ] 着色ベース塗料 N o . A— 5の製造
製造例 A— 4で得たアク リル樹脂溶液 N o . A - 2 4 0 0部 ( 固形分 1 0 0部) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固 形分 2 3部) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4 4 6 1. 5部 (固形分 1. 5部) 及びメチルェチルケ トン 5 9. 5部を加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色ベース 塗料 N o . A_ 5を得た。
[比較製造例 A— 2 ] 光硬化性塗料 N o . A— 1 2の製造
製造例 A— 2 0で得た光硬化性化合物溶液 N o . A— 1 を 1 0 0 部 (固形分) にィルガキュア 1 8 4 3部を添加して溶解した後、 酢酸ブチルで固形分濃度 3 0 %に希釈して、 光硬化性塗料 N o . A — 1 2を得た。
[試験用素材板について]
試験板として、 サイコラック Y 6 6 5 C— 4 5 0 (日本 G Eブラ スティ ックス社製、 商品名、 A B S樹脂) の 2. 0 mm X 1 0 0 m mX 1 5 0 mmを用いた。
[実施例 A— 1 ]
工程 1 : 上記の試験板をイソプロパノールで脱脂した後に、 製造 例 A— 9で得た着色ベース塗料 N o . A - 1 をエアスプレーで乾燥 塗膜が 8 mになるように塗装し、 6 0でで 1 5分間乾燥させ、 塗 膜を形成させた。
工程 2 : 製造例 A— 2 1で得た光硬化性塗料 (A) N o . A— 1 をエアスプレーで乾燥塗膜が 1 2 z mになるように塗装して、 6 0 で 5分間乾燥させ、 塗膜を形成させた。
工程 3 : 高圧水銀ランプで 6 0 O m J Z c m2の紫外線を照射し て光硬化させ、 複層塗膜 N o . A— 1 を形成した。
[実施例 A— 2〜 A _ 1 5 ]
表 2に示す塗料と工程をとる以外は実施例 A— 1 と同様にして複 層塗膜 N o . A_ 2〜N o . A— 1 5を形成した。
表 2
[比較例 A— :! 〜 A— 3 ]
表 3 に示す塗料と工程をとる以外は、 実施例 A— 1 と同様にして 複層塗膜 N o . A— 1 6〜N o . A— 1 8 を形成した。
表 3
上記の複層塗膜 N o . A— :! 〜 N o . A— 1 8 を有する試験板を 用い、 後述の試験条件に従って試験に供した。 実施例の結果を表 2 に、 比較例の結果を表 3 に、 併せて示す。
[光硬化性塗料 ( B ) からなる塗膜層を有する複層塗膜に関する実 施例]
[製造例 B— 1 ] 変性澱粉 N o . B— 1 の製造例 (変性澱粉 ( b 3 0 ) に相当)
ハイアミ ロースコーンスターチ (水酸基価 5 0 0 m g K〇 HZ g ) 2 5部をジメチルスルホキシ ド (DM S O) 2 0 0部に懸濁させ
、 攪拌しながら 9 0でまで昇温し、 2 0分間その温度に保持して糊
化させた。 この溶液に重炭酸ナ ト リ ウム 2 0部を触媒として添加し 、 9 0でを維持してラウリ ン酸ビニル 1 7部を添加し、 その温度で 1時間反応させた。 次に、 更に酢酸ビニル 3 7部を添加して、 同じ く 8 0でで 1時間反応させた。 その後、 反応液を水道水中に流し込 んで高速にて攪拌し、 粉砕を行い、 濾過 · 脱水乾燥して、 変性澱粉 N o . B— 1 を調製した。
[製造例 B— 2 ] ポリ ウレタン樹脂溶液 N o . B— 1の製造例 (生 成物 ( I ) に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 1 2 5部、 イソホロンジイソシァネー ト (ポリイソシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) に相当) 3 7 7部を仕込 み、 窒素雰囲気下で攪拌混合して 8 0でま.で昇温した。 次いで、 1 , 4—ブタンジオール (多価アルコール ( b 3 2 ) に相当) 1 2 3 部を 3時間かけて滴下し、 滴下終了後、 8 0でで 3 0分間熟成して 、 樹脂固形分 8 0 %、 ポリ ウレタン樹脂溶液 N o . B _ l を調製し た。 なおポリウレタン樹脂溶液 N o . B _ 1 の樹脂固形分の N C O 価は、 5 5 m g N C O Z gであった。
[製造例 B _ 3 ] ポリ ウレタン樹脂溶液 N o . B— 2の製造例 (生 成物 ( I ) に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 1 2 5部、 イソホロンジイソシァネー ト (ポリイゾシァネー ト化合物 ( b 3 1 ) に相当) 3 2 5部を仕込 み、 窒素雰囲気下で攪拌混合して 8 0 :まで昇温した。 次いで、 ト リエチレングリ コール (多価アルコール ( b 3 2 ) に相当) 1 1 7 部を 3時間かけて滴下し、 滴下終了後、 8 0でで 3 0分間熟成して 、 樹脂固形分 8 0 %のポリ ウレタン樹脂溶液 N o . B— 2を調整し た。 なおポリウレタン樹脂溶液 N o . B— 2の樹脂固形分の N C O
価は、 5 7 m g N C〇Z gであった。
[製造例 B— 4 ] アク リル樹脂溶液 N o . B— 1の製造例 (ビニル 共重合体樹脂 ( b 3 3 ) に相当)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 3 3 3部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌混合して 1 0 0でまで昇温した。 次いで、 下記 「混合物 N o . B _ 1」 溶液を 4時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0 :で 1時間 熟成して、 樹脂固形分 6 0 %のアク リル樹脂溶液 N o . B— 1 を得 た。 得られたアク リル樹脂溶液 N o . B _ 1の樹脂固形分における 水酸基価は、 8 6 m g K〇HZ gであった。
[混合物 N o . B— 1 ]
スチレン 2 0 0部 メ夕ク リル酸メチル 1 5 0部 アク リル酸 n—ブチル 5 0部 メ夕ク リル酸 2—ヒ ドロキシェチル 1 0 0部
2 , 2 , —ァゾビス 2—メチルブチロニト リル 2 5部
[製造例 B— 5 ] アク リル樹脂溶液 N o . B— 2の製造例 (比較製 造例)
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 トルエン 3 3 3部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌混合して 1 0 0でまで昇温した。 次いで、 下記 「混合物 N o . B 一 2」 溶液を 4時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0でで 1時間 熟成して、 樹脂固形分 6 0 %のアク リル樹脂溶液 N o . B _ 2 を得 た。 得られたアク リル樹脂溶液 N o . B— 2の樹脂固形分における 水酸基価は、 8 6 m g KOHZ gであった。
[混合物 N o . B - 2 ]
メタク リル酸メチル 3 5 0部
アクリル酸 n—ブチル 5 0部 メタク リル酸 2—ヒ ドロキシェチル 1 0 0部
2 , 2 , 一ァゾビス 2 —メチルブチロニト リル 2 5部
[澱粉系樹脂 ( 1 ) 及び澱粉系樹脂 ( 2 ) の製造例]
[製造例 B— 6 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . B— 1の製造例
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び冷却管を備えた 1 Lの反応容器に、 酢酸ブチル 5 9 5部を仕込み、 窒素雰囲気下で攪 拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0 を保持して製造例 B— 1で得た変性澱粉 N o . B - 1 1 8 0部を反応容器中に仕込 み、 その後 1 0 0 に昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . B— 1が 完全に溶解するまで攪拌した。
次に、 製造例 B— 2で得たポリウレタン樹脂溶液 N o . B _ l を 2 5部仕込み、 均一になるまで攪拌した後、 触媒としてジブチル錫 ジラウレー ト 0. 0 2部.を添加し、 窒素雰囲気で攪拌しながら 1 0 0でにて 6時間反応を行って、 固形分 2 5 %の澱粉系樹脂溶液 N o . B— 1 を得た。 澱粉系樹脂溶液 N o . B— 1の樹脂固形分の N C O価は、 0. A m g N C OZ gであった。
[製造例 B _ 7〜 B— 9 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . B— 2〜N o . B - 4の製造例
表 4の配合内容とする以外は、 製造例 B— 6 と同様にして澱粉系 樹脂溶液 N o . B— 2〜N o . B— 4を得た。 併せて、 表 4に特性 も示す。
表 4
内は固形分を示す。
[澱粉系樹脂 ( 3 ) の製造例]
[製造例 B— 1 0 ] グラフ ト生成物溶液の製造
温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に、 酢酸ブチル 4 6 6部を仕込み、 窒素雰囲気下に 攪拌しながら 5 0でまで昇温した。 次いで、 5 0でに保持して、 製 造例 B— 1で得た変性澱粉 N o . B— 1 を 1 6 0部反応容器中に仕 込み、 その後 1 0 0でに昇温して、 仕込んだ変性澱粉 N o . B - 1 が完全に溶解するまで攪拌した。 次いで、 下記組成の 「混合物 N o . B— 3」 溶液を 1時間かけて滴下し、 滴下終了後、 1 0 0でで 1 時間熟成して、 榭脂固形分 3 0 %のグラフ ト生成物溶液を得た。
「混合物 N o . B— 3」
スチレン 2 8部 メ夕ク リル酸メチル 4部 アク リル酸 n—ブチル 4部 メ夕ク リル酸 2 _ヒ ドロキシェチル 4部
パー力 ドックス C H— 5 0 L 4部
[製造例 B— 1 1 ] 澱粉系樹脂溶液 N o . Β 5の製造 ' 温度計、 サーモスタッ ト、 攪拌器、 冷却管及び滴下装置を備えた 1 Lの反応容器に トルエン 1 2 5部、 へキサメチレンジイソシァネ ー ト 2 9 2部を仕込み、 窒素雰囲気下に攪拌混合して 8 0 まで昇 温した。 次いで、 トリエチレングリコール 2 0 8部を 3時間かけて 滴下し、 滴下終了後、 8 0 で 3 0分間熟成して、 樹脂固形分 8 0 %のポリ ウレタン樹脂溶液を得た。 このポリ ウレタン樹脂の N C O 価は、 5 8 m g N C OZ gであった。 次に、 温度計、 サ一モスタツ ト、 攪拌器及び冷却管を備えた 1 Lの別の反応容器に、 酢酸ブチル 4 1部、 製造例 B— 1 0で得たグラフ ト生成物溶液を 6 0 0部仕込 み、 窒素雰囲気下に攪拌しながら 1 0 0でまで昇温した。 次に、 上 記で得たポリ ウレタン樹脂溶液を 2 5部仕込み、 均一になるまで攪 拌した後、 触媒としてジブチル錫ジラウレー ト 0. 0 4部を添加し 、 窒素雰囲気で攪拌しながら 1 0 0でで 6時間反応後、 酢酸ブチル で希釈して、 固形分 2 5 %の澱粉系樹脂溶液 N o . B— 5を得た。
[澱粉系 色ベース塗料の製造]
[製造例 B一 1 2 ] 着色べ一ス塗料 N o • B— 1の製 Ja
製造例 B一 6で得た澱粉系樹脂溶液 N o . B— 1 を 4 0 0部 (固 形分 1 0 0部) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固形分
2 3部) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部 ) 、 サイ リ シァ 4 4 6
1. 5部 (固形分 1. 5部) 及びメチルェチルケ 卜ン 5 9 . 5部を 加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色べ一ス塗料 N o . B - 1 を得た。
[製造例 B - 1 3 ] 着色ベース塗料 N o • B— 2の製造
製造例 B一 8で得た澱粉系樹脂溶液 N o . B— 3 を 4 0 0部 (固 形分 1 0 0部) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固形
分 2 3部 ) 、 八ィコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4 4
6 1 . 5部 (固形分 1 ; 5部) 及びメチルェチルケ トン 5一 9. 5 部を加え 、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色べース塗 料 N o . B 2 を得た。 '
[製造例 B ― 1 4 ] 着色ベース塗料 N o . B— 3の製造
製造例 B ― 1 2で得た着色ベース塗料 N o . B— 1 に、 夕ケネー 卜 D— 1 7 0 H Nを 5部添加攪拌し、 メチルェチルケ トンで固形分 を調整して 、 固形分 2 5 %の着色ベース塗料 N o . B _ 3 を得た。
[製造例 B一 1 5 ] 着色ベース塗料 N o . B— 4の製造
製造例 B ― 1 1 で得た澱粉系樹脂溶液 N o . B— 5 を 4 0 0部 ( 固形分 1 0 0部 ) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固 形分 2 3部 ) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4
4 6 1 5部 (固形分 1 . 5部) 及びメチルェチルケ トン 5 9.
5部を加え 、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色ベース 塗料 N o B ― 4 を得た。
[製造例 B一 1 6 ] 光硬化性樹脂溶液 N o . B— 1 の製造例 温度計 、 サ ―モス夕ッ ト、 撹拌機、 還流冷却器及び空気吹込装置 を備え付けた反応容器に、 イソホロンジイソシァネー ト 8 8 8部、 2 —ヒ ドロキシェチルァク リ レー 卜 4 6 4部及びハイ ドロキノ ンモ ノ メチルエーテル 0. 7部を仕込み、 反応容器内に空気を吹き込み ながら、 8 0でに昇温してその温度に 5時間保ち、 加えた 2 —ヒ ド ロキシェチルァク リ レー トが実質的に全て反応したのを確認した後 、 ペン夕エリスリ トール 1 3 6部、 酢酸ブチル 3 7 2部及びジブチ ルチンジラウレー ト 0. 2部を添加してさ らに 8 0でに保持し、 ィ ソホロンジイソシァネー トが実質的に全て反応したのを確認して冷 却し、 樹脂固形分 8 0 %の光硬化性樹脂溶液 N o . B - 1 を得た。 この樹脂の数平均分子量は約 1 , 5 0 0であった。
[光硬化性塗料 (B) の製造例]
[製造例 B— 1 7 ] ― 製造例 B— 1 6で得た光硬化性樹脂溶液 N o . B— 1 を 1 0 0部 (固形分) 、 ィルガキュア 1 8 4を 3部、 製造例 B— 6で得られた 澱粉系樹脂溶液 N o . B— 1 5 0部 (固形分) を添加して溶解し た後、 酢酸ブチルで固形分濃度 3 0 %に希釈して、 光硬化性塗料 ( B ) N o . B— 1 を得た。
[製造例 B— 1 8〜B _ 2 2 ]
表 5の配合内容とする以外は、 製造例 B— 1 7 と同様にして、 光 硬化性塗料 (B) N o . B— 2〜N o . B— 6 を得た。
表 5
配合における数値は固形分を示す。
Γυι.,'ϋΓ <; υυύ/' υ ,ί ΰ
[比較製造例 Β— 1 ] 着色ベース塗料 Ν ο . Β— 5の製造
製造例 Β - 5で得たァク リル樹脂溶液 Ν ο . Β— 2を 4 0 0部 ( 固形分 1 0 0部) 、 アルペース ト F X— 7 6 4 0 N S 4 6部 (固 形分 2 3部) 、 ハイコンク黒 3部 (固形分 3部) 、 サイ リ シァ 4 4 6 1. 5部 (固形分 1. 5部) 及びメチルェチルケ 卜ン 5 9.
5部を加え、 攪拌機にて十分に混合し、 固形分 2 5 %の着色ベース 塗料 N o . B— 5を得た。
[比較製造例 B— 2 ] 光硬化性塗料 N o . B— 7の製造
製造例 B - 1 6で得た光硬化性樹脂溶液 N o . B— 1 を 1 0 0部
(固形分) にィルガキュア 1 8 4を 3部添加して溶解した後、 酢酸 ブチルで固形分濃度 3 0 %に希釈して、 光硬化性塗料 N o . B— 7 を得た。
[試験用素材板について]
試験板とレて、 サイコラック Y 6 6 5 C - 4 5 0 (日本 G Eブラ スティ ックス社製、 商品名、 A B S樹脂) の 2. 0 mm X 1 0 0 m
m X 1 5 0 mmを用いた。
[実施例 B— 1 ]
工程 1 : 上記の試験板をイソプロパノールで脱脂した後に、 製造 例 B— 1 2で得た着色ベース塗料 N o . B - 1 をエアスプレーで乾 燥塗膜が 8 mになるように塗装し、 6 0 で 1 5分間乾燥させ、 塗膜を形成させた。
工程 2 : 光硬化性塗料 ( B ) N o . B— 1 をエアスプレーで乾燥 塗膜が 1 2 H mになるように塗装して、 6 0でで 5分間乾燥させ、 塗膜を形成させた。
工程 3 : 高圧水銀ランプで 6 0 O m J Z c m2の紫外線を照射し て光硬化させ、 複層塗膜 N o . B— 1 を形成した。
[実施例 B— 2〜 B— 1 0 ]
表 6 に示す塗料と工程をとる以外は実施例 B— 1 と同様にして複 層塗膜 N o . B— 2〜N o . B _ 1 0を形成した。
表 6
[比較例 B _ 1 〜 B _ 3 ]
表 7 に示す塗料と工程をとる以外は、 実施例 B— 1 と同様にして 複層塗膜 N o . B _ 1 1〜 B— 1 3 を形成した。
表 Ί
上記の複層塗膜 N o . B— l〜N o . B— 1 3 を有する試験板を 用い、 下記の試験条件に従って試験に供した。 実施例の結果を表 6 に、 比較例の結果を表 7 に、 併せて示す。
[試験方法]
(注 8 ) 生体由来成分配合 : 各々の着色ベース塗料及び光硬化性塗 料について、 下記の基準で評価した。
〇 : 澱粉系樹脂又は澱粉系樹脂を反応して得られた樹脂 (生体由 来成分) 力 塗料中に配合されている
X : 澱粉系樹脂又は澱粉系樹脂を反応して得られた樹脂 (生体由 来成分) が、 塗料中に配合されていない
(注 9 ) 仕上り性 : 各複層塗膜の塗面外観を目視で評価した。
◎ : 良好な仕上り性である
〇 : ごくわずかにうねりがあるが良好な仕上り性である
△ : うねり、 ツヤピケ、 チリ肌の少なく とも 1種の仕上り性の低 下が見られる
X : うねり、 ツヤピケ、 チリ肌の少なく とも 1種の仕上り性の低 下が著しい
(注 1 0 ) 鉛筆硬度 : J I S K 5 6 0 0 — 5 — 4 ( 1 9 9 9 ) に準じて、 各複層塗膜面に対し約 4 5度の角度に鉛筆の芯を当て、 芯が折れない程度に強く試験塗板面に押し付けながら前方に均一な 速さで約 1 0 mm動かした。 この操作を、 試験箇所を変えて 5回繰 り返して塗膜が破れなかった場合のもっ とも硬い鉛筆の硬度記号を 鉛筆硬度とした。
(注 1 1 ) 耐擦り傷性 : 各複層塗膜面に、 市販の名刺を塗膜に押し 当てて 2 0往復こすった後、 どの程度傷がつくかにより判定した。 ◎ : 全く傷がつかない
〇 : ほとんど傷がつかず、 近づかないと ( 5 c mく らい) 傷がわ からない
△ : うすく擦り傷がつく
X : 擦り傷の程度がひどい
(注 1 2 ) 付着性 : 各複層塗膜面に、 J I S K 5 6 0 0 - 5 - ヽ
6 ( 1 9 9 0 ) に準じて塗膜に 1 mm X 1 mmのゴパノ目 1 0 0個 を作り、 その面に粘着テープを貼着し 、 急激に剥した後に、 塗面に 残ったゴバン目塗膜の数を評価した (澱粉系着色ベ一ス塗膜と光硬 化性塗膜の層間において剥離したものは 「剥離 J として数えた) 。
〇 : 残存個数 全体個数 = 1 0 0個 / 1 0 0個
△ : 残存個数 全体個数 = 9 9個〜 9 0個/ 1 0 0個
X : 残存個数 Z全体個数 = 8 9個以下 1 0 0個
(注 1 3 ) 耐アルカ リ性 : 各複層塗膜面に、 1 %水酸化ナ ト リ ウム 水溶液を 0 . 5 m L滴下して、 温度 2 0 :、 相対湿度 6 5 %の雰囲 気下に 2 4時間放置した後に、 塗面をガーゼで拭き取り外観を目視 評価した。
〇 : 塗膜表面の全く異常がない
△ : 塗膜表面の変色 (白化) が認められる
X : 塗膜表面の変色 (白化) が著しい
(注 1 4 ) 耐溶剤性 : 各複層塗膜面に、 ろ紙を 2枚並べて置き、 各 ろ紙上にスポィ 卜で 7 8 %エタノールと 2 %ホルマリ ンをそれぞれ 滴下し、 ろ紙を湿らした。 このスポイ トによる滴下を 1時間間隔で 5回行い、 その後 2時間経過後にろ紙を除いた塗膜表面を目視で評 価した。
〇 : フク レゃハガレなどの異常が全くない
Δ : 目視で軽度なフク レゃハガレなどの異常が見つかる
X : 塗膜が溶けてしまう 産業上の利用の可能性
本発明の塗膜形成方法は、 植物由来の澱粉系塗料を使用し、 かつ 仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性、 耐溶剤 性に優れた複層塗膜を形成することができるので、 産業上有用であ る。 また、 本発明の複層塗膜は、 植物由来の澱粉系塗料を使用し、 かつ仕上り性、 鉛筆硬度、 耐擦り傷性、 付着性、 耐アルカ リ性、 耐 溶剤性に優れるので、 産業上有用である。