JP2002292334A - 塗膜形成方法 - Google Patents
塗膜形成方法Info
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Abstract
業時間が大幅に短縮でき、硬度、付着性、仕上り性に優
れた複層塗膜を得る塗膜形成方法を提供する。 【解決手段】活性水素基を含有する樹脂、及び着色顔料
を主成分とするベース塗料を塗装し、次いで該ベース塗
膜上に(A)重合性不飽和基及び活性水素基を含有する
樹脂、(B)300nm以上の波長域に吸収スペクトル
を有する光重合開始剤、(C)ポリイソシアネート化合
物を含んでなる光硬化型クリヤー組成物を塗装し、光照
射して両塗膜を硬化させることを特徴とする。
Description
法に関し、特に光硬化、及びイソシアネート硬化を併用
した光硬化型クリヤー組成物を使用した塗膜形成方法に
関する。
建造物、構築物、家具(鋼製も含む)等の塗装、補修に
際し、アクリルラッカー、アクリルウレタン塗料及びア
ミノアクリル樹脂塗料などが用いられており、特に自動
車補修用塗料の分野では、常温乾燥性の点から、アクリ
ルラッカー、アクリルウレタン塗料が主に用いられてい
る。この分野においては、近年、着色ベース塗料にクリ
ヤー塗料を塗り重ねる塗装仕上げ方法が主流になってお
り、該クリヤー塗料としては、水酸基とイソシアネート
基の反応を利用したウレタン硬化系の塗料が用いられて
いる。こうしたクリヤー塗料として例えば、特開平20
00−303016号公報、特開平2001−2979
号公報等には、特定のモノマーを構成モノマー成分の1
部とした水酸基含有共重合体とポリイソシアネートを使
用した組成物が開示されている。該塗料によれば、ベー
ス塗膜との付着性や研磨性に優れた塗膜を形成でき、か
つメタリックベース塗料などの着色ベース塗料塗膜に塗
装した際における耐戻りムラ性が良好で、高仕上りの塗
膜を形成できるが、塗装後の硬化に60℃雰囲気で20
分から1時間の乾燥が必要であり、短時間で硬化する塗
料の開発が望まれていた。
用した組成物が提案されている。(特開平9−1003
06号公報、特開2000−344856号公報等)。
この組成物によれば、速やかに硬化が進み、硬度、付着
性に優れた塗膜を形成できるが、被塗面によっては、付
着性に不十分な点があるといった問題点があった。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の着色ベース塗料
を塗装し、次いで該ベース塗膜上に光硬化とイソシアネ
ート硬化を併用した光硬化型クリヤー組成物を塗装し、
光照射することにより、乾燥時間が省略でき、着色ベー
ス塗膜/クリヤー塗膜間及び、着色べース塗膜/基材間
の付着性が良好で且つ硬度等の性能が良好な塗膜を形成
できること見出し、本発明に到達した。すなわち本発明
は、 1. 活性水素基を含有する樹脂、及び着色顔料を主成
分とするベース塗料を塗装し、次いで該ベース塗膜上に
(A)重合性不飽和基及び活性水素基を含有する樹脂、
(B)300nm以上の波長域に吸収スペクトルを有す
る光重合開始剤、(C)ポリイソシアネート化合物を含
んでなる光硬化型クリヤー組成物を塗装し、光照射して
両塗膜を硬化させることを特徴とする塗膜形成方法、 2. (A)重合性不飽和基及び活性水素基を含有する
樹脂、(B)300nm以上の波長域に吸収スペクトル
を有する光重合開始剤、(C)ポリイソシアネート化合
物を含んでなる1項に記載の塗膜形成方法に使用される
光硬化型クリヤー組成物、に関する。
料(I)は、活性水素基を有する樹脂、及び着色顔料を
主成分とするものであり、ポリイソシアネート化合物等
の硬化剤成分が含まれなくてもよい。これは、該ベース
塗料(I)による塗膜上に後述の光硬化型クリヤー組成
物(II)を塗装すると、光硬化型クリヤー組成物(II)
に含まれるイソシアネート成分が該ベース塗膜にしみこ
み、該ベース塗膜中の活性水素基とイソシアネート基で
硬化が進行するために、ベース塗膜が硬化しつつ、ベー
ス/クリヤー間の付着性が向上するためである。
は、水酸基、ヒドロキシフェニル基、アミノ基等があげ
られ、本発明においては硬化性が良好で着色が少ないこ
とから水酸基を有する樹脂が好適であり、例えば、水酸
基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水
酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエ−テル樹
脂等が挙げられる。
アセテ−トブチレ−ト(CAB)、ニトロセルロ−ス等
の繊維素誘導体を併用してもよく、さらに水酸基を有す
る樹脂として、該CABなどの繊維素誘導体類と水酸基
含有重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和単量体混合
物との変性グラフト共重合体などを使用してもよい。
0.5〜150mgKOH/gの範囲が好適である。
0.5mgKOH/g未満では付着性、硬度が低下し、
一方150mgKOH/gを超えると耐水性が低下する
恐れがあるために好ましくない。
として、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエス
テル樹脂、及びセルロースアセテートブチレートと水酸
基含有重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和単量体混
合物との変性グラフト共重合体を塗膜形成成分とする特
開平10−354406号公報に記載の組成物が特に好
適に使用できる。
ポリエステル樹脂、変性グラフト共重合体の配合割合
は、これら合計固形分中、水酸基含有アクリル樹脂が5
〜90重量%、水酸基含有ポリエステル樹脂が5〜40
重量%、変性グラフト共重合体が5〜75重量%が好適
である。
ラス転移温度は0〜80℃、水酸基含有ポリエステル樹
脂としては、ガラス転移温度は−70〜0℃のものが特
に好適に使用できる。
に必要に応じて、特開平12−178500号公報に記
載のアシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレ−ト、
アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレ−トなど
のリン酸基含有重合性不飽和単量体、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレ−トなどの水酸基含有重合性不飽和単量
体、及びその他の共重合可能な重合性不飽和単量体を溶
液重合などの公知の方法で共重合せしめてなるリン酸基
含有アクリル樹脂を、付着性の向上や特にメタリックベ
−スの場合のメタルのモドリムラ防止の点から配合して
もよい。
色顔料としては、アルミニウムペ−スト、パ−ル粉、グ
ラファイト、MIOなどの光輝顔料、チタン白、フタロ
シアニンブル−、カ−ボンブラックなどが挙げられ、必
要に応じて、体質顔料を配合してもよい。また、着色ベ
ース塗料(I)には、必要に応じて紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、表面調整剤、顔料分散剤、硬化触媒
などの塗料用添加剤を配合することができる。
ー組成物(II)は、重合性不飽和基及び活性水素基を含
有する樹脂(A)、300nm以上の波長域に吸収スペ
クトルを有する光重合開始剤(B)、ポリイソシアネー
ト化合物(C)を含んでなる。
樹脂(A)としては、重合性不飽和基を1分子当たり少
なくとも1個以上、好ましくは約2〜50個、活性水素
基を1分子当たり平均約2〜約100個、好ましくは約
2〜約50個含むものが好ましい。重合性不飽和基とし
ては、300nmの波長を有する光線によりラジカル重
合反応を起こすものであれば特に制限されないが、具体
的には(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニルエ−
テル基、アリル基等が挙げられる。これらの中でも特に
(メタ)アクリロイル基が好適である。活性水素基とし
ては、水酸基、ヒドロキシフェニル基、アミノ基等があ
げられる。これらの中でも水酸基が好適である。
は、「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を表す。
えば、アクリル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
ポリエ−テル系等各種の樹脂を用いることができる。具
体的には、例えば水酸基とカルボキシル基を有するアク
リル樹脂或いはポリエステル樹脂とグリシジル(メタ)
アクリレ−トとを付加させた樹脂、水酸基を有するビニ
ル樹脂或いはポリエステル樹脂に無水マレイン酸や無水
イタコン酸を付加させた樹脂、水酸基とエポキシ基を有
するアクリル樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させた樹
脂、水酸基を有するポリエステル樹脂に(メタ)アクリ
ル酸を縮合させた樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、イソ
シアネ−ト基を有するウレタン樹脂に2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレ−ト等を付加させた樹脂、水酸基
を有するアクリル樹脂に2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレ−ト等とジイソシアネ−ト化合物との等モル付
加反応物を付加させた樹脂等が使用できる。
mgKOH/gが好適である。10mgKOH/g未満
では、硬度、耐候性が低下し、一方200mgKOH/
gを超えると使用可能時間が短くなり好ましくない。
固形分を上げるために、反応性希釈剤として、上記樹脂
(A)に重合性不飽和化合物を併用してもよい。該重合
性不飽和化合物としては、エチレン性不飽和基を有する
モノマ−もしくはオリゴマ−であり、例えばエチル(メ
タ)アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル
(メタ)アクリレ−ト、ノルボルニル(メタ)アクリレ
−ト、アダマンチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパン
トリ(メタ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテ
トラ(メタ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル
(メタ)アクリレ−ト、トリシクロデカンジメタノ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)クリレート、2,2−ビス(4−(3−メタク
リロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)プ
ロパン、ジ(メタクリロキシエチル)トリメチルヘキサ
メチレンジウレタン、2,2−ビス(4−メタクリロキ
シポリエトキシフェニル)プロパンなどの1価又は多価
アルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステル;エチレング
リコ−ルジマレ−ト、プロピレングリコ−ルジイタコネ
−トなど;4−(メタ)アクリロイルオキシメトキシカ
ルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエ
トキシカルボニルフタル酸などの4−(メタ)アクリロ
イルオキシル基含有芳香族ポリカルボン酸及びその酸無
水物;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ジビニルベ
ンゼンなどの芳香族ビニル化合物;ジアリルフタレ−
ト、ジアリルイソフタレ−ト、トリアリルフタレ−ト;
エポキシアクリレ−ト、エチレンオキサイド変性エポキ
シアクリレートポリエステルアクリレ−ト、ポリジメチ
ルシリコンジ(メタ)アクリレ−ト、ウレタンアクリレ
ートなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用し
て使用できる。
用比は、通常、重量比で90/10〜10/90、好ま
しくは80/20〜20/80であることが望ましい。
(B)は、300nm以上の領域の光エネルギ−で励起
されることでラジカルを発生し、ラジカル重合を開始す
るものであればよく、例えば4−フェノキシジクロロア
セトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノ
ン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエ
トキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−
1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロ
ピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒ
ドロキシフェノキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2
−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)
フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1 等のアセ
トフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロロチオ
キサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメ
チルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系
化合物;ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジ
ル−β−メトキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン等のベンジル系化合物;ベ
ンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラ
ーズケトン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェ
ノン、4、4´−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチル
エーテル等のベンゾインエーテル系化合物;カンファ−
キノン、アントラキノン、3−ケトクマリン、α−ナフ
チル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、ジフェニル
ホスフィンオキシド、アシルホスフィンオキシド、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−
フェニルホスフィンオキシド、10−ブチル−2−クロ
ロアクリドン、フルオレノンなどが挙げられる。これら
以外にも公知の開始剤系として、カチオン染料−ボレ−
トアニオン化合物などのイオン染料−対イオン化合物の
系(例えば、特開平1−60606号、特開平2−11
607号公報)、金属アレ−ン化合物と有機色素の系
(例えば、特開平4−363308号、特開平5−17
525号公報)などが挙げられる。またシアニン系色
素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオピ
リリウム系色素、アズレニウム系色素、スクアリリウム
系色素、Ni、Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノン
系・アントラキノン系色素、インドフェノ−ル系色素、
インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、ト
リアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモニウム
系色素、ニトロソ化合物等のカチオン色素類の錯体が使
用でき、具体的には特開昭62−143044号、特開
平2−11607号、特開平3−111402号、特開
平5−194619号、特開平4−77503号公報等
に開示されている近赤外光吸収性陽イオン染料−ボレ−
ト陰イオン錯体、特開平2−189548号に開示され
ているシアニン系色素とハロゲン化メチル基を有するト
リアジン化合物あるいはシアニン系化合物と金属アレ−
ン化合物や、特開平5−17525号に開示されている
金属アレ−ン化合物とスクアリリウム色素、特開平2−
4804号公報等に開示されているカチオン色素とホウ
酸塩などが挙げられる。
樹脂(A)と重合性不飽和化合物の合計固形分に対して
0.01〜10重量%程度である。
カル連鎖過程で酸素を吸収しえる酸素除去剤や活性水素
ドナ−の連鎖移動剤を併用することが好ましい。該酸素
除去剤としては、フォスフィン、フォスファイト、フォ
スフォネ−ト、第1錫塩及び酸素により容易に酸化され
るその他の化合物が挙げられ、連鎖移動剤としては、例
えば、トリエチルアミン、N−メチルジフェニルアミ
ン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、トリエタ
ノ−ルアミン、ジメチルエタノ−ルアミンなどの3級ア
ミン、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト;N−フェ
ニルグリシン、2−メルカプトベンゾキサゾ−ル、2−
メルカプトベンゾチアゾ−ル;2,6−ジイソプロピル
−N,N−ジアルキルアニリン、N,N,2,4,6−
ペンタメチルアニリンなどのN,N−ジアルキルアニリ
ン等が挙げられる。
感剤を併用してもよい。ホウ素系増感剤としては、例え
ばテトラn−ブチルアンモニウム、n−ブチルトリフェ
ニルホウ素、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリ
フェニルホウ素、テトラn−ブチルフォスフォニウムn
−ブチルトリフェニルホウ素等が挙げられる。
酸化物を併用してもよい。該有機過酸化物としては、ベ
ンゾイルパ−オキサイド、メチルエチルケトンパ−オキ
サイド、シクロヘキサノンパ−オキサイドなどが挙げら
れる。
アネ−ト化合物(C)は、該化合物(C)中のイソシア
ネート基が、ベース塗膜に含まれる活性水素基や、前記
樹脂(A)の活性水素基と反応し、両塗膜を同時に硬化
させるために配合されるものである。ポリイソシアネ−
ト化合物(C)として例えば、リジンジイソシアネ−
ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチルヘキ
サンジイソシアネ−トなどの脂肪族ジイソシアネ−ト
類;水素添加キシレンジイソシアネ−ト、イソホロンジ
イソシアネ−ト、メチルシクロヘキサン−2,4(また
は2,6)−ジイソシアネ−ト、4,4´−メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネ−ト)、1,3−(イソ
シアナトメチル)シクロヘキサンなどの環状脂肪族ジイ
ソシアネ−ト類;トリレンジイソシアネ−ト、キシリレ
ンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソソアネ−
トなどの芳香族ジイソシアネ−ト類;リジントリイソシ
アネ−トなどの3価以上のポリイソシアネ−トなどの芳
香族ジイソシアネ−ト類;リジントリイソシアネ−トな
どの3価以上のポリイソシアネ−トなどの如き有機ポリ
イソシアネ−トそれ自体、又はこれらの各有機ポリイソ
シアネ−トと多価アルコ−ル、低分子量ポリエステル樹
脂もしくは水等との付加物、あるいは上記した如き各有
機ジイソシアネ−ト同志の環化重合体(例えば、イソシ
アヌレ−ト)、ビウレット型付加物などが挙げられれ
る。これらは、1種又は2種以上混合して使用すること
ができる。
物は、室温ないしは100℃程度以下の温度で硬化でき
るが、100℃を越えるような焼き付け条件の場合に
は、ポリイソシアネ−トに代えて、ブロック化ポリイソ
シアネ−ト化合物を使用したり、併用しても差し支えな
い。
脂(A)、及びベース塗料(I)に含まれる活性水素基
の当量の合計に対してイソシアネ−ト基が0.1〜2.
0当量の割合で使用される。イソシアネ−ト基が0.1
当量未満では、硬化性およびクリヤー/ベース間、及び
ベース/基材間の付着性が不十分であり、また2.0当
量を越えると表面の乾燥性が低下するので好ましくな
い。
組成物(II)には、必要に応じて繊維素誘導体、非反応
性希釈剤、熱可塑性樹脂などを配合することができる。
繊維素誘導体としてはセルロ−スアセテ−トブチレ−ト
(CAB)、ニトロセルロ−ス等が挙げられ、さらに該
CABなどの繊維素誘導体類と水酸基含有重合性不飽和
単量体や他の重合性不飽和単量体などの単量体混合物と
のグラフト共重合体などを使用してもよい。非反応性希
釈剤としては有機溶剤などが挙げられ、熱可塑性樹脂と
してはポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸
メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリカプロ
ラクトンなどが挙げられる。
さらに必要に応じてブロッキング防止剤、有機溶剤、紫
外線安定剤、塗面調整剤、酸化防止剤、流動調整剤、硬
化触媒等を適宜含有することができる。
塗面に塗装し、未硬化のベース塗膜上に上記光硬化型ク
リヤー(II)を塗装して、光照射によって両塗膜を同時
に硬化せしめるものである。
金属面やその化学処理面、プラスチック、木等、さらに
これらに塗装された旧塗膜面が挙げられ、旧塗膜面とし
ては、例えば、電着塗装や中塗り塗装が施された自動車
車体、或いは自動車車体の補修塗装面が挙げられる。
ヤー組成物(I)の塗装は、例えば、スプレ−、ロ−ル
コ−タ−、グラビアコ−タ−、スクリ−ン等の従来公知
の方法で行うことができる。膜厚は乾燥後の膜厚でベー
ス塗膜が3〜50ミクロン、クリヤー塗膜が10〜20
0ミクロンとなるように塗装し、次いで光線を照射して
硬化させることにより実施することができる。
nm以上の波長を出すものであれば特に制限なく使用で
き、例えばハロゲンランプ、キセノンランプ、クリプト
ンランプ、メタルハライドランプ、蛍光灯、太陽光、半
導体レ−ザ−、発光ダイオ−ドなどが挙げられる。照射
条件はベース層やクリヤー層の厚みや組成などにより適
宜選択することができる。
リヤー/ベース間、及びベース/基材間との付着性が良
好で、高仕上りの複層塗膜を形成することができる。本
発明方法は、自動車補修、鉄道車両、産業機器、木工類
に使用できるが、なかでも作業性が良好で且つ低温でも
硬化時間を短縮できることから自動車補修分野におい
て、本発明における効果を最大限に発揮することができ
る。
り具体的に説明する。以下、特に断らない限り「部」及
び「%」は、いずれも重量基準によるものとする。
1)27.8部、ポリエステル樹脂溶液(注2)13.
3部、アクリル樹脂溶液(a)(注3)15.4部、及
びリン酸基含有アクリル樹脂溶液(注5)1.0部を配
合し、攪拌後、さらに「アルミペ−ストK−9800」
(注7)8.1部、キシレン17.4部、酢酸ブチル1
7.0部を同表に示す配合で加え、ディスパ−で約20
分間攪拌し、メタリックベ−ス塗料を作成した。
例1と同様にして活性水素基を有しないメタリックベー
ス塗料を作成した。
計、攪拌機、還流冷却器及び滴下ロ−トを備えた反応器
に下記成分を仕込み、窒素ガス雰囲気下で加熱し、約1
時間かけて100℃まで昇温した。 トルエン 120部 ブチルセロソルブアセテ−ト 80部 「CAB−381−0.5」 200部 (イ−ストマン・コダック社製、セルロ−スアセテ−ト
ブチレ−ト)100℃となり、セルロースアセテートブ
チレートが完全に溶解したことを確認した後、下記のビ
ニルモノマ−混合物と重合開始剤の混合液を上記セルロ
−スアセテ−トブチレ−ト溶液中に3時間にわたって滴
下した。 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト 3部 メチルメタクリレ−ト 97部 過酸化ベンゾイル 2部 滴下終了30分後、アゾビスイソブチロニトリルを0.
5部加え、さらに窒素雰囲気下で2時間、100℃に保
ち、その後キシレンを加えて不揮発分50%の無色透明
な変性ビニル系共重合体溶液を得た。
温度計、攪拌機、精留塔及び水分離器の付属した還流冷
却器を備えた反応器に下記成分を仕込み加熱し、3時間
かけて160℃から230℃まで昇温させた。 ヘキサヒドロ無水フタル酸 26.7部 アジピン酸 28部 ネオペンチルグリコ−ル 5.3部 1,6−ヘキサンジオ−ル 40部 これを230℃で1時間保ち、生成した縮合水(7.4
部)を精留塔を用いて留去させた。次いでキシレンを5
部加え、キシレンと縮合水を還流させ水分離器を用いて
水を取り除いた。キシレン添加の2時間後から、酸価を
測定し始め、酸価が2以下になったところで120℃ま
で冷却した後、キシレン/酢酸ブチル=1/1の混合溶
剤で不揮発分70%となるよう希釈し、ポリエステル樹
脂溶液を得た。該樹脂溶液のガ−ドナ−粘度はT、樹脂
の重量平均分子量は20,000、水酸価は55、ガラ
ス転移温度は−60℃、DBR(二塩基酸比)は0.9
5であった。
攪拌機、還流冷却器及び滴下用ポンプを備えた反応器
に、トルエン25部、キシレン43部を仕込み、攪拌し
ながら110℃まで昇温し、下記モノマ−混合物と重合
開始剤の混合液を、110℃で約3時間かけて一定速度
で滴下した。 スチレン 10部 メチルメタクリレート 20部 n−ブチルアクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 19部 アクリル酸 1部 t−ブチルパ−オキシエチルヘキサネ−ト 1.2部 滴下終了後1時間110℃に保ち、攪拌を続けた。その
後、追加触媒としてアゾビスジメチルバレロニトリル
0.5部をキシレン10部に溶解させたものを1時間か
けて一定速度で滴下した。そして、滴下終了後1時間1
10℃に保ち、反応を終了した。得られたアクリル樹脂
溶液は、不揮発分50.2%、ガ−ドナ−粘度Z2の均
一で透明な溶液であり、該共重合体の重量平均分子量は
50,000、水酸価は82mgKOH/g、ガラス転
移温度は60℃であった。
樹脂溶液(a)の製造において、モノマ−混合物と重合
開始剤の混合液として下記組成の混合液を用いる以外
は、同様に行ない、不揮発分50.0%、ガードナー粘
度Z1、重量平均分子量50,000、水酸基価0、ガ
ラス転移温度が60℃、のアクリル樹脂溶液(b)を得
た。 スチレン 10部 メチルメタクリレート 20部 n−ブチルアクリレート 50部 i−ブチルメタクリレート 19部 アクリル酸 1部 t−ブチルパ−オキシエチルヘキサネ−ト 1.2部。
記アクリル樹脂溶液の製造において、モノマ−混合物と
重合開始剤の混合液として下記組成の混合液を用いる以
外は、同様に行ない、不揮発分50.1%、ガ−ドナ−
粘度V、重量平均分子量30,000、水酸価140m
gKOH/g、ガラス転移温度が−7℃の樹脂溶液を得
た。 スチレン 20部 n−ブチルアクリレート 10部 ラウリルメタクリレート 10部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 10部 2−ヒドロキシエチル アクリレート 10部 アシッドホスホキシエチルメタクリレ−ト 30部 t−ブチルパ−オキシエチルヘキサネ−ト 1.2部 注6)「CAB−381−0.5」30%溶液:「CA
B−381−0.5」(イーストマンコダック社製、商
品名、活性水素基を含まないセルロースアセテートブチ
レート、)キシレン/酢酸ブチル=50/50からなる
混合溶剤で固形分30%溶液に調整して得た。 注7)「アルミペーストK9800」:商品名、旭化成メ
タルズ社製、アルミペ−スト。
樹脂の製造 製造例3 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、キ
シレン50部を仕込み、撹拌しながら115℃まで昇温
した後、表1に示す単量体及び重合開始剤の混合物10
2.3部を115℃に保ったまま滴下ポンプを利用して
3時間かけて一定速度で滴下した。滴下終了後1.5時
間110℃に保ち、その後、追加の重合開始剤0.5部
をキシレン10部に溶解させたものを1.5時間かけて
一定速度で滴下し、さらに3時間110℃に保ち、撹拌
を続けて重合反応を完結させた。その後、キシレン25
部を加えて希釈しながら80℃まで冷却した。続いて、
乾燥空気を液相に供給しながら重合禁止剤としてハイド
ロキノンモノメチルエーテル0.06部、ウレタン化触
媒としてジブチル錫ジラウレート0.06部、イソホロ
ンジイソシアネートとヒドロキシエチルアクリレートの
等モル付加体18.2部、キシレン14部を加えて7時
間80℃に保ち付加反応を行い、クリヤー用樹脂溶液
(A1)を得た。得られた樹脂溶液(A1)は不揮発分
55%、ガードナー粘度Z6、重量平均分子量は17,
000、水酸基価が30mgKOH/gであった。
例3と同様にしてクリヤー用樹脂溶液(A2)、及び
(A3)を得た。
3部、「CN983」(注8)10部、「Irg−184」
(注10)4部、ジブチル錫ジラウレート0.05部を
配合しディスパーにて攪拌し、使用直前に「TPA−9
0EK」(注11)を15.6部加え攪拌しクリヤー塗
料を得た。
例6と同様にして、各クリヤー塗料を得た。尚、表中の
注)は下記の通り。
商品名、ウレタンアクリレート (注9)「IBXA」:大阪有機化学工業社製、商品名、
イソボルニルアクリレート (注10)「Irg−184」:チバスペシャリティケミ
カル社製、商品名、1ヒドロキシ−シクロヘキシル−フ
ェニルケトン (注11)「TPA−90EK」:旭化成工業社製、商品
名、ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネ
ート。
ルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブチル=50/2
0/10/20の組成のシンナ−で11〜12秒(フォ
−ドカップ#4/25℃)に希釈、粘調し、さらにクリ
ヤ−塗料として、上記製造例6〜10で得られた各クリ
ヤー塗料に対し、上記組成のシンナ−で13〜14秒
(フォ−ドカップ#4/25℃)に希釈、粘調して、塗
装に供した。ブリキ板上に、市販のラッカ−プライマ−
サ−フェ−サ−を40μm塗装し、室温にて30分間乾
燥後に#400耐水研磨紙で研磨した。この上に下記表
4に示す組み合わせでベース塗料とクリヤー塗料を順次
塗装した。粘調後の着色ベ−ス塗料を乾燥膜厚で15μ
mになるようにスプレ−塗装し、該ベ−ス塗膜が指触乾
燥後、粘調後の各クリヤ−塗料を乾燥膜厚で40μmに
なるようにスプレ−塗装した。その後、光源として、ハ
ロゲンランプ「PAR36MF」(岩崎電気社製、商品
名)を用い、110V、500W、照射距離50cmの
条件で10分間各塗板に照射し、下記性能試験に供し
た。結果を表4に示す。
直後における粘着性を指触にて調べ、下記基準にて評価
した。 ○:表面に粘着性がなく良好、△:表面に少し粘着性が
ある、×:表面にかなりの粘着性がある。 (*2)鉛筆硬度:塗装板をランプ照射後、20℃で2
4時間放置後の塗装板表面の鉛筆硬度をJIS K−5
400 8.4.2(1990)に基づいて測定した。
評価は破れにて行った。 (*3)仕上り性:上記(*2)と同様放置して得られ
た塗装板表面の仕上り性を目視にて下記基準に基づいて
評価した。 ◎:非常に良好、○:良好、△:塗面に若干ひずみあ
り、×:塗面にかなりひずみあり。 (*4)付着性:上記(*2)と同様に放置して得られ
た塗装板の塗膜にナイフにて素地に達するまで切り込
み、2mm間隔のゴバン目を100個作成し、その上に
セロハンテープを貼り付け急激に剥離した際に塗面に残
ったゴバン目の数から、下記基準にて評価した。 ○:塗面に残ったゴバン目の数が100個、 △:塗面に残ったゴバン目の数が99〜50個 ×:塗面に残ったゴバン目の数が49個以下。
Claims (2)
- 【請求項1】 活性水素基を含有する樹脂、及び着色顔
料を主成分とするベース塗料を塗装し、次いで該ベース
塗膜上に(A)重合性不飽和基及び活性水素基を含有す
る樹脂、(B)300nm以上の波長域に吸収スペクト
ルを有する光重合開始剤、(C)ポリイソシアネート化
合物を含んでなる光硬化型クリヤー組成物を塗装し、光
照射して両塗膜を硬化させることを特徴とする塗膜形成
方法。 - 【請求項2】 (A)重合性不飽和基及び活性水素基を
含有する樹脂、(B)300nm以上の波長域に吸収ス
ペクトルを有する光重合開始剤、(C)ポリイソシアネ
ート化合物を含んでなる請求項1記載の塗膜形成方法に
使用される光硬化型クリヤー組成物。
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