JP2002293853A - 光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

光硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002293853A
JP2002293853A JP2001094612A JP2001094612A JP2002293853A JP 2002293853 A JP2002293853 A JP 2002293853A JP 2001094612 A JP2001094612 A JP 2001094612A JP 2001094612 A JP2001094612 A JP 2001094612A JP 2002293853 A JP2002293853 A JP 2002293853A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerizable unsaturated
meth
group
acrylate
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001094612A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Ogino
晋一 荻野
Kenji Seko
健治 瀬古
Toshikazu Okada
斗士一 岡田
Takao Matoba
隆夫 的場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2001094612A priority Critical patent/JP2002293853A/ja
Publication of JP2002293853A publication Critical patent/JP2002293853A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】光照射により、速やかに硬化し、硬度、仕上り
性、付着性に優れた光硬化性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】重合性不飽和基をウレタン結合を介して側
鎖に有し、且つ該重合性不飽和基を樹脂の固型分中0.
2〜2.0mol/kg含むアクリル樹脂、1分子中に
1個以上の重合性不飽和基を含有するウレタン(メタ)
アクリレートオリゴマー、及び光重合開始剤を含む光硬
化性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に自動車、家具
等の補修塗料として有用な、光照射により速硬化でき、
硬度、付着性、仕上り性等に優れた硬化被膜を得ること
が可能な光硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
ウレタン硬化などを利用した2液硬化型の樹脂組成物
は、主剤と硬化剤を一定割合で配合しなければならない
上、塗装直後では被膜の硬化が十分ではなく、乾燥に一
定時間を要する場合が多い。1液型であって、速硬化性
を有するものとしては、光硬化を利用した光硬化性樹脂
組成物が良く知られており、塗料、インク、電子回路封
止剤等の分野で実用化されている。該光硬化性樹脂組成
物を使用した例としては、特開平9−100306号公
報等に重合性不飽和基を有する樹脂、及び近赤外線領域
に反応する光重合開始剤を用いてなる光硬化型塗料組成
物が提案されているが、この組成物を補修用プライマー
サーフェーサーとして用いると、研磨性、硬度、付着
性、耐水性等の塗膜性能が不十分であるといった問題点
があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、重合性不飽和基含有
樹脂として特定のウレタン結合を介して重合性不飽和基
を有するアクリル樹脂とウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマーを使用することにより、上記した問題点を解
決できることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明
は、 1. 重合性不飽和基をウレタン結合を介して側鎖に有
し、且つ該重合性不飽和基を樹脂の固形分中0.2〜
2.0mol/kg含むアクリル樹脂(A)、1分子中
に1個以上の重合性不飽和基を含有するウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマー(B)、及び光重合開始剤
(C)を含む光硬化性樹脂組成物、 2. ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)
の固形分中に重合性不飽和基が、1.0〜2.5mol
/Kg含まれることを特徴とする1項に記載の光硬化性
樹脂組成物、 3. 成分(A)及び成分(B)の使用比が重量比で7
0/30〜30/70である1項または2項に記載の光
硬化性樹脂組成物、 4. アクリル樹脂(A)の重量平均分子量が5,00
0〜50,000である1項ないし3項のいずれか1項
に記載の光硬化性樹脂組成物、 5. アクリル樹脂(A)のガラス転移温度が、−50
〜100℃である1項ないし4項のいずれか1項に記載
の光硬化性樹脂組成物、 6. アクリル樹脂(A)が、水酸基含有アクリル樹脂
(a)と、1分子中にイソシアネート基と重合性不飽和
基を有する化合物(b)とを反応させて得られるもので
ある1項ないし5項のいずれか1項に記載の光硬化性樹
脂組成物、 7. アクリル樹脂(A)が、イソシアネート基含有ア
クリル樹脂(c)と、1分子中に水酸基と重合性不飽和
基を有する化合物(d)とを反応させて得られるもので
ある1項ないし5項のいずれか1項に記載の光硬化性樹
脂組成物。
【0004】8.ウレタン(メタ)アクリレートオリゴ
マー(B)が、1分子中に2個以上のイソシアネート基
を含有する化合物(e)、水酸基含有重合性不飽和単量
体(f)、及び1価アルコール(g)との反応により得
られるものである1項ないし7項のいずれか1項に記載
の光硬化性樹脂組成物、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
【発明の実施の形態】本発明の光硬化性樹脂組成物は、
重合性不飽和基をウレタン結合を介して側鎖に含有し、
且つ重合性不飽和基を該樹脂(A)の固形分中0.2〜
2.0mol/kg含むアクリル樹脂(A)、1分子中
に1個以上の重合性不飽和基を含有するウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマー(B)、及び光重合開始剤
(C)を含んでなる。
【0006】アクリル樹脂(A) 本発明において、ウレタン結合を介して重合性不飽和基
を側鎖に含むアクリル樹脂(A)は、該樹脂(A)固形
分中に重合性不飽和基を0.2〜2.0mol/kg含
むものである。
【0007】重合性不飽和基としては、可視光、近赤外
線、紫外線等の光線によりラジカル重合反応を起こすも
のであれば特に制限されないが、具体的には、(メタ)
アクリロイル基、ビニル基、ビニルエ−テル基、アリル
基等が挙げられる。特に(メタ)アクリロイル基が好適
である。
【0008】本発明において「(メタ)アクリロイル基」
は、「アクリロイル基またはメタクリロイル基」を表す。
【0009】上記重合性不飽和基の量は、該樹脂(A)
固形分中0.2〜2.0mol/kg、好ましくは0.
3〜1.5mol/kgが好適である。重合性不飽和基
量が0.2mol/kg未満では、架橋が不十分で膜物
性の低下をもたらし、一方、2.0mol/kgを超え
ると硬化収縮が大きくなりすぎて、付着性が低下するの
で好ましくない。
【0010】上記アクリル樹脂(A)は、重量平均分子
量が5,000〜50,000であり、ガラス転移温度
が−50〜100℃、好ましくは−50℃〜70℃であ
るものが好ましい。重量平均分子量が、5,000未満
では、膜物性の低下をもたらし、一方、50,000を
超えると粘度が高くなり取り扱いに困難をきたすために
好ましくない。
【0011】ガラス転移温度が−50℃未満では、硬化
後にタックが残りやすく、また、研磨性も低下する傾向
にあり、一方100℃を超えると研磨性の向上が見込め
ないばかりか、かえって付着性の低下をもたらすために
好ましくない。
【0012】ここでいうガラス転移温度は以下のように
して測定する。
【0013】直径4.5mm、深さ2mmの専用アルミ
パンに固形分10mg相当の樹脂溶液を入れ、50℃で
3時間減圧乾燥して溶剤を完全に除去して樹脂固形分の
みとし、測定用試料とした。測定は、SSC−5300
型熱分析装置(セイコー電子工業社製)を使用した。昇
温スピードは20℃/minとし、予想されるガラス転
移温度より約50℃低い温度より昇温を開始した。
【0014】上記アクリル樹脂(A)には、得られた被
膜の付着性が良好なことから、イソシアネート/水酸基
の反応を利用し、ウレタン結合を介して重合性不飽和基
を導入することが必須である。
【0015】上記アクリル樹脂(A)の製造法として
は、まず、水酸基含有アクリル樹脂(a)と1分子中に
イソシアネート基と重合性不飽和基を有する化合物
(b)を反応させる方法が挙げられる。この場合、水酸
基が過剰で、未反応のイソシアネートが残らないように
する条件が好適である。
【0016】上記水酸基含有アクリル樹脂(a)として
は、水酸基含有重合性不飽和単量体を含む重合性不飽和
単量体混合物を重合開始剤の存在下により共重合して得
た共重合体が好適に使用できる。該水酸基含有重合性不
飽和単量体としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレ−トとラクトンとの生成
付加物;「プラクセルFA2」、「プラクセルFM3」(以
上ダイセル化学社製)、ポリエチレングリコ−ルモノ
(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル(メタ)アクリレ−ト等が挙げられ、これら
は単独で、もしくは2種以上適宜選択して使用できる。
【0017】上記水酸基含有アクリル樹脂(a)は、必
須成分の水酸基含有重合性不飽和単量体の他、必要に応
じて該単量体と共重合し得るその他の重合性不飽和単量
体を共重合成分としてもよい。
【0018】その他の重合性不飽和単量体としては、上
記水酸基含有重合性不飽和単量体と共重合可能なもので
あれば特に制限なく使用でき、具体的には、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロ
ピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリ
レート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのア
クリル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜24のモノア
ルコール類とのモノエステル類、スチレン、α−メチル
スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イ
タコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メ
タ)アクリレート、5−カルボキシペンチル(メタ)ア
クリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、γ−
(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン等が挙げられる。さらに、上記した単量体の1種、又
は2種以上の重合性不飽和単量体の重合体で、片末端に
重合性不飽和基を有する、いわゆるマクロモノマーを共
重合してもよい。これらは単独で使用しても良いし、2
種以上適宜選択して使用できる。
【0019】本発明においては、上記のようにして得ら
れた水酸基含有アクリル樹脂(a)に含まれる水酸基
と、1分子中にイソシアネート基と重合性不飽和基を有
する化合物(b)に含まれるイソシアネート基とを反応
させることにより、アクリル樹脂(A)の側鎖にウレタ
ン結合を介して重合性不飽和基を導入することができ
る。
【0020】1分子中にイソシアネート基と重合性不飽
和基を有する化合物(b)としては、例えば、イソシア
ネートエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペニ
ル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等のイソ
シアネート基含有重合性不飽和単量体、あるいはイソシ
アネート基を2個有する化合物と水酸基含有重合性不飽
和単量体を等モルで付加反応して得られた生成物等が使
用できる。
【0021】イソシアネート基を2個有する化合物とし
ては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジ
イソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、
1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレ
ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化合物、イ
ソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキ
サン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、
1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シ
クロヘキサンジイソシアネート等の脂環式系ジイソシア
ネート化合物、キシリレンジイソシアネート、メタキシ
リレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシ
アネート化合物が挙げられる。
【0022】水酸基含有重合性不飽和単量体は、上記水
酸基含有アクリル樹脂(a)の項で説明した中から適宜
選択して使用できる。
【0023】次いで、ウレタン結合を介して重合性不飽
和基を側鎖に含むアクリル樹脂(A)の製造方法として
は、イソシアネート基含有アクリル樹脂(c)と1分子
中に水酸基と重合性不飽和基を有する化合物(d)を反
応させる方法も挙げられる。
【0024】上記イソシアネート基含有アクリル樹脂
(c)は、イソシアネート基含有重合性不飽和単量体を
含む重合性不飽和単量体混合物を重合開始剤の存在下に
より共重合して得られる共重合体が好適に使用できる。
該イソシアネート基含有重合性不飽和単量体としては、
例えば、イソシアナトエチルアクリレート、m−イソプ
ロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等
が挙げられる。また、上記1分子中にイソシアネート基
と重合性不飽和基を有する化合物(b)を使用してもよ
い。これらは単独で、もしくは2種以上適宜選択して使
用できる。
【0025】イソシアネート基含有重合性不飽和単量体
以外のその他の重合性不飽和単量体としては、上記イソ
シアネート基含有重合性不飽和単量体と共重合可能で且
つ、イソシアネート基と速やかに反応する官能基をもた
ない単量体が好適であり、具体的には、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレートなどのアクリル
酸またはメタクリル酸の炭素数1〜24のモノアルコー
ル類とのモノエステル類、スチレン、α−メチルスチレ
ン等が挙げられる。これらは単独で使用しても良いし、
2種以上適宜選択して使用できる。
【0026】1分子中に水酸基と重合性不飽和基を有す
る化合物(d)としては、ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレ−ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−トとラクトンとの
生成付加物;「プラクセルFA2」、「プラクセルFM
3」、(以上ダイセル化学社製)、ポリエチレングリコ
−ルモノ(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−
フェノキシプロピル(メタ)アクリレ−ト等の水酸基含
有重合性不飽和単量体や、水酸基を2個有する化合物と
上記のごときイソシアネート基含有重合性不飽和単量体
を等モルで付加反応して得られた生成物が挙げられ、こ
れらは単独で、もしくは2種以上適宜選択して使用でき
る。
【0027】本発明において、成分(a)/成分(b)
の反応、及び成分(c)/成分(d)の反応において行
われるイソシアネート基と水酸基の反応の際には、ウレ
タン化反応を促進させ、重合性不飽和基が消失しないよ
うに、必要に応じて、溶剤、ウレタン化触媒、重合禁止
剤等を使用して、反応温度20〜80℃で行うのが好適
である。
【0028】上記アクリル樹脂(A)は、重合性不飽和
基だけでなくさらに反応性官能基を含有してもよい。こ
の場合には、アクリル樹脂(A)中の反応性官能基と反
応しうる反応性官能基を含有する化合物をさらに配合し
てもよい。反応性官能基の組合せとしては、特に制限な
く従来公知の組合せを選択でき、例えば水酸基とイソシ
アネ−ト基、エポキシ基とアミノ基、エポキシ基とカル
ボキシル基、水酸基とアルコキシシリル基などの組合せ
が挙げられる。具体的には、例えば樹脂(A)が水酸基
を有する場合には、ポリイソシアネ−ト化合物等を併用
してもよい。かかる化合物を用いる場合の使用量は、樹
脂固形分全体に対して30重量%以下が適当である。
【0029】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
(B) 本発明において、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴ
マー(B)は付着性や耐水性を向上させるために配合す
るものであり、重量平均分子量が400〜3,000、
好ましくは400〜2,000のものが好適に使用でき
る。400未満では不飽和基の量が多くなることに伴
い、硬化収縮が大きくなりすぎて付着性が低下し、一
方、3,000を超えると付着性の向上にそれほど効果
が見られず好ましくない。
【0030】また、上記ウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマー(B)の重合性不飽和基の量は、該成分
(B)固形分中1.0〜2.5mol/kg含まれるこ
とが好適である。1.0mol/kg未満では架橋が不
十分で膜物性の低下や付着性耐水性の低下をもたらし、
一方2.5mol/kgを超えると硬化収縮が大きくな
りすぎて付着性が低下するので好ましくない。
【0031】特に本発明においては、ウレタン(メタ)
アクリレートオリゴマー(B)が、1分子中に2個以上
のイソシアネート基を含有する化合物(e)、水酸基含
有重合性不飽和単量体(f)、及び1価アルコール
(g)との反応により得られるものが好適である。
【0032】1分子中に2個以上のイソシアネート基を
含有する化合物(e)は、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラ
メチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシア
ネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2
−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレ
ンジイソシアネートなどの脂肪族系ジイソシアネート化
合物、イソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシク
ロヘキサン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネ
ート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,
2−シクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式系ジイ
ソシアネート化合物、キシリレンジイソシアネート、メ
タキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート化合物等のジイソシアネート化合物それ
自体、またはこれら各ジイソシアネート化合物と、多価
アルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等と
の付加物、あるいは上記したジイソシアネート化合物同
士の環化重合体、更にはイソシアネート・ビウレット体
等が挙げられる。本発明においてはこれらの中でもジイ
ソシアネート化合物の環状3量体、特にヘキサメチレン
ジイソシアネートの環状3量体が好適である。
【0033】水酸基含有重合性不飽和単量体(f)は、
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)重合性
不飽和基を導入するために使用されるものであり、例え
ば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−トとラクトンとの生成付加物;「プラク
セルFA2」、「プラクセルFM3」、(以上ダイセル化
学社製)、ポリエチレングリコ−ルモノ(メタ)アクリ
レ−ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト等が使用できる。
【0034】本発明において、1価アルコール(g)
は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの合成に
おいて、過剰のイソシアネート基を封止する目的、及び
不飽和基の濃度を調整するために、使用されるものであ
る。アルコール(g)としては、従来公知のものが制限
なく使用でき、例えばメチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、2
−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、ベンジ
ルアルコール、ラウリルアルコール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル等が挙げられる。
【0035】本発明において、成分(e)/成分(f)
/成分(g)の反応の際には、ウレタン化反応を促進さ
せ、重合性不飽和基が消失しないように、必要に応じ
て、溶剤、ウレタン化触媒、重合禁止剤等を使用して、
反応温度20〜80℃で行うのが好適である。また、1
価アルコール(g)を用いない場合には、イソシアネー
ト基と水酸基を当量使用するか、あるいは、イソシアネ
ート基が消失するまで反応を行うとよい。
【0036】上記で得られたアクリル樹脂(A)及びウ
レタン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)の使用比
は、固形分重量比で、70/30〜30/70が好まし
い。アクリル樹脂(A)の割合が70重量%を超えると
付着性が低下し、一方30重量%未満では研磨性が低下
する傾向にあるのでいずれも好ましくない。
【0037】光重合開始剤(C) 本発明において光重合開始剤(C)は、紫外線、可視光
線、近赤外線等の光線照射の光エネルギ−で励起される
ことでラジカルを発生し、ラジカル重合を開始するもの
であればよく、例えば4−フェノキシジクロロアセトフ
ェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4
−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシ
アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ
−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキ
シフェノキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルホリノプロパノン−1等のアセトフェノ
ン系化合物;チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジ
クロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ベ
ンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メ
トキシエチルアセタール、1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン等のベンジル系化合物;ベンゾフェノ
ン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーズケト
ン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、
4、4´−ジクロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン
系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル等のベンゾインエーテル系化合物;カンファ−キノ
ン、アントラキノン、3−ケトクマリン、α−ナフチ
ル、2,4,6−トリメチルベンゾイル、ジフェニルホ
スフィンオキシド、アシルホスフィンオキシド、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオ
キシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−
フェニルフォスフィンオキサイド)、10−ブチル−2
−クロロアクリドン、フルオレノンなどが挙げられる。
これら以外にも公知の開始剤系として、カチオン染料−
ボレ−トアニオン化合物などのイオン染料−対イオン化
合物の系(例えば、特開平1−60606号、特開平2
−11607号公報)、金属アレ−ン化合物と有機色素
の系(例えば、特開平4−363308号、特開平5−
17525号公報)などが挙げられる。またシアニン系
色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオ
ピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクアリリウ
ム系色素、Ni、Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノ
ン系・アントラキノン系色素、インドフェノ−ル系色
素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色
素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモ
ニウム系色素、ニトロソ化合物等のカチオン色素類の錯
体が使用でき、具体的には特開昭62−143044
号、特開平2−11607号、特開平3−111402
号、特開平5−194619号、特開平4−77503
号公報等に開示されている近赤外光吸収性陽イオン染料
−ボレ−ト陰イオン錯体、特開平2−189548号に
開示されているシアニン系色素とハロゲン化メチル基を
有するトリアジン化合物あるいはシアニン系化合物と金
属アレ−ン化合物や、特開平5−17525号に開示さ
れている金属アレ−ン化合物とスクアリリウム色素、特
開平2−4804号公報等に開示されているカチオン色
素とホウ酸塩などが挙げられる。
【0038】上記光重合開始剤(C)は、単独で、もし
くは2種以上を適宜選択して使用できる。
【0039】上記光重合開始剤(C)の配合量は、アク
リル樹脂(A)、ウレタン(メタ)アクリレート(B)
の合計固形分に対して0.01〜20重量%程度であ
る。
【0040】上記光重合開始剤(C)には、フリ−ラジ
カル連鎖過程で酸素を吸収し得る酸素除去剤や活性水素
ドナ−の連鎖移動剤を併用することが好ましい。該酸素
除去剤としては、フォスフィン、フォスファイト、フォ
スフォネ−ト、第1錫塩及び酸素により容易に酸化され
るその他の化合物が挙げられ、連鎖移動剤としては、例
えば、トリエチルアミン、N−メチルジフェニルアミ
ン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、トリエタ
ノ−ルアミン、ジメチルエタノ−ルアミンなどの3級ア
ミン、ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト;N−フェ
ニルグリシン、2−メルカプトベンゾキサゾ−ル、2−
メルカプトベンゾチアゾ−ル;2,6−ジイソプロピル
−N,N−ジアルキルアニリン、N,N−2,4,6−
ペンタメチルアニリンなどのN,N−ジアルキルアニリ
ン等が挙げられる。
【0041】また、上記光重合開始剤(C)には、必要
に応じて、テトラメチルアンモニウムn−ブチルトリフ
ェニルホウ素、テトラn−ブチルアンモニウムn−ブチ
ルトリフェニルホウ素、テトラn−ブチルフォスフォニ
ウムn−ブチルトリフェニルホウ素等のホウ素系増感
剤、さらにフォスフィン、フォスファイト、フォスフォ
ネ−ト等の酸素除去剤や3級アミン、N,N−ジアルキ
ルアニリン、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリ
ン等の連鎖移動剤、有機過酸化物などを併用してもよ
い。
【0042】本発明においては、用途に応じて所望の硬
度、物性を得るためにアクリル樹脂(A)及びウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマー(B)の他に重合性不
飽和化合物(D)を併用してもよい。該重合性不飽和化
合物としては、エチレン性不飽和基を有するモノマ−も
しくはオリゴマ−が挙げられ、エチル(メタ)アクリレ
−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリ
レ−ト、ノルボルニル(メタ)アクリレ−ト、アダマン
チル(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)クリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ
−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メタ)アクリレ
−ト、ジペンタエリスリト−ル(メタ)アクリレ−ト、
トリシクロデカンジメタノ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、2,2−ビス(4−(3−メタクリロキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシ)−フェニル)プロパン、ジ(メタ
クリロキシエチル)トリメチルヘキサメチレンジウレタ
ン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフ
ェニル)プロパンなどの1価又は多価アルコ−ルの(メ
タ)アクリル酸エステル;4−(メタ)アクリロイルオ
キシメトキシカルボニルフタル酸、4−(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸などの4−
(メタ)アクリロイルオキシル基含有芳香族ポリカルボ
ン酸及びその酸無水物;スチレン、α−メチルスチレ
ン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチ
レン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合物;ジ
アリルフタレ−ト、ジアリルイソフタレ−ト、トリアリ
ルフタレ−ト;エポキシアクリレ−ト、エチレンオキサ
イド変性エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレ
−ト、ポリジメチルシリコンジ(メタ)アクリレ−トな
どが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して使用
できる。
【0043】該重合性不飽和化合物(D)の配合割合
は、アクリル樹脂(A)、及びウレタン(メタ)アクリ
レートオリゴマー(B)の合計固形分100重量部に対
して0〜40重量部が好適である。40重量部を超える
と上記アクリル樹脂(A)、ウレタン(メタ)アクリレ
ートオリゴマーの特徴である研磨性と付着性の両立や耐
水性を阻害することになり好ましくない。
【0044】本発明組成物は、塗料、インキ、接着剤な
どに利用でき、特に自動車、家具等の補修用塗料、中で
も自動車補修用プライマー用として好適である。本発明
組成物は、必要に応じて、充填剤、ブロッキング防止
剤、有機溶剤、紫外線安定剤、塗面調整剤、酸化防止
剤、流動性調整剤、ワックス等を適宜含有することがで
きる。発明の組成物は、紙、プラスチック、金属、及び
これらの組み合わせなどの基材、及びこれら基材に形成
された旧塗膜面に適用することができる。
【0045】光線の照射方法としては、紫外線領域から
近赤外線領域に分光分布を有するものであれば特に制限
なく、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ、高圧水銀
ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、カ−ボン
ア−ク、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、エキ
シマ−、半導体レ−ザ−、蛍光灯、クリプトンランプ、
発光ダイオ−ドなどがあげられる。
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。尚、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0047】アクリル樹脂の製造 製造例1 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、キ
シレン50部を仕込み、撹拌しながら115℃まで昇温
した後、下記表1に示す単量体及び重合開始剤の混合物
を115℃に保ったまま滴下ポンプを利用して3時間か
けて一定速度で滴下した。滴下終了後1.5時間110
℃に保ち、その後、追加の重合開始剤0.5部をキシレ
ン10部に溶解させたものを1.5時間かけて一定速度
で滴下し、さらに3時間110℃に保ち、撹拌を続け
た。その後、キシレン25部を加えて希釈しながら80
℃まで冷却した。続いて、乾燥空気を液相に供給しなが
ら重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.06部、ウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウ
レート0.06部、イソホロンジイソシアネートとヒド
ロキシエチルアクリレートの等モル付加体18.2部、
キシレン14部を加えて7時間80℃に保ち、付加反応
を完結させ、ウレタン結合を介して、側鎖に重合性不飽
和基を有するアクリル樹脂溶液(A1)を得た。該樹脂
溶液(A1)は、不揮発分55%、ガードナー粘度Z6
の均一で透明な溶液であった。また、この樹脂の重量平
均分子量は17,000、ガラス転移温度は60℃であ
った。
【0048】製造例2〜6 製造例1において、配合組成を表1に示す以外は製造例
1と同様に行い、各アクリル樹脂溶液(A2)〜(A
6)を得た。得られた樹脂溶液の性状値も併せて表1に
示した。
【0049】製造例7 製造例1において、モノマー、重合開始剤を表1に示す
配合とする以外は製造例1と同様に行い、グリシジル基
含有アクリル樹脂を合成した。続いて系を110℃に保
ち、乾燥空気を液相に供給しながら重合禁止剤として、
ハイドロキノンモノメチルエーテル0.06部、エステ
ル化触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド
1.0部、アクリル酸4.6部、キシレン14部を加え
て7時間110℃に保ち付加反応を完結させた。これに
より、ウレタン結合を介さずに側鎖にラジカル重合性不
飽和基を有するアクリル樹脂溶液(A7)を得た。得ら
れた樹脂溶液の性状値も表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
の製造 製造例8 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、
「N−3300」(商品名、住友バイエルウレタン社製、
固形分100%、ヘキサメチレンジイソシアネートの環
状3量体、NCO含量21.5%)583.5部、キシ
レン26部、重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル0.47部、ウレタン化触媒としてジブチ
ル錫ジラウレート0.47部を仕込み、乾燥空気を液相
に供給しながら撹拌して80℃まで昇温した。続いて、
表2に示す水酸基含有重合性不飽和単量体とアルコール
の混合物355部を80℃に保ったまま滴下ポンプを利
用して3時間かけて一定速度で滴下し、その後5時間8
0℃に保ち付加反応を完結させ、イソプロパノール21
6部を加えて希釈しながら冷却した。得られたオリゴマ
ー溶液は不揮発分80%、ガードナー粘度Wの均一で透
明な溶液であった。
【0052】製造例9、10 製造例8において、イソシアネート化合物、水酸基含有
重合性不飽和単量体、アルコールを表2に示す配合とす
る以外は製造例8と同様に行い、各オリゴマー溶液を得
た。得られたオリゴマー溶液の性状値も表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】実施例1 製造例1で得た樹脂溶液(A1)90.9部、製造例8
で得たオリゴマー溶液(B1)50部、イソボルニルア
クリレート10部、「イルガキュア819」(商品名、チ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、ビス(2,4,
6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオ
キサイド)4部、キシレン25部を加えて均一になるま
で撹拌した。さらに、トルエンと酢酸ブチルの混合溶剤
で粘度30秒(フォードカップ#4/20℃)に希釈
し、クリヤー塗料を得た。
【0055】実施例2〜6、および比較例1〜6 実施例1において、配合組成を表3に示す以外は実施例
1と同様に行い、各クリヤー塗料を得た。
【0056】塗膜性能試験用塗板の作成 亜鉛メッキ板上に「アミラックホワイト」(アミノアル
キド樹脂系塗料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚40μ
mとなるようにエアスプレー塗装し、140℃で20分
間焼付け乾燥後#400耐水ペーパーで軽く研磨して塗
膜性能試験用被塗物とした。この試験用被塗物の上に、
上記で得られた各クリヤー塗料を硬化膜厚で100〜1
50μmとなるようにエアスプレー塗装し、「プリズマ
ライト」(コ−ルク社製、ハロゲンランプ)にて距離2
0cmで2分間照射し硬化させた。次に、上記手順によ
って作成した塗板を用いて下記塗膜性能試験(1)〜
(5)を行った。結果を表3に示す。 (1)タック性:表面のタックの度合いを指触で評価し
た。 ○:タックが無し △:わずかにタックがあるが、指紋の跡は付かない ×:タックがあり、指紋の跡がつく (2)研磨性:#600耐水ペーパーにて研磨し、研磨
状態を観察した ○:良好 △:若干からみあり ×:かなりからみあり (3)付着性:ゴバン目テープ付着試験を行った ○:剥離なし △:一部剥離あり ×:全面に剥離あり (4)耐水性:各塗装板を上水に7日間浸漬した後、塗
面状態(ブリスターの発生)を観察し、さらにゴバン目
テープ付着試験を行った。 塗面状態 ○:良好 △:一部ブリスター発生 ×:全面にブリスター発生 ゴバン目テープ付着 ○:剥離なし △:一部剥離あり ×:全面に剥離あり
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明の光硬化性樹脂組成物によれば、
光照射により速やかに硬化し、特に自動車補修用塗料と
して使用した時には、一液型でありながら、樹脂組成物
内にウレタン結合を有しているために、研磨性、硬度、
仕上り性、付着性等に優れた被膜が形成される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月14日(2001.11.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】上記アクリル樹脂(A)は、重合性不飽和
基導入前の重量平均分子量が5,000〜50,000
であり、重合性不飽和基導入前のガラス転移温度が−5
0〜100℃、好ましくは−50〜70℃であるものが
好ましい。該重合性不飽和基導入前の重量平均分子量
が、5,000未満では、膜物性の低下をもたらし、一
方、50,000を超えると粘度が高くなり取り扱いが
困難をきたすために好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】アクリル樹脂の製造 製造例1 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下ポンプ、乾燥空気の吹き込み管を備え付け、キ
シレン50部を仕込み、撹拌しながら115℃まで昇温
した後、下記表1に示す単量体及び重合開始剤の混合物
を115℃に保ったまま滴下ポンプを利用して3時間か
けて一定速度で滴下した。滴下終了後1.5時間110
℃に保ち、その後、追加の重合開始剤0.5部をキシレ
ン10部に溶解させたものを1.5時間かけて一定速度
で滴下し、さらに3時間110℃に保ち、撹拌を続け
た。その後、キシレン25部を加えて希釈しながら80
℃まで冷却した。続いて、乾燥空気を液相に供給しなが
ら重合禁止剤として、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.06部、ウレタン化触媒としてジブチル錫ジラウ
レート0.06部、イソホロンジイソシアネートとヒド
ロキシエチルアクリレートの等モル付加体18.2部、
キシレン14部を加えて7時間80℃に保ち、付加反応
を完結させ、アクリル樹脂溶液(A1)を得た。該樹脂
溶液(A1)は、不揮発分55%、ガードナー粘度Z6
の均一で透明な溶液であった。また、この樹脂の重合性
不飽和基導入前の重量平均分子量は17,000、ガラ
ス転移温度は60℃であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 的場 隆夫 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4J011 QA04 QA14 QB02 QB03 QB24 QC01 QC03 QC07 SA03 SA04 SA06 SA14 SA15 SA16 SA17 SA19 SA20 SA22 SA25 SA26 SA27 SA28 SA32 SA34 SA38 SA42 SA54 SA56 SA58 SA59 SA61 SA62 SA63 SA64 SA72 SA84 SA88 UA01 UA06 WA02 WA05 WA06 4J027 AA01 AA02 AB36 AE01 AE07 AF05 AJ01 AJ04 AJ08 AJ09 BA05 BA07 BA08 BA10 BA13 BA17 BA19 BA22 BA23 BA26 BA28 CA36 CB10 CC04 CC05 CD08 CD09 4J038 FA231 FA232 FA281 FA282 GA08 KA03 MA13 MA14 NA01 NA11 NA12 PA17 PB02 PB07 PC02 PC06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性不飽和基をウレタン結合を介して
    側鎖に有し、且つ該重合性不飽和基を樹脂の固形分中
    0.2〜2.0mol/kg含むアクリル樹脂(A)、
    1分子中に1個以上の重合性不飽和基を含有するウレタ
    ン(メタ)アクリレートオリゴマー(B)、及び光重合
    開始剤(C)を含む光硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
    ー(B)の固形分中に重合性不飽和基が、1.0〜2.
    5mol/kg含まれることを特徴とする請求項1に記
    載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 成分(A)及び成分(B)の使用比が重
    量比で70/30〜30/70である請求項1又は2に
    記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル樹脂(A)の重量平均分子量が
    5,000〜50,000である請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 アクリル樹脂(A)のガラス転移温度
    が、−50〜100℃である請求項1ないし4のいずれ
    か1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 アクリル樹脂(A)が、水酸基含有アク
    リル樹脂(a)と、1分子中にイソシアネート基と重合
    性不飽和基を有する化合物(b)とを反応させて得られ
    るものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    光硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 アクリル樹脂(A)が、イソシアネート
    基含有アクリル樹脂(c)と、1分子中に水酸基と重合
    性不飽和基を有する化合物(d)とを反応させて得られ
    るものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の
    光硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
    ー(B)が、1分子中に2個以上のイソシアネート基を
    含有する化合物(e)、水酸基含有重合性不飽和単量体
    (f)、及び1価アルコール(g)との反応により得ら
    れるものである請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    の光硬化性樹脂組成物。
JP2001094612A 2001-03-29 2001-03-29 光硬化性樹脂組成物 Pending JP2002293853A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001094612A JP2002293853A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 光硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001094612A JP2002293853A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 光硬化性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002293853A true JP2002293853A (ja) 2002-10-09

Family

ID=18948782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001094612A Pending JP2002293853A (ja) 2001-03-29 2001-03-29 光硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002293853A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282702A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kuraray Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びそれを用いた立体造形物
JP2006348116A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP2007532739A (ja) * 2004-04-15 2007-11-15 チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド 発光ダイオードを用いて光硬化する方法
JP2009084435A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、フォトスペーサの製造方法、液晶表示装置用基板、液晶表示素子、及び液晶表示装置
JP2010180319A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Kyoeisha Chem Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレート及びそれを含有するコーティング剤
JP5394608B2 (ja) * 2005-01-14 2014-01-22 株式会社カネカ 活性エネルギー線硬化型硬化性組成物および該硬化物
JP2016204585A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、有機el表示装置、液晶表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置
JP6109460B1 (ja) * 2015-10-27 2017-04-05 関西ペイント株式会社 活性エネルギー線硬化型塗料組成物
US10577438B2 (en) 2015-09-16 2020-03-03 Mitsui Chemicals Tohcello, Inc. Polyfunctional polymer and method for producing same
JP2021504517A (ja) * 2017-11-23 2021-02-15 オルネクス ベルギー エス エー 照射硬化性組成物

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007532739A (ja) * 2004-04-15 2007-11-15 チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド 発光ダイオードを用いて光硬化する方法
JP5394608B2 (ja) * 2005-01-14 2014-01-22 株式会社カネカ 活性エネルギー線硬化型硬化性組成物および該硬化物
JP2006282702A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kuraray Co Ltd 硬化性樹脂組成物及びそれを用いた立体造形物
JP4588513B2 (ja) * 2005-03-31 2010-12-01 株式会社クラレ 硬化性樹脂組成物及びそれを用いた立体造形物
JP2006348116A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物
JP2009084435A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 感光性樹脂組成物、フォトスペーサの製造方法、液晶表示装置用基板、液晶表示素子、及び液晶表示装置
JP2010180319A (ja) * 2009-02-05 2010-08-19 Kyoeisha Chem Co Ltd ウレタン(メタ)アクリレート及びそれを含有するコーティング剤
JP2016204585A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 富士フイルム株式会社 硬化性組成物、硬化膜、有機el表示装置、液晶表示装置、タッチパネル及びタッチパネル表示装置
US10577438B2 (en) 2015-09-16 2020-03-03 Mitsui Chemicals Tohcello, Inc. Polyfunctional polymer and method for producing same
WO2017073522A1 (ja) * 2015-10-27 2017-05-04 関西ペイント株式会社 活性エネルギー線硬化型塗料組成物
CN108137981A (zh) * 2015-10-27 2018-06-08 关西涂料株式会社 活性能量射线可固化的涂料组合物
US10519318B2 (en) 2015-10-27 2019-12-31 Kansai Paint Co., Ltd. Actinic-ray-curable coating composition
JP6109460B1 (ja) * 2015-10-27 2017-04-05 関西ペイント株式会社 活性エネルギー線硬化型塗料組成物
CN108137981B (zh) * 2015-10-27 2021-01-05 关西涂料株式会社 活性能量射线可固化的涂料组合物
JP2021504517A (ja) * 2017-11-23 2021-02-15 オルネクス ベルギー エス エー 照射硬化性組成物
JP7295854B2 (ja) 2017-11-23 2023-06-21 オルネクス ベルギー エス エー 照射硬化性組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1306399B1 (en) Photocurable primer composition and coating method by use of the same
EP0247563B1 (en) Ultraviolet-curable coating composition and process for preparing the same
JP4936111B2 (ja) 接着剤用硬化型樹脂組成物
US20130164541A1 (en) Curable resin composition and multi-layer laminate manufactured using the same
WO2007043728A1 (en) Low viscosity multi-functional urethane acrylate oligomer-containing high solid uv curable coating compostion
GB2280905A (en) Ethylenically unsaturated photoinitiator
US6486225B1 (en) Photocurable composition
JP2006028463A (ja) 光重合開始剤及びそれを用いた光硬化性材料
JP2002293853A (ja) 光硬化性樹脂組成物
JP5089889B2 (ja) ハードコート剤組成物および成形品
EP1511581B1 (en) Process for multi-layer coating of substrates
JP2002293851A (ja) 光硬化性樹脂組成物
JP4633952B2 (ja) 塗膜形成方法
JP3251608B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの製造方法およびそれを用いた光硬化性樹脂組成物
JP4184650B2 (ja) 光硬化型プライマー組成物及びこれを用いた塗装方法
JP2004010728A (ja) 紫外線硬化性組成物
JP2001064578A (ja) 光硬化性パテ組成物
EP0832144A1 (en) Active energy ray-curable resin compositions, a cured article and an optical lens obtained therefrom, and novel (meth)acrylate compounds therefor
JP4261421B2 (ja) エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP4205358B2 (ja) 撥水性被膜および塗料組成物
JP2001200024A (ja) 光硬化性樹脂組成物
WO2019182155A1 (ja) 硬化性組成物、硬化物、硬化物の製造方法、硬化物の傷の修復方法
JP7461239B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレート組成物、活性エネルギー線硬化性組成物、及びその硬化物
JP3894633B2 (ja) 樹脂組成物及びその硬化物
JPS5946967B2 (ja) 光硬化性組成物