JP4605617B2 - 活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィンに対する密着性に優れた活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、活性エネルギー線硬化型樹脂は、木材、金属板、ガラス等の基材のコーティング材として用いられている。例えば、特公昭53−15756号公報には、活性水素と炭素−炭素二重結合を有する化合物と多価イソシアナート化合物を反応させて得られるイソシアナート基を1分子中に平均して1〜1.5個と炭素−炭素二重結合を1個以上とを有する変性イソシアナートと、ヒドロキシル基を有するポリウレタンプレポリマーとを特定の割合で反応させる光硬化可能なポリウレタン樹脂の製造法が示され、該樹脂は木材、金属、コンクリート、アスベスト、紙、ガラス、繊維等に被覆することが記載されている。また、特開平9−104836号公報には、特定の重合可能な組成物、顔料又は染料、及び不飽和アルコールのチタン又はジルコニウムアルコキシドの混合物からなる放射線硬化性印刷インキが挙げられ、該重合可能な組成物としてはウレタンアクリレートが記載されて、ポリオレフィンへの接着性が良好なことが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック特にポリオレフィンに活性エネルギー線硬化型コーティング材を塗布することは非常に難しく、通常、ポリオレフィンにはコロナ放電処理がなされている。
そこで本発明者らが、上記特公昭53−15756号公報開示技術に記載のポリウレタン樹脂をかかるコロナ放電処理したポリオレフィンに塗布を試みたところ、密着性、外観等が悪く、また、特開平9−104836号公報に記載の放射線硬化性印刷インキをコーティング材として用い、更に重合可能な組成物としてウレタンアクリレートを用いても、コロナ放電処理直後のポリオレフィンに対してさえ密着性、外観等が悪いことが判明した。
さらに市販のコロナ放電処理したポリオレフィンは、空気中で放置するとそのコロナ放電の初期効果が持続するのは1週間程度しかなく、例えば、コロナ放電処理されたぬれ指数が45μN/cm程度のポリオレフィンは1週間程度でぬれ指数は低下し始め、1ヶ月後には39μN/cm程度にまで落ちることが判明した。かかるコロナ放電処理効果の落ちたポリオレフィンに対しても密着性の良好なコーティング材が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らはかかる問題を解決するために、活性エネルギー線硬化型コーティング材について鋭意研究を重ねた結果、(A)水酸基価が8〜40mgKOH/gであるウレタンアクリレート組成物、(B)テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタンから選ばれるチタン系化合物、あるいはテトラ−i−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)ジルコニウムから選ばれるジルコニウム系化合物、(C)光重合開始剤からなる活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材が上記課題を解決することを見いだし本発明を完成した。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明で使用する(A)水酸基価が8〜40mgKOH/gであるウレタンアクリレート組成物(以下ウレタンアクリレート組成物と略記する)とは、イソシアネートとアクリル化合物との反応物であるウレタンアクリレートオリゴマーを主成分として含有し、水酸基価が8〜40mgKOH/gであれば特に制限はないが、ウレタンアクリレートオリゴマーが分子骨格中に水酸基を有するものあるいは更にこれに水酸基含有(メタ)アクリレートを混合したものである。また、分子骨格に水酸基を含有しないウレタンアクリレートオリゴマーの時は、水酸基含有(メタ)アクリレートの混合物であることが必要である。
【0006】
本発明で使用する(A)ウレタンアクリレート組成物の水酸基価としては、8〜40mgKOH/gであることが必要で、好ましくは、10〜35mgKOH/gである。水酸基価が8mgKOH/g未満では、(B)成分との架橋反応が進まず、ポリオレフィンとの密着性が劣り、40mgKOH/gを越えても、過剰に存在する水酸基がポリオレフィンと反発するのでポリオレフィンとの密着性が劣り不適当である。
尚、本発明において水酸基価は、無水酢酸・ピリジン法により測定する。
【0007】
本発明の(A)ウレタンアクリレート組成物の製造方法としては、▲1▼多価イソシアネートと多価アルコールを反応させ、更に水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法、▲2▼水酸基含有(メタ)アクリレートと、多価イソシアネートを反応させる方法、▲3▼前記▲1▼に更に水酸基含有(メタ)アクリレートを混合する方法等が挙げられるが、好ましくは▲2▼であり、その方法について以下詳細に説明する。
【0008】
上記の水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシジエチレングリコールメタクリレート、ブトキシヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルジメタクリレート、ジエチレングリコールビス(ヒドロキシプロピルアクリレート)、プロポキシ化ビスフェノールAビス(ヒドロキシプロピルアクリレート)、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ヒドロキシプロピル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレートなどが挙げられ、好ましくはジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ヒドロキシプロピル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート等の分子中にアクリロイル基を3個以上有する水酸基含有(メタ)アクリレートである。
【0009】
上記多価イソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネートアダクト、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタン)トリイソシアネート等が挙げられるが、好ましくは2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物が挙げられる。
【0010】
上記水酸基含有(メタ)アクリレートと、多価イソシアネートを反応させて、水酸基価を調整する方法としては、(イ)仕込の水酸基含有(メタ)アクリレート中の水酸基と多価イソシアネート中のイソシアネート基のモル比を調整する方法、(ロ)仕込の水酸基含有(メタ)アクリレート中の水酸基と多価イソシアネート中のイソシアネート基のモル比をほぼ1として反応をできるだけ完了させた後、水酸基含有(メタ)アクリレートを添加する方法、(ハ)過剰の水酸基含有(メタ)アクリレート中と多価イソシアネートを反応した後、希釈モノマーあるいは希釈樹脂を添加する方法等が挙げられる。水酸基価が安定な値となる(イ)が好ましい。
なお、上記(ロ)、(ハ)の方法において、水酸基含有(メタ)アクリレートや希釈モノマーあるいは希釈樹脂を添加する時期は特に制限されず、重合後に(B)、(C)等の成分を添加する前や添加した後いずれでもよい。
【0011】
上記(A)ウレタンアクリレート組成物を得る各反応は、不活性ガス雰囲気で30〜80℃、2〜10時間反応させる。ウレタン化反応を追込むためにジブチルチンラウレート等のウレタン化触媒を用いるのが好ましい。
【0012】
また、ウレタンアクリレートオリゴマーの分子量として、好ましくは500〜4,000で、更には500〜3,500、特には500〜2,000である。分子量が500未満では、硬化時の収縮が大きくなりすぎ、4,000を越えると粘度が高くなりすぎて、取扱性が悪く好ましくない。
【0013】
本発明で用いる(B)チタン系化合物あるいはジルコニウム系化合物としては、接着力の促進剤として働くものであればよく、チタン系化合物としてはテトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタンから選ばれるチタン系化合物であり、好ましくは、テトラ−n−ブトキシチタンである。
【0014】
ジルコニウム系化合物としては、テトラ−i−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)ジルコニウムから選ばれるジルコニウム系化合物であり、好ましくは、テトラ−n−ブトキシジルコニウムである。
【0015】
本発明で用いる(C)光重合開始剤としては、ベンゾイン、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラー氏ケトン、クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられるが、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等が好ましい。
【0016】
本発明のコーティング材中の(A)、(B)、(C)の配合量としては特に限定はされないが、(B)の配合量は(A)100重量部に対して0.5〜10重量部が好ましく、更には0.5〜5重量部である。該配合量が0.5重量部未満では接着性がやや劣り、5重量部を越えると、塗膜の耐磨耗性がやや劣り好ましくない。
【0017】
(C)の配合量としては、(A)100重量部に対して1〜10重量部が好ましく、更には2〜5重量部である。該配合量が1重量部未満では塗膜の硬化速度がやや劣り、10重量部を越えると、塗膜の耐磨耗性、表面タックがやや劣り好ましくない。
【0018】
本発明のコーティング材では上記(A)、(B)、(C)の成分からなるが、コーティングに用いる場合は、溶剤に溶解して溶液として用いるのが好ましく、該溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレンなどの単独か又は2種以上が用いられ、好ましくは、酢酸エチルが使用される。
【0019】
本発明のコーティング材を調製するに当って、上記の(A)、(B)、(C)の配合方法は特に限定されないが、通常は(A)を溶剤に溶解させた後に、(B)、(C)を常温で配合する方法が採られる。
【0020】
かくして本発明のコーティング材が得られるわけであるが、本発明で規定する成分以外に、例えば、顔料、紫外線安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、導電性付与剤、耐擦傷性付与剤、相溶化剤、着色剤、流動性改善剤、タレ防止剤、沈殿防止剤、消泡剤、脱水剤等を添加してもよく、また、希釈モノマー、希釈用樹脂を本発明の効果を阻害しない範囲において添加してもよい。
【0021】
本発明のコーティング材が塗布される基材としては、直鎖状低密度、中密度、高密度ポリエチレン、共押出し配向したポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したもの等の広義のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
【0022】
かかるコーティング材の塗布方法としては、カーテンコーター、ロールコーター、フローコーター、スプレー、ディッピング等の公知の方法を採用することができる。
【0023】
塗布後溶剤を除くために、通常40〜80℃で3〜10分程度乾燥を実施する。乾燥後の塗膜の厚みは1〜5μm程度が好ましい。次に被塗布物に塗布された塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化させる。該エネルギー線としては、遠紫外部、紫外部、近紫外部、赤外部の光線、X線、γ線等の電磁波のほか、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できる。
しかしながら、皮膜形成や硬化速度、放射線照射装置の入手のし易さ、価格等から、紫外線照射による硬化方法が有利である。本発明でいう紫外線とは150〜450nm波長域の光を主体としたもので、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いる。
本発明のコーティング材は(A)中の水酸基とポリオレフィン表面の活性水素とが(B)による架橋反応で結合するためポリオレフィンに対する密着性が優れるものと推定される。
【0024】
【実施例】
以下、本発明について具体的に説明する。尚、以下の記述で「%」、「部」とあるのは重量基準である。
実施例1
<ウレタンアクリレート組成物の製造>
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、イソホロンジイソシアネート(分子量222)6.6部、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート(分子量524)44部(水酸基/イソシアネート基のモル比=1.4)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート55部を仕込み、50℃にて7時間反応させ、水酸基価13mgKOH/gの(A)ウレタンアクリレート組成物(組成物中のウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は1,300)を得た。
【0025】
<活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材の製造>
紫外線の遮断された部室にて、4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、滴下ロート及び温度計をとりつけ、酢酸エチル140部と上記(A)ウレタンアクリレート組成物100部、(B)テトラ−n−ブトキシチタン1部(C)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(日本チバガイギー社製、「イルガノキュア184」)4.0部を加えて撹拌し均一な溶液(コーティング材溶液)を得た。
【0026】
<試験片の製造>
基材としては、コロナ放電処理した一軸延伸ポリプロピレンシート(出光興産社製、「出光スーパーピュアレイ」、ぬれ指数45μN/cm)と該シートを空気中で、25℃、60RH%の条件下で1ヶ月放置したもの(ぬれ指数は39μN/cm)を用いた。
上記で得られた該溶液を、上記の2種のシートに塗布後、60℃の乾燥機で10分乾燥して、乾燥後の厚みが2μmとし、次に高圧水銀ランプ(日本電池製)にて積算エネルギーが40mJ/cm2になるように紫外線を照射して塗膜を硬化させて試験片を2種作製した。尚、ぬれ指数の測定はJIS K 6768の方法によった。
【0027】
上記で得られたぬれ指数の異なる2種の試験片を以下のように評価した。
(外観)
塗膜の外観を以下のように評価した。
○・・・塗膜の収縮がほとんどない。
△・・・塗膜にやや収縮が見られる。
×・・・基材表面からはじかれ塗膜にならない。
【0028】
(密着性)
JIS K 5400の碁盤目テープ法試験を実施して、以下のように評価した。
◎・・・100個の升目中90個以上が密着していた。
○・・・100個の升目中1〜89個が密着していた。
×・・・100個の升目中1個も密着しなかった。
【0029】
実施例2
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、イソホロンジイソシアネート6.6部、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート94部(水酸基/イソシアネート基のモル比=3.0)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート108部を仕込み、50℃にて7時間反応させ、水酸基価32mgKOH/gの(A)ウレタンアクリレート組成物(組成物中のウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は1,300)を得た。実施例1と同様に活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材溶液を製造して同様に評価した。
【0030】
実施例3
実施例1において、(B)テトラ−n−ブトキシチタンに替えて、(B)テトラ−n−ブトキシジルコニウムを用いて、同様に、コーティング材溶液を製造して同様に評価した。
【0031】
比較例1
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、イソホロンジイソシアネート6.6部、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート34部(水酸基/イソシアネート基のモル比=1.1)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート60部を仕込み50℃にて7時間反応させ、水酸基価4.6mgKOH/gの(A)ウレタンアクリレート組成物(組成物中のウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は1,300)を得た。実施例1と同様に活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材溶液を調製して同様に評価した。
【0032】
比較例2
4ツ口丸底フラスコに還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計をとりつけ、イソホロンジイソシアネート6.6部、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート707部(水酸基/イソシアネート基のモル比=22)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート813部を仕込み、50℃にて7時間反応させ、水酸基価47mgKOH/gの(A)ウレタンアクリレート組成物(組成物中のウレタンアクリレートオリゴマーの分子量は1,300)を得た。実施例1と同様に活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材溶液を製造して同様に評価した。
【0033】
比較例3
実施例1で(B)の添加を省略した以外は同様に実施して実施例1と同様に活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材溶液を調製して同様に評価した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明の活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材は、(A)水酸基価が8〜40mgKOH/gであるウレタンアクリレート組成物、(B)チタン系化合物あるいはジルコニウム系化合物、(C)光重合開始剤からなり、(A)中の水酸基とポリオレフィン表面の活性水素が(B)による架橋反応で結合するためポリオレフィンに対する密着性が優れる。
Claims (3)
- (A)水酸基価が8〜40mgKOH/gであるウレタンアクリレート組成物、
(B)テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)チタンから選ばれるチタン系化合物、あるいはテトラ−i−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)ジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、ジヒドロキシ・ビス(ラクタト)ジルコニウムから選ばれるジルコニウム系化合物、(C)光重合開始剤からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材。 - (A)水酸基価が8〜40mgKOH/gであるウレタンアクリレート組成物が、水酸基含有(メタ)アクリレートと多価イソシアネートとの反応混合物であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材。
- 水酸基含有(メタ)アクリレートが、分子中に3個以上アクリロイル基を有することを特徴とする請求項2記載の活性エネルギー線硬化型ポリオレフィン用コーティング材。
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