JP4511699B2 - 複合材の研削方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、砥石が回転するとともに硬度が異なる複合材からなるワークに接触しながらそのワークの複合材の接合部分を含む面の研削を行う、平面研削盤等による複合材の研削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、平面研削盤による研削は、以下のように行われている。まず、図3に示すように、平面研削盤の砥石ヘッド16を下方(図3矢印方向)へ送り出し、回転している砥石18をワークWに接近させる。そして、ワークWが支持されているテーブル22を、ガイドレール21上で水平方向に移動させることにより、ワークWと砥石18が接触し研削が行われる。ここで、ワークWの研削量は、砥石18を下方に送り出す送り量によって決定される。例えば、中央に凹部を有するワークWの表面を0.3μm研削するために0.1μmごとの研削を行う場合は、送り量を0.1μmに設定して、研削を3回行う。そして、仕上げ時に、砥石18の送り量をゼロにした研削、いわゆるスパークアウトを行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、研削時には、砥石18はワークWに対する圧力により微妙に変形している。即ち、ワークWの平面部W1に対しては、自動車のタイヤが道路面に対して接触する際に変形するように、砥石18の形状が変形しワークWに対する接触面が増加する。また、ワークWのエッジ部W2に対しては、図4(a)に示すように砥石18はエッジ部W2の形状に沿うように変形するため、その結果図4(b)に示すようにコーナが丸くなるとともに、砥石の送り量よりも実際の研削量は少なくなる。
【0004】
また、砥石18の変形量はワークWの材質によっても異なり、硬い材質のワークWに対しては砥石18の変形量が大きくなる一方、柔らかい材質のワークWに対しては砥石18の変形量が小くなる。従って、図5に示すような、例えばプラスチック部W3と金属部W4との複合材からなるワークWでは、プラスチック部W3の方が金属部W4より砥石送り量に近い量だけ研削され、言い換えれば、金属部W4の研削量が所要の量より少なくなり、両材料の接合部分が図5に示すようになだらかな円弧状又は斜面状に削られてしまう。
【0005】
これらの問題に対して、従来は仕上げ時に前述のスパークアウトが行われるが、砥石18の送り量がゼロになるだけで、砥石18の変形は維持されたままである。従って、仕上げ研削を行っても、上記各問題を解決することが困難であった。
【0006】
本発明は、ワーク加工時に砥石の形状の変形による加工精度の低下を防ぎ、より精度の高い研削をすることができる複合材の研削方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ワークを載置したテーブルを往復移動させると共に、回転する砥石を前記ワークに接触させて行う研削を、前記砥石の送りを複数回に分けて行う複合材の研削方法において、
前記複数回の研削の後の仕上げ研削時に、前記砥石を前記ワークから離して砥石の形状を復元させ、その後、前記複数回の研削と同一の回数の研削を、それぞれの回の送り量と同一の送り量により行い、硬度が異なる複合材からなるワークの複合材の接合部分を含む面を一平面状に研削することを要旨とする。上記構成によれば、仕上げ研削時に、砥石の形状を復元させることと複数回の研削とを行うようにした。このため、複合材からなるワークの複合材の接合部分を含む面を一平面状に研削できるので、加工精度が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の研削方法を平面研削盤を用いて具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0010】
図1及び図2に示すように、平面研削盤11の基台12の上面後部には、前後方向(図2の左右方向)に延びるレール13が設けられ、レール13上には、コラム14がモータ15により前後方向へ移動可能に支持されている。
【0011】
コラム14の前面には、砥石ヘッド16がモータ20により鉛直方向へ移動可能に支持されている。砥石ヘッド16には、前後方向へ延びる砥石軸17がモータ19により回転可能に支持されている。この砥石軸17には、円盤状に形成された砥石18が固定されている。この砥石18は、例えば、ダイヤモンドよりなる砥粒をボンドにて固めて円盤状に成型したものである。
【0012】
基台12の上面前部には、図1の左右方向へ延びる一対のガイドレール21が設けられている。両ガイドレール21,21には、テーブル22が左右方向へ移動可能に支持されている。テーブル22の上面には、ワークWが固定可能になっている。ワークWは、中央に凹部が形成されており、平面部W1とエッジ部W2を有する。
【0013】
次に、平面研削盤11によりワークWの表面を、例えば、説明を理解しやすいように、0.3μm研削するとして、その方法を説明する。ワークWを研削する際は、モータ19により砥石18を回転させるとともに、モータ20を正回転させて砥石ヘッド16を下方へ送り出す。このときの送り量はワークWの1工程につき0.1μmに設定し、ワークWが搭載されたテーブル22を、ガイドレール21上で水平方向(図3右方向)に移動させることにより、ワークWと砥石18が接触し初回の研削が行われる。この結果、ワークWは研削面P1まで研削される。この時点で、砥石18はワークWに対する圧力により変形しており、ワークWに対する接触面が増加している。続いて、テーブル22を図3左方向に移動させて2回目の研削を行う。この結果、ワークWは研削面P2まで研削され、総研削量は0.2μmとなる。同様にして総研削量が0.3μmとなるように3回目の研削を続行する。ここで、モータ20を逆回転させて砥石ヘッド16を上方に移動させ、砥石18をワークWから離す。
【0014】
次に、砥石ヘッド16を下方へ送り出し、初回研削と同じ位置で研削動作を再開する。そして、前述した2回目、3回目の研削動作と同じ研削動作を行わせる。このとき砥石18の変形のために、研削量が少なく、総研削量が0.3μm未満であった場合には、砥石18は1〜3回目のいずれかの工程でワークWに接触して、ワークWを研削する。そして、この研削の場合は、砥石18が変形していないため、所要量の研削が行われる。そして、総研削量が0.3μmとなるまで、以上の研削工程を繰り返す。
【0015】
上記実施形態の研削方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、砥石18をワークWから離し、砥石18の形状が復元した状態で再度砥石18をワークWに接触させて仕上げ研削を行っている。このため、砥石18の変形による影響を受けにくく、所要量の研削を行うことができ、加工精度を向上することができる。従って、図4に示すような、ワークWのエッジ部W2の研削においても、エッジが丸くなることを低減できる。また、図5に示すような、複合材からなるワークWの研削においても、複合材の接合部分を含む面を一平面状に研削できる。
【0016】
(2)また、仕上げ研削を複数回行っているため、ワークWの研削をより精度よく行うことができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
【0017】
・また、上記実施形態に、さらにスパークアウトの工程を加えてもよい。即ち、送り量をゼロに設定した研削を再度行うことにより、研削面P3をよりなめらかに加工することができる。
【0018】
・また、仕上げ研削に際して、スパークアウトの工程を実行してもよい。例えば、0.3μmの研削を行う場合に、0.1μmの研削を3回行った後、送り量ゼロの仕上げ研削を行ってもよい。
【0019】
・また、砥石18復元のために空回転させる工程は、毎回の研削後に行ってもよい。この場合、研削を連続して行う場合より、加工のための時間を要するが、砥石18の変形をその度に復元できるため、研削の精度を向上させることができる。
【0020】
・復元のために相当時間を要する場合は、砥石18の回転を一旦止めてもよい。
・なお、請求項1の記載中「ワークから離して前記砥石の形状を復元させ」る際の「ワークから離して」とは、ワークと砥石が接触するかしないかの臨界点における状態も含まれるものとする。
【0021】
【発明の効果】
以上、詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、砥石の形状が復元した状態で再度砥石をワークに接触させて仕上げ研削が行われるため、加工精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の平面研削盤を示す正面図。
【図2】 同平面研削盤の側面図。
【図3】 同平面研削盤によりワークを研削する状態を示す拡大側面図。
【図4】 ワークのコーナ部の研削状態を示す拡大側面図。
【図5】 複合材からなるワークの研削状態を示す側面図。
【符号の説明】
W…ワーク、11…平面研削盤、18…砥石。
Claims (1)
- ワークを載置したテーブルを往復移動させると共に、回転する砥石を前記ワークに接触させて行う研削を、前記砥石の送りを複数回に分けて行う複合材の研削方法において、
前記複数回の研削の後の仕上げ研削時に、前記砥石を前記ワークから離して砥石の形状を復元させ、その後、前記複数回の研削と同一の回数の研削を、それぞれの回の送り量と同一の送り量により行い、硬度が異なる複合材からなるワークの複合材の接合部分を含む面を一平面状に研削することを特徴とする複合材の研削方法。
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