JP4503258B2 - 電動式移動棚 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源が電動モータでありながら、手動力で押す感覚で移動棚を移動させることができる電動式移動棚の改良に関するもので、特に、移動棚間に形成した作業通路で作業を行っているとき、作業通路内の作業者の安全性を高めることができるとともに、任意の移動棚を境にして複数の移動棚群に区分し各移動棚群を構成する任意の移動棚間にも作業通路を形成することができる多通路方式を実現したものである。
物置棚を走行車輪によって移動可能としてなる移動棚は、これを複数並べて配置すれば、物品の出し入れをしようとする物置棚の前面にのみ作業用の通路を形成することができ、他の物置棚は集合させておくことができるため、限られた空間を物品収納空間として効率よく利用することができる利点がある。
上記移動棚の駆動形式として、一般的には、回転操作ハンドルを手動で回転操作することにより、減速機構を有してなる動力伝達機構を介して走行車輪に回転力を伝達し、走行車輪を回転駆動して動かす回転操作ハンドル式と、モータの駆動力を利用した電動式とに大別することができる。本発明は電動式移動棚の部類に属するものであるが、従来の電動式移動棚と違って、オペレータの意図に従って移動させるようにし、電動力はあたかもオペレータによる駆動をサポートしているかのように動作する、いわばパワーアシスト方式の電動式移動棚に関する。この種の電動式移動棚は、走行車輪と、この走行車輪を正逆回転させて移動棚を往復移動させるモータと、移動棚にその移動方向両側に設けられた操作スイッチと、上記操作スイッチの片方を操作しているときは上記モータが一方向に駆動され上記操作スイッチの他方を操作しているときは上記モータが逆方向に駆動されるように電源を供給する電源供給回路とを有していることを特徴とする(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−238738
従来の、電動式移動棚は、特定の移動棚間に作業通路を形成すべき旨の指令が出されると、作業通路を形成すべき位置と、移動することができる空間の位置との関係から、移動すべき移動棚とその移動方向とを割り出し、これに基づいて各移動棚のモータの通電制御及び回転方向の制御を行うようになっている。そのため、制御回路あるいは制御のためのソフトウエアが複雑になる。さらに、個々の移動棚について、移動すべき空間がなくなった場合にそれを検出し停止させる必要がある。また、移動空間内に作業者や障害物が存在する場合はこれを検出して停止させる必要がある。棚間に形成される作業通路の幅は一定で、任意の幅にすることはできない。
その点、パワーアシスト方式の電動式移動棚によれば、移動制御の判断を人間に任せるため、回路構成が簡単になり、従来の電動式移動棚と比較してコストの安い移動棚を提供することができる。また、起動時に最大トルクを得ることができる直流モータを駆動源とすることにより、迅速な移動を可能にして、通路形成時の待機時間を短縮することができ、作業能率の向上を図ることができる。棚間に形成する作業通路の幅はオペレータの意図に従って任意の幅とすることができる。
本出願人はまた、互いに隣接する移動棚の少なくとも一方において、距離センサにより互いに隣接する他方の移動棚との距離を測定し、各移動棚は、隣接移動棚が一定の距離まで接近してきたことを上記センサが検出したとき、制御手段によってその移動棚を上記隣接移動棚の移動の向きと同じ向きに移動させ、かつ、隣接移動棚との距離を一定に保つように制御することを特徴とする移動棚の制御方法に関して先に特許出願した(特願2003−284095参照)。
上記先行出願にかかる発明によれば、隣接する移動棚の動きに応じて個々の移動棚の動きが制御され、従来の移動棚のように、各移動棚の位置と作業通路を形成すべく指定された位置との関係から移動させるべき移動棚およびその移動方向を判別して移動棚を制御する必要がないため、各移動棚相互間で制御信号の授受を行う必要がなく、制御動作および制御手段の構成が簡単で、移動棚相互間の配線も単純化することができる。
本発明者らは、パワーアシスト方式の電動式移動棚の特長を活かして新しい機能を付加することができないものか、あるいは、さらに改良すべき点はないか、と鋭意研究を続けてきた。その結果わかったことは、パワーアシスト方式の電動式移動棚においても、すでに形成されている作業通路内の作業者の安全性に対する不安を除去する必要があること、そして、多通路方式を比較的簡単に実現できることである。
パワーアシスト方式の電動式移動棚は、オペレータがその意図するところに従って移動棚を移動させるものであるから、すでに形成されている作業通路に作業者などが入っていることがわかれば、オペレータは移動棚を移動させないであろうと期待できる。仮に移動させたとしても、通路内の作業者などが安全バースイッチに触れることなどによって移動棚を停止させるようにした安全装置を設けることも可能である。しかし、通路内の作業者は、不意に移動棚が移動し始めると、棚間に挟まれるのではないかと不安になるので、このような不安をなくすことが必要であることがわかった。
また、パワーアシスト方式の電動式移動棚においても、任意の移動棚間に作業用の通路が形成されて物品の出し入れが行われているとき、別の任意の位置に作業通路を形成してそこでも物品の出し入れ作業ができるようにした多通路方式にすれば便利であることがわかっており、これをどのようにして実現するかが課題であった。
本発明は以上のような観点に基づいてなされたもので、パワーアシスト方式の電動式移動棚において、形成された作業通路内に作業者などが入っている場合は、仮に別の位置に作業通路を形成すべく移動棚が駆動されたとしても、上記の作業者などが入っている作業通路に面する移動棚の移動を拒否して、作業通路内の作業者の安全を確保することおよび不安を解消することを目的とする。
本発明はまた、パワーアシスト方式の電動式移動棚において、任意の箇所に形成した作業通路を境にして、一方側の移動棚群と他方側の移動棚群を使い分け、それぞれの移動棚群ごとに作業通路を形成すること、すなわち、いわゆる多通路方式の移動棚として使用することを可能にすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、走行装置と、
この走行装置を正逆回転させて移動棚を往復移動させる直流モータと、
操作されている間右行き信号を出力する右行き操作スイッチおよび操作されている間左行き信号を出力する左行き操作スイッチと、
上記右行き信号が出力されている間は移動棚を右に向かって移動させるように上記直流モータを駆動し上記左行き信号が出力されている間は移動棚を左に向かって移動させるように上記直流モータを逆方向に駆動制御する制御手段と、
互いに隣接する他方の移動棚との距離を測定する非接触式の距離センサと、
隣接する移動棚との間に形成される通路への進入者を検出する進入検出手段と、
を具備し、
各移動棚の上記制御手段は、
隣接移動棚が接近したとき移動棚の速度を制御しながら逃げるようにして移動させるときの移動棚相互間の距離である連動距離と、移動限界近くに達して制動をかけ始めるときの距離である制動距離と、移動棚が移動限界に達して移動棚の移動を停止させるときの隣接移動棚間の距離である停止距離をパラメータとしてメモリに記憶させ、
隣接移動棚が一定の上記連動距離まで接近してきたことを上記距離センサが検出した場合に、上記制御手段を備えている移動棚を上記隣接移動棚の移動の向きと同じ向きにかつ上記隣接移動棚との距離を一定に保つように速度制御し、
上記距離センサの検出信号によって上記制動距離になったことを検出したときその移動棚に制動をかけ始め、
上記停止距離まで隣接移動棚に接近して移動限界に達したことを上記距離センサが検出したときその移動棚の移動を停止させ、
また、隣接移動棚が一定の距離まで接近してきたか否かを判断して接近したと判断したときは次に上記進入検出手段が進入者を検出したか否かを判断し、
上記進入検出手段が進入者を検出したときはこの進入検出手段を備えている移動棚とこの移動棚とともに通路を形成している他方の移動棚の駆動を拒否するように構成され、駆動を拒否された移動棚を境にしてそれ以外の移動棚群ごとに任意の位置に作業通路を形成することを可能にしたことを主な特徴とする。
右行き操作スイッチまたは左行き操作スイッチが操作された移動棚では、この操作スイッチが操作されている間出力される右行き信号または左行き信号によって駆動回路が直流モータを正回転または逆回転させてその移動棚を右側にまたは左側に走行させる。この移動棚が別の移動棚に接近すると、別の移動棚も同じ向きに移動する。上記操作スイッチの操作が解除されて右行き信号または左行き信号が途絶えることによって移動棚の走行は停止する。オペレータが任意の移動棚を選択して走行させることによって、意図した移動棚間に作業用の通路を形成することができる。この作業通路に作業者などが進入すると、これを作業通路の両側に位置する移動棚の進入検出手段が検出し、作業通路両側の移動棚の駆動を拒否する。駆動を拒否された移動棚以外は右行き信号または左行き信号に応じて駆動することができる。したがって、駆動を拒否された移動棚を境にして、一方側の移動棚群と他方側の移動棚群は任意に移動させることができ、任意の位置に作業用の通路を形成することができる。すなわち、多通路方式を実現することができる。
各移動棚にロック操作スイッチを設け、ロック操作スイッチを操作した移動棚の駆動を拒否するようにしてもよい。
上記のように、本発明によれば、形成された作業通路に作業者などが進入すると、これを進入検出手段が検出してその棚にいわゆるインターロックがかけられ、その棚に右行き信号または左行き信号が入力されたとしても駆動が拒否されるから、上記作業通路は形成されたままであり、作業通路内の作業者の安全を確保することができるとともに、作業通路内の作業者に不安を与えることもない。また、多通路方式を実現することができるため、能率のよい物品出し入れ作業を行うことができる。ロック操作スイッチを設ければ、ロック操作スイッチが操作された移動棚を境にして区分された移動棚群ごとに、任意の位置に作業通路を形成することができる。
以下、図面を参照しながら本発明にかかる電動式移動棚の実施の形態について説明する。
図2において、符号2は移動棚を示している。図2に示す例では5台の移動棚2が移動可能に置き並べられている。図2では、第1の移動棚2をA、第2の移動棚2をB、第3の移動棚2をC、第4の移動棚2をD、第5の移動棚2をEとしている。これらの移動棚2はそれぞれ底部の走行方向前後に走行車輪8を有すると共に、それぞれの走行車輪を回転駆動するモータ52を有している。上記各走行車輪8は、床に敷設されたレール上を回転し、このレールに案内されて上記各移動棚2が移動できるようになっている。ただし、本発明にかかる移動棚は、レール上を移動する形式の移動棚に限られるものではなく、後で説明する距離センサの検出信号を利用して斜行防止制御を行うことによって、レールレス方式の移動棚に適用することができる。
図2に示す例では、各移動棚の間口面すなわち物品出し入れ面が紙面に直角な方向に向いていて、各移動棚は間口面に直角方向(紙面と平行な左右方向)に移動するようになっている。本明細書では、各移動棚の間口面を右側面または左側面とし、間口面に対して直角をなす垂直面であって図2に示すように操作部が現れている面を正面ということにする。
上記各モータ52は、特性上起動時に最大トルクを得ることができるという特徴を有する直流モータである。各モータ52は、供給する直流電源の極性を切り替えることによって正逆回転し、それぞれの走行車輪8を正逆回転させて移動棚を往復移動させることができるようになっている。各移動棚には、その移動方向両側に操作スイッチ4、6が設けられている。図示の例では、各移動棚2の正面に側パネルが取り付けられ、この側パネルの、移動棚走行方向前後端にそれぞれ操作スイッチ4、6が設けられている。操作スイッチ4は、移動棚2を右側に移動させようとするときに右側に向かって押す右行き操作スイッチ、操作スイッチ6は、移動棚2を左側に移動させようとするときに左側に向かって押す左行き操作スイッチである。駆動源としてのモータ52は、交流モータであってもよい。
次に、各移動棚2に内蔵されている電気回路について図1を参照しながら説明する。図1において、符号20は各移動棚2に内蔵されている回路基板を示している。回路基板20は、左側に隣接する移動棚2の回路基板20と接続される端子22、23、24、28、29を有し、右側に隣接する移動棚2の回路基板20と接続される端子42、43、34、38、39を有している。端子24はアース端子で端子34に接続されている。回路基板20は、中央処理ユニット(以下「CPU」という)50、DC/DCコンバータ53、駆動回路54を有している。回路基板20には、適宜の直流電源から例えばDC24Vが導入される。上記駆動回路54は、CPU50の制御に基づいてモータ52に給電しモータ52を正逆転駆動する。DC/DCコンバータ53は、上記DC24Vの電源をCPU50の電源として適した電圧に変換するとともにその電圧を安定に保持する。なお、DC/DCコンバータ53には、商用交流電源を直流に変換するAC/DCコンバータ55からDC24Vの電源が供給される。
CPU50には、図2について説明した右行き操作スイッチ4、左行き操作スイッチ6が接続され、さらに、緊急停止スイッチ56が接続されている。緊急停止スイッチ56は、例えば、緊急時に手動によって操作されるスイッチであってもよいし、移動棚2の間口面に設置されていて人体その他の異物が接触することによって動作するスイッチであってもよい。間口面に設置される場合は、両側の間口面にそれぞれ設置され、両間口面の緊急停止スイッチ56が並列的に接続されて、いずれかの緊急停止スイッチ56が動作することによって緊急停止信号が出力されるようになっている。CPU50は、右行き操作スイッチ4が動作することによって駆動回路54を制御し、移動棚2が右向きに移動するようにモータ52を駆動し、これと同時に右行き信号を出力するようになっている。この右行き信号は、端子43から右側に隣接する移動棚2の回路基板20に、その端子23から導入されるようになっている。また、CPU50は、左行き操作スイッチ6が動作することによって駆動回路54を制御し、移動棚2が左向きに移動するようにモータ52を駆動し、これと同時に左行き信号を出力するようになっている。この左行き信号は、端子22から左側に隣接する移動棚2の回路基板20にその端子42から導入されるようになっている。
CPU50はまた、他の移動棚から端子42を通じて左行き信号が入力されると、駆動回路54を制御し、移動棚2が左向きに移動するようにモータ52を駆動するとともに、左行き信号を出力して端子22から左隣の移動棚に伝達する。同様に、CPU50は、他の移動棚から端子23を通じて右行き信号が入力されると、駆動回路54を制御し、移動棚2が右向きに移動するようにモータ52を駆動するとともに、右行き信号を出力して端子43から右隣の移動棚に伝達する。
各移動棚2は、隣り合う移動棚との間に形成される作業通路に人間、フォークリフトあるいは台車などが進入するとこれを検出する進入検出手段を備えている。進入検出手段は、左側に隣接する移動棚との間に形成される作業通路への進出を検出する左進入検出手段61と、右側に隣接する移動棚との間に形成される作業通路への進出を検出する右進入検出手段62からなる。これらの進入検出手段61、62は、周知の適宜の形式のものを用いればよい。例えば、相対向する移動棚2間に少なくとも一対の発光素子と受光素子とを配置して光束を出射しこれを受光するようにし、光束が遮断されたとき作業通路内に作業者等が進入していることを検出するようにしたものでもよい。あるいは、赤外線センサを利用したもの、静電容量の変化を利用して作業通路内の作業者を検出するようにしたものなどでもよい。
各移動棚2はまた、左側に隣接する移動棚との間に形成される作業通路の幅を検出する左通路幅検出手段63と、右側に隣接する移動棚との間に形成される作業通路の幅を検出する右通路幅検出手段64を備え、これら検出手段の検出信号は、それぞれの移動棚が有するCPU50に入力されるようになっている。通路幅検出手段63、64は、周知の適宜の形式のものを用いればよい。例えば、超音波を対向する移動棚に向けて放射し、反射してくるまでの時間を測定して距離に換算する方式、互いに隣接する移動棚間に渡されたスイングアームの開角によって距離を機構的に測定する方式などを選択して用いることができる。通路幅検出手段63、64は、少なくとも互いに隣接する移動棚間に形成される作業通路の間隔が、例えば作業者が進入して物品の出し入れを行うのに必要な所定の通路幅であることを検出できるものであればよい。
各移動棚2は、互いに隣接する他方の移動棚との距離を測定する距離センサを具備している。距離センサは、右側に隣接する移動棚との距離を測定する右距離センサ65と、左側に隣接する移動棚との距離を測定する左距離センサ66からなる。距離センサ65,66は、少なくとも右行き信号または左行き信号に応じて隣接移動棚が一定の距離まで接近してきたことを検出するものであればよい。すなわち、距離センサ65,66は、最低限、隣接棚検出手段としての機能をもっていればよい。各移動棚2の制御手段としてのCPU50は、隣接移動棚2が右行き信号または左行き信号に応じて一定の距離まで接近してきたことを上記センサ65または66が検出した場合に、その移動棚を上記隣接移動棚の移動の向きと同じ向きに移動させかつ隣接移動棚との距離を相互に接近した状態で一定に保ったまま駆動制御するようにプログラムが構成されている。なお、図示の実施形態においては、距離センサ65,66は、隣接移動棚との距離を数段階に分けて検出することができ、後で説明する動作からわかるように、距離センサ65,66で検出される距離に応じて移動棚の速度制御が行われるようになっている。
図3は上記距離センサ65,66の例を示している。図3に示す距離センサは超音波を利用した非接触式の距離センサである。この距離センサは、パルス発信機・カウンタ回路30を有する。パルス発信機は超音波信号を発生する部分で、発生した超音波をスピーカに相当する発音体31から反射体33に向けて放射するようになっている。発音体31は高い指向性を有している。また、上記パルス発信機・カウンタ回路30のカウンタ回路にはマイクロフォンに相当する感音体32が接続されている。感音体32も高い指向性を有している。感音体32は、反射体33で反射された超音波を受けて電気信号に変換し、上記カウンタ回路に入力するように構成されている。発音体31と感音体32は同一面上に配置されている。パルス発信機・カウンタ回路30では、発音体31から超音波を発射してからその反射波を感音体32で受けるまでの時間をカウントする。このカウント値は、前記制御手段を含むマイクロコンピュータあるいはマイクロプロセッサなどに入力されて処理され、これによって発音体31および感音体32と、反射体33との距離を計測することができる。このような超音波を利用した距離センサ自体は公知であるので、詳細な説明は省略する。なお、右距離センサ65が右通路検出手段64を兼用し、左距離センサ66が左通路検出手段63を兼用するようにしてもよい。
各移動棚2に内蔵されている回路基板20は図1に示す回路構成と同じになっていて、端子22、23、24、28、29は左側に隣接する移動棚2の回路基板20の端子42、43、34、38、39に接続し、端子42、43、34、38、39は右側に隣接する移動棚2の回路基板20の端子22、23、24、28、29に接続する。こうすることによって、ある移動棚2の右行き操作スイッチ4が操作されることによって右行き信号が生成されると、この右行き信号は、その棚より右側に位置する移動棚2に回路基板20を介して伝達される。また、ある移動棚2の左行き操作スイッチ6が操作されることによって左行き信号が生成されると、この左行き信号は、その棚より左側に位置する移動棚2に回路基板20を介して伝達される。すなわち、回路基板20あるいはこの回路基板に形成されている右行き信号および左行き信号の回路パターンは、右行き信号および左行き信号の伝達手段を構成している。なお、個々の移動棚において、所定の条件を満たす場合、CPU50はインターロック信号を出力してその棚の移動を拒否するように駆動回路54を制御するとともに、上記インターロック信号を、端子39を通じて右隣の移動棚に、端子29を通じて左隣の移動棚に伝達するようになっている。また、右隣の移動棚から端子38を通じて、左隣の移動棚から端子28を通じてインターロック信号が伝達されるようになっていて、隣の移動棚からインターロック信号が入力された場合も、CPU50はその棚の移動を拒否するように駆動回路54を制御するようになっている。
前記超音波を利用した距離センサを移動棚に設置する。距離センサの前記発音体31と感音体32を、隣接する移動棚の対向面に向けて、かつ、発音体31と感音体32の前面が移動棚の前面(間口面)と一致するように設置する。隣接する移動棚の上記発音体31および感音体32との対向面には、反射体33を設ける。移動棚自体の表面を反射体33としてもよい。距離センサは、一つの作業通路の幅ないしは距離を検出するものであるから、一つの作業通路に最低一つ、したがって、互いに隣接する二つの移動棚の片方に最低1個設け、この距離センサの検出信号を他方の移動棚に伝達するようにしてもよい。ただし、後述のように移動棚の斜行防止のための斜行検出手段として用いる場合、距離センサは、相対向する移動棚の少なくとも片方に少なくとも2個設置されていればよい。
次に、本発明にかかる移動棚の制御手段の動作例を、図4を参照しながら説明する。図4では、動作ステップを「S11」「S12」・・・のように表している。この制御フローの例は、パラメータ読み込みステップS11、距離計測ステップS12、制御量演算ステップS13、制御出力S14、目標位置かどうかの判断ステップS15、停止ステップS16からなる。動作の開始により、まず各種パラメータの読み込みが行われる(S11)。パラメータのひとつは、連動距離である。連動距離とは、複数の移動棚が所定の距離を保って平行移動するときの上記所定の距離、換言すれば、隣接棚が接近したとき、移動棚の速度を制御しながら逃げるようにして移動させるときの移動棚相互の距離である。パラメータの二つ目は、制動距離である。制動距離とは、移動棚が隣接移動棚または壁やエンドストッパなどの距離測定面に接近して移動限界近くに達し、移動棚の移動速度を遅くするために制動をかけ始めるときの距離である。パラメータのもう一つは、停止距離である。停止距離とは、移動棚が移動限界に達し、移動棚の移動を停止させるときの距離である。これらのパラメータは予め設定されていて、これを読み込み、メモリに記憶しておく。
次に、隣接する移動棚との距離を計測し(S12)、この計測結果によって具体的な駆動速度を演算する(S13)。この制御量演算(S13)では、初めに読み込んだ各種パラメータを参照しながら、個々の移動棚の移動速度を演算し、さらに、制動すべき位置に達したかどうかを演算する。この演算結果に基づき、速度制御信号を出力し(S14)、この制御信号に従って駆動モータの速度を制御し、さらに、所定の制動すべき位置に達した場合は個々の駆動モータを減速制御して制動をかける。そして、所定の目標位置に達した場合は(S15)、駆動モータを停止させ(S16)、動作を終了する。
上記動作のイメージを、従来の電動式移動棚の動作と対比させて図5に示す。従来の電動式移動棚において、所望の移動棚間に作業通路を形成すべく、例えば開指令スイッチを操作すると、全ての移動棚の現在位置と作業通路を形成すべき位置との関係から、移動させるべき移動棚とその移動方向とを判断し、判断に従って移動棚を移動させる。図5(a)はその例を示しており、移動棚11と移動棚12とが近接し、移動棚12と移動棚13との間に作業通路が形成されている状態において、移動棚11と移動棚12との間に作業通路を形成するように指令が出されると、上記の判断に基づいて移動棚12を左に向かって移動させるように制御される。符号12Aは、移動棚12が移動している途中の状態を示している。また、この制御によって移動棚12が移動し、移動棚13に接触するかまたは適宜の近接スイッチなどが検出動作すると、移動棚12の移動が停止される。
上記従来の移動棚の動作に対して、図5(b)に示す本発明にかかるパワーアシスト方式の電動式移動棚においては、作業通路を形成するために移動指令が出された移動棚自体の動作は従来と変わりがないが、隣接する一方の移動棚の移動によって隣接する他方の移動棚の移動が制御される点が異なっている。これをさらに具体的に説明すると、図5(b)に示す実施形態は、図5(a)に示す従来例と同様に、3台の移動棚11、12、13が床上に移動可能に配置されていて、全ての移動棚は集束可能であり、また、任意の移動棚間に収納物品を出し入れするための作業通路を形成することが可能となっている。各移動棚11、12、13の底部に走行装置21、22、23が組み込まれ、この走行装置21、22、23により、床上を直線移動できるようになっている。
いま、図5において各移動棚の移動方向を左右方向としたとき、移動棚11の右側に作業通路を形成すべく移動棚11を左側に移動させるように指令が出されたとする。仮に、移動棚11の左側に作業通路が形成されているとすれば、移動棚11のみが左に向かって移動する。しかし、図5(b)に示すように移動棚11の直ぐ傍に移動棚12がある現状において、移動棚11を左側に移動させるように指令が出されると、移動棚12に対して移動棚11が接近してくることになり、移動棚11が一定の距離まで接近してきたことを、移動棚12の隣接棚検出手段としての距離センサが検出する。あるいは、移動棚11と移動棚12が大きく離れている状態において移動棚11が移動棚12に接近すると、これを移動棚12の隣接棚検出手段としての距離センサが検出する。この検出信号により、移動棚12の制御手段であるCPU50が、移動棚12を左に向かって移動させるように、駆動回路54を通じて移動棚12の駆動源であるモータを駆動制御する。また、移動棚12の制御手段は、移動棚11と移動棚12が接近した状態で双方の距離が一定に保たれるように移動棚12の移動速度を制御する。符号12Aは、移動棚12が移動している途中の状態を示している。このように、移動棚12は移動棚11から逃げるように、逆に、移動棚11は移動棚12を追いかけるようにして移動棚相互間の距離が一定に保たれた状態で平行移動する。
移動棚12が移動棚13に所定距離まで近づくと、移動棚13の距離センサの検出動作によって移動棚13も移動棚12との間に一定距離を保って左側に移動するが、やがて移動棚13、移動棚12、移動棚11の順に移動限界に達する。この移動限界とは、個々の移動棚から見て、移動棚の移動方向にあるエンドストッパなどの距離測定面との距離または隣接移動棚との距離が所定の停止距離まで接近したことをいう。個々の移動棚が有する距離センサが上記の移動限界を検出したとき、それぞれの移動棚の制御手段がその移動棚をその場で停止させるように、駆動源であるモータの駆動を停止させる。
図5(c)に示す本発明にかかる電動式移動棚の別の動作例では、2台の移動棚11、12を有し、移動棚12の左側に距離測定面としての壁14が存在している。移動棚11と移動棚12との間には大きな空間からなる作業通路が形成され、移動棚12と壁14との間には上記作業通路よりも小さく、しかし、移動棚12が左に向かって充分に移動できる空間が形成されている。いま、移動棚11の右側に作業通路を形成すべく、移動棚11を左に向かって移動させるように指令が出されたとする。移動棚11は移動棚12の方に向かって移動し始める。移動棚11が移動棚12に所定の距離まで接近すると、移動棚12の距離センサ(隣接棚検出手段)がこれを検出し、移動棚12の制御手段が距離センサからの検出信号に応じて移動棚12の駆動モータを回転駆動する。このとき、移動棚12の制御手段は距離センサからの検出信号に応じて駆動モータの速度を制御し、移動棚11と移動棚12との距離を一定に保つ。
上記移動棚12はその移動によって壁14に近づく。移動棚12の距離センサが、壁14との距離が一定の停止距離aまで近づいたことを検出すると、移動棚12の制御手段は移動棚12を停止させるべく移動棚12の駆動モータの駆動を停止させる。また、移動棚11の距離センサが移動棚12との距離が一定の停止距離bまで近づいたことを検出すると、移動棚12の制御手段は移動棚12を停止させるべく移動棚12の駆動モータの駆動を停止させる。このようにして、各移動棚においては、個々の移動棚の制御手段が、隣接移動棚との距離または移動棚の移動方向にある壁14あるいはエンドストッパなどからなる距離測定面との距離が所定の停止距離まで接近したとき、上記制御手段を備えている移動棚を停止させる。停止した移動棚相互間および移動棚と距離測定面との間には所定の空間が形成されるようにするとよい。これらの空間が形成されることにより、移動棚内の空気の循環を確保することができる。
なお、図5は、レールレス方式の移動棚を想定して描いてある。すなわち、図5に示す移動棚は走行装置として無限軌道方式を採用している。無限軌道方式を採用しても、様々な要因によって移動棚が斜行する可能性があるので、移動棚を走行方向から見て、すなわち間口面側から見て左右の無限軌道を独立に駆動するようにする。加えて、間口面側から見て左右に、隣接棚との距離を測定する距離センサ(図1に示す距離センサ65、66が該当)を設け、それぞれの距離センサによる測定結果に応じて、左右の無限軌道の駆動速度を制御する。こうすることによって、レールがなくても移動棚の斜行をなくすことができるから、実質的にレールレス方式の移動棚を実現することができる。
図6は、停止中の棚に隣の棚が接近してきた場合の動作をより具体的に示したものである。図6iに示すように、インターロックがかかっていない棚(1)に右側の棚(2)が「a」の距離まで近づくと、棚(1)はスロースタートしながら棚(2)の移動方向と同じ方向に動き始める。図6iiに示すように、棚(1)と棚(2)は同じ速度で、相互間に「b」の距離間隔を保ちながら図において左側に向かい移動する。図6iiiに示すように、棚(1)が移動限界である壁との距離が「c」になると棚(1)は減速制御され、図6ivに示すように、壁との距離が「c」よりも間隔が狭い「d」の距離になると停止する。棚(2)も同様に、棚(1)との間隔が「c」になると減速制御され、「d」の距離になると停止する。ここで、上記各距離の関係は、
a>b>c>d
となる。
ここまで説明してきたパワーアシスト方式の電動式移動棚において、棚間に形成された作業通路間に作業者やフォークリフトなどが進入すると、これを進入検出手段が検出する。作業通路を挟んで左側の移動棚では右進入検出手段62が検出し、右側の移動棚では左進入検出手段61が検出する。検出動作した進入検出手段を有する移動棚すなわち作業通路の両側に位置する移動棚では、その制御手段としてのCPU50(図1参照)が駆動回路54にその移動棚の駆動を拒否するように指令する。この拒否指令の内容は、駆動回路54に右行き信号または左行き信号が入力されたとしても、これらの信号に基づくモータ52の駆動を拒否すること、すなわちインターロックをかけることである。
上記のように、作業通路を挟む移動棚にインターロックをかけることにより、別の位置に作業通路を形成すべく他の作業者が操作スイッチを操作したとしても、作業通路を挟む移動棚は移動することがないから、作業通路内の作業者の安全が確保される。
図1に示す回路例では、形成される通路の左側にある移動棚においてインターロックがかけられた場合はインターロック信号が端子39から右隣の移動棚に伝達され、形成される通路の右側にある移動棚においてインターロックがかけられた場合はインターロック信号が端子29から左隣の移動棚に伝達されるようになっている。また、上記通路を挟んで右隣の移動棚において生じたインターロック信号が端子38を通じて導入され、左隣の移動棚において生じたインターロック信号が端子28を通じて導入されるようになっていて、いずれかのインターロック信号が導入されることによりその移動棚にもインターロックがかけられるようになっている。
上記インターロックの例では、作業者などが作業通路に進入したことを検出すればそれだけでインターロックをかけるものであり、作業通路の幅とは無関係である。したがって、作業者の身体全体が入ることのできる程の通路幅でなくても、例えば、手だけを進入させて物品を出し入れすることによってもインターロックがかかることになる。これでは無闇にインターロックがかかることになって、返って不便な場合もある。そこで、前述の通路幅検出手段63、64を利用し、通路幅検出手段63または64が一定の通路幅であることを検出し、かつ、その作業通路内に作業者などが進入したことを進入検出手段61または62が検出した場合に、作業通路の両側の移動棚にインターロックをかけるようにするとよい。
本発明においては、インターロックを掛けることが不可欠の条件となっている。このインターロックを利用することによって、パワーアシスト式移動棚においてもいわゆる多通路方式の移動棚を実現することができる。具体的には、各移動棚に、多通路方式を実現させるための操作スイッチなどからなるロック操作部材を設け、このロック操作部材が操作されたときその移動棚の駆動を拒否する。すなわち、その移動棚にインターロックをかける。こうすることにより、駆動を拒否された移動棚は、右行き信号または左行き信号が入力されても移動が拒否され、それ以外の移動棚は右行き信号または左行き信号の入力によりこれらの信号に従って移動することができる。したがって、駆動を拒否された移動棚を境にして区切られた移動棚群ごとに作業通路を形成することが可能となり、パワーアシスト方式の移動棚においていわゆる多通路方式の電動式移動棚が実現する。このときの動作例を図8に示す。
図8において、まずS31において隣の移動棚が接近したか否かを判断する。この判断は、前記距離センサ65または66の検出信号によって行う。任意の一つの移動棚において、隣の移動棚が所定の距離よりも接近してきた場合は、次にインターロックがかかっているかどうかを判断し(S32)、インターロックがかかっている場合はその棚の移動を拒否する(S33)。S32でインターロックがかかっていない場合は、S34で移動動作が続行される。この移動動作は、図4および図5(b)(c)に示す移動動作と同じである。
図7は、インターロックをかけて多通路方式にした場合の例を示している。図7は、6個の移動棚(1)〜(6)が配置され、棚3、4間に作業通路Aが形成され、通路Aを挟む棚3、4にインターロックがかけられた例を示している。棚3、4は駆動が拒否されて移動することができない。これに対して、棚4より右側の二つの棚(5)(6)と、棚3より左側の棚(1)(2)は移行余裕がある限り移動することができる。したがって、通路Aを境にして、換言すれば、通路Aを基準にして右側と左側にそれぞれ希望する位置に作業通路を形成することができる。
このように、パワーアシスト方式の電動式移動棚においても、インターロックがかけられた一つの移動棚を基準にして、その片方の移動棚群と他方の移動棚群に分けそれぞれの群ごとに通路を形成することができる多通路式の移動棚を実現することができる。インターロックをかける移動棚を複数にすれば、移動棚群を3群以上に区分することが可能で、それぞれの群ごとに作業通路を形成することができる。
なお、前述のように、形成された作業通路内に作業者などが入っている間は、その作業通路の両側にある移動棚にインターロックがかかるため、この両側の移動棚を基準にして片方の移動棚群と他方の移動棚群とでそれぞれ作業通路を形成することが可能な多通路方式となる。
上記の実施形態では、作業通路から作業者などが退出すればインターロックが解除されるが、作業通路内に作業者などが入って一旦インターロックがかかった後は、作業者などが退出したとしても、ロック解除操作をしない限りインターロックが解除されないようにしてもよい。
上記作業通路に作業者などが存在しなくても、その両側の移動棚のロック操作部材を操作してインターロックをかけることにより、上記作業通路を形成したまま、この作業通路以外に、複数の位置に作業通路を形成することができる。
ロック操作部材を操作してインターロックをかける移動棚は一つだけでもよい。必ずしも形成された通路を挟む両側の移動棚にインターロックをかけるものとは限られず、片側の移動棚のみにインターロックをかけてもよい。
従来の電動式移動棚においても多通路式の移動棚にすることが可能なものがあった。しかし、従来の多通路式の電動式移動棚は、形成することができる作業通路の幅は予め定められた一定の幅であり、あるいはその2倍の幅に限定され、任意の幅にすることはできなかった。その点本発明にかかる電動式移動棚によれば、移動棚間に形成する作業通路の幅は任意である。また、任意の幅の作業通路を形成した状態でその両側の移動棚にインターロックをかけることも可能であり、かつ、上記任意の幅の作業通路で区分された片方の移動棚群と他方の移動棚群ごとに任意の幅の作業通路を形成することができる。そのため、出し入れしようとする物品の大きさ、フォークリフトを使用するか否か、台車を使用するか否か、などなど各種の条件に応じて通路幅を決めればよく、物品出し入れ作業などの能率を改善することができる。また、無闇に大きな作業通路を形成する必要もないから、より多くの位置に作業通路を形成することも可能であり、この点からも作業能率の改善を図ることができる。
通路幅検出手段が一定の通路幅であることを検出したことを、インターロックをかける条件とする場合、その移動棚とこれに隣接する移動棚との間の作業通路が開きつつある場合をさらに条件とするとよい。すなわち、制御手段としてのCPU50は、その移動棚とこれに隣接する移動棚との間の通路が開きつつある場合、通路幅検出手段によって検出される通路幅が一定の幅以上であり、かつ、上記進入検出手段が進入者を検出し、または、ロック操作部材が操作されたとき、その移動棚にインターロックをかけてその駆動を拒否する。この場合、安全性を優先させるために、通路幅検出手段による検出よりも、進入検出手段が進入者を検出した場合、または、ロック操作部材が操作されたときを優先させてインターロックをかけるようにするとよい。
一方、一つの移動棚とこれに隣接する移動棚との間の作業通路がしまりつつある場合にインターロックをかける条件は、安全確保の観点から、進入検出手段が進入者を検出した場合とし、または、上記ロック操作部材が操作された場合とするとよい。
図示の実施形態では、一つの移動棚において出力された右行き信号、左行き信号が、右側に位置する移動棚、左側に位置する移動棚に伝達されてそれぞれの棚が右または左に移動するようになっているが、個々の移動棚において、隣接する移動棚が一定距離まで接近してきたことを距離センサまたは通路幅検出手段が検出したとき、検出動作した移動棚が上記接近してきた移動棚と同じ移動方向に移動するように構成してもよい。こうすれば、右行き信号、左行き信号の伝達手段を移動棚間に渡す必要がないから、配線を簡略化できる利点がある。
本発明にかかる電動式移動棚は、事務所などにおける書類保管棚として、図書館における蔵書保管棚として、工場における材料や工具などの保管棚として、物流倉庫における物品保管棚として、その他あらゆる物品の保管ないしは整理棚として利用することができる。
本発明にかかる電動式移動棚の実施形態を示す回路ブロック図である。 本発明にかかる電動式移動棚の実施形態を示す外観側面図である。 本発明に適用可能な超音波距離センサの例を示す概念図である。 上記実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明にかかる電動式移動棚の制御方法の実施形態を従来の移動棚と比較して示すもので、(a)は従来例の動作を、(b)は本発明の一動作を、(c)は本発明の別の動作を示す側面図である。 本発明にかかる電動式移動棚の制御方法の例をより具体的に示す側面図である。 本発明にかかる電動式移動棚の多通路形成動作の例を示す側面図である。 本発明にかかる電動式移動棚の多通路形成動作の例を示すフローチャートである。
符号の説明
4 右行き操作スイッチ
6 左行き操作スイッチ
50 制御手段としてのCPU
52 モータ
54 駆動回路
61 左進入検出手段
62 右進入検出手段
63 左通路幅検出手段
64 右通路幅検出手段
65 右距離センサ
66 左距離センサ

Claims (4)

  1. 走行装置と、
    この走行装置を正逆回転させて移動棚を往復移動させる直流モータと、
    操作されている間右行き信号を出力する右行き操作スイッチおよび操作されている間左行き信号を出力する左行き操作スイッチと、
    上記右行き信号が出力されている間は移動棚を右に向かって移動させるように上記直流モータを駆動し上記左行き信号が出力されている間は移動棚を左に向かって移動させるように上記直流モータを逆方向に駆動制御する制御手段と、
    互いに隣接する他方の移動棚との距離を測定する非接触式の距離センサと、
    隣接する移動棚との間に形成される通路への進入者を検出する進入検出手段と、
    を具備し、
    各移動棚の上記制御手段は、
    隣接移動棚が接近したとき移動棚の速度を制御しながら逃げるようにして移動させるときの移動棚相互間の距離である連動距離と、移動限界近くに達して制動をかけ始めるときの距離である制動距離と、移動棚が移動限界に達して移動棚の移動を停止させるときの隣接移動棚間の距離である停止距離をパラメータとしてメモリに記憶させ、
    隣接移動棚が一定の上記連動距離まで接近してきたことを上記距離センサが検出した場合に、上記制御手段を備えている移動棚を上記隣接移動棚の移動の向きと同じ向きにかつ上記隣接移動棚との距離を一定に保つように速度制御し、
    上記距離センサの検出信号によって上記制動距離になったことを検出したときその移動棚に制動をかけ始め、
    上記停止距離まで隣接移動棚に接近して移動限界に達したことを上記距離センサが検出したときその移動棚の移動を停止させ、
    また、隣接移動棚が一定の距離まで接近してきたか否かを判断して接近したと判断したときは次に上記進入検出手段が進入者を検出したか否かを判断し、
    上記進入検出手段が進入者を検出したときはこの進入検出手段を備えている移動棚とこの移動棚とともに通路を形成している他方の移動棚の駆動を拒否するように構成され、駆動を拒否された移動棚を境にしてそれ以外の移動棚群ごとに任意の位置に作業通路を形成することを可能にしたことを特徴とする電動式移動棚。
  2. 走行装置と、
    この走行装置を正逆回転させて移動棚を往復移動させる直流モータと、
    操作されている間右行き信号を出力する右行き操作スイッチおよび操作されている間左行き信号を出力する左行き操作スイッチと、
    上記右行き信号が出力されている間は移動棚を右に向かって移動させるように上記直流モータを駆動し上記左行き信号が出力されている間は移動棚を左に向かって移動させるように上記直流モータを逆方向に駆動制御する制御手段と、
    互いに隣接する他方の移動棚との距離を測定する非接触式の距離センサと、
    移動棚の駆動を拒否するためのロック操作スイッチと、
    を具備し、
    各移動棚の上記制御手段は、
    隣接移動棚が接近したとき移動棚の速度を制御しながら逃げるようにして移動させるときの移動棚相互間の距離である連動距離と、移動限界近くに達して制動をかけ始めるときの距離である制動距離と、移動棚が移動限界に達して移動棚の移動を停止させるときの隣接移動棚間の距離である停止距離をパラメータとしてメモリに記憶させ、
    隣接移動棚が一定の上記連動距離まで接近してきたことを上記距離センサが検出した場合に、上記制御手段を備えている移動棚を上記隣接移動棚の移動の向きと同じ向きにかつ上記隣接移動棚との距離を一定に保つように速度制御し、
    上記距離センサの検出信号によって上記制動距離になったことを検出したときその移動棚に制動をかけ始め、
    上記停止距離まで隣接移動棚に接近して移動限界に達したことを上記距離センサが検出したときその移動棚の移動を停止させ、
    また、隣接移動棚が一定の距離まで接近してきたか否かを判断して接近したと判断したときは次に上記ロック操作スイッチが操作されたか否かを判断し、上記ロック操作スイッチが操作されたときこのロック操作スイッチが操作された移動棚とこの移動棚とともに通路を形成している他方の移動棚の駆動を拒否するように構成され、駆動を拒否された移動棚を境にしてそれ以外の移動棚群ごとに任意の位置に作業通路を形成することを可能にしたことを特徴とする電動式移動棚。
  3. 制御手段は、作業通路を挟んで左右にある移動棚の一方の移動棚の進入検出手段が進入者を検出した場合、上記左右の移動棚の他方の移動棚へ駆動を拒否するインターロック信号を伝達し、また上記他方の移動棚の進入検出手段が進入者を検出した場合、上記一方の移動棚へ駆動を拒否するインターロック信号を伝達することを特徴とする請求項1記載の電動式移動棚。
  4. 制御手段は、作業通路を挟んで左右にある移動棚の一方の移動棚のロック操作スイッチが操作された場合、上記左右の移動棚の他方の移動棚へ駆動を拒否するインターロック信号を伝達し、また上記他方の移動棚のロック操作スイッチが操作された場合、上記一方の移動棚へ駆動を拒否するインターロック信号を伝達することを特徴とする請求項2記載の電動式移動棚。
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