JPH0736541A - 無人走行台車の走行制御方法 - Google Patents

無人走行台車の走行制御方法

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JPH0736541A
JPH0736541A JP5141614A JP14161493A JPH0736541A JP H0736541 A JPH0736541 A JP H0736541A JP 5141614 A JP5141614 A JP 5141614A JP 14161493 A JP14161493 A JP 14161493A JP H0736541 A JPH0736541 A JP H0736541A
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unmanned
unmanned traveling
traveling
front object
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JP5141614A
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English (en)
Inventor
Hidetoshi Kobayashi
秀年 小林
Yasushi Kudo
靖 工藤
Ryoichi Ogasawara
良一 小笠原
Katsuyuki Iio
克行 飯尾
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MEDOMAN KK
Original Assignee
MEDOMAN KK
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 先行物体に向って走行中に走行前方に障害物
が生じた場合に障害物を検出して迂回しながら目標地に
走行する台車を誘導する無人走行台車の走行制御方法に
関する。 【構成】 無人走行台車Tに備える少なくとも二個の非
接触形障害物識別センサ7〜11により台車に対する障
害物の検出を常時行うようにし、さらに、所定時間毎に
同センサを台車に関し右群及び左群の二群に分け、右群
の上記識別センサに接続されセンサ信号の入力に基づい
て正極性出力器の正極性信号と左群の上記識別センサに
接続されセンサ信号の入力に基づいて正極性信号を出力
する正極性出力器と負極性信号を出力する負極性信号器
の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひとつの
信号が出力されているか否かを検出し、これらが比較設
定値より大きいか、小さいかに応じて左車輪及び右車輪
のいずれか一方の回転駆動に予め決められている所要制
御の割込みを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、先行物体に向って走行
する台車を無人走行させる無人走行台車の走行制御方法
に係り、特に、先行物体に向って走行中に走行前方に障
害物が生じた場合に非接触型障害物識別センサを利用し
て障害物を検出して迂回しながら目標地に走行する台車
を誘導する無人走行台車の走行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無人走行台車を無軌道で誘導
する方法として、超音波センサ、赤外線センサ、光セン
サ、あるいは固体撮像素子やITVカメラなどの追随セ
ンサを利用して三角測量法の原理等により、無人走行台
車を先行誘導する人、その他の移動体(以下、先行移動
体という)と無人走行台車の方向と距離を絶えず検出
し、先行移動体に一定の距離をおいて、無人走行台車の
先行誘導体に対する相対位置及び相対方向を判別して、
無人走行台車を先行誘導体に追随させて誘導していく誘
導法が提案されている。この従来の誘導法は、無人走行
台車は、常に先行誘導体に対して最短距離で結んだ線に
誘導されるようになっている。このため、先行誘導体が
曲がり角に差掛った場合に、先行誘導体が先に角を曲が
って進んでいくと、無人走行台車は、先行誘導体に対し
て最短距離で結んだ線で、誘導されることになる。この
ため先行誘導体と無人走行台車とを結ぶ直線上に障害物
が存在すると、先行誘導体と無人走行台車との間に障害
物が突然現れることになる。
【0003】このような先行誘導体と無人走行台車の間
に突然障害物が現れる状況は、曲がり角に限らずどの様
な通路でも起こり得るものである。例えば、製品を入れ
た大きな箱が一時的に通路の片側を占めて置かれている
場合に、先行誘導体が直前でその箱に気付いて、急に迂
回すると、先行誘導体の迂回措置に追随してその箱を迂
回できるだけの距離がないと、この箱が無人走行台車に
とって障害物になってしまう。
【0004】例えば、デパートその他の混雑した場所
で、店員が無人走行台車を誘導する場合、お客は常に無
人走行台車にとって障害の対象になり得る。もしも無人
走行台車がお客を障害物と判断してぶつからない内に停
止するか迂回しないと、大変危険である。無軌道式無人
走行台車を販促・集客ロボットや商品搬送ロボットに利
用する場合には、店員がお客を遠去けるようにしても。
子供は近寄ってくるので障害物となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
無人走行台車誘導方法にあっては、先行誘導体が曲がり
角に差掛った場合に、先行誘導体が急に向きを変えて角
を曲がって進んだり、先行誘導体と無人走行台車の間に
突然障害物が現れたりすると、無人走行台車が障害物を
迂回しながら、先行誘導体に追随するような制御ができ
ないというという問題点を有している。
【0006】そこで、本発明者らは、実用性の面での問
題を完全に解決するために、以下の提案をする。
【0007】それは、無人走行台車が、何かに軽くぶつ
かったら、それを感知して非常停止するようになってい
なければならないことは当然であり、無人走行台車が障
害物を未然に検知して迂回できるようにすることが安全
性向上のために必要であるだけでなく、安全性に関して
は、上記の非常停止があるので、むしろ、無人走行台車
が障害物を検知して迂回できることが何よりも必要なの
は、無人誘導を円滑に行う点においてであるとする提案
である。
【0008】すなわち、先行誘導体と無人走行台車の間
に障害物が現れた場合に無人走行台車が停止する時点
は、迂回する通路がないか子供が近寄ってきてぶつかる
ことによる迂回不能となったとき、及び迂回した後にお
いて先行誘導体への追随制御に復帰させても最早方向探
知不可能となったときでも遅くはないからであり、従来
のように障害物が現れるたびに、直ちに誘導不能となっ
たのでは、実用性に乏しいものといわざるを得ないから
である。
【0009】そして、無人走行台車が迂回後において、
先行誘導体に追随するための方向探知ができる場合に
は、引き続いて、先行誘導体に追随できるようにするこ
とが、本提案は実用性を満足させるものとなる。
【0010】本発明は、目標とする移動位置にある画像
パターンを認識し、該画像パターンに向って走行してい
き、該走行中に、無人走行台車の走行前方に障害物が生
じた場合に障害物にぶつからないように迂回して走行す
ることができ、この迂回後に認識した画像パターンに向
って再び走行させることのできる無人走行台車の走行制
御方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無人走行台車の走行制御方法は、前方物体
に向って台車走行輪の左車輪の回転駆動を制御する走行
制御方法において、無人走行台車に備える少なくとも二
個の非接触形障害物識別センサにより台車に対する障害
物の検出を常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、
上記少なくとも二個の非接触形障害物識別センサを台車
に関し右群及び左群の二群に分け右群の上記識別センサ
に接続されセンサ信号の入力に基づいて正極性信号を出
力する正極性出力器と正極性性信号と左群の上記識別セ
ンサに接続されセンサ信号の入力に基づいて負極性信号
を出力する負極性信号器の負極性信号の二種類の信号の
中の少なくともひとつの信号が出力されているか否かを
検出し、出力されている場合には、それぞれのセンサの
設定器で設定した設定値と比較し、その結果が比較設定
値より大きいか、小さいかに応じて上記左車輪及び右車
輪のいずれか一方の回転駆動に予め決められている所要
制御の割込みを、上記の前方物体に向う走行制御に対し
て実行するようにしたものである。
【0012】そして、上記前方物体を、予め定めた複数
の場所に設けた誘導物体で構成し該誘導物体から誘導順
序にしたがって順次誘導信号を発していくようにするの
が好ましい。
【0013】さらに、上記前方物体に向う走行制御を、
第1の前方物体に向って走行制御され第1の前方物体へ
の走行制御終了後、次に第2の前方物体に向って走行制
御され、さらに第2の前方物体への走行制御終了後、第
3の前方物体に向って走行制御される如く走行制御終了
後に次の目標とする前方物体に向って走行制御させるよ
うに構成するのが好ましい。
【0014】また、上記前方物体に向う走行制御を、任
意に設定した目標とする画像をパターン認識して予め記
憶媒体に記憶しておき、該記憶媒体からの画像パターン
情報をもとに前方にある画像パターンに向かって無人走
行台車を走行制御するのが好ましい。
【0015】
【作用】無人走行台車に備える少なくとも二個の非接触
形障害物識別センサにより台車に対する障害物の検出を
常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、少なくとも
二個の非接触形障害物識別センサを台車に関し右群及び
左群の二群に分け右群の識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器
と正極性性信号と左群の識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信号器
の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひとつの
信号が出力されているか否かを検出し、出力されている
場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設定値
と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小さい
かに応じて左車輪及び右車輪のいずれか一方の回転駆動
に予め決められている所要制御の割込みを前方移動体に
向う走行制御に対して実行して、前方移動体に向って台
車走行輪の左車輪及び右車輪の回転駆動を制御するよう
にしてあるため、目標とする移動位置にある画像パター
ンを認識し、該画像パターンに向って走行していき、該
走行中に、無人走行台車の走行前方に障害物が生じた場
合に障害物にぶつからないように迂回して走行すること
ができ、この迂回後に認識した画像パターンに向って再
び走行させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る無人走行台車の走行制御
方法の実施例について説明する。図1には本発明に係る
無人走行台車の走行制御方法の一実施例が示されてい
る。
【0017】図において、人mが先行移動体として示さ
れ、無人走行台車Tは、左右の走行輪1、2がサーボモ
ータ3、4により独立して駆動されるようになっている
と共に、自在キャスター5を有し、制御装置6を搭載し
ており、無人走行台車Tの前部に取り付ける図示しない
ITVカメラや超音波センサなどの追随センサの検出信
号を、この制御装置6が演算して三角測量法の原理等に
より、人mとの距離及び方向を検出し台車走行輪1、2
を所要制御し人mに無人走行台車Tを追随制御するよう
になっているものとする。
【0018】また、無人走行台車Tは、上記の追随制御
のための追随センサとは別に、障害物迂回制御のための
非接触型障害物識別センサとして、台車前部の両端及び
中央の三か所及び左右側部中央に各一個の計五ヵ所に赤
外線センサ7、8、9、10、11が設けられている。
【0019】いま、赤外線センサ7、8、9、10、1
1の検出ゾーンについて詳述すると、無人走行台車Tの
前部の赤外線センサ8、9、10は、最大検出距離が6
0cmであり、最大検出距離における検出幅が30cmであ
り、幅70cmの無人走行台車Tの前部の両端及び中央の
三か所に検出方向を正面に向けて取り付けてあるので、
無人走行台車Tから60cm前方の無人走行台車Tの片側
10cm大きい90cm幅が検出ゾーンとなっている。この
検出ゾーンでは赤外線センサの死角が生じない。無人走
行台車T側部の赤外線センサ7、11は、最大検出距離
が30cmであり、該最大検出距離におけ検出幅が15cm
であり、無人走行台車Tの左右側部に各一個に検出方向
を側面外方に正面に向けて取り付けてあるものとする。
無人走行台車T側部の赤外線センサ7、11の検出ゾー
ンを小さくしたのは、壁や曲がり角から離れる距離を必
要以上に大きく取らなくてすむように配慮したものであ
る。 赤外線センサ7、8、9、10、11の検出信号
は、制御装置6に入力し車輪用サーボモータ3または4
の一方が回転駆動され、右又は左に迂回するようになっ
ている。
【0020】この制御装置6は、例えば、図2又は図3
に示す構成されている。図2の構成では、赤外線センサ
7、8、9、10、11を左右の二群に分けて、右群の
の赤外線センサ9、10、11のそれぞれの検出信号を
入力し(+)1の信号を出力する信号出力器14、1
5、16を有していると共に、左群の赤外線センサ7、
8のそれぞれの信号を入力するようになっていて、かつ
所定時間毎に(−)1の信号を出力する信号出力器に
は、アップダウンカウンタなどが用いられる。
【0021】加算回路17は、信号出力器12、13、
14、15、16からの(+)1と(−)1の信号を入
力して加算し、その結果値を比較回路18に出力するよ
うになっている。この比較回路18は、0(零)の比較
設定値を持っており、結果値と比してどちらが大きい
か、等しいか、小さいかに応じたアドレス信号を出力す
るようになっている。
【0022】ROM19は、メインルーチンがメモリ部
分191に格納され、またサブルーチンがメモリ部分1
92、193、194に格納されている。メモリ部分1
92、193、194に格納されているサブルーチンを
順に、かつ必要に応じて実行するためのプログラムとな
っており、メモリ部分192は、上述した三角測量法の
原理により、人mとの距離及び方向を検出しサーボモー
タ3、4を駆動して台車走行輪1、2を所要回転させ人
mに無人走行台車Tを追随させるプログラムであり、メ
モリ部分193、194は、加算回路17に信号出力器
12、13、14、15、16のいずれかの信号が入力
している場合に、比較回路18のアドレス信号を入力し
てサーボモータ3、4を駆動するためのプログラムであ
って、メモリ部分193は、結果値が(−)2か(−)
1であるとき、左車輪用サーボモータ3を、次の信号を
受けるまで、例えば右30゜方向変換するまで回転駆動
するためのプログラムであり、また、メモリ部分194
は、結果値が0〜(+)3であるとき、右車輪用サーボ
モータ4を同様に、次に信号を受けるまで、左に30゜
方向変換するまで回転駆動させるためのプログラムであ
る。
【0023】図3の構成の制御装置6では、各ビットの
初期値が全て0(零)である8ビットのレジスタ17が
加算回路として用いられ、また、レジスタ17の最上位
ビットが〔1〕か
〔0〕かを判別するアップダウンカウ
ンタなどの〔1〕、
〔0〕判別器18が比較回路として
用いられている。レジスタ17は、信号出力器からの信
号が全体としてプラスであるときは、常に最上位ビット
〔0〕となり、信号が全体としてマイナスであるとき
は、常に最上位ビットが〔1〕となる。したがって、
〔1〕、
〔0〕判別器18は、レジスタ17の最上位ビ
ットが〔1〕である場合には、メモリ部分193を選択
するアドレス信号を出力するようになっており、また、
レジスタ17の最上位ビットが
〔0〕である場合には、
メモリ部分194を選択するアドレス信号を出力するよ
うになっている。
【0024】図4(A)〜(E)は、信号出力器12、
13、14、15、16からの(+)1と(−)1のト
ータル値に応じた迂回のパターンの関係を示すもので、
トータル値を()内に示し、迂回の方向は実線の矢印で
示している。図4(A)では、赤外線センサ9、10、
11のいずれか1つが感知すると、トータル値が(+)
1〜(+)3であるから、無人走行台車Tが左に30゜
方向を変えるように右車輪用サーボモータが回転駆動す
るところを示す。この際、無人走行台車Tの中心前方に
左右振分けで各約30゜以上の範囲に人mが存在すれ
ば、無人走行台車Tの人mに対する方向性の追随できる
ようにしておけば、無人走行台車Tが30゜旋回して
も、方向追随が不能になることはない。
【0025】図(B)では、赤外線センサ7、8のいず
れか1つが感知すると、トータル値が(−)1〜(−)
2であるから、無人走行台車Tが右に30゜方向を変え
るように左車輪用サーボモータが回転駆動するところを
示す。
【0026】図(C)では、赤外線センサ8、9、10
が同時に感知すると、トータル値が(−)1であるか
ら、無人走行台車Tが左に30゜方向を変えるように右
車輪用サーボモータが回転駆動するところを示す。
【0027】図(D)では、赤外線センサ9、10が同
時に感知すると、トータル値が0であるから、無人走行
台車Tが左に30゜方向を変えるように右車輪用サーボ
モータが回転駆動するところを示す。
【0028】図(E)では、赤外線センサ9、10が同
時に感知すると、無人走行台車Tが左に30゜方向を変
えるように右車輪用サーボモータが回転駆動するところ
を示す。
【0029】図(E)のように左右に壁がある狭い通
路、例えば、幅1.25メートルの通路を人に追随して
通るときには、トータル値が0であるから、左の壁に衝
突する方向に振り向くが、無人走行台車Tが左に30゜
方向を変えるだけなので左の壁に衝突することはない。
そして、このように振り向いてしまっても、次の段階で
は、先行移動体の追随制御が行われるから、誘導する人
の方向に向き直り、距離を一定間隔を保つように追随す
ることになり、もしも誘導する人が左の壁に近い場合に
は向き直りが若干しか行われないが、引き続きその次の
段階では、図(B)のように、赤外線センサ7、8のい
ずれか1つのみが感知する状態になるので、無人走行台
車Tが右に30゜方向を変えることになり、ほぼ通路中
央に向くことになり、さらにその次の段階では、誘導す
る人の方向及び、再び図(E)のようになり、以後、上
記の動作を繰り返すから、無人走行台車Tは、結局、前
進することができる。このことから、曲り角において
も、曲がり角を検知しながら衝突しないように曲がって
いくことができる。
【0030】要するに、本発明の無人走行台車Tの走行
制御方法によれば、無人走行台車に備える少なくとも二
個の非接触形障害物識別センサにより台車に対する障害
物の検出を常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、
上記少なくとも二個の非接触形障害物識別センサを台車
に関し右群及び左群の二群に分け右群の上記識別センサ
に接続されセンサ信号の入力に基づいて正極性出力器の
正極性信号と左群の上記識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器
と正極性性信号と左群の上記識別センサに接続されセン
サ信号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信
号器の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひと
つの信号が出力されているか否かを検出し、出力されて
いる場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設
定値と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小
さいかに応じて上記左車輪及び右車輪のいずれか一方の
回転駆動に予め決められている所要制御の割込みを、上
記の前方物体に向う走行制御に対して実行するものであ
る。
【0031】なお、本発明の前提技術である人mとの距
離及び方向を検出して左右の走行輪1、2を所要制御
し、人mに追随させる無人走行台車の走行制御方法に関
して、従来の超音波センサやITVカメラなどを利用し
た三角測量法の原理による誘導法によれば、ノイズによ
る影響がそのまま方向に出てしい、ノイズが強いほど間
違った方向の信号が出てしまう。また、受信用のセンサ
の数を増やさなければならないとい同時に送信用のセン
サとの間隔を大きく取らなければならない欠点があり、
実用性が乏しいので、それに替るものとして、三角測量
法の原理によらない追随センサとして、例えば、超音波
センサを利用した誘導法について、図5、図6及び図7
を参照して説明しておく。
【0032】図5において、人mが、距離判別用の超音
波発信器20と方向判別用の超音波発信器21と距離判
別用の超音波受信器22をそれぞれ1個携帯している。
超音波発信器20と超音波発信器21は、1個で兼用し
てもよい。無人走行台車Tは、台車前部の中程に、距離
判別用の超音波発信器23と距離判別用の超音波発信器
24を設置していると共に、台車前部の両端に、方向判
別用の2個の超音波発信器25、26を設置している。
なお、無人走行台車T側の超音波発信器23と超音波発
信器24、25、26は1ヵ所に集中して取り付けても
良い。また、左右の走行輪1、2が後輪で、自在キャス
タ5が前輪となっている。
【0033】距離判別用の超音波発信器23から一定間
隔毎に発信する超音波S1 は、人mが携帯する距離判別
用の超音波発信器22で受信されるようになっており、
超音波受信器22は、超音波を受信すると人mが携帯す
る距離判別用の超音波発信器20に受信信号を送るよう
になっており、超音波発信器20は、超音波受信器22
の受信信号を入力すると超音波S2 を発信するようにな
っており、この超音波S2 は、無人走行台車Tに設置さ
れた距離判別用の超音波発信器24で受信され、制御装
置6に入力するようになっている。
【0034】人mと無人走行台車Tの距離L3 は、超音
波発信器23の超音波発信時と超音波発信器24の超音
波発信時の時間差に関係し、この時間差は、図6に示す
ように、図6(A)の制御装置6の超音波発信器23に
対する発信指令信号を示すパルスと図6(B)の人mが
携帯する距離判別用の超音波発信器22に受信信号を示
す時間差X1 と、図6(B)のパルスと図6(C)の人
mが携帯する距離判別用の超音波発信器20に受信信号
を示すパルスとの間の時間差X2 と、図6(C)のパル
スと図6(D)の無人走行台車Tに設置された距離判別
用の超音波発信器24の受信信号を示すパルスとの間の
時間差X1 の3つの時間差の和は、 X1 +X2 +X1 であり、距離L3 が大きい方向に変化すると、図6
(B)、図6(C)、図6(D)のそれぞれのパルスの
位相ずれ、3つの時間差の和は、 X1 ´+X2 +X1 ´ になる。
【0035】そこで、制御装置6は、所定時間、例え
ば、40msec毎に、超音波発信器23の発信信号の波形
を記憶しておいて、超音波発信器24の発信信号を入力
して、両信号の位相の差から、人mと無人走行台車Tの
距離L3 を算出するようになっている。そうして、制御
装置6は、このように判別した距離L3 が、例えば、5
0cm未満であればサーボモータ3、4をともに停止さ
せ、50cm以上〜80cm未満であれば、人mよりもやや
遅い速度で前進駆動するようにサーボモータ3、4をと
もに回転駆動させ、80cm以上〜120cm未満であれ
ば、人mとほぼ同じ速度で前進駆動するようにサーボモ
ータ3、4をともに回転駆動させ、120cm以上〜15
0cm未満であれば、人mよりやや速い速度で前進駆動す
るようにサーボモータ3、4をともに回転駆動させ、1
50cm以上であれば、サーボモータ3、4をともに停止
させるようになっている。
【0036】また、人mが携帯する方向判別用の超音波
発信器21(超音波発信器20を兼用しても良い)は、
一定時間毎に、超音波S3 を発信するようになってお
り、この超音波S3 は、無人走行台車Tに設置された方
向判別用の2個の超音波受信器25、26で受信される
ようになっている。この場合、人mが無人走行台車Tの
正面にないときは、超音波発信器21の超音波受信器2
5に対する距離L1 と、超音波受信器26に対する距離
L2 とは相違するので、超音波受信器25の受信信号と
超音波受信器26の受信信号との間に、位相ずれが生じ
る。すなわち、超音波発信器21と2個の超音波受信器
25、26の3点を結ぶ三角形が、超音波発信器21を
頂点とする二等辺三角形であるときは、図7に示すよう
に、図7(A)の超音波発信器20に対する発信指令信
号を示すパルスと図7(B)の超音波受信器11の受信
信号を示すパルスとの間の時間差Y1 と図7(A)のパ
ルスと図7(C)の超音波受信器12の受信信号を示す
パルスとの間の時間差Y2は等しく、位相ずれは生じな
い。
【0037】もしも、人mが右に動くと超音波発信器2
1と2個の超音波受信器25、26の距離は、L1 <L
2 となるので、図7(A)の超音波発信器20に対する
発信指令信号を示すパルスと図7(D)の超音波受信器
11の受信信号との間の時間差Y1 ´は短く、図7
(A)のパルスと図7(E)の超音波受信器12の受信
信号を示すパルスとの間の時間差Y2 は長くなり、位相
ずれが生じることになる。そこで、制御装置6は、超音
波受信器25、26の受信波の位相ずれを基準信号とし
て、人mが無人走行台車Tに対して左右どちらかにどれ
だけ偏っているかを角度として算出するようになってい
る。そして、制御装置6は、この偏り角度を解消するよ
うにサーボモータ3、4の回転速度を制御して必要な一
方を他方に対して左右どちらかの方向に相対的に前進駆
動させて舵取りを行う。すなわち、人mが右に移動した
ら、左車輪1のサーボモータ3を右車輪のサーボモータ
4に対して回転速度を上げて右方向に前進駆動させる。
超音波発信器21の発信角度は、例えば、水平に90
゜、垂直に30゜であり、したがって、人mが無人走行
台車Tに対して左右方向に方向追随できない速さで発信
角を外れる領域に移動するときは、超音波受信器25、
26の少なくとも一方が超音波を受信できないこととな
り、制御装置6は、超音波受信器25、26の受信波の
位相ずれを検出できないが、人mの移動した方向を記憶
しておいて、引き続きその方向へ無人走行台車Tが例え
ば15゜方向旋回するように、サーボモータ3、4の所
要の一方を他方に対して回転速度を上げ左右どちらかの
方向に総体的に前進駆動させ、それにより超音波受信器
11、12の少なくとも一方が超音波を受信できるとき
は、超音波受信器25、26が共にの受信波を受信でき
るように、サーボモータ3、4の回転速度を制御し、超
音波受信器25、26のいずれもが超音波を受信できな
いときは、その時点でサーボモータ3、4を停止させ
る。なお、これによると、無人走行台車Tの中心前方に
左右振り分けで各約60゜の範囲に人mが存すれば、無
人走行台車Tの人mに対する方向性が追随できる。
【0038】したがって、人mが超音波発信器と超音波
受信器を携帯するだけで、誘導操作は何らすることなく
先行して歩けば、人mが曲がりくねって歩いても無人走
行台車Tが自動的に追随し、人mが立ち止まれば無人走
行台車Tも停止し、人mが動けばそれに従うという追随
機能を有する、したがって、人mは、誘導操作から完全
に解放されるから、無人走行台車Tに対して前向きに歩
いて無人走行台車Tが通るための交通整理に専念しつつ
無人走行台車Tを先導することができ、デパートにおけ
る販促・集客ロボットや商品搬送ロボットの無人走行と
して好適である。
【0039】《変形例》本発明の無人走行台車Tの走行
制御方法F、上記実施例に限定されるものでなく、特許
請求の範囲に含まれる以下の変形例としてもよい。
【0040】無人走行台車Tの前部に配置する非接触
型障害物センサを2個又は4個以上とすること。迂回の
アルゴリズムを行わせるには、少なくとも2個あれば良
い。
【0041】無人走行台車Tから所要前方の検出ゾー
ンが概ね無人走行台車T幅内外となるように非接触型障
害物センサを配置すること。
【0042】非接触型障害物センサを無人走行台車T
の前部中央に配置すること。中央に配置しても、互いの
検出する方向に角度を持たせることで、各センサに無人
走行台車Tから所要前方の検出ゾーンを分担させること
ができる。
【0043】無人走行台車Tの左右側部に配置する非
接触型障害物センサを各側に2個以上とすること。
【0044】無人走行台車Tの前部に配置する非接触
型障害物センサが偶数個である場合には、左右二群の分
け方として半分ずつとし、3個以上の奇数個である場合
には、中央のセンサを両側の任意の一群に入れること。
【0045】迂回は、制御装置6が、サーボモータ
3、4の回転速度を制御して必要な一方を他方に対して
左右どちらかの方向に相対的に前進駆動させて迂回を行
う。例えば、障害物が右にあれば、右車輪2のサーボモ
ータ4を左車輪1のサーボモータ3に対して回転速度を
上げて左方向に前進駆動させる。
【0046】無人走行台車Tは、左右の走行輪1、2
が、独立したサーボモータ3、4により差動歯車機構を
介して駆動される構造であって、距離制御についてはサ
ーボモータ3、4について行い、方向制御については左
右の走行軸にそれぞれディスクブレーキをつけておい
て、該ディスクブレーキについて行うようになっている
場合。
【0047】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0048】前方物体に向って台車走行輪の左車輪及び
右車輪の回転駆動を制御する走行制御方法において、無
人走行台車に備える少なくとも二個の非接触形障害物識
別センサにより台車に対する障害物の検出を常時行うよ
うにし、さらに、所定時間毎に、上記少なくとも二個の
非接触形障害物識別センサを台車に関し右群及び左群の
二群に分け右群の上記識別センサに接続されセンサ信号
の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器と
正極性性信号と左群の上記識別センサに接続されセンサ
信号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信号
器の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひとつ
の信号が出力されているか否かを検出し、出力されてい
る場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設定
値と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小さ
いかに応じて上記左車輪及び右車輪のいずれか一方の回
転駆動に予め決められている所要制御の割込みを、上記
の前方物体に向う走行制御に対して実行するようにして
あるため、目標とする移動位置にある画像パターンを認
識し、該画像パターンに向って走行していき、該走行中
に、無人走行台車の走行前方に障害物が生じた場合に障
害物にぶつからないように迂回して走行することがで
き、この迂回後に認識した画像パターンに向って再び走
行させることができる。
【0049】前方物体を、予め定めた複数の場所に設け
た誘導物体を誘導順序にしたがって順次誘導信号を発す
るように構成するため、無人走行台車のすぐ前を先導し
ていく人がいなくても、誘導物体が誘導順序にしたがっ
て順次誘導信号を発していくことにより、恰も無人走行
台車のすぐ前を人が先導していくのと同様に無人走行台
車を誘導することができる。
【0050】前方物体に向う走行制御を、第1の前方物
体に向って走行制御され第1の前方物体への走行制御終
了後、次に第2の前方物体に向って走行制御され、さら
に第2の前方物体への走行制御終了後、第3の前方物体
に向って走行制御される如く走行制御終了後に次の目標
とする前方物体に向って走行制御させるように構成して
あるため、無人走行台車の走行目標を設定するだけで自
由に目標とする場所に無人走行台車を走行させることが
できる。
【0051】前方物体に向う走行制御を、任意に設定し
た目標とする画像をパターン認識して予め記憶媒体に記
憶しておき、該記憶媒体からの画像パターン情報をもと
に前方にある画像パターンに向かって無人走行台車を走
行制御させるように構成してあるため、無人走行台車の
走行目標を設定するだけで自由に目標とする場所に無人
走行台車を走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の実
施例を示す無人走行台車の平面図である。
【図2】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の他
の実施例を示す無人走行台車の制御ブロック図である。
【図3】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の別
な実施例を示す無人走行台車の制御ブロック図である。
【図4】図1に図示の無人走行台車の迂回パターンの動
作状態を示す簡略平面図である。
【図5】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法のさ
らに別な実施例を示す無人走行台車の平面図である。
【図6】超音波発信から受信までの時間により距離を判
別するときのパルス波形図である。
【図7】超音波発信を二重に受信してその位相のずれか
ら方向判別することを説明するパルス波形図である。
【符号の説明】
1,2…………………………………………………………
………走行輪 3,4…………………………………………………………
………サーボモータ 6………………………………………………………………
………制御装置 7,8,9,10,11……………………………………
………赤外線センサ 12,13,14,15,16……………………………
………信号出力器 17……………………………………………………………
………加算回路 18……………………………………………………………
………比較回路 19……………………………………………………………
………ROM m………………………………………………………………
………人 T………………………………………………………………
………無人走行台車
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明 細 書
【発明の名称】 無人走行台車の走行制御方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、先行物体に向って走行
する台車を無人走行させる無人走行台車の走行制御方法
に係り、特に、超音波センサ、赤外線センサ、光セン
サ、あるいは固体撮像素子やITVカメラなどの追随セ
ンサとは別に非接触型障害物識別センサを利用して障害
物を検出して迂回できる無人走行台車の走行制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、無人走行台車を無軌道で誘導
する方法として、超音波センサやITVカメラを利用し
た三角測量法の原理等により、無人走行台車を先行誘導
する人などの前方物体に対する相対位置及び相対方向を
判別する誘導法が提案されている。しかし、前方物体と
無人走行台車の間に障害物が現れる場合には、無人走行
台車が障害物を迂回しながら、前方物体に追随するよう
な制御はできなかった。このため、前方物体が曲がり角
に差掛った場合に、前方物体が先に角を曲がって進んで
いくと、無人走行台車は、前方物体に対して最短距離で
結んだ線で、誘導されることになる。このため前方物体
と無人走行台車とを結ぶ直線上に障害物が存在すると、
前方物体と無人走行台車との間に障害物が突然現れるこ
とになる。
【0003】このような前方物体と無人走行台車の間に
突然障害物が現れる状況は、曲がり角に限らず、どの様
な通路でも起こり得るものである。例えば、製品を入れ
た大きな箱が一時的に通路の片側を占めて置かれている
場合に、その箱は無人走行台車にとって障害物になって
しまう。
【0004】例えば、デパートその他の混雑した場所
で、お客は常に無人走行台車にとって前方物体を検出す
る障害の対象になり得る。もしも無人走行台車がお客を
障害物と判断してぶつからない内に停止するか迂回しな
いと、大変危険である。無軌道式無人走行台車を販促・
集客ロボットや商品搬送ロボットに利用する場合には、
店内をいくら交通整理しても子供は近寄ってくるので障
害物となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
無人走行台車誘導方法にあっては、前方物体が曲がり角
に差掛った場合に、前方物体が急に向きを変えて角を曲
がって進んだり、前方物体と無人走行台車の間に突然障
害物が現れたりすると、無人走行台車が障害物を迂回し
ながら、前方物体に追随するような制御ができないとい
うという問題点を有している。
【0006】そこで、本発明者らは、実用性の面での問
題を完全に解決するために、以下の提案をする。
【0007】それは、無人走行台車が、何かに軽くぶつ
かったら、それを感知して非常停止するようになってい
なければならないことは当然であり、さらに無人走行台
車が障害物を未然に検知して一時的に迂回できるように
することが安全性向上のために必要であり、安全性に関
しては、上記の非常停止があるので、むしろ、無人走行
台車が障害物を検知して一時的に迂回できることが何よ
りも必要なのは、無人誘導を円滑に行う点においてであ
るとする提案である。
【0008】すなわち、前方物体と無人走行台車の間に
障害物が現れた場合に無人走行台車が非常停止する時点
は、一時的に迂回する通路がないか子供が近寄ってきて
ぶつかることによる迂回不能となったとき、及び迂回し
た後において前方物体への追随制御に復帰させても最早
方向探知不可能となったときでも遅くはないからであ
り、従来のように突然障害物が現れるたびに、直ちに誘
導不能となったのでは、実用性に乏しいものといわざる
を得ないからである。
【0009】そして、無人走行台車が迂回後において、
前方物体に追随するための方向探知ができる場合には、
引き続いて、その追随制御を行うようにすることは、さ
らに実用性を高めるものとなる。
【0010】本発明は、目標とする移動位置にある画像
パターンを認識し、該画像パターンに向って走行してい
き、該走行中に、無人走行台車の走行前方に障害物が生
じた場合に障害物にぶつからないように迂回して走行す
ることができ、この迂回後に認識した画像パターンに向
って再び走行させることのできる無人走行台車の走行制
御方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無人走行台車の走行制御方法は、前方物体
に向って台車走行輪の左車輪の回転駆動を制御する走行
制御方法において、無人走行台車に備える少なくとも二
個の非接触形障害物識別センサにより台車に対する障害
物の検出を常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、
上記少なくとも二個の非接触形障害物識別センサを台車
に関し右群及び左群の二群に分け右群の上記識別センサ
に接続されセンサ信号の入力に基づいて正極性信号を出
力する正極性出力器と正極性性信号と左群の上記識別セ
ンサに接続されセンサ信号の入力に基づいて負極性信号
を出力する負極性信号器の負極性信号の二種類の信号の
中の少なくともひとつの信号が出力されているか否かを
検出し、出力されている場合には、それぞれのセンサの
設定器で設定した設定値と比較し、その結果が比較設定
値より大きいか、小さいかに応じて上記左車輪及び右車
輪のいずれか一方の回転駆動に予め決められている所要
制御の割込みを、上記の前方物体に向う走行制御に対し
て実行するようにしたものである。
【0012】そして、上記前方物体を、予め定めた複数
の場所に設けた誘導物体で構成し該誘導物体から誘導順
序にしたがって順次誘導信号を発していくようにするの
が好ましい。
【0013】さらに、上記前方物体に向う走行制御を、
第1の前方物体に向って走行制御され第1の前方物体へ
の走行制御終了後、次に第2の前方物体に向って走行制
御され、さらに第2の前方物体への走行制御終了後、第
3の前方物体に向って走行制御される如く走行制御終了
後に次の目標とする前方物体に向って走行制御させるよ
うに構成するのが好ましい。
【0014】また、上記前方物体に向う走行制御を、任
意に設定した目標とする画像をパターン認識して予め記
憶媒体に記憶しておき、該記憶媒体からの画像パターン
情報をもとに前方にある画像パターンに向かって無人走
行台車を走行制御するのが好ましい。
【0015】
【作用】無人走行台車に備える少なくとも二個の非接触
形障害物識別センサにより台車に対する障害物の検出を
常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、少なくとも
二個の非接触形障害物識別センサを台車に関し右群及び
左群の二群に分け右群の識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器
と正極性性信号と左群の識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信号器
の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひとつの
信号が出力されているか否かを検出し、出力されている
場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設定値
と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小さい
かに応じて左車輪及び右車輪のいずれか一方の回転駆動
に予め決められている所要制御の割込みを前方移動体に
向う走行制御に対して実行して、前方移動体に向って台
車走行輪の左車輪及び右車輪の回転駆動を制御するよう
にしてあるため、目標とする移動位置にある画像パター
ンを認識し、該画像パターンに向って走行していき、該
走行中に、無人走行台車の走行前方に障害物が生じた場
合に障害物にぶつからないように迂回して走行すること
ができ、この迂回後に認識した画像パターンに向って再
び走行させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る無人走行台車の走行制御
方法の実施例について説明する。図1には本発明に係る
無人走行台車の走行制御方法の一実施例が示されてい
る。
【0017】図において、物体mが先行移動体として示
され、無人走行台車Tは、左右の走行輪1、2がサーボ
モータ3、4により独立して駆動されるようになってい
ると共に、自在キャスター5を有し、制御装置6を搭載
しており、無人走行台車Tの前部に取り付ける図示しな
いITVカメラなどの追随センサの検出信号を、この制
御装置6が演算して三角測量法の原理等により、物体m
との距離及び方向を検出し台車走行輪1、2を所要制御
し物体mに無人走行台車Tを追随制御するようになって
いるものとする。
【0018】また、無人走行台車Tは、上記の追随制御
のための追随センサとは別に、障害物迂回制御のための
非接触型障害物識別センサとして、台車前部の両端及び
中央の三か所及び左右側部中央に各一個の計五ヵ所に赤
外線センサ7、8、9、10、11が設けられている。
【0019】いま、赤外線センサ7、8、9、10、1
1の検出ゾーンについて詳述すると、無人走行台車Tの
前部の赤外線センサ8、9、10は、最大検出距離が6
0cmであり、最大検出距離における検出幅が30cmであ
り、幅70cmの無人走行台車Tの前部の両端及び中央の
三か所に検出方向を正面に向けて取り付けてあるので、
無人走行台車Tから60cm前方の無人走行台車Tの片側
10cm大きい90cm幅が検出ゾーンとなっている。この
検出ゾーンでは赤外線センサの死角が生じない。無人走
行台車T側部の赤外線センサ7、11は、最大検出距離
が30cmであり、該最大検出距離におけ検出幅が15cm
であり、無人走行台車Tの左右側部に各一個に検出方向
を側面外方に正面に向けて取り付けてあるものとする。
無人走行台車T側部の赤外線センサ7、11の検出ゾー
ンを小さくしたのは、壁や曲がり角から離れる距離を必
要以上に大きく取らなくてすむように配慮したものであ
る。 赤外線センサ7、8、9、10、11の検出信号
は、制御装置6に入力し車輪用サーボモータ3または4
の一方が回転駆動され、右又は左に迂回するようになっ
ている。
【0020】この制御装置6は、例えば、図2又は図3
に示す構成されている。図2の構成では、赤外線センサ
7、8、9、10、11を左右の二群に分けて、右群の
の赤外線センサ9、10、11のそれぞれの検出信号を
入力し(+)1の信号を出力する信号出力器14、1
5、16を有していると共に、左群の赤外線センサ7、
8のそれぞれの信号を入力するようになっていて、かつ
所定時間毎に(−)1の信号を出力する信号出力器に
は、アップダウンカウンタなどが用いられる。
【0021】加算回路17は、信号出力器12、13、
14、15、16からの(+)1と(−)1の信号を入
力して加算し、その結果値を比較回路18に出力するよ
うになっている。この比較回路18は、0(零)の比較
設定値を持っており、結果値と比してどちらが大きい
か、等しいか、小さいかに応じたアドレス信号を出力す
るようになっている。
【0022】ROM19は、メインルーチンがメモリ部
分191に格納され、またサブルーチンがメモリ部分1
92、193、194に格納されている。メモリ部分1
92、193、194に格納されているサブルーチンを
順に、かつ必要に応じて実行するためのプログラムとな
っており、メモリ部分192は、上述した三角測量法の
原理により、物体mとの距離及び方向を検出しサーボモ
ータ3、4を駆動して台車走行輪1、2を所要回転させ
物体mに無人走行台車Tを追随させるプログラムであ
り、メモリ部分193、194は、加算回路17に信号
出力器12、13、14、15、16のいずれかの信号
が入力している場合に、比較回路18のアドレス信号を
入力してサーボモータ3、4を駆動するためのプログラ
ムであって、メモリ部分193は、結果値が(−)2か
(−)1であるとき、左車輪用サーボモータ3を、次の
信号を受けるまで、例えば右30゜方向変換するまで回
転駆動するためのプログラムであり、また、メモリ部分
194は、結果値が0〜(+)3であるとき、右車輪用
サーボモータ4を同様に、次に信号を受けるまで、左に
30゜方向変換するまで回転駆動させるためのプログラ
ムである。
【0023】図3の構成の制御装置6では、各ビットの
初期値が全て0(零)である8ビットのレジスタ17が
加算回路として用いられ、また、レジスタ17の最上位
ビットが〔1〕か
〔0〕かを判別するアップダウンカウ
ンタなどの〔1〕、
〔0〕判別器18が比較回路として
用いられている。レジスタ17は、信号出力器からの信
号が全体としてプラスであるときは、常に最上位ビット
〔0〕となり、信号が全体としてマイナスであるとき
は、常に最上位ビットが〔1〕となる。したがって、
〔1〕、
〔0〕判別器18は、レジスタ17の最上位ビ
ットが〔1〕である場合には、メモリ部分193を選択
するアドレス信号を出力するようになっており、また、
レジスタ17の最上位ビットが
〔0〕である場合には、
メモリ部分194を選択するアドレス信号を出力するよ
うになっている。
【0024】図4(A)〜(E)は、信号出力器12、
13、14、15、16からの(+)1と(−)1のト
ータル値に応じた迂回のパターンの関係を示すもので、
トータル値を()内に示し、迂回の方向は実線の矢印で
示している。図4(A)では、赤外線センサ9、10、
11のいずれか1つが感知すると、トータル値が(+)
1〜(+)3であるから、無人走行台車Tが左に30゜
方向を変えるように右車輪用サーボモータが回転駆動す
るところを示す。この際、無人走行台車Tの中心前方に
左右振分けで各約30゜以上の範囲に物体mが存在すれ
ば、無人走行台車Tの物体mに対する方向性の追随でき
るようにしておけば、無人走行台車Tが30゜旋回して
も、方向追随が不能になることはない。
【0025】図(B)では、赤外線センサ7、8のいず
れか1つが感知すると、トータル値が(−)1〜(−)
2であるから、無人走行台車Tが右に30゜方向を変え
るように左車輪用サーボモータが回転駆動するところを
示す。
【0026】図(C)では、赤外線センサ8、9、10
が同時に感知すると、トータル値が(−)1であるか
ら、無人走行台車Tが左に30゜方向を変えるように右
車輪用サーボモータが回転駆動するところを示す。
【0027】図(D)では、赤外線センサ9、10が同
時に感知すると、トータル値が0であるから、無人走行
台車Tが左に30゜方向を変えるように右車輪用サーボ
モータが回転駆動するところを示す。
【0028】図(E)では、赤外線センサ9、10が同
時に感知すると、無人走行台車Tが左に30゜方向を変
えるように右車輪用サーボモータが回転駆動するところ
を示す。
【0029】図(E)のように左右に壁がある狭い通
路、例えば、幅1.25メートルの通路を人に追随して
通るときには、トータル値が0であるから、左の壁に衝
突する方向に振り向くが、無人走行台車Tが左に30゜
方向を変えるだけなので左の壁に衝突することはない。
そして、このように振り向いてしまっても、次の段階で
は、前方物体の追随制御が行われるから、前方物体の方
向に向き直り、追随することになり、向き直りが若干し
か行われない場合でも、引き続きその次の段階では、図
(B)のように、赤外線センサ7、8のいずれか1つの
みが感知する状態になるので、無人走行台車Tが右に3
0゜方向を変えることになり、ほぼ通路中央に向くこと
になり、さらにその次の段階では、誘導する人の方向及
び、再び図(E)のようになり、以後、上記の動作を繰
り返すから、無人走行台車Tは、結局、前進することが
できる。このことから、曲り角においても、曲がり角を
検知しながら衝突しないように曲がっていくことができ
る。
【0030】要するに、本発明の無人走行台車Tの走行
制御方法によれば、無人走行台車に備える少なくとも二
個の非接触形障害物識別センサにより台車に対する障害
物の検出を常時行うようにし、さらに、所定時間毎に、
上記少なくとも二個の非接触形障害物識別センサを台車
に関し右群及び左群の二群に分け右群の上記識別センサ
に接続されセンサ信号の入力に基づいて正極性出力器の
正極性信号と左群の上記識別センサに接続されセンサ信
号の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器
と正極性性信号と左群の上記識別センサに接続されセン
サ信号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信
号器の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひと
つの信号が出力されているか否かを検出し、出力されて
いる場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設
定値と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小
さいかに応じて上記左車輪及び右車輪のいずれか一方の
回転駆動に予め決められている所要制御の割込みを、上
記の前方物体に向う走行制御に対して実行するものであ
る。
【0031】なお、本発明の前提技術である物体mとの
距離及び方向を検出して左右の走行輪1、2を所要制御
し、物体mに追随させる無人走行台車の走行制御方法に
関して、従来のITVカメラなどを利用した三角測量法
の原理による誘導法によれば、ノイズによる影響がその
まま方向に出てしい、ノイズが強いほど間違った方向の
信号が出てしまう。また、受信用のセンサの数を増やさ
なければならないとい同時に送信用のセンサとの間隔を
大きく取らなければならない欠点があり、実用性が乏し
いので、それに替るものとして、三角測量法の原理によ
らない追随センサとして、例えば、まず超音波センサを
利用した先行移動物体への誘導法について、図5、図6
及び図7を参照して説明しておく。
【0032】図5において、人mが、距離判別用の超音
波発信器20と方向判別用の超音波発信器21と距離判
別用の超音波受信器22をそれぞれ1個携帯している。
超音波発信器20と超音波発信器21は、1個で兼用し
てもよい。無人走行台車Tは、台車前部の中程に、距離
判別用の超音波発信器23と距離判別用の超音波発信器
24を設置していると共に、台車前部の両端に、方向判
別用の2個の超音波発信器25、26を設置している。
なお、無人走行台車T側の超音波発信器23と超音波発
信器24、25、26は1ヵ所に集中して取り付けても
良い。また、左右の走行輪1、2が後輪で、自在キャス
タ5が前輪となっている。
【0033】距離判別用の超音波発信器23から一定間
隔毎に発信する超音波S1 は、人mが携帯する距離判別
用の超音波発信器22で受信されるようになっており、
超音波受信器22は、超音波を受信すると人mが携帯す
る距離判別用の超音波発信器20に受信信号を送るよう
になっており、超音波発信器20は、超音波受信器22
の受信信号を入力すると超音波S2 を発信するようにな
っており、この超音波S2 は、無人走行台車Tに設置さ
れた距離判別用の超音波発信器24で受信され、制御装
置6に入力するようになっている。
【0034】人mと無人走行台車Tの距離L3 は、超音
波発信器23の超音波発信時と超音波発信器24の超音
波発信時の時間差に関係し、この時間差は、図6に示す
ように、図6(A)の制御装置6の超音波発信器23に
対する発信指令信号を示すパルスと図6(B)の人mが
携帯する距離判別用の超音波発信器22に受信信号を示
す時間差X1 と、図6(B)のパルスと図6(C)の人
mが携帯する距離判別用の超音波発信器20に受信信号
を示すパルスとの間の時間差X2 と、図6(C)のパル
スと図6(D)の無人走行台車Tに設置された距離判別
用の超音波発信器24の受信信号を示すパルスとの間の
時間差X1 の3つの時間差の和は、 X1 +X2 +X1 であり、距離L3 が大きい方向に変化すると、図6
(B)、図6(C)、図6(D)のそれぞれのパルスの
位相ずれ、3つの時間差の和は、 X1 ´+X2 +X1 ´ になる。
【0035】そこで、制御装置6は、所定時間、例え
ば、40msec毎に、超音波発信器23の発信信号の波形
を記憶しておいて、超音波発信器24の発信信号を入力
して、両信号の位相の差から、人mと無人走行台車Tの
距離L3 を算出するようになっている。そうして、制御
装置6は、このように判別した距離L3 が、例えば、5
0cm未満であればサーボモータ3、4をともに停止さ
せ、50cm以上〜80cm未満であれば、人mよりもやや
遅い速度で前進駆動するようにサーボモータ3、4をと
もに回転駆動させ、80cm以上〜120cm未満であれ
ば、人mとほぼ同じ速度で前進駆動するようにサーボモ
ータ3、4をともに回転駆動させ、120cm以上〜15
0cm未満であれば、人mよりやや速い速度で前進駆動す
るようにサーボモータ3、4をともに回転駆動させ、1
50cm以上であれば、サーボモータ3、4をともに停止
させるようになっている。
【0036】また、人mが携帯する方向判別用の超音波
発信器21(超音波発信器20を兼用しても良い)は、
一定時間毎に、超音波S3 を発信するようになってお
り、この超音波S3 は、無人走行台車Tに設置された方
向判別用の2個の超音波受信器25、26で受信される
ようになっている。この場合、人mが無人走行台車Tの
正面にないときは、超音波発信器21の超音波受信器2
5に対する距離L1 と、超音波受信器26に対する距離
L2 とは相違するので、超音波受信器25の受信信号と
超音波受信器26の受信信号との間に、位相ずれが生じ
る。すなわち、超音波発信器21と2個の超音波受信器
25、26の3点を結ぶ三角形が、超音波発信器21を
頂点とする二等辺三角形であるときは、図7に示すよう
に、図7(A)の超音波発信器20に対する発信指令信
号を示すパルスと図7(B)の超音波受信器11の受信
信号を示すパルスとの間の時間差Y1 と図7(A)のパ
ルスと図7(C)の超音波受信器12の受信信号を示す
パルスとの間の時間差Y2は等しく、位相ずれは生じな
い。
【0037】もしも、人mが右に動くと超音波発信器2
1と2個の超音波受信器25、26の距離は、L1 <L
2 となるので、図7(A)の超音波発信器20に対する
発信指令信号を示すパルスと図7(D)の超音波受信器
11の受信信号との間の時間差Y1 ´は短く、図7
(A)のパルスと図7(E)の超音波受信器12の受信
信号を示すパルスとの間の時間差Y2 は長くなり、位相
ずれが生じることになる。そこで、制御装置6は、超音
波受信器25、26の受信波の位相ずれを基準信号とし
て、人mが無人走行台車Tに対して左右どちらかにどれ
だけ偏っているかを角度として算出するようになってい
る。そして、制御装置6は、この偏り角度を解消するよ
うにサーボモータ3、4の回転速度を制御して必要な一
方を他方に対して左右どちらかの方向に相対的に前進駆
動させて舵取りを行う。すなわち、人mが右に移動した
ら、左車輪1のサーボモータ3を右車輪のサーボモータ
4に対して回転速度を上げて右方向に前進駆動させる。
超音波発信器21の発信角度は、例えば、水平に90
゜、垂直に30゜であり、したがって、人mが無人走行
台車Tに対して左右方向に方向追随できない速さで発信
角を外れる領域に移動するときは、超音波受信器25、
26の少なくとも一方が超音波を受信できないこととな
り、制御装置6は、超音波受信器25、26の受信波の
位相ずれを検出できないが、人mの移動した方向を記憶
しておいて、引き続きその方向へ無人走行台車Tが例え
ば15゜方向旋回するように、サーボモータ3、4の所
要の一方を他方に対して回転速度を上げ左右どちらかの
方向に総体的に前進駆動させ、それにより超音波受信器
11、12の少なくとも一方が超音波を受信できるとき
は、超音波受信器25、26が共にの受信波を受信でき
るように、サーボモータ3、4の回転速度を制御し、超
音波受信器25、26のいずれもが超音波を受信できな
いときは、その時点でサーボモータ3、4を停止させ
る。なお、これによると、無人走行台車Tの中心前方に
左右振り分けで各約60゜の範囲に人mが存すれば、無
人走行台車Tの人mに対する方向性が追随できる。
【0038】したがって、人mが超音波発信器と超音波
受信器を携帯するだけで、誘導操作は何らすることなく
先行して歩けば、人mが曲がりくねって歩いても無人走
行台車Tが自動的に追随し、人mが立ち止まれば無人走
行台車Tも停止し、人mが動けばそれに従うという追随
機能を有する。
【0039】次に、以上説明した超音波センサを利用し
た先行移動物体への誘導法の原理をITVカメラを用い
て前方物体へ誘導する場合に適用する誘導法について、
図8、図9、図10及び図11を用いて説明する。
【0040】図8において、無人走行台車Tは、台車前
部の中程に、ITVカメラ30を設置し、距離判別と方
向判別との両方に用いるため、一定の周期で走行レール
31上を左右に移動させる駆動部32を備えている。台
車前部の両端には、リミットスイッチ33、34を設置
し、ITVカメラ30が当接してリミットスイッチ3
3、34のいずれか一方の信号が出力したときITVカ
メラ30の画像を2値化パターンとして制御装置6の記
憶装置に記憶する。これら左右の記憶されたパターン
は、図9のフローチャートに示すように別に記憶された
目標パターンに対し所望の演算を行い距離及び中央から
のずれを算出する。
【0041】図10、図11は、図9の処理に用いられ
るパターンを示す。図10は、距離算出法を示すパター
ンで、図11は、方向制御決定法を示すパターンであ
る。図10、図11のパターンに基づいて算出した中央
からのずれは、これを解消するように、サーボモータ
3、4の回転速度を制御して必要な一方を他方に対して
左右どちらかの方向に相対的に前進駆動させて舵取りを
行う。すなわち、中央からのずれが右に移動したら左車
輪1のサーボモータ3を右車輪2のサーボモータ4に対
して回転速度を上げて右方向に前進駆動させる。算出し
た前方物体mの特定方法が目標パターンの特定寸法の5
0〜70%では中速、70〜90%では低速とし、90
%を超えると今までの目標パターンに対する追随を終了
して、次の目標パターンとの比較に切り換える。
【0042】このようにして、一連の目標パターンを記
憶しておき、その目標パターンに対して次時刻々の左右
のITVカメラによって得られたパターンを比較するこ
とにより目的点に無人走行台車Fを誘導できる。上記に
述べた一連の目標パターンの記憶方法として、産業用ロ
ボットに用いられる通常の方法、すなわちステップ20
0、ステップ210の順にそのステップ番号と一対にし
て目標パターンを記憶しておくのが便利である。
【0043】《変形例》本発明の無人走行台車Tの走行
制御方法F、上記実施例に限定されるものでなく、特許
請求の範囲に含まれる以下の変形例としてもよい。
【0044】無人走行台車Tの前部に配置する非接触
型障害物センサを2個又は4個以上とすること。迂回の
アルゴリズムを行わせるには、少なくとも2個あれば良
い。
【0045】無人走行台車Tから所要前方の検出ゾー
ンが概ね無人走行台車T幅内外となるように非接触型障
害物センサを配置すること。
【0046】非接触型障害物センサを無人走行台車T
の前部中央に配置すること。中央に配置しても、互いの
検出する方向に角度を持たせることで、各センサに無人
走行台車Tから所要前方の検出ゾーンを分担させること
ができる。
【0047】無人走行台車Tの左右側部に配置する非
接触型障害物センサを各側に2個以上とすること。
【0048】無人走行台車Tの前部に配置する非接触
型障害物センサが偶数個である場合には、左右二群の分
け方として半分ずつとし、3個以上の奇数個である場合
には、中央のセンサを両側の任意の一群に入れること。
【0049】迂回は、制御装置6が、サーボモータ
3、4の回転速度を制御して必要な一方を他方に対して
左右どちらかの方向に相対的に前進駆動させて迂回を行
う。例えば、障害物が右にあれば、右車輪2のサーボモ
ータ4を左車輪1のサーボモータ3に対して回転速度を
上げて左方向に前進駆動させる。
【0050】無人走行台車Tは、左右の走行輪1、2
が、独立したサーボモータ3、4により差動歯車機構を
介して駆動される構造であって、距離制御についてはサ
ーボモータ3、4について行い、方向制御については左
右の走行軸にそれぞれディスクブレーキをつけておい
て、該ディスクブレーキについて行うようになっている
場合。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0052】前方物体に向って台車走行輪の左車輪及び
右車輪の回転駆動を制御する走行制御方法において、無
人走行台車に備える少なくとも二個の非接触形障害物識
別センサにより台車に対する障害物の検出を常時行うよ
うにし、さらに、所定時間毎に、上記少なくとも二個の
非接触形障害物識別センサを台車に関し右群及び左群の
二群に分け右群の上記識別センサに接続されセンサ信号
の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器と
正極性性信号と左群の上記識別センサに接続されセンサ
信号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信号
器の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひとつ
の信号が出力されているか否かを検出し、出力されてい
る場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設定
値と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小さ
いかに応じて上記左車輪及び右車輪のいずれか一方の回
転駆動に予め決められている所要制御の割込みを、上記
の前方物体に向う走行制御に対して実行するようにして
あるため、目標とする移動位置にある画像パターンを認
識し、該画像パターンに向って走行していき、該走行中
に、無人走行台車の走行前方に障害物が生じた場合に障
害物にぶつからないように迂回して走行することがで
き、この迂回後に認識した画像パターンに向って再び走
行させることができる。
【0053】前方物体を、予め定めた複数の場所に設け
た誘導物体を誘導順序にしたがって順次誘導信号を発す
るように構成するため、無人走行台車のすぐ前を先導し
ていく人がいなくても、誘導物体が誘導順序にしたがっ
て順次誘導信号を発していくことにより、恰も無人走行
台車のすぐ前を人が先導していくのと同様に無人走行台
車を誘導することができる。
【0054】前方物体に向う走行制御を、第1の前方物
体に向って走行制御され第1の前方物体への走行制御終
了後、次に第2の前方物体に向って走行制御され、さら
に第2の前方物体への走行制御終了後、第3の前方物体
に向って走行制御される如く走行制御終了後に次の目標
とする前方物体に向って走行制御させるように構成して
あるため、無人走行台車の走行目標を設定するだけで自
由に目標とする場所に無人走行台車を走行させることが
できる。
【0055】前方物体に向う走行制御を、任意に設定し
た目標とする画像をパターン認識して予め記憶媒体に記
憶しておき、該記憶媒体からの画像パターン情報をもと
に前方にある画像パターンに向かって無人走行台車を走
行制御させるように構成してあるため、無人走行台車の
走行目標を設定するだけで自由に目標とする場所に無人
走行台車を走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の実
施例を示す無人走行台車の平面図である。
【図2】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の他
の実施例を示す無人走行台車の制御ブロック図である。
【図3】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の別
な実施例を示す無人走行台車の制御ブロック図である。
【図4】図1に図示の無人走行台車の迂回パターンの動
作状態を示す簡略平面図である。
【図5】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法のさ
らに別な実施例を示す無人走行台車の平面図である。
【図6】超音波発信から受信までの時間により距離を判
別するときのパルス波形図である。
【図7】超音波発信を二重に受信してその位相のずれか
ら方向判別することを説明するパルス波形図である。
【図8】本発明に係る無人走行台車の走行制御方法の他
の実施例を示す無人走行台車の平面図である。
【図9】図8に図示の無人走行台車の制御フローチャー
トである。
【図10】図8に図示の制御フローチャートにおける距
離算出法のパターンを示す図である。
【図11】図8に図示の制御フローチャートにおける方
向制御決定法を示すパターンを示す図である。
【符号の説明】 1,2…………………………………………………………
……走行輪 3,4…………………………………………………………
……サーボモータ 6………………………………………………………………
……制御装置 7,8,9,10,11……………………………………
……赤外線センサ 12,13,14,15,16……………………………
……信号出力器 17……………………………………………………………
……加算回路 18……………………………………………………………
……比較回路 19……………………………………………………………
……ROM 30……………………………………………………………
……ITVカメラ 31……………………………………………………………
……走行レール 32……………………………………………………………
……駆動部 33,34……………………………………………………
……リミットスイッチ m………………………………………………………………
……物体 T,F…………………………………………………………
……無人走行台車
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】追加
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】追加
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】追加
【補正内容】
【図11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 良一 東京都新宿区西新宿3−2−11新宿三井ビ ル2号館8階 大日機工株式会社システム 本部内 (72)発明者 飯尾 克行 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 株式 会社スリーティー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前方物体に向って台車走行輪の左車輪及
    び右車輪の回転駆動を制御する走行制御方法において、
    無人走行台車に備える少なくとも二個の非接触形障害物
    識別センサにより台車に対する障害物の検出を常時行う
    ようにし、さらに、所定時間毎に、上記少なくとも二個
    の非接触形障害物識別センサを台車に関し右群及び左群
    の二群に分け右群の上記識別センサに接続されセンサ信
    号の入力に基づいて正極性信号を出力する正極性出力器
    と正極性性信号と左群の上記識別センサに接続されセン
    サ信号の入力に基づいて負極性信号を出力する負極性信
    号器の負極性信号の二種類の信号の中の少なくともひと
    つの信号が出力されているか否かを検出し、出力されて
    いる場合には、それぞれのセンサの設定器で設定した設
    定値と比較し、その結果が比較設定値より大きいか、小
    さいかに応じて上記左車輪及び右車輪のいずれか一方の
    回転駆動に予め決められている所要制御の割込みを、上
    記の前方物体に向う走行制御に対して実行することを特
    徴とする無人走行台車の走行制御方法。
  2. 【請求項2】 上記前方物体は、予め定めた複数の場所
    に設けた誘導物体を誘導順序にしたがって順次誘導信号
    を発していくことによって構成したものである請求項1
    記載の無人走行台車の走行制御方法。
  3. 【請求項3】 上記前方物体に向う走行制御は、第1の
    前方物体に向って走行制御され第1の前方物体への走行
    制御終了後、次に第2の前方物体に向って走行制御さ
    れ、さらに第2の前方物体への走行制御終了後、第3の
    前方物体に向って走行制御される如く走行制御終了後に
    次の目標とする前方物体に向って走行制御させるように
    構成したものである請求項1記載の無人走行台車の走行
    制御方法。
  4. 【請求項4】 上記前方物体に向う走行制御は、任意に
    設定した目標とする画像をパターン認識して予め記憶媒
    体に記憶しておき、該記憶媒体からの画像パターン情報
    をもとに前方にある画像パターンに向かって無人走行台
    車を走行制御するものである請求項1記載の無人走行台
    車の走行制御方法。
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