JP6224319B2 - 自動走行車および自動走行システム、自動走行車の制御方法、自動走行制御プログラム - Google Patents

自動走行車および自動走行システム、自動走行車の制御方法、自動走行制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動走行する搬送車等の自動走行車およびこれを用いた自動走行システムに関する。
上記のような自動走行システムには、特許文献1にて開示されているように、自動走行車に、走路に設けられた誘導線を検出するセンサが進行方向における前側の部分に少なくとも左右一対で設けられたものがある。このシステムでは、左右一対のセンサのうち一方が検出オフとなり、該検出オフが所定時間継続し、かつ全てのセンサが検出オフとなったときに上記一方のセンサとは反対側の駆動輪を逆転させて車体を旋回させる。
特開2008−139963号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された自動走行システムは、誘導線を辿って方向転換を行うものである。このため、方向転換するのに要する面積を小さくすることが難しいものである。
本発明は、誘導線から外れて進路を変更することが可能であり、誘導線を辿って方向転換する場合に比べてより小さな面積での方向転換も行えるようにした自動走行車およびこれを用いた自動走行システムを提供する。
本発明の自動走行車は、複数の車輪を回転させることによって走路上を走行する自動走行車であって、前記走路上に設けられた誘導線を検出する誘導線センサと、前記走路上に設けられた、前記自動走行車の旋回方向および該自動走行車の車幅以下の旋回半径を指示する色情報を検出する色情報検出センサと、前記車輪の回転を制御するコントローラとを有し、前記コントローラは、前記自動走行車が前記誘導線に沿って走行しているときの前記色情報検出センサからの前記色情報が指示する旋回方向を示す情報および前記車幅以下の旋回半径を示す情報に応じて、前記自動走行車が前記旋回方向への前記車幅以下の半径での旋回により前記誘導線から外れて進行方向を反転する方向転換を行うことによって前記誘導線とは異なる他の誘導線に乗り換えるための旋回制御を開始し、前記自動走行車が前記誘導線から外れることによって前記誘導線センサが前記誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線に到達することによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線を通り過ぎることによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで、再び前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態とることによって前記旋回制御を終了、前記他の誘導線に沿って前記自動走行車が走行するように前記車輪の回転を制御することを特徴とする。
なお、上記自動走行車と、該自動走行車が走行可能な走路上に設けられた誘導線および色情報とを含む自動走行システム、制御方法および自動走行制御プログラムも、本発明を構成する。
本発明によれば、誘導線と色情報とを検出可能とすることで、自動走行車に誘導線から外れた後、他の誘導線に沿って走行するように、つまりは誘導線を乗り替えるようにして進路を変更させることができる。そして、この誘導線乗り替えを利用することで、自動走行車に進行方向を変更させる場合(例えば、旋回させる場合)には、同じ誘導線を辿って進行方向を変更する場合に比べてより小さな面積で進行方向を変更させることができる。
本発明の実施例である搬送車の側面図。 実施例の搬送車の底面図。 実施例の搬送車を用いた搬送システムにおける誘導線の設置例を示す図。 実施例の搬送車の制御部の構成を示すブロック図。 実施例の搬送車における誘導線および色ガイドの認識処理を示すフローチャート 実施例の搬送車における旋回制御処理を示すフローチャート。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1および図2には、本発明の実施例である自動走行車としての搬送車を示している。図1は搬送車を側面から見て示しており、図2は搬送車を真下から見て示している。本実施例では、搬送車が、例えば工場や倉庫内において搬入位置から指定された格納位置まで様々な部品や荷物等の被搬送物を自動搬送するための自動搬送システム(自動走行システム)に用いられることを想定している。ただし、本発明の他の実施例として、被搬送物としての人を搬送する自動走行車や、人と部品や荷物等を混載して搬送する自動走行車であって、本実施例にて説明する自動搬送システムと同様の自動走行システムによって自動走行が制御されるものも含まれる。
搬送車は、車輪3a,3bおよび該車輪3a,3bを駆動するアクチュエータとしてのモータ4a,4bを含む車台部1と、該車台部1により支持(牽引)され、被搬送物を積載可能な荷台2とを有する。なお、搬送車はこれに限定されずに、例えば、荷台を有さずに、人を搬送するものであってもよい。また、「車輪」には、通常の円形の車輪だけでなく、無限軌道その他の各種走行装置も含む。車台部1(つまりは搬送車)は、工場、倉庫等の建物の内部の床面や建物の外部の舗装路等、様々な走行可能な路面(以下、走路という)上を走行することができる。即ち、搬送車は、複数の車輪3a,3bを回転させることによって走路上を走行する。
図3には、自動搬送システムの全体構成を示している。車台部1には、走路上に設置された誘導線(図中には3つの誘導線10A,10B,10Cを記している)を検出可能な3つの誘導線センサ5a,5b,5cが車幅方向に配列されて設けられている。以下の説明において、誘導線10A,10B,10Cをまとめて誘導線10ともいう。誘導線センサ5は、搬送車が誘導線10を辿って走行するために誘導線10の進行方向右端と左端の最低2ケ所を検出すればよい。
ただし、本実施例では、誘導線10を辿って走行するときに搬送車が左右に蛇行することを少しでも抑制するため、誘導線の中央と右端と左端を検出できるように3つの誘導線センサ5a,5b,5cを車幅方向に配列している。車幅方向に配列する誘導線センサの数は、上述した最低2ヶ所を検出する必要および低コスト化のために2つでもよいし、より良好な走行性能(蛇行走行の抑制や停車位置精度の向上)を目的として3つや4つ以上(例えば、最大24)でもよい。以下の説明において、本実施例におけける3つの誘導線センサ5a,5b,5cをまとめて誘導線センサ5とも表記する。即ち、誘導線センサ5は、走路上に設けられた誘導線10を検出するものである。
誘導線10としては、赤色、黄色、青色および緑色等の様々な色のうち単色(もしくは複数の色)を有する色テープが用いられる。このため、誘導線センサ5は、色を読み取り可能な色センサでもある。誘導線センサ5は、誘導線10で反射した光の色(強さや波長)により誘導線10の色を識別可能とする光反射タイプや、撮像した画像により誘導線10の色を識別可能とする画像処理タイプのいずれかを用いることができる。なお、3つの誘導線センサ5は全てが色センサである必要はなく、最低1つが色センサであればよい。本実施例では、光反射タイプの色センサを3つ用いた場合について説明する。
さらに、車台部1には、CPUやMPU等により構成されるコントローラも搭載されている。コントローラ6は、誘導線センサ5により検出した誘導線10を辿って搬送車を走行させるようにモータ4a,4bの駆動を制御する。
また、コントローラ6は、色センサ(色情報検出センサ)を兼ねる誘導線センサ5により読み取った色情報としての色ガイド(これについては後述する)の色に応じて搬送車を旋回(方向転換)させるようにモータ4a,4bの駆動を制御する。このとき、コントローラ6は、詳しくは後述するが、搬送車が誘導線10Aに沿って走行しているときに色センサとしての誘導線センサ5により検出した色ガイド(色情報)に応じて該搬送車が該誘導線10Aから外れるように車輪3a,3b(モータ4a,4b)の回転を制御する。そして、該誘導線10Aとは異なる他の誘導線10B,10Cを誘導線センサ5で検出することに応じて該他の誘導線10B,10Cに沿って該搬送車を走行させるように車輪3a,3b(モータ4a,4b)の回転を制御することで、該搬送車の進路を変更させる。
なお、本実施例では、上述したように誘導線センサと色センサ(色情報検出センサ)とを同一のセンサにより構成している場合について説明するが、これらを別々のセンサにより構成してもよい。本実施例では、複数個の誘導線センサ5のうち、誘導線センサ5bを色情報検出センサとしても機能させている。色情報検出センサ5bは、走路上に設けられた搬送車の進路を変更させるための色情報を検出するものである。
また、コース情報読み取り部のヘッダとして、誘導線センサ5とは別のセンサ(制御情報の読み取り専用のセンサ)を用いることも可能である。本実施例では、搬送車は、走路上に誘導線10とは別に設けられた色ガイドの色を検出する、ガイド情報読み取り専用の色センサ7を有する。色センサ7と色情報検出センサとを同一のセンサにより構成してもよい。
図4には、コントローラ6の構成を示している。コントローラ6には、誘導線センサ5(5a,5b,5c)からの誘導線検出信号と色読み取り信号とが入力される。コントローラ6は、誘導線検出信号を用いて誘導線10を識別する誘導線識別部21と、色読み取り信号を用いて色ガイドを識別する色ガイド識別部25と、これら識別部21,25からの識別結果を受けてモータ4a,4bの駆動を制御するための演算を行うモータ制御演算部24とを有する。
さらに、コントローラ6は、モータ制御演算部24での演算結果に応じた制御信号を受けてモータ4a,4bを駆動するモータドライバ22と、モータ4a,4b(つまりは車輪3a,3b)の回転速度を検出してモータ制御演算部24に入力するモータ速度検出部23とを有する。即ち、コントローラ6は、車輪3a,3bの回転を制御する。
なお、コントローラ6には、外部指示部26が接続されており、搬送車の外部からの指示(例えば、強制停止や旋回中止の指示)が入力されたときには該外部指示に従って停止等の処理を行う。
図3を用いて、搬送車に旋回に関する指示を与える(進路の変更を指示する)ための色ガイド28,29について説明する。ここでは、色ガイド28について、搬送車を搬入位置a(11)から目標とする格納位置a(12)に移動させる場合であって、誘導線10Aのベース色が黄色である場合を例として説明する。
この場合、誘導線10A上における搬送車1の進行方向における搬入位置a(11)の前方に、所定の長さ(例えば、10mm程度)を有する青色の第1の部分15と同じく所定の長さを有する緑色の第2の部分16とを進行方向においてこの順の組み合わせで配置することで、搬送車1に右への旋回を指示する。さらに、第2の部分16の先に配置された所定の長さを有する青色の第3の部分17は、旋回方向の車輪である右車輪3bをロックして(モータ4bにショートブレーキをかけて)該右車輪3bを軸として搬送車1の車幅を半径とした旋回(以下、軸ロック旋回ともいう)を指示する。
次に、色ガイド29について、搬送車を搬入位置b(13)から目標とする格納位置b(14)に移動させる場合であって、上記例と同じく誘導線10Bのベース色が黄色である場合を例として説明する。この場合、誘導線10B上における搬送車の進行方向における搬入位置b(13)の前方に、上記所定の長さを有する青色の第1の部分18と同じく所定の長さを有する赤色の第2の部分19とを進行方向においてこの順の組み合わせで配置することで、搬送車に左への旋回を指示する。
さらに、第2の部分19の先に配置された所定の長さを有する赤色の第3の部分20は、旋回方向の車輪である左車輪3aを右車輪3bの回転速度に対して遅い速度(例えば20%の速度)で逆回転させることで、搬送車1の車幅よりも小さい半径での旋回(以下、逆転旋回ともいう)を指示する。
このように、各色ガイドは、第1および第2の部分の色の組み合わせによって旋回方向を指示するとともに、第3の部分の色によって旋回半径を指示する。ただし、ここに説明した色ガイドの構成は例にすぎず、第1の部分によって旋回方向を指示し、第2および第3の部分の色の組み合わせによって旋回半径を指示したり、第1から第3の部分の色の組み合わせで旋回方向と旋回半径を一括指示したりする等、他の色ガイドの構成を採用してもよい。また、色ガイドを構成する色の数(所定の長さを有する部分の数)は2つでも4つ以上であってもよい。
色ガイド28の読み込みによって旋回方向と旋回半径の指示を受けた搬送車(コントローラ6)は、それらの指示に従ってモ−タ4a,4bの駆動(または停止)の制御を開始する。そして、それまで辿っていた誘導線(以下、第1の誘導線という)10A上での旋回の開始後、コントローラ6は、該第1の誘導線10Aに対する誘導線センサ5の検出状態が「非検出」になり、目標とする格納位置につながる他の誘導線(以下、第2の誘導線という)10Bに対する誘導線センサ5の検出状態が一旦「検出」から「非検出」となり(すなわち、誘導線センサ5が第2の誘導線10Bを通り過ぎ)、再度、第2の誘導線10Bに対する誘導線センサ5の検出状態が「検出」となることに応じて、第2の誘導線10Bを辿ることが可能な状態への搬送車の旋回(誘導線10Aから誘導線10Bへの乗り替えによる旋回)が完了したことを認識する。
言い換えれば、旋回の開始後における誘導線センサ5による(第1および第2の)誘導線10の検出状態が、非検出、検出および非検出となった後、さらに検出となることに応じて該旋回を停止させることで、狭小走路における小半径での旋回制御が可能となる。色ガイド29の読み込みによって旋回方向と旋回半径の指示を受けた場合のコントローラ6による制御(誘導線10Bから誘導線10Cへの乗り替えによる旋回)も、色ガイド28を読み込んだときと同様に行われる。
本実施例によれば、方向転換(旋回)する際には、誘導線10から外れて方向転換することにより、誘導線10を辿って(誘導線10に沿って)方向転換する場合に比べてより小さな面積で方向転換を行うことができる。すなわち、本実施例によれば、従来のように誘導線を辿りながら旋回させる場合に比べて、小半径での旋回を行うことができる。例えば、誘導線10を辿って方向転換する場合には旋回半径が約120cm(旋回幅約240cm)要するのに対して、本実施例によれば、誘導線10から外れて方向転換することによって、旋回半径が約15cm(旋回幅約30cm)で済む。
本実施例によれば、搬送車が誘導線10Aから外れた後、他の誘導線10Bに沿って走行するように、つまりは誘導線を乗り替えるようにして進路を変更させることができる。そして、この誘導線乗り替えを利用することで、搬送車に進行方向を変更させる場合(例えば、旋回させる場合)には、同じ誘導線を辿って進行方向を変更する場合に比べてより小さな面積で進行方向を変更させることができる。なお、ここで、搬送車が誘導線10Aから外れた状態とは、誘導線センサ5の検出状態が「非検出」となる状態をいう。
図5のフローチャートには、コントローラ6による誘導線10および色ガイドの認識処理の流れを示している。コントローラ6は、図5および後述する図6に示す処理(制御方法)をコンピュータプログラムとしての自動走行制御プログラムに従って実行する。
ステップS101において、コントローラ6は、誘導線センサ5を起動する。そして、ステップS102において、コントローラ6は、誘導線センサ5により検出した誘導線10の色を確認する。ここで、誘導線の色が黄色であった場合はステップS111に、誘導線10の色が青色であった場合はステップS121に、誘導線10の色が赤色であった場合はステップS131に、誘導線10の色が緑色であった場合はステップS141にそれぞれ進む。
ステップS111,S121,S131,S141では、コントローラ6は、誘導線10のパターンを読み込み(確認し)、読み込んだパターンに応じて直進、左折または右折の制御を行う。その後、ステップS112,S122,S132,S142では、コントローラ6は、辿っている誘導線10の色が変化したか否か、つまりは色ガイド(第1の部分)を検出したか否かを判定する。色の変化がない場合は、コントローラ6は、ステップS111,S121,S131,S141に戻る。一方、色の変化があった場合は、コントローラ6は、ステップS103に進み、図6のフローチャートで示す旋回制御処理に移行する。
図6におけるステップS201で旋回制御処理を開始したコントローラ6は、ステップS202において、色ガイドの第1〜第3の部分の色を読み込む(確認する)。ここでは、誘導線10の色が黄色であった場合(図5のステップS112からステップS103に進んだ場合)について説明する。
第1〜第3の部分の色が青、緑、青であった場合は、コントローラ6は、ステップS211に進んで右旋回および右モータロック(軸ロック旋回)の制御に入り、ステップS212にて左モータ4aをそのまま回転させるとともに右モータ4bにショートブレーキをかける。そして、ステップS203に進む。また、第1〜第3の部分の色が青、緑、赤であった場合は、コントローラ6は、ステップS221に進んで右旋回および右モータ逆転(逆転旋回)の制御に入り、ステップS222にて左モータ4aをそのまま回転させるとともに右モータ4bを左モータ4aの20%の速度で逆回転させる。そして、ステップS203に進む。
また、第1〜第3の部分の色が青、赤、青であった場合は、コントローラ6は、ステップS231に進んで左旋回および左モータロック(軸ロック旋回)の制御に入り、ステップS232にて右モータ4bをそのまま回転させるとともに左モータ4aにショートブレーキをかける。そして、ステップS203に進む。さらに、第1〜第3の部分の色が青、赤、緑であった場合は、コントローラ6は、ステップS241に進んで左旋回および左モータ逆転(逆転旋回)の制御に入り、ステップS242にて右モータ4bをそのまま回転させるとともに左モータ4aを右モータ4bの20%の速度で逆回転させる。そして、ステップS203に進む。
ステップS203では、コントローラ6は、旋回開始後において誘導線センサ5により前述した第2の誘導線10の通過を検出したか否か、つまりは第2の誘導線10に対する検出状態が「非検出」→「検出」→「非検出」となったか否かを判定する。第2の誘導線10Bの通過を検出していない場合は本ステップを繰り返し、通過を検出した場合はステップS204に進む。このような制御によって、搬送車1は、誘導線10から外れて方向転換を行う。これにより、誘導線10を辿って(誘導線10に沿って)方向転換する場合に比べてより小さな面積で方向転換を行うことができる。
ステップS204では、コントローラ6は、誘導線センサ5が第2の誘導線10B上に復帰したか否か、つまりは第2の誘導線10に対する検出状態が「検出」となったか否かを判定する。第2の誘導線10上に復帰していない場合は本ステップを繰り返し、復帰した場合はステップS205に進み、旋回制御を完了する。その後、図5のステップS102に戻る。
前述した通り、コントローラ6は、搬送車1が誘導線10に沿って走行しているときの色情報検出センサ5bからの情報に応じて、搬送車1が誘導線10から外れるように車輪3a・3bの回転を制御する。また、コントローラ6は、誘導線10Aとは異なる他の誘導線10Bを誘導線センサ5が検出することに応じて、他の誘導線10Bに沿って搬送車1を走行させるように車輪3a,3bの回転を制御する。これによって、コントローラ6は、搬送車1の進路を変更させる。
また、コントローラ6は、搬送車1に進路の変更としての方向転換を行わせる場合において、方向転換の開始後における誘導線センサ5の検出状態が、非検出、検出および非検出となった後、さらに検出となることに応じて搬送車1の方向転換を停止させる。
また、コントローラ6は、搬送車1に進路の変更としての方向転換を行わせる場合において、色情報検出センサ5bからの情報に応じた方向転換の方向と半径が得られるように車輪3a,3bの回転を制御する。
次に、搬送車(自動走行車)1の制御方法について説明する。本実施例の制御方法によれば、搬送車1が、誘導線10に沿って走行しているときの色情報検出センサ5 bからの情報に応じて搬送車1が誘導線10から外れるように、左車輪3aと右車輪3bの回転を制御する。そして、誘導線10Aとは異なる他の誘導線10Bを誘導線センサ5が検出することに応じて他の誘導線10Bに沿って搬送車1を走行させるように、左車輪3aと右車輪3bの回転を制御する。これによって、搬送車1の進路を変更させる。この制御方法によれば、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
次に、複数の車輪を回転させることによって走路上を走行する搬送車1であり、走路上に設けられた誘導線10を検出する誘導線センサ5と、走路上に設けられた、搬送車1の進路を変更させるための色情報を検出する色情報検出センサ5bとを有する自動走行車の制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとしての自動走行制御プログラムについて説明する。
該プログラムは、搬送車1が誘導線10に沿って走行しているときの色情報検出センサ5bからの情報に応じて搬送車1が誘導線10から外れるように、コンピュータに車左車輪3aと右車輪3bの回転を制御させるステップを有する。また、該プログラムは、誘導線10Aとは異なる他の誘導線10Bを誘導線センサ5が検出することに応じて他の誘導線10Bに沿って搬送車1を走行させるように、コンピュータに左車輪3aと右車輪3bの回転を制御させるステップと有する。プログラムによれば、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、搬送車を複数台使用する場合において、誘導線の色を搬送車ごとに専用に設定してもよいし、複数台の搬送車に対して同一色を共通に設定してもよい。
また、本実施例で説明した誘導線は、市販の色付きビニールテープでも製作することができる。このため、ICチップやバーコードによるガイドを用いる従来の方式に比べて、簡易に自動搬送システムを構築することができる。しかしながら、誘導線は、ICチップやバーコードによるガイドを用いる従来の方式を用いてもよい。
以上説明した各実施例によれば、読み取った色ガイドの複数の色に応じて自動走行車の旋回を制御できる。したがって、誘導線を辿りながら旋回させる場合と比べて、小半径(小面積)で旋回を行わせることができる。また、自動走行車に前進と後退の切り替え機能、ICチップとの通信機能およびバーコードの読み取り機能を用いなくても、小半径で旋回を行わせることができる。
また、本実施例によれば、旋回を行う場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、搬送車を右折や左折させる等、搬送車の進路(この場合は進行方向)を変更する場合も本発明の実施例に含まれる。さらに、搬送車の進行方向は同じとしたまま、進路(レーン)を変更する場合も本発明の実施例に含まれる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
自動搬送等に使用される自動走行システムで簡易的に旋回機能を行う自動走行車を提供できる。
1 搬送車(自動走行車)
2 荷台
3a,3b 車輪(走行装置)
4a,4b モータ
5(5a,5b,5c) 誘導線センサ
6 コントローラ
10(10A,10B,10C) 誘導線
28,29 色ガイド

Claims (5)

  1. 複数の車輪を回転させることによって走路上を走行する自動走行車であって、
    前記走路上に設けられた誘導線を検出する誘導線センサと、
    前記走路上に設けられた、前記自動走行車の旋回方向および該自動走行車の車幅以下の旋回半径を指示する色情報を検出する色情報検出センサと、
    前記車輪の回転を制御するコントローラとを有し、
    前記コントローラは、前記自動走行車が前記誘導線に沿って走行しているときの前記色情報検出センサからの前記色情報が指示する旋回方向を示す情報および前記車幅以下の旋回半径を示す情報に応じて、前記自動走行車が前記旋回方向への前記車幅以下の半径での旋回により前記誘導線から外れて進行方向を反転する方向転換を行うことによって前記誘導線とは異なる他の誘導線に乗り替えるための旋回制御を開始し、前記自動走行車が前記誘導線から外れることによって前記誘導線センサが前記誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線に到達することによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線を通り過ぎることによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで、再び前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態とることによって前記旋回制御を終了、前記他の誘導線に沿って前記自動走行車が走行するように前記車輪の回転を制御することを特徴とする自動走行車。
  2. 前記自動走行車が前記方向転換を行うときに、前記コントローラは、旋回方向側の車輪をロックし、または、旋回方向側の車輪を該旋回方向側とは反対方向側の車輪に対して逆回転させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の自動走行車。
  3. 請求項1または2に記載の自動走行車と、
    前記自動走行車が走行可能な走路上に設けられた前記誘導線および前記色情報とを含むことを特徴とする自動走行システム。
  4. 複数の車輪を回転させることによって走路上を走行する自動走行車であり、前記走路上に設けられた誘導線を検出する誘導線センサと、前記走路上に設けられた、前記自動走行車の旋回方向および該自動走行車の車幅以下の旋回半径を指示する色情報を検出する色情報検出センサとを有する自動走行車の制御方法であって、
    前記自動走行車が前記誘導線に沿って走行しているときの前記色情報検出センサからの前記色情報が指示する旋回方向を示す情報および前記車幅以下の旋回半径を示す情報に応じて、前記自動走行車が前記旋回方向への前記車幅以下の半径での旋回により前記誘導線から外れて進行方向を反転する方向転換を行うことによって前記誘導線とは異なる他の誘導線に乗り替えるための旋回制御を開始し、前記自動走行車が前記誘導線から外れることによって前記誘導線センサが前記誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線に到達することによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線を通り過ぎることによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで、再び前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態とることによって前記旋回制御を終了、前記他の誘導線に沿って前記自動走行車が走行するように前記車輪の回転を制御することを特徴とする自動走行車の制御方法。
  5. 複数の車輪を回転させることによって走路上を走行する自動走行車であり、前記走路上に設けられた誘導線を検出する誘導線センサと、前記走路上に設けられた、前記自動走行車の旋回方向および該自動走行車の車幅以下の旋回半径を指示する色情報を検出する色情報検出センサとを有する自動走行車の制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとしての自動走行制御プログラムであって、
    前記コンピュータに、前記自動走行車が前記誘導線に沿って走行しているときの前記色情報検出センサからの前記色情報が指示する旋回方向を示す情報および前記車幅以下の旋回半径を示す情報に応じて、前記自動走行車が前記旋回方向への前記車幅以下の半径での旋回により前記誘導線から外れて進行方向を反転する方向転換を行うことによって前記誘導線とは異なる他の誘導線に乗り替えるための旋回制御を開始させるステップと、
    前記コンピュータに、前記自動走行車が前記誘導線から外れることによって前記誘導線センサが前記誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線に到達することによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態となり、ついで前記誘導線センサが前記他の誘導線を通り過ぎることによって前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出しない非検出状態となり、ついで、再び前記誘導線センサが前記他の誘導線を検出する検出状態とることによって前記旋回制御を終了させ、前記他の誘導線に沿って前記自動走行車が走行するように前記車輪の回転を制御させるステップと、
    を有することを特徴とする自動走行制御プログラム。
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