JP5848915B2 - 自動搬送車及びそれを用いた自動搬送車システム - Google Patents
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Description
更に、自機と自機に連結された前記台車との距離を検出する台車連結距離検出手段とを備え、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記制御装置は、前記台車連結距離検出手段により検出された距離に基づき走行経路を決定することを特徴とする。
この自動搬送車100は移動機構101と、連結機構106と、台車が連結されているか否かを検出する連結検出センサ103と、自機の周囲を計測する外界センサ107と、制御装置105とを備えている。
連結機構106は、自動搬送車100の後部に取り付けられたアーム状の機構であり、根元部分を軸にして上下させることができる。アーム部分112の先端には穴が開けられており、アームを下げてこの穴を台車200に備えられたピン(図示なし)に引っ掛けることによって自動搬送車100と台車200を連結することができる。また、アーム112を上げると自動搬送車100と台車200は切り放される。
さらに、外界センサ104等を設ければ、自動搬送車100の周辺の建物、物体、人等、およびそれらの情報を取得でき、その内容は制御装置105に伝えて処理することができる。
自動搬送車100の移動機構101は2つの駆動輪102、102を備えている。これらの駆動輪102、102は互いに平行に、自動搬送車100の進行方向に向かって向きを固定して配置されている。さらに自動搬送車100は、従動輪としての自在キャスタ103、103を備えている。
駆動輪102、102の回転数はそれぞれ独立に制御することができる。駆動輪102、102の回転数を等しくした場合、自動搬送車100は直進し、駆動輪102、102の回転数が異なる場合には、自動搬送車100は旋回走行する。この場合、駆動輪102、102の回転数の差によってカーブの曲率が決定される。
この自動搬送車100に連結機構106を介して連結される台車200は、台車200の前後方向に向きが固定された2つのキャスタ203、203と、2つの自在キャスタ202、202を備えている。
連結機構106の先端部分には前述の通り穴が開いており、この穴を台車200に備えられたピン204に引っ掛けることによって、自動搬送車100と台車200は連結される。このとき、この自動搬送車100と台車200の相対角度をθとする。相対角度θは、具体的には自動搬送車100の前後方向の中心線210と台車200の前後方向の中心線211がなす角である。自動搬送車100と台車200の相対角度θは、自動搬送車100の走行に伴って変化する。
図4(a)において、台車が連結されていない自動搬送車100は、目標点401に向かい、走行軌跡402を通って走行する。この際、自動搬送車は走行状態410,420,430を経由する。このとき一般に走行軌跡402は、走行に必要なスペースを小さく済ませるという観点から、できるだけ小回りとすることが望ましい。
図6は、本実施例における自動搬送車100の動作を示している。
左駆動輪102の単位時間当たりの回転数をRL、右駆動輪102の単位時間当たりの回転数をRRとする。もしRLとRRが等しいならば、自動搬送車100は直線的に前進あるいは後退する。
自動搬送車100の左駆動輪102と右駆動輪102の中間点から、台車200と自動搬送車100が連結されている点までの長さをLRとする。一方、台車200の左後輪203と右後輪203との中間点と台車200と自動搬送車100が連結されている点までの長さをLCとする。さらに、自動搬送車100と台車200の相対角度をθとする。
本実施例においては、自動搬送車100と台車200の相対角度θを|θ|<θmの範囲に保つことによって、自動搬送車100と台車200を干渉しないように走行させることができる。自動搬送車100と台車200の相対角度θは、(数3)より、自動搬送車100の旋回半径SRと台車200の旋回半径CRによって決まる。また、台車200の旋回半径CRは(数2)より、自動搬送車100の旋回半径SRによって決まる。さらに、自動搬送車100の旋回半径SRは(数1)より、自動搬送車100の左右の駆動輪102、102の単位時間当たりの回転数RLとRRによって決まる。
そこで、|θ|<θmを満たすような自動搬送車100の旋回半径の最小値SRminをあらかじめ求めておき、自動搬送車100に台車200が連結されている場合には、自動搬送車100の旋回半径SRがSRminよりも大きくなる範囲で左右の駆動輪102、102の回転数を決定することで、台車200が連結されていない場合と異なる走行経路を走行させ、自動搬送車100と台車200が干渉せずに効率的な搬送を実現できる。
図9において、自動搬送車100の電源が入れられ起動すると(ステップ900)、走行開始トリガ待ち状態(ステップ901)となり、走行開始トリガの有無をチェックする(ステップ902)。
もし走行開始トリガがなければ(ステップ902−No)、走行開始トリガ待ち状態(ステップ901)に戻る。
一方、もし走行開始トリガがあれば(ステップ902−Yes)、台車200が連結されているかチェックする(ステップ903)。
もし台車200が連結されていることが検出されたならば(ステップ903−Yes)、前述の方式に従って台車200連結走行時の走行軌跡を生成し(ステップ904)、これに基づいて走行する(ステップ905)。走行した結果、目標点に到達したかどうかをチェックし(ステップ906)、目標点に到達したならば(ステップ906−Yes)、走行開始トリガ待ち状態(ステップ901)に戻る。もしまだ目標点に到達していないならば(ステップ906−No)、再度連結走行時の走行軌跡を生成し(ステップ904)、走行する(ステップ905)。
一方、もし台車200が連結されていることが検出されなかったならば(ステップ903−No)、単独走行時の走行軌跡を生成し(ステップ907)、走行する(ステップ908)。走行した結果、目標点に到達したかどうかをチェックし(ステップ909)、目標点に到達したならば(ステップ909−Yes)、走行開始トリガ待ち状態(ステップ901)に戻る。もしまだ目標点に到達していないならば(ステップ909−No)、再度単独走行時の走行軌跡を生成し(ステップ907)、走行する(ステップ905)。
なお、本実施例における自動搬送車100は向きが固定された2つの駆動輪102、102と自在キャスタ103,103を備えているものとしたが、これに限定される必要はなく、例えば下記のような構成であってもよい。
また、図10(b)に示した自動搬送車100は、向きが固定された駆動輪102bと、舵角を制御できるキャスタ103cと、自在キャスタ103a、103aを備えている。この自動搬送車100は、キャスタ103cの舵角によって定まる円弧状の軌跡を走行する。
上記の自動搬送車のように、舵角を制御できる車輪を備えた自動搬送車であっても、その走行軌跡は円弧状となることから、その旋回半径が適切な範囲となるように制御することによって、連結された台車を図8に示した範囲に保って牽引することができる。また、上記以外の構成の移動機構を有する自動搬送車であっても、本実施例と同様に、適切な範囲の旋回半径を持つ円弧状の走行軌跡を走行させることによって、連結された台車を図8に示した範囲に保って牽引することができる。
このような場合には、台車200が停止範囲120に入った時点で、自動搬送車100は走行を停止するため、搬送の効率が低下する。そのため、台車200が停止範囲120に入らない範囲に保って走行することが望ましい。
台車200が停止範囲120に入らないように自動搬送車100を走行させるためには、台車200の位置を、自動搬送車100に対して点線で示された範囲121の内部に保てばよい。この範囲121は、自動搬送車100と台車200の機械的寸法と、停止範囲120の大きさによって決まる。このとき、台車200の位置が範囲121の内部に保たれるような、自動搬送車100と台車200の最大の相対角度をθLとすると、自動搬送車100と台車200の相対角度θを|θ|<θLの範囲に保つことによって、自動搬送車100と台車200が干渉しないように走行させることができる。そのためには、本実施例で示した方法と同様に、自動搬送車100の左右の駆動輪102、102の回転数を適切な範囲で決定すればよい。
本実施例における制御装置105は、外界センサ104によって取得された情報に基づいて得られる自動搬送車100の現在の位置と、目標となる位置と、同じく外界センサ104によって得られた自動搬送車100の周辺の状況とに基づいて移動機構101に対して走行制御信号を送信して、走行制御を行う。さらに、連結検出センサ107によって台車200が自動搬送車100に連結されていることが検出された場合には、上記に加えて角度センサ110(図13)によって得られる自動搬送車100と台車200との相対角度の情報も用いて、自動搬送車単独で走行する場合と異なる経路を走行し、台車200を牽引して搬送できるようにする。
自動搬送車100は、実施例1における自動搬送車100と同様に、向きが固定された2つの駆動輪102,102と、2つの自在キャスタ103,103を備えている。駆動輪102、102の回転数はそれぞれ独立に制御できる。
また、台車200は4つの自在キャスタ202,202,203,203を備えている。
自動搬送車100は実施例1の自動搬送車100と同様の連結機構106を備えている。すなわち、連結機構106はアーム状の機構であり、その先端部分に開けられた穴を台車に備えられたピン204に引っ掛けることによって、自動搬送車100と台車200とを連結する。
角度センサ109は、台車200に備えられたピン204の、連結機構106に対する回転角度を計測することによって、自動搬送車100と台車200との相対角度θを検出する。
移動前の自動搬送車100と台車200の相対角度をθ0とする。この状態から、自動搬送車100を、円弧状の軌跡141に沿って走行させる。このときの走行距離をLDとする。また、自動搬送車100の旋回半径をSRとする。また、移動前の自動搬送車100の左右の駆動輪の中心を結ぶ直線と、破線にて示す移動後の自動搬送車100の左右の駆動輪の中心を結ぶ直線のなす角をφとする。明らかに、φ=LD÷SR(rad)=LD÷SR×180÷π(deg)である。
この実施例においては、台車200は、自動搬送車100の走行に追従して走行するが、台車200が備える車輪は全て自在キャスタであるため、破線にて示す移動後の台車200の位置は必ずしも1箇所には定まらず、ある範囲の中に収まることになる。具体的には、自動搬送車100の牽引にも関わらず全く向きを変えずに平行移動した場合の台車200の位置145から、移動後の自動搬送車100の向きと全く同じ向きとなる位置146までの間である。
破線にて示す移動後の台車200の位置145及び位置146の状態は、いずれも極端な場合であり、一般には台車200は向きを変えながら自動搬送車100に追従する。したがって、移動後の自動搬送車100と台車200の相対角度θは、一般に0≦θ≦θ0+φとなる。
この自動搬送車100は実施例1における自動搬送車100と同様に、移動機構101、連結機構106、連結検出センサ107、外界センサ104、制御装置105を備えている。また、本実施例における自動搬送車100は、連結されている台車との距離を計測する距離センサ111を備えており、計測された結果は制御装置105に伝えられる。
自動搬送車100が備える車輪は、実施例1および実施例2と同様に、向きが固定され、回転数を独立に制御できる2つの駆動輪102、102と、2つの自在キャスタ103、103を備えている。また、台車200は4つの自在キャスタ202,202,203,203を備えている。
自動搬送車100は実施例1および実施例2の自動搬送車100と同様の連結機構106を備えている。
距離センサ111は、台車200の、自動搬送車100に近い側の2つの角までの距離L1,L2を計測する。
自動搬送車100と台車200は、連結機構106によって連結されている。このとき、自動搬送車100が備える距離センサ111は、台車200の角までの距離を計測する。この距離をDcとする。また、このような台車が自動搬送車100と接触している場合、すなわち台車200が破線で示した位置にある場合に、距離センサ111が検出する距離をDsとする。また、自動搬送車100と台車200の相対角度をθとする。
なお、本実施例において、自動搬送車100は1つの距離センサを備え、台車の角までの距離を測るものとしたが、必ずしもこの構成にとらわれるものではない。例えば複数のセンサによって台車までの距離を測ってもよい。また、台車の角以外の部分までの距離を測ってもよい。
また、本実施例における自動搬送車100は、向きが固定された2つの駆動輪と自在キャスタを備えているものとしたが、実施例1および実施例2と同様、これに限定される必要はなく、例えば図10(a)および図10(b)に示されるような構成であってもよい。
また、本実施例においては、台車を自動搬送車100に接触しないような位置に保って走行するようにしたが、これとは異なる範囲に台車の位置を保つようにしてもよい。例えば、実施例1および実施例2と同様に、台車の位置を図11に示した範囲121の中に保つようにしてもよい。
101 移動機構
104 外界センサ
105 制御装置
106 連結機構
107 連結検出センサ(連結検出手段)
200 台車
θ 自動搬送車と台車の相対角度
SR 自動搬送車の旋回半径
800 自動搬送車と台車が接触しない範囲
110 角度センサ(台車相対角度検出手段)
111 距離センサ(台車連結距離検出)
Dc 自動搬送車と台車の距離
Ds 自動搬送車と台車の距離
Claims (4)
- 自機を移動させる移動機構と、自機の周囲の情報を取得する外界センサと、前記外界センサによって得られた情報に基づいて自機の走行経路を決定し、前記移動機構の制御を行う制御装置と、台車と連結および切り離しができ、かつ自機と台車の相対角度が可変である連結機構と、前記台車が連結されているか否かを検出する台車連結検出手段とを備え、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記台車が連結されていない場合よりも大きい旋回半径で走行するものであり、
更に、自機と自機に連結された前記台車との相対角度を検出する台車相対角度検出手段を備え、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記制御装置は、前記台車相対角度検出手段により検出された角度に基づき走行経路を決定することを特徴とする自動搬送車。 - 請求項1に記載の自動搬送車であって、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記台車相対角度検出手段によって測定された自機と台車の相対角度が大きいほど大きい旋回半径で走行することを特徴とする自動搬送車。
- 自機を移動させる移動機構と、自機の周囲の情報を取得する外界センサと、前記外界センサによって得られた情報に基づいて自機の走行経路を決定し、前記移動機構の制御を行う制御装置と、台車と連結および切り離しができ、かつ自機と台車の相対角度が可変である連結機構と、前記台車が連結されているか否かを検出する台車連結検出手段とを備え、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記台車が連結されていない場合よりも大きい旋回半径で走行するものであり、
更に、自機と自機に連結された前記台車との距離を検出する台車連結距離検出手段とを備え、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記制御装置は、前記台車連結距離検出手段により検出された距離に基づき走行経路を決定することを特徴とする自動搬送車。 - 請求項3に記載の自動搬送車であって、自機に対して前記台車が連結されている場合には、前記台車連結距離検出手段によって測定された自機と台車の距離が短いほど大きい旋回半径で走行することを特徴とする自動搬送車。
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