JPH11228A - 移動棚装置 - Google Patents

移動棚装置

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JPH11228A
JPH11228A JP15395997A JP15395997A JPH11228A JP H11228 A JPH11228 A JP H11228A JP 15395997 A JP15395997 A JP 15395997A JP 15395997 A JP15395997 A JP 15395997A JP H11228 A JPH11228 A JP H11228A
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JP
Japan
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shelf
mode
movable shelf
moving
advance
Prior art date
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Pending
Application number
JP15395997A
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English (en)
Inventor
Kunio Miyazaki
邦雄 宮崎
Mitsuo Komori
光雄 小森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kongo Co Ltd
Original Assignee
Kongo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11228A publication Critical patent/JPH11228A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 進出態様と収納態様とをとりうるテーブルを
移動棚に設けるに当たり、テーブルが現実に使用されて
いる場合に限り、移動棚が移動することのないようにロ
ックして、移動棚を移動させるための操作の煩雑さを解
消した移動棚装置を得る。 【解決手段】 進出態様におかれたテーブル4に荷重が
かかったことを検出する荷重検出手段81、テーブル4
に物品が載置されたことを検出する載置物検出手段、ま
たは進出態様におかれたテーブルに人間が近接したこと
を検出する近接センサを有し、これら検出手段または近
接センサの検出信号により電動式移動棚1を移動不能に
するインターロック回路が移動棚駆動回路に設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動棚装置に関するもの
であり、特に、移動棚装置に対して書籍その他の物品を
出し入れするときに、書籍その他の物品を暫定的に載
せ、あるいは暫定的に事務机として使用可能なテーブル
を備えるとともに、このテーブルの使用中には移動棚が
妄りに動くことのないようにした移動棚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】棚装置に対して書籍その他の物品を出し
入れするとき、書籍その他の物品を暫定的に載せること
ができるものがあれば便利な場合がある。このような場
合、従来は手押し車その他の搬送車を用いている。しか
し、このような搬送車はそれ自体が嵩張ったり重量が重
かったりして操作性が悪い。また、書籍その他の物品の
出し入れに際して暫定的に事務机として使用できるもの
があれば便利な場合があるが、上記搬送車は暫定的な事
務机として使おうとしても、物品が載せられていたり、
高さが適当でなかったりして使い勝手が悪い。
【0003】そこで、棚自体に書籍その他の物品を暫定
的に載せることができ、あるいは事務机として使用可能
なテーブルを設けることが考えられる。しかし、このよ
うなテーブルを棚に単に作り付けにしただけでは、テー
ブルが物品の出し入れ作業のじゃまになるという難点が
ある。特に、棚の間口面側にテーブルを作り付けにする
と、テーブルが物品の出し入れ作業のじゃまになるばか
りでなく、間口面が相対向する棚間の作業通路を歩行す
るときのじゃまにもなる。
【0004】そこで本出願人は、書籍その他の物品を暫
定的に置くことができ、あるいは事務机として使用可能
なテーブルを電動式移動棚の側面に設けると共に、テー
ブルを設けたことによって、間口面が相対向する棚間の
作業通路での歩行の障害になったり、棚本体の収納空間
が減殺されることのないように、しかも、テーブルを使
用しないときは、テーブルが棚から突出することのない
ようにして、テーブルが物品の出し入れ作業の障害にな
らないようにし、かつ、テーブルの進出動作に連携して
電動式移動棚を移動不能にするインターロック回路を移
動棚駆動回路に設けてなる棚装置に関して先に特許出願
をした。平成6年特許願第129777号にかかる発明
がそれである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記出願に
かかる発明をさらに改良したものである。すなわち、上
記出願にかかる発明によれば、進出態様と収納態様とを
とりうるテーブルが設けられた移動棚において、テーブ
ルが進出態様にあれば、そのテーブルが使用されている
か否かにかかわりなく移動棚を移動不能に拘束するよう
になっている。しかし、移動棚を移動不能に拘束する必
要があるのは、テーブルが進出態様にあるというだけで
はなく、そのテーブルに物品が暫定的に載せられ、ある
いは暫定的に事務机として使用されているというよう
に、上記テーブルが使用状態にある場合であり、テーブ
ルが進出態様にあっても、それが使用されていなければ
その移動棚を移動不能にする必要はない。上記テーブル
が使用されていないにもかかわらずその移動棚が移動不
能に拘束されていると、その移動棚を移動させるために
は上記テーブルを収納態様にしてロックを解除した上で
移動させるという手順を踏むことになり、移動棚を移動
させるための操作が面倒である。
【0006】そこで本発明は、テーブルを進出態様に
し、かつ、このテーブルが書籍その他の物品を暫定的に
載せる棚としてあるいは事務机として現実に使用されて
いる場合に限り、少なくともその移動棚が移動すること
のないようにロックすることにより、移動棚を移動させ
るための操作の煩雑さを解消した移動棚装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電動式移動棚に、進出態様と収納態様とをとりうるテー
ブルが設けられていて、進出態様におかれたテーブルに
荷重がかかったことを検出する荷重検出手段を有し、こ
の荷重検出手段の検出信号により電動式移動棚を移動不
能にするインターロック回路が移動棚駆動回路に設けら
れていることを特徴とする。上記荷重検出手段に代え、
請求項2記載の発明のように、進出態様におかれたテー
ブルに物品が載置されたことを検出する載置物検出手段
を設け、この載置物検出手段の検出信号により電動式移
動棚にインターロックをかけるようにしてもよい。
【0008】請求項3記載の発明は、電動式移動棚に、
進出態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられて
いて、テーブル上におかれた物品で光が遮られることに
よってテーブルに物品が載置されたことを検出する光学
的な載置物検出手段を有し、テーブルが進出態様におか
れていることと、上記光学的な載置物検出手段がテーブ
ルに物品が載置されたことを検出することを条件として
電動式移動棚を移動不能にするインターロック回路が移
動棚駆動回路に設けられていることを特徴とする。請求
項4記載の発明のように、請求項3記載の発明におい
て、テーブルの進出動作に連携して点灯しテーブル上を
照明する照明灯をテーブルの近傍に設けるとよい。
【0009】請求項5記載の発明は、電動式移動棚に、
進出態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられて
いて、テーブルが進出態様におかれることによって操作
することができるスイッチが設けられ、このスイッチの
操作により電動式移動棚を移動不能にするインターロッ
ク回路が移動棚駆動回路に設けられていることを特徴と
する。
【0010】請求項6記載の発明は、電動式移動棚に、
進出態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられて
いて、進出態様におかれたテーブルに人間が近接したこ
とを検出する近接センサを有し、この近接センサの検出
信号により電動式移動棚を移動不能にするインターロッ
ク回路が移動棚駆動回路に設けられていることを特徴と
する。
【0011】請求項1、2、3、5または6記載の発明
におけるインターロック回路は、請求項7記載の発明の
ように少なくともテーブルが進出している棚を移動不能
にするものであってもよいし、請求項8記載の発明のよ
うに、インターロック回路は、すべての電動式移動棚を
一括して移動不能にするものであってもよい。また、請
求項9記載の発明のように、インターロック回路が電動
式移動棚を移動不能としているときこれを表示する表示
手段を設けるとよい。
【0012】請求項10記載の発明は、移動棚に、進出
態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられてい
て、進出態様におかれたテーブルに荷重がかかったこと
を検出する荷重検出手段を有し、この荷重検出手段の検
出信号により動作するアクチュエータと、このアクチュ
エータの動作により棚を移動不能にロックするロック装
置を有することを特徴とする。
【0013】請求項11記載の発明は、移動棚に、進出
態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられてい
て、進出態様におかれたテーブルに物品が載置されたこ
とを検出する載置物検出手段を有し、この載置物検出手
段の検出信号により動作するアクチュエータと、このア
クチュエータの動作により棚を移動不能にロックするロ
ック装置を有することを特徴とする。
【0014】請求項12記載の発明は、移動棚に、進出
態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられてい
て、進出態様におかれたテーブルに人間が近接したこと
を検出する近接センサを有し、この近接センサの検出信
号により動作するアクチュエータと、このアクチュエー
タの動作により棚を移動不能にロックするロック装置を
有することを特徴とする。
【0015】請求項13記載の発明は、移動棚に、進出
態様と収納態様とをとりうるテーブルが設けられてい
て、進出態様におかれたテーブルは、荷重がかかること
によって変位可能に設けられ、上記テーブルに荷重がか
かって変位することに連携して棚を移動不能にロックす
るロック装置を有することを特徴とする。
【0016】請求項10、11、12または13記載の
発明における移動棚は、請求項14記載の発明のよう
に、走行車輪と、手動により操作されるハンドルと、こ
のハンドルの操作力を走行車輪に伝達する伝動機構とを
有するハンドル操作式移動棚にするとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる移動棚装置の実施の形態について説明する。ま
ず、本発明装置の実施の形態の概要を図1ないし図3に
よって説明する。図1ないし図3において、符号1は棚
を示しており、多数の棚1が建物内に配列されている。
棚1は移動棚であって、建物の床に敷設された複数本の
レール2に沿って間口面に直角方向に移動することがで
きる。建物の室内は複数本の柱11によって区分され、
この区分された空間にそれぞれ配置された複数の棚1が
棚ユニットを構成し、各棚ユニット単位で任意の棚1を
移動させることにより、任意の相対向する棚の間口間に
書籍その他の物品を出し入れするための作業通路を形成
することができるようになっている。上記棚ユニットを
構成する複数の棚1のうちの一つの棚の側面3には、こ
の側面3から進出した態様と側面3に収納した態様とを
とりうるテーブル4が設けられている。もっとも、テー
ブル4は各棚1ごとに設けてもよい。図2に示すよう
に、各棚1の天井には各棚1間の作業通路を照明するた
めの照明灯6が取付けられている。
【0018】図2、図3は上記テーブルの設置例を示
す。図2及び図3(a)に符号4で示すテーブルは棚1
の側面3の比較的低い位置に設けられており、図2及び
図3(b)に符号4aで示すテーブルは棚1の側面3の
比較的高い位置に設けられている。上記何れのテーブル
4,4aにも書籍その他の物品を暫定的に載せておくこ
とができるし、比較的低い位置に設けられたテーブル4
は椅子などに腰かけた状態で事務机として使用すること
ができ、比較的高い位置に設けられテーブル4aは立っ
た姿勢で事務机として使用することができる。図2に示
す例では、二つの移動棚1にそれぞれ設置高さが異なる
二つのテーブル4,4aが設けられているが、少なくと
も何れか一方のテーブルが設けられた移動棚1が配置さ
れていればよい。図2に示す例のように、テーブル4を
有する移動棚と、これとは高さの異なるテーブル4aを
有する移動棚とを配置しておけば、一方を物品載置用、
他方を事務用というように使い分けることができるし、
作業者の身長差に応じて使い分けることもできる。ま
た、例えば下側のテーブルは身体障害者用として利用す
るのに便利である。テーブル4,4aは上下方向に回転
することにより進出態様と収納態様をとることができ
る。図3(a)(b)に示すように、棚1の側面には、
テーブル4の上方近傍において照明灯6が、テーブル4
aの上方近傍において照明灯6aが設けられている。照
明灯6,6aは、進出態様になっているテーブル4,4
aの上面を照明するものである。
【0019】テーブルが進出態様にあるときこれを表示
する表示手段を設ければなおよい。表示手段は、表示
灯、発光ダイオード、液晶表示素子等を用いた光学的表
示はもちろん、ベル、ブザー、音楽、特殊な効果音など
の音による表示でもよい。また、耳の不自由な人や目の
不自由な人のために、振動によって表示したり、所定の
部位に発熱体又は冷却体を設け、これらの温度変化によ
って表示してもよく、そのほか、風や臭いの変化で表示
してもよい。さらに、特殊な音を発し、これを特殊なイ
ヤホンを介してのみ認識できるようにしてもよい。
【0020】次に、上記テーブル4の具体例を説明す
る。図4ないし図6において、棚1は間口面側(図4に
おいて右側と左側)から見て手前側と奥側及び中央部に
支柱7を有しており、これらの支柱7及びこれらの支柱
7に対応する図示されない別の支柱が棚1の骨組みを構
成している。上記各支柱7の外側面には上記側面3を構
成する側パネル3aが固定されている。側パネル3aの
適宜の高さ位置には凹陥部8が形成され、凹陥部8の下
端外側部には蝶番12によってテーブル4の下端部が連
結され、テーブル4が蝶番12の軸を中心として上下方
向に回転可能に設けられている。棚1の側面から見てテ
ーブル4の左右両側にはそれぞれ二つのレバー16,1
7からなる支持部材15が設けられている。支持部材1
5を構成する二つのレバー16,17は軸19によって
相互に回転可能に連結され、レバー16の一端は軸18
によって側パネル3aに垂直面内で回転可能に連結さ
れ、レバー17の一端は軸20によってテーブル4に垂
直面内で回転可能に連結されている。
【0021】上記二つのレバー16,17には互いに当
接する当接部21があり、テーブル4が回転して棚1の
側面3から直角方向に進出した態様で上記当接部21が
当接することによりテーブル4の進出方向への回転を規
制するとともに進出態様を保持するようになっている。
図6に示すように、上記凹陥部8を画する側面と上記軸
20との間には引っ張りばね80が掛けられている。こ
の引っ張りばね80はテーブル4の両側に設けられてい
るが、図6には片側の引っ張りばね80しか描かれてい
ない。この引っ張りばね80が設けられていることによ
り、テーブル4が進出態様におかれたとき、ばね80の
付勢力でテーブル4が図6に鎖線で示すように僅かに引
き上げられた位置にある。この態様においてテーブル4
に物品を載せ、あるいは事務を執るために腕を載せたり
してテーブル4が実際に使用され、テーブル4に荷重が
かかると、テーブル4はばね80の付勢力に抗して回転
し、上記のようにレバー16,17の当接部21が互い
に当接することによりテーブル4の回転が規制され、テ
ーブル4は図6に実線で示す進出態様で保持される。
【0022】移動棚1の側面3にはテーブル4の下端よ
りも僅かに下位に荷重検出手段としてのスイッチ81が
取り付けられており、上記のようにテーブル4に荷重が
かかってレバー16,17の当接部21が互いに当接す
るまで回転すると、上記スイッチ81がテーブル4に押
され、スイッチ81が検出信号を出力するようになって
いる。この検出信号は、進出態様におかれたテーブル4
に荷重がかかっていることを検出することによって出力
されることになり、移動棚1が電動式移動棚の場合は、
移動棚駆動回路内に設けられているインターロック回路
が上記スイッチ81の検出信号によって電動式移動棚を
移動不能に電気回路的に拘束するようになっている。後
で詳細に説明するが、スイッチ81の検出信号によって
移動棚1を機械的にロックするようにしてもよい。
【0023】上記凹陥部8の上端部には磁力によってテ
ーブル4の表面の鉄板などを吸着するマグネットラッチ
9が取付けられており、テーブル4を回転させて凹陥部
8に収納した態様で上記マグネットラッチ9がテーブル
4を吸着することにより、テーブル4の収納態様を保持
するようになっている。マグネットラッチ9は周知のも
のを用いることができる。例えば、収納態様にありかつ
マグネットラッチ9で吸着されているテーブル4を外側
から押して素早く手を放すと、マグネットラッチ9が内
蔵するばね力でテーブル4が押し出されると共に、テー
ブル4の慣性力がマグネットラッチ9の磁気吸引力に打
ち勝ってテーブル4の吸着が開放されるようにしたもの
を使用することができる。なお、マグネットラッチ9に
代えてばねの力で突起を挾み込むいわゆるスプリングキ
ャッチでテーブル4を収納態様に保持するようにしても
よいし、係止レバーその他周知の適宜の手段を採用して
もよい。また、テーブル4は収納態様で棚1の側面3と
同一平面上に位置していてもよいし、側面3よりも多少
突出していてもよく、側面3よりもくぼんでいてもよ
い。
【0024】上記凹陥部8にはまたスイッチ10が設け
られている。スイッチ10は、例えば図3に示す照明灯
6,6aのスイッチであり、テーブル4が進出態様にあ
るとき操作して照明灯6,6aを点灯させ、また消灯さ
せることができる。上記スイッチ10はまた、電動式移
動棚の駆動回路内のインターロック回路に接続し、スイ
ッチ10の操作によってインターロック回路が動作し、
電動式移動棚をを移動不能にするようにしてもよい。イ
ンターロック回路に接続するスイッチは上記スイッチ1
0とは別に設けてもよい。このスイッチ10とは別のス
イッチはテーブル4が進出態様にあるとき操作できるよ
うに上記凹陥部8に設ける。スイッチ10またはこれと
は別に設けた上記スイッチが操作されることにより、移
動棚を移動不能に機械的にロックするようにしてもよ
い。スイッチ10またはこれとは別に上記スイッチを設
ける場合、前記荷重検出手段としてのスイッチ81は不
要であるが、スイッチ81と併用してもよい。
【0025】以上説明した実施の形態によれば、テーブ
ル4を移動棚1の側面3から進出した態様にすることに
より、テーブル4を書籍その他の物品を暫定的に載せる
棚としてあるいは事務机として使用することができ、書
籍その他の物品を棚1に出し入れする場合の補助テーブ
ルとして便利である。しかも、テーブル4を進出態様に
おき、さらに、テーブル4の上に物品を載せたり、テー
ブル4上で事務を執ったりして現実に使用状態にする
と、テーブル4に荷重がかかってこれを荷重検知手段で
あるスイッチ81が検出し、電動式移動棚の場合は電気
的に移動不能にインターロックをかけ、あるいは移動棚
1を機械的に移動不能にロックするため、テーブル4が
移動棚1から進出した態様にあっても、テーブル4が現
実に使用されていなければ移動棚1を移動させることが
可能であり、テーブル4を収納態様にしなければ移動棚
1を移動させることができないというような煩雑さを解
消することができる。
【0026】また、テーブル4を進出態様にすることに
よって操作することができるスイッチを設け、このスイ
ッチの操作により電動式移動棚を電気的に移動不能にイ
ンターロックをかけ、あるいは移動棚1を機械的に移動
不能にロックするようにした場合も、進出態様においた
テーブル4を現実に使用するときに上記スイッチを操作
して移動棚1を移動不能にロックすればよく、それ以外
は上記スイッチを操作することなく移動棚1を移動可能
な状態にしておけばよいので、テーブル4を収納態様に
しなければ移動棚1を移動させることができないという
ような煩雑さを解消することができる。
【0027】なお、上記実施の形態において、インター
ロック回路は、スイッチ81の検出信号により、あるい
はスイッチ10の操作によって、すべての電動式移動棚
を一括して移動不能に拘束するものであってもよいし、
少なくともテーブル4が進出している移動棚、又は、テ
ーブル4が進出している移動棚及びこれと対向している
移動棚を移動不能に拘束するものであってもよいし、任
意の移動棚を拘束するようにしてもよい。あるいは、す
でに形成されている移動棚と移動棚との間の作業通路が
狭まる方向にインターロックがかかり、上記通路が広が
る方向すなわち安全側にはインターロックがかからない
ようにしてもよい。
【0028】このようなインターロック回路を設けてお
けば、インターロックを解除しないかぎり移動棚1を移
動させることができないため、移動棚1と移動棚1との
間に形成した作業通路内に入って物品の出し入れ作業を
するときにインターロック回路を作動させておけば、別
の作業者の移動操作によって移動棚1が移動することは
なく、作業者は物品出し入れ作業に専念することができ
る。
【0029】図7は前記照明灯6の具体例を示す。図7
において、棚の側面3には蛍光灯照明器具本体23が固
定されており、この照明器具本体23の上面には反射板
を兼ねたカバー24が例えば両面接着テープ25などの
適宜の固定手段によって固定されている。図7の例では
照明灯6が棚の側面3から突出した形で取付けられてい
るが、例えば図6に示す例においてテーブル4を収納す
る凹陥部8の上部、あるいはそれよりもさらに上の側パ
ネル3a内に取付けてもよい。照明灯は蛍光灯以外の適
宜のもの、例えば白熱灯などを用いてもよい。
【0030】図8ないし図11は、テーブル4の進退機
構の別の例を示す。図8ないし図11において、移動棚
の側パネル3aに形成された凹陥部8の下端部には前記
実施例と同様に蝶番12によってテーブル4が上下方向
に回転可能に設けられている。上記凹陥部8には棚の側
面側から見て左右両側に一対の支持部材27のガイド棒
28が垂直方向に固定されている。各支持部材27は摩
擦式で、上記ガイド棒28に沿い一定の摩擦力をもって
スライドするスライダ29を有する。このスライダ29
にはアーム30の一端部が軸31によって回転可能に連
結され、アーム30の他端部は軸32によってテーブル
4に回転可能に連結されている。蝶番12を中心にテー
ブル4を上下方向に回転させると、アーム30を介して
スライダ29がガイド棒28に沿って上下動する。ガイ
ド棒28の下端部は固定部材83で移動棚1の上記凹嵌
部8内に固定されており、この固定部材83と上記スラ
イダ29の下端との間には反発コイルばね82が介在し
ている。
【0031】スライダ29のスライド範囲は限定されて
おり、テーブル4が図8に実線で示すように移動棚1の
側面3から直角に突出した態様をとっているとき、圧縮
によるばね82の反発力とテーブル4が自重で回転しよ
うとする力がバランスしている。テーブル4が凹陥部8
に収納された態様ではスライダ29がガイド棒28の上
限付近にある。ガイド棒28とスライダ29との間には
上記のように一定の摩擦力があるため、テーブル4の回
転が緩徐に行われる。上記のように移動棚1の側面3か
ら直角に突出した態様をとっているテーブル4に物品を
載せ、あるいは事務を執るために腕を載せたりしてテー
ブル4が実際に使用され、テーブル4に荷重がかかる
と、テーブル4はアーム30を介しスライダ29をばね
82の付勢力に抗して下方に移動させながら回転し、図
8に鎖線4Aで示すように傾斜した態様をとって回転限
界となる。上記スライダ29にはアングル状のスイッチ
操作片84が取り付けられ、上記固定部材83の側方に
は荷重検出手段としてのスイッチ85が取り付けられて
いて、上記のようにテーブル4が回転限界となりかつス
ライダ29が下方への移動限界となったときスイッチ操
作片84がスイッチ85を動作させて、検出信号を出力
するようになっている。
【0032】上記スイッチ85から出力される検出信号
は、進出態様におかれたテーブル4に荷重がかかってい
ることを検出することによって出力されるもので、前述
のように、移動棚1が電動式移動棚の場合は、移動棚駆
動回路内に設けられているインターロック回路が上記ス
イッチ85の検出信号によって電動式移動棚を移動不能
に回路的に拘束するようになっている。また、スイッチ
85の検出信号によって移動棚1を機械的にロックする
ようにしてもよい。
【0033】上記凹陥部8には前記実施例と同様に照明
灯6のスイッチ10とマグネットラッチ9が設けられ、
また、テーブル4が進出態様にあるか又は収納態様にあ
るかを検出する検出スイッチ34が設けられている。こ
の実施例ではテーブル4が木材などの非磁性材からな
り、マグネットラッチ9が磁力でテーブル4を収納態様
に保持するための磁性片36がテーブル4の先端部に取
付けられている。上記検出スイッチ34はテーブル4が
凹陥部8に収納されたときアクチュエータが押されて動
作し、テーブル4が収納態様にあることを検知する。ま
た、テーブル4を進出態様に向かって回転させると上記
アクチュエータからテーブル4が離れてスイッチ34が
反転し、テーブル4が進出態様にあることを検知する。
上記検知スイッチ34はまた、スイッチ10に代えて照
明灯6のスイッチとしてもよい。こうしておけば、テー
ブル4を進出態様にすることに連動して照明灯6を点灯
させることができる。
【0034】なお、テーブル4を進出態様と収納態様と
をとりうるように回転可能に支持する機構は、以上説明
した具体例のほかに周知の各種機構を適宜選択して適用
してもよい。例えば、各種車両や航空機などに用いられ
ているように、テーブル面を垂直にした状態で進退させ
ると共に、進出状態で水平方向の軸を中心に回転させて
水平態位とするものや、テーブルの下側にある支持部材
でテーブルを水平な進出態様とするものなどがある。ま
た、テーブルは収納態様で支軸から垂下し、下から上に
向かって回転して進出態様をとるものでも差し支えな
い。テーブル4は進出態様で必ずしも水平態位をとる必
要はなく、図8に鎖線4Aで示すように、現実の使用態
様において水平態位よりもテーブル4の先端側が下がる
ように傾斜させてもよい。こうすれば、事務用として使
い勝手がよくなる。この場合、テーブル4の先端縁に書
類等が滑り落ちるのを防止する突堤4bを設けておけば
便利である。また、テーブル4を進出態様にしたとき、
図11に鎖線で示すようにテーブル4は水平態位よりも
その先端側が上がる向きに傾斜した態様となり、このテ
ーブル4の上に物品86を載せて現実に使用態様となっ
たとき、物品86の荷重によってテーブル4がばね82
を付勢しながら水平態位まで回転して停止するようにし
ても差し支えない。
【0035】進出態様におかれたテーブル4に荷重がか
かったことを検出する荷重検出手段としては、図6に示
すスイッチ81や図8に示すスイッチ85のほか、適宜
のセンサ、検出機構等を用いて差し支えない。例えば、
歪み検出素子をテーブル4に取付け、テーブル4に荷重
がかかることによって生じる歪みを検出するようにして
もよい。また、テーブル4の上面に、荷重がかかったこ
とを検出するテープスイッチ、マットスイッチの類を設
けてもよいし、テーブル4に荷重がかかることによって
生じるテーブル4の変位を光学的、磁気的センサ、その
他適宜のセンサで検出するようにしてもよい。
【0036】テーブルは回転式に限られるものではな
く、図12に示すような引出式のものでもよい。図12
において、棚1に取付けられた複数の棚板38のうち適
宜の高さ位置に取付けられた一つの棚板38内には、こ
の棚板38をガイドとして水平方向に進退可能にテーブ
ル40が嵌められている。テーブル40は棚1の側パネ
ル3aも貫いて進退することができる。テーブル40の
先端には取っ手40aが取付けられていて、取っ手40
aをつかんで引き出すことにより鎖線40Aで示すよう
にテーブル40は棚1の側面3から進出した態様をとる
ことができ、取っ手40aをつかんで押し込むことによ
りテーブル40は棚1内に収納した態様をとることがで
きる。図示されていないが、進出態様におかれたテーブ
ル40に荷重がかかるとこれを検出する手段あいは後述
の載置物検出手段が設けられていて、その検出信号によ
って前述の実施の形態と同様に電動式移動棚のインター
ロック回路を動作させ、あるいは移動棚を移動不能にロ
ックする。このようにして、前述の実施の形態と同様の
作用効果を奏する。
【0037】進出態様におかれているテーブルが現実に
使用されている場合であっても、必ずしも所定の荷重が
かかるとは限らない。例えば、テーブルの上に1枚の紙
が載せられている場合にはほとんど荷重はかからないか
ら、荷重検出手段は検出信号を出力することができな
い。そこで、1枚の紙であってもこれがテーブルに載置
されているときはこれを検出することができる載置物検
出手段を設けるとよい。載置物検出手段の検出方式は、
光学式、静電式、磁気式、その他各種の方式が考えられ
る。図13に示す実施の形態は、光学式載置物検出手段
の例を示す。
【0038】図13において、蝶番12により移動棚本
体に上下方向に回転可能に取り付けられたテーブル4に
は適宜数の受光素子61が同一面内において一定の間隔
で埋め込まれている。受光素子61はテーブル4にその
厚さ方向に形成された孔に埋め込まれている。テーブル
4にはまた、各受光素子61の前面側に各受光素子61
を保護するために、ガラスあるいは樹脂などからなる透
明のカバー62が埋め込まれている。カバー62の外側
面(図13において上面)はテーブル4の面と同一面に
ある。各受光素子61の出力信号は適宜の検出回路に入
力される。テーブル4の上に紙63、その他の物品が載
せられ、あるいは事務机として使用され、作業者の手や
腕がテーブル4の上に載せられてテーブル4が現実に使
用状態にあるときは、受光素子61に入射する外光が上
記紙63、その他の物品、手や腕などによって遮られ、
受光素子61の出力が変化する。この受光素子61の出
力変化を検出回路で検出し信号を出力する。この検出信
号により前述のようにインターロック回路が電動式移動
棚を移動不能に回路的に拘束し、あるいは移動棚1を機
械的にロックすることができる。テーブル4に載せられ
る紙などのサイズは定まっておらず、また、テーブル4
上のどこに紙などがおかれるかわからないので、複数の
受光素子61のうちの一つでもテーブル4上に紙などが
載置されたことを検出したときは、上記検出回路から検
出信号を出力するようにするとよい。
【0039】載置物検出手段の検出方式が図13に示す
ような光学式の場合は、受光素子61が安定に検出動作
するように、テーブル4上を照明する照明灯をテーブル
4の近傍に設けるのが望ましい。照明灯は、図7、図1
1に示すような態様で取り付けることができる。また、
図8ないし図11について説明したように、テーブル4
の進出動作に連携して照明灯が点灯するようにすれば、
テーブル4を進出態様においたとき必ず照明灯が点灯す
るので、受光素子61による載置物検出を一層確実に行
うことができる。さらに、上記受光素子61が常に能動
状態にあるとすれば、テーブル4が収納態様におかれた
とき受光素子61に外光が入射しなくなり、テーブル4
上に物品が載置されたものと誤検知することになるの
で、テーブル4が進出態様におかれているときにのみ検
出回路をオンにして受光素子61を能動状態にする。こ
うすれば、テーブル4が進出態様におかれていること
と、上記受光素子61を有してなる光学的な載置物検出
手段がテーブル4に物品が載置されたことを検出するこ
とを条件として検出信号を出力することができ、受光素
子61を有してなる載置物検出手段の誤検知を防止する
ことができる。
【0040】進出態様におかれたテーブルに人間が近接
したことを検出する近接センサを設け、この近接センサ
の検出信号によりインターロック回路を動作させ、電動
式移動棚を移動不能にするようにしてもよい。上記近接
センサとしては、赤外線や遠赤外線などを所定の範囲に
照射し、進出態様におかれたテーブルに人間が近接した
とき、この人間から反射される赤外線や遠赤外線などを
検出して信号を出力するもの、電磁波や超音波、音波を
利用したもの、静電容量の変化を利用したものなど、適
宜の方式を採用することができる。また、近接センサの
検出信号によって、後述のように機械的に移動棚を移動
不能にロックようにすることもできる。このようにして
おけば、作業者が意識することなく、必要な場合に自動
的に移動棚が移動不能にロックされる利点がある。
【0041】荷重検出手段がテーブルに荷重がかかった
ことを検出し、あるいは、載置物検出手段がテーブルに
物品が載置されたことを検出したとき、前述のように、
電動式移動棚の場合はインターロック回路を動作させて
移動棚を回路的にロックし、あるいは移動棚を機械的に
ロックするようになっているが、このような回路的ある
いは機械的なロック状態にあるときは、その旨を表示し
て他の作業者に知らしめるのが望ましい。この表示手段
としては、表示灯、発光ダイオード、液晶表示素子等を
用いた光学的表示、ベル、ブザー、音楽、特殊な効果音
などの音による表示でもよい。また、振動によって表示
したり、所定の部位に発熱体又は冷却体を設け、これら
の温度変化によって表示してもよく、そのほか、風や臭
いの変化で表示してもよい。さらに、特殊な音を発し、
これを特殊なイヤホンを介してのみ認識できるようにし
てもよい。
【0042】本発明が適用される棚は以下に述べるよう
なハンドル操作式移動棚であってもよい。図14ないし
図16において、移動棚1はその底部に回転可能に軸支
された走行車輪51を有し、この走行車輪51がレール
2上を転動することにより走行することができる。移動
棚1の側面3には凹陥部8が形成され、この凹陥部8を
塞ぐ収納態様と凹陥部8を開放すると共に側面3から直
角方向に突出した進出態様とをとりうるテーブル4が設
けられている。上記側面3にはまた凹陥部8の上方にお
いて回転操作ハンドル41が軸支されている。ハンドル
41は軸42と一体に設けられている。軸42は側パネ
ル3a及びその内面側に固定された枠体55を水平方向
に貫いており、枠体55に取付けられた一対の軸受54
によって回転自在に支持されている。軸42には枠体5
5内においてスプロケット状の被ロック部材52、スプ
ロケット43が一体に設けられている。
【0043】上記スプロケット43の下方には軸45に
よってスプロケット43よりも大径のスプロケット46
とこれよりも小径のスプロケット47が一体に、かつ回
転可能に支持され、上記スプロケット43とスプロケッ
ト46にはチェーン44が掛けられている。前記走行車
輪51のうちの一方の走行車輪軸49には上記スプロケ
ット47よりも大径のスプロケット50が一体に設けら
れており、スプロケット47とスプロケット50にはチ
ェーン48が掛けられている。スプロケット43、チェ
ーン44、スプロケット46、スプロケット47、チェ
ーン48、スプロケット50からなる機構は、前記回転
操作ハンドル41の回転操作力を減速して走行車輪51
に伝達する減速伝動機構を構成している。従って、ハン
ドル41を任意の向きに回転操作すれば、重量の重い物
品を載せている移動棚1であってもこれを容易に任意の
向きに移動させることができる。なお、中間のスプロケ
ット46、47を設けるかどうかは任意であり、ハンド
ル軸42と一体のスプロケット43と、車輪51と一体
のスプロケット50との間に直接チェーンを掛けてもよ
い。
【0044】図16に示すように、前記枠体55の内底
面には、前記被ロック部材52の下方においてソレノイ
ド60が固定されている。ソレノイド60はこれに通電
されることにより電磁力で上方に突出するプランジャを
有し、このプランジャの上端にはロック部材69が水平
方向に向けて固着されている。ソレノイド60への通電
により上記プランジャが上方に突出すると、上記ロック
部材69が被ロック部材52の周囲に形成された切欠き
に侵入し、ソレノイド60への通電が停止すると、上記
プランジャが後退して上記ロック部材69が被ロック部
材52の周囲の切欠きから退避するようになっている。
【0045】前記荷重検出手段がテーブルに荷重がかか
ったことを検出し、あるいは、載置物検出手段テーブル
に物品が載置されたことを検出し、さらには進出態様に
おかれたテーブルに人間が近接することによって近接セ
ンサから信号が出力されることにより、上記ソレノイド
60に通電され、上記のようにロック部材69が被ロッ
ク部材52の切欠きに侵入する。そのため、回転操作ハ
ンドル41、軸42、スプロケット43は回転不能に拘
束され、スプロケット43を含む前記減速伝動機構が回
転不能に拘束されて走行車輪51も回転不能に拘束され
て移動棚1が走行不能にロックされることになる。
【0046】このように、図14ないし図16に示す実
施の形態によれば、進出態様におかれたテーブル4に荷
重がかかり、あるいは物品が載置され、さらには進出態
様におかれたテーブルに人間が近接して、テーブル4が
現実に使用された状態になると、移動棚1が移動不能に
機械的にロックされるため、別の作業者が不用意にその
移動棚1を移動させようとしても移動させることができ
ず、作業通路内の作業者は物品の出し入れ作業に専念す
ることができる。テーブル4上の物品、紙などを排除す
れば、荷重検出手段または載置物検出手段からの検出信
号が途絶え、ソレノイド60への通電が解除されるた
め、ロック部材69が被ロック部材52の切欠きから逃
げる。よって、上記回転操作ハンドル41、減速伝動機
構は回転可能となり、ハンドル41の回転操作によって
棚1を走行させることができる。ソレノイド60への通
電でロック部材69が後退し、通電解除でロック部材6
9が進出するようにし、荷重検出手段または載置物検出
手段からの検出信号によってソレノイド60への通電が
解除されるようにしてもよい。
【0047】テーブル4が現実に使用されているときに
ハンドル操作式移動棚を移動不能にロックするロック装
置は、各種変形が可能である。図17はその一つで、上
記被ロック部材52の近傍にソレノイド70を横向きに
固定し、ソレノイド70への通電、通電解除によってソ
レノイド70から水平方向に進退するプランジャ72を
直接被ロック部材52の周縁の切欠きに侵入させまた退
避させるようにしたものである。被ロック部材52は前
記実施の形態のものと同様に回転操作ハンドルの軸42
に一体に設けられ、回転操作ハンドルの回転力は前記実
施の形態と同様に減速伝動機構を介して走行車輪に伝達
される。ソレノイド70への通電でプランジャ72が被
ロック部材52から後退し、通電解除でプランジャ72
が進出して被ロック部材52の切欠きに係合するように
し、荷重検出手段または載置物検出手段からの検出信号
によってソレノイド70への通電が解除されるようにし
てもよい。
【0048】図18はロック装置のさらに別の例を示
す。図18において、蝶番65によって上下方向に回転
可能に設けられたテーブル4の後端部上側にはアーム7
3が一体に設けられている。アーム73と交叉するよう
にしてロッド74が水平方向に配置されている。ロッド
74の図18において左端部には折り曲げなどによって
係合部74aが形成されている。テーブル4が回転して
ほぼ水平になる進出態様では、上記アーム73がほぼ垂
直方向に立ち上がり、この立ち上がったアーム73の前
側(図18において左側)に上記係合部74aが係合す
るようになっている。上記ロッド74の右端部はベルク
ランク75の一端部に回転可能に連結され、ベルクラン
ク75の他端部には縦方向のロック部材76の上端部が
回転可能に連結されている。ロック部材76は適宜のガ
イド手段によって上下方向に移動可能にガイドされ、ま
た、ロック部材76の下端部は制動部材77に一定間隔
で列設された孔78に侵入し、またこの孔78から退避
することができるようになっている。ロック部材76は
ばね66によって上昇方向すなわち制動部材77から退
避する向きに付勢され、また、上記ばね66の付勢力に
よってロッド74が右方に移動する向きに付勢されてい
る。制動部材77は建物の床または前記レール2の側方
に棚の移動方向に向けて固定されている。なお、制動部
材77はレール2の一部とし、このレールに直接孔78
を形成したものでもよい。
【0049】テーブル4が収納態様にあるときは、アー
ム73がロッド74の係合部74aから後方に逃げてお
り、ばね66の付勢力によりロック部材76が制動部材
77から上方に逃げ、ロッド74は図18において右方
に移動している。従って、移動棚は移動可能な状態にあ
る。テーブル4が進出態様に向かって回転すると、アー
ム73も一体に回転しながら立ち上がり、アーム73が
上記ロッド74の係合部74aに係合し、テーブル4の
自重による回転力とばね66の付勢力とがバランスする
位置で停止する。図18に鎖線で示す位置がこのときの
テーブル4の位置で、テーブル4は水平態様よりもその
先端側が高い傾斜態様にある。この態様において、テー
ブル4に物品86を載せるなどして荷重をかけると、テ
ーブル4は図18に実線で示すように蝶番65を中心に
反時計方向に回転し、これと一体に回転するアーム73
が係合部74aを図18において左方に押し、ロッド7
4をほぼ横方向左方に移動させる。この移動がベルクラ
ンク75によりロック部材76の下降移動に変換され、
ロック部材76がばね66の付勢力に抗して制動部材7
7の孔78に嵌まる。このようにして移動棚は機構的に
移動不能にロックされる。
【0050】図19はロック装置のさらに別の例を示す
もので、ハンドル操作式移動棚の伝動機構構成部材自体
を移動不能にロックするようにしたものである。図19
において、手動による回転操作ハンドル41の軸42に
一体に設けたスプロケット42と、図14、図15につ
いて説明した中間のスプロケット46との間に掛けられ
たチェーン44は、さらにスプロケット43と並んで回
転自在に設けられたスプロケット87にも掛けられてス
プロケット43とスプロケット87との間にほぼ水平方
向に延びた部分が設けられており、この水平の部分でチ
ェーン44に逆U字状のロック部材88またはロッド状
のロック部材89を食い込ませてチェーン44を移動不
能にロックし、もって移動棚を移動不能にロックするよ
うになっている。ロック部材88またはロック部材89
は、図示されないソレノイド、モータ、その他適宜のア
クチュエータで駆動され、進出態様にあるテーブルに荷
重がかかりあるいは物品が載置されるなどして現実に使
用状態にあるとき、チェーン44に食い込むようになっ
ている。あるいは、進出態様にあるテーブルに荷重がか
かってテーブルが変位したとき、このテーブルの変位に
よって機構的に上記ロック部材88またはロック部材8
9を移動させ、これをチェーン44に食い込ませるよう
にしてもよい。中間のスプロケット46,47を設ける
かどうかは前述のように任意であり、中間のスプロケッ
ト46,47を設けない場合は、チェーン44を直接車
輪軸上のスプロケットに掛けることになる。
【0051】図20はハンドル操作式移動棚の伝動機構
構成部材自体を移動不能にロックするようにしたロック
装置の別の例を示すもので、側パネル3aに比較的大き
な円形の窓孔3cを設け、側パネル3aの内方には上記
窓孔3cに重なるようにして円盤状の回転操作ハンドル
90を軸支し、ハンドル90にはこのハンドルを外部か
ら手動により回転操作できるように取っ手92を設ける
と共に、ハンドル90の外周に多数の切欠き93を一定
間隔で形成し、この切欠き93にロック部材94が進退
できるようにしたものである。ハンドル90は回転軸9
1に一体に設けられ、回転軸91は前述のスプロケット
やチェーン等でなる伝動機構に連結されている。ロック
部材94は、前述の例と同様に、進出態様にあるテーブ
ルに荷重がかかった場合に、テーブルの変位により機構
的に、あるいは荷重検出手段の検出信号または載置物検
出手段の検出信号によりソレノイド等のアクチュエータ
の介在のもとに、上記切欠きに93に侵入させ、移動棚
を移動不能にロックするようにする。この実施の形態で
もこれまで説明した実施の形態と同様の作用効果を奏す
る。
【0052】図21ないし図23は、ハンドル操作式移
動棚に設けたロック機構の別の例を示す。図21ないし
図23において、各移動棚のハンドル操作軸42には、
図15、図16について説明したスプロケット状の被ロ
ック部材52が一体に設けられ、被ロック部材52には
その上部両側から一対のロック部材113,114が係
合できるようになっている。ロック部材113,114
はそれぞれレバー111,112と一体に設けられてベ
ルクランク状に構成されると共に、ばね115,116
でそれぞれ時計方向、反時計方向に回転付勢され、先端
が被ロック部材52の歯間に係合するようになってい
る。ロック部材113,114はそれぞれ被ロック部材
52に係合した状態でラチェット機構と実質同一の機構
を構成していて、ロック部材113は図21において被
ロック部材52の時計方向への回転を許容して反時計方
向への回転を阻止し、ロック部材114は被ロック部材
52の反時計方向への回転を許容して時計方向への回転
を阻止するようになっている。
【0053】棚の両間口面側には手動的な操作つまみ1
01,102によって進退するプランジャ103,10
4があり、プランジャ103,104の奥端部はそれぞ
れ上記レバー111,112に相対回転可能に連結され
ている。プランジャ103,104はそれぞれソレノイ
ド105,106によっても駆動される。つまみ10
1,102が引っ張られ、又はソレノイド105,10
6が励磁されてプランジャ103,104が外方に向か
って移動すると、レバー111,112と共にロック部
材113,114が被ロック部材52と係合する向きに
回転するようになっている。プランジャ103,104
にはそれぞれ突起107,108が設けられ、プランジ
ャ103,104が外方に向かって移動したとき上記突
起107,108がスイッチ109,110のアクチュ
エータを押してそれぞれのスイッチ109,110を作
動させるようになっている。
【0054】図23に示すように、上記スイッチ110
のb接点とソレノイド105が直列に、スイッチ109
のb接点とソレノイド106が直列に接続され、これら
の直列回路は共に、進出態様にあるテーブル4に物品が
載置されるなどテーブル4が現実に使用されているとき
これを検出する検出手段100を介して電源123に接
続されている。上記検出手段100は、前記荷重検出手
段、載置物検出手段、光学的な載置物検出手段などを含
む。
【0055】いま、図22に示すように5台の移動棚
A,B,C,D,Eのうち左側の3台の移動棚A,B,
Cが左側に集束し、右側の2台の移動棚D,Eが右側に
集束して移動棚C,D間に通路が形成されているものと
する。移動棚Cはその左側にある移動棚Bに近接して双
方の操作つまみ101,102同志が押合い、移動棚C
のプランジャ103は図21において右方に押され、ロ
ック部材113は被ロック部材52から逃げる。上記プ
ランジャ103の移動により突起107がスイッチ10
9から逃げ、そのb接点がオンする。ここで、移動棚C
のテーブル4を進出態様にして物品を載置するなど現実
に使用すると、検出手段100が検出動作をしてオンに
なる。これによってソレノイド106が励磁され、ソレ
ノイド106の磁力により図21において右側のプラン
ジャ104が右側に移動させられ、ロック部材114が
被ロック部材52に係合する。その結果、回転操作ハン
ドル41を時計方向に回転させることはできず、移動棚
Cを図22において右方に移動させることはできないた
め、移動棚C,D間の作業者は物品の出し入れ作業など
に専念することができる。なお、上記ハンドル41の反
時計方向への回転は阻止されないが、左側の3台の移動
棚A,B,Cは、走行範囲を規制するストッパ121に
よって走行が阻止される。
【0056】上記の例で通路を挾んで右側の移動棚Dの
テーブル4を進出態様にして現実に使用すれば、図21
において左側のプランジャ103がソレノイド105に
より外方に向かって移動させられ、ロック部材113が
被ロック部材52に係合して移動棚Dの左方への移動が
阻止される。つまみ101,102の操作でプランジャ
103,104を外方に向かって移動させても、ロック
部材113,114を被ロック部材52に係合させるこ
とができる。
【0057】テーブルは折りたたみ式にしてもよい。図
24ないし図27は折りたたみ式テーブルの各種の例を
示す。図24の例は、蝶番12によって上下方向に回転
可能なテーブル4の先端部に蝶番125によって折りた
たみ可能な補助テーブル124を設けたものである。テ
ーブル4の進出態様では補助テーブル124をテーブル
4からほぼ同一面上に連続させた態様まで回転させてテ
ーブル面を広く使うことができるようにする。収納態様
では補助テーブル124を蝶番125を中心に回転させ
てテーブル4に重ね、この状態のままテーブル4を回転
させて収納態様とする。この例によれば、テーブルを収
納するスペースが少なくて済み、例えばハンドル回転式
移動棚のように移動棚の側面の比較的広い範囲を回転操
作ハンドルが占めているものに好都合である。
【0058】図25、図26の例は、テーブル4の両側
に蝶番127を中心に上下方向に回転して開くことがで
きる補助テーブル126,126を設け、補助テーブル
16,126をテーブル4に重ねた状態で収納できるよ
うにした例である。図27の例は、引出式のテーブル1
30を設け、テーブル130を引き出した状態でその両
側に蝶番132,132により補助テーブル131,1
31を開くことができるようにしたものである。図27
の例では、棚本体に幅方向に3本の支柱7があってこれ
に側パネル3aが固定され、2本の支柱間と側パネル3
aを貫通してテーブル130が進退するようになってい
る。補助テーブル131,131はテーブル130上に
折りたたんだ状態でテーブル130と共に収納される。
【0059】図28の例は、棚本体に厚さ方向(奥行き
方向)に3本の支柱7があってこれに側パネル3aが固
定され、一対の支柱間と側パネル3aを貫通し、かつ、
別の一対の支柱間と側パネル3aを貫通してテーブル1
33が進退するようにしたものである。テーブル133
には、中央の支柱7に対する逃げ溝134が形成されて
いる。
【0060】図29の例は、進退するテーブル4に引出
式の補助テーブル135を設け、進出態様にしたテーブ
ル4の前端から補助テーブル135を引き出すようにし
たものである。また、図30に示すように、進出態様に
したテーブル4の左右両端からそれぞれ補助テーブル1
36,136を引き出すようにしてもよい。さらに、図
31に示すように、進出態様にしたテーブル4の前端の
一方の角に設けられた蝶番139を中心に扇型の補助テ
ーブル138を水平方向に回転させてテーブル4から引
き出すようにしてもよい。図29ないし図31に示す例
によれば、補助テーブルをテーブル4に押し込んだ状態
でテーブル4と共に棚に収納することができるため、図
24ないし図27に示す実施の形態と同様に、テーブル
の収納空間を小さくすることができるし、テーブルを進
出態様にしたときのテーブルの面積を拡大できる利点が
ある。
【0061】テーブルに補助テーブルを付加する場合、
進出態様にあるテーブルに対し補助テーブルが下から上
に向かって回転してテーブルとほぼ同一面上に進出する
ようにしてもよい。図32に示す例がそれで、テーブル
140の先端部側面にはピン143が設けられ、補助テ
ーブル141の後端部側面にはブラケット145が設け
られ、ブラケット145に形成された長孔146が上記
ピン143に嵌まることにより補助テーブル141はピ
ン143を中心に上下方向に回転可能となっている。テ
ーブル140の側面にはまた別のピン142が設けら
れ、上記ブラケット145には上記ピン142に係合す
ることができる鍵型の溝147が形成されている。
【0062】テーブル140は図示されない蝶番を中心
に回転可能で、収納態様では補助テーブル141が折り
重なった状態で上記蝶番から垂下し、また、進出態様で
は上記蝶番を中心に上に向かって回転しほぼ水平態位を
とる。水平態位にあるテーブル140に対しピン143
を中心に補助テーブル141を上方に回転させ、補助テ
ーブル141をほぼ水平態位にして上記長孔146の範
囲内で奥方に押し込みながら上記鍵型の溝147をピン
142に係合させ、補助テーブル141をテーブル14
0から進出した態様に保持する。この実施の形態も、テ
ーブル140の収納空間を小さくすることができるし、
テーブル140を進出態様にしたときのテーブルの面積
を補助テーブル141の分だけ拡大できる利点がある。
【0063】これまでの実施の形態では、テーブルが移
動棚の側面において進退するものとなっていた。しか
し、移動棚の正面(間口面あるいは物品出し入れ面)に
進退可能なテーブルを設けてもよい。図33、図34は
その実施の形態を示す。図33、図34において、移動
棚1は正面が適宜数の支柱7によって横方向に適宜の連
数に区分され、また、各連は複数の棚板5によって適宜
の段数に区分されて複数の物品収納区画が形成されてい
る。この複数の物品収納区画のうち適宜の高さ位置にあ
る物品収納区画の一つに、移動棚1に対して進退可能な
テーブル80が取り付けられている。テーブル80は上
記一つの物品収納区画の前面開口とほぼ同じ大きさであ
って、その下端縁部が一対の蝶番81で棚板5に連結さ
れ、蝶番81を中心に上下方向に回転することができる
ようになっている。
【0064】テーブル80が回転し、ほぼ水平態位とな
って移動棚1から進出した態様にあるとき、これに物品
や紙などを載せたり事務机として使用するなど現実に使
用態様になると、図示されない荷重検出手段や載置物検
出手段が検出動作し、電動式移動棚の場合はインターロ
ック回路を動作させることができ、あるいは、ソレノイ
ドなどのアクチュエータを介して、または、アクチュエ
ータを介することなく移動棚を移動不能に機械的にロッ
クすることができる。テーブル80を収納態様にする
と、上記のようなロックが解除されて移動棚は移動可能
となる。図33に示すように、テーブル80の先端縁部
で幅方向中央部には錠前82が取り付けられていて、テ
ーブル80が収納態様におかれた状態で錠前82を操作
してテーブル80が回転することができないように施錠
することができるようになっている。このようにしてお
けば、テーブル80によって塞がれる物品収納区画を貴
重品、秘密書類等の収納区画として利用できる利点があ
る。
【0065】図34に示す例では、移動棚1の両面に進
退可能なテーブル80が設けられているが、移動棚1の
片面にのみ進退可能なテーブル80を設けてもよい。移
動棚の正面側に設けるテーブルの進退方式は回転方式に
限られるものではなく、移動棚の側面側に設けるテーブ
ルの進退方式と同様に、引き出し方式とすることもでき
るし、図24ないし図32に示すような方式と同じ方式
を採用することもできる。
【0066】以上、本発明の各種実施の形態について説
明したが、これ以外にも各構成部分を各種変形可能であ
るため、以下にまとめて記載する。移動棚の移動方式は
任意であり、電動式でも、回転操作ハンドルによる手動
式でもよいし、減速伝動機構をもたず手動力によって直
接移動棚を動かす方式のものでもよい。さらに、間口面
と平行な方向に移動する形式のものでもよい。電動式移
動棚の場合、始動スイッチの操作により移動すべき移動
棚が一斉に移動する同時駆動方式、移動すべき移動棚が
順番に移動する順次移動方式、移動すべき移動棚の一部
が移動し始めた後移動すべき残りの移動棚の一部が移動
する同時駆動方式と順次移動方式の併用式など、各種移
動棚駆動方式があるが、本発明は、移動棚駆動方式にか
かわりなく適用することができる。
【0067】電動式移動棚の場合、テーブルの端面に異
物検出手段を設け、テーブルを進出態様にしていると
き、人間、フォークリフトその他の異物が接近しまたは
接触したときこれを異物検出手段が検出し、この検出態
様を解除しないかぎり移動棚を移動不能に拘束するよう
にしてもよい。上記異物検出手段は、テープスイッチ、
レバースイッチ、バースイッチの類でもよいし、光学的
検出手段、静電的検出手段、その他適宜の近接スイッチ
類などであってもよい。
【0068】上記異物検出手段が検出動作したときの移
動棚の制御にも次のような各種の制御方式が考えられ
る。異物検出手段の検出信号は、移動棚制御回路内のイ
ンターロック回路に入力する信号として取り扱ってもよ
いし、単に移動停止信号として取り扱ってもよい。異物
検出手段の検出信号は、始動スイッチがオンの状態にあ
るときにのみ有効となってインターロックがかかり、あ
るいは移動が停止するようにしてもよい。逆に、始動ス
イッチがオフの状態でも、異物検出手段から検出信号が
出力されるとインターロックがかかるようにしてもよ
い。異物検出手段から検出信号が出力されても、安全
側、すなわち異物から遠ざかる側には移動するようにし
てもよいし、異物検出手段から検出信号が出力される
と、何れの向きにも移動できないようにしてもよい。
【0069】棚が電動式移動棚の場合、一つ一つの棚に
テーブルを設け、テーブルを進出態様にしたとき操作ス
イッチが現われるようにしてもよい。こうしておけば、
テーブルが進出態様にある棚は物品の出し入れ作業を行
っている棚であると推定できる利点がある。棚がハンド
ル操作式移動棚であって、テーブルの進出動作に連携し
て棚を移動不能にロックするロック装置を設ける場合、
ロック装置の形式は前述のように各種あるが、そのほか
にも、例えば、走行車輪自体をロック部材で回転不能に
ロックするとか、走行車輪を締め付けてブレーキをかけ
るとか、レール又は床に摩擦力によるブレーキをかける
とか、被ロック部材をディスクブレーキのディスクと
し、これを締め付けることにより移動棚を移動不能にロ
ックするようにしてもよく、また、テーブルの進出動作
に連動するスイッチによってソレノイド、モータ、シリ
ンダその他のアクチュエータを駆動し、アクチュエータ
の動作によって移動棚を移動不能にロックするようにし
てもよい。ハンドル回転式移動棚における伝動機構は、
チェーンとスプロケットの組み合わせ以外の適宜のもの
を適用してよい。例えば、ロープ又はベルトとプーリを
組み合わせたもの、歯車列を組み合わせたもの、ベベル
ギヤを用いたものなどでもよい。
【0070】棚が電動式移動棚で、前述のようにインタ
ーロックをかけるようにした場合、緊急に物品を出し入
れするために緊急に移動棚を移動させる必要があるとき
にインターロックによって移動棚を移動させることがで
きず、煩わしい思いをすることがあるので、任意にイン
ターロックを一時的に解除するスイッチを設けてもよ
い。ただし、インターロックを解除するということは特
別な操作をすることであるから、その場合には警告等や
警告音等によって警告を発するのが望ましい。棚の側面
には必ずしも側パネルが設けられている必要はなく、例
えば棚の支柱に直接テーブルを進退可能に設けてもよい
し、支柱間から直接テーブルを引き出すようにしてもよ
い。支柱の形式は単柱式でも複柱式でもよく、特に限定
されない。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、テーブル
を移動棚から進出した態様にすることにより、テーブル
を書籍その他の物品を暫定的に載せる棚としてあるいは
事務机として使用することができ、書籍その他の物品を
棚に出し入れする場合の補助テーブルとして便利であ
る。そして、進出態様にあるテーブルに物品が載置さ
れ、テーブルが現実に使用されて荷重検出手段が検出信
号を出力しているときにのみ、インターロック回路が電
動式移動棚を移動不能とし、それ以外はインターロック
がかからないため、例えば、テーブルを収納態様にして
インターロックを解除した上で始動スイッチを入れなけ
ればならないというような面倒な操作は不要になる利点
がある。
【0072】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様に、テーブルを書籍その他の物品を暫定
的に載せる棚としてあるいは事務机として使用すること
ができ、また、進出態様にあるテーブルに物品が載置さ
れ、テーブルが現実に使用されて載置物検出手段が検出
信号を出力しているときにのみ、インターロック回路が
電動式移動棚を移動不能とし、それ以外はインターロッ
クがかからないため、例えば、テーブルを収納態様にし
てインターロックを解除した上で始動スイッチを入れな
ければならないというような面倒な操作は不要になる利
点がある。
【0073】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様に、テーブルを書籍その他の物品を暫定
的に載せる棚としてあるいは事務机として使用すること
ができ、また、テーブルが進出態様におかれていること
に加えて、テーブルに物品が載置されたことを光学的な
載置物検出手段が検出した場合に限り、インターロック
回路が電動式移動棚を移動不能にするため、例えば、テ
ーブルを収納態様にしてインターロックを解除した上で
始動スイッチを入れなければならないというような面倒
な操作は不要になる利点があると共に、テーブルに紙な
どのように軽いものがおかれている場合でもテーブルが
使用中であることを検出することができる利点がある。
そして請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発
明において、テーブルの進出動作に連携して点灯しテー
ブル上を照明する照明灯をテーブルの近傍に設けたた
め、光学的な載置物検出手段による検出動作を安定化さ
せることができる利点がある。
【0074】請求項5記載の発明によれば、テーブルが
進出態様におかれることによって操作可能となったスイ
ッチを操作すると、インターロック回路が電動式移動棚
を移動不能にロックするため、棚と棚との間に形成され
た作業通路内で物品出し入れ作業などに安心して専念す
ることができる。請求項6記載の発明によれば、進出態
様におかれたテーブルに人間が近接すると近接センサが
検出信号を出力してインターロック回路が電動式移動棚
を移動不能にロックするため、作業者が意識することな
く必要な場合に自動的にインターロックがかかる利点が
ある。
【0075】請求項10記載の発明によれば、請求項1
記載の発明と同様に、テーブルを書籍その他の物品を暫
定的に載せる棚としてあるいは事務机として使用するこ
とができると共に、進出態様にあるテーブルに物品が載
置され、テーブルが現実に使用されて荷重検出手段が検
出信号を出力しているときにのみ、アクチュエータが動
作して移動棚を移動不能にロックし、それ以外はロック
がかからないため、例えば、テーブルを収納態様にして
インターロックを解除した上で始動スイッチを入れなけ
ればならないというような面倒な操作は不要になる利点
がある。
【0076】請求項11記載の発明によれば、請求項1
記載の発明と同様に、テーブルを書籍その他の物品を暫
定的に載せる棚としてあるいは事務机として使用するこ
とができると共に、進出態様にあるテーブルに物品が載
置され、テーブルが現実に使用されてテーブルが荷重で
変位したときにのみ、これに連携して移動棚を移動不能
にロックし、それ以外はロックがかからないため、例え
ば、テーブルを収納態様にしてインターロックを解除し
た上で始動スイッチを入れなければならないというよう
な面倒な操作は不要になる利点がある。
【0077】請求項12記載の発明によれば、進出態様
におかれたテーブルに人間が近接すると近接センサが検
出信号を出力し、アクチュエータによりロック装置を動
作させて移動棚を移動不能にロックするため、作業者が
意識することなく必要な場合に自動的に移動棚が移動不
能にロックされる利点がある。請求項13記載の発明に
よれば、進出態様におかれたテーブルは、荷重がかかる
ことによって変位し、この変位に連携してロック装置が
移動棚を移動不能にロックするため、上記テーブルが現
実に使用されていて、移動棚を移動不能にロックする必
要がある場合に自動的に移動棚が移動不能にロックされ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を有する移動棚装置の概要を示す平
面図である。
【図2】本発明にかかる棚装置の実施実施の形態を示す
正面図である。
【図3】同上棚装置のそれぞれ異なった例を示す側面図
である。
【図4】同上実施の形態の要部を示す平面図である。
【図5】同上側面図である。
【図6】同上正面図である。
【図7】本発明に付加される照明灯の例を示す分解斜視
図である。
【図8】本発明にかかる棚装置の別の実施の形態を示す
側面正面図である。
【図9】同上側面図である。
【図10】同上平面図である。
【図11】同上実施の形態に照明灯を付加した例を示す
正面断面図である。
【図12】本発明にかかる棚装置のさらに別の実施の形
態を示す正面断面図である。
【図13】本発明にかかる棚装置のさらに別の実施の形
態を示す側面断面図である。
【図14】本発明にかかる棚装置のさらに別の実施の形
態を示す側面図である。
【図15】同上実施の形態中の伝動機構を示す側面図で
ある。
【図16】同上実施の形態中の要部を示す正面断面図で
ある。
【図17】本発明に適用可能なロック装置の別の例を示
す正面図である。
【図18】本発明に適用可能なロック装置のさらに別の
例を示す正面図である。
【図19】本発明に適用可能なロック装置のさらに別の
例を示す側面図である。
【図20】本発明に適用可能なロック装置のさらに別の
例を示す側面図である。
【図21】本発明に適用可能なロック装置のさらに別の
例を示す側面図である。
【図22】同上ロック装置を有する実施の形態を示す側
面図である。
【図23】上記ロック装置に用いられる回路例を示す回
路図である。
【図24】本発明に用いられるテーブルの変形例を示す
正面図である。
【図25】同上平面図である。
【図26】本発明に用いられるテーブルの別の変形例を
示す側面図である。
【図27】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す平面図である。
【図28】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す平面図である。
【図29】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す平面図である。
【図30】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す平面図である。
【図31】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す平面図である。
【図32】本発明に用いられるテーブルのさらに別の変
形例を示す正面図である。
【図33】本発明にかかる棚装置のさらに別の実施の形
態を示す正面図である。
【図34】同上実施の形態の側面図である。
【符号の説明】
1 移動棚 3 側面 4 テーブル 4a テーブル 6 照明灯 6a 照明灯 10 スイッチ 41 ハンドル 43、47、46、50 電動機構を構成するスプロケ
ット 44、48 電動機構を構成するチェーン 51 走行車輪 52 被ロック部材 60 アクチュエータとしてのソレノイド 61 載置物検出手段としての受光素子 70 アクチュエータとしてのソレノイド 74 ロック装置を構成するロッド 76 ロック装置を構成するロック部材 77 ロック装置を構成する制動部材 80 テーブル
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A47B 63/04 501 A47B 63/04 501A

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動式移動棚に、進出態様と収納態様と
    をとりうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに荷重がかかったことを検
    出する荷重検出手段を有し、 この荷重検出手段の検出信号により電動式移動棚を移動
    不能にするインターロック回路が移動棚駆動回路に設け
    られていることを特徴とする移動棚装置。
  2. 【請求項2】 電動式移動棚に、進出態様と収納態様と
    をとりうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに物品が載置されたことを
    検出する載置物検出手段を有し、 この載置物検出手段の検出信号により電動式移動棚を移
    動不能にするインターロック回路が移動棚駆動回路に設
    けられていることを特徴とする移動棚装置。
  3. 【請求項3】 電動式移動棚に、進出態様と収納態様と
    をとりうるテーブルが設けられていて、 テーブル上におかれた物品で光が遮られることによって
    テーブルに物品が載置されたことを検出する光学的な載
    置物検出手段を有し、 テーブルが進出態様におかれていることと、上記光学的
    な載置物検出手段がテーブルに物品が載置されたことを
    検出することを条件として電動式移動棚を移動不能にす
    るインターロック回路が移動棚駆動回路に設けられてい
    ることを特徴とする移動棚装置。
  4. 【請求項4】 テーブルの進出動作に連携して点灯しテ
    ーブル上を照明する照明灯がテーブルの近傍に設けられ
    ている請求項3記載の移動棚装置。
  5. 【請求項5】 電動式移動棚に、進出態様と収納態様と
    をとりうるテーブルが設けられていて、 テーブルが進出態様におかれることによって操作するこ
    とができるスイッチが設けられ、 上記スイッチの操作により電動式移動棚を移動不能にす
    るインターロック回路が移動棚駆動回路に設けられてい
    ることを特徴とする移動棚装置。
  6. 【請求項6】 電動式移動棚に、進出態様と収納態様と
    をとりうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに人間が近接したことを検
    出する近接センサを有し、 この近接センサの検出信号により電動式移動棚を移動不
    能にするインターロック回路が移動棚駆動回路に設けら
    れていることを特徴とする移動棚装置。
  7. 【請求項7】 インターロック回路は、少なくともテー
    ブルが進出している棚を移動不能にするものである請求
    項1、2、3、5または6記載の移動棚装置。
  8. 【請求項8】 インターロック回路は、すべての電動式
    移動棚を一括して移動不能にするものである請求項1、
    2、3、5または6記載の移動棚装置。
  9. 【請求項9】 インターロック回路が電動式移動棚を移
    動不能としているときこれを表示する表示手段が設けら
    れた請求項1、2、3、5または6記載の移動棚装置。
  10. 【請求項10】 移動棚に、進出態様と収納態様とをと
    りうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに荷重がかかったことを検
    出する荷重検出手段を有し、 この荷重検出手段の検出信号により動作するアクチュエ
    ータと、このアクチュエータの動作により棚を移動不能
    にロックするロック装置を有する移動棚装置。
  11. 【請求項11】 移動棚に、進出態様と収納態様とをと
    りうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに物品が載置されたことを
    検出する載置物検出手段を有し、 この載置物検出手段の検出信号により動作するアクチュ
    エータと、このアクチュエータの動作により棚を移動不
    能にロックするロック装置を有する移動棚装置。
  12. 【請求項12】 移動棚に、進出態様と収納態様とをと
    りうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルに人間が近接したことを検
    出する近接センサを有し、 この近接センサの検出信号により動作するアクチュエー
    タと、このアクチュエータの動作により移動棚を移動不
    能にロックするロック装置を有する移動棚装置。
  13. 【請求項13】 移動棚に、進出態様と収納態様とをと
    りうるテーブルが設けられていて、 進出態様におかれたテーブルは、荷重がかかることによ
    って変位可能に設けられ、 上記テーブルに荷重がかかって変位することに連携して
    移動棚を移動不能にロックするロック装置を有する移動
    棚装置。
  14. 【請求項14】 移動棚は、走行車輪と、手動により操
    作されるハンドルと、このハンドルの操作力を走行車輪
    に伝達する伝動機構とを有するハンドル操作式移動棚で
    ある請求項10、11、12または13記載の移動棚装
    置。
JP15395997A 1997-06-11 1997-06-11 移動棚装置 Pending JPH11228A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003102561A (ja) * 2001-09-28 2003-04-08 Noritz Corp 接触停止機能付きの電動昇降式アッパーキャビネット
JP2005095332A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Kongo Co Ltd 電動式移動棚
JP2019154788A (ja) * 2018-03-13 2019-09-19 中日産業株式会社 収納設備
CN108190499B (zh) * 2018-01-24 2024-03-19 广东顺力智能物流装备股份有限公司 搬运装置

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